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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-28
(45)【発行日】2023-05-11
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/30 20060101AFI20230501BHJP
   G09F 9/00 20060101ALI20230501BHJP
   H05B 33/04 20060101ALI20230501BHJP
   H10K 50/00 20230101ALI20230501BHJP
   H10K 59/10 20230101ALI20230501BHJP
   H05B 33/06 20060101ALI20230501BHJP
   G06F 3/044 20060101ALI20230501BHJP
   G06F 3/041 20060101ALI20230501BHJP
【FI】
G09F9/30 309
G09F9/30 330
G09F9/30 365
G09F9/30 336
G09F9/00 346A
G09F9/00 366A
H05B33/04
H05B33/14 A
H10K50/00
H10K59/10
H05B33/06
G06F3/044 129
G06F3/041 410
G06F3/041 430
【請求項の数】 19
(21)【出願番号】P 2019041822
(22)【出願日】2019-03-07
(65)【公開番号】P2019168681
(43)【公開日】2019-10-03
【審査請求日】2022-01-17
(31)【優先権主張番号】10-2018-0034076
(32)【優先日】2018-03-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】512187343
【氏名又は名称】三星ディスプレイ株式會社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Display Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】1, Samsung-ro, Giheung-gu, Yongin-si, Gyeonggi-do, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110002619
【氏名又は名称】弁理士法人PORT
(72)【発明者】
【氏名】キム ミン ス
【審査官】小野 博之
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-090528(JP,A)
【文献】特開2017-181816(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0004330(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0131044(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0029502(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 9/00-9/46
H05B 33/00-33/28
44/00
45/60
H10K 50/00-99/00
G06F 3/00-3/04895
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光素子を含む第1基板と、
前記第1基板上に配置された第2基板と、
前記第1基板と前記第2基板との間に配置され、前記第1基板と前記第2基板とを結合させる密封部材とを含み、
前記密封部材は、
第1方向に延長された第1直線部分と、
前記第1方向と交差する第2方向に延長された第2直線部分と
前記第1直線部分からさらに延長され、屈曲した第1屈曲部分と、
前記第1屈曲部分からさらに延長され、前記第1方向に延長された第3直線部分とを含み、
前記第1直線部分と前記第3直線部分とが、前記第1屈曲部分を挟んで配置され、
前記第3直線部分の最大幅は、前記第1直線部分の最大幅より小さく、
前記第1直線部分の最大幅は、前記第2直線部分の最大幅より大きい表示装置。
【請求項2】
前記第1屈曲部分の幅は、前記第1直線部分から前記第3直線部分側に行くほど減少する請求項に記載の表示装置。
【請求項3】
発光素子を含む第1基板と、
前記第1基板上に配置された第2基板と、
前記第1基板と前記第2基板との間に配置され、前記第1基板と前記第2基板とを結合させる密封部材とを含み、
前記密封部材は、
第1方向に延長された第1直線部分と、
前記第1方向と交差する第2方向に延長された第2直線部分と、
前記第1直線部分からさらに延長され、部分的に屈曲した第1屈曲部分と、
前記第1屈曲部分からさらに延長され、前記第1方向に延長された第3直線部分とを含み、
前記第1直線部分の最大幅は、前記第2直線部分の最大幅より大きく、
前記第3直線部分の最大幅は、前記第2直線部分の最大幅より大きい表示装置。
【請求項4】
発光素子を含む第1基板と、
前記第1基板上に配置された第2基板と、
前記第1基板と前記第2基板との間に配置され、前記第1基板と前記第2基板とを結合させる密封部材とを含み、
前記密封部材は、
第1方向に延長された第1直線部分と、
前記第1方向と交差する第2方向に延長された第2直線部分と、
前記第1直線部分からさらに延長され、部分的に屈曲した第1屈曲部分と、
前記第1屈曲部分からさらに延長され、前記第1方向に延長された第3直線部分と、
前記第3直線部分からさらに延長され、部分的に屈曲した第2屈曲部分と、
前記第2屈曲部分からさらに延長され、前記第1方向に延長された第4直線部分と、を含み、
前記第1直線部分の最大幅は、前記第2直線部分の最大幅より大きく、
前記第4直線部分の最大幅は、前記第2直線部分の最大幅より大きい表示装置。
【請求項5】
平面視において、少なくとも部分的に前記第1屈曲部分と前記第2屈曲部分との間に位置し、光学センシング機能またはスピーカー機能を有するモジュール部材をさらに含む請求項に記載の表示装置。
【請求項6】
発光素子を含む第1基板と、
前記第1基板上に配置された第2基板と、
前記第1基板と前記第2基板との間に配置され、前記第1基板と前記第2基板とを結合させる密封部材とを含み、
前記密封部材は、
第1方向に延長された第1直線部分と、
前記第1方向と交差する第2方向に延長された第2直線部分と、
前記第1直線部分からさらに延長され、所定の曲率半径を有する曲線を一つ以上含んで部分的に屈曲した第1屈曲部分と、
前記第1直線部分と前記第2直線部分との間に配置され、所定の曲率半径を有する曲線を一つ以上含んで部分的に屈曲した第3屈曲部分とを含み、
前記第1直線部分の最大幅は、前記第2直線部分の最大幅より大きく、
前記第3屈曲部分が形成する最大曲率半径は、前記第1屈曲部分が形成する最大曲率半径より大きい表示装置。
【請求項7】
前記第1直線部分の最大幅と前記第2直線部分の最大幅との差は、前記第2直線部分の最大幅の10%以上である請求項1に記載の表示装置。
【請求項8】
記第1基板は、
第1ベース基板と、
前記第1ベース基板上に配置され、前記密封部材によって囲まれる前記発光素子と、
前記第1ベース基板の前記第2方向の一側のエッジと前記密封部材の前記第1直線部分との間に配置される第1パッド部とを含む請求項1に記載の表示装置。
【請求項9】
前記表示装置には表示領域及び非表示領域が定義され、
前記第1ベース基板の前記エッジは、
前記第1方向と平行な第1エッジと、
前記第1方向と平行し、前記第1エッジに比べて湾入した第2エッジとを含み、
前記第1エッジから前記表示領域までの前記第2方向への最短距離は、前記第2エッジから前記表示領域までの前記第2方向への最短距離より大きい請求項に記載の表示装置。
【請求項10】
前記第1ベース基板は、
前記第1方向に第1最大幅を有するメイン部分と、
前記メイン部分から前記第2方向に突出し、前記第1方向に前記第1最大幅より小さい第2最大幅を有する突出部分とを含み、
前記密封部材の前記第1直線部分は、前記第1ベース基板の前記突出部分と重なり、
前記密封部材の前記第3直線部分は、前記第1ベース基板の前記メイン部分と重なる請求項に記載の表示装置。
【請求項11】
前記第1基板の前記第1パッド部と接続され、前記第1基板の背面側にベンディングされた第1軟性回路フィルムと、
前記第1基板の前記第2方向の一側に配置され、光学センシング機能またはスピーカー機能を有するモジュール部材をさらに含み、
前記第1軟性回路フィルムの前記第2方向の一側のエッジは、部分的に湾入した形状であり、
平面視において、前記モジュール部材は、前記第1軟性回路フィルムの湾(bay)内に位置する請求項に記載の表示装置。
【請求項12】
前記第1基板の前記第1パッド部と接続され、前記第1基板の背面側にベンディングされた第1軟性回路フィルムと、
前記第1基板の前記第2方向の一側に配置され、光学センシング機能またはスピーカー機能を有するモジュール部材とをさらに含み、
前記第1軟性回路フィルムは開口を有し、
前記第1軟性回路フィルムがベンディングされた状態で、前記モジュール部材は、前記第1軟性回路フィルムの前記開口内に挿入される請求項に記載の表示装置。
【請求項13】
前記第2基板は、
前記密封部材と当接する第2ベース基板と、
前記第2ベース基板の一面上に配置され、前記第1方向に延長された第1タッチ電極と、
前記第2ベース基板の前記一面上に配置され、前記第2方向に延長され、前記第1タッチ電極と絶縁される第2タッチ電極と、
前記第2ベース基板の前記一面上に配置され、前記第2ベース基板の前記第2方向の一側のエッジに位置する第2パッド部と、
前記第2パッド部と前記第1タッチ電極とを接続する第1タッチ配線と、
前記第2パッド部と前記第2タッチ電極とを接続する第2タッチ配線とを含む請求項に記載の表示装置。
【請求項14】
前記第1ベース基板の前記第2方向の一側のエッジは、
前記第1方向と平行な第1エッジと、
前記第1方向と平行し、前記第1エッジに比べて湾入した第2エッジと、前記第2 エッジに比べて突出して位置する第3エッジとを含み、
前記第2ベース基板の前記第2方向の一側のエッジは、
前記第1方向と平行な第4エッジと、
前記第1方向と平行し、前記第3エッジに比べて湾入した第5エッジとを含み、
前記第1エッジは、前記第4エッジに比べてさらに突出し、
前記第2エッジは、前記第5エッジと整列された請求項13に記載の表示装置。
【請求項15】
平面視において、前記密封部材は、閉曲線を形成し、
平面視において、前記第2パッド部は、少なくとも部分的に前記密封部材の外側に位置する請求項13に記載の表示装置。
【請求項16】
前記第2タッチ配線は、少なくとも部分的に前記第1方向に延長され、
平面視において、前記第2タッチ配線の前記第1方向に延長された部分は、前記密封部材の内側にのみ位置する請求項15に記載の表示装置。
【請求項17】
前記第2ベース基板は、
前記第1方向に第4最大幅を有するメイン部分と、
前記メイン部分から前記第2方向に突出し、前記第1方向に前記第4最大幅より小さい第5最大幅を有する第1突出部分と、
前記メイン部分から前記第2方向に突出し、前記第1方向に前記第4最大幅より小さい第6最大幅を有し、前記第1突出部分と前記第1方向に離隔した第2突出部分とを含み、
前記第2パッド部は、
前記第1タッチ配線と接続され、前記第2ベース基板の前記第1突出部分上に配置され、前記第2突出部分上に配置されない第1パッド電極と、
前記第2タッチ配線と接続され、前記第2ベース基板の前記第2突出部分上に配置され、前記第1突出部分上に配置されない第2パッド電極とを含む請求項13に記載の表示装置。
【請求項18】
第1ベース基板及び前記第1ベース基板上に配置された発光素子を含む第1基板と、
前記第1基板上に配置された第2基板と、
前記第1基板と前記第2基板との間に配置され、前記第1基板と前記第2基板とを結合させる密封部材とを含み、
