(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-01
(45)【発行日】2023-05-12
(54)【発明の名称】ロールスクリーンの連結部材およびロールスクリーンシステムの施工方法
(51)【国際特許分類】
E06B 9/42 20060101AFI20230502BHJP
E06B 9/56 20060101ALI20230502BHJP
【FI】
E06B9/42 Z
E06B9/56 A
(21)【出願番号】P 2019133316
(22)【出願日】2019-07-19
【審査請求日】2022-06-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000250672
【氏名又は名称】立川ブラインド工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000121
【氏名又は名称】IAT弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 亮介
【審査官】砂川 充
(56)【参考文献】
【文献】特表2007-509265(JP,A)
【文献】特開2017-31672(JP,A)
【文献】実開昭57-196793(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E06B 9/00- 9/92
E04F 10/00-10/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれ巻き取りパイプおよびスクリーンを有する複数のロールスクリーンのうち、隣り合って設置される複数の前記ロールスクリーンの前記巻き取りパイプを連結するロールスクリーンの連結部材であって、
いずれか一方の前記ロールスクリーンの前記巻き取りパイプの一端を、一端部分に取り付ける第1軸部材と、
いずれか他方の前記ロールスクリーンの前記巻き取りパイプの一端を、一端部分に取り付ける第2軸部材と、
ジョイント機構と、
を備え、
前記ジョイント機構は、
前記第1軸部材の他端部分と前記第2軸部材の他端部分とを相互に連結して、2本の前記巻き取りパイプを同期回転可能とする連結状態と、
前記第1軸部材の前記他端部分と前記第2軸部材の前記他端部分とが相互に連結された状態を解除して、一方の前記巻き取りパイプを他方の前記巻き取りパイプに対して回転可能とする回転状態と、
を切り替える機構である、
ことを特徴とするロールスクリーンの連結部材。
【請求項2】
前記ジョイント機構は、ケースと、クラッチと、スプリングと、レバーと、を有し、
前記ケースは、前記第1軸部材の前記他端部分、前記第2軸部材の前記他端部分、前記クラッチ、前記スプリングおよび前記レバーの一部分を収納し、
前記クラッチは、前記第1軸部材の前記他端部分と前記第2軸部材の前記他端部分との間に回転可能にかつ移動可能に配置されていて、
相互に対向する前記クラッチの面と前記第1軸部材の前記他端部分の面とには、クラッチ面がそれぞれ設けられていて、
前記スプリングは、前記クラッチと前記第2軸部材の前記他端部分との間に圧縮された状態で介在されていて、前記クラッチ面を弾性当接させ、
前記レバーは、前記クラッチに係合し、前記クラッチを前記スプリングのスプリング力に抗して移動させて前記クラッチ面の弾性当接を断つ、
ことを特徴とする請求項1に記載のロールスクリーンの連結部材。
【請求項3】
前記第1軸部材と、
他端部分が前記第1軸部材の他端部分に対して回転可能に取り付けられている前記第2軸部材と、
前記第1軸部材の前記他端部分と前記第2軸部材の前記他端部分とを相互に連結することで、2本の前記巻き取りパイプを同期回転可能とすると共に、前記第1軸部材の前記他端部分と前記第2軸部材の前記他端部分とが相互に連結された状態を解除することで、一方の前記巻き取りパイプが他方の前記巻き取りパイプに対して回転可能とする回転結合部材と、
を備える、
ことを特徴とする請求項1に記載のロールスクリーンの連結部材。
【請求項4】
前記第1軸部材の前記他端部分は、嵌合凹部を有する円筒部であり、
前記第2軸部材の前記他端部分は、円柱状に設けられると共に、前記嵌合凹部に回転可能な状態で嵌合する嵌合凸部であり、
前記回転結合部材は、前記嵌合凹部に対し、前記嵌合凸部に対して垂直方向に進退可能にねじ込まれているねじ部材である、
ことを特徴とする請求項3に記載のロールスクリーンの連結部材。
【請求項5】
複数のうちいずれか1つの前記ロールスクリーンの前記巻き取りパイプは駆動源によって駆動される駆動巻き取りパイプであり、
複数のうち前記駆動巻き取りパイプを除いた残りの前記ロールスクリーンの前記巻き取りパイプは従動巻き取りパイプである、
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のロールスクリーンの連結部材。
【請求項6】
それぞれ巻き取りパイプおよびスクリーンを有する複数のロールスクリーンを、設置箇所に並べて設置するロールスクリーンシステムの施工方法であって、
前記ロールスクリーンシステムは、
いずれか一方の前記ロールスクリーンの前記巻き取りパイプの一端を、一端部分に取り付ける第1軸部材と、
いずれか他方の前記ロールスクリーンの前記巻き取りパイプの一端を、一端部分に取り付け、他端部分が前記第1軸部材の他端部分に対して回転可能に取り付けられている第2軸部材と、
前記第1軸部材の前記他端部分と前記第2軸部材の前記他端部分とを相互に連結することで、2本の前記巻き取りパイプを同期回転可能とすると共に、前記第1軸部材の前記他端部分と前記第2軸部材の前記他端部分とが相互に連結された状態を解除することで、一方の前記巻き取りパイプが他方の前記巻き取りパイプに対して回転可能とする回転結合部材と、
複数の前記ロールスクリーンの並びにおいて、隣り合う前記ロールスクリーンの間に配置される中間ブラケットと、
複数の前記ロールスクリーンの並びにおける一端側に配置される前記ロールスクリーンの前記巻き取りパイプの一端を回転可能な状態で支持する一端側ブラケットと、
複数の前記ロールスクリーンの並びにおける他端側に配置される前記ロールスクリーンの前記巻き取りパイプの他端を回転可能な状態で支持する他端側ブラケットと、
を備え、
前記中間ブラケットに、前記の請求項1から5のいずれか1項に記載のロールスクリーンの連結部材を回転可能な状態で支持させる第1工程と、
前記中間ブラケット、前記一端側ブラケットおよび前記他端側ブラケットを、前記設置箇所にそれぞれ取り付けると共に、複数の前記巻き取りパイプのそれぞれの端部を、前記中間ブラケットと、前記一端側ブラケットおよび前記他端側ブラケットに対して回転可能な状態で取り付けて、複数の前記ロールスクリーンを前記設置箇所に対して並べられた状態で設置する第2工程と、
複数の前記ロールスクリーンの前記スクリーンの高さを、前記連結部材を介して調整する第3工程と、
を含む、
ことを特徴とするロールスクリーンシステムの施工方法。
【請求項7】
前記第2工程は、
2つの前記ロールスクリーンを前記設置箇所に、並べて設置する場合において、
前記一端側ブラケットおよび前記他端側ブラケットを前記設置箇所にそれぞれ取り付ける第21工程と、
前記第1工程において前記中間ブラケットに支持された前記連結部材の前記第2軸部材の一端部分を、他方側の前記ロールスクリーンの前記巻き取りパイプの一端に、第2取付部材を介して取り付ける第22取付工程と、
前記中間ブラケットおよび前記連結部材が取り付けられたままの状態で、他方側の前記ロールスクリーンの前記巻き取りパイプの他端を、前記他端側ブラケットに、第3取付部材を介して取り付ける第23取付工程と、
前記中間ブラケットを前記設置箇所に取り付けて、他方側の前記ロールスクリーンを前記設置箇所に設置する第24工程と、
一方側の前記ロールスクリーンの前記巻き取りパイプの一端を、前記連結部材の前記第1軸部材の一端部分に、第1取付部材を介して取り付ける第25取付工程と、
一方側の前記ロールスクリーンの前記巻き取りパイプの他端を、前記一端側ブラケットに、第4取付部材を介して取り付けて、一方側の前記ロールスクリーンを前記設置箇所に設置する第26取付工程と、
を含む、
ことを特徴とする請求項6に記載のロールスクリーンシステムの施工方法。
【請求項8】
前記第3工程は、
前記回転結合部材による前記第1軸部材の他端部分と前記第2軸部材の他端部分との相互の固定状態を解除する結合状態解除工程と、
前記結合状態解除工程後、一方の前記ロールスクリーンの前記巻き取りパイプに対して、他方の前記ロールスクリーンの前記巻き取りパイプを、前記第1軸部材または前記第2軸部材と共に回転させる巻き取りパイプ回転工程と、
前記巻き取りパイプ回転工程を行いながら、一方の前記ロールスクリーンの前記スクリーンの下限位置に対して、他方の前記ロールスクリーンの前記スクリーンの下限位置を合わせる下限位置合わせ工程と、
前記下限位置合わせ工程後、前記回転結合部材により、前記第1軸部材の前記他端部分と前記第2軸部材の前記他端部分とを相互に固定する結合工程と、
を含む、
