(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-01
(45)【発行日】2023-05-12
(54)【発明の名称】微小粒子計測装置
(51)【国際特許分類】
G01N 15/14 20060101AFI20230502BHJP
G01N 21/01 20060101ALI20230502BHJP
【FI】
G01N15/14 C
G01N21/01 B
(21)【出願番号】P 2020507763
(86)(22)【出願日】2019-03-15
(86)【国際出願番号】 JP2019010936
(87)【国際公開番号】W WO2019181803
(87)【国際公開日】2019-09-26
【審査請求日】2022-02-21
(31)【優先権主張番号】P 2018052953
(32)【優先日】2018-03-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000002130
【氏名又は名称】住友電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100136722
【氏名又は名称】▲高▼木 邦夫
(74)【代理人】
【識別番号】100174399
【氏名又は名称】寺澤 正太郎
(72)【発明者】
【氏名】木村 彰紀
(72)【発明者】
【氏名】本村 麻子
(72)【発明者】
【氏名】杉山 陽子
(72)【発明者】
【氏名】菅沼 寛
【審査官】福田 裕司
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-255437(JP,A)
【文献】米国特許第06184990(US,B1)
【文献】特開平10-073528(JP,A)
【文献】特開2009-183469(JP,A)
【文献】特開2017-044939(JP,A)
【文献】特表2009-537826(JP,A)
【文献】特開平07-035679(JP,A)
【文献】特開2001-221736(JP,A)
【文献】国際公開第2018/221430(WO,A1)
【文献】特表2010-541023(JP,A)
【文献】特表2015-534049(JP,A)
【文献】特開2008-003083(JP,A)
【文献】特開2017-215216(JP,A)
【文献】特開平05-302893(JP,A)
【文献】国際公開第2015/036589(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2006/0232780(US,A1)
【文献】米国特許第5074662(US,A)
【文献】国際公開第2015/133337(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 15/00~15/14
G01N 21/01~21/13
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の方向に延びる溝を有し、内部に微小粒子を含む液体試料が収容された長尺状の観察容器を当該溝に収容することで、前記溝の延材方向が前記観察容器の長手方向となるように前記観察容器を支持する支持台と、
前記支持台に支持された前記観察容器内の微小粒子を、前記支持台が視野に入らない位置で撮像する
複数の撮像部と、を有
し、
前記観察容器は、少なくとも1つの角部を有する底面を形成するように合わされた、2つの平面状の部材からなる2つの底壁を有し、
前記複数の撮像部は、前記観察容器の異なる方向から同一の撮像対象を同時に撮影するように構成されている、微小粒子計測装置。
【請求項2】
前記支持台の前記溝は、V形状である、請求項1に記載の微小粒子計測装置。
【請求項3】
前記支持台に支持された前記観察容器を押さえる押さえ治具をさらに有する、請求項1または請求項2に記載の微小粒子計測装置。
【請求項4】
前記支持台、前記観察容器、または、前記撮像部を移動させる移動機構をさらに有する、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の微小粒子計測装置。
【請求項5】
前記観察容器に対して光を照射する光源部をさらに有する、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の微小粒子計測装置。
【請求項6】
前記支持台および前記撮像部が内部に設置される外装をさらに有する、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の微小粒子計測装置。
【請求項7】
前記外装を運搬するための運搬手段をさらに有する、請求項6に記載の微小粒子計測装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2018年3月20日出願の日本特許出願第2018-052953号の優先権の利益を主張し、その内容は依拠され、全体として参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、微小粒子計測装置に関する。
