(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-27
(45)【発行日】2023-05-10
(54)【発明の名称】衣類情報管理システム及びその制御方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20230428BHJP
G06K 7/14 20060101ALI20230428BHJP
G06K 7/10 20060101ALI20230428BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06K7/14 017
G06K7/10 244
(21)【出願番号】P 2020536968
(86)(22)【出願日】2018-12-29
(86)【国際出願番号】 CN2018125281
(87)【国際公開番号】W WO2019134603
(87)【国際公開日】2019-07-11
【審査請求日】2020-12-01
(31)【優先権主張番号】201810007292.X
(32)【優先日】2018-01-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201810007232.8
(32)【優先日】2018-01-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201810007833.9
(32)【優先日】2018-01-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201810007645.6
(32)【優先日】2018-01-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201810007585.8
(32)【優先日】2018-01-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201810007221.X
(32)【優先日】2018-01-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201810007311.9
(32)【優先日】2018-01-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201810008121.9
(32)【優先日】2018-01-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201810008171.7
(32)【優先日】2018-01-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201810007535.X
(32)【優先日】2018-01-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】512128645
【氏名又は名称】青島海爾洗衣机有限公司
【氏名又は名称原語表記】QINGDAO HAIER WASHING MACHINE CO.,LTD.
(73)【特許権者】
【識別番号】520148792
【氏名又は名称】海爾智家股▲フン▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】HAIER SMART HOME CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1 Haier Road, Laoshan District Qingdao, Shandong 266101 China
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】許升
(72)【発明者】
【氏名】李洋
(72)【発明者】
【氏名】張涛
(72)【発明者】
【氏名】黄振興
(72)【発明者】
【氏名】高論
(72)【発明者】
【氏名】尹俊明
【審査官】毛利 太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-287525(JP,A)
【文献】特開2006-167295(JP,A)
【文献】特表2004-503853(JP,A)
【文献】国際公開第2016/141647(WO,A1)
【文献】特表平11-507259(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
G06K 7/00- 7/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
衣類情報管理システムの制御方法であって、
前記衣類情報管理システムが、識別装置、制御装置、記憶装置、情報編集装置及び衣類に設けられる識別タグを含み、
前記衣類に設けられた前記識別タグは、所定の形式の衣類情報コード及び唯一のタグ情報を記憶する記憶領域を含んでおり、前記唯一のタグ情報はRFID電子タグのTID番号であり、
前記識別装置が、前記識別タグを識別して唯一のタグ情報を取得し、前記情報編集装置が、前記唯一のタグ情報について衣類情報を編集し、前記制御装置が、編集された衣類情報を情報処理することで所定の形式の衣類情報コードを生成するとともに、前記所定の形式の衣類情報コードと、対応する前記唯一のタグ情報とを対応付けて前記記憶装置に記憶し、
前記識別装置は、前記記憶領域を読み取って前記所定の形式の衣類情報コードを直接取得し、
前記識別装置は、前記識別タグの前記唯一のタグ情報を読み取って、前記所定の形式の衣類情報コードを前記記憶装置から間接的に取得し、その後、前記制御装置が、所定の解析規則に基づいて識別可能な衣類情報に解析することを特徴とする制御方法。
【請求項2】
前記情報編集装置は、ユーザによる自由な衣類情報の編集操作を受け付け、前記制御装置は、ユーザにより編集された衣類情報からキーワードを抽出することで衣類の属性情報を取得するとともに、前記衣類の属性情報を前記所定の形式の衣類情報コードに変換することを特徴とする請求項1に記載の衣類情報管理システムの制御方法。
【請求項3】
前記所定の形式の衣類情報コードを生成する過程では、ユーザが編集した衣類情報からキーワードを抽出することで各衣類属性情報を取得し、所定の規則で各衣類属性情報をそれぞれ所定のコードに変換するとともに、各前記所定のコードを直列に組み合わせることで前記所定の形式の衣類情報コードを形成することを特徴とする請求項2に記載の衣類情報管理システムの制御方法。
【請求項4】
前記制御装置は、ユーザが編集した衣類情報における衣類の材質属性情報、衣類の色属性情報、衣類の種別属性情報、衣類の規格属性情報、衣類のメーカー属性情報を抽出し、所定の規則で各属性情報をそれぞれ所定の材質情報コード、色情報コード、種別情報コード、規格情報コード、メーカー情報コードに変換し、且つ、所定の順序及び形式で各情報コードを直列に組み合わせることで前記所定の形式の衣類情報コードを形成するとともに、前記記憶装置に保存することを特徴とする請求項3に記載の衣類情報管理システムの制御方法。
【請求項5】
前記所定の解析規則を用いて識別可能な衣類情報に解析する際には、前記所定の解析規則における長さの形式に基づいて、前記所定の形式の衣類情報コードを複数のサブコードに分割するとともに、各前記サブコードをそれぞれ対応する衣類属性情報に解析することを特徴とする請求項1に記載の衣類情報管理システムの制御方法。
【請求項6】
前記識別装置は、優先的に前記記憶領域を読み取って前記記憶領域に記憶されているデータを解析し、解析に成功した場合には制御を終了するが、成功しなかった場合には、前記識別装置が更に前記唯一のタグ情報を読み取り、前記記憶装置から前記所定の形式の衣類情報コードを取得するとともに、前記所定の形式の衣類情報コードを解析するよう制御することを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の衣類情報管理システムの制御方法。
【請求項7】
前記制御装置は、前記記憶装置から前記所定の形式の衣類情報コードを取得できなかった場合、ユーザに対し、前記唯一のタグ情報について衣類情報を編集するよう提示するとともに、ユーザが編集した衣類情報を情報処理することで前記所定の形式の衣類情報コードを取得して、前記記憶装置に保存することを特徴とする請求項6に記載の衣類情報管理システムの制御方法。
【請求項8】
衣類情報管理システムの制御方法であって、
前記衣類情報管理システムが、衣類に設けられる識別タグ、識別装置、制御装置、情報記憶装置及び情報編集装置を含み、
前記衣類に設けられた前記識別タグは、所定の形式の衣類情報コード及び唯一のタグ情報を記憶する記憶領域を含んでおり、前記唯一のタグ情報はRFID電子タグのTID番号であり、
前記識別装置が、前記識別タグを識別して唯一のタグ情報を取得し、前記情報編集装置は、ユーザが所定の形式に従って選択した衣類情報を受信して前記制御装置に伝送し、前記制御装置が、情報を処理することで衣類情報コードを生成するとともに、前記唯一のタグ情報に対応する衣類情報コードを前記情報記憶装置に記憶し、
前記識別装置は、前記記憶領域を読み取って前記所定の形式の衣類情報コードを直接取得し、
前記識別装置は、前記識別タグの前記唯一のタグ情報を読み取って、前記所定の形式の衣類情報コードを前記記憶装置から間接的に取得し、その後、前記制御装置が、所定の解析規則に基づいて識別可能な衣類情報に解析することを特徴とする制御方法。
【請求項9】
前記情報編集装置には衣類情報の選択肢が設定されており、ユーザは、各前記衣類情報の選択肢から衣類の属性に対応する各情報をそれぞれ選択し、前記制御装置は受信した各衣類情報から対応する衣類情報コードを生成することを特徴とする請求項8に記載の衣類情報管理システムの制御方法。
【請求項10】
複数の前記衣類情報の選択肢は所定の順序で配列されており、ユーザは、各前記衣類情報の選択肢から衣類の属性に対応する各情報をそれぞれ選択したあと、生成した所定の形式の衣類情報を保存することを特徴とする請求項9に記載の衣類情報管理システムの制御方法。
【請求項11】
ユーザは、衣類情報を選択する際に、前記衣類情報の選択肢からプルダウンリストによる選択、及び/又は、スワイプによる選択、及び/又は、キーワード検索による選択で選択を行ったあと、対応する衣類情報を確認して保存し、
前記衣類情報の選択肢には、材質情報の選択肢、色情報の選択肢、種別情
報の選択肢、規格情報の選択肢、メーカー情報の選択肢のうちの少なくとも1つが含まれることを特徴とする請求項9又は10に記載の衣類情報管理システムの制御方法。
【請求項12】
前記制御装置が情報を処理することで衣類情報コードを生成する過程において、前記制御装置は、ユーザが各前記衣類情報の選択肢から選択した衣類情報を所定の規則でそれぞれ所定の対応するサブコードに変換し、各前記サブコードを所定の順序で直列に接続することで前記衣類情報コードを形成することを特徴とする請求項8~11のいずれか1項に記載の衣類情報管理システムの制御方法。
【請求項13】
前記制御装置は、ユーザが各前記衣類情報の選択肢から選択した衣類情報を、対応する材質情報サブコード、色情報サブコード、種別情報サブコード、規格情報サブコード、メーカー情報サブコードにそれぞれ所定の規則で変換するとともに、各前記サブコードを所定の順序で直列に接続することで前記衣類情報コードを形成し、前記情報記憶装置に記憶することを特徴とする請求項12に記載の衣類情報管理システムの制御方法。
【請求項14】
前記識別タグの記憶領域における衣類情報コードの記憶規則は、前記情報記憶装置における衣類情報コードの記憶規則と同じであることを特徴とする請求項8~13のいずれか1項に記載の衣類情報管理システムの制御方法。
【請求項15】
前記識別装置は、優先的に前記記憶領域を読み取って前記記憶領域に記憶されているデータを解析し、解析に成功した場合には衣類情報コードを直接取得するが、成功しなかった場合には、前記識別装置が更に前記唯一のタグ情報を読み取り、前記情報記憶装置から衣類情報コードを取得するとともに、解析により衣類情報を取得することを特徴とする請求項14に記載の衣類情報管理システムの制御方法。
【請求項16】
衣類情報管理システムの制御方法であって、
前記衣類情報管理システムが、識別装置、制御装置、記憶装置、及び、衣類に設けられる識別タグを含み、
前記衣類に設けられた前記識別タグは、所定の形式の衣類情報コード及び唯一のタグ情報を記憶する記憶領域を含んでおり、前記唯一のタグ情報はRFID電子タグのTID番号であり、
前記識別装置が、前記記憶領域を読み取って前記識別タグに記憶されている衣類情報コードを直接取得し、前記制御装置が、前記識別装置により識別された衣類情報コードに基づいて、第1の規則を用いて衣類情報を解析し、解析に失敗した場合には、前記識別装置が前記識別タグの唯一のタグ情報を読み取り、前記所定の形式の衣類情報コードを前記記憶装置から間接的に取得し、第2の規則に基づいて衣類情報を解析するよう制御し、
前記第1の規則とは、所定の解析規則に基づいて、衣類情報コードに含まれる衣類情報を解析することであり、前記第2の規則とは、前記唯一のタグ情報と前記記憶装置に記憶された衣類情報との対応関係に基づいて衣類情報を解析することであることを特徴とする制御方法。
【請求項17】
前記制御装置は、前記第2の規則に基づく衣類情報の解析に失敗した場合、ユーザに対し、前記唯一のタグ情報について対応する衣類情報を編集するとともに、前記唯一のタグ情報と、対応する衣類情報との対応関係を前記第2の規則に追加するよう提示し、対応する衣類を次に識別する際には、前記第2の規則に基づいて対応する衣類情報を取得することを特徴とする請求項16に記載の衣類情報管理システムの制御方法。
【請求項18】
前記RFID電子タグには、衣類情報コードを記憶するEPC領域が含まれており、前記識別装置は、前記EPC領域を読み取って前記衣類情報コードを取得するとともに、前記第1の規則を用いて解析し、解析に成功した場合には制御を終了するが、成功しなかった場合には、更に前記TID番号を読み取り、前記第2の規則に基づいて衣類情報を解析することを特徴とする請求項17に記載の衣類情報管理システムの制御方法。
【請求項19】
前記衣類情報管理システムは、更に、前記制御装置及び/又は前記識別装置と通信接続する衣類情報編集装置を含んでおり、前記制御装置又は前記識別装置又は前記衣類情報編集装置に前記第2の規則が記憶され、
或いは、前記衣類情報管理システムはクラウドサーバを含み、前記第2の規則が前記クラウドサーバに記憶され、前記衣類情報編集装置及び/又は前記制御装置は前記クラウドサーバに接続し、前記クラウドサーバから解析された衣類情報を取得することを特徴とする請求項16~18のいずれか1項に記載の衣類情報管理システムの制御方法。
【請求項20】
S1:前記識別装置が前記識別タグに記憶されている衣類情報コードを読み取り、前記制御装置が前記第1の規則に基づいて前記衣類情報コードを解析し、
S2:前記制御装置が解析に成功したか否かを判断し、成功した場合には、解析した衣類情報をそのまま取得してステップS6に進むが、成功しなかった場合にはステップS3に進み、
S3:前記識別装置が前記識別タグの前記唯一のタグ情報を読み取り、前記制御装置が前記第2の規則に基づいて対応する衣類情報を解析し、
S4:前記制御装置が解析に成功したか否かを判断し、成功した場合には解析した衣類情報をそのまま取得してステップS6に進むが、成功しなかった場合には、ユーザに対し、前記唯一のタグ情報について対応する衣類情報を編集するよう提示し、
S5:前記制御装置は、前記唯一のタグ情報と、対応する衣類情報との対応関係を前記第2の規則に追加するよう制御し、
S6:制御を終了する、とのステップを含むことを特徴とする請求項16~19のいずれか1項に記載の衣類情報管理システムの制御方法。
【請求項21】
請求項1~20のいずれか1項に記載の衣類情報管理システムの制御方法であって、
前記制御装置は、前記唯一のタグ情報と前記衣類情報コードとの対応関係に基づいて前記記憶装置から、又は、前記識別タグの前記記憶領域から、衣類情報を取得し、衣類情報に基づいて対応する洗浄プログラムを提案し、
洗浄装置が対応する洗浄プログラムを実行することを特徴とする制御方法。
【請求項22】
請求項1~20のいずれか1項に記載の衣類情報管理システムの制御方法であって、
前記衣類情報管理システムが、洗浄装置を含み、複数の衣類を分類したあと、同じグループに属する複数の衣類を取りまとめて共通のグループ別識別タグを設定し、前記識別装置が前記グループ別識別タグを読み取ると、前記制御装置は、前記グループ別識別タグに対応する前記グループの衣類の情報を解析するとともに、衣類情報に基づいて対応する洗浄プログラムを提案し、前記洗浄装置が洗浄プログラムを実行することを特徴とする制御方法。
【請求項23】
複数の衣類の分類方式としては、各衣類に各々の識別タグがそれぞれ設けられており、前記識別装置は前記識別タグを識別して読み取り、前記制御装置は、各衣類の衣類情報を取得するとともに、分類規則に基づいて複数の衣類を異なるグループに分け、
或いは、衣類の情報に基づき手動でグループ分けして取りまとめ、各グループにそれぞれ前記グループ別識別タグを設定することを特徴とする請求項22に記載の衣類情報管理システムの制御方法。
【請求項24】
請求項1~20のいずれか1項に記載の衣類情報管理システムの制御方法であって、
前記衣類情報管理システムが、衣類収納装置を含み、前記衣類収納装置には複数の衣類収容領域が設けられており、前記識別装置が衣類に設けられた識別タグを識別すると、前記制御装置が対応する衣類情報を取得して、前記衣類情報に基づき対応する衣類収容領域に収容するよう提案することを特徴とする制御方法。
【請求項25】
前記衣類収納装置における前記衣類収容領域にはメイン収容領域が含まれており、前記制御装置は、取得した前記
衣類情報に基づいてメイン衣類属性情報を抽出するとともに、前記メイン衣類属性情報に対応する前記メイン収容領域を提案することを特徴とする請求項24に記載の衣類情報管理システムの制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、衣類に設けられた識別タグを読み取ることで衣類情報を取得する衣類情報管理システム及び当該衣類情報管理システムの制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
スマートワードローブは、衣類に設けられた電子タグを識別することで、内部に予め記憶された衣類情報を取得可能である。しかし、実際の応用においては、ユーザの家庭内にある衣類の多くにはRFID電子タグが備わっていない。或いは、電子タグ内の衣類情報は決まった形式のコードタグを採用しているわけではないため、識別装置が衣類情報を識別できず、使用にあたり不便である。また、衣類情報書き込み装置を設置することで、ユーザは、当該衣類情報書き込み装置を利用して自身で編集した衣類情報を決まった形式のコードに変換したあと、電子タグに直接書き込むことが可能となる。これにより、次に衣類を識別する際には、電子タグ内に記憶されている情報から衣類情報を直接取得できるようになる。
【0003】
しかし、実際の市場では、物品上の電子タグに衣類情報が記憶されており、データを書き込めないものがある。また、電子タグに決まった形式の衣類情報が記憶されておらず、制御装置による識別が不可能なことがある。
【0004】
上記に鑑みて、本発明を提案する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする技術的課題は、従来技術の瑕疵を解消し、識別装置を設置して、衣類に設けられた識別タグを識別することで唯一のタグ情報を取得するとともに、端末を通じて、当該唯一のタグ情報について対応する衣類情報を定義することで、その後の動作において、前記唯一のタグ情報を直接識別してユーザが編集した衣類情報を取得可能とする衣類情報管理システム及びその制御方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の技術的課題を解決するために、本発明で採用する技術方案の基本思想について以下に述べる。
【0007】
衣類情報管理システムであって、衣類に設けられた識別タグを識別し、当該識別タグの唯一のタグ情報を取得する識別装置と、唯一のタグ情報と衣類情報との対応関係が記憶された情報記憶装置と、識別装置が取得した唯一のタグ情報に基づいて、情報記憶装置から対応する衣類情報を取得する端末、を含む。
【0008】
本発明では、唯一のタグ情報と衣類情報との対応関係を構築することで、識別タグ内に衣類情報を予め記憶しておかなくても、識別装置が識別タグの唯一のタグ情報を識別するだけで、情報記憶装置から対応する衣類情報を取得可能である。
【0009】
好ましくは、前記唯一のタグ情報には世界で唯一のコードが含まれており、前記情報記憶装置には、各世界で唯一のコードと衣類情報との対応関係が含まれている。前記端末/識別装置は、前記世界で唯一のコードに基づいて、情報記憶装置から対応する衣類情報を取得する。
【0010】
上記の方案では、唯一のタグ情報として世界で唯一のコードを用いるため、誤った衣類情報の識別が効果的に防止される。
【0011】
好ましくは、前記識別タグは、唯一のタグ情報を含む図形コードであり、前記識別装置は、前記図形コードをスキャンすることで対応する唯一のタグ情報を取得する。
【0012】
上記の方案において、識別タグは唯一のタグ情報を含む図形コードとされる。当該図形コードは、衣類に直接印刷してもよいし、衣類の洗濯タグに印刷してもよい。当該技術方案によればコストの節約となる。これは、ユーザが衣類ごとに電子タグを設ける必要がなく、コストが低下するためである。
【0013】
好ましくは、前記図形コードはQRコード(登録商標)又はバーコードである。
【0014】
好ましくは、前記識別タグは電子タグであり、内部に世界で唯一のコードが記憶されている。前記識別装置は、前記電子タグを読み取ることで、内部に記憶されている世界で唯一のコードを取得する。
【0015】
好ましくは、前記唯一のタグ情報は電子タグのTID番号であり、前記情報記憶装置には、前記TID番号及び対応する衣類情報が記憶されている。
【0016】
好ましくは、端末は、更に、識別装置が取得した唯一のタグ情報に基づいて対応する衣類情報を編集するために用いられる。端末は、情報記憶装置のデータに接続し、編集した衣類情報と、対応する唯一のタグ情報とを対応付けて情報記憶装置に記憶する。
【0017】
好ましくは、前記識別装置、情報記憶装置、端末は、これらのうちの任意の2つ又は3つを一体的に集積するか、前記識別装置、情報記憶装置、端末を互いに別個に設置する。
【0018】
好ましくは、前記情報記憶装置と端末を一体的に集積し、ユーザが携帯するのに適した独立構造とする一方、前記識別装置を衣類処理装置に設置する。
【0019】
上記の方案において、識別装置は衣類処理装置に設置され、唯一のタグ情報を識別するとともに、ユーザが携帯する端末に送信する。ユーザは、端末上で衣類情報を編集し、情報記憶装置に記憶することが可能である。また、当該方案において、識別装置は唯一のタグ情報を識別したあと端末に送信し、端末は情報記憶装置から対応する衣類情報を取得する。
【0020】
好ましくは、前記識別装置と情報記憶装置は、一体的に集積されて衣類処理装置に装着され、衣類処理装置の制御装置におけるデータに接続する。また、前記端末は、前記識別装置及び/又は情報記憶装置にワイヤレス接続される。
【0021】
上記の方案において、端末は、主にユーザが編集した衣類情報を受信するとともに、ユーザが編集した衣類情報を衣類処理装置に送信して情報記憶装置に記憶するために用いられる。このように設けることの利点として、衣類処理装置上の識別装置は、唯一のタグ情報を読み取ったあと、端末にワイヤレス接続することなく情報記憶装置から衣類情報を直接取得可能である。そして、対応する衣類情報が情報記憶装置内に記憶されていない場合にのみ、端末との通信接続を構築して、ユーザに対し衣類情報を編集するよう提示する。
【0022】
好ましくは、前記識別装置、情報記憶装置、端末は全てが一体的に集積され、ユーザの携帯に適した構造を構成する。
【0023】
上記の方案において、識別装置、情報記憶装置、端末は、全てが一体的に集積されて簡単な衣類識別システムを構成する。
【0024】
好ましくは、前記識別装置は衣類処理装置に設置され、前記情報記憶装置はリモートサーバとする。また、前記端末は、前記識別装置とリモートサーバにそれぞれ通信接続される。
【0025】
上記の方案において、衣類処理装置上の識別装置は、唯一のタグ情報を取得したあと、端末にこれを送信し、端末がリモートサーバに対し対応する衣類情報を取得するよう要求するか、或いは、前記識別装置がリモートサーバに直接接続し、対応する衣類情報を取得する。端末は、対応する衣類情報が記憶装置に記憶されていない場合にリモートサーバとの通信接続を構築し、前記唯一のタグ情報について対応する衣類情報を編集するとともに、リモートサーバに保存する。
【0026】
本発明の他の目的は、前記衣類情報管理システムの制御方法を提供することである。当該制御方法では、識別装置が、衣類に設けられた識別タグを識別し、対応する唯一のタグ情報を取得する。端末は、前記唯一のタグ情報に基づいて、情報記憶装置から対応する衣類情報を選択する。或いは、前記端末は、前記唯一のタグ情報に基づいて対応する衣類情報を編集し、前記情報記憶装置に保存する。
【0027】
好ましくは、前記唯一のタグ情報は世界で唯一のコードを含んでおり、前記識別装置は世界で唯一のコードを識別して端末に送信する。端末は、ユーザが前記世界で唯一のコードについて編集した対応する衣類情報を受信すると情報記憶装置に送信し、情報記憶装置は、前記世界で唯一のコードと衣類情報との対応関係を記憶する。
【0028】
或いは、前記情報記憶装置には、世界で唯一のコードと衣類情報との対応関係が記憶されている。前記識別装置は世界で唯一のコードを識別すると端末に送信し、端末は、前記世界で唯一のコードに基づいて、情報記憶装置から対応する衣類情報を選択する。
【0029】
好ましくは、前記識別タグは、世界で唯一のコードを含む図形コードであり、前記識別装置は、前記図形コードをスキャンすることで前記世界で唯一のコードを識別する。前記端末は、前記世界で唯一のコードに基づいて、情報記憶装置から対応する衣類情報を選択する。或いは、前記端末は、前記世界で唯一のコードに基づいて対応する衣類の衣類情報を編集する。
【0030】
或いは、前記電子タグには唯一のタグ情報が記憶されている。前記識別装置は前記唯一のタグ情報を読み取り、前記端末は、前記世界で唯一のコードに基づいて、情報記憶装置から対応する衣類情報を選択する。或いは、前記端末は、前記世界で唯一のコードに基づいて対応する衣類の衣類情報を編集する。
【0031】
好ましくは、端末は、識別装置から送信された世界で唯一のコードを受信すると、情報記憶装置に接続して対応する衣類情報を選択する。そして、衣類情報を選択すると選択過程を終了するが、選択できなかった場合には、当該世界で唯一のコードについて対応する衣類情報を編集するようユーザに提示する。
【0032】
上記の方案において、端末は、情報記憶装置から対応する衣類情報を選択するとこれを表示及び提示するが、選択できなかった場合には、衣類情報を編集して情報記憶装置に記憶するようユーザに提示する。これにより、その後は情報記憶装置から対応する衣類情報を直接取得可能となる。
