(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-28
(45)【発行日】2023-05-11
(54)【発明の名称】表示パネル及び表示パネルの製造方法
(51)【国際特許分類】
G09F 9/30 20060101AFI20230501BHJP
G09F 9/00 20060101ALI20230501BHJP
【FI】
G09F9/30 330
G09F9/00 338
G09F9/30 308Z
G09F9/30 338
(21)【出願番号】P 2021549078
(86)(22)【出願日】2020-02-17
(86)【国際出願番号】 CN2020075545
(87)【国際公開番号】W WO2020258890
(87)【国際公開日】2020-12-30
【審査請求日】2021-08-19
(31)【優先権主張番号】201910548295.9
(32)【優先日】2019-06-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】515179325
【氏名又は名称】昆山国顕光電有限公司
【氏名又は名称原語表記】KUNSHAN GO-VISIONOX OPTO-ELECTRONICS CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Building 4, No. 1, Longteng Road, Development Zone Kunshan, Jiangsu, People’s Republic of China
(74)【代理人】
【識別番号】100112656
【氏名又は名称】宮田 英毅
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】陸静茹
(72)【発明者】
【氏名】王向前
【審査官】石本 努
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-092018(JP,A)
【文献】特開2018-156116(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0197933(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0064466(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0036300(US,A1)
【文献】中国実用新案第208384313(CN,U)
【文献】特開2018-063386(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02F1/133-1/1334
1/1339-1/135
G09F9/00-9/46
H05B33/00-33/28
44/00
45/60
H10K50/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示領域と前記表示領域の外周側に位置する非表示領域とを有する表示パネルであって、
積層された第1の基板及び第2の基板を含み、前記第2の基板はフレキシブル基板であり、前記第2の基板は第1の延在部及び第2の延在部を含み、前記第1の延在部は前記表示領域に位置し、前記第2の延在部は、前記第1の延在部から、前記第1の延在部から離れる方向に沿って前記非表示領域を経由して前記第1の基板の外側まで延在し、前記第2の延在部には外部機器に電気的に接続するための接続回路が設置されている、アレイ基板と、
前記アレイ基板を封止するように、前記第2の基板の前記第1の基板に背向する側に位置する、封止カバープレートと、
を備え、
前記第2の延在部は、
前記第1の延在部から前記封止カバープレートと遠ざかる方向に沿って折り曲げられ、さらに前記表示領域に向かって折り曲げられて自由端となっている折り曲げセクションを備え、前記折り曲げセクションの前記自由端を前記外部機器に接続可能であ
り、
前記第1の延在部の透明度は、60%以上であり、前記接続回路は、前記第2の延在部の前記第1の基板に対向する表面に露出し、
前記第1の基板は、前記第2の基板に対向する第1の面、前記第2の基板に背向する第2の面、及び前記第1の面と前記第2の面とを接続させる側面を含み、
