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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-28
(45)【発行日】2023-05-11
(54)【発明の名称】低糖質食品提供システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/12 20120101AFI20230501BHJP
   G06Q 30/0601 20230101ALI20230501BHJP
【FI】
G06Q50/12
G06Q30/0601
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2021143504
(22)【出願日】2021-09-02
(65)【公開番号】P2023036445
(43)【公開日】2023-03-14
【審査請求日】2021-09-03
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 ウェブサイトの掲載日: 令和2年10月23日 ウェブサイトのアドレス: https://qbt-jp.com ウェブサイトの掲載日: 令和3年7月15日 ウェブサイトのアドレス: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000057696.html ウェブサイトの掲載日: 令和3年7月30日 ウェブサイトのアドレス: https://camp-fire.jp/projects/view/453575 ウェブサイトの掲載日: 令和3年8月6日 ウェブサイトのアドレス: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000057696.html
(73)【特許権者】
【識別番号】520168158
【氏名又は名称】株式会社DORAYAKI
(74)【代理人】
【識別番号】100173521
【弁理士】
【氏名又は名称】篠原 淳司
(72)【発明者】
【氏名】塚本 洸介
【審査官】松田 岳士
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-216712(JP,A)
【文献】特開2001-331702(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2021-0094837(KR,A)
【文献】特開2021-076987(JP,A)
【文献】特開2006-072602(JP,A)
【文献】特開2002-063254(JP,A)
【文献】GOFOOD|ゴーフード,日本,[online],2021年08月02日,[令和4年10月3日検索],インターネット,<URL:https://web.archive.org/web/20210802185521/https://gofood.jp/shop>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一又は複数の本部情報端末、一又は複数の仲卸業者情報端末、一又は複数の製造業者情報端末、複数の店舗情報端末、複数の配達員情報端末、複数のユーザー情報端末、クラウドサーバー、及びこれらを互いに接続する情報通信回線からなる低糖質食品提供システムであって、
店舗情報端末は、店内において飲食物を提供する飲食スペースと、低糖質食品のテイクアウト提供及びデリバリー提供を可能とする設備及び備品とを有している飲食店店舗内に設けられており、
ユーザー情報端末は、顧客が希望する低糖質食品の注文情報を受け付けるステップ、及び当該注文情報を、クラウドサーバーに送信するステップを実施し、
クラウドサーバーにより受け付けられ注文情報は、情報通信回線を通じて店舗情報端末に送信され、
当該注文情報を受信した店舗情報端末が設けられる飲食店店舗内において、パッケージを決定するステップ、
決定されたパッケージに、鶏肉を食材とする肉料理とブロッコリーを食材とする野菜料理を盛り付けるステップが実施され、
飲食店店舗にて提供する低糖質食品の食材及び/又はそれに付随する容器等の発注、配送は、本部情報端末、仲卸業者情報端末、製造業者情報端末、店舗情報端末、クラウドサーバー、とこれらを互いに接続する情報通信回線からなる食材受発注等管理システムにより管理され
