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特許7271106振込処理方法、情報処理装置及びコンピュータプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-28
(45)【発行日】2023-05-11
(54)【発明の名称】振込処理方法、情報処理装置及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 40/02 20230101AFI20230501BHJP
【FI】
G06Q40/02
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2018144352
(22)【出願日】2018-07-31
(65)【公開番号】P2020021271
(43)【公開日】2020-02-06
【審査請求日】2021-05-19
(73)【特許権者】
【識別番号】302064762
【氏名又は名称】株式会社日本総合研究所
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】今浜 洋樹
(72)【発明者】
【氏名】大出 勇人
(72)【発明者】
【氏名】寺口 快努
(72)【発明者】
【氏名】水野 有美
(72)【発明者】
【氏名】望月 彰太
【審査官】西村 純
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-157631(JP,A)
【文献】特開2005-352526(JP,A)
【文献】特開2003-081407(JP,A)
【文献】特開2001-229348(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
貯蓄機能を有する口座に対応して貯蓄機能を有さない仮想口座を記憶し、
該仮想口座を振込先とする複数の振込人からの振込を受け付け、
前記仮想口座から前記口座を特定し、
特定した前記口座に対して、前記振込に対応する振込処理を行う
処理をコンピュータに実行させ、
前記口座は所定期間存続した後に閉鎖される期限付き口座であり、
前記コンピュータに、
前記期限が到来したか否かを判断させ、
到来したと判断された場合、閉鎖期限及び残高を含む画面を表示させて、前記仮想口座の受金者に通知し、
通知と共に前記画面に表示されるアイコンにて確認操作を受け付け、
前記確認操作を受け付けた場合に、前記口座を閉鎖する
処理を実行させる振込処理方法。
【請求項2】
各口座と、前記振込人を識別する情報、又は前記振込処理における金額、日時若しくはキーワードとを対応付けるルールを記憶する請求項1に記載の振込処理方法。
【請求項3】
貯蓄機能を有する口座に対応して貯蓄機能を有さない仮想口座を記憶する記憶部と、
前記仮想口座を振込先とする複数の振込人からの振込を受け付ける受付部と、
前記仮想口座から前記口座を特定する特定部と、
該特定部が特定した前記口座に対しての前記振込に対応する振込処理に係る情報を出力する出力部と、
前記口座に、所定期間存続した後に閉鎖される期限が付与されている場合、前記期限が搭載したか否かを判断する判断部と、
到来したと判断された場合、閉鎖期限及び残高を含む画面を、前記仮想口座の受金者の端末装置に表示させて通知する通知部と、
通知と共に前記画面に表示されるアイコンにて確認操作を前記端末装置にて受け付ける受け付け部と、
前記確認操作を受け付けた場合に、前記口座を閉鎖する閉鎖部と
を備える情報処理装置。
【請求項4】
コンピュータに、
貯蓄機能を有する口座に対応して貯蓄機能を有さない仮想口座を記憶し、
該仮想口座を振込先とする複数の振込人からの振込を受け付け、
前記仮想口座から前記口座を特定し、
特定した前記口座に対して、前記振込に対応する振込処理を行う
処理を実行させ、
前記口座は所定期間存続した後に閉鎖される期限付き口座であり、
前記コンピュータに、
前記期限が到来したか否かを判断させ、
到来したと判断された場合、閉鎖期限及び残高を含む画面を表示させて、前記仮想口座の受金者に通知し、
通知と共に前記画面に表示されるアイコンにて確認操作を受け付け、
前記確認操作を受け付けた場合に、前記口座を閉鎖する
処理を実行させるコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、振込処理方法、情報処理装置及びコンピュータプログラム等に関する。
【背景技術】
【0002】
銀行等の金融機関における利用者の振込取引を簡素化する種々の技術が開発されている(例えば、特許文献1)。ここで、振込取引において利用する口座は、同一の名義人が、用途に応じて複数の金融機関夫々で開設する場合がある。複数の金融機関の口座を有する利用者に他人から金銭を振り込む場合に、複数の口座の中から一つを選択し、選択した金融機関の口座番号等を他人に通知する。また、所有していない金融機関の口座がある用途のために必要となった場合、該口座を一つの用途のためだけに開設する場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2006-039858号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、振込を行う他人ごとに口座を指定する場合、その管理が煩雑となるという問題がある。また、金融機関において利用者が期間限定の用途ごとに口座を開設した場合、用途がなくなった場合には休眠口座となる可能性があるため、休眠口座の数が増加するという問題がある。
