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特許7270650パターンプロファイル改善用化学増幅型ポジティブフォトレジスト組成物
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-27
(45)【発行日】2023-05-10
(54)【発明の名称】パターンプロファイル改善用化学増幅型ポジティブフォトレジスト組成物
(51)【国際特許分類】
   G03F 7/039 20060101AFI20230428BHJP
   G03F 7/004 20060101ALI20230428BHJP
【FI】
G03F7/039 601
G03F7/004 501
G03F7/004 503A
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2020566990
(86)(22)【出願日】2019-05-22
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-09-16
(86)【国際出願番号】 KR2019006128
(87)【国際公開番号】W WO2019245172
(87)【国際公開日】2019-12-26
【審査請求日】2020-11-30
(31)【優先権主張番号】10-2018-0069664
(32)【優先日】2018-06-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】516210942
【氏名又は名称】ヨンチャン ケミカル カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】YOUNG CHANG CHEMICAL CO.,LTD
(74)【代理人】
【識別番号】100083138
【弁理士】
【氏名又は名称】相田 伸二
(74)【代理人】
【識別番号】100189625
【弁理士】
【氏名又は名称】鄭 元基
(74)【代理人】
【識別番号】100196139
【弁理士】
【氏名又は名称】相田 京子
(72)【発明者】
【氏名】イ スジン
(72)【発明者】
【氏名】チョイ ヨンチョル
(72)【発明者】
【氏名】イ スンフン
(72)【発明者】
【氏名】イ スンヒョン
【審査官】高橋 純平
(56)【参考文献】
【文献】特開平06-110209(JP,A)
【文献】特開2000-075488(JP,A)
【文献】国際公開第2004/038506(WO,A1)
【文献】特開2005-134800(JP,A)
【文献】特開平06-230574(JP,A)
【文献】特開平08-050356(JP,A)
【文献】特開2011-203646(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2007-0019666(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03F 7/004-7/18
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
波長248nmの光源で露光が可能なフォトレジストの組成物は、全体組成物に対して、重合体樹脂5~60重量%、化学式1で表される透過率増進樹脂添加剤0.1~10重量%、光酸発生剤0.05~10重量%、酸拡散防止剤0.01~5重量%を含有し、残部が溶媒からなるものであって、前記重合体樹脂は、化学式2~化学式5で表される、水酸基が含まれているフェノール重合体樹脂よりなる群から選択される1種以上であることを特徴とする、パターンプロファイル改善用化学増幅型ポジティブフォトレジスト組成物。
【化1】

(前記a、b、c、dは、共重合体をなす繰り返し単位のモル比でそれぞれ1乃至9であることを特徴とする。前記構造において、R、R、Rは、メチル(R-CH)、エチル(R-CHCH)、プロピル(R-CHCHCH)、ブチル(R-CHCHCHCH)、またはこれらの組み合わせよりなる構造の中から1種以上選択される構造であって、それぞれ異なるものであり、Rは、結合部位を表示するものである。)
【化2】

(上記の構造において、Rは下記化学式b~化学式e、化学式h~化学式i及び化学式k~化学式pで表される構造の中から選択される1つの構造であり、Rは結合部位を表示するものである。)


【化b】

【化c】

【化d】

【化e】


【化h】

【化i】


【化k】

【化l】

【化m】

【化n】

【化o】

【化p】

【化3】

(上記の構造において、Rは、Rと同一であり、化学式b~化学式e、化学式h~化学式i及び化学式k~化学式pで表される構造の中から選択される1つの構造である。)
【化4】

(上記の構造において、RとRは、化学式b~化学式e、化学式h~化学式i及び化学式k~化学式pで表される構造の中から選択される1つまたはそれ以上の構造である。)