ことを特徴とする請求項6または7に記載のロールスクリーンシステムの施工方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロールスクリーンの連結部材およびロールスクリーンシステムの施工方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ロールスクリーンの連結部材としては、以下の特許文献1に開示のものがある。特許文献1のロールスクリーンの連結構造は、隣接する二つのロールスクリーンの巻取パイプ同士を同軸にジョイントするジョイント部材と、取付面に固定され、ジョイント部材を回転可能に支持するブラケットと、を備えている。特許文献1のロールスクリーンの連結構造は、簡素な構造であって、ロールスクリーンを傷めることはなく、巻取パイプの撓み抑制することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1のロールスクリーンの連結構造は、巻取パイプの撓み抑制機構を有しているが、隣接する二つのロールスクリーンの高さを調整する機構を有していない。したがって、特許文献1のロールスクリーンの連結構造は、隣接する二つのロールスクリーンの下端の高さを揃えるためには、実際に設置する場所にて、ロールスクリーンの下端を切断する等の作業が必要であり、ロールスクリーンの下端の高さを揃えるのに手間がかかる状態となっている。
【0005】
この発明が解決しようとする課題は、隣り合う2台のロールスクリーンのスクリーンの下端の高さを容易に調整してすることができるロールスクリーンの連結部材およびロールスクリーンシステムの施工方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明のロールスクリーンの連結部材は、それぞれ巻き取りパイプおよびスクリーンを有する複数のロールスクリーンのうち、隣り合って設置される複数のロールスクリーンの巻き取りパイプを連結するロールスクリーンの連結部材であって、いずれか一方のロールスクリーンの巻き取りパイプの一端を、一端部分に取り付ける第1軸部材と、いずれか他方のロールスクリーンの巻き取りパイプの一端を、一端部分に取り付ける第2軸部材と、ジョイント機構と、を備え、ジョイント機構が、第1軸部材の他端部分と第2軸部材の他端部分とを相互に連結して、2本の巻き取りパイプを同期回転可能とする連結状態と、第1軸部材の他端部分と第2軸部材の他端部分とが相互に連結された状態を解除して、一方の巻き取りパイプを他方の巻き取りパイプに対して回転可能とする回転状態と、を切り替える機構である、ことを特徴とする。
【0007】
この発明のロールスクリーンの連結部材において、ジョイント機構は、ケースと、クラッチと、スプリングと、レバーと、を有し、ケースは、第1軸部材の他端部分、第2軸部材の他端部分、クラッチ、スプリングおよびレバーの一部分を収納し、クラッチは、第1軸部材の他端部分と第2軸部材の他端部分との間に回転可能にかつ移動可能に配置されていて、相互に対向するクラッチの面と第1軸部材の他端部分の面とには、クラッチ面がそれぞれ設けられていて、スプリングは、クラッチと第2軸部材の他端部分との間に圧縮された状態で介在されていて、クラッチ面を弾性当接させ、レバーは、クラッチに係合し、クラッチをスプリングのスプリング力に抗して移動させてクラッチ面の弾性当接を断つ、ことが好ましい。
【0008】
この発明のロールスクリーンの連結部材において、第1軸部材と、他端部分が第1軸部材の他端部分に対して回転可能に取り付けられている第2軸部材と、第1軸部材の他端部分と第2軸部材の他端部分とを相互に連結することで、2本の巻き取りパイプを同期回転可能とすると共に、第1軸部材の他端部分と第2軸部材の他端部分とが相互に連結された状態を解除することで、一方の巻き取りパイプが他方の巻き取りパイプに対して回転可能とする回転結合部材と、を備える、ことが好ましい。
【0009】
この発明のロールスクリーンの連結部材において、第1軸部材の他端部分は、嵌合凹部を有すると共に円筒状の円筒部であり、第2軸部材の他端部分は、円柱状に設けられると共に、嵌合凹部に回転可能な状態で嵌合する嵌合凸部であり、回転結合部材は、嵌合凹部に対し、嵌合凸部に対して垂直方向に進退可能にねじ込まれているねじ部材である、ことが好ましい。
【0010】
この発明のロールスクリーンの連結部材において、複数のうちいずれか1つのロールスクリーンの巻き取りパイプは駆動源によって駆動される駆動巻き取りパイプであり、複数のうち駆動巻き取りパイプを除いた残りのロールスクリーンの巻き取りパイプは従動巻き取りパイプである、ことが好ましい。
【0011】
この発明のロールスクリーンシステムの施工方法は、それぞれ巻き取りパイプおよびスクリーンを有する複数のロールスクリーンを、設置箇所に並べて設置するロールスクリーンシステムの施工方法であって、ロールスクリーンシステムは、いずれか一方のロールスクリーンの巻き取りパイプの一端を、一端部分に取り付ける第1軸部材と、いずれか他方のロールスクリーンの巻き取りパイプの一端を、一端部分に取り付け、他端部分が第1軸部材の他端部分に対して回転可能に取り付けられている第2軸部材と、第1軸部材の他端部分と第2軸部材の他端部分とを相互に連結することで、2本の巻き取りパイプを同期回転可能とすると共に、第1軸部材の他端部分と第2軸部材の他端部分とが相互に連結された状態を解除することで、一方の巻き取りパイプが他方の巻き取りパイプに対して回転可能とする回転結合部材と、複数のロールスクリーンの並びにおいて、隣り合うロールスクリーンの間に配置される中間ブラケットと、複数のロールスクリーンの並びにおける一端側に配置されるロールスクリーンの巻き取りパイプの一端を回転可能な状態で支持する一端側ブラケットと、複数のロールスクリーンの並びにおける他端側に配置されるロールスクリーンの巻き取りパイプの他端を回転可能な状態で支持する他端側ブラケットと、を備え、中間ブラケットに、この発明のロールスクリーンの連結部材を回転可能な状態で支持させる第1工程と、中間ブラケット、一端側ブラケットおよび他端側ブラケットを、設置箇所にそれぞれ取り付けると共に、複数の巻き取りパイプのそれぞれの端部を、中間ブラケットと、一端側ブラケットおよび他端側ブラケットに対して回転可能な状態で取り付けて、複数のロールスクリーンを設置箇所に対して並べられた状態で設置する第2工程と、複数のロールスクリーンのスクリーンの高さを、連結部材を介して調整する第3工程と、を含む、ことを特徴とする。
【0012】
この発明のロールスクリーンシステムの施工方法において、第2工程は、2つのロールスクリーンを設置箇所に、並べて設置する場合において、一端側ブラケットおよび他端側ブラケットを設置箇所にそれぞれ取り付ける第21工程と、第1工程において中間ブラケットに支持された連結部材の第2軸部材の一端部分を、他方側のロールスクリーンの巻き取りパイプの一端に、第2取付部材を介して取り付ける第22取付工程と、中間ブラケットおよび連結部材が取り付けられたままの状態で、他方側のロールスクリーンの巻き取りパイプの他端を、他端側ブラケットに、第3取付部材を介して取り付ける第23取付工程と、中間ブラケットを設置箇所に取り付けて、他方側のロールスクリーンを設置箇所に設置する第24工程と、一方側のロールスクリーンの巻き取りパイプの一端を、連結部材の第1軸部材の一端部分に、第1取付部材を介して取り付ける第25取付工程と、一方側のロールスクリーンの巻き取りパイプの他端を、一端側ブラケットに、第4取付部材を介して取り付けて、一方側のロールスクリーンを設置箇所に設置する第26取付工程と、を含む、ことが好ましい。
【0013】
この発明のロールスクリーンシステムの施工方法において、第3工程は、回転結合部材による第1軸部材の他端部分と第2軸部材の他端部分との相互の固定状態を解除する結合状態解除工程と、結合状態解除工程後、一方のロールスクリーンの巻き取りパイプに対して、他方のロールスクリーンの巻き取りパイプを、第1軸部材または第2軸部材と共に回転させる巻き取りパイプ回転工程と、巻き取りパイプ回転工程を行いながら、一方のロールスクリーンのスクリーンの下限位置に対して、他方のロールスクリーンのスクリーンの下限位置を合わせる下限位置合わせ工程と、下限位置合わせ工程後、回転結合部材により、第1軸部材の他端部分と第2軸部材の他端部分とを相互に固定する結合工程と、を含む、ことが好ましい。
【発明の効果】
【0014】
本発明のロールスクリーンの連結部材およびロールスクリーンシステムの施工方法は、隣り合う2台のロールスクリーンのスクリーンの高さを容易に調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の一実施の形態に係るロールスクリーンの連結部材、ロールスクリーンの連結設置部材、ロールスクリーンシステム、およびロールスクリーンシステムの施工方法の実施形態1を示すロールスクリーンシステム全体の概略正面図である。
【
図2】連結部材および連結設置部材を示す縦断面図(垂直断面図)である。
【
図3】連結部材および連結設置部材を示す正面図である。
【
図4】連結部材および連結設置部材の分解状態を示す正面図である。
【
図5】連結部材の雌側ジョイント部材を示す説明図であり、(A)は、雌側ジョイント部材を示す左側面図(
図5(B)におけるA矢視図)であり、(B)は、雌側ジョイント部材を示す正面図であり、(C)は、雌側ジョイント部材を示す右側面図(
図5(B)におけるC矢視図)であり、(D)は、雌側ジョイント部材を示す断面図(
図5(A)におけるD-D線断面図)であり、(E)は、雌側ジョイント部材を示す断面図(