前記表示パネルの駆動デバイス層及び画素層は、前記表示領域に対応して設置され且つ前記第1の基板に位置し、前記駆動デバイス層は、前記画素層の前記第2の基板から離れた側に位置し、駆動デバイスの接続ピンが、前記接続回路と互いに接続されるように、前記側面から露出している、
表示パネル。
【請求項2】
前記第1の基板は、剛性基板であり、前記封止カバープレートは、剛性カバープレートであり、前記封止カバープレートと前記第2の基板との間には接着層がさらに設置され、前記第2の基板が前記接着層によって前記封止カバープレートに接続される、
請求項1に記載の表示パネル。
【請求項3】
前記表示パネルの画素層は、前記表示領域に対応して設置され、且つ前記第2の基板に位置し、前記画素層の前記第1の基板に背向する側には封止層がさらに設置されており、
前記表示パネルの駆動デバイス層は、前記表示領域に対応して設置され、且つ前記第2の基板又は前記第1の基板に位置し、
前記駆動デバイス層の駆動デバイスと前記接続回路とは互いに接続されている、
請求項1に記載の表示パネル。
【請求項4】
前記画素層は前記第2の基板に位置し、
前記駆動デバイスの接続ピンは、前記表示領域から前記非表示領域まで延在し、前記非表示領域において前記接続回路と互いに接続され、
前記駆動デバイス層は、前記第1の基板に位置し、前記駆動デバイスの接続ピンは、前記接続回路と互いに接続されるように、前記第1の基板の前記第2の基板に対向する第1の面から露出している、
請求項3に記載の表示パネル。
【請求項5】
前記接続回路の接続端は、前記第2の延在部の前記第1の基板に近接した表面に露出し、前記駆動デバイスの接続ピンは、前記表示領域から前記非表示領域まで延在し、前記接続回路と互いに接続されるように、前記非表示領域において前記第1の面に露出している、
請求項4に記載の表示パネル。
【請求項6】
前記第1の延在部は、導線層を含み、前記導線層と前記接続回路とは互いに接続され、前記導線層の導線の少なくとも一部は、前記第2の基板の前記第1の基板に対向する表面に露出し、前記駆動デバイスの接続ピンは、前記導線層を介して前記接続回路に接続されるように、前記表示領域から露出し且つ前記導線層と互いに接続され、
前記駆動デバイス層は、第2の方向に沿って延在するゲート線と第3の方向に沿って延在するデータ線とを含み、前記ゲート線及び前記データ線は、前記駆動デバイス層において格子状に交差しており、
前記導線層の導線は、格子状を呈し、且つ、前記導線層の導線と前記データ線および前記ゲート線とは互いに重なっており、前記導線は、前記導線と各前記駆動デバイスの前記ゲート線及び/又はデータ線とが接続されるように、前記第2の基板の前記第1の基板に対向する表面から露出している、
請求項4に記載の表示パネル。
【請求項7】
前記導線は、前記導線層内に位置し、前記導線は、前記導線層から前記第1の基板の表面に向かって露出し、前記接続ピンと前記導線とは互いに接合され、或いは、
前記導線は、前記導線層の前記第1の基板に対向する表面に設置されている、
請求項6に記載の表示パネル。
【請求項8】
前記第2の延在部は、前記第1の延在部に接続される接続セクションを含み、前記接続セクションから前記封止カバープレートと遠ざかる方向に沿って折り曲げられ、さらに前記表示領域に向かって折り曲げられて設置された前記折り曲げセクションの、前記接続セクションから離れた前記自由端には、制御回路が設置されており、
前記制御回路は、前記自由端の前記第1の基板から離れた側に設置され、或いは、
前記制御回路は、前記自由端の前記第1の基板に近接した側に位置する、
請求項1に記載の表示パネル。
【請求項9】
表示領域と前記表示領域の外周側に位置する非表示領域とを有する表示パネルであって、
積層された第1の基板及び第2の基板を含み、前記第2の基板はフレキシブル基板であり、前記第2の基板は第1の延在部及び第2の延在部を含み、前記第1の延在部は前記表示領域に位置し、前記第2の延在部は、前記第1の延在部から、前記第1の延在部から離れる方向に沿って前記非表示領域を経由して前記第1の基板の外側まで延在し、前記第2の延在部には外部機器に電気的に接続するための接続回路が設置されている、アレイ基板と、
前記アレイ基板を封止するように、前記第2の基板の前記第1の基板に背向する側に位置する、封止カバープレートと、
を備え、
前記接続回路は、前記第2の延在部の前記第1の基板に対向する表面に露出し、