【化5】

(上記の構造において、RとR化学式b~化学式e、化学式h~化学式i及び化学式k~化学式pで表される構造の中から選択される1つまたはそれ以上の構造である。)
【請求項2】
化学式1で表示される透過率増進樹脂添加剤は、重量平均分子量が2,000乃至20,000であることを特徴とする、請求項1に記載のパターンプロファイル改善用化学増幅型ポジティブフォトレジスト組成物。
【請求項3】
前記光酸発生剤は、トリフェニルスルホニウムトリフラート(Triphenylsulfoniumtriflate)、トリフェニルスルホニウムアンチモン酸塩(Triphenylsulfoniumantimonate)、ジフェニルヨードニウムトリフラート(Diphenyliodoniumtriflate)、ジフェニルヨードニウムアンチモン酸塩(Diphenyliodoniumantimonate)、メトキシジフェニルヨードニウムトリフラート(Methoxydiphenyliodoniumtriflate)、ジ-t-ブチルジフェニルヨードニウムトリフラート(Di-t-buthyldiphenyliodoniumtriflate)、2,6-ジニトロベンジルスルホネート(2,6-dinitrobenzylsulfonate)、ピロガロールトリスアルキルスルホネート(Pyrogalloltrisalkylsulfonate)、ノルボルネンジカルボキシイミドトリフラート(Norbornenedicarboxyimidetriflate)、トリフェニルスルホニウムノナフラート(Triphenylsulfoniumnonaflate)、ジフェニルヨードニウムノナフラート(Diphenyliodoniumnonaflate)、メトキシジフェニルヨードニウムノナフラート(Methoxydiphenyliodoniumnonaflate)、ジ-t-ブチルジフェニルヨードニウムノナフラート(Di-t-buthyldiphenyliodoniumnonaflate)、N-ヒドロキシスクシニミドノナフラート(N-hydroxysuccinimidenonaflate)、ノルボルネンジカルボキシイミドノナフラート(Norbornenedicarboxyimidenonaflate)、トリフェニルスルホニウムペルフルオロオクタンスルホネート(Triphenylsulfoniumperfluorooctanesulfonate)、ジフェニルヨードニウムペルフルオロオクタンスルホネート(Diphenyliodoniumperfluorooctanesulfonate)、メトキシジフェニルヨードニウムペルフルオロオクタンスルホネート(Methoxydiphenyliodoniumperfluoroocatanesulfonate)、ジ-t-ブチルジフェニルヨードニウムペルフルオロオクタンスルホネート、N-ヒドロキシスクシニミドペルフルオロオクタンスルホネート(N-hydroxysuccinimideperfluoroocatanesulfonate)、及びノルボルネンジカルボキシイミドペルフルオロオクタンスルホネート(Norbornenedicarboxyimideperfluoroocatanesulfonate)よりなる群から選ばれる1種以上を含むことを特徴とする、請求項1に記載のパターンプロファイル改善用化学増幅型ポジティブフォトレジスト組成物。
【請求項4】
前記酸拡散防止剤は、ジメチルアミン(Dimethylamine)、ジエチルアミン(Diethylamine)、トリメチルアミン(Trimethylamine)、トリエチルアミン(Triethylamine)、トリブチルアミン(Tributhylamine)、ジメタノールアミン(Dimethanolamine)、ジエタノールアミン(Diethanolamine)、トリメタノールアミン(Trimethanolamine)、トリエタノールアミン(Triethanolamine)及びトリブタノールアミン(Tributhanolamine)よりなる群から選ばれる1種以上を含むことを特徴とする、請求項1に記載のパターンプロファイル改善用化学増幅型ポジティブフォトレジスト組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パターンプロファイル改善用化学増幅型ポジティブフォトレジスト組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
最近では、半導体製造工程技術の発展に伴って半導体素子の小型化及び高集積化が要求されることにより、数十nm以下の線幅を有する超微細パターンを実現しようとする技術が求められている。このような超微細パターンを形成するための技術の進歩は、さらに小さな波長を有する光源、光源に応じた工程技術の開発、光源に適したフォトレジスト(Photoresist)の開発などによって行われてきた。
【0003】
各種のパターン形成のためのフォトリソグラフィー工程(Photholithography)では、フォトレジストが使用される。フォトレジストは、光の作用により現像液に対する溶解性が変化して、露光パターンに対応する画像を得ることが可能な感光性樹脂を意味する。
【0004】
前記フォトレジストパターン形成方法としては、ネガティブトーン現像液を用いる方法(NTD、Negative Tone Development)と、ポジティブトーン現像液を用いる方法(PTD、Positive Tone Development)がある。
【0005】