図5(B)におけるE-E線断面図)である。
【
図6】連結部材の雄側ジョイント部材を示す説明図であり、(A)は、雄側ジョイント部材を示す左側面図(
図6(B)におけるA矢視図)であり、(B)は、雄側ジョイント部材を示す正面図であり、(C)は、雄側ジョイント部材を示す右側面図(
図6(B)におけるC矢視図)であり、(D)は、雄側ジョイント部材を示す断面図(
図6(A)におけるD-D線断面図)である。
【
図7】本発明の一実施の形態に係るロールスクリーンシステムおよび施工方法の実施形態2を示すロールスクリーンシステム全体の概略正面図である。
【
図8】本発明の一実施の形態に係るロールスクリーンの連結部材の実施形態3を示す連結部材の概略縦断面図である。
【
図9】
図8におけるIX-IX線概略縦断面図である。
【
図10】本発明の一実施の形態に係るロールスクリーンの連結部材の実施形態4を示す第1部材の説明図であり、(A)は、第1部材の正面図であり、(B)は、第1部材の右側面図である。
【
図11】本発明の一実施の形態に係るロールスクリーンの連結部材の実施形態4を示す第2部材の説明図であり、(A)は、第2部材の左側面図であり、(B)は、第2部材の正面図である。
【
図12】本発明の一実施の形態に係るロールスクリーンの連結部材の実施形態4を示す第1部材の第1セレーションと第2部材の第2セレーションとの嵌合状態の説明図である。
【
図13】本発明の一実施の形態に係るロールスクリーンの連結部材の実施形態4を示す第1部材の第1セレーションと第2部材の第2セレーションとの嵌合状態を解除した状態の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態1に係る連結部材および連結設置部材を図面に基づいて詳細に説明する。また、本発明の実施形態2に係るロールスクリーンシステムおよび施工方法図面に基づいて詳細に説明する。さらに、本発明の実施形態3、4に係る連結部材を図面に基づいて詳細に説明する。
【0017】
図1~
図7は、本発明の実施形態1に係る連結部材および連結設置部材を示している。また、
図1~
図6は、本発明の実施形態1に係るロールスクリーンシステムおよび施工方法を示している。また、
図7は、本発明の実施形態2に係るロールスクリーンシステムおよび施工方法の実施形態2を示す。なお、
図1および
図7は、概略図であるため、主な構成部品を図示しているが、それ以外の構成部品の図示を省略する。さらに、
図8~13は、本発明の実施形態3、4に係る連結部材を示している。
【0018】
(実施形態1に係る連結部材4、連結設置部材およびロールスクリーンシステム1の構成の説明)
以下、実施形態1に係る連結部材、連結設置部材およびロールスクリーンシステムの構成について、
図1~
図6を参照して、説明する。
【0019】
(ロールスクリーンシステム1の説明)
ロールスクリーンシステム1は、
図1に示すように、複数(実施形態1においては一例として2つ)のロールスクリーン2,3を設置箇所10に左右に並べて設置している。
図1に示すロールスクリーンシステム1は、2つのロールスクリーン2,3と、連結部材4と、複数個(この例では3個)のブラケット5,6,7と、を備えている。なお、3個のブラケット5~7のうち、2つのロールスクリーン2,3の間には中間ブラケット5が配置されていて、
図1においてロールスクリーン2の右側には右端ブラケット6が配置されていて、
図1においてロールスクリーン3の左側には左端ブラケット7が配置されている。
【0020】
また、設置箇所10の取付面11には、ロールスクリーンシステム1の構成要素である2つのロールスクリーン2,3が取り付けられている。取付面11は、この例では、天井面、もしくは、ロールスクリーンボックスの天板面といった水平面であるが、水平面でなくても良い。すなわち、取付面11は、水平面ではなく、立壁面といった垂直面や、ロールスクリーンボックスの正面板面であっても良い。
【0021】
(ロールスクリーン2,3の説明)
以下の説明では、2つのロールスクリーン2,3において、
図1の左右方向のうち左側に位置するロールスクリーン(一方のロールスクリーン)を、左側のロールスクリーン3とし、左右方向のうち右側に位置するロールスクリーン(他方のロールスクリーン)を、右側のロールスクリーン2とする。
【0022】
2つのロールスクリーン2,3は、
図1および
図2に示すように、それぞれ、巻き取りパイプ20,30と、スクリーン21,31と、ウエイトバー22,32と、を有する。巻き取りパイプ20,30には、スクリーン21,31の上縁が固定されている。このため、巻き取りパイプ20,30は、スクリーン21,31を、巻き取ったり巻き戻したりする。また、スクリーン21,31の下縁には、スクリーン21,22に荷重を与えるウエイトバー22,32が固定されている。
【0023】
(第1取付部材33、第2取付部材23、第3取付部材24および第4取付部材34の説明)
また、ロールスクリーンシステム1は、
図1および
図2に示すように、第1取付部材33、第2取付部材23、第3取付部材24および第4取付部材34を備えている。
【0024】
第1取付部材33は、左側のロールスクリーン3の巻き取りパイプ30の一端(右端)に設けられている。第1取付部材33は、左側のロールスクリーン3の巻き取りパイプ30の一端(右端)を、連結部材4の雌側ジョイント部材41の一端取付軸部410に、取り付けるものである。なお、雌側ジョイント部材41は、第1軸部材に対応する。
【0025】
第2取付部材23は、右側のロールスクリーン2の巻き取りパイプ20の一端(左端)に設けられている。第2取付部材23は、右側のロールスクリーン2の巻き取りパイプ20の一端(左端)を、連結部材4の雄側ジョイント部材42の一端取付軸部420に、取り付けるためのものである。
【0026】
第3取付部材24は、右側のロールスクリーン2の巻き取りパイプ20の他端(右端)に設けられている。第3取付部材24は、右側のロールスクリーン2の巻き取りパイプ20の右端を、右端ブラケット6に取り付けるためのものである。
【0027】
第4取付部材34は、左側のロールスクリーン3の巻き取りパイプ30の他端(左端)に設けられている。第4取付部材34は、左側のロールスクリーン3の巻き取りパイプ30の左端を、左端ブラケット7に取り付けるためのものである。
【0028】
第1取付部材33、第2取付部材23、第3取付部材24および第4取付部材34は、例えば、前記の特許文献1に記載の取付部材を使用しても良いし、その他の取付部材を使用しても良い。
【0029】
(巻き取りパイプ20、30の説明)
ロールスクリーン2は、モータMによって駆動力が与えられる駆動巻き取りパイプ20により、巻き取りおよび巻き戻しが行われる。一方、ロールスクリーン3は、従動的な従動巻き取りパイプ30により、巻き取りおよび巻き戻しが行われる。
【0030】
図1に示すように、駆動巻き取りパイプ20の右端(他端)の内部には、モータMが内蔵されている。この駆動巻き取りパイプ20と、モータMの回転軸とは、回転力伝達機構(図示せず)により連結されている。このため、駆動巻き取りパイプ20は、モータMの回転軸の回転により駆動する。一方、従動巻き取りパイプ30は、連結部材4を介して、駆動巻き取りパイプ20の駆動回転に伴って、従動回転する。
【0031】
(連結部材4の説明)
連結部材4は、
図1および
図2に示すように、左右で隣り合う2つの巻き取りパイプ20、30を、左右方向(H方向)に連結する部材である。連結部材4は、
図1~
図4に示すように、雌側ジョイント部材41と、雄側ジョイント部材42と、ねじ部材43と、穴用のC形止め輪(Cリング)44と、を備える。
【0032】
(雌側ジョイント部材41の説明)
雌側ジョイント部材41は、たとえば高剛性部材の金属部材から構成されている。雌側ジョイント部材41は、
図4および
図5(A)~(E)に示すように、一端部分(左端部分)の一端取付軸部410と、他端部分(右端部分)の大径受部411と、中間部分の中間取付軸部412と、を有している。
【0033】
一端取付軸部410は、断面形状が矩形(正方形)の四角柱状に設けられている。一端取付軸部410の先端(左端)は、球面形状に面取り加工されている。また、一端取付軸部410には、第1取付部材33を介して、左側のロールスクリーン3の巻き取りパイプ30の一端(右端)が、取り付けられる。
【0034】
大径受部411は、左右線Hを中心線とする円筒状に設けられている。なお、大径受部411は、円筒部に対応する。この大径受部411は、一端取付軸部410よりも大径に設けられている。また、大径受部411には凹形状の嵌合凹部411aが設けられていて、この嵌合凹部411aには後述する嵌合凸部421が嵌合される。なお、嵌合凹部411aは、たとえば円形状の凹部となっている。また、大径受部411には、複数(
図5(E)では3つ)のねじ孔413が設けられている。ねじ孔413の配置ピッチは、大径受部411の周方向において等角度となっているが、該配置ピッチは等角度でなくても良い。なお、嵌合凹部411aの内周面のうち、開口端(他端、右端)側には、円環形状の第1取付溝414が、設けられている。
【0035】
