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特許7271597作業機械の制御装置及び作業機械の制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-28
(45)【発行日】2023-05-11
(54)【発明の名称】作業機械の制御装置及び作業機械の制御方法
(51)【国際特許分類】
   E02F 9/26 20060101AFI20230501BHJP
【FI】
E02F9/26 A
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2021066643
(22)【出願日】2021-04-09
(62)【分割の表示】P 2019007383の分割
【原出願日】2019-01-18
(65)【公開番号】P2021101103
(43)【公開日】2021-07-08
【審査請求日】2021-12-17
(73)【特許権者】
【識別番号】000001236
【氏名又は名称】株式会社小松製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110001634
【氏名又は名称】弁理士法人志賀国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】熊倉 祥人
(72)【発明者】
【氏名】西畑 考志
(72)【発明者】
【氏名】有松 大毅
(72)【発明者】
【氏名】高山 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 亮平
(72)【発明者】
【氏名】入江 純己
【審査官】彦田 克文
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-233404(JP,A)
【文献】特開2017-178300(JP,A)
【文献】国際公開第2018/062363(WO,A1)
【文献】特開2002-285585(JP,A)
【文献】特開2002-275949(JP,A)
【文献】特開2019-103105(JP,A)
【文献】特開平11-134160(JP,A)
【文献】特開2009-283014(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02F 9/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業機械の状態を示す状態画像の背景画像に対するタッチを判定する位置指定受付部と、
前記背景画像に対するタッチを受け付けると、前記状態画像のレイアウト設定画面に遷移させる画面制御部と、
を備え、
前記状態画像は、少なくとも作業機械モデル画像を含む矩形領域を有し、
前記背景画像は、前記矩形領域のうち前記作業機械モデル画像以外の領域である、
作業機械の制御装置。
【請求項2】
前記状態画像を表示する表示パネルと、
少なくとも正面から見たバケットの動作状態を示す正面表示画像、を含む状態画像を前記表示パネルに表示させるための信号を生成する表示処理部と、を備え、
前記画面制御部は、前記状態画像に対するタッチを受け付けると、前記表示パネルの表示を、前記状態画像から前記状態画像のレイアウト設定画面に遷移させる、
請求項1に記載の作業機械の制御装置。
【請求項3】
前記表示処理部は、側面から見た前記作業機械の動作状態を示す側面図画像と、上方から見た前記作業機械の動作状態を示す俯瞰画像と、前記正面表示画像と、を含む状態画像を前記表示パネルに表示させるための信号を生成する、
請求項2に記載の作業機械の制御装置。
【請求項4】
前記側面図画像は、前記作業機械のブーム、アーム及びバケットからなる作業機の位置、及び姿勢を再現する要素画像の組み合わせによって構成される作業機械モデル画像と、前記作業機械の周辺地形の縦断面を示す地形画像と、を含んで構成され、
前記俯瞰画像は、前記作業機械モデル画像と、作業機械の周辺地形の俯瞰図を示す地形画像とを含んで構成され、
前記正面表示画像は、前記バケットの周辺地形の横断面を示す地形画像を含んで構成される、
請求項3に記載の作業機械の制御装置。
【請求項5】
前記タッチは、前記状態画像に対する長押し操作であって、
前記画面制御部は、前記状態画像に対する長押しを受け付けると、前記状態画像のレイアウト設定画面に遷移させる、
請求項1から請求項4の何れか一項に記載の作業機械の制御装置。
【請求項6】
前記画面制御部は、前記状態画像の背景画像の長押しを受け付けると、前記状態画像のレイアウト設定画面に遷移させる、
請求項1から請求項5の何れか一項に記載の作業機械の制御装置。
【請求項7】
前記レイアウト設定画面は、前記側面図画像の前記表示パネルへの表示領域を設定する画面である、
請求項3または請求項4に記載の作業機械の制御装置。
【請求項8】
作業機械の状態を示す状態画像の背景画像に対するタッチを判定するステップと、
前記背景画像に対するタッチを受け付けると、前記状態画像のレイアウト設定画面に遷移させるステップと、
を有し、
前記状態画像は、少なくとも作業機械モデル画像を含む矩形領域を有し、
前記背景画像は、前記矩形領域のうち前記作業機械モデル画像以外の領域である、
作業機械の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業機械の制御装置及び作業機械の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、着脱可能なアタッチメントを備える作業機械が開示されている。アタッチメントとは、例えば、バケット、ブレーカ等である。当該作業機械は、センサを有する前記アタッチメントに関する情報と、前記センサを有しない前記アタッチメントに関する情報とを含む前記アタッチメントに関する情報に基づいて、前記アタッチメントが前記センサを有するか否かを判別する。そして、前記アタッチメントが前記センサを有すると前記判別部が判別した場合において、前記センサからの信号を受信できない場合に、異状が発生したと判定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第6189557号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、作業機械のアタッチメントが交換された際、オペレータは作業機械に搭載されている制御装置の設定変更を行う必要がある。この際、オペレータは、運転室内に搭載されたモニタ装置を操作して設定変更を行う。一例として、特許文献1記載のように、オペレータは、アタッチメント交換に伴う設定変更をする際に、“Bucket Configuration”→“Bucket Exchange”と複数回の画面遷移を行う必要がある。