前記ネガティブトーン現像液を用いるパターン形成方法は、非露光領域をネガティブトーン現像液で選択的溶解及び除去することによりパターンを形成する方法であり、ポジティブトーン現像液を用いるパターン形成方法は、露光領域をポジティブトーン現像液で選択的溶解及び除去することによりパターンを形成する方法である。
【0006】
前記ネガティブトーン現像液を用いるパターン形成方法は、ポジティブトーン現像液を用いるパターン形成方法と比較した場合、露光量が不足して形成し難いコンタクトホールパターンやトレンチパターンなどでも逆相のパターンを実現することにより、同一パターンの実現の際にパターンの形成が容易であり、露光していない部分を除去するための現像液として有機溶媒を使用するので、より効果的にフォトレジストパターンを形成することができる。
【0007】
一方、一般に、フォトレジスト組成物を用いるフォトリソグラフィー工程は、ウエハー上にフォトレジストをコーティングする工程、コーティングされたフォトレジストを加熱して溶剤を蒸発させるソフトベーキング工程、フォトマスクを通過した光源によってイメージ化する工程、現像液を用いて露光部と非露光部の溶解度の差によってパターンを形成する工程、及びこれをエッチングして回路を完成する工程からなる。
【0008】
前記フォトレジスト組成物は、エキシマーレーザーの照射によって酸を発生する感光剤(Photo Acid Generator)、基礎樹脂及びその他の添加剤から構成されている。基礎樹脂は、フェノール構造に水酸基がある構造であって、ポリスチレン重合体が基本的に使用され、感光剤は、特定の波長で酸(H)を発生させることができるものであればいずれも使用可能であり、スルホニウム塩系、スルホニルジアゾ系、ベンゾスルホニル系、ヨード系、塩素系、カルボン酸系などが主に使用されている。
【0009】
また、上述したような工程で主に使用している光源は、I線、KrFエキシマーレーザー、ArFエキシマーレーザーの光源を用いた365nm乃至193nmの波長領域であり、短い波長であるほど一層さらに微細なパターンを形成することができるものと知られている。
【0010】
その中でも、KrFレーザー(248nm)フォトレジストは、後でArFレーザー(193nm)システムが開発されたにも拘わらず、光微細加工を追求しようとする研究開発が進められている。その理由としては、次世代のArFフォトレジストの開発がまだ満足いかないということだけでなく、KrFフォトレジストをそのまま使用する場合には半導体の量産におけるコストダウン効果が大きいことが挙げられる。このような技術の開発に対応してKrFフォトレジストの性能も向上しなければならないが、代表的な例を挙げると、高集積化に伴って漸次フォトレジストの厚さの減少が要求されるため、ドライエッチング耐性がより強化されたフォトレジストの開発が切実に求められている。この他にも、要求される特性としては、高い解像度、広いDOF(Depth Of Focus)マージン、無欠点の薄膜形成、基板に対する接着性、高いコントラスト(Contrast)、速い感度、化学的安定性などがある。
【0011】
上述のようにKrFレーザー用フォトレジスト技術に対する従来の特許としては、韓国公開特許第10-2010-0047038号公報の「化学増幅型ポジティブフォトレジスト組成物」、韓国登録特許第10-1363842号公報の「化学増幅型ポジティブフォトレジスト組成物及びこれを用いたレジストパターン形成方法」、韓国登録特許第10-1204915号公報の「フォトレジスト重合体、これを含むフォトレジスト組成物及びこれを用いたフォトレジストのパターン形成方法」、韓国登録特許第10-0273108号公報の「フォトレジスト製造用共重合体及びこれを含有する化学増幅型陽性フォトレジスト組成物」、韓国登録特許第10-1655947号公報の「高解像度及び高アスペクト比を有するKrFレーザー用ネガティブ型フォトレジスト組成物」などが開示されている。
【0012】
これらの特許にも記述されているように、KrF用フォトレジストは、解像度と感度を良くするために、波長248nmの透過度が良いポリヒドロキシスチレン及びポリスチレン重合体を基本ポリマーとして主に使用している。
【0013】
このようなポリヒドロキシスチレン及びポリスチレン重合体をベースとしたポジティブ用フォトレジストは、傾斜(Slope)パターン形状またはフーティング(Footing)現象などにより、248nmの光源を基本とした工程で使用可能な範囲が限定され、工程の進行に困難がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【文献】韓国公開特許第10-2010-0047038号公報
【文献】韓国登録特許第10-1363842号公報
【文献】韓国登録特許第10-1204915号公報
【文献】韓国登録特許第10-0273108号公報
【文献】韓国登録特許第10-1655947号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明の目的は、透過率を増加させることができる樹脂の添加によって、従来のKrFポジティブフォトレジストに比べて垂直な(Vertical)プロファイルを示すKrF光源用フォトレジスト組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記目的を達成するために、本発明は、下記化学式1で表示される重量平均分子量2,000乃至20,000の化学増幅型レジスト用透過率増進樹脂添加剤を含む、KrFレーザー用ポジティブ型フォトレジスト組成物を提供する。
【0017】
【化1】
【0018】
