(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-01
(45)【発行日】2023-05-12
(54)【発明の名称】携帯工具用ホルダ
(51)【国際特許分類】
B25H 3/00 20060101AFI20230502BHJP
【FI】
B25H3/00 Z
(21)【出願番号】P 2021088592
(22)【出願日】2021-05-26
(62)【分割の表示】P 2017082174の分割
【原出願日】2017-04-18
【審査請求日】2021-05-26
(73)【特許権者】
【識別番号】000156307
【氏名又は名称】株式会社TJMデザイン
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100154003
【氏名又は名称】片岡 憲一郎
(72)【発明者】
【氏名】後藤 章夫
(72)【発明者】
【氏名】田山 延子
【審査官】山内 康明
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2015/0197023(US,A1)
【文献】特開2002-262921(JP,A)
【文献】特開2004-243517(JP,A)
【文献】独国特許発明第19649040(DE,C1)
【文献】特開2004-066377(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B25H 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯工具を着脱可能に保持する携帯工具保持部を有するホルダ本体と、
前記ホルダ本体に形成された第1開口部及び第2開口部に差し込まれて該ホルダ本体に係合保持される差し込み部材と、を備え、
前記第1開口部は、前記ホルダ本体に設けられた直方体形状の第1凸部を前記差し込み部材の差し込み方向に貫通する貫通孔として設けられており、
前記第2開口部は、前記ホルダ本体に設けられた直方体形状の第2凸部を前記差し込み部材の差し込み方向に貫通する貫通孔として設けられており、
前記ホルダ本体と、該ホルダ本体に係合保持された前記差し込み部材とで帯状の被装着体の周囲を取り囲むことにより該被装着体に保持されるように構成されており、
前記差し込み部材は、平坦な略長方形板状の板部と、
前記板部の端部に設けられた一対の爪部と、前記板部の一方側の平面から突出する一対の調整凸部とを有し、
前記板部が前記第1開口部及び前記第2開口部に挿通された状態で一対の前記爪部が前記第2凸部の端面に係合することで前記第1開口部及び前記第2開口部からの抜け出しが抑制されて前記ホルダ本体に係合保持されるとともに、前記調整凸部を前記ホルダ本体の側に向けて前記第1開口部及び前記第2開口部に差し込まれると前記調整凸部が前記ホルダ本体に当接して前記差し込み部材と前記ホルダ本体との間に厚さの大きい前記被装着体に対応した隙間を生じ、前記調整凸部を前記ホルダ本体とは反対側に向けて前記第1開口部及び前記第2開口部に差し込まれると前記調整凸部が前記第1開口部及び第2開口部の内面に当接して前記差し込み部材と前記ホルダ本体との間に厚さの小さい前記被装着体に対応した隙間が生じるように構成された、異なる厚さの前記被装着体に対応するための厚さ調整機能を有している、携帯工具用ホルダ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯して用いる工具等を、帯状の被装着体に保持するための携帯工具用ホルダに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、巻尺等の工具を作業者のベルトに装着して携帯するための携帯工具用ホルダが知られている。例えば、特許文献1には、ベルトに対して着脱するためのクリップ構造を備えた携帯工具用ホルダが開示されている。具体的に、当該クリップ構造は、クリップ本体と、クリップ本体の上部に連結されたクリップ片とを備えており、クリップ本体とクリップ片との間に形成される空間(ベルト挿通部)にベルトを通して使用する構成とされている。
【0003】
また、このクリップ片は弾性を有しており、クリップ本体への連結部を支点に弾性変形させることで、クリップ片の下端部においてクリップ本体から離間することができるように構成されている。これにより、ベルトを外すことなく、ベルトに対してホルダの着脱を行うことができるように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1のホルダにおいては、クリップ片がクリップ本体から離間可能となっているため、例えば外部との接触により意図せずクリップ片が開いて、ホルダがベルトから脱落してしまう虞がある。