前記第1の基板は、前記第2の基板に対向する第1の面、前記第2の基板に背向する第2の面、及び前記第1の面と前記第2の面とを接続させる側面を含み、
前記表示パネルの駆動デバイス層及び画素層は、前記表示領域に対応して設置され且つ前記第1の基板に位置し、前記駆動デバイス層は、前記画素層の前記第2の基板から離れた側に位置し、駆動デバイスの接続ピンが、前記接続回路と互いに接続されるように、前記側面から露出している、
表示パネル。
【請求項10】
表示領域と、前記表示領域の少なくとも一方側に設置された非表示領域とを有する表示パネルの製造方法であって、
第1の基板を提供するステップと、
前記第1の基板上に第2の基板を形成するステップであって、前記第2の基板はフレキシブル基板であり、前記第2の基板は第1の延在部及び第2の延在部を含み、前記第1の延在部は前記表示領域に位置し、前記第2の延在部には接続回路が設置されているステップと、
前記第1の基板の端縁から、少なくとも前記第1の基板の一部を前記第2の基板から剥離するステップと、
前記第2の延在部が前記第1の延在部から、前記第1の延在部から離れる方向に沿って前記非表示領域を経由して前記第1の基板の外側まで延在するように、前記第1の基板の剥離された部分に対して切断処理を行うステップと、
前記第2の基板及び前記第1の基板を封止するように、前記第2の基板の前記第1の基板に背向する側に封止カバープレートを設置するステップと、
を含む表示パネルの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2019年06月24日付けで提出された発明名称「表示パネル、表示装置及び表示パネルの製造方法」の中国特許出願第201910548295.9号の優先権を主張し、当該出願の全ての内容が本明細書に援用される。本願は、表示機器の技術分野に関し、特に、表示パネル、表示装置及び表示パネルの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
表示モジュール技術の継続的な更新により、小型パネルは徐々に軽量薄型化、高い画面占有率、超狭額縁乃至無額縁化へ発展している。従来の構造の表示パネルは、通常、表示領域と表示領域の外周に位置する非表示領域とを含み、非表示領域は、フレキシブル回路の配置及びボンディングに用いられる。フレキシブル回路の存在は多くの非表示空間を占有し、狭額縁の設計に不利である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
よって、狭額縁の設計を実現できる表示パネル、表示装置及び表示パネルの製造方法が急務となっている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
一態様として、本願の実施例は、表示領域と表示領域の外周側に位置する非表示領域とを有する表示パネルを提供し、表示パネルは、アレイ基板と封止カバープレートとを備え、アレイ基板は、積層された第1の基板及び第2の基板を含み、第2の基板はフレキシブル基板であり、第2の基板は第1の延在部及び第2の延在部を含み、第1の延在部は表示領域に位置し、第2の延在部は、第1の延在部から、第1の延在部から離れる方向に沿って非表示領域を経由して第1の基板の外側まで延在し、第2の延在部には外部機器に電気的に接続するための接続回路が設置されており、封止カバープレートは、アレイ基板を封止するように、第2の基板の第1の基板に背向する側に位置する。また、第2の延在部は、第1の延在部から封止カバープレートと遠ざかる方向に沿って折り曲げられ、さらに表示領域に向かって折り曲げられて自由端となっている折り曲げセクションを備え、折り曲げセクションの自由端を外部機器に接続可能である。また、第1の延在部の透明度は、60%以上であり、接続回路は、第2の延在部の前記第1の基板に対向する表面に露出し、第1の基板は、第2の基板に対向する第1の面、第2の基板に背向する第2の面、及び第1の面と第2の面とを接続させる側面を含み、表示パネルの駆動デバイス層及び画素層は、表示領域に対応して設置され且つ第1の基板に位置し、駆動デバイス層は、画素層の第2の基板から離れた側に位置し、駆動デバイスの接続ピンが、接続回路と互いに接続されるように、側面から露出している。
【0005】