【0033】
好ましくは、端末は、ユーザによる衣類情報の編集操作を受け付けるとともに、ユーザが編集した衣類情報と、対応する世界で唯一のコードとを対応付けて情報記憶装置に保存する。これにより、対応する衣類を次に識別する際、端末は、前記世界で唯一のコードに基づいて、情報記憶装置から対応する衣類情報を直接選択する。
【発明の効果】
【0034】
上記の技術方案を用いることで、本発明は以下の有益な効果を有する。
【0035】
1.本発明では、識別装置が、衣類に設けられた識別タグを識別し、対応する唯一のタグ情報を取得する。端末は、前記唯一のタグ情報に基づいて、情報記憶装置から対応する衣類情報を選択する。或いは、前記端末は、前記唯一のタグ情報に基づいて対応する衣類情報を編集し、前記情報記憶装置に保存する。本発明では、唯一のタグ情報と衣類情報との対応関係を構築することで、識別タグ内に衣類情報を予め記憶しておかなくても、識別装置が識別タグの唯一のタグ情報を識別するだけで、情報記憶装置から対応する衣類情報を取得可能である。
【0036】
2.本発明では、前記唯一のタグ情報に世界で唯一のコードが含まれており、前記情報記憶装置に、各世界で唯一のコードと衣類情報との対応関係が含まれている。前記端末/識別装置は、前記世界で唯一のコードに基づいて、情報記憶装置から対応する衣類情報を取得する。唯一のタグ情報として世界で唯一のコードを用いることで、誤った衣類情報の識別が効果的に防止される。また、前記識別タグは、唯一のタグ情報を含む図形コードである。前記識別装置は、前記図形コードをスキャンして対応する唯一のタグ情報を取得する。当該図形コードは、衣類に直接印刷してもよいし、衣類の洗濯タグに印刷してもよい。当該技術方案によればコストの節約となる。また、ユーザは衣類ごとに電子タグを設ける必要がない。最適には、前記唯一のタグ情報は電子タグのTID番号であり、前記情報記憶装置には、前記TID番号及び対応する衣類情報が記憶されている。識別装置は、当該RFID電子タグのTID番号を直接読み取る。識別装置又は端末は、前記TID番号に基づいて、情報記憶装置から対応する衣類情報を取得する。
【0037】
以下に、図面を組み合わせて、本発明の具体的実施形態につき更に詳細に述べる。
【0038】
図面は本願の一部として、本発明の更なる理解のために提供される。本発明の概略的実施例及びその説明は本発明の解釈のために用いられるが、本発明を不当に限定するものではない。なお、いうまでもなく、以下で記載する図面は実施例の一部にすぎず、当業者であれば、創造的労働を要することなくこれらの図面からその他の図面を得ることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【
図1】
図1は、本発明の実施例2における好ましい衣類情報管理システムの制御方法のステップ図である。
【
図2】
図2は、本発明における衣類情報管理システムの制御方法による制御のフローチャートである。
【
図3】
図3は、本発明の実施例6における衣類情報管理システムの制御方法のフローチャートである。
【
図4】
図4は、本発明の実施例7における制御方法のロジックチャートである。
【
図5】
図5は、本発明の実施例10における好ましい衣類処理システムの制御方法のロジックチャートである。
【
図6】
図6は、本発明の実施例13における衣類情報管理システムの制御方法のフローチャートである。
【
図7】
図7は、本発明の衣類処理システムの制御方法のフローチャートである。
【
図8】
図8は、本発明の制御方法のフローチャートである。
【
図9】
図9は、本発明の実施例20における衣類処理システムの制御方法のフローチャートである。
【
図10】
図10は、本発明の実施例21におけるスマート衣類収容システムの制御方法のフローチャートである。
【
図11】
図11は、本発明の実施例22におけるスマート衣類収容システムの制御方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0040】
なお、これらの図面及び文字記載は何らかの方式で本発明の構想の範囲を制限するとの意図ではなく、特定の実施例を参照して当業者に本発明の概念を説明するためのものである。
【0041】
本発明における実施例の目的、技術方案及び利点をより明確とすべく、以下に、本発明の実施例における図面を組み合わせて、実施例の技術方案につき明瞭簡潔に述べる。なお、以下の実施例は本発明を説明するためのものであって、本発明の範囲を制限するものではない。
【実施例1】
【0042】
本発明は、衣類に設けられた識別タグを識別し、当該識別タグの唯一のタグ情報を取得する識別装置と、唯一のタグ情報と衣類情報との対応関係が記憶された情報記憶装置と、識別装置が取得した唯一のタグ情報に基づいて、情報記憶装置から対応する衣類情報を取得し、及び/又は、識別装置が取得した唯一のタグ情報に基づいて対応する衣類情報を編集し、編集した衣類情報を情報記憶装置に記憶する端末、を含む衣類情報管理システムを提供する。
【0043】
本発明では、唯一のタグ情報と衣類情報との対応関係を構築することで、識別タグ内に衣類情報を予め記憶しておかなくても、識別装置が識別タグの唯一のタグ情報を識別するだけで、情報記憶装置から対応する衣類情報を取得可能である。
【0044】
好ましくは、前記唯一のタグ情報とは、前記識別タグに記憶されて当該識別タグの唯一の個性を標識する固有の情報である。
【0045】
好ましくは、前記衣類情報は衣類の属性情報を含み、前記衣類の属性情報は、衣類の色情報、衣類の種別情報、衣類の材質情報を含む。前記情報記憶装置には、前記唯一のタグ情報及び対応する衣類属性情報が記憶されている。
【0046】
好ましくは、前記情報記憶装置に記憶される衣類情報は、ユーザが編集して取得したもの及び/又はメーカー独自のものである。
【0047】
好ましくは、前記唯一のタグ情報には世界で唯一のコードが含まれており、前記情報記憶装置には、各世界で唯一のコードと衣類情報との対応関係が含まれている。前記端末/識別装置は、前記世界で唯一のコードに基づいて、情報記憶装置から対応する衣類情報を取得する。
【0048】
上記の方案では、唯一のタグ情報として世界で唯一のコードを用いるため、誤った衣類情報の識別が効果的に防止される。
【0049】
好ましくは、前記識別タグは唯一のタグ情報を含む図形コードであり、前記識別装置は、前記図形コードをスキャンすることで対応する唯一のタグ情報を取得する。
【0050】
上記の方案において、識別タグは唯一のタグ情報を含む図形コードとされる。当該図形コードは、衣類に直接印刷してもよいし、衣類の洗濯タグに印刷してもよい。当該技術方案によればコストの節約となる。これは、ユーザが衣類ごとに電子タグを設ける必要がなく、コストが低下するためである。
【0051】
好ましくは、前記図形コードはQRコード又はバーコードである。
【0052】
好ましくは、前記識別タグは電子タグであり、内部に世界で唯一のコードが記憶されている。前記識別装置は、前記電子タグを読み取ることで、内部に記憶されている世界で唯一のコードを取得する。
【0053】
好ましくは、前記唯一のタグ情報は電子タグのTID番号であり、前記情報記憶装置には、前記TID番号及び対応する衣類情報が記憶されている。
【0054】
好ましくは、端末は、識別装置が取得した唯一のタグ情報に基づいて対応する衣類情報を編集するためにも用いられる。端末は、情報記憶装置のデータに接続し、編集した衣類情報と、対応する唯一のタグ情報とを対応付けて情報記憶装置に記憶する。
【0055】
好ましくは、前記識別装置、情報記憶装置、端末は、これらのうちの任意の2つ又は3つを一体的に集積するか、前記識別装置、情報記憶装置、端末を互いに別個に設置する。
【0056】
好ましくは、前記情報記憶装置と端末を一体的に集積し、ユーザが携帯するのに適した独立構造とする一方、前記識別装置を衣類処理装置に設置する。
【0057】
上記の方案において、識別装置は衣類処理装置に設置され、唯一のタグ情報を識別するとともに、ユーザが携帯する端末に送信する。ユーザは、端末上で衣類情報を編集し、情報記憶装置に記憶することが可能である。また、当該方案において、識別装置は唯一のタグ情報を識別したあと端末に送信し、端末は情報記憶装置から対応する衣類情報を取得する。
【0058】
好ましくは、前記識別装置と情報記憶装置は、一体的に集積されて衣類処理装置に装着され、衣類処理装置の制御装置におけるデータに接続する。また、前記端末は、前記識別装置及び/又は情報記憶装置にワイヤレス接続される。
【0059】
上記の方案において、端末は、主にユーザが編集した衣類情報を受信するとともに、ユーザが編集した衣類情報を衣類処理装置に送信して情報記憶装置に記憶するために用いられる。このように設けることの利点として、衣類処理装置上の識別装置は、唯一のタグ情報を読み取ったあと、端末にワイヤレス接続することなく情報記憶装置から衣類情報を直接取得可能である。そして、対応する衣類情報が情報記憶装置内に記憶されていない場合にのみ、端末との通信接続を構築して、ユーザに対し衣類情報を編集するよう提示する。
【0060】
好ましくは、前記識別装置、情報記憶装置、端末は全てが一体的に集積され、ユーザの携帯に適した構造を構成する。
【0061】
上記の方案において、識別装置、情報記憶装置、端末は、全てが一体的に集積されて簡単な衣類識別システムを構成する。
【0062】
好ましくは、前記識別装置は衣類処理装置に設置され、前記情報記憶装置はリモートサーバとする。また、前記端末は、前記識別装置とリモートサーバにそれぞれ通信接続される。
【0063】
上記の方案において、衣類処理装置上の識別装置は、唯一のタグ情報を取得したあと、端末にこれを送信し、端末がリモートサーバに対し対応する衣類情報を取得するよう要求するか、或いは、前記識別装置がリモートサーバに直接接続し、対応する衣類情報を取得する。端末は、対応する衣類情報が記憶装置に記憶されていない場合にリモートサーバとの通信接続を構築し、前記唯一のタグ情報について対応する衣類情報を編集するとともに、リモートサーバに保存する。
【0064】
好ましくは、前記端末は表示部と編集部を含む。前記表示部は、識別装置が識別した唯一のタグ情報に対応する衣類情報を表示するために用いられる。また、前記編集部は、識別装置が識別した唯一のタグ情報について、対応する衣類情報を編集/修正するとともに、情報記憶装置に記憶するために用いられる。
【実施例2】
【0065】
本実施例は、実施例1の衣類情報管理システムの制御方法を提供する。当該制御方法では、識別装置が、衣類に設けられた識別タグを識別し、対応する唯一のタグ情報を取得する。端末は、前記唯一のタグ情報に基づいて、情報記憶装置から対応する衣類情報を選択する。或いは、前記端末は、前記唯一のタグ情報に基づいて対応する衣類情報を編集し、前記情報記憶装置に保存する。
【0066】
好ましくは、前記唯一のタグ情報は世界で唯一のコードを含んでおり、前記識別装置は世界で唯一のコードを識別して端末に送信する。端末は、ユーザが前記世界で唯一のコードについて編集した対応する衣類情報を受信すると情報記憶装置に送信し、情報記憶装置は、前記世界で唯一のコードと衣類情報との対応関係を記憶する。
【0067】
或いは、前記情報記憶装置には、世界で唯一のコードと衣類情報との対応関係が記憶されている。前記識別装置は世界で唯一のコードを識別すると端末に送信し、端末は、前記世界で唯一のコードに基づいて、情報記憶装置から対応する衣類情報を選択する。
【0068】
好ましくは、前記識別タグは、世界で唯一のコードを含む図形コードであり、前記識別装置は、前記図形コードをスキャンすることで前記世界で唯一のコードを識別する。前記端末は、前記世界で唯一のコードに基づいて、情報記憶装置から対応する衣類情報を選択する。或いは、前記端末は、前記世界で唯一のコードに基づいて対応する衣類の衣類情報を編集する。
【0069】
或いは、前記識別タグは電子タグであり、内部に唯一のタグ情報が記憶されている。前記識別装置は前記唯一のタグ情報を読み取り、前記端末は、前記世界で唯一のコードに基づいて、情報記憶装置から対応する衣類情報を選択する。或いは、前記端末は、前記世界で唯一のコードに基づいて対応する衣類の衣類情報を編集する。
【0070】
好ましくは、端末は、識別装置から送信された世界で唯一のコードを受信すると、情報記憶装置に接続して対応する衣類情報を選択する。そして、衣類情報を選択すると選択過程を終了するが、選択できなかった場合には、当該世界で唯一のコードについて対応する衣類情報を編集するようユーザに提示する。
【0071】
上記の方案において、端末は、情報記憶装置から対応する衣類情報を選択すると、これを表示及び提示するが、選択できなかった場合には、衣類情報を編集するようユーザに提示するとともに、ユーザが編集した衣類情報を情報記憶装置に記憶する。これにより、その後は情報記憶装置から対応する衣類情報を直接取得可能となる。
【0072】
好ましくは、端末は、ユーザによる衣類情報の編集操作を受け付けるとともに、ユーザが編集した衣類情報と、対応する世界で唯一のコードとを対応付けて情報記憶装置に保存する。これにより、対応する衣類を次に識別する際、端末は、前記世界で唯一のコードに基づいて、情報記憶装置から対応する衣類情報を直接選択する。
【0073】
図1を参照して、本発明の実施例2における好ましい衣類情報管理システムの制御方法のステップは以下の通りである。
【0074】
S101:識別装置は、衣類に設けられた識別タグを識別し、対応する唯一のタグ情報を取得して端末に送信する。
【0075】
S102:端末は、前記唯一のタグ情報に基づき、情報記憶装置に接続して対応する衣類情報を選択する。そして、対応する衣類情報が選択された場合にはステップS105に進むが、選択されなかった場合にはステップS103に進む。
【0076】
S103:端末は、唯一のタグ情報について対応する衣類情報を編集するようユーザに提示する。
【0077】
S104:端末は、ユーザが編集した衣類情報を受信すると、対応する唯一のタグ情報と対応付けて情報記憶装置に保存する。
【0078】
S105:制御を終了する。
【実施例3】
【0079】
実施例3では、実施例2を元に、衣類情報管理システムの制御方法について更に開示する。実施例3では、衣類に設けられた電子タグが、衣類情報を記憶するための記憶領域を更に含んでいる。当該記憶領域に記憶される衣類情報は衣類情報コードである。更に、当該衣類情報管理システムは制御装置を含む。本実施例で規定する制御装置は、前記端末としてもよいし、前記端末とは別個に存在する制御専用の装置としてもよい。制御装置は、識別装置が電子タグに記憶されている衣類情報コードを読み取り、第1の規則に基づいて衣類情報を解析するよう制御する。そして、解析に失敗した場合には、識別装置が電子タグの唯一のタグ情報を読み取り、第2の規則に基づいて対応する衣類情報を解析するよう制御する。本実施例において、第2の規則は前記情報記憶装置に記憶される。前記第2の規則には、唯一のタグ情報と衣類情報との対応関係が含まれており、制御装置は、前記対応関係に基づいて前記唯一のタグ情報に対応する衣類情報を取得する。好ましくは、第1の規則もまた前記情報記憶装置に記憶される。
【0080】
上記の方案では、電子タグに記憶されている衣類情報コード及び電子タグの唯一のタグ情報に応じて、それぞれ第1の規則と第2の規則を用いて衣類情報を解析する。これにより、電子タグ内に衣類情報が記憶されていない場合でも、制御装置は第2の規則に基づいて衣類情報を取得することができる。
【0081】
好ましくは、前記電子タグ内の衣類情報コードは所定の形式で書き込まれ、前記第1の規則には所定の解析規則が含まれている。制御装置は、前記所定の解析規則に基づいて、前記衣類情報コードを識別可能な衣類情報に解析する。
【0082】
前記第1の規則に基づいて衣類情報を解析する際、制御装置は、識別タグ内の衣類情報コードが所定の形式で書き込まれているか否かを判断する。そして、所定の形式の場合には、そのまま読み込んで衣類情報を解析する。一方、所定の形式でない場合、制御装置は識別タグの唯一のタグ情報に基づき、第2の規則を用いて衣類情報を解析する。
【0083】
好ましくは、制御装置が前記第1の規則に基づく衣類情報の解析に失敗する場合には、前記衣類情報コードを解析できない場合、又は、誤った衣類情報が解析される場合が含まれる。制御装置は、前記衣類情報コードを解析できない場合、或いは、誤った衣類情報が解析された場合には、電子タグの唯一のタグ情報を読み取り、第2の規則に基づいて対応する衣類情報を取得する。
【0084】
上記の方案では、2種類の異なる方式で衣類情報を取得することで、異なる電子タグの識別による衣類情報の取得を保証している。
【0085】
好ましくは、前記唯一のタグ情報とは、前記電子タグに記憶されて当該電子タグの唯一の個性を標識する固有の情報である。
【0086】
好ましくは、前記唯一のタグ情報には世界で唯一のコードが含まれており、前記第2の規則には、世界で唯一のコードと衣類情報との対応関係が含まれている。制御装置は、前記対応関係に基づいて、前記世界で唯一のタグ情報に対応する衣類情報を選択する。
【0087】
上記の方案では、唯一のタグ情報として世界で唯一のコードを用いるため、識別による誤った衣類情報の取得が効果的に防止される。
【0088】
好ましくは、制御装置は、第2の規則に基づく衣類情報の解析に失敗した場合、ユーザに対し、前記唯一のタグ情報について対応する衣類情報を編集するとともに、前記唯一のタグ情報と、対応する衣類情報との対応関係を第2の規則に追加するよう提示する。これにより、対応する衣類を次に識別する際には、第2の規則に基づいて対応する衣類情報が選択される。
【0089】
上記の方案において、当該第2の規則とは、ユーザの関与によって構築され、且つ次第に増加するものである。
【0090】
好ましくは、前記電子タグはRFID電子タグであり、前記唯一のタグ情報はRFID電子タグのTID番号である。前記RFID電子タグには、衣類情報コードを記憶するEPC領域が含まれている。前記制御装置は、識別装置がEPC領域を読み取って前記衣類情報コードを取得し、第1の規則を用いて解析するよう制御する。そして、解析に成功した場合には制御を終了するが、成功しなかった場合には、更に前記TID番号を読み取り、第2の規則に基づいて衣類情報を解析するよう制御する。
【0091】
上記の方案では、第2の規則がTID番号と衣類情報との対応関係を含んでいる。制御装置は、識別装置が識別した唯一のタグ情報に基づいて、第2の規則により対応する衣類情報を取得する。
【0092】
好ましくは、制御装置又は識別装置又は端末に、前記第2の規則が記憶される。
【0093】
好ましくは、前記衣類情報管理システムはクラウドサーバを含み、前記第2の規則がクラウドサーバに記憶される。前記端末及び/又は制御装置は前記クラウドサーバに接続し、クラウドサーバから解析された衣類情報を取得する。
【0094】
好ましくは、制御方法は以下のステップを含む。
【0095】
S1:制御装置は、識別装置が電子タグに記憶されている衣類情報コードを読み取り、第1の規則に基づいて前記衣類情報を解析するよう制御する。
【0096】
S2:制御装置は解析に成功したか否かを判断し、成功した場合には、解析した衣類情報をそのまま取得してステップS6に進むが、成功しなかった場合にはステップS3に進む。
【0097】
S3:制御装置は、識別装置が前記電子タグの唯一のタグ情報を読み取って、第2の規則に基づき対応する衣類情報を解析するよう制御する。
【0098】
S4:制御装置は解析に成功したか否かを判断し、成功した場合には解析した衣類情報をそのまま取得してステップS6に進むが、成功しなかった場合には、ユーザに対し、当該唯一のタグ情報について対応する衣類情報を編集するよう提示する。
【0099】
S5:制御装置は、前記唯一のタグ情報とユーザが編集した衣類情報との対応関係を第2の規則に追加するよう制御する。
【0100】
S6:制御を終了する。
【実施例4】
【0101】
実施例4では、当該衣類情報管理システムの制御方法における衣類情報の編集制御について開示する。制御装置は、識別装置が前記識別タグを識別して唯一のタグ情報を取得するよう制御する。また、前記端末が、ユーザによる前記唯一のタグ情報についての衣類情報の編集操作を受け付けるよう制御する。且つ、ユーザが編集した衣類情報を情報処理することで、所定の形式の衣類情報コードを生成するとともに、前記唯一のタグ情報と、対応する所定の形式の衣類情報コードとを対応付けて前記情報記憶装置に追加するよう制御する。
【0102】
好ましくは、ユーザが入力する衣類情報は自由に編集した衣類情報である。制御装置は、ユーザが編集した衣類情報からキーワードを抽出することで衣類の属性情報を取得するとともに、前記衣類の属性情報を所定の形式の衣類情報コードに変換する。
【0103】
好ましくは、制御装置が所定の形式の衣類情報コードを生成する過程では、ユーザが編集した衣類情報からキーワードを抽出することで各衣類属性情報を取得し、所定の規則で各衣類属性情報をそれぞれ所定のコードに変換する。且つ、各所定のコードを直列に組み合わせることで、前記所定の形式の衣類情報コードを形成する。
【0104】
好ましくは、制御装置は、ユーザが編集した衣類情報における衣類の材質属性情報、衣類の色属性情報、衣類の種別属性情報、衣類の規格属性情報、衣類のメーカー属性情報を抽出し、所定の規則で各属性情報をそれぞれ所定の材質情報コード、色情報コード、種別情報コード、規格情報コード、メーカー情報コードに変換する。且つ、所定の順序及び形式で各情報コードを直列に組み合わせることで前記所定の形式の衣類情報コードを形成するとともに、前記記憶装置に保存する。
【0105】
好ましくは、識別タグが識別され、衣類情報が編集及び記憶されたあとに、再び識別装置により識別される場合、制御装置は、識別装置が識別した唯一のタグ情報に基づいて、対応する衣類情報コードを記憶装置から取得するとともに、所定の解析規則(実施例3の第1の規則と同じ)を用いて識別可能な衣類情報に解析する。即ち、本実施例では、電子タグに記憶されている衣類情報コードと、ユーザが編集した衣類情報を制御装置/端末により情報処理することで生成される所定の形式の衣類情報コードとが同じ規則及び形式で記憶される。これにより、衣類情報を解析する際には、同一の解析規則(即ち、第1の規則)で衣類情報が解析される。
【0106】
好ましくは、前記制御装置が、所定の解析規則(第1の規則)を用いて識別可能な衣類情報に解析する際には、所定の解析規則における長さの形式に基づいて、所定の形式の衣類情報コードを複数のサブコードに分割するとともに、各サブコードをそれぞれ対応する衣類属性情報に解析する。
【0107】
好ましくは、前記電子タグは衣類情報を記憶する記憶領域を含んでおり、当該記憶領域に所定の形式の衣類情報コードが記憶される。前記制御装置は、識別装置が前記記憶領域を読み取って所定の形式の衣類情報コードを直接取得するよう制御する。或いは、制御装置は、識別装置が電子タグの唯一のタグ情報を読み取って、対応する所定の形式の衣類情報コードを記憶装置から間接的に取得するよう制御する。その後、制御装置は、所定の解析規則に基づいて、識別可能な衣類情報に解析する。
【0108】
好ましくは、前記制御装置は、識別装置が優先的に前記記憶領域を読み取り、当該記憶領域に記憶されているデータを解析するよう制御する。そして、解析に成功した場合には制御を終了するが、成功しなかった場合には、識別装置が更に前記唯一のタグ情報を読み取り、前記記憶装置から所定の形式の衣類情報コードを取得するとともに、前記所定の形式の衣類情報コードを解析するよう制御する。
【0109】
好ましくは、前記制御装置は、記憶装置から所定の形式の衣類情報コードを取得できなかった場合、ユーザに対し、前記唯一のタグ情報について衣類情報を編集するよう提示する。そして、ユーザが編集した衣類情報を情報処理することで所定の形式の衣類情報コードを取得し、前記記憶装置に保存する。
【0110】
同様に、当該実施例4で規定する制御装置は、前記端末としてもよいし、端末とは別個に存在する制御装置としてもよい。
【実施例5】
【0111】
本発明は、衣類情報管理システムの制御方法を提供する。衣類情報管理システムは、識別装置、制御装置、記憶装置、情報編集装置及び衣類に設けられる識別タグを含む。前記制御方法では、識別装置が前記識別タグを識別して唯一のタグ情報を取得し、情報編集装置が、前記唯一のタグ情報について衣類情報を編集する。制御装置は、編集された衣類情報を情報処理することで所定の形式の衣類情報コードを生成し、当該衣類情報コードと、対応する唯一のタグ情報とを対応付けて前記記憶装置に記憶する。
【0112】
上記の方案では、ユーザが当該情報編集装置を通じて衣類情報を自由に入力し、制御装置が、ユーザにより入力された衣類情報からキーワードを抽出することで所望の情報を選択するため、ユーザは所定の形式の衣類情報を入力する必要がない。よって、ユーザによる衣類情報の編集が容易となり、ユーザが編集した衣類情報から所望の衣類情報がスマートに選択される。また、編集した衣類情報を衣類情報コードに変換して記憶することで、衣類情報の記憶容量が節約される。よって、従来の記憶方式と比較して、本方案によれば小さな記憶空間に多くの衣類情報が記憶される。
【0113】
好ましくは、前記情報編集装置がユーザによる自由な衣類情報の編集操作を受け付け、制御装置が、ユーザにより編集された衣類情報からキーワードを抽出することで衣類の属性情報を取得するとともに、前記衣類の属性情報を所定の形式の衣類情報コードに変換する。
【0114】
上記の方案では、制御装置が、ユーザにより編集された衣類情報からキーワードを抽出することで衣類の属性情報を選択する。衣類の属性情報は、当該衣類の特性、用途及び洗浄方式、記憶方式等を標識している。そのため、衣類の属性情報を取得することは、様々な制御分野にとって有利となる。例えば、当該制御方法を洗濯分野に応用する場合には、洗濯機が、衣類の材質情報及び/又は色情報に基づいて対応する洗浄プログラムを取得するために有利となる。また、当該制御方法をワードローブ分野に応用する場合には、衣類の属性情報に基づいてユーザが必要とする衣類を取得するのに有利となる。
【0115】
好ましくは、所定の形式の衣類情報コードを生成する過程では、ユーザが編集した衣類情報からキーワードを抽出することで各衣類属性情報を取得し、所定の規則で各衣類属性情報をそれぞれ所定のコードに変換する。そして、各所定のコードを直列に組み合わせることで前記所定の形式の衣類情報コードを形成する。
【0116】
上記の方案では、衣類の異なる属性における各実際の属性にそれぞれ所定のコードが対応付けられている。そのため、1着の衣類の複数の属性情報を迅速且つ容易に所定のコードに変換可能である。例えば、比較的少ないバイナリーディジット(bit)で具体的な衣類属性情報を代替することで、記憶空間を節約するとの作用が奏されるとともに、その後の衣類情報の解析過程にも有利となる。
【0117】
好ましくは、衣類の異なる属性情報ごとの具体的な種別数に基づいて、衣類の各属性情報に適切なビット数を割り当てることで相応の情報を記憶する。
【0118】
好ましくは、制御装置は、ユーザが編集した衣類情報における衣類の材質属性情報、衣類の色属性情報、衣類の種別属性情報、衣類の規格属性情報、衣類のメーカー属性情報を抽出し、所定の規則で各属性情報をそれぞれ所定の材質情報コード、色情報コード、種別情報コード、規格情報コード、メーカー情報コードに変換する。且つ、所定の順序及び形式で各情報コードを直列に組み合わせることで前記所定の形式の衣類情報コードを形成するとともに、前記記憶装置に保存する。
