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特許7270885ゲームシステム、ゲーム制御装置、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-28
(45)【発行日】2023-05-11
(54)【発明の名称】ゲームシステム、ゲーム制御装置、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/795 20140101AFI20230501BHJP
   A63F 13/30 20140101ALI20230501BHJP
   A63F 13/798 20140101ALI20230501BHJP
   A63F 13/85 20140101ALI20230501BHJP
【FI】
A63F13/795
A63F13/30
A63F13/798
A63F13/85
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2017230292
(22)【出願日】2017-11-30
(65)【公開番号】P2019097752
(43)【公開日】2019-06-24
【審査請求日】2018-09-26
【審判番号】
【審判請求日】2021-04-12
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成29年8月26日、https://itunes.apple.com/、https://itunes.apple.com/jp/app/id940320341、https://play.google.com/、https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.konami.prospia、https://www.amazon.co.jp/、https://www.amazon.co.jp/dp/B072LZSKQG、https://www.konami.com/、https://www.konami.com/games/prospi_a/、https://www.konami.com/pawachamp/、https://www.konami.com/pawachamp/prospi_a/
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成29年9月9日、https://itunes.apple.com/、https://itunes.apple.com/jp/app/id940320341、https://play.google.com/、https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.konami.prospia、https://www.amazon.co.jp/、https://www.amazon.co.jp/dp/B072LZSKQG、https://www.konami.com/、https://www.konami.com/games/prospi_a/、https://www.konami.com/pawachamp/、https://www.konami.com/pawachamp/prospi_a/
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成29年10月14日、https://itunes.apple.com/、https://itunes.apple.com/jp/app/id940320341、https://play.google.com/、https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.konami.prospia、https://www.amazon.co.jp/、https://www.amazon.co.jp/dp/B072LZSKQG、https://www.konami.com/、https://www.konami.com/games/prospi_a/、https://www.konami.com/pawachamp/、https://www.konami.com/pawachamp/prospi_a/
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成29年11月18日、https://itunes.apple.com/、https://itunes.apple.com/jp/app/id940320341、https://play.google.com/、https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.konami.prospia、https://www.amazon.co.jp/、https://www.amazon.co.jp/dp/B072LZSKQG、https://www.konami.com/、https://www.konami.com/games/prospi_a/、https://www.konami.com/pawachamp/、https://www.konami.com/pawachamp/prospi_a/
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成29年8月27日、https://itunes.apple.com/、https://itunes.apple.com/jp/app/id938506958、https://play.google.com/、https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.konami.pawapuroapp、https://www.konami.com/、https://www.konami.com/pawa/app/、https://www.konami.com/pawachamp/、https://www.konami.com/pawachamp/pawa_app/
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成29年9月10日、https://itunes.apple.com/、https://itunes.apple.com/jp/app/id938506958、https://play.google.com/、https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.konami.pawapuroapp、https://www.konami.com/、https://www.konami.com/pawa/app/、https://www.konami.com/pawachamp/、https://www.konami.com/pawachamp/pawa_app/
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成29年10月15日、https://itunes.apple.com/、https://itunes.apple.com/jp/app/id938506958、https://play.google.com/、https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.konami.pawapuroapp、https://www.konami.com/、https://www.konami.com/pawa/app/、https://www.konami.com/pawachamp/、https://www.konami.com/pawachamp/pawa_app/
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成29年11月19日、https://itunes.apple.com/、https://itunes.apple.com/jp/app/id938506958、https://play.google.com/、https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.konami.pawapuroapp、https://www.konami.com/、https://www.konami.com/pawa/app/、https://www.konami.com/pawachamp/、https://www.konami.com/pawachamp/pawa_app/
(73)【特許権者】
【識別番号】506113602
【氏名又は名称】株式会社コナミデジタルエンタテインメント
(74)【代理人】
【識別番号】110000154
【氏名又は名称】弁理士法人はるか国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】森 博信
(72)【発明者】
【氏名】須磨 大
【合議体】
【審判長】藤本 義仁
【審判官】松田 直也
【審判官】吉村 尚
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-209110(JP,A)
【文献】特許第5515291(JP,B2)
【文献】特開2014-144349(JP,A)
【文献】特開2013-106969(JP,A)
【文献】特開2013-54576(JP,A)
【文献】特開2016-64144(JP,A)
【文献】TEKKEN World Tour announced, SEA regionals to be in Singapore,GAMEAXIS.com [online],2017年 5月26日,特に「TEKKEN World Tour」に関する記載を参照、[2020年12月17日検索],URL,https://www.gameaxis.com/e-sports/tekken-world-tour-announced-sea-regionals-singapore/
【文献】プロツアーに行く方法,マジック:ザ・ギャザリング 日本公式ウェブサイト [online],2017年 5月12日,[2020年12月17日検索],URL,https://mtg-jp.com/reading/bb/0018760/
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 9/24
A63F 13/00 - 13/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
大会会場に設置された入力手段に対する、ゲームプログラムがインストールされたユーザ端末を利用した第1操作に基づいて、第1大会への参加要求を受け付ける第1参加要求受付手段と、
前記第1大会への参加要求をした、前記ユーザ端末のユーザの前記第1大会への参加登録を行う第1参加登録手段と、
前記第1大会に参加登録した複数のユーザの各々の前記ユーザ端末にインストールされた前記ゲームプログラムに基づいて、当該複数のユーザが参加する前記第1大会に係るゲーム処理を実行する第1大会実行手段と、
前記ゲームプログラムがインストールされた前記ユーザ端末に対する第2操作に基づいて、前記第1操作をしなくても参加可能であり、前記第1大会に係るゲームが用いられる、前記第1大会とは異なる第2大会への参加要求を受け付ける第2参加要求受付手段と、
前記第2大会への参加要求をしたユーザの前記第2大会への参加登録を行う第2参加登録手段と、
前記第2大会に参加登録した複数のユーザの各々の前記ユーザ端末にインストールされた前記ゲームプログラムに基づいて、当該複数のユーザが参加する前記第2大会に係るゲーム処理を実行する第2大会実行手段と、
を含み、
前記第1大会に参加して前記第2大会に参加していないユーザと、前記第2大会に参加して前記第1大会に参加していないユーザと、が前記第1大会及び前記第2大会で対戦しない、
ゲームシステム。
【請求項2】
前記ゲームシステムは、前記第1大会又は前記第2大会の何れか一方を選択するための選択画像を、前記ユーザ端末に表示させる表示制御手段を更に含み、
前記第1参加要求受付手段は、前記選択画像において前記第1大会を選択する操作が受け付けられた後に、当該操作とは異なる前記第1操作を受け付けることで、前記第1大会への参加要求を受け付け、
前記第2参加要求受付手段は、前記選択画像において前記第2大会が選択された場合に、前記第2大会への参加要求を受け付ける、
請求項1に記載のゲームシステム。
【請求項3】
前記ゲームシステムは、
前記第1大会と前記第2大会の何れか一方を選択するための選択画像を、前記ユーザ端末に表示させる表示制御手段と、
前記第1大会への参加登録が行われていない場合に、前記選択画像における前記第1大会の表示を制限する表示制限手段と、
前記第1大会への参加登録が行われた場合に、前記選択画像における前記第1大会の表示制限を解除する制限解除手段と、
を含み、
前記第1操作は、前記選択画像を選択する操作以外の操作によって前記ユーザ端末に表示させたコードを前記入力手段に読み取らせる操作である、
請求項1又は2に記載のゲームシステム。
【請求項4】
前記ゲームシステムは、
前記第1大会に参加した前記複数のユーザの各々に対し、所定の報酬体系に基づいて報酬を付与する第1報酬付与手段と、
前記第2大会に参加した前記複数のユーザの各々に対し、前記第1大会と同じ前記所定の報酬体系に基づいて報酬を付与する第2報酬付与手段と、
を更に含む請求項1~3の何れか1項に記載のゲームシステム。
【請求項5】
前記所定の報酬体系は、前記ユーザの順位と、前記ユーザに付与される報酬と、の対応関係が定められた情報であり、
前記第1大会における前記所定の報酬体系と前記第2大会における前記所定の報酬体系とで、前記順位と前記報酬との対応関係が同じである、
請求項4に記載のゲームシステム。
【請求項6】
前記ゲームシステムでは、複数の大会会場の各々で前記第1大会が互いに異なる時期に開催され、
前記ゲームシステムは、
複数の前記大会会場の各々で開催される前記第1大会の開催時期と、現在時間と、に基づいて、複数の前記大会会場の各々で開催される前記第1大会のうち、開催中の前記第1大会を特定する特定手段と、
前記特定手段に特定された前記第1大会への参加要求をするための参加要求画像を前記ユーザ端末に表示させる表示制御手段と、