本願に係る表示パネルは、表示パネルの額縁が広すぎるという課題を解決できる。本願の実施例により提供される表示パネルにおいて、表示パネルは、アレイ基板と封止カバープレートとを備え、封止カバープレートはアレイ基板を保護する。アレイ基板は、積層された第1の基板及び第2の基板を含み、第2の基板はフレキシブル基板であり、且つ第2の基板の第2の延在部は第1の基板の外側に延在し、第2の基板は折り曲げ可能に設置されている。第2の延在部には外部機器に電気的に接続するための接続回路を有するため、アレイ基板は第2の延在部を介して外部のコントローラ等に接続されることができる。第2の延在部が第1の基板の裏面まで折り曲げられると、表示パネル上の回路ボンディング空間を節約することができ、狭額縁の目的を達する。
【0006】
他の態様として、本願の実施例は、上記の表示パネルを備える表示装置をさらに提供する。
【0007】
さらに他の態様として、本願の実施例は、表示領域と、表示領域の少なくとも一方側に設置された非表示領域とを有する表示パネルの製造方法をさらに提供し、上記の方法は、第1の基板を提供するステップと、第1の基板上に第2の基板を形成するステップであって、第2の基板はフレキシブル基板であり、第2の基板は第1の延在部及び第2の延在部を含み、第1の延在部は表示領域に位置し、第2の延在部には接続回路が設置されているステップと、第1の基板の端縁から、少なくとも第1の基板の一部を第2の基板から剥離するステップと、第2の延在部が第1の延在部から、第1の延在部から離れる方向に沿って非表示領域を経由して第1の基板の外側まで延在するように、第1の基板の剥離された部分に対して切断処理を行うステップと、第2の基板及び第1の基板を封止するように、第2の基板の第1の基板に背向する側に封止カバープレートを設置するステップと、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0008】
添付の図面を参照して非限定的な実施例に対する以下の詳細な説明を閲読することにより、本願の他の特徴、目的及び利点がより明らかになる。ここで、同じ又は類似の符号は、同じ又は類似の特徴を示す。
【
図1】
図1は、本願の実施例により提供される表示パネルの構成図である。
【
図2】
図2は、本願の
図1に示す実施例に基づく他の表示パネルの構成図である。
【
図3】
図3は、本願の
図1に示す実施例に基づく他の表示パネルの構成図である。
【
図5】
図5は、本願の
図1に示す実施例に基づく他の表示パネルの構成図である。
【
図7】
図7は、本願の
図1に示す実施例に基づく他の表示パネルの構成図である。
【
図8】
図8は、本願の実施例により提供される表示パネルの製造方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本願をよりよく理解するために、
図1乃至
図8と併せて、本願の実施例による表示パネル、表示装置及び表示パネルの製造方法を詳細に説明する。
【0010】
図1は、本願の実施例により提供される表示パネルの構成図であり、表示パネルは、表示領域と表示領域の外周側に位置する非表示領域とを有し、表示パネルは、アレイ基板100及び封止カバープレート200を備え、アレイ基板100は、第1の方向(
図1におけるZ方向)に沿って積層された第1の基板110及び第2の基板120を含み、第2の基板120はフレキシブル基板であり、第2の基板120は、第1の延在部121及び第2の延在部122を含み、第1の延在部121は表示領域に位置し、第2の延在部122は、第1の延在部121から、第1の延在部121から離れる方向に沿って非表示領域を経由して第1の基板110の外側まで延在し、第2の延在部122には、アレイ基板100が第2の延在部122によって外部機器に電気的に接続されるように、外部機器に電気的に接続するための接続回路124が設置されており、封止カバープレート200は、アレイ基板100を封止するように、第2の基板120の第1の基板110に背向する側に位置する。
【0011】
図面では、表示領域であるAA領域及び非表示領域であるBB領域を一点鎖線で示しているが、一点鎖線は、表示パネルの構造を限定するものではなく、AA領域とBB領域の境界を示すためのものである。
【0012】
第2の基板120は、任意の適切な材料で製造されてもよい。幾つかの実施例において、第2の基板120は、シリコンゴム、ポリウレタン系エラストマー、アクリル酸系エラストマーにおける一種類以上の材料で製造されてもよい。
【0013】