【0005】
アタッチメントが交換された際、オペレータは、モニタ装置を操作してアタッチメントの交換に伴う設定変更を行おうとするが、作業状況によっては、操作レバーやペダルを通じた操作を中断できない場合がある。また、設定変更の操作に時間を要することで作業効率も低下する。そのため、複数回の画面遷移を要さず、簡便に設定変更を行えるシステムが望まれている。
【0006】
本発明の目的は、簡便な操作で設定変更を行うことができる作業機械の制御装置及び作業機械の制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様によれば、作業機械の制御装置は、作業機械の状態を示す状態画像に対するタッチを判定する位置指定受付部と、前記状態画像に対するタッチを受け付けると、前記状態画像のレイアウト設定画面に遷移させる画面制御部と、を備える。
【発明の効果】
【0008】
上記態様によれば、簡便な操作で設定変更を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】第1の実施形態に係る作業機械の全体構成を示す図である。
図2】第1の実施形態に係る作業機械の運転室の構成を示す図である。
図3】第1の実施形態に係る作業機械の制御装置の機能構成を示す図である。
図4】第1の実施形態に係る作業機械の制御装置の処理フローを示す図である。
図5】第1の実施形態に係る状態画像の例を示す図である。
図6】第1の実施形態に係る画面制御部の機能を説明するための図である。
図7】第1の実施形態に係る画面制御部の機能を説明するための図である。
図8】第1の実施形態に係る画面制御部の機能を説明するための図である。
図9】第1の実施形態に係る画面制御部の機能を説明するための図である。
図10】第1の実施形態に係る画面制御部の機能を説明するための図である。
図11】第1の実施形態に係る画面制御部の機能を説明するための図である。
図12】第2の実施形態に係る状態画像の例を示す図である。
図13】第2の実施形態に係る画面制御部の機能を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<第1の実施形態>
以下、第1の実施形態に係る作業機械の制御装置について、図1図11を参照しながら詳細に説明する。
【0011】
(作業機械の構造)
図1は、第1の実施形態に係る作業機械の構造を示す図である。
油圧ショベルである作業機械1は、作業現場等において土砂などを掘削、整地する。
図1に示すように、油圧ショベルである作業機械1は、走行するための下部走行体11と、下部走行体11の上部に設置され旋回可能な上部旋回体12とを有してなる。また、上部旋回体12には、運転室12A、作業機12B、及び、2つのGNSSアンテナN1、N2が設けられている。
【0012】
下部走行体11は、左側履帯CLと、右側履帯CRとを有する。作業機械1は、左側履帯CL及び右側履帯CRの回転により前進、旋回、後進する。
【0013】
運転室12Aは、作業機械1のオペレータが搭乗し、操作、操縦を行う場所である。運転室12Aは、例えば、上部旋回体12の前端部左側部分に設置される。作業機械1の運転室12Aには、制御装置2が搭載されている。
【0014】
作業機12Bは、ブームBM、アームAR及びバケットBKからなる。ブームBMは、上部旋回体12の前端部に装着される。また、ブームBMにはアームARが取り付けられる。また、アームARにはバケットBKが取り付けられる。また、上部旋回体12とブームBMとの間にはブームシリンダSL1が取り付けられる。ブームシリンダSL1を駆動することで上部旋回体12に対しブームBMを動作することができる。ブームBMとアームARとの間にはアームシリンダSL2が取り付けられる。アームシリンダSL2を駆動することで、ブームBMに対しアームARを動作することができる。アームARとバケットBKとの間にはバケットシリンダSL3が取り付けられる。バケットシリンダSL3を駆動することでアームARに対しバケットBKが動作することができる。
油圧ショベルである作業機械1が具備する上述の上部旋回体12、ブームBM、アームAR及びバケットBKは、作業機械1の可動部の一態様である。
【0015】
なお、本実施形態に係る作業機械1は、上述の構成を備えるものとして説明したが、他の実施形態においては、作業機械1は必ずしも上述の構成の全てを備えていなくともよい。例えば、他の実施形態に係る作業機械1は、GNSSアンテナN1、N2を具備しなくともよい。
【0016】
(運転室の構成)
図2は、第1の実施形態に係る作業機械の運転室の構成を示す図である。
【0017】
図2に示すように、運転室12Aには、操作レバーL1、L2と、フットペダルF1、F2と、走行レバーR1、R2と、が設けられている。
操作レバーL1及び操作レバーL2は、運転室12A内のシートSTの左右に配置される。また、フットペダルF1及びフットペダルF2は、運転室12A内、シートSTの前方、床面に配置される。
【0018】
運転室前方に向かって左側に配置される操作レバーL1は、上部旋回体12の旋回動作、及び、アームARの掘削/ダンプ動作を行うための操作機構である。また、運転室前方に向かって右側に配置される操作レバーL2は、バケットBKの掘削/ダンプ動作、及び、ブームBMの上げ/下げ動作を行うための操作機構である。
【0019】
また、走行レバーR1、R2は、下部走行体11の動作制御、すなわち作業機械1の走行制御を行うための操作機構である。運転室前方に向かって左側に配置される走行レバーR1は、下部走行体11の左側履帯CLの回転駆動に対応する。運転室前方に向かって右側に配置される走行レバーR2は、下部走行体11の右側履帯CRの回転駆動に対応する。なお、フットペダルF1、F2は、それぞれ、走行レバーR1、R2と連動しており、フットペダルF1、F2によって、走行制御することもできる。
【0020】
