(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-01
(45)【発行日】2023-05-12
(54)【発明の名称】送金機能が搭載されたメッセンジャーでメッセージ内容を認識して送金機能を提供する方法およびシステム
(51)【国際特許分類】
G06Q 20/10 20120101AFI20230502BHJP
G06Q 50/00 20120101ALI20230502BHJP
【FI】
G06Q20/10
G06Q50/00 300
(21)【出願番号】P 2019063276
(22)【出願日】2019-03-28
【審査請求日】2022-03-23
(31)【優先権主張番号】10-2018-0038602
(32)【優先日】2018-04-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】518179254
【氏名又は名称】LINE Pay株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】チョウ ソンヘン
【審査官】阿部 潤
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-095846(JP,A)
【文献】特表2017-534972(JP,A)
【文献】特開2012-185672(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子機器
に送金処理方法
を実行させるプログラムであって、
前記送金処理方法は、
前記電子機器が実行するメッセンジャーのチャットルームに入力中のメッセージから金額を認識する第1認識工程、
前記メッセージから前記金額が認識されると、前記チャットルームに送金機能を呼び出す第1呼び出し工程、および
前記電子機器のユーザの送金要請にしたがい、前記チャットルームの会話相手を送金対象者として前記金額に対する送金トランザクションを処理する第1処理工程
を含む、
プログラム。
【請求項2】
前記第1認識工程は、
前記チャットルームの入力ウィンドウに入力中のメッセージ内容の文脈を把握することによって前記金額を認識する、
請求項1に記載の
プログラム。
【請求項3】
前記第1認識工程は、
前記チャットルームの入力ウィンドウに入力中のメッセージから貨幣単位を示す特定の記号やキーワードを認識することによって前記金額を認識する、
請求項1に記載の
プログラム。
【請求項4】
前記第1呼び出し工程は、
前記送金対象者に前記金額を伝達する送金トランザクションのためのユーザインタフェース、および前記送金対象者に前記金額を要請する送金要請トランザクションのためのユーザインタフェースを活性化させる、
請求項1に記載の
プログラム。
【請求項5】
前記第1呼び出し工程は、
前記チャットルームがグループチャットルームの場合、前記チャットルームに含まれた会話相手のうちから少なくとも1人を前記送金対象者として選択するための会話相手リストを活性化させる、
請求項4に記載の
プログラム。
【請求項6】
前記第1処理工程は、
前記チャットルームが個別チャットルームの場合、前記チャットルームの会話相手を前記送金対象者として特定し、前記特定された送金対象者に前記金額を伝達する送金トランザクションまたは前記金額を要請する送金要請トランザクションを処理する、
請求項1に記載の
プログラム。
【請求項7】
前記第1処理工程は、
前記チャットルームがグループチャットルームの場合、前記チャットルームに含まれた会話相手のうちから少なくとも1人が前記送金対象者として選択され、前記選択された送金対象者に前記金額を伝達する送金トランザクションまたは前記金額を要請する送金要請トランザクションを処理する、
請求項1に記載の
プログラム。
【請求項8】
前記送金処理方法は、
前記電子機器のユーザが前記チャットルームに含まれたメッセージのうちから特定のメッセージを選択することに応答し、前記特定のメッセージに数字が含まれていると、前記チャットルームに送金機能を呼び出す第2呼び出し工程、および
前記電子機器のユーザの送金要請にしたがい、前記特定のメッセージを送った会話相手を送金対象者として前記特定のメッセージに含まれた数字を金額とする送金トランザクションを処理する第2処理工程
をさらに含む、請求項1に記載の
プログラム。
【請求項9】
前記送金処理方法は、
前記チャットルームに含まれたメッセージに数字が含まれている場合、該当の数字にリンクを適用し、リンクが適用された数字を送金のための金額として認識する第2認識工程
をさらに含む、請求項8に記載の
プログラム。
【請求項10】
前記送金処理方法は、
前記電子機器のユーザが前記チャットルームに含まれたメッセージのうちから特定のメッセージを選択することに応答し、前記チャットルームに送金機能を呼び出す第3呼び出し工程、および
前記電子機器のユーザの送金要請にしたがい、前記特定のメッセージを送った会話相手を送金対象者とする送金トランザクションを処理する第3処理工程
をさらに含む、請求項1に記載の
プログラム。
【請求項11】
電子機器が実行する送金処理方法であって、
前記電子機器が実行するメッセンジャーのチャットルームに入力中のメッセージから金額を認識する第1認識工程、
前記メッセージから前記金額が認識されると、前記チャットルームに送金機能を呼び出す第1呼び出し工程、および
前記電子機器のユーザの送金要請にしたがい、前記チャットルームの会話相手を送金対象者として前記金額に対する送金トランザクションを処理する第1処理工程
を含む、送金処理方法。
【請求項12】
電子機器において、
前記電子機器が実行するメッセンジャーのチャットルームに入力中のメッセージから金額を認識する認識手段、
前記メッセージから前記金額が認識されると、前記チャットルームに送金機能を呼び出す呼び出し手段、および
前記電子機器のユーザの送金要請にしたがい、前記チャットルームの会話相手を送金対象者として前記金額に対する送金トランザクションを処理する送金処理手段
を備える、電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
以下の説明は、メッセンジャー上で送金機能を提供する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的なコミュニケーションツールであるインスタントメッセンジャーは、メッセージやデータをリアルタイムで送受信することのできるソフトウェアであり、ユーザがメッセンジャー上に会話の相手を登録すると、リストに登録された相手とリアルタイムでメッセージをやり取りすることができる。
【0003】
このようなメッセンジャーでは、ユーザ同士が、写真、動画、ファイル、連絡先、位置、スケジュールなどのような多様な情報をチャットルームで共有できるようにする機能を支援しており、このような機能の他にも、最近では、メッセンジャー上のユーザ同士が、希望する金額を送金するための送金機能も支援している。