顧客からの低糖質食品の注文、顧客からの集金、及び配達員を介しての顧客の希望する地点への配達の手配が、ユーザー情報端末、店舗情報端末、配達員情報端末、クラウドサーバー、及びこれらを接続する情報通信回線からなる注文・配達・集金管理システムにより管理され、各飲食店店舗がフランチャイズ店舗であり、当該フランチャイズに新規に加入する飲食店の管理が、店舗ビジター情報端末、クラウドサーバー、店舗評価蓄積部、店舗評価入力部、店舗評価処理部、店舗評価表示部からなる店舗状況評価システムを含む新規出店管理システムを介して実施されることを特徴とする低糖質食品提供システム。
【請求項2】
パッケージを決定するステップにおいて、
受け付けた量に応じて基準サイズのパッケージ、及び/又は、補助サイズのパッケージの数量が決定され、
鶏肉を食材とする肉料理とブロッコリーを食材とする野菜料理を盛り付けるステップにおいて、決定された数量の基準サイズ及び/又は補助サイズの各パッケージに、一種類の肉料理と一種類の野菜料理が一定の重量比率で詰められることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
店舗によって提供される低糖質食品の食材が、調理済みの状態で、及び/又は冷凍された状態で店舗に発送されることを特徴とする請求項に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、低糖質食品を提供するためのシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、健康思考の高まりやトレーニングの流行によって、低糖質な食品に対するニーズが高まっている。特に、日々のトレーニングでより高いパフォーマンスを求める層、体型や外観に気を使う意識の高い層にとっては、質の高い低糖質食品を継続的に摂ることが重要である。
【0003】
しかしながら、そのような質の高い低糖質食品には、複数の問題があった。第一に入手が困難であるという点があげられる。低糖質食品を求める層は、幅広い地域に存在するが、質の高い低糖質食品を入手できるのは、東京を中心とする関東首都圏や、大阪など一部の大規模都市部に限られていた。
【0004】
また、そのような低糖質食品は、ニーズの高まりが見られるとはいえ、食品業界全体の規模と比較するとまだまだ規模は大きいとはいえないいわゆるニッチな産業であるため、専門の店舗を出店するとなると経営の成立が困難であるという事情も、低糖質食品の入手性が上がらない一因となっている。
【0005】
また、そのような低糖質食品は、含まれるたんぱく質の量が多く、糖質・脂質の少ないものが好まれるが、結果、食品としての味については、質の高いものが提供されているとはいい難い状況にあった。
【0006】
低糖質食品を求める層は、ボディビルダーのように専門的にトレーニングを行っている者だけでなく、普段は他の職業に従事しながらもトレーニングを重ねているという都合上、低糖質食品を入手するために多くの時間を費やせないという実情も存在している。
【0007】
そのような低糖質食品を求める層は、一般的な社会生活において、家庭、職場、出張先、旅行先などを移動する。首都圏、都市部に居住している者であっても、低糖質食は継続的に食べることが大切であるにも関わらず、出張先、旅先では低糖質食品を入手できないという問題もあった。
【0008】
他方で、近年の新型コロナウイルスの流行により、食品を提供する業者も、大きな課題を抱えている。新型コロナウイルス感染症対策の一環として、飲食店は営業時間の制限、酒類提供の制限など、その営業条件に厳しい制限を課されている。店舗内にて提供される食事を楽しむ層は減少し、それにともなう売上の減少から飲食店の経営は著しく圧迫されている。
【0009】
そこで飲食店はテイクアウトや、デリバリーなど新しい業態へと事業の再構築を試みるが、デリバリーに適した賃貸物件の契約や、外装・内装の転換には費用が必要であり、苦しい経営状況においては事業方針の転換は容易ではない。
【0010】
いわゆるフランチャイズ形態での事業開始も考えられるが、食材のロスや、家賃・人件費等の固定費の問題もあり事業の展開は容易ではなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【文献】特開2012―118847
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
