(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-01
(45)【発行日】2023-05-12
(54)【発明の名称】相互運用可能な列車制御メッセージ伝送のための最適化された全地球測位システム訂正メッセージ
(51)【国際特許分類】
G01S 19/50 20100101AFI20230502BHJP
G01S 19/05 20100101ALI20230502BHJP
G01S 19/28 20100101ALI20230502BHJP
B61L 25/02 20060101ALN20230502BHJP
B61L 27/40 20220101ALN20230502BHJP
G08G 1/00 20060101ALN20230502BHJP
【FI】
G01S19/50
G01S19/05
G01S19/28
B61L25/02 G
B61L27/40
G08G1/00 X
(21)【出願番号】P 2020507692
(86)(22)【出願日】2018-10-01
(86)【国際出願番号】 US2018053798
(87)【国際公開番号】W WO2019068101
(87)【国際公開日】2019-04-04
【審査請求日】2021-08-17
(32)【優先日】2017-09-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】505220284
【氏名又は名称】ビーエヌエスエフ レイルウェイ カンパニー
【住所又は居所原語表記】2500 Lou Menk Drive, Fort Worth, Texas 76131 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100120662
【氏名又は名称】川上 桂子
(74)【代理人】
【識別番号】100206117
【氏名又は名称】日野 光章
(74)【代理人】
【識別番号】100216770
【氏名又は名称】三品 明生
(72)【発明者】
【氏名】バーレット、 ジェームス エム.
【審査官】九鬼 一慶
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-163118(JP,A)
【文献】特開平06-003431(JP,A)
【文献】独国特許出願公開第102008012655(DE,A1)
【文献】特開2005-247042(JP,A)
【文献】特開2002-107442(JP,A)
【文献】特開平09-304505(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01S 19/00 -19/55
B61L 3/12
B61L 25/02
B61L 27/40
G08G 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
列車制御メッセージ伝送のための誤り訂正メッセージを最適化するための精密ナビゲーションシステム(PNS)(200)であって、
ローバーから観察した衛星(210)に基づいて衛星識別情報を決定し、前記衛星
識別情報をバックオフィス(BO)サーバ(235)に伝送する(510)ように構成されたローバー(205)と、
基地局から観察した衛星から誤り訂正データを受信し、前記誤り訂正データを前記バックオフィス(BO)サーバに伝送する(505)ように構成された基地局(215)と、
前記基地局から前記誤り訂正データを含む第1メッセージの受信(505)、及び前記ローバーからの衛星識別情報を含む第2メッセージの受信(510)
を行い、前記誤り訂正データ及び前記衛星識別情報に共通の衛星を決定し(515)、前記決定された衛星
からの前記誤り訂正データを正規化し(520)、前記決定された衛星
からの正規化
されたデータに基づいて最適化された誤り訂正メッセージ(250)を生成し(525)、前記
最適化された誤り訂正メッセージを前記ローバーに伝送(530)するように構成されたバックオフィス(BO)サーバと、
を含む精密ナビゲーションシステム。
【請求項2】
前記基地局のGNSS受信機(220)は、
前記誤り訂正データのうち、視野角(300)の外側にある衛星
からの前記誤り訂正データを
除外するように構成される、請求項1に記載の精密ナビゲーションシステム。
【請求項3】
前記バックオフィス(BO)サーバは、
所定の時間より古い第1メッセージを廃棄するようにさらに構成される、請求項1に記載の精密ナビゲーションシステム。
【請求項4】
前記第1メッセージのサイズは、前記基地局によって観測された衛星の
数に基づく、請求項1に記載の精密ナビゲーションシステム。
【請求項5】
前記最適化された誤り訂正メッセージのサイズは、前記ローバーによる誤り訂正に必要な衛星の
数に基づいて決定される、請求項4に記載の精密ナビゲーションシステム。
【請求項6】
前記最適化された誤り訂正メッセージのサイズは、前記第1メッセージのサイズより小さい、請求項5に記載の精密ナビゲーションシステム。
【請求項7】
前記最適化された誤り訂正メッセージのサイズに対するビットの数は、次の式によって決定される、請求項5に記載の精密ナビゲーションシステム。
ビット数=169+N
sat*(10+43*N
sig)
(ここで、N
satは基地局から観察した衛星の数であり、N
sigは
前記最適化された誤り訂正メッセージを生成するために使用される
衛星の数である。)。