【0004】
例えば、特許文献1(公開日2002年3月28日)には、インスタントメッセンジャー上で送金または請求のような金融取引(決済)を相手方と行うことができる、インスタントメッセンジャーを利用した金融取引システムおよびその方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】韓国公開特許第10-2002-0023372号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
送金機能が搭載されたメッセンジャーにおいて、チャットルームに送信するメッセージを入力するときにメッセージ内容に金額が含まれている場合、送金機能を自動提供することができる方法およびシステムを提供する。
【0007】
送金機能が搭載されたメッセンジャーにおいて、チャットルーム内のメッセージ内容に数字が含まれている場合、メッセージに含まれた数字を金額として認識し、該当のメッセージの発送者に直ぐに送金することができる方法およびシステムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
電子機器が実行する送金処理方法であって、前記電子機器が実行するメッセンジャーのチャットルームに入力中のメッセージから金額を認識する第1認識工程、前記メッセージから前記金額が認識されると、前記チャットルームに送金機能を呼び出す第1呼び出し工程、および前記電子機器のユーザの送金要請にしたがい、前記チャットルームの会話相手を送金対象者として前記金額に対する送金トランザクションを処理する第1処理工程を含む、送金処理方法を提供する。
【0009】
電子機器において、前記電子機器が実行するメッセンジャーのチャットルームに入力中のメッセージから金額を認識する認識手段、前記メッセージから前記金額が認識されると、前記チャットルームに送金機能を呼び出す呼び出し手段、および前記電子機器のユーザの送金要請にしたがい、前記チャットルームの会話相手を送金対象者として前記金額に対する送金トランザクションを処理する送金処理手段を備える、電子機器を提供する。
【発明の効果】
【0010】
本発明の実施形態によると、送金機能が搭載されたメッセンジャーにおいて、チャットルームに送信するメッセージを入力するときにメッセージ内容に金額が含まれている場合、直ぐに送金機能を提供することにより、送金処理のための多くの段階を省略し、ユーザに利便性を提供することができる。
【0011】
本発明の実施形態によると、送金機能が搭載されたメッセンジャーにおいて、チャットルーム内のメッセージ内容に数字が含まれている場合、メッセージに含まれた数字を金額として自動認識し、該当のメッセージの発送者に直ぐに送金できるようにする機能を提供することにより、送金処理のための多くの段階を省略し、ユーザに利便性を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の一実施形態における、ネットワーク環境の例を示した図である。
【
図2】本発明の一実施形態における、電子機器およびサーバの内部構成を説明するためのブロック図である。
【
図3】本発明の一実施形態における、メッセンジャーを利用した送金処理システムを示した図である。
【
図4】本発明の一実施形態における、ユーザ同士の送金処理過程を説明するための例示図である。
【
図5】本発明の一実施形態における、電子機器のプロセッサが含むことのできる構成要素の例を示したブロック図である。
【
図6】本発明の一実施形態における、電子機器が実行することのできる方法の例を示したフローチャートである。
【
図7】本発明の一実施形態における、送金処理過程の一例を説明するための例示図である。
【
図8】本発明の一実施形態における、送金処理過程の一例を説明するための例示図である。
【
図9】本発明の一実施形態における、送金処理過程の一例を説明するための例示図である。
【
図10】本発明の一実施形態における、電子機器が実行することのできる方法の他の例を示したフローチャートである。
【
図11】本発明の一実施形態における、送金処理過程の他の例を説明するための例示図である。
【
図12】発明の一実施形態における、送金処理過程の他の例を説明するための例示図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
電子機器が実行する送金処理方法であって、前記電子機器が実行するメッセンジャーのチャットルームに入力中のメッセージから金額を認識する第1認識工程、前記メッセージから前記金額が認識されると、前記チャットルームに送金機能を呼び出す第1呼び出し工程、および前記電子機器のユーザの送金要請にしたがい、前記チャットルームの会話相手を送金対象者として前記金額に対する送金トランザクションを処理する第1処理工程を含む、送金処理方法を提供する。
【0014】
一側面によると、前記第1認識工程は、前記チャットルームの入力ウィンドウに入力中のメッセージ内容の文脈を把握することによって前記金額を認識してよい。
【0015】
他の側面によると、前記第1認識工程は、前記チャットルームの入力ウィンドウに入力中のメッセージから貨幣単位を示す特定の記号やキーワードを認識することによって前記金額を認識してよい。
【0016】
また他の側面によると、前記第1呼び出し工程は、前記送金対象者に前記金額を伝達する送金トランザクションのためのユーザインタフェース、および前記送金対象者に前記金額を要請する送金要請トランザクションのためのユーザインタフェースを活性化させてよい。
【0017】
また他の側面によると、前記第1呼び出し工程は、前記チャットルームがグループチャットルームの場合、前記チャットルームに含まれた会話相手のうちの少なくとも1人を前記送金対象者として選択するための会話相手リストを活性化させてよい。
【0018】
また他の側面によると、前記第1処理工程は、前記チャットルームが個別チャットルームの場合、前記チャットルームの会話相手を前記送金対象者として特定し、前記特定された送金対象者に前記金額を伝達する送金トランザクションまたは前記金額を要請する送金要請トランザクションを処理してよい。
【0019】
また他の側面によると、前記第1処理工程は、前記チャットルームがグループチャットルームの場合、前記チャットルームに含まれた会話相手のうちから少なくとも1人が前記送金対象者として選択され、前記選択された送金対象者に前記金額を伝達する送金トランザクションまたは前記金額を要請する送金要請トランザクションを処理してよい。
【0020】