そこで本発明の課題は、そのような質の高い低糖質食を誰もが継続して食べられるようにする店舗、とりわけフランチャイズ店舗を展開・管理するシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
この課題は、顧客が希望する低糖質食品の量を受け付けるステップ、受け付けた量に応じて基準サイズのパッケージ、及び/又は、基準サイズの半分のサイズである補助サイズのパッケージの数量を決定するステップ、決定された数量の基準サイズ及び/又は補助サイズの各パッケージに、一種類のたんぱく質豊富に含む肉料理と一種類のビタミン及び/又はミネラルを豊富に含む野菜料理を例えば2:1などの一定の重量比率で盛り付けるステップ、とを含むことを特徴とする低糖質食品提供方法を実施する複数の店舗と、本部からなるシステムであって、店舗にて提供する低糖質食品の食材、低糖質食品とともに提供されるドレッシング、低糖質食品を盛り付けるパッケージを含む容器類の発注、配送を管理する食材受発注等管理システム、顧客からの低糖質食品の注文を受け、配達員を介して顧客の希望する地点への配達を手配し、顧客からの集金を行う注文・配達・集金管理システム、各店舗の所定期間内の総売上に応じてフランチャイズ本部に支払われるべきロイヤリティを管理するロイヤリティ管理システム、そして、当該フランチャイズに新規に加入する飲食店を管理するための新規出店管理システム、を含むことを特徴とするフランチャイズ管理システムによって解決される。
【0014】
有利には、店舗は、通常時は、店内において飲食物を提供する飲食店であり、この飲食店は、当該飲食店が店内において提供する当該飲食店本来の飲食物の他に、本発明にかかる低糖質食品を提供する。
【0015】
提供される肉料理は、高たんぱく低糖質に特化した例えば鶏胸肉であり、野菜料理は、同じく低糖質の、例えばブロッコリーである。
【0016】
店舗によって提供される低糖質食品の食材が、調理済みの状態で配送される。この食材は、冷凍された状態で配送されることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】低糖質食品提供システムの全体図
図2】商品提供方法の図
図3】食材受発注等管理システムの図
図4】商品注文・配達・集金システムの図
図5】新規出店管理システムの図
図6】地図上に表示される統計データの例
図7】各店舗同士の距離を表す表示の例
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に本発明を添付の図面に基づいて例示的に説明する。
【0019】
図1は、低糖質食品提供システムの全体図を示す。低糖質食品提供システムは、各店舗内に存在する店舗情報端末とインターネット通信などを通じて接続されている。図では、低糖質食品提供システムが、クラウドを介して、実際の商品を利用者に配達する配達員のモバイル端末(スマートフォンなど)と接続されていることも見て取れる。
【0020】
店舗は、普段は飲食店として営業しており店内に飲食スペースを有しているが、いわゆるバーチャルレストランとして本発明にかかる低糖質食品を提供(デリバリー提供・テイクアウト提供)する。
【0021】
低糖質食品提供システムは、主として4つのシステムからなっている。最終商品をつくるための、食材等の受発注、製造、発送状況を管理するための、食材受発注等管理システム、当該システムにより各店舗に配送された食材等により作られる実際の商品の注文を受け、配達員を介して利用者に配達し、利用者より料金を集金するための注文・配達・集金管理システム、フランチャイジーの売上に応じたロイヤリティを回収するためのロイヤリティ管理システム、そしてフランチャイズに新たに加入する店舗を管理するための新規店舗管理システムである。
【0022】
図2に基づいて、まず当該システムにより提供される低糖質食品の提供方法を説明する。
【0023】
図2の上部に示されるように、当該システムによって提供される商品は、調理された肉料理一種類と野菜料理一種類のみの組み合わせからなっている。肉料理は、例えば低糖質かつ高たんぱくの鶏胸肉、そして野菜料理は例えば、同じく低糖質のブロッコリーである。他の低糖質・高たんぱく食品をこれらに替えて提供することも考えられる。
【0024】