【0119】
好ましくは、メーカー情報コードの占有ビット>種別情報コードの占有ビット>色情報コードの占有ビット≧規格情報コードの占有ビット>材質情報コードの占有ビットとする。より具体的には、前記メーカー情報コードが12ビットを占有し、規格情報コードが5ビットを占有し、種別情報コードが6ビットを占有し、前記色情報コードが5ビットを占有し、前記材質情報コードが4ビットを占有する。
【0120】
上記の各属性コードには、衣類の属性自体の具体的な種別数に基づいて適切なビット数が割り当てられ、相応の情報が記憶される。これらの割り当て方式は、膨大な統計・研究の中で総括されたものであり、記憶空間を節約し、且つ解析を簡単・便利にするとの作用を奏し得る。
【0121】
好ましくは、識別タグの唯一のタグ情報に対応する衣類情報が記憶されたあと、識別装置によって再び識別される場合、制御装置は、識別装置が識別した唯一のタグ情報に基づいて、対応する衣類情報コードを記憶装置から取得するとともに、所定の解析規則を用いて識別可能な衣類情報に解析する。
【0122】
好ましくは、上記の所定の解析規則を用いて識別可能な衣類情報に解析する際には、所定の解析規則における長さの形式に基づいて、所定の形式の衣類情報コードを複数のサブコードに分割するとともに、各サブコードをそれぞれ対応する衣類属性情報に解析する。
【0123】
好ましくは、前記識別タグは衣類情報を記憶する記憶領域を含んでおり、当該記憶領域に所定の形式の衣類情報コードが記憶される。前記識別装置は、前記記憶領域を読み取って所定の形式の衣類情報コードを直接取得する。或いは、識別装置は、識別タグの唯一のタグ情報を読み取って、対応する所定の形式の衣類情報コードを記憶装置から間接的に取得する。その後、制御装置は、前記所定の解析規則に基づいて、識別可能な衣類情報に解析する。
【0124】
上記の方案では、識別タグに記憶されている衣類情報コードと、ユーザが編集した衣類情報を制御装置により情報処理することで生成される所定の形式の衣類情報コードとが同じ規則及び形式で記憶されるため、衣類情報を解析する際には、同一の解析規則で対応する衣類情報を解析可能である。これによれば、1つの解析規則(即ち、前記所定の解析規則)で記憶位置の異なる2種類の衣類情報コードを解析可能となるため、衣類情報を解析する際のデータ処理方法が簡略化される。よって、2つの解析規則を設けて識別タグに記憶されている衣類情報コードと記憶装置内の衣類情報コードを別々に解析することで、制御装置の作業量が増加する結果、制御装置の制御過程が複雑化し、迅速且つ正確な衣類情報の解析に不利になるとの事態が生じない。
【0125】
好ましくは、前記識別装置は、優先的に前記記憶領域を読み取り、当該記憶領域に記憶されているデータを解析する。そして、解析に成功した場合には制御を終了するが、成功しなかった場合には、識別装置が更に前記唯一のタグ情報を読み取り、前記記憶装置から所定の形式の衣類情報コードを取得するとともに、前記所定の形式の衣類情報コードを解析するよう制御する。
【0126】
好ましくは、前記制御装置は、記憶装置から所定の形式の衣類情報コードを取得できなかった場合、ユーザに対し、前記唯一のタグ情報について衣類情報を編集するよう提示する。そして、ユーザが編集した衣類情報を情報処理することで所定の形式の衣類情報コードを取得し、前記記憶装置に保存する。
【0127】
好ましくは、前記識別タグは、唯一のタグ情報を含む図形コードであり、識別装置は、前記図形コードをスキャンすることで対応する唯一のタグ情報を取得する。好ましくは、前記図形コードはQRコード又はバーコードである。
【0128】
或いは、前記識別タグは電子タグであり、前記唯一のタグ情報が記憶されている。前記識別装置は、前記識別タグを読み取ることで内部に記憶されている唯一のタグ情報を取得する。好ましくは、前記唯一のタグ情報はRFID電子タグのTID番号である。
【0129】
以上述べたように、本発明において、
図2を参照して、衣類情報管理システムの制御方法は以下の実行ステップを含む。
【0130】
S1:識別装置は、前記識別タグを識別して唯一のタグ情報を取得する。
【0131】
S2:情報編集装置は、前記唯一のタグ情報について衣類情報を編集する。
【0132】
S3:制御装置は、編集された衣類情報を情報処理することで所定の形式の衣類情報コードを生成する。
【0133】
S4:制御装置は、当該衣類情報コードと、対応する唯一のタグ情報とを対応付けて前記記憶装置に記憶する。
【0134】
ステップS3は、更に以下のステップを含む。
【0135】
S301:ユーザが編集した衣類情報からキーワードを抽出することで、各衣類属性情報を取得する。
【0136】
S302:所定の規則で各衣類属性情報をそれぞれ所定のコードに変換する。
【0137】
S303:ステップS302で取得した各所定のコードを直列に組み合わせることで最終的な所定の形式の衣類情報コードを形成する。
【0138】
当該衣類情報管理システムが衣類情報を解析する過程には、以下のステップが含まれる。
【0139】
S501:識別装置は、識別タグに記憶されている衣類情報コードを読み取る。
【0140】
S502:制御装置は、所定の解析規則を優先的に用い、前記ステップS501で取得した衣類情報コードを解析する。
【0141】
S503:制御装置は解析に成功したか否かを判断し、成功した場合には、解析した衣類情報を取得してステップS506に進むが、成功しなかった場合にはステップS504に進む。
【0142】
S504:識別装置は識別タグの唯一のタグ情報を読み取り、制御装置は、当該唯一のタグ情報に基づいて、記憶装置から対応する衣類情報コードを取得する。
【0143】
S505:制御装置は、取得した衣類情報コードを前記所定の解析規則を用いて解析する。
【0144】
S506:制御を終了する。
【0145】
取得した衣類情報コードを所定の解析規則を用いて解析する際には、以下のステップが含まれる。
【0146】
S601:制御装置は、所定の解析規則における長さの形式に基づいて、所定の形式の衣類情報コードを複数のサブコードに分割する。
【0147】
S602:各サブコードをそれぞれ対応する衣類属性情報に解析する。
【0148】
前記長さの形式には、前記所定の形式の衣類情報コードにおける各異なる属性情報コードが占有する異なる長さのビット数が含まれている。これにより、前記所定の形式の衣類情報コードを複数の異なる属性のサブコードに分解する。更に、制御装置は、各サブコードと具体的な衣類属性情報との関係に基づき、最終的に解析された識別可能な衣類情報を取得する。
【実施例6】
【0149】
本実施例は、実施例2又は実施例3の方案を元に更なる限定を加え、衣類情報管理システムの制御方法を提供するとともに、主として、衣類情報編集の制御方法を提供する。具体的には、以下の通りである。
【0150】
衣類情報管理システムは、衣類に設けられる識別タグ、識別装置、制御装置、情報記憶装置及び情報編集装置を含む。前記制御方法では、識別装置が前記識別タグを識別して唯一のタグ情報を取得する。情報編集装置は、ユーザが所定の形式に従って選択した衣類情報を受信して制御装置に伝送する。制御装置は、情報を処理することで衣類情報コードを生成し、前記唯一のタグ情報に対応する衣類情報コードを情報記憶装置に記憶する。
【0151】
衣類上の識別タグにおける唯一のタグ情報に応じ、ユーザは、所定の形式に従って衣類の情報を選択し、保存することが可能である。制御装置は、既定の規則通りに配列された各衣類情報を受信すると、次に識別する際に直接呼び出せるよう、情報を処理することで衣類情報コードを生成し、記憶する。これによれば、ユーザは、所定の規則に従って情報を比較的自由に編集したり、選択したりすることが可能である。また、こうした所定の規則に基づく入力方式によれば、情報コードを正確に生成して記憶できるため、エラーの発生を回避可能となり、情報を記憶するのに有利である。また、編集した衣類情報を衣類情報コードに変換して記憶することで、衣類情報の記憶容量も節約される。よって、従来の記憶方式と比較して、本方案によれば小さな記憶空間に多くの衣類情報が記憶される。
【0152】
識別装置が衣類上の識別タグを再び識別して唯一のタグ情報を取得する場合には、記憶装置から対応する衣類情報を直接呼び出せるため、簡単且つスピーディーである。また、当該識別タグが衣類から取り外されて別の衣類に取り付けられた場合、ユーザは、新たな衣類に対応する情報を編集し直せばよい。これにより、識別タグの再利用が実現されるため、いっそう便利且つ柔軟となり、コストダウンも可能である。
【0153】
本実施例で規定する制御装置は、端末としてもよいし、端末とは別個に存在する制御装置としてもよい。
【0154】
更に、情報編集装置には衣類情報の選択肢が設定されている。ユーザは、各衣類情報の選択肢から衣類の属性に対応する各情報をそれぞれ選択し、制御装置は、受信した各衣類情報から対応する衣類情報コードを生成する。
【0155】
本方案における情報編集装置は、端末の編集部としてもよいし、端末とは別個に存在する情報編集装置としてもよい。更に、端末に表示部を設け、各衣類情報の選択肢を表示してもよい。又は、情報編集装置は単独で設置され、且つ表示機能を有する表示装置に一体的に集積される。これにより、ユーザによるメニューのチェック及び編集が容易となる。また、複数の衣類情報の選択肢によって衣類情報メニューが形成される。ユーザは、選択肢から衣類に対応する情報を1つずつ選ぶことで選択を完了してもよいし、必要な衣類情報の選択肢の選択を完了してから保存してもよい。これにより、各衣類情報は既定の規則通りに配列されるため、制御装置は、保存された所定の形式の衣類情報を受信したあと、既定の規則に従って対応する衣類情報コードを生成可能である。これによれば、余分な情報の干渉を受けないため、制御装置の情報処理量を減らすことが可能であるとともに、情報の精度を保証することも可能である。
【0156】
更に、複数の衣類情報の選択肢は所定の順序で配列される。ユーザは、各衣類情報の選択肢から衣類の属性に対応する各情報をそれぞれ選択したあと、生成した所定の形式の衣類情報を保存する。
【0157】
複数の衣類情報の選択肢は既定の順序で配列されるため、例えば、最初を材質情報とする、或いは最後をメーカー情報とするなど、衣類ごとに入力される情報の属性を既定の規則通りに順に配列することが可能である。これにより、制御装置が情報を処理することで所定の形式の衣類情報コードを生成するための前提が提供されるため、情報の記憶及び解析の精度が保証される。
【0158】
更に、ユーザは、衣類情報を選択する際に、衣類情報の選択肢からプルダウンリストによる選択、及び/又は、スワイプによる選択、及び/又は、キーワード検索による選択で選択を行ったあと、対応する衣類情報を確認して保存する。
【0159】
各衣類情報の選択肢から、ユーザは、プルダウンリストによる選択、及び/又は、スワイプによる選択、及び/又は、キーワード検索による選択を用いて当該選択肢の全ての情報を呼び出し、それらの中から衣類に対応する情報を探し出したあと、選択して決定すればよい。これにより、ユーザに自由な編集の余地が与えられるとともに、ユーザによる入力も容易となる。選択は形式に従って行うだけでよいため、エラーの確率が大幅に減少する。各衣類情報の選択肢の全て、或いは、少なくとも必要な衣類情報の選択肢の全てについて選択を行い、保存すると、制御装置が情報を処理可能となって、衣類情報コードを生成し、記憶する。
【0160】
好ましくは、前記衣類情報の選択肢には、材質情報の選択肢、色情報の選択肢、種別情報の選択肢、規格情報の選択肢、メーカー情報の選択肢のうちの少なくとも1つが含まれる。
【0161】
各衣類情報に基づいて、制御装置は、次の操作を行いやすいよう分析処理を実施可能である。これにより、衣類管理分野に適用可能なだけでなく、衣類洗浄分野又はスマートワードローブ分野等にも適用可能となる。
【0162】
更に、制御装置が情報を処理することで衣類情報コードを生成する過程において、制御装置は、ユーザが各衣類情報の選択肢から選択した衣類情報を所定の規則でそれぞれ所定の対応するサブコードに変換し、各サブコードを所定の順序で直列に接続することで前記衣類情報コードを形成する。
【0163】
衣類の各衣類情報の選択肢のうちの各実際の属性にはそれぞれ所定のコードが対応付けられている。そのため、1着の衣類の複数の属性情報を迅速且つ容易に所定のコードに変換可能である。例えば、比較的少ないバイナリーディジット(bit)で具体的な衣類属性情報を代替することで、記憶空間を節約するとの作用が奏されるとともに、その後の衣類情報の解析過程にも有利となる。
【0164】
好ましくは、衣類の異なる属性情報ごとの具体的な種別数に基づいて、衣類の各属性情報に適切なビット数を割り当てることで相応の情報を記憶する。
【0165】
更に、制御装置は、ユーザが各衣類情報の選択肢から選択した衣類情報を、対応する材質情報サブコード、色情報サブコード、種別情報サブコード、規格情報サブコード、メーカー情報サブコードにそれぞれ所定の規則で変換するとともに、各サブコードを所定の順序で直列に接続することで前記衣類情報コードを形成し、情報記憶装置に記憶する。
【0166】
好ましくは、メーカー情報コードの占有ビット>種別情報コードの占有ビット>色情報コードの占有ビット≧規格情報コードの占有ビット>材質情報コードの占有ビットとする。より具体的には、前記メーカー情報コードが12ビットを占有し、規格情報コードが5ビットを占有し、種別情報コードが6ビットを占有し、前記色情報コードが5ビットを占有し、前記材質情報コードが4ビットを占有する。
【0167】
上記の各属性コードには、衣類の属性自体の具体的な種別数に基づいて適切なビット数が割り当てられ、相応の情報が記憶される。これらの割り当て方式は、膨大な統計・研究の中で総括されたものであり、記憶空間を節約し、且つ解析を簡単・便利にするとの作用を奏し得る。
【0168】
更なる方案として、識別タグが識別され、衣類情報が編集及び記憶されたあとに、再び識別装置により識別される場合、制御装置は、識別装置が識別した唯一のタグ情報に基づいて、対応する衣類情報コードを情報記憶装置から取得するとともに、所定の解析規則を用いて対応する衣類情報を解析する。
【0169】
上記の所定の解析規則を用いて識別可能な衣類情報に解析する際には、所定の解析規則における長さの形式に基づいて、所定の形式の衣類情報コードを複数のサブコードに分割するとともに、各サブコードをそれぞれ対応する衣類属性情報に解析する。
【0170】
更なる方案として、前記識別タグは、唯一のタグ情報を含む図形コードであり、制御装置は、識別装置が前記図形コードをスキャンすることで対応する唯一のタグ情報を取得するよう制御する。好ましくは、前記図形コードはQRコード又はバーコードである。
【0171】
或いは、前記識別タグには前記唯一のタグ情報が記憶されている。制御装置は、前記識別装置が前記識別タグを読み取ることで内部に記憶されている唯一のタグ情報を取得するよう制御する。好ましくは、前記識別タグはRFID電子タグであり、前記唯一のタグ情報はRFID電子タグのTID番号である。前記情報記憶装置は、前記TID番号及び対応する衣類情報コードを記憶する。
【0172】
更なる方案として、前記識別タグは衣類情報を記憶する記憶領域を含んでおり、当該記憶領域に所定の形式の衣類情報コードが記憶される。前記制御装置は、識別装置が前記記憶領域を読み取って所定の形式の衣類情報コードを直接取得するよう制御する。或いは、制御装置は、識別装置が識別タグの唯一のタグ情報を読み取って、情報記憶装置から対応する所定の形式の衣類情報コードを間接的に取得するよう制御する。その後、制御装置は、所定の解析規則に基づいて対応する衣類情報を解析する。
【0173】
識別タグの記憶領域における衣類情報コードの記憶規則は、情報記憶装置における衣類情報コードの記憶規則と同じである。
【0174】
上記の方案では、識別タグに記憶されている衣類情報コードと、ユーザが編集した衣類情報を制御装置により情報処理することで生成される所定の形式の衣類情報コードとが同じ規則及び形式で記憶されるため、衣類情報を解析する際には、同一の解析規則で対応する衣類情報を解析可能である。これによれば、1つの解析規則(即ち、前記所定の解析規則)で記憶位置の異なる2種類の衣類情報コードを解析可能となるため、衣類情報を解析する際のデータ処理方法が簡略化される。よって、2つの解析規則を設けて識別タグに記憶されている衣類情報コードと記憶装置内の衣類情報コードを別々に解析することで、制御装置の作業量が増加する結果、制御装置の制御過程が複雑化し、迅速且つ正確な衣類情報の解析に不利になるとの事態が生じない。
【0175】
更なる方案として、前記識別装置は、優先的に前記記憶領域を読み取り、当該記憶領域に記憶されているデータを解析する。そして、解析に成功した場合には衣類情報コードを直接取得するが、成功しなかった場合には、識別装置が更に前記唯一のタグ情報を読み取り、前記情報記憶装置から衣類情報コードを取得するとともに、解析により衣類情報を取得するよう制御する。
【0176】
好ましくは、制御装置は、情報記憶装置から唯一のタグ情報に対応する衣類情報コードを取得できなかった場合、ユーザに対し、所定の順序で各衣類情報の選択肢から対応する衣類情報を選択して保存するよう提示する。また、制御装置は、情報を処理することで対応する衣類情報コードを生成し、情報記憶装置に記憶する。
【0177】
以上述べたように、本発明において、
図3を参照して、衣類情報管理システムの制御方法は以下の実行ステップを含む。
【0178】
S1:識別装置は、前記識別タグを識別して唯一のタグ情報を取得する。
【0179】
S2:情報編集装置は、ユーザが所定の形式に従って選択した衣類情報を受信して制御装置に伝送する。
【0180】
S3:制御装置は、編集された衣類情報を情報処理することで所定の形式の衣類情報コードを生成する。
【0181】
S4:制御装置は、当該衣類情報コードと、対応する唯一のタグ情報とを対応付けて前記記憶装置に記憶する。
【0182】
ステップS2において、ユーザが所定の形式に従って衣類情報を選択する方式には以下が含まれる。
【0183】
S201:ユーザは、各衣類情報の選択肢から、プルダウンリストによる選択、及び/又は、スワイプによる選択、及び/又は、キーワード検索による選択によって選択を行う。
【0184】
S202:ユーザは、少なくとも全ての必要な衣類情報の選択肢を選択したあと、対応する衣類情報を確認して保存する。
【0185】
ステップS3は、更に以下のステップを含む。
【0186】
S301:所定の規則で、各衣類情報の選択肢における衣類属性情報を所定のサブコードに変換する。
【0187】
S302:ステップS301で取得した各所定のサブコードを直列に組み合わせることで最終的な所定の形式の衣類情報コードを形成する。
【0188】
当該衣類情報管理システムが衣類情報を解析する過程には、以下のステップが含まれる。
【0189】
S501:識別装置は、識別タグに記憶されている衣類情報コードを読み取る。
【0190】
S502:制御装置は、所定の解析規則を優先的に用い、前記ステップS501で取得した衣類情報コードを解析する。
【0191】
S503:制御装置は解析に成功したか否かを判断し、成功した場合には、解析した衣類情報をそのまま取得してステップS506に進むが、成功しなかった場合にはステップS504に進む。
【0192】
S504:識別装置は識別タグの唯一のタグ情報を読み取り、制御装置は、当該唯一のタグ情報に基づいて、記憶装置から対応する衣類情報コードを取得する。
【0193】
S505:制御装置は、取得した衣類情報コードを前記所定の解析規則を用いて解析する。
【0194】
S506:制御を終了する。
【0195】
取得した衣類情報コードを所定の解析規則を用いて解析する際には、以下のステップが含まれる。
【0196】
S601:制御装置は、所定の解析規則における長さの形式に基づいて、所定の形式の衣類情報コードを複数のサブコードに分割する。
【0197】
S602:各サブコードをそれぞれ対応する衣類属性情報に解析する。
【0198】
前記長さの形式には、前記所定の形式の衣類情報コードにおける各異なる属性情報コードが占有する異なる長さのビット数が含まれている。これにより、前記所定の形式の衣類情報コードを複数の異なる属性のサブコードに分解する。更に、制御装置は、各サブコードと具体的な衣類属性情報との関係に基づき、最終的に解析された識別可能な衣類情報を取得する。
【実施例7】
【0199】
本発明は、衣類情報管理システムの制御方法を提供する。衣類情報管理システムは、識別装置、制御装置、衣類に設けられる識別タグを含む。前記制御方法では、識別装置が識別タグに記憶されている衣類情報コードを読み取り、制御装置が第1の規則に基づいて衣類情報を解析する。そして、解析に失敗した場合には、識別装置が識別タグの唯一のタグ情報を読み取り、第2の規則に基づいて対応する衣類情報を解析するよう制御する。前記第2の規則には、唯一のタグ情報と衣類情報との対応関係が含まれており、制御装置は、前記対応関係に基づいて前記唯一のタグ情報に対応する衣類情報を取得する。
【0200】
上記の方案では、識別タグに記憶されている衣類情報コードと識別タグの唯一のタグ情報に応じて、それぞれ第1の規則と第2の規則を用いて衣類情報を解析する。これにより、電子タグ内に衣類情報が記憶されていない場合でも、制御装置は第2の規則に基づいて衣類情報を取得することができる。
【0201】
好ましくは、前記識別タグ内の衣類情報コードは所定の形式で書き込まれ、前記第1の規則には対応する解析規則が含まれている。制御装置は、前記対応する解析規則に基づいて、前記衣類情報コードを識別可能な衣類情報に解析する。
【0202】
好ましくは、前記第1の規則に基づいて衣類情報を解析する際、制御装置は、識別タグ内の衣類情報コードが所定の形式で書き込まれているか否かを判断する。そして、所定の形式の場合には、そのまま読み込んで衣類情報を解析する。一方、所定の形式でない場合、制御装置は識別タグの唯一のタグ情報に基づき、第2の規則を用いて衣類情報を解析する。
【0203】
好ましくは、制御装置が前記第1の規則に基づく衣類情報の解析に失敗する場合には、前記衣類情報コードを解析できない場合、又は、誤った衣類情報が解析される場合が含まれる。制御装置は、前記衣類情報コードを解析できない場合、或いは、誤った衣類情報が解析された場合には、識別タグの唯一のタグ情報を読み取り、第2の規則に基づいて対応する衣類情報を取得する。
【0204】
上記の方案では、2種類の異なる方式で衣類情報を取得することで、異なる識別タグの識別による衣類情報の取得を保証している。
【0205】
好ましくは、前記唯一のタグ情報とは、前記識別タグに記憶されて当該識別タグの唯一の個性を標識する固有の情報である。
【0206】
好ましくは、前記唯一のタグ情報には世界で唯一のコードが含まれており、前記第2の規則には、世界で唯一のコードと衣類情報との対応関係が含まれている。制御装置は、前記対応関係に基づいて、前記世界で唯一のタグ情報に対応する衣類情報を取得する。
【0207】
上記の方案では、唯一のタグ情報として世界で唯一のコードを用いるため、識別による誤った衣類情報の取得が効果的に防止される。
【0208】
好ましくは、制御装置は、第2の規則に基づく衣類情報の解析に失敗した場合、ユーザに対し、前記唯一のタグ情報について対応する衣類情報を編集するとともに、前記唯一のタグ情報と、対応する衣類情報との対応関係を第2の規則に追加するよう提示する。これにより、対応する衣類を次に識別する際には、第2の規則に基づいて対応する衣類情報が取得される。
【0209】
上記の方案において、当該第2の規則とは、ユーザの関与によって構築され、且つ次第に増加するものである。
【0210】
好ましくは、前記識別タグはRFID電子タグであり、前記唯一のタグ情報はRFID電子タグのTID番号である。前記RFID電子タグには、衣類情報コードを記憶するEPC領域が含まれる。前記識別装置は、EPC領域を読み取って前記衣類情報コードを取得し、第1の規則を用いて解析する。そして、解析に成功した場合には制御を終了するが、成功しなかった場合には、更に前記TID番号を読み取り、第2の規則に基づいて衣類情報を解析する。
【0211】
上記の方案では、第2の規則がTID番号と衣類情報との対応関係を含んでいる。制御装置は、識別装置が識別した唯一のタグ情報に基づいて、第2の規則により対応する衣類情報を取得する。
【0212】
好ましくは、前記衣類情報管理システムは、更に、制御装置及び/又は識別装置と通信接続する衣類情報編集装置を含んでおり、前記制御装置又は識別装置又は衣類情報編集装置に前記第2の規則が記憶される。
【0213】
好ましくは、前記衣類情報管理システムはクラウドサーバを含み、前記第2の規則がクラウドサーバに記憶される。前記衣類情報編集装置及び/又は制御装置は前記クラウドサーバに接続し、クラウドサーバから解析された衣類情報を取得する。
【0214】
本実施例において、衣類情報には主に衣類の属性情報が含まれている。
【0215】
好ましくは、
図4を参照して、前記制御方法は以下のステップを含む。
【0216】
S1:識別装置が識別タグに記憶されている衣類情報コードを読み取り、制御装置が第1の規則に基づいて前記衣類情報コードを解析する。
【0217】
S2:制御装置は解析に成功したか否かを判断し、成功した場合には、解析した衣類情報をそのまま取得してステップS6に進むが、成功しなかった場合にはステップS3に進む。
【0218】
S3:識別装置が前記識別タグの唯一のタグ情報を読み取り、制御装置が第2の規則に基づいて対応する衣類情報を解析する。
【0219】
S4:制御装置は解析に成功したか否かを判断し、成功した場合には解析した衣類情報をそのまま取得してステップS6に進むが、成功しなかった場合には、ユーザに対し、当該唯一のタグ情報について対応する衣類情報を編集するよう提示する。
【0220】
S5:制御装置は、前記唯一のタグ情報とユーザが編集した衣類情報との対応関係を第2の規則に追加するよう制御する。
【0221】
S6:制御を終了する。
【実施例8】
【0222】
実施例8では、実施例7を元に、衣類情報管理システムの制御方法における衣類情報の編集制御について詳細に開示する。識別装置が前記識別タグを識別して唯一のタグ情報を取得すると、ユーザによる前記唯一のタグ情報についての衣類情報の編集操作を衣類情報編集装置が受け付けるよう制御する。そして、ユーザが編集した衣類情報を情報処理することで所定の形式の衣類情報コードを生成するとともに、前記唯一のタグ情報と、対応する所定の形式の衣類情報コードとの対応関係を第2の規則に追加するよう制御する。好ましくは、当該衣類情報編集装置は、例えばスマートフォンのようなユーザが携帯可能な端末である。
【0223】
好ましくは、ユーザが入力する衣類情報は自由に編集した衣類情報である。制御装置は、ユーザが編集した衣類情報からキーワードを抽出することで衣類の属性情報を取得するとともに、前記衣類の属性情報を所定の形式の衣類情報コードに変換する。
【0224】
好ましくは、制御装置が所定の形式の衣類情報コードを生成する過程では、ユーザが編集した衣類情報からキーワードを抽出することで各衣類属性情報を取得し、所定の規則で各衣類属性情報をそれぞれ所定のコードに変換する。且つ、各所定のコードを直列に組み合わせることで、前記所定の形式の衣類情報コードを形成する。