本願の実施例の表示パネルにおいて、表示パネルは、アレイ基板100及び封止カバープレート200を備え、封止カバープレート200は、アレイ基板100を保護する。アレイ基板100は、積層された第1の基板110及び第2の基板120を含み、第2の基板120は、第2の基板120が折り曲げられて設置できるように、フレキシブル基板であり、且つ第2の基板120の第2の延在部122が第1の基板110の外側まで延在する。第2の延在部122には外部機器に電気的に接続するための接続回路124を有するため、アレイ基板100は、第2の延在部122によってコントローラ等の外部機器に接続されることができる。第2の延在部122が第1の基板110の裏面まで折り曲げられる場合、表示パネル上の回路ボンディング空間を節約することができ、狭額縁の目的を達する。
【0014】
第2の延在部122の第1の基板110から延出した部分は、任意の適切な形状を有してもよい。幾つかの選択可能な実施例において、第2の延在部122は、第1の延在部121に接続される接続セクション122aと、接続セクション122aから第1の基板110に接近する方向に折り曲げられて設置された折り曲げセクション122bと、を含み、即ち、第2の延在部122は、第1の延在部121に接続される接続セクション122aと、接続セクション122aから封止カバープレート200と遠ざかる方向に沿って折り曲げられ、さらに表示領域AAに向かって折り曲げられて設置された折り曲げセクション122bと、を含み、折り曲げセクション122bの接続セクション122aから離れた自由端には、制御回路130が設置されている。折り曲げセクション122bは、第2の延在部122が第1の基板110から延出した部分である。制御回路130は、任意の適切な位置に設置することができる。例えば、制御回路130は、自由端の第1の基板110から離れた側に設置されてもよいし、或いは、制御回路130は、自由端と第1の基板110との間に位置してもよく、即ち、制御回路130は、自由端の第1の基板110に近接する側に設置されてもよい。
【0015】
これらの実施例において、第2の延在部122は、折り曲げセクション122bを含み、制御回路130が折り曲げセクション122bによって第1の基板110の背面に接続できるように、折り曲げセクション122bは折り曲げられて設置され、且つ折り曲げセクション122bの自由端には制御回路130が接続されており、よって、ボンディング空間を節約し、狭額縁の目的を達する。制御回路130は、任意の適切な制御回路で実現することができ、例えば、COF(Chip On Film、チップオンフィルム)回路であってもよい。
【0016】
本願の実施例により製造された表示パネルは、アレイ基板100全体を折り曲げるのではなく、第2の基板120の一部のみを折り曲げたものである。折り曲げ部分は薄く、折り曲げ加工が便利で、折り曲げの度合いを適切に上げることができ、折り曲げ後の自由端と第1の基板110との間の距離を縮めることができるため、表示パネルをより薄くすることができる。
【0017】
第2の延在部122上に接続回路124を設置する方法はたくさんあるが、例えば、接続回路124は、第2の延在部122の第1の基板110に近接する表面に設置されている。この時、接続回路124の接続端は、第2の延在部122の第1の基板110に近接する表面に露出し、制御回路130は接続回路124に接続するために、制御回路130は、第2の延在部122の第1の基板110に近接する表面に設置されてもよい。よって、第2の延在部122が折り曲げられて設置されると、制御回路130は、自由端と第1の基板110との間に設置されることができる。
【0018】
第1の基板110は、任意の適切な形態の基板であってもよく、封止カバープレート200は、任意の適切な形態のカバープレートであってもよい。例えば、幾つかの選択可能な実施例において、第1の基板110は、フレキシブル基板又は剛性基板であってもよく、封止カバープレート200は、剛性カバープレート又はフレキシブルカバープレートであってもよい。
【0019】
幾つかの好ましい実施例において、第1の基板110は剛性基板であり、封止カバープレート200は剛性カバープレートであり、第2の基板120が接着層300によって封止カバープレート200に接続されるように、封止カバープレート200と第2の基板120との間に接着層300がさらに設置されている。接着層300を設置する方法はたくさんあり、例えば、接着層300は、光学接着剤層である。
【0020】