また他の側面によると、前記送金処理方法は、前記電子機器のユーザが前記チャットルームに含まれたメッセージのうちから特定のメッセージを選択することに応答し、前記特定のメッセージに数字が含まれていると、前記チャットルームに送金機能を呼び出す第2呼び出し工程、および前記電子機器のユーザの送金要請にしたがい、前記特定のメッセージを送信した会話相手を送金対象者とし、前記特定のメッセージに含まれた数字を金額とする送金トランザクションを処理する第2処理工程をさらに含んでよい。
【0021】
また他の側面によると、前記送金処理方法は、前記チャットルームに含まれたメッセージに数字が含まれている場合、該当の数字にリンクを適用し、リンクが適用された数字を送金のための金額として認識する第2認識工程をさらに含んでよい。
【0022】
さらに他の側面によると、前記送金処理方法は、前記電子機器のユーザが前記チャットルームに含まれたメッセージのうちから特定のメッセージを選択することに応答し、前記チャットルームに送金機能を呼び出す第3呼び出し工程、および前記電子機器のユーザの送金要請にしたがい、前記特定のメッセージを送った会話相手を送金対象者とする送金トランザクションを処理する第3処理工程をさらに含んでよい。
【0023】
前記送金処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを提供する。
【0024】
電子機器において、前記電子機器が実行するメッセンジャーのチャットルームに入力中のメッセージから金額を認識する認識手段、前記メッセージから前記金額が認識されると、前記チャットルームに送金機能を呼び出す呼び出し手段、および前記電子機器のユーザの送金要請にしたがい、前記チャットルームの会話相手を送金対象者として前記金額に対する送金トランザクションを処理する送金処理手段を備える、電子機器を提供する。
<発明の詳細>
【0025】
以下、本発明の実施形態について、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
【0026】
本発明の実施形態は、メッセンジャーで送金機能を提供する技術に関する。本明細書で具体的に開示される事項などを含む実施形態は、送金機能が搭載されたメッセンジャーにおいてメッセージ内容を認識して送金機能を自動提供することができ、これによって利便性、効率性、時間短縮、費用節減などの側面において相当な長所を達成することができる。
【0027】
図1は、本発明の一実施形態における、ネットワーク環境の例を示した図である。
図1のネットワーク環境は、複数の電子機器110、120、130、140、複数のサーバ150、160、およびネットワーク170を含む例を示している。このような
図1は、発明の説明のための一例に過ぎず、電子機器の数やサーバの数が
図1のように限定されることはない。
【0028】
複数の電子機器110、120、130、140は、コンピュータシステムによって実現される固定端末や移動端末であってよい。複数の電子機器110、120、130、140の例としては、スマートフォン、携帯電話、ナビゲーション、PC(personal computer)、ノート型PC、デジタル放送用端末、PDA(Personal Digital Assistant)、PMP(Portable Multimedia Player)、タブレット、ゲームコンソール、ウェアラブルデバイス、IoT(internet of things)デバイス、VR(virtual reality)デバイス、AR(augmented reality)デバイスなどがある。一例として、
図1では、電子機器110の例としてスマートフォンを示しているが、本発明の実施形態において、電子機器110は、実質的に無線または有線通信方式を利用し、ネットワーク170を介して他の電子機器120、130、140および/またはサーバ150、160と通信することのできる多様な物理的なコンピュータシステムのうちの1つを意味してよい。
【0029】
通信方式が限定されることはなく、ネットワーク170が含むことのできる通信網(一例として、移動通信網、有線インターネット、無線インターネット、放送網、衛星網など)を利用する通信方式だけではなく、機器間の近距離無線通信が含まれてよい。例えば、ネットワーク170は、PAN(personal area network)、LAN(local area network)、CAN(campus area network)、MAN(metropolitan area network)、WAN(wide area network)、BBN(broadband network)、インターネットなどのネットワークのうちの1つ以上の任意のネットワークを含んでよい。さらに、ネットワーク170は、バスネットワーク、スターネットワーク、リングネットワーク、メッシュネットワーク、スター-バスネットワーク、ツリーまたは階層的ネットワークなどを含むネットワークトポロジのうちの任意の1つ以上を含んでもよいが、これらに限定されることはない。
【0030】
サーバ150、160それぞれは、複数の電子機器110、120、130、140とネットワーク170を介して通信して命令、コード、ファイル、コンテンツ、サービスなどを提供する1つ以上のコンピュータ装置によって実現されてよい。例えば、サーバ150は、ネットワーク170を介して接続した複数の電子機器110、120、130、140に第1サービスを提供するシステムであってよく、サーバ160も、ネットワーク170を介して接続した複数の電子機器110、120、130、140に第2サービスを提供するシステムであってよい。より具体的な例として、サーバ150は、複数の電子機器110、120、130、140においてインストールされて実行されるコンピュータプログラムであるアプリケーションを通じ、該当のアプリケーションが目的とするサービス(一例として、インスタントメッセージサービス(Instant Message Service:IMS)など)を第1サービスとして複数の電子機器110、120、130、140に提供してよい。他の例として、サーバ160は、上述したアプリケーションのインストールおよび実行のためのファイルを複数の電子機器110、120、130、140に配布するサービスを第2サービスとして提供してよい。
【0031】
図2は、本発明の一実施形態における、電子機器およびサーバの内部構成を説明するためのブロック図である。
図2では、電子機器に対する例として電子機器110の内部構成およびサーバ150の内部構成について説明する。また、他の電子機器120、130、140やサーバ160も、上述した電子機器110またはサーバ150と同一または類似の内部構成を有してよい。
【0032】