を更に含み、
前記第1参加要求受付手段は、前記参加要求画像を選択する操作が受け付けられた後に、当該操作とは異なる前記第1操作を受け付けることで、前記第1大会への参加要求を受け付ける、
請求項1~5の何れか1項に記載のゲームシステム。
【請求項7】
前記ゲームシステムは、前記第1大会で所定の成績を収めたユーザと、前記第2大会で所定の成績を収めたユーザと、が参加する第3大会に係るゲーム処理を実行する第3大会実行手段、
を更に含む請求項1~6の何れか1項に記載のゲームシステム。
【請求項8】
大会会場に設置された入力手段に対する、ゲームプログラムがインストールされたユーザ端末を利用した第1操作に基づいて、第1大会への参加要求を受け付ける第1参加要求受付手段と、
前記第1大会への参加要求をした、前記ユーザ端末のユーザの前記第1大会への参加登録を行う第1参加登録手段と、
前記第1大会に参加登録した複数のユーザの各々の前記ユーザ端末にインストールされた前記ゲームプログラムに基づいて、当該複数のユーザが参加する前記第1大会に係るゲーム処理を実行する第1大会実行手段と、
前記ゲームプログラムがインストールされた前記ユーザ端末に対する第2操作に基づいて、前記第1操作をしなくても参加可能であり、前記第1大会に係るゲームが用いられる、前記第1大会とは異なる第2大会への参加要求を受け付ける第2参加要求受付手段と、
前記第2大会への参加要求をしたユーザの前記第2大会への参加登録を行う第2参加登録手段と、
前記第2大会に参加登録した複数のユーザの各々の前記ユーザ端末にインストールされた前記ゲームプログラムに基づいて、当該複数のユーザが参加する前記第2大会に係るゲーム処理を実行する第2大会実行手段と、
を含み、
前記第1大会に参加して前記第2大会に参加していないユーザと、前記第2大会に参加して前記第1大会に参加していないユーザと、が前記第1大会及び前記第2大会で対戦しない、
ゲーム制御装置。
【請求項9】
請求項1~7の何れか1項に記載のゲームシステムとしてコンピュータを機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームシステム、ゲーム制御装置、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数のユーザが参加する大会を開催するゲームシステムが知られている。例えば、特許文献1には、実在の大会会場(例えば、ゲームセンターなどの店舗)にユーザを集めて大会を開催し、各ユーザに、大会会場内のゲーム装置から所定の参加登録操作をさせるゲームシステムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第5515291号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の技術では、ユーザは、大会に参加するために大会会場を訪れる必要があるので、遠方に住んでいるユーザは、大会に参加することが困難であった。この点、大会会場を訪れなくても大会に参加できるように、ユーザ端末からオンラインで大会に参加させることも考えられるが、この場合、大会会場を訪れたユーザと、大会会場を訪れていないユーザと、の区別がなくなるので、大会会場を用意した意味が薄れてしまい、大会の興趣性を十分に高めることができない。
【0005】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、大会の興趣性を高めることが可能なゲームシステム、ゲーム制御装置、及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係るゲームシステムは、所定の情報を取得することで、第1大会への参加要求を受け付ける第1参加要求受付手段と、前記第1大会への参加要求をしたユーザの前記第1大会への参加登録を行う第1参加登録手段と、前記第1大会に参加登録した複数のユーザが参加する前記第1大会に係るゲーム処理を実行する第1大会実行手段と、前記所定の情報を取得しなくても参加可能であり、前記第1大会に係るゲームが用いられる第2大会への参加要求を受け付ける第2参加要求受付手段と、前記第2大会への参加要求をしたユーザの前記第2大会への参加登録を行う第2参加登録手段と、前記第2大会に参加登録した複数のユーザが参加する前記第2大会に係るゲーム処理を実行する第2大会実行手段と、を含む。
【0007】
本発明の一態様に係るゲーム制御装置は、所定の情報を取得することで、第1大会への参加要求をしたユーザの前記第1大会への参加登録を行う第1参加登録手段と、前記第1大会に参加登録した複数のユーザが参加する前記第1大会に係るゲーム処理を実行する第1大会実行手段と、前記所定の情報を取得しなくても参加可能であり、前記第1大会に係るゲームが用いられる第2大会への参加要求をしたユーザの前記第2大会への参加登録を行う第2参加登録手段と、前記第2大会に参加登録した複数のユーザが参加する前記第2大会に係るゲーム処理を実行する第2大会実行手段と、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】ゲームシステムの全体構成を示す図である。
図2】大会会場の様子を示す図である。
図3】大会選択画像の一例を示す図である。
図4】オンライン大会画像の一例を示す図である。
図5】エントリー前のリアル大会画像の一例を示す図である。
図6】エントリー後のリアル大会画像の一例を示す図である。
図7】予選開始後のリアル大会画像の一例を示す図である。
図8】ゲームシステムで実現される機能のうち、本発明に関連する機能を示す機能ブロック図である。
図9】ユーザデータベースのデータ格納例を示す図である。
図10】リアル大会データベースのデータ格納例を示す図である。
図11】オンライン大会データベースのデータ格納例を示す図である。
図12】ユーザデータのデータ格納例を示す図である。
図13】ゲームシステムにおいて実行される処理の一例を示すフロー図である。
図14】ゲームシステムにおいて実行される処理の一例を示すフロー図である。
図15】ゲームシステムにおいて実行される処理の一例を示すフロー図である。
図16】変形例の機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[1.ゲームシステムの全体構成]
以下、本発明に係るゲームシステムの実施形態を図面に基づいて説明する。なお、図面において同一又は対応する構成には同一の符号を付し、繰り返しの説明を省略することがある。
【0010】
本実施形態のゲームシステムSは、大会を運営するためのシステムである。大会とは、例えば、ゲームやスポーツなどの競技に関するイベントであり、ユーザが互いに優劣を競うものである。例えば、大会は、競技会ということもできる。なお、ゲームとしては、電子的なゲーム(ビデオゲーム)に限られず、物理的なカードを用いたカードゲーム(例えば、トレーディングカードゲーム)であってもよいし、物理的な駒や石などを用いたボードゲーム(例えば、囲碁や将棋)であってもよい。例えば、ゲームの大会が開催される場合には、ユーザはゲームのユーザ(プレイヤ)であり、スポーツの大会が開催される場合には、ユーザは選手である。なお、大会は、人間と、コンピュータ(例えば、AIやロボット)又は架空の人間(例えば、ゲームキャラクタ)とが対戦するものであってもよい。
【0011】
例えば、大会では、1種目の優劣が競われてもよいし、複数種目の優劣が競われてもよい。なお、優劣は、例えば、勝敗、順位、得点などによって決まるようにしてもよい。また例えば、大会は、対戦に限られず、ユーザが互いに協力するものであってもよい。また例えば、大会では、ユーザが自分の端末を操作してもよいし、運営者によって専用の端末が用意されていてもよいし、特に端末が用いられなくてもよい。また例えば、大会は、いわゆるeスポーツと呼ばれる大会であってもよいし、特に賞金や景品がかけられていない大会であってもよい。
【0012】
また例えば、大会は、実在の大会会場において開催されてもよいし、特に大会会場を用意せずにオンライン上で開催されてもよい。例えば、大会会場は、ユーザを集める場所である。例えば、大会会場は、イベント会場、野球場、陸上競技場、音楽ホール、ゲームセンターなどである。
【0013】
図1は、ゲームシステムの全体構成を示す図である。図1に示すように、本実施形態に係るゲームシステムSは、ユーザ端末10、サーバ30、運営者端末50、及び読取装置70を含む。ユーザ端末10、サーバ30、及び運営者端末50の各々は、インターネットなどのネットワークNに接続され、データ通信が可能である。なお、図1では、ユーザ端末10、サーバ30、運営者端末50、及び読取装置70を1台ずつ示しているが、これらは複数台ずつあってもよい。
【0014】
ユーザ端末10は、ユーザが操作するコンピュータであり、携帯端末(例えば、スマートフォンなどの携帯電話又はタブレット型コンピュータ)、パーソナルコンピュータ、又は携帯ゲーム機等である。ユーザ端末10は、制御部11、記憶部12、通信部13、入力部14、表示部15、撮影部16、及びGPSセンサ17を含む。
【0015】
制御部11は、少なくとも1つのマイクロプロセッサを含む。例えば、制御部11は、複数のマイクロプロセッサを含んでもよい。制御部11は、オペレーティングシステムやその他のプログラムに従って処理を実行する。記憶部12は、主記憶部(例えば、RAM)及び補助記憶部(例えば、不揮発性の半導体メモリ)を含む。記憶部12は、プログラムやデータを記憶する。なお、例えば、ユーザ端末10がパーソナルコンピュータ等である場合、記憶部12は、例えばハードディスクドライブ又はソリッドステートドライブ等の補助記憶部を含むようにしてもよい。通信部13は、通信モジュールや通信インタフェースを含む。通信部13は、ネットワークNを介してデータ通信を行う。
【0016】
入力部14は、入力デバイスであり、例えば、ボタン、キー、レバー、ゲームコントローラ(ゲームパッド)、マウスやタッチパネルなどのポインティングデバイス、又はキーボード等を含んでもよい。また例えば、入力部14は、ユーザが音声によって入力操作を行うためのマイクを含んでもよい。表示部15は、例えば、液晶表示パネル又は有機ELディスプレイ等であり、制御部11の指示に従って画面を表示する。撮影部16は、カメラであり、例えば、CCDイメージセンサやCMOSイメージセンサなどの撮像素子を含む。なお、撮影部16が撮影した画像に基づいてユーザのジェスチャを解析することによって入力操作が行われるようにしてもよい。GPSセンサ17は、GPS受信機を含み、例えば、衛星からの信号を受信する。なお、入力部14、表示部15、撮影部16及びGPSセンサ17は、ユーザ端末10に内蔵されていなくともよく、ユーザ端末10に接続された外部装置であってもよい。
【0017】
サーバ30は、サーバコンピュータである。図1に示すように、サーバ30は、制御部31、記憶部32、及び通信部33を含む。制御部31、記憶部32、及び通信部33のハードウェア構成は、それぞれ制御部11、記憶部12、及び通信部13と同様であってよい。
【0018】
運営者端末50は、例えば、運営者が操作するコンピュータである。運営者端末50は、携帯端末(例えば、スマートフォンなどの携帯電話又はタブレット型コンピュータ)又はパーソナルコンピュータ等である。
【0019】
運営者は、例えば、大会の運営主体となる者である。運営者は、大会の主催者であってもよいし、主催者から運営業務を委託された者であってもよい。例えば、ゲームの大会であれば、ゲーム会社が運営者になってもよいし、ゲーム会社から委託された運営会社が運営者になってもよいし、ゲームユーザの中の有志が運営者になってもよい。
【0020】
運営者端末50は、制御部51、記憶部52、通信部53、入力部54、及び表示部55を含む。制御部51、記憶部52、通信部53、入力部54、及び表示部55のハードウェア構成は、それぞれ制御部11、記憶部12、通信部13、入力部14、及び表示部15と同様であってよい。
【0021】
運営者端末50には、読取装置70が接続されている。読取装置70は、画像読取装置であり、例えば、カメラ、スキャナ、コードリーダなどである。本実施形態では、読取装置70は、二次元コードを読み取り可能なコードリーダである。なお、読取装置70は、運営者端末50に内蔵されていてもよい。また、読取装置70は、タブレット端末、スマートフォン、パーソナルコンピュータなどのコンピュータであってもよい。
【0022】
なお、記憶部12,32,52に記憶されるものとして説明するプログラムやデータは、例えば、ネットワークNを介してユーザ端末10、サーバ30、及び運営者端末50に供給されるようにしてもよい。また、ユーザ端末10、サーバ30、及び運営者端末50は、情報記憶媒体(例えば、光ディスク又はメモリカード等)に記憶されたプログラム又はデータを読み取るための読取部(例えば、光ディスクドライブ又はメモリカードスロット)を含むようにしてもよい。そして、情報記憶媒体を介してユーザ端末10、サーバ30、及び運営者端末50にプログラムやデータが供給されるようにしてもよい。
【0023】
[2.大会の概要]
本実施形態では、ゲームのスコアを競う大会を一例として説明する。また、野球ゲームが用いられる場合を一例として説明するが、大会で用いられるゲームは、ゲーム形式・ジャンルを問わず任意のゲームであってよく、例えば、野球以外のスポーツゲーム(例えば、サッカーゲーム)、カードゲーム、アクションゲーム、ロールプレイングゲーム、シミュレーションゲーム、レースゲーム、ボードゲーム、又は格闘ゲームであってもよい。
【0024】
また、大会会場が用意された大会と、特に大会会場が用意されていない大会と、の2種類の大会を例に挙げて説明するが、大会は3種類以上あってもよい。以降、大会会場が用意された大会をリアル大会と記載し、大会会場が用意されていない大会をオンライン大会と記載する。
【0025】
まず、リアル大会の流れについて説明する。図2は、大会会場の様子を示す図である。図2に示すように、例えば、リアル大会に参加するユーザは、所定のエントリー受付期間中に、自分のユーザIDを含む二次元コードをユーザ端末10に表示させ、大会会場に設置された読取装置70に二次元コードを読み取らせる。読取装置70が読み取った二次元コードに含まれるユーザIDは、運営者端末50からサーバ30に送信され、リアル大会へのエントリーが完了する。
【0026】
