(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-01
(45)【発行日】2023-05-12
(54)【発明の名称】シーン情報提供システム及び受信装置
(51)【国際特許分類】
H04N 21/4545 20110101AFI20230502BHJP
H04N 21/235 20110101ALI20230502BHJP
H04N 21/432 20110101ALI20230502BHJP
H04N 5/761 20060101ALI20230502BHJP
H04N 5/92 20060101ALI20230502BHJP
【FI】
H04N21/4545
H04N21/235
H04N21/432
H04N5/761
H04N5/92 010
(21)【出願番号】P 2020019686
(22)【出願日】2020-02-07
【審査請求日】2021-11-12
(73)【特許権者】
【識別番号】000214984
【氏名又は名称】TVS REGZA株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002907
【氏名又は名称】弁理士法人イトーシン国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】杉浦 元將
【審査官】富樫 明
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-027635(JP,A)
【文献】特開2012-170060(JP,A)
【文献】国際公開第2014/188593(WO,A1)
【文献】特開2014-143722(JP,A)
【文献】特開2014-229992(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 21/00-21/858
H04N 5/761
H04N 5/92
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバと受信装置を有するシーン情報提供システムであって、
前記サーバは、
商品及びサービスの少なくとも一方を含むシーンについてのシーン情報を、番組に関連付けて番組情報として管理する番組情報管理部を有し、
前記受信装置は、
受信した番組コンテンツと前記番組コンテンツを管理するための管理情報を記憶する記憶装置と、
前記サーバから前記番組情報を取得する番組情報取得手段と、
前記記憶装置から前記管理情報を取得する管理情報取得手段と、
前記番組情報と前記管理情報を照合する照合手段と、
前記番組情報に含まれる番組のコンテンツデータが、前記記憶装置に録画されているかを判定する判定手段と、
前記番組情報に含まれる番組のコンテンツデータが、前記記憶装置に録画されているとき表示データの生成処理を実行する表示データ生成処理手段と、
ユーザ再生指示に応じて、前記記憶装置に記憶された前記番組コンテンツの中から前記シーン情報から選択されたシーンを再生情報として生成するシーン再生処理部と、
を有し、
前記表示データ生成処理手段は、
前記照合手段の照合の結果に基づいて1又は2以上の一致番組中の1又は2以上の商品又はサービスを前記番組情報から抽出する抽出手段と、
前記抽出手段で抽出された複数の商品又はサービスの優先度を決定する決定手段と、
前記抽出手段で抽出された各商品又はサービスの表示情報を、前記サーバから取得する取得手段と、
優先度の高い順に並べられた商品又はサービスを含むお薦め商品表示画像の画像データを生成する第1生成手段と、
前記判定手段で前記番組情報に含まれる番組のコンテンツデータが、前記記憶装置に録画されていないと判定された場合には、ユーザの視聴あるいは録画した番組に対する親和度の高い他の番組に含まれる商品又はサービスを抽出して、抽出された商品又はサービスの表示データを生成する第2生成手段と、
を有する、シーン情報提供システム。
【請求項2】
受信した番組コンテンツと前記番組コンテンツを管理するための管理情報を記憶する記憶装置と、
サーバから商品及びサービスの少なくとも一方を含むシーンについてのシーン情報を番組に関連付けた番組情報を取得する番組情報取得手段と、
前記記憶装置から前記管理情報を取得する管理情報取得手段と、
前記番組情報と前記管理情報を照合する照合手段と、
前記番組情報に含まれる番組のコンテンツデータが、前記記憶装置に録画されているかを判定する判定手段と、
前記番組情報に含まれる番組のコンテンツデータが、前記記憶装置に録画されているとき表示データの生成処理を実行する表示データ生成処理手段と、