前記第1ベース基板は、
第1方向に第1最大幅を有するメイン部分と、
前記メイン部分から前記第1方向と交差する第2方向に突出し、前記第1方向に前記第1最大幅より小さい第2最大幅を有する突出部分とを含み、
前記突出部分と重なる前記密封部材の最大幅は、前記メイン部分と重なる前記密封部材の最大幅より大きい表示装置。
【請求項19】
表示領域及び非表示領域が定義された表示装置であって、
第1ベース基板及び前記第1ベース基板上に配置された発光素子を含む第1基板と、
前記第1基板上に配置された第2基板と、
前記第1基板と前記第2基板との間に配置され、前記第1基板と前記第2基板とを結合させて、第1方向に延長された部分及び前記第1方向と交差する第2方向に延長された部分を含む密封部材とを含み、
前記第1ベース基板の前記第2方向の一側のエッジは、少なくとも部分的に湾入した形状であり、
前記エッジは、
前記第1方向と平行な第1エッジと、
前記第1方向と平行し、前記第1エッジに比べて湾入した第2エッジとを含み、
前記第1エッジに最も隣接(proximate)して前記第1方向に延長された前記密封部材の最大幅は、前記第2エッジに最も隣接して前記第1方向に延長された前記密封部材の最大幅より大きい表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
表示装置は、マルチメディアの発達につれ、その重要性及び適用例が徐々に多様化されている。例えば、表示装置は、スマートフォン、スマートウォッチ、タブレットPC、ノートパソコンなどのポータブル電子機器またはテレビ、モニター、デジタル情報ディスプレイ(digital information display)などの大型電子機器に適用できる。
【0003】
最近、電子機器面積に対する画面比率、すなわちスクリーン対ボディ比(screen to body ratio)が向上した表示装置の開発が求められている。スクリーン対ボディ比が大きい場合、表示装置のサイズの増加なしにより広い画面を提供できるだけでなく優れた心美感を与えることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
スクリーン対ボディ比を向上させるための一つの方法としては、表示装置、例えばスマートフォンのスピーカーモジュールまたは光学センサモジュールが占める領域を除いた残りの領域をすべて表示領域に形成する方法がある。この場合、表示領域は、平面上ノッチまたはトレンチ形状を有するように非定型化され得る。しかし、表示領域が非定型化されると、表示装置の耐久性が低下する恐れがある。
【0005】
これに本発明が解決しようとする課題は、表示装置の平面上の全体面積に対して表示領域が占める面積の割合を極大化すると同時に耐久性が改善した表示装置を提供することにある。
【0006】
本発明の課題は、以上で言及した技術的課題に限定されず、言及されてないまた他の技術的課題は、下記の記載から当業者に明確に理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するための本発明の一実施形態による表示装置は、発光素子を含む第1基板と、前記第1基板上に配置された第2基板と、前記第1基板と前記第2基板との間に配置され、前記第1基板と前記第2基板とを結合させる密封部材とを含み、前記密封部材は、第1方向に延長された第1直線部分と、前記第1方向と交差する第2方向に延長された第2直線部分とを含み、前記第1直線部分の最大幅は、前記第2直線部分の最大幅より大きい。
【0008】
前記密封部材は、前記第1直線部分からさらに延長され、部分的に屈曲した第1屈曲部分と、前記第1屈曲部分からさらに延長され、前記第1方向に延長された第3直線部分とをさらに含み、前記第3直線部分の最大幅は、前記第1直線部分の最大幅より小さくてもよい。
【0009】
前記第1屈曲部分の幅は、前記第1直線部分から前記第3直線部分側に行くほど減少してもよい。
【0010】
前記密封部材は、前記第1直線部分からさらに延長され、部分的に屈曲した第1屈曲部分と、前記第1屈曲部分からさらに延長され、前記第1方向に延長された第3直線部分とをさらに含み、前記第3直線部分の最大幅は、前記第2直線部分の最大幅より大きくてもよい。
【0011】
前記密封部材は、前記第1直線部分からさらに延長され、部分的に屈曲した第1屈曲部分と、前記第1屈曲部分からさらに延長され、前記第1方向に延長された第3直線部分と、前記第3直線部分からさらに延長され、部分的に屈曲した第2屈曲部分と、前記第2屈曲部分からさらに延長され、前記第1方向に延長された第4直線部分とをさらに含み、前記第4直線部分の最大幅は、前記第2直線部分の最大幅より大きくてもよい。
【0012】
前記表示装置は、平面視において、少なくとも部分的に前記第1屈曲部分と前記第2屈曲部分との間に位置し、光学センシング機能またはスピーカー機能を有するモジュール部材をさらに含んでもよい。
【0013】
前記密封部材は、前記第1直線部分からさらに延長され、所定の曲率半径を有する曲線を一つ以上含んで部分的に屈曲した第1屈曲部分と、前記第1直線部分と前記第2直線部分との間に配置され、所定の曲率半径を有する曲線を一つ以上含んで部分的に屈曲した第3屈曲部分とをさらに含み、前記第3屈曲部分が形成する最大曲率半径は、前記第1屈曲部分が形成する最大曲率半径より大きくてもよい。
【0014】
前記第1直線部分の最大幅と前記第2直線部分の最大幅との差は、前記第2直線部分の最大幅の10%以上であってもよい。
【0015】
前記密封部材は、前記第1直線部分からさらに延長され、部分的に屈曲した第1屈曲部分と、前記第1屈曲部分からさらに延長され、前記第1方向に延長された第3直線部分とをさらに含み、前記第1基板は、第1ベース基板と、前記第1ベース基板上に配置され、前記密封部材によって囲まれる前記発光素子と、前記第1ベース基板の前記第2方向の一側のエッジと前記密封部材の前記第1直線部分との間に配置される第1パッド部とを含んでもよい。
【0016】
前記表示装置には表示領域及び非表示領域が定義され、前記第1ベース基板の前記エッジは、前記第1方向と平行な第1エッジと、前記第1方向と平行し、前記第1エッジに比べて湾入した第2エッジとを含み、前記第1エッジから前記表示領域までの前記第2方向への最短距離は、前記第2エッジから前記表示領域までの前記第2方向への最短距離より大きくてもよい。
【0017】
前記第1ベース基板は、前記第1方向に第1最大幅を有するメイン部分と、前記メイン部分から前記第2方向に突出し、前記第1方向に前記第1最大幅より小さい第2最大幅を有する突出部分とを含み、前記密封部材の前記第1直線部分は、前記第1ベース基板の前記突出部分と重なり、前記密封部材の前記第3直線部分は、前記第1ベース基板の前記メイン部分と重なってもよい。
【0018】
前記表示装置は、前記第1基板の前記第1パッド部と接続され、前記第1基板の背面側にベンディングされた第1軟性回路フィルムと、前記第1基板の前記第2方向の一側に配置され、光学センシング機能またはスピーカー機能を有するモジュール部材とをさらに含み、前記第1軟性回路フィルムの前記第2方向の一側のエッジは、部分的に湾入した形状であり、平面視において、前記モジュール部材は、前記第1軟性回路フィルムの湾(bay)内に位置してもよい。
【0019】
前記表示装置は、前記第1基板の前記第1パッド部と接続され、前記第1基板の背面側にベンディングされた第1軟性回路フィルムと、前記第1基板の前記第2方向の一側に配置され、光学センシング機能またはスピーカー機能を有するモジュール部材とをさらに含み、前記第1軟性回路フィルムは、開口を有し、前記第1軟性回路フィルムがベンディングされた状態で、前記モジュール部材は、前記第1軟性回路フィルムの前記開口内に挿入されてもよい。
【0020】
前記第2基板は、前記密封部材と当接する第2ベース基板と、前記第2ベース基板の一面上に配置され、前記第1方向に延長された第1タッチ電極と、前記第2ベース基板の前記一面上に配置され、前記第2方向に延長され、前記第1タッチ電極と絶縁される第2タッチ電極と、前記第2ベース基板の前記一面上に配置され、前記第2ベース基板の前記第2方向の一側のエッジに位置する第2パッド部と、前記第2パッド部と前記第1タッチ電極とを接続する第1タッチ配線と、前記第2パッド部と前記第2タッチ電極とを接続する第2タッチ配線とを含んでもよい。
【0021】
前記第1ベース基板の前記第2方向の一側のエッジは、前記第1方向と平行な第1エッジと、前記第1方向と平行し、前記第1エッジに比べて湾入した第2エッジと、前記第2エッジに比べて突出して位置する第3エッジとを含み、前記第2ベース基板の前記第2方向の一側のエッジは、前記第1方向と平行な第4エッジと、前記第1方向と平行し、前記第3エッジに比べて湾入した第5エッジとを含み、前記第1エッジは、前記第4エッジに比べてさらに突出し、前記第2エッジは、前記第5エッジと整列されてもよい。
【0022】
平面視において、前記密封部材は閉曲線を形成し、平面視において、前記第2パッド部は、少なくとも部分的に前記密封部材の外側に位置してもよい。
【0023】
前記第2タッチ配線は、少なくとも部分的に前記第1方向に延長され、平面視において、前記第2タッチ配線の前記第1方向に延長された部分は、前記密封部材の内側にのみ位置してもよい。
【0024】
前記第2ベース基板は、前記第1方向に第4最大幅を有するメイン部分と、前記メイン部分から前記第2方向に突出し、前記第1方向に前記第4最大幅より小さい第5最大幅を有する第1突出部分と、前記メイン部分から前記第2方向に突出し、前記第1方向に前記第4最大幅より小さい第6最大幅を有し、前記第1突出部分と前記第1方向に離隔した第2突出部分とを含み、前記第2パッド部は、前記第1タッチ配線と接続され、前記第2ベース基板の前記第1突出部分上に配置され、前記第2突出部分上に配置されない第1パッド電極と、前記第2タッチ配線と接続され、前記第2ベース基板の前記第2突出部分上に配置され、前記第1突出部分上に配置されない第2パッド電極とを含んでもよい。
【0025】
前記課題を解決するための本発明の他の実施形態による表示装置は、第1ベース基板及び前記第1ベース基板上に配置された発光素子を含む第1基板と、前記第1基板上に配置された第2基板と、前記第1基板と前記第2基板との間に配置され、前記第1基板と前記第2基板とを結合させる密封部材とを含み、前記第1ベース基板は、第1方向に第1最大幅を有するメイン部分と、前記メイン部分から前記第1方向と交差する第2方向に突出し、前記第1方向に前記第1最大幅より小さい第2最大幅を有する突出部分とを含み、前記突出部分と重なる前記密封部材の最大幅は、前記メイン部分と重なる前記密封部材の最大幅より大きい。
【0026】
前記課題を解決するための本発明のまた他の実施形態による表示装置は、表示領域及び非表示領域が定義された表示装置であって、第1ベース基板及び前記第1ベース基板上に配置された発光素子を含む第1基板と、前記第1基板上に配置された第2基板と、前記第1基板と前記第2基板との間に配置され、前記第1基板と前記第2基板とを結合させて、第1方向に延長された部分及び前記第1方向と交差する第2方向に延長された部分を含む密封部材とを含み、前記第1ベース基板の前記第2方向の一側のエッジは、少なくとも部分的に湾入した形状であり、前記エッジは、前記第1方向と平行な第1エッジと、前記第1方向と平行し、前記第1エッジに比べて湾入した第2エッジとを含み、前記第1エッジに最も隣接(proximate)して前記第1方向に延長された前記密封部材の最大幅は、前記第2エッジに最も隣接して前記第1方向に延長された前記密封部材の最大幅より大きい。
【0027】
その他実施形態の具体的な事項は、詳細な説明及び図面に含まれている。
【発明の効果】
【0028】
本発明の実施形態の表示装置によれば、表示装置の平面上の全体面積に対して表示領域が占める面積の割合を向上させるだけでなく、表示装置の耐久性を向上させることができる。
【0029】