電子機器110およびサーバ150は、メモリ211、221、プロセッサ212、222、通信モジュール213、223、および入力/出力インタフェース214、224を含んでよい。メモリ211、221は、非一時的なコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、RAM(random access memory)、ROM(read only memory)、ディスクドライブ、SSD(solid state drive)、フラッシュメモリ(flash memory)などのような永続的大容量記録装置を含んでよい。ここで、ROM、SSD、フラッシュメモリ、ディスクドライブのような永続的大容量記録装置は、メモリ211、221とは区分される別の永続的記録装置として電子機器110やサーバ150に含まれてもよい。また、メモリ211、221には、オペレーティングシステムと、少なくとも1つのプログラムコード(一例として、電子機器110においてインストールされて実行されるブラウザや特定のサービスの提供のために電子機器110にインストールされるアプリケーションなどのためのコード)が記録されてよい。このようなソフトウェア構成要素は、メモリ211、221とは別のコンピュータ読み取り可能な記録媒体からロードされてよい。このような別のコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、フロッピー(登録商標)ドライブ、ディスク、テープ、DVD/CD-ROMドライブ、メモリカードなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体を含んでよい。他の実施形態において、ソフトウェア構成要素は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体ではない通信モジュール213、223を通じてメモリ211、221にロードされてもよい。例えば、少なくとも1つのプログラムは、開発者またはアプリケーションのインストールファイルを配布するファイル配布システム(一例として、上述したサーバ160)がネットワーク170を介して提供するファイルによってインストールされるコンピュータプログラム(一例として、上述したアプリケーション)に基づいてメモリ211、221にロードされてよい。
【0033】
プロセッサ212、222は、基本的な算術、ロジック、および入出力演算を実行することにより、コンピュータプログラムの命令を処理するように構成されてよい。命令は、メモリ211、221または通信モジュール213、223によって、プロセッサ212、222に提供されてよい。例えば、プロセッサ212、222は、メモリ211、221のような記録装置に記録されたプログラムコードにしたがって受信される命令を実行するように構成されてよい。
【0034】
通信モジュール213、223は、ネットワーク170を介して電子機器110とサーバ150とが互いに通信するための機能を提供してもよいし、電子機器110および/またはサーバ150が他の電子機器(一例として、電子機器120)または他のサーバ(一例として、サーバ160)と通信するための機能を提供してもよい。一例として、電子機器110のプロセッサ212がメモリ211のような記録装置に記録されたプログラムコードにしたがって生成した要求が、通信モジュール213の制御にしたがってネットワーク170を介してサーバ150に伝達されてよい。これとは逆に、サーバ150のプロセッサ222の制御にしたがって提供される制御信号や命令、コンテンツ、ファイルなどが、通信モジュール223とネットワーク170を経て電子機器110の通信モジュール213を通じて電子機器110に受信されてよい。例えば、通信モジュール213を通じて受信されたサーバ150の制御信号や命令、コンテンツ、ファイルなどは、プロセッサ212やメモリ211に伝達されてよく、コンテンツやファイルなどは、電子機器110がさらに含むことのできる記録媒体(上述した永続的記録装置)に記録されてよい。
【0035】
入力/出力インタフェース214は、入力/出力装置215とのインタフェースのための手段であってよい。例えば、入力装置は、キーボード、マウス、マイクロフォン、カメラなどの装置を、出力装置は、ディスプレイ、スピーカ、触覚フィードバックデバイスなどのような装置を含んでよい。他の例として、入力/出力インタフェース214は、タッチスクリーンのように入力と出力のための機能が1つに統合された装置とのインタフェースのための手段であってもよい。入力/出力装置215は、電子機器110と1つの装置で構成されてもよい。また、サーバ150の入力/出力インタフェース224は、サーバ150に接続するかサーバ150が含むことのできる入力または出力のための装置(図示せず)とのインタフェースのための手段であってよい。より具体的な例として、電子機器110のプロセッサ212がメモリ211にロードされたコンピュータプログラムの命令を処理するにあたり、サーバ150や電子機器120が提供するデータを利用して構成されるサービス画面やコンテンツが、入力/出力インタフェース214を通じてディスプレイに表示されてよい。
【0036】
また、他の実施形態において、電子機器110およびサーバ150は、
図2の構成要素よりも多くの構成要素を含んでもよい。しかし、大部分の従来技術的構成要素を明確に図に示す必要はない。例えば、電子機器110は、上述した入力/出力装置215のうちの少なくとも一部を含むように実現されてもよいし、トランシーバ、GPS(Global Positioning System)モジュール、カメラ、各種センサ、データベースなどのような他の構成要素をさらに含んでもよい。より具体的な例として、電子機器110がスマートフォンである場合、一般的にスマートフォンが含んでいる加速度センサやジャイロセンサ、カメラモジュール、物理的な各種ボタン、タッチパネルを利用したボタン、入力/出力ポート、振動のための振動器などのような多様な構成要素が、電子機器110にさらに含まれるように実現されてよい。
【0037】
図3は、本発明の一実施形態における、メッセンジャーを利用した送金処理システムを示した図である。
【0038】
本発明の一実施形態に係る送金処理システムは、複数のユーザ端末、すなわち、複数の電子機器110、120、130を対象にインスタントメッセージサービスを提供するサーバ150(以下、「IMSサーバ」と称する)、およびIMSサーバ150と連動して送金サービスを提供するサーバ160(以下、「送金サーバ」と称する)を含んでよい。
【0039】
複数のユーザ端末110、120、130は、スマートフォンやタブレットなどのようなモバイルコンピュータ装置またはPCを含んでよい。
【0040】
複数のユーザ端末110、120、130それぞれにはインスタントメッセンジャーアプリケーションがインストールされてよく、複数のユーザ端末110、120、130はIMSサーバ150と通信してよい。ユーザは、インスタントメッセンジャーアプリケーションを利用してソーシャル関係を形成してよく、リアルタイムでインスタントメッセージを送信/受信してよい。ここで、ソーシャル関係は、ユーザそれぞれの友だちリスト(バディリスト)で表現されてよく、複数のユーザ端末110、120、130は、それぞれの友だちリストおよびチャットルームに関する情報を同期化するためにIMSサーバ150と通信してよい。