中間取付軸部412は、左右線Hを中心線とする円柱状に設けられている。中間取付軸部412の直径は、一端取付軸部410の対角線とほぼ等しく、また、大径受部411の直径より小さい。このため、中間取付軸部412と大径受部411との間には、段差面415が設けられている。また、中間取付軸部412の外周面のほぼ中間には、円環形状の第2取付溝416が設けられている。
【0036】
(雄側ジョイント部材42の説明)
雄側ジョイント部材42は、この例では、雌側ジョイント部材41と同様に、高剛性部材の金属部材から構成されている。なお、雄側ジョイント部材42は、第2軸部材に対応する。雄側ジョイント部材42は、
図6(A)~(D)に示すように、一端部分(右端部分)の一端取付軸部420と、他端部分(左端部分)の嵌合凸部421と、中間部分の中間取付軸部422とを有している。
【0037】
一端取付軸部420は、雌側ジョイント部材41の一端取付軸部410と同様に、断面形状が矩形(正方形)である四角柱状に設けられている。一端取付軸部420の先端(右端)は、球面形状に面取り加工されている。また、一端取付軸部420には、第2取付部材23を介して、右側のロールスクリーン2の巻き取りパイプ20の一端(左端)が、取り付けられる。
【0038】
嵌合凸部421は、左右線Hを中心線とする円柱状に設けられている。この嵌合凸部421外径は、嵌合凹部411の内径より小さいので、嵌合凸部421は、嵌合凹部411中に左右線H周りに回転可能に嵌合する。
【0039】
中間取付軸部422も、左右線Hを中心線とする円柱状に設けられている。この中間取付軸部422の直径は、嵌合凸部421の直径より小さいので、中間取付軸部422と嵌合凸部421との間には、段差面423が、設けられている。
【0040】
(ねじ部材43の説明)
ねじ部材43は、回転結合部材の一例に対応する。このねじ部材43は、嵌合凹部411のそれぞれのねじ孔413に、左右線Hに対して垂直方向にねじ込まれる。
【0041】
上述のように、ねじ孔413は、たとえば3つ設けられているが、その3つのねじ孔413にねじ部材43をそれぞれねじ込むと、それぞれのねじ部材43は、嵌合凸部421の外周面の3箇所に当接する。これにより、嵌合凹部411と嵌合凸部421とが相互に固定される。したがって、雌側ジョイント部材41および雄側ジョイント部材42を介して、2本の巻き取りパイプ20、30を同時に回転させることができる。
【0042】
また、それぞれのねじ部材43をねじ戻すと、それぞれのねじ部材43は、嵌合凸部421の外周面から離れる。これにより、嵌合凹部411と嵌合凸部421とを相互に固定している状態が解除される。したがって、雌側ジョイント部材41および雄側ジョイント部材42を介して、2本の巻き取りパイプ20、30を相互に回転させることができる。例えば、左側のロールスクリーン3の巻き取りパイプ30に対して、右側のロールスクリーン2の巻き取りパイプ20を、回転させることができる。
【0043】
(穴用のC形止め輪44の説明)
穴用のC形止め輪44は、雌側ジョイント部材41の第1取付溝414に取り付けられていて、かつ、雄側ジョイント部材42の段差面423に当接する。これにより、雄側ジョイント部材42の嵌合凸部421が雌側ジョイント部材41の嵌合凹部411から抜けることを防ぐことができる。
【0044】
(3つのブラケット5,6,7の説明)
3つのブラケット5,6,7は、
図1に示すように、設置箇所10に取り付けられ、2台のロールスクリーン2、3の巻き取りパイプ20、30を、左右線H周りに回転可能に支持する。これらのブラケット5~7は、それぞれ高剛性部材の金属製の板部材から構成されている。これらのブラケット5~7には、それぞれ水平板部50,60,70と、垂直板部51、61、71とが設けられている。
【0045】
水平板部50,60,70は、取付面11に対して、例えば、取付ねじなどにより取り付けられる。これにより、3つのブラケット5,6,7は、設置箇所10に取り付けられる。このような取付を可能とするために、それぞれの水平板部50,60,70には、取付ねじなどが挿通する挿通孔が複数個設けられている。また、垂直板部51は、水平板部50から垂直に折り曲げられている。同様に、垂直板部61,71も、水平板部60,70から垂直に折り曲げられている。
【0046】
(中間ブラケット5および取付具の説明)
中間ブラケット5の垂直板部51には、例えばバーリング加工によって取付円筒部52が設けられている。また、
図1から
図4に示すように、中間ブラケット5の取付円筒部52には、連結部材4が、取付具により、左右線H周りに回転可能に支持されている。この取付具には、ブッシュ53と、軸用のC形止め輪(Cリング)54とが対応する。
【0047】
ブッシュ53の円筒部分は、雌側ジョイント部材41の中間取付軸部412の外周面と取付円筒部52の内周面との間に配置される。また、ブッシュ53の円鍔部分は、雌側ジョイント部材41の段差面415と垂直板部51との間に配置される。軸用のC形止め輪54は、雌側ジョイント部材41の第2取付溝416に取り付けられている。
【0048】
これにより、
図2および
図3に示すように、中間ブラケット5の取付円筒部52は、ブッシュ53の円鍔部分を介して雌側ジョイント部材41の段差面415と、軸用のC形止め輪(Cリング)54との間において、挟み込まれている。したがって、ブッシュ53および軸用のC形止め輪54は、雌側ジョイント部材41(連結部材4)と中間ブラケット5とに取り付けられていて、雌側ジョイント部材41(連結部材4)が中間ブラケット5に対して左右線H方向に移動することを規制する。
【0049】
以上のように、中間ブラケット5の垂直板部51には、連結部材4の雌側ジョイント部材41および雄側ジョイント部材42を介して、左側のロールスクリーン3の巻き取りパイプ30の一端(右端)、および、右側のロールスクリーン2の巻き取りパイプ20の一端(左端)が、それぞれ、左右線H周りに回転可能に支持されている。
【0050】
(連結設置部材(連結部材4、中間ブラケット5、ブッシュ53および軸用のC形止め輪54)の説明)
連結部材4、中間ブラケット5、および取付具に対応するブッシュ53と軸用のC形止め輪54は、2つのロールスクリーン2,3を、左右に連結し、かつ、設置箇所10に左右に隣り合って設置する連結設置部材を構成する。
【0051】
(右端ブラケット6および左端ブラケット7の説明)
右端ブラケット6の垂直板部61には、右側のロールスクリーン2の巻き取りパイプ20の右端が、第3取付部材24により、左右線H周りに回転可能に支持されている。また、左端ブラケット7の垂直板部71には、左側のロールスクリーン3の巻き取りパイプ30の左端が、第4取付部材34により、左右線H周りに回転可能に支持されている。なお、右端ブラケット6は他端側ブラケットに対応し、左端ブラケット7は一端側ブラケットに対応する。
【0052】
(実施形態1に係る施工方法の説明)
以下、この実施形態1に係る、巻き取りパイプ20,30およびスクリーン21,31を有する2つのロールスクリーン2,3を、設置箇所10に、左右に並べて設置する施工方法について、
図1~
図6を参照して、説明する。
【0053】
(第1工程)
第1工程においては、連結部材4を中間ブラケット5に、回転可能に支持させる。この第1工程は、下記の取付工程A11と、取付工程A12と、取付工程A13と、を含む。なお、上記の第1工程は、施工方法に含まれるものとしても良く、施工方法に含まれないものとしても良い。施工方法に含まれない場合、第1工程は、ロールスクリーンシステム1を設置する現場ではなく、たとえば工場等のような別途の場所で実施される。
【0054】
取付工程A11は、第11取付工程に対応するが、この取付工程A11では、雌側ジョイント部材41の嵌合凹部411aに、雄側ジョイント部材42の嵌合凸部421を、左右線H周りに回転可能に取り付ける。
【0055】
取付工程A12は、第12取付工程に対応するが、この取付工程A12では、連結部材4の3本のねじ部材43と穴用のC形止め輪(Cリング)44とにより、雌側ジョイント部材41の嵌合凹部411と雄側ジョイント部材42の嵌合凸部421とを、相互に止める。
【0056】
取付工程A13は、第13取付工程に対応するが、この取付工程A13では、ブッシュ53と軸用のC形止め輪(Cリング)54とにより、連結部材4を中間ブラケット5に対して、左右線H周りに回転可能に、かつ、左右線H方向の移動を規制して、取り付ける。
【0057】
(第2工程)
次の第2工程においては、連結部材4を回転可能に支持した中間ブラケット5、右端ブラケット6および左端ブラケット7を、それぞれ設置箇所10の取付面11に取り付けると共に、2つの巻き取りパイプ20,30の端部を、それぞれ中間ブラケット5に回転可能に支持した連結部材4、右端ブラケット6および左端ブラケット7に、それぞれ取り付ける。このとき、巻き取りパイプ20,30は、中間ブラケット5、右端ブラケット6および左端ブラケット7に対して、左右線H周りに回転可能に支持される。このような状態で、2つのロールスクリーン2,3が設置箇所10において、左右に並ぶ状態で設置される。
【0058】
この第2工程は、下記のような取付工程A21と、取付工程A22と、取付工程A23と、取付工程A24と、取付工程A25と、取付工程A26と、を含む。
【0059】
取付工程A21は、第21取付工程に対応するが、この取付工程A21では、右端ブラケット6および左側ブラケット7を設置箇所10にそれぞれ取り付ける。
【0060】
