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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-01
(45)【発行日】2023-05-12
(54)【発明の名称】人体局部洗浄装置
(51)【国際特許分類】
   E03D 9/08 20060101AFI20230502BHJP
【FI】
E03D9/08 F
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2018238922
(22)【出願日】2018-12-20
(65)【公開番号】P2020100985
(43)【公開日】2020-07-02
【審査請求日】2021-11-10
(73)【特許権者】
【識別番号】000000011
【氏名又は名称】株式会社アイシン
(72)【発明者】
【氏名】増田 拓海
(72)【発明者】
【氏名】ミルコ キーゼル
(72)【発明者】
【氏名】マティアス フィッシャー
(72)【発明者】
【氏名】青木 慶一
【審査官】神尾 寧
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-121305(JP,A)
【文献】特開2005-171541(JP,A)
【文献】特開2007-289411(JP,A)
【文献】特開2008-240403(JP,A)
【文献】米国特許第06178568(US,B1)
【文献】特開2012-057292(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E03D 9/00-9/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者が着座する便座と、
第一磁性体を有し、前記便座を回動可能に支持する本体部と、
前記本体部に収納され、前記本体部から突出して人体局部に洗浄水を噴出するノズルと、
第二磁性体を有し、前記本体部に収納された前記ノズルが突出する前方に、前記本体部に対して回動可能に設けられたシャッターと、を備え、
前記第一磁性体及び前記第二磁性体は、少なくともいずれか一方が磁石であり、
前記シャッターは、前記第二磁性体を有する第一部材と、前記第一部材に対して回動可能に設けられた第二部材と、を有し、前記第一磁性体と前記第二磁性体との間の磁力に基づいて、前記本体部と着脱可能に設けられる
人体局部洗浄装置。
【請求項2】
前記本体部は、前記本体部の幅方向に延びる溝部を有し、
前記シャッターは、前記溝部に対応する凸部を有している
請求項1に記載の人体局部洗浄装置。
【請求項3】
使用者が着座する便座と、
第一磁性体を有し、前記便座を回動可能に支持する本体部と、
前記本体部に収納され、前記本体部から突出して人体局部に洗浄水を噴出するノズルと、
第二磁性体を有し、前記本体部に収納された前記ノズルが突出する前方に、前記本体部に対して回動可能に設けられたシャッターと、を備え、
前記第一磁性体及び前記第二磁性体は、少なくともいずれか一方が磁石であり、
前記シャッターは、前記第一磁性体と前記第二磁性体との間の磁力に基づいて、前記本体部と着脱可能に設けられ、
前記本体部は、前記本体部の幅方向に延びる溝部を有し、前記溝部近傍に前記第一磁性体を設けられ、
前記シャッターは、前記溝部に対応する凸部を有し、前記凸部近傍に前記第二磁性体が設けられ、当該凸部を回動軸として回動することにより開閉する
人体局部洗浄装置。
【請求項4】
前記凸部は、突起として円柱形状の一部を有し、
前記溝部は、前記円柱形状の一部に対応する凹部である
請求項2又は請求項3に記載の人体局部洗浄装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人体局部洗浄装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、便座を回動可能に支持する本体部と、人体局部を洗浄するノズルと、本体部に収納されたノズルが突出する前方に本体部に対して回動可能に設けられたシャッターと、を備える人体局部洗浄装置が知られている。(例えば、特許文献1)
こうした人体局部洗浄装置において、シャッターは、人体局部を洗浄していないとき、ノズル開口部の周辺を汚れから守る構成となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-206914号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記のような人体局部洗浄装置では、シャッターを本体部に固定し、回動する構造となっているため、リンク機構などの複雑な構造となっている。よって、シャッターを取り外して清掃する場合に、シャッターの取り外しが困難であった。