【0041】
ユーザは、インスタントメッセージサービスの提供を受けるとともに、送金処理を実行するためにインスタントメッセンジャーアプリケーションに搭載された送金機能を活用してよい。例えば、ユーザは、インスタントメッセージサービスによって形成された友だちリストに含まれた相手に送金したり、または相手に送金を要請したりしてよい。このようなユーザの送金トランザクションは多様な状況で発生するようになるが、本発明の実施形態では、少なくとも以下の2つの送金トランザクションを支援する。
【0042】
ユーザの送金トランザクションの例:ユーザが希望する金額を少なくとも1人の相手に伝達する送金トランザクション、またはユーザが希望する金額を少なくとも1人の相手に要請する送金要請トランザクション
【0043】
また、ユーザがインスタントメッセージサービスの提供を受けるとともに、送金処理を実行するために、インスタントメッセージサービスに対するアカウントと送金アカウントは互いにマッピングされる。すなわち、IMSサーバ150は、ユーザそれぞれのインスタントメッセージサービスに対するアカウントを格納し、送金サーバ160は、ユーザそれぞれの送金アカウントを格納する。このとき、インスタントメッセージサービスに対するアカウントと送金アカウントは、互いにマッピングされたまま保持される。
【0044】
図4は、ユーザ端末同士の送金処理過程を説明するための例示図である。
【0045】
図4を参照すると、ユーザ端末A(110)は、IMSで友だちリストに含まれたユーザ端末B(120)と送金トランザクションを実行してよい。例えば、ユーザ端末A(110)は、自身の送金アカウントに登録された価値(value)内で、希望する金額をユーザ端末B(120)に振り込んでよい。一例として、ユーザ端末A(110)の送金アカウントに登録された価値(value)の一部または全部は、外部金融機関1(401)および外部金融機関2(402)を経ずにユーザ端末B(120)に伝達されてよい。すなわち、ユーザ端末A(110)の送金アカウントに登録された価値の一部または全部がユーザ端末B(120)に伝達されることに応答し、送金処理システム(
図3に示されたIMSサーバ150および送金サーバ160を含む)は、ユーザ端末B(120)の送金アカウントをアップデートする。ユーザ端末B(120)がユーザ端末A(110)から伝達された価値を実際の貨幣に交換しようとする場合にも、外部金融機関1(401)および外部金融機関2(402)との相互作用は発生しなくてよい。より具体的に、送金処理システムは、ユーザ端末B(120)と同じように、ユーザ端末B(120)の銀行口座が登録された外部金融機関2(402)の銀行口座を所有しており、ユーザ端末B(120)がユーザ端末A(110)から伝達された価値を実際の貨幣に交換しようとする場合、送金処理システムの銀行口座からユーザ端末B(120)の銀行口座に実際の貨幣が伝達される。このような過程により、外部金融機関1(401)および外部金融機関2(402)との直接的な相互作用がなくても、ユーザ端末A(110)からユーザ端末B(120)に伝達された価値が実際の貨幣としてユーザ端末B(120)に提供されるようになる。
【0046】
また、ユーザ端末A(110)は、希望する金額の振込みをユーザ端末B(110)に要請してもよい。これだけでなく、ユーザ端末A、B(110、120)は、外部金融機関401、402を利用して送金アカウントに登録された価値を増加させるために資金を預金してもよく、送金アカウントに登録された価値を、外部金融機関401、402を利用して実際の貨幣に交換してもよい。
【0047】
また、ユーザ端末A、B(110、120)は、オンライン販売者やオフライン販売者(図示せず)に対し、送金アカウントを利用して決済手続きを実行してもよい。このとき、送金アカウントは、ユーザ端末A、B(110、120)によって登録された銀行口座やクレジットカードと連結していてよく、決済が完了すれば、外部金融機関401、402によって精算手続きが実行される。
【0048】
また、ユーザ端末A(110)とユーザ端末B(120)は、政策的に許容される範囲内または送金アカウントによって登録された価値内での送金や送金要請のような送金トランザクションを実行してよい。このとき、送金アカウントを所持するユーザ端末同士では、外部金融機関401、402とは独立的に、送金サーバ160を含む送金プラットホーム内で価値の伝達が完成する。例えば、ユーザ端末A(110)が送金アカウントに登録された1ドルをユーザ端末B(120)に送金した場合、ユーザ端末A(110)の外部金融機関1(401)からユーザ端末B(120)の外部金融機関2(402)に資金が伝達されるのではなく、ユーザ端末A(110)の送金アカウントからユーザ端末B(120)の送金アカウントに1ドルの価値が直接伝達されてよい。
【0049】
特に、本発明では、メッセンジャーのチャットルームで会話をしながら、即時に送金できる利便機能を提供することが可能である。以下では、メッセンジャーでメッセージ内容を認識して送金機能を自動提供する方法およびシステムの具体的な実施形態について説明する。
【0050】
図5は、本発明の一実施形態における、電子機器のプロセッサが含むことのできる構成要素の例を示したブロック図であり、
図6は、本発明の一実施形態における、電子機器が実行することのできる方法の例を示したフローチャートである。
【0051】
本実施形態に係る電子機器110には、コンピュータが実現する送金処理システムが構成されてよい。一例として、送金処理システムは、インスタントメッセンジャーアプリケーションのイン-アプリ(in-app)形態で構成されて前記メッセンジャー上で動作が可能なように実現されてよく、場合によっては、サーバ150、160との連動によってメッセンジャーを利用した送金サービスが提供されてよい。
【0052】
電子機器110にインストールされたアプリケーションが提供する命令に基づき、電子機器110が実現する送金処理システムは、送金処理方法を実行してよい。
図6に係る送金処理方法を実行するために、電子機器110のプロセッサ212は、構成要素として、
図5に示すように、認識部510、呼び出し部520、および送金処理部530を備えてよい。実施形態によって、プロセッサ212の構成要素は、選択的にプロセッサ212に含まれても除外されてもよい。また、実施形態によって、プロセッサ212の構成要素は、プロセッサ212の機能の表現のために分離されても併合されてもよい。
【0053】
このようなプロセッサ212およびプロセッサ212の構成要素は、