【0225】
好ましくは、制御装置は、ユーザが編集した衣類情報における衣類の材質属性情報、衣類の色属性情報、衣類の種別属性情報、衣類の規格属性情報、衣類のメーカー属性情報を抽出し、所定の規則で各属性情報をそれぞれ所定の材質情報コード、色情報コード、種別情報コード、規格情報コード、メーカー情報コードに変換する。且つ、所定の順序及び形式で各情報コードを直列に組み合わせることで前記所定の形式の衣類情報コードを形成するとともに、唯一のタグ情報と、当該所定の形式の衣類情報コードとの対応関係を第2の規則に追加する。
【0226】
好ましくは、識別タグが識別され、衣類情報が編集及び記憶されたあとに、再び識別装置により識別される場合、制御装置は、識別装置が識別した唯一のタグ情報に基づいて、第2の規則により対応する衣類情報コードを取得するとともに、所定の解析規則(実施例1の第1の規則と同じ)を用いて識別可能な衣類情報に解析する。即ち、本実施例では、識別タグに記憶されている衣類情報コードと、ユーザが編集した衣類情報を制御装置により情報処理することで生成される所定の形式の衣類情報コードとが同じ規則及び形式で記憶される。これにより、衣類情報を解析する際には、同一の解析規則(即ち、第1の規則)で衣類情報が解析される。
【0227】
好ましくは、前記制御装置が、所定の解析規則(第1の規則)を用いて識別可能な衣類情報に解析する際には、所定の解析規則における長さの形式に基づいて、所定の形式の衣類情報コードを複数のサブコードに分割するとともに、各サブコードをそれぞれ対応する衣類属性情報に解析する。
【0228】
好ましくは、前記識別タグは衣類情報を記憶する記憶領域を含んでおり、当該記憶領域に所定の形式の衣類情報コードが記憶される。前記識別装置は、前記記憶領域を読み取って所定の形式の衣類情報コードを直接取得する。或いは、識別装置は、識別タグの唯一のタグ情報を読み取って、第2の規則により対応する所定の形式の衣類情報コードを取得する。その後、制御装置は、第1の規則に基づいて、識別可能な衣類情報に解析する。
【0229】
好ましくは、前記識別装置は優先的に前記記憶領域を読み取り、当該記憶領域に記憶されているデータを解析する。そして、解析に成功した場合には制御を終了するが、成功しなかった場合には、識別装置が更に前記唯一のタグ情報を読み取り、前記第2の規則により所定の形式の衣類情報コードを取得するとともに、前記所定の形式の衣類情報コードを解析するよう制御する。
【0230】
好ましくは、前記制御装置は、第2の規則で所定の形式の衣類情報コードを取得できなかった場合、ユーザに対し、前記唯一のタグ情報について衣類情報を編集するよう提示する。そして、ユーザが編集した衣類情報を情報処理することで所定の形式の衣類情報コードを取得し、前記第2の規則に追加する。
【実施例9】
【0231】
本実施例9は、上記実施例7及び実施例8の制御方法を用いる衣類情報管理システムを提供する。当該システムは、対応する衣類に設けられる識別タグであって、当該識別タグの唯一の個性を標識する唯一のタグ情報を有する識別タグと、識別タグに記憶されている衣類情報コードを読み取り、及び/又は、識別タグの唯一のタグ情報を読み取る識別装置と、識別装置が識別タグに記憶されている衣類情報コードを読み取り、第1の規則に基づいて衣類情報を解析するよう制御し、及び/又は、識別装置が識別タグの唯一のタグ情報を読み取り、第2の規則に基づいて対応する衣類情報を解析するよう制御する制御装置、を含む。
【0232】
本実施例において、当該識別タグは、衣類の工場出荷時又は販売時にメーカーによって衣類に取り付けられるものであって、ユーザが識別しやすいよう、メーカーが対応する衣類情報コードを記憶領域に記憶してもよいし、ユーザが購入した識別タグとし、その後に識別しやすいよう、対応する衣類に固定してもよい。要するに、衣類情報の管理過程において、衣類が識別タグを有している場合には、記憶されている衣類情報を識別装置により識別可能である。一方、識別タグを有していない場合、或いは、識別タグの内部に衣類情報が記憶されていない場合には、ユーザが当該衣類に識別タグを専用に取り付けるとともに、既存の識別タグの唯一のタグ情報について衣類情報を定義して記憶すればよい。
【0233】
好ましくは、前記識別タグはRFID電子タグであり、前記識別装置にRFIDリーダが含まれている。前記衣類情報コードはRFID電子タグのEPC領域に記憶される。また、前記唯一のタグ情報はRFID電子タグのTID領域に記憶されるTID番号であり、前記第2の規則には、TID番号と、対応する衣類情報との対応関係が含まれている。
【0234】
好ましくは、本実施例において、前記制御装置は、例えばスマートフォンのようなユーザが携帯可能な制御端末とすればよく、当該第1の規則、第2の規則を制御端末に記憶してもよい。
【0235】
或いは、当該衣類情報管理システムはクラウドサーバを更に含み、少なくとも当該第2の規則がクラウドサーバに記憶される。実際の動作において、識別装置が衣類上の識別タグの唯一のタグ情報を識別すると、識別装置がクラウドサーバに直接接続するか、或いは、制御装置がクラウドサーバに接続して、識別された唯一のタグ情報をクラウドサーバに送信するとともに、クラウドサーバ側から解析された衣類情報を取得する。好ましくは、衣類情報管理システムが識別タグに対応する衣類情報を素早く取得できるよう、当該第1の規則は制御装置又は識別装置に記憶すればよい。そして、対応する衣類情報が得られない場合には、更に、制御装置又は識別装置がクラウドサーバに接続し、クラウドサーバ側から解析された識別可能な衣類情報を取得する。
【実施例10】
【0236】
本実施例は、衣類処理システムの制御方法を提供する。衣類処理システムは、洗浄装置、制御装置、識別装置、衣類に設けられる識別タグを含む。前記制御方法では、識別装置が洗濯待ちの衣類上の識別タグを識別し、前記識別タグの唯一のタグ情報を取得する。制御装置は、第1の規則に基づいて衣類情報を解析するとともに、前記衣類情報に基づいて洗浄プログラムを取得する。前記第1の規則には、唯一のタグ情報と衣類情報との対応関係が含まれている。
【0237】
上記の方案において、衣類処理システムは、識別タグの唯一のタグ情報に基づいて衣類情報を取得する。これにより、各種の異なる識別タグに対応する衣類情報を取得可能となるため、衣類情報が記憶されていない識別タグから衣類情報を取得できないとの問題が回避される。
【0238】
好ましくは、前記唯一のタグ情報とは、前記識別タグに記憶されて当該識別タグの唯一の個性を標識する固有の情報である。
【0239】
好ましくは、前記唯一のタグ情報には世界で唯一のコードが含まれており、前記第1の規則には、世界で唯一のコードと衣類情報との対応関係が含まれている。制御装置は、前記対応関係に基づいて、前記世界で唯一のタグ情報に対応する衣類情報を取得する。
【0240】
上記の方案において、唯一のタグ情報には世界で唯一のコードが含まれているため、識別による誤った衣類情報の取得が効果的に防止される。
【0241】
好ましくは、前記識別タグは、唯一のタグ情報を含む図形コードであり、識別装置は前記図形コードをスキャンすることで対応する唯一のタグ情報を取得する。
【0242】
上記の方案において、好ましくは、当該識別タグは衣類に縫い付けられた小型のタグであり、タグに前記図形コードが印刷されている。洗浄の過程で、識別装置は前記図形コードをスキャンして対応する唯一のタグ情報を取得する。
【0243】
好ましくは、前記図形コードはQRコード又はバーコードである。
【0244】
好ましくは、前記識別タグは電子タグであり、内部に前記唯一のタグ情報が記憶されている。識別装置は、前記識別タグを読み取ることで内部に記憶されている唯一のタグ情報を取得する。
【0245】
好ましくは、前記識別タグはRFID電子タグであり、前記識別装置にRFIDリーダが含まれている。前記唯一のタグ情報はRFID電子タグのTID番号であり、前記第1の規則にはTID番号と衣類情報との対応関係が含まれている。制御装置は、RFIDリーダがRFID電子タグのTID番号を読み取り、第1の規則に基づいて対応する衣類情報を取得するよう制御する。
【0246】
好ましくは、衣類処理システムは端末を含む。前記識別装置は洗浄装置又は端末に設置され、前記制御装置は洗浄装置又は端末に設置される。洗浄装置と端末はクラウドサーバを介して通信接続する。また、前記第1の規則は、洗浄装置/端末/クラウドサーバに記憶される。
【0247】
当該端末は洗浄装置にワイヤレス接続される。端末は、当該洗浄装置を遠隔制御するために用いられる。第1の規則が端末に記憶されている場合、洗濯時において、識別装置は、唯一のタグ情報を識別したあとこれを端末に送信する。端末は、当該唯一のタグ情報を受信すると、第1の規則に基づいて解析し、解析の結果を洗浄装置に送信するとともに、洗浄装置から衣類情報に基づいて洗浄プログラムを取得する。
【0248】
好ましくは、前記第1の規則はクラウドサーバに記憶される。洗濯時には、制御装置が前記クラウドサーバに接続し、識別された唯一のタグ情報を前記クラウドサーバに送信することで衣類情報の解析を行うとともに、解析された衣類情報をクラウドサーバから取得する。
【0249】
上記の方案では、第1の規則をクラウドサーバに記憶することでデータの安全性を保障しているため、IoT衣類処理システムの利用に適している。且つ、端末及び洗浄装置が対応する衣類情報を取得するのにも便利である。
【0250】
好ましくは、前記識別タグには衣類情報コード記憶領域が含まれている。識別装置は、当該記憶領域に記憶されているデータを優先的に読み取り、第2の規則を用いて衣類情報の解析を行う。そして、解析に成功した場合には、当該衣類情報に基づいて洗浄プログラムを取得するが、解析に失敗した場合には、識別タグの唯一のタグ情報を取得して、第1の規則に基づき衣類情報の解析を行う。
【0251】
上記の方案において、識別タグに衣類情報コードが記憶されている場合には、優先的に当該衣類情報コードに基づき、第2の規則を用いて解析することで衣類情報を取得する。制御装置は、第2の規則による衣類情報の解析に失敗した場合、更に第1の規則を用いて衣類情報を解析する。これにより、衣類情報コードが記憶されている識別タグと衣類情報コードが記憶されていない識別タグの双方を識別して衣類情報を取得することが可能となる。
【0252】
好ましくは、前記識別タグ内の衣類情報コードは所定の形式で書き込まれ、前記第2の規則には所定の解析規則が含まれている。前記制御装置は、前記所定の解析規則に基づいて、前記衣類情報コードを識別可能な衣類情報に解析する。
【0253】
前記第2の規則に基づいて衣類情報を解析する際、制御装置は、識別タグ内の衣類情報コードが所定の形式で書き込まれているか否かを判断する。そして、所定の形式の場合には、そのまま読み込んで衣類情報を解析する。一方、所定の形式でない場合、制御装置は識別タグの唯一のタグ情報に基づき、第1の規則を用いて衣類情報を解析する。
【0254】
好ましくは、制御装置が前記第2の規則に基づく衣類情報の解析に失敗する場合には、前記衣類情報コードを解析できない場合、又は、誤った衣類情報が解析される場合が含まれる。制御装置は、第2の規則では前記衣類情報コードを解析できない場合、或いは、誤った衣類情報が解析された場合には、識別装置が識別タグの唯一のタグ情報を読み取り、第1の規則に基づいて対応する衣類情報を取得するよう制御する。
【0255】
好ましくは、制御装置は、第1の規則に基づく衣類情報の解析に失敗した場合、ユーザに対し、前記唯一のタグ情報について対応する衣類情報を編集するとともに、前記唯一のタグ情報とユーザが編集した衣類情報を対応付けて第1の規則に追加するよう提示する。これにより、次に対応する衣類を洗浄する際には、ユーザが編集した衣類情報が第1の規則に基づき取得されるとともに、当該衣類情報に基づいて洗浄プログラムが取得される。
【0256】
好ましくは、前記衣類情報とは洗濯パラメータに影響する衣類属性情報であり、衣類の色情報及び/又は衣類の材質情報及び/又は衣類の種別情報を含む。制御装置は、各洗濯待ちの衣類の衣類属性情報を取得すると、各衣類の属性に適した洗濯パラメータを算出し、実行可能な洗浄プログラムを生成する。或いは、制御装置は、洗浄装置に記憶されている複数の洗浄プログラムから、洗濯パラメータが各衣類属性情報に適した洗浄プログラムを選択する。例えば、解析された衣類情報の材質がウールの場合には、対応する洗浄水の温度を相応に設定する。また、解析した複数の衣類に下着が含まれている場合には、例えば、低めの脱水回転速度で脱水するというように、低強度の洗濯パラメータの洗浄プログラムを提案する。
【0257】
具体的に、制御装置は、前記衣類情報に基づいて洗浄プログラムを取得する過程において、各洗濯待ちの衣類の衣類属性情報に基づき適切な洗濯パラメータを選択する。前記洗濯パラメータには、洗浄パラメータ、及び/又はすすぎパラメータ、及び/又は脱水パラメータが含まれる。また、前記洗浄パラメータには、洗浄時間、及び/又は洗浄温度、及び/又は回転速度、及び/又は水位が含まれ、前記すすぎパラメータには、水位、すすぎ時間、すすぎ回数が含まれ、前記脱水パラメータには、回転速度、脱水時間が含まれる。
【0258】
上記の方案において、ユーザが編集する衣類情報には洗濯パラメータに影響を及ぼす衣類情報が含まれているため、制御装置が洗浄プログラムを取得するにあたってのデータ的根拠が提供される。
【0259】
より好ましくは、前記端末は、ユーザが対応する衣類情報を編集するための編集部を含む。ユーザは衣類情報を自由に編集してもよいし、端末によってユーザが既定の形式に従い衣類情報を編集するよう制御してもよい。
【0260】
図5を参照して、本実施例1における好ましい衣類処理システムの制御方法は、以下のステップを含む。
【0261】
S1:識別装置が識別タグに記憶されている衣類情報コードを読み取り、制御装置が第2の規則を用いて前記衣類情報コードを解析する。
【0262】
S2:制御装置は解析に成功したか否かを判断し、成功した場合には、解析した衣類情報をそのまま取得してステップS6に進むが、成功しなかった場合にはステップS3に進む。
【0263】
S3:制御装置は、識別装置が前記識別タグの唯一のタグ情報を読み取り、第1の規則に基づいて対応する衣類情報を解析するよう制御する。
【0264】
S4:制御装置は解析に成功したか否かを判断し、成功した場合には解析した衣類情報をそのまま取得してステップS6に進むが、成功しなかった場合には、ユーザに対し、当該唯一のタグ情報について対応する衣類情報を編集するよう提示する。
【0265】
S5:制御装置は、前記唯一のタグ情報とユーザが編集した衣類情報との対応関係を第1の規則に追加するよう制御する。
【0266】
S6:制御装置は、前記衣類情報に基づいて洗浄プログラムを取得する。
【実施例11】
【0267】
実施例11では、実施例10を元に、衣類処理システムの制御方法において、制御装置が解析された衣類情報に基づいて洗浄プログラムを取得する際の制御について更に開示する。
【0268】
本実施例において、制御装置は、洗濯待ちの衣類の複数の属性情報を解析によって取得したあと、各属性情報にそれぞれ対応する洗浄プログラムを取得する。そして、洗浄プログラムを論理的に判断することで、衣類の全ての属性情報に適した最適な洗浄プログラムを選択する。
【0269】
好ましくは、各属性情報には洗浄プログラムが1つずつ対応付けられており、各洗浄プログラムには異なる優先レベルが対応付けられている。制御装置は、各属性情報にそれぞれ対応する洗浄プログラムを取得すると、複数の洗浄プログラムの優先レベルを比較して、衣類の全ての属性情報に適した最適な洗浄プログラムを選択する。
【0270】
好ましくは、前記属性情報には衣類の材質情報と衣類の種別情報が含まれる。
【0271】
好ましくは、前記洗浄プログラムの優先レベルは、洗浄装置の回転速度及び/又は洗浄装置の加熱温度に対応している。
【0272】
好ましくは、洗浄装置の回転速度が小さいほど優先レベルが高くなるか、或いは、洗浄装置の加熱温度が低いほど優先レベルが高くなる。
【0273】
好ましくは、以下のステップを含む。
【0274】
S101:制御装置は、1着の洗濯待ちの衣類の洗浄に要する複数の属性情報を解析によって取得する。各属性情報には洗浄プログラムが1つずつ対応付けられている。制御装置は、各属性情報にそれぞれ対応する洗浄プログラムを取得するとともに、上記複数の洗浄プログラムの優先レベルを比較する。そして、当該衣類の全ての属性情報に適した最適な洗浄プログラムを取得する。
【0275】
S102:上記の方法に基づき、各洗濯待ちの衣類の最適な洗浄プログラムを取得する。制御装置は、各洗濯待ちの衣類の最適な洗浄プログラムの優先レベルを比較し、衣類の全ての属性情報に適した最適な洗浄プログラムを取得する。
【0276】
好ましくは、ステップS101の具体的方法は以下の通りである。
【0277】
洗浄装置は、洗濯待ちの衣類の属性情報CZ1、CZ2・・・CZnと、これらに対応する洗浄プログラムが順に洗浄プログラムCX1、CX2・・・CXa・・・CXn(nは正の整数)である旨、及び、属性情報KS1、KS2・・・KSmと、これらに対応する洗浄プログラムが順に洗浄プログラムCX1、CX2・・・CXb・・・CXm(mは正の整数)である旨を予め設定する。洗浄プログラムCXにおけるa、bの値が大きいほど優先レベルは高くなる。
【0278】
洗浄装置又は洗浄装置と通信接続する端末は、1着の洗濯待ちの衣類の属性情報CZa及び属性情報KSbを識別する。制御装置は、属性情報CZaと属性情報KSbを洗浄装置に予め設定されている属性と照合し、属性情報CZa及び属性情報KSbにそれぞれ対応する洗浄プログラムCXa及びCXbを取得する。次に、aとbの値を比較して、a≦bならば、当該衣類の全ての属性情報に適した最適な洗浄プログラムは洗浄プログラムCXbとなる。また、a>bならば、当該衣類の全ての属性情報に適した最適な洗浄プログラムは洗浄プログラムCXaとなる。
【0279】
言うまでもなく、洗浄プログラムのマッチング過程は次のようにしてもよい。即ち、洗浄装置又は洗浄装置と通信接続する端末は、洗濯待ちの衣類ごとに複数の属性情報を識別する。制御装置は、各属性情報にそれぞれ対応する洗浄プログラムを取得するとともに、全ての洗浄プログラムの優先レベルを比較する。そして、衣類の全ての属性情報に適した最適な洗浄プログラムを取得する。
【0280】
好ましくは、全ての洗浄プログラムの優先レベルを比較する前に、全ての洗浄プログラムの集合を求めてから、集合内の洗浄プログラムの優先レベルを比較して、全ての衣類の全属性に適した最適な洗浄プログラムを取得する。
【0281】
例えば、以下のステップを含む。
【0282】
洗浄装置は、洗濯待ちの衣類の属性情報CZ1、CZ2・・・CZnと、これらに対応する洗浄プログラムが順に洗浄プログラムCX1、CX2・・・CXa・・・CXn(nは正の整数)である旨、及び、属性情報KS1、KS2・・・KSmと、これらに対応する洗浄プログラムが順に洗浄プログラムCX1、CX2・・・CXa・・・CXm(mは正の整数)である旨を予め設定する。洗浄プログラムCXaにおけるaの値が大きいほど優先レベルは高くなる。
【0283】
制御装置は、1着目の洗濯待ちの衣類の属性情報CZ1aと属性情報KS1bを解析する。制御装置は、属性情報CZ1aと属性情報KS1bに基づいて、これらにそれぞれ対応する洗浄プログラムCXa及びCXbを取得する。
【0284】
また、2着目の洗濯待ちの衣類の属性情報CZ2c及び属性情報KS2dについて、制御装置は、属性情報CZ2cと属性情報KS2dに基づいて、これらにそれぞれ対応する洗浄プログラムCXc及びCXdを取得する。
【0285】
・・・そして、t着目の洗濯待ちの衣類の属性情報CZte及び属性情報KStfについて、制御装置は、属性情報CZteと属性情報KStfに基づいて、これらにそれぞれ対応する洗浄プログラムCXe及びCXfを取得する。
【0286】
a、b、c、d、e、fの値を比較し、aが最大ならば洗浄プログラムCXaを実行し、bが最大ならば洗浄プログラムCXbを実行し、cが最大ならば洗浄プログラムCXcを実行し、dが最大ならば洗浄プログラムCXdを実行し、eが最大ならば洗浄プログラムCXeを実行し、fが最大ならば洗浄プログラムCXfを実行する。
【0287】
好ましくは、洗浄装置は、洗浄装置に設置された識別タグ読取装置(例えば、RFIDリーダ)によって、洗浄装置に投入された衣類上の識別タグ(例えば、RFID電子タグ)内の衣類情報コード又は唯一のタグ情報を読み取る。そして、制御装置が第1の規則又は第2の規則を用いて解析することで、衣類の材質情報及び/又は衣類の種別情報等を取得する。
【実施例12】
【0288】
実施例12は、実施例10を元に、当該衣類処理システムの制御方法における衣類情報の編集制御について更に詳細に開示する。制御装置は、識別装置が識別タグの唯一のタグ情報を読み取るよう制御するとともに、衣類情報編集装置(好ましくは、例えばスマートフォンのようなユーザが携帯可能な端末とする)が、前記唯一のタグ情報に対するユーザによる衣類情報の編集操作を受け付けるよう制御する。また、ユーザが編集した衣類情報を情報処理することで、所定の形式の衣類情報コードを生成するとともに、前記唯一のタグ情報と、対応する所定の形式の衣類情報コードとを対応付けて第1の規則に追加するよう制御する。
【0289】
好ましくは、ユーザが入力する衣類情報は自由に編集した衣類情報である。制御装置は、ユーザが編集した衣類情報からキーワードを抽出することで衣類の属性情報を取得するとともに、前記衣類の属性情報を所定の形式の衣類情報コードに変換する。
【0290】
好ましくは、制御装置が所定の形式の衣類情報コードを生成する過程では、ユーザが編集した衣類情報からキーワードを抽出することで各衣類属性情報を取得し、所定の規則で各衣類属性情報をそれぞれ所定のコードに変換する。且つ、各所定のコードを直列に組み合わせることで、前記所定の形式の衣類情報コードを形成する。
【0291】
好ましくは、制御装置は、ユーザが編集した衣類情報における衣類の材質属性情報、衣類の色属性情報、衣類の種別属性情報、衣類の規格属性情報、衣類のメーカー属性情報を抽出し、所定の規則で各属性情報をそれぞれ所定の材質情報コード、色情報コード、種別情報コード、規格情報コード、メーカー情報コードに変換する。且つ、所定の順序及び形式で各情報コードを直列に組み合わせることで前記所定の形式の衣類情報コードを形成するとともに、前記第1の規則に追加する。
【0292】
好ましくは、識別タグが識別され、衣類情報が編集及び記憶されたあとに、再び識別装置により識別される場合、制御装置は、識別装置が識別した唯一のタグ情報に基づいて、第1の規則により対応する衣類情報コードを取得するとともに、所定の解析規則(実施例1の第2の規則と同じ)を用いて識別可能な衣類情報に解析する。即ち、本実施例では、識別タグに記憶されている衣類情報コードと、ユーザが編集した衣類情報を制御装置又は衣類情報編集装置により情報処理することで生成される所定の形式の衣類情報コードとが同じ規則及び形式で記憶される。これにより、衣類情報を解析する際には、同一の解析規則(即ち、第2の規則)で衣類情報が解析される。
【0293】
好ましくは、前記制御装置が所定の解析規則(第2の規則)を用いて識別可能な衣類情報に解析する際には、所定の解析規則における長さの形式に基づいて、所定の形式の衣類情報コードを複数のサブコードに分割するとともに、各サブコードをそれぞれ対応する衣類属性情報に解析する。
【0294】
好ましくは、前記識別タグは衣類情報を記憶する記憶領域を含んでおり、当該記憶領域に所定の形式の衣類情報コードが記憶される。前記制御装置は、識別装置が前記記憶領域を読み取って所定の形式の衣類情報コードを直接取得するよう制御する。或いは、制御装置は、識別装置が識別タグの唯一のタグ情報を読み取って、第1の規則により対応する所定の形式の衣類情報コードを間接的に取得するよう制御する。その後、制御装置は、所定の解析規則(第2の規則)に基づいて、識別可能な衣類情報に解析する。
【0295】
好ましくは、前記制御装置は、識別装置が優先的に前記記憶領域を読み取り、第2の規則を用いて当該記憶領域に記憶されているデータを解析するよう制御する。そして、解析に成功した場合には制御を終了するが、成功しなかった場合には、識別装置が更に前記唯一のタグ情報を読み取り、前記第1の規則により所定の形式の衣類情報コードを取得するとともに、第2の規則を用いて前記所定の形式の衣類情報コードを解析するよう制御する。
【0296】
好ましくは、前記制御装置は、第1の規則で所定の形式の衣類情報コードを取得できなかった場合、ユーザに対し、前記唯一のタグ情報について衣類情報を編集するよう提示する。そして、ユーザが編集した衣類情報を情報処理することで所定の形式の衣類情報コードを取得し、前記第1の規則に追加する。
【0297】
本発明の衣類処理システムによれば、情報間の対応関係を利用して識別タグで表現可能な記憶内容を拡張することで、衣類情報が記憶されていない/所定の形式で記憶されていない識別タグであっても、衣類情報の媒体となり得、且つ効果的に識別される。
【実施例13】
【0298】
本実施例は、実施例2又は実施例3を元に、衣類処理システムの制御方法を提供する。具体的には、以下の通りである。
【0299】
本実施例は、衣類処理システムの制御方法を提供する。衣類処理システムは、洗浄装置、制御装置、識別装置、記憶装置及び情報編集装置を含む。前記制御方法では、衣類に識別タグが設けられており、識別装置が識別タグの唯一のタグ情報を識別して取得する。情報編集装置は、ユーザが編集した情報を受信すると制御装置に伝送し、制御装置がこれを処理することで唯一のタグ情報に対応する衣類情報コードを生成するとともに、記憶装置に記憶する。識別装置が唯一のタグ情報を再び読み取った際には、制御装置は、唯一のタグ情報と衣類情報コードとの対応関係に基づいて、記憶装置から衣類情報を取得し、衣類情報に基づいて対応する洗浄プログラムを提案する。そして、洗浄装置が対応する洗浄プログラムを実行する。
【0300】
識別装置は、初めて衣類上の識別タグの唯一のタグ情報を識別する際、ユーザに対し衣類情報を編集するよう提示する。ユーザは、衣類自体の性質、又は衣類に付属する各種タグの情報に基づき、唯一のタグ情報に対応する衣類情報を自身で編集する。制御装置は、当該衣類情報を処理して記憶したあと、対応する洗浄プログラムを提案する。そして、洗浄装置が対応する洗浄プログラムを実行する。このような方式によれば、衣類情報の編集がより柔軟且つスマートとなり、ユーザのニーズをいっそう満たすことが可能となる。また、情報入力の精度が向上するとともに、提案する洗浄プログラムがいっそう最適化されるため、対応する衣類の洗浄により適するようになる。
【0301】
識別装置が衣類上の識別タグを再び識別し、唯一のタグ情報を取得した場合には、対応する衣類情報及び対応する洗浄プログラムを記憶装置から直接呼び出すことが可能である。そして、ユーザの確認後に、洗浄装置はすぐに洗浄プログラムを実行可能なため、簡単且つスピーディーとなる。また、当該識別タグが衣類から取り外されて別の衣類に取り付けられた場合、ユーザは、新たな衣類に対応する情報を編集し直せばよい。これにより、識別タグの再利用が実現されるため、いっそう便利且つ柔軟となり、コストダウンも可能である。
【0302】