【0005】
本開示は、斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、振込手続きを容易にし、休眠口座の発生を抑制することができる振込処理方法、情報処理装置及びコンピュータプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一実施形態に係る振込処理方法は、貯蓄機能を有する口座に対応して貯蓄機能を有さない仮想口座を記憶し、該仮想口座を振込先とする複数の振込人からの振込を受け付け、前記仮想口座から前記口座を特定し、特定した前記口座に対して、前記振込に対応する振込処理を行う処理をコンピュータに実行させる。
【0007】
本開示の一実施形態によれば、仮想口座の開設者は仮想口座の番号を振込人に通知することで、金融機関の貯蓄機能のある口座番号を個別に通知することなく、振込人に振込手続を依頼して、振込処理を行うことができる。また、仮想口座の番号のみを振込人に通知することにより振込処理を完了できるので、金融機関の口座番号等を通知する必要がなくなり、利用者は自身の貯蓄機能のある口座番号を公開しないようにすることができる。
更に、振込人からの振込処理を、仮想口座を介して行うので振込人が指定した口座を開設する必要がない。したがって、期間限定の用途のために開設される休眠口座の発生を防止することができる。
以上より、振込手続きを容易にし、休眠口座の発生を抑制することができる。
【0008】
本開示の一実施形態に係る振込処理方法は、前記仮想口座は複数の口座に対応付けられており、前記複数の口座の内、前記振込処理が行われる一の口座を特定するルールを記憶し、前記仮想口座への振込を受け付けた場合、前記ルールに従って前記口座に振込を行う。
【0009】
本開示の一実施形態によれば、振込処理について予めルールを設定することでより容易に振込処理を行うことができる。
【0010】
本開示の一実施形態に係る振込処理方法は、各口座と、前記振込人を識別する情報、又は前記振込処理における金額、日時若しくはキーワードとを対応付けるルールを記憶する。
【0011】
本開示の一実施形態によれば、ルールを良好に設定することができる。
【0012】
本開示の一実施形態に係る振込処理方法は、前記口座は所定期間存続した後に閉鎖される期限付き口座である。
【0013】
本開示の一実施形態によれば、期限付き口座を振込処理の対象の口座とすることができる。
【0014】
本開示の一実施形態に係る情報処理装置は、貯蓄機能を有する口座に対応して貯蓄機能を有さない仮想口座を記憶する記憶部と、前記仮想口座を振込先とする複数の振込人からの振込を受け付ける受付部と、前記仮想口座から前記口座を特定する特定部と、該特定部が特定した前記口座に対しての前記振込に対応する振込処理に係る情報を出力する出力部とを備える。
【0015】
本開示の一実施形態によれば、仮想口座の開設者は仮想口座の番号を振込人に通知することで、金融機関の貯蓄機能のある口座番号を個別に通知することなく、振込人に振込手続を依頼して、振込処理を行うことができる。また、仮想口座の番号のみを振込人に通知することにより振込処理を完了できるので、金融機関の口座番号等を通知する必要がなくなり、利用者は自身の貯蓄機能のある口座番号を公開しないようにすることができる。
更に、振込人からの振込処理を、仮想口座を介して行うので振込人が指定した口座を開設する必要がない。したがって、期間限定の用途のために開設される休眠口座の発生を防止することができる。
以上より、振込手続きを容易にし、休眠口座の発生を抑制することができる。
【0016】
本開示の一実施形態に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、貯蓄機能を有する口座に対応する貯蓄機能を有しない仮想口座の登録を受け付け、前記仮想口座を振込先とする複数の振込人からの振込が行われた後に、振込が反映された前記口座の残高を表示する処理を実行させる。
【0017】
本開示の一実施形態によれば、仮想口座の開設者は仮想口座の番号を振込人に通知することで、金融機関の貯蓄機能のある口座番号を個別に通知することなく、振込人に振込手続を依頼して振込処理を行うことができる。また、振込が行われた場合にその確認を行うことができる。以上より、振込手続きを容易にし、休眠口座の発生を抑制することができる。
【0018】
本開示の一実施形態に係るコンピュータプログラムは、前記仮想口座は複数の口座に対応付けられており、前記仮想口座からの振込処理が行われる一の口座を特定するルールの設定を受け付ける処理を実行させる。
【0019】
本開示の一実施形態によれば、複数の振込人からの振込を仮想口座で受け付け、希望する口座に振込してもらうことができる。
【0020】
本開示の一実施形態に係るコンピュータプログラムは、各口座と、前記振込人を識別する情報、又は前記振込処理における金額、日時若しくはキーワードとを対応付けるルールの設定を受け付ける。
