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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-01
(45)【発行日】2023-05-12
(54)【発明の名称】焚火台
(51)【国際特許分類】
   F24C 1/16 20210101AFI20230502BHJP
   F24B 1/18 20060101ALI20230502BHJP
   A47J 37/07 20060101ALI20230502BHJP
   A47J 33/00 20060101ALI20230502BHJP
【FI】
F24C1/16 A
F24B1/18 Z
A47J37/07
A47J33/00
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2019152654
(22)【出願日】2019-08-23
(65)【公開番号】P2021032468
(43)【公開日】2021-03-01
【審査請求日】2022-07-28
(73)【特許権者】
【識別番号】519300367
【氏名又は名称】相馬 拓也
(74)【代理人】
【識別番号】110002055
【氏名又は名称】弁理士法人iRify国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】相馬 拓也
【審査官】柳本 幸雄
(56)【参考文献】
【文献】韓国登録特許第10-0846307(KR,B1)
【文献】特開2012-167920(JP,A)
【文献】登録実用新案第3207183(JP,U)
【文献】登録実用新案第3028364(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2019/0226682(US,A1)
【文献】特開2015-223375(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0109896(US,A1)
【文献】登録実用新案第3218702(JP,U)
【文献】実開平02-078137(JP,U)
【文献】中国実用新案第205585866(CN,U)
【文献】登録実用新案第3223018(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24C 1/16
F24B 1/18
A47J 37/07
A47J 33/00
F23B 20/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
2つの脚部材と、シート部材と、2つの支持棒部材とで、構成される焚火台であって、
前記各脚部材は、
長尺部と、
前記長尺部の両端のそれぞれにおいて、前記長尺部材の長手方向に対して外側に傾いて上方に延出した2つの傾斜部と、
前記各傾斜部の前記長尺部と連続する側とは反対側の端部において、略U字状に湾曲した2つの湾曲部と、を有し、
前記シート部材は、
平面部と、
前記平面部の対向する端部に設けられた2つの挿通部と、を有し、
前記シート部材の前記各挿通部に、前記支持棒部材を挿通し、前記支持棒部材の前記シート部材の平面から露呈した部分に、前記脚部材の各湾曲部を係合させることで、前記シート部材が張った状態を維持する
焚火台。
【請求項2】
前記脚部材の前記長尺部は、その略中央部が上方に突出した撓み形状となっている
請求項1に記載の焚火台。
【請求項3】
2つの台部材を更に有し、
前記台部材は、
長尺部と、
前記長尺部の両端のそれぞれにおいて、前記長尺部材の長手方向に対して外側に傾いて下方に延出した2つの傾斜部と、
前記各傾斜部の前記長尺部と連続する側とは反対側の端部において、略U字状に湾曲した2つの湾曲部と、を有し、
前記台部材は、前記脚部材と対向するように、前記各湾曲部が前記支持棒部材の前記シート部材の平面から露呈した部分に係合される