前記a、b、c、dは、共重合体をなす繰り返し単位のモル比でそれぞれ1乃至9であることを特徴とする。前記構造において、R、R、Rは、メチル(R-CH)、エチル(R-CHCH)、プロピル(R-CHCHCH)、ブチル(R-CHCHCHCH)、またはこれらの組み合わせよりなる構造の中から1種以上選択される構造であって、それぞれ異なるものであり、Rは、結合部位を表示するものである。
【0019】
本発明の好適な一実施形態において、前記化学式で表されるレジスト用透過率増進樹脂添加物及び類似構造は、国内外の多数のプロバイダー、例えばMiwon、Meiwaなどから商業的に入手が可能である。
【0020】
本発明の好適な一実施形態において、前記化学式1で表示されるレジスト用重合体添加物は、重量平均分子量が2,000乃至20,000であることを特徴とする。
【0021】
本発明の好適な一実施形態において、前記レジスト用透過率増進樹脂添加物を含む組成物は、組成物の全重量に対して、重合体樹脂5~60重量%、化学式1で表示される透過率増進樹脂添加物0.1~10重量%、光酸発生剤0.05~10重量%、および酸拡散防止剤0.01~5重量%を含有し、残部が溶媒からなることを特徴とする。
【0022】
本発明の好適な一実施形態において、前記重合体樹脂は、通常使用されるフォトレジスト樹脂であればいずれも使用可能であり、下記化学式2~化学式5で表される、水酸基が含まれているフェノール重合体樹脂よりなる群から選択される1種以上であることを特徴とする。
【0023】
【化2】
【0024】
(上記の構造において、Rは下記化学式a~化学式pで表される構造の中から選択される1つの構造であり、Rは結合部位を表示するものである。)
【0025】
【化a】
【0026】
【化b】
【0027】
【化c】
【0028】
【化d】
【0029】
【化e】
【0030】
【化f】
【0031】
【化g】
【0032】
【化h】
【0033】
【化i】
【0034】
【化j】
【0035】
【化k】
【0036】
【化1】
【0037】
【化m】
【0038】
【化n】
【0039】
【化o】
【0040】
【化p】
【0041】
【化3】
【0042】
(上記の構造において、Rは、Rと同一であり、化学式a~化学式pで表される構造の中から選択される1つの構造である。)
【0043】
【化4】
【0044】
(上記の構造において、RとRは、化学式a~化学式pで表される構造の中から選択される1つまたはそれ以上の構造である。)
【0045】
【化5】
【0046】
(上記の構造において、RとRは化学式a~化学式pで表される構造の中から選択される1つまたはそれ以上の構造である。)
【0047】
本発明の好適な一実施形態において、前記フェノール重合体樹脂は、下記化学式2~化学式5で表される、水酸基が含まれているフェノール重合体樹脂よりなる群から選択される1種以上であることを特徴とする。
【0048】
本発明の好適な一実施形態において、前記光酸発生剤は、トリフェニルスルホニウムトリフラート(Triphenylsulfoniumtriflate)、トリフェニルスルホニウムアンチモン酸塩(Triphenylsulfoniumantimonate)、ジフェニルヨードニウムトリフラート(Diphenyliodoniumtriflate)、ジフェニルヨードニウムアンチモン酸塩(Diphenyliodoniumantimonate)、メトキシジフェニルヨードニウムトリフラート(Methoxydiphenyliodoniumtriflate)、ジ-t-ブチルジフェニルヨードニウムトリフラート(Di-t-buthyldiphenyliodoniumtriflate)、2,6-ジニトロベンジルスルホネート(2,6-dinitrobenzylsulfonate)、ピロガロールトリスアルキルスルホネート(Pyrogalloltrisalkylsulfonate)、ノルボルネンジカルボキシイミドトリフラート(Norbornenedicarboxyimidetriflate)、トリフェニルスルホニウムノナフラート(Triphenylsulfoniumnonaflate)、ジフェニルヨードニウムノナフラート(Diphenyliodoniumnonaflate)、メトキシジフェニルヨードニウムノナフラート(Methoxydiphenyliodoniumnonaflate)、ジ-t-ブチルジフェニルヨードニウムノナフラート(Di-t-buthyldiphenyliodoniumnonaflate)、N-ヒドロキシスクシニミドノナフラート(N-hydroxysuccinimidenonaflate)、ノルボルネンジカルボキシイミドノナフラート(Norbornenedicarboxyimidenonaflate)、トリフェニルスルホニウムペルフルオロオクタンスルホネート(Triphenylsulfoniumperfluorooctanesulfonate)、ジフェニルヨードニウムペルフルオロオクタンスルホネート(Diphenyliodoniumperfluorooctanesulfonate)、メトキシジフェニルヨードニウムペルフルオロオクタンスルホネート(Methoxydiphenyliodoniumperfluoroocatanesulfonate)、ジ-t-ブチルジフェニルヨードニウムペルフルオロオクタンスルホネート、N-ヒドロキシスクシニミドペルフルオロオクタンスルホネート(N-hydroxysuccinimideperfluoroocatanesulfonate)、及びノルボルネンジカルボキシイミドペルフルオロオクタンスルホネート(Norbornenedicarboxyimideperfluoroocatanesulfonate)よりなる群から選ばれる1種以上を含むことを特徴とする。