取付工程A22は、第22取付工程に対応するが、この取付工程A22では、前記の第1工程において中間ブラケット5に支持された連結部材4の雄側ジョイント部材42の一端取付軸部420を、右側のロールスクリーン2の巻き取りパイプ20の左端(一端)に、取り付ける。その際に、一端取付軸部420は、第2取付部材23を介して巻き取りパイプ20の左端(一端)に取り付けられる。
【0061】
取付工程A23は、第23取付工程に対応するが、この取付工程A23では、中間ブラケット5および連結部材4が取り付けられたままの状態で、右側のロールスクリーン2の巻き取りパイプ20の右端(他端)を、右端ブラケット6に対して取り付ける。その際に、巻き取りパイプ20の右端(他端)は、第3取付部材24を介して右端ブラケット6に取り付けられる。
【0062】
取付工程A24は、第24取付工程に対応するが、この取付工程A24では、中間ブラケット5を設置箇所10に取り付ける。これにより、右側のロールスクリーン2が設置箇所10に設置される。
【0063】
取付工程A25は、第25取付工程に対応するが、この取付工程A25では、左側のロールスクリーン3の巻き取りパイプ30の右端(一端)を、連結部材4の雌側ジョイント部材41の一端取付軸部410に対して取り付ける。その際に、一端取付軸部410は、第1取付部材33を介して巻き取りパイプ30の右端(一端)に取り付けられる。
【0064】
取付工程A26は、第26取付工程に対応するが、この取付工程A26では、左側のロールスクリーン3の巻き取りパイプ30の左端(他端)を、左端ブラケット7に対して取り付ける。その際に、巻き取りパイプ30の左端(他端)は、第4取付部材34を介して左端ブラケット7に取り付けられる。これにより、左側のロールスクリーン3が設置箇所10に設置される。以上のようにして、2つのロールスクリーン2,3が設置箇所10に、左右に並べて設置される。
【0065】
(第3工程)
第3工程においては、2つのスクリーン21,31の高さを、連結部材4を介して、調整する。この第3工程は、下記の結合状態解除工程と、巻き取りパイプ回転工程と、下限位置合わせ工程と、結合工程と、を含む。
【0066】
結合状態解除工程では、連結部材4の3本のねじ部材43を緩めて、ねじ部材43による雌側ジョイント部材41の嵌合凹部411と雄側ジョイント部材42の嵌合凸部421との相互の固定状態を解除する。
【0067】
巻き取りパイプ回転工程では、結合状態解除工程後、この例では、左側のロールスクリーン3の巻き取りパイプ30に対して、右側のロールスクリーン2の巻き取りパイプ20を、雄側ジョイント部材42と共に、左右線H周りに回転させる。しかしながら、右側のロールスクリーン2の巻き取りパイプ20に対して、左側のロールスクリーン3の巻き取りパイプ30を、手動によって左右線H周りに回転させるようにしても良い。
【0068】
下限位置合わせ工程では、巻き取りパイプ回転工程を行いながら、すなわち、右側の巻き取りパイプ20を回転させながら、左側のスクリーン31の下限位置に対して、右側のロールスクリーン2のスクリーン21の下限位置を合わせる。すなわち、
図1に示す右側のロールスクリーン2のスクリーン21の下限位置と左側のロールスクリーン3のスクリーン31の下限位置との上下差Tが、無くなるように位置合わせを行う。
【0069】
結合工程では、下限位置合わせ工程後、すなわち、右側のロールスクリーン2のスクリーン21の下限位置と左側のロールスクリーン3のスクリーン31の下限位置とを合わせた後、それぞれのねじ部材43を締めて、ねじ部材43により、雌側ジョイント部材41の嵌合凹部411と雄側ジョイント部材42の嵌合凸部421とを相互に固定する。
【0070】
以上のように、第1工程、第2工程および第3工程を経て、2つのロールスクリーン2,3を、設置箇所10に、左右に並べて設置する施工が完了する。
【0071】
(実施形態1に係る連結部材4、連結設置部材(連結部材4、中間ブラケット5、ブッシュ53および軸用のC形止め輪54)およびロールスクリーンシステム1の作用の説明)
以上のような構成のロールスクリーンシステム1においては、モータMを駆動させると、モータMの回転軸が回転し、このモータMの回転軸の回転により、右側のロールスクリーンの2の巻き取りパイプ20が左右線H周りに駆動回転する。右側の巻き取りパイプ20の駆動回転は、連結部材4を介して、左側のロールスクリーンの3の巻き取りパイプ30に伝達される。このため、左側の巻き取りパイプ30が左右線H周りに従動回転する。
【0072】
この結果、左右のロールスクリーンの2,3の2本の巻き取りパイプ20,30は、連結部材4を介して、左右線H周りに同時に回転する。これにより、2本の巻き取りパイプ20,30は、左右のロールスクリーンの2,3のスクリーン21,31を、巻き取ったり、または巻き戻したりする。
【0073】
ここで、連結設置部材4,5,53,54(連結部材4、中間ブラケット5および取付具に対応するブッシュ53と軸用のC形止め輪54)は、2つのロールスクリーン2,3を、左右に連結し、かつ、設置箇所10に左右に隣り合う状態で設置させる。また、連結部材4は、左右に隣り合って設置される2台のロールスクリーン2,3の巻き取りパイプ20,30を、左右線H方向に連結する。
【0074】
(実施形態1に係る連結部材4、連結設置部材(連結部材4、中間ブラケット5、ブッシュ53および軸用のC形止め輪54)、ロールスクリーンシステム1および施工方法の効果の説明)
以上のような、実施形態1に係る連結部材4、連結設置部材(連結部材4、中間ブラケット5、ブッシュ53および軸用のC形止め輪54)およびロールスクリーンシステム1、および施工方法においては、左右に隣り合う2つのロールスクリーン2,3のスクリーン21,31の高さを容易に調整することができる。
【0075】
例えば、
図1に示すように、設置後の2つのロールスクリーン2,3のスクリーン21,31の高さにおいて、上下差Tが生じた場合、連結部材4を介して、スクリーン21,31の高さ調整を容易に行うことができる。
【0076】
このとき、それぞれのねじ部材43を緩めた後に、左側のロールスクリーン3の巻き取りパイプ30(従動巻き取りパイプ)に対して、右側のロールスクリーン2の巻き取りパイプ20(駆動巻き取りパイプ)を、雄側ジョイント部材42と共に、左右線H周りに回転させる。なお、駆動巻き取りパイプの巻き取りパイプ20の回転は、モータMの回転軸の回転により、または手動により、行う。その後に、駆動巻き取りパイプである巻き取りパイプ20を回転させながら、左側のスクリーン31の下限位置に対して、右側のスクリーン21の下限位置を合わせる。
【0077】
このような調整動作により、
図1に示す右側のスクリーン21の下限位置と左側のスクリーン31の下限位置との上下差Tが無くなる。したがって、上下差Tの差がなくなるように、右側のスクリーン21と左側のスクリーン31の高さの調整を容易に行うことができる。
【0078】
なお、前記の巻き取りパイプの回転およびスクリーンの下限位置合わせは、前記と逆に行っても良い。すなわち、駆動巻き取りパイプである巻き取りパイプ20に対して、従動巻き取りパイプである巻き取りパイプ30を回転させて、右側のスクリーン21の下限位置に対して、左側のスクリーン31の下限位置を合わせるようにしても良い。
【0079】
(実施形態1に係る連結部材4の効果の説明)
本実施形態1に係る連結部材4は、雌側ジョイント部材41と、雄側ジョイント部材42と、ねじ部材43と、を備えている。このため、構造が簡単であり、しかも、簡単に、左右に隣り合って設置される2つのロールスクリーン2,3の巻き取りパイプ20,30を、左右線H方向に連結することができる。
【0080】
また、実施形態1に係る連結部材4は、雌側ジョイント部材41の他端部分が円筒状の嵌合凹部411aを有する大径受部411であり、雄側ジョイント部材42の他端部分が円柱状の嵌合凸部421であり、さらにねじ部材43を備えている。このため、実施形態1に係る連結部材4は、簡単な構造で、かつ、簡単な操作により、左右に隣り合って設置される2つのロールスクリーン2,3の巻き取りパイプ20,30を、左右線H方向に連結することができる。
【0081】
また、実施形態1に係る連結部材4は、それぞれのねじ部材43を、大径受部411の周方向において等角度に配置する構成を採用することができる。このような構成を採用する場合には、実施形態1に係る連結部材4は、簡単な構造で、かつ、簡単な操作により、隣り合って設置される2つのロールスクリーン2,3の巻き取りパイプ20,30を、確実に、左右線H方向に連結することができる。
【0082】
(実施形態1に係る連結設置部材(連結部材4、中間ブラケット5、ブッシュ53および軸用のC形止め輪54)の効果の説明)
実施形態1に係る連結設置部材は、連結部材4と、中間ブラケット5と、を備えている。このため、構造が簡単であり、しかも、2つのロールスクリーン2,3を、簡単に、左右に連結し、かつ、設置箇所10において隣り合う状態で設置することができる。
【0083】
また、実施形態1に係る連結設置部材は、連結部材4と、中間ブラケット5と、取付具に対応するブッシュ53および軸用のC形止め輪54と、を備えている。このため、構造が簡単であり、しかも、連結部材4が中間ブラケット5に対して左右線H方向に移動することを規制できる。すなわち、連結設置部材(連結部材4、中間ブラケット5、ブッシュ53および軸用のC形止め輪54)は、2つのロールスクリーン2,3が左右に移動することを規制できる。