肉料理と野菜料理の重量比率は一定である。例えば2:1、鶏胸肉200グラムとブロッコリー100グラムを組み合わせると図2の写真に示されるように、見た目のボリュームバランスが良くなる。
【0025】
図2の写真に示されるように、肉料理・野菜料理を組み合わせた商品には、ドレッシングが組み合わされて提供される。ドレッシングは複数種類の中から、利用者が好みに合わせて選べるようになっている。低糖質食品は継続して食べることが大切であるので、短期間で飽きがこないようにするためである。
【0026】
商品を提供するパッケージ(箱)は数種類に限定する。例えば、基準サイズ(300g)とハーフサイズ(150g)の二種類のみを用意する。そうすることでこれら二種類のパッケージのみで、図2の下のテーブルに示されるような多数のボリュームバリエーションに対応することが可能となる。
【0027】
また、用意するパッケージ(箱)の種類が少ない(例えば二種類のみ)ということにより、容器の製造・提供や、各店舗での実際のオペレーションが極めてシンプルとなる。
【0028】
次に図3に基づいて、当該低糖質食品の商品を用意するための食材、ドレッシング、容器類を各店舗に配送するための食材受発注等管理システムの概要を説明する。図3の右側には当該店舗Aと店舗Bが表されている。ここでは例示的に2店舗のみが表されているが、店舗数は当然これに限定されない。
【0029】
図3の左上には、食材等受発注管理システムが表されている。食材受発注等管理システムは、本部に設置される本部情報端末、これと接続される仲卸業者情報端末、製造業者情報端末、店舗情報端末、これらを接続する情報通信回線、及びクラウドサーバー等により実現されている。
【0030】
食材受発注等管理システムは、発注管理システム、製造管理システム、配送管理システムと電子的通信手段(インターネット接続など)により接続されている。
【0031】
発注管理システム及び配送管理システムは、仲卸業者情報端末とこれに接続される店舗情報端末、これらを接続する情報通信回線、およびクラウドサーバー等により実現されている。
【0032】
仲卸業者が複数存在する場合、発注管理システム及び配送管理システムは、複数の子システムからなることも考えられる。例えば図3の例では2つの仲卸業者が存在し、よって子システム1と子システム2が表されている。
【0033】
製造管理システムは、3つのシステムよりなっている。これらは、提供される商品に含まれる肉料理、つまり例えば鶏胸肉と、野菜料理、つまり例えばブロッコリーの食材の製造を管理する食材製造管理システム、商品に含まれるドレッシングの製造を管理するためのドレッシング製造管理システム、そしてこれら肉料理、野菜料理等をいれるための容器類を製造するための容器類製造管理システムである。
【0034】
続いて図3に基づいて、各店舗が店舗情報端末を用いて食材等を発注してから、これらが実際に各店舗に配送される様子を店舗Aが食材、ドレッシング、容器類を発注する場合を例に説明する。
【0035】
まず店舗Aは、自店舗内にある情報端末を用いて、必要な数量の食材、ドレッシング、容器類を発注する。発注は情報通信回線を通じて、仲卸業者の発注管理システムへと届けられる。
【0036】
配送管理システムは、各店舗により発注された数量の食材、ドレッシング、容器類等を自社内に在庫として有する場合、直ちに当該数量の食材、ドレッシング、容器類等を発注元の店舗へと配送するよう配送管理システムへと指示を与える。
【0037】
配送指示を受けた配送管理システムは、必要な数量の食材、ドレッシング、容器類等が各店舗へと適切に配送されるよう処理を行い、必要な食材、ドレッシング、容器類等が店舗Aへと配送される。配送処理を行った配送管理システムは、処理が適切に完了したことを発注管理システムへと報告する。
【0038】
発注管理システムは、自社内に必要な数量の食材、ドレッシング、容器類等の在庫が確保されていないと判断すると、製造管理システムに対して適切な発注指示を行う。これによって、必要数量の食材、ドレッシング、容器類等が仲卸業者に配送され、その後、各店舗へと配送される。
【0039】
このとき食材の配送は、調理済みの状態で、及び/又は冷凍された状態で行われる。
【0040】
肉料理、野菜料理はそれぞれ1パック毎に個包装されており、容易に配送することが可能である。基本的には1パック単位で配送できるが、配送業者によっては一定重量で箱詰めして配送することが必須となる。その際は店舗で提供する重量の比率(例えば2:1)で箱詰めしておくことで在庫することができ、配送業務を簡単にすることができる。
