(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-27
(45)【発行日】2023-05-10
(54)【発明の名称】表示装置のための画素
(51)【国際特許分類】
G09G 3/3233 20160101AFI20230428BHJP
H10K 59/131 20230101ALI20230428BHJP
G09F 9/30 20060101ALI20230428BHJP
G09G 3/20 20060101ALI20230428BHJP
【FI】
G09G3/3233
H10K59/131
G09F9/30 365
G09F9/30 338
G09G3/20 624B
G09G3/20 680G
G09G3/20 611E
(21)【出願番号】P 2018209606
(22)【出願日】2018-11-07
【審査請求日】2021-11-02
(31)【優先権主張番号】10-2017-0176357
(32)【優先日】2017-12-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】512187343
【氏名又は名称】三星ディスプレイ株式會社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Display Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】1, Samsung-ro, Giheung-gu, Yongin-si, Gyeonggi-do, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】弁理士法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】金 鐘 熙
(72)【発明者】
【氏名】李 智 慧
【審査官】塚本 丈二
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2013/0002632(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2012/0001896(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0284267(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09G 3/20
G09G 3/3233
H10K 59/131
G09F 9/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画素であって、
有機発光ダイオードと、
ゲート電極と接続された第1ノードの電圧に対応して、第1電極と接続された第1電源から前記有機発光ダイオードを経由して第2電源に供給される電流量を制御する第1トランジスタと、
前記第1ノードと前記第1電源との間に接続されたストレージキャパシタと、
データ線と前記第1トランジスタとの間に接続された第2トランジスタと、
前記第1ノードに接続された第1電極と前記第1トランジスタの第2電極に接続された第2電極を含む第3トランジスタと、
前記第1ノードに接続された第1電極と前記第1トランジスタの前記第2電極に接続された第2電極を含み、前記第1ノードに初期化電圧を伝達するための第4トランジスタ
と、
前記第4トランジスタの前記第2電極に直接接続された第1電極と、前記有機発光ダイオードの前記第1電極に直接接続された第2電極と、を含み、前記第4トランジスタの前記第2電極と前記有機発光ダイオードの第1電極との間に接続される第6トランジスタと、
前記有機発光ダイオードの第1電極に接続された第1電極と、前記初期化電圧を供給する電源に接続された第2電極と、を含む第7トランジスタと、を有し、
前記画素の動作状態において、前記第4トランジスタと前記第7トランジスタは、同時にターンオンするよう構成されることを特徴とする画素。
【請求項2】
前記初期化電圧は、前記第7トランジスタ
、前記第6トランジスタ、前記第4トランジスタを順次経由して前記第1ノードに供給されることを特徴とする
請求項1に記載の画素。
【請求項3】
前記第1電源と前記第1トランジスタとの間に接続された第5トランジスタ
をさらに有し、
前記第5トランジスタと前記第6トランジスタは順次にターンオフされることを特徴とする
請求項1に記載の画素。
【請求項4】
画素であって、
有機発光ダイオードと、
ゲート電極と接続された第1ノードの電圧に対応して、第1電極と接続された第1電源から前記有機発光ダイオードを経由して第2電源に供給される電流量を制御する第1トランジスタと、
前記第1ノードと前記第1電源との間に接続されたストレージキャパシタと、
データ線と前記第1トランジスタとの間に接続された第2トランジスタと、
前記第1ノードに接続された第1電極と前記第1トランジスタの第2電極に接続された第2電極を含む第3トランジスタと、
前記第1ノードに接続された第1電極と前記第1トランジスタの前記第2電極に接続された第2電極を含み、前記第1ノードに初期化電圧を伝達するための第4トランジスタと、
前記第4トランジスタの前記第2電極に直接接続された第1電極と、前記有機発光ダイオードの前記第1電極に直接接続された第2電極と、を含み、前記第4トランジスタの前記第2電極と前記有機発光ダイオードの第1電極との間に接続される第6トランジスタと、
前記有機発光ダイオードの第1電極に接続された第1電極と、前記初期化電圧を供給する電源に接続された第2電極と、を含む第7トランジスタと、を有し、
前記第1電源と前記第1トランジスタとの間に接続された第5トランジスタと、
前記第1トランジスタの第2電極と前記初期化電圧を供給する電源との間に接続された第8トランジスタと、をさらに有
し、
前記画素の動作状態において、前記第4トランジスタと前記第8トランジスタは、同時にターンオンするよう構成され、
前記第5トランジスタと前記第6トランジスタは、同時にターンオフするよう構成されることを特徴とする画素。
【請求項5】
画素であって、
有機発光ダイオードと、
第1ノードの電圧に対応して第1電極と接続された第1電源から前記有機発光ダイオードを経由して第2電源に供給される電流量を制御する第1トランジスタと、
データ線の内のいずれか一つのデータ線と前記第1トランジスタとの間に接続される第2トランジスタと、
前記第1ノードに接続された第1電極
と、前記第1トランジスタの前記第1電極又は第2電極に接続された第2電極
と、を含む第3トランジスタと、
前記第3トランジスタの第2電極に接続された第1電極
と、初期化電源と接続された第2電極
と、を含む第4トランジスタ
と、
前記第4トランジスタの前記第1電極に直接接続された第1電極と、前記有機発光ダイオードの前記第1電極に直接接続された第2電極と、を含み、前記第4トランジスタの前記第1電極と前記有機発光ダイオードの第1電極との間に接続される第6トランジスタと、
前記有機発光ダイオードの前記第1電極に接続された第1電極と、前記初期化電源に接続された第2電極と、を含む第7トランジスタと、を有し、
前記画素の動作状態において、前記第4トランジスタと前記第7トランジスタは、同時にターンオンするよう構成されることを特徴とする画素。
【請求項6】
前記第1電源と前記第1トランジスタとの間に接続された第5トランジスタ
をさらに有することを特徴とする
請求項5に記載の画素。
【請求項7】
前記第5トランジスタと前記第6トランジスタは同時にターンオンすることを特徴とする
請求項6に記載の画素。
【請求項8】
前記第4トランジスタのゲート電極と前記第7トランジスタのゲート電極とが互いに接続されることを特徴とする
請求項5に記載の画素。
【請求項9】
前記第1トランジスタの第1電極に前記第2トランジスタが接続され、前記第1トランジスタの第2電極に前記第3トランジスタが接続されることを特徴とする
請求項5に記載の画素。
【請求項10】
前記第1トランジスタの第1電極に前記第3トランジスタが接続され、前記第1トランジスタの第2電極に前記第2トランジスタが接続されることを特徴とする
請求項5に記載の画素。
【請求項11】
前記第5トランジスタと前記第6トランジスタは順次にターンオフされることを特徴とする