請求項1又は請求項2に記載の焚火台。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、折り畳み可能で、軽量、コンパクトな焚火台に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、キャンプ等では、調理目的や暖をとる目的で、焚火が行われるが、地面に薪を直接置いた焚火は禁止されていることが多いことから、多くのユーザは、各種の焚火台を使用している。このような焚火台について、未使用時の携帯性を向上させるべく、折り畳み可能とする種々の技術が提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1では、適宜長さの金属パイプからなる下方脚管の上部を束ねて開閉自在に連結した下方脚部と、下方脚管に差込連結される所定数の上方脚管と、金網部の隅部に上方脚管の開口端に挿入連結する連結部を設けた火床体とで構成した焚火スタンドが開示されている。さらに、特許文献2では、火床を形成する矩形状の底板の対向する両側方に第1側板と第2側板とが配置されて、燃焼空間が形成される折り畳み可能な焚火台が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】実用新案登録第3207183号公報
【文献】特開2017-172893号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に開示された技術では、火床体の上に薪等を置いて焚火を行うことになるが、当該火床体は平坦ではなく、薪を配列するのが煩雑であり、薪の重さで火床体が撓むおそれがあった。
【0006】
さらに、特許文献2に開示された技術は、底板、側板がいずれも相応の大きさの平面を有する部材であることから、折り畳んだ状態でも、ある程度の大きさになっていた。
【0007】
したがって、従来、薪を簡易且つ安定的に配列でき、折り畳んだときに、より一層コンパクトになる焚火台の実現が嘱望されていた。
【0008】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、薪等を簡易且つ安定的に配列できると共に、折り畳み可能で、軽量且つコンパクトな焚火台を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、本発明の第1の態様に係る焚火台は、2つの脚部材と、シート部材と、2つの支持棒部材とで、構成される焚火台であって、前記各脚部材は、長尺部と、前記長尺部の両端のそれぞれにおいて、前記長尺部材の長手方向に対して外側に傾いて上方に延出した2つの傾斜部と、前記各傾斜部の前記長尺部と連続する側とは反対側の端部において、略U字状に湾曲した2つの湾曲部と、を有し、前記シート部材は、平面部と、前記平面部の対向する端部に設けられた2つの挿通部と、を有し、前記シート部材の前記各挿通部に、前記支持棒部材を挿通し、前記支持棒部材の前記シート部材の平面から露呈した部分に、前記脚部材の各湾曲部を係合させることで、前記シート部材が張った状態を維持する。
【0010】
本発明の第2の態様に係る焚火台では、第1の態様において、前記脚部材の前記長尺部は、その略中央部が上方に突出した撓み形状となっている。
【0012】
本発明の第の態様に係る焚火台は、第1又は第2の態様において、2つの台部材を更に有し、前記台部材は、長尺部と、前記長尺部の両端のそれぞれにおいて、前記長尺部材の長手方向に対して外側に傾いて下方に延出した2つの傾斜部と、前記各傾斜部の前記長尺部と連続する側とは反対側の端部において、略U字状に湾曲した2つの湾曲部と、を有し、前記台部材は、前記脚部材と対向するように、前記各湾曲部が前記支持棒部材の前記シート部材の平面から露呈した部分に係合される。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、薪等を簡易且つ安定的に配列できると共に、折り畳み可能で、軽量且つコンパクトな焚火台を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の第1実施形態に係る焚火台の構成図である。
図2】同焚火台の脚部材の構成図である。
図3】同焚火台のシート部材の構成図である。
図4】同焚火台の支持棒部材の構成図である。
図5】同焚火台の一部拡大図である。
図6】本発明の第2実施形態に係る焚火台の構成図である。
図7】本発明の第3実施形態に係る焚火台の構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態について説明する。
【0016】
<第1実施形態>
【0017】
図1には、本発明の第1実施形態に係る焚火台の構成を示し、図2には同焚火台の構成部品である脚部材の構成を示し、図3(a)、図3(b)には同焚火台の構成部品であるシート部材の構成を示し、図4には同焚火台の構成部品である支持棒部材の構成を示し、図5には同焚火台の一部拡大図を示し、説明する。