例えば、リアル大会は、予選、準決勝、及び決勝戦が用意されており、エントリーを完了させたユーザは、予選の開始時間が訪れるのを待つ。予選の開始時間は、エントリー受付期間の終了時間と同じであってもよいし、エントリー受付期間の終了時間の所定時間だけ前又は後であってもよい。例えば、予選の開始後であっても、エントリーを受け付けるようにしてもよい。
【0027】
例えば、リアル大会にエントリーしたユーザは、各自でユーザ端末10を操作してゲームをプレイし、予選におけるスコアを競いあう。サーバ30は、各ユーザ端末10からゲームの状況を取得してもよいし、ゲームを実行する他のサーバからゲームの状況を取得してもよい。あるいは、サーバ30自身が、各ユーザ端末10からユーザの操作内容を取得してゲームを実行する場合には、記憶部32に記憶されたゲームの状況を参照してもよい。
【0028】
本実施形態では、ユーザ端末10とサーバ30との間で通信することによってゲームが実行されるため、ユーザは、大会会場の読取装置70にユーザ端末10をかざしてエントリーを済ませた後は、そのまま大会会場内でユーザ端末10を操作してゲームをプレイしてもよいし、大会会場周辺でユーザ端末10を操作してゲームをプレイしてもよい。サーバ30は、ユーザ端末10と通信することで、予選でのスコアを集計する。
【0029】
予選でのスコアは、野球ゲームの試合で対戦することで獲得されてもよいし、所定のミッションに挑戦することで獲得されてもよい。ミッションとしては、ゲームに関するものであればよく、例えば、野球ゲームであれば、打撃、投球、盗塁、バント、守備などの成功具合によってスコアが決定されるものであってもよい。本実施形態では、複数のステージが用意されており、ステージごとに所定のミッションが設定されている。ユーザは、ステージを1つずつクリアしていくことによって、スコアを獲得することができる。
【0030】
本実施形態では、予選における成績上位者が準決勝に進むことができる。例えば、予選の終了時間が訪れると、サーバ30は、リアル大会にエントリーしたユーザのスコアを集計し、成績上位者を準決勝に進むユーザとして決定する。ここでは、準決勝に進むことができるユーザを8人とするが、準決勝に進むことができるユーザは、任意の人数であってよく、例えば、数人程度であってもよいし、数十人~数百人程度であってもよい。
【0031】
例えば、準決勝は、グループAとグループBが用意されており、準決勝に進んだユーザは、同じグループの他のユーザとゲームのスコアを競う。準決勝のゲームと、予選のゲームと、は同じであってもよいし異なっていてもよい。なお、準決勝は、特にグループ分けされていなくてもよい。また、準決勝のグループの数は2つに限られず、3つ以上であってもよい。また、本実施形態では、各グループには、ユーザが4人ずつ割り振られるものとするが、各グループに割り振られるユーザの数は異なってもよい。例えば、各ユーザがどのグループに割り振られるかは、運営者が決定してもよいし、抽選によって決定してもよい。
【0032】
例えば、準決勝の各グループの上位2名(合計4名)が決勝戦に進むことができる。なお、決勝戦に進むことができるユーザは、任意の人数であってよく、例えば、各グループの上位1人だけが決勝戦に進むことができてもよいし、ユーザ数によっては、各グループの上位3人以上が決勝戦に進むことができてもよい。また例えば、運営者側で指定した招待者(例えば、前回大会の優勝者や後述するオンライン大会の成績優秀者)が決勝戦から参加できるようにしてもよい。
【0033】
準決勝におけるゲームシステムS内の処理は、予選と同様であり、サーバ30は、ユーザ端末10と通信してスコアを集計する。例えば、サーバ30は、準決勝の各グループの対戦が終了した場合にユーザのスコアを集計し、各グループの上位2名を決勝戦に進むユーザとして決定する。決勝戦におけるゲームシステムSの処理も、予選・準決勝と同様であり、サーバ30は、決勝戦が終了した場合にユーザのスコアを集計し、ユーザの順位を決定する。以上がリアル大会の流れとなる。
【0034】
一方、オンライン大会は、所定の開催期間中に、ユーザが自分のユーザ端末10を操作してゲームをプレイする。オンライン大会の開催期間は、リアル大会の開催期間と同じであってもよいし、多少異なっていてもよい。例えば、オンライン大会の開催期間と、リアル大会の開催期間と、は互いに一部の期間だけが重複していてもよいし、期間が全く重複していなくてもよい。
【0035】
オンライン大会は、特に会場を訪れてエントリーする必要がないので、ユーザは、どこにいてもエントリーすることができる。オンライン大会にエントリーしたユーザは、自分のユーザ端末10を操作してゲームをプレイする。サーバ30は、各ユーザ端末10からゲームの状況を取得してもよいし、ゲームを実行する他のサーバからゲームの状況を取得してもよい。あるいは、サーバ30自身が、各ユーザ端末10からユーザの操作内容を取得してゲームを実行する場合には、記憶部32に記憶されたゲームの状況を参照してもよい。サーバ30は、オンライン大会の終了時間が訪れると、その時点での各ユーザのスコアを集計して順位を決定する。
【0036】
以上のようにして、ユーザは、リアル大会とオンライン大会の少なくとも一方にエントリーすることができる。ユーザは、リアル大会だけにエントリーしてもよいし、オンライン大会だけにエントリーしてもよいし、リアル大会とオンライン大会の両方にエントリーしてもよい。両方にエントリーする場合には、先にリアル大会にエントリーしてもよいし、先にオンライン大会にエントリーしてもよいし、同時にリアル大会とオンライン大会にエントリーしてもよい。例えば、ユーザがユーザ端末10からゲームプログラムを起動すると、エントリーする大会を選択するための大会選択画像が表示部15に表示される。
【0037】
図3は、大会選択画像の一例を示す図である。図3に示すように、大会選択画像G1には、オンライン大会に参加するためのボタンB10が表示される。ユーザがボタンB10を選択すると、オンライン大会へのエントリーが完了し、オンライン大会をプレイするためのオンライン大会画像が表示部15に表示される。なお、ここでは、オンライン大会の開催期間前における事前エントリーを要しない場合を説明するが、オンライン大会には事前エントリーが存在してもよい。
【0038】
図4は、オンライン大会画像の一例を示す図である。図4に示すように、オンライン大会画像G2には、例えば、使用するキャラクタの組み合わせであるオーダーを編集するためのボタンB20が表示される。ユーザは、ボタンB20を選択することで、これから挑むステージで使用するオーダーを編集することができる。
【0039】
また例えば、オンライン大会画像G2には、オンライン大会で用意されたステージのリストを表示させるためのボタンB21、オンライン大会の概要説明を表示させるためのボタンB22、オンライン大会で獲得可能な報酬を表示させるためのボタンB23、オンライン大会における成績上位者を表示させるためのボタンB24、及びオンライン大会で獲得可能なポイントのリストを表示させるためのボタンB25が表示される。また例えば、オンライン大会画像G2の表示領域A26には、ユーザの現在のスコア(図4では、「累計プレイポイント」)、1ステージあたりのハイスコア、及びユーザの現在の順位が表示される。
【0040】
また例えば、オンライン大会画像G2には、オンライン大会に用意されたステージをプレイするためのボタンB27が表示される。オンライン大会では、複数のステージが用意されており、ユーザは、各ステージをクリアすることによってポイントを獲得する。ユーザが獲得したポイントの合計値がスコアとなる。ここでは、ユーザは、自分が保有するチケットを消費することによって、ステージに挑戦することができる場合を説明するが、特にチケットを消費することなく、ステージに挑戦できるようにしてもよい。
【0041】
なお、各ステージには、複数の難易度が存在し、ユーザは、自分が挑戦する難易度を選択できるようにしてもよい。例えば、難易度が低いほど、ステージをクリアしやすくなるが獲得するポイントが小さくなり、難易度が高いほど、ステージをクリアしにくくなるが獲得するポイントが大きくなるようにしてもよい。
【0042】
オンライン大会の終了時間が訪れると、サーバ30は、ユーザのスコアを集計して順位を決定する。そして、サーバ30は、オンライン大会にエントリーしたユーザに、順位に応じた報酬を付与する。報酬は、その場ですぐに付与されてもよいし、ゲームのトップ画面等から所定の受取操作が行われた場合に付与されてもよい。
【0043】
図3に戻り、大会選択画像G1には、リアル大会に参加するためのボタンB11が表示される。先述したように、リアル大会は、予選の開始前に事前エントリーする必要があるが、このエントリー期間外においては、ボタンB11がグレーアウト等されて選択できないようにしてもよい。なお、大会選択画像G1は、リアル大会の日程を表示するための表示領域A12を含んでもよい。ユーザがボタンB11を選択すると、リアル大会をプレイするためのリアル大会画像が表示部15に表示される。
【0044】
図5は、エントリー前のリアル大会画像の一例を示す図である。図5に示すように、リアル大会画像G3には、リアル大会にエントリーするための二次元コードC30が表示される。また、リアル大会画像G3には、大会規約を確認するためのボタンB31も表示される。ユーザがボタンB31を選択すると、大会規約が表示部15に表示される。なお、ユーザがボタンB32を選択すると、大会選択画像G1に戻る。
【0045】
二次元コードC30はユーザIDを含んでおり、大会会場の読取装置70が二次元コードC30を読み取ると、運営者端末50は、二次元コードC30に含まれるユーザIDをサーバ30に送信する。サーバ30は、運営者端末50から受信したユーザIDを、リアル大会にエントリー済みのユーザのリストに追加する。リストにユーザIDが追加されると、リアル大会のエントリーが完了する。例えば、リアル大会へのエントリーが完了した後は、リアル大会画像G3に二次元コードC30を表示させる必要がなくなるので、リアル大会画像G3の表示が変わる。
【0046】
図6は、エントリー後のリアル大会画像G3の一例を示す図である。図6に示すように、リアル大会へのエントリーが完了すると、リアル大会画像G3の表示が変わり、リアル大会の予選の開始時間まで待機する旨を示すメッセージが表示される。例えば、リアル大会画像G3の表示領域A33には、リアル大会の予選が開始するまでの残り時間が表示される。なお、ユーザがボタンB34を選択すると、大会選択画像G1に戻る。リアル大会の予選が開始すると、リアル大会画像G3の表示が変わり、予選におけるゲームをプレイ可能な状態となる。
【0047】
図7は、予選開始後のリアル大会画像G3の一例を示す図である。図7に示すように、リアル大会画像G3には、リアル大会のルール説明を表示させるためのボタンB35と、リアル大会の報酬を表示させるためのボタンB36と、現在のランキングを表示させるためのボタンB37と、が表示される。
【0048】
オンライン大会と同様、リアル大会では、複数のステージが用意されており、ユーザは、各ステージをクリアすることによってポイントを獲得する。ユーザが獲得したポイントの合計値がスコアとなる。例えば、リアル大会画像G3の表示領域A38には、現在のステージにおけるミッションの内容が表示される。
【0049】
なお、リアル大会でも、各ステージのミッションには、複数の難易度が存在し、ユーザは、自分が挑戦する難易度を選択できるようにしてもよい。例えば、ボタンB390は、最も低い初級の難易度で挑戦するためのボタンであり、初級のミッションをクリアした場合の獲得ポイントは100ポイントとなる。また例えば、ボタンB391は、2番目に低い中級の難易度で挑戦するためのボタンであり、中級のミッションをクリアした場合の獲得ポイントは300ポイントとなる。また例えば、ボタンB392は、2番目に高い上級の難易度で挑戦するためのボタンであり、上級のミッションをクリアした場合の獲得ポイントは500ポイントとなる。また例えば、ボタンB393は、最も高い超級の難易度で挑戦するためのボタンであり、上級のミッションをクリアした場合の獲得ポイントは700ポイントとなる。
【0050】
以降では、ボタンB390~B393を特に区別する必要のないときは、単にボタンB39と記載する。ユーザは、何れかのボタンB39を選択した状態で、リアル大会の試合を開始するためのボタンB40を選択すると、現在のステージに設定されたミッションに挑戦することができる。
【0051】
リアル大会の予選の終了時間が訪れると、サーバ30は、ユーザのスコアを集計して順位を決定する。そして、サーバ30は、成績上位者を準決勝に進むユーザとして決定する。また、サーバ30は、リアル大会の予選にエントリーしたユーザに、順位に応じた報酬を付与する。オンライン大会と同様、報酬は、その場ですぐに付与されてもよいし、ゲームのトップ画面等から所定の受取操作が行われた場合に付与されてもよい。準決勝及び決勝も、予選と同様の流れによって行われる。
【0052】
上記のように、本実施形態のゲームシステムSによれば、ユーザは、リアル大会とオンライン大会の好きな方にエントリーすることができる。リアル大会とオンライン大会を用意することにより、大会会場を訪れたユーザと、大会会場を訪れていないユーザと、の区別をつけることができ、大会会場を用意した意味が薄れることを防止し、大会の興趣性を高めることが可能な構成となっている。以降、当該構成の詳細を説明する。
【0053】
[3.ゲームシステムにおいて実現される機能]
図8は、ゲームシステムSで実現される機能のうち、本発明に関連する機能を示す機能ブロック図である。ここでは、主に、ユーザ端末10とサーバ30の機能について説明する。
【0054】
[3-1.サーバにおいて実現される機能]
図8に示すように、サーバ30では、データ記憶部300、第1参加要求受付部301、第1参加登録部302、第1大会実行部303、第1報酬付与部304、第2参加要求受付部305、第2参加登録部306、第2大会実行部307、及び第2報酬付与部308が実現される。なお、本実施形態では、サーバ30がゲーム制御装置に相当する。
【0055】
[データ記憶部]
データ記憶部300は、記憶部32を主として実現される。データ記憶部300は、ゲームを実行するために必要なデータを記憶する。ここでは、データ記憶部300が記憶するデータの一例として、ユーザデータベースDB1、リアル大会データベースDB2、及びオンライン大会データベースDB3を説明する。
【0056】