請求項6に記載の画素。
【請求項12】
前記第3トランジスタのターンオン期間と前記第4トランジスタのターンオン期間とは互いに重複することを特徴とする
請求項5に記載の画素。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は画素及びこれを含む有機発光表示装置に関し、特に、画素内の漏洩電流を最小化してフリッカー現象を起こさない画素及びこれを含む有機発光表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
有機発光表示装置は、電子と正孔の再結合によって光を発生する有機発光ダイオードを利用して画像を表示するものであって、これは速い応答速度を有すると共に鮮明な画像を表示できるという長所がある。
【0003】
一般に、有機発光表示装置は駆動トランジスタと有機発光ダイオードを含む複数の画素を具備し、各画素は駆動トランジスタを利用して有機発光ダイオードに供給される電流量を制御することによって該当階調を表現することができる。
現行の有機発光表示装置においては、より向上した表示を行うという課題が存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】大韓民国公開特許第2009-0136214号公報
【文献】大韓民国公開特許第2003-0085852号公報
【文献】大韓民国公開特許第2009-0121393号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記従来の有機発光表示装置における課題点に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、より向上した表示を行える画素、例えば、画素内の漏洩電流を最小化することによって、フリッカー現象のない所望の画像を表示する表示装置のための画素を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するためになされた本発明による画素は、画素であって、有機発光ダイオードと、ゲート電極と接続された第1ノードの電圧に対応して、第1電極と接続された第1電源から前記有機発光ダイオードを経由して第2電源に供給される電流量を制御する第1トランジスタと、前記第1ノードと前記第1電源との間に接続されたストレージキャパシタと、データ線と前記第1トランジスタとの間に接続された第2トランジスタと、前記第1ノードに接続された第1電極と前記第1トランジスタの第2電極に接続された第2電極を含む第3トランジスタと、前記第1ノードに接続された第1電極と前記第1トランジスタの前記第2電極に接続された第2電極を含み、前記第1ノードに初期化電圧を伝達するための第4トランジスタと、前記第4トランジスタの前記第2電極に直接接続された第1電極と、前記有機発光ダイオードの前記第1電極に直接接続された第2電極と、を含み、前記第4トランジスタの前記第2電極と前記有機発光ダイオードの第1電極との間に接続される第6トランジスタと、前記有機発光ダイオードの第1電極に接続された第1電極と、前記初期化電圧を供給する電源に接続された第2電極と、を含む第7トランジスタと、を有し、前記画素の動作状態において、前記第4トランジスタと前記第7トランジスタは、同時にターンオンするよう構成されることを特徴とする。
【0007】
前記初期化電圧は、前記第7トランジスタ、前記第6トランジスタ、前記第4トランジスタを順次経由して前記第1ノードに供給されることが好ましい。
【0008】
前記第1電源と前記第1トランジスタとの間に接続された第5トランジスタをさらに有し、前記第5トランジスタと前記第6トランジスタは順次にターンオフされることが好ましい。
また、上記目的を達成するためになされた本発明による画素は、画素であって、有機発光ダイオードと、ゲート電極と接続された第1ノードの電圧に対応して、第1電極と接続された第1電源から前記有機発光ダイオードを経由して第2電源に供給される電流量を制御する第1トランジスタと、前記第1ノードと前記第1電源との間に接続されたストレージキャパシタと、データ線と前記第1トランジスタとの間に接続された第2トランジスタと、前記第1ノードに接続された第1電極と前記第1トランジスタの第2電極に接続された第2電極を含む第3トランジスタと、前記第1ノードに接続された第1電極と前記第1トランジスタの前記第2電極に接続された第2電極を含み、前記第1ノードに初期化電圧を伝達するための第4トランジスタと、前記第4トランジスタの前記第2電極に直接接続された第1電極と、前記有機発光ダイオードの前記第1電極に直接接続された第2電極と、を含み、前記第4トランジスタの前記第2電極と前記有機発光ダイオードの第1電極との間に接続される第6トランジスタと、前記有機発光ダイオードの第1電極に接続された第1電極と、前記初期化電圧を供給する電源に接続された第2電極と、を含む第7トランジスタと、を有し、前記第1電源と前記第1トランジスタとの間に接続された第5トランジスタと、前記第1トランジスタの第2電極と前記初期化電圧を供給する電源との間に接続された第8トランジスタと、をさらに有し、前記画素の動作状態において、前記第4トランジスタと前記第8トランジスタは、同時にターンオンするよう構成され、前記第5トランジスタと前記第6トランジスタは、同時にターンオフするよう構成されることを特徴とする。
【0009】
また、上記目的を達成するためになされた本発明による画素は、画素であって、有機発光ダイオードと、第1ノードの電圧に対応して第1電極と接続された第1電源から前記有機発光ダイオードを経由して第2電源に供給される電流量を制御する第1トランジスタと、データ線の内のいずれか一つのデータ線と前記第1トランジスタとの間に接続される第2トランジスタと、前記第1ノードに接続された第1電極と、前記第1トランジスタの前記第1電極又は第2電極に接続された第2電極と、を含む第3トランジスタと、前記第3トランジスタの第2電極に接続された第1電極と、初期化電源と接続された第2電極と、を含む第4トランジスタと、前記第4トランジスタの前記第1電極に直接接続された第1電極と、前記有機発光ダイオードの前記第1電極に直接接続された第2電極と、を含み、前記第4トランジスタの前記第1電極と前記有機発光ダイオードの第1電極との間に接続される第6トランジスタと、前記有機発光ダイオードの前記第1電極に接続された第1電極と、前記初期化電源に接続された第2電極と、を含む第7トランジスタと、を有し、前記画素の動作状態において、前記第4トランジスタと前記第7トランジスタは、同時にターンオンするよう構成されることを特徴とする。
【0010】
前記第1電源と前記第1トランジスタとの間に接続された第5トランジスタをさらに有することが好ましい。
前記第5トランジスタと前記第6トランジスタは同時にターンオンすることが好ましい。
前記第4トランジスタのゲート電極と前記第7トランジスタのゲート電極とが互いに接続されることが好ましい。
前記第1トランジスタの第1電極に前記第2トランジスタが接続され、前記第1トランジスタの第2電極に前記第3トランジスタが接続されることが好ましい。
前記第1トランジスタの第1電極に前記第3トランジスタが接続され、前記第1トランジスタの第2電極に前記第2トランジスタが接続されることが好ましい。
前記第5トランジスタと前記第6トランジスタは順次にターンオフされることが好ましい。
前記第3トランジスタのターンオン期間と前記第4トランジスタのターンオン期間とは互いに重複することが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る表示装置のための画素によれば、画素内の漏洩電流を最小化してフリッカー現象のない所望の画像を表示する表示装置を提供することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の一実施形態による表示装置の構成を概略的に示すブロック図である。
【
図2】
図1に示した画素の一実施形態を示す回路図である。
【
図3】
図1に示した駆動部から出力される信号の出力タイミングを説明するための波形図である。
【
図4】
図1に示した画素の他の実施形態を示す回路図である。
【
図5】