本発明の実施形態による効果は、以上で例示した内容によって限定されず、さらに多様な効果が本明細書内に含まれている。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】本発明の一実施形態による表示装置の分解斜視図である。
図2図1の表示装置をII-II'線に沿って切断した断面図である。
図3図1の表示装置をIII-III'線に沿って切断した断面図である。
図4図1の発光基板の第1ベース基板の平面図である。
図5図1の対向基板の第2ベース基板の平面図である。
図6図1の対向基板のタッチ素子層を示す平面図である。
図7図6のA領域を拡大した拡大図である。
図8図7の第1タッチ電極及び第2タッチ電極を示す拡大図である。
図9図8のIXa-IXa'線に沿って切断した断面及びIXb-IXb'線に沿って切断した断面の比較断面図である。
図10図1の発光基板、対向基板及び密封部材のレイアウトである。
図11図1の第1軟性回路フィルムの斜視図である。
図12図1のモジュール部材及び第1軟性回路フィルムの配置を示す斜視図である。
図13図12のモジュール部材及び第1軟性回路フィルムの背面斜視図である。
図14】本発明の他の実施形態による表示装置の分解斜視図である。
図15図14の発光基板、対向基板及び密封部材のレイアウトである。
図16】本発明のまた他の実施形態による表示装置の発光基板、対向基板及び密封部材のレイアウトである。
図17】本発明のまた他の実施形態による表示装置の分解斜視図である。
図18図17の第1軟性回路フィルムの斜視図である。
図19図17のモジュール部材及び第1軟性回路フィルムの配置を示す斜視図である。
図20図19のモジュール部材及び第1軟性回路フィルムの背面斜視図である。
図21】本発明のまた他の実施形態による表示装置の分解斜視図である。
図22図21の対向基板のタッチ素子層を示す平面図である。
図23】本発明のまた他の実施形態による表示装置の対向基板のタッチ素子層、第2軟性回路フィルム及び第3軟性回路フィルムを示す平面図である。
図24】本発明のまた他の実施形態による表示装置の分解斜視図である。
図25図24の対向基板のタッチ素子層を示す平面図である。
図26】本発明のまた他の実施形態による表示装置の対向基板のタッチ素子層、第2軟性回路フィルム及び第3軟性回路フィルムを示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
本発明の利点及び特徴、並びにこれらを達成する方法は、添付する図面とともに詳細に後述する実施例を参照すると明確になるであろう。しかし、本発明は、以下で開示する実施例に限定されるものでなく、互いに異なる多様な形態で実現され得、本実施例は単に本発明の開示を完全にし、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであり、本発明は、請求項の範疇によってのみ定義される。
【0032】
素子(elements)または層が他の素子または層の「上(on)」と称される場合、他の素子の真上にまたは中間に他の層または他の素子を介在した場合をすべて含む。反面、素子が「直接上(directly on)」と称される場合は、中間に他の素子または層を介在しないことを示す。明細書の全体にかけて同一参照符号は、同一構成要素を称される。「及び/または」は、言及されたアイテムのそれぞれ及び一つ以上の組み合わせ含む。
【0033】
空間的に相対的な用語である「下(below)」、「下(beneath)」、「下部(lower)」、「上(above)」、「上部(upper)」などは図面に示すとおり、一つの素子または構成要素と他の素子または構成要素との相関関係を容易に記述するために使用され得る。空間的に相対的な用語は、図面に示している方向に加えて使用時素子の互いに異なる方向を含む用語として理解されなければならない。例えば、図面に示されている素子を逆さにする場合、他の素子の「下(belowまたはbeneath)」と記述された素子は、他の素子の「上(above)」に位置し得る。したがって、例示的な用語である「下」は、下と上の方向をいずれも含み得る。
【0034】
本明細書において、第1方向Xは、平面内の任意の方向を意味し、第2方向Yは、前記平面内で第1方向Xと交差する他の方向を意味する。また、第3方向Zは、前記平面との垂直方向を意味する。
【0035】
他に定義されない限り、「平面」は、第1方向Xと第2方向Yとが属する平面を意味する。また、他に定義されない限り「重なる」とは、前記平面視において第3方向Zに重なることを意味する。
【0036】
以下、添付する図面を参照にして本発明について説明する。
【0037】
図1は本発明の一実施形態による表示装置1の分解斜視図である。図2図1の表示装置1をII-II'線に沿って切断した断面図である。図3図1の表示装置1をIII-III'線に沿って切断した断面図である。図4図1の発光基板101の第1ベース基板111の平面図である。図5図1の対向基板201の第2ベース基板211の平面図である。
【0038】
図1乃至図5を参照すれば、本実施形態による表示装置1には表示領域DA及び非表示領域NAが定義され得る。
【0039】
表示領域DAは、複数の画素を含んで実質的な映像表示に寄与する領域であり得る。本明細書において、「画素」という用語は、色表示のために平面視において表示装置1または表示領域DAが区切られて視聴者に認識される単一領域を意味し、一つの画素は、予め定められた一つの基本色を表現し得る。前記基本色の例としては、赤色、緑色及び青色を有し得るが、本発明はこれに限定されない。例示的な実施形態において、平面視において表示領域DAは、一側のエッジ(例えば、図4を基準に下側のエッジ)が部分的に湾入した形状であり得る。例えば、表示領域DAの第2方向Yの一側のエッジは、平面上湾(bay)、ノッチ(notch)またはトレンチ(trench)形状を有するように非定型化された形状であり得る。
【0040】
平面視において、表示領域DAは、非表示領域NAによって囲まれ得る。非表示領域NAは、映像表示に寄与しない領域を意味する。非表示領域NAは、後述する密封部材301と重なる密封領域SA及び密封領域SAに比べて内側(すなわち、表示領域DAと密封領域SAとの間)に位置する内側非表示領域INA及び密封領域SAに比べて外側に位置する外側非表示領域ONAを含み得る。
【0041】
例示的な実施形態において、表示装置1は、発光基板101、発光基板101上に配置された対向基板201及び発光基板101と対向基板201との間に配置され、発光基板101と対向基板201とを結合させる密封部材301を含み、第1軟性回路フィルム401、第2軟性回路フィルム501及びモジュール部材601をさらに含み得る。
【0042】
まず、発光基板101について説明する。発光基板101(例えば、第1基板)は、自ら光を放出できる発光素子190を含み、映像表示に必要な光を提供し得る。例えば、発光基板101は、各画素ごとに配置された発光素子190を含む表示基板であり得る。各画素ごとに配置された発光素子190は、互いに独立して発光し、これにより映像表示及び色表示を実現できる。
【0043】
第1ベース基板111は、発光素子190などが安定して配置されるための空間を提供し得る。第1ベース基板111の上面は、第1方向X及び第2方向Yが属する平面内に配置され得る。第1ベース基板111は、透明であるか、不透明な絶縁プレート及び/または絶縁フィルムであり得る。例えば、第1ベース基板111は、ガラス材料、石英材料などを含み得る。他の例としては、第1ベース基板111は、イミド系樹脂、カーボネート系樹脂、アクリル系樹脂などの高分子材料を含み得る。
【0044】
例示的な実施形態において、平面視で第1ベース基板111は、第1方向Xに第1最大幅W111aを有するメイン部分111a、メイン部分111aから第2方向Yに突出した第1突出部分111b及びメイン部分111aから第2方向Yに突出し、第1突出部分111bと第1方向Xに離隔した第2突出部分111cを含み得る。第1ベース基板111の第1突出部分111bは、第1方向Xに第2最大幅W111bを有し、第2突出部分111cは、第1方向Xに第3最大幅W111cを有し得る。第2最大幅W111b及び第3最大幅W111cは、各々第1最大幅W111aより小さくてもよい。例えば、第2最大幅W111bと第3最大幅W111cとの合計は、第1最大幅W111aより小さくてもよい。第1ベース基板111の第2最大幅W111bと第3最大幅W111cとは、互いに同一または異なってもよい。また、第1ベース基板111は、第2方向Yへの最大長さが第1ベース基板111の第1方向Xへの長さ、例えば、第1最大幅W111aより長い形状であり得る。
【0045】
表示装置1の表示領域DAは、少なくとも部分的に第1ベース基板111の第1突出部分111b及び第2突出部分111cと重なって定義され得る。すなわち、第1ベース基板111のメイン部分111aだけでなく、第1突出部分111b及び第2突出部分111cに画素が定義され、映像表示及び色表示に寄与し得る。後述するモジュール部材601が配置される領域を除いて、モジュール部材601の第1方向Xの一側と他側とに表示領域DAを形成することで、非表示領域NAの平面上の面積を最小化し、表示領域DAの平面上の面積を増大させ得る。
【0046】
第1ベース基板111の第2方向Yの一側のエッジ121(例えば、図4を基準に下側のエッジ)は、平面上湾、ノッチまたはトレンチ形状を有するように非定型化された形状であり得る。例えば、第1ベース基板111の一側のエッジ121は、部分的に湾入した形状であり得る。さらに詳細には、例えば、第1ベース基板111の一側のエッジ121は、第1エッジ121b、第1エッジ121bに比べて湾入して位置する第2エッジ121a及び第2エッジ121aに比べて突出して位置する第3エッジ121cを含み得る。
【0047】
第1エッジ121bは、第1ベース基板111の第1突出部分111bの第2方向Yの一側のエッジを意味し、第2エッジ121aは、第1ベース基板111のメイン部分111aの第2方向Yの一側のエッジを意味し、第3エッジ121cは、第1ベース基板111の第2突出部分111cの第2方向Yの一側のエッジを意味する。第1ベース基板111の第1突出部分111b、第2突出部分111c及び第2エッジ121aは、ともに湾(bay)を形成し得る。
【0048】
例示的な実施形態において、第1エッジ121bから表示領域DAまでの第2方向Yへの最短距離D1は、第2エッジ121aから表示領域DAまでの第2方向Yへの最短距離D2より大きくてもよい。また、第3エッジ121cから表示領域DAまでの第2方向Yへの最短距離は、第2エッジ121aから表示領域DAまでの第2方向Yへの最短距離D2より大きくてもよい。
【0049】
後述するように、第1エッジ121bから表示領域DAまでの最短距離D1を第2エッジ121aから表示領域DAまでの最短距離D2より大きく構成することで、第1突出部分111b上に配置された密封部材301の第1方向Xに延長された部分(すなわち、後述する第1直線部分311)の幅を十分に確保できる。また、第2エッジ121aと密封部材301との間に発光基板パッド部170を配置しないことで、第1ベース基板111の第1突出部分111bと第2突出部分111cとの間にモジュール部材601が配置される空間を確保できる。
【0050】
第1ベース基板111上には薄膜トランジスタ130、配線150及び発光基板パッド部170を含む駆動層が配置され得る。図2などは説明の便宜上一つの薄膜トランジスタ130のみを示すが、いくつかの実施形態において前記駆動層は、複数の薄膜トランジスタ(図示せず)及び/またはキャパシタを形成するか、ブリッジを形成する補助電極(図示せず)をさらに含み得る。
【0051】
薄膜トランジスタ130は、発光素子190と電気的に接続され得る。例えば、薄膜トランジスタ130は、特定の画素内の発光素子190に提供される電流の量を制御するように構成された駆動トランジスタであり得る。ただし、本発明はこれに限定されず、薄膜トランジスタ130は、特定の画素のオン/オフを制御するように構成されたスイッチングトランジスタ、駆動信号を補償する補償トランジスタ、ゲート電極に初期化信号が供給される初期化トランジスタ、またはゲート電極に発光制御信号が供給される発光制御トランジスタなどであり得る。