図9は、ユーザデータベースDB1のデータ格納例を示す図である。図9に示すように、ユーザデータベースDB1は、ユーザに関する情報が格納されるデータベースである。例えば、ユーザデータベースDB1には、ユーザを識別するためのユーザIDに関連付けて、ユーザの名前、ユーザの画像、ユーザが保有しているゲームアイテム・ゲーム内通貨といった情報が格納される。なお、ユーザデータベースDB1に格納される情報は、これらに限られず、例えば、ユーザのレベル、ユーザが保有するゲームキャラクタ、ユーザが設定したオーダーなどの情報が格納されていてもよい。
【0057】
図10は、リアル大会データベースDB2のデータ格納例を示す図である。図10に示すように、リアル大会データベースDB2は、リアル大会に関する情報が格納されるデータベースである。例えば、リアル大会データベースDB2には、リアル大会を識別するためのリアル大会IDに関連付けて、リアル大会の名前、大会会場の場所、開催期間、エントリー受付期間、予選開催期間、準決勝開催期間、決勝開催期間、報酬情報、エントリー情報、及びプレイ状況情報といった情報が格納される。
【0058】
エントリー受付期間は、例えば、エントリー受付期間の開始時間と終了時間とが格納される。予選開催期間は、例えば、予選の開始時間と終了時間とが格納される。準決勝開催期間は、例えば、準決勝の開始時間と終了時間が格納される。決勝開催期間は、例えば、決勝の開始時間と終了時間とが格納される。なお、これらの期間は、開始時間と終了時間によって特定されるのではなく、開始時間と期間の長さによって特定されてもよい。
【0059】
報酬情報は、例えば、リアル大会でユーザに付与される報酬を示す。本実施形態では、順位に応じた報酬が付与されるので、例えば、報酬情報には、順位と報酬との関係が定義される。また例えば、大会会場への来場特典として報酬が付与される場合には、報酬情報は、来場特典の報酬を示してもよい。また例えば、エントリー人数に応じた報酬が付与される場合には、報酬情報は、人数と報酬との関係を示してもよい。
【0060】
エントリー情報は、例えば、リアル大会にエントリーしたユーザのリストを示す。エントリー情報は、リアル大会にエントリーしたユーザのユーザIDが格納される。エントリー情報にユーザIDが格納されたユーザは、リアル大会にエントリー済みのユーザである。
【0061】
プレイ状況情報は、リアル大会における各ユーザのプレイ状況を示す情報である。例えば、プレイ状況情報は、ユーザIDに関連付けて、プレイ中のステージ、現在のスコア、及び現在の順位といった情報が格納される。なお、プレイ状況情報に格納される情報は、これらに限られず、例えば、ユーザが使用中のオーダーを示す情報が格納されていてもよいし、1ステージあたりのハイスコアが格納されていてもよい。
【0062】
図11は、オンライン大会データベースDB3のデータ格納例を示す図である。図11に示すように、オンライン大会データベースDB3は、オンライン大会に関する情報が格納されるデータベースである。例えば、オンライン大会データベースDB3には、オンライン大会を識別するためのオンライン大会IDに関連付けて、オンライン大会の名前、開催期間、報酬情報、エントリー情報、及びプレイ状況情報といった情報が格納される。報酬情報、エントリー情報、及びプレイ状況情報は、リアル大会データベースDB2で説明した通りである。
【0063】
なお、データ記憶部300に記憶されるデータは、上記の例に限られない。データ記憶部300は、大会の運営に必要なデータを記憶すればよい。例えば、データ記憶部300は、大会選択画像G1、オンライン大会画像G2、及びリアル大会画像G3を表示させるためのデータを記憶してもよい。
【0064】
[第1参加要求受付部]
第1参加要求受付部301は、制御部31を主として実現される。第1参加要求受付部301は、所定の情報を取得することで、リアル大会への参加要求を受け付ける。本実施形態では、サーバ30において第1参加要求受付部301が実現されるので、第1参加要求受付部301は、ネットワークNを介してリアル大会への参加要求を受信することになる。
【0065】
所定の情報とは、例えば、実在の大会会場においてユーザにより入力された情報、又は、大会会場においてユーザに提供された情報である。
【0066】
ユーザにより入力された情報とは、例えば、コンピュータに対して入力された情報、入力デバイスを使って入力された情報、又は、情報記憶媒体を読み込ませることで入力された情報である。また例えば、ユーザにより入力された情報は、ユーザ端末10を使って送信された情報である。また例えば、ユーザにより入力された情報は、読取装置70などに対してユーザが端末・紙・体の部位などをかざすことで入力された情報である。
【0067】
ユーザに提供された情報とは、例えば、大会会場において、運営者端末50の通信部53やその他の通信手段を介してユーザに与えられた情報、大会会場において提示された情報、又は、大会会場においてユーザに配布された紙などに記載された情報である。また例えば、ユーザに提供された情報は、大会会場などに設置された運営者端末50の表示部55やその他の表示手段に表示された情報である。また例えば、ユーザに提供された情報は、大会会場を訪れることを条件にしてユーザ端末10に送信された情報である。
【0068】
リアル大会は、例えば、大会会場において所定の情報を入力することが参加条件となる大会である。また例えば、リアル大会は、大会会場においてユーザが所定の情報を取得することが参加条件となる大会である。また例えば、リアル大会は、所定の情報をユーザ端末10からサーバ30にアップロードすることが参加条件となってもよいし、所定の情報に含まれるリンク先にアクセスすることが参加条件となってもよい。また例えば、リアル大会は、大会会場を訪れることが参加条件となる大会である。なお、リアル大会では、大会会場でゲームをプレイする必要はなく、いったん大会会場を訪れた後に他の場所に移動して参加してもよい。ユーザは、リアル大会に参加するか、オンライン大会に参加するか、を任意に選択することができる。リアル大会は、本発明に係る第1大会の一例である。このため、本実施形態でリアル大会と記載した箇所については、第1大会と読み替えることができる。
【0069】
参加要求とは、例えば、大会に参加するための情報を送信することである。例えば、参加要求は、ユーザIDやユーザ名などのユーザ識別情報を送信することである。また例えば、参加要求は、参加対象の大会を識別する情報を送信することである。例えば、参加要求は、ユーザIDとリアル大会の大会IDとを含む情報を送信することである。
【0070】
本実施形態では、第1参加要求受付部301は、ユーザ端末10に対する第1操作に基づくリアル大会への参加要求を大会会場において受け付ける。
【0071】
第1操作とは、例えば、ユーザ端末10に対する操作であり、リアル大会に参加するために予め定められた操作である。例えば、第1操作は、リアル大会とオンライン大会とを選択する画面から、リアル大会を選択することである。あるいは、第1操作は、リアル大会を選択することで表示された画像を選択することである。また例えば、第1操作は、参加要求情報を表示させるための操作である。また例えば、第1操作は、ユーザ端末10を大会会場内の所定の場所(例えば、読取装置70)にかざすことである。また例えば、第1操作は、ユーザ端末10の通信機能や読取機能を起動する操作である。本実施形態では、二次元コードC30を読取装置70にかざすこと(即ち、二次元コードC30を読取装置70に読み取らせること)が第1操作の一例である。このため、二次元コードC30を読取装置70にかざす(又は、二次元コードC30を読取装置70に読み取らせる)と記載した箇所については、第1操作と読み替えることができる。
【0072】
本実施形態では、第1参加要求受付部301は、ユーザ端末10に表示された二次元コードC30が読取装置70によって読み取られた場合に、リアル大会への参加要求を受け付ける。二次元コードC30は、本発明に係る参加要求情報の一例である。このため、本実施形態で二次元コードC30と記載した箇所については、参加要求情報と読み替えることができる。
【0073】
参加要求情報とは、例えば、大会への参加の意思を伝達するための情報である。例えば、参加要求情報は、ユーザIDやユーザ名などのユーザ識別情報を含む情報である。また例えば、参加要求情報は、画像として表示される情報である。例えば、参加要求情報は、バーコードや二次元コードなどのコード情報である。また例えば、参加要求情報は、大会を識別するための大会ID、エントリー用URL、会場を訪れたことを証明するためのパスワードなどを含む情報である。
【0074】
本実施形態では、第1参加要求受付部301は、大会選択画像G1においてリアル大会が選択された場合に、所定の情報を取得することで(例えば、大会会場においてユーザにより入力された情報、又は、大会会場においてユーザに提供された情報に基づいて)、リアル大会への参加要求を受け付けることになる。大会選択画像G1は、本発明に係る選択画像の一例である。このため、本実施形態で大会選択画像G1と記載した箇所については、選択画像と読み替えることができる。選択画像とは、例えば、リアル大会の選択肢(例えば、ボタンB11)と、オンライン大会の選択肢(例えば、ボタンB10)と、が表示される画面である。なお、選択肢は、ボタンではなく、他の画像で表示されてもよい。例えば、選択肢は、テキストとして表示されてもよいし、ハイパーリンクとして表示されてもよい。
【0075】
[第1参加登録部]
第1参加登録部302は、制御部31を主として実現される。第1参加登録部302は、リアル大会への参加要求をしたユーザのリアル大会へのエントリーを行う。エントリーは、参加登録と同様の意味であり、本実施形態でエントリーと記載した箇所は、参加登録と読み替えることである。
【0076】
参加登録とは、例えば、大会にユーザをエントリーさせることである。例えば、参加登録は、大会に参加するユーザとして登録することである。例えば、大会には、参加登録が行われたユーザ全員が参加できてもよいし、参加登録が行われたユーザの一部が参加できてもよい。一部のユーザが参加する場合には、大会に参加するユーザが抽選で選ばれてもよいし、成績の良いユーザ又は悪いユーザだけが参加できてもよい。
【0077】
例えば、第1参加登録部302は、第1参加要求受付部301が受け付けた参加要求に基づいて、リアル大会への参加要求をしたユーザのリアル大会へのエントリーを行う。例えば、第1参加登録部302は、リアル大会データベースDB2のエントリー情報に、第1参加要求受付部301が受け付けた参加要求に含まれるユーザIDを格納することによって、当該ユーザの参加登録を行う。ユーザの参加登録が行われると、リアル大会データベースDB2のプレイ状況情報に、当該ユーザに対応するレコードが生成される。
【0078】
[第1大会実行部]
第1大会実行部303は、制御部31を主として実現される。第1大会実行部303は、リアル大会に参加登録した複数のユーザが参加するリアル大会に係るゲーム処理を実行する。
【0079】
ゲーム処理とは、例えば、大会に参加するユーザの操作に基づいて、ゲームプログラムを実行することである。例えば、ゲーム処理は、大会の結果を決定することである。例えば、ゲーム処理は、大会におけるユーザの勝敗や順位を決定することである。
【0080】
例えば、第1大会実行部303は、リアル大会データベースDB2に格納されたプレイ状況情報を更新することによって、リアル大会に係るゲーム処理を実行する。例えば、第1大会実行部303は、ユーザ端末10からユーザの操作内容を取得し、当該操作内容に基づいて、プレイ情報を更新する。また例えば、第1大会実行部303は、ユーザ端末10におけるゲームの実行結果を取得し、当該実行結果に基づいて、プレイ情報を更新する。
【0081】
また例えば、第1大会実行部303は、リアル大会データベースDB2に格納されたプレイ状況情報に基づいて、リアル大会の結果を決定する。また例えば、第1大会実行部303は、リアルタイムクロック又はGPS信号等に基づいて取得された現在時間と、リアル大会データベースDB2に格納された予選開催期間、準決勝開催期間、及び決勝開催期間の各々と、に基づいて、予選、準決勝、及び決勝の各々が終了したか否かを判定する。例えば、第1大会実行部303は、予選、準決勝、及び決勝の各々が終了したと判定した場合に、プレイ状況情報に格納されたスコアを集計してユーザの順位を決定する。
【0082】
[第1報酬付与部]
第1報酬付与部304は、制御部31を主として実現される。第1報酬付与部304は、リアル大会に参加した複数のユーザの各々に対し、所定の報酬体系に基づいて報酬を付与する。
【0083】
報酬とは、例えば、ゲームアイテムやゲーム内通貨を付与することである。また例えば、報酬は、ゲーム内で用いられるものでなくてもよく、賞金や景品を付与することである。また例えば、報酬は、ゲーム内の所定のイベントへの参加権利を付与することである。また例えば、報酬は、他の大会への参加権利を付与することである。所定の報酬体系とは、例えば、報酬を得るための条件と、当該条件を満たした場合に得られる報酬の内容と、の関係である。報酬を得るための条件は、大会における順位・ランキング・スコア・勝率・勝利数などの条件である。
【0084】
本実施形態では、第1報酬付与部304は、リアル大会データベースDB2の報酬情報とプレイ状況情報とに基づいて、ユーザに付与する報酬を決定する。例えば、第1報酬付与部304は、プレイ状況情報が示す順位を取得し、報酬情報において、当該取得した順位に関連付けられた報酬を、ユーザに付与する報酬として決定する。
【0085】
例えば、第1報酬付与部304は、ユーザデータベースDB1において、ユーザIDに関連付けられたゲームアイテムを追加することによって報酬を付与する。また例えば、第1報酬付与部304は、ユーザデータベースDB1において、ユーザIDに関連付けられたゲーム内通貨を増加させることによって報酬を付与する。また例えば、トップ画面等から所定の受取操作をすることによってゲームアイテムやゲーム内通貨を付与する場合には、ユーザデータベースDB1にユーザが受け取り可能な報酬を示す情報を格納しておき、第1報酬付与部304は、当該情報を設定することによってユーザに報酬を付与する。
【0086】
[第2参加要求受付部]