図1に示した画素のさらに他の実施形態を示す回路図である。
【
図6】本発明の他の実施形態による表示装置の構成を概略的に示すブロック図である。
【
図7】
図6に示した画素の一実施形態を示す回路図である。
【
図8】
図6に示した駆動部から出力される信号の出力タイミングを説明するための波形図である。
【
図9】
図6に示した画素の他の実施形態を示す回路図である。
【
図10】
図6に示した画素のさらに他の実施形態を示す回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
次に、本発明に係る表示装置のための画素を実施するための形態の具体例を図面を参照しながら説明する。
【0014】
本発明の利点及び特徴、そしてそれらを達成する方法は、添付した図面と共に詳細に後述されている実施形態を参照すると明確となるはずである。
しかし、本発明は以下で開示する実施形態に限定されず、互いに異なる多様な形態で具現され得、以下の説明において、ある部分が他の部分と連結されているとする時、これは直接的に接続されている場合だけでなく、その中間に他の素子を挟んで電気的に接続されている場合も含む。
また、図面において本発明と関わらない部分は本発明の説明を明確にするために省略したのであり、明細書全体を通じて類似する部分については同じ図面符号を付した。
【0015】
以下、本発明の実施形態と関連した図面を参照して、本発明の実施形態による画素、画素の駆動方法及び画素を含む有機発光表示装置について説明する。
【0016】
図1は、本発明の一実施形態による有機発光表示装置の構成を概略的に示すブロック図である。
図1を参照すると、本発明の一実施形態による有機発光表示装置は、画素部100、第1走査駆動部210a、第2走査駆動部210b、発光駆動部220、データ駆動部230及びタイミング制御部250を含む。
【0017】
タイミング制御部250は、外部から入力された信号に基づいて走査駆動制御信号(SCS1、SCS2)、データ駆動制御信号DCS及び発光駆動制御信号ECSを生成する。
タイミング制御部250で生成された走査駆動制御信号(SCS1、SCS2)は走査駆動部210a、210bに供給され、データ駆動制御信号DCSはデータ駆動部230に供給され、発光駆動制御信号ECSは発光駆動部220に供給される。
【0018】
走査駆動制御信号(SCS1、SCS2)と発光駆動制御信号ECSは、それぞれ少なくとも一つのクロック信号とスタートパルスを含むことができる。
スタートパルスは、最初の走査信号又は最初の発光制御信号のタイミングを制御する。
クロック信号はスタートパルスをシフトさせるために用いられ得る。
【0019】
データ駆動制御信号DCSにはソーススタートパルス及びクロック信号が含まれ得る。
ソーススタートパルスはデータのサンプリング開始時点を制御し、クロック信号はサンプリング動作を制御するために用いられる。
【0020】
第1走査駆動部210aは、第1走査駆動制御信号SCS1に対応して第1走査線(S11~S1n)に第1走査信号を供給する。
例えば、第1走査駆動部210aは第1走査線(S11~S1n)に第1走査信号を順次に供給する。
第1走査線(S11~S1n)に第1走査信号が順次に供給されると、画素PXLが水平ライン単位で選択される。
このために第1走査信号は画素PXLに含まれたトランジスタがターンオンするようにゲートオン電圧(例えば、ローレベルの電圧)に設定される。
【0021】
第2走査駆動部210bは、第2走査駆動制御信号SCS2に対応して第2走査線(S21~S2n)に第2走査信号を供給する。
一例として、第2走査駆動部210bは第2走査線(S21~S2n)に第2走査信号を順次に供給する。
第2走査信号は画素PXLに含まれたトランジスタがターンオンするようにゲートオン電圧(例えば、ローレベルの電圧)に設定される。
【0022】
データ駆動部230は、データ駆動制御信号DCSに対応してデータ線(D1~Dm)にデータ信号を供給する。
データ線(D1~Dm)に供給されたデータ信号は、第1走査信号によって選択された画素PXLに供給される。
このために、データ駆動部230は第1走査信号と同期するようにデータ線(D1~Dm)にデータ信号を供給する。
【0023】
発光駆動部220は、発光駆動制御信号ECSに対応して発光制御線(E1~En)に発光制御信号を供給する。
一例として、発光駆動部220は、発光制御線(E1~En)に発光制御信号を順次に供給する。
発光制御線(E1~En)に発光制御信号が順次に供給されると、画素PXLが水平ライン単位で非発光状態にされる。
このために、発光制御信号は画素PXLに含まれたトランジスタがターンオフされるようにゲートオフ電圧(例えば、ハイレバルの電圧)に設定される。
【0024】
一方、
図1では走査駆動部210a、210b及び発光駆動部220が別個の構成のものとして示したが、本発明はこれに限定されない。
例えば、走査駆動部210a、210b及び発光駆動部220は一つの駆動部で形成され得る。
また、走査駆動部210a、210b及び/又は発光駆動部220は、薄膜工程を通じて基板に実装され得る。
また、走査駆動部210a、210b及び/又は発光駆動部220は、画素部100を挟んで両側に位置され得る。
【0025】
画素部100は、データ線(D1~Dm)、走査線(S11~S1n、S21~S2n)及び発光制御線(E1~En)と接続される複数の画素PXLを含む。
画素PXLは、外部から初期化電源Vint、第1電源ELVDD、及び第2電源ELVSSの供給を受ける。
【0026】
画素PXLのそれぞれは、自身と接続された第1走査線(S11~S1n)に走査信号が供給される時に選択されてデータ線(D1~Dm)からデータ信号の供給を受ける。
データ信号が供給された画素PXLは、データ信号に対応して第1電源ELVDDから有機発光ダイオード(図示されず)を経由して第2電源ELVSSに流れる電流量を制御する。
この時、有機発光ダイオードは電流量に対応して所定の輝度の光を生成することができる。
さらに、第1電源ELVDDは第2電源ELVSSよりも高い電圧に設定され得る。
【0027】
一方、
図1では画素PXLが一つの第1走査線S1i、一つの第2走査線S2i、一つのデータ線D1j及び一つの発光制御線Eiに接続されるものとして示したが、本発明はこれに限定されない。
換言すると、画素PXLの回路構造に対応して、画素PXLに接続される走査線(S11~S1n、S21~S2n)の数は複数でもよく、発光制御線(E1~En)の数も複数でもよい。
【0028】
また、場合により画素PXLは、第1走査線(S11~S1n)及びデータ線(D1~Dm)にのみ接続されてもよい。
この場合、第2走査線S21~S2nを駆動するための第2走査駆動部210b、発光制御線(E1~En)、及び発光制御線(E1~En)を駆動するための発光駆動部220は除去され得る。
【0029】
図2は、本発明の一実施形態による画素を示す回路図である。
図2では説明の便宜性のために、i番目の水平ラインに位置し、j番目のデータ線Djと接続された画素PXLを示す。
図2を参照すると、本発明の一実施形態による画素PXLは、有機発光ダイオードOLEDと、有機発光ダイオードOLEDに供給される電流量を制御するための画素回路310を含む。
【0030】
有機発光ダイオードOLEDのアノード電極は画素回路310に接続され、カソード電極は第2電源ELVSSに接続される。
このような有機発光ダイオードOLEDは、画素回路310から供給される電流量に対応して所定の輝度の光を生成する。
画素回路310は、データ信号に、対応して第1電源ELVDDから有機発光ダイオードOLEDを経由して第2電源ELVSSに流れる電流量を制御する。
このために、画素回路310は、第1トランジスタT1~第7トランジスタT7、及びストレージキャパシタCstを具備する。
【0031】
第7トランジスタT7は、初期化電源Vintと前記有機発光ダイオードOLEDのアノードとの間に接続される。
具体的には、第7トランジスタT7の第1電極は、有機発光ダイオードOLEDのアノード電極に接続され、第7トランジスタT7の第2電極は、初期化電源Vintの供給先に接続される。
そして、第7トランジスタT7のゲート電極は(i-1)番目の第1走査線S1(i-1)に接続される。