【0018】
図1乃至図5に示されるように、本発明の第1実施形態に係る焚火台1は、2つの脚部材2A,2B(総称するときは符号2を用いる)と、シート部材3と、2つの支持棒部材4A,4B(総称するときは符号4を用いる)と、で構成されている。
【0019】
脚部材2は、図2に示されるように、長尺部2aと、長尺部2aの両端のそれぞれにおいて、長尺部材2aの長手方向に対して外側に所定角度で傾いて上方に延出した2つの傾斜部2bと、各傾斜部2bの長尺部2aと連続する側とは反対側の端部において、略U字状に湾曲した2つの湾曲部2cと、を有している。各傾斜部2bは、長尺部2a(長尺部2aの長手方向)に対して、この例では120度傾いて上方に延出している。各湾曲部2cは、傾斜部2bに対して内側に向けて、この例では120度の角度だけ傾斜して、延出した後、略U字状に折り返した形状となっている。各湾曲部2cは、開放端から後述する支持棒部材4を挿通できる隙間を有している。湾曲部2cの末端は、上方に向けて少し突出するように屈曲し延出した末端部2dとなっている。この末端部2dは、組立時に湾曲部2cに支持棒部材4を挿通しやすいように工夫したものである。各脚部材2の長尺部2aは、その略中央部が上方に突出した撓み形状となっている。
【0020】
シート部材3は、図3(a)、図3(b)に示されるように、この例では長方形の平面部3aと、平面部3aの対向する2つの端に設けられた2つの挿通部3bと、該挿通部3bが強固となるように折り目を留めた留め部3cとで構成されている。留め部3cは、各挿通部3b形成端において、所定間隔をあけて複数配設されている。挿通部3bの内径は、後述する支持棒部材4を挿通可能な大きさとなっている。
【0021】
支持棒部材4は、図4に示されるように、この例では、長尺のスティック形状となっており、両端は丸みを帯びている。この先端形状は、安全性やシート部材3の挿通部3bへの挿通の便宜を考慮した設計である。支持棒部材4は、シート部材3の挿通部3bより前後が突出する大きさとなっている。
【0022】
このような構成において、焚火台1を組み立てる場合には、シート部材3の対向する2つの挿通部3bに、それぞれ支持棒部材4A,4Bを挿通する。このとき、支持棒部材4A,4Bの両端が、シート部材3の挿通部3bからそれぞれ突出(露呈)した位置関係となるように調整する。シート部材3に2本の支持棒部材4A,4Bを挿通することで、一方向のシート部材3の撓み、歪みはなくなる。
【0023】
続いて、支持棒部材4A,4Bに脚部材2A,2Bを装着する。
【0024】
具体的には、支持棒部材4A,4Bの一端に、脚部材2Aの2つの湾曲部2cを、それぞれ係合させる。このとき、脚部材2Aは、傾斜部2bが長尺部2aに対して傾斜した状態を維持するようにバネ力が働くが、一方の末端部2dより支持棒部材4Aの一方の突出端を湾曲部2cの隙間に挿通させるときに、傾斜部2bを内側に押し込むように若干の力を加えることで、容易に湾曲部2cに支持棒部材4Aの一方の突出端を係合させることができる。同様に、脚部材2Aの他方の末端部2dより支持棒部材4Bの一方の突出端を湾曲部2cの隙間に挿通させるときにも、傾斜部2bを内側に押し込むように若干の力を加えることで、容易に湾曲部2cに支持棒部材4Bの一方の突出端を係合させることができる。尚、ここでいう支持棒部材4A,4Bの一方の突出端とは、シート部材3の挿通部3bが形成されていない一端(一辺)の両端より突出している支持棒部材4A,4Bの部分である。
【0025】
同様に、支持棒部材4A,4Bの他端に、脚部材2Bの2つの湾曲部2cを、それぞれ係合させる。一方の末端部2dより支持棒部材4Aの他方の突出端を湾曲部2cの隙間に挿通させるときに、傾斜部2bを内側に押し込むように若干の力を加えることで、容易に湾曲部2cに支持棒部材4Aの他方の突出端を係合させることができる。他方の末端部2dより支持棒部材4Bの他方の突出端を湾曲部2cの隙間に挿通させるときにも、傾斜部2bを内側に押し込むように若干の力を加えることで、容易に湾曲部2cに支持棒部材4Bの他方方の突出端を係合させることができる。尚、ここでいう支持棒部材4A,4Bの他方の突出端とは、シート部材3の挿通部3bが形成されていない一端(一辺)の両端より突出している部分であって、上記支持棒部材4A,4Bの一方の突出端とは反対側の支持棒部材4A,4Bの部分である。尚、支持棒部材4A,4Bの突出端と脚部材2A,2Bの湾曲部2cとの係合の様子は、図5に示される通りである。