本発明の好適な一実施形態において、前記酸拡散防止剤は、ジメチルアミン(Dimethylamine)、ジエチルアミン(Diethylamine)、トリメチルアミン(Trimethylamine)、トリエチルアミン(Triethylamine)、トリブチルアミン(Tributhylamine)、ジメタノールアミン(Dimethanolamine)、ジエタノールアミン(Diethanolamine)、トリメタノールアミン(Trimethanolamine)、トリエタノールアミン(Triethanolamine)及びトリブタノールアミン(Tributhanolamine)よりなる群から選ばれる1種以上を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0049】
本発明に係る透過率増進樹脂添加剤の添加によって露光エネルギーによる垂直な(Vertical)プロファイルを得ることができ、感度を向上させて従来のKrF PRに比べて工程マージンを改善することができる。
【発明を実施するための形態】
【0050】
別に定義しない限り、本明細書で使用されたすべての技術的及び科学的用語は、本発明の属する技術分野における熟練した専門家によって通常理解されるのと同じ意味を持つ。一般に、本明細書で使用された命名法は、本技術分野でよく知られている、通常使用されるものである。
【0051】
本明細書全体にわたって、ある部分がある構成要素を「含む」とするとき、これは、特に反対される記載がない限り、別の構成要素を除外するのではなく、別の構成要素をさらに含むことができることを意味する。
【0052】
本発明において、「フォトレジスト(Photoresist)」とは、高分子と感光剤とが混合された混合物であって、光によってその化学的な性質が変化して、ある波長の光に晒させると、特定の溶媒に対する溶解度が変わるが、その溶媒に対する露光部と非露光部との溶解速度が相違するため、一定時間の溶解時間が経過すると、溶けきれない部分が残ってパターン形成がなされることを意味する。
【0053】
本発明において、「フォトリソグラフィー工程」とは、上述したようなフォトレジストの性質を用いて、半導体が描かれた設計図を刻み込んだマスク(Mask)を、光源とシリコンウエハー上にコーティングされたフォトレジスト膜同士の間に入れ、光源をオンにすると、マスクに刻まれた回路がそのままフォトレジストに移されることを意味する。
【0054】
本発明において、「KrFレーザー」とは、248nmの波長を有するフッ化クリプトン(KrF)レーザーを意味する。
本発明の一実施形態は、下記化学式1で表される透過率増進樹脂添加物を含むことを特徴とする、パターンプロファイル改善用化学増幅型ポジティブフォトレジスト組成物を提供する。
【0055】
【化1】
【0056】
前記a、b、c、dは、共重合体をなす繰り返し単位のモル比でそれぞれ1乃至9であることを特徴とする。前記構造において、R、R、Rは、メチル(R-CH)、エチル(R-CHCH)、プロピル(R-CHCHCH)、ブチル(R-CHCHCHCH)、またはこれらの組み合わせよりなる構造の中から1種以上選択される構造であって、それぞれ異なるものであり、Rは、結合部位を表示するものである。
【0057】
本発明に係る透過率増進樹脂添加物を含むパターンプロファイル改善用ポジティブ型フォトレジスト組成物は、組成物の全重量に対して、重合体樹脂5~60重量%、化学式1で表示される透過率増進樹脂添加物0.1~10重量%、架橋剤1~10重量%、光酸発生剤0.05~10重量%、および酸拡散防止剤0.01~5重量%を含有し、残部が溶媒からなり得る。
【0058】
前記化学式1で表示される透過率増進樹脂添加物は、組成物の全重量に対して、0.1~10重量%を含むことが好ましい。もし前記化合物を0.1重量%未満で使用する場合には、透過率増進樹脂添加物の量があまり少なくて垂直な(Vertical)プロファイルを確保するのに効果がなく、もし10重量%超過で使用する場合には、垂直な(Vertical)プロファイルを確保することは可能であるものの、その他のスカム(Scum)、エッチ(Etch)耐性不良及び現像不良などの欠陥(Defect)の発生原因になるので、好ましくない。
【0059】
前記重合体樹脂は、通常使用されるフォトレジスト樹脂であればいずれも使用可能であり、下記化学式2~化学式5で表される、水酸基が含まれているフェノール重合体樹脂よりなる群から選択される1種以上であることを特徴とする。
【0060】
【化2】
【0061】
(上記の構造において、Rは下記化学式a~化学式pで表される構造の中から選択される1つの構造であり、Rは結合部位を表示するものである。)
【0062】
【化a】
【0063】
【化b】
【0064】
【化c】
【0065】
【化d】
【0066】
【化e】
【0067】
【化f】
【0068】
【化g】
【0069】
【化h】
【0070】
【化i】
【0071】
【化j】
【0072】
【化k】
【0073】
【化l】
【0074】
【化m】
【0075】
【化n】
【0076】
【化o】
【0077】
【化p】
【0078】
【化3】
【0079】
(上記の構造において、Rは、Rと同一であり、化学式a~化学式pで表される構造の中から選択される1つの構造である。
【0080】
【化4】
【0081】