第7トランジスタT7は、(i-1)番目の第1走査線S1(i-1)に第1走査信号が供給された時にターンオンされて、初期化電源Vintの電圧を有機発光ダイオードOLEDのアノードに供給する。
ここで、初期化電源Vintは、データ信号よりも低い電圧に設定され得る。
【0032】
第6トランジスタT6は、第1トランジスタT1と有機発光ダイオードOLEDとの間に接続される。
具体的には、第6トランジスタT6の第2電極は、第1トランジスタT1の第2電極と接続され、第6トランジスタT6の第1電極は有機発光ダイオードOLEDのアノード電極及び第7トランジスタT7の第1電極の共通ノードに接続される。
そして、第6トランジスタT6のゲート電極は、i番目の発光制御線Eiに接続される。
第6トランジスタT6は、i番目の発光制御線Eiに発光制御信号が供給された時にターンオフされ、その他の場合にターンオンされる。
【0033】
第5トランジスタT5は、第1電源ELVDDと第1トランジスタT1との間に接続される。
具体的には、第5トランジスタT5の第1電極は、第1トランジスタT1の第1電極と接続され、第5トランジスタT5の第2電極は第1電源ELVDDの供給先と接続される。
そして、第5トランジスタT5のゲート電極は、i番目の発光制御線Eiに接続される。
第5トランジスタT5は、i番目の発光制御線Eiに発光制御信号が供給された時にターンオフされ、その他の場合にターンオンされる。
【0034】
第1トランジスタ(T1;駆動トランジスタ)の第1電極は、第5トランジスタT5を経由して第1電源ELVDDに接続され、第2電極は前記第6トランジスタT6を経由して有機発光ダイオードOLEDのアノードに接続される。
そして、第1トランジスタT1のゲート電極は、第1ノードN1に接続される。
第1トランジスタT1は、第1ノードN1の電圧に対応して、第1電源ELVDDから有機発光ダイオードOLEDを経由して第2電源ELVSSに流れる電流量を制御することができる。
【0035】
第3トランジスタT3は、第1トランジスタT1の第2電極と第1ノードN1との間に接続される。
そして、第3トランジスタT3のゲート電極は、i番目の第2走査線S2iに接続される。
第3トランジスタT3は、i番目の第2走査線S2iに走査信号が供給された時にターンオンされて、第1トランジスタT1の第2電極と第1ノードN1を電気的に接続させる。
したがって、第3トランジスタT3がターンオンする時に第1トランジスタT1はダイオードの形態で接続され得る。
【0036】
第4トランジスタT4は、第1トランジスタT1の第2電極と初期化電源Vintとの間に接続される。
具体的には、第4トランジスタT4の第1電極は、初期化電源Vintの供給先と接続され、第4トランジスタT4の第2電極は、第1トランジスタT1の第2電極と接続される。
そして、第4トランジスタT4のゲート電極は(i-1)番目の第1走査線S1(i-1)に接続される。
第4トランジスタT4は、(i-1)番目の第1走査線S1(i-1)に走査信号が供給された時にターンオンされて、第1ノードN1に初期化電源Vintの電圧を供給する。
【0037】
第2トランジスタT2は、j番目のデータ線Djと第1トランジスタT1の第1電極との間に接続される。
そして、第2トランジスタT2のゲート電極は、i番目の第1走査線S1iに接続される。
第2トランジスタT2は、i番目の第1走査線S1iに走査信号が供給された時にターンオンされて、j番目のデータ線Djと第1トランジスタT1の第1電極を電気的に接続させる。
【0038】
ストレージキャパシタCstは、第1電源ELVDDと第1ノードN1との間に接続される。
ストレージキャパシタCstは、データ信号及び第1トランジスタT1のしきい電圧に対応する電圧を貯蔵することができる。
【0039】
図3は、
図1に示した駆動部から出力される信号の出力タイミングを説明するための波形図である。
図3を参照すると、第1走査信号(G11~G1n)が順次に出力される。
それぞれの第1走査信号(G11~G1n)は、同じ幅W1を有する。
ここで「走査信号の幅」とは、図面に示した波形でローレベルの信号が供給される時間を意味する。
【0040】
次に、第2走査信号(G21~G2n)が順次に出力される。
それぞれの第2走査信号(G21~G2n)は同じ幅W2を有する。
第2走査信号(G21~G2n)の幅W2は、第1走査信号(G11~G1n)の幅W1よりも大きくてもよい。
例えば、一つの第2走査信号G2iは、連続した二つの第1走査信号(G1(i-1)、G1i)と重複し得る。
【0041】
次に、発光制御信号(F1~Fn)が順次に出力される。
それぞれの発光制御信号(F1~Fn)は同じ幅を有し得る。
この時、発光制御信号(F1~Fn)の幅は、第1走査信号(G11~G1n)の幅より大きくてもよい。
また、いずれか一つの発光制御信号Fiは、いずれか一つの第1走査信号G1iと重なるように供給され得る。
一方、ここで「発光制御信号の幅」とは、図面に示した波形でハイレバルの信号が供給される時間を意味する。
【0042】
以下では、
図2及び
図3を参照して
図2に示した画素PXLの駆動方法を説明する。
まず、i番目の発光制御線Eiに発光制御信号Fiが供給される。
i番目の発光制御線Eiに発光制御信号Fiが供給されると、第5トランジスタT5及び第6トランジスタT6がターンオフされる。
この時、画素PXLは非発光状態に設定される。
【0043】
以後、(i-1)番目の第1走査線S1(i-1)に第1走査信号G1(i-1)が供給され、同時にi番目の第2走査線S2iに第2走査信号G2iが供給される。
これにより第3トランジスタT3、第4トランジスタT4、及び第7トランジスタT7がターンオンする。
【0044】
第7トランジスタT7がターンオンすると、初期化電源Vintの電圧が有機発光ダイオードOLEDのアノード電極に供給される。
したがって、有機発光ダイオードOLEDに寄生的に形成された寄生キャパシタが放電され、これに伴い、ブラック表現能力を向上させることができる。
【0045】
また、第3トランジスタT3及び第4トランジスタT4が同時にターンオンすると、初期化電源Vintの電圧が第1ノードN1に供給される。
そうすると、第1ノードN1は、初期化電源Vintの電圧に初期化される。
第1ノードN1が初期化電源Vintの電圧に初期化されると、i番目の第1走査線S1iに第1走査信号G1iが供給される。
i番目の第1走査線S1iに第1走査信号G1iが供給されると、第2トランジスタT2がターンオンする。
【0046】
第2走査信号G2iが供給される時間は第1走査信号G1iが供給される時間より長くてもよい。
具体的には、i番目の第2走査信号G2iは(i-1)番目の第1走査信号G1(i-1)及びi番目の第1走査信号G1iと重なり得る。
したがって、i番目の第1走査線S1iに第1走査信号G1iが供給される間、第3トランジスタT3は依然としてターンオン状態を維持することができる。
【0047】
第3トランジスタT3がターンオン状態の時、第1トランジスタT1はダイオードの形態で接続される。
第2トランジスタT2がターンオン状態の時、j番目のデータ線Djからのデータ信号が第1トランジスタT1の第1電極に供給される。
この時、第1ノードN1がデータ信号よりも低い初期化電源Vintの電圧に初期化されたため、第1トランジスタT1がターンオンされる。
第1トランジスタT1がターンオンすると、データ信号から第1トランジスタT1のしきい電圧を差し引いた電圧が第1ノードN1に印加される。
ストレージキャパシタCstは、第1ノードN1に印加されたデータ信号及び第1トランジスタT1のしきい電圧に対応する電圧を貯蔵する。
以後、i番目の発光制御線Eiへの発光制御信号Fiの供給が中断される。
【0048】
i番目の発光制御線Eiへの発光制御信号Fiの供給が中断されると、第5トランジスタT5及び第6トランジスタT6がターンオンする。
そうすると、第1電源ELVDDから第5トランジスタT5、第1トランジスタT1、第6トランジスタT6、及び有機発光ダイオードOLEDを経由して第2電源ELVSSに続く電流経路が形成される。
この時、第1トランジスタT1は、第1ノードN1の電圧に対応して第1電源ELVDDから有機発光ダイオードOLEDを経由して第2電源ELVSSに流れる電流量を制御する。