【0026】
本実施形態のサイズについては、脚部材2の長尺部2aが390mm、傾斜部2bの長さが45~50mm、湾曲部2cの立ち上がり部分の長さが17.5mm、湾曲部2cの隙間の幅が6mmとなっている。さらに、シート部材3の横(挿通部3bが形成されていない辺)の長さが440mm、縦(挿通部3bが形成されている辺)の長さが350mmとなっている。また、支持棒部材4の長さは400mmとなっている。したがって、本実施形態に係る焚火台1全体のサイズとしては、縦方向に400mm、横方向に470mm、高さが70~75mmとなる。ただし、上述した各サイズは一例であり、これに限定されないことは勿論である。
【0027】
以上説明したように、本発明の第1実施形態に係る焚火台は、2本の脚部材と、シート部材と、支持棒部材からなる軽量且つシンプルな構成であり、更に組立式となっているため、小さく折り畳んで携帯することが可能である。また、脚部材により、シート部材がしっかりと張られた状態が維持されるため、シート部材の上に、薪や着火剤等を安定的に配置し、焚火を行うことが可能となる。
【0028】
<第2実施形態>
【0029】
図6には、本発明の第2実施形態に係る焚火台の構成を示し説明する。ここでは、第1実施形態と同一構成については、同一符号を用いて、説明を進める。
【0030】
この図6に示されるように、本発明の第2実施形態に係る焚火台10は、2つの脚部材2A,2B(総称するときは符号2を用いる)と、シート部材3と、2つの支持棒部材4A,4B(総称するときは符号4を用いる)と、2つの台部材5A,5B(総称するときは符号5を用いる)で構成されている。
【0031】
脚部材2は、先に図2に示したように、長尺部2aと、長尺部2aの両端のそれぞれにおいて、長尺部材2aの長手方向に対して外側に所定角度で傾いて上方に延出した2つの傾斜部2bと、各傾斜部2bの長尺部2aと連続する側とは反対側の端部において、略U字状に湾曲した2つの湾曲部2cと、を有している。各傾斜部2bは、長尺部2a(長尺部2aの長手方向)に対して、この例では120度傾いて上方に延出している。各湾曲部2cは、傾斜部2bに対して内側に向けて、この例では120度の角度だけ傾斜して、延出した後、略U字状に折り返した形状となっている。各湾曲部2cは、開放端から後述する支持棒部材4を挿通できる隙間を有している。湾曲部2cの末端は、上方に向けて少し突出するように屈曲し延出した末端部2dとなっている。この末端部2dは、組立時に湾曲部2cに支持棒部材4を挿通しやすいように工夫したものである。各脚部材2の長尺部2aは、その略中央部が上方に突出した撓み形状となっている。
【0032】
シート部材3は、先に図3(a)、図3(b)に示したように、この例では長方形の平面部3aと、平面部3aの対向する2つの端に設けられた2つの挿通部3bと、該挿通部3bが強固となるように折り目を留めた留め部3cとで構成されている。留め部3cは、各挿通部3b形成端において、所定間隔をあけて複数配設されている。挿通部3bの内径は、後述する支持棒部材4を挿通可能な大きさとなっている。
【0033】
支持棒部材4は、先に図4に示したように、この例では、長尺のスティック形状となっており、両端は丸みを帯びている。この先端形状は、安全性やシート部材3の挿通部3bへの挿通の便宜を考慮した設計である。支持棒部材4は、シート部材3の挿通部3bより前後が突出する大きさとなっている。
【0034】
台部材5は、この例では、先に図2に示した脚部材2と同じ構成となっている。すなわち、長尺部5aと、長尺部5aの両端のそれぞれにおいて、長尺部5aの長手方向に対して外側に所定角度で傾いて下方に延出した2つの傾斜部5bと、各傾斜部5bの長尺部5aと連続する側とは反対側の端部において、略U字状に湾曲した2つの湾曲部5cと、を有している。各傾斜部5bは、長尺部5a(長尺部5aの長手方向)に対して、この例では120度傾いて下方に延出している。各湾曲部5cは、傾斜部5bに対して内側に向けて、この例では120度の角度だけ傾斜して、延出した後、略U字状に折り返した形状となっている。各湾曲部5cは、開放端から後述する支持棒部材4を挿通できる隙間を有している。湾曲部5cの末端は、下方に向けて少し突出するように屈曲し延出した末端部5dとなっている。この末端部5dは、組立時に湾曲部5cに支持棒部材4を挿通しやすいように工夫したものである。
【0035】