制御装置、識別装置、記憶装置及び情報編集装置はそれぞれ別個に設置してもよいし、全てを洗浄装置に集積してもよいし、少なくとも1つを洗浄装置に設置してもよい。
【0303】
更に、ユーザが衣類情報を編集する方式として、ユーザは、情報編集装置の所定の形式に従って衣類属性情報を選択する。及び/又は、ユーザは、情報編集装置において衣類情報を自由に入力する。そして、次に呼び出せるよう、制御装置は処理を行うことで唯一のタグ情報に対応する衣類情報コードを生成し、記憶装置に記憶する。
【0304】
ユーザは、所定の形式に従って情報を編集及び選択する場合、一定の自由度をもって選択できるだけでなく、こうした所定の規則に基づく入力方式によれば、情報コードを正確に生成して記憶することも可能となる。よって、エラーの発生を回避可能となり、情報を記憶するのに有利である。
【0305】
ユーザは、情報編集装置を通じて衣類情報を自由に入力する場合、必要に応じて衣類の情報を任意に入力すればよく、所定の形式の衣類情報を入力する必要はない。この場合には、規制がより少なく、柔軟性がいっそう高まる。
【0306】
上記2種類の編集方式によれば、ユーザが編集を終えたあと、制御装置は、編集された衣類情報を衣類情報コードに変換して記憶するため、衣類情報の記憶容量が節約される。よって、従来の記憶方式と比較して、本方案によれば小さな記憶空間に多くの衣類情報が記憶される。
【0307】
更に、ユーザが情報編集装置において所定の形式に従って衣類情報を選択する際、前記情報編集装置には衣類情報の選択肢が設定されている。ユーザは、各衣類情報の選択肢から衣類の属性に対応する各情報をそれぞれ選択し、制御装置は、受信した各衣類情報から対応する衣類情報コードを生成する。
【0308】
本方案の情報編集装置は、モバイル端末に設置してもよいし、洗浄装置に設置してもよい。また、モバイル端末又は洗浄装置に表示部を設け、各衣類情報の選択肢を表示してもよい。又は、情報編集装置は単独で設置され、且つ表示機能を有する表示装置に一体的に集積される。これにより、ユーザによるメニューのチェック及び編集が容易となる。また、複数の衣類情報の選択肢によって衣類情報メニューが形成される。ユーザは、選択肢から衣類に対応する情報を1つずつ選ぶことで選択を完了してもよいし、必要な衣類情報の選択肢の選択を完了してから保存してもよい。これにより、各衣類情報は既定の規則通りに配列されるため、制御装置は、保存された所定の形式の衣類情報を受信したあと、既定の規則に従って対応する衣類情報コードを生成可能である。これによれば、余分な情報の干渉を受けないため、制御装置の情報処理量を減らすことが可能であるとともに、情報の精度を保証することも可能である。
【0309】
好ましくは、複数の衣類情報の選択肢は所定の順序で配列される。ユーザは、各衣類情報の選択肢から衣類の属性に対応する各情報をそれぞれ選択したあと、生成した所定の形式の衣類情報を保存する。
【0310】
複数の衣類情報の選択肢は既定の順序で配列されるため、例えば、最初を材質情報とする、或いは最後をメーカー情報とするなど、衣類ごとに入力される情報の属性を既定の規則通りに順に配列することが可能である。これにより、制御装置が情報を処理することで所定の形式の衣類情報コードを生成するための前提が提供されるため、情報の記憶及び解析の精度が保証される。
【0311】
更なる方案として、ユーザは、衣類情報を選択する際に、衣類情報の選択肢からプルダウンリストによる選択、及び/又は、スワイプによる選択、及び/又は、キーワード検索による選択で選択を行ったあと、対応する衣類情報を確認して保存する。
【0312】
各衣類情報の選択肢から、ユーザは、プルダウンリストによる選択、及び/又は、スワイプによる選択、及び/又は、キーワード検索による選択を用いて当該選択肢の全ての情報を呼び出し、それらの中から衣類に対応する情報を探し出したあと、選択して決定すればよい。これにより、ユーザに自由な編集の余地が与えられるとともに、ユーザによる入力も容易となる。選択は形式に従って行うだけでよいため、エラーの確率が大幅に減少する。各衣類情報の選択肢の全て、或いは、少なくとも必要な衣類情報の選択肢の全てについて選択を行い、保存すると、制御装置が情報を処理可能となって、衣類情報コードを生成し、記憶する。
【0313】
好ましくは、前記衣類情報の選択肢には、材質情報の選択肢、色情報の選択肢、種別情報の選択肢、規格情報の選択肢、メーカー情報の選択肢のうちの少なくとも1つが含まれる。
【0314】
各衣類情報に基づいて、制御装置は、次の操作を行いやすいよう分析処理を実施可能である。これにより、衣類管理分野に適用可能なだけでなく、衣類洗浄分野又はスマートワードローブ分野等にも適用可能となる。
【0315】
更なる方案として、ユーザが情報編集装置で衣類情報を自由に入力すると、制御装置は、ユーザが編集した衣類情報からキーワードを抽出することで衣類の属性情報を取得するとともに、前記衣類の属性情報を所定の形式の衣類情報コードに変換して記憶装置に記憶する。
【0316】
好ましくは、前記衣類属性情報には、材質情報、色情報、種別情報、規格情報、メーカー情報のうちの少なくとも1つが含まれる。
【0317】
上記の方案では、制御装置が、ユーザにより編集された衣類情報からキーワードを抽出することで衣類の属性情報を選択する。衣類の属性情報は、当該衣類の特性、用途及び洗浄方式、記憶方式等を標識している。そのため、衣類の属性情報を取得することは、様々な制御分野への適用に有利となる。本方案では、衣類処理分野に応用しているため、例えば、洗濯機が衣類の材質情報及び/又は色情報に基づいて対応する洗浄プログラムを取得し、洗浄装置が対応する洗浄プログラムを実行するというように、洗浄装置の実現に有利となる。
【0318】
更に、制御装置が情報を処理することで衣類情報コードを生成する過程において、制御装置は、ユーザが各衣類情報の選択肢から選択した衣類情報、及び/又は、ユーザが自由に入力した情報からキーワードを抽出することで取得した各衣類属性情報を、それぞれ所定の規則で所定の対応するサブコードに変換するとともに、各サブコードを所定の順序で直列に接続することで前記衣類情報コードを形成する。
【0319】
衣類の異なる属性のうちの各実際の属性にはそれぞれ所定のコードが対応付けられているため、1着の衣類の複数の属性情報を迅速且つ容易に所定のコードに変換可能である。例えば、比較的少ないバイナリーディジット(bit)で具体的な衣類属性情報を代替することで、記憶空間を節約するとの作用が奏されるとともに、その後の衣類情報の解析過程にも有利となる。
【0320】
好ましくは、衣類の異なる属性情報ごとの具体的な種別数に基づいて、衣類の各属性情報に適切なビット数を割り当てることで相応の情報を記憶する。
【0321】
好ましくは、制御装置は、衣類情報を、対応する材質情報サブコード、色情報サブコード、種別情報サブコード、規格情報サブコード、メーカー情報サブコードにそれぞれ所定の規則で変換するとともに、各サブコードを所定の順序で直列に接続することで前記衣類情報コードを形成し、記憶装置に記憶する。
【0322】
好ましくは、メーカー情報コードの占有ビット>種別情報コードの占有ビット>色情報コードの占有ビット≧規格情報コードの占有ビット>材質情報コードの占有ビットとする。より具体的には、前記メーカー情報コードが12ビットを占有し、規格情報コードが5ビットを占有し、種別情報コードが6ビットを占有し、前記色情報コードが5ビットを占有し、前記材質情報コードが4ビットを占有する。
【0323】
上記の各属性コードには、衣類の属性自体の具体的な種別数に基づいて適切なビット数が割り当てられ、相応の情報が記憶される。これらの割り当て方式は、膨大な統計・研究の中で総括されたものであり、記憶空間を節約し、且つ解析を簡単・便利にするとの作用を奏し得る。
【0324】
更なる方案として、衣類を洗浄する際に、識別装置は衣類上の識別タグを再び識別する。すると、制御装置は唯一のタグ情報を取得し、唯一のタグ情報と衣類情報コードとの対応関係に基づいて、記憶装置から衣類情報コードを取得する。そして、当該衣類情報コードを衣類の異なる属性情報を表す複数のサブコードに分解し、各サブコードを具体的な情報に翻訳することで、当該衣類情報コードが表す具体的な衣類属性情報を取得する。その後、対応する洗浄プログラムを提案すると、洗浄装置が対応する洗浄プログラムを実行する。
【0325】
更に、取得した各衣類の属性情報には洗浄プログラムが1つずつ対応付けられており、各洗浄プログラムには異なる優先レベルが対応付けられている。制御装置は、各衣類属性情報にそれぞれ対応する洗浄プログラムを取得すると、複数の洗浄プログラムの優先レベルを比較して最適な洗浄プログラムを選択する。そして、洗浄装置が最適な洗浄プログラムを実行する。
【0326】
好ましくは、前記洗浄プログラムの優先レベルは、洗浄装置の回転速度及び/又は洗浄装置の加熱温度に対応している。
【0327】
好ましくは、洗浄装置の回転速度が小さいほど優先レベルが高くなるか、或いは、洗浄装置の加熱温度が低いほど優先レベルが高くなる。
【0328】
好ましくは、ステップS101の具体的方法は以下の通りである。
【0329】
洗浄装置は、洗濯待ちの衣類の属性情報CZ1、CZ2・・・CZnと、これらに対応する洗浄プログラムが順に洗浄プログラムCX1、CX2・・・CXa・・・CXn(nは正の整数)である旨、及び、属性情報KS1、KS2・・・KSmと、これらに対応する洗浄プログラムが順に洗浄プログラムCX1、CX2・・・CXb・・・CXm(mは正の整数)である旨を予め設定する。洗浄プログラムCXにおけるa、bの値が大きいほど優先レベルは高くなる。
【0330】
洗浄装置又は洗浄装置と通信接続する端末は、1着の洗濯待ちの衣類の属性情報CZa及び属性情報KSbを識別する。制御装置は、属性情報CZaと属性情報KSbを洗浄装置に予め設定されている属性と照合し、属性情報CZa及び属性情報KSbにそれぞれ対応する洗浄プログラムCXa及びCXbを取得する。次に、aとbの値を比較して、a≦bならば、当該衣類の全ての属性情報に適した最適な洗浄プログラムは洗浄プログラムCXbとなる。また、a>bならば、当該衣類の全ての属性情報に適した最適な洗浄プログラムは洗浄プログラムCXaとなる。
【0331】
更に、複数の衣類を一緒に洗浄したい場合には、識別装置が各衣類の識別タグの唯一のタグ情報をそれぞれ読み取る。そして、制御装置は、記憶装置から各唯一のタグ情報に対応する衣類属性情報をそれぞれ取得することで、異なる衣類属性情報にそれぞれ対応する洗浄プログラムを更に取得する。且つ、洗浄プログラムを論理的に判断することで、各衣類に適した最適な洗浄プログラムを提案する。
【0332】
本方案において、制御装置は、各洗濯待ちの衣類の衣類属性情報を取得すると、各衣類の属性に適した洗濯パラメータを算出し、実行可能な洗浄プログラムを生成する。或いは、制御装置は、洗浄装置に記憶されている複数の洗浄プログラムから、洗濯パラメータが各衣類属性情報に適した洗浄プログラムを選択する。例えば、解析された衣類情報の材質がウールの場合には、対応する洗浄水の温度を相応に設定する。また、解析した複数の衣類に下着が含まれている場合には、例えば、低めの脱水回転速度で脱水するというように、低強度の洗濯パラメータの洗浄プログラムを提案する。
【0333】
具体的に、制御装置は、前記衣類情報に基づいて洗浄プログラムを取得する過程において、各洗濯待ちの衣類の衣類属性情報に基づき適切な洗濯パラメータを選択する。前記洗濯パラメータには、洗浄パラメータ、及び/又はすすぎパラメータ、及び/又は脱水パラメータが含まれる。また、前記洗浄パラメータには、洗浄時間、及び/又は洗浄温度、及び/又は回転速度、及び/又は水位が含まれ、前記すすぎパラメータには、水位、すすぎ時間、すすぎ回数が含まれ、前記脱水パラメータには、回転速度、脱水時間が含まれる。
【0334】
上記の方案において、ユーザが編集する衣類情報には洗濯パラメータに影響を及ぼす衣類情報が含まれているため、制御装置が洗浄プログラムを取得するにあたってのデータ的根拠が提供される。
【0335】
更に、前記識別タグは、唯一のタグ情報を含む図形コードであり、識別装置は、前記図形コードをスキャンすることで対応する唯一のタグ情報を取得する。好ましくは、前記図形コードはQRコード又はバーコードである。
【0336】
或いは、前記識別タグには前記唯一のタグ情報が記憶されている。識別装置は、識別タグを読み取ることで内部に記憶されている唯一のタグ情報を取得する。好ましくは、識別装置はRFIDリーダを含む。前記識別タグはRFID電子タグであり、前記唯一のタグ情報はRFID電子タグのTID番号である。前記記憶装置は、前記TID番号及び対応する衣類情報コードを記憶する。
【0337】
更なる方案として、前記識別タグは衣類情報を記憶する記憶領域を更に含んでおり、当該記憶領域に所定の形式の衣類情報コードが記憶される。識別装置は、前記記憶領域を読み取って所定の形式の衣類情報コードを直接取得する。その後、制御装置は、前記所定の解析規則に基づいて、識別可能な衣類情報に解析する。識別タグの記憶領域における衣類情報コードの記憶規則は、記憶装置における衣類情報コードの記憶規則と同じである。
【0338】
上記の方案では、識別タグに記憶されている衣類情報コードと、ユーザが編集した衣類情報を制御装置により情報処理することで生成される所定の形式の衣類情報コードとが同じ規則及び形式で記憶されるため、衣類情報を解析する際には、同一の解析規則で対応する衣類情報を解析可能である。これによれば、1つの解析規則(即ち、前記所定の解析規則)で記憶位置の異なる2種類の衣類情報コードを解析可能となるため、衣類情報を解析する際のデータ処理方法が簡略化される。よって、2つの解析規則を設けて識別タグに記憶されている衣類情報コードと記憶装置内の衣類情報コードを別々に解析することで、制御装置の作業量が増加する結果、制御装置の制御過程が複雑化し、迅速且つ正確な衣類情報の解析に不利になるとの事態が生じない。
【0339】
好ましくは、前記識別装置は、優先的に前記記憶領域を読み取り、当該記憶領域に記憶されているデータを解析する。そして、解析に成功した場合には制御を終了するが、成功しなかった場合には、識別装置が更に前記唯一のタグ情報を読み取り、前記記憶装置から所定の形式の衣類情報コードを取得するとともに、前記所定の形式の衣類情報コードを解析して衣類情報を取得するよう制御する。
【0340】
好ましくは、前記制御装置は、記憶装置から所定の形式の衣類情報コードを取得できなかった場合、ユーザに対し、前記唯一のタグ情報について衣類情報を編集するよう提示する。そして、ユーザが編集した衣類情報を情報処理することで所定の形式の衣類情報コードを取得し、前記記憶装置に保存する。
【0341】
以上述べたように、本実施例では、
図6に示すように、衣類処理システムの制御方法は以下の実行ステップを含む。
【0342】
S1:識別装置は、前記識別タグを識別して唯一のタグ情報を取得する。
【0343】
S2:情報編集装置は、ユーザが編集した衣類情報を受信して制御装置に伝送する。
【0344】
S3:制御装置は、編集された衣類情報を情報処理することで所定の形式の衣類情報コードを生成する。
【0345】
S4:制御装置は、当該衣類情報コードと、対応する唯一のタグ情報とを対応付けて前記記憶装置に記憶する。
【0346】
S5:識別装置が唯一のタグ情報を再び読み取ると、制御装置は、唯一のタグ情報に対応する衣類情報を記憶装置から取得し、衣類情報に基づいて対応する洗浄プログラムを提案する。そして、洗浄装置が対応する洗浄プログラムを実行する。
【0347】
ステップ2において、ユーザが衣類情報を編集する方式として、ユーザは、各衣類情報の選択肢から、プルダウンリストによる選択、及び/又は、スワイプによる選択、及び/又は、キーワード検索による選択によって選択を行い、少なくとも全ての必要な衣類情報の選択肢を選択したあと、対応する衣類情報を確認して保存する。或いは、ユーザは、衣類情報を自由に入力する。
【0348】
ステップS3は、更に以下のステップを含む。
【0349】
S301:各衣類情報の選択肢のうちの衣類属性情報、又は、ユーザが自由に編集した情報からキーワードを抽出して取得した衣類属性情報を、所定の規則でそれぞれ所定のサブコードに変換する。
【0350】
S302:ステップS301で取得した各所定のサブコードを直列に組み合わせることで最終的な所定の形式の衣類情報コードを形成する。
【0351】
当該衣類情報管理システムが衣類情報を解析する過程には、以下のステップが含まれる。
【0352】
S501:識別装置は、識別タグの記憶領域に記憶されている衣類情報コードを読み取る。
【0353】
S502:制御装置は、所定の解析規則を優先的に用い、前記ステップS501で取得した衣類情報コードを解析する。
【0354】
S503:制御装置は解析に成功したか否かを判断し、成功した場合には、解析した衣類情報を取得してステップS506に進むが、成功しなかった場合にはステップS504に進む。
【0355】
S504:識別装置は識別タグの唯一のタグ情報を読み取り、制御装置は、当該唯一のタグ情報に基づいて、記憶装置から対応する衣類情報コードを取得する。
【0356】
S505:制御装置は、取得した衣類情報コードを前記所定の解析規則を用いて解析する。
【0357】
S506:制御装置は、衣類属性情報に基づいて洗浄プログラムを提案し、洗浄装置が対応する洗浄プログラムを実行する。
【0358】
取得した衣類情報コードを所定の解析規則を用いて解析する際には、以下のステップが含まれる。
【0359】
S601:制御装置は、所定の解析規則における長さの形式に基づいて、所定の形式の衣類情報コードを複数のサブコードに分割する。
【0360】
S602:各サブコードをそれぞれ対応する衣類属性情報に解析する。
【0361】
前記長さの形式には、前記所定の形式の衣類情報コードにおける各異なる属性情報コードが占有する異なる長さのビット数が含まれている。これにより、前記所定の形式の衣類情報コードを複数の異なる属性のサブコードに分解する。更に、制御装置は、各サブコードと具体的な衣類属性情報との関係に基づき、最終的に解析された識別可能な衣類情報を取得する。
【実施例14】
【0362】
本実施例は、実施例1~実施例4に基づく衣類処理システムの制御方法である。実施例3における第1の規則は本実施例では第2の規則と記載され、第2の規則は本実施例では第1の規則と記載される。衣類処理システムの制御方法において、衣類処理システムは、識別装置、情報記憶装置、制御装置及び情報編集装置を含む。前記制御方法では、識別装置が衣類に設けられた識別タグを識別しても何の情報も得られない場合、情報編集装置は、ユーザが当該衣類について編集した衣類情報を受信する。各衣類には衣類番号が1つずつ対応しているため、制御装置は、衣類番号及びこれに対応する衣類情報を情報記憶装置に記憶することで、識別不可能衣類データベースを形成する。
【0363】
識別装置が当該衣類を再び識別する際、制御装置は、情報編集装置におけるユーザの操作を取得して、当該衣類の衣類情報を識別不可能衣類データベースから呼び出すとともに、衣類情報に基づいて最適な洗浄プログラムを提案する。
【0364】
識別装置は、例えば、衣類上の識別タグが破損している場合や、識別された情報が文字化けしていて判別不可能である場合には、衣類上の識別タグを識別することができない。これらの場合には、識別不可能衣類データベースを構築し、識別不可能な衣類の衣類情報を当該データベースに記憶する。これにより、識別装置が識別不可能衣類データベースに記憶されている衣類を再び識別する際に、制御装置は、情報編集装置におけるユーザの操作を取得し、ユーザの操作に基づいて当該データベースから当該衣類の衣類情報を呼び出すことで、最適な洗浄プログラムを提案する。また、洗浄時に、当該衣類の衣類情報とその他の正常に識別された衣類の衣類情報を一括し、全ての衣類に適した最適な洗浄プログラムを提案してもよい。これにより、識別タグから衣類情報を取得できない衣類について衣類情報を抽出するとの課題が解決される。
【0365】
前記衣類情報は、少なくとも1つの衣類属性情報を含み、前記衣類属性情報は、衣類材質の衣類属性情報、衣類の色の衣類属性情報、衣類種別の衣類属性情報、衣類規格の衣類属性情報、衣類メーカーの衣類属性情報である。
【0366】
例えば、衣類Aの衣類情報が、綿100%、白色、シャツ、海瀾之家(Heilan Home,HLA)の場合に、識別装置が衣類に設けられた識別タグを識別しても何の情報も得られない場合、情報編集装置は、ユーザが衣類Aについて編集した衣類情報として、綿100%、白色、シャツ、HLAを受信する。制御装置は、衣類Aの衣類情報(綿100%、白色、シャツ、HLA)を情報記憶装置に記憶することで、識別不可能衣類データベース内の1組のデータを形成する。
【実施例15】
【0367】
本実施例は、上記の実施例14を更に限定する。識別装置は、当該衣類を再び識別する場合、情報編集装置で情報を入力/選択するようユーザに提示する。情報編集装置がユーザにより入力/選択された情報を取得すると、制御装置は、ユーザが情報編集装置で入力/選択した情報に基づいて、識別不可能衣類データベースから対応する衣類の衣類情報を呼び出す。
【0368】
ユーザが情報編集装置で情報を入力し、情報編集装置がユーザにより入力/選択された情報を取得すると、制御装置は、上記の情報に基づいて、識別不可能衣類データベースから対応する衣類の衣類情報を呼び出す。
【0369】
更に、情報編集装置が取得するユーザにより入力/選択される情報には、衣類描写情報/衣類属性情報/衣類情報/及び衣類情報に対応する衣類番号が含まれる。制御装置は、衣類描写情報/衣類属性情報/衣類情報/衣類番号に基づいて、識別不可能衣類データベースから対応する衣類の衣類情報を呼び出す。
【0370】
方案1:識別装置が当該衣類を再び識別する場合、情報編集装置はユーザが入力した衣類属性情報を取得する。また、制御装置は、ユーザが入力した衣類属性情報に基づいて、識別不可能衣類データベースから対応する衣類の衣類情報を呼び出す。
【0371】
例えば、衣類Aの衣類情報が、綿100%、白色、シャツ、海瀾之家(Heilan Home,HLA)であるとする。識別装置は衣類Aを再び識別する際に、情報編集装置に情報を入力するようユーザに提示する。ユーザが、情報編集装置に、シャツ、HLAと入力すると、制御装置は、衣類Aの衣類情報(白色、シャツ、HLA)を識別不可能衣類データベースから呼び出す。
【0372】
方案2:識別装置が当該衣類を再び識別する場合、情報編集装置はユーザが入力した衣類描写情報を取得する。また、制御装置は、ユーザが入力した衣類描写情報に基づいて、識別不可能衣類データベースから対応する衣類の衣類情報を呼び出す。
【0373】
具体的に、識別装置が当該衣類を再び識別する場合、情報編集装置はユーザが入力した衣類描写情報を取得する。制御装置は、衣類描写情報からキーワードを抽出することで少なくとも1つの衣類属性情報を取得し、入力された衣類属性情報に基づいて、識別不可能衣類データベースから対応する衣類の衣類情報を呼び出す。
【0374】
ユーザは、衣類属性情報を正確に入力する必要はなく、衣類描写情報を入力するだけで、制御装置が衣類描写情報に基づいてキーワードを抽出し、衣類属性情報を取得することが可能である。当該方法はよりスマートであり、いっそう使用しやすい。
【0375】
例えば、ユーザが「白色のHLAの衣類」と入力すると、制御装置は、キーワードとして「白色」及び「HLA」を抽出することで、衣類Aに対応する衣類情報を識別不可能衣類データベースから呼び出すことができる。
【0376】
方案3:情報編集装置には、所定の形式の衣類属性情報の選択肢が設定されている。識別装置が当該衣類を再び識別する場合、情報編集装置はユーザが選択した衣類属性情報を取得する。また、制御装置は、ユーザが選択した衣類属性情報に基づいて、ユーザが選択した衣類属性情報に対応する衣類の衣類情報を識別不可能衣類データベースから呼び出す。
【0377】
ユーザは、情報編集装置に設定された所定の形式の衣類属性情報の選択肢に基づいて衣類属性情報を選択可能なため、時間と手間が更に節約される。
【0378】
方案4:識別装置が当該衣類を再び識別する場合、情報編集装置はユーザが入力/選択した衣類番号を取得する。また、制御装置は、ユーザが入力/選択した衣類番号に基づいて、識別不可能衣類データベースから衣類番号に対応する衣類の衣類情報を呼び出す。
【0379】
衣類番号を入力して衣類の衣類情報を取得する方式は、より直接的且つスピーディーである。しかし、ユーザにとっては、識別不可能な衣類の衣類番号を覚えねばならないため、やや面倒となる。この問題を解決するためには、衣類に衣類番号を標記することで、ユーザが衣類番号を覚える手間を省けばよい。
【0380】
なお、衣類番号は下記の方式で取得可能である。
【0381】
第1の方式:前記衣類番号は、ユーザが情報編集装置で前記衣類について編集した番号である。制御装置は、衣類情報と、入力された衣類番号とを対応付けて識別不可能衣類データベースに記憶する。
【0382】
第2の方式:前記衣類番号は、前記情報編集装置がユーザにより編集された衣類情報を受信して生成した番号である。制御装置は、衣類情報と、生成された衣類番号とを対応付けて識別不可能衣類データベースに記憶する。
【0383】
方案5:識別装置が当該衣類を再び識別する場合、制御装置は識別不可能衣類データベースの全データを呼び出す。また、情報編集装置は、ユーザが全データから選択した当該衣類の衣類情報を取得する。
【0384】
制御装置が識別不可能衣類データベースの全データを呼び出すと、ユーザは衣類情報を選択して識別不可能衣類データベースから呼び出す。しかし、識別不可能な衣類があまりにも多い場合、このような方式はやや面倒である。
【0385】
更に、識別装置が衣類に設けられた識別タグを識別しても、識別タグの唯一のタグ情報及び衣類情報を得られない場合には、識別装置が識別タグから何の情報も取得できないと判定する。
【0386】
具体的に、識別装置が衣類の識別タグを識別すると、制御装置は、まず、識別装置が識別タグ上の衣類情報を取得可能か否かを判断する。そして、取得不可能な場合には、識別装置が識別タグ上の唯一のタグ情報を取得可能か否かを判断し、取得不可能な場合には、識別装置が識別タグから何の情報も取得できないと判定する。
【0387】
衣類処理システムの制御方法は、以下のステップを含む。
【0388】
S1:識別装置が衣類上の識別タグを識別すると、制御装置は、まず識別装置が識別タグ上の衣類情報を取得可能か否かを判断する。そして、取得可能な場合には衣類情報をそのまま取得し、衣類情報に基づいて最適な洗浄プログラムを選択するが、取得不可能な場合にはS2を実行する。
【0389】
S2:制御装置は、識別装置が識別タグの唯一のタグ情報を取得可能か否かを判断する。そして、取得可能な場合、制御装置は、記憶装置から唯一のタグ情報に対応する衣類情報を呼び出し、衣類情報に基づいて最適な洗浄プログラムを選択するが、取得不可能な場合にはS3を実行する。
【0390】
S3:制御装置は、情報編集装置におけるユーザの操作を取得することで当該衣類の衣類情報を取得し、衣類情報に基づいて最適な洗浄プログラムを選択する。
【実施例16】
【0391】
本実施例では、実施例14及び実施例15を元に、更に、衣類処理システムの制御方法において、制御装置が衣類情報に基づき最適な洗浄プログラムを取得する際の制御方法について限定する。
【0392】