【0052】
薄膜トランジスタ130は、チャネルを形成するアクティブ層131、制御端子であるゲート電極135、入力端子であるソース電極137及び出力端子であるドレイン電極139を含み得る。
【0053】
アクティブ層131は、第1ベース基板111上に配置され得る。図2などは第1ベース基板111上にアクティブ層131が直接配置された場合を例示しているが、他の実施形態において第1ベース基板111とアクティブ層131との間には一つ以上の無機層などがさらに介在し得る。アクティブ層131は、半導体性材料を含み得る。例えば、アクティブ層131は、多結晶シリコンを含むか、または酸化物半導体を含み得る。
【0054】
アクティブ層131上にはゲート電極135が配置され得る。ゲート電極135は、少なくとも部分的にアクティブ層131のチャネル領域と第3方向Zに重なるように配置され得る。ゲート電極135は、アルミニウム、モリブデン、銅、チタンまたはこれらの合金を含み得る。ゲート電極135は、単一層からなるか、または複数の層を含む積層構造を有し得る。ゲート電極135は、薄膜トランジスタ130の制御信号が供給される制御端子を構成し得る。薄膜トランジスタ130が駆動トランジスタである例示的な実施形態において、ゲート電極135は、特定の画素のオン/オフを制御するスイッチングトランジスタ(図示せず)の出力端子と電気的に接続され得る。アクティブ層131とゲート電極135との間には第1絶縁層140が介在してこれらを互いに絶縁させ得る。第1絶縁層140は、ゲート絶縁層であり得る。第1絶縁層140は無機絶縁材料を含み得る。前記無機絶縁材料の例としては、窒化ケイ素、酸化ケイ素、窒化酸化ケイ素及び酸化窒化ケイ素などが挙げられる。
【0055】
ゲート電極135上にはソース電極137及びドレイン電極139が配置され得る。ソース電極137及びドレイン電極139は、各々アクティブ層131のソース領域及びドレイン領域と電気的に接続され、互いに離隔配置され得る。ソース電極137及びドレイン電極139は、各々アルミニウム、モリブデン、銅、チタンまたはこれらの合金を含み得る。ソース電極137及びドレイン電極139は、各々単一層からなるか、または複数の層を含む積層構造を有し得る。ソース電極137は、薄膜トランジスタ130の入力信号が供給される入力端子を構成し、ドレイン電極139は、薄膜トランジスタ130の出力信号が供給される出力端子を構成し得る。薄膜トランジスタ130が駆動トランジスタである例示的な実施形態において、ソース電極137は、駆動電圧が供給される駆動電圧配線(図示せず)と電気的に接続され、ドレイン電極139は、発光素子190のアノード191と電気的に接続され得る。
【0056】
ゲート電極135とソース電極137との間及びゲート電極135とドレイン電極139との間には第2絶縁層161及び第3絶縁層163を含む層間絶縁層160が介在し得る。層間絶縁層160は、ゲート電極135、ソース電極137、ドレイン電極139及び補助電極(図示せず)などを互いに絶縁させ得る。第2絶縁層161及び第3絶縁層163は、各々無機絶縁材料を含み得る。前記無機絶縁材料の例としては、窒化ケイ素、酸化ケイ素、窒化酸化ケイ素及び酸化窒化ケイ素などが挙げられる。
【0057】
ソース電極137及びドレイン電極139上には保護層181が配置され得る。保護層181は、ソース電極137及びドレイン電極139などをカバーしてソース電極137及びドレイン電極139が有機物質と接触することを防止できる。
【0058】
配線150は、少なくとも部分的に非表示領域NA、例えば、外側非表示領域ONA内に位置し得る。図面に示していないが、配線150は、非表示領域NAから表示領域DAに延長されて外部の駆動素子から提供された信号を薄膜トランジスタ130などに伝達し得る。例えば、配線150は、発光基板パッド部170と電気的に接続され、第1軟性回路フィルム401から提供された信号を薄膜トランジスタ130などに伝達し得る。配線150は、スキャン信号が供給されるスキャン配線、データ信号が供給されるデータ配線、駆動電圧が供給される駆動電圧配線などを含み得る。図2などは配線150がソース電極137及びドレイン電極139と同じ層に配置された場合を例示しているが、本発明はこれに限定されない。
【0059】
発光基板パッド部170(例えば、第1パッド部)は、非表示領域NA内に位置し得る。例えば、発光基板パッド部170は、外側非表示領域ONA内にのみ位置し得る。この場合、発光基板パッド部170と電気的に接続された配線150は密封領域SAを横切るように配置され得る。いくつかの実施形態において、発光基板パッド部170はパッド電極を含み得る。パッド電極は、拡張された面積を有し、保護層181に形成されたコンタクトホールを介在して配線層150と電気的に接続され得る。ただし、本発明はこれに限定されず、他の実施形態において配線150の末端が拡張されて電気的接続のための発光基板パッド部170を形成し得る。
【0060】
また、発光基板パッド部170は、第1ベース基板111の第2方向Yの一側のエッジ121に隣接して配置され得る。例示的な実施形態において、発光基板パッド部170は、第1ベース基板111の第1エッジ121b及び第3エッジ121cに隣接して配置されるが、第2エッジ121aに隣接して配置されなくてもよい。すなわち、平面視において、発光基板パッド部170は、第1エッジ121bと密封部材301との間及び第3エッジ121cと密封部材301との間に配置されるが、第2エッジ121aと密封部材301との間に配置されなくてもよい。発光基板パッド部170を第1ベース基板111の第1突出部分111bと第2突出部分111c上に配置するが、メイン部分111a上に配置しないことで、第2エッジ121aから表示領域DAまでの最短距離D2を最小化でき、非表示領域NAの面積を減少させ得る。また、後述するモジュール部材601が配置される空間を確保できる効果がある。
【0061】
前記配線層上には段差補償層183が配置され得る。段差補償層183は、薄膜トランジスタ130などを含む駆動層が形成する段差を少なくとも部分的に補償する段差補償機能を有して発光素子190が安定して配置される空間を提供し得る。光透過率が高くかつ段差補償特性及び絶縁特性を有すれば、段差補償層183の材料は特に限定されないが、例えば、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、イミド系樹脂、カルド系樹脂、エステル系樹脂などの有機材料を含み得る。
【0062】
段差補償層183上には発光素子190が配置され得る。発光素子190は、アノード191(例えば、下部電極)、アノード191上に配置されたカソード193(例えば、上部電極)及びアノード191とカソード193との間に介在した発光層195を含み得る。例えば、発光層195は、有機発光材料を含む有機発光層であり、発光素子190は有機発光素子であり得る。発光素子190は、発光層195の材料、または積層構造によって青色光のみを放出するか、緑色光のみを放出するか、赤色光のみを放出するか、またはこれらが混合した白色光を放出し得る。
【0063】
アノード191は、各画素ごとに配置されて互いに独立的な駆動信号が供給される画素電極であり得る。アノード191は、段差補償層183及び層間絶縁層160に形成されたコンタクトホールを介して薄膜トランジスタ130のドレイン電極139と電気的に接続され得る。アノード191は、透明電極であるか、不透明電極であるか、または透明電極と不透明電極の積層構造であり得る。前記透明電極を形成する材料の例としては、インジウム錫酸化物(indium tin oxide、ITO)、インジウム亜鉛酸化物(indium zinc oxide、IZO)、酸化亜鉛(zinc oxide)、酸化インジウム(indium oxide)などを挙げられ得、前記不透明電極を形成する材料の例としては、リチウム(Li)、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、銀(Ag)、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)などが挙げられる。
【0064】
カソード193は、アノード191と第3方向Zに重なって配置され、画素の区分なしに複数の画素にわたって配置される共通電極であり得る。すなわち、互いに異なる画素に配置された複数の発光素子190は、カソード193を互いに共有し得る。カソード193は、アノード191と同様に透明電極であるか、不透明電極であるか、または透明電極と不透明電極の積層構造であり得る。
【0065】
発光層195は、アノード191とカソード193との間に介在し得る。発光層195は、アノード191とカソード193から伝達される正孔と電子とを再結合させて光を生成し得る。例えば、前記正孔と電子とは、発光層195で再結合して励起子を生成し、前記励起子が励起状態から基底状態に変化して光を放出し得る。発光層195は、青色光のみを燐光または蛍光発光する材料を含むか、緑色光のみを燐光または蛍光発光する材料を含むか及び/または青色光のみを燐光または蛍光発光する材料を含み得る。
【0066】
図面に示してないが、発光層195とアノード191との間及び/または発光層195とカソード193との間には正孔注入層、正孔輸送層、正孔阻止層などの正孔制御補助層(図示せず)、電子注入層、電子輸送層、電子阻止層などの電子制御補助層(図示せず)または電荷生成補助層(図示せず)などがさらに介在して発光素子190の発光効率を改善することもできる。
【0067】
いくつかの実施形態において、アノード191上には画素定義膜185がさらに配置され得る。前述した発光層195及びカソード193は、画素定義膜185上に配置され得る。平面視において、画素定義膜185は、アノード191を部分的に露出する開口を有し得る。画素定義膜185は、アノード191とカソード193とを互いに絶縁させて複数の画素を区切る。画素定義膜185は、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、イミド系樹脂またはエステル系樹脂などの有機材料を含み得る。
【0068】
次に、対向基板201について説明する。対向基板201(例えば、第2基板)は、発光基板101と対向して配置され得る。例えば、対向基板201は、発光基板101上に配置されて後述する密封部材301とともに発光素子190を封止する封止基板であり得る。対向基板201は、第2ベース基板211を含み、タッチ素子層231をさらに含み得る。
【0069】
第2ベース基板211は、発光素子190を封止するように構成し、空気または水分などによる発光素子190の損傷を防止できる。第2ベース基板211は、透明なプレート及び/または透明なフィルムであり得る。例えば、第2ベース基板211は、ガラス材料、石英材料などを含み得る。いくつかの実施形態において、第2ベース基板211と発光素子190とは、離隔し、その間に窒素気体などの不活性気体が充填され得る。ただし、本発明はこれに限定されず、第2ベース基板211と発光素子190との間の離隔空間には充填剤などが充填され得る。
【0070】
例示的な実施形態において、平面視で、第2ベース基板211は、第1方向Xに第4最大幅W211aを有するメイン部分211a、メイン部分211aから第2方向Yに突出した第1突出部分211b及びメイン部分211aから第2方向Yに突出し、第1突出部分211bと第1方向Xに離隔した第2突出部分211cを含み得る。第2ベース基板211の第1突出部分211bは、第1方向Xに第5最大幅W211bを有し、第2突出部分211cは、第1方向Xに第6最大幅W211cを有し得る。第5最大幅W211b及び第6最大幅W211cは、各々第4最大幅W211aより小さくてもよい。例えば、第5最大幅W211bと第6最大幅W211cとの合計は、第4最大幅W211aより小さくてもよい。第2ベース基板211の第5最大幅W211bと第6最大幅W211cとは互いに同一または異なってもよい。また、第2ベース基板211は、第2方向Yへの最大長さが第2ベース基板211の第1方向Xへの長さ、例えば第4最大幅W211aより長い形状であり得る。