【0006】
それゆえ本発明は、帯状の被装着体からの脱落を防止可能な構成を有する携帯工具用ホルダを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、本発明の携帯工具用ホルダは、携帯工具を着脱可能に保持する携帯工具保持部を有するホルダ本体と、
前記ホルダ本体に形成された第1開口部及び第2開口部に差し込まれて該ホルダ本体に係合保持される差し込み部材と、を備え、
前記第1開口部は、前記ホルダ本体に設けられた直方体形状の第1凸部を前記差し込み部材の差し込み方向に貫通する貫通孔として設けられており、
前記第2開口部は、前記ホルダ本体に設けられた直方体形状の第2凸部を前記差し込み部材の差し込み方向に貫通する貫通孔として設けられており、
前記ホルダ本体と、該ホルダ本体に係合保持された前記差し込み部材とで帯状の被装着体の周囲を取り囲むことにより該被装着体に保持されるように構成されており、
前記差し込み部材は、平坦な略長方形板状の板部と、前記板部の端部に設けられた一対の爪部と、前記板部の一方側の平面から突出する一対の調整凸部とを有し、前記板部が前記第1開口部及び前記第2開口部に挿通された状態で一対の前記爪部が前記第2凸部の端面に係合することで前記第1開口部及び前記第2開口部からの抜け出しが抑制されて前記ホルダ本体に係合保持されるとともに、前記調整凸部を前記ホルダ本体の側に向けて前記第1開口部及び前記第2開口部に差し込まれると前記調整凸部が前記ホルダ本体に当接して前記差し込み部材と前記ホルダ本体との間に厚さの大きい前記被装着体に対応した隙間を生じ、前記調整凸部を前記ホルダ本体とは反対側に向けて前記第1開口部及び前記第2開口部に差し込まれると前記調整凸部が前記第1開口部及び第2開口部の内面に当接して前記差し込み部材と前記ホルダ本体との間に厚さの小さい前記被装着体に対応した隙間が生じるように構成された、異なる厚さの前記被装着体に対応するための厚さ調整機能を有している、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、帯状の被装着体からの脱落を防止可能な構成を有する携帯工具用ホルダを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の一実施形態に係る携帯工具用ホルダを示す斜視図である。
【
図2】
図1に示す携帯工具用ホルダにおけるホルダ本体を示す斜視図である。
【
図3】
図1に示す携帯工具用ホルダにおける差し込み部材を示す斜視図である。
【
図4】
図1に示す携帯工具用ホルダを被装着体に装着する過程を示す図である。
【
図5】(a)は、滑り止め部材を示す斜視図であり、(b)は
図5(a)の滑り止め部材を
図1に示す携帯工具用ホルダのホルダ本体に取り付けた状態を示す図である。
【
図6】
図1に示す携帯工具用ホルダに接続具を取り付けた状態を示すである。
【
図7】本発明の他の実施形態に係る携帯工具用ホルダを示す正面図である。
【
図8】
図7に示す携帯工具用ホルダの背面図である。
【
図9】
図7に示す携帯工具用ホルダにおけるホルダ本体を示す斜視図である。
【
図10】(a)は、
図7に示す携帯工具用ホルダにおける差し込み部材の一方側の面を示す斜視図であり、(b)は他方側の面を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について例示説明する。
図1は本発明の一実施形態としての携帯工具用ホルダ1を示している。
【0011】
図1に示すように、本実施形態の携帯工具用ホルダ1は、例えば使用者の腰に巻かれたベルト等の、帯状の被装着体Aに取り付けて用いるものである。また、携帯工具用ホルダ1は、ホルダ本体2と、ホルダ本体2に対して差し込まれて係合保持される差し込み部材3とを備えている。
【0012】
ホルダ本体2は、その前面側に、例えば巻尺等の携帯工具(不図示)を保持する携帯工具保持部4を有しており、後面側に、被装着体Aに装着するための装着部5を有する。ここで、携帯工具とは、例えば巻尺等の工具類の他、工具を収納するためのバッグ等とすることができる。
【0013】
本実施形態において、携帯工具保持部4は、携帯工具の一部または携帯工具にねじ等の締結手段によって固定されたブラケットB等を上から差し込むことで、携帯工具を着脱可能に保持できるように構成されている。なお、本例では上から差し込む構成としているが、携帯工具の差し込み方向は特に限定されない。
【0014】