【背景技術】
【0003】
細胞等の微小粒子の画像を取得して、微小粒子の立体形状に係る評価を行う方法が種々検討されている(例えば、特許文献1,2等)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特表2014-517263号公報
【文献】特表2004-532405号公報
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の微小粒子計測装置は、
所定の方向に延びる溝を有し、内部に微小粒子を含む液体試料が収容された長尺状の観察容器を当該溝に収容することで、前記溝の延材方向が前記観察容器の長手方向となるように前記観察容器を支持する支持台と、
前記支持台に支持された前記観察容器内の微小粒子を、前記支持台が視野に入らない位置で撮像する撮像部と、
を有する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】
図1は、本開示の微小粒子計測装置に観察容器を配置した状態の概略構成図である。
【
図2】
図2は、本開示の微小粒子計測装置における支持台の具体的な構成例を示す図であり、(A)領域は円筒状の観察容器を載せた例、(B)領域は角筒状の観察容器を載せた例である。
【
図3】
図3は、円筒状の観察容器に対する撮像部の配置について説明する図であり、(A)領域は円筒状の観察容器の場合、(B)領域は角筒状の観察容器の場合である。
【
図4A】
図4Aは、観察容器と、本開示の微小粒子計測装置における光源部および撮像部の配置について説明する図である。
【
図4B】
図4Bは、観察容器と、本開示の微小粒子計測装置における光源部および撮像部の他の配置について説明する図である。
【
図4C】
図4Cは、観察容器と、本開示の微小粒子計測装置における光源部および撮像部のさらに他の配置について説明する図である。
【
図5】
図5は、本開示の微小粒子計測装置における押さえ治具について説明する図であり、(A)領域は円筒状の観察容器を押さえた例、(B)領域は角筒状の観察容器を押さえた例を示す。
【
図6】
図6は、押さえ治具の変形例について説明する図であり、(A)領域は観察容器を押さえていない状態、(B)領域は観察容器を押さえた状態を示す。
【
図7】
図7は、押さえ治具のさらに変形例について説明する図であり、(A)領域は観察容器を押さえていない状態、(B)領域は観察容器を押さえた状態を示す。
【
図8A】
図8Aは、支持台と押さえ治具との位置関係について説明する図である。
【
図8B】
図8Bは、支持台と押さえ治具との位置関係について説明する図である。
【
図8C】
図8Cは、支持台と押さえ治具との位置関係について説明する図である。
【
図9】
図9は、微小粒子計測装置の活用例について説明する図である。
【
図12】
図12は、支持台の変形例について説明する図である。
【
図13A】
図13Aは、本開示の微小粒子計測装置の蓋部を閉めた状態における斜視図である。
【
図13B】
図13Bは、本開示の微小粒子計測装置の蓋部を開けた状態における斜視図である。
【
図14】
図14は、本開示の微小粒子計測装置の他の例における斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
[本願発明の実施形態の説明]
最初に本開示の微小粒子計測装置の実施態様を列記して説明する。
【0008】
本開示の微小粒子計測装置は、(1)所定の方向に延びる溝を有し、内部に微小粒子を含む液体試料が収容された長尺状の観察容器を当該溝に収容することで、前記溝の延材方向が前記観察容器の長手方向となるように前記観察容器を支持する支持台と、前記支持台に支持された前記観察容器内の微小粒子を、前記支持台が視野に入らない位置で撮像する撮像部と、を有する。
【0009】
上記の微小粒子計測装置によれば、観察容器を支持台の溝に収容することで、溝の延在方向が観察容器の長手方向になるように観察容器を支持することができる。この状態で、支持台が視野に入らない位置で撮像部が微小粒子を撮像する構成とすることで、観察容器を適切に支持した状態での微小粒子の撮像ができるため、微小粒子の形状をより精度よく撮像することが可能となる。
【0010】
(2)また、前記支持台の前記溝は、V形状であることができる。
【0011】
溝をV形状とすることで、観察容器の底部の形状によらず、観察容器を溝内に収容して好適に支持することができる。
【0012】
(3)また、前記支持台に支持された前記観察容器を押さえる押さえ治具をさらに有することができる。
【0013】
観察容器を押さえる押さえ治具をさらに有することで、支持台上の観察容器の移動を規制することができ、微小粒子の撮像をより好適に行うことができる。
【0014】
(4)前記支持台、前記観察容器、または、前記撮像部を移動させる移動機構をさらに有することができる。
【0015】
支持台、観察容器、または、撮像部を移動させる移動機構を有することで、撮像部による視野を容易に変更することができ、観察容器内の微小粒子の撮像をより簡便に行うことができる。
【0016】