有機発光ダイオードOLEDは、第1トランジスタT1から供給される電流量に対応して所定の輝度の光を生成する。
実際に、画素PXLは上述した工程を繰り返して所定の輝度の光を生成することができる。
【0049】
i番目の発光制御線Eiに供給される発光制御信号Fiは、データ信号が画素PXLに充電される期間の間、画素PXLが非発光状態に設定されるように、少なくともi番目の第1走査信号Gilと重なるように供給される。
このような発光制御信号Fiの供給タイミングは多様な形態に変化され得る。
【0050】
本実施形態による画素回路310の構造とは異なり、従来技術による画素回路では、第4トランジスタの第1電極が第3トランジスタの第1電極と接続され、第4トランジスタの第2電極が初期化電源と接続されるように接続される。
この場合、駆動トランジスタのゲート電極とストレージキャパシタの共通ノード(第1ノード)から第4トランジスタを経由して初期化電源までの漏洩電流経路が形成され、第1ノードから第3トランジスタを経由して有機発光ダイオードのアノード電極までの漏洩電流経路が形成される。
【0051】
漏洩電流によって第1ノードの電圧が変化すると、画面上にフリッカーが視認され、このような問題点は、特に有機発光表示装置が低周波数(例えば、1Hz)で駆動する場合に目立って現れる。
しかしながら、本発明の一実施形態による画素回路310では、第4トランジスタT4を経て初期化電源Vintに達するまでの漏洩電流経路を除去することによって、上述した問題点を解決することができる。
【0052】
図4は、
図1に示した画素の他の実施形態を示す回路図である。
図4では説明の便宜性のために、i番目の水平ラインに位置し、j番目のデータ線Djと接続された画素PXLを示す。
また、
図4では、上述した実施形態(例えば、
図2に示した画素回路310)と比較して変更された部分を中心に説明を進め、上述した実施形態と重複する部分については説明を省略する。
【0053】
図4を参照すると、本発明の実施形態による画素PXLは、有機発光ダイオードOLEDと、有機発光ダイオードOLEDに供給される電流量を制御するための画素回路320を含む。
画素回路320は、有機発光ダイオードOLEDに供給される電流量を制御するために、第1トランジスタT1~第7トランジスタT7、及びストレージキャパシタCstを具備する。
【0054】
第7トランジスタT7は、初期化電源Vintと有機発光ダイオードOLEDのアノード電極との間に接続される。
そして、第7トランジスタT7のゲート電極は(i-1)番目の第1走査線S1(i-1)に接続される。
第7トランジスタT7は、(i-1)番目の第1走査線S1(i-1)に第1走査信号が供給された時にターンオンされて、初期化電源Vintの電圧を有機発光ダイオードOLEDのアノード電極に供給する。
【0055】
第6トランジスタT6は、第1トランジスタT1と有機発光ダイオードOLEDとの間に接続される。
そして、第6トランジスタT6のゲート電極は、i番目の発光制御線Eiに接続される。
第6トランジスタT6は、i番目の発光制御線Eiに発光制御信号が供給された時にターンオフされ、その他の場合にターンオンされる。
【0056】
第5トランジスタT5は、第1電源ELVDDと第1トランジスタT1との間に接続される。
そして、第5トランジスタT5のゲート電極は、i番目の発光制御線Eiに接続される。
第5トランジスタT5は、i番目の発光制御線Eiに発光制御信号が供給された時にターンオフされ、その他の場合にターンオンされる。
【0057】
第1トランジスタT1の第1電極は、第5トランジスタT5を経由して第1電源ELVDDに接続され、第2電極は第6トランジスタT6を経由して有機発光ダイオードOLEDのアノードに接続される。
そして、第1トランジスタT1のゲート電極は、第1ノードN1に接続される。
第1トランジスタT1は、第1ノードN1の電圧に対応して、第1電源ELVDDから有機発光ダイオードOLEDを経由して第2電源ELVSSに流れる電流量を制御する。
【0058】
第3トランジスタT3は、第1トランジスタT1の第1電極と第1ノードN1との間に接続される。
具体的には、第3トランジスタT3の第1電極は第1ノードN1に接続され、第3トランジスタT3の第2電極は第1トランジスタT1の第1電極に接続される。
第2トランジスタT2及び第3トランジスタT3が同時にターンオンすると、m番目のデータ線Dmからのデータ信号が第1トランジスタT1の第2電極に供給される。
【0059】
第4トランジスタT4は、第1トランジスタT1の第1電極(又は第3トランジスタT3の第2電極及び第5トランジスタT5の第1電極の共通ノード)と初期化電源Vintとの間に接続される。
具体的には、第4トランジスタT4の第1電極は、初期化電源Vintの供給先と接続され、第4トランジスタT4の第2電極は、第1トランジスタT1の第1電極と接続される。
そして、第4トランジスタT4のゲート電極は、(i-1)番目の第1走査線S1(i-1)に接続される。
第4トランジスタT4は、(i-1)番目の第1走査線S1(i-1)に第1走査信号が供給された時にターンオンされて、第1ノードN1に初期化電源Vintの電圧を供給する。
【0060】
第2トランジスタT2は、j番目のデータ線Djと第1トランジスタT1の第1電極との間に接続される。
そして、第2トランジスタT2のゲート電極は、i番目の第1走査線S1iに接続される。
第2トランジスタT2は、i番目の第1走査線S1iに第1走査信号が供給された時にターンオンされて、j番目のデータ線Djと第1トランジスタT1の第1電極を電気的に接続させる。
【0061】
ストレージキャパシタCstは、第1電源ELVDDと第1ノードN1との間に接続される。
ストレージキャパシタCstは、データ信号及び第1トランジスタT1のしきい電圧に対応する電圧を貯蔵する。
【0062】
図4に示した画素(PXL、画素回路320含む)には
図3に示した信号(G11~G1n、G21~G2n、F1~Fn)が供給され、
図2に示した画素(PXL、画素回路310含む)と同じ順序により駆動する。
【0063】
本実施形態による画素回路320の構造とは異なり、従来技術による画素回路では第4トランジスタの第1電極が第1トランジスタのゲート電極と接続され、第4トランジスタの第2電極が初期化電源と接続されるように接続される。
この場合、第1トランジスタのゲート電極とストレージキャパシタの第2電極の共通ノード(第1ノード)から第4トランジスタを経由して初期化電源までの漏洩電流経路が形成され、第1電源から第3トランジスタを経由して第1ノードまでの漏洩電流経路が形成される。
漏洩電流によって第1ノードの電圧が変化すると、画面上にフリッカーが視認され、このような問題点は特に表示装置が低周波数(例えば、1Hz)で駆動する場合に目立って現れる。
しかしながら、本発明の実施形態による画素回路320では、第4トランジスタT4を経て初期化電源Vintに達するまでの漏洩電流経路を除去することによって、上述した問題点を解決することができる。
【0064】
図5は、
図1に示した画素のさらに他の実施形態を示す回路図である。
図5では説明の便宜性のために、i番目の水平ラインに位置し、m番目のデータ線Dmと接続された画素PXLを示す。
また、
図5では上述した実施形態(例えば
図2に示した画素回路310)と比較して変更された部分を中心に説明を進め、上述した実施形態と重複する部分については説明を省略する。
これに伴い、ここでは第4トランジスタと他のトランジスタとの接続関係を中心に説明を進行する。
【0065】
図5を参照すると、本発明のさらに他の実施形態による画素PXLは、有機発光ダイオードOLEDと、有機発光ダイオードOLEDに供給される電流量を制御するための画素回路330を含む。
画素回路330は、有機発光ダイオードOLEDに供給される電流量を制御するために、第1トランジスタT1~第6トランジスタT6、及びストレージキャパシタCstを具備する。
【0066】
第6トランジスタT6は、第1トランジスタT1と有機発光ダイオードOLEDとの間に接続される。
そして、第6トランジスタT6ゲート電極は、(i+1)番目の発光制御線E(i+1)に接続される。