【0021】
本開示の一実施形態によれば、ルールを良好に設定することができる。
【0022】
本開示の一実施形態に係るコンピュータプログラムは、前記口座は所定期間存続した後に閉鎖される期限付き口座が含まれる。
【0023】
本開示の一実施形態によれば、期限付き口座に対する振込を、仮想口座を介して受けることができる。
【0024】
本開示の一実施形態に係るコンピュータプログラムは、前記期限付き口座の閉鎖処理を受け付ける処理を実行させる。
【0025】
本開示の一実施形態によれば、仮想口座の利用者は、期限付き口座の閉鎖処理を行うことができる。
【0026】
本開示の一実施形態に係るコンピュータプログラムは、前記仮想口座の名義と、振込先口座とを含む振込依頼情報を受け付け、前記仮想口座を介した前記振込先口座への振込処理を行う処理を実行させる。
【0027】
本開示の一実施形態によれば、仮想口座の利用者からの振込処理を、仮想口座を介して行うことができる。
【0028】
本開示の一実施形態に係るコンピュータプログラムは、前記振込先口座への振込処理に伴って前記仮想口座に係る識別情報を出力する処理を実行させる。
【0029】
本開示の一実施形態によれば、仮想口座を介した振込を受けた他人が、仮想口座の利用者を識別することができる。
【発明の効果】
【0030】
本開示の一実施形態によれば、振込手続きを容易にし、休眠口座の発生を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】実施の形態1に係る情報処理システムの構成を示すブロック図である。
図2】仮想口座作成処理の手順を示すフローチャートである。
図3】仮想口座データベースのレコードレイアウトの一例を示す概念図である。
図4】ルール設定の選択画面のイメージを示す説明図である。
図5】ルール設定の選択画面のイメージを示す説明図である。
図6】ルール設定処理の手順を示すフローチャートである。
図7】ルール設定画面のイメージを示す説明図である。
図8】ルールテーブルのレコードレイアウトの一例を示す概念図である。
図9】振込処理の手順を示すフローチャートである。
図10】確認画面のイメージを示す説明図である。
図11】操作後の確認画面のイメージを示す説明図である。
図12】実施の形態2における送金ルール設定画面のイメージを示す説明図である。
図13】送金処理の手順を示すフローチャートである。
図14】第1送金処理画面のイメージを示す説明図である。
図15】第2送金処理画面のイメージを示す説明図である。
図16】実施の形態3における期限付き口座の閉鎖処理の手順を示すフローチャートである。
図17】実施の形態4に係る振込態様を示す概念図である。
図18】振込処理の手順を示すフローチャートである。
図19】手数料テーブルのレコードレイアウトの一例を示す概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、本開示に係る振込処理方法、情報処理装置及びコンピュータプログラムについてその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は実施の形態1に係る情報処理システムの構成を示すブロック図である。情報処理システムは、サーバ装置1、受金者口座2、端末装置3を含む。本情報処理システムは、サーバ装置1が端末装置3からの情報に基づいて異なる金融機関における受金者口座への振込に係る処理を行う装置である。以下各構成について具体的に説明する。
【0033】
サーバ装置1は、処理部10と、記憶部11と、大容量記憶部12と、第1通信部13及び第2通信部14とを備える。処理部10は、一又は複数のCPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)等により構成され、サーバ装置1全体の動作を制御する。なお、サーバ装置1は分散したコンピュータにより構成してもよい。
【0034】
記憶部11は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random access memory)等を含んで構成され、処理部10が実行する処理プログラム11aを記憶している。大容量記憶部12は、例えばハードディスク等を含む大容量の記憶装置であり、複数の仮想口座4に関する情報等を記憶している。
【0035】
仮想口座4は貯蓄機能を有しておらず、金融機関の口座等への振込手続に使用される口座である。ここで、貯蓄機能とは、銀行等の金融機関の利用者が預貯金を行う通常の口座であり、銀行のデータベース等に当該口座の番号及びその残高が記憶されているものを指す。大容量記憶部12は、仮想口座ごとに、仮想口座の番号、開設者の氏名等の基本情報40と、仮想口座における振込処理のルールを定めるルールテーブル41を含む。
【0036】
第1通信部13は、所定の通信回線又はネットワークを介して受金者口座を管理するシステム等と双方向通信を行う。第2通信部14は、所定の通信回線又はネットワークを介して端末装置3と双方向通信を行う。なお、第1通信部13及び第2通信部14は、一つの通信部として構成してもよい。
【0037】