【請求項8】
列車制御メッセージ伝送のための誤り訂正メッセージを最適化するためのバックオフィス(BO)サーバ(235)であって、
トランシーバ(710)と、
ストレージ(760)と、
前記トランシーバ及び前記ストレージに動作可能に結合されたプロセッサ(740)において、前記プロセッサが、基地局(215)から誤り訂正データを含む第1メッセージの受信(505)、及びローバーからの衛星識別情報を含む第2メッセージの受信(510)
を行い、前記誤り訂正データ及び前記衛星識別情報に共通の衛星(210)を決定し(515)、前記決定された衛星
からのデータを正規化し(520)、前記決定された衛星からの正規化
されたデータに基づいて最適化された誤り訂正メッセージ(250)を生成し(525)、及び前記
最適化された誤り訂正メッセージを前記ローバーに伝送(530)するように構成されたプロセッサと、
を含むバックオフィス(BO)サーバ。
【請求項9】
前記基地局のGNSS受信機(220)は、
前記誤り訂正データのうち、視野角(300)の外側にある衛星
からの前記誤り訂正データを
除外するように構成される、請求項8に記載のバックオフィス(BO)サーバ。
【請求項10】
前記プロセッサは、
所定の時間より古い第1メッセージを廃棄するようにさらに構成される、請求項8に記載のバックオフィス(BO)サーバ。
【請求項11】
前記第1メッセージのサイズは、前記基地局によって観測された衛星の
数に基づく、請求項8に記載のバックオフィス(BO)サーバ。
【請求項12】
前記最適化された誤り訂正メッセージのサイズは、前記ローバーによる誤り訂正に必要な衛星の
数に基づいて決定される、請求項11に記載のバックオフィス(BO)サーバ。
【請求項13】
前記最適化された誤り訂正メッセージのサイズは、前記第1メッセージのサイズより小さい、請求項12に記載のバックオフィス(BO)サーバ。
【請求項14】
前記最適化された誤り訂正メッセージのサイズに対するビットの数は、次の式によって決定される、請求項12に記載のバックオフィス(BO)サーバ。
ビット数=169+N
sat*(10+43*N
sig)
(ここで、N
satは基地局から観察した衛星の数であり、N
sigは
前記最適化された誤り訂正メッセージを生成するために使用される
衛星の数である。)
【請求項15】
列車制御メッセージ伝送のための誤り訂正メッセージを最適化する方法(500)であって、
基地局(215)から誤り訂正データを含む第1メッセージの受信(505)、及びローバーから衛星識別情報を含む第2メッセージの受信(510)
を行うステップと、
前記誤り訂正データ及び前記衛星識別情報に共通の衛星(210)を決定するステップ(515)と、
前記決定された衛星
からの前記誤り訂正データを正規化するステップ(520)と、
前記決定された衛星
からの正規化
されたデータに基づいて最適化された誤り訂正メッセージを生成するステップ(525)と、
前記
最適化された誤り訂正メッセージを前記ローバーに伝送するステップ(530)と、
を含む方法。
【請求項16】
前記誤り訂正データは、
前記誤り訂正データのうち、視野角(300)の外側にある衛星
からの前記誤り訂正データが、前記基地局のGNSS受信機(220)によって
除外される、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
所定の時間より古い第1メッセージを廃棄するステップをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記第1メッセージのサイズは、前記基地局によって観測された衛星の
数に基づく、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記最適化された誤り訂正メッセージのサイズは、前記ローバーによる誤り訂正に必要な衛星の
数に基づいて決定される、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記最適化された誤り訂正メッセージのサイズは、前記第1メッセージのサイズより小さい、請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に鉄道運行に関する。より具体的には、本発明は、相互運用可能な列車制御メッセージ伝送のための最適化された誤り訂正メッセージに関する。
【背景技術】
【0002】
相互運用可能な列車制御メッセージ(ITCM)システムは、アプリケーションが物理的位置や接続の種類に関係なくメッセージを交換できるカスタムメッセージソリューションを提供する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明の実施形態は、精密ナビゲーションシステム(PNS)、PNS内のバックオフィスサーバ、及び相互運用可能な列車制御メッセージ伝送のための最適化された全地球測位システム訂正メッセージのための方法を提供する。この方法は、トランシーバリソースを低減するためにメッセージのサイズを縮小することによって、コンピュータ技術の機能を改善する最適化されたメッセージを提供する。この方法はまた、誤り訂正メッセージを伝送するのに必要なデータ量を低減することによってナビゲーションシステムの技術分野を改善する。
【0004】