【0071】
第2ベース基板211の平面上の面積は、第1ベース基板111の平面上の面積より小さくてもよい。
【0072】
例えば、第1ベース基板111のメイン部分111aと第2ベース基板211のメイン部分211aとは、第3方向Zに重なって配置され得る。また、第1ベース基板111のメイン部分111aは、第2ベース基板211のメイン部分211aと実質的に同一の形状を有し、実質的に同一の面積を有し得る。例えば、第1ベース基板111のメイン部分111aと第2ベース基板211のメイン部分211aの第1方向Xへの最大幅(W111a、W211a)及び第2方向Yへの長さは、各々実質的に同一であり得る。
【0073】
第1ベース基板111の第1突出部分111bと第2ベース基板211の第1突出部分211b及び第1ベース基板111の第2突出部分111cと第2ベース基板211の第2突出部分211cは、各々第3方向Zに重なって配置され得る。また、第1ベース基板111の第1突出部分111bは、第2ベース基板211の第1突出部分211bよりさらに大きい平面上の面積を有し、第1ベース基板111の第2突出部分111cは、第2ベース基板211の第2突出部分211cよりさらに大きい平面上の面積を有し得る。
【0074】
例示的な実施形態において、第1ベース基板111の第1突出部分111bの第1方向Xへの第2最大幅W111bは、第2ベース基板211の第1突出部分211bの第1方向Xへの第5最大幅W211bと実質的に同一であり、第1ベース基板111の第1突出部分111bの第2方向Yへの長さL111bは、第2ベース基板211の第1突出部分211bの第2方向Yへの長さL211bより大きくてもよい。
【0075】
同様に、第1ベース基板111の第2突出部分111cの第1方向Xへの第3最大幅W111cは、第2ベース基板211の第2突出部分211cの第1方向Xへの第6最大幅W211cと実質的に同一であり、第1ベース基板111の第2突出部分111cの第2方向Yへの長さL111cは、第2ベース基板211の第2突出部分211cの第2方向Yへの長さL211cより大きくてもよい。
【0076】
第2ベース基板211の第1突出部分211b及び第2突出部分211cによってカバーされない第1ベース基板111の第1突出部分111b及び第2突出部分111cには発光基板パッド部170が配置され得る。
【0077】
表示装置1の表示領域DAは、少なくとも部分的に第2ベース基板211の第1突出部分211b及び第2突出部分211cと重なって定義され得る。すなわち、第2ベース基板211のメイン部分211aだけでなく、第1突出部分211b及び第2突出部分211cに画素が定義され、映像表示及び色表示に寄与し得る。後述するモジュール部材601が配置される領域を除いて、モジュール部材601の第1方向Xの一側と他側とに表示領域DAを形成することで、非表示領域NAの平面上の面積を最小化して表示領域DAの平面上の面積を増大させ得る。
【0078】
第2ベース基板211の第2方向Yの一側のエッジ221(例えば、図5を基準に下側のエッジ)は、平面上湾、ノッチまたはトレンチ形状を有するように非定型化された形状であり得る。例えば、第2ベース基板211の一側のエッジ221は、部分的に湾入した形状であり得る。さらに詳細な例としては、第2ベース基板211の一側のエッジ221は、第4エッジ221b、第4エッジ221bに比べて湾入して位置する第5エッジ221a及び第5エッジ221aに比べて突出して位置する第6エッジ221cを含み得る。
【0079】
第4エッジ221bは、第2ベース基板211の第1突出部分211bの第2方向Yの一側のエッジを意味し、第5エッジ221aは、第2ベース基板211のメイン部分211aの第2方向Yの一側のエッジを意味し、第6エッジ221cは、第2ベース基板211の第2突出部分211cの第2方向Yの一側のエッジを意味する。第2ベース基板211の第1突出部分211b、第2突出部分211c及び第5エッジ221aは、ともに湾(bay)を形成し得る。
【0080】
例示的な実施形態において、第4エッジ221bから表示領域DAまでの第2方向Yへの最短距離D4は、第5エッジ221aから表示領域DAまでの第2方向Yへの最短距離D5より大きくてもよい。また、第6エッジ221cから表示領域DAまでの第2方向Yへの最短距離は、第5エッジ221aから表示領域DAまでの第2方向Yへの最短距離D5より大きくてもよい。いくつかの実施形態において、第1エッジ121bから表示領域DAまでの最短距離D1は、第4エッジ221bから表示領域DAまでの最短距離D4より大きく、第2エッジ121aから表示領域DAまでの最短距離D2は、第5エッジ221aから表示領域DAまでの最短距離D5と実質的に同一であり得る。
【0081】
後述するように、第4エッジ221bから表示領域DAまでの最短距離D4を第5エッジ221aから表示領域DAまでの最短距離D5より大きく構成することで、第1突出部分211b上に配置された密封部材301の第1方向Xに延長された部分(すなわち、後述する第1直線部分311)の幅を十分に確保できる。
【0082】
のみならず、第1ベース基板111の第1エッジ121bを第2ベース基板211の第4エッジ221bに比べてさらに突出するように形成して発光基板パッド部170を配置し、第1ベース基板111の第2エッジ121aを第2ベース基板211の第5エッジ221aと整列するように形成することで、発光基板パッド部170が占める面積を最小化でき、非表示領域NAの面積をさらに減少させ得る。
【0083】
以下、図6乃至図9をさらに参照して本実施形態による表示装置1のタッチ電極層240、タッチ配線251及びタッチパッド部271を含むタッチ素子層231について詳細に説明する。
【0084】
図6図1の対向基板201のタッチ素子層231を示す平面図である。図7図6のA領域を拡大した拡大図である。図8図7の第1タッチ電極241及び第2タッチ電極242を示す拡大図である。図9図8のIXa-IXa'線に沿って切断した断面及びIXb-IXb'線に沿って切断した断面の比較断面図である。
【0085】
図6乃至図9をさらに参照すれば、第2ベース基板211の上面上にはタッチ電極層240、タッチ配線251及びタッチパッド部271を含むタッチ素子層231が配置され得る。
【0086】
タッチ電極層240は、第1方向Xに延長された第1タッチ電極241及び第2方向Yに延長された第2タッチ電極242を含み得る。第1タッチ電極241と第2タッチ電極242とは互いに交差するように配置され得る。第1タッチ電極241と第2タッチ電極242との間には第4絶縁層280が介在してこれらを互いに絶縁させ得る。第4絶縁層280は無機絶縁材料を含み得る。前記無機絶縁材料の例としては、窒化ケイ素、酸化ケイ素、窒化酸化ケイ素及び酸化窒化ケイ素などが挙げられる。
【0087】
第1タッチ電極241は、概ね第1方向Xに延長され、第2方向Yに離隔し、複数であり得る。第1タッチ電極241は透明電極であり得る。第1タッチ電極241は平面上概ねひし形状の複数の第1拡張部241a及び隣接した第1拡張部241aを連結する第1連結部241bを含み得る。第1タッチ電極241は、感知信号が供給される感知電極であり得る。
【0088】
また、第2タッチ電極242は概ね第2方向Yに延長され、第1方向Xに離隔し、複数であり得る。第2タッチ電極242は透明電極であり得る。第2タッチ電極242は、平面上概ねひし形状の複数の第2拡張部242a及び隣接した第2拡張部242aを連結する第2連結部242bを含み得る。第2タッチ電極242は、駆動信号が供給される駆動電極であり得る。
【0089】
第1拡張部241aと第2拡張部242aとが、各々ひし形状である例示的な実施形態において、第1拡張部241aと第2拡張部242aとは、互いの辺を対向する方向(例えば、平面内で第1方向X及び第2方向Yと交差する対角線方向)に離隔して配置され得る。また、第1連結部241bと第2連結部242bとは、互いに絶縁されるように交差して配置され得る。例えば、第2方向Yに延長された第2連結部242bは、第1方向Xに延長された第1連結部241b上に配置され、第1連結部241bと第2連結部242bとの間には第4絶縁層280が介在し得る。
【0090】
第1方向Xに延長された第1タッチ電極241と第2方向Yに延長された第2タッチ電極242との間には相互キャパシタンス(mutual capacitance)が形成され得、ユーザのタッチ動作によって第1タッチ電極241と第2タッチ電極242との間のキャパシタンスが変化する場合、表示装置1は変化したキャパシタンスに基づいてユーザのタッチ動作の座標情報を得る。すなわち、対向基板201のタッチ素子層231は、タッチ動作の座標情報を得ることができる。
【0091】
タッチ配線251は、非表示領域NA、例えば、内側非表示領域INAから延長されて外部の駆動素子から提供された信号をタッチ電極層240に伝達し得る。例えば、タッチ配線251は、タッチパッド部271と電気的に接続され、第2軟性回路フィルム501から提供された信号をタッチ電極層240に伝達し得る。タッチ配線251は、第1タッチ電極241と接続された第1タッチ配線251a及び第2タッチ電極242と接続された第2タッチ配線251bを含み得る。
【0092】
第1タッチ配線251aは、第1方向Xに延長された第1部分251a1及び第2方向Yに延長された第2部分251a2を含み得る。また、第2タッチ配線251bは、第1方向Xに延長された第1部分251b1及び第2方向Yに延長された第2部分251b2を含み得る。例示的な実施形態において、また、第1タッチ配線251a及び第2タッチ配線251bは、各々少なくとも部分的に非表示領域NA内に位置し得る。例えば、平面視において、第2タッチ配線251bの第1部分251b1は、密封部材301内側にのみ位置し得る。
【0093】
タッチパッド部271(例えば、第2パッド部)は、非表示領域NA内に位置し得る。例えば、タッチパッド部271は、少なくとも部分的に外側非表示領域ONA内に位置し得る。さらに詳細な例としては、タッチパッド部271は、内側非表示領域INAに位置せずに、タッチパッド部271は、少なくとも部分的に外側非表示領域ONAと重なり、少なくとも部分的に密封領域SAと重なり得る。この場合、タッチ配線251は、少なくとも部分的に密封領域SAを横切るように配置され得る。タッチパッド部271を内側非表示領域INAに位置しないように配置することで、内側非表示領域INAが占める平面上の面積を最小化できる。
【0094】
タッチパッド部271は、第1タッチ配線251aと接続された第1パッド電極271a及び第2タッチ配線251bと接続された第2パッド電極271bを含み得る。ただし、本発明はこれに限定されず、他の実施形態において、第1タッチ配線251aと第2タッチ配線251bの末端が拡張されて電気的接続のためのタッチパッド部271を形成し得る。
【0095】
本発明はこれに限定されないが、例えば発光素子190を含む発光基板101とタッチ素子層231とを含む対向基板201を各々製造した後、これらを密封部材301を用いて結合させる場合、第1方向Xに延長された密封部材301に隣接して第1方向Xに延長されたタッチ配線部分(251a1,251b1)及び第2方向Yに延長された密封部材301に隣接して第2方向Yに延長されたタッチ配線部分(251a2,251b2)を密封部材301より内側に配置して対向基板201側から密封部材301方向に進行するレーザー透過率を確保でき、密封部材301をレーザー硬化できる。
【0096】
また、タッチパッド部271は、第2ベース基板211の第2方向Yの一側のエッジ221に隣接して配置され得る。例示的な実施形態において、第1パッド電極271aと第2パッド電極271bとを含むタッチパッド部271は、第2ベース基板211の第4エッジ221bに隣接して配置されるが、第5エッジ221a及び第6エッジ221cに隣接して配置されなくてもよい。第1パッド電極271aと第2パッド電極271bとを含むタッチパッド部271を第2ベース基板211の第1突出部分211b上に配置するが、メイン部分211a及び第2突出部分211c上に配置しないことで、第2軟性回路フィルム501の接続構造を単純化でき、非表示領域NAの面積を最小化できる。のみならず、後述するモジュール部材601が配置される空間を確保できる効果がある。