(上記の構造において、RとRは、化学式a~化学式pで表される構造の中から選択される1つまたはそれ以上の構造である。)
【0082】
【化5】
【0083】
(上記の構造において、RとRは化学式a~化学式pで表される構造の中から選択される1つまたはそれ以上の構造である。)
【0084】
本発明の好適な一実施形態において、前記フェノール重合体樹脂は、化学式2~化学式5で表される、水酸基が含まれているフェノール重合体樹脂よりなる群から選択される1種以上であることを特徴とする。
【0085】
前記重合体樹脂は、組成物の全重量に対して、重合体樹脂5~60重量%を含むことが好ましい。もし重合体樹脂を5重量%未満で使用する場合には、プロファイル不良、スカム(Scum)、エッチ(Etch)耐性不良などの問題点があり、もし60重量%超過で使用する場合には、現像不足によるパターニング(Patterning)不良が発生する問題点があり得る。
【0086】
前記光酸発生剤は、トリフェニルスルホニウムトリフラート(Triphenylsulfoniumtriflate)、トリフェニルスルホニウムアンチモン酸塩(Triphenylsulfoniumantimonate)、ジフェニルヨードニウムトリフラート(Diphenyliodoniumtriflate)、ジフェニルヨードニウムアンチモン酸塩(Diphenyliodoniumantimonate)、メトキシジフェニルヨードニウムトリフラート(Methoxydiphenyliodoniumtriflate)、ジ-t-ブチルジフェニルヨードニウムトリフラート(Di-t-buthyldiphenyliodoniumtriflate)、2,6-ジニトロベンジルスルホネート(2,6-dinitrobenzylsulfonate)、ピロガロールトリスアルキルスルホネート(Pyrogalloltrisalkylsulfonate)、ノルボルネンジカルボキシイミドトリフラート(Norbornenedicarboxyimidetriflate)、トリフェニルスルホニウムノナフラート(Triphenylsulfoniumnonaflate)、ジフェニルヨードニウムノナフラート(Diphenyliodoniumnonaflate)、メトキシジフェニルヨードニウムノナフラート(Methoxydiphenyliodoniumnonaflate)、ジ-t-ブチルジフェニルヨードニウムノナフラート(Di-t-buthyldiphenyliodoniumnonaflate)、N-ヒドロキシスクシニミドノナフラート(N-hydroxysuccinimidenonaflate)、ノルボルネンジカルボキシイミドノナフラート(Norbornenedicarboxyimidenonaflate)、トリフェニルスルホニウムペルフルオロオクタンスルホネート(Triphenylsulfoniumperfluorooctanesulfonate)、ジフェニルヨードニウムペルフルオロオクタンスルホネート(Diphenyliodoniumperfluorooctanesulfonate)、メトキシジフェニルヨードニウムペルフルオロオクタンスルホネート(Methoxydiphenyliodoniumperfluoroocatanesulfonate)、ジ-t-ブチルジフェニルヨードニウムペルフルオロオクタンスルホネート、N-ヒドロキシスクシニミドペルフルオロオクタンスルホネート(N-hydroxysuccinimideperfluoroocatanesulfonate)、及びノルボルネンジカルボキシイミドペルフルオロオクタンスルホネート(Norbornenedicarboxyimideperfluoroocatanesulfonate)よりなる群から選ばれる1種以上を含むものであり得る。
【0087】
前記光酸発生剤は、組成物の全重量に対して、光酸発生剤を0.05乃至10重量%含むことが好ましい。もし光酸発生剤を0.05重量%未満で使用する場合には、発生する酸の不足によりパターン傾斜面が激しくなる現象が発生し、もし光酸発生剤を10重量%超過で使用する場合には、露光源の光を光酸発生剤が吸収して透過率を減少させることにより、Defineされないなどのパターン不良問題が発生するおそれがある。
【0088】
前記酸拡散防止剤は、ジメチルアミン(Dimethylamine)、ジエチルアミン(Diethylamine)、トリメチルアミン(Trimethylamine)、トリエチルアミン(Triethylamine)、トリブチルアミン(Tributhylamine)、ジメタノールアミン(Dimethanolamine)、ジエタノールアミン(Diethanolamine)、トリメタノールアミン(Trimethanolamine)、トリエタノールアミン(Triethanolamine)及びトリブタノールアミン(Tributhanolamine)よりなる群から選ばれる1種以上を含むものであり得る。
【0089】
前記酸拡散防止剤は、組成物の全重量に対して、0.01乃至5重量%含むことが好ましい。もし酸拡散防止剤を0.01重量%未満で使用する場合には、過度な酸発生によりパターンの壁面またはエッジ部分のパターンが不良(LWR、LER)になるなどのパターン不良問題が発生するおそれがあり、もし酸拡散防止剤を5重量%超過で使用する場合には、パターン形成が不可能になる場合が発生するおそれがあるという問題点がある。
【0090】
一方、本発明の透過率増進樹脂添加物を含むパターンプロファイル改善用化学増幅型ポジティブフォトレジスト組成物は、使用する溶媒の種類及び使用量に応じて2,000Å乃至200,000Åの厚さで使用可能であり、溶媒重量に対して10乃至90重量%で溶かした後に使用することができる。