制御装置2は、運転室前方に向かって前方右側に設置される。以下、制御装置2の機能について詳細に説明する。なお、他の実施形態においては、制御装置情報提供装置2は、運転室前方に向かって前方左側等に設置されてもよい。
【0021】
(制御装置の機能構成)
図3は、第1の実施形態に係る制御装置2の機能構成を示す図である。
図3に示すように、制御装置2は、CPU20と、メモリ21と、表示パネル22と、タッチセンサ23と、通信インタフェース24と、ストレージ25とを備えている。なお、CPU20は、FPGA、GPU等、これに類するものであれば如何なる態様のものであってもよい。
【0022】
CPU20は、制御装置2の動作全体の制御を司るプロセッサである。CPU20が有する各種機能については後述する。
【0023】
メモリ21は、いわゆる主記憶装置である。メモリ21には、CPU20がプログラムに基づいて動作するために必要な命令及びデータが展開される。
【0024】
表示パネル22は、情報を視認可能に表示可能な表示デバイスであって、例えば、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどである。
【0025】
タッチセンサ23は、表示パネル22と一体に形成され、当該表示パネル22に表示された画像の位置を指定可能な入力デバイスである。
なお、他の実施形態においては、入力デバイスはタッチセンサに限られず、タッチセンサ以外の入力デバイスであってもよい。
【0026】
通信インタフェース24は、及び外部サーバとの間で通信するための通信インタフェースである。
【0027】
ストレージ25は、いわゆる補助記憶装置であって、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等である。
【0028】
次に、CPU20が有する機能について詳しく説明する。CPU20は、所定のプログラムに基づいて動作することで、表示処理部200、位置指定受付部201、種別特定部202及び画面制御部203としての機能を発揮する。
なお、上記所定のプログラムは、制御装置2に発揮させる機能の一部を実現するためのものであってもよい。例えば、プログラムは、ストレージ25に既に記憶されている他のプログラムとの組み合わせ、または他の装置に実装された他のプログラムとの組み合わせによって機能を発揮させるものであってもよい。なお、他の実施形態においては、制御装置2は、上記構成に加えて、または上記構成に代えてPLD(Programmable Logic Device)などのカスタムLSI(Large Scale Integrated Circuit)を備えてもよい。PLDの例としては、PAL(Programmable Array Logic)、GAL(Generic Array Logic)、CPLD(Complex Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)が挙げられる。この場合、プロセッサによって実現される機能の一部または全部が当該集積回路によって実現されてよい。
【0029】
表示処理部200は、作業機械1の状態を示す状態画像を表示パネル22に表示させるための信号を生成する。表示パネル22は、表示処理部200が生成する信号に基づいて、状態画像を表示する。作業機械1の状態を示す状態画像とは、例えば、作業機12Bの可動部の動作状態や、作業機械1と周辺地形との位置関係を示す画像である。状態画像は、作業機械1の状態が変化するにつれ、それに合わせて逐次更新されて変化する。作業機械1のオペレータは、表示パネル22に表示された状態画像を視認しながら、作業機械1の操作、操縦を行う。
【0030】
位置指定受付部201は、表示パネル22に表示された状態画像に対する位置の指定を受け付ける。本実施形態においては、位置指定受付部201は、表示パネル22へのタッチ位置を、タッチセンサ23を通じて取得する。
なお、他の実施形態において、タッチセンサ23の代わりにマウスを具備する場合には、位置指定受付部201は、クリック操作がなされた際のマウスカーソルの位置を取得する。
【0031】
種別特定部202は、状態画像の一部を構成するパーツ画像のうち、タッチを通じてオペレータに指定された位置に表示されるパーツ画像の種別を特定する。状態画像を構成するパーツ画像及びその種別については後述する。タッチとは、例えば表示パネル22のある点を叩くタップ操作である。
【0032】
画面制御部203は、指定された位置に表示されるパーツ画像についての制御を行う。画面制御部203は、種別特定部202によって特定された種別に応じた画面制御を行う。ここで、画面制御とは、実際に設定の変更を反映させる処理に限られず、設定を変更する過程において、後述するアタッチメント選択メニュー画像M1等の各種メニュー画面を表示させる処理を含む。
【0033】
なお、第1の実施形態に係る制御装置2は、表示パネル22と一体に形成されているものとしているが他の実施形態においてはこの態様に限定されない。他の実施形態に係る制御装置2は、表示パネル22とそれ以外の構成とが別々に構成されている態様であってもよい。つまり、表示パネル22は、制御装置2の必須の構成ではない。
【0034】
(制御装置の処理フロー)
図4は、第1の実施形態に係る制御装置の処理フローを示す図である。
図5は、第1の実施形態に係る状態画像の例を示す図である。
以下、図4図5を参照しながら、制御装置2が行う具体的な処理の流れについて詳細に説明する。
【0035】
図4に示す処理フローは、オペレータによって制御装置2に電源が投入された後、実行される。なお、制御装置2は、作業機械1の電源が投入されたことをきっかけに、自動的に起動するものであってもよい。
【0036】
CPU20の表示処理部200は、状態画像の表示、更新処理を逐次実行するように信号を生成する(ステップS00)。ここで、表示処理部200が生成する信号によって表示、更新される状態画像について、図5を参照しながら詳しく説明する。
【0037】
図5に示すように、状態画像Gは、側面図画像G1、俯瞰表示画像G2、バケット正面画像G3、及び、ガイダンス画像G4を含んで構成される。
【0038】
まず、側面図画像G1、俯瞰表示画像G2及びバケット正面画像G3について詳しく説明する。
【0039】
側面図画像G1、俯瞰表示画像G2及びバケット正面画像G3は、いずれも現在の作業機械1の可動部の動作状態、例えば、ブームBM、アームAR、及び、バケットBKの姿勢と、周辺地形との位置関係を示す図であって、それぞれ異なる視点から見た状態を示している。