【0005】
本発明はこうした実情に鑑みてなされたものである。その目的は、シャッターの着脱を容易にできる人体局部洗浄装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決する人体局部洗浄装置は、使用者が着座する便座と、第一磁性体を有し、前記便座を回動可能に支持する本体部と、前記本体部に収納され、前記本体部から突出して人体局部に洗浄水を噴出するノズルと、第二磁性体を有し、前記本体部に収納された前記ノズルが突出する前方に、前記本体部に対して回動可能に設けられたシャッターと、を備え、前記第一磁性体及び前記第二磁性体は、少なくともいずれか一方が磁石であり、前記シャッターは、前記第二磁性体を有する第一部材と、前記第一部材に対して回動可能に設けられた第二部材と、を有し、前記第一磁性体と前記第二磁性体との間の磁力に基づいて、前記本体部と着脱可能に設けられる。
【0007】
上記構成によれば、シャッターは、本体部に設けられた第一磁性体とシャッターに設けられた第二磁性体との間の磁力に基づいて、本体部と着脱可能に設けられている。よって、シャッターの着脱を容易に行うことができる。加えて、ノズルの動きと連動してシャッターを回動させる際に、第一部材はシャッターに固定されたままで、第二部材を回動させる。よって、シャッターが回動したとしても、回動するのは第二部材だけであり、第一部材によってシャッターを本体部に固定させることができるため、シャッターを安定して回動させることができる。
【0008】
上記人体局部洗浄装置において、前記本体部は、前記本体部の幅方向に延びる溝部を有し、前記シャッターは、前記溝部に対応する凸部を有していることが好ましい。
【0009】
上記構成によれば、シャッターを本体部に取り付ける場合は、本体部の溝部にシャッターの凸部を取り付けることで行う。よって、シャッターを本体部に容易に取り付けることができる。
【0010】
上記の課題を解決する人体局部洗浄装置は、使用者が着座する便座と、第一磁性体を有し、前記便座を回動可能に支持する本体部と、前記本体部に収納され、前記本体部から突出して人体局部に洗浄水を噴出するノズルと、第二磁性体を有し、前記本体部に収納された前記ノズルが突出する前方に、前記本体部に対して回動可能に設けられたシャッターと、を備え、 前記第一磁性体及び前記第二磁性体は、少なくともいずれか一方が磁石であり、前記シャッターは、前記第一磁性体と前記第二磁性体との間の磁力に基づいて、前記本体部と着脱可能に設けられ、前記本体部は、前記本体部の幅方向に延びる溝部を有し、前記溝部近傍に前記第一磁性体を設けられ、前記シャッターは、前記溝部に対応する凸部を有し、前記凸部近傍に前記第二磁性体が設けられ、当該凸部を回動軸として回動することにより開閉する。
【0011】
上記構成によれば、シャッターは、本体部に設けられた第一磁性体とシャッターに設けられた第二磁性体との間の磁力に基づいて、本体部と着脱可能に設けられている。よって、シャッターの着脱を容易に行うことができる。加えて、シャッターを本体部に取り付ける場合は、本体部の溝部にシャッターの凸部を取り付けることで行う。よって、シャッターを本体部に容易に取り付けることができる。加えて、シャッターの着脱機構に対応する凸部及び溝部は、シャッターの回動機構を備える。よって、シャッターの回動機構としてリンク機構などの複雑な機構を用いることなく、簡易な構成によりシャッターを回動させることができる。また、突起として円柱形状の一部を有する凸部と、当該円柱形状に対応する凹部である溝部とすることで、溝部に対して凸部を滑らせてシャッターを回動させるため、シャッターを安定して回動させることができる。
【0012】
上記人体局部洗浄装置において、前記凸部は、突起として円柱形状の一部を有し、前記溝部は、前記円柱形状の一部に対応する凹部であることが好ましい。
【0013】
上記構成によれば、シャッターを本体部に取り付ける場合は、本体部の溝部にシャッターに設けられた円柱形状の突起である凸部を取り付けることで行う。よって、シャッターを本体部により容易に取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】一実施形態に係る人体局部洗浄装置の斜視図。
図2】シャッターが閉状態の人体局部洗浄装置の拡大斜視図。
図3】シャッターが開状態の人体局部洗浄装置の拡大斜視図。
図4図3におけるA-A線矢視断面図。
図5】シャッターを本体部から取り外した人体局部洗浄装置の拡大斜視図。
図6】第1の変形例に係る人体局部洗浄装置の拡大斜視図。