【0097】
以下、図10をさらに参照して本実施形態による表示装置1の密封部材301について詳細に説明する。
【0098】
図10図1の発光基板101、対向基板201及び密封部材301のレイアウトである。
【0099】
図10をさらに参照すれば、密封部材301は、発光基板101と対向基板201との間に配置され、これらを結合させ得る。例えば、密封部材301は、発光基板101の層間絶縁層160及び対向基板201の第2ベース基板211の背面と当接して結合され得る。密封部材301は、硬化したフリットであり得る。本明細書において、「フリット」という用語は、選択的に添加剤が添加されたパウダ形態のガラスが溶融硬化して形成されたガラスの特性を有する構造体を意味する。
【0100】
平面視において、密封部材301は、閉曲線を形成して発光基板101の発光素子190を囲み得る。すなわち、密封部材301は、発光素子190を封止するように構成され、空気または水分などによる発光素子190の損傷を防止できる。密封部材301は、非表示領域NA内に配置されて密封領域SAを定義し得る。密封部材301の平面上の形状は、第1ベース基板111の平面上の形状及び第2ベース基板211の平面上の形状に概ね相応する形状であり得る。
【0101】
例示的な実施形態において、密封部材301は、第1方向Xに延長された第1直線部分311及び第2方向Yに延長された第2直線部分321を含み得る。
【0102】
第1直線部分311は、実質的に完全な直線形状であり得る。例えば、密封部材301の第1直線部分311の外側エッジと内側エッジとは、第1方向Xに延長された完全な直線形状であり得る。第1直線部分311は、第1ベース基板111の第1突出部分111b及び第2ベース基板211の第1突出部分211bと重なって配置され得る。また、第1直線部分311は、第1ベース基板111の第1エッジ121b及び第2ベース基板211の第4エッジ221bに最も隣接(proximate)した密封部材301の一部分であり得る。
【0103】
また、第2直線部分321は実質的に完全な直線形状であり得る。例えば、密封部材301の第2直線部分321の外側エッジと内側エッジとは、第2方向Yに延長された完全な直線形状であり得る。第2直線部分321は、第1ベース基板111のメイン部分111a及び第2ベース基板211のメイン部分211aと重なって配置され得る。また、第2直線部分321は、少なくとも部分的に第1ベース基板111の第1突出部分111b及び第2ベース基板211の第1突出部分211bと重なって配置され得る。
【0104】
第1直線部分311の最大幅W311と第2直線部分321の最大幅W321とは、異なってもよい。例示的な実施形態において、第1直線部分311の最大幅W311は、第2直線部分321の最大幅W321より大きくてもよい。すなわち、第1ベース基板111の第1突出部分111b及び第2ベース基板211の第1突出部分211bと重なる密封部材301の一部分(すなわち、第1直線部分311)の最大幅W311は、第1ベース基板111のメイン部分111a及び第2ベース基板211のメイン部分211aと重なる密封部材301の一部分(すなわち、第2直線部分321)の最大幅W321より大きくてもよい。
【0105】
第1直線部分311の最大幅W311と第2直線部分321の最大幅W321との差は、第2直線部分321の最大幅W321の約10%以上であり得る。例えば、第2直線部分321の最大幅W321は、約400μm以上約450μm未満であり、第1直線部分311の最大幅W311は、約450μm以上約550μm以下であり得る。本明細書において、他に定義されなければ、「幅」という用語は、延長方向または突出方向に垂直した方向への幅を意味する。
【0106】
第1直線部分311は、発光基板パッド部170及びタッチパッド部271と隣接して位置し得る。平面視において、第1直線部分311は、発光基板パッド部170とタッチパッド部271との間に位置し得る。本発明はこれに限定されないが、例えば、発光基板パッド部170と第1軟性回路フィルム401とを圧搾工程により接続するか、及び/またはタッチパッド部271と第2軟性回路フィルム501とを圧搾工程により接続する場合、前記圧搾工程によるストレスが第1ベース基板111の第1突出部分111b、第2ベース基板211の第1突出部分211bの付近及び密封部材301の第1直線部分311に集中的に累積され得る。のみならず、発光基板パッド部170を第1ベース基板111のメイン部分111aに形成しないことで、前記圧搾工程において第1ベース基板111の第1突出部分111bに加えられる単位面積あたりの圧力は増加し得る。本実施形態による表示装置1は、相対的にストレスに脆弱な第1直線部分311の最大幅W311を十分に広く形成することで、表示装置1の耐久性を向上させ得る。前述したタッチ素子層231のタッチパッド部271及びタッチ配線251は、少なくとも部分的に第1直線部分311と重なり得る。
【0107】
いくつかの実施形態において、密封部材301は、第1直線部分311からさらに延長され、部分的に屈曲した第1屈曲部分361及び第1屈曲部分361からさらに延長され、第1方向Xに延長された第3直線部分331をさらに含み得る。
【0108】
平面視において、第1屈曲部分361は、一つ以上の屈曲(curved)した部分を含み得る。第1屈曲部分361は、所定の曲率半径R6を有する曲線を一つ以上含んで部分的に屈曲した形状であり得る。例えば、第1屈曲部分361は、互いに異なる曲率半径を有する曲線の集合体であり得る。
【0109】
第1屈曲部分361は、表示領域DA側に凹んで屈曲した部分(すなわち、第1直線部分311と当接する部分)及び表示領域DA側に凸して屈曲した部分(すなわち、第3直線部分331と当接する部分)を含み得る。本明細書において、「屈曲部分」という用語は、密封部材の外側エッジと内側エッジとが曲線のみで成る場合だけでなく、曲線区間とともに部分的に直線区間を有する場合を含む意味である。例えば、本発明はこれに限定されないが、第1屈曲部分361の前記凹んで屈曲した部分と前記凸して屈曲した部分との間には部分的に直線部分が存在し得る。
【0110】
第1屈曲部分361は、第1ベース基板111の第1突出部分111b及び第2ベース基板211の第1突出部分211bと重なって配置され得る。また、第1屈曲部分361は、少なくとも部分的に第1ベース基板111のメイン部分111a及び第2ベース基板211のメイン部分211aと重なって配置され得る。
【0111】
第3直線部分331は、実質的に完全な直線形状であり得る。例えば、密封部材301の第3直線部分331の外側エッジと内側エッジとは、第1方向Xに延長されて完全な直線形状であり得る。第3直線部分331は、第1ベース基板111のメイン部分111a及び第2ベース基板211のメイン部分211aと重なって配置され得る。また、第3直線部分331は、第1ベース基板111の第2エッジ121a及び第2ベース基板211の第5エッジ221aに最も隣接(proximate)した密封部材301の一部分であり得る。
【0112】
第3直線部分331の最大幅W331と第1直線部分311の最大幅W311とは異なってもよい。例示的な実施形態において、第1直線部分311の最大幅W311は、第3直線部分331の最大幅W331より大きくてもよい。前述したとおり、相対的にストレスに脆弱な第1直線部分311の最大幅W311を他の部分に比べて広く形成することで、表示装置1の耐久性を向上させると同時に第2エッジ121aから表示領域DAまでの最短距離D2及び第5エッジ221aから表示領域DAまでの最短距離D5を最小化できる。第3直線部分331の最大幅W331は、第2直線部分321の最大幅W321と同一または異なってもよい。
【0113】
第3直線部分331の最大幅W331が第1直線部分311の最大幅W311より小さい例示的な実施形態において、第1屈曲部分361の幅は、第1直線部分311から第3直線部分331側に行くほど減少し得る。例えば、第1屈曲部分361の幅は、漸進的に徐々に減少し得る。
【0114】
いくつかの実施形態において、密封部材301は、第3直線部分331からさらに延長されて部分的に屈曲した第2屈曲部分371及び第2屈曲部分371からさらに延長されて第1方向Xに延長された第4直線部分341をさらに含み得る。
【0115】
例えば、第2屈曲部分371は、表示領域DA側に凹んで屈曲した部分(すなわち、第4直線部分341と当接する部分)及び表示領域DA側に凸して屈曲した部分(すなわち、第3直線部分331と当接する部分)を含み得る。第2屈曲部分371は、第1ベース基板111の第2突出部分111c及び第2ベース基板211の第2突出部分111cと重なって配置され得る。また、第2屈曲部分371は、少なくとも部分的に第1ベース基板111のメイン部分111a及び第2ベース基板211のメイン部分211aと重なって配置され得る。
【0116】
第4直線部分341は、実質的に完全な直線形状であり得る。例えば、密封部材301の第4直線部分341の外側エッジと内側エッジとは、第1方向Xに延長されて完全な直線形状であり得る。第4直線部分341は、第1ベース基板111の第2突出部分111c及び第2ベース基板211の第2突出部分211cと重なって配置され得る。
【0117】
第4直線部分341の最大幅W341と第2直線部分321の最大幅W321とは、異なってもよい。例示的な実施形態において、第4直線部分341の最大幅W341は、第2直線部分321の最大幅W321より大きくてもよい。例えば、第2直線部分321の最大幅W321は、約400μm以上約450μm未満であり、第4直線部分341の最大幅W341は、約450μm以上約550μm以下であり得る。
【0118】
いくつかの実施形態において、密封部材301は、第1直線部分311と第2直線部分321との間に位置して第1直線部分311と第2直線部分321とを連結して部分的に屈曲した第3屈曲部分381をさらに含み得る。
【0119】
平面視において、第3屈曲部分381は、一つ以上の屈曲した部分を含み得る。第3屈曲部分381は、所定の曲率半径R8を有する曲線を一つ以上含んで部分的に屈曲した形状であり得る。例えば、第3屈曲部分381は、互いに異なる曲率半径を有する曲線の集合体であり得る。
【0120】
第3屈曲部分381は、表示領域DA側に凹んで屈曲した部分を含み、表示領域DA側に凸して屈曲した部分を含まなくてもよい。第3屈曲部分381は、第1ベース基板111の第1突出部分111b及び第2ベース基板211の第1突出部分211bと重なって配置され得る。
【0121】
一例として、第3屈曲部分381が形成する最大曲率半径R8(すなわち、第3屈曲部分381が互いに異なる曲率半径を有する曲線の集合体である場合、最大曲率半径を有する曲線の曲率半径)は、第1屈曲部分361が形成する最大曲率半径R6(すなわち、第1屈曲部分361が互いに異なる曲率半径を有する曲線の集合体である場合、最大曲率半径を有する曲線の曲率半径)より大きくてもよい。
【0122】
前述したように、第1屈曲部分361は、第1ベース基板111と第2ベース基板211の第2方向Yのエッジ(121,221)が形成する湾(bay)側に位置し、第3屈曲部分381は、第1ベース基板111と第2ベース基板211の第1方向Xのエッジ側に位置し得る。本発明はこれに限定されないが、第1ベース基板111の第2方向Yの一側のエッジ121が部分的に湾入し、第2ベース基板211の第2方向Yの一側のエッジ221が部分的に湾入する場合、表示装置1に加えられる外部衝撃は、前記湾入部の付近に集中され得る。すなわち、表示装置1に加えられる外部衝撃は、第3屈曲部分381の付近に比べて第1屈曲部分361の付近に集中され得る。本実施形態による表示装置1は、相対的にストレスに脆弱な第1屈曲部分361の最大曲率半径R6を第3屈曲部分381の最大曲率半径R8より小さく形成することで、表示装置1の耐久性を向上させ得る。