【0040】
側面図画像G1は、作業機械1及びその周辺地形の側面図画像であって、側面から見た作業機械1の動作状態を示す作業機械モデル画像G10と、当該作業機械1の周辺地形の縦断面を示す地形画像G11とを含んで構成される。
俯瞰表示画像G2は、作業機械1及びその周辺地形の俯瞰画像であって、上方から見た作業機械1の動作状態を示す作業機械モデル画像G20と、当該作業機械1の周辺地形の俯瞰図を示す地形画像G21とを含んで構成される。
バケット正面画像G3は、バケットBK及びその周辺地形の正面表示画像であって、正面から見たバケットBKの動作状態を示す作業機械モデル画像G30と、当該バケットBKの周辺地形の横断面を示す地形画像G31とを含んで構成される。ここでの周辺地形は、設計面であってもよいし、現況地形であってもよい。
【0041】
作業機械モデル画像G10、G20は、作業機械1のブームBM、アームAR及びバケットBKの位置、姿勢を再現する要素画像の組み合わせによって構成される。例えば、側面図画像G1の作業機械モデル画像G10に含まれるアタッチメント画像G101は、バケットBKの位置、姿勢を再現する要素画像の一つである。
ここで、制御装置2のCPU20は、シリンダSL1、SL2、SL3の各々に取り付けられたセンサ、または、IMU等の角度センサを通じて、作業機械1の各可動部の動作状態、即ち、上部旋回体12に対するブームBMの角度、ブームBMに対するアームARの角度、及び、アームARに対するバケットBKの角度を計算する。位置指定受付部201は、各可動部の動作状態の計算結果を、作業機械モデル画像G10、G20、G30の各要素画像に適用する。これにより、作業機械1の可動部の実際の動作と連動して、各作業機械モデルG10、G20、G30の形状が変化する。
【0042】
また、制御装置2のストレージ25には、三次元データとして取得された地形データが事前に記録されている。CPU20は、この地形データ、及び、GPSアンテナG1、G2に基づく作業機械1の測位情報に基づいて、各地形画像G11、G21、G31を表示する。
【0043】
更に、ストレージ25には、作業機械1の各可動部の形状、連結位置、サイズ等が事前に記録されている。作業機械1の各可動部の形状、連結位置、サイズ等を、以下、諸元情報とも記載する。CPU20は、各可動部の動作状態の計算結果及び地形データに加え、作業機械1の諸元情報を組み合わせて、バケットBKの刃先から設計面までの間隔dを演算する。なお、他の実施形態において、間隔dは、バケットBKの刃先以外の部分から設計面までの間隔であってもよい。
【0044】
なお、状態画像Gの画面構成は、図5に示す態様に限定されず、種々の画面構成で表示され得る。例えば、図5に示す状態画像Gは、一画面を三分割して側面図画像G1、俯瞰表示画像G2及びバケット正面画像G3を含むものとされているが、他の実施形態においては、一画面を二分割して側面図画像G1及び俯瞰表示画像G2のみを含むものとされていてもよい。また、側面図画像G1、俯瞰表示画像G2、またはバケット正面画像G3のみの画面構成であってもよい。また、このような画面分割の態様、及び、表示する画面の種別をオペレータによって自由にカスタマイズ可能とされていてもよい。
【0045】
背景画像G0は、側面図画像G1、俯瞰表示画像G2及びバケット正面画像G3に共通する背景である。
【0046】
次に、ガイダンス画像G4について詳しく説明する。
【0047】
ガイダンス画像G4は、作業機械1とその周辺地形との位置関係を示す画像の一態様であって、具体的には、バケットBKの刃先と地面との間隔を模式的に示す図である。
図5に示すように、ガイダンス画像G4は、状態画像Gの縦方向に配列された複数の指標画像G40で構成される。指標画像G40は有色表示又は無色表示され、有色表示された指標画像G40のうち最も下の指標画像G40がバケットBKの刃先位置に対応する。
【0048】
基準位置画像G41が付された指標画像G40は設計面に対応する。状態画像Gにおいて、基準位置画像G41が付された指標画像G40よりも上の指標画像G40は、設計面よりも高い位置に対応する。また、基準位置画像G41が付された指標画像G40よりも下の指標画像G40は、設計面よりも低い位置に対応する。
【0049】
有色表示された指標画像G40のうち最も下方のものと基準位置画像G41が付された指標画像G40との間隔Idは、バケットBKの刃先と設計面との間隔に対応する。即ち、上述した間隔dの計算結果に基づき、有色表示される指標画像G40が決定される。
バケットBKの刃先が設計面よりも下方に位置する場合には、基準位置画像G41が付された指標画像G40よりも下の指標画像G40が有色表示される。
【0050】
有色表示される際の指標画像G40の色は、バケットBKの刃先と設計面との距離に応じて異なる色とされる。
【0051】
なお、本実施形態に係るガイダンス画像G4は、上記の通り、バケットBKの刃先と設計面との位置関係を、指標画像G40によって視認させるものとして説明したが、他の実施形態においては、ガイダンス画像G4はこの例に限定されない。他の実施形態に係る、ガイダンス画像G4は、設計面に示される特定の面と、作業機12Bとが正対しているか否かをガイドする正対コンパスであってもよい。
【0052】
図4に戻り、CPU20の位置指定受付部201は、オペレータからタッチ、即ち、状態画像に対する位置の指定を受け付けたか否かを判定する(ステップS01)。オペレータからタッチを受け付けていない場合(ステップS01;NO)、CPU20は、ステップS00に戻り、作業機械1の動作状態を反映して状態画像Gを更新する。他方、オペレータからタッチを受け付けた場合(ステップS01;YES)、位置指定受付部201は、表示パネル22に表示された状態画像に対するタッチの位置を特定する。
【0053】
次に、CPU20の種別特定部202は、タッチの位置に表示されるパーツ画像の種別を特定する(ステップS02)。ここで、パーツ画像とは、表示パネルに表示される状態画像Gの一部を構成する画像であって、本実施形態においては、作業機械モデル画像G10、ガイダンス画像G4、及び、背景画像G0である。また、作業機械モデル画像G10は、更に細分化された複数のパーツ画像からなり、当該作業機械モデルを構成するパーツ画像の一態様として、アタッチメント画像G101がある。パーツ画像は、作業機械1の状態の変化に応じて、表示位置や表示範囲などが変化する。例えば、作業機械モデル画像G10やアタッチメント画像G101は、作業機械1の操作に応じて表示位置が変化する。また、ガイダンス画像G4は、バケットBKの刃先と設計面との位置関係によって、指標画像G40に表示される画像の色が変化する。