本例の携帯工具保持部4には、携帯工具の一部またはブラケットBを収容する収容空間4aが形成されている。収容空間4aは、上方を除いた前後左右方向及び下方向を囲む枠状のフレーム部4bによって区画形成される。また、携帯工具保持部4は、収容空間4aの上方に配置され、スライド可能に構成されたストッパー部4cを備えている。フレーム部4bは、収容空間4aに配置されたブラケットBの前後方向、左右方向、及び下方への移動を規制し、ストッパー部4cは、収容空間4aに配置されたブラケットBの上方への移動を規制する。
【0015】
ストッパー部4cは、ブラケットBを上方から収容空間4aに差し込む際に、斜め下方にスライドするように構成されている。これにより、収容空間4aへの入口が開放されて、ブラケットBを収容空間4aに差し込むことができる。ストッパー部4cは、内部に設けたばねの弾性力により斜め上方に付勢されており、ブラケットBが通過した後、元の位置に戻るように構成されている。収容空間4aに収容されたブラケットBは、ストッパー部4cによって抜け出しを抑制される。これにより、ブラケットB及びブラケットBに固定された携帯工具が、携帯工具用ホルダ1に対して保持される。携帯工具用ホルダ1から携帯工具を取り外す際には、ストッパー部4cを斜め下方にスライドさせ、携帯工具及びブラケットBを上方に引き上げることで、容易に取り外すことができる。
【0016】
なお、携帯工具保持部4は、携帯工具を着脱可能に保持することができる構成であれば、その形状や構造は特に限定されない。
【0017】
図2は、ホルダ本体2の後面側(装着部5側)の斜視図である。ホルダ本体2の装着部5は、ベース部5aと、ベース部5aから後方に突出する第1凸部5b及び第2凸部5cとを有する。第1凸部5b及び第2凸部5cは、略平行に延在するように、互いに間隔を空けて配置された略長方形状の凸部でありベース部5aから垂直に突出している。第1凸部5bには、貫通孔である第1開口部5dが形成されており、第2凸部5cには貫通孔である第2開口部5eが形成されている。第1開口部5d及び第2開口部5eは、略同一直線上に配置されている。
【0018】
図3は、差し込み部材3の斜視図である。差し込み部材3は、平坦な略長方形板状の板部3aと、板部3aの長手方向(
図3のy方向)における一端部に設けられたフランジ部3bと、他端部に設けられた一対の爪部3cと、他端部において一対の爪部3cの間に設けられた係合部3dとを有する。
【0019】
フランジ部3bは、第1凸部5bの端面に当接することにより、第1開口部5dに対する差し込み部材3の差し込みを停止させる。爪部3cは、板部3aの幅方向(
図3のx方向)内側に弾性変形可能となっている。爪部3cは、その先端部が板部3aの幅方向外側に向けて突出しており、一対の爪部3cの最大幅が、第1開口部5d及び第2開口部5eの幅よりも大きくなっている。差し込み部材3を第1開口部5d及び第2開口部5eに差し込む際には、先細り状となっている爪部3cが板部3aの幅方内側に弾性変形する。また、第2開口部5eに差し込まれた後に、第2凸部5cの端面に爪部3cが係合して、差し込み部材3の抜け出しを抑制する。係合部3dは、その先端部が板部3aの厚さ方向(
図3のz方向)の一方側(
図3では下方側)に突出しており、第1開口部5dに差し込まれた後に、第1凸部5bの端面に係合して、差し込み部材3の抜け出しを抑制する。
【0020】
また、差し込み部材3は、板部3aの一方の平面(
図3においてz方側の上方を向く平面)から突出する第1誘導凸部3e(誘導凸部)と、板部3aの幅方向両側の側面から突出する一対の第2誘導凸部3f(誘導凸部)とを有する。さらに、差し込み部材3は、第2誘導凸部3fに近接する位置で、板部3aを厚さ方向に貫通する一対の調整孔3gを有する。このような調整孔3gを設けることで、板部3aにおける第2誘導凸部3fを設けた部分が内側に弾性変形可能となる。これにより、板部3aの幅は、第2誘導凸部3fを設けた領域において他の部分に比べて大きくなるが、第2誘導凸部3fを設けた部分が調整孔3gに向けて内側に弾性変形することでその幅が弾性的に小さくなる。このため、第2誘導凸部3fを設けた部分を第1開口部5dに挿入する際に、軽い力で押し込むことができる。
【0021】
第1誘導凸部3e及び第2誘導凸部3fは、第1開口部5dに挿入された差し込み部材3を第2開口部5eに差し込む際に、第1開口部5dの内面に当接して、ホルダ本体2に対する差し込み部材3の姿勢(相対的な角度)を所定の向きに規制する。より具体的には、第1開口部5dに挿入された差し込み部材3の先端部(爪部3c及び係合部3d)が、第2開口部5eに差し込まれる少し手前において第1誘導凸部3e及び第2誘導凸部3fが第1開口部5dの内面に当接し始める。また、第1誘導凸部3eが板部3aの厚さ方向の向きを規制し、第2誘導凸部3fが板部3aの巾方向の向きを規制する。なお、所定の向きとは、差し込み部材3の先端部が第2開口部5eの位置に対応して差し込み易くなる向きである。これにより、第2開口部5eに差し込み部材3の先端部を誘導することができるので目視での位置合わせが不要となり、視認しなくとも正確に、且つスムーズに差し込み部材3を第2開口部5eに差し込むことができる。