(5)前記観察容器に対して光を照射する光源部をさらに有することができる。
【0017】
光源部を有することで、例えば、光源部からの光に対して微小粒子から発せられる蛍光の撮像を行うことができるため、撮像部での撮像によって微小粒子に係る情報をより広く得ることができる。
【0018】
(6)前記支持台および前記撮像部が内部に設置される外装をさらに有することができる。
【0019】
支持台および撮像部が内部に設置される外装を有することで、微小粒子計測装置を容易に移動させることが可能となるため、汎用性が高まる。
【0020】
(7)前記外装を運搬するための運搬手段をさらに有することができる。
【0021】
外装を運搬するための運搬手段を有している場合、より簡便に微小粒子計測装置の運搬ができる。
【0022】
[本願発明の実施形態の詳細]
本開示に係る微小粒子測定装置の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本開示はこれらの例示に限定されるものではなく、請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
【0023】
近年、再生医療等の発展に伴って、培養バッグ等を用いて細胞を大量培養する手法が検討されている。したがって、培養バッグ等で培養された細胞等の微小粒子を計測する装置に係るニーズが高まっている。しかしながら、従来検討されている装置構成では、細胞の観察の際の焦点位置を適切に調整できない場合があった。
【0024】
(微小粒子計測装置)
図1は、本開示の一実施形態に係る微小粒子計測装置に観察容器を配置した状態の概略構成図である。
図1に示すように、微小粒子計測装置1は、試料中に分散している微小粒子に係る計測を行う装置である。微小粒子及び微小粒子が分散している対象は特に限定されないが、例えば、液体とすることができる。液体試料中に微小粒子が分散している例としては、微小粒子が細胞であり、微小粒子が分散している液体は細胞用培地又は生理食塩水等の細胞が適合できる水溶液又は水等とすることができる。また、対象となる細胞としては、例えば、スフェロイド、卵、ミニ臓器等が挙げられる。なお、本実施形態では、試料が液体試料であって、微小粒子が液体中に分散している例について説明するが、試料は、撮像の対象となる微小粒子が含まれていればよく、液体中に分散された構成に限定されない。
【0025】
図1に示すように、微小粒子計測装置1では、対象物2である微小粒子を含む液体試料が計測用の観察容器10内に滞留する際に、測定光を観察容器10内の対象物2に対して照射することにより得られる対象物2からの光を検出して透過像を撮像し、その透過像に基づいて対象物2に係る計測・分析等を行う。このため、微小粒子計測装置1は、観察容器10を支持する支持台20、光源部30、撮像部40、及び分析部50を備える。なお、対象物2からの光としては、光源部30(または他の光源からの光)に起因する対象物2からの透過光、拡散反射光、蛍光等が挙げられる。すなわち、光源部30および撮像部40による対象物2の光学計測の手法は特に限定されない。
【0026】
観察容器10は、微小粒子に係る計測を行う際に微小粒子を含む液体試料が収容される容器である。また、支持台20は、例えば測定台上で観察容器10を支持する。観察容器10および支持台20の具体的な構成例を
図2に示す。
【0027】
図2に示すように、観察容器10(10A,10B)は、例えば両端が開口した筒状とすることができる。
図2の(A)領域では円筒状の観察容器10Aを示している。また、
図2の(B)領域では、角筒状の観察容器10Bを示している。このような筒状の観察容器10は、
図1に示すように、両端に培養バッグ100A,100Bを接続し、一方の培養バッグ100Aから他方の培養バッグ100Bへ対象物2である微小粒子を含む液体試料を移動させながら観察することができる。
【0028】
観察容器10が角筒状である場合、断面形状は、長方形又は正方形である態様とすることができる。すなわち、直角の角部を有する形状とすることができる。このような形状とすることで、撮像部40の配置等を工夫することで、対象物2の立体形状を好適に計測することができる。
【0029】
上記の観察容器10の大きさは特に限定されないが、光源部30及び撮像部40の配置、及び、対象物2である微小粒子の大きさ等に応じて適宜設定される。また、観察容器10の材質は特に限定されないが、例えば、ガラスやPC樹脂、PS樹脂等を用いることができる。観察容器10のうち少なくとも撮像部40に入射する光が通過する領域、すなわち、観察容器10のうち撮像部40による撮像領域に配置される領域は、測定光に対して透光性を有することが必要である。また、観察容器10のうち撮像部40による撮像領域に配置される領域は、観察容器10の厚さ(肉厚)が均一とされる態様とすることができる。観察容器10の厚さが均一でない場合、撮像領域からの光が屈折して撮像部40に入射するため、撮像部40において形状が歪んだ対象物2の像を取得する可能性がある。観察容器10の上記領域の厚さを均一とすることで、測定光又は対象物2からの光が観察容器10を通過の際の歪み等の影響を受けることが防がれた透過像を撮像部40が撮像することができる。