種別特定部202の具体的な処理は、以下のとおりである。まず、位置指定受付部201によってタッチの位置が特定された場合、種別特定部202は、当該位置を示す座標情報(X、Y)を位置指定受付部201から取得する。種別特定部202は、座標情報(X、Y)を取得した時点で、その時点における状態画像Gにおいて、どの位置、領域にどのパーツ画像が配置されているかを取得する。そして、種別特定部202は、取得した座標情報(X、Y)に表示されているパーツ画像が作業機械モデル画像G10、ガイダンス画像G4、・・のいずれであるかを特定する。このようにして、種別特定部202は、タッチされた位置において、現時点の状態画像Gに表示されているパーツ画像の種別を特定する。
【0054】
次に、画面制御部203は、ステップS02で特定された種別に応じた制御を行う(ステップS03)。
【0055】
(画面制御部の機能)
図6図11は、第1の実施形態に係る画面制御部の機能を説明するための図である。
以下、図6図11を参照しながら、画面制御部203によるステップS01~S03の処理について詳しく説明する。
【0056】
[アタッチメント画像]
図6及び図7は、パーツ画像の種別がアタッチメント画像G101であった場合の画面制御を説明するための図である。
まず、表示パネル22には状態画像Gが表示されているものとする(図6のステップS10)。
この状態において、オペレータが、側面図画像G1に含まれる作業機械モデル画像G10のうちアタッチメント画像G101をタッチしたとする。この場合、画面制御部203は、表示パネル22に表示する画像を、状態画像Gからアタッチメント選択メニュー画像M1に遷移させる(図6のステップS11)。具体的には、アタッチメント画像G101と、遷移先の画面をリンクしておき、画面制御部203は、種別特定部202によってアタッチメント画像G101が特定されると、リンクされたアタッチメント選択メニュー画像M1に遷移させる。
アタッチメント選択メニュー画像M1では、複数のアタッチメントに対応する選択ボタン画像B1、B2、B3が表示される。ここで、選択ボタン画像B1は、例えば、現在のバケットに対応するものであり、選択ボタンB2は、例えば、バケットAに対応するものであり、選択ボタンB3は、例えば、ブレーカに対応するものである。
次に、オペレータは、アタッチメント選択メニュー画像M1に表示される選択ボタン画像B1~B3のうち、交換後のアタッチメントに対応するものをタッチして選択する。そうすると、画面制御部203は、表示パネル22に表示する画像を、アタッチメント選択メニュー画像M1から状態画像Gに遷移させる(図7のステップS12)。
【0057】
図7に示すように、ステップS12で表示される状態画像Gは、交換後のアタッチメントの設定が反映されたものとなる。したがって、図7に示す状態画像Gには、交換後のアタッチメントの位置、姿勢を示すアタッチメント画像G101aが表示される。なお、図7は、画面制御前のバケットBKよりサイズが大きいバケットに変更された場合の例を示している。CPU20は、交換後のバケットについての諸元情報に基づき、当該アタッチメントの刃先と設計面との間隔d及び間隔Idを再計算する。
【0058】
以上のように、タッチされたパーツ画像の種別がアタッチメント画像G101であった場合、画面制御部203は、現在表示中のアタッチメント画像を、選択された他のアタッチメント画像に変更する処理を行う。
【0059】
なお、図6のステップS10において、画面制御部203は、俯瞰表示画像G2、バケット正面画像G3に含まれるアタッチメント画像に対するタッチを受け付けた場合にも同様の処理を行ってよい。
【0060】
他の実施形態に係る画面制御部203は、オペレータが状態画像Gに含まれるアタッチメント画像G101をタッチした場合に、アタッチメント選択メニュー画像M1に遷移することなく、直接、状態画像Gのアタッチメント画像G101を変更してもよい。この場合、画面制御部203は、タッチを受け付けるたびに、アタッチメント画像G101を他のアタッチメント画像に順番に変更する態様であってもよい。
【0061】
また、他の実施形態に係る画面制御部203は、アタッチメント画像G101の表示領域から所定の範囲内であれば、当該アタッチメント画像G101から外れた領域をタッチした場合であっても、当該アタッチメント画像G101に対するタッチを受け付けた場合と同様の処理を行ってよい。
【0062】
また、他の実施形態に係る画面制御部203は、側面図画像G1に含まれるアタッチメント画像G101のタッチを受け付けた場合に、アタッチメントの寸法情報を表示する画像に遷移してもよい。また、アタッチメントの最大積載量を表示する画面に遷移してもよい。
【0063】
また、他の実施形態に係る画面制御部203は、アタッチメント画像G101のタッチを受け付けた場合に、交換候補となる複数のバケットの画像が表示されている画面に遷移し、それらのうちの一つのタッチを受け付ける態様であってもよい。
【0064】
[ガイダンス画像]
図8は、パーツ画像の種別がガイダンス画像G4であった場合の画面制御を説明するための図である。
まず、表示パネルG22には状態画像Gが表示されているものとする(図8のステップS20)。
この状態において、オペレータが、ガイダンス画像G4をタッチしたとする。この場合、画面制御部203は、表示パネル22に表示する画像を、状態画像Gからガイダンス設定メニュー画像M2に遷移させる(図8のステップS21)。具体的には、ガイダンス画像G4と、遷移先の画面をリンクしておき、画面制御部203は、種別特定部202によってガイダンス画像G4が特定されると、ガイダンス画像G4のリンク先であるガイダンス設定メニュー画像M2に遷移させる。ガイダンス設定メニュー画像M2では、入力フォームF1~F3を通じて、指標画像G40の間隔Idと、バケットBKの刃先から設計面までの間隔dとの対応関係の設定変更を行うことができる。また、ガイダンス設定メニュー画像M2では、アラーム音に関する設定変更メニューF4からアラーム音の音量、音種等の設定変更を行うことができる。