【0041】
発注管理システム、製造管理システム、配送管理システムからは、本部の食材受発注等管理システムに対して、発注・受注状況、製造・発送状況などが適宜報告なされるよう構成されている。
【0042】
次に図4に基づいて、商品の注文・配達・集金システムと、各店舗から各ユーザーへと商品が配達される様子を説明する。
【0043】
図4に示されるように、各店舗には、店舗情報端末が設けられている。店舗情報端末は、通信手段を介してクラウドサーバーと接続されている。クラウドサーバーには、ユーザー情報端末が接続されている。クラウドサーバーには更に、配達員情報端末が接続されている。これら接続はインターネット通信回線などを通じて実現されている。
【0044】
ここではユーザーaが、店舗Aに低糖質食品の注文を行う場合を例に説明を行う。ユーザーaは、ユーザー情報端末を用いて、希望する低糖質食品の注文を行う。ユーザー情報端末はスマートフォン、タブレット端末、PCなどである。当該注文は、優先的、及び/又は無線的通信手段を通じて、まずクラウドサーバーに届けられる。クラウドサーバーは当該注文を処理し、店舗Aに対する注文情報と配達員に対する配達指示を作成する。店舗Aは、注文情報に従い、商品を調理し、配達員が商品をピックアップしに来るのを待つ。配達指示を受けた配達員は、配達情報に含まれる店舗情報とユーザー情報に従い、店舗Aで商品をピックアップした後、その商品をユーザーAに配達する。
【0045】
商品代金の支払いは電子決済により行われる。クラウドサーバーは、当該電子決済を管理し、集金した代金の中から、店舗Aに支払われるべき商品代金と、配達員に支払われるべき配達料金を支払う。
【0046】
このような商品の注文・配達・集金の様子は、クラウドサーバーから本部の注文・集金・受発注システムへと報告される。
【0047】
店舗は、このようなデリバリー形式以外にも、外部の配達員を用いないデリバリー形式や、いわゆるテイクアウト形式で商品をユーザーに提供することも可能である。
【0048】
次にロイヤリティ管理システムについて説明する。ロイヤリティ管理システムは、本部情報端末、店舗情報端末、及びクラウドサーバーからなっている。本部情報端末及び店舗情報端末と、クラウドサーバーはインターネット通信等を介して接続可能に構成されている。クラウドサーバーは、商品の注文・配達・集金システムに使用されるものと同じものである。クラウドサーバー内においては、ユーザーからの注文情報が集計されている。
【0049】
注文情報には、注文者、注文した商品、当該商品の料金、注文を受けた店舗、配達者の情報などが含まれており、本部情報端末からは、注文を受けた店舗ごとの売上金額の合計(期間内総売上)が閲覧可能に構成されている。これにより、本部は、当該期間内総売上にロイヤリティ料率(例えば10%など)を積算した金額のロイヤリティを、各フランチャイズ店舗に請求することが可能となる。
【0050】
当該請求及び決済は、電子的会計・決済システムを通じて実行することも可能である。
【0051】
また、クラウドサーバーからの期間内総売上の取得、ロイヤリティ料率の積算、およびフランチャイズ店舗情報端末への電子請求書の発行は、RPAなどにより自動化されることも可能である。
【0052】
次に図5に基づいて、本発明にかかる低糖質食品提供のためのシステムを構成する、新規出店管理システムを説明する。このシステムは、低糖質食品提供のためのフランチャイズに新規に加盟を希望する店舗が、当該フランチャイズに加盟可能であるかを判断し、その加盟を管理する機能を有している。
【0053】
上記機能を達成するため、新規出店管理システムは以下の4つのシステムを含んでいる。店舗状況評価システム、店舗環境評価システム、周辺店舗確認システム、フランチャイズ契約締結システムである。
【0054】
図5には、既存の店舗A,Bの他に、新規にフランチャイズに加入を希望する店舗が表されている。当該店舗のフランチャイズ新規加入に管理を行う、新規出店管理システムについて説明する。この新規出店管理システムは、店舗状況評価システム、店舗環境評価システム、周辺店舗管理システム、フランチャイズ契約締結システムの4つのシステムからなっている。
【0055】