【0030】
支持台20は、筒状の観察容器10を所定の方向に支持する。そのため、支持台20は、土台部21と、一の方向に延びる溝Fが上面(土台部21側とは逆側)に形成された容器支持部22とを有する。土台部21は、例えば板状とすることができる。また、容器支持部22は、土台部21の一方の主面上に設けられて、当該主面から上方に延在する板状の部材により構成される。そして、容器支持部22を構成する板状の部材の厚さ方向に延びる溝Fが設けられるように端部を加工することで製造することができる。なお、
図2の(A)領域及び(B)領域で示す支持台20は、溝Fとして観察容器10A,10Bを収容可能なV形状の溝(V溝)が設けられている。溝Fの長さ(容器支持部22の厚さ)は、例えば、0.5mm~50mm程度とすることができる。V形状の溝Fを設ける場合、V形状を構成する2つの面のなす角度は60°~120°程度とすることができる。溝Fにおける2つの面のなす角度を90°とした場合、直角の角部を有する観察容器10Bを好適に保持することができる。ただし、溝Fの形状は上記のV形状に限定されない。また、溝Fに収容する観察容器10の形状または大きさ等に基づいて溝Fの形状は適宜変更することができる。
【0031】
光源部30は、測定光を観察容器10の所定の領域(例えば、中央近傍)に対して照射する。光源部30の光源としては、ハロゲンランプ、LED等を用いることができる。また、光源部30は強度を変調する機能を有していてもよい。
【0032】
図1に示すように、光源部30は、撮像部40に対応して配置されて観察容器10を照射する構成とすることができる。このような配置とすることで、撮像部40による計測をより精度よく行うことができる。また、撮像部40は、支持台20が視野に入らない状態で配置される。このような構成とすることで、支持台20の干渉を回避しながら観察容器10内の対象物2の撮像を撮像部40が好適に行うことができる。
【0033】
なお、本実施形態において透過光または拡散反射光の観察のために光源部30が照射する測定光として、可視光または近赤外光を用いることができる。可視光または近赤外光とは、波長範囲が400nm~2000nmの波長帯域(帯域A)に含まれる光である。また、蛍光の観察のために光源部30が照射する測定光として、蛍光の励起に用いられる300nm~800nmの波長帯域(帯域B)に含まれる光を用いることもできる。また、帯域Aに含まれる光と帯域Bに含まれる光とを組み合わせて測定光としてもよい。
【0034】
撮像部40は、光源部30から照射される測定光が対象物2を透過した光を受光し、その強度を検出する機能を有する。すなわち、撮像部40は、観察容器10を挟んで光源部30と対向する位置に設けられる。撮像部40は、それぞれ複数の画素が2次元状に配置された検出器を有し、画素に受光する光を強度情報に変換する。撮像部40での検出結果は、分析部50へ送られる。
【0035】
撮像部40は、例えば、対象物2と他の成分とを区別することが可能な特定の波長の光の強度のみを検出する構成としてもよい。また、撮像部40において、複数の波長に対する強度値を含む分光スペクトルを検出する構成としてもよい。分光スペクトルとは、分光情報から任意の波長における強度値を抽出し、対応する波長と対にした一連のデータのことである。
【0036】
撮像部40の検出器としては、例えば、CMOS、CCD、InGaAs検出器、又は、水銀、カドミウム及びテルルからなるMCT検出器、等を用いることができる。また、撮像部40が分光スペクトルを検出する構成の場合、撮像部40は、検出器の前段に、それぞれ入射した光を波長毎に分光する機能を有する分光器をさらに含む。分光器としては、例えば、波長選択フィルタ、干渉光学系、回折格子、又はプリズムを用いることができる。
【0037】
また、撮像部40は、ハイパースペクトル画像を取得するハイパースペクトルセンサであってもよい。ハイパースペクトル画像とは、一画素がN個の波長データにより構成されている画像であり、画素毎にそれぞれ複数の波長に対応した強度データからなるスペクトル情報が含まれている。すなわち、ハイパースペクトル画像は、画像を構成する画素毎に、それぞれ複数波長の強度データを持つという特徴から、画像としての二次元的要素と、スペクトルデータとしての要素をあわせ持った三次元的構成のデータである。なお、本実施形態では、ハイパースペクトル画像とは、1画素あたり少なくとも4つの波長帯域における強度データを保有している画素によって構成された画像のことをいう。
【0038】
なお、上記では、撮像部40において、対象物2からの光を分光した上で分光スペクトルを取得する場合について説明したが、撮像部40において分光スペクトルを取得する場合の構成は上記に限定されない。例えば、光源部30から出射する光の波長が可変である構成としてもよい。
【0039】