【0022】
第1誘導凸部3e及び第2誘導凸部3fは、板部3aの長手方向の一部のみに設けられている。これにより、第1開口部5dに差し込み部材3を差し込む過程での摺動抵抗を低減し、差し込み操作をスムーズに行うことができる。なお、本例において、第1誘導凸部3e及び第2誘導凸部3fは、板部3aの長手方向の中心よりもフランジ部3b側の一部のみに設けられている。
【0023】
第1開口部5d及び第2開口部5eの形状は、基本的に差し込み部材3の断面形状に対応している。第1開口部5dの内面のベース部5a側には、第1開口部5dの入口から出口に向けて第1開口部5dの高さ(板部3aの厚さ方向に対応する長さ)が徐々に小さくなるように傾斜する傾斜面5fが形成されている。傾斜面5fは、第1開口部5dに差し込み部材3を差し込む際に、差し込み部材3の係合部3dが摺動して当該係合部3dを厚さ方向内側にスムーズに弾性変形させるための構成である。
【0024】
第2開口部5eには、差し込み部材3の係合部3dに対応する凹部5gが形成されており、係合部3dが第2凸部5cに対して係合しないように構成されている。
【0025】
以下に、
図1、4等を参照しながら本実施形態の携帯工具用ホルダ1を帯状の被装着体Aに装着する方法について説明する。
【0026】
図4に示すように、第1開口部5dのみに差し込み部材3を差し込んだ状態(第2開口部5eには差し込まれていない状態)で、被装着体Aが第1凸部5bと第2凸部5cの間に位置するように、ホルダ本体2を被装着体Aの外側から配置する。なお、第1開口部5dのみに差し込み部材3を差し込んだ状態では、爪部3c及び係合部3dが第1凸部5bの端面に係合することにより、差し込み部材3がホルダ本体2に対して抜け止め保持されている。
【0027】
次いで、
図1に示すように、被装着体Aの内側(使用者側)に差し込み部材3が通るようにして、差し込み部材3を第2開口部5eに差し込む。上述のように、差し込み部材3を第2開口部5eに差し込む際には、第1誘導凸部3eと第2誘導凸部3fの働きにより差し込み部材3のホルダ本体2に対する姿勢が所定の向きに規制され、差し込み部材3の先端部が第2開口部5eの位置に誘導される。
【0028】
差し込み部材3が第2開口部5eに差し込まれると、第2凸部5cの端面に一対の爪部3cが係合して、差し込み部材3の抜け出しが抑制される。すなわち、差し込み部材3がホルダ本体2に係合保持される。このようにして、被装着体Aに対する携帯工具用ホルダ1の装着が終了する。この状態では、ホルダ本体2と差し込み部材3とで被装着体Aの周囲を完全に取り囲むこととなり、携帯工具用ホルダ1が被装着体Aから脱落する虞がない。
【0029】
携帯工具用ホルダ1を被装着体Aから取り外す際には、一対の爪部3cを指で挟むようにして幅方向内側に弾性変形させ、第2凸部5cに対する爪部3cの係合を解除しながら、差し込み部材3を抜き出し方向(
図4の上方)に移動させ、第2開口部5eから差し込み部材3を抜き出す。これにより、被装着体Aから携帯工具用ホルダ1を取り外すことができる。なお、差し込み部材3は、第2開口部5eから抜き出した後も、爪部3c及び係合部3dが第1凸部5bの端面に係合することによりホルダ本体2に保持されるため、差し込み部材3を紛失する虞がない。
【0030】
なお、ホルダ本体2と差し込み部材3とを分離した状態から、被装着体Aに携帯工具用ホルダ1を取り付けてもよい。すなわち、差し込み部材3を取り外した状態のホルダ本体2を被装着体Aの所定の位置に配置してから、ホルダ本体2の第1開口部5d及び第2開口部5eに差し込み部材3を差し込むようにして取り付けてもよい。同様に、被装着体Aから携帯工具用ホルダ1を取り外す際にも、差し込み部材3を第2開口部5e及び第1開口部5dから引き抜いて、ホルダ本体2から分離してもよい。
【0031】
以上説明したように、本実施形態の携帯工具用ホルダ1においては、ホルダ本体2と差し込み部材3とで被装着体Aの周囲を完全に取り囲んだ状態で、差し込み部材3がホルダ本体2に対して抜けださないように係合保持されている。このため、クリップ構造のように外部との接触等により開いてベルトから外れてしまうといった問題を解消することができる。すなわち、本実施形態の携帯工具用ホルダ1によれば、被装着体Aからの脱落を防止することができる。また、例えば腰ベルトに携帯工具用ホルダ1を着脱する場合には、使用者は当該腰ベルトを腰に巻いたままの状態で、容易に携帯工具用ホルダ1の着脱を行うことができる。