このような構成において、焚火台10を組み立てる場合には、シート部材3の対向する2つの挿通部3bに、それぞれ支持棒部材4A,4Bを挿通する。このとき、支持棒部材4A,4Bの両端が、シート部材3の挿通部3bからそれぞれ突出(露呈)した位置関係となるように調整する。シート部材3に、2本の支持棒部材4A,4Bをそれぞれ挿通することで、一方向のシート部材3の撓み、歪みはなくなる。
【0036】
続いて、支持棒部材4A,4Bに、脚部材2Aの2つの湾曲部2cを、それぞれ係合させる。脚部材2Aは、傾斜部2bが長尺部2aに対して傾斜した状態を維持するようにバネ力が働くが、一方の末端部2dより支持棒部材4Aの一方の突出端を湾曲部2cの隙間に挿通させるときに、傾斜部2bを内側に押し込むように若干の力を加えることで、容易に湾曲部2cに支持棒部材4Aの一方の突出端を係合させることができる。同様に、脚部材2Aの他方の末端部2dより支持棒部材4Bの一方の突出端を湾曲部2cの隙間に挿通させるときにも、傾斜部2bを内側に押し込むように若干の力を加えることで、容易に湾曲部2cに支持棒部材4Bの一方の突出端を係合させることができる。尚、ここでいう支持棒部材4A,4Bの一方の突出端とは、シート部材3の挿通部3bが形成されていない一端(一辺)の両端より突出している支持棒部材4A,4Bの部分である。
【0037】
同様に、支持棒部材4A,4Bの他端に、脚部材2Bの2つの湾曲部2cを、それぞれ係合させる。一方の末端部2dより支持棒部材4Aの他方の突出端を湾曲部2cの隙間に挿通させるときに、傾斜部2bを内側に押し込むように若干の力を加えることで、容易に湾曲部2cに支持棒部材4Aの他方の突出端を係合させることができる。他方の末端部2dより支持棒部材4Bの他方の突出端を湾曲部2cの隙間に挿通させるときにも、傾斜部2bを内側に押し込むように若干の力を加えることで、容易に湾曲部2cに支持棒部材4Bの他方方の突出端を係合させることができる。尚、ここでいう支持棒部材4A,4Bの他方の突出端とは、シート部材3の挿通部3bが形成されていない一端(一辺)の両端より突出している部分であって、上記支持棒部材4A,4Bの一方の突出端とは反対側の支持棒部材4A,4Bの部分である。尚、支持棒部材4A,4Bの突出端と脚部材2A,2Bの湾曲部2cとの係合の様子は、図5に示される通りである。
【0038】
続いて、支持棒部材4A,4Bに台材5A,5Bを装着する。台部材5A,5Bは、脚部材2A,2Bとそれぞれ対向するように、各湾曲部5cが支持棒部材4A,4Bのシート部材3の平面から露呈した部分に係合される。
【0039】
より具体的には、先ず、支持棒部材4A,4Bの一端に、台部材5Aの2つの湾曲部5cを、それぞれ上から被せるように、それぞれ係合させる。このとき、台部材5Aは、傾斜部5bが長尺部5aに対して傾斜した状態を維持するようにバネ力が働くが、一方の末端部5dより支持棒部材4Aの一方の突出端を湾曲部5cの隙間に挿通させるときに、傾斜部5bを内側に押し込むように若干の力を加えることで、容易に湾曲部5cに支持棒部材4Aの一方の突出端を係合させることができる。同様に、他方の末端部5dより支持棒部材4Bの一方の突出端を湾曲部5cの隙間に挿通させるときにも、傾斜部5bを内側に押し込むように若干の力を加えることで、容易に湾曲部5cに支持棒部材4Bの一方の突出端を係合させることができる。尚、ここでいう支持棒部材4A,4Bの一方の突出端とは、シート部材3の挿通部3bが形成されていない一端(一辺)の両端より突出している支持棒部材4A,4Bの部分である。
【0040】
続いて、同様に、支持棒部材4A,4Bの他端に、台部材5Bの2つの湾曲部5cを上から被せるように、それぞれ係合させる。台部材5Bの一方の末端部5dより支持棒部材4Aの他方の突出端を湾曲部5cの隙間に挿通させるときに、傾斜部5bを内側に押し込むように若干の力を加えることで、容易に湾曲部5cに支持棒部材4Aの他方の突出端を係合させることができる。同様に、台部材5Bの他方の末端部5dより支持棒部材4Bの他方の突出端を湾曲部5cの隙間に挿通させるときにも、傾斜部5bを内側に押し込むように若干の力を加えることで、容易に湾曲部5cに支持棒部材4Bの他方方の突出端を係合させることができる。尚、ここでいう支持棒部材4A,4Bの他方の突出端とは、シート部材3の挿通部3bが形成されていない一端(一辺)の両端より突出している部分であって、上記支持棒部材4A,4Bの一方の突出端とは反対側の支持棒部材4A,4Bの部分である。
【0041】