第2参加要求受付部305は、制御部31を主として実現される。第2参加要求受付部305は、所定の情報を取得しなくても参加可能であり、リアル大会に係るゲームが用いられるオンライン大会への参加要求を受け付ける。本実施形態では、サーバ30において第2参加要求受付部305が実現されるので、第2参加要求受付部305は、ネットワークNを介してオンライン大会への参加要求を受信することになる。
【0087】
所定の情報を取得しなくても参加可能とは、例えば、大会会場における情報の入力又は提供がなくても参加なこと、参加条件がリアル大会とは異なること、ユーザ端末10に対する操作だけで参加可能なこと、大会会場で所定の情報を入力することが参加条件とはならないこと、大会会場で所定の情報を入力するという操作とは異なる操作をすること、大会会場において所定の情報を取得することが参加条件とはならないこと、リアル大会にエントリーするための所定の情報とは異なる情報に基づいて参加したり当該情報を取得するという行為とは異なる操作をすることで参加したりすること、大会会場を訪れなくても参加できること、リアル大会への参加要求をするための操作とは異なる操作をすることが参加条件となること、又は、オンライン大会への参加要求をするための画像をユーザ端末に表示させ、当該画像を選択することが参加条件となることである。
【0088】
リアル大会に係るゲームとは、例えば、ゲームプログラムの一部又は全部が一致することである。例えば、同じゲームプログラムにおける異なるモードを利用することである。例えば、ゲームプログラムの一部が一致する場合には、共通部分の割合(例えば、プログラムコードが同じ部分の割合)が所定割合以上あることである。また例えば、ゲームの登場人物や世界観の一部又は全部が一致することである。また例えば、ゲームのルール・進行方法・勝敗の決定方法の一部又は全部が一致することである。また例えば、ユーザがゲームで使用するゲームオブジェクト(ゲームキャラクタ・ゲームカード・ゲームアイテムなど)の一部又は全部が一致することである。また例えば、ゲームタイトルの一部又は全部が一致することである。また例えば、同一タイトルのゲームでバージョン・ゲーム機の機種、OSが違うことである。
【0089】
オンライン大会は、例えば、リアル大会とは参加条件が異なる大会である。また例えば、オンライン大会は、大会会場を訪れることが参加条件とはならない大会のことである。また例えば、オンライン大会は、通信接続可能な環境であれば、どの場所にいたとしても参加可能な大会のことである。オンライン大会は、本発明に係る第2大会の一例である。このため、本実施形態でオンライン大会と記載した箇所については、第2大会と読み替えることができる。
【0090】
本実施形態では、第2参加要求受付部305は、ユーザ端末10に対する第2操作に基づいて、オンライン大会への参加要求を受け付ける。
【0091】
第2操作とは、例えば、ユーザ端末10に対する操作であり、オンライン大会に参加するために予め定められた操作である。例えば、第2操作は、リアル大会とオンライン大会とを選択する画面から、オンライン大会を選択することである。あるいは、第2操作は、オンライン大会を選択することで表示された画像を選択することである。ボタンB10を選択することは、第2操作の一例である。このため、本実施形態でボタンB10を選択と記載した箇所は、第2操作と読み替えることができる。
【0092】
本実施形態では、第2参加要求受付部305は、大会選択画像G1においてオンライン大会が選択された場合に、オンライン大会への参加要求を受け付ける。例えば、第2参加要求受付部305は、大会選択画像G1においてボタンB10が選択されたことを示す通知を受信することによって、オンライン大会への参加要求を受け付ける。なお、参加要求の意味は、リアル大会と同様であり、オンライン大会への参加要求は、ユーザIDとオンライン大会の大会IDとを含む。
【0093】
[第2参加登録部]
第2参加登録部306は、制御部31を主として実現される。第2参加登録部306は、オンライン大会への参加要求をしたユーザのオンライン大会へのエントリーを行う。エントリーと参加登録とが同様の意味であることは、リアル大会と同様である。例えば、第2参加登録部306は、第2参加要求受付部305が受け付けた参加要求に基づいて、オンライン大会への参加要求をしたユーザのオンライン大会へのエントリーを行う。例えば、第2参加登録部306は、オンライン大会データベースDB3のエントリー情報に、第2参加要求受付部305が受け付けた参加要求に含まれるユーザIDを格納することによって、当該ユーザの参加登録を行う。ユーザの参加登録が行われると、オンライン大会データベースDB3のプレイ状況情報に、当該ユーザに対応するレコードが生成される。
【0094】
[第2大会実行部]
第2大会実行部307は、制御部31を主として実現される。第2大会実行部307は、オンライン大会に参加登録した複数のユーザが参加するオンライン大会に係るゲーム処理を実行する。ゲーム処理の意味は、第1大会実行部303で説明した通りである。
【0095】
例えば、第2大会実行部307は、オンライン大会データベースDB3に格納されたプレイ状況情報を更新することによって、オンライン大会に係るゲーム処理を実行する。例えば、第2大会実行部307は、ユーザ端末10からユーザの操作内容を取得し、当該操作内容に基づいて、プレイ情報を更新する。また例えば、第2大会実行部307は、ユーザ端末10におけるゲームの実行結果を取得し、当該実行結果に基づいて、プレイ情報を更新する。
【0096】
また例えば、第2大会実行部307は、オンライン大会データベースDB3に格納されたプレイ状況情報に基づいて、オンライン大会の結果を決定する。また例えば、第2大会実行部307は、リアルタイムクロック又はGPS信号等に基づいて取得された現在時間と、オンライン大会データベースDB3に格納された開催期間と、に基づいて、オンライン大会が終了したか否かを判定する。例えば、第2大会実行部307は、オンライン大会が終了したと判定した場合に、プレイ状況情報に格納されたスコアを集計してユーザの順位を決定する。
【0097】
[第2報酬付与部]
第2報酬付与部308は、制御部31を主として実現される。第2報酬付与部308は、オンライン大会に参加した複数のユーザの各々に対し、リアル大会と同じ所定の報酬体系に基づいて報酬を付与する。報酬や報酬体系の意味は、第1報酬付与部304で説明した通りである。
【0098】
例えば、所定の報酬体系は、ユーザの順位と、ユーザに付与される報酬と、の対応関係が定められた情報であり、リアル大会における所定の報酬体系とオンライン大会における所定の報酬体系とで、順位と報酬との対応関係が同じである場合を説明するが、順位と報酬との対応関係は異なってもよい。なお、複数のリアル大会と複数のオンライン大会とが存在する場合には、これら複数のリアル大会と複数のオンライン大会の全ての報酬体系が同じであってもよいし、同時期に開催されるリアル大会とオンライン大会の報酬体系だけが同じであってもよい。
【0099】
順位とは、例えば、ユーザのランキングである。例えば、大会の全ユーザの中の順位である。また例えば、ユーザがグループに分けられる場合には、グループ内での順位である。例えば、ユーザの順位は、ユーザのスコアによって決まっても良いし、勝ち数の多さ、負け数の少なさ、勝率の高さで決まっても良い。なお、スコアとしては、ゲームの結果の良し悪しを示すポイントのようなものであってもよいし、対戦結果に応じてユーザが獲得する勝ち点のようなものであってもよい。
【0100】
本実施形態では、第2報酬付与部308は、オンライン大会データベースDB3の報酬情報とプレイ状況情報とに基づいて、ユーザに付与する報酬を決定する。例えば、第2報酬付与部308は、プレイ状況情報が示す順位を取得し、報酬情報において、当該取得した順位に関連付けられた報酬を、ユーザに付与する報酬として決定する。
【0101】
例えば、第2報酬付与部308は、ユーザデータベースDB1において、ユーザIDに関連付けられたゲームアイテムを追加することによって報酬を付与する。また例えば、第1報酬付与部304は、ユーザデータベースDB1において、ユーザIDに関連付けられたゲーム内通貨を増加させることによって報酬を付与する。また例えば、トップ画面等から所定の受取操作をすることによってゲームアイテムやゲーム内通貨を付与する場合には、ユーザデータベースDB1にユーザが受け取り可能な報酬を示す情報を格納しておき、第2報酬付与部308は、当該情報を設定することによってユーザに報酬を付与する。
【0102】
[3-2.ユーザ端末において実現される機能]
図8に示すように、ユーザ端末10では、データ記憶部100及び表示制御部101が実現される。
【0103】
[データ記憶部]
データ記憶部100は、記憶部12を主として実現される。データ記憶部100は、ゲームを実行するために必要なデータを記憶する。ここでは、データ記憶部100が記憶するデータの一例として、ユーザデータDT1を説明する。
【0104】
図12は、ユーザデータDT1のデータ格納例を示す図である。図12に示すように、ユーザデータDT1は、ユーザデータベースDB1のうち、ユーザ端末10を操作するユーザのユーザIDに対応するデータである。ユーザデータDT1に格納される個々の情報は、ユーザデータベースDB1で説明した通りである。
【0105】
なお、データ記憶部100に記憶されるデータは、上記の例に限られない。データ記憶部100は、大会の運営に必要なデータを記憶すればよい。例えば、データ記憶部100は、大会選択画像G1、オンライン大会画像G2、及びリアル大会画像G3を表示させるためのデータを記憶してもよい。
【0106】
[表示制御部]
表示制御部101は、制御部11を主として実現される。表示制御部101は、各種画像を表示部15に表示させる。例えば、本実施形態では、大会会場には、読取装置70が設置されているので、表示制御部101は、第1操作に基づいて、リアル大会への参加要求を行うための二次元コードC30をユーザ端末10に表示させる。表示制御部101は、二次元コードC30を生成して表示させてもよいし、サーバ30から受信した二次元コードC30を表示させてもよい。また例えば、表示制御部101は、リアル大会又はオンライン大会の何れか一方を選択するための大会選択画像G1を、ユーザ端末10に表示させる。
【0107】
[4.ゲームシステムにおいて実行される処理]
図13図15は、ゲームシステムSにおいて実行される処理の一例を示すフロー図である。図13図15に示す処理は、制御部11が記憶部12に記憶されたプログラムに従って動作し、制御部31が記憶部32に記憶されたプログラムに従って動作し、制御部51が記憶部52に記憶されたプログラムに従って動作することによって実行される。以降説明する処理は、機能ブロックが実行する処理の一例である。
【0108】
図13に示すように、まず、ユーザ端末10においては、ゲームプログラムが起動して大会選択画像G1を表示させるための操作が行われると、制御部11は、サーバ30に対し、大会選択画像G1の表示要求を送信する(S101)。表示要求は、所定の形式で行われるようにすればよく、大会選択画像G1を識別するための情報を含むものとする。これにより、サーバ30は、どの画像の表示要求を受信したかを特定することができる。また、ユーザ端末10からサーバ30に対して何らかの情報が送信される場合には、ユーザIDも送信されるものとする。これにより、サーバ30は、どのユーザ端末10から情報を受信したかを特定することができる。この点は、以降の処理でも同様である。
【0109】
サーバ30においては、表示要求を受信すると、制御部31は、リアル大会データベースDB2に基づいて、開催中のリアル大会を特定する(S301)。S301においては、制御部31は、リアルタイムクロック又はGPS信号等により取得した現在時間と、リアル大会データベースDB2に格納された開催期間と、に基づいて、開催中のリアル大会を特定する。例えば、制御部31は、現在時間が開催期間に含まれるリアル大会を、開催中のリアル大会として特定する。
【0110】
制御部31は、S301において特定した開催中のリアル大会に関する情報を送信する(S303)。S303においては、制御部31は、開催中のリアル大会のリアル大会ID、大会名、大会会場、及び開催期間といった情報を送信する。
【0111】
ユーザ端末10においては、開催中のリアル大会に関する情報を受信すると、制御部11は、受信した当該情報に基づいて、大会選択画像G1を表示部15に表示させる(S103)。なお、開催中のリアル大会が存在しなかった場合には、リアル大会に参加するためのボタンB11がグレーアウト等されて選択できないようにしてもよい。
【0112】
制御部11は、入力部14の検出信号に基づいて、ユーザの操作を特定する(S105)。ここでは、オンライン大会に参加するためのボタンB10を選択する操作と、リアル大会に参加するためのボタンB11を選択する操作と、の何れかが行われるものとする。ユーザがオンライン大会に参加するためのボタンB10を選択した場合(S105;オンライン大会)、制御部11は、サーバ30に対し、ボタンB10が選択されたことを通知する(S107)。S107においては、制御部11は、ボタンB10を識別する情報を送信する。
【0113】
サーバ30においては、通知を受信すると、制御部31は、オンライン大会データベースDB3に基づいて、ユーザがエントリー済みであるか否かを判定する(S305)。S305においては、制御部31は、オンライン大会データベースDB3のエントリー情報に、ボタンB10を選択したユーザのユーザIDが存在するか否かを判定することになる。
【0114】
ユーザがエントリーしていないと判定された場合(S305;N)、制御部31は、オンライン大会へのエントリー処理を実行する(S307)。S307においては、制御部31は、オンライン大会データベースDB3のエントリー情報に、ボタンB10を選択したユーザのユーザIDを追加する。そして、制御部31は、プレイ状況情報を新たに生成し、当該ユーザIDと、ステージやスコアなどの初期値を格納する。これにより、ユーザのオンライン大会へのエントリーが完了する。
【0115】
一方、ユーザがエントリー済みであると判定された場合(S305;Y)、制御部31は、オンライン大会データベースDB3に基づいて、ユーザ端末10に対し、ユーザのプレイ状況情報を送信する(S307)。S307においては、制御部31は、オンライン大会データベースDB3のうち、ボタンB10を選択したユーザのユーザIDに対応するレコードのプレイ状況情報を送信することになる。
【0116】