【0065】
以上のように、タッチされたパーツ画像の種別がガイダンス画像G4であった場合、画面制御部203は、ガイダンス画像G4による、バケットBKの刃先と設計面との位置関係の表示設定を変更する。
このようにすることで、オペレータは、ガイダンス画像G4の表示設定を簡便かつ直感的な操作で変更することができる。
【0066】
他の実施形態において、ガイダンス設定メニューM2で入力すべき値が予め決まっている場合は、画面制御部203は、ガイダンス画像G4をタッチした場合に、ガイダンス設定メニュー画像M2に遷移させることなく、直接、ガイダンス画像G4に係る設定を、予め決めていた値に変更してもよい。
【0067】
また、他の実施形態に係る画面制御部203は、ガイダンス画像G4の表示領域から所定の範囲内であれば、当該ガイダンス画像G4から外れた領域をタッチした場合であっても、当該ガイダンス画像G4に対するタッチを受け付けた場合と同様の処理を行ってよい。
【0068】
[作業機械モデル画像 1]
図9は、パーツ画像の種別が作業機械モデル画像G10(G20、G30)であった場合の画面制御を説明するための第1の図である。
まず、表示パネルG22には状態画像Gが表示されているものとする(図9のステップS30)。
この状態において、オペレータが、側面図画像G1に含まれる作業機械モデル画像G10のうちエンジンが搭載されている箇所に対応する領域G10eをタッチしたとする。この場合、画面制御部203は、状態画像Gに、エンジンに関する各種情報を示す情報テーブルT1を表示させる(図9のステップS31)。
なお、オペレータが、側面図画像G1に含まれる作業機械モデル画像G10のうち、作業機械1のエンジン以外の他の構成部品が搭載されている箇所に対応するパーツ画像をタッチした場合、画面制御部203は、当該構成部品に関する各種情報を示す情報テーブルを表示させる。
【0069】
以上のように、タッチされたパーツ画像の種別が作業機械モデル画像G10(G20、G30)であった場合、画面制御部203は、作業機械モデル画像G10(G20、G30)のうちのタッチされた位置に応じた構成部品に関する情報の表示の有無を変更する。
このようにすることで、オペレータは、エンジン等の構成部品に関する各種情報を、簡便かつ直感的な操作で把握することができる。
【0070】
なお、俯瞰表示画像G2又はバケット正面画像G3に領域G10eが含まれる場合には、図9のステップS30において、画面制御部203は、当該俯瞰表示画像G2又はバケット正面画像G3に含まれる領域G10eに対するタッチを受け付けた場合にも同様の処理を行ってよい。
【0071】
また、他の実施形態に係る画面制御部203は、領域G10eから所定の範囲内であれば、当該領域G10eから外れた領域をタッチした場合であっても、当該領域G10eに対するタッチを受け付けた場合と同様の処理を行ってよい。
【0072】
[作業機械モデル画像 2]
図10は、パーツ画像の種別が作業機械モデル画像G10(G20、G30)であった場合の画面制御を説明するための第2の図である。
まず、表示パネルG22には状態画像Gが表示されているものとする(図10のステップS40)。なお、この時点における状態画像Gの作業機械モデル画像G10の表示形式は、「通常表示」とされている。「通常表示」とは、作業機械1の外観を再現した作業機械モデル画像G10(G20、G30)の表示形式である。
この状態において、オペレータが、側面図画像G1に含まれる作業機械モデル画像G10のうちいずれの構成部品にも対応していない位置をタッチしたとする。この場合、画面制御部203は、作業機械モデル画像G10(G20、G30)の表示態様を変更する(図10のステップS41)。図10に示す例では、作業機械モデル画像G10(G20、G30)の表示形式が、「通常表示」から「透過表示」に切り替えられる。「通常表示」とは、作業機械1の外観までを表した作業機械モデル画像G10(G20、G30)の表示形式である。「透過表示」とは、例えば、スケルトン表示、または半透明表示である。
【0073】
以上のように、タッチされたパーツ画像の種別が作業機械モデル画像G10であった場合、画面制御部203は、作業機械モデル画像G10(G20、G30)の表示形式を変更する。
このようにすることで、オペレータは、作業機械モデル画像G10(G20、G30)の表示形式を簡便かつ直感的な操作で変更することができる。
【0074】
なお、図10のステップS41の後において、オペレータから、再度、作業機械モデル画像G10のタッチを受け付けた場合、画面制御部203は、作業機械モデル画像G10(G20、G30)の表示形式を「通常表示」に戻してもよいし、「透過表示」が「スケルトン表示」であった場合は、「スケルトン表示」から「半透明表示」(または、「透過表示」が「半透明表示」であった場合は、「半透明表示」から「スケルトン表示)に変更してもよい。
【0075】
また、他の実施形態に係る画面制御部203は、作業機械モデル画像G10のタッチを受け付けた場合に、作業機械モデル画像G10(G20、G30)の表示形式(「通常表示」、「スケルトン表示」等)の候補の中から一つを選択可能とするメニュー画面に遷移してもよい。
【0076】
なお、図10のステップS40において、画面制御部203は、俯瞰表示画像G2に含まれる作業機械モデル画像G20、又は、バケット正面画像G3に含まれる作業機械モデル画像G30に対するタッチを受け付けた場合にも同様の処理を行ってよい。
【0077】
また、他の実施形態に係る画面制御部203は、「透過表示」時に、作業機械内部にあるエンジンまたは他の構成部品を表示してもよい。この場合において、画面制御部203は、表示されたエンジン部分に対応するパーツ画像のタッチを受け付けた場合に、当該エンジン等に関する各種情報を示す情報テーブルを表示させてもよい。
【0078】
[背景画像]
図11は、パーツ画像の種別が状態画像Gの背景画像G0であった場合の画面制御を説明するための図である。
まず、表示パネルG22には状態画像Gが表示されているものとする(図11のステップS50)。なお、この時点における状態画像Gの背景画像G0の色は、例えば、「白」等の標準設定色に設定されていたとする。
この状態において、オペレータが、状態画像Gの背景画像G0をタッチしたとする。この場合、画面制御部203は、背景画像G0の色を変更する(図11のステップS51)。これにより、状態画像Gの背景画像G0の色が、標準設定色(白)から例えば、「青」等の他の設定色に切り替えられる。