【0032】
また、本実施形態の携帯工具用ホルダ1にあっては、差し込み部材3に第1誘導凸部3eと第2誘導凸部3fを設けたことにより、正確且つスムーズに差し込み部材3を第2開口部5eに差し込むことができる。
【0033】
図5(a)は、ホルダ本体2に対して着脱可能な滑り止め部材6の斜視図である。滑り止め部材6は、一対の縦枠部6aと一対の横枠部6bとを備える。それぞれの縦枠部6aには、複数の突起6cにより凹凸が形成されている。また、一方の横枠部6bには、第2凸部5cにアンダーカット係合して滑り止め部材6をホルダ本体2に係合保持するための係合爪部6dが設けられている。
【0034】
図5(b)は、滑り止め部材6をホルダ本体2に対して取り付けた状態を示している。一対の横枠部6bを、それぞれ第1凸部5bと第2凸部5cに外側から被せるように配置し、係合爪部6dを第2凸部5cに係合させる。
【0035】
滑り止め部材6をホルダ本体2に取り付けた状態の携帯工具用ホルダ1を被装着体Aに装着した場合には、差し込み部材3側に突出した縦枠部6aと、差し込み部材3との間に挟まれることで縦枠部6aに押し当てられた被装着体Aの表面に突起6cが引っ掛かり、携帯工具用ホルダ1を被装着体Aの滑りを抑制する。これにより、被装着体Aに対する携帯工具用ホルダ1の移動を規制することができる。
【0036】
なお、本実施形態の携帯工具用ホルダ1は、略水平方向に延在する、所謂横型ベルト等の被装着体Aに装着するのに適している。すなわち、水平方向のベルトに携帯工具用ホルダ1を装着した状態で、携帯工具保持部4の収容空間4aにブラケットBを上方から着脱する構成となっている。
【0037】
図6は、携帯工具用ホルダ1に対して着脱可能な接続具7を示している。接続具7は、環状部7aをホルダ本体2と差し込み部材3の間に配置することにより、携帯工具用ホルダ1に取り付けることができる。このような接続具7を用いることで、帯状の被装着体A以外の環状部等にも携帯工具用ホルダ1を取り付けることができるようになり、携帯工具用ホルダ1の取り付け可能な範囲が拡大する。また、携帯工具用ホルダ1に設けたリング部8に接続具7を係合させることで、複数の携帯工具用ホルダ1を連結して用いることができる。
【0038】
例えば、使用者の腰に巻いた横型ベルトに携帯工具用ホルダ1を装着し、当該携帯工具用ホルダ1のリング部8にもう1つの携帯工具用ホルダ1の接続具7を連結することで、下方の携帯工具用ホルダ1は腰よりも下方に配置される。
【0039】
これにより、外側に張り出している腰骨よりも下方に、携帯工具用ホルダ1に装着された工具等を配置することができるので、腰回りに装着された他の工具や建築物に接触して傷つけてしまう可能性を低減することができる。
【0040】
なお、携帯工具用ホルダ1のリング部8と、携帯工具とを、例えば紐状又はリング状等の連結部材により連結して、携帯工具の落下を防止するようにしてもよい。
【0041】
以下に、本発明の他の実施形態について説明する。先の実施形態の携帯工具用ホルダ1は、横型ベルトへの装着に適した構成となっているが、
図7、8に示す本実施形態の携帯工具用ホルダ20は、例えばハーネス型安全帯の縦ベルト部分等の、略鉛直方向に延在する帯状の被装着体A’への装着に適した構成となっている。すなわち、略鉛直方向に延びる縦型ベルトに装着した状態で、携帯工具保持部24の収容空間24aにおけるブラケットBの着脱方向が上下方向となる。
【0042】
図7は、本実施形態の携帯工具用ホルダ20の正面図であり、
図8は背面図である。
図7、8に示すように、携帯工具用ホルダ20は、ホルダ本体22と、ホルダ本体22に対して差し込まれて係合保持される差し込み部材23とを備えている。
【0043】
図7に示すように、ホルダ本体22は、その前面側に、例えば巻尺等の携帯工具を保持する携帯工具保持部24を有しており、
図8に示すように、後面側に、被装着体A’に装着するための装着部25を有する。ここで、携帯工具とは、例えば巻尺等の工具類の他、物を収納するためのバッグ等とすることができるが、特に限定されるものではない。
【0044】
本実施形態において、携帯工具保持部24は、携帯工具の一部または携帯工具にねじ等の締結手段によって固定されたブラケットB等を上から差し込むことで、携帯工具を着脱可能に保持できるように構成されている。なお、本例ではブラケットB等を上から差し込む構成としているが、携帯工具の差し込み方向は特に限定されない。
【0045】