分析部50は、撮像部40から送られる対象物2に係る撮像結果を取得し、演算処理等を行うことで、対象物2の画像表示・記録およびこれら画像に係る計測や分析等を行う機能を有する。また、分析部50における計測等の結果に基づいて、種々の計算等を行う構成としてもよい。例えば、対象物2が細胞である場合には、撮像した対象物2の直径を計算し、その分布やヒストグラムなどを表示する構成としてもよい。また、画像内に含まれる対象物2の個数を計数し、液体試料に含まれる対象物2の濃度を算出する構成としてもよい。
【0040】
【0041】
図3の(A)領域は、円筒状の観察容器10Aに対する撮像部40の配置例を示している。
図3の(A)領域では、支持台20上の観察容器10Aを示しているが、支持台20は撮像部40の視野には入らない位置に配置されている。この点は
図3の(B)領域も同様である。
【0042】
観察容器10Aが円筒状である場合、撮像部40の配置は特に限定されず、対象物2の撮像を好適に行う位置に配置することができる。したがって、
図3の(A)領域に示すように、観察容器10Aおよび対象物2に対する撮像部40の配置は適宜変更することができる。ただし、観察容器10Aの壁面を通過して撮像部40に入射する光の光軸が容器の壁面に対して直交する位置に撮像部40が配置されている構成とすることができる。このような構成とすることで、容器の壁面での反射光や屈折光等を撮像部40が受光することを防ぐことができる。
【0043】
また、撮像部40を複数設ける構成としてもよい。その場合、複数の撮像部40は、
図3の(A)領域の撮像部40A,40Bに示すように、対象物2を中心として光軸が互いに直交する位置に配置することができる。このような構成とした場合、対象物2である微小粒子の形状を撮像部40A,40Bにより好適に撮像することが可能となる。
【0044】
また、撮像部40A,40Bは、同一の撮像対象を同時に撮像する構成であることができる。このような構成とすることで、観察容器10A内の一の撮像対象(対象物2)を互いに異なる方向から把握することができる。対象物2は、液体試料の移動等に伴って回転したりすることが考えられる。したがって、撮像部40A,40Bは、観察容器10Aの特定の位置の撮像を行う構成とすることで、対象物2に係るより詳細な情報を取得することができる。なお、「同一の撮像対象を同時に撮像する」とは、観察容器10の長手方向に沿って見たときの撮像部40A,40Bによる視野の位置が同じであり、観察容器10中のある地点に滞在する対象物2と同時に撮像することをいう。
【0045】
図3の(B)領域は、角筒状の観察容器10Bの場合の撮像部40の配置例を示している。角筒状の観察容器10Bの場合、観察容器10Bの壁面を通過して撮像部40に入射する光の光軸が容器の壁面に対して直交する位置に撮像部40が配置されている構成とすることができる。このような構成とすることで、容器の壁面での反射光や屈折光等を撮像部40が受光することを防ぐことができる。具体的には、角筒状の観察容器10Bに含まれる平板状の壁面に対向するように撮像部40を配置することができる。
【0046】
また、複数の撮像部を設ける場合、
図3の(B)領域に示すように、角筒状の観察容器10Bを挟んで対向するように撮像部40C,40Dを配置することができる。このような配置とし、且つ、撮像部40C,40Dが、同一の撮像対象を同時に撮像する構成とした場合、観察容器10B内の対象物の全体像を撮像部40C,40Dで撮像することが可能となる。
【0047】
図4A,
図4B、
図4Cは、光源部30と撮像部40との配置例を示している。
図1では、光源部30と撮像部40とが観察容器10を挟んで対向する場合について説明したが、光源部30と撮像部40との位置関係は適宜変更することができる。例えば、
図4Aに示す例では、ハーフミラー60を設けて、光源部30から光はハーフミラー60により反射させて対象物2に対して照射させるとともに、対象物2からの光はハーフミラー60を透過させて撮像部40に入射させる構成としている。このように、光の進路を変更させる光学素子等を利用した構成としてもよい。
【0048】
また、
図4Bに示す例では、1つの光源部30に対して3つの撮像部40(40E~40G)が設けられている。3つの撮像部40のうち、撮像部40Fは、観察容器10(対象物2)を挟んで光源部30に対して対向配置されている。撮像部40E,40Gは、各撮像部に入射する光の光軸が光源部30から対象物2へ向けた光の光軸に対して90°となる位置に配置されている。対象物2が光源部30からの光(励起光)に対して蛍光を発し、撮像部40E~40Gにより蛍光を観察する場合には、各撮像部40の前段には撮像部40に特定波長の光を制限するフィルタ70として、励起光を含む特定波長の光を遮断するフィルタが設けられていてもよい。なお、対象物2からの蛍光を観察しない場合であっても、フィルタ70として特定波長の光を遮断するフィルタを設けてもよい。
【0049】
また、
図4Cに示す例では、1つの光源部30に対して2つの撮像部40(40H~40I)が設けられている。2つの撮像部40H,40Iは、それぞれ各撮像部に入射する光の光軸が光源部30から対象物2へ向けた光の光軸に対して60°となる位置に配置されている。そのため、撮像部40H,40Iは、対象物2からの反射光、または、対象物2が蛍光を発する場合には、蛍光を撮像することができる。また、各撮像部40の前段には、撮像部40に入射する光の波長を制限するフィルタ70が配置されている。