【0079】
以上のように、タッチされたパーツ画像の種別が背景画像G0であった場合、画面制御部203は、背景画像G0の色を変更する。
このようにすることで、オペレータは、背景画像G0の色を簡便かつ直感的な操作で変更することができる。
【0080】
なお、図11のステップS51の後において、オペレータから、再度、背景画像G0のタッチを受け付けた場合、画面制御部203は、背景画像G0の表示形式を標準設定色に戻してもよいし、更に異なる色に変更してもよい。
【0081】
また、他の実施形態に係る画面制御部203は、背景画像G0のタッチを受け付けた場合に、背景画像G0の色候補の中から一つを選択可能とするメニュー画面に遷移してもよい。
【0082】
また、他の実施形態に係る画面制御部203は、背景画像G0のタッチを受け付けた場合に、状態画像Gのレイアウト設定画面に遷移してもよい。ここで、例えば、図5において、側面図画像G1の表示領域を「メイン」、俯瞰表示画像G2の表示領域を「サブ1」、バケット正面画像G3の表示領域を「サブ2」とする。レイアウト設定画面では、各「メイン」、「サブ1」、「サブ2」について表示する表示画像の種類を、オペレータが所望に割り当てることができる。例えば、オペレータは、「メイン」の表示領域に俯瞰表示画像G2を表示するように割り当て、「サブ1」の表示領域に側面図画像G1を割り当てることもできる。
【0083】
(作用、効果)
以上のとおり、第1の実施形態に係る制御装置2によれば、オペレータは、状態画像Gを直接タッチすることで、タッチされたパーツ画像に応じた画面制御を行うことができる。したがって、極めて簡便かつ直感的な操作で設定変更を行うことができる。
【0084】
なお、例えば、トップ画面にショートカットアイコンを設けるという解決手段も考えられる。しかしながら、通常、作業機械の運転室に搭載される制御装置2の表示パネルは小サイズであり、一画面に表示できる情報量に制約がある。そのような中で、トップ画面に専用のショートカットアイコンを設けると、一画面に表示できる情報量を一層制限してしまうことになる。
本実施形態に係る制御装置2によれば、状態画像Gに専用のショートカットアイコン等を設けなくともよいので、一画面に含むことのできる情報量を低減させずに済む。
即ち、制御装置によれば、一画面に表示できる情報量を制限することなく、簡便な操作で設定変更を行うことができる。
【0085】
<第2の実施形態>
以下、第2の実施形態に係る制御装置について、図12図13を参照しながら詳細に説明する。
【0086】
(状態画像の例)
図12は、第2の実施形態に係る状態画像の例を示す図である。
図12に示す状態画像Gは、作業機械1の内部状態を示す各種ゲージ画像Gm1、Gm2、Gm3を含む画像である。具体的には、ゲージ画像Gm1は、エンジン冷却水温度を示すゲージ画像である。また、ゲージ画像Gm2は、作動油温度を示すゲージ画像である。また、ゲージ画像Gm3は、燃料の残量を示すゲージ画像である。なお、状態画像Gは、少なくともGm1、Gm2、Gm3のいずれか一つを含む画像であってもよい。また、各種ゲージ画像は、車速や、積み込み量を示すゲージ画像など、作業機械1の内部状態を示すその他のゲージ画像であってもよい。
第2の実施形態に係る画面制御部203は、図12に示す状態画像Gに対し、オペレータによるタッチを受け付けた際に、当該タッチ位置で示されるゲージ画像Gm1、Gm2、Gm3のいずれかについての画面制御を行う。
【0087】
(画面制御部の機能)
図13は、第2の実施形態に係る画面制御部の機能を説明するための図である。
図13は、タッチされたパーツ画像の種別が、ゲージ画像Gm1であった場合の画面制御を説明するための図である。
まず、表示パネルG22には状態画像Gが表示されているものとする(図13のステップS60)。
この状態において、オペレータが、ゲージ画像Gm1をタッチしたとする。この場合、画面制御部203は、表示パネル22に表示する画像を、状態画像Gから水温ゲージ設定メニュー画像M3に遷移させる(図13のステップS61)。具体的には、水温ゲージ設定メニュー画像M3と、遷移先の画面をリンクしておき、画面制御部203は、種別特定部202によって水温ゲージ設定メニュー画像M3が特定されると、ゲージ画像Gm1のリンク先である水温ゲージ設定メニュー画像M3に遷移させる。水温ゲージ設定メニュー画像M3では、入力フォームF5~F7を通じて、ゲージ画像Gm1で表示する水温の上限値、下限値、アラーム設定値の設定変更を行うことができる。
【0088】
同様に、画面制御部203は、他のゲージ画像Gm2、Gm3についてのタッチを受け付けた場合、表示パネル22に表示する画像を、ゲージ画像Gm2、Gm3の各々に応じた設定メニュー画像に遷移させる。
【0089】
以上のように、タッチされたパーツ画像の種別が作業機械1の内部状態を示すゲージ画像であった場合、画面制御部203は、ゲージ画像Gm1、Gm2、Gm3それぞれに関する表示設定を変更する。
【0090】
(変形例)
以上、第1、第2の実施形態に係る制御装置2について詳しく説明したが、制御装置2の具体的な態様は、上述のものに限定されることはなく、要旨を逸脱しない範囲内において種々の設計変更等を加えることは可能である。
【0091】
例えば、第1の実施形態に係る制御装置2は、アタッチメント画像G101、ガイダンス画像G4、作業機械モデル画像G10及び背景画像G0の全てのパーツ画像につき、当該パーツ画像そのものをタッチすることで画面制御を行うことができることを説明したが、他の実施形態においてはこれに限られない。
即ち、他の実施形態に係る制御装置2は、アタッチメント画像G101、ガイダンス画像G4、作業機械モデル画像G10、背景画像G0のうちの少なくともいずれか一つについて、上記態様の画面制御を行う態様であってもよい。
【0092】
また、第1、第2の実施形態に係る制御装置2は、いずれも、状態画像Gに対する通常のタッチにより、各種画面制御を行うものとして説明したが、他の実施形態においてはこの態様に限定されない。
例えば、他の実施形態に係る制御装置2は、状態画像Gに対するダブルタップ、長押し、スワイプ等、タップ以外の指定を受け付けるものであってよい。この場合において、例えば以下のように、操作の種類ごとに異なる処理が割り当てられていてもよい。