例示的な一実施形態では、精密ナビゲーションシステム(PNS)は、ローバー(rover)、基地局(reference station)、及びバックオフィス(BO)サーバを含む相互運用可能な列車制御メッセージ伝送(ITCM:Interoperable Train Control Messaging)のための誤り訂正メッセージを最適化するために提供する。ローバーは、ローバーから観察した衛星に基づいて衛星識別情報を決定し、衛星情報をバックオフィス(BO)サーバに伝送する。基地局は、基地局から観察した衛星から誤り訂正データを受信して、誤り訂正データをBOサーバに伝送する。バックオフィス(BO)サーバは、(i)基地局から誤り訂正データを含む第1メッセージ、及び(ii)ローバーから衛星識別情報を含む第2メッセージを同時に受信して、誤り訂正データ及び衛星識別情報に共通の衛星を決定し、決定された衛星に基づいてデータを正規化し、決定された衛星の正規化データに基づいて最適化された誤り訂正メッセージを生成し、及び標準化された誤り訂正メッセージをローバーに伝送する。
【0005】
他の例示的な実施形態では、PNSのBOサーバは、相互運用可能な列車制御メッセージ伝送(ITCM)の提供のために、誤り訂正メッセージの最適化を提供する。BOサーバは、トランシーバ、ストレージ、及びトランシーバに動作可能に結合されたプロセッサを含む。プロセッサは、(i)基地局から誤り訂正データを含む第1メッセージ、及び(ii)ローバーから衛星識別情報を含む第2メッセージを同時に受信して、誤り訂正データ及び衛星識別情報に共通の衛星を決定し、決定された衛星に基づいてデータを正規化し、決定された衛星の正規化データに基づいて最適化された誤り訂正メッセージを生成し、及び標準化された誤り訂正メッセージをローバーに伝送する。
【0006】
他の例示的な実施形態では、方法は、相互運用可能な列車制御メッセージ伝送(ITCM)のための誤り訂正メッセージを最適化する方法を提供する。この方法は、(i)基地局から誤り訂正データを含む第1メッセージ、及び(ii)ローバーから衛星識別情報を含む第2メッセージを同時に受信するステップと、誤り訂正データ及び衛星識別情報に共通の衛星を決定するステップと、決定された衛星に基づいてデータを正規化するステップと、決定された衛星の正規化データに基づいて最適化された誤り訂正メッセージを生成するステップと、標準化された誤り訂正メッセージをローバーに伝送するステップとを含む。
【0007】
他の技術的な特徴は、以下の図面、説明、及び請求の範囲から当業者には容易に明らかになり得る。
【0008】
本開示及びその利点のより完全な理解のために、添付の図面と併せて以下の説明を参照し、ここで同様の参照番号は同様の部分を表す。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本開示の様々な実施形態による鉄道車両100の例示的な側面図を示す。
【
図2】本開示の様々な実施形態によるITCM伝送のための最適化された全地球測位システム訂正メッセージのための例示的な精密ナビゲーションシステム(PNS)200を示す図である。
【
図3】本開示の様々な実施形態による原点305からの例示的な衛星視野角300を示す図である。
【
図4】本開示の様々な実施形態によるITCM伝送のための最適化された全地球測位システム訂正メッセージのための例示的なフローチャートを示す図である。
【
図5】本開示の様々な実施形態によりITCM伝送のための最適化された全地球測位システム訂正メッセージのための例示的な方法を示す図である。
【
図6】本開示によるコンピューティングシステムの例示的な装置を示す。
【
図7】本開示によるコンピューティングシステムの例示的な装置を示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1~
図7において、以下にて議論され、本特許文献で本開示の原理を説明するために使用される様々な実施形態は単なる例示に過ぎず、本開示の範囲を制限するものと解釈されるべきではない。当業者は、本開示の原理が、任意のタイプの適切に配列された装置又はシステムで実現され得ることを理解するであろう。
【0011】
図1は、本開示の様々な実施形態による鉄道車両100の側面図を示す。ゴンドラ貨車(gondola railcar)が
図1に示されているが、本発明の原理は、他のタイプの鉄道車両にも等しく適用可能である。
図1に示された鉄道車両100の実施形態は、単に例示のみを目的としている。本開示の範囲から逸脱することなく、鉄道車両100の他の実施形態が使用されてもよい。
【0012】
鉄道車両100は、細長い収容部101、基部110、一対の車両トラック120、及びサイドフレーム130を含む。様々な実施形態では、上部140も含む。鉄道車両100は、鉄道に沿って走行するのに適した任意のタイプの鉄道車両であってもよい。例えば、鉄道車両100は、客車、貨物車、又は当業者に周知の他のタイプの鉄道車両のうちのいずれかであってもよい。
【0013】
細長い収容部101は、一対の従来の鉄道車両トラック120上に支持される。収容部101は、石炭などのバルク材料を受け入れるように適合されている。基部110は、任意の適切な寸法としてもよいが、特定の実施形態では、鉄道車両100に対する標準的な鉄道仕様に従って構成及び離隔される。いくつかの実施形態では、基部110は、上部140に結合される。他の実施形態では、基部110と上部140は、分離できない単一要素であってもよい。様々な実施形態において、上部140は、運送コンテナ、客車、又は当業者に周知の鉄道車両の任意の他の適切な上部であってもよい。