最初に、店舗状況評価システムについて説明する。フランチャイズに加入したい飲食店は、この店舗状況評価システムを介して、まず飲食店としての営業状況を評価される。そのため店舗状況評価システムは、店舗ビジター情報端末、クラウドサーバー、店舗評価蓄積部、店舗評価入力部、店舗評価処理部、店舗評価表示部からなっている。
【0056】
店舗ビジター情報端末は、例えばスマートフォンである。当該飲食店を訪れたビジター(飲食客)は、当該飲食店で食事を済ませた後、当該飲食店が提供しているサービスの質・料金などに関する感想、つまり当該飲食店の評価を店舗ビジター情報端末にインストールされたアプリケーションソフトウェア等により実現される店舗評価入力部を介して入力することができるよう構成されている。入力された情報(店舗評価)はクラウドサーバー内の、店舗評価蓄積部に蓄積される。蓄積された店舗評価は、店舗評価処理部によって集計処理され、当該飲食店の総合的な評価を形成するよう構成されている。
【0057】
店舗評価表示部は、要求に応じて当該店舗の飲食店の評価を、本部情報端末のディスプレイに表示できるように構成されている。なお、当該評価は、要求に応じて他のビジター(飲食客、飲食予定者)の情報端末上にも表示可能に構成されており、飲食客達は、自己が有する情報を互いにシェアできるように構成されている。
【0058】
このような店舗状況評価システムによって、本部はフランチャイズに加入を希望している飲食店が、飲食店として適切に営業されているかを把握することが可能となり、これをフランチャイズ加入を認めるか否かの判断材料とすることができる。
【0059】
店舗状況評価システムは、一般公開された汎用のシステム、例えば「食べログ」などのサービスを活用することも可能である。
【0060】
次に店舗環境評価システムについて説明する。店舗環境評価システムは、フランチャイズに加入したい飲食店がどのような環境・立地で営業しているか情報を提供できるよう構成されている。
【0061】
店舗環境評価システムは、主として2つの機能を有する。1つには、店舗が置かれている地域周辺の世代別・男女別の人口等の統計データを収集、集計し、要求に応じて当該統計データ、又は集計データを本部情報端末に表示する機能を有している。統計データは、地図上にグラフィカルに表示されるとより有効である(図6参照)。店舗環境評価システムは、もう1つの機能として、各店舗が置かれている場所及び周辺の写真データを収集し、要求に応じて本部情報端末のディスプレイに当該写真データを表示する機能を有している。
【0062】
これにより、本部担当者は、フランチャイズ加入を希望する飲食店が置かれている現地を訪問せずとも、当該飲食店の外観や、周辺の環境を知ることができ、また統計データに基づく収益可能性を判断材料とすることができる。
【0063】
例えば、店舗環境評価システムは、例えば「e-Stat」や「グーグルマップ・ストリートビュー」といった外部のサービスを活用することも可能である。
【0064】
次に周辺店舗確認システムについて説明する。周辺店舗確認システムは、地図上に店舗の位置を表示する機能、及び当該店舗を中心とした所定半径の円を描画・表示する機能を有する。これら表示は、本部情報端末のディスプレイ上において実施されるよう構成されている。これによって、本部、又はその担当者は、各店舗が近接しすぎて出店されることのないよう判断・管理を行うことができる。
【0065】
各店舗同士の距離は、各店舗が置かれる地域の人口密度などに応じて、例えば都市部ではある程度密接して、郊外部ではある程度の店舗間距離をあけて出店されるよう計画されることが可能である(図7)。
【0066】
当該システムは、低糖質食品を提供する店舗の他に、低糖質食品の通信販売を行うECサイトを有することが可能である。ECサイトは、インターネット通信網に接続されるサーバー上に設置される。当該ECサイトは、外部のユーザーからの注文を受ける機能(受注機能)、注文に対する料金の支払いを受け付ける機能(決済機能)、そして受注・決済が完了した商品をユーザーに発送することを手配する機能(発送手配機能)を実現する構造となっている。
【0067】
これによって、誰もが継続して食べられる質の高い低糖質食の提供はより広範囲に、つまり店舗が存在しない地域に対しても実現される。
【0068】
これを実現するための低糖質食品の在庫の管理、実際の商品の発送は任意の方法で行われることが可能である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7