本実施例において、制御装置は、衣類の衣類情報を取得したあと、各衣類属性情報にそれぞれ対応する洗浄プログラムを取得する。そして、洗浄プログラムを論理的に判断することで、最適な洗浄プログラムを提案する。
【0393】
更に、各衣類属性情報には洗浄プログラムが1つずつ対応付けられており、各洗浄プログラムには異なる優先レベルが対応付けられている。制御装置は、各衣類属性情報にそれぞれ対応する洗浄プログラムを取得すると、複数の洗浄プログラムの優先レベルを比較して最適な洗浄プログラムを提案する。
【0394】
衣類処理システムは、更に洗浄装置を含む。洗浄装置は制御装置に通信接続される。制御装置が衣類の全ての衣類属性情報に適した最適な洗浄プログラムを選択すると、洗浄装置は、前記最適な洗浄プログラムに基づいて対応する洗浄過程を実行する。
【0395】
更に、前記洗浄プログラムの優先レベルは、洗浄装置の回転速度及び/又は洗浄装置の加熱温度に対応している。
【0396】
更に、洗浄装置の回転速度が小さいほど優先レベルが高くなるか、或いは、洗浄装置の加熱温度が低いほど優先レベルが高くなる。
【0397】
更に、以下のステップを含む。
【0398】
S101:制御装置は、1着の洗濯待ちの衣類の複数の衣類属性情報を取得する。各衣類属性情報には洗浄プログラムが1つずつ対応付けられている。制御装置は、各衣類属性情報にそれぞれ対応する洗浄プログラムを取得するとともに、上記複数の洗浄プログラムの優先レベルを比較する。そして、当該衣類の全ての衣類属性情報に適した最適な洗浄プログラムを取得する。
【0399】
S102:上記の方法に基づき、各洗濯待ちの衣類の最適な洗浄プログラムを取得する。制御装置は、各洗濯待ちの衣類の最適な洗浄プログラムの優先レベルを比較し、衣類の全ての衣類属性情報に適した最適な洗浄プログラムを取得する。
【0400】
好ましくは、ステップS101の具体的方法は以下の通りである。
【0401】
洗浄装置は、洗濯待ちの衣類の属性情報CZ1、CZ2・・・CZnと、これらに対応する洗浄プログラムが順に洗浄プログラムCX1、CX2・・・CXa・・・CXn(nは正の整数)である旨、及び、衣類属性情報KS1、KS2・・・KSmと、これらに対応する洗浄プログラムが順に洗浄プログラムCX1、CX2・・・CXb・・・CXm(mは正の整数)である旨を予め設定する。洗浄プログラムCXにおけるa、bの値が大きいほど優先レベルは高くなる。
【0402】
制御装置は、1着目の洗濯待ちの衣類の衣類属性情報CZaと衣類属性情報KSbを取得する。制御装置は、衣類属性情報CZaと衣類属性情報KSbを洗浄装置に予め設定されている衣類属性と照合し、衣類属性情報CZa及び衣類属性情報KSbにそれぞれ対応する洗浄プログラムCXa及びCXbを取得する。次に、aとbの値を比較して、a≦bならば、当該衣類の全ての衣類属性情報に適した最適な洗浄プログラムは洗浄プログラムCXbとなる。また、a>bならば、当該衣類の全ての衣類属性情報に適した最適な洗浄プログラムは洗浄プログラムCXaとなる。
【0403】
言うまでもなく、洗浄プログラムのマッチング過程は次のようにしてもよい。即ち、制御装置は、各洗濯待ちの衣類の複数の衣類属性情報を取得するとともに、各衣類属性情報にそれぞれ対応する洗浄プログラムを取得する。そして、全ての洗浄プログラムの優先レベルを比較して、衣類の全ての属性情報に適した最適な洗浄プログラムを取得する。
【0404】
好ましくは、全ての洗浄プログラムの優先レベルを比較する前に、全ての洗浄プログラムの集合を求めてから、集合内の洗浄プログラムの優先レベルを比較して、全衣類の全ての衣類属性情報に適した最適な洗浄プログラムを取得する。
【0405】
例えば、以下のステップを含む。
【0406】
洗浄装置は、洗濯待ちの衣類の属性情報CZ1、CZ2・・・CZnと、これらに対応する洗浄プログラムCX1、CX2・・・CXa・・・CXn(nは正の整数)、及び、衣類属性情報KS1、KS2・・・KSmと、これらに対応する洗浄プログラムCX1、CX2・・・CXa・・・CXm(mは正の整数)を予め設定する。洗浄プログラムCXaにおけるaの値が大きいほど優先レベルは高くなる。
【0407】
制御装置は、1着目の洗濯待ちの衣類の衣類属性情報CZ1aと衣類属性情報KS1bを取得する。制御装置は、衣類属性情報CZ1aと衣類属性情報KS1bに基づいて、これらにそれぞれ対応する洗浄プログラムCXa及びCXbを取得する。
【0408】
また、2着目の洗濯待ちの衣類の衣類属性情報CZ2c及び衣類属性情報KS2dについて、制御装置は、衣類属性情報CZ2cと衣類属性情報KS2dに基づいて、これらにそれぞれ対応する洗浄プログラムCXc及びCXdを取得する。
【0409】
・・・そして、t着目の洗濯待ちの衣類の衣類属性情報CZte及び衣類属性情報KStfについて、制御装置は、衣類属性情報CZteと衣類属性情報KStfに基づいて、これらにそれぞれ対応する洗浄プログラムCXe及びCXfを取得する。
【0410】
a、b、c、d、e、fの値を比較し、aが最大ならば洗浄プログラムCXaを実行し、bが最大ならば洗浄プログラムCXbを実行し、cが最大ならば洗浄プログラムCXcを実行し、dが最大ならば洗浄プログラムCXdを実行し、eが最大ならば洗浄プログラムCXeを実行し、fが最大ならば洗浄プログラムCXfを実行する。
【0411】
図7に示すように、衣類処理システムの制御方法は、以下のステップを含む。
【0412】
S1:識別装置が衣類上の識別タグを識別すると、制御装置は、まず識別装置が識別タグ上の衣類情報を取得可能か否かを判断する。そして、取得可能な場合には衣類情報をそのまま取得し、衣類情報に基づいて最適な洗浄プログラムを選択するが、取得不可能な場合にはS2を実行する。
【0413】
S2:制御装置は、識別装置が識別タグの唯一のタグ情報を取得可能か否かを判断する。そして、取得可能な場合、制御装置は、記憶装置から唯一のタグ情報に対応する衣類情報を呼び出し、衣類情報に基づいて最適な洗浄プログラムを選択するが、取得不可能な場合にはS3を実行する。
【0414】
S3:制御装置は、ユーザが情報編集装置で入力した少なくとも1つの衣類属性情報を取得し、衣類属性情報と識別不可能衣類データベース内のデータを照合することで、当該衣類の衣類情報を取得する。
【0415】
S4:制御装置は、各衣類属性情報にそれぞれ対応する洗浄プログラムを取得すると、複数の洗浄プログラムの優先レベルを比較して最適な洗浄プログラムを提案する。
【実施例17】
【0416】
衣類処理システムの制御方法において、衣類処理システムは、洗浄装置、制御装置及び識別装置を含む。前記制御方法では、識別装置が、洗濯待ちの衣類上の識別タグを識別し、前記識別タグの唯一のタグ情報を読み取る。制御装置は、第1の規則に基づいて衣類情報を解析し、衣類情報に対応する洗浄プログラムを取得する。また、洗浄プログラムを論理的に判断することで、衣類の全ての衣類情報に適した最適な洗浄プログラムを取得する。洗浄装置は、前記最適な洗浄プログラムに基づいて対応する洗浄過程を実行する。前記第1の規則には、唯一のタグ情報と衣類情報との対応関係が含まれている。
【0417】
上記の方案において、衣類処理システムは、識別タグの唯一のタグ情報に基づいて衣類情報を取得する。これにより、各種の異なる識別タグに対応する衣類情報を取得可能となるため、衣類情報が記憶されていない識別タグから衣類情報を取得できないとの問題が回避される。
【0418】
衣類の属性の違いによって、属性の異なる衣類には異なる洗浄プログラムを用いて洗浄を行う必要がある。そこで、衣類の衣類情報を取得し、衣類情報に基づき衣類の全ての衣類情報に適した最適な洗浄方式を選択すれば、洗浄プログラムの選択ミスによる洗濯待ちの衣類の損傷確率が低下する。制御装置は、衣類情報に対応する洗浄プログラムを取得するとともに、洗浄プログラムを論理的に判断することで、衣類の全ての衣類情報に適した最適な洗浄プログラムを取得するため、衣類の損傷確率が低下する。
【0419】
更に、各衣類情報には洗浄プログラムが1つずつ対応付けられており、各洗浄プログラムには異なる優先レベルが対応付けられている。制御装置は、衣類情報に対応する洗浄プログラムを取得するとともに、複数の洗浄プログラムの優先レベルを比較することで、衣類の全ての衣類情報に適した最適な洗浄プログラムを取得する。
【0420】
各衣類情報には洗浄プログラムが1つずつ対応付けられており、各洗浄プログラムには異なる優先レベルが対応付けられている。そこで、洗浄プログラムの優先レベルを比較することで優先レベルが最も高い最適な洗浄プログラムを取得し、洗浄装置が当該最適な洗浄プログラムを実行するよう制御すれば、衣類の損傷確率が低下する。
【0421】
好ましくは、衣類情報には、衣類の色情報、衣類の種別情報、衣類の材質情報が含まれ、衣類の材質情報には、綿麻、デニム、ウール、絹織物が含まれる。
【0422】
更に、前記洗浄プログラムの優先レベルは、識別装置の回転速度及び/又は識別装置の加熱温度に対応している。
【0423】
好ましくは、識別装置の回転速度が小さいほど優先レベルが高くなるか、或いは、識別装置の加熱温度が低いほど優先レベルが高くなる。
【0424】
具体的に、洗浄装置の回転速度が小さいほど優先レベルは高くなる。例えば、洗浄プログラムは、強洗い、中洗い及び弱洗いを含む。洗浄装置において、パルセータ又は洗濯槽の回転を制御するモータの回転速度が大きいほど洗浄力は強くなり、回転速度が最大の場合が強洗い、回転速度が最小の場合が弱洗い、中速の場合が中洗いである。優先レベルは、弱洗い>中洗い>強洗いの順となる。
【0425】
更に、制御装置が、衣類の全ての衣類情報に適した最適な洗浄プログラムを取得する方法は次の通りである。
【0426】
方案1:制御装置は、第1の規則に基づいて各衣類の衣類情報を解析し、衣類情報に対応する洗浄プログラムを取得する。また、洗浄プログラムを論理的に判断することで、各衣類の最適な洗浄プログラムを取得する。そして、全ての衣類の最適な洗浄プログラムを論理的に判断することで、衣類の全ての衣類情報に適した最適な洗浄プログラムを取得する。
【0427】
更に、制御装置は、各衣類の最適な洗浄プログラムを取得したあと、ユーザが、唯一のタグ情報と、これに対応する衣類の最適な洗浄プログラムを第1の規則に記憶するか否かを判断し、記憶すると判断した場合には記憶する。そして、次に当該衣類を識別する際に、制御装置は、第1の規則に基づいて衣類情報と最適な洗浄プログラムを解析する。
【0428】
唯一のタグ情報と、これに対応する衣類の最適な洗浄プログラムを第1の規則に記憶することで、識別装置は、唯一のタグ情報を識別したあとに、第1の規則によって当該衣類の最適な洗浄プログラムを解析可能となる。これにより、制御装置の演算が減少するため、いっそうスピーディーとなる。
【0429】
方案2:制御装置は、第1の規則に基づいて全ての衣類の衣類情報を解析し、衣類情報に対応する洗浄プログラムを取得する。そして、洗浄プログラムを論理的に判断することで、衣類の全ての衣類情報に適した最適な洗浄プログラムを取得する。
【0430】
更に、以下のステップを含む。
【0431】
S101:制御装置は、1着の洗濯待ちの衣類の複数の衣類情報を取得する。各衣類情報には洗浄プログラムが1つずつ対応付けられている。制御装置は、各衣類情報にそれぞれ対応する洗浄プログラムを取得するとともに、上記複数の洗浄プログラムの優先レベルを比較する。そして、当該衣類の全ての衣類情報に適した最適な洗浄プログラムを取得する。
【0432】
S102:上記の方法に基づき、各洗濯待ちの衣類の最適な洗浄プログラムを取得する。制御装置は、各洗濯待ちの衣類の最適な洗浄プログラムの優先レベルを比較し、衣類の全ての衣類情報に適した最適な洗浄プログラムを取得する。
【0433】
好ましくは、ステップS101の具体的方法は以下の通りである。
【0434】
洗浄装置は、洗濯待ちの衣類の情報CZ1、CZ2・・・CZnと、これらに対応する洗浄プログラムが順に洗浄プログラムCX1、CX2・・・CXa・・・CXn(nは正の整数)である旨、及び、衣類情報KS1、KS2・・・KSmと、これらに対応する洗浄プログラムが順に洗浄プログラムCX1、CX2・・・CXb・・・CXm(mは正の整数)である旨を予め設定する。洗浄プログラムCXにおけるa、bの値が大きいほど優先レベルは高くなる。
【0435】
制御装置は1着目の洗濯待ちの衣類の衣類情報CZaと衣類情報KSbを取得する。制御装置は、衣類情報CZaと衣類情報KSbを洗浄装置に予め設定されている衣類属性と照合し、衣類情報CZa及び衣類情報KSbにそれぞれ対応する洗浄プログラムCXa及びCXbを取得する。次に、aとbの値を比較して、a≦bならば、当該衣類の全ての衣類情報に適した最適な洗浄プログラムは洗浄プログラムCXbとなる。また、a>bならば、当該衣類の全ての衣類情報に適した最適な洗浄プログラムは洗浄プログラムCXaとなる。
【0436】
言うまでもなく、洗浄プログラムのマッチング過程は次のようにしてもよい。即ち、制御装置は、洗濯待ちの衣類ごとに複数の衣類情報を取得して、各衣類情報にそれぞれ対応する洗浄プログラムを取得する。そして、全ての洗浄プログラムの優先レベルを比較することで、衣類の全ての属性に適した最適な洗浄プログラムを取得する。
【0437】
好ましくは、全ての洗浄プログラムの優先レベルを比較する前に、全ての洗浄プログラムの集合を求めてから、集合内の洗浄プログラムの優先レベルを比較して、全ての衣類の全衣類情報に適した最適な洗浄プログラムを取得する。
【0438】
例えば、以下のステップを含む。
【0439】
洗浄装置は、洗濯待ちの衣類の情報CZ1、CZ2・・・CZnと、これらに対応する洗浄プログラムCX1、CX2・・・CXa・・・CXn(nは正の整数)、及び、衣類情報KS1、KS2・・・KSmと、これらに対応する洗浄プログラムCX1、CX2・・・CXa・・・CXm(mは正の整数)を予め設定する。洗浄プログラムCXaにおけるaの値が大きいほど優先レベルは高くなる。
【0440】
制御装置は、1着目の洗濯待ちの衣類の衣類情報CZ1aと衣類情報KS1bを取得する。制御装置は、衣類情報CZ1aと衣類情報KS1bに基づいて、これらにそれぞれ対応する洗浄プログラムCXa及びCXbを取得する。
【0441】
また、2着目の洗濯待ちの衣類の衣類情報CZ2c及び衣類情報KS2dについて、制御装置は、衣類情報CZ2cと衣類情報KS2dに基づいて、これらにそれぞれ対応する洗浄プログラムCXc及びCXdを取得する。
【0442】
・・・そして、t着目の洗濯待ちの衣類の衣類情報CZte及び衣類情報KStfについて、制御装置は、衣類情報CZteと衣類情報KStfに基づいて、これらにそれぞれ対応する洗浄プログラムCXe及びCXfを取得する。
【0443】
a、b、c、d、e、fの値を比較し、aが最大ならば洗浄プログラムCXaを実行し、bが最大ならば洗浄プログラムCXbを実行し、cが最大ならば洗浄プログラムCXcを実行し、dが最大ならば洗浄プログラムCXdを実行し、eが最大ならば洗浄プログラムCXeを実行し、fが最大ならば洗浄プログラムCXfを実行する。
【0444】
好ましくは、前記衣類情報は洗濯パラメータに影響を及ぼす衣類情報であり、衣類の色情報、及び/又は衣類の材質情報、及び/又は衣類の種別情報を含む。制御装置は、各洗濯待ちの衣類の衣類情報を取得すると、各衣類の属性に適した洗濯パラメータを算出し、実行可能な洗浄プログラムを生成する。或いは、制御装置は、洗浄装置に記憶されている複数の洗浄プログラムから、洗濯パラメータが各衣類情報に適した洗浄プログラムを選択する。例えば、解析された衣類情報の材質がウールの場合には、対応する洗浄水の温度を相応に設定する。また、解析した複数の衣類に下着が含まれている場合には、例えば、低めの脱水回転速度で脱水するというように、低強度の洗濯パラメータの洗浄プログラムを提案する。
【0445】
具体的に、制御装置は、前記衣類情報に基づいて洗浄プログラムを取得する過程において、各洗濯待ちの衣類の衣類情報に基づき適切な洗濯パラメータを選択する。前記洗濯パラメータには、洗浄パラメータ、及び/又はすすぎパラメータ、及び/又は脱水パラメータが含まれる。また、前記洗浄パラメータには、洗浄時間、及び/又は洗浄温度、及び/又は回転速度、及び/又は水位が含まれ、前記すすぎパラメータには、水位、すすぎ時間、すすぎ回数が含まれ、前記脱水パラメータには、回転速度、脱水時間が含まれる。
【0446】
上記の方案において、ユーザが編集する衣類情報には洗濯パラメータに影響を及ぼす衣類情報が含まれているため、制御装置が洗浄プログラムを取得するにあたってのデータ的根拠が提供される。
【実施例18】
【0447】
本実施例では、実施例17における第1の規則で衣類情報を解析する過程について更に限定する。前記唯一のタグ情報には世界で唯一のコードが含まれており、前記第1の規則には、世界で唯一のコードと衣類情報との対応関係が含まれている。制御装置は、前記対応関係に基づいて、前記世界で唯一のタグ情報に対応する衣類情報を取得する。そして、衣類情報に基づいて対応する洗浄プログラムを取得するとともに、洗浄プログラムを論理的に判断することで、衣類の全ての衣類情報に適した最適な洗浄プログラムを取得する。
【0448】
好ましくは、前記唯一のタグ情報とは、前記識別タグに記憶されて当該識別タグの唯一の個性を標識する固有の情報である。
【0449】
上記の方案において、唯一のタグ情報には世界で唯一のコードが含まれているため、識別による誤った衣類情報の取得が効果的に防止される。
【0450】
好ましくは、前記識別タグは、唯一のタグ情報を含む図形コードであり、識別装置は前記図形コードをスキャンすることで対応する唯一のタグ情報を取得する。
【0451】
上記の方案において、好ましくは、当該識別タグは衣類に縫い付けられた小型のタグであり、タグに前記図形コードが印刷されている。洗浄の過程で、識別装置は前記図形コードをスキャンして対応する唯一のタグ情報を取得する。
【0452】
好ましくは、前記図形コードはQRコード又はバーコードである。
【0453】
好ましくは、前記識別タグは電子タグであり、内部に前記唯一のタグ情報が記憶されている。識別装置は、前記識別タグを読み取ることで内部に記憶されている唯一のタグ情報を取得する。
【0454】
好ましくは、前記識別タグはRFID電子タグであり、前記識別装置にRFIDリーダが含まれている。前記唯一のタグ情報はRFID電子タグのTID番号であり、前記第1の規則にはTID番号と衣類情報との対応関係が含まれている。制御装置は、RFIDリーダがRFID電子タグのTID番号を読み取り、第1の規則に基づいて対応する衣類情報を取得するよう制御する。
【0455】
好ましくは、衣類処理システムは端末を含む。前記識別装置は洗浄装置又は端末に設置され、前記制御装置は洗浄装置又は端末に設置される。洗浄装置と端末はクラウドサーバを介して通信接続する。また、前記第1の規則は、洗浄装置/端末/クラウドサーバに記憶される。
【0456】
当該端末は洗浄装置にワイヤレス接続される。端末は、当該洗浄装置を遠隔制御するために用いられる。第1の規則が端末に記憶されている場合、洗濯時において、識別装置は、唯一のタグ情報を識別したあとこれを端末に送信する。端末は、当該唯一のタグ情報を受信すると、第1の規則に基づいて解析し、解析の結果を洗浄装置に送信するとともに、洗浄装置から衣類情報に基づいて洗浄プログラムを取得する。
【0457】
好ましくは、前記第1の規則はクラウドサーバに記憶される。洗濯時には、制御装置が前記クラウドサーバに接続し、識別された唯一のタグ情報を前記クラウドサーバに送信することで衣類情報の解析を行うとともに、解析された衣類情報をクラウドサーバから取得する。
【0458】
上記の方案では、第1の規則をクラウドサーバに記憶することでデータの安全性を保障しているため、IoT衣類処理システムの利用に適している。且つ、端末及び洗浄装置が対応する衣類情報を取得するのにも便利である。
【0459】
好ましくは、前記識別タグには衣類情報コード記憶領域が含まれている。識別装置は、当該記憶領域に記憶されているデータを優先的に読み取り、第2の規則を用いて衣類情報の解析を行う。そして、解析に成功した場合には、当該衣類情報に基づいて洗浄プログラムを取得するが、解析に失敗した場合には、識別タグの唯一のタグ情報を取得して、第1の規則に基づき衣類情報の解析を行う。
【0460】
上記の方案において、識別タグに衣類情報コードが記憶されている場合には、優先的に当該衣類情報コードに基づき、第2の規則を用いて解析することで衣類情報を取得する。制御装置は、第2の規則による衣類情報の解析に失敗した場合、更に第1の規則を用いて衣類情報を解析する。これにより、衣類情報コードが記憶されている識別タグと衣類情報コードが記憶されていない識別タグの双方を識別して衣類情報を取得することが可能となる。
【0461】
好ましくは、前記識別タグ内の衣類情報コードは所定の形式で書き込まれ、前記第2の規則には所定の解析規則が含まれている。前記制御装置は、前記所定の解析規則に基づいて、前記衣類情報コードを識別可能な衣類情報に解析する。
【0462】
前記第2の規則に基づいて衣類情報を解析する際、制御装置は、識別タグ内の衣類情報コードが所定の形式で書き込まれているか否かを判断する。そして、所定の形式の場合には、そのまま読み込んで衣類情報を解析する。一方、所定の形式でない場合、制御装置は識別タグの唯一のタグ情報に基づき、第1の規則を用いて衣類情報を解析する。
【0463】
好ましくは、制御装置が前記第2の規則に基づく衣類情報の解析に失敗する場合には、前記衣類情報コードを解析できない場合、又は、誤った衣類情報が解析される場合が含まれる。制御装置は、第2の規則では前記衣類情報コードを解析できない場合、或いは、誤った衣類情報が解析された場合には、識別装置が識別タグの唯一のタグ情報を読み取り、第1の規則に基づいて対応する衣類情報を取得するよう制御する。
【0464】
好ましくは、制御装置は、第1の規則に基づく衣類情報の解析に失敗した場合、ユーザに対し、前記唯一のタグ情報について対応する衣類情報を編集するとともに、前記唯一のタグ情報とユーザが編集した衣類情報を対応付けて第1の規則に追加するよう提示する。これにより、次に対応する衣類を洗浄する際には、ユーザが編集した衣類情報が第1の規則に基づき取得されるとともに、当該衣類情報に基づいて洗浄プログラムが取得される。
【0465】
好ましくは、前記端末は、ユーザによる対応する衣類情報の編集又は情報の入力に用いられる情報編集装置を含む。ユーザは衣類情報を自由に編集してもよいし、ユーザが既定の形式に従い衣類情報を編集するよう端末で制御してもよい。
【0466】
衣類処理システムの制御方法は、以下のステップを含む。
【0467】
S1:識別装置が識別タグに記憶されている衣類情報コードを読み取り、制御装置が第2の規則を用いて前記衣類情報コードを解析する。
【0468】
S2:制御装置は解析に成功したか否かを判断し、成功した場合には、解析した衣類情報をそのまま取得してステップS6に進むが、成功しなかった場合にはステップS3に進む。
【0469】
S3:制御装置は、識別装置が前記識別タグの唯一のタグ情報を読み取り、第1の規則に基づいて対応する衣類情報を解析するよう制御する。
【0470】
S4:制御装置は解析に成功したか否かを判断し、成功した場合には解析した衣類情報をそのまま取得してステップS6に進むが、成功しなかった場合には、ユーザに対し、当該唯一のタグ情報について対応する衣類情報を編集するよう提示する。
【0471】
S5:制御装置は、前記唯一のタグ情報とユーザが編集した衣類情報との対応関係を第1の規則に追加するよう制御する。
【0472】
S6:制御装置は、前記衣類情報に基づいて最適な洗浄プログラムを取得する。
【0473】
更に、制御装置は、第1の規則及び第2の規則に基づく衣類情報の解析のいずれにも失敗した場合、ユーザに対し、当該衣類について対応する衣類情報を編集するとともに、各衣類に衣類番号を1つずつ対応付けるよう提示する。制御装置は、衣類番号と衣類情報を対応付けて記憶することで、識別不可能衣類データベースを形成する。これにより、次に解析する際には、制御装置がユーザにより入力/選択された情報を取得し、識別不可能衣類データベースから当該衣類の衣類情報を取得する。
【0474】
上記の方案では、識別タグが破損していると、第1の規則でも第2の規則でも衣類情報の解析は実現し得ない。このような場合、制御装置は、識別できなかった衣類について、衣類情報を編集するとともに、各衣類に衣類番号を1つずつ対応付けるようユーザに提示する。制御装置は、衣類番号と衣類情報を対応付けて記憶することで識別不可能衣類データベースを形成する。これにより、次に解析する際には、制御装置がユーザにより入力/選択された情報を取得し、識別不可能衣類データベースから当該衣類の衣類情報を取得することで、洗浄プログラムの提案を実現する。
【0475】
好ましくは、情報編集装置が取得するユーザにより入力/選択される情報には、衣類描写情報/衣類情報/衣類情報に対応する衣類番号が含まれる。制御装置は、衣類描写情報/衣類情報/衣類番号に基づいて、識別不可能衣類データベースから対応する衣類の衣類情報を呼び出す。
【0476】
方案1:識別装置が当該衣類を再び識別する場合、情報編集装置はユーザが入力した衣類情報を取得する。また、制御装置は、ユーザが入力した衣類情報に基づいて、識別不可能衣類データベースから対応する衣類の衣類情報を呼び出す。
【0477】
例えば、衣類Aの衣類情報が、綿100%、白色、シャツ、海瀾之家(Heilan Home,HLA)であるとする。識別装置は衣類Aを再び識別する際に、情報編集装置に情報を入力するようユーザに提示する。ユーザが、情報編集装置に、シャツ、HLAと入力すると、制御装置は、衣類Aの衣類情報(白色、シャツ、HLA)を識別不可能衣類データベースから呼び出す。
【0478】
方案2:識別装置が当該衣類を再び識別する場合、情報編集装置はユーザが入力した衣類描写情報を取得する。また、制御装置は、ユーザが入力した衣類描写情報に基づいて、識別不可能衣類データベースから対応する衣類の衣類情報を呼び出す。
【0479】
具体的に、識別装置が当該衣類を再び識別する場合、情報編集装置はユーザが入力した衣類描写情報を取得する。制御装置は、衣類描写情報からキーワードを抽出することで少なくとも1つの衣類情報を取得し、衣類情報に基づいて、識別不可能衣類データベースから対応する衣類の衣類情報を呼び出す。
【0480】
ユーザは、衣類情報を正確に入力する必要はなく、衣類描写情報を入力するだけで、制御装置が衣類描写情報に基づいてキーワードを抽出し、衣類情報を取得することが可能である。当該方法はよりスマートであり、いっそう使用しやすい。
【0481】
例えば、ユーザが「白色のHLAの衣類」と入力すると、制御装置は、キーワードとして「白色」及び「HLA」を抽出することで、衣類Aに対応する衣類情報を識別不可能衣類データベースから呼び出すことができる。
【0482】
方案3:情報編集装置には、所定の形式の衣類情報の選択肢が設定されている。識別装置が当該衣類を再び識別する場合、情報編集装置はユーザが選択した衣類情報を取得する。また、制御装置は、ユーザが選択した衣類情報に基づいて、ユーザが選択した衣類情報に対応する衣類の衣類情報を識別不可能衣類データベースから呼び出す。
【0483】
ユーザは、情報編集装置に設定された所定の形式の衣類情報の選択肢に基づいて衣類属性情報を選択可能なため、時間と手間が更に節約される。
【0484】