図6の送金処理方法が含む段階610~640を実行するように電子機器110を制御してよい。例えば、プロセッサ212およびプロセッサ212の構成要素は、メモリ211が含むオペレーティングシステムのコードと少なくとも1つのプログラムのコードとによる命令を実行するように実現されてよい。
【0054】
ここで、プロセッサ212の構成要素は、電子機器110に格納されたプログラムコードが提供する命令(一例として、電子機器110が実行するアプリケーションが提供する命令)にしたがってプロセッサ212によって実行される、プロセッサ212の互いに異なる機能の表現であってよい。例えば、電子機器110がメッセンジャーのチャットルームに入力されたメッセージ内容を認識するように上述した命令にしたがって電子機器110を制御するプロセッサ212の機能的表現として、認識部510が利用されてよい。
【0055】
段階610で、プロセッサ212は、電子機器110の制御と関連する命令がロードされたメモリ211から必要な命令を読み取ってよい。この場合、前記読み取られた命令は、以下で説明される段階620~640をプロセッサ212が実行するように制御するための命令を含んでよい。
【0056】
段階620で、認識部510は、電子機器110が実行するメッセンジャーのチャットルームに入力中のメッセージ内容から送金のための金額を認識してよい。一例として、認識部510は、チャットルームの入力ウィンドウに該当のチャットルームに送るメッセージが入力されるとき、入力中のメッセージ内容の文脈を把握することにより、入力ウィンドウにメッセージとして作成中の金額を認識してよい。他の例として、認識部510は、チャットルームの入力ウィンドウに該当のチャットルームに送るメッセージが入力されるとき、貨幣単位を示す特定の記号やキーワード(例えば、ウォン、¥、KRW、ドル、$、USDなど)を認識することにより、入力ウィンドウにメッセージとして作成中の金額を認識してよい。
【0057】
段階630で、呼び出し部520は、メッセージ内容から金額が認識されると、該当のチャットルームに送金機能を直ぐに呼び出してよい。呼び出し部520は、チャットルームの入力ウィンドウに金額が作成されると、該当のチャットルームで直ぐに送金機能を利用できるように、送金機能のユーザインタフェース(UI)を呼び出してよい。言い換えれば、呼び出し部520は、入力中のキーワードに対応して絵文字の一種であるスタンプや自動補完などを推測する機能と同じように、チャットルームの入力ウィンドウで作成中のメッセージが金額に該当する場合には送金機能を直ぐに活性化させてよい。
【0058】
段階640で、送金処理部530は、電子機器110のユーザの送金要請にしたがい、チャットルームに含まれた会話相手のうちから少なくとも1人を対象とし、メッセージ内容から認識された金額に対応する送金トランザクションを処理してよい。一例として、送金処理部530は、送金UIによるユーザの送金要請にしたがい、チャットルームに含まれた会話相手を送金対象者として自動特定し、段階620で認識された金額に対する送金トランザクションまたは送金要請トランザクションを処理してよい。他の例として、送金処理部530は、送金UIで提供されるチャットルームの会話相手リストのうち、ユーザによって少なくとも1人の送金対象者が選択され、選択された送金対象者に、段階620で認識された金額に対する送金トランザクションまたは送金要請トランザクションを処理してよい。
【0059】
したがって、本発明に係る送金処理システムおよび送金処理方法は、メッセンジャーのチャットルームに送るメッセージを入力するときにメッセージ内容に金額が含まれている場合、送金機能を直ぐに利用することができ、利便性を提供することができる。
【0060】
図7~9は、本発明の一実施形態における、送金処理過程の一例を説明するための例示図である。
【0061】
図7は、電子機器110を含んだ10人のユーザが参加しているメッセンジャーチャットルーム700を示している。このとき、メッセンジャーチャットルーム700は、電子機器110、例えば、スマートフォンに表示される画面であってよい。
【0062】
図7を参照すると、電子機器110のプロセッサ212は、ユーザがメッセンジャーチャットルーム700のメッセージ入力ウィンドウ701に金額を入力した場合、これを認識し、直ぐに送金機能を利用できるように送金UIを自動で呼び出す。このとき、送金UIは、メッセンジャーチャットルーム700に含まれた会話相手のうちから少なくとも1人を送金対象者として選択するための会話相手リスト710、送金対象者に送金をするトランザクションのための「送金する」UI720、送金対象者に送金要請トランザクションのための「送金要請」UI730などを含んでよい。
【0063】
このとき、メッセンジャーチャットルーム700が、少なくとも3人以上が含まれたグループチャットルームの場合には会話相手リスト710を提供し、1対1のチャットルームの場合には会話相手リスト710は省略してよい。また、ユーザが会話相手リスト710から少なくとも1人以上を選択した場合には選択された会話相手を送金対象者として特定し、選択されなかった場合には会話相手リスト710に含まれた全体を送金対象者として特定してよい。
【0064】
電子機器110のプロセッサ212は、ユーザがメッセージ入力ウィンドウ701に入力するテキストから金額が認識されると、チャットルーム内の会話相手に送金するか送金要請することが可能な機能を直ぐに提供してよく、メッセージ入力ウィンドウ701にテキストが追加入力されると、送金のニーズがないものと判断し、送金機能に連結するフローを終了するとともに送金UIは隠し処理する。
【0065】
電子機器110のプロセッサ212は、ユーザが会話相手リスト710から少なくとも1人以上を選択して「送金する」UI720を入力した場合、
図8に示すように、送金情報確認のための送金確認画面820を提供してよい。送金確認画面820は、金額や送金対象者などを確認あるいは修正するためのユーザインタフェースで構成されるものであって、お金を受け取る人として特定された送金対象者リスト801、送金対象者を追加するための「追加」UI802、送金金額を確認するか新たに入力するための金額入力ウィンドウ803、金額入力ウィンドウ803に入力された金額を送金対象者リスト801に含まれた人数で割って処理するための分割UI804などを含んでよい。
【0066】
送金対象者リスト801は、会話相手リスト710から選択された送金対象者で構成され、個別に削除可能なUIを含んでよい。「追加」UI802を入力する場合、メッセンジャーチャットルーム700に含まれた会話相手リスト710に再びアクセスして送金対象者を追加したり修正したりできる。金額入力ウィンドウ803には、メッセンジャーチャットルーム700のメッセージ入力ウィンドウ701に入力された金額がそのまま入力されてよく、修正や新たに入力可能なUIを含んでよい。
【0067】