【0050】
図4Bおよび
図4Cに示すように、このように光源部30と撮像部40との数は互いに異なっていてもよい。また、複数の撮像部40の前段に設けられるフィルタ70による透過波長は互いに異なっていてもよい。
【0051】
(観察容器の支持に係る変形例)
次に、観察容器10を支持する構成に係る変形例について説明する。観察容器10は、上述したように溝Fを有する支持台20に収容されて支持されるが、支持台20上での観察容器10の移動を規制する手段として、押さえ治具を用いることができる。
【0052】
図5では押さえ治具80の例を示している。押さえ治具80は、観察容器10に対して押し当てる押さえ面81aを有する押さえ部81と、押さえ治具80の使用者が押さえ部81を取り扱う際に保持する保持部82と、を有する。
【0053】
図5の(A)領域では、角筒状の観察容器10Bを支持台20の溝Fに収容し、押さえ治具80で上方から観察容器10Bで支持した状態を示している。また、
図5の(B)領域では、円筒状の観察容器10Aを支持台20の溝Fに収容し、押さえ治具80で上方から観察容器10Bで支持した状態を示している。いずれの例でも、押さえ治具80により観察容器10を上方から支持することで、溝F上での観察容器10の移動を規制することができる。
【0054】
さらに、押さえ治具80は、その形状を変更することで、観察容器10の支持機能を高めることができる。例えば、
図6に示す押さえ治具80Aは、保持部82に対して押さえ部81がバネ83を介して接続されている。
図6の(A)領域に示すように、観察容器10を押さえていない状態では、押さえ治具80Aの押さえ部81は、保持部82との間はバネ83を介して接続されている。一方、
図6の(B)領域に示すように、観察容器10を押さえている(支持している)状態では、押さえ治具80Aの押さえ部81は、保持部82およびバネ83を介して上方から押圧して支持される。このような構成とすることで、保持部82により押さえ部81を直接押圧して支持する場合と比較して、保持部82からの力を緩やかに押さえ部81に対して伝搬させることができるため、例えば観察容器10が回転しまうことなどによって、保持部82からの力が観察容器10を支持台20から移動させる方向に働くことを防ぐことができる。
【0055】
図7に示す押さえ治具80Bは、押さえ部81の押さえ面81aに対して溝Gが形成されている。この場合、
図7の(A)領域に示す観察容器10を押さえていない状態から、
図7の(B)領域に示す観察容器10を押さえている(支持している)状態へ移行する際に、押さえ面10aの溝G内に観察容器10が収容されるようにすることで、観察容器10の移動を好適に規制することができる。なお、このように観察容器10の移動を規制するためには、観察容器10の長手方向(すなわち、支持台20の溝Fの延在方向)と、押さえ治具80Bの押さえ面81aにおける溝Gの延在方向が同じとなるように、押さえ治具80Bを使用する。
【0056】
なお、観察容器10の支持台20と押さえ治具80との位置関係は特に限定されない。
図8A、
図8B及び
図8Cは、支持台20と押さえ治具80との位置関係の例を示す図である。
図8Aでは、観察容器10を挟んで支持台20と押さえ治具80とが対向配置している状態を示している。また、
図8Bでは、2つの支持台20が観察容器10の長手方向の中央側を支持しているのに対して、2つの押さえ治具80が観察容器10の長手方向の端部側を支持している状態を示している。また、
図8Cでは、2つの支持台20が観察容器10の長手方向の端部側を支持しているのに対して、1つの押さえ治具80が観察容器10の長手方向の中央付近を支持している状態を示している。このように、支持台20および押さえ治具80の数および位置関係は適宜変更することができる。
【0057】
なお、支持台20および押さえ治具80のいずれも、撮像部40の視野に入らない位置に設ける態様とすることができる。したがって、
図8Cに示すように押さえ治具80が観察容器10の中央付近に配置される場合には、撮像部40は、例えば、観察容器10の長手方向に沿って支持台20と押さえ治具80との間に配置することができる。
【0058】
(微小粒子計測装置の活用例)
上記で説明した微小粒子計測装置の活用例について、
図9を参照しながら説明する。
図9に示す例では、
図1と同じく微小粒子計測装置1に置かれた観察容器10に対して培養バッグを接続している。ただし、
図1の例を比較して、一方(上流側)の端部に培養バッグ100Aが接続されている点は同じだが、他方(下流側)の端部に2つの培養バッグ100B,100Cが接続されていて、観察容器10の後段に培養バッグ100Bへの流路および培養バッグ100Cへ流路が接続された分岐部110が接続されている点が相違する。
【0059】
図9に示す例では、培養バッグ100Aから観察容器10へ向けて対象物2を含む液体試料を移動させながら、撮像部40により対象物2の撮像を行い、分析部50により当該対象物2に係る分析を行う。そして、その結果に基づいて、分岐部110に設けられた弁111を制御して、対象物2を培養バッグ100Bおよび培養バッグ100Cのいずれかへ移動させている。