図7】第1の変形例に係る人体局部洗浄装置の拡大斜視図。
図8】第1の変形例に係る人体局部洗浄装置の拡大斜視図。
図9】第2の変形例に係る人体局部洗浄装置に拡大斜視図。
図10】第2の変形例に係る人体局部洗浄装置に拡大斜視図。
図11図11におけるB-B線矢視断面図。
図12】第2の変形例に係る人体局部洗浄装置に拡大斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、人体局部洗浄装置の一実施形態について説明する。
【0018】
図1に示すように、人体局部洗浄装置1は、当該人体局部洗浄装置1の主要な機能を備える本体部10と、使用者が着座する便座30と、便座30を覆う便蓋40と、を備える。また、図示を省略するが、人体局部洗浄装置1は、スイッチが備えられた操作部を備える。なお、本実施形態の人体局部洗浄装置1は、便器50の上面に取り付けられた状態で使用される。
【0019】
本体部10は、便器50の上部後方に設けられている。図2、3は、便座30と便蓋40を開状態にした場合の人体局部洗浄装置1である。図2、3に示すように、本体部10は、温水タンクから供給される温水によって使用者の局部を洗浄するノズル11と、本体部10に対して回動可能に設けられたシャッター20と、を備える。
【0020】
図示を省略するが、本体部10は、例えば、貯留した水を加熱する温水タンクと、温風を送風して使用者の局部を乾燥させる温風乾燥機と、トイレ空間に使用者が入ってきたことを検知する入室検知センサと、使用者が便座30に着座することを検知する着座検知センサと、ノズル11の洗浄を行うノズル洗浄水を噴出するノズル洗浄部材と、便座30を開閉移動させる便座開閉機構と、便蓋40を開閉移動させる便蓋開閉機構と、人体局部洗浄装置1の構成部材の動作を制御する制御部などを備える。
【0021】
図4に示すように、本体部10は、第一磁性体の一例としての永久磁石13(磁石)を備える。永久磁石13は、本体部10の内側に一体に設けられた複数のフック部14によって本体部10の内側に固定されており、本体部10の幅方向に延びる溝部12の裏側に、当該溝部12に沿うように設けられる。こうして、永久磁石13は、溝部12近傍に設けられている。
【0022】
ノズル11は、用途に合わせて使い分けることができる2種類のノズルを有する。また、ノズル11は、使用者の局部を洗浄できる位置と本体部10に収まる位置とを進退動作する。使用者の局部を洗浄する場合は、ノズル11が前進し、ノズル11の先端から温水を噴射する。そして、ノズル11を洗浄する場合は、本体部10にノズル11を収納した状態でノズル洗浄部材によってノズル洗浄水をノズル11に噴出させることで行う。また、ノズル11を洗浄する場合は、ノズル洗浄部材による洗浄方法だけでなく、人体局部を洗浄する噴出口からノズル洗浄水を噴出させて、ノズル11自ら洗浄を行う方法でもよい。
【0023】
シャッター20は、本体部10に収納されたノズル11が突出する前方に、本体部10に対して回動可能に設けられている。シャッター20は、閉位置において、ノズル11の先端部を覆う。これにより、ノズル11や、更にはその周辺部の汚れを抑制したり、ノズル11を隠して美観を維持したりすることが可能となる。シャッター20の形状は、本体部10の前方に沿った形状となっている。また、シャッター20は、本体部10の溝部12に対応する凸部21を備える。凸部21は、突起として円柱形状の一部を有しており、本体部10の溝部12に対応した形状となっている。また、凸部21近傍には、第二磁性体の一例としての永久磁石22(磁石)が設けられており、詳しくは、インサート成形によって凸部21の内部に設けられている。永久磁石22は、円柱形状であり、凸部21の長手方向に沿って延びている。また、永久磁石13、22には、例えば、合金磁石、フェライト磁石又はネオジム磁石などを用いてもよい。
【0024】
図5は、シャッター20を本体部10から取り外した場合の人体局部洗浄装置1である。シャッター20を本体部10に取り付ける場合は、凸部21の円柱形状の一部に対応する凹部である溝部12に、凸部21を取り付けることで行う。こうして、シャッター20は、溝部12近傍に設けられる永久磁石13と凸部21近傍に設けられる永久磁石22との間の磁力に基づいて、本体部10と着脱可能に設けられる。永久磁石13、22は、シャッター20を本体部10に対して着脱可能であり、シャッター20を回動させることができる磁力である。また、シャッター20は、本体部10に永久磁石13、22の磁力に基づいて着脱可能であるため、リンク機構などの複雑な形状を有しておらず、使用者がシャッター20を容易に清掃することができる。このため、清潔性に優れたシャッター20を提供することができる。