ユーザ再生指示に応じて、前記記憶装置に記憶された前記番組コンテンツの中から前記シーン情報から選択されたシーンを再生情報として生成するシーン再生処理部と、
を有し、
前記表示データ生成処理手段は、
前記照合手段の照合の結果に基づいて1又は2以上の一致番組中の1又は2以上の商品又はサービスを前記番組情報から抽出する抽出手段と、
前記抽出手段で抽出された複数の商品又はサービスの優先度を決定する決定手段と、
前記抽出手段で抽出された各商品又はサービスの表示情報を、前記サーバから取得する取得手段と、
優先度の高い順に並べられた商品又はサービスを含むお薦め商品表示画像の画像データを生成する第1生成手段と、
前記判定手段で前記番組情報に含まれる番組のコンテンツデータが、前記記憶装置に録画されていないと判定された場合には、ユーザの視聴あるいは録画した番組に対する親和度の高い他の番組に含まれる商品又はサービスを抽出して、抽出された商品又はサービスの表示データを生成する第2生成手段と、
を有する、受信装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、シーン情報提供システム及び受信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、テレビ放送などの番組中に、商品やサービスのCMが放送されている。また、番組中に、商品などを紹介するコーナーが設けられ、商品などの紹介がされる場合もある。
【0003】
視聴者であるユーザは、番組をテレビジョン受像機、レコーダなどに録画することができるが、録画された番組から、特定の商品などについてのCMのシーンを探し出したり、あるいは特定の商品などを紹介したコーナーのシーンを探し出すことは、録画された番組を再生しなければならないため、非常に手間が掛かる。
【0004】
近年、番組で紹介された商品などの情報を、携帯電子機器端末に提供するシステムも提案されているが、ユーザにとって、携帯電子機器端末を操作して、商品などの情報を携帯電子機器端末の表示器の画面上に表示させることは煩雑である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、本実施形態は、番組の視聴者であるユーザが録画された複数の番組の中から、所望の商品などを紹介するシーンを簡単に視聴することができるシーン情報提供システム及び受信装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態のシーン情報提供システムは、サーバと受信装置を有するシーン情報提供システムであって、前記サーバは、商品及びサービスの少なくとも一方を含むシーンについてのシーン情報を、番組に関連付けて番組情報として管理する番組情報管理部を有し、前記受信装置は、受信した番組コンテンツと前記番組コンテンツを管理するための管理情報を記憶する記憶装置と、前記サーバから前記番組情報を取得する番組情報取得手段と、前記記憶装置から前記管理情報を取得する管理情報取得手段と、前記番組情報と前記管理情報を照合する照合手段と、前記番組情報に含まれる番組のコンテンツデータが、前記記憶装置に録画されているかを判定する判定手段と、前記番組情報に含まれる番組のコンテンツデータが、前記記憶装置に録画されているとき表示データの生成処理を実行する表示データ生成処理手段と、ユーザ再生指示に応じて、前記記憶装置に記憶された前記番組コンテンツの中から前記シーン情報から選択されたシーンを再生情報として生成するシーン再生処理部と、を有し、前記表示データ生成処理手段は、前記照合手段の照合の結果に基づいて1又は2以上の一致番組中の1又は2以上の商品又はサービスを前記番組情報から抽出する抽出手段と、前記抽出手段で抽出された複数の商品又はサービスの優先度を決定する決定手段と、前記抽出手段で抽出された各商品又はサービスの表示情報を、前記サーバから取得する取得手段と、優先度の高い順に並べられた商品又はサービスを含むお薦め商品表示画像の画像データを生成する第1生成手段と、前記判定手段で前記番組情報に含まれる番組のコンテンツデータが、前記記憶装置に録画されていないと判定された場合には、ユーザの視聴あるいは録画した番組に対する親和度の高い他の番組に含まれる商品又はサービスを抽出して、抽出された商品又はサービスの表示データを生成する第2生成手段と、を有する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】第1の実施形態に関わる、録画コンテンツ表示システムの構成図である。
【
図2】第1の実施形態に関わる、受像機の制御装置と記憶装置の構成を示すブロック図である。