【0091】
前記溶媒としては、エチレングリコールモノメチルエーテル(Ethyleneglycolmonomethylether)、エチレングリコールモノエチルエーテル(Ethyleneglycolmonoethylether)、メチルセロソルブアセテート(Methylcellosolveacetate)、エチルセロソルブアセテート(Ethylcellosolveacetate)、ジエチレングリコールモノメチルエーテル(Diethyleneglycolmonomethylether)、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(Diethyleneglycolmonoethylether)、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PropyleneglycolMonomethylether)、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート(Propyleneglycolmethyletheracetate)、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート(Propyleneglycolpropyletheracetate)、ジエチレングリコールジメチルエーテル(Diethyleneglycoldimethylether)、エチルラクテート(Ethyllactate)、トルエン(Toluene)、キシレン(Xylene)、メチルエチルケトン(Methylethylketone)、シクロヘキサノン(Cyclohexanone)、2-ヘプタノン(2-heptanone)、3-ヘプタノン(3-heptanone)、4-ヘプタノン(4-heptanone)などを使用することができ、単独でまたは混合して使用することができる。
前述したように、本発明から提供される本発明の透過率増進樹脂添加物を含むパターンプロファイル改善用化学増幅型ポジティブフォトレジスト組成物は、化学式1で表される透過率増進樹脂添加物を含んでなることにより、半導体製造工程で使用する上で適した垂直な(Vertical)プロファイルの確保が可能なフォトレジスト組成物を提供して、優れた工程マージンを提供することができる。
【実施例
【0092】
以下、実施例によって本発明をさらに詳細に説明する。これらの実施例は、本発明を例示するためのものに過ぎず、本発明の範囲を限定するものではない。これは当該分野における通常の知識を有する者にとって自明なことであろう。
【0093】
[実施例1]
基礎樹脂として重量平均分子量15,000のフェノール重合体樹脂(化学式5において、Rは化学式aであり、Rは化学式cであり、共重合比率l、m、nがそれぞれ7、2、1である構造)100g、重量平均分子量17,000の透過率増進樹脂添加物(化学式1において、R、R、Rがそれぞれメチル、プロピル、ブチルであり、共重合比率a、b、c、dがそれぞれ20、50、15、15である構造)0.25g、光酸発生剤としてトリフェニルスルホニウムノナプレート4g、酸拡散防止剤としてトリエタノールアミン0.6gを使用し、溶媒としてはプロピレングリコールモノメチルエーテル104gとプロピレングリコールメチルエーテルアセテート104gの混合液を用いて、KrFエキシマーレーザー用ポジティブ型フォトレジスト組成物を製造した。前記製造された組成物をスピンコーターを用いてシリコンウエハー上にコーティングし、140℃で90秒間ソフトベーキングした後、目的とする厚さ10μmを確認した。248nmの光源で露光工程を済ませると、110℃で80秒間ベーキング工程を行った後、2.38%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシドで現像する工程を行ってパターンを形成した。その結果、感度100mJ/cmと確認され、ライン/スペース基準解像度3.0μmのパターンスロープ(Pattern Slope)傾斜角が75°であるポジティブスロープパターン(Positive Slope Pattern)を確認した。
【0094】
[実施例2]
基礎樹脂として重量平均分子量15,000のフェノール重合体樹脂(化学式5において、Rは化学式aであり、Rは化学式cであり、共重合比率l、m、nがそれぞれ7、2、1である構造)100g、重量平均分子量17,000の透過率増進樹脂添加物(化学式1において、R、R、Rがそれぞれメチル、プロピル、ブチルであり、共重合比率a、b、c、dがそれぞれ20、50、15、15である構造)1.5g、光酸発生剤としてトリフェニルスルホニウムノナプレート4g、酸拡散防止剤としてトリエタノールアミン0.6gを使用し、溶媒としてはプロピレングリコールモノメチルエーテル105gとプロピレングリコールメチルエーテルアセテート105gの混合液を用いて、KrFエキシマーレーザー用ポジティブ型フォトレジスト組成物を製造した。前記製造された組成物をスピンコーターを用いてシリコンウエハー上にコーティングし、140℃で90秒間ソフトベーキングした後、目的とする厚さ10μmを確認した。248nmの光源で露光工程を済ませると、110℃で80秒間ベーキング工程を行った後、2.38%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシドで現像する工程を行ってパターンを形成した。その結果、感度97mJ/cmと確認され、ライン/スペース基準解像度3.0μmのパターンスロープ(Pattern Slope)傾斜角が85°である垂直に近いスロープ(Slope)を持つパターン(Pattern)を確認した。