本実施形態のサイズについては、脚部材2の長尺部2aが390mm、傾斜部2bの長さが45~50mm、湾曲部2cの立ち上がり部分の長さが17.5mm、湾曲部2cの隙間の幅が6mmとなっている。さらに、シート部材3の横(挿通部3bが形成されていない辺)の長さが440mm、縦(挿通部3bが形成されている辺)の長さが350mmとなっている。また、支持棒部材4の長さは400mmとなっている。台部材5の長尺部5aが390mm、傾斜部5bの長さが45~50mm、湾曲部5cの立ち上がり部分の長さが17.5mm、湾曲部5cの隙間の幅が6mmとなっている。本実施形態に係る焚火台1全体のサイズとしては、縦方向に400mm、横方向に470mm、高さが140~150mmとなる。ただし、上述した各サイズは一例であり、これに限定されないことは勿論である。
【0042】
以上説明したように、本発明の第2実施形態に係る焚火台では、前述した第1実施形態の効果に加えて、台部材を脚部材と対向するようにシート部材の上に突出する形で装着することができるので、当該台部材の上に、バーベキュー用の網や、グリル用の台を適宜配置することが可能となる。しかも、脚部材と台部材とが同じ構成であることから、製造コストも安くなり、更に予備に1本の脚部材を備えておければ、それが台部材の取り換え用としても使用することが可能となるので、ユーザにとって利点が大きい。
【0043】
<第3実施形態>
【0044】
図7には、本発明の第3実施形態に係る焚火台の構成を示し説明する。第3実施形態に係る焚火台は、脚部の傾斜部の長さが第1実施形態に比べて長くなっている。即ち、換言すれば、第1実施形態に比べて焚火台の高さが高くなっている。
【0045】
図7に示されるように、本発明の第3実施形態に係る焚火台21は、2つの脚部材22A,22B(総称するときは符号22を用いる)と、シート部材23と、2つの支持棒部材24A,24B(総称するときは符号24を用いる)と、で構成されている。
【0046】
先ず、脚部材22は、長尺部22aと、長尺部22aの両端のそれぞれにおいて、長尺部材22aの長手方向に対して外側に所定角度で傾いて上方に延出した2つの傾斜部22bと、各傾斜部22bの長尺部22aと連続する側とは反対側の端部において、略U字状に湾曲した2つの湾曲部22cと、を有している。各傾斜部22bは、長尺部22a(長尺部22aの長手方向)に対して、この例では115度傾いて上方に延出している。各湾曲部22cは、傾斜部22bに対して内側に向けて、この例では115度の角度だけ傾斜して、延出した後、略U字状に折り返した形状となっている。各湾曲部22cは、開放端から後述する支持棒部材24を挿通できる隙間を有している。湾曲部22cの末端は、上方に向けて少し突出するように屈曲し延出した末端部22dとなっている。この末端部22dは、組立時に湾曲部22cに支持棒部材4を挿通しやすいように構成上、工夫したものである。各脚部材22の長尺部22aは、その略中央部が上方に突出した撓み形状となっている。
【0047】
シート部材23は、この例では長方形の平面部23aと、平面部23aの対向する2つの端に設けられた2つの挿通部23bと、該挿通部23bが強固となるように折り目を留めた不図示の留め部とで構成されている。留め部は、各挿通部23b形成端において、所定間隔をあけて複数配設されている。挿通部23bの内径は、後述する支持棒部材24を挿通可能な大きさとなっている。
【0048】
支持棒部材24は、この例では、長尺のスティック形状となっており、両端は丸みを帯びている。この先端形状は、安全性やシート部材23の挿通部23bへの挿通の便宜を考慮した設計である。支持棒部材24は、シート部材23の挿通部23bより前後が突出する大きさとなっている。
【0049】
このような構成において、焚火台20を組み立てる場合には、シート部材23の対向する2つの挿通部23bに、それぞれ支持棒部材24A,24Bを挿通する。このとき、支持棒部材24A,24Bの両端が、シート部材23の挿通部23bからそれぞれ突出(露呈)した位置関係となるように調整する。シート部材23に2本の支持棒部材24A,24Bを挿通することで、一方向のシート部材23の撓み、歪みはなくなる。
【0050】
続いて、支持棒部材24A,24Bに脚部材22A,23Bを装着する。
【0051】