電子機器110のプロセッサ212は、ユーザが送金確認画面820で「送金する」UI805を入力すると、送金対象者リスト801に含まれた送金対象者に、金額入力ウィンドウ803に入力された金額に対する送金トランザクションを処理してよい。電子機器110のプロセッサ212は、お金を受け取る人に送金トランザクションによる送金メッセージを発送してよく、このとき、送金メッセージは、送金対象者それぞれの個別チャットルーム800-1、800-2に表示されてよい。この他にも、メッセンジャーチャットルーム700がグループチャットルームの場合、送金メッセージはグループチャットルームに表示されてよく、グループチャットルームであったとしても、送金メッセージが電子機器110のユーザと送金対象者だけに伝達されて表示されるようにすることも可能である。
【0068】
また、電子機器110のプロセッサ212は、ユーザが
図7の会話相手リスト710から少なくとも1人以上を選択して「送金要請」UI730を入力した場合、
図9に示すように、送金情報確認のための送金確認画面930を提供してよい。送金確認画面930は、金額や送金対象者などを確認あるいは修正をするためのユーザインタフェースで構成されるものであって、お金を要請する人として特定された送金対象者リスト901、送金対象者を追加するための「追加」UI902、要請する金額を確認するか新たに入力するための金額入力ウィンドウ903、金額入力ウィンドウ903に入力された金額を送金対象者リスト901に含まれた人数で割って処理するための分割UI904などを含んでよい。
【0069】
同じように、送金対象者リスト901は、会話相手リスト710から選択された送金対象者で構成され、個別に削除可能なUIを含んでよい。「追加」UI902を入力する場合、メッセンジャーチャットルーム700に含まれた会話相手リスト710に再びアクセスして送金対象者を追加したり修正したりできる。金額入力ウィンドウ903には、メッセンジャーチャットルーム700のメッセージ入力ウィンドウ701に入力された金額がそのまま入力されてよく、修正や新たに入力可能なUIを含んでよい。
【0070】
電子機器110のプロセッサ212は、ユーザが送金確認画面930で「送金要請」UI905を入力すると、送金対象者リスト901に含まれた送金対象者に、金額入力ウィンドウ903に入力された金額に対する送金要請トランザクションを処理してよい。電子機器110のプロセッサ212は、お金を要請する人に送金要請トランザクションによる送金メッセージを発送してよく、このとき、送金メッセージは、送金対象者それぞれの個別チャットルーム900-1、900-2に表示されてよい。この他にも、メッセンジャーチャットルーム700がグループチャットルームの場合、送金メッセージがグループチャットルームに表示されてもよく、グループチャットルームであったとしても、送金メッセージが電子機器110のユーザと送金対象者だけに伝達されて表示されるようにすることも可能である。
【0071】
従来には、メッセンジャーで会話をしている途中に会話相手に送金ニーズが生じた場合、該当のチャットルームから退出した後に送金機能を別途で実行させ、会話相手を検索して送金対象者として設定し、金額を直接入力した後に送金するという方式のように、会話中の送金のためには多くの段階を経なければならなかった。
【0072】
ところが、本発明では、入力中のキーワードに対してスタンプ推薦機能や自動補完機能を提供するのと同じように、チャットルームのメッセージ入力ウィンドウに金額が入力されると送金機能を直ぐに実行させ、このときの会話相手を送金対象者として自動特定し、金額もメッセージ入力ウィンドウに入力された金額が自動入力されることにより、送金処理のための段階を短縮させることができる。
【0073】
図10は、本発明の一実施形態における、電子機器が実行することのできる方法の他の例を示したフローチャートである。
【0074】
段階1010で、プロセッサ212は、電子機器110の制御と関連する命令がロードされたメモリ211から必要な命令を読み取ってよい。この場合、前記読み取られた命令は、以下で説明される段階1020~1040をプロセッサ212が実行するように制御するための命令を含んでよい。
【0075】
段階1020で、認識部510は、電子機器110が実行するメッセンジャーのチャットルームに含まれたメッセージのうち、電子機器110のユーザから数字が含まれたメッセージが選択されると、該当の数字を送金のための金額として認識してよい。認識部510は、メッセンジャーのチャットルームでやり取りする会話メッセージに数字が含まれる場合、該当の数字にリンクを適用し、リンクが適用された数字を金額として認識してよい。
【0076】
段階1030で、呼び出し部520は、電子機器110のユーザが選択したメッセージから金額が認識されると、該当のチャットルームに直ぐに送金機能を呼び出してよい。呼び出し部520は、メッセンジャーのチャットルームでやり取りした会話メッセージのうち、電子機器110のユーザが特定のメッセージを選択することに応答し、選択されたメッセージに数字が含まれている場合、該当のチャットルームで送金機能を直ぐに利用できるように送金機能のユーザインタフェース(UI)を呼び出してよい。
【0077】
段階1040で、送金処理部530は、電子機器110のユーザの送金要請にしたがい、電子機器110のユーザが選択したメッセージを送った会話相手(メッセージ発送者)を送金対象者とし、該当のメッセージから認識された金額に対応する送金トランザクションを処理してよい。言い換えれば、送金処理部530は、数字が含まれた会話メッセージを送信した会話相手を送金対象者とし、該当の会話メッセージに含まれた数字を金額として送金トランザクションを処理できるようになる。
【0078】
したがって、本発明に係る送金処理システムおよび送金処理方法は、メッセンジャーのチャットルームでやり取りした会話内容の数字を金額として見なして送金機能を直ぐに利用することができ、利便性を提供することができる。
【0079】
上述では、数字が含まれたメッセージに対し、該当のメッセージを選択することに応答して送金機能を直ぐに実行させることを説明しているが、これに限定されることはなく、数字の有無とは関係なく、メッセージを選択することに応答して無条件に送金機能を実行させることも可能である。このとき、選択されたメッセージの発送者を送金対象者として自動特定し、ユーザから金額入力を受けて送金トランザクションを処理してよい。
【0080】
図11および
図12は、本発明の一実施形態における、送金処理過程の他の例を説明するための例示図である。
【0081】
図11は、電子機器110を含んだ10人のユーザが参加しているメッセンジャーチャットルーム1100を示している。このとき、メッセンジャーチャットルーム1100は、電子機器110、例えば、スマートフォンに表示される画面であってよい。
【0082】