第6トランジスタT6は、(i+1)番目の発光制御線E(i+1)に発光制御信号が供給される時にターンオフされ、その他の場合にターンオンされる。
【0067】
第5トランジスタT5は、第1電源ELVDDと第1トランジスタT1との間に接続される。
そして、第5トランジスタT5のゲート電極は、i番目の発光制御線Eiに接続される。
第5トランジスタT5は、i番目の発光制御線Eiに発光制御信号が供給された時にターンオフされ、その他の場合にターンオンされる。
【0068】
第1トランジスタT1の第1電極は、第5トランジスタT5を経由して第1電源ELVDDに接続され、第2電極は、第6トランジスタT6を経由して有機発光ダイオードOLEDのアノードに接続される。
そして、第1トランジスタT1のゲート電極は、第1ノードN1に接続される。
第1トランジスタT1は、第1ノードN1の電圧に対応して、第1電源ELVDDから有機発光ダイオードOLEDを経由して第2電源ELVSSに流れる電流量を制御する。
【0069】
第3トランジスタT3は、第1トランジスタT1の第2電極と第1ノードN1との間に接続される。
そして、第3トランジスタT3のゲート電極は、i番目の第2走査線S2iに接続される。
第3トランジスタT3は、i番目の第2走査線S2iに走査信号が供給された時にターンオンされて、第1トランジスタT1の第2電極と第1ノードN1を電気的に接続させる。
したがって、第3トランジスタT3がターンオンする時に第1トランジスタT1はダイオードの形態で接続される。
【0070】
第4トランジスタT4は、初期化電源Vintと有機発光ダイオードOLEDのアノード間に接続される。
具体的には、第4トランジスタT4の第1電極は、有機発光ダイオードOLEDのアノード電極に接続され、第4トランジスタT4の第2電極は、初期化電源Vintの供給先に接続される。
そして、第4トランジスタT4のゲート電極は、(i-1)番目の第1走査線S1(i-1)に接続される。
第4トランジスタT4は、(i-1)番目の第1走査線S1(i-1)に第1走査信号が供給された時にターンオンされて、初期化電源Vintの電圧を有機発光ダイオードOLEDのアノード及び第1ノードN1に供給する。
【0071】
第2トランジスタT2は、j番目のデータ線Djと第1トランジスタT1の第1電極との間に接続される。
そして、第2トランジスタT2のゲート電極は、i番目の第1走査線S1iに接続される。
第2トランジスタT2は、i番目の第1走査線S1iに第1走査信号が供給された時にターンオンされて、j番目のデータ線Djと第1トランジスタT1の第1電極を電気的に接続させる。
【0072】
ストレージキャパシタCstは、第1電源ELVDDと第1ノードN1との間に接続される。
ストレージキャパシタCstは、データ信号及び第1トランジスタT1のしきい電圧に対応する電圧を貯蔵する。
【0073】
以下では、
図3も参照して、
図5に示した画素PXLの駆動方法を説明する。
まず、i番目の発光制御線Eiに発光制御信号Fiが供給される。
i番目の発光制御線Eiに発光制御信号Fiが供給されると第5トランジスタT5がターンオフされ、画素PXLは非発光状態に設定される。
次に(i-1)番目の第1走査線S1(i-1)に第1走査信号G1(i-1)が供給され、同時にi番目の第2走査線S2iに第2走査信号G2iが供給される。
これにより第3トランジスタT3及び第4トランジスタT4がターンオンする。
【0074】
第4トランジスタT4がターンオンすると、初期化電源Vintの電圧が有機発光ダイオードOLEDのアノード電極に供給される。
また、第3トランジスタT3及び第4トランジスタT4が同時にターンオンすることによって初期化電源Vintの電圧が第6トランジスタT6を経由して第1ノードN1に供給される。
そうすると、第1ノードN1は、初期化電源Vintの電圧に初期化される。
この時、第3トランジスタT3は、i番目の第1走査線S1iに第1走査信号G1iが供給されるまでターンオン状態を維持する。
【0075】
次に、(i+1)番目の発光制御線E(i+1)に発光制御信号F(i+1)が供給され、i番目の第1走査線S1iに第1走査信号G1iが供給される。
発光制御信号F(i+1)が供給されると第6トランジスタT6がターンオフされ、第6トランジスタT6がターンオフ状態を維持する間、第1走査信号G1iが供給されて第2トランジスタT2がターンオンする。
第2トランジスタT2がターンオンすると、j番目のデータ線Djからのデータ信号が第1トランジスタT1の第1電極に供給される。
また、第3トランジスタT3がターンオン状態を維持することによって第1トランジスタT1がダイオードの形態で接続される。
この時、第1ノードN1がデータ信号よりも低い初期化電源Vintの電圧に初期化されたため、第1トランジスタT1がターンオンされる。
第1トランジスタT1がターンオンすると、データ信号から第1トランジスタT1のしきい電圧を差し引いた電圧が第1ノードN1に印加される。
【0076】
ストレージキャパシタCstは、第1ノードN1に印加されたデータ信号及び第1トランジスタT1のしきい電圧に対応する電圧を貯蔵する。
以後、i番目の発光制御信号Fi及び(i+1)番目の発光制御信号F(i+1)の供給が順次に中断される。
i番目の発光制御信号Fiの供給が中断されると、第5トランジスタT5がターンオンされ、(i+1)番目の発光制御信号F(i+1)の供給が中断されると第6トランジスタT6がターンオンする。
そうすると、第1電源ELVDDから第5トランジスタT5、第1トランジスタT1、第6トランジスタT6、及び有機発光ダイオードOLEDを経由して第2電源ELVSSに続く電流経路が形成される。
この時、第1トランジスタT1は、第1ノードN1の電圧に対応して第1電源ELVDDから有機発光ダイオードOLEDを経由して第2電源ELVSSに流れる電流量を制御する。
有機発光ダイオードOLEDは、第1トランジスタT1から供給される電流量に対応して所定の輝度の光を生成する。
【0077】
図6は、本発明の他の実施形態による表示装置の構成を概略的に示すブロック図である。
図6では上述した実施形態(例えば
図1に示した表示装置)と比較して変更された部分を中心に説明を進め、上述した実施形態と重複する部分については説明を省略する。
図6を参照すると、本発明の他の実施形態による表示装置は、画素部100、走査駆動部210a、発光駆動部220、データ駆動部230、及びタイミング制御部250を含む。
【0078】
すなわち、
図1に示した表示装置とは異なり、画素部100は、データ線(D1~Dm)、走査線(S11~S1n)、及び発光制御線(E1~En)と接続される複数の画素PXLを含む。
一方、
図6では、画素PXLがそれぞれ一つの第1走査線(S11~S1n)、一つのデータ線(D1~Dm)、及び一つの発光制御線(E1~En)に接続されるものとして示したが、本発明はこれに限定されない。
換言すると、画素PXLの回路構造に対応して画素PXLに接続される第1走査線(S11~S1n)の数は複数でもよく、発光制御線(E1~En)の数も複数でもよい。
【0079】
また、場合により画素PXLは、第1走査線(S11~S1n)及びデータ線(D1~Dm)にのみ接続されてもよい。
この場合、発光制御線(E1~En)及び発光制御線(E1~En)を駆動するための発光駆動部220は除去される。
【0080】
図7は、
図6に示した画素の一実施形態を示す回路図である。
図7では説明の便宜性のために、i番目の水平ラインに位置し、j番目のデータ線Djと接続された画素PXLを示す。
また、
図7では上述した実施形態(例えば
図2に示した画素回路310)と比較して変更された部分を中心に説明を進め、上述した実施形態と重複する部分については説明を省略する。
【0081】
図7を参照すると、本発明の一実施形態による画素PXLは、有機発光ダイオードOLEDと、有機発光ダイオードOLEDに供給される電流量を制御するための画素回路340を含む。
画素回路340は、有機発光ダイオードOLEDに供給される電流量を制御するために、第1トランジスタT1~第7トランジスタT7、及びストレージキャパシタCstを具備する。
【0082】
第7トランジスタT7は、初期化電源Vintと有機発光ダイオードOLEDのアノード電極との間に接続される。