これらの実施例において、第2の基板120の折り曲げセクション122bが第1の基板110から突出して設置されているため、第1の基板110が剛性基板であっても、第2の基板120の第2の延在部122の折り曲げに影響せず、同様に狭額縁の目的を達成することができる。封止カバープレート200は、剛性カバープレートであり、この時、フレキシブルな第2の基板120は、接着層300によって封止カバープレート200に接着される。本実施例において、表示パネルは、剛性表示パネルであり、剛性の第1の基板110は、フレキシブルな第2の基板120及び接着層300によって封止カバープレート200に接続されるため、フリット(Frit)封止を行う必要がなく、即ち、ガラス接着剤封止を必要とせず、パネルの側部の空間をさらに節約することができ、狭額縁の目的を達する。
【0021】
第1の基板110は、任意の適切な材料で製造できる。例えば、第1の基板110は、ガラス等である。封止カバープレート200は、任意の適切な材料で製造できる。例えば、封止カバープレート200は、ガラスカバープレートである。
【0022】
上記の任意の実施例において、表示パネルは、表示領域に対応して設置された画素層400及び駆動デバイス層500をさらに含み、駆動デバイスが接続回路124によって外部機器に接続されるように、駆動デバイス層500の駆動デバイスと接続回路124とが互いに接続される。画素層400は、赤緑青(RGB)のサブピクセルを設定するための画素定義層を指し、駆動デバイス層500は、駆動デバイスを設置するためのTFTデバイス層を指す。
【0023】
画素層400及び駆動デバイス層500は、任意の適切な位置に位置してもよい。幾つかの選択可能な実施例において、画素層400及び駆動デバイス層500がともに、第1の基板110又は第2の基板120に位置してもよく、或いは、画素層400は第2の基板120に位置し、駆動デバイス層500は第1の基板110に位置してもよい。
【0024】
画素層400が第2の基板120に設置される場合、第2の基板120の第1の基板110に背向する側には封止層123がさらに設置され、第2の基板120は、封止層123を介して接着層300に接着される。封止層123を設置することにより、画素層400のサブピクセルが正常に作動するよう保護できる。画素層400が第2の基板120に設置される場合、駆動デバイス層500は、第2の基板120又は第1の基板110に設置されてもよい。
【0025】
図2に示すように、幾つかの選択可能な実施例において、画素層400及び駆動デバイス層500はいずれも第2の基板120に位置し、且つ駆動デバイス層500は画素層400の第1の基板110に対向する側に位置し、第2の基板120の第1の基板110に背向する側には封止層123が設置されている。駆動デバイスの接続ピン510は、表示領域から非表示領域まで延在し、非表示領域において接続回路124と互いに接続される。
【0026】
これらの実施例において、画素層400及び駆動デバイス層500はいずれも第2の基板120に位置し、第1の基板110は剛性基板であって、アレイ基板100の強度を向上できる。駆動デバイス層500が第2の基板120に位置する場合、駆動デバイス層500は、第1の延在部121内に位置し、駆動デバイスの接続ピン510は、第1の延在部121から第2の延在部122まで延在し、第2の延在部122内で接続回路124と互いに接続される。即ち、駆動デバイスの接続ピン510は、表示領域から非表示領域まで延在し、非表示領域において接続回路124と互いに接続される。駆動デバイスは、接続回路124によって外部機器に接続されることができ、例えば、駆動デバイスは、接続回路124によって制御回路130に接続されることができる。
【0027】
図3乃至
図6に示すように、別の幾つかの選択可能な実施例において、画素層400は第2の基板120に位置し、駆動デバイス層500は第1の基板110に位置し、第2の基板120の第1の基板110に背向する側には封止層123がさらに設置されている。この時、駆動デバイスの接続ピン510は、接続回路124と互いに接続されるように、第1の基板110の第2の基板120に対向する第1の面111から露出する。
【0028】