【0025】
本発明の実施形態に係る人体局部洗浄装置1、特に、シャッター20の回動機能について説明する。シャッター20は、ノズル11の動きに連動して回動する。シャッター20は、人体局部を洗浄する際に伴うノズル11の突出により、シャッター20の裏面をノズル11によって押されることで、凸部21を回動軸として回動することにより開閉する。溝部12近傍と凸部21近傍とには永久磁石13、22を備えるため、永久磁石13、22との間の磁力に基づいて、凸部21は溝部12に接続した状態で、溝部12に対して凸部21を摺動させてシャッター20を回動させることができる。そして、ノズル11による人体局部洗浄が終わると、ノズル11を本体部内部に収納させることで、シャッター20を閉状態に回動させる。こうして、シャッター20を本体部に対して回動させる。
【0026】
以上詳述したように、本実施形態によれば以下に示す効果を得ることができる。
(1)シャッター20は、本体部10に設けられた永久磁石13とシャッター20に設けられた永久磁石22との間の磁力に基づいて、本体部10と着脱可能に設けられている。よって、シャッター20の着脱を容易に行うことができる。
(2)シャッター20を本体部10に取り付ける場合は、本体部10の溝部12にシャッター20の凸部21を取り付けることで行う。よって、シャッター20を本体部10に容易に取り付けることができる。
(3)シャッター20の着脱機構に対応する凸部21及び溝部12は、シャッター20の回動機構を備える。よって、シャッター20の回動機構としてリンク機構などの複雑な機構を用いることなく、簡易な構成によりシャッター20を回動させることができる。また、突起として円柱形状の一部を有する凸部21と、当該円柱形状に対応する凹部である溝部12とすることで、溝部12に対して凸部21を滑らせてシャッター20を回動させるため、シャッター20を安定して回動させることができる。
(4)第一磁性体及び第二磁性体ともに永久磁石13、22を用いているため、第一磁性体及び第二磁性体の一方を永久磁石、他方を金属とする構成と比べて、シャッター20を本体部10により強力に取り付けることができる。
【0027】
なお、上記実施形態は、以下に示すように変更してもよい。
【0028】
図6乃至8に示すように、人体局部洗浄装置101の本体部110の使用者が座る側の面が斜面になっている場合には、シャッター120を本体部110の斜面に沿う形状としてもよい。また、本体部110の溝部112は、ノズル111の上端に設けてもよい。
【0029】
図9、10に示すように、人体局部洗浄装置201は、シャッター220を第一部材223と第二部材224の2つの部材からなる構成としてもよい。図11に示すように、シャッター220は、永久磁石222(第二磁性体の一例)を有する第一部材223と、当該第一部材223に対して回動可能に設けられた第二部材224と、を有する。
【0030】
第一部材223は、薄い板状に形成されている。また、第一部材223は、永久磁石222を備える。永久磁石222は、第一部材223に形成された凹部に設けられ、当該凹部に嵌合又は接着にて固定される。また、永久磁石222は、第一部材223にインサート成形によって設けられてもよい。
【0031】
第二部材224は、ヒンジ225により第一部材223に対して回動可能に設けられている。また、第二部材224は、本体部210に収納されたノズル211が突出する前方に設けられ、薄い板状に形成されている。
【0032】
本体部210は、第一部材223に対応する凹部215を備える。また、本体部210は、第一磁性体の一例としての永久磁石213を設ける。永久磁石213は、本体部210の内側に一体に設けられた複数のフック部214によって本体部210の内側に固定されている。また、永久磁石213、222は、シャッター220を本体部210に対して着脱可能である磁力である。
【0033】
図12は、シャッター220を本体部210から取り外した場合の人体局部洗浄装置201である。シャッター220を本体部210に取り付ける場合は、本体部210に設けられた凹部215に、シャッターの第一部材223を取り付けることで行う。こうして、シャッター220は、凹部215に設けられる永久磁石213と第一部材223に設けられる永久磁石222との間の磁力に基づいて、本体部210と着脱可能に設けられる。
【0034】
これによれば、ノズル211の動きと連動してシャッター220を回動させる場合は、第一部材223をシャッター220に固定したまま、第二部材224を回動させることで行う。よって、シャッター220が回動したとしても、回動するのは第二部材224だけであり、第一部材223によってシャッター220を本体部210に固定させることができるため、シャッター220を安定して回動させることができる。