ユーザ端末10においては、プレイ状況情報を受信すると、制御部11は、受信したプレイ状況情報に基づいて、オンライン大会画像G2を表示部15に表示させる(S109)。以降、ユーザ端末10とサーバ30との間でオンライン大会の処理が実行される(S111,S311)。S111においては、ユーザ端末10は、ユーザの操作内容をサーバ30に送信し、S311においては、サーバ30は、ユーザの操作内容に基づいてオンライン大会のゲームを実行してプレイ状況情報を更新する。例えば、サーバ30は、ユーザがステージをクリアしたか否かを判定し、ユーザがステージをクリアした場合にはスコアを増加させ、次のステージに進むようにプレイ状況情報を更新する。
【0117】
サーバ30においては、制御部31は、オンライン大会データベースDB3に基づいて、オンライン大会の終了時間が訪れたか否かを判定する(S313)。S313においては、制御部31は、リアルタイムクロック又はGPS信号等により取得した現在時間と、オンライン大会データベースDB3に格納された開催期間と、に基づいて、オンライン大会の終了時間が訪れたか否かを判定する。例えば、制御部31は、現在時間が開催期間よりも後であれば、オンライン大会の終了時間が訪れたと判定する。
【0118】
オンライン大会の終了時間が訪れたと判定された場合(S313;Y)、制御部31は、オンライン大会データベースDB3に基づいて、オンライン大会にエントリーしたユーザに対し、当該ユーザの順位に基づいて報酬を付与し(S315)、本処理は終了する。S315においては、制御部31は、オンライン大会データベースDB3のプレイ状況情報に格納されたスコアを集計し、最終的な順位を決定する。そして、制御部31は、オンライン大会データベースDB3の報酬情報に基づいて、オンライン大会にエントリーしたユーザごとに、当該ユーザの順位に応じた報酬を付与する。
【0119】
一方、S105において、ユーザがリアル大会に参加するためのボタンB11を選択した場合(S105;リアル大会)、図14に移り、制御部11は、サーバ30に対し、ボタンB11が選択されたことを示す通知を送信する(S113)。S113においては、制御部11は、ボタンB11を識別する情報を送信する。
【0120】
サーバ30においては、通知を受信すると、制御部31は、リアル大会データベースDB2に基づいて、ユーザがエントリー済みであるか否かを判定する(S317)。S317においては、制御部31は、リアル大会データベースDB2のエントリー情報に、ボタンB11を選択したユーザのユーザIDが存在するか否かを判定することになる。
【0121】
ユーザがエントリーしていないと判定された場合(S317;N)、制御部31は、ユーザ端末10に対し、ユーザがエントリーしていないことを通知する(S319)。なお、S319における通知には、リアル大会の大会IDが含まれていてもよい。また、S319においては、制御部31は、二次元コードC30を生成してユーザ端末10に送信してもよい。
【0122】
ユーザ端末10においては、通知を受信すると、制御部11は、二次元コードC30を生成してリアル大会画像G3に表示させる(S115)。S115においては、制御部11は、記憶部12に記憶されたユーザIDに基づいて二次元コードC30を生成する。例えば、二次元コードC30には、ユーザIDと、リアル大会の大会IDと、を含むようにしてもよい。S115において表示されるリアル大会画像G3は、図5の状態となる。S115の処理が実行されると、ユーザは、大会会場の読取装置70にユーザ端末10をかざすことになる。
【0123】
大会会場内の運営者端末50においては、制御部51は、読取装置70により二次元コードC30が読み取られたか否かを判定する(S501)。S501においては、制御部51は、読取装置70が撮影した画像を解析し、開催中のリアル大会の大会IDを含む二次元コードC30を検出したか否かを判定する。二次元コードC30の解析自体は、公知の種々の手法を適用可能である。
【0124】
二次元コードC30が読み取られたと判定された場合(S501;Y)、制御部51は、二次元コードC30に含まれるユーザIDとともに、リアル大会へのエントリー要求を送信する(S503)。エントリー要求は、所定の形式で行われるようにすればよく、例えば、エントリーするリアル大会の大会IDと、エントリーさせるユーザのユーザIDと、を含む。
【0125】
サーバ30においては、エントリー要求を受信すると、制御部31は、リアル大会データベースDB2に基づいて、リアル大会へのエントリー処理を実行する(S321)。S321においては、制御部31は、リアル大会データベースDB2のエントリー情報に、二次元コードC30に含まれるユーザIDを追加する。そして、制御部31は、プレイ状況情報を新たに生成し、当該ユーザIDと、ステージやスコアなどの初期値を格納する。これにより、ユーザのリアル大会へのエントリーが完了する。
【0126】
制御部31は、リアル大会の予選の開始時間が訪れたか否かを判定する(S323)。S323においては、制御部31は、リアルタイムクロック又はGPS信号等により取得した現在時間と、リアル大会データベースDB2に格納された予選の開始時間と、に基づいて、リアル大会の予選の開始時間が訪れたか否かを判定する。例えば、制御部31は、現在時間が予選の開始時間よりも後であれば、リアル大会の予選の開始時間が訪れたと判定する。
【0127】
予選の開始時間が訪れたと判定されない場合(S323;N)、制御部31は、ユーザ端末10に対し、予選の開始前であることを通知する(S325)。この通知には、予選の開始時間が含まれていてもよい。
【0128】
ユーザ端末10においては、通知を受信すると、制御部11は、予選開始まで待機する旨のメッセージをリアル大会画像G3に表示させる(S117)。S117において表示されるリアル大会画像G3は、図6の状態となる。
【0129】
一方、予選の開始時間が訪れたと判定された場合(S323;Y)、図15に移り、制御部31は、リアル大会データベースDB2に基づいて、ユーザ端末10に対し、ユーザのプレイ状況情報を送信する(S327)。S327においては、制御部31は、リアル大会データベースDB2のうち、ボタンB11を選択したユーザのユーザIDに対応するレコードのプレイ状況情報を送信することになる。
【0130】
ユーザ端末10においては、プレイ状況情報を受信すると、制御部11は、受信したプレイ状況情報に基づいて、リアル大会画像G3を表示部15に表示させる(S119)。以降、ユーザ端末10とサーバ30との間でリアル大会の処理が実行される(S121,S329)。S121においては、ユーザ端末10は、ユーザの操作内容をサーバ30に送信し、S329においては、サーバ30は、ユーザの操作内容に基づいてリアル大会のゲームを実行してプレイ状況情報を更新する。例えば、サーバ30は、ユーザがステージをクリアしたか否かを判定し、ユーザがステージをクリアした場合にはスコアを増加させ、次のステージに進むようにプレイ状況情報を更新する。
【0131】
サーバ30においては、制御部31は、リアル大会データベースDB2に基づいて、リアル大会の予選の終了時間が訪れたか否かを判定する(S331)。S331においては、制御部31は、リアルタイムクロック又はGPS信号等により取得した現在時間と、リアル大会データベースDB2に格納された予選の終了時間と、に基づいて、リアル大会の予選の終了時間が訪れたか否かを判定する。例えば、制御部31は、現在時間が予選の終了時間よりも後であれば、リアル大会の予選の終了時間が訪れたと判定する。
【0132】
リアル大会の予選の終了時間が訪れたと判定された場合(S331;Y)、制御部31は、準決勝に進むユーザを決定し(S333)、リアル大会データベースDB2に基づいて、リアル大会の予選にエントリーしたユーザに対し、当該ユーザの順位に基づいて報酬を付与し(S335)、本処理は終了する。S333においては、制御部31は、オンライン大会データベースDB3のプレイ状況情報に格納されたスコアを集計し、最終的な順位を決定する。そして、制御部31は、上位8名を準決勝に進むユーザとして決定する。S335では、制御部31は、リアル大会データベースDB2の報酬情報に基づいて、リアル大会にエントリーしたユーザごとに、当該ユーザの順位に応じた報酬を付与する。以降、リアル大会の準決勝及び決勝が行われることになる。準決勝及び決勝も、予選と同様の処理が実行される。例えば、S121とS329の処理が実行され、S331~S335の処理が実行されて、最終的な順位と報酬が決定される。
【0133】
以上説明したゲームシステムSによれば、大会会場において入力又は提供された情報に基づいて参加可能なリアル大会と、大会会場における情報の入力又は提供がなくても参加可能なオンライン大会と、が互いに別の大会として1つのシステム内で開催されてこれらを区別することで、大会会場を用意した意味が薄れることを防止できるので、大会の興趣性を高めることができる。また例えば、リアル大会のシステムと、オンライン大会のシステムと、を別々に作成する場合に比べてコストを抑制することができる。
【0134】
また、ユーザ端末10に対する第1操作に基づくリアル大会への参加要求を大会会場において受け付けるため、ユーザが大会会場を訪れたことを特定しやすくなる。
【0135】
また、ユーザ端末10に表示された二次元コードC30を読取装置70で読み取らせることで、ユーザが大会会場を訪れたことを確実に特定することができる。
【0136】
また、リアル大会又はオンライン大会のうち、大会選択画像G1から選択した方の大会の参加要求が行われるので、参加要求をするための操作をしやすくなり、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0137】
また、リアル大会とオンライン大会とで報酬体系を同じにすることで、報酬体系を分かりやすくすることができる。
【0138】
また、リアル大会の参加者はオンライン大会の参加者よりも少なくなりがちであり、オンライン大会よりもリアル大会に参加した方が、順位が良くなりやすく良い報酬をもらいやすくなる。
【0139】
[5.変形例]
なお、本発明は、以上に説明した実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更可能である。
【0140】
図16は、変形例の機能ブロック図である。図16に示すように、以降説明する変形例では、実施形態で説明した機能に加えて、位置情報取得部309、判定部310、表示制限部311、制限解除部312、特定部313、及び第3大会実行部314が実現される。
【0141】
(1)例えば、実施形態では、ユーザ端末10に二次元コードC30を表示させ、大会会場の読取装置70に読み取らせることによってリアル大会へのエントリーが完了する場合を説明したが、リアル大会へのエントリー方法は、実施形態の例に限られない。例えば、大会会場で二次元コードC30が提示されており、ユーザ端末10で当該二次元コードC30を読み取ることによって、リアル大会へのエントリーが完了してもよい。
【0142】
本変形例では、大会会場において、リアル大会への参加要求を行うための二次元コードC30が提示されている。例えば、大会会場において、二次元コードC30が印刷された紙が配布されてもよいし、二次元コードC30が印刷された紙やボードなどが掲示されていてもよい。また例えば、大会会場にいる人や大会会場に配置された物体自身に二次元コードC30が印刷されていてもよい。また例えば、大会会場にある運営者端末50の表示部55又はその他の表示手段に二次元コードC30を表示させてもよい。例えば、二次元コードC30には、リアル大会にエントリーするための情報が含まれていればよく、例えば、リアル大会の大会IDが含まれていてもよいし、所定のパスワードやURLなどが含まれていてもよい。
【0143】
変形例(1)のユーザ端末10は、第1操作に基づいて、二次元コードC30を読み取る。この場合の第1操作は、二次元コードC30を読み取るための操作であり、例えば、ユーザ端末10で撮影部16を起動させる操作、ユーザ端末10の位置や向きを変えて撮影部16の撮影範囲内に二次元コードC30を収める操作、又は撮影ボタンを押す操作などである。なお、ユーザ端末10には、二次元コードC30を解析するためのプログラムが記憶されており、ユーザ端末10は、撮影部16の撮影画像から二次元コードC30を検出可能とする。
【0144】
本変形例の第1参加要求受付部301は、二次元コードC30がユーザ端末10によって読み取られた場合に、リアル大会への参加要求を受け付ける。例えば、ユーザ端末10は、二次元コードC30を読み取ると、二次元コードC30に含まれる情報(例えば、大会IDなど)をサーバ30に送信する。サーバ30の第1参加要求受付部301は、当該情報を受信すると、リアル大会データベースDB2のエントリー情報にユーザIDを追加し、ユーザのエントリーを完了させる。エントリー処理自体は、実施形態と同様である。
【0145】
変形例(1)によれば、大会会場で提示された二次元コードC30をユーザ端末10で読み取らせることで、ユーザが大会会場を訪れたことを確実に特定することができる。
【0146】
(2)また例えば、リアル大会にエントリーするための参加要求情報としては、二次元コードC30のような画像が用いられる必要はなく、ユーザ端末10から運営者端末50に対して所定の情報が送信されることによって、リアル大会へのエントリーが完了してもよい。即ち、画像の読み取りを要することなく、情報を送受信することによって、リアル大会へのエントリーが完了してもよい。
【0147】
実施形態と同様に、本変形例でも、大会会場には、ユーザ端末10との間で通信可能な運営者端末50が設置されている。運営者端末50は、本発明に係る通信装置の一例である。このため、運営者端末50と記載した箇所は、通信装置と読み替えることができる。
【0148】
通信装置とは、例えば、無線LANルータや赤外線受信機などの通信機器であってもよいし、当該通信機器を含むコンピュータであってもよい。また例えば、通信装置は、原則として大会会場にある端末との通信を確立する通信装置である。また例えば、通信装置は、大会会場内にない端末とは通信しない通信装置である。また例えば、通信装置は、大会会場において、Bluetooth(登録商標)、WiFiダイレクト(登録商標)、LAN(Local Area Network)、WiFiといった近距離無線通信等の無線通信を確立する通信装置である。
【0149】