【
図3】第1の実施形態に関わるサーバの構成を示すブロック図である。
【
図4】第1の実施形態に関わる番組情報の構成図である。
【
図5】第1の実施形態に関わる、1つの番組コンテンツに含まれる複数の商品(又はサービス)が紹介された複数のシーンの複数の時間帯を示す図である。
【
図6】第1の実施形態に関わる、お薦め商品表示プログラムの処理の流れの例を示すフローチャートである。
【
図7】第1の実施形態に関わる、表示データの生成処理の流れの例を示すフローチャートである。
【
図8】第1の実施形態に関わるお薦め商品表示画像の例を示す図である。
【
図9】第1の実施形態に関わる、コンテンツ再生処理の流れの例を示すフローチャートである。
【
図10】第1の実施形態に関わる、コンテンツが再生されたときのコンテンツ再生画像の例を示す図である。
【
図11】第2の実施形態に関わる、録画コンテンツ表示システムの構成図である。
【
図12】第2の実施形態に関わる、スマートフォンにおいて実行される、お薦め商品表示プログラムの処理の流れの例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して実施形態を説明する。
(第1の実施形態)
(構成)
図1は、本実施形態に関わる、録画コンテンツ表示システムの構成図である。録画コンテンツ表示システム1は、テレビ放送などの番組を受信し、録画機能を有するテレビジョン受像機(以下、受像機という)2と、サーバ3とを含む。受像機2とサーバ3は、インターネットなどのネットワーク4により互いに通信可能に接続されている。
【0010】
受像機2は、制御装置11と、記憶装置12と、表示装置13とを有する受信装置である。制御装置11は、受像機2の全体の動作を制御するプロセッサ21(
図2)を有する。制御装置11の構成については、後述する。
【0011】
記憶装置12は、放送番組を記録可能な大容量記憶装置である。記憶装置12は、例えば、ハードディスク装置である。記憶装置12には、受信した番組のコンテンツ(以下、番組コンテンツという)が記憶される。なお、記憶装置12は、ここでは、受像機2に内蔵されているが、外付けタイプでもよい。
【0012】
表示装置13は、液晶表示装置、有機EL(エレクトロルミネセンス)装置などであり、番組などを表示可能である。
【0013】
ユーザは、図示しないリモコンを操作することにより、受像機2により、放送中の番組の視聴をしたり、受像機2に放送中の番組の録画あるいは記憶装置12に録画された番組の再生などをしたりすることができる。さらに、ユーザは、後述するように、図示しないリモコンを操作して所定のコマンド(後述するお薦め商品表示コマンド)を受像機2に送信することにより、受像機2に、所望の商品などを紹介するシーン(例えばCM)を表示させることができる。
【0014】
なお、ここでは、録画コンテンツ表示システム1は、受像機2がネットワーク4に接続され、放送中の番組の視聴などが可能なシステムであるが、二点鎖線で示すように、受像機2に代えて、チューナ付きレコーダ2Aあるいはセットトップボックスがネットワーク4に接続され、放送中の番組の視聴などが可能なシステムでもよい。その場合、ユーザは、受像機2に接続されたレコーダ2Aなどにより、番組の視聴、番組の録画、録画された番組の再生などを行うことができる。よって、受像機2及びレコーダ2Aなどは、録画コンテンツ表示装置である。
【0015】
録画された番組には、番組のスポンサなどの商品のCMも含まれる。録画されたCMのシーンは、番組コンテンツの一部である。また、番組間の商品のCMも含まれる場合もある。
【0016】
受像機2は、ネットワーク4を介してサーバ3と通信可能となっている。受像機2は、サーバ3から後述する番組情報PIを取得することができる。番組情報PIは、過去に放送された複数の番組中の商品(又はサービス)のシーンに関する情報を含む。なお、番組情報PIは、番組コンテンツの放送時間の前後の時間帯に放送されるCMのシーンを含んでもよい。
【0017】
サーバ3は、プロセッサ14と、記憶装置15とを有する。プロセッサ14は、受像機2との通信、記憶装置15からの各種データの読み出し、及び記憶装置15への各種データの書き込みのための制御部を構成する。サーバ3の構成については後述する。
【0018】