具体的には、支持棒部材24A,24Bの一端に、脚部材22Aの2つの湾曲部22cを、それぞれ係合させる。このとき、脚部材22Aは、傾斜部22bが長尺部22aに対して傾斜した状態を維持するようにバネ力が働くが、一方の末端部22dより支持棒部材24Aの一方の突出端を湾曲部22cの隙間に挿通させるときに、傾斜部22bを内側に押し込むように若干の力を加えることで、容易に湾曲部22cに支持棒部材24Aの一方の突出端を係合させることができる。同様に、脚部材22Aの他方の末端部22dより支持棒部材24Bの一方の突出端を湾曲部22cの隙間に挿通させるときにも、傾斜部22bを内側に押し込むように若干の力を加えることで、容易に湾曲部22cに支持棒部材24Bの一方の突出端を係合させることができる。尚、ここでいう支持棒部材24A,24Bの一方の突出端とは、シート部材23の挿通部23bが形成されていない一端(一辺)の両端より突出している支持棒部材24A,24Bの部分である。
【0052】
続いて、支持棒部材24A,24Bの他端に、脚部材22Bの2つの湾曲部22cをそれぞれ係合させる。一方の末端部22dより支持棒部材24Aの他方の突出端を湾曲部22cの隙間に挿通させるときに、傾斜部22bを内側に押し込むように若干の力を加えることで、容易に湾曲部22cに支持棒部材24Aの他方の突出端を係合させることができる。他方の末端部22dより支持棒部材24Bの他方の突出端を湾曲部22cの隙間に挿通させるときにも、傾斜部22bを内側に押し込むように若干の力を加えることで、容易に湾曲部22cに支持棒部材24Bの他方方の突出端を係合させることができる。ここでいう支持棒部材24A,24Bの他方の突出端とは、シート部材23の挿通部23bが形成されていない一端(一辺)の両端より突出している部分であって、上記支持棒部材24A,24Bの一方の突出端とは反対側の支持棒部材24A,24Bの部分である。
【0053】
本実施形態のサイズについては、脚部材22の長尺部22aが308~310mm、傾斜部22bの長さが180~182mm、湾曲部22cの立ち上がり部分の長さが17~18mm、湾曲部22cの隙間の幅が6mmとなっている。さらに、シート部材23の横(挿通部23bが形成されていない辺)の長さが440mm、縦(挿通部23bが形成されている辺)の長さが350mmとなっている。また、支持棒部材24の長さは400mmとなっている。したがって、本実施形態に係る焚火台20全体のサイズとしては、縦方向に400mm、横方向に510mm、高さが190~192mmとなる。ただし、上述した各サイズは一例であり、これに限定されないことは勿論である。
【0054】
以上説明したように、本発明の第3実施形態に係る焚火台では、第1実施形態に係る焚火台の脚部材と比べて、脚部材の傾斜部の長さが長くなっているので、焚火台としてのシート部材のシート面の高さが高くなる。したがって、足場の悪い環境や、雑草等が多い茂った環境でも、安全に焚火を楽しむことが可能となる。
【0055】
本発明の第1乃至第3実施形態によれば、以下の効果も奏される。
【0056】
第1実施形態で用いる脚部材や第3実施形態で用いる脚部材等の多様なサイズの脚部材群と、多様なサイズのシート部材群と、多様なサイズの支持棒部材と、をセットとし、ユーザが使用環境に合わせて好適な脚部材、シート部材、支持棒部材を選択し、組み合わせて用いることができるような焚火システムとしての実施も可能である。その場合でも、各脚部材、シート部材、支持棒部材自体は、軽量、且つコンパクトであるので、システム全体としての携帯性も至って良好であることは勿論である。
【0057】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されることなくその趣旨を逸脱しない範囲で種々の改良・変更が可能であることは勿論である。
【0058】
例えば、脚部材や支持棒部材の断面形状については、丸型、角型のほか、各種のものを採用できることは勿論である。
【符号の説明】
【0059】
1…焚火台、2A,2B…脚部材、2a…長尺部、2b…傾斜部、2c…湾曲部、2d…末端部、3…シート部材、3a…平面部、3b…挿通部、3c…留め部、4A,4B…支持棒部材、5A,5B…台部材、5a…長尺部、5b…傾斜部、5c…湾曲部、5d…末端部、10…焚火台、21…焚火台、22A,22B…脚部材、22a…長尺部、22b…傾斜部、22c…湾曲部、22d…末端部、23…シート部材、23a…平面部、23b…挿通部、24A,24B…支持棒部材。
図1
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図5
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図7