【0035】
また、永久磁石222を第一部材223に設けるとしたが、第一部材223の全体を永久磁石としてもよい。なお、その場合には、本体部210は、第一部材223を本体部210に取り付けた際に第一部材223に当接する本体部の凹部215近傍に永久磁石を備えるとしてもよい。したがって、第一部材223全体が磁性体を有するため、第一部材223の一部に磁性体を有する場合と比べて、シャッター220を本体部210により強力に固定できる。
【0036】
また、図4に示す凸部21を第一部材223に備え、図4に示す溝部12を凹部215に備えるとしてもよい。なお、その場合には、第一磁性体を凸部近傍に設け、第二磁性体を溝部近傍に設けるとしてもよい。したがって、シャッター220を本体部210に取り付ける場合は、本体部210の溝部にシャッター220の凸部を取り付けることで行うため、シャッター220を本体部210に容易に取り付けることができる。
【0037】
また、本体部210は凹部215を設けるとしたが、これに限定されない。本体部210は、凹部215を設けずに、凹部215を設けた面をフラットな面に形成してもよい。なお、この場合には、シャッター220を本体部210に取り付けた場合に、永久磁石222に対応する本体部210の内側に永久磁石213を設けるとしてもよい。また、凹部215を設けず、図4に示す溝部12を本体部210に備え、図4に示す凸部21を第一部材223に備えるとしてもよい。なお、その場合には、第一磁性体を凸部近傍に設け、第二磁性体を溝部近傍に設けるとしてもよい。
【0038】
また、本体部210は、凹部215に加え、第二部材224に対応する本体部210に凹部を設けてもよい。
【0039】
・第一磁性体及び第二磁性体は永久磁石13、22、213、222としたが、第一磁性体及び第二磁性体のいずれか一方を永久磁石とし、他方を磁性体(強磁性体)を有する金属(例えば、鉄、コバルト、ニッケル、フェライト又はそれらの合金など)としてもよい。また、第一磁性体及び第二磁性体は、少なくともいずれか一方を電磁石としてもよい。
【0040】
・永久磁石13、213は、フック部13、214によって本体部10、210の内側に固定するとしたが、インサート成形によって本体部10、210に設けるとしてもよい。また、永久磁石13、213は、本体部10、210の内側に接着により固定してもよい。その他には、本体部10、210の内側に凹部を形成し、当該凹部に永久磁石13、213を嵌合又は接着により固定してもよい。
【0041】
・永久磁石13、213(第一磁性体)は、本体部210の内側に設けるとしたが、本体部210全体を永久磁石又は磁性体(強磁性体)を有する金属としてもよい。なお、磁性体(強磁性体)を有する金属にて本体部210全体を形成した場合には、シャッター20、220に設けられた第二磁性体は永久磁石を用いるとしてもよい。また、永久磁石にて本体部210を形成した場合には、シャッター20、220に設けられる第二磁性体は永久磁石又は磁性体(強磁性体)を有する金属を用いるとしてもよい。
【0042】
・永久磁石22(第二磁性体)は、凸部21の内部に備えるとしたが、凸部21全体を永久磁石又は磁性体(強磁性体)を有する金属としてもよい。また、その他には、凸部21の外周に、永久磁石又は磁性体(強磁性体)を有する金属を備えるとしてもよい。なお、磁性体(強磁性体)を有する金属にて第二磁性体を形成した場合には、シャッター20に設けられた第一磁性体は永久磁石を用いるとしてもよい。また、永久磁石にて第二磁性体を形成した場合には、シャッター20に設けられた第二磁性体は永久磁石又は磁性体(強磁性体)を有する金属を用いるとしてもよい。
【0043】
・シャッター20、120、220は、閉位置において、ノズル11、111、211の先端部を覆うとしたが、これに限定されない。シャッターは、ノズルの先端部と温風乾燥機とを覆うように設けられてもよい。なお、その場合には、ノズル又は温風乾燥機を突出させることで、シャッターを開閉させてもよい。
【符号の説明】
【0044】
1、101、201:人体局部洗浄装置
10、110、210:本体部
11、111、211:ノズル
12、112:溝部
13、213:永久磁石(第一磁性体の一例)
14、214:フック部
215:凹部
20、120、220:シャッター
21:凸部
22、222:永久磁石(第二磁性体の一例)
223:第一部材
224:第二部材
225:ヒンジ
30:便座
40:便蓋
50:便器
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12