【0084】
(実施形態1に係るロールスクリーンシステム1の効果の説明)
実施形態1に係るロールスクリーンシステム1は、2つのロールスクリーン2,3と、連結部材4と、連結設置部材(連結部材4および中間ブラケット5(または連結部材4、中間ブラケット5、ブッシュ53および軸用のC形止め輪54)と、を備えている。このため、構造が簡単であり、しかも、簡単に、2つのロールスクリーン2,3を設置箇所10に左右に並べて設置することができる。
【0085】
また、実施形態1に係るロールスクリーンシステム1は、中間ブラケット5と、右端ブラケット6(他端側ブラケット)と、左端ブラケット7(一端側ブラケット)と、を備えている。このため、構造が一層簡素化され、しかも、簡易に2つのロールスクリーン2、3を設置箇所10に並べて設置することができる。
【0086】
また、実施形態1に係るロールスクリーンシステム1は、第1取付部材33と、第2取付部材23と、第3取付部材24と、第4取付部材34と、を備えている。このため、構成が簡単であり、また簡易に2つのロールスクリーン2、3を設置箇所10に並べて設置することができる。
【0087】
また、実施形態1に係るロールスクリーンシステム1は、2つのロールスクリーン2,3のうち右側のロールスクリーン2の巻き取りパイプ20を駆動巻き取りパイプ20とし、左側のロールスクリーン3の巻き取りパイプ30を従動巻き取りパイプ30としている。このため、実施形態1に係るロールスクリーンシステム1は、構成が簡素化された状態で、2つのロールスクリーン2,3のスクリーン21,31を巻き取ったり巻き戻したりすることができる。
【0088】
また、実施形態1に係るロールスクリーンシステム1は、駆動巻き取りパイプに対応する巻き取りパイプ20を、モータMの回転軸の回転により駆動させるので、簡易に2つのロールスクリーン2,3のスクリーン21,31を巻き取ったり巻き戻したりすることができる。
【0089】
(実施形態1に係る施工方法の効果の説明)
実施形態1に係る施工方法は、上述のような第1工程と、第2工程と、第3工程と、を含む。このため、2つのロールスクリーン2,3を設置箇所10に並べた状態で簡単に設置することができる。
【0090】
また、実施形態1に係る施工方法は、第1工程が、上述のような取付工程A11~A13(第11取付工程~第13取付工程)を含む。このため、連結部材4を活用して、隣り合って設置される2つのロールスクリーン2,3の巻き取りパイプ20,30を、左右線H方向に簡単に連結することができる。
【0091】
また、実施形態1に係る施工方法は、第2工程が、取付工程A21~A26(第21取付工程~第26取付工程)を含む。このため、第1取付部材33、第2取付部材23、第3取付部材24および第4取付部材34により、さらに簡単に、2つのロールスクリーン2、3を設置箇所10に並べて設置することができる。
【0092】
また、実施形態1に係る施工方法は、第2工程の取付工程A22および取付工程A23において、右側のロールスクリーン2の巻き取りパイプ20を駆動巻き取りパイプとし、第2工程の取付工程A25および取付工程A26において、左側のロールスクリーン3の巻き取りパイプ30を従動巻き取りパイプとしている。このため、実施形態1に係るロールスクリーンシステム1は、さらに簡単に、2つのロールスクリーン2,3のスクリーン21,31を巻き取ったり巻き戻したりすることができる。
【0093】
また、実施形態1に係る施工方法は、駆動巻き取りパイプである巻き取りパイプ20を、モータMの回転軸の回転により駆動させるので、さらに簡単に、2台のロールスクリーン2,3のスクリーン21,31を巻き取ったり巻き戻したりすることができる。
【0094】
また、実施形態1に係る施工方法は、第3工程が、結合状態解除工程と、巻き取りパイプ回転工程と、下限位置合わせ工程と、結合工程と、を含む。このため、連結部材4を用いて、簡単に、隣り合う2つのロールスクリーン2,3のスクリーン21,31の高さを容易に調整することができる。
【0095】
(実施形態2に係るロールスクリーンシステム100の構成の説明)
以下、実施形態2に係るロールスクリーンシステム100の構成について、
図7を参照して、説明する。なお、
図7に示す実施形態2においては、実施形態1と同一の構成については、同一の符号を付して説明する。また、
図7中、符号「100」は、実施形態2に係るロールスクリーンシステムである。
【0096】
(ロールスクリーンシステム100の説明)
ロールスクリーンシステム100は、
図7に示すように、複数(本実施形態2においては3つ)のロールスクリーン2,3,8が、設置箇所10に左右に並べられた状態で設置されている。
【0097】
(ロールスクリーン2,3,8の説明)
3つのロールスクリーン2,3,8のうち、
図7において最も右に設置されるロールスクリーン2は、以下の説明において右側のロールスクリーン2とする。また、
図7において、最も左に設置されるロールスクリーン3は、左側のロールスクリーン3とする。さらに、右側のロールスクリーン2と左側のロールスクリーン3の間に設置されるロールスクリーン8は、中間のロールスクリーン8とする。
【0098】
また、3つのロールスクリーン2,3,8において、左右のいずれか一方のロールスクリーンは、以下の説明では、左側のロールスクリーン3、または、中間のロールスクリーン8とする。また、左右のいずれか他方のロールスクリーンは、以下の説明では、右側のロールスクリーン2、または、中間のロールスクリーン8とする。すなわち、左右に隣り合って設置される2つのロールスクリーンが、左側のロールスクリーン3と中間のロールスクリーン8との場合、いずれか一方のロールスクリーンが、左側のロールスクリーン3であり、いずれか他方のロールスクリーンが、中間のロールスクリーン8である。
【0099】
一方、左右に隣り合って設置される2つのロールスクリーンが、右側のロールスクリーン2と中間のロールスクリーン8との場合、いずれか一方のロールスクリーンが、中間のロールスクリーン8であり、いずれか他方のロールスクリーンが、右側のロールスクリーン2である。
【0100】
中間のロールスクリーン8は、右側のロールスクリーン2および左側のロールスクリーン3と同様に、巻き取りパイプ80と、スクリーン81と、ウエイトバー82と、を有する。
【0101】
右側のロールスクリーン2の巻き取りパイプ20と中間のロールスクリーン8の巻き取りパイプ80とは、連結部材4により、左右線H方向に連結されている。また、左側のロールスクリーン3の巻き取りパイプ30と中間のロールスクリーン8の巻き取りパイプ80も、連結部材4により、左右線H方向に連結されている。この結果、3つのロールスクリーン2,3,8の巻き取りパイプ20,30,80は、2つの連結部材4により、左右線H方向に連結されている。
【0102】
2つの連結部材4は、2つの中間ブラケット5に、それぞれ、左右線H周りに回転可能に支持されている。このため、右側のロールスクリーン2と中間のロールスクリーン8とは、連結部材4により連結されると共に、中間ブラケット5により設置箇所10に左右に隣り合って設置される。また、左側のロールスクリーン3と中間のロールスクリーン8も、上記と同様に、連結部材4により連結されると共に、中間ブラケット5により設置箇所10に左右に隣り合って設置される。なお、2組の取付具に対応するブッシュ53と軸用のC形止め輪54によって、2つの連結部材4が、2つの中間ブラケット5に対して、それぞれ、左右線H方向に移動してしまうのを規制している。
【0103】
(実施形態2に係るロールスクリーンシステム100の作用および効果の説明)
上述のような構成を有する実施形態2に係るロールスクリーンシステム100は、前記の実施形態1に係るロールスクリーンシステム1と、同様の作用および効果を奏させることができる。
【0104】
(実施形態2に係る施工方法の説明)
以下、実施形態2に係る施工方法について、
図7を参照して、説明する。この実施形態2に係る施工方法は、それぞれ巻き取りパイプ20,30,80およびスクリーン21,31,81を有する3つのロールスクリーン2,3,8を、設置箇所10に、左右に並べて設置する。
【0105】
この実施形態2に係る施工方法は、前記の実施形態1に係る施工方法と同様に、第1工程と、第2工程と、第3工程とを含む。ここで、実施形態2に係る施工方法は、前記の実施形態1に係る施工方法に対して、ロールスクリーンの個数が2つから3つとなり、かつ、連結設置部材(連結部材4、中間ブラケット5、ブッシュ53および軸用のC形止め輪54)の個数が1つから2つとなる。
【0106】
そのため、実施形態2に係る施工方法の第2工程は、前記の実施形態1に係る施工方法の第2工程に対して、以下の点で異なる。
【0107】
すなわち、実施形態2に係る施工方法の第2工程は、3つのロールスクリーン2,3,8の巻き取りパイプ20,30,80の端部を、2つの中間ブラケット5に回転可能に支持した連結部材4、右端ブラケット6および左端ブラケット7に、それぞれ取り付ける。また、3つのロールスクリーン2,3,8の巻き取りパイプ20,30,80を、2つの中間ブラケット5、右端ブラケット6および左端ブラケット7に、左右線H周りに回転可能にそれぞれ支持させると共に、3つのロールスクリーン2,3,8を設置箇所10に、左右に並べて設置する。この第3工程は、以下に述べるような取付工程B21と、取付工程B22と、取付工程B23と、取付工程B24と、取付工程B2と、取付工程B26と、取付工程B27と、取付工程B28と、を含む。