本例の携帯工具保持部24には、携帯工具の一部またはブラケットBを収容する収容空間24aが形成されている。収容空間24aは、上方を除いた前後左右方向及び下方向を囲む枠状のフレーム部24bによって区画形成されている。また、携帯工具保持部24は、収容空間24aの上方に配置され、スライド可能に構成されたストッパー部24cを備えている。フレーム部24bは、収容空間24aに配置されたブラケットBの前後方向、左右方向、及び下方への移動を規制し、ストッパー部24cは、収容空間24aに配置されたブラケットBの上方への移動を規制する。
【0046】
ストッパー部24cは、ブラケットBを上方から収容空間24aに差し込む際に、斜め下方にスライドするように構成されている。これにより、収容空間24aへの入口が開放されて、ブラケットBを収容空間24aに差し込むことができる。ストッパー部24cは、内部に設けたばねの弾性力により斜め上方に付勢されており、ブラケットBが通過した後、元の位置に戻るように構成されている。収容空間24aに収容されたブラケットBは、ストッパー部24cによって抜け出しを抑制される。これにより、ブラケットB及びブラケットBに固定された携帯工具が、携帯工具用ホルダ20に対して保持される。携帯工具用ホルダ20から携帯工具を取り外す際には、ストッパー部24cを斜め下方にスライドさせ、携帯工具及びブラケットBを上方に引き上げることで、容易に取り外すことができる。
【0047】
なお、携帯工具保持部24は、携帯工具を着脱可能に保持することができる構成であれば、その形状や構造は特に限定されない。
【0048】
図9は、ホルダ本体22の後面側(装着部25側)の斜視図である。ホルダ本体22の装着部25は、ベース部25aと、ベース部25aから後方に突出する第1凸部25b及び第2凸部25cとを有する。第1凸部25b及び第2凸部25cは、略平行に延在するように、互いに間隔を空けて配置された略長方形状の凸部でありベース部25aから垂直に突出している。第1凸部25bには、貫通孔である第1開口部25dが形成されており、第2凸部25cには貫通孔である第2開口部25eが形成されている。第1開口部25d及び第2開口部25eは、略同一直線上に配置されている。
【0049】
また、ホルダ本体22のベース部25aには、第1凸部25bに隣接する第1凹部25hと、第2凸部25cに隣接する第2凹部25iとが形成されている。これにより、被装着体A’に携帯工具用ホルダ20を装着する際に、第1凹部25h及び第2凹部25iに被装着体A’を押しつけることで、差し込み部材23を第2開口部25eに差し込む操作が容易となる。
【0050】
また、ホルダ本体22のベース部25aには、ベース部25aから垂直に突出し、それぞれ先端に凹凸が形成された第1滑り止め凸部25jと第2滑り止め凸部25kとが設けられている。第1滑り止め凸部25jと第2滑り止め凸部25kとは、相互に略平行に間隔を空けて配置されている。また第1滑り止め凸部25j及び第2滑り止め凸部25kは第1凸部25bと第2凸部25cとの間に配置され、また、第1凸部25b及び第2凸部25cに対して垂直に延在している。差し込み部材23側に突出した第1滑り止め凸部25j及び第2滑り止め凸部25kと、差し込み部材32との間に挟まれることで、被装着体A’は第1滑り止め凸部25jと第2滑り止め凸部25kの先端に押し当てられる。そのため、第1滑り止め凸部25jと第2滑り止め凸部25kの先端に設けられた凹凸が被装着体A’の表面に引っ掛かり、被装着体A’に対する携帯工具用ホルダ20の滑りを抑制する。縦型ベルト等の被装着体A’に装着された携帯工具用ホルダ20は、自重により下方に移動する虞があるため、滑りを抑制することが特に有効である。
【0051】
なお、第1滑り止め凸部25jと第2滑り止め凸部25kは、第1凸部25bから間隔を空けて設けられていることが好ましい。これによれば、第1滑り止め凸部25j及び第2滑り止め凸部25kと、第1凸部25bとの相互間に、指を入れる空間が形成されるため、第1開口部25dから差し込み部材23を抜き出す際に、一対の爪部23cを指で挟んで内側に弾性変形させる操作が容易となる。
【0052】
また、ホルダ本体22には、被装着体A’を内側に通して、被装着体A’に対するホルダ本体22の姿勢を所期した角度に維持するためのガイド部25mが設けられている。ガイド部25mには、被装着体A’を出し入れするための切欠き部25nが形成されている。
ガイド部25mは、縦型ベルト等の被装着体A’に装着した際に上側となる位置に設けられている。このような構成とすることで、携帯工具用ホルダ20が前方に傾くことを効果的に防止することができる。その結果、携帯工具用ホルダ20の姿勢が安定するため、当該携帯工具用ホルダ20に対する携帯工具の着脱操作が容易となる。また、切欠き部25nの形状は、上方に向けて狭くなっている。これにより、被装着体A’から携帯工具用ホルダ20を取り外す際には、被装着体A’をガイド部25mから取り出し易くなるとともに、使用時には、ガイド部25mから被装着体A’が脱落し難くなる。