図2は、受像機2の制御装置11と記憶装置12の構成を示すブロック図である。制御装置11は、プロセッサ21、入力インターフェース(以下、入力I/Fと略す)22、表示インターフェース(以下、表示I/Fと略す)23、メモリインターフェース(以下、メモリI/Fと略す)24、ネットワークインターフェース(以下、ネットワークI/Fと略す)25、コマンドインターフェース(以下、コマンドI/Fと略す)26を有する。プロセッサ21、入力I/F22、表示I/F23、メモリI/F24、ネットワークI/F25及びコマンドI/F26は、バス27を介して互いにデータの送受信が可能になるように接続されている。
【0019】
プロセッサ21は、中央処理装置(以下、CPUという)、ROM、RAMなどを含む。ROMには、各種機能のためのソフトウエアプログラムが格納されており、CPUがユーザからの指示に応じたプログラムをROMから読み出してRAMに展開して実行することにより、番組の視聴、番組の録画などの受像機2の各種機能が実現される。
【0020】
入力I/F22は、番組の放送信号を受信するためのアンテナ22aに接続されている。なお、点線で示すように、入力I/F22は、ケーブルテレビなどのためのケーブル22bに接続されていてもよい。
【0021】
表示I/F23は、表示装置13とのインターフェースであり、表示装置13の画面上に表示される画像データを表示装置13へ出力する。
【0022】
メモリI/F24は、記憶装置12からのデータの読み出し及び記憶装置12へのデータの書き込みのためのインターフェースである。放送中の番組が録画される場合、その番組の録画データは、記憶装置12に記録される。
【0023】
ネットワークI/F25は、ネットワーク4に接続され、サーバ3とのデータの送受信のためのインターフェースである。
【0024】
コマンドI/F26は、ユーザが操作するリモコン(図示せず)からのコマンド信号を受信するためのインターフェースである。
【0025】
従って、プロセッサ21は、バス27を介してコマンドI/F26において受信したコマンドを受信すると、そのコマンドに関わる処理プログラムをROMから読み出して実行する。その結果、受像機2は、ユーザの指示に応じて、放送中の番組を表示装置13に表示したり、放送中の番組を記憶装置12に録画したり、記憶装置12に録画された番組の再生を行う。例えば、プロセッサ21は、放送中の番組を表示装置13に表示させるときは、バス27を介して入力I/F22からの放送信号を受信して処理し、表示用の映像信号を生成して、表示I/F23を介して表示装置13に出力する。
【0026】
また、後述するように、リモコンを操作してユーザがお勧め商品の表示のためのコマンド(後述するお薦め商品表示コマンド)を受像機2へ与えると、プロセッサ21は、ネットワークI/F25を介してサーバ3から番組情報を取得する。番組情報は、商品/サービス情報を含む。プロセッサ21は、記憶装置12に録画された番組と、番組情報PIに含まれる商品/サービス情報とを照合して、お勧め商品情報を生成し、表示I/F23を介して表示装置13に表示する。
【0027】
記憶装置12は、録画された番組コンテンツを記憶する番組コンテンツ記憶領域12aと、録画された番組についての管理情報MIを記憶する録画管理情報記憶領域12bと、を有する。
【0028】
番組コンテンツ記憶領域12aには、番組コンテンツが記録される。例えば、番組コンテンツは、例えばユーザがリモコンなどを用いて録画予約して録画された番組の録画データである。よって、番組コンテンツ記憶領域12aには、複数の番組コンテンツが記録される。
【0029】
録画管理情報記憶領域12bは、番組コンテンツ記憶領域12aに録画された番組コンテンツを管理するための管理情報MIが記憶される。管理情報MIは、番組コンテンツについての情報であり、録画された番組の再生などのときに用いられる情報であり、番組を特定する番組名、録画の日付等の番組特定を特定する情報と、録画開始時刻、録画終了時刻などの時刻情報を含む。
【0030】
図3は、サーバ3の構成を示すブロック図である。サーバ3は、プロセッサ14、記憶装置15及びネットワークI/F31を含む。プロセッサ14は、CPU、ROM、RAMなどを含む。ROMには、各種機能のためのソフトウエアプログラムが格納されており、CPUは、必要なプログラムをROMから読み出してRAMに展開して実行することにより、サーバ3の各種機能が実現される。
【0031】
プロセッサ14は、ネットワークI/F31を介して受像機2と通信を行うことができる。
【0032】
記憶装置15は、番組情報PIが記憶される番組情報記憶領域15aを有する。番組情報PIは、放送された番組において流れたCMの商品又はサービス、及び番組中に紹介された商品又はサービスについての商品/サービス情報が含まれる。よって、サーバ3は、シーン情報を含む番組情報PIを有する。プロセッサ14は、商品及びサービスの少なくとも一方を含むシーンについてのシーン情報を、番組に関連付けて番組情報として管理する番組情報管理部を構成する。