これらの実施例において、画素層400及び駆動デバイス層500は、第2の基板120と第1の基板110とに分かれて設置されている。第1の基板110を形成する際に、駆動デバイス層500を第1の基板110内に形成し、第2の基板120を形成する際に、画素層400を第2の基板120内に形成し、且つ画素層400と駆動デバイス層500とを互いに対応させてもよい。駆動デバイス層500は、画素層400を駆動して表示を行うことができる。駆動デバイスの接続ピン510は、第1の面111から露出し、第1の基板110と第2の基板120とが互いに当接すると、駆動デバイスと接続回路124とは互いに接続される。
【0029】
駆動デバイスと接続回路124とを互いに接続させる方法はたくさんあり、
図3及び
図4に示すように、接続回路124の接続端は、第2の延在部122の第1の基板110に近接する表面に露出し、駆動デバイスの接続ピン510は、表示領域から非表示領域まで延在し、接続回路124と互いに接続されるように、非表示領域において第1の面111に露出している。
【0030】
これらの実施例において、接続回路124の接続端は、第2の延在部122の表面に露出し、駆動デバイス側の接続ピン510は、第1の面111に露出し、第1の基板110上に第2の基板120を形成する場合、接続回路124と駆動デバイス側との互いの接続を実現することができる。
【0031】
別の幾つかの選択可能な実施例において、
図5及び
図6に示すように、第1の延在部121は、導線層121aを含み、導線層121aと接続回路124とは互いに接続され、少なくとも導線層121aの導線の一部は、第2の基板120の第1の基板110に対向する表面に露出し、駆動デバイスの接続ピン510は、導線層121aによって接続回路124に接続されるように、表示領域から露出して導線層121aと互いに接続される。
【0032】
これらの実施例において、第1の延在部121は、導線層121aを含み、導線層121aの導線は、第2の基板120の第1の基板110に対向する表面に露出し、接続ピン510は表示領域から露出し、これによって、第1の基板110上に第2の基板120を形成する際に、駆動デバイスと導線層121aとが互いに接続でき、導線層121aの導線と接続回路124とが互いに接続でき、導線層121aを介して駆動デバイスと接続回路124を互いに接続させることができる。
【0033】
駆動デバイス層500は、第2の方向(
図6におけるX方向)に沿って延在するゲート線と、第3の方向(
図6におけるY方向)に沿って延在するデータ線とを有し、ゲート線とデータ線とは、互いに交差して駆動デバイス層500で格子状を呈する。導線層121aは、任意の適切な方法で設置されてもよい。
図6に示すように、幾つかの選択可能な実施例において、導線層121aの導線は格子状を呈し、且つ導線層121aの導線とデータ線、ゲート線とは互いに重なっており、導線は、第2の基板120の第1の基板110に対向する表面から露出し、導線を各駆動デバイスのゲート線及び/又はデータ線に接続させる。導線とゲート線、データ線との重なりは、導線とデータ線及び/又はゲート線との間の距離を縮めることができるとともに、表示パネルの正常な表示に影響を与えない。導線層121aの導線とデータ線、ゲート線との重なりとは、導線層121aの導線とデータ線、ゲート線とが
図1における第1の方向で互いに重なることを指す。
【0034】
導線層121aの導線を設置する方法はたくさんあり、例えば、導線は、導線層121aの第1の基板110に対向する表面に直接に設置されて、第1の基板110の接続ピン510が第1の面111に露出して導線に接続されるようにしてもよい。或いは、導線は、導線層121a内に位置し、導線は導線層121aの第1の基板110に対向する表面から露出し、接続ピン510と導線とは互いに接合される。
【0035】
また幾つかの選択可能な実施例において、
図7に示すように、第1の延在部121の透明度は、60%以上であり、接続回路124は、第2の延在部122の第1の基板110に対向する面に露出している。第1の基板110は、第2の基板120と対向する第1の面111、第2の基板120に背向する第2の面112、及び第1の面111と第2の面112とを接続させる側面113を含む。表示パネルの駆動デバイス層500及び画素層400は、表示領域に対応して設置され且つ第1の基板110に位置し、駆動デバイス層500は、画素層400の第2の基板120から離れた側に位置し、駆動デバイスの接続ピン510は、側面113から露出して、接続回路124に互いに接続される。
【0036】