そして、第7トランジスタT7のゲート電極は、(i-1)番目の第1走査線S1(i-1)に接続される。
第7トランジスタT7は、(i-1)番目の第1走査線S1(i-1)に第1走査信号が供給された時にターンオンされて、初期化電源Vintの電圧を有機発光ダイオードOLEDのアノード電極に供給する。
【0083】
第6トランジスタT6は、第1トランジスタT1と有機発光ダイオードOLEDとの間に接続される。
そして、第6トランジスタT6のゲート電極は、(i+1)番目の発光制御線E(i+1)に接続される。
第6トランジスタT6は、(i+1)番目の発光制御線E(i+1)に発光制御信号が供給された時にターンオフされ、その他の場合にターンオンされる。
【0084】
第5トランジスタT5は、第1電源ELVDDと第1トランジスタT1との間に接続される。
そして、第5トランジスタT5のゲート電極は、i番目の発光制御線Eiに接続される。
第5トランジスタT5は、i番目の発光制御線Eiに発光制御信号が供給された時にターンオフされ、その他の場合にターンオンされる。
【0085】
第1トランジスタT1の第1電極は、第5トランジスタT5を経由して第1電源ELVDDに接続され、第2電極は、第6トランジスタT6を経由して有機発光ダイオードOLEDのアノードに接続される。
そして、第1トランジスタT1のゲート電極は、第1ノードN1に接続される。
第1トランジスタT1は、第1ノードN1の電圧に対応して、第1電源ELVDDから有機発光ダイオードOLEDを経由して第2電源ELVSSに流れる電流量を制御する。
【0086】
第3トランジスタT3は、第1トランジスタT1の第2電極と第1ノードN1との間に接続される。
具体的には、第3トランジスタT3の第1電極は、第1ノードN1に接続され、第3トランジスタT3の第2電極は、第1トランジスタT1の第2電極に接続される。
第2トランジスタT2及び第3トランジスタT3が同時にターンオンすると、j番目のデータ線Djからのデータ信号が第1トランジスタT1の第2電極に供給される。
【0087】
第4トランジスタT4は、第1トランジスタT1の第2電極(又は第3トランジスタT3の第2電極)と第1ノードN1の間に接続される。
具体的には、第4トランジスタT4の第1電極は、第1ノードN1と接続され、第4トランジスタT4の第2電極は、第1トランジスタT1の第2電極と接続される。
そして、第4トランジスタT4のゲート電極は、(i-1)番目の第1走査線S1(i-1)に接続される。
第4トランジスタT4は、(i-1)番目の第1走査線S1(i-1)に第1走査信号が供給された時にターンオンされ、第4トランジスタT4、第6トランジスタT6、及び第7トランジスタT7が同時にターンオンすると、第1ノードN1に初期化電源Vintの電圧が供給される。
【0088】
第2トランジスタT2は、j番目のデータ線Djと第1トランジスタT1の第1電極との間に接続される。
そして、第2トランジスタT2のゲート電極は、i番目の第1走査線S1iに接続される。
第2トランジスタT2は、i番目の第1走査線S1iに第1走査信号が供給された時にターンオンされて、j番目のデータ線Djと第1トランジスタT1の第1電極を電気的に接続させる。
【0089】
ストレージキャパシタCstは、第1電源ELVDDと第1ノードN1との間に接続される。
ストレージキャパシタCstは、データ信号及び第1トランジスタT1のしきい電圧に対応する電圧を貯蔵する。
【0090】
図8は、
図6に示した駆動部から出力される信号の出力タイミングを説明するための波形図である。
図8では上述した実施形態(例えば
図3に示した波形図)と比較して変更された部分を中心に説明を進め、上述した実施形態と重複する部分については説明を省略する。
図8を参照すると、第1走査信号(G11~G1n)が順次に出力される。
それぞれの第1走査信号(G11~G1n)は、同じ幅を有する。
また、発光制御信号(F1~Fn)が順次に出力される。
それぞれの発光制御信号(F1~Fn)は同じ幅を有する。
この時、発光制御信号(F1~Fn)の幅は、第1走査信号(G11~G1n)の幅より大きくてもよい。
また、いずれか一つの発光制御信号Fiは、いずれか一つの第1走査信号G1iと重なるように供給される。
【0091】
以下では、
図7及び
図8を参照して
図7に示した画素PXLの駆動方法を説明する。
一方、上述した実施形態(例えば、
図2及び
図3を参照した画素PXLの駆動方法)と比較して変更された部分を中心に説明を進め、上述した実施形態と重複する部分については説明を省略する。
【0092】
まず、i番目の発光制御線Eiに発光制御信号Fiが供給される。
i番目の発光制御線Eiに発光制御信号Fiが供給されると第5トランジスタT5がターンオフされる。
この時、画素PXLは非発光状態に設定される。
以後、(i-1)番目の第1走査線S1(i-1)に第1走査信号G1(i-1)が供給される。
これにより、第4トランジスタT4及び第7トランジスタT7がターンオンする。
この時、(i+1)番目の発光制御線E(i+1)に発光制御信号F(i+1)が供給される前であるから、第4トランジスタT4及び第7トランジスタT7と共に、第6トランジスタT6は同時にターンオン状態を維持する。
【0093】
第7トランジスタT7がターンオンすると、初期化電源Vintの電圧が有機発光ダイオードOLEDのアノード電極に供給される。
したがって、有機発光ダイオードOLEDに寄生的に形成された寄生キャパシタが放電され、これに伴い、ブラック表現能力を向上させることができる。
また、第4トランジスタT4、第6トランジスタT6、及び第7トランジスタT7が同時にターンオンすると、初期化電源Vintの電圧が、第4トランジスタT4、第6トランジスタT6、及び第7トランジスタT7を経由して第1ノードN1に供給される。
そうすると、第1ノードN1は、初期化電源Vintの電圧に初期化される。
【0094】
第1ノードN1が初期化電源Vintの電圧に初期化されると、i番目の第1走査線S1iに第1走査信号G1iが供給される。
i番目の第1走査線S1iに第1走査信号G1iが供給されると、第2トランジスタT2及び第3トランジスタT3がターンオンする。
第3トランジスタT3がターンオンすると、第1トランジスタT1がダイオードの形態で接続される。
第2トランジスタT2がターンオンすると、j番目のデータ線Djからのデータ信号が第1トランジスタT1の第1電極に供給される。
この時、第1ノードN1がデータ信号よりも低い初期化電源Vintの電圧に初期化されたため、第1トランジスタT1がターンオンされる。
第1トランジスタT1がターンオンすると、データ信号から第1トランジスタT1のしきい電圧を差し引いた電圧が第1ノードN1に印加される。
【0095】
ストレージキャパシタCstは、第1ノードN1に印加されたデータ信号及び第1トランジスタT1のしきい電圧に対応する電圧を貯蔵する。
以後、i番目の発光制御信号Fi及び(i+1)番目の発光制御信号F(i+1)の供給が順次に中断される。
i番目の発光制御信号Fiの供給が中断されると第5トランジスタT5がターンオンされ、(i+1)番目の発光制御信号F(i+1)の供給が中断されると第6トランジスタT6がターンオンする。
そうすると、第1電源ELVDDから第5トランジスタT5、第1トランジスタT1、第6トランジスタT6、及び有機発光ダイオードOLEDを経由して第2電源ELVSSに続く電流経路が形成される。
この時、第1トランジスタT1は、第1ノードN1の電圧に対応して第1電源ELVDDから有機発光ダイオードOLEDを経由して第2電源ELVSSに流れる電流量を制御する。
有機発光ダイオードOLEDは、第1トランジスタT1から供給される電流量に対応して所定の輝度の光を生成する。
【0096】
図9は、
図6に示した画素の他の実施形態を示す回路図である。
図9では説明の便宜性のために、i番目の水平ラインに位置し、j番目のデータ線Djと接続された画素PXLを示す。
また、
図9では上述した実施形態(例えば
図7に示した画素回路340)と比較して変更された部分を中心に説明を進め、上述した実施形態と重複する部分については説明を省略する。
これに伴い、ここでは第6トランジスタを中心に説明を進行する。
【0097】