【0014】
車両トラック120は、基部110に結合して、鉄道車両100の接続を鉄道線路215に提供する(
図2に示す)。車両トラック120は、鉄道線路、サイドフレーム130、及び車輪に結合された1つ以上の車軸に沿って鉄道車両を案内する車輪で構成される。当業者に周知の任意の適切な一対の車両トラック120が鉄道車両100に使用されてもよい。
【0015】
サイドフレーム130は、車両トラック120の車軸に結合し、鉄道車両100の基部110に対する車軸の接続の役割をする。また、一対のスロット225(
図2に示す)がサイドフレーム130の各端部に含まれる。サイドフレーム130のスロット225は、標準的な牽引ロープ240の直径以上の任意の直径であってもよい。様々な実施形態では、牽引ロープ240は約0.5インチの直径を有する。様々な実施形態では、牽引ロープ240は、最大0.75インチの直径を有する。牽引ロープ240については、以下でより詳細に説明する。特定の実施形態では、サイドフレーム130のスロット225は、鉄道車両100の不具合によって牽引される、又は故障車両を牽引する牽引車両として機能するときに、牽引ロープ240の取り付けポイントとして機能する。
【0016】
図1は、鉄道車両100の一例を示しているが、
図1には様々な変更を加えることができる。例えば、鉄道車両100の構成要素は、例示のみを目的としている。
図1の様々な構成要素は、省略、結合、又はさらに細分化することができ、特定のニーズに応じて追加の構成要素が追加されてもよい。
【0017】
図1は、本開示の様々な実施形態による鉄道車両100の側面図を示す。ゴンドラ貨車が
図1に示されているが、本発明の原理は、他のタイプの鉄道車両にも等しく適用可能である。
図1に示された鉄道車両100の実施形態は、単に例示のみを目的としている。本開示の範囲から逸脱することなく、鉄道車両100の他の実施形態が使用されてもよい。
【0018】
鉄道車両100は、細長い収容部101、基部110、一対の車両トラック120、及びサイドフレーム130を含む。様々な実施形態では、上部140も含む。鉄道車両100は、鉄道に沿って走行するのに適した任意のタイプの鉄道車両であってもよい。例えば、鉄道車両100は、客車、貨物車、又は当業者に周知の他のタイプの鉄道車両のうちのいずれかであってもよい。
【0019】
細長い収容部101は、一対の従来の鉄道車両トラック120上に支持される。収容部101は、石炭などのバルク材料を受け入れるように適合されている。基部110は、任意の適切な寸法としてもよいが、特定の実施形態では、鉄道車両100に対する標準的な鉄道仕様に従って構成及び離隔される。いくつかの実施形態では、基部110は、上部140に結合される。他の実施形態では、上部基部110と140は、分離できない単一要素であってもよい。様々な実施形態において、上部140は、運送コンテナ、客車、又は当業者に周知の鉄道車両の任意の他の適切な上部であってもよい。
【0020】
車両トラック120は、基部110に結合して、鉄道車両100の接続を鉄道線路に提供する。車両トラック120は、鉄道線路、サイドフレーム130、及び車輪に結合された1つ以上の車軸に沿って鉄道車両を案内する車輪で構成される。当業者に周知の任意の適切な一対の車両トラック120が鉄道車両100に使用されてもよい。
【0021】
サイドフレーム130は、車両トラック120の車軸に結合し、鉄道車両100の基部110に対する車軸の接続の役割をする。
【0022】
図1は、鉄道車両100の一例を示しているが、
図1には様々な変更を加えることができる。例えば、鉄道車両100の構成要素は、例示のみを目的としている。
図1の様々な構成要素は、省略、結合、又はさらに細分化することができ、特定のニーズに応じて追加の構成要素が追加されてもよい。
【0023】
図2は、本開示の様々な実施形態による相互運用可能な列車制御メッセージ伝送のための最適化された全地球測位システム訂正メッセージのための精密ナビゲーションシステム(PNS)200を示す。
図2に示されたPNS200の実施形態は、例示のみを目的とするものである。本開示の範囲から逸脱することなく、PNS200の他の実施形態を使用することができる。
【0024】
PNS200は、ローバー205、少なくとも1つの衛星コンステレーション211内の複数の衛星210、基地局(reference base station)215、ネットワークバックホール230、バックオフィス(BO)サーバ235、及び相互運用可能な列車制御メッセージ(ITCM)ゲートウェイ240を含む。PNS200は、約15~30マイル離れて配置されたトライバンド、マルチコンステレーション全地球測位システム(GPS)受信機を利用する戦略的に配置された基地局215で構成され、これは、正規化及び鉄道標準化されたITCMメッセージ形式で、最適化された訂正メッセージをモバイルユニット(ローバー205)に提供する。PNS200は、BOデータと共に既存PTC ITCM通信ネットワーク及びメッセージシステムを利用してローバー205がエリア内にいるときを判定する。効率のために、PNS200は、GNSS衛星ID情報を含むローバー205からの修正された位置メッセージを使用して、基地局215及びローバー205の両方から観察した衛星210を同期させる。これにより、最適化された訂正メッセージをPTC ITCMメッセージ形式に適合させ、ローバー205がエリア内にある場合にのみPNS200が最適化された訂正メッセージを伝送できるようにする。