方案4:識別装置が当該衣類を再び識別する場合、情報編集装置はユーザが入力/選択した衣類番号を取得する。また、制御装置は、ユーザが入力/選択した衣類番号に基づいて、識別不可能衣類データベースから衣類番号に対応する衣類の衣類情報を呼び出す。
【0485】
衣類番号を入力して衣類の衣類情報を取得する方式は、より直接的且つスピーディーである。しかし、ユーザにとっては、識別不可能な衣類の衣類番号を覚えねばならないため、やや面倒となる。この問題を解決するためには、衣類に衣類番号を標記することで、ユーザが衣類番号を覚える手間を省けばよい。
【0486】
なお、衣類番号は下記の方式で取得可能である。
【0487】
第1の方式:識別装置が衣類に設けられた識別タグを識別しても何の情報も得られなかった場合、情報編集装置は、ユーザが編集した衣類情報及び衣類番号を受信する。また、制御装置は、衣類情報と入力された衣類番号を対応付けて識別不可能衣類データベースに記憶する。
【0488】
第2の方式:情報編集装置がユーザにより編集された衣類情報を受信し、当該衣類の衣類番号を生成する。また、制御装置は、衣類情報と生成された衣類番号を対応付けて識別不可能衣類データベースに記憶する。
【0489】
方案5:識別装置が当該衣類を再び識別する場合、制御装置は識別不可能衣類データベースの全データを呼び出す。また、情報編集装置は、ユーザが全データから選択した当該衣類の衣類情報を取得する。
【0490】
制御装置が識別不可能衣類データベースの全データを呼び出すと、ユーザは衣類情報を選択して識別不可能衣類データベースから呼び出す。しかし、識別不可能な衣類があまりにも多い場合、このような方式はやや面倒である。
【0491】
更に、識別装置が衣類に設けられた識別タグを識別しても、識別タグの唯一のタグ情報及び衣類情報を得られない場合には、識別装置が識別タグから何の情報も取得できないと判定する。
【0492】
具体的に、識別装置が衣類の識別タグを識別すると、制御装置は、まず、識別装置が識別タグ上の衣類情報を取得可能か否かを判断する。そして、取得不可能な場合には、識別装置が識別タグ上の唯一のタグ情報を取得可能か否かを判断し、取得不可能な場合には、識別装置が識別タグから何の情報も取得できないと判定する。
【0493】
図8に示すように、衣類処理システムの制御方法は、以下のステップを含む。
【0494】
S1:識別装置が識別タグに記憶されている衣類情報コードを読み取り、制御装置が第2の規則を用いて前記衣類情報コードを解析する。
【0495】
S2:制御装置は解析に成功したか否かを判断し、成功した場合には、解析した衣類情報をそのまま取得してステップS6に進むが、成功しなかった場合にはステップS3に進む。
【0496】
S3:制御装置は、識別装置が前記識別タグの唯一のタグ情報を読み取り、第1の規則に基づいて対応する衣類情報を解析するよう制御する。
【0497】
S4:制御装置は解析に成功したか否かを判断し、成功した場合には解析した衣類情報をそのまま取得してステップS6に進むが、成功しなかった場合には、ユーザに対し、当該唯一のタグ情報について対応する衣類情報を編集するよう提示する。
【0498】
S5:制御装置は、前記唯一のタグ情報とユーザが編集した衣類情報との対応関係を第1の規則に追加するよう制御する。
【0499】
S6:制御装置は、前記衣類情報に基づいて各衣類情報に対応する洗浄プログラムを取得するとともに、複数の洗浄プログラムの優先レベルを比較することで、衣類の全ての衣類情報に適した最適な洗浄プログラムを取得する。
【実施例19】
【0500】
実施例19は、実施例17を元に、当該衣類処理システムの制御方法における衣類情報の編集制御について更に詳細に開示する。制御装置は、識別装置が識別タグの唯一のタグ情報を読み取るよう制御するとともに、衣類情報編集装置(好ましくは、例えばスマートフォンのようなユーザが携帯可能な端末とする)が、前記唯一のタグ情報に対するユーザによる衣類情報の編集操作を受け付けるよう制御する。また、ユーザが編集した衣類情報を情報処理することで、所定の形式の衣類情報コードを生成するとともに、前記唯一のタグ情報と、対応する所定の形式の衣類情報コードとを対応付けて第1の規則に追加するよう制御する。
【0501】
好ましくは、ユーザが入力する衣類情報は自由に編集した衣類情報である。制御装置は、ユーザが編集した衣類情報からキーワードを抽出することで衣類の衣類情報を取得するとともに、前記衣類の衣類情報を所定の形式の衣類情報コードに変換する。
【0502】
好ましくは、制御装置が所定の形式の衣類情報コードを生成する過程では、ユーザが編集した衣類情報からキーワードを抽出することで各衣類情報を取得し、所定の規則で各衣類情報をそれぞれ所定のコードに変換する。且つ、各所定のコードを直列に組み合わせることで、前記所定の形式の衣類情報コードを形成する。
【0503】
好ましくは、制御装置は、ユーザが編集した衣類情報における衣類の材質の衣類情報、衣類の色の衣類情報、衣類の種別の衣類情報、衣類の規格の衣類情報、衣類のメーカーの衣類情報を抽出し、所定の規則で各衣類情報をそれぞれ所定の材質情報コード、色情報コード、種別情報コード、規格情報コード、メーカー情報コードに変換する。且つ、所定の順序及び形式で各情報コードを直列に組み合わせることで前記所定の形式の衣類情報コードを形成するとともに、前記第1の規則に追加する。
【0504】
好ましくは、識別タグが識別され、衣類情報が編集及び記憶されたあとに、再び識別装置により識別される場合、制御装置は、識別装置が識別した唯一のタグ情報に基づいて、第1の規則により対応する衣類情報コードを取得するとともに、所定の解析規則(第2の規則)を用いて識別可能な衣類情報に解析する。即ち、本実施例では、識別タグに記憶されている衣類情報コードと、ユーザが編集した衣類情報を制御装置又は衣類情報編集装置により情報処理することで生成される所定の形式の衣類情報コードとが同じ規則及び形式で記憶される。これにより、衣類情報を解析する際には、同一の解析規則(即ち、第2の規則)で衣類情報が解析される。
【0505】
好ましくは、前記制御装置が所定の解析規則(第2の規則)を用いて識別可能な衣類情報に解析する際には、所定の解析規則における長さの形式に基づいて、所定の形式の衣類情報コードを複数のサブコードに分割するとともに、各サブコードをそれぞれ対応する衣類属性情報に解析する。
【0506】
好ましくは、前記識別タグは衣類情報を記憶する記憶領域を含んでおり、当該記憶領域に所定の形式の衣類情報コードが記憶される。前記制御装置は、識別装置が前記記憶領域を読み取って所定の形式の衣類情報コードを直接取得するよう制御する。或いは、制御装置は、識別装置が識別タグの唯一のタグ情報を読み取って、第1の規則により対応する所定の形式の衣類情報コードを間接的に取得するよう制御する。その後、制御装置は、所定の解析規則(第2の規則)に基づいて、識別可能な衣類情報に解析する。
【0507】
好ましくは、前記制御装置は、識別装置が優先的に前記記憶領域を読み取り、第2の規則を用いて当該記憶領域に記憶されているデータを解析するよう制御する。そして、解析に成功した場合には制御を終了するが、成功しなかった場合には、識別装置が更に前記唯一のタグ情報を読み取り、前記第1の規則により所定の形式の衣類情報コードを取得するとともに、第2の規則を用いて前記所定の形式の衣類情報コードを解析するよう制御する。
【0508】
好ましくは、前記制御装置は、第1の規則で所定の形式の衣類情報コードを取得できなかった場合、ユーザに対し、前記唯一のタグ情報について衣類情報を編集するよう提示する。そして、ユーザが編集した衣類情報を情報処理することで所定の形式の衣類情報コードを取得し、前記第1の規則に追加する。
【実施例20】
【0509】
図9に示すように、本実施例では、実施例1~実施例2を元に、衣類処理システムの制御方法を提供する。衣類処理システムは、洗浄装置、識別装置及び制御装置を含み、複数の衣類を分類したあと、同じグループに属する複数の衣類を取りまとめて共通のグループ別識別タグを設定する。前記制御方法では、識別装置がグループ別識別タグを読み取ると、制御装置は、当該グループ別識別タグに対応する当該グループの衣類の情報を解析するとともに、衣類情報に基づいて対応する洗浄プログラムを提案する。そして、洗浄装置が洗浄プログラムを実行する。
【0510】
本方案において、識別装置と制御装置はそれぞれ別個に設置してもよいし、1つを洗浄装置に集積してもよいし、全てを洗浄装置に集積してもよい。また、識別装置と制御装置はモバイル端末に集積してもよい。本方案は、大量の衣類を処理するのに特に有利であり、例えば、コインランドリー等の大量の衣類を洗浄せねばならない場所で実施される。
【0511】
複数の衣類を分類したあと、同じ種別に属する衣類を同じグループとし、同じグループに属する複数の衣類を取りまとめて共通のグループ別識別タグを設定する。衣類を洗浄する際、識別装置は当該グループ別識別タグを識別し、当該グループの衣類の情報を取得するとともに、適切な洗浄プログラムを提案する。そして、洗浄装置が対応する洗浄プログラムを実行する。これによれば、大量の衣類を記憶するのに有利であり、異なるグループの衣類の情報が入り混じることがない。また、洗浄効率の大幅な向上が可能になるほか、識別タグの数を節約することもでき、コストダウンとなる。且つ、大量の衣類を分類して記憶し、且つ衣類情報をシンプルに管理・分類することで、洗浄装置の利用率の向上にも有利となり得る。
【0512】
本方案で設定するグループ別識別タグは電子タグとすればよく、電子タグに衣類情報が記憶されている。電子タグが識別されると、制御装置は衣類情報を直接取得することができる。また、グループ別識別タグは唯一のタグ情報を含んでいてもよい。唯一のタグ情報が識別されると、制御装置は、一定の規則に基づいてその他の場所から衣類情報を間接的に取得可能である。どのような方式であったとしても、識別装置がグループ別識別タグのいずれかの領域を識別したあとに、衣類情報を直接的又は間接的に取得できればよい。これにより、制御装置が適切な洗浄プログラムを提案し、洗浄装置が対応する洗浄過程を実行するよう、同一グループの衣類について共通の情報の読み取りが実現される。
【0513】
複数の衣類を分類する方式としては、衣類処理システムを用いてスマート分類を行ってもよいし、人為的に衣類の情報を判断して手動分類を行ってもよい。いずれの方式であっても、衣類処理システムが洗浄処理を行うために、大量の衣類を異なるグループに分けたあと、同一グループの衣類に対しグループ別識別タグを設定するとともに、対応する衣類情報を記憶する。
【0514】
具体的に、衣類処理システムによるスマート分類の方法には以下が含まれる。
【0515】
各衣類には各々の識別タグがそれぞれ設けられており、識別装置は各識別タグを識別して読み取る。制御装置は、各衣類の衣類情報を取得するとともに、分類規則に基づいて複数の衣類を異なるグループに分ける。
【0516】
衣類情報には、衣類の色情報、及び/又は材質情報、及び/又は種別情報、及び/又は規格情報、及び/又はメーカー情報等が含まれている。識別装置は、各識別タグを識別して読み取ったあと、各衣類の各情報を直接的又は間接的に取得する。分類規則は既定の規則とし、制御装置に予め書き込んでおく。分類規則では、優先的にいずれかの衣類情報に基づいて分類したあと、更に別の衣類情報に基づいて次のレベルの分類を行ってもよい。例えば、制御装置は衣類の材質情報に基づいて分類することで、同種の材質に属する衣類を同じグループに分けたあと、当該グループの衣類を色情報に基づいて再び分類する。具体的には、分類が完了すると、淡色の毛素材の衣類が1つのグループに、濃色の毛素材の衣類が1つのグループに、淡色の綿素材の衣類が1つのグループに、濃色の綿素材の衣類が1つのグループになる。
【0517】
手動分類の方法としては、衣類の情報に基づき手動でグループ分けして取りまとめ、各グループにそれぞれグループ別識別タグを設定する。
【0518】
更なる方案として、衣類処理システムは表示装置を更に含む。識別装置が各衣類の識別タグを識別して読み取ると、制御装置は、各衣類の衣類情報を取得したあとに、分類規則に従って複数の衣類を異なるグループに分けてから、分類後の各グループの情報を表示装置に表示する。そして、表示された分類情報に基づき、手動による仕分け及び取りまとめを行うか、機械的な仕分け及び取りまとめを行うとともに、各グループの衣類に対しそれぞれグループ別識別タグを設定する。
【0519】
表示装置は単独で設置してもよいし、識別装置に集積してもよいし、洗浄装置に集積してもよいし、モバイル端末に集積してもよい。表示装置は、識別装置が各衣類の識別タグを読み取ることで取得した各衣類の各衣類情報を表示するために用いられる。識別装置が各衣類の識別タグをそれぞれスキャンすると、制御装置は、衣類の各情報を直接的又は間接的に取得するとともに、処理演算を実行する。そして、分類規則に従って当該衣類が属するグループを提案し、表示装置に表示する。ユーザは、表示装置上で各衣類が属するグループをチェック可能である。これにより、衣類の分類情報を取得したあと、少量の衣類については手動で仕分けすればよい。一方、大量の衣類については機械的に仕分けし、自動的且つスマートに衣類をグループ分けして取りまとめればよい。
【0520】
このように、スマート分類を実現可能なため、分類がより科学的となり、情報の表示もいっそう視覚的となる。このほか、ユーザは、必要に応じてスマート分類のみを利用し、手動で仕分けを行ってもよいし、完全なスマート分類、スマート仕分けを行ってもよい。よって、融通が利き、簡単・便利である。
【0521】
更なる方案において、衣類処理システムは仕分け装置を更に含む。識別装置が識別タグを識別して読み取ると、制御装置は、各衣類の衣類情報を取得したあとに、分類規則に従って、仕分け装置が複数の衣類を異なるグループに仕分けしてから、各グループの衣類をそれぞれ取りまとめるとともに、各グループの衣類に対しそれぞれグループ別識別タグを設定して記憶するよう制御する。
【0522】
本方案では、仕分け装置を更に含んでおり、完全なスマート化による衣類の分類、取りまとめ、グループ別識別タグの設定を実現可能である。これにより、人為的な作業量を減らすことができ、ヒューマンエラーも減少するため、衣類分類の精度が向上する。制御装置は、各衣類の衣類情報を取得したあと、分類規則に従って、仕分け装置が複数の衣類を異なるグループに仕分けして取りまとめ、且つグループ別識別タグを設定してから記憶するよう制御する。これにより、複数のグループの衣類を取りまとめて記憶したあとは、当該グループ別識別タグを読み取ることで、当該グループの衣類の情報を取得可能となる。よって、記憶に有利であるとともに、更に混乱なく洗浄プログラムを提案するためにも有利である。
【0523】
識別装置が各グループの衣類のグループ別識別タグを再び識別する際に、当該グループの衣類の情報を直接的又は間接的に取得可能となるよう、衣類の分類が完了し、取りまとめてグループ別識別タグを設定するときには、対応する当該グループの衣類の情報を記憶する必要がある。これにより、次の識別が容易になる。
【0524】
グループ別識別タグに対応する衣類情報を記憶する過程では、制御装置が取得した同一グループの衣類の情報に基づいて共通の情報を抽出し、自動的に書き込んで記憶してもよいし、分類後に表示装置に表示された分類情報に基づいて、手動で人為的に編集し、記憶してもよい。具体的には、以下の方案を含んでいればよいが、これらに限らない。
【0525】
方案1:衣類処理システムは記憶装置を更に含む。グループ別識別タグには唯一のタグ情報及び/又は記憶領域が設けられており、前記記憶領域に所定の形式の衣類情報コードが記憶される。同一グループの複数の衣類を取りまとめ、グループ別識別タグを設定したあとに、識別装置はグループ別識別タグにおける唯一のタグ情報及び/又は記憶領域を読み取る。制御装置は、分類時に取得した当該グループの各衣類の情報に基づいて共通の情報を抽出し、対応する所定の形式の衣類情報コードを生成するとともに、記憶領域に直接書き込む。或いは、共通の情報から生成した対応する所定の形式の衣類情報コードと、唯一のタグ情報とを対応付けて記憶装置に記憶する。
【0526】
実際のところ、本方案には、制御装置が、共通の情報を抽出して対応する所定の形式の衣類情報コードを生成し、グループ別識別タグの記憶領域に直接書き込む第1の方案と、制御装置が、共通の情報を抽出して生成した対応する所定の形式の衣類情報コードと、唯一のタグ情報とを対応付けて記憶装置に記憶する第2の方案と、記憶領域及び記憶装置に同時に記憶する第3の方案が具体的に含まれる。
【0527】
上記の方案において、制御装置は、衣類情報をスマート抽出し、グループ別識別タグに対応付けて記憶することが可能である。よって、ユーザが改めて編集する必要がなく、プロセス全体が完全にスマート化されるため、ユーザの作業量が減少する。
【0528】
方案2:制御装置は、分類時に取得した当該グループの各衣類の情報に基づいて共通の情報を抽出すると、記憶するか否かを選択及び確認するようユーザに提示する。そして、ユーザが記憶すると選択した場合には、記憶領域に書き込むか、唯一のタグ情報に対応付けて記憶装置に記憶する。また、ユーザが記憶しないと選択した場合には、ユーザに対し編集し直すよう提示する。
【0529】
本方案において、制御装置は、分類時に取得した当該グループの各衣類の情報に基づいて共通の情報を抽出する。しかし、直ちに記憶したり書き込んだりするのではなく、ユーザに対し一定の選択権を与えるために、記憶するか否かを選択及び確認するようユーザに提示する。そして、ユーザが確認すると、制御装置は方案1のいずれかの方式で記憶する。一方、ユーザが記憶しない旨を選択した場合には、強制的に編集することなく、ユーザに対し自由な編集の余地を与える。よって、ユーザは、記憶したい情報を必要に応じて修正、編集してから保存することができる。
【0530】
方案3:制御装置は、各衣類の衣類情報を取得したあとに、分類規則に従って複数の衣類を異なるグループに分けてから、分類後の各グループの情報を表示装置に表示する。ユーザは、グループ分け情報に基づき、各グループ別識別タグに対応する衣類情報を編集して記憶したあと、取りまとめた衣類に対しグループ別識別タグを設定する。
【0531】
本方案において、ユーザは、グループ別識別タグの衣類情報を自身で編集する必要がある。また、表示装置に表示された分類情報に基づき記憶すればよい。
【0532】
方案4:衣類情報に基づき手動でグループ分けしたあと、各グループの衣類に対しグループ別識別タグをそれぞれ設定する。識別装置は、グループ別識別タグにおける唯一のタグ情報を識別して読み取る。また、ユーザは、当該グループの衣類にとって共通の属性を判断し、衣類情報を自身で編集する。制御装置は、受信した衣類情報を処理することで唯一のタグ情報に対応する所定の形式の衣類情報コードを生成し、記憶装置に記憶する。或いは、リーダライタを利用し、衣類情報を編集してグループ別識別タグの記憶領域に記憶する。
【0533】
上記の方案のうちいくつかの方案において、ユーザは自身で情報を編集可能であり、制御装置はユーザが編集した情報を処理してから記憶する必要がある。ユーザの編集方式の違いに応じて、制御装置はそれぞれ処理を行う。
【0534】
更なる方案として、ユーザが衣類情報を編集すると、制御装置は、ユーザにより編集された衣類情報からキーワードを抽出することで衣類の属性情報を取得するとともに、前記衣類の属性情報を所定の形式の衣類情報コードに変換する。或いは、ユーザは、所定の形式に従って、衣類情報の選択肢から衣類の属性に対応する各情報を選択する。制御装置は、受信した各衣類情報から対応する衣類情報コードを生成したあと、記憶領域に書き込むか、唯一のタグ情報に対応付けて記憶装置に記憶する。
【0535】
この方案では、ユーザが情報を自由に編集するか、所定の形式に従って情報を編集するかにかかわらず、ユーザの編集が完了したあとに、制御装置が編集された衣類情報を衣類情報コードに変換して記憶する。これにより、衣類情報の記憶容量が節約されるため、従来の記憶方式と比較して、本方案によれば小さな記憶空間に多くの衣類情報が記憶される。
【0536】
更に、制御装置が情報を処理することで衣類情報コードを生成する過程において、制御装置は、ユーザが各衣類情報の選択肢から選択した衣類情報、及び/又は、ユーザが自由に入力した情報からキーワードを抽出することで取得した各衣類属性情報を、それぞれ所定の規則で所定の対応するサブコードに変換するとともに、各サブコードを所定の順序で直列に接続することで前記衣類情報コードを形成する。
【0537】
衣類の異なる属性のうちの各実際の属性にはそれぞれ所定のコードが対応付けられているため、1着の衣類の複数の属性情報を迅速且つ容易に所定のコードに変換可能である。例えば、比較的少ないバイナリーディジット(bit)で具体的な衣類属性情報を代替することで、記憶空間を節約するとの作用が奏されるとともに、その後の衣類情報の解析過程にも有利となる。
【0538】
好ましくは、衣類の異なる属性情報ごとの具体的な種別数に基づいて、衣類の各属性情報に適切なビット数を割り当てることで相応の情報を記憶する。
【0539】
好ましくは、制御装置は、衣類情報を、対応する材質情報サブコード、色情報サブコード、種別情報サブコード、規格情報サブコード、メーカー情報サブコードにそれぞれ所定の規則で変換するとともに、各サブコードを所定の順序で直列に接続することで前記衣類情報コードを形成し、記憶装置に記憶する。
【0540】
好ましくは、メーカー情報コードの占有ビット>種別情報コードの占有ビット>色情報コードの占有ビット≧規格情報コードの占有ビット>材質情報コードの占有ビットとする。より具体的には、前記メーカー情報コードが12ビットを占有し、規格情報コードが5ビットを占有し、種別情報コードが6ビットを占有し、前記色情報コードが5ビットを占有し、前記材質情報コードが4ビットを占有する。
【0541】
上記の各属性コードには、衣類の属性自体の具体的な種別数に基づいて適切なビット数が割り当てられ、相応の情報が記憶される。これらの割り当て方式は、膨大な統計・研究の中で総括されたものであり、記憶空間を節約し、且つ解析を簡単・便利にするとの作用を奏し得る。
【0542】
更なる方案として、洗浄時に、洗浄装置はグループ別識別タグにおける唯一のタグ情報を読み取ったあと、記憶装置から対応する衣類情報コードを取得するか、記憶領域から衣類情報コードを直接取得する。そして、当該衣類情報コードを衣類の異なる属性情報を表す複数のサブコードに分解し、各サブコードを具体的な情報に翻訳することで、当該衣類情報コードが表す具体的な衣類属性情報を取得する。その後、対応する洗浄プログラムを提案すると、洗浄装置が洗浄プログラムを実行する。
【0543】
好ましくは、前記衣類属性情報には、衣類の色情報、及び/又は材質情報、及び/又は種別情報、及び/又は規格情報、及び/又はメーカー情報が含まれている。
【0544】
更なる方案として、取得した各衣類の属性情報には洗浄プログラムが1つずつ対応付けられており、各洗浄プログラムには異なる優先レベルが対応付けられている。制御装置は、各衣類属性情報にそれぞれ対応する洗浄プログラムを取得すると、複数の洗浄プログラムの優先レベルを比較して最適な洗浄プログラムを選択する。
【0545】
好ましくは、前記洗浄プログラムの優先レベルは、洗浄装置の回転速度及び/又は洗浄装置の加熱温度に対応している。
【0546】
好ましくは、洗浄装置の回転速度が小さいほど優先レベルが高くなるか、或いは、洗浄装置の加熱温度が低いほど優先レベルが高くなる。
【0547】
好ましくは、ステップS101の具体的方法は以下の通りである。
【0548】
洗浄装置は、洗濯待ちの衣類の属性情報CZ1、CZ2・・・CZnと、これらに対応する洗浄プログラムが順に洗浄プログラムCX1、CX2・・・CXa・・・CXn(nは正の整数)である旨、及び、属性情報KS1、KS2・・・KSmと、これらに対応する洗浄プログラムが順に洗浄プログラムCX1、CX2・・・CXb・・・CXm(mは正の整数)である旨を予め設定する。洗浄プログラムCXにおけるa、bの値が大きいほど優先レベルは高くなる。
【0549】
洗浄装置又は洗浄装置と通信接続する端末は、1着の洗濯待ちの衣類の属性情報CZa及び属性情報KSbを識別する。制御装置は、属性情報CZaと属性情報KSbを洗浄装置に予め設定されている属性と照合し、属性情報CZa及び属性情報KSbにそれぞれ対応する洗浄プログラムCXa及びCXbを取得する。次に、aとbの値を比較して、a≦bならば、当該衣類の全ての属性情報に適した最適な洗浄プログラムは洗浄プログラムCXbとなる。また、a>bならば、当該衣類の全ての属性情報に適した最適な洗浄プログラムは洗浄プログラムCXaとなる。
【0550】
更なる方案として、異なるグループの衣類を一緒に洗浄したい場合には、識別装置が、各グループの衣類におけるグループ別識別タグの唯一のタグ情報及び/又は記憶領域をそれぞれ読み取る。そして、制御装置は、各記憶領域から衣類情報を直接取得するか、記憶装置から各唯一のタグ情報に対応する衣類情報をそれぞれ取得することで、異なるグループの衣類属性情報にそれぞれ対応する洗浄プログラムを更に取得する。且つ、洗浄プログラムを論理的に判断することで、各グループの衣類に適した最適な洗浄プログラムを選択する。そして、洗浄装置が洗浄プログラムを実行する。
【0551】
本方案において、制御装置は、各グループの洗濯待ちの衣類の衣類属性情報を取得すると、各グループの衣類の属性に適した洗濯パラメータを算出し、実行可能な洗浄プログラムを生成する。或いは、制御装置は、洗浄装置に記憶されている複数の洗浄プログラムから、洗濯パラメータが各グループの衣類属性情報に適した洗浄プログラムを選択する。例えば、解析されたグループの衣類情報の材質がウールの場合には、対応する洗浄水の温度を相応に設定する。また、解析したその他のグループの衣類に下着が含まれている場合には、例えば、低めの脱水回転速度で脱水するというように、低強度の洗濯パラメータの洗浄プログラムを提案する。
【0552】
具体的に、制御装置は、前記衣類情報に基づいて洗浄プログラムを取得する過程において、各グループの洗濯待ちの衣類の衣類属性情報に基づき適切な洗濯パラメータを選択する。前記洗濯パラメータには、洗浄パラメータ、及び/又はすすぎパラメータ、及び/又は脱水パラメータが含まれる。また、前記洗浄パラメータには、洗浄時間、及び/又は洗浄温度、及び/又は回転速度、及び/又は水位が含まれ、前記すすぎパラメータには、水位、すすぎ時間、すすぎ回数が含まれ、前記脱水パラメータには、回転速度、脱水時間が含まれる。
【0553】
好ましくは、識別装置は優先的に前記記憶領域を読み取り、当該記憶領域に記憶されているデータを解析する。そして、解析に成功した場合には制御を終了するが、成功しなかった場合には、識別装置が更に前記唯一のタグ情報を読み取り、前記記憶装置から所定の形式の衣類情報コードを取得するとともに、解析により衣類情報を取得して洗浄プログラムを提案するよう制御する。
【0554】
グループ別識別タグに記憶されている衣類情報コードと、ユーザが編集した衣類情報を制御装置により情報処理することで生成されて記憶装置に記憶される所定の形式の衣類情報コードは、同じ規則及び形式で記憶されるため、衣類情報を解析する際には、同一の解析規則で対応する衣類情報を解析可能である。これによれば、1つの解析規則(即ち、前記所定の解析規則)で記憶位置の異なる2種類の衣類情報コードを解析可能となるため、衣類情報を解析する際のデータ処理方法が簡略化される。よって、2つの解析規則を設けて識別タグに記憶されている衣類情報コードと記憶装置内の衣類情報コードを別々に解析することで、制御装置の作業量が増加する結果、制御装置の制御過程が複雑化し、迅速且つ正確な衣類情報の解析に不利になるとの事態が生じない。