・タップ:アタッチメント選択メニューに遷移
・ダブルタップ:寸法情報に遷移
【0093】
また、第1、第2の実施形態に係る制御装置2は、アタッチメント画像G101、ガイダンス画像G4、作業機械モデル画像G10、背景画像G0、ゲージ画像Gm1、ゲージ画像Gm2、およびゲージ画像Gm3をパーツ画像として説明したが、他の実施形態においてはこれに限られない。
即ち、他の実施形態に係る制御装置2は、例えば、ブーム、アーム、上部旋回体、下部走行体、エンジン、作動油フィルタ、モニタ装置等の作業機械を構成する画像をパーツ画像としてもよい。この場合、作業機械を構成する画像をタッチすると、作業機械を構成する画像に関連する画面に遷移してもよい。
【0094】
また、地形画像G11、地形画像G21、地形画像G31等の地形画像をパーツ画像としてもよい。この場合、地形画像をタッチすると、地形に関する情報を表示する画面や施工情報を表示する画面に遷移してもよい。
【0095】
また、第1、第2の実施形態に係る制御装置2は、タッチされたパーツ画像の種別を特定するものとして説明したが、他の実施形態においてはこれに限られない。
即ち、他の実施形態に係る制御装置2は、パーツ画像が表示パネル22に1種類しか表示されていない等、パーツ画像の種別を特定する必要がない場合は、パーツ画像の種別を特定する処理を省略してもよい。つまり、図4のステップS02の処理を行わなくともよい。
【0096】
また、表示パネル22に表示される所定の画像、または画素毎に対応させて遷移先の画面、又は設定をリンクしておき、位置指定受付部201によってタッチの位置を特定し、特定されたタッチの位置に表示された画像、又は画素のリンク先の画面に遷移、又は設定変更後の画面を表示してもよい。この場合、パーツ画像の種別を特定する処理を省略することができる。
【0097】
また、表示パネル22の所定の座標位置毎に対応させて遷移先の画面、又は設定をリンクしておき、位置指定受付部201によってタッチの位置を特定し、特定されたタッチの位置に対応するリンク先の画面に遷移、又は設定変更後の画面を表示してもよい。この場合も、パーツ画像の種別を特定する処理を省略することができる。
【0098】
更に、表示している画面の種類と、表示パネル22の所定の座標位置との組み合わせに対応させて遷移先の画面、又は設定をリンクしておき、位置指定受付部201によってタッチの位置を特定し、特定されたタッチの位置に対応するリンク先の画面に遷移、又は設定変更後の画面を表示してもよい。この場合、パーツ画像の種別を特定する処理を省略することができるだけでなく、画面の遷移を細かく制御することができる。
【0099】
以上のパーツ画像の種別を特定する処理を省略した手法を第1、第2の実施形態に係る制御装置2に用いれば、例えば、表示パネル22に表示されているバケット部分をタッチすると、アタッチメント選択メニュー画像M1に遷移することができる。また、表示パネル22に表示されているガイダンス部分をタッチすると、ガイダンス設定メニューM2に遷移することができる。
【0100】
また、第1、第2の実施形態に係る制御装置2は、いずれも作業機械1に搭載されるものとして説明したが、他の実施形態においてはこの態様に限定されない。
例えば、他の実施形態に係る制御装置2は、作業機械1の外部に設置され、当該作業機械1の状態を遠隔で監視する端末装置であってもよい。また、制御装置2の構成を作業機械1と外部の端末装置に分けて搭載するものであってもよい。
また、制御装置2は、ラジコン用のモニタ装置であってもよいし、サービスマンや作業機械1の管理者が携帯するスマートフォン、タブレット型端末などであってもよい。
【0101】
また、第1、第2の実施形態に係る制御装置2を搭載する作業機械1は、油圧ショベルであるものとして説明したが他の実施形態においてはこの態様に限定されない。
制御装置2は、油圧ショベルの他、ホイールローダ、ダンプトラックなど種々の作業機械に適用可能である。
【0102】
また、他の実施形態に係る制御装置2は、更に、以下のような機能を有してもよい。例えば、制御装置2は、図6において、作業機械モデル画像G10のクローラがタッチされた場合に、例えば、Hi(高速モード)、L(低速モード)等の走行モードを設定する画面に遷移してもよい。また、制御装置2は、設計面がタッチされた場合に、設計面の表示、現況地形の表示を交互に変更してもよい。更に、制御装置2は、作業機械モデルG30の刃先のタッチを受け付けた場合に、着目する刃先位置の設定画面に遷移してもよい。
【0103】
また、他の実施形態に係る画面制御部203は、第2の実施形態で説明した機能の他に、SMR、時刻等の表示領域におけるタッチを受け付けた場合に、その都度、表示形式を変更する処理を行ってもよい。
【0104】
また、他の実施形態に係る画面制御部203は、タッチを受け付けた場合に、許可画面に遷移してもよい。許可画面では、例えば、バケット交換画面への画面遷移や、例えば、バケットの大きさの変更、背景の色変更等の画面変更を実際に行うことの成否(YES/NO)を受け付ける。これにより、誤ってタッチしてしまった場合にすぐに復帰することができ、利便性を高めることができる。
【0105】
なお、上述した制御装置2の各種処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって上記各種処理が行われる。また、コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしてもよい。
【0106】
上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。更に、上述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル、又は差分プログラム等であってもよい。
【0107】
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0108】
1 作業機械、2 制御装置、20 CPU、200 表示処理部、201 位置指定受付部、202 種別特定部、203 画面制御部、21 メモリ、22 表示パネル、23 タッチセンサ、24 通信インタフェース、25 ストレージ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13