【0053】
図10(a)は、差し込み部材23の一方側の面を示す斜視図であり、
図10(b)は差し込み部材23の他方側の面を示す斜視図である。差し込み部材23は、平坦な略長方形板状の板部23aと、板部23aの長手方向(
図10のy方向)における一端部に設けられたフランジ部23bと、他端部に設けられた一対の爪部23cと、他端部において一対の爪部23cの間に設けられた中板部23dとを有する。
【0054】
フランジ部23bは、第1凸部25bの端面に当接することにより、第1開口部25dに対する差し込み部材23の差し込みを停止させる。爪部23cは、板部23aの幅方向(
図10のx方向)内側に弾性変形可能となっている。爪部23cは、その先端部が板部23aの幅方向外側に向けて突出しており、一対の爪部23cの最大幅が、第1開口部25d及び第2開口部25eの幅よりも大きくなっている。差し込み部材23を第1開口部25d及び第2開口部25eに差し込む際には、先細り状となっている爪部23cが板部23aの幅方内側に弾性変形する。また、第1開口部25dに差し込まれた際には、第1凸部25bの端面に爪部32cが係合して、差し込み部材23の抜け出しを抑制する。第2開口部5eに差し込まれた際には、第2凸部25cの端面に爪部23cが係合して、差し込み部材23の抜け出しを抑制する。
【0055】
本実施形態の差し込み部材23は、異なる厚さの被装着体A’に対応するための厚さ調整機能を有している。具体的に、本例では、差し込み部材23を裏返して使用することで、異なる厚さの被装着体A’に対応できるように構成されている。
【0056】
図10(a)に示すように、差し込み部材23は、板部23aの一方側の面(z方側の上方を向く平面)から突出する第1調整凸部23hと、中板部23dの一方側の面(z方側の上方を向く平面)から突出する第2調整凸部23iとが設けられている。
【0057】
厚さの大きい被装着体A’に携帯工具用ホルダ20を装着する場合には、第1調整凸部23h及び第2調整凸部23iがベース部25a側を向くように、差し込み部材23をホルダ本体22に取付け、厚さの小さい被装着体A’に携帯工具用ホルダ20を装着する場合には、差し込み部材23を裏返して、第1調整凸部23h及び第2調整凸部23iがベース部25aと逆側を向くように差し込み部材23をホルダ本体22に取付ける。
【0058】
第1調整凸部23h及び第2調整凸部23iがベース部25aと逆側に配置されるようにして、差し込み部材23を第1開口部25d及び第2開口部25eに差し込んだ場合には、第1調整凸部23h及び第2調整凸部23iがそれぞれ、第1開口部25dの内面及び第2開口部25eの内面に当接して、ベース部25aと、ベース部25aに対向する該差し込み部材23の面との距離(板部23aを厚さ方向の距離)が近くなり、厚さの小さい被装着体A’でもベース部25aと差し込み部材23とでしっかりと挟み込むことができる。これにより、縦型ベルト等の被装着体A’に装着された携帯工具用ホルダ20の滑りをより効果的に抑制することができる。
【0059】
差し込み部材23の板部23aの両側の面には、被装着体A’に装着された携帯工具用ホルダ20の滑りを防止するための凹凸部23jが設けられている。なお、本実施形態において凹凸部23jは、差し込み部材23の差し込み方向に平行に延在する複数の突条により形成されているが、これに限られない。なお、凹凸部23jは、差し込み部材23を第1開口部25d及び第2開口部25eに差し込んだ状態(
図8参照)において第1開口部25d及び第2開口部25eの内面に接触しない位置に設けられている。このような構成により、第1開口部25d及び第2開口部25eに対する差し込み部材23の抜き差し操作が容易となる。
【0060】
また、本例において、差し込み部材23を第1開口部25d及び第2開口部25eに差し込んだ状態(
図8参照)において対向する、第1開口部25d及び第2開口部25eの内面形状と、差し込み部材23の外面形状とが一致するように構成されている。これにより、第1開口部25d及び第2開口部25eに差し込まれた差し込み部材23が、厚さ方向の上限まで移動可能となるので、被装着体A’の厚さの許容範囲が大きくなる。
【0061】
以下に、本実施形態の携帯工具用ホルダ20を帯状の被装着体A’に装着する方法について説明する。
【0062】