受金者口座は、本情報処理システムにおいて、仮想口座4からの振込における受金を行う口座であり、A銀行口座20、B銀行口座21、期限付き口座22及び電子マネー口座23等の貯蓄機能を有する口座を含む。ここで、期限付き口座22とは、貯蓄機能を有し、所定の期限が到来した場合にその閉鎖が行われる口座である。
【0038】
端末装置3は、例えば、スマートフォン等の携帯端末装置であり、CPU、MPU等により構成される制御部30と、ROM、RAM等を含んで構成される記憶部31と、サーバ装置1との双方向通信を行う通信部32と、端末装置3を操作するための入力を行う入力部33と、画面の表示を行う表示部34とを有する。記憶部31には、本情報処理システムを利用するためのアプリケーションプログラム31aを記憶する。なお、端末装置3は、タブレット装置、パーソナルコンピュータ等その他の装置であってもよい。
【0039】
本情報処理システムは、端末装置3からの要求によりサーバ装置1において仮想口座4を作成し、仮想口座4の所有者が自身の受金者口座への振込人に対し仮想口座番号を通知し、振込人が仮想口座4に対して振込を行うことで、仮想口座4を介して指定した受金者口座2で受金するシステムである。また、本情報処理システムは、仮想口座4を振込先とする複数の振込人からの振込を受け付け、夫々の振込について指定した受金者口座2で受金するシステムである。
【0040】
図2は、仮想口座作成処理の手順を示すフローチャートである。仮想口座作成処理は、例えば、端末装置3にアプリケーションプログラム31aがダウンロードされ、当該アプリケーションプログラム31aが最初に起動された場合に、端末装置3及びサーバ装置1により実行される。
【0041】
端末装置3の制御部30は、仮想口座4の作成に必要な入力情報の入力画面を表示部34に表示させる(S1)。ここで、入力情報は、利用者の氏名、仮想口座4に対応する受金者口座2として登録する口座の口座番号等、仮想口座の作成に必要な情報である。該入力画面において端末装置3の所有者は、入力部33を介して入力情報を入力可能な状態となる。制御部30は、入力画面にて入力された入力情報を受け付ける(S2)、制御部30は、通信部32を介して受け付けた入力情報をサーバ装置1に送信する(S3)。
【0042】
サーバ装置1は、端末装置3から送信された入力情報を受信する(S4)。サーバ装置1は、受信した入力情報に基づいて仮想口座4の作成を行う(S5)。仮想口座4の作成は、作成する仮想口座4に固有の仮想口座番号を割り当て、仮想口座番号及び登録情報を含む基本情報40と、自動で作成するデフォルトのルールを含むルールテーブル41とを対応させて大容量記憶部12に記憶させることにより行う。
【0043】
また、大容量記憶部12は、各仮想口座4に受金者口座2を対応させて記憶している仮想口座データベースを有する。図3は、仮想口座データベースのレコードレイアウトの一例を示す概念図である。仮想口座データベースは、図3に示すように、仮想口座に対応して一又は複数の受金者口座2に係る金融機関及びその口座番号を記憶している。
【0044】
サーバ装置1は、仮想口座4の作成が完了した後、仮想口座4の作成の完了情報を端末装置3に送信する(S6)。完了情報には、仮想口座番号及びデフォルトのルールの内容等が含まれている。
【0045】
制御部30は、完了情報を受信し(S7)、仮想口座4の作成完了と、仮想口座番号、デフォルトのルールを含む登録情報を端末装置3の表示部34に表示させて仮想口座の作成の完了の通知を行う(S8)。その後、制御部30は、仮想口座4を利用した振込におけるルールの設定を行うか否かについて選択する設定選択画面を表示させる(S9)。
【0046】
図4及び図5は、ルール設定の選択画面のイメージを示す説明図である。図4に示すように、選択画面は、ルールの設定を新規に行う「新規ルール設定」、登録済みのルールの変更を行う「登録済みのルール変更」のリンクを表示する。また、登録済みのルールを確認する「登録済みのルール」のリンクも表示する。利用者は、新しくルールを設定する場合、「新規ルール設定」の項目を選択することにより、ルールの設定要求を行うことができる。選択画面は、アプリケーションプログラム31aによる案内画面に従った利用者の端末装置3の操作によってもアクセスすることができる。
【0047】
図4の画面は仮想口座4の作成当初における選択画面であり、登録されたルールはデフォルトのルールのみであるが、後述の処理によりルールを設定した場合は、図5のように「Aからの振り込み」「Bからの振り込み」といった項目が表示される。
【0048】
その後、制御部30はルールの設定要求があったか否かを判定する(S10)。制御部30は、設定要求があった場合(S10:YES)、後述のルール設定処理(S11)を行った後、仮想口座4の作成処理を終了する。また、制御部30は、設定要求がなかった場合(S10:NO)、仮想口座4の作成処理を終了する。このとき所定時間経過後にアプリケーションから自動でログアウト等するようにしてもよい。
【0049】
制御部30は、図4及び図5に示すルール設定の選択画面においてルールの設定要求があった場合にルール設定処理を行う。図6は、ルール設定処理の手順を示すフローチャートである。
【0050】
制御部30は、ルール設定画面を表示部34に表示する(S21)。図7は、ルール設定画面のイメージを示す説明図である。図7は、図4又は図5の選択画面において、「新規ルール設定」を選択した場合のルール設定画面である。