【0095】
[実施例3]
基礎樹脂として重量平均分子量15,000のフェノール重合体樹脂(化学式5において、Rは化学式aであり、Rは化学式cであり、共重合比率l、m、nがそれぞれ7、2、1である構造)100g、重量平均分子量17,000の透過率増進樹脂添加物(化学式1において、R、R、Rがそれぞれメチル、プロピル、ブチルであり、共重合比率a、b、c、dがそれぞれ20、50、15、15である構造)25.0g、光酸発生剤としてトリフェニルスルホニウムノナプレート4g、酸拡散防止剤としてトリエタノールアミン0.6gを使用し、溶媒としてはプロピレングリコールモノメチルエーテル129gとプロピレングリコールメチルエーテルアセテート129gの混合液を用いて、KrFエキシマーレーザー用ポジティブ型フォトレジスト組成物を製造した。前記製造された組成物をスピンコーターを用いてシリコンウエハー上にコーティングし、140℃で90秒間ソフトベーキングした後、目的とする厚さ10μmを確認した。248nmの光源で露光工程を済ませると、110℃で80秒間ベーキング工程を行った後、2.38%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシドで現像する工程を行ってパターンを形成した。その結果、感度91mJ/cmと確認され、ライン/スペース基準解像度2.5μmのパターンスロープ(Pattern Slope)傾斜角が87°である垂直に近いスロープ(Slope)を持つパターン(Pattern)を確認した。
【0096】
[実施例4]
基礎樹脂として重量平均分子量15,000のフェノール重合体樹脂(化学式5において、Rは化学式aであり、Rは化学式cであり、共重合比率l、m、nがそれぞれ7、2、1である構造)100g、重量平均分子量17,000の透過率増進樹脂添加物(化学式1において、R、R、Rがそれぞれメチル、プロピル、ブチルであり、共重合比率a、b、c、dがそれぞれ20、50、15、15である構造)50.0g、光酸発生剤としてトリフェニルスルホニウムノナプレート4g、酸拡散防止剤としてトリエタノールアミン0.6gを使用し、溶媒としてはプロピレングリコールモノメチルエーテル154gとプロピレングリコールメチルエーテルアセテート154gの混合液を用いて、KrFエキシマーレーザー用ポジティブ型フォトレジスト組成物を製造した。前記製造された組成物をスピンコーターを用いてシリコンウエハー上にコーティングし、140℃で90秒間ソフトベーキングした後、目的とする厚さ10μmを確認した。248nmの光源で露光工程を済ませると、110℃で80秒間ベーキング工程を行った後、2.38%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシドで現像する工程を行ってパターンを形成した。その結果、感度80mJ/cmと確認され、ライン/スペース基準解像度2.0μmのパターンスロープ(Pattern Slope)傾斜角が90°である垂直に近いパターン(Pattern)を確認した。
【0097】
[比較例1]
前記透過率増進樹脂添加物を添加していない以外は、実施例1と同様にして実験を行った。その結果、感度110mJ/cmと確認され、ライン/スペース基準解像度3.5μmのパターンスロープ(Pattern Slope)傾斜角が70°であるポジティブスロープパターン(Positive Slope Pattern)を確認した。
【0098】
特性測定
前記実施例1乃至4及び比較例1のように製造されたパターンプロファイル改善用化学増幅型ポジティブフォトレジスト組成物に対する特性を測定した。
解像度は、パターンの線幅(Critical Dimension)を観察することが可能な測長走査電子顕微鏡(CD-SEM(Critical Dimension-Scanning Electron Microscope))を用いてL/S(Line、Space)基準で最小線幅(解像度)を観察して確認した。また、感度は、最小線幅(解像度)を確認することが可能なエネルギー(Energy)を感度として測定した。
このように測定した結果を下記表1に示す。
【0099】
【表1】
【0100】
上記表1から、実施例2及び3は、比較例1よりも優れた感度を示し、最小線幅サイズの解像度と垂直なパターンスロープ(Pattern Slope)も改善されることを確認することができるが、実施例1は、比較例1と比較して解像度及び垂直なパターンスロープ(Pattern Slope)の改善効果が微々たるものであり、実施例4は、比較例1と比較して感度、最小線幅サイズの解像度及び垂直なパターンスロープ(Pattern Slope)が改善されるが、スカム(Scum)、残渣(Residue)などの欠陥(Defect)が確認された。
【0101】
その結果、前記化学式1の構造の透過率増進樹脂添加物を最適の含量で含む場合、形成されたパターンの感度及び透過率を向上させ、従来のKrFポジティブフォトレジストに比べて垂直な(Vertical)プロファイルを示すKrF光源用フォトレジスト組成物を提供することができることを確認した。
【0102】
本発明の単純な変形または変更はいずれも、当該分野における通常の知識を有する者によって容易に実施でき、それらの変形や変更もすべて本発明の範囲に含まれるものと理解できる。