【0123】
一方、表示装置1は第1軟性回路フィルム401、第2軟性回路フィルム501及びモジュール部材601をさらに含み得る。
【0124】
発光基板101の発光基板パッド部170は、第1軟性回路フィルム401と接続され、対向基板201のタッチパッド部271は、第2軟性回路フィルム501と接続され得る。図2は発光基板パッド部170と第1軟性回路フィルム401及びタッチパッド部271と第2軟性回路フィルム501が各々第1異方性導電性フィルム490及び第2異方性導電性フィルム590を介在して接続される場合を例示しているが、本発明はこれに限定されない。図1は説明の便宜上、第1軟性回路フィルム401及び第2軟性回路フィルム501がベンディングされずに広げられている状態を示しているが、第1軟性回路フィルム401及び第2軟性回路フィルム501は、各々発光基板101の背面側にベンディングされ得る。
【0125】
第1軟性回路フィルム401は、可撓性(flexible)を有し、第2方向Yにベンディングされ得る。第1軟性回路フィルム401は、絶縁性を有する第1ベースフィルム411、第1ベースフィルム411上に配置された導電性パターン(図示せず)及び駆動IC431を含み得る。例示的な実施形態において、第1軟性回路フィルム401は、フレキシブルプリント回路基板(flexible printed circuit board、FPCB)であり得る。ただし、本発明はこれに限定されず、他の実施形態において、第1軟性回路フィルム401は、チップオンフィルムパッケージを含み、前記チップオンフィルムパッケージが別途のプリント回路基板(図示せず)と接続され得る。
【0126】
第2軟性回路フィルム501は、可撓性を有し、第2方向Yにベンディングされ得る。第2軟性回路フィルム501は、絶縁性を有する第2ベースフィルム511及び第2ベースフィルム511上に配置された導電性パターン(図示せず)を含み得る。いくつかの実施形態において、第2軟性回路フィルム501は、第2コネクタ551をさらに含み、第2軟性回路フィルム501の第2コネクタ551は、第1軟性回路フィルム401の第1コネクタ451と接続され得る。
【0127】
モジュール部材601は、光学センシング機能及び/またはスピーカー機能を有し得る。例えば、モジュール部材601は、イメージ情報を取得するカメラセンサ、表示装置1の前面の明るさ情報を取得する照度センサ及び/または隣接した物体との距離に関する情報を取得するか、隣接した物体の位置情報を取得する近接センサなどの光学センサモジュールであるか、または電気的信号を音響に変調するスピーカーモジュールであり得る。
【0128】
モジュール部材601は、第1ベース基板111及び第2ベース基板211の第2方向Yの一側(例えば、図10を基準に下側)に配置され得る。例えば、モジュール部材601は、第1ベース基板111のメイン部分111aの第2エッジ121a及び第2ベース基板211のメイン部分211aの第5エッジ221aに隣接して配置され得る。また、モジュール部材601は、第1ベース基板111の第1突出部分111bと第2突出部分111cとの間、及び第2ベース基板211の第1突出部分211bと第2突出部分211cとの間に配置され得る。さらに詳細な例としては、モジュール部材601は、密封部材301の第1屈曲部分361と第2屈曲部分371との間に配置され得る。
【0129】
以下、図11乃至図13をさらに参照して本実施形態による表示装置1のモジュール部材601及び第1軟性回路フィルム401について詳細に説明する。
【0130】
図11図1の第1軟性回路フィルム401の斜視図である。図12図1のモジュール部材601と第1軟性回路フィルム401との配置を示す斜視図である。図13図12のモジュール部材601及び第1軟性回路フィルム401の背面斜視図である。
【0131】
図11乃至図13をさらに参照すれば、第1軟性回路フィルム401の第2方向Yの一側のエッジ411eは、部分的に湾入した形状であり得る。すなわち、第1軟性回路フィルム401は、平面視において、湾(bay)、ノッチ、またはトレンチ形状を有し得る。
【0132】
例示的な実施形態において、第1軟性回路フィルム401がベンディングされた状態において、モジュール部材601の少なくとも一部は、第1軟性回路フィルム401の湾(bay)内に位置し得る。すなわち、平面視において、モジュール部材601は、第1軟性回路フィルム401の湾内に位置し得る。
【0133】
前述したように、本実施形態による表示装置1は、部分的に湾入した形状のエッジを有する表示領域DAを形成するが、前記湾入した部分にモジュール部材601を配置することで、非表示領域NAの平面上の面積を最小化できる。本発明はこれに限定されないが、モジュール部材601が相対的に厚い厚さを有する場合も、発光基板101の背面側にベンディングされた第1軟性回路フィルム401のエッジ401eが部分的に湾入するように形成することで、モジュール部材601と第1軟性回路フィルム401とが第3方向Zに重ならないように配置でき、表示装置1の薄型化を達成できる。
【0134】
以下、本発明の他の実施形態について説明する。ただし、前述した一実施形態による表示装置1と同一の構成に対する重複する説明は省略し、これは、添付する図面から本技術分野に属する通常の技術者に明確に理解されるであろう。
【0135】
図14は本発明の他の実施形態による表示装置2の分解斜視図である。図15図14の発光基板102、対向基板202及び密封部材302のレイアウトである。
【0136】
図14及び図15を参照すれば、本実施形態による表示装置2の発光基板102及び対向基板202は、各々ラウンド形状の頂点を有する点で、図1などの実施形態による表示装置1とは相違する。
【0137】
第1ベース基板112の第2方向Yの一側のエッジ(例えば、図15を基準に下側のエッジ)は、平面上湾、ノッチまたはトレンチ形状を有するように非定型化された形状であり得る。例えば、第1ベース基板112の一側のエッジは、部分的に湾入した形状であり得る。すなわち、第1ベース基板112は、メイン部分、メイン部分から第2方向Yに突出した第1突出部分(例えば、図15を基準に右側に突出した部分)及びメイン部分から第2方向Yに突出し、第1突出部分と第1方向Xに離隔した第2突出部分(例えば、図15を基準に左側に突出した部分)を含み得る。湾入したエッジを有する第1ベース基板112のメイン部分、第1突出部分及び第2突出部分に対しては図4などを参照して詳細に説明したので、重複する説明は省略する。
【0138】
例示的な実施形態において、第1ベース基板112の第1突出部分及び第2突出部分のエッジは、少なくとも部分的にラウンド形状であり得る。すなわち、第1ベース基板112の第1突出部分及び第2突出部分の頂点はラウンド形状を有し得る。
【0139】
また、第2ベース基板212の第2方向Yの一側のエッジ(例えば、図15を基準に下側のエッジ)は、平面上湾、ノッチまたはトレンチ形状を有するように非定型化された形状であり得る。例えば、第2ベース基板212の一側のエッジは、部分的に湾入した形状を有し得る。すなわち、第2ベース基板212は、メイン部分、メイン部分から第2方向Yに突出した第1突出部分(例えば、図15を基準に右側に突出した部分)及びメイン部分から第2方向Yに突出し、第1突出部分と第1方向Xに離隔した第2突出部分(例えば、図15を基準に左側に突出した部分)を含み得る。第2ベース基板212の平面上の面積は、第1ベース基板112の平面上の面積より小さく、平面視において、第2ベース基板212の下側のエッジは、第1ベース基板112の下側のエッジより上側に位置し得る。湾入したエッジを有する第2ベース基板212のメイン部分、第1突出部分及び第2突出部分に対しては図5などを参照して詳細に説明したので、重複する説明は省略する。
【0140】
例示的な実施形態において、第2ベース基板212の第1突出部分及び第2突出部分のエッジは、少なくとも部分的にラウンド形状であり得る。すなわち、第2ベース基板212の第1突出部分及び第2突出部分の頂点はラウンド形状を有し得る。
【0141】
前述したように、発光基板パッド部170は、平面視において第1ベース基板112のエッジと第2ベース基板212のエッジとの間に位置し得る。
【0142】
密封部材302は、発光基板102と対向基板202との間に配置され、これらを結合し得る。平面視において、密封部材302は、表示領域DAを囲む非表示領域(すなわち、密封領域)内に位置して閉曲線を形成し得る。密封部材302の平面上の形状は、第1ベース基板112の平面上の形状及び第2ベース基板212の平面上の形状に概ね相応する形状であり得る。例示的な実施形態において、密封部材302の第1方向Xに延長された第1直線部分312の第2方向Yへの最大幅W312は、第2方向Yに延長された第2直線部分322の第1方向Xへの最大幅W322より大きくてもよい。
【0143】
前述したように、タッチパッド部271は、平面視において、密封部材302と少なくとも部分的に重なり得る。
【0144】
モジュール部材602は、光学センシング機能及び/またはスピーカー機能を有し得る。モジュール部材602は、第1ベース基板112及び第2ベース基板212の第2方向Yの一側に配置され得る。例えば、モジュール部材602は、第1ベース基板112と第2ベース基板212の湾入部に配置され得る。すなわち、モジュール部材602は、第1ベース基板112の第1突出部分と第2突出部分との間、及び第2ベース基板212の第1突出部分と第2突出部分との間に配置され得る。モジュール部材602の平面上の形状は、概ね第1ベース基板112及び第2ベース基板212の一側のエッジが湾入した形状に概ね相応する形状であり得る。
【0145】
本実施形態による表示装置2の他の構成に対する説明は、図1などを参照して前述したので、重複する説明は省略する。
【0146】
図16は本発明のまた他の実施形態による表示装置3の発光基板、対向基板及び密封部材303のレイアウトである。
【0147】
図16を参照すれば、本実施形態による表示装置3の密封部材303は、第1直線部分313、第2直線部分323及び第3直線部分333を含み、第3直線部分333の最大幅W333が第2直線部分323の最大幅W323より大きい点で、図14などの実施形態による表示装置2とは相違する。
密封部材303は、第1方向Xに延長された第1直線部分313、第2方向Yに延長された第2直線部分323及び第1方向Xに延長された第3直線部分333を含み得る。
【0148】
第1直線部分313は、実質的に完全な直線形状であり得る。第1直線部分313は、第1ベース基板112の第1突出部分及び第2ベース基板212の第1突出部分と重なって配置され得る。
【0149】
また、第2直線部分323は、実質的に完全な直線形状であり得る。第2直線部分323は、第1ベース基板112のメイン部分及び第2ベース基板212のメイン部分と重なって配置され得る。また、第2直線部分323は、少なくとも部分的に第1ベース基板112の第1突出部分(例えば、図16を基準に右側に突出した部分)及び第2ベース基板212の第1突出部分(例えば、図16を基準に右側に突出した部分)と重なって配置され得る。第1直線部分313の最大幅W313は、第2直線部分323の最大幅W323より大きくてもよい。例えば、第2直線部分323の最大幅W323は、約400μm以上約450μm未満であり、第1直線部分313の最大幅W313は、約450μm以上約550μm以下であり得る。
【0150】
第3直線部分333は、実質的に完全な直線形状であり得る。第3直線部分333は、第1ベース基板112のメイン部分及び第2ベース基板212のメイン部分と重なって配置され得る。
【0151】
第3直線部分333の最大幅W333と第2直線部分323の最大幅W323とは異なってもよい。例示的な実施形態において、第3直線部分333の最大幅W333は、第2直線部分323の最大幅W323より大きくてもよい。第3直線部分333の最大幅W333と第2直線部分323の最大幅W323との差は、第2直線部分323の最大幅W323の約10%以上であり得る。例えば、第3直線部分333の最大幅W333は、約450μm以上約550μm以下であり得る。第3直線部分333の最大幅W333は、第1直線部分313の最大幅W313と同一または異なってもよい。