【0051】
図7に示すように、ルール設定画面は、振込元の口座、銀行、金額、日時、スタンプ及びキーワード、受金者口座2として指定される口座等を含むルール情報を選択する画面である。ルール設定画面で選択される項目は、例えばプルダウンメニューから入力する。受金者口座2として指定される口座は複数の口座が表示され、該複数の口座から一の口座を選択することができる。これにより、振込元の口座、銀行、金額、日時、スタンプ及びキーワードにおいて選択された内容と、受金者口座2として指定される口座とが対応付けられる。
【0052】
振込元の口座及び銀行の項目を設定することにより、振込人が金融機関の銀行口座から仮想口座4への振込を行った場合に、振込人の銀行口座の口座番号及び銀行名に基づいて、仮想口座4からの振込が行われる受金者口座2が特定される。
金額及び日時の項目を設定することにより、定期的に定額を振込人が振込を行う場合(例えば、毎月の家賃、毎月の仕送り、毎月の定期購入の商品の代金)に利用でき、振込金額及び振込日時に基づいて、仮想口座4からの振込が行われる受金者口座2が特定される。
【0053】
また、スタンプの項目を設定することにより、振込人がスマートフォンを利用して仮想口座4への振込に併せて設定された種類のスタンプが送信されている場合に、該スタンプを認識して仮想口座4からの振込が行われる受金者口座2が特定される。
また、キーワードの項目を設定することにより、振込人が例えば銀行のATM(automated teller machine)においてキーワードを入力した場合に、該キーワードを認識して仮想口座4からの振込が行われる受金者口座2が特定される。
【0054】
なお、キーボードにより、直接語句を入力する態様であってもよい。また、ルールは、振込元の口座、銀行、金額、日時、スタンプ又はキーワードのいずれか1以上の項目を対応付けに用いる態様、又は全ての項目を対応付けに用いる態様のいずれであってもよい。
【0055】
制御部30は、上記の画面で入力されたルール情報を受け付け(S22)、受け付けたルール情報を、仮想口座番号等とともにサーバ装置1に送信する(S23)。サーバ装置1はルール情報を受信し(S24)、処理部10は受信したルール情報に係る仮想口座4を特定する(S25)。サーバ装置1は、特定した仮想口座4に対応付けてルール情報を固有の番号を割り当てて、大容量記憶部12のルールテーブル41において記憶させる(S26)。
【0056】
その後、処理部は、ルール設定の完了を示す完了情報を送信し(S27)、端末装置3は完了情報を受信する(S28)。端末装置3の制御部30は、設定が完了したルールについて記憶部31に記憶させ(S29)、設定完了を示す情報を端末装置3の画面に表示させ、設定完了の通知を行う(S30)。記憶部31に記憶させたルールの内容は、上記の選択画面から確認可能である。
【0057】
図8は、ルールテーブル41のレコードレイアウトの一例を示す概念図である。ルールテーブル41においては、ルール毎に対応させて、受金者口座2に係る銀行名及び口座番号、振込の金額、日時、スタンプ及びキーワード並びに振込元の口座を対応付けて記憶している。
【0058】
図9は、振込処理の手順を示すフローチャートである。本情報処理システムは、上述のように作成された仮想口座4を利用して下記のように振込処理を行う。振込処理は、例えば、仮想口座4の所有者が振込人に自身の仮想口座4の仮想口座番号を通知し、振込人が銀行窓口又はATM等から当該仮想口座4に振込を行った場合に実行される。仮想口座4への振込が行われた場合、例えば振込元の銀行などのシステムからサーバ装置1に通知が送信される。
【0059】
サーバ装置1は、通知された振込に関する振込元情報を振込元の銀行のシステム等から取得する(S41)。振込元情報は、振込人の名義、振込元の口座番号、振込先の仮想口座番号、振込日時等である。その後、サーバ装置1は、仮想口座4を特定し(S42)、特定した仮想口座4に対応するルールテーブル41を参照し(S43)、受金者口座2において当該振込に関して受金を行う口座を振込先として特定する(S44)。ここで、仮想口座4の利用者が設定したルールに当てはまらない振込については、デフォルトのルールが適用される。デフォルトのルールの適用において、例えば図8に示すデフォルトのルールによりA銀行に振込が行われる。
【0060】
サーバ装置1は、前記振込元情報、特定した振込先の口座番号等を含む振込情報を振込先の口座に係る銀行等のシステムに送信する(S45)。銀行等のシステムは振込情報を受信し(S46)、振込情報に係る振込処理を行う(S47)。銀行のシステムは、振込処理の完了情報をサーバ装置1に送信する(S48)。
【0061】
サーバ装置1は、完了情報を受信し(S49)、受信した完了情報を端末装置3に送信する(S50)。
【0062】
端末装置3の制御部30は、完了情報を受信し(S51)、受信した情報を、記憶部31に記憶させ(S52)、仮想口座4の利用者が振込処理の完了を確認する操作を促す確認画面を表示させる(S53)。
【0063】