【0025】
ローバー205は、位置特定のためのGNSS受信機(例えば、機関車、MOW車、Geocar、EAMタブレット)などを備えた鉄道資産である。ローバー205は、PTC ITCM通信ネットワークを介して最適化された訂正メッセージ250を受信できる1つ又は2つのトライバンド、マルチコンステレーションGNSS受信機206を備えることができる。ローバー205上のICTM通信機はまた、ローバー205の位置又はGNSS情報と共にメッセージを基地局(base station)215に伝送することができる。
【0026】
PNS200を使用すると、ローバー機器(オンボード精密ナビゲーションモジュール)が1メートル未満の精度と高可用性を達成することができる。このレベルの精度は、慣性モジュール、センサ、又はデッドレコニングアルゴリズムを使用するPNS200の開始基準点として必要である。
【0027】
基地局215は、GNSS受信機220及びITCM通信機225を含む。GNSS受信機220は、1つ又は2つのトライバンド、マルチコンステレーションGNSS受信機206であってもよく、ITCM通信機225は、ローバー205からメッセージを伝送及び受信するために使用される。PNS200は、いくつかの衛星コンステレーション211を使用する。ベースラインGPS衛星コンステレーションは、6つの地球中心の軌道平面に配置された24機の衛星で構成され、
4つの運用衛星と、各軌道平面に予備の衛星スロットがある。従ってGPSシステムは、軌道で最大30機の衛星のコンステレーションをサポートできる。GLONASS衛星システムは、24機の衛星からなる完全な軌道コンステレーションへの完全な復元を完了した。GPSとは対照的に、24機のGLONASS運用衛星は、1平面当たり8機の衛星をもつ3つの軌道平面に分布している。欧州のガリレオ衛星ナビゲーションシステムが完全に動作するとき、3つの軌道平面のそれぞれに10機の衛星をもつ30機の衛星が存在する。中国の北斗(BeiDou)コンステレーションは、GNSSコンステレーションに4つ目の構成要素を追加する。北斗(BeiDou)は、完全に運用可能な35機の衛星で構成され、27機の衛星が中軌道(MEO:medium Earth orbit)に分布される。この分析のために、27機のMEO衛星のみが含まれる。GPSoft衛星ナビゲーションツールボックス(GPSoft Satellite Navigation Toolbox)を使用して分析が実行された。GPS、GLONASS、及びガリレオ(Galileo)の軌道パラメータが含まれたが、北斗(BeiDou)は含まれていない。
【0028】
GNSS軌道構成が異なるという事実は、衛星の視認性、空間的形状、及び精度の希釈性を大幅に改善することになる。観察されたように、北斗(BeiDou)の増強によって、わずかな改善のみが提供される。これらの改善により、測位解の収束、精度、連続性、及び信頼性が大幅に向上し、正確な測位が実現する。
【0029】
図3は、本開示の様々な実施形態による、原点305からの例示的な衛星視野角300を示す。
図3に示された視野角300の実施形態は、例示のみを目的とするものである。視野角300の他の実施形態は、本開示の範囲から逸脱することなく使用され得る。
【0030】
ローバー205及び基地局215のそれぞれは、衛星コンステレーション211を使用して動作する。各衛星310は、原点305の物体の視点から地平線304の上に衛星角度315を有する。
【0031】
視野角300は、誤り訂正を決定する際に使用するための衛星310の選択を最適化するために使用される。視野角300は、衛星が原点305で物体と通信できる角度である。視野角300は、原点305に位置する受信機と効率的に通信するために、衛星角度315が存在する範囲を示す。視野角300は、マスク線320と最大線330との間の範囲、又は最大角度335とマスク角325との間の差を示す角度である。
【0032】
視野角300は、原点305を有する。原点305は、ローバー205又は基地局215の現在位置を示す。原点305は、地平線304に位置する。
【0033】
視野角300は、地平線304からマスク角325にマスク線320を有する。マスク線320より下にある衛星、又は衛星角度315を有する衛星は、マスク角320よりも小さく、原点で物体と通信することはできない。
【0034】
視野角300はまた、地平線304から最大角度335に最大線330を有する。最大線330より上にある衛星、又は最大角度より大きい衛星角度315を有する衛星は、原点305で受信機と最適に通信することはできない。
【0035】
図4は、本開示の様々な実施形態によるITCM伝送のための最適化された全地球測位システム訂正メッセージの例示的なフローチャート400を示す。
図4に示したフローチャート400の実施形態は、例示のみを目的とするものである。フローチャート400の他の実施形態は、本開示の範囲から逸脱することなく使用され得る。
【0036】
誤り訂正データは、トライバンド、マルチコンステレーションGNSS受信機220を介して基地局215で受信される。GNSS受信機220は、空の視野角300の外側にある全てのGNSS衛星210をフィルタリングする。このフィルタリングされた誤り訂正メッセージ405は、ネットワークバックホール230を介してBOサーバ235に伝達される。