【0060】
図9に示す例のように、微小粒子計測装置1で得られた分析結果を利用して、対象物2を選別する構成とすることもできる。例えば、ある規定の直径を超える対象物2は培養バッグ100Bへ移動させ、それ以外の対象物2は培養バッグ100Cへ移動させることができる。なお、分析結果を利用して対象物2をどのように選別するかは適宜変更することができる。また、特定の条件を満たす対象物2のみを回収し、それ以外の対象物2は破棄する構成としてもよい。また、微小粒子を選別するための分岐部110の構成は適宜変更できる。
【0061】
(観察容器の変形例)
次に観察容器10の変形例について説明する。
【0062】
図1および
図2等では、観察容器10が筒状であって両端に培養バッグ100A,100B等を接続する場合について説明したが、観察容器は凹型の容器であり、内部に液体試料を収容する構造であってもよい。また、観察容器には複数の凹部が設けられて、対象物2を個別に収容する構造とすることもできる。
【0063】
例えば、観察容器に複数の凹部を設ける構造としては、観察容器10を長尺の柱状の部材から構成し、その中央付近に複数の凹部を設けることが考えられる。このような形状の場合、観察容器のうち凹部が形成されていない領域(例えば、観察容器の端部)を支持台20により支持することができる。
図10Aは、変形例に係る観察容器10Cを支持台と共に示す斜視図である。観察容器10Cは、上記したように複数の凹部11が独立した構造とされている。また、観察容器10Cは、長尺の柱状の部材であって、中央付近に複数の凹部11が形成されている。観察容器10Cでは、凹部11が形成されていない領域(例えば、観察容器10Cの端部)を支持台20により支持することができる。
【0064】
また、観察容器10に複数の凹部が設けられている場合に、その凹部は2つの板状の部材による2つの底壁を組み合わせた構成とすることで、角部を有する底面を構成してもよい。
図10Bは、観察容器10Cの断面の一例と撮像部の配置を示す概念図であり、凹部11が、2つの板状の部材による底壁12A,12Bにより構成されている例を示している。2つの底壁12A,12Bのなす角は特に限定されないが、90°又はその±30°以内程度とすることができる。このような構成とした場合、2つの底壁12A,12Bを利用して、2つの撮像部40により対象物2である微小粒子の形状を立体的に把握するための像を好適に得ることができる。特に、底壁12A,12Bが互いに直交するように配置されると、対象物2である微小粒子の形状を撮像部により好適に撮像することが可能となる。
【0065】
また、観察容器10Cのように複数の凹部11を独立して設ける構成とした場合、例えば、対象物2を1つずつ互いに異なる凹部11に収容する構成とすることができる。このような構成とすることで、複数の対象物2を取り違えて観察することを防ぐことができるとともに、各対象物2の移動も規制されるため、対象物2に係る分析を好適に行うことができる。
【0066】
なお、観察容器10Cは、複数の凹部11が複数設けられていることに代えて、観察容器10と同様に長手方向に延びる1つの凹部11が設けられている構成としてもよい。また、観察容器10の底壁の形状は適宜変更することができる。
【0067】
上記で説明した観察容器10Cのように、筒状ではなく凹部11が設けられている場合、容器内の対象物2を観察する際には、撮像部40または観察容器10を移動させる必要がある。したがって、
図11Aに示すように、支持台20上の観察容器10Cまたは撮像部40を、観察容器10Cの延在方向(長手方向)に沿って移動させることで、撮像部40の視野に入る対象物(対象物2が収容された凹部)を変更させる態様とすることができる。具体的には、微小粒子計測装置1は、観察容器10Cを移動させる移動機構、または、撮像部40を移動させる移動機構が設けられている態様とすることができる。なお、観察容器10Cを移動させる移動機構としては、観察容器10C自体を移動させてもよいし、支持台20を移動可能とすることで支持台20と観察容器10Cとを同時に移動させてもよい。
【0068】
また、
図11Bに示すように、観察容器10Dに設けられた凹部が1つである場合でも、凹部が長手方向に延び複数の対象物が1つの凹部に収容されている場合には、
図11Aの構成と同様に、微小粒子計測装置1が、観察容器10Dを移動させる移動機構、または、撮像部40を移動させる移動機構を有する態様とすることができる。なお、観察容器10Dが筒状の部材によって構成されていた場合でも、移動機構を有する構成とすることができる。
【0069】
(支持台の変形例)
上記実施形態では、1つの観察容器10を2つの支持台20で支持する例について説明したが、観察容器10を支持する支持台20の数および形状は適宜変更することができる。例えば、1つの観察容器10を3つ以上の支持台20で支持する構成としてもよい。また、
図12に示すように、1つの観察容器10(ここでは観察容器10Dを示している)を1つの支持台20で支持する構成としてもよい。