【0555】
更なる方案として、前記識別タグは、唯一のタグ情報を含む図形コードであり、制御装置は、識別装置が前記図形コードをスキャンすることで対応する唯一のタグ情報を取得するよう制御する。好ましくは、前記図形コードはQRコード又はバーコードである。
【0556】
或いは、前記識別タグには前記唯一のタグ情報が記憶されている。前記識別装置は、前記識別タグを読み取ることで内部に記憶されている唯一のタグ情報を取得する。好ましくは、識別装置はRFIDリーダを含む。前記識別タグはRFID電子タグであり、前記唯一のタグ情報はRFID電子タグのTID番号である。前記記憶装置は、TID番号及び対応する所定の形式の衣類情報コードを記憶する。
【0557】
更なる方案として、衣類処理システムは、端末とクラウドサーバを更に含む。前記制御装置及び/又は識別装置は、洗浄装置に設置されるか、端末に設置される。また、洗浄装置と端末はクラウドサーバを介して通信接続する。グループ別識別タグにおける唯一のタグ情報とその衣類情報コードとの対応関係は、端末又はクラウドサーバに記憶される。
【0558】
好ましくは、グループ別識別タグにおける唯一のタグ情報とその衣類情報コードとの対応関係は、クラウドサーバに記憶される。洗濯時には、制御装置が前記クラウドサーバに接続し、識別された唯一のタグ情報を前記クラウドサーバに送信することで衣類情報の解析を行うとともに、解析された衣類情報をクラウドサーバから取得する。
【0559】
上記の方案では、グループ別識別タグにおける唯一のタグ情報とその衣類情報コードとの対応関係をクラウドサーバに記憶することでデータの安全性を保障しているため、IoT衣類処理システムでの使用に適している。且つ、端末及び洗浄装置が対応する衣類情報を取得するのにも便利である。
【実施例21】
【0560】
図10に示すように、本実施例は、スマート衣類収容システムを含む衣類情報管理システムの制御方法を提供する。スマート衣類収容システムは、衣類収納装置、識別装置及び制御装置を含み、衣類収納装置には複数の衣類収容領域が設けられている。識別装置が衣類に設けられた識別タグを識別すると、制御装置は対応する衣類属性情報を取得して、衣類属性情報に基づき対応する衣類収容領域に収容するよう提案する。
【0561】
本実施例の衣類収納装置には複数の衣類収容領域が設けられている。これらの衣類収容領域は異なる機能及び/又は設置方式を有している。異なる機能及び/又は設置方式の衣類収容領域によれば、任意の種類の衣類を収容するのにいっそう有利となり、収容期間が長くなった場合でも、衣類を良好な状態に維持できる。本実施例のスマート衣類収容システムは、衣類の情報を取得したあと、衣類の属性の違いにスマートに応じて、適切な衣類収容領域に収容するよう科学的に提案することが可能である。よって、ユーザが衣類を素早く収容するのに都合がよく、且つ衣類のメンテナンスにも有利である。これにより、ユーザエクスペリエンスが改善される。
【0562】
識別装置と制御装置はそれぞれ別個に設置してもよいし、管理しやすいよう、一方又は両方を衣類収納装置に集積してもよいし、モバイル端末に集積してもよい。
【0563】
更に、前記衣類収納装置における衣類収容領域にはメイン収容領域が含まれている。制御装置は、取得した衣類属性情報に基づいてメイン衣類属性情報を抽出するとともに、当該メイン衣類属性情報に対応するメイン収容領域を提案する。
【0564】
衣類収容領域は細かく区画され、メイン収容領域を含んでいる。メイン収容領域には、複数の異なる収容環境が形成され、属性の異なる衣類の収容にいっそう適するよう、異なる装置が設置される。衣類の収容過程では、衣類の各属性によって受ける影響が大きく異なる。例えば、衣類のメーカー情報、ブランド情報であれば所望の収容環境に対する影響は大きくないが、衣類の材質、デザイン又は種別は、収容環境の選択にとって非常に重要となる。そこで、制御装置は、衣類の全衣類情報を取得したあと、所定の規則に従って、衣類のメイン属性情報に基づき対応するメイン収容領域を優先的に提案することで、衣類のメンテナンス及び長期収容の基盤を提供する。
【0565】
好ましくは、領域の機能に基づいてメイン収容領域を区画する。好ましくは、メイン衣類収容領域には、換気収容領域、乾燥収容領域、殺菌収容領域、アイロン収容領域、防虫収容領域が含まれ、更に、例えば芳香収容領域、温度制御収容領域等のその他の収容領域を含んでもよい。
【0566】
各メイン収容領域の機能を実現するために、主として、メイン収容領域の違いによって異なる装置が設置される。例えば、換気収容領域には換気/送風装置が、乾燥収容領域には乾燥/熱乾燥装置、湿度検出装置等が、殺菌収容領域には消毒殺菌装置、フローラ検出装置等が、アイロン収容領域にはアイロン装置等が、防虫収容領域には防虫剤、防虫装置等が、芳香収容領域には芳香剤等が、温度制御収容領域には温度検出装置等が設置されている。
【0567】
各メイン収容領域の機能は1つだけ設定してもよいし、複数の方案を組み合わせて設定してもよい。メイン収容領域に複数の機能が存在する場合には、複数の機能の強度を等しく設定してもよいし、1つの機能をメインとし、その他の機能により補足することで、主要機能を有しつつその他複数の機能も実現するとの目的を達成してもよい。例えば、メイン収容領域内に換気装置と防虫装置を設ける場合、当該収容領域は換気機能と防虫機能を有することになる。また、換気機能をメインとし、防虫機能で補足してもよい。制御装置は、取得した衣類の属性情報に基づいてメイン衣類属性情報を抽出するとともに、所定の規則及び優先度に従って、当該メイン衣類属性情報に対応するメイン収容領域を提案する。
【0568】
或いは、その他の方案では、衣類の種別に基づいてメイン収容領域を区画する。好ましくは、メイン収容領域には、アウター収容領域、下着収容領域、スーツ収容領域、スカート収容領域、パンツ収容領域、上着収容領域が含まれる。
【0569】
衣類上のタグが識別されたあと、制御装置は、同じ種別又はデザインの衣類情報を取得して、同一の収容領域に収容するよう提案する。これにより、ユーザは自身で手間をかけて分類しなくても、識別タグをスキャンするだけで対応する収容領域を取得可能となる。従って、ユーザは、衣類を収容又は取り出す際に、対応するメイン収容領域を素早く見つけやすくなる。また、更なる方案として、各メイン収容領域はサブ収容領域を更に含む。制御装置は、取得した衣類情報に基づいてメイン属性情報を取得し、メイン収容領域を提案したあとに、サブ衣類属性情報に基づいて当該属性情報に対応するサブ収容領域を提案する。
【0570】
収容環境に影響を及ぼす重要要素は、衣類のメイン属性情報によって決定される。また、これをベースに、衣類のサブ属性情報も衣類の収容状態に影響を及ぼす。例えば、衣類の収容環境の換気が良好であり、カビは発生しないが、衣類を折り畳んで収容する場合、衣類によっては折り目が衣類の見た目や着用性に大きな影響を及ぼす。或いは、その他の衣類との色移りの発生もまた衣類の収容に影響を及ぼす。この問題を解決するために、本方案の制御装置は、取得した衣類情報に基づいてメイン属性情報を取得し、メイン収容領域を提案したあとに、サブ衣類属性情報に基づいて当該属性情報に対応するサブ収容領域を提案する。これにより、衣類にとってより適切で良好な収容環境を更に取得可能とすることで、衣類が損傷しないよう保証するだけでなく、衣類の見た目を最大限に保証可能とする。
【0571】
具体的に、前記サブ収容領域は、対応するメイン収容領域の機能を有するとともに、衣類の属性情報に基づいて更に細かく区画される。
【0572】
好ましくは、サブ収容領域は、衣類を掛けて収容するための懸架領域、衣類を折り畳んで収容するための折り畳み領域、衣類の色移りを回避するための淡色領域・濃色領域、或いはその他の分類による領域を含む。これにより、衣類の折り目や色移り等が見た目に影響を及ぼすとの問題が回避される。
【0573】
より好ましくは、折り畳み領域は、1着の衣類を折り畳んで収容するための単層折り畳み領域と、複数の衣類を折り畳み、重ねて収容するための多層折り畳み領域を更に含む。これにより、圧に弱い衣類を単独で収容可能とすることで、衣類が押圧されたり変形したりしないよう保証する。
【0574】
更なる方案として、衣類属性情報は、衣類の材質情報、色情報、種別情報、規格情報、メーカー情報を含む。制御装置がメイン衣類属性情報に基づいて提案する収容領域の優先度は、サブ衣類属性情報よりも高い。
【0575】
好ましくは、メイン衣類属性情報は、材質情報、及び/又は色情報、及び/又は種別情報を含み、より好ましくは材質情報とする。また、サブ衣類属性情報は、材質情報、及び/又は色情報、及び/又は種別情報を含み、より好ましくは種別情報とする。
【0576】
衣類は、収容が不適切な場合には、材質の違いによってカビや虫食い或いは腐食等が深刻となり、衣類を損傷するとの問題が非常に発生しやすい。また、衣類の色の濃淡によって色移りの問題も発生しやすい。且つ、種別(即ち、デザイン及び材質)もまた衣類の折り目の発生しやすさに大きな影響を及ぼす。そのため、材質情報、及び/又は色情報、及び/又は種別情報が、メイン衣類属性情報又はサブ衣類属性情報に分けられる。このほか、メーカーは、更に製品を販売、生産する地域環境又はその他の影響要因に基づいて、衣類収納装置の収容領域を設定し、且つ収容領域が参照するメイン衣類属性情報又はサブ衣類属性情報を提案する。これにより、衣類を最適な収容環境に収容可能となる。
【0577】
説明の便宜上、本実施例では2つの具体的な方案を提供する。
【0578】
方案1:衣類処理システムの識別装置が衣類に設けられた識別タグを識別すると、制御装置は衣類の属性情報を取得するとともに、衣類の材質情報に基づいて対応するメイン収容領域を提案する。そして、次に、色情報又は種別情報に基づいてサブ収容領域を提案する。
【0579】
衣類の材質は、衣類の使用寿命と収容寿命に影響を及ぼす最重要因子である。衣類の材質に応じてメイン収容領域を提案することで、衣類にカビや腐食等の深刻な損傷が発生しないよう保証する。また、色情報又は種別情報に基づいてサブ収容領域を提案することで、衣類に色移りや変形、深刻な折り目等が発生し、衣類の着用性や見た目に影響を及ぼすとの問題を回避する。
【0580】
好ましくは、より具体的な方案として、以下のようにすればよい。即ち、取得した衣類の材質情報が革製であると判断された場合には、換気収容領域に収容することで、密閉された換気の悪い環境で革製の衣類にカビや腐食が発生するとの事態を回避する。また、材質情報が毛製であると判断された場合には、乾燥収容領域に収容することで、タンパク質を豊富に含む衣類における細菌の繁殖を回避する。また、材質情報がシルクであると判断された場合には、防虫収容領域に収容することで虫食いを回避する。また、材質情報が綿麻であると判断された場合には、アイロン収容領域に収容すれば、衣類の形を平坦に整えて維持しやすくなる。
【0581】
好ましくは、衣類の色情報が淡色であると判断された場合には淡色領域に収容し、色情報が濃色であると判断された場合には濃色領域に収容することで、濃色と淡色の衣類が混在することによる色移り、色落ち、着色の問題を回避する。或いは、衣類の種別情報が懸架収容必須であると判断された場合には懸架領域に収容し、衣類の種別情報が折り畳み収容必須であると判断された場合には折り畳み領域に収容する。例えば、毛織物製のコートは懸架する必要があるが、変形しやすい毛製の編物は折り畳んで収容する。
【0582】
方案2:衣類処理システムの識別装置が衣類に設けられた識別タグを識別すると、制御装置は衣類の属性情報を取得するとともに、衣類の種別情報に基づいて対応するメイン収容領域を提案する。そして、次に、色情報又は材質情報に基づいてサブ収容領域を提案する。
【0583】
好ましくは、制御装置によって、取得した衣類の種別又はデザインがコートやウインドブレーカーであると判断された場合にはアウター収容領域に収容し、下着であると判断された場合には下着収容領域に収容する。また、スーツであると判断された場合にはスーツ収容領域に収容し、ワンピースであると判断された場合にはスカート収容領域に収容する。また、パンツであると判断された場合にはパンツ収容領域に収容し、シャツ又はセーターであると判断された場合には上着収容領域に収容する。
【0584】
更に、衣類の色情報が淡色であると判断された場合には淡色領域に収容し、色情報が濃色であると判断された場合には濃色領域に収容することで、濃色と淡色の衣類が混在することによる色移り、色落ち、着色の問題を回避する。或いは、例えばシャツ又はセーターが上着収容領域に収容されたあと、材質について更に判断する。そして、衣類がセーターであると判断された場合には、折り畳み領域に収容することで変形を回避する。また、衣類がシャツであると判断された場合には、懸架領域に収容することで、シャツに皺が生じて見た目に影響を及ぼすことを回避する。
【実施例22】
【0585】
本実施例は、実施例21を更に限定する。識別装置が識別タグをスキャンしたときに、制御装置が衣類情報を取得可能となるよう、衣類上の識別タグには識別可能な領域を設ける必要がある。また、識別装置が識別タグをスキャンし、制御装置が衣類情報を取得する方式は複数存在し得る。具体的に、本実施例では以下のいくつかの方案を提供するが、これらに限らない。
【0586】
方案1:衣類上の識別タグは唯一のタグ情報を有し、識別装置は唯一のタグ情報を識別する。制御装置は、その他の記憶位置から、解析により唯一のタグ情報に対応する衣類属性情報を取得し、衣類属性情報に基づいて収容領域を提案する。唯一のタグ情報と衣類情報との対応関係は記憶装置に記憶すればよい。また、記憶装置は、端末としてもよいし、クラウドプラットフォーム等の位置としてもよい。
【0587】
唯一のタグ情報と衣類情報との対応関係を構築することで、識別タグ内に衣類情報を予め記憶しておかなくても、識別装置が識別タグの唯一のタグ情報を識別するだけで、データ情報記憶装置から対応する衣類情報を取得可能である。前記唯一のタグ情報とは、前記識別タグに記憶されて当該識別タグの唯一の個性を標識する固有の情報である。
【0588】
前記記憶装置に記憶される唯一のタグ情報に対応する衣類情報は、ユーザが編集して取得したもの及び/又はメーカー独自のものである。
【0589】
好ましくは、前記唯一のタグ情報には世界で唯一のコードが含まれており、前記情報記憶装置には、各世界で唯一のコードと衣類情報との対応関係が含まれている。前記端末/識別装置は、前記世界で唯一のコードに基づいて、情報記憶装置から対応する衣類情報を取得する。
【0590】
上記の方案では、唯一のタグ情報として世界で唯一のコードを用いるため、誤った衣類情報の識別が効果的に防止される。
【0591】
好ましくは、前記識別タグは、唯一のタグ情報を含む図形コードであり、前記識別装置は前記図形コードをスキャンすることで対応する唯一のタグ情報を取得する。
【0592】
上記の方案において、識別タグは唯一のタグ情報を含む図形コードとされる。当該図形コードは、衣類に直接印刷してもよいし、衣類の洗濯タグに印刷してもよい。当該技術方案によればコストの節約となる。これは、ユーザが衣類ごとに電子タグを設ける必要がなく、コストが低下するためである。
【0593】
好ましくは、前記図形コードはQRコード又はバーコードである。
【0594】
或いは、前記識別タグには前記唯一のタグ情報が記憶されている。制御装置は、前記識別装置が前記識別タグを読み取ることで内部に記憶されている唯一のタグ情報を取得するよう制御する。
【0595】
好ましくは、前記識別タグは電子タグであり、内部に世界で唯一のコードが記憶されている。前記識別装置は、前記電子タグを読み取ることで、内部に記憶されている世界で唯一のコードを取得する。
【0596】
好ましくは、前記唯一のタグ情報は電子タグのTID番号であり、前記情報記憶装置には、前記TID番号及び対応する衣類情報が記憶されている。
【0597】
方案2:識別タグは記憶領域を有し、識別装置は記憶領域を識別する。制御装置は、記憶領域に記憶されている衣類属性情報を直接解析して取得するとともに、衣類属性情報に基づいて収容領域を提案する。
【0598】
方案3:衣類上の識別タグは、唯一のタグ情報と記憶領域を有する。識別装置は優先的に記憶領域を読み取り、第1の規則に基づいて、当該記憶領域に記憶されている衣類情報コードを解析する。そして、解析に成功した場合には衣類収容領域を提案するが、成功しなかった場合には、識別装置が更に前記唯一のタグ情報を読み取り、第2の規則に基づいて衣類属性情報を解析するよう制御する。前記第1の規則とは、所定の解析規則に基づいて、衣類情報コードに含まれる衣類属性情報を解析することをいう。前記第2の規則とは、唯一のタグ情報と衣類属性情報との対応関係に基づいて衣類属性情報を解析することをいう。
【0599】
記憶領域内の衣類情報コードの記憶規則は、唯一のタグ情報及び衣類属性情報に対応付けて記憶される衣類情報コードの記憶規則と同じである。そのため、制御装置は、1つの解析規則で異なる記憶位置の衣類情報コードを解析し、解析によって衣類属性情報を取得することが可能である。これにより、制御装置の演算が簡略化され、速度がよりスピーディーとなり、且ついっそう簡略化される。
【0600】
衣類の識別タグには唯一のタグ情報が設けられている。識別装置が初めて当該唯一のタグ情報を識別したが、制御装置によって、当該唯一のタグ情報に対応する衣類情報が記憶されていないと判断された場合、或いは、ユーザがある衣類の識別タグを他の衣類に付け替えて使用したために、衣類情報を変更する必要がある場合には、ユーザは、制御装置の提示又は自身のニーズに基づいて衣類情報を自身で編集可能である。
【0601】
上記の目的を実現するために、
図11に示すように、スマート衣類収容システムは記憶装置と情報編集装置を更に含む。識別装置は、衣類に設けられた識別タグを識別し、識別タグの唯一のタグ情報を取得すると、ユーザに対し、衣類の情報を編集するよう提示する。情報編集装置は、ユーザが編集した情報を受信すると制御装置に伝送し、制御装置は、これを処理することで唯一のタグ情報に対応する衣類情報コードを生成するとともに、記憶装置に記憶する。また、衣類属性情報に基づいて、対応する衣類収容領域に収容するよう提案する。当該方式によれば、唯一のタグ情報に対し、ユーザは衣類情報を編集及び変更することが可能なため、識別タグを何度も利用することが可能であり、コストダウンにもなる。
【0602】
好ましくは、ユーザが衣類情報を編集する方式として、ユーザは、情報編集装置の所定の形式に従って衣類属性情報を選択する。及び/又は、ユーザは情報編集装置において衣類情報を自由に入力する。
【0603】
ユーザは、所定の形式に従って情報を編集及び選択する場合、一定の自由度をもって選択できるだけでなく、こうした所定の規則に基づく入力方式によれば、情報コードを正確に生成して記憶することも可能となる。よって、エラーの発生を回避可能となり、情報を記憶するのに有利である。
【0604】
ユーザは、情報編集装置を通じて衣類情報を自由に入力する場合、必要に応じて衣類の情報を任意に入力すればよく、所定の形式の衣類情報を入力する必要はない。この場合には、規制がより少なく、柔軟性がいっそう高まる。
【0605】
上記2種類の編集方式によれば、ユーザが編集を終えたあと、制御装置は、編集された衣類情報を衣類情報コードに変換して記憶するため、衣類情報の記憶容量が節約される。よって、従来の記憶方式と比較して、本方案によれば小さな記憶空間に多くの衣類情報が記憶される。
【0606】
更に、ユーザが情報編集装置において所定の形式に従って衣類情報を選択する際、前記情報編集装置には衣類情報の選択肢が設定されている。ユーザは、各衣類情報の選択肢から衣類の属性に対応する各情報をそれぞれ選択し、制御装置は、受信した各衣類情報から対応する衣類情報コードを生成する。
【0607】
本方案の情報編集装置は、単独で設置してもよいし、モバイル端末に設置してもよいし、衣類収納装置に設置してもよい。また、モバイル端末又は衣類収納装置に表示部を設け、各衣類情報の選択肢を表示してもよい。又は、情報編集装置は単独で設置され、且つ表示機能を有する表示装置に一体的に集積される。これにより、ユーザによるメニューのチェック及び編集が容易となる。また、複数の衣類情報の選択肢によって衣類情報メニューが形成される。ユーザは、選択肢から衣類に対応する情報を1つずつ選ぶことで選択を完了してもよいし、必要な衣類情報の選択肢の選択を完了してから保存してもよい。これにより、各衣類情報は既定の規則通りに配列されるため、制御装置は、保存された所定の形式の衣類情報を受信したあと、既定の規則に従って対応する衣類情報コードを生成可能である。これによれば、余分な情報の干渉を受けないため、制御装置の情報処理量を減らすことが可能であるとともに、情報の精度を保証することも可能である。
【0608】
好ましくは、複数の衣類情報の選択肢は所定の順序で配列される。ユーザは、各衣類情報の選択肢から衣類の属性に対応する各情報をそれぞれ選択したあと、生成した所定の形式の衣類情報を保存する。
【0609】
複数の衣類情報の選択肢は既定の順序で配列されるため、例えば、最初を材質情報とする、或いは最後をメーカー情報とするなど、衣類ごとに入力される情報の属性を既定の規則通りに順に配列することが可能である。これにより、制御装置が情報を処理することで所定の形式の衣類情報コードを生成するための前提が提供されるため、情報の記憶及び解析の精度が保証される。
【0610】
ユーザは、衣類情報を選択する際に、衣類情報の選択肢からプルダウンリストによる選択、及び/又は、スワイプによる選択、及び/又は、キーワード検索による選択で選択を行ったあと、対応する衣類情報を確認して保存する。各衣類情報の選択肢から、ユーザは、プルダウンリストによる選択、及び/又は、スワイプによる選択、及び/又は、キーワード検索による選択を用いて当該選択肢の全ての情報を呼び出し、それらの中から衣類に対応する情報を探し出したあと、選択して決定すればよい。これにより、ユーザに自由な編集の余地が与えられるとともに、ユーザによる入力も容易となる。選択は形式に従って行うだけでよいため、エラーの確率が大幅に減少する。各衣類情報の選択肢の全て、或いは、少なくとも必要な衣類情報の選択肢の全てについて選択を行い、保存すると、制御装置が情報を処理可能となって、衣類情報コードを生成し、記憶する。
【0611】
ユーザが情報編集装置で衣類情報を自由に入力すると、制御装置は、ユーザが編集した衣類情報からキーワードを抽出することで衣類の属性情報を取得するとともに、前記衣類の属性情報を所定の形式の衣類情報コードに変換して記憶装置に記憶する。
【0612】
更に、前記情報編集装置とモバイル端末を一体的に集積し、ユーザが携帯するのに適した独立構造を構成する一方、前記識別装置を衣類収納装置に設置する。
【0613】
上記の方案において、識別装置は衣類収納装置に設置され、唯一のタグ情報を識別するとともに、ユーザが携帯するモバイル端末に送信する。ユーザは、モバイル端末上で衣類情報を編集し、記憶装置に記憶することが可能である。また、当該方案において、識別装置は唯一のタグ情報を識別したあとモバイル端末に送信し、モバイル端末は記憶装置から対応する衣類情報を取得する。記憶装置は、クラウドプラットフォームとしてもよい。
【0614】
好ましくは、前記識別装置と情報編集装置、記憶装置は一体的に集積され、衣類収納装置に装着されるとともに、収納装置の制御装置のデータに接続する。
【0615】
上記の方案では、ユーザが情報編集装置で衣類情報を編集し、情報編集装置が、ユーザにより編集された衣類情報を制御装置に送信するとともに、記憶装置に記憶する。このように設けることの利点として、衣類収納装置上の識別装置は、唯一のタグ情報を読み取ったあと、モバイル端末やクラウドプラットフォームにワイヤレス接続することなく、記憶装置から衣類情報を直接取得可能となる。
【0616】
更なる方案として、制御装置が情報を処理することで衣類情報コードを生成する過程において、制御装置は、ユーザが自由に編集した衣類情報からキーワードを抽出することで取得した各衣類属性情報、或いは、ユーザが情報編集装置に設定された各衣類情報の選択肢から選択した各衣類属性情報を、それぞれ所定の規則で所定の対応するサブコードに変換する。そして、各サブコードを所定の順序で直列に接続することで前記衣類情報コードを形成し、情報記憶装置に記憶する。
【0617】
衣類の異なる属性のうちの各実際の属性にはそれぞれ所定のコードが対応付けられているため、1着の衣類の複数の属性情報を迅速且つ容易に所定のコードに変換可能である。例えば、比較的少ないバイナリーディジット(bit)で具体的な衣類属性情報を代替することで、記憶空間を節約するとの作用が奏されるとともに、その後の衣類情報の解析過程にも有利となる。
【0618】
好ましくは、衣類の異なる属性情報ごとの具体的な種別数に基づいて、衣類の各属性情報に適切なビット数を割り当てることで相応の情報を記憶する。
【0619】
好ましくは、制御装置は、衣類情報を、対応する材質情報サブコード、色情報サブコード、種別情報サブコード、規格情報サブコード、メーカー情報サブコードにそれぞれ所定の規則で変換するとともに、各サブコードを所定の順序で直列に接続することで前記衣類情報コードを形成し、記憶装置に記憶する。
【0620】
好ましくは、メーカー情報コードの占有ビット>種別情報コードの占有ビット>色情報コードの占有ビット≧規格情報コードの占有ビット>材質情報コードの占有ビットとする。より具体的には、前記メーカー情報コードが12ビットを占有し、規格情報コードが5ビットを占有し、種別情報コードが6ビットを占有し、前記色情報コードが5ビットを占有し、前記材質情報コードが4ビットを占有する。
【0621】
上記の各属性サブコードには、衣類の属性自体の具体的な種別数に基づいて適切なビット数が割り当てられ、相応の情報が記憶される。これらの割り当て方式は、膨大な統計・研究の中で総括されたものであり、記憶空間を節約し、且つ解析を簡単・便利にするとの作用を奏し得る。
【0622】
更なる方案として、衣類上の識別タグが識別され、衣類情報が編集及び記憶されたあとに、再び識別装置により識別される場合、制御装置は、識別装置が識別した唯一のタグ情報に基づいて、対応する衣類情報コードを記憶装置から取得するとともに、所定の解析規則を用いて対応する衣類属性情報に解析する。且つ、当該衣類を収容するメイン収容領域とサブ収容領域を表示する。
【0623】
好ましくは、制御装置が所定の解析規則を用いて識別可能な衣類情報に解析する際には、所定の解析規則における長さの形式に基づいて、所定の形式の衣類情報コードを複数のサブコードに分割するとともに、各サブコードをそれぞれ対応する衣類属性情報に解析する。
【0624】
以上は本発明の好ましい実施例にすぎず、本発明を何らかの形式に限定するものではない。本発明については好ましい実施例によって上記のように開示したが、本発明を限定するとの主旨ではない。本発明の技術方案を逸脱しない範囲において、当業者が上記で提示した技術内容を用いて行うわずかな変形或いは補足は、同等に変形された等価の実施例とみなされ、いずれも本発明の技術方案の内容を逸脱するものではない。また、本発明の技術的本質に基づいて上記の実施例に加えられる簡単な修正、同等の変形及び補足は、いずれも本発明の方案の範囲内とされる。
【図 】