第1開口部25dのみに差し込み部材23を差し込んだ状態(第2開口部25eには差し込まれていない状態)で、被装着体A’が第1凸部25bと第2凸部25cの間に位置するように、ホルダ本体22を被装着体A’の外側から配置する。なお、第1開口部25dのみに差し込み部材23を差し込んだ状態では、爪部23cが第1凸部25bの端面に係合することにより、差し込み部材23がホルダ本体22に対して抜け止め保持されている。
【0063】
次いで、被装着体A’の内側(使用者側)に差し込み部材23が通るようにして、差し込み部材23を第2開口部25eに差し込む。
【0064】
差し込み部材23が第2開口部25eに差し込まれると、第2凸部25cの端面に一対の爪部23cが係合して、差し込み部材23の抜け出しが抑制される。すなわち、差し込み部材23がホルダ本体22に係合保持される。このようにして、被装着体A’に対する携帯工具用ホルダ20の装着が終了する。この状態では、ホルダ本体22と差し込み部材23とで被装着体A’の周囲を完全に取り囲むこととなり、携帯工具用ホルダ20が被装着体A’から脱落する虞がない。
【0065】
携帯工具用ホルダ20を被装着体A’から取り外す際には、一対の爪部23cを指で挟むようにして幅方向内側に弾性変形させ、第2凸部25cに対する爪部23cの係合を解除しながら、差し込み部材23を抜き出し方向に移動させ、第2開口部25eから差し込み部材23を抜き出す。これにより、被装着体A’から携帯工具用ホルダ20を取り外すことができる。なお、差し込み部材23は、第2開口部25eから抜き出した後も、爪部23cが第1凸部25bの端面に係合することによりホルダ本体22に保持されるため、差し込み部材23を紛失する虞がない。
【0066】
なお、ホルダ本体22と差し込み部材23とを分離した状態から、被装着体A’に携帯工具用ホルダ20を取り付けてもよい。すなわち、差し込み部材23を取り外した状態のホルダ本体22を被装着体A’の所定の位置に配置してから、ホルダ本体22の第1開口部25d及び第2開口部25eに差し込み部材23を差し込むようにして取り付けてもよい。同様に、被装着体A’から携帯工具用ホルダ20を取り外す際にも、差し込み部材23を第2開口部25e及び第1開口部25dから引き抜いて、ホルダ本体22から分離してもよい。
【0067】
以上説明したように、本実施形態の携帯工具用ホルダ20においては、ホルダ本体22と差し込み部材23とで被装着体A’の周囲を完全に取り囲んだ状態で、差し込み部材23がホルダ本体22に対して抜けださないように係合保持されている。このため、クリップ構造のように外部との接触等により開いてベルトから外れてしまうといった問題を解消することができる。すなわち、本実施形態の携帯工具用ホルダ20によれば、被装着体A’からの脱落を防止することができる。また、例えば縦型ベルトに携帯工具用ホルダ20を着脱する場合には、使用者は当該縦型ベルトを身体に装着したままの状態で、容易に携帯工具用ホルダ20の着脱を行うことができる。
【0068】
また、本実施形態の携帯工具用ホルダ20にあっては、差し込み部材23の一方の面のみに第1調整凸部23hと第2調整凸部23iを設けたことにより、異なる厚さの複数の被装着体A’に対して携帯工具用ホルダ20を装着することができる。
【0069】
なお、携帯工具用ホルダ20のリング部28と携帯工具とを、例えば紐状又はリング状等の連結部材により連結して、携帯工具の落下を防止するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0070】
1:携帯工具用ホルダ
2:ホルダ本体
3:差し込み部材
3a:板部
3b:フランジ部
3c:爪部
3d:係合部
3e:第1誘導凸部(誘導凸部)
3f:第2誘導凸部(誘導凸部)
3g:調整孔
4:携帯工具保持部
4a:収容空間
4b:フレーム部
4c:ストッパー部
5:装着部
5a:ベース部
5b:第1凸部
5c:第2凸部
5d:第1開口部
5e:第2開口部
5f: 傾斜面
5g:凹部
6:滑り止め部材
6a:縦枠部
6b:横枠部
6c:突起
6d:係合爪部
7:接続具
7a:環状部
8:リング部
20:携帯工具用ホルダ
22:ホルダ本体
23:差し込み部材
23a:板部
23b:フランジ部
23c:爪部
23d:中板部
23h:第1調整凸部
23i:第2調整凸部
23j:凹凸部
24:携帯工具保持部
24a:収容空間
24b:フレーム部
24c:ストッパー部
25:装着部
25a:ベース部
25b:第1凸部
25c:第2凸部
25d:第1開口部
25e:第2開口部
25h:第1凹部
25i:第2凹部
25j:第1滑り止め凸部
25k:第2滑り止め凸部
25m:ガイド部
25n:切欠き部
28:リング部
A:被装着体
B:ブラケット