【0108】
取付工程B21では、右端ブラケット6および左側ブラケットを7設置箇所10にそれぞれ取り付ける。
【0109】
取付工程B22では、中間ブラケット5に支持された連結部材4の雄側ジョイント部材42の一端取付軸部420を、右側のロールスクリーン2の巻き取りパイプ20の左端(一端)に、取り付ける。その際に、一端取付軸部420は、第2取付部材23を介して第2軸部材42が巻き取りパイプ20の左端(一端)に取り付けられる。なお、この取付工程B22は、上述した取付工程A22と同様となっている。
【0110】
取付工程B23では、中間ブラケット5および連結部材4が取り付けられたままの状態で、右側のロールスクリーン2の巻き取りパイプ20の右端(他端)を、右端ブラケット6に対して取り付ける。その際に、巻き取りパイプ20の右端(他端)は、第3取付部材24を介して右端ブラケット6に取り付けられる。なお、取付工程B23は、上述した取付工程A23と同様となっている。
【0111】
取付工程B24では、中間ブラケット5を設置箇所10に取り付ける。これにより、右側のロールスクリーン2が設置箇所10に設置される。
【0112】
取付工程B25では、中間ブラケット5に支持された連結部材4の雄側ジョイント部材42の一端取付軸部420を、中間のロールスクリーン8の巻き取りパイプ80の左端に、取り付ける。その際に、一端取付軸部420は、第2取付部材23を介して第2軸部材42が巻き取りパイプ80の左端(一端)に取り付けられる。なお、この取付工程B25は、上述した取付工程B23およびA23と同様となっている。
【0113】
取付工程B26では、中間ブラケット5を設置箇所10に取り付ける。これにより、中間のロールスクリーン8が設置箇所10に設置される。なお、この取付工程B26は、上述した取付工程B24と同様となっている。
【0114】
取付工程B27では、左側のロールスクリーン3の巻き取りパイプ30の右端(一端)を、連結部材4の雌側ジョイント部材41の一端取付軸部410に対して取り付ける。その際に、一端取付軸部410は、第1取付部材33を介して巻き取りパイプ30の右端(一端)に取り付けられる。なお、取付工程B27は、取付工程A25と同様となっている。
【0115】
取付工程B28では、左側のロールスクリーン3の巻き取りパイプ30の左端(他端)を、左端ブラケット7に対して取り付ける。その際に、巻き取りパイプ30の左端(他端)は、第4取付部材34を介して左端ブラケット7に取り付けられる。なお、取付工程B28は、取付工程A26と同様となっている。これにより、左側のロールスクリーン3が設置箇所10に設置される。以上のようにして、3つのロールスクリーン2,3,8が設置箇所10に、左右に並べて設置される。
【0116】
なお、ロールスクリーンを4つ以上設置する場合、上述した取付工程B25と取付工程B26という、実施形態2に独自の取付工程を、ロールスクリーンの設置台数に合わせて行う。例えば、ロールスクリーンを4つ設置する場合は、前記の取付工程B25と取付工程B26とを2度(2回)行う。すなわち、取付工程B25と取付工程B26とは、(ロールスクリーンの設置台数-2)度行い、その後に、前記の取付工程B27に進む。
【0117】
以上のように、第1工程、第2工程、第3工程を経て、3つのロールスクリーン2,3,8を、設置箇所10に、左右に並べて設置する施工が完了する。
【0118】
この実施形態2に係る施工方法は、前記の実施形態1に係る施工方法と、ほぼ同様の作用、効果を達成することができる。
【0119】
(実施形態3に係る連結部材4Aの説明)
以下、実施形態3に係る連結部材について、
図8、
図9を参照して、説明する。なお、
図8において、スプリング47の断面は、省略する。また、
図9において、スプリング47の図示は、省略する。図中、
図1~
図7と同符号は、同一の物を示す。
【0120】
前記の実施形態1に係る連結部材4は、第1軸部材41と、第2軸部材42と、ねじ部材43と、を備えるものである。これに対して、この実施形態3に係る連結部材4Aは、第1軸部材41と、第2軸部材42と、ジョイント機構43Aと、を備えるものである。なお、ジョイント機構43Aは、回転結合部材の一例に対応する。
【0121】
(ジョイント機構43Aの構成の説明)
ジョイント機構43Aは、下記の連結状態と、下記の回転状態と、を切り替える機構である。連結状態は、第1軸部材41の他端部分411Aと第2軸部材42の他端部分421Aとを相互に連結して、2本の巻き取りパイプを同期回転可能とする状態である。回転状態は、第1軸部材41の他端部分411Aと第2軸部材42の他端部分421Aとが相互に連結された状態を解除して、一方の巻き取りパイプを他方の巻き取りパイプに対して回転可能とする状態である。
【0122】
ジョイント機構43Aは、ケース45と、クラッチ46と、スプリング47と、レバー48と、を有する。
【0123】
(ケース45の説明)
ケース45は、大径筒部450と、小径筒部451と、フランジ部452と、を有する。フランジ部452は、大径筒部450の一方の開口縁に一体に設けられている。フランジ部452は、中間ブラケット5の垂直板部51に、セミチューブラリベット453により固定されている。
【0124】
小径筒部451は、大径筒部450の他方の開口縁に一体に設けられている。小径筒部451中には、第2軸部材42の中間取付軸部422が、ブッシュ454および軸用のC形止め輪455を介して、左右線H周りに回転可能に、かつ、左右線H方向に移動不可能に取り付けられている。なお、第1軸部材41の中間取付軸部412は、中間ブラケット5の取付円筒部52に、左右線H周りに回転可能に、かつ、左右線H方向に移動不可能に取り付けられている。
【0125】
大径筒部450中には、第1軸部材41の他端部分411A、第2軸部材42の他端部分421A、クラッチ46、スプリング47およびレバー48の一部分である係合部480が、収納されている。大径筒部450には、スリット456がフランジ部452から大径筒部450の途中までの間に、左右線H方向に設けられている。
【0126】
第1軸部材41の他端部分411Aは、外径が大径筒部450の内径よりも小さい円板形状をなし、大径筒部450すなわちケース45に対して左右線H周りに回転可能である。一方、第2軸部材42の他端部分421Aは、外径が大径筒部450の内径と同等の円板形状をなし、大径筒部450すなわちケース45に対して左右線H周りに回転可能である。第2軸部材42の他端部分421Aには、六角柱の凸部424が一体に設けられている。
【0127】
(クラッチ46の説明)
クラッチ46は、円板形状をなす。すなわち、クラッチ46の一端部461は、第1軸部材41の他端部分411Aに対向し、外径が第1軸部材41の他端部分411Aの外径とほぼ同等であり、かつ、ケース45の大径筒部450の内径よりも小さい円板形状をなす。
【0128】
一方、クラッチ46の他端部462は、第2軸部材42の他端部分421Aに対向し、外径が第2軸部材42の他端部分421Aの外径とほぼ同等であり、かつ、ケース45の大径筒部450の内径ともほぼ同等であり、円板形状をなす。クラッチ46の他端部462は、クラッチ46の一端部461に対してフランジ形状をなす。クラッチ46の他端部462の端面の中央には、六角形の凹部460が設けられている。この凹部460中には、第2軸部材42の凸部424が挿入されている。
【0129】
クラッチ46は、大径筒部450(すなわちケース45)に対して、第1軸部材41および第2軸部材42と共に、あるいは、第2軸部材42と共に、左右線H周りに回転可能である。また、クラッチ46は、大径筒部450すなわちケース45、第1軸部材41および第2軸部材42に対して左右線H方向に移動可能である。
【0130】
(クラッチ面49)
相互に対向するクラッチ46の一端部461の他面と第1軸部材41の他端部分411Aの他面とには、クラッチ面49がそれぞれ設けられている。クラッチ面49は、摩擦力が大きい面から構成されている。クラッチ面49は、クラッチ46の一端部461および第1軸部材41の他端部分411Aと一体のものであっても良いし、あるいは、別体の物であっても良い。
【0131】
(スプリング47の説明)
スプリング47は、コイルスプリングであって、第2軸部材42の凸部424の外側に配置されている。また、スプリング47は、第2軸部材42の他端部分421Aとクラッチ46の他端部462との間に圧縮された状態で介在されている。スプリング47の一端部分は、クラッチ46のフランジ部分462の端面に弾性当接している。一方、スプリング47の他端部分は、第2軸部材42の他端部分421Aに設けられているフランジ部分の端面に弾性当接している。
【0132】
スプリング47は、スプリング力により、クラッチ46の一端部461のクラッチ面49と第1軸部材41の他端部分411Aのクラッチ面49とを弾性当接させる。
【0133】
(レバー48の説明)
レバー48は、クラッチ46を左右線H方向に移動させる操作部材である。レバー48は、係合部480と、操作部481と、を有する。
【0134】