図10は、確認画面のイメージを示す説明図である。図11は、操作後の確認画面のイメージを示す説明図である。確認画面には、例えば図10に示すように振込人(図中「仮想太郎」)、振込元の「口座番号」、「振込み額」及び「適用したルール」と、振込により受金した受金者口座2の残高(図中「¥34,500」)と、登録済の受金者口座2の銀行名(図中「A銀行」「B銀行」「C銀行」)と、現在までの振込取引を示す「全口座取引一覧」と、利用者が確認したことを示す操作を行う「確認」のアイコンとが表示される。
【0064】
制御部30は、端末装置3の利用者が「確認」アイコンを入力部33により選択して確認操作を行ったか否かを判定する(S54)。制御部30は、確認操作を行ったと判定した場合(S54:YES)、図11に示す画面を表示し、仮想口座4の名義人(図中「仮想三郎」)、「仮想口座番号」、登録口座の残高合計(図中「残高合計¥36,000」)等を表示し(S55)、処理を終了する。図10及び11に示す画面において、例えば、取引があった銀行の部分が点滅するようにしてもよい。
【0065】
制御部30は、確認操作を行っていないと判定した場合(S54:NO)、処理を終了する。このとき、所定時間経過後にアプリケーションプログラム31aの起動画面への移行、又はログアウト等の処理を行ってもよい。
【0066】
以上の構成によれば、仮想口座4の番号を振込人に通知することで振込処理を行うことができ、銀行の口座番号等を教える必要がなく、個人情報の拡散が防止される。また、振込人が指定した口座を開設する必要がなく、休眠口座の発生を防止することができる。
【0067】
(実施の形態2)
実施の形態2における情報処理システムにおいては、仮想口座4の利用者が仮想口座4を利用して他人の金融機関の口座等に入金処理を行うことが可能である。実施の形態2における情報処理システムの構成について実施の形態1と同様の構成については同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0068】
実施の形態2のアプリケーションプログラム31aには、仮想口座4からの振込を行うプログラムが含まれている。仮想口座4の利用者は、端末装置3により仮想口座4からの振込に関するルール設定を行う。ここで、利用者の情報は、仮想口座4の作成時に入力したデータを使用する。
【0069】
仮想口座4からの振込に関するルールの設定画面は、実施の形態1におけるルールの設定画面の表示と同様の操作により表示される。図12は、実施の形態2における送金ルール設定画面のイメージを示す説明図である。ここで、仮想口座4の利用者は、図12に示すように、例えば振込先の口座、銀行、金額、日時、スタンプ及びキーワード、振込元として指定する受金者口座2とを、プルダウンメニューにより入力する。振込先の口座は、例えば仮想口座4の作成時又はその後個別にサーバ装置1に対して予めリストの作成を行うことしてもよい。なお、上記項目は、キーボードにより直接語句を入力する態様であってもよい。
【0070】
制御部30は、例えば、制御部30は、振込先が仮想口座4の利用者である場合の該利用者の端末装置3、又は金融機関のシステム等からサーバ装置1を介して振込要求があった場合、以下の送金処理を行う。
【0071】
また、制御部30は、仮想口座4からの振込に関するルール設定において設定した振込日時に基づいて予め設定された日時(例えば、振込日時の1週間前等)になった場合、又はアプリケーションプログラム31aにおける画面表示に従って仮想口座4からの振込の要求を行った場合に以下の送金処理を行う。
【0072】
図13は、送金処理の手順を示すフローチャートである。制御部30は、振込の内容の処理画面を表示部34に表示する(S61)。図14は、第1送金処理画面のイメージを示す説明図である。図15は、第2送金処理画面のイメージを示す説明図である。
【0073】
制御部30は、仮想口座4の利用者の端末装置3又は金融機関のシステム等からサーバ装置1を介して送金要求があった場合には、図14に示す第1送金処理画面を自動で表示する。第1送金処理画面においては、振込先の名義人(図14中「Cさんからの振込依頼」)、「支払期日」及び「振込金額」を含む情報と、「ルール」の種類、振込元口座(図14中「A銀行口座」)、振込金額(図14中「15,000」)が表示されている。また、これらの情報を変更するための「変更する」アイコンが表示されており、「変更する」アイコンから例えばプルダウンメニューにより変更情報を入力することができる。更に、端末装置3の画面には、振込内容を決定する操作を行うための「決定」アイコンとが表示される。
【0074】
また、予め設定された日時になった場合、又は画面表示に従って仮想口座4からの振込の要求を入力部33により行った場合には、図15に示す第2送金処理画面を表示部34に表示する。第2送金処理画面においては、振込先の名義人(図15中「Bさん」)、及び「振込金額」を含む情報と、「ルール」の種類、振込元口座(図15中「A銀行口座」)、振込金額(図15中「10,000」)が表示されている。また、これらの情報を変更するための「変更する」アイコンが表示されており、「変更する」アイコンから例えばプルダウンメニューにより変更情報を入力することができる。更に、端末装置3の画面には、振込内容を決定する操作を行うための「決定」アイコンとが表示される。
【0075】