これらの実施例において、画素層400及び駆動デバイス層500はいずれも第1の基板110に設置され、第2の基板120は、中間接続層として、第1の基板110が第2の基板120及び接着層300によって封止カバープレート200に接続できるようにする。第2の基板120が画素層400の封止カバープレート200に近接する側に位置する場合、第2の基板120における第1の延在部121の透明度が60%以上であるため、表示パネルの正常な表示に影響せず、画素層400の光が第1の延在部121を透過して露出できるようにする。接続回路124は、第2の延在部122の第1の基板110に対向する表面に露出し、駆動デバイスの接続ピン510は、側面113から露出して、駆動デバイスの接続ピン510が側面113で接続回路124と互いに接続できるようにする。
【0037】
本願の第2の実施例は、上記の任意の第1の実施例の表示パネルを含む表示装置をさらに提供する。表示装置は、任意の適切なタイプであってもよい。例えば、表示装置は、移動端末、携帯電話、コンピュータディスプレイ又はノートパソコンディスプレイ等であってもよい。
【0038】
本願の実施例の表示装置が上記の表示パネルを含むため、本実施例の表示装置は上記任意の実施例の表示パネルの有益な効果を有し、ここでは説明を省略する。
【0039】
図8を参照すると、本願の第3の実施例は、表示パネルの製造方法をさらに提供し、表示パネルは、上記の任意の第1の実施例に記載の表示パネルであり、表示パネルの製造方法は、以下のステップを含む。
【0040】
ステップS1:第1の基板を提供する。
【0041】
第1の基板110は、任意の適切な特性を有してもよい。例えば、第1の基板110は、フレキシブル基板又は剛性基板であってもよい。好ましくは、第1の基板110は剛性基板であり、これは後続の剛性基板上への部品の蒸着又は印刷成型に便利である。
【0042】
ステップS2:第1の基板上に第2の基板を形成する。
【0043】
第2の基板120は、フレキシブル基板であり、第2の基板120は、第1の延在部121及び第2の延在部122を含み、第1の延在部121は、表示領域に位置し、第2の延在部122には接続回路124が設置されて、表示パネルが第2の延在部122上の接続回路124によって外部機器に接続できるようにする。蒸着又は印刷等の方法を選択して、第1の基板110上に第2の基板120を形成してもよい。
【0044】
ステップS3:第1の基板の端縁から、少なくとも第1の基板の一部を第2の基板から剥離する。
【0045】
ステップS4:第1の基板の剥離された部分に対して切断処理を行う。
【0046】
剥離された第1の基板110を切断して、第2の延在部122が第1の延在部121から、第1の延在部121から離れる方向に沿って非表示領域を経由して第1の基板110の外側まで延在するようにする。
【0047】
ステップS5:封止カバープレートを設置する。
【0048】
第2の基板120及び第1の基板110を封止するように、第2の基板120の第1の基板110に背向する側に封止カバープレート200を設置する。
【0049】
これらの実施例において、第1の基板110上にフレキシブルな第2の基板120を形成し、第2の基板120を形成した後、第1の基板110の端縁の一部を剥離する。第2の延在部122を第1の基板110の外側に延出させ、第1の基板110の外側に延出された第2の延在部122の一部は、折り曲げられて設置され得る。よって、接続回路124に接続される外部機器は、第1の基板110の裏面に位置することができ、ボンディング空間を節約し、狭額縁の目的を達する。また、本願の実施例によって製造された表示パネルは、アレイ基板100全体を折り曲げるのではなく、第2の基板120の一部のみを折り曲げている。折り曲げ部分は薄く、折り曲げ加工が便利で、折り曲げの度合いを適切に上げることができ、折り曲げ後の第2の延在部122の自由端と第1の基板110との間の距離を縮めることができるため、表示パネルをより薄くすることができる。
【0050】
本願は、好ましい実施例を参照して説明されたが、本願の範囲から逸脱しない範囲内で、様々な修正を行うことが可能であり、その中の部材を同等物と置き換えてもよい。特に、構造的な矛盾がない限り、各実施例で言及された様々な技術的特徴は、任意の方式で組み合わせることができる。本願は、本文に開示された特定の実施例に限定されず、特許請求の範囲内に含まれるすべての技術案を含む。