また例えば、通信装置は、当該装置から送信される電波を受信可能な領域内にあるユーザ端末との間で無線通信可能な装置である。また例えば、通信装置は、インターネット接続されていない、大会会場に限定の有線LANに接続された装置(この場合、ユーザ端末は有線LANに接続されることになる)である。また例えば、通信装置は、大会会場の全域にあるユーザ端末10と通信可能でなくてもよく、大会会場のうちの一部領域内にあるユーザ端末10とだけ通信可能である。
【0150】
ユーザ端末10は、第1操作に基づいて、リアル大会への参加要求を行うための参加要求情報を運営者端末50に送信する。この場合の第1操作は、参加要求情報を運営者端末50に送信するための操作であり、例えば、所定のボタンを選択することであったり、ユーザ端末10の無線通信機能を起動する操作であったりしてもよい。また例えば、参加要求情報は、データ通信によって送受信される情報であればよい。例えば、参加要求情報は、ユーザIDを含むものとする。
【0151】
第1参加要求受付部301は、ユーザ端末10から送信された参加要求情報が運営者端末50で受信された場合に、リアル大会への参加要求を受け付ける。第1参加要求受付部301は、運営者端末50がユーザ端末10から受信した参加要求情報を受信することによって、リアル大会への参加要求を受け付ける。第1参加登録部302は、第1参加要求受付部301が受信した参加要求情報に基づいて、エントリー処理を実行する。エントリー処理自体は、実施形態と同様である。
【0152】
変形例(2)によれば、大会会場でユーザ端末10から送信された参加要求情報を運営者端末50に受信させることで、ユーザが大会会場を訪れたことを特定しやすくなる。
【0153】
(3)また例えば、変形例(2)では、ユーザ端末10から運営者端末50に対して所定の情報が送信されることによって、リアル大会へのエントリーが完了する場合を説明したが、これとは逆に、運営者端末50からユーザ端末10に対して所定の情報が送信されることによって、リアル大会へのエントリーが完了してもよい。
【0154】
ユーザ端末10は、第1操作に基づいて、リアル大会への参加要求を行うための参加要求情報を運営者端末50から受信する。この場合の第1操作は、参加要求情報を運営者端末50から受信するための操作であり、例えば、所定のボタンを選択することであったり、ユーザ端末10の無線通信機能を起動する操作であったりしてもよい。また例えば、参加要求情報は、データ通信によって送受信される情報であればよい。例えば、参加要求情報は、大会IDを含んでいてもよいし、リアル大会専用のパスコードを含んでいてもよい。他にも例えば、参加要求情報は、リアル大会のエントリー専用のURLを含んでいてもよい。
【0155】
第1参加要求受付部301は、運営者端末50から送信された参加要求情報がユーザ端末10で受信された場合に、リアル大会への参加要求を受け付ける。例えば、ユーザ端末10は、運営者端末50から参加要求情報を受信することに応じて、リアル大会への参加要求をサーバ30に送信する。実施形態では、第1参加要求受付部301は、運営者端末50から参加要求を受信していたが、本変形例では、ユーザ端末10から参加要求を受信することになる。第1参加登録部302は、第1参加要求受付部301が受信した参加要求情報に基づいて、エントリー処理を実行する。エントリー処理自体は、実施形態と同様である。
【0156】
変形例(3)によれば、大会会場で運営者端末50から送信された参加要求情報をユーザ端末10に受信させることで、ユーザが大会会場を訪れたことを確実に特定することができる。
【0157】
(4)また例えば、ユーザ端末10のGPSセンサ17が検出した位置情報をリアル大会のエントリーに利用してもよい。即ち、ユーザ端末10のGPSセンサ17が検出した位置情報が大会場内又はその周辺を示している場合に、ユーザが大会会場を訪れたとみなし、リアル大会へのエントリーが許可されてもよい。
【0158】
変形例(4)のゲームシステムSは、位置情報取得部309と判定部310とが実現される。位置情報取得部309と判定部310は、制御部31を主として実現される。位置情報取得部309は、ユーザ端末10の位置を示す位置情報を取得する。ここでは、サーバ30において位置情報取得部309が実現される場合を説明するので、位置情報取得部309は、ユーザ端末10から位置情報を取得する。
【0159】
位置情報とは、例えば、ユーザ端末の位置を識別可能な情報である。例えば、位置情報は、GPSセンサ17が検出した緯度経度情報である。また例えば、位置情報は、無線LANのアクセスポイント情報である。また例えば、位置情報は、携帯電話の基地局情報である。例えば、位置情報は、通信部13の通信内容又はGPSセンサ17の検出信号に基づいて取得される。
【0160】
判定部310は、ユーザ端末10の位置が大会会場内であるか否かを判定する。例えば、リアル大会データベースDB2には、大会会場の位置情報が格納されており、判定部310は、ユーザ端末10の位置情報と、大会会場の位置情報と、に基づいて、ユーザ端末10の位置が大会会場内であるか否かを判定する。大会会場の位置情報は、大会会場の敷地内の緯度経度情報であってもよいし、大会会場に設置された無線LANのアクセスポイント情報であってもよいし、大会会場に対応する携帯電話の基地局情報であってもよい。
【0161】
例えば、第1参加要求受付部301は、ユーザ端末10に対するユーザの第1操作が行われ、かつ、ユーザ端末10の位置が大会会場内であると判定された場合に、リアル大会への参加要求を受け付ける。あるいは、ユーザ端末の位置が大会会場内であると判定された場合に限って、第1操作を行うことができるようになり、第1操作が行われた場合に、リアル大会への参加要求を受け付けるようにしてもよい。第1参加登録部302は、第1参加要求受付部301が受信した参加要求に基づいて、エントリー処理を実行する。エントリー処理自体は、実施形態と同様である。
【0162】
変形例(4)によれば、ユーザ端末10の位置が大会会場内であるか否かを判定することで、ユーザが大会会場を訪れたことを確実に特定することができる。
【0163】
(5)また例えば、リアル大会へのエントリーは、ユーザ端末10を用いなくてもよく、大会会場に用意された運営者端末50に対し、ユーザがエントリーに必要な情報を入力することによって、リアル大会のエントリーが行われるようにしてもよい。
【0164】
第1参加要求受付部301は、大会会場に設置された運営者端末50に対するユーザの第1操作に基づいて、リアル大会への参加要求を受け付ける。この場合、第1操作は、運営者端末50の入力部54に対する操作となる。例えば、運営者端末50は、ユーザによるユーザIDやユーザ名の入力を受け付ける。運営者端末50は、ユーザにより入力されたユーザIDを含む参加要求を送信することになる。第1参加登録部302は、第1参加要求受付部301が受信した参加要求に基づいて、エントリー処理を実行する。エントリー処理自体は、実施形態と同様である。
【0165】
変形例(5)によれば、大会会場に設置された運営者端末50に対するユーザの第1操作によって入力された参加要求情報によって、ユーザが大会会場を訪れたことを確実に特定することができる。
【0166】
(6)また例えば、実施形態では、ユーザがリアル大会にエントリーしていなくても、大会選択画像G1において、ボタンB11を表示させていたが、ユーザがリアル大会にエントリーするまでは、ボタンB11を表示させないようにしてもよい。この場合、二次元コードC30は、ボタンB11を選択する操作以外の操作によってユーザ端末10に表示させることができるものとする。例えば、ゲームのトップ画面やメニューから所定の操作をすることで、ユーザ端末10に二次元コードC30が表示される。
【0167】
変形例(6)のゲームシステムSは、表示制限部311と制限解除部312とが実現される。表示制限部311と制限解除部312とは、制御部31を主として実現される。表示制限部311は、リアル大会への参加登録が行われていない場合に、大会選択画像G1におけるリアル大会の表示を制限する。表示を制限するとは、例えば、ボタンB11を表示させないことである。また例えば、通常の表示態様とは異なる表示態様でボタンB11を表示させることである。例えば、ボタンB11をグレーアウトすること、半透明にすること、輝度を低くすることである。
【0168】
例えば、表示制限部311は、リアル大会データベースDB2のエントリー情報にユーザIDが格納されていない場合、大会選択画像G1におけるリアル大会の表示を制限する。例えば、表示制限部311は、リアル大会データベースDB2のエントリー情報にユーザIDが格納されていないユーザ端末10から大会選択画像G1の表示要求を受信した場合、当該ユーザ端末10に対しては、ボタンB11を含まない大会選択画像G1を表示させるためのデータを送信する。
【0169】
制限解除部312は、リアル大会への参加登録が行われた場合に、大会選択画像G1におけるリアル大会の表示制限を解除する。表示制限を解除するとは、例えば、ボタンB11を表示させることである。また例えば、通常の表示態様でボタンB11を表示させることである。例えば、ボタンB11のグレーアウトを解除すること、半透明を解除すること、輝度を高くすることである。
【0170】
例えば、制限解除部312は、リアル大会データベースDB2のエントリー情報にユーザIDが格納されている場合、大会選択画像G1におけるリアル大会の表示制限を解除する。例えば、表示制限部311は、リアル大会データベースDB2のエントリー情報にユーザIDが格納されているユーザ端末10から大会選択画像G1の表示要求を受信した場合、当該ユーザ端末10に対しては、ボタンB11を含む大会選択画像G1を表示させるためのデータを送信する。
【0171】
変形例(6)によれば、リアル大会への参加登録が行われていない場合には、大会選択画像G1においてリアル大会の表示が制限されているので、リアル大会に参加登録していないユーザがリアル大会を間違えて選択するといったことを防止できる。また、大会選択画像G1の表示の変化によって、リアル大会に参加登録したことを容易に把握することができる。
【0172】
(7)また例えば、複数の大会会場の各々でリアル大会が互いに異なる時期に開催される場合に、ユーザ端末10やサーバ30で取得される現在時間に基づいて、開催中のリアル大会が特定されるようにしてもよい。
【0173】
変形例(7)のゲームシステムSは、特定部313が実現される。特定部313は、制御部31を主として実現される。特定部313は、複数の大会会場の各々で開催されるリアル大会の開催時期と、現在時間と、に基づいて、複数の大会会場の各々で開催されるリアル大会のうち、開催中のリアル大会を特定する。特定部313は、リアル大会データベースDB2に格納された開催期間を参照し、リアルタイムクロック又はGPS信号等により取得された現在時間が開催期間に含まれるリアル大会を特定する。
【0174】
表示制御部101は、特定部313により特定されたリアル大会への参加要求をするための参加要求画像をユーザ端末10に表示させる。参加要求画像とは、参加要求をするための画像である。例えば、参加要求をする旨のメッセージが表示された画像である。例えば、ボタンB11は、参加要求画像の一例である。このため、ボタンB11と記載した箇所は、参加要求画像と読み替えることができる。例えば、ボタンB11は、特定部313が特定したリアル大会に関する情報を含んでいてもよい。例えば、ボタンB11は、特定部313が特定したリアル大会の名前、開催期間、及び大会会場といった情報を含んでいてもよい。
【0175】
第1参加要求受付部301は、ボタンB11が表示された場合に、所定の情報を取得することで(例えば、大会会場においてユーザにより入力された情報、又は、大会会場においてユーザに提供された情報に基づいて)、リアル大会への参加要求を受け付けることになる。
【0176】
変形例(7)によれば、現在時間に基づいて開催中のリアル大会を特定することで、ユーザを開催中のリアル大会に確実に参加登録させることができる。
【0177】
(8)また例えば、リアル大会の成績上位者と、オンライン大会の成績上位者と、が対戦する他の大会が開催されてもよい。
【0178】
変形例(8)のゲームシステムSは、第3大会実行部314が実現される。第3大会実行部314は、制御部31を主として実現される。第3大会実行部314は、リアル大会で所定の成績を収めたユーザと、オンライン大会で所定の成績を収めたユーザと、が参加する第3の大会に係るゲーム処理を実行する。ゲーム処理の意味は、実施形態で説明した通りである。
【0179】
所定の成績とは、例えば、例えば、所定以上の順位になることである。また例えば、所定未満の順位になることである。また例えば、所定以上のランキングになることである。また例えば、所定未満のランキングになることである。また例えば、所定以上のスコアを獲得することである。また例えば、所定未満のスコアとなることである。なお、スコアは、1回のプレイにおける最高獲得スコアでもよいし、スコアの合計値又は平均値であってもよい。また例えば、所定以上の勝率、勝利数、又は敗北数となることである。また例えば、所定未満の勝率、勝利数、又は敗北数となることである。
【0180】
第3の大会とは、例えば、第1の大会及び第2の大会の後に開催される大会である。例えば、決勝戦や敗者復活戦などである。例えば、大会会場を訪れることが参加条件になってもよいし、特に大会会場を訪れなくても参加可能であってもよい。第3の大会では、第1の大会及び第2の大会で用いられたゲームと同じゲームが用いられる。
【0181】
例えば、第3大会実行部314は、リアル大会で所定の成績を収めたユーザの操作内容と、オンライン大会で所定の成績を収めたユーザの操作内容と、に基づいて、第3大会のプレイ状況情報を更新する。なお、第3大会のプレイ状況情報は、リアル大会及びオンライン大会のプレイ状況情報と同様であってよく、データ記憶部300に記憶させておけばよい。また例えば、第3大会実行部314は、ユーザ端末10におけるゲームの実行結果を取得し、当該実行結果に基づいて、プレイ情報を更新する。また例えば、第3大会実行部314は、第3大会プレイ状況情報に基づいて、第3大会の結果を決定する。また例えば、第3大会実行部314は、第3大会が終了する場合に、プレイ状況情報に格納されたスコアを集計してユーザの順位を決定する。
【0182】
変形例(8)によれば、リアル大会とオンライン大会の後に第3の大会を開催することで大会の興趣性をより効果的に向上させることができる。