係合部480は、上側半分の半円形のリング形状をなす。係合部480は、ケース45の大径筒部450の中に収納されていて、クラッチ46のフランジ形状の他端部462に係合する。
【0135】
操作部481は、下側の半分の板形状をなす。操作部481の上部すなわち係合部480との連結部は、ケース45の大径筒部450のスリット456中に左右線H方向に移動可能に挿入されている。操作部481の中部から下部にかけては、スリット456から大径筒部450の外側に位置する。
【0136】
レバー48は、
図9に示すように、クラッチ46に対して着脱可能に組み付けられている。
(ジョイント機構43Aの作用の説明)
ジョイント機構43Aは、以上のごとき構成からなり、以下、作用について説明する。
【0137】
通常状態においては、スプリング47のスプリング力により、クラッチ46のクラッチ面49と第1軸部材41のクラッチ面49とは、相互に弾性当接している状態にある。この状態は、前記の連結状態である。この結果、通常状態においては、第1軸部材41の他端部分411Aと第2軸部材42の他端部分421Aとが相互に連結して、2本の巻き取りパイプが同期回転できる状態にある。
【0138】
レバー48の操作部481を握って、レバー48を
図8中の実線矢印方向に移動操作させる。すると、レバー48の係合部480が係合しているクラッチ46が、スプリング47のスプリング力に抗して同方向であって、左右線H方向に移動する。
【0139】
この操作状態においては、クラッチ46のクラッチ面49と第1軸部材41のクラッチ面49とは、相互に離れている状態にある。この状態は、前記の回転状態である。この結果、操作状態においては、第1軸部材41の他端部分411Aと第2軸部材42の他端部分421Aとが相互に連結された状態が解除されて、一方の巻き取りパイプが他方の巻き取りパイプに対して回転できる状態にある。
【0140】
なお、図面では、図示されていないが、ケース45の大径筒部450とレバー48とに、レバー48の操作状態を保持する保持部材などを設けても良い。
【0141】
この実施形態3に係る連結部材4Aは、前記のジョイント機構43Aを備えるものであるから、前記の実施形態1に係る連結部材4と同様の作用効果を達成することができる。
【0142】
(実施形態4に係る連結部材4Bの説明)
以下、実施形態4に係る連結部材について、
図10~
図13を参照して、説明する。図中、
図1~
図9と同符号は、同一の物を示す。
【0143】
前記の実施形態1に係る連結部材4は、第1軸部材41と、第2軸部材42と、ねじ部材43と、を備えるものである。これに対して、この実施形態4に係る連結部材4Bは、前記の実施形態3に係る連結部材4Aと同様に、第1軸部材と、第2軸部材と、ジョイント機構43Bと、を備えるものである。
【0144】
(ジョイント機構43Bの構成の説明)
ジョイント機構43Bは、下記の連結状態と、下記の回転状態と、を切り替える機構である。連結状態は、第1軸部材の他端部分と第2軸部材の他端部分とを相互に連結して、2本の巻き取りパイプを同期回転可能とする状態である。回転状態は、第1軸部材の他端部分と第2軸部材の他端部分とが相互に連結された状態を解除して、一方の巻き取りパイプを他方の巻き取りパイプに対して回転可能とする状態である。
【0145】
ジョイント機構43Bは、第1部材91と、第2部材92と、操作部材(図示せず)と、を有する。
【0146】
(第1部材91の説明)
第1部材91は、円筒形状をなす。第1部材91の中間部には、フランジ部が一体に設けられている。フランジ部の一端面には、凹凸歯形状の第1セレーション910が設けられている。第1部材91は、第1軸部材の他端部分に固定されている。
【0147】
(第2部材92の説明)
第2部材92は、円筒形状をなす。第2部材92は、第1部材91の一端部分に、外側から嵌め込まれている。第2部材92は、第1部材91に対して、左右線H周りに回転可能であり、かつ、左右線H方向に移動可能である。第2部材92は、第2軸部材の他端部分に、左右線H方向に移動可能に、かつ、第2軸部材と共に左右線H周りに回転可能に取り付けられている。
【0148】
第2部材92の一端面であって、第1部材91の第1セレーション910に対向する面には、凹凸歯形状の第2セレーション920が設けられている。第2部材92の第2セレーション920と第1部材91の第1セレーション910とは、相互に着脱可能に噛み合う。
【0149】
(操作部材の説明)
操作部材は、第2部材92を、第1部材91に対して、
図12中の実線矢印方向および
図13中の実線矢印方向、すなわち、左右線H方向に移動切替操作する。
【0150】
操作部材は、第2部材92を、第1部材91に対して、
図12中の実線矢印方向に移動切替操作すると、第1部材91の第1セレーション910と第2部材92の第2セレーション920とが相互に噛み合う状態となる。この状態は、前記の連結状態であって、第1軸部材の他端部分と第2軸部材の他端部分とが相互に連結して、2本の巻き取りパイプが同期回転できる状態にある。
【0151】
操作部材は、第2部材92を、第1部材91に対して、
図13中の実線矢印方向に移動切替操作すると、第1部材91の第1セレーション910と第2部材92の第2セレーション920との相互の噛み合いが解除された状態となる。この状態は、前記の回転状態であって、第1軸部材の他端部分と第2軸部材の他端部分とが相互に連結された状態が解除されて、一方の巻き取りパイプが他方の巻き取りパイプに対して回転できる状態にある。
【0152】
この実施形態4に係る連結部材4Bは、前記のジョイント機構43Bを備えるものであるから、前記の実施形態1に係る連結部材4および前記の実施形態3に係る連結部材4Aと同様の作用効果を達成することができる。
【0153】
(実施形態1、2、3、4以外の例の説明)
なお、前記の実施形態1、2、3、4においては、右側のロールスクリーン2の巻き取りパイプ20が駆動巻き取りパイプである。しかしながら、左側のロールスクリーン3の巻き取りパイプ30や中間のロールスクリーン8の巻き取りパイプ80が駆動巻き取りパイプであっても良い。
【0154】
また、前記の実施形態1,2、3、4においては、駆動巻き取りパイプである巻き取りパイプ20がモータMの回転軸の回転により駆動するものである。しかしながら、この発明においては、駆動巻き取りパイプ20がモータMの回転軸の回転以外により駆動するものであっても良い。すなわち、モータM以外の駆動源を使用しても良い。
【0155】
さらに、前記の実施形態1、2、3、4においては、モータM(駆動源)の回転軸の回転により、2本の巻き取りパイプ20,30、または3本の巻き取りパイプ20,30,80が同時に回転する。しかしながら、手動により、2本の巻き取りパイプ20,30、または3本の巻き取りパイプ20,30,80が同時に回転するものであっても良い。
【0156】
また、本発明は、前記の実施形態1,2、3、4に限定されるものではない。特に、ロールスクリーン2,3,8(巻き取りパイプ20,30,80、スクリーン21,31,81、ウエイトバー22,32,82)、取付部材(第1取付部材33、第2取付部材23、第3取付部材24、第4取付部材34)、右端ブラケット6、左端ブラケット7は、既存のものであっても良い。
【符号の説明】
【0157】
1,100…ロールスクリーンシステム、2…ロールスクリーン(他端側に配置されるロールスクリーン),3…ロールスクリーン(一端側に配置されるロールスクリーン)、8…ロールスクリーン、4、4A、4B…連結部材(連結設置部材)、5…中間ブラケット(ブラケット、連結設置部材)、6…右端ブラケット(ブラケット、他端側ブラケット)、7…左端ブラケット(ブラケット、一端側ブラケット)、10…設置箇所、11…取付面、20…巻き取りパイプ(駆動巻き取りパイプ)、21,31,81…スクリーン、22,32,82…ウエイトバー、23…第2取付部材、24…第3取付部材(オペレーター)、30,80…巻き取りパイプ(従動巻き取りパイプ)、33…第1取付部材、34…第4取付部材、41…雌側ジョイント部材(第1軸部材に対応)、42…雄側ジョイント部材(第2軸部材に対応)、43…ねじ部材(回転結合部材の一例に対応)、44…穴用のC形止め輪(Cリング)、50…水平板部、51…垂直板部、52…取付円筒部、53…ブッシュ(取付具、連結設置部材)、54…軸用のC形止め輪(Cリング、取付具、連結設置部材)、60…水平板部、61…垂直板部、70…水平板部、71…垂直板部、410…一端取付軸部(一端部分)、411…大径受部(他端部分)、411a…嵌合凹部、412…中間取付軸部、413…ねじ孔、414…第1取付溝、415…段差面、416…第2取付溝、420…一端取付軸部(一端部分)、421…嵌合凸部(他端部分)、422…中間取付軸部、423…段差面、H…左右線、M…モータ、T…上下差、43A…ジョイント機構、45…ケース、450…大径筒部、451…小径筒部、452…フランジ部、453…セミチューブラリベット、454…ブッシュ、455…軸用のC形止め輪、456…スリット、46…クラッチ、460…凹部、461…一端部、462…他端部、47…スプリング、48…レバー、480…係合部、481…操作部、49…クラッチ面、411A…他端部分、421A…他端部分、43B…ジョイント機構、91…第1部材、910…第1セレーション、92…第2部材、920…第2セレーション