【0037】
BOサーバ235は、生存時間(TTL:Time to Live)アルゴリズム410を使用して、メッセージ405が所定量(n)未満の時間で記憶されているかどうかを判定し、メッセージ405をGNSS ID比較器アプリケーションに伝達する。所定の時間よりも古いメッセージは、廃棄データ411として決定される。所定の時間の例は、4秒であってもよい。
【0038】
基地局215から受信したメッセージ405と同時に、ローバー205からのGNSS衛星ID情報を含むPTC位置メッセージ245がBOサーバ235に伝送される。
【0039】
動作435において、GNSS ID比較器アプリケーションの役割は、両方のメッセージからGNSS IDを比較し、両方のメッセージ(ローバー205及び基地局215)に共通する複数の最上の衛星を決定することである。その数は、予め決定することができ、これにより最適な5つの衛星が決定される。
【0040】
動作440において、このデータは、データを正規化し、標準化された誤り訂正メッセージを生成するアプリケーションに伝達される。
【0041】
動作440において、「最適化された」誤り訂正メッセージ250は、ITCMアプリケーション及びメッセージゲートウェイ240に伝達され、ITCM誤り訂正メッセージ250で処理される。
【0042】
動作445及び450において、ITCM誤り訂正メッセージ250は、発信元の基地局215に戻され、ITCM通信ネットワーク470を介してローバー205に伝送される。ローバーITCM通信ラジオ470は、「最適化された」誤り訂正メッセージ250を受信し、それをローバー205上のアプリケーション及びメッセージゲートウェイ420に伝達する。ITCMヘッダが取り除かれ、誤り訂正メッセージ250は、トライバンド、マルチコンステレーションGNSS受信機206に戻される。
【0043】
図5は、本開示の様々な実施形態による相互運用可能な列車制御メッセージ伝送のための最適化された全地球測位システム訂正メッセージの例示的なプロセス500を示す。例えば、プロセス500は、
図2に示されるPNS200内のBOサーバ235で実行され得る。
【0044】
動作505において、BOサーバ235は、基地局615から誤り訂正データ647を含む第1メッセージ645を受信する。基地局215のGNSS受信機220は、視野角300の外側にある衛星210をフィルタリングする。所定の時間よりも古い第1メッセージ645は廃棄される。第1メッセージ645のサイズは、基地局215によって観測された衛星210の量に基づく。
【0045】
動作510において、BOサーバ235は、ローバー205から衛星識別情報648を含む第2メッセージを受信する。ローバー205は、BOサーバ235が第2メッセージを受信するとき、
基地局215の一般的な領域にある。第2メッセージにはタイムスタンプが付けられ、同様のタイムスタンプを有する第1メッセージと比較される。第1メッセージと調整するために第2メッセージが受信されない場合、第1メッセージは廃棄される。ローバーは、ローバーの視野角内にない衛星をフィルタリングする。
【0046】
動作515において、BOサーバ235は、誤り訂正データ647及び衛星識別情報648に共通の衛星210を決定する。言い換えれば、BOサーバは、基地局とローバーの両方の観点から、どのサーバが視野角にあるかを判断する。
【0047】
動作520において、BOサーバ235は、決定された衛星210に基づいてデータを正規化する。BOサーバは、誤り訂正データ647からのデータと、最適化された訂正メッセージを生成するのに必要な衛星識別情報648とを結合する。BOサーバは、ローバーの正確な位置特定に必要な誤り訂正データの量又は衛星の量を決定する。BOサーバは、衛星の量又は決定された量の誤り訂正データに対応する衛星の量の中で、ローバーで最も強い信号を有する衛星を識別する。
【0048】
動作525において、BOサーバ235は、決定された衛星210の正規化データに基づいて最適化された誤り訂正メッセージを生成する。最適化された誤り訂正メッセージ250のサイズは、ローバー205による位置の誤り訂正に必要な衛星210の量に基づいて決定される。最適化された誤り訂正メッセージのサイズは、第1メッセージのサイズより小さい。最適化された誤り訂正メッセージのサイズのビットの量は、次の方程式によって決定される。
【0049】
ビット数=169+Nsat*(10+43*Nsig)
ここで、Nsatは基地局から観察した衛星の数であり、Nsigは使用される信号の数である。
【0050】
動作530において、BOサーバ235は、標準化された誤り訂正メッセージをローバー205に伝送する。ローバー205は、正確な位置サービスを行うためにデータを受信して使用する。
【0051】
図5は、相互運用可能な列車制御メッセージ伝送のための最適化された全地球測位システム訂正メッセージのプロセス500の一例を示しているが、
図5に対して様々な変更を行うことができる。例えば、本明細書では一連のステップとして示されているが、プロセスのステップは重複し、並行して発生し、異なる順序で発生し、又は複数回発生する可能性がある。
【0052】
図6及び
図7は、本開示によるコンピューティングシステムの例示的な装置を示す。特に、
図6は、相互運用可能な列車制御メッセージ伝送(ITCM)のための誤り訂正メッセージを最適化するための例示的なサーバ600を示し、