制御部30は、第1送金処理画面又は第2送金処理画面において「決定」アイコンが操作され、決定操作が行われたか否かを判定する(S62)。制御部30は、決定操作が行われていないと判定した場合(S62:NO)、処理をステップS62に戻す。制御部30は、決定操作が行われたと判定した場合(S62:YES)、端末装置3の利用者が第1送金処理画面又は第2送金処理画面において入力した情報を取得する(S63)。
【0076】
その後、制御部30は、通信部32を介して取得した情報に基づいて仮想口座4を介した振込処理のための情報を生成して、サーバ装置1に送信する(S64)。生成した情報には、仮想口座の名義、仮想口座番号等、仮想口座に係る識別情報と、振込先口座に係る情報とが含まれる。その後、制御部30は振込処理の手続きの終了を画面に表示する等により利用者に通知して(S65)処理を終了する。制御部30から情報を受信したサーバ装置1は、振込先の銀行のシステム等に前記情報を送信して振込処理の依頼を行う。
【0077】
以上の構成によれば、仮想口座4を利用して入金処理を行うことができ、振込先が指定した口座に容易に入金することができる。
【0078】
(実施の形態3)
実施の形態3における情報処理システムは、期限付き口座22の閉鎖処理を行う。実施の形態3における情報処理システムの構成について実施の形態1と同様の構成については同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0079】
実施の形態1の受金者口座2として、期限付き口座22があるが、実施の形態3においては、サーバ装置1が該期限付き口座22に関する情報を仮想口座4に併せて所有し、その閉鎖期限等を管理している。
【0080】
期限付き口座22は、貯蓄機能を有し、所定の閉鎖期限が到来した場合にその閉鎖が行われる口座である。サーバ装置1は、閉鎖期限に基づいて設定された日時(例えば、閉鎖期限の1週間前)に当該期限付き口座22の閉鎖期限及び残高等を含む情報を端末装置3に送信する。端末装置3は、当該情報を受信した場合に以下の期限付き口座22の閉鎖処理を行う。
【0081】
図16は、実施の形態3における期限付き口座22の閉鎖処理の手順を示すフローチャートである。端末装置3の制御部30は、サーバ装置1から受信した情報に基づいて、期限付き口座22の閉鎖期限及び残高を画面に表示する等して利用者に通知する(S71)。このとき、制御部30は、利用者に当該画面を確認したことを示す操作を行うためのアイコン等を表示部34に表示する。
【0082】
その後、制御部30は、利用者が確認操作を行ったか否かを判定する(S72)。制御部30は、利用者が確認操作を行ったと判定した場合(S72:YES)、その旨の情報をサーバ装置1に送信し(S73)、手続きが終了したことを画面表示などで利用者に通知し(S74)、処理を終了する。情報を受信したサーバ装置1は、期限付き口座22の残高分の金額を利用者の受金者口座2のいずれかに移す依頼を銀行システム等に依頼し、期限付き口座22を閉鎖する。制御部30は、利用者が確認操作を行っていないと判定した場合(S72:NO)、処理をステップS72に戻す。
【0083】
以上の構成によれば、仮想口座4の作成と併せて期限付き口座の閉鎖手続きを行うことができる。また、利用者が期限付き口座22に金銭が貯蓄されていることを知らない場合に、その旨の通知を行い、期限付き口座22の閉鎖処理をスムーズに行うことができる。
【0084】
(実施の形態4)
実施の形態4における情報処理システムは、振込元及び振込先が仮想口座である振込態様に関する。実施の形態4における情報処理システムの構成について実施の形態1及び2と同様の構成については同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0085】
実施の形態4においては、仮想口座4のルールの設定において特定の振込人からの振込に対して複数の受金者口座2を設定できる。また、実施の形態2と同様に、受金者口座2を振込元として仮想口座4を介して他人の口座等への振込が可能である。
【0086】
図17は、実施の形態4に係る振込態様を示す概念図である。図17に示すように、実施の形態4においては、振込元仮想口座4aから振込先仮想口座4bに対して振込を行うことにより、振込元仮想口座4a及び振込先仮想口座4bを介して、これらに対応する受金者口座2の間での振込を行う。振込元仮想口座4aには、受金者口座2としてA銀行口座24a,B銀行口座25a,C銀行口座26a,D銀行口座27aが対応付けられている。また、振込先仮想口座4bには、受金者口座2としてA銀行口座24b,B銀行口座25b,C銀行口座26b,D銀行口座27bが対応付けられている。
【0087】
したがって、A銀行口座24a,B銀行口座25a,C銀行口座26a,D銀行口座27aの何れかからA銀行口座24b,B銀行口座25b,C銀行口座26b,D銀行口座27bの何れかに対して、振込元仮想口座4aから振込先仮想口座4bを介して送金が行われる。なお、受金者口座2として対応付けられている口座はこれらの口座に限られない。
【0088】