【0183】
(9)また例えば、上記説明した変形例の複数を組み合わせてもよい。
【0184】
また例えば、サーバ30において実現されるものとして説明した各機能は、ユーザ端末10において実現されてもよい。例えば、ユーザ端末10において、大会の運営に関する主な処理が実行されるようにしてもよい。この場合、ユーザ端末10が本発明に係るゲーム制御装置に相当する。例えば、第1参加要求受付部301、第1参加登録部302、第1大会実行部303、第1報酬付与部304、第2参加要求受付部305、第2参加登録部306、第2大会実行部307、及び第2報酬付与部308がユーザ端末10で実現される場合には、これらは制御部11を主として実現される。
【0185】
この場合、例えば、第1参加要求受付部301は、ユーザ端末10の入力部14から直接的に参加要求を受け付けてもよい。また例えば、第1参加登録部302は、サーバ30に対し、参加登録に必要な情報を送信することによって、リアル大会への参加登録が行われるようにしてもよい。また例えば、第1大会実行部303は、ゲーム処理を実行し、その実行結果をサーバ30に送信してもよい。また例えば、第1報酬付与部304は、ユーザにゲームアイテムやゲーム内通貨を付与するようにユーザデータDT1を更新してもよい。また例えば、第2参加要求受付部305は、ユーザ端末10の入力部14から直接的に参加要求を受け付けてもよい。また例えば、第2参加登録部306は、サーバ30に対し、参加登録に必要な情報を送信することによって、オンライン大会への参加登録が行われるようにしてもよい。また例えば、第2大会実行部307は、ゲーム処理を実行し、その実行結果をサーバ30に送信してもよい。また例えば、第2報酬付与部308は、ユーザにゲームアイテムやゲーム内通貨を付与するようにユーザデータDT1を更新してもよい。
【0186】
また例えば、ゲームシステムS内の各コンピュータで各機能が分担されてもよい。この場合、各機能ブロックの処理結果が、各コンピュータ間で送受信されるようにすればよい。例えば、第1参加要求受付部301と第2参加要求受付部305とが、ユーザ端末10で実現され、第1参加登録部302、第1大会実行部303、第1報酬付与部304、第2参加登録部306、第2大会実行部307、及び第2報酬付与部308がサーバ30で実現されてもよい。また例えば、第1参加登録部302、第1大会実行部303、第2参加登録部306、及び第2大会実行部307以外の機能は省略してもよい。
【0187】
[6.付記]
以上のような記載から、本発明は例えば以下のように把握される。
【0188】
1)本発明の一態様に係るゲームシステム(S)は、所定の情報を取得することで、第1大会への参加要求を受け付ける第1参加要求受付手段(301)と、前記第1大会への参加要求をしたユーザの前記第1大会への参加登録を行う第1参加登録手段(302)と、前記第1大会に参加登録した複数のユーザが参加する前記第1大会に係るゲーム処理を実行する第1大会実行手段(303)と、前記所定の情報を取得しなくても参加可能であり、前記第1大会に係るゲームが用いられる第2大会への参加要求を受け付ける第2参加要求受付手段(305)と、前記第2大会への参加要求をしたユーザの前記第2大会への参加登録を行う第2参加登録手段(306)と、前記第2大会に参加登録した複数のユーザが参加する前記第2大会に係るゲーム処理を実行する第2大会実行手段(307)と、を含む。
【0189】
15)本発明の一態様に係るゲーム制御装置(10,30)は、所定の情報を取得することで、第1大会への参加要求をしたユーザの前記第1大会への参加登録を行う第1参加登録手段(302)と、前記第1大会に参加登録した複数のユーザが参加する前記第1大会に係るゲーム処理を実行する第1大会実行手段(303)と、前記所定の情報を取得しなくても参加可能であり、前記第1大会に係るゲームが用いられる第2大会への参加要求をしたユーザの前記第2大会への参加登録を行う第2参加登録手段(306)と、前記第2大会に参加登録した複数のユーザが参加する前記第2大会に係るゲーム処理を実行する第2大会実行手段(307)と、を含む。
【0190】
16)本発明の一態様に係るプログラムは、1)~14)の何れかに記載のゲームシステム(S)又は15)に記載のゲーム制御装置(10,30)としてコンピュータを機能させる。
【0191】
17)本発明の一態様に係る情報記憶媒体は、16)のプログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な情報記憶媒体である。
【0192】
1)又は15)~17)に係る発明によれば、大会会場において入力又は提供された情報に基づいて参加可能な第1大会と、大会会場における情報の入力又は提供がなくても参加可能な第2大会と、が互いに別の大会として1つのシステム内で開催されてこれらを区別することで、大会会場を用意した意味が薄れることを防止できるので、大会の興趣性を高めることができる。
【0193】
2)本発明の一態様では、前記第1参加要求受付手段(301)は、ユーザ端末に対する第1操作に基づく前記第1大会への参加要求を大会会場において受け付け、前記第2参加要求受付手段(305)は、前記ユーザ端末に対する第2操作に基づいて、前記第2大会への参加要求を受け付ける。2)の態様によれば、ユーザ端末に対する第1操作に基づく第1大会への参加要求を大会会場において受け付けるため、ユーザが大会会場を訪れたことを特定しやすくなる。
【0194】
3)本発明の一態様では、前記大会会場には、読取装置が設置されており、前記ゲームシステム(S)は、前記第1操作に基づいて、前記第1大会への参加要求を行うための参加要求情報を前記ユーザ端末に表示させる表示制御手段(101)を更に含み、前記第1参加要求受付手段(301)は、前記ユーザ端末に表示された前記参加要求情報が前記読取装置によって読み取られた場合に、前記第1大会への参加要求を受け付ける。3)の態様によれば、ユーザ端末に表示された参加要求情報を読取装置で読み取らせることで、ユーザが大会会場を訪れたことを確実に特定することができる。
【0195】
4)本発明の一態様では、前記大会会場では、前記第1大会への参加要求を行うための参加要求情報が提示されており、前記ユーザ端末は、前記第1操作に基づいて、前記参加要求情報を読み取り、前記第1参加要求受付手段(301)は、前記参加要求情報が前記ユーザ端末によって読み取られた場合に、前記第1大会への参加要求を受け付ける。4)の態様によれば、大会会場で提示された参加要求情報をユーザ端末で読み取らせることで、ユーザが大会会場を訪れたことを確実に特定することができる。
【0196】
5)本発明の一態様では、前記大会会場には、前記ユーザ端末との間で通信可能な通信装置が設置されており、前記ユーザ端末は、前記第1操作に基づいて、前記第1大会への参加要求を行うための参加要求情報を前記通信装置に送信し、前記第1参加要求受付手段(301)は、前記ユーザ端末から送信された前記参加要求情報が前記通信装置で受信された場合に、前記第1大会への参加要求を受け付ける。5)の態様によれば、大会会場でユーザ端末から送信された参加要求情報を通信装置に受信させることで、ユーザが大会会場を訪れたことを特定しやすくなる。
【0197】
6)本発明の一態様では、前記大会会場は、前記ユーザ端末との間で通信可能な通信装置が設置されており、前記ユーザ端末は、前記第1操作に基づいて、前記第1大会への参加要求を行うための参加要求情報を前記通信装置から受信し、前記第1参加要求受付手段(301)は、前記通信装置から送信された前記参加要求情報が前記ユーザ端末で受信された場合に、前記第1大会への参加要求を受け付ける。6)の態様によれば、大会会場で通信端末から送信された参加要求情報をユーザ端末に受信させることで、ユーザが大会会場を訪れたことを確実に特定することができる。
【0198】
7)本発明の一態様では、前記ゲームシステム(S)は、ユーザ端末の位置を示す位置情報を取得する位置情報取得手段(309)と、前記ユーザ端末の位置が大会会場内であるか否かを判定する判定手段(310)と、を更に含み、前記第1参加要求受付手段(301)は、前記ユーザ端末に対する前記ユーザの第1操作が行われ、かつ、前記ユーザ端末の位置が前記大会会場内であると判定された場合に、前記第1大会への参加要求を受け付け、前記第2参加要求受付手段(305)は、前記ユーザ端末に対する第2操作に基づいて、前記第2大会への参加要求を受け付ける。7)の態様によれば、ユーザ端末の位置が大会会場内であるか否かを判定することで、ユーザが大会会場を訪れたことを確実に特定することができる。
【0199】
8)本発明の一態様では、前記第1参加要求受付手段(301)は、大会会場に設置された入力手段(54)に対するユーザの第1操作に基づいて、前記第1大会への参加要求を受け付け、前記第2参加要求受付手段(305)は、ユーザ端末に対する第2操作に基づいて、前記第2大会への参加要求を受け付ける。8)の態様によれば、大会会場に設置された入力手段に対するユーザの第1操作によって入力された参加要求情報によって、ユーザが大会会場を訪れたことを確実に特定することができる。
【0200】
9)本発明の一態様では、前記ゲームシステム(S)は、前記第1大会又は前記第2大会の何れか一方を選択するための選択画像を、ユーザ端末に表示させる表示制御手段(101)を更に含み、前記第1参加要求受付手段(301)は、前記選択画像において前記第1大会が選択された場合に、前記所定の情報を取得することで、前記第1大会への参加要求を受け付け、前記第2参加要求受付手段(305)は、前記選択画像において前記第2大会が選択された場合に、前記第2大会への参加要求を受け付ける。9)の態様によれば、第1大会又は第2大会のうち、選択画像から選択した方の大会の参加要求が行われるので、参加要求をするための操作をしやすくなり、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0201】
10)本発明の一態様では、前記ゲームシステム(S)は、前記第1大会と前記第2大会の何れか一方を選択するための選択画像を、ユーザ端末に表示させる表示制御手段(101)と、前記第1大会への参加登録が行われていない場合に、前記選択画像における前記第1大会の表示を制限する表示制限手段(311)と、前記第1大会への参加登録が行われた場合に、前記選択画像における前記第1大会の表示制限を解除する制限解除手段(312)と、を含む。10)の態様によれば、第1大会への参加登録が行われていない場合には、選択画像において第1大会の表示が制限されているので、第1大会に参加登録していないユーザが第1大会を間違えて選択するといったことを防止できる。また、選択画像の表示の変化によって、第1大会に参加登録したことを容易に把握することができる。
【0202】
11)本発明の一態様では、前記ゲームシステム(S)は、前記第1大会に参加した前記複数のユーザの各々に対し、所定の報酬体系に基づいて報酬を付与する第1報酬付与手段(304)と、前記第2大会に参加した前記複数のユーザの各々に対し、前記第1大会と同じ前記所定の報酬体系に基づいて報酬を付与する第2報酬付与手段(308)と、を更に含む。11)の態様によれば、第1大会と第2大会とで報酬体系を同じにすることで、報酬体系を分かりやすくすることができる。
【0203】
12)本発明の一態様では、前記所定の報酬体系は、前記ユーザの順位と、前記ユーザに付与される報酬と、の対応関係が定められた情報であり、前記第1大会における前記所定の報酬体系と前記第2大会における前記所定の報酬体系とで、前記順位と前記報酬との対応関係が同じである。12)の態様によれば、第1大会の参加者は第2大会の参加者よりも少なくなりがちであり、第2大会よりも第1大会に参加した方が、順位が良くなりやすく良い報酬をもらいやすくなる。
【0204】
13)本発明の一態様では、前記ゲームシステム(S)では、複数の大会会場の各々で前記第1大会が互いに異なる時期に開催され、前記ゲームシステム(S)は、複数の前記大会会場の各々で開催される前記第1大会の開催時期と、現在時間と、に基づいて、複数の前記大会会場の各々で開催される前記第1大会のうち、開催中の前記第1大会を特定する特定手段(313)と、前記特定手段(313)に特定された前記第1大会への参加要求をするための参加要求画像をユーザ端末に表示させる表示制御手段(101)と、を更に含み、前記第1参加要求受付手段(301)は、前記参加要求画像が表示された場合に、前記所定の情報を取得することで、前記第1大会への参加要求を受け付ける。13)の態様によれば、現在時間に基づいて開催中の第1大会を特定することで、ユーザを開催中の第1大会に確実に参加登録させることができる。
【0205】
14)本発明の一態様では、前記ゲームシステム(S)は、前記第1大会で所定の成績を収めたユーザと、前記第2大会で所定の成績を収めたユーザと、が参加する第3の大会に係るゲーム処理を実行する第3大会実行手段(314)、を更に含む。14)の態様によれば、第1大会と第2大会の後に第3の大会を開催することで大会の興趣性をより効果的に向上させることができる。
【符号の説明】
【0206】
S ゲームシステム、N ネットワーク、10 ユーザ端末、30 サーバ、50 運営者端末、70 読取装置、11,31,51 制御部、12,32,52 記憶部、13,33,53 通信部、14,54 入力部、15,55 表示部、16 撮影部、17 GPSセンサ、G1 大会選択画像、G2 オンライン大会画像、G3 リアル大会画像、100 データ記憶部、101 表示制御部、300 データ記憶部、301 第1参加要求受付部、302 第1参加登録部、303 第1大会実行部、304 第1報酬付与部、305 第2参加要求受付部、306 第2参加登録部、307 第2大会実行部、308 第2報酬付与部、309 位置情報取得部、310 判定部、311 表示制限部、312 制限解除部、313 特定部、A12,A26,A33,A38 表示領域、B10,B11,B20,B21,B22,B23,B24,B25,B27,B31,B32,B34,B35,B36,B37,B39,B390,B391,B392,B393,B40 ボタン、C30 二次元コード、DB1 ユーザデータベース、DB2 リアル大会データベース、DB3 オンライン大会データベース、DT1 ユーザデータ。
図1
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