図7は、例示的な電子装置700を示す。サーバ600は、
図2のBOサーバ235及び基地局215を示すことができ、電子装置700は、
図2のGNSS受信機206を示すことができる。
【0053】
図6に示すように、サーバ600は、少なくとも1つの処理装置610、少なくとも1つの記憶装置615、少なくとも1つの通信ユニット620、及び少なくとも1つの入力/出力(I/O)ユニット625の間の通信をサポートするバスシステム605を含む。
【0054】
処理装置610は、メモリ630にロードされ得る命令を実行する。処理装置610は、任意の適切な配置における、任意の適切な数と種類のプロセッサ又は別の装置を含んでもよい。処理装置610の例示的なタイプは、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、及びディスクリート回路を含む。
【0055】
メモリ630及び永続的ストレージ635は、情報(例えば、データ、プログラムコード、及び/又はその他の一時的又は永続的な適切な情報)の格納可能な構造及び検索を容易にする記憶装置615の例である。メモリ630は、ランダムアクセスメモリ又は任意の他の適切な揮発性又は非揮発性記憶装置を示してもよい。
【0056】
永続的ストレージ635は、読み出し専用記憶素子、ハードドライブ、フラッシュメモリ、又は光ディスクなど、データの長期格納をサポートする1つ以上の構成要素又は装置を含んでもよい。永続的ストレージ635は、第1メッセージ645、第2メッセージ646を含む。誤り訂正データ647、衛星識別(ID)情報648、正規化データ649、及び最適化された誤り訂正情報650を含む。永続的ストレージには、データを格納するためのリポジトリを含むことができる。
【0057】
通信ユニット620は、別のシステム又は装置との通信をサポートする。例えば、通信ユニット620は、ネットワークを介した通信を容易にするネットワークインターフェースカード又は無線トランシーバを含むことができる。通信ユニット620は、任意の適切な物理的又は無線通信リンクを介した通信をサポートしてもよい。
【0058】
I/Oユニット625は、データの入力及び出力を許容する。例えば、I/Oユニット625は、キーボード、マウス、キーパッド、タッチスクリーン、又は他の適切な入力装置を介したユーザ入力のための接続を提供してもよい。I/Oユニット625はまた、ディスプレイ、プリンタ、又は他の適切な出力装置に出力を伝送してもよい。
【0059】
図6は、
図2のBOサーバ235を示すものとして説明されているが、同一又は類似の構造が1つ以上の基地局215又はローバー205で使用され得ることに留意されたい。例えば、ラップトップ又はデスクトップコンピュータは、
図6に示すものと同一又は類似の構造を有することができる。
【0060】
上記でより詳細に説明したように、サーバ600は、相互運用可能な列車制御メッセージ伝送のために全地球測位システム訂正メッセージを最適化し、電子装置700は、相互運用可能な列車制御メッセージ伝送のために全地球測位システム訂正メッセージを最適化する。
【0061】
図7に示すように、電子装置700は、アンテナ705、無線周波数(RF)トランシーバ710、送信(TX)処理回路715、マイクロホン720、及び受信(RX)処理回路725を含む。電子装置700はまた、スピーカ730、プロセッサ740、I/Oインターフェース(IF)745、入力750、ディスプレイ755、メモリ760、及びセンサ765を含む。メモリ760は、オペレーティングシステム(OS)プログラム761、及び1つ以上のアプリケーション762を含む。
【0062】
RFトランシーバ710は、アンテナ705からシステム内の別の構成要素によって送信されたインカミングRF信号を受信する。RFトランシーバ710は、インカミングRF信号をダウン変換して、中間周波数(IF)又はベースバンド信号を生成する。IF又はベースバンド信号は、RX処理回路725に送信され、RX処理回路725は、ベースバンド又はIF信号をフィルタリング、復号化、及び/又はデジタル化することによって、処理されたベースバンド信号を生成する。RX処理回路725は、処理されたベースバンド信号を(音声データなどの)スピーカ730に、又は(ウェブ閲覧データ用などの)追加処理のためのプロセッサ740に送信する。
【0063】
TX処理回路715は、マイクロホン720からアナログ又はデジタル音声データ、又はプロセッサ740から他のアウトゴーイングベースバンドデータ(ウェブデータ、電子メール、又は対話形ビデオゲームデータ)を受信する。TX処理回路715は、アウトゴーイングベースバンドデータを符号化、多重化及び/又はデジタル化して処理されたベースバンド又はIF信号を生成する。RFトランシーバ710は、TX処理回路715から発信処理されたベースバンド又はIF信号を受信して、ベースバンド又はIF信号を、アンテナ705を介して送信されるRF信号にアップ変換する。
【0064】
プロセッサ740は、1つ以上のプロセッサ又は他の処理装置を含んで、電子装置700の全体的な動作を制御するために、メモリ760に格納されたOSプログラム761を実行することができる。例えば、プロセッサ740は、周知の原理に従って、RFトランシーバ710、RX処理回路725、及びTX処理回路715による順方向チャネル信号の受信及び逆方向チャネル信号の送信を制御してもよい。いくつかの実施形態では、プロセッサ740は、少なくとも1つのマイクロプロセッサ又はマイクロコントローラを含む。