図18は、振込処理の手順を示すフローチャートである。図19は、手数料テーブルのレコードレイアウトの一例を示す概念図である。サーバ装置1の処理部10は、例えば、実施の形態2の図13におけるステップS64の処理のように、振込元仮想口座4aの所有者から端末装置3のアプリケーションプログラム31aにより送信された、振込元仮想口座4aからの振込情報を受信した場合に、図18に示す振込処理を行う。
【0089】
大容量記憶部12には、図19に示す手数料テーブルが記憶されており、振込元の金融機関の口座から振込先金融機関の口座に振込を行う場合の手数料が記憶されている。なお、手数料テーブルに示した金額は例示であって、実際の金融機関において設定されている金額を手数料テーブルとして記憶していればよく、また、手数料は、キャッシュカード、インターネット等の振込の態様ごとに定められていてもよい。
【0090】
サーバ装置1の処理部10は、第2通信部14にて受信した振込情報を基本振込情報として取得する(S101)。基本振込情報は、振込元仮想口座4a、振込元仮想口座4aに対応する受金者口座2の中の送金を行う金融機関の口座、振込先に関する情報、及び振込金額等を含む。処理部10は、基本振込情報に基づいて振込先が仮想口座4であるか否かを判定する(S102)。
【0091】
処理部10は、振込先が仮想口座4でないと判定した場合(S102:NO)、基本振込情報を、振込元仮想口座4aに対応付けられた受金者口座2の内、送金におけるルールによって選択されている口座の金融機関等のシステムに送信して(S103)、処理を終了する。基本振込情報を受信した金融機関等のシステムは、基本振込情報に基づいて振込処理を行う。
【0092】
処理部10は、振込先が仮想口座4であると判定した場合(S102:YES)、当該仮想口座4を振込先仮想口座4bとして特定する(S104)。処理部10は、振込先仮想口座4bにおいて設定されている受金におけるルールに基づいて、振込先仮想口座4bに対応付けられている受金者口座2の中から、入金される口座を振込先候補として決定する(S105)。
【0093】
ここで、振込先仮想口座4bにおいて、振込元仮想口座4aの所有者からの振込に対して単一の振込先がルールにより設定されている場合には、当該振込先のみが振込先候補となり、また、複数の振込先がルールにより設定されている場合、設定された振込先すべてが振込先候補となる。
【0094】
処理部10は、振込先候補が複数であるか否かを判定する(S106)。処理部10は、振込先候補が複数であると判定した場合(S106:YES)、図19に示す手数料テーブルを参照し(S107)、振込先候補の中から、振込元仮想口座4aに対応付けられた受金者口座2の内の指定された口座からの振込における手数料が最も安くなる振込先を決定する(S108)。
【0095】
例えば、振込元仮想口座4aの受金者口座2の内、A銀行口座24aが振込元とされ、振込先仮想口座4bにおいてA銀行口座24b(図19中、手数料100円)及びB銀行口座25b(図19中、手数料250円)が振込先候補とされている場合、手数料がより安くなるA銀行口座24bが振込先として決定される。
【0096】
処理部10は、振込先候補が複数でないと判定した場合(S106:NO)、当該振込先候補を振込先として決定する(S108)。
【0097】
処理部10は、振込先を決定した後、決定した振込先の金融機関の口座と、基本振込情報とを含む変更振込情報を、振込元の口座に係る金融機関等のシステムに送信して(S109)、処理を終了する。変更振込情報を受信した金融機関等のシステムは、変更振込情報に基づいて振込処理を行う。これにより、決定された振込元仮想口座4aに係る受金者口座2から、振込先仮想口座4bに係る受金者口座2に対して、振込元仮想口座4aから振込先仮想口座4bを介して振込処理が行われる。
【0098】
以上の構成によれば、振込先及び振込元が仮想口座4の所有者である場合、仮想口座4に対応付けられた金融機関の口座同士の振込における手数料が、より安くなるように振込を行うことができる。
【0099】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。即ち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態も本開示の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0100】
1 サーバ装置(情報処理装置)
10 処理部(受付部、特定部)
11 記憶部
11a 処理プログラム
12 大容量記憶部(記憶部)
13 第1通信部(出力部)
14 第2通信部
2 受金者口座
20,24a,24b A銀行口座
21,25a,25b B銀行口座
22 期限付き口座
23 電子マネー口座
26a,26b C銀行口座
27a,27b D銀行口座
3 端末装置
30 制御部
31 記憶部
31a アプリケーションプログラム(コンピュータプログラム)
32 通信部
33 入力部
34 表示部
4 仮想口座
4a 振込元仮想口座
4b 振込先仮想口座
40 基本情報
41 ルールテーブル
図1
図2
図3
図4
図5
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図10
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