図9を参照すると、本発明の他の実施形態による画素PXLは、有機発光ダイオードOLEDと、有機発光ダイオードOLEDに供給される電流量を制御するための画素回路350を含む。
画素回路350は、有機発光ダイオードOLEDに供給される電流量を制御するために、第1トランジスタT1~第7トランジスタT7、及びストレージキャパシタCstを具備する。
【0098】
特に、第6トランジスタT6は、第1トランジスタT1と有機発光ダイオードOLEDとの間に接続される。
具体的には、第6トランジスタT6の第1電極は、有機発光ダイオードOLEDのアノード電極、第4トランジスタT4の第2電極、及び第7トランジスタT7の共通ノードに接続され、第6トランジスタT6の第2電極は第1トランジスタT1の第2電極(又は第3トランジスタT3の第2電極)に接続される。
そして、第6トランジスタT6のゲート電極は、i番目の発光制御線Eiに接続される。
第6トランジスタT6は、i番目の発光制御線Eiに発光制御信号が供給された時にターンオフされ、その他の場合にターンオンされる。
【0099】
以下では
図8も参照して、
図9に示した本発明の他の実施形態による画素の駆動方法を説明する。
特に、上述した実施形態(例えば
図7に示した画素の駆動方法)と比較して変更された部分を中心に説明を進め、重複する部分については説明を省略する。
まず、i番目の発光制御線Eiに発光制御信号Fiが供給される。
i番目の発光制御線Eiに発光制御信号Fiが供給されると第5トランジスタT5及び第6トランジスタT6がターンオフされ、画素PXLは非発光状態に設定される。
【0100】
次に(i-1)番目の第1走査線S1(i-1)に第1走査信号G1(i-1)が供給される。
これにより第4トランジスタT4及び第7トランジスタT7がターンオンする。
第7トランジスタT7がターンオンすると、初期化電源Vintの電圧が有機発光ダイオードOLEDのアノード電極に供給される。
また、初期化電源Vintの電圧が第7トランジスタT7及び第4トランジスタT4を経由して第1ノードN1に供給される。
【0101】
第1ノードN1が初期化電源Vintの電圧に初期化されると、i番目の第1走査線S1iに第1走査信号G1iが供給される。
i番目の第1走査線S1iに第1走査信号G1iが供給されると、第2トランジスタT2及び第3トランジスタT3がターンオンする。
すなわち、データ信号から第1トランジスタT1のしきい電圧を差し引いた電圧が第1ノードN1に印加される。
ストレージキャパシタCstは、第1ノードN1に印加されたデータ信号及び第1トランジスタT1のしきい電圧に対応する電圧を貯蔵する。
以後、i番目の発光制御信号Fiの供給が中断され、第5トランジスタT5及び第6トランジスタT6がターンオンする。
そうすると、有機発光ダイオードOLEDは、第1トランジスタT1から供給される電流量に対応して所定の輝度の光を生成する。
【0102】
図10は、
図6に示した画素のさらに他の実施形態を示す回路図である。
図10では説明の便宜性のために、i番目の水平ラインに位置し、j番目のデータ線Djと接続された画素PXLを示す。
また、
図10では上述した実施形態(例えば、
図7に図示された画素回路340)と比較して変更された部分を中心に説明を進め、上述した実施形態と重複する部分については説明を省略する。
これに伴い、ここでは第6トランジスタ~第8トランジスタを中心に説明を進行する。
【0103】
図10を参照すると、本発明のさらに他の実施形態による画素PXLは、有機発光ダイオードOLEDと、有機発光ダイオードOLEDに供給される電流量を制御するための画素回路360を含む。
画素回路360は、有機発光ダイオードOLEDに供給される電流量を制御するために、第1トランジスタT1~第8トランジスタT8、及びストレージキャパシタCstを具備する。
【0104】
第8トランジスタT8は、第1トランジスタT1の第2電極と初期化電源Vintとの間に接続される。
具体的には、第8トランジスタT8の第1電極は、第1トランジスタT1の第2電極(又は第3トランジスタT3の第2電極や第4トランジスタT4の第2電極)に接続され、第8トランジスタT8の第2電極は、初期化電源Vintを供給する電源線に接続される。
そして、第8トランジスタT8のゲート電極は、(i-1)番目の第1走査線S1(i-1)に接続される。
第8トランジスタT8は、(i-1)番目の第1走査線S1(i-1)に第1走査信号が供給された時にターンオンされ、その他の場合にターンオフされる。
【0105】
次に、第7トランジスタT7は、初期化電源Vintと有機発光ダイオードOLEDとの間に接続される。
具体的には、第7トランジスタT7の第1電極は、有機発光ダイオードOLEDのアノード電極と接続され、第7トランジスタT7の第2電極は初期化電源Vintを供給する電源線と接続される。
そして、第7トランジスタT7のゲート電極は、(i+1)番目の第1走査線S1(i+1)に接続される。
第7トランジスタT7は、(i+1)番目の第1走査線S1(i+1)に第1走査信号が供給された時にターンオンされ、その他の場合にターンオフされる。
【0106】
第6トランジスタT6は、第1トランジスタT1と有機発光ダイオードOLEDとの間に接続される。
具体的には、第6トランジスタT6の第1電極は、有機発光ダイオードOLEDのアノード電極に接続され、第6トランジスタT6の第2電極は第1トランジスタT1の第2電極(又は第3トランジスタT3の第2電極、第4トランジスタT4の第2電極及び第8トランジスタT8の共通ノード)に接続される。
そして、第6トランジスタT6のゲート電極は、i番目の発光制御線Eiに接続される。
第6トランジスタT6は、i番目の発光制御線Eiに発光制御信号が供給された時にターンオフされ、その他の場合にターンオンされる。
【0107】
以下では
図8も参照して、
図10に示した本発明のさらに他の実施形態による画素の駆動方法を説明する。
特に、上述した実施形態(例えば
図7に示した画素の駆動方法)と比較して変更された部分を中心に説明を進め、重複する部分については説明を省略する。
まず、i番目の発光制御線Eiに発光制御信号Fiが供給される。
i番目の発光制御線Eiに発光制御信号Fiが供給されると第5トランジスタT5及び第6トランジスタT6がターンオフされ、画素PXLは非発光状態に設定される。
【0108】
次に(i-1)番目の第1走査線S1(i-1)に第1走査信号G1(i-1)が供給される。
これにより第4トランジスタT4及び第8トランジスタT8がターンオンする。
第4トランジスタT4及び第8トランジスタT8が同時にターンオンすると、初期化電源Vintの電圧が、第8トランジスタT8及び第4トランジスタT4を経由して第1ノードN1に供給される。
第1ノードN1が初期化電源Vintの電圧に初期化されると、i番目の第1走査線S1iに第1走査信号G1iが供給される。
i番目の第1走査線S1iに第1走査信号G1iが供給されると、第2トランジスタT2及び第3トランジスタT3がターンオンする。
すなわち、データ信号から第1トランジスタT1のしきい電圧を差し引いた電圧が第1ノードN1に印加される。
ストレージキャパシタCstは、第1ノードN1に印加されたデータ信号及び第1トランジスタT1のしきい電圧に対応する電圧を貯蔵する。
【0109】
次に、(i+1)番目の第1走査線S1(i+1)で第1走査信号G1(i+1)が供給され、これに伴い、第7トランジスタT7がターンオンする。
第7トランジスタT7がターンオンすると、初期化電源Vintの電圧が有機発光ダイオードOLEDのアノード電極に供給される。
以後、i番目の発光制御信号Fiの供給が中断され、第5トランジスタT5及び第6トランジスタT6がターンオンする。
そうすると、有機発光ダイオードOLEDは、第1トランジスタT1から供給される電流量に対応して所定の輝度の光を生成する。
【0110】
尚、本発明は、上述の実施形態に限られるものではない。本発明の技術的範囲から逸脱しない範囲内で多様に変更実施することが可能である。
【符号の説明】
【0111】
100 画素部
210a、210b (第1、第2)走査駆動部
220 発光駆動部
230 データ駆動部
250 タイミング制御部
310、320、330、340、350、360 画素回路
OLED 有機発光ダイオード
PXL 画素