図11を参照すると、電子機器110のプロセッサ212は、ユーザがメッセンジャーチャットルーム1100に含まれたメッセージのうちから数字1101の含まれたメッセージ1110を選択した場合、メッセージ1110から数字1101を認識して送金機能を直ぐに実行させてよい。
【0083】
一例として、
図12に示すように、電子機器110のプロセッサ212は、ユーザがメッセンジャーチャットルーム1100から数字1101の含まれたメッセージ1110を選択した場合、送金機能を直ぐに実行させ、送金情報確認のための送金確認画面1240を提供してよい。
【0084】
送金確認画面1240は、金額と送金対象者を確認するためのユーザインタフェースで構成されるものであって、送金対象者に関する情報1201、送金金額を確認するか新たに入力するための金額入力ウィンドウ1203などを含んでよい。このとき、送金対象者に関する情報1201には、メッセージ1110を送信した会話相手に関する情報が自動入力され、金額入力ウィンドウ1203には、メッセージ1110に含まれた数字が金額としてそのまま入力されてよく、修正や新たに入力可能なUIを含んでよい。
【0085】
電子機器110のプロセッサ212は、ユーザが送金確認画面1240で「送金する」UI1205を入力すると、メッセージ1110を送った会話相手を送金対象者とし、金額入力ウィンドウ1203に入力された金額に対する送金トランザクションを処理してよい。電子機器110のプロセッサ212は、お金を受け取る人に送金トランザクションによる送金メッセージを発送してよく、このとき、送金メッセージは、送金対象者との個別チャットルーム1200に表示されてよい。この他にも、メッセンジャーチャットルーム1100がグループチャットルームの場合、送金メッセージがグループチャットルームに表示されてもよいし、グループチャットルームであったとしても、送金メッセージが電子機器110のユーザと送金対象者だけに伝達されて表示されるようにすることも可能である。
【0086】
従来には、相手から受け取った会話メッセージに金額に対する送金要請がある場合、該当のチャットルームから退出した後に送金機能を別途で実行させ、送金要請をした相手を検索して送金対象者として選択し、相手が要請した金額を直接入力した後に送金するという方式のように、会話の途中に送金するためには多くの段階を経なければならなかった。
【0087】
本発明では、相手から受け取った会話メッセージに含まれた数字を金額として見なし、該当のメッセージが選択されたときには送金機能を直ぐに実行させ、このときの相手を送金対象者として自動特定し、金額もメッセージに含まれた数字を金額として自動入力することにより、送金処理のための段階を短縮させることができる。
【0088】
上述した装置は、ハードウェア構成要素、ソフトウェア構成要素、および/またはハードウェア構成要素とソフトウェア構成要素との組み合わせによって実現されてよい。例えば、実施形態で説明された装置および構成要素は、プロセッサ、コントローラ、ALU(arithmetic logic unit)、デジタル信号プロセッサ、マイクロコンピュータ、FPGA(field programmable gate array)、PLU(programmable logic unit)、マイクロプロセッサ、または命令を実行して応答することができる様々な装置のように、1つ以上の汎用コンピュータまたは特殊目的コンピュータを利用して実現されてよい。処理装置は、オペレーティングシステム(OS)およびOS上で実行される1つ以上のソフトウェアアプリケーションを実行してよい。また、処理装置は、ソフトウェアの実行に応答し、データにアクセスし、データを記録、操作、処理、および生成してもよい。理解の便宜のために、1つの処理装置が使用されるとして説明される場合もあるが、当業者は、処理装置が複数個の処理要素および/または複数種類の処理要素を含んでもよいことが理解できるであろう。例えば、処理装置は、複数個のプロセッサまたは1つのプロセッサおよび1つのコントローラを含んでよい。また、並列プロセッサのような、他の処理構成も可能である。
【0089】
ソフトウェアは、コンピュータプログラム、コード、命令、またはこれらのうちの1つ以上の組み合わせを含んでもよく、思うままに動作するように処理装置を構成したり、独立的または集合的に処理装置に命令したりしてよい。ソフトウェアおよび/またはデータは、処理装置に基づいて解釈されたり、処理装置に命令またはデータを提供したりするために、いかなる種類の機械、コンポーネント、物理装置、コンピュータ記録媒体または装置に具現化されてよい。ソフトウェアは、ネットワークによって接続されたコンピュータシステム上に分散され、分散された状態で記録されても実行されてもよい。ソフトウェアおよびデータは、1つ以上のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてよい。
【0090】
実施形態に係る方法は、多様なコンピュータ手段によって実行可能なプログラム命令の形態で実現されてコンピュータ読み取り可能な媒体に記録されてよい。ここで、媒体は、コンピュータ実行可能なプログラムを継続して記録するものであっても、実行またはダウンロードのために一時記録するものであってもよい。また、媒体は、単一または複数のハードウェアが結合した形態の多様な記録手段または格納手段であってよく、あるコンピュータシステムに直接接続する媒体に限定されることはなく、ネットワーク上に分散して存在するものであってもよい。媒体の例は、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、および磁気テープのような磁気媒体、CD-ROMおよびDVDのような光媒体、フロプティカルディスクのような光磁気媒体、およびROM、RAM、フラッシュメモリなどを含み、プログラム命令が記録されるように構成されたものであってよい。また、媒体の他の例として、アプリケーションを配布するアプリケーションストアやその他の多様なソフトウェアを供給または配布するサイト、サーバなどで管理する記録媒体または格納媒体が挙げられる。
【0091】
以上のように、実施形態を、限定された実施形態および図面に基づいて説明したが、当業者であれば、上述した記載から多様な修正および変形が可能であろう。例えば、説明された技術が、説明された方法とは異なる順序で実行されたり、かつ/あるいは、説明されたシステム、構造、装置、回路などの構成要素が、説明された方法とは異なる形態で結合されたりまたは組み合わされたり、他の構成要素または均等物によって対置されたり置換されたとしても、適切な結果を達成することができる。
【0092】
したがって、異なる実施形態であっても、特許請求の範囲と均等なものであれば、添付される特許請求の範囲に属する。
【符号の説明】
【0093】
110:ユーザ端末A
120:ユーザ端末B
130:ユーザ端末C
150:IMSサーバ
160:送金サーバ