【0065】
プロセッサ740は、メモリ760に常駐する他のプロセス及びプログラムを実行することもできる。プロセッサ740は、実行プロセスによって要求されるようにデータをメモリ760の中又は外に移動できる。いくつかの実施形態では、プロセッサ740は、OSプログラム761に基づいて、又は外部装置、又はオペレータから受信された信号に応答してアプリケーション762を実行するように構成される。プロセッサ740はまた、I/Oインターフェース745に結合され、これは、電子装置700にラップトップコンピュータ及びハンドヘルドコンピュータのような他の装置に接続する機能を提供する。I/Oインターフェース745は、これらのアクセサリとプロセッサ740との間の通信経路である。
【0066】
プロセッサ740はまた、入力750及びディスプレイユニット755に結合される。電子装置700のオペレータは、入力750を使用して電子装置700にデータを入力することができる。例えば、入力750は、キーパッド、タッチスクリーン、ボタンなどであってもよい。ディスプレイ755は、液晶ディスプレイ又はウェブサイトのようなテキスト及び/又は少なくとも制限されたグラフィックをレンダリングすることができる他のディスプレイであってもよい。
【0067】
メモリ760は、プロセッサ740に結合される。メモリ760の一部は、ランダムアクセスメモリ(RAM)を含むことができ、メモリ760の他の一部は、フラッシュメモリ又は他の読み出し専用メモリ(ROM)を含むことができる。
【0068】
センサ765は、生体認識センサ、位置センサ、光センサ、近接センサ、温度センサ、振動センサ、回転センサ、全地球測位システム(GPS)センサなどを含む電子装置に見られる任意の典型的なセンサを含むことができる。
【0069】
上記でより詳細に説明したように、サーバ600は、相互運用可能な列車制御メッセージ伝送のための全地球測位システム訂正メッセージを最適化し、電子装置700は、相互運用可能な列車制御メッセージ伝送のための全地球測位システム訂正メッセージを最適化する。
【0070】
図6及び
図7は、コンピューティングシステムにおける装置の例を示しているが、
図6及び
図7に対する様々な変更を加えることができる。例えば、
図6及び
図7の様々な構成要素を組み合わせたり、さらに細分化したり、省略したり、特定のニーズに応じて構成要素を追加したりすることができる。特定の例として、プロセッサ740は、1つ以上の中央処理装置(CPU)及び1つ以上のグラフィック処理装置(GPU)のような複数のプロセッサに分割することができる。また、
図7は、携帯電話又はスマートフォンとして構成された電子装置700を示しているが、電子装置は、他のタイプのモバイル又は固定装置として動作するように構成してもよい。さらに、コンピューティング及び通信ネットワークと同様に、電子装置及びサーバは様々な構成で提供することができ、
図6及び
図7は、本開示を任意の特定の電子装置又はサーバに制限するものではない。
【0071】
この特許文献の説明は、特定の要素、ステップ、又は機能が、請求の範囲に含まれなければならない必須又は重要な要素であることを意味するものとして解釈されるべきではない。また、「のための手段(means for)」又は「のためのステップ(step for)」という正確な言葉が、機能を識別する分詞句に続いて特定の許請求又は請求の要素のいずれにも明示的に使用されていない限り、米国特許法112条(f)が適用されることを意図していない。請求項内における「メカニズム」、「モジュール」、「デバイス」、「ユニット」、「構成要素」、「要素」、「構成部品」、「装置」、「機械」、「システム」、「プロセッサ」、「処理装置」、又は「コントローラ」等(ただしこれらに限定されない)の用語の使用は、関連技術分野における当業者に周知の構造を意味することと理解されかつ意味することが意図され、請求項自体の特徴により、さらに変更又は改善されたものとして、米国特許法112条(f)を適用することを意図していない。
【0072】
本明細書全体で使用される特定の単語と語句に対する定義を提示することが有利であると思われる。用語「含む」及び「具備する」とそれの派生語は、制限のない包含を意味する。「又は」という用語は、包括的なものであって、「及び/又は」を意味する。「~と関連する」という語句及びその派生語は、~を含む、~内に含まれる、~に又は~と接続された、~に又は~と結合された、~と通信可能な、~と協力する、~を挟み込む、~と併置する、~に近接する、~に又は~と結ばれた、~を有する、~の特性を有する、~に又は~と関係を有する、又はこれらと類似の意味であってもよい。「少なくとも1つ」という語句は、項目リストで使用する場合、1つ以上の羅列した項目の異なる組み合せを使用することができ、リスト内の1つの項目だけを必要とする場合があることを意味する。例えば、「A、B、及びCのうち少なくとも1つ」は、
A、
B、
C、
AとB、
AとC、
BとC、
AとBとC
の組み合わせのうちいずれかを含む。
【0073】
本明細書は、特定の実施形態及び一般に関連する方法を説明したが、これらの実施形態及び方法の変更及び置換は、当業者には明らかであろう。従って、例示的な実施形態の上記の説明は、本開示を定義又は制限しない。添付の請求の範囲によって定義されるように、本開示の思想及び範囲から逸脱することなく、他の変化、代替、及び変更も可能である。