【0152】
第3直線部分333は、第1ベース基板112と第2ベース基板212の第2方向Yのエッジとが形成する湾(bay)側に位置し、第2直線部分323は、第1ベース基板112と第2ベース基板212の第1方向Xのエッジ側に位置し得る。本発明はこれに限定されないが、第1ベース基板112の第2方向Yの一側のエッジが、部分的に湾入し、第2ベース基板212の第2方向Yの一側のエッジが部分的に湾入する場合、表示装置3に加えられる外部衝撃は、前記湾入部の付近に集中され得る。すなわち、表示装置3に加えられる外部衝撃は、第2直線部分323の付近に比べて第3直線部分333付近に集中され得る。本実施形態による表示装置3は、相対的にストレスに脆弱な第3直線部分333の最大幅W333を第2直線部分323に比べて広く形成することで、表示装置3の耐久性を向上させ得る。
【0153】
本実施形態による表示装置3の他の構成に対する説明は、図1及び図14などを参照して説明したので、重複する説明は省略する。
【0154】
図17は本発明のまた他の実施形態による表示装置4の分解斜視図である。図18図17の第1軟性回路フィルム404の斜視図である。図19図17のモジュール部材602及び第1軟性回路フィルム404の配置を示す斜視図である。図20図19のモジュール部材602及び第1軟性回路フィルム404の背面斜視図である。
【0155】
図17乃至図20を参照すれば、本実施形態による表示装置4の第1軟性回路フィルム404の第1ベースフィルム414は、平面上開口414hを有する点で、図14などの実施形態による表示装置2とは相違する。
【0156】
例示的な実施形態において、第1軟性回路フィルム404は、開口414hを有し、第1軟性回路フィルム404がベンディングされた状態でモジュール部材602の少なくとも一部は、第1軟性回路フィルム404の開口414h内に位置し得る。すなわち、平面視において、モジュール部材602は、第1軟性回路フィルム404の開口414h内に位置し得る。
【0157】
本実施形態による表示装置4は、部分的に湾入した形状のエッジを有する表示領域を形成するが、前記湾入した部分にモジュール部材602を配置することで、非表示領域の平面上の面積を最小化できる。本発明はこれに限定されないが、モジュール部材602が相対的に厚い厚さを有する場合も、発光基板102の背面側にベンディングされた第1軟性回路フィルム404に開口414hを形成することで、モジュール部材602と第1軟性回路フィルム404とが第3方向Zに重ならないように配置でき、表示装置4の薄型化を達成できる。
【0158】
本実施形態による表示装置4の他の構成に対する説明は、図1及び図14などを参照して前述したので、重複する説明は省略する。
【0159】
図21は本発明のまた他の実施形態による表示装置5の分解斜視図である。図22図21の対向基板205のタッチ素子層235を示す平面図である。
【0160】
図21及び図22を参照すれば、本実施形態による表示装置5の対向基板205のタッチパッド部275は、第2ベース基板212の第1突出部分212bだけでなく、第2突出部分212c上に配置された点で、図14などの実施形態による表示装置2とは相違する。
【0161】
タッチパッド部275は、第1タッチ電極241と接続された第1パッド電極275a及び第2タッチ電極242と接続された第2パッド電極275bを含み得る。タッチパッド部275は、第2ベース基板212の第2方向Yの一側のエッジ222(例えば、図22を基準に下側のエッジ)に隣接して配置され得る。例示的な実施形態において、第1パッド電極275aと第2パッド電極275bとを含むタッチパッド部275は、第2ベース基板212の第4エッジ222b及び第6エッジ222cに隣接して配置されるが、第5エッジ222aに隣接して配置されなくてもよい。例えば、第2ベース基板212の第1突出部分212b上には第1パッド電極275a及び第2パッド電極275bが配置され、第2ベース基板212の第2突出部分212c上には第1パッド電極275a及び第2パッド電極275bが配置され得る。
【0162】
いくつかの実施形態において、表示装置5は、対向基板205のタッチパッド部275と接続される第3軟性回路フィルム502をさらに含み得る。図21は説明の便宜上、第1軟性回路フィルム401、第2軟性回路フィルム501及び第3軟性回路フィルム502がベンディングされずに広げられている状態を示しているが、第1軟性回路フィルム401、第2軟性回路フィルム501及び第3軟性回路フィルム502は、各々発光基板102の背面側にベンディングされ得る。
【0163】
第3軟性回路フィルム502は、可撓性を有し、第2方向Yにベンディングされ得る。第3軟性回路フィルム502は、絶縁性を有する第3ベースフィルム及び第3ベースフィルム上に配置された導電性パターン(図示せず)を含み得る。第2軟性回路フィルム501及び第3軟性回路フィルム502は、各々第1軟性回路フィルム401の第1コネクタ451と接続され得る。
【0164】
発光基板102の発光基板パッド部170は、第1軟性回路フィルム401と接続され、対向基板205のタッチパッド部275は、第2軟性回路フィルム501及び第3軟性回路フィルム502と接続され得る。例えば、第2ベース基板212の第1突出部分212b上に配置された第1パッド電極275a及び第2パッド電極275b(すなわち、図22を基準に右側に位置する第1パッド電極275a及び第2パッド電極275b)は、第2軟性回路フィルム501と接続され、第2ベース基板212の第2突出部分212c上に配置された第1パッド電極275a及び第2パッド電極275b(すなわち、図22を基準に左側に位置する第1パッド電極275a及び第2パッド電極275b)は、第3軟性回路フィルム502と接続され得る。
【0165】
本実施形態による表示装置5は、第2ベース基板212の第1突出部分212bと第2突出部分212cとの上にそれぞれ第1パッド電極275aと第2パッド電極275bとを形成し得る。これにより第2ベース基板212の湾入部、すなわち第2ベース基板212の第5エッジ222aとタッチ電極層240との間を横切るタッチ配線(255a,255b)を配置しないか、タッチ配線(255a,255b)の配置を最小化でき、第5エッジ222aと表示領域DAとの間の最短距離を減少させ得る。
【0166】
本実施形態による表示装置5の他の構成に対する説明は、図1及び図14などを参照して前述したので、重複する説明は省略する。
【0167】
図23は本発明のまた他の実施形態による表示装置6の対向基板206のタッチ素子層236、第2軟性回路フィルム501及び第3軟性回路フィルム502を示す平面図である。
【0168】
図23を参照すれば、本実施形態による表示装置6の対向基板236のタッチパッド部276は、第1パッド電極276a及び第2パッド電極276bを含み、第1パッド電極276aは、第2ベース基板212の第1突出部分212b上に配置され、第2パッド電極276bは、第2ベース基板212の第2突出部分212c上に配置される点で、図21などの実施形態による表示装置5とは相違する。
【0169】
タッチパッド部276は、第1タッチ電極241と接続された第1パッド電極276a及び第2タッチ電極242と接続された第2パッド電極276bを含み得る。例示的な実施形態において、第1パッド電極276aは、第2ベース基板212の第4エッジ222bに隣接して配置され、第2パッド電極276bは、第2ベース基板212の第6エッジ222cに隣接して配置され得る。例えば、第2ベース基板212の第1突出部分212b上には第1パッド電極276aが配置されるが、第2パッド電極276bは配置されず、第2ベース基板212の第2突出部分212c上には第2パッド電極276bが配置されるが、第1パッド電極276aは配置されなくてもよい。
【0170】
第2軟性回路フィルム501は、第1タッチ電極241と接続された第1パッド電極276aと接続されて感知信号のみを伝達し、第3軟性回路フィルム502は、第2タッチ電極242と接続された第2パッド電極276bと接続されて駆動信号のみを伝達し得る。本実施形態による表示装置6は、第1タッチ電極241に提供される感知信号と第2タッチ電極242に提供される駆動信号とが伝達される経路を相違させ得る。これによりノイズを最小化でき、ユーザのタッチ動作の座標情報をより精密に取得し得る。また、第2ベース基板212の第5エッジ222aとタッチ電極層240との間を横切るタッチ配線(256a,256b)を配置しないか、タッチ配線(256a,256b)の配置を最小化できる効果がある。
【0171】
本実施形態による表示装置6の他の構成に対する説明は、図1図14及び図21などを参照して前述したので、重複する説明は省略する。
【0172】
図24は本発明のまた他の実施形態による表示装置7の分解斜視図である。図25図24の対向基板207のタッチ素子層237を示す平面図である。
【0173】
図24及び図25を参照すれば、本実施形態による表示装置7の対向基板207のタッチパッド部277は、第2ベース基板212の第1突出部分212b及び第2突出部分212cに配置されず、メイン部分212a上に配置された点で、図21などの実施形態による表示装置5とは相違する。
【0174】
タッチパッド部277は、第1タッチ電極241と接続された第1パッド電極277a及び第2タッチ電極242と接続された第2パッド電極277bを含み得る。タッチパッド部277は、第2ベース基板212の第2方向Yの他側のエッジ290に隣接して配置され得る。すなわち、平面視において、発光基板パッド部170とタッチパッド部277とは、各々表示領域DAの第2方向Yの一側と他側とに位置し得る。
【0175】
図24は、説明の便宜上、第1軟性回路フィルム401、第2軟性回路フィルム501及び第3軟性回路フィルム502がベンディングされずに広げられている状態を示しているが、第1軟性回路フィルム401、第2軟性回路フィルム501及び第3軟性回路フィルム502は、各々発光基板102の背面側にベンディングされ得る。また、第2軟性回路フィルム501及び第3軟性回路フィルム502は、各々第1軟性回路フィルム401のコネクタ451と接続され得る。
【0176】
本実施形態による表示装置7の他の構成に対する説明は、図1図14及び図21などを参照して前述したので、重複する説明は省略する。
【0177】
図26は本発明のまた他の実施形態による表示装置8の対向基板208のタッチ素子層238、第2軟性回路フィルム501及び第3軟性回路フィルム502を示す平面図である。
【0178】
図26を参照すれば、本実施形態による表示装置8の第2軟性回路フィルム501は、第1パッド電極278aと接続されて感知信号のみを伝達し、第3軟性回路フィルム502は、第2パッド電極278bと接続されて駆動信号のみを伝達する点で、図24などの実施形態による表示装置7とは相違する。
【0179】
本実施形態による表示装置8の他の構成に対する説明は、図1図14図21及び図24などを参照して前述したので、重複する説明は省略する。
【0180】
以上で本発明の実施形態を中心に説明したが、これは単に例示するだけであり、本発明を限定するものではない。本発明が属する分野における通常の知識を有する者は、本発明の実施形態の本質的な特性から外れない範囲で、以上で例示されていない多様な変形及び応用できることを理解できるであろう。例えば、本発明の実施形態に具体的に示した各構成要素は変形して実施できる。また、このような変形及び応用による相違点は、添付の請求範囲で規定する本発明の範囲に含まれるものとして解釈しなければならない。
【符号の説明】
【0181】
1:表示装置
101:発光基板
201:対向基板
301:密封部材
401:第1軟性回路フィルム
501:第2軟性回路フィルム
601:モジュール部材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26