図12で示す支持台20Aは、
図1,
図2等で示した支持台20と比較して支持台20Aの容器支持部22の厚さ(観察容器10Dの延在方向に沿った長さ)が大きくなっている。このため、この厚さ方向に沿って形成される溝Fの長さを長く確保することができ、容器支持部22の溝Fを利用して観察容器10Dを安定して支持することができる。したがって、支持台20の数を少なくしても観察容器10(10D)を好適に支持することができる。なお、
図12に示すように支持台20が観察容器10Dの中央付近に設けられる場合、撮像部40を支持台20が視野に入らない位置(例えば、観察容器の端部側)に配置することができる。このような構成とすることで、対象物2の観察を好適に行うことができる。
【0070】
(微小粒子計測装置の変形例)
図13A、
図13B及び
図14において、微小粒子計測装置の変形例を示す。
図13Aは微小粒子計測装置1Aの蓋部92を閉めた状態における斜視図、
図13Bは微小粒子計測装置1Aの蓋部92を開けた状態における斜視図である。微小粒子計測装置1Aは、支持台20、光源部30および撮像部40を、運搬用の外装90内に設置したものである。外装90は、本体部91および蓋部92を含み、本体部91に対して外装90を運搬するための運搬手段としてハンドル93が取り付けられる。微小粒子計測装置1Aは、運搬時は外装90内に観察容器10、支持台20、光源部30および撮像部40が設置されている。
図13Aに示すように、運搬時は蓋部92を閉鎖し、ハンドル93を利用して持ち運ぶことができる。また、使用時には、
図13Bに示すように蓋部92を開放して、観察容器10を外装90内の支持台20にセットして、計測を行う。このように、支持台20、光源部30および撮像部40が外装90の内部に設置される構成とすることで、任意の場所に微小粒子計測装置1Aを運搬して使用することが可能となり、微小粒子計測装置1Aの汎用性が高められる。
【0071】
なお、
図14に示すように、運搬手段として、ハンドル93に代えて、本体部91に対してキャスター94を設けることで、微小粒子計測装置1Aを運搬可能な構成としてもよい。キャスター94を設ける位置は適宜変更することができる。
【0072】
以上のように、本実施形態に係る微小粒子計測装置1によれば、観察容器10を支持台20の溝Fに収容することで、溝Fの延材方向が長手方向になるように観察容器10を支持することができる。この状態で、支持台20が視野に入らない位置で撮像部40が微小粒子を撮像する構成とすることで、観察容器10を適切に支持した状態での微小粒子の撮像ができるため、微小粒子の形状をより精度よく撮像することが可能となる。
【0073】
支持台20の溝FをV形状とすることで、観察容器10の底部の形状によらず、観察容器10を溝F内に収容して好適に支持することができる。
【0074】
また、観察容器10を押さえる押さえ治具80をさらに有することで、支持台20上の観察容器10の移動を規制することができ、微小粒子の撮像をより好適に行うことができる。
【0075】
また、支持台20、観察容器10、または、撮像部40を移動させる移動機構を有することで、撮像部40による視野を容易に変更することができ、観察容器10内の微小粒子の撮像をより簡便に行うことができる。
【0076】
また、光源部30を有することで、例えば、光源部30からの光に対して微小粒子から発せられる蛍光の撮像を行うことができるため、撮像部40での撮像によって微小粒子に係る情報をより広く得ることができる。なお、光源部30を設けていない場合であっても、例えば微小粒子の観察を行うことができるが、光源部30を設けることで、特定の波長の光を利用した観察を好適に行うことができる。
【0077】
また、微小粒子計測装置1Aのように、支持台20、光源部30、および撮像部40が内部に設置される外装90を有することで、微小粒子計測装置を容易に移動させることが可能となるため、汎用性が高まる。
【0078】
さらに、外装90を運搬するための運搬手段を有している場合、より簡便に微小粒子計測装置の運搬ができる。
【0079】
なお、本開示に係る微小粒子計測装置1は上記実施形態に限定されない。例えば、上記実施形態のように微小粒子計測装置1が、観察容器10、支持台20、光源部30、撮像部40及び分析部50を備えている構成に代えて、例えば、光源部を有しない構成にしてもよい。また、光源部または撮像部を3以上にしてもよい。また、観察容器10は、微小粒子計測装置に含まれなくてもよい。
【0080】
また、観察容器10の形状は適宜変更することができる。観察容器10は、少なくとも内部に対象物2が滞留可能であればよい。したがって、観察容器10A,10Bのように、外部と接続された開口により、対象物2を含む液体試料が収容される構成であってもよいし、観察容器10C,10Dのように、1または複数の凹部11が設けられる構成であってもよい。
【符号の説明】
【0081】
1,1A…微小粒子計測装置、10…観察容器、11…凹部、20…支持台、30…光源部、40…撮像部、50…分析部、80…押さえ治具、90…外装。