【0033】
図4は、番組情報PIの構成図である。番組情報PIは、番組のタイトル、日付、チャンネル(CH)、商品(又はサービス)、及び時間帯の情報を含む。商品/サービス情報は、商品(又はサービス)、及び時間帯の情報である。すなわち、番組情報PIは、商品/サービス情報を含み、商品/サービス情報は、商品(又はサービス)の情報と、その商品(又はサービス)を紹介するシーンの時間帯の情報を含む。商品/サービス情報の内のサービス情報は、グルメ情報に関わる店舗、提供されるサービス名、などである。
【0034】
タイトルは、放送された番組名であり、他の番組と区別するための情報である。日付は、当該番組の放送日を示す情報であり、当該番組が放送された年月日である。なお、日付は、当該番組の放送開始時刻と放送終了時刻を含んでもよい。チャンネルは、当該番組を放送したチャンネルを示す情報である。
【0035】
商品(又はサービス)と時間帯は、一対の情報であり、ここでは、1つの番組に対して、複数の商品(又はサービス)の情報と、対応する各商品(又はサービス)を紹介するシーンの時間帯の情報とが番組情報PIに含まれる。商品(又はサービス)1は、その番組中に放送されたシーン(例えばCM1)に関わる商品(又はサービス)を示す情報である。時間帯1は、商品(又はサービス)1のシーン(例えばCM1)の放送時間帯を示す情報である。商品(又はサービス)2は、その番組中に放送された他のシーン(例えばCM2)に関わる商品(又はサービス)を示す情報である。時間帯2は、商品(又はサービス)2のシーン(例えばCM2)の放送時間帯を示す情報である。
【0036】
図5は、1つの番組コンテンツに含まれる複数の商品(又はサービス)が紹介された複数のシーンの複数の時間帯を示す図である。番組コンテンツC1は、複数の商品(又はサービス)を紹介する複数のシーンを含んでいる。番組コンテンツC1は、開始時刻t0から放送され、商品(又はサービス)(以下、単に商品という場合がある)X1のCM1の放送は、開始時刻t0から時間T1だけ経過した時刻t1に開始され、時刻t2に終了したことが示されている。同様に、商品X2のCM2の放送は、開始時刻t0から時間T2だけ経過した時刻t3に開始され、時刻t4に終了したことが示されている。
【0037】
また、CMではなくて、番組中に商品(又はサービス)X3を紹介するコーナーがあり、そのコーナーのシーンの放送が、開始時刻t0から時間T3だけ経過した時刻t5に開始され、時刻t6に終了したことが示されている。すなわち、各番組情報PI中の各商品(又はサービス)と各時間帯は、
図5に示す各番組コンテンツ内のCMなどに関わる商品(又はサービス)とそのシーンの放送時間帯を示す情報である。よって、サーバ3は、過去に放送された各番組について、番組中に放送されたCMなどで紹介された商品(又はサービス)とその放送時間帯の情報を有している。従って、番組情報PIは、録画された番組中の少なくとも一つについてのシーンの開始時刻及び終了時刻を含む。
なお、ここでは、各シーンの開始時刻及び終了時刻などの情報が、番組情報PIに含まれているが、番組情報PIに含まれていなくてもよい。例えば、番組情報PIは、各シーンの情報のリンク先情報を含み、そのリンク先情報で示された記憶領域に、各シーンの情報が格納される。番組情報PIは、このような各シーンに関する情報の記憶されているアドレス情報等を含む構成でもよい。
【0038】
さらに、
図3に示すように、記憶装置15は、後述するお薦め商品表示画像Gにおいて表示する各商品(又はサービス)についての画像とテキストの表示情報が記憶された商品表示情報記憶領域15bを有する。商品表示情報記憶領域15bに記憶される画像データは、各商品(又はサービス)を示す代表的な画像や映像のデータである。商品表示情報記憶領域15bに記憶されるテキストデータは、各商品(又はサービス)の名称(すなわち商品名)である。なお、テキストデータは、各商品(又はサービス)の特徴、内容などを説明するテキストを含んでも良い。
(作用)
次に、録画コンテンツ表示システム1の動作について説明する。上述したように、ユーザは、リモコンなど(図示せず)を操作して、放送されている番組の録画などを受像機2にすることができる。結果として、記憶装置12の番組コンテンツ記憶領域12aに複数の番組コンテンツが記録されると共に、録画管理情報記憶領域12bに、録画された複数の番組の管理情報MIも記録される。
【0039】
ユーザが、リモコンなどを操作して、所定のコマンド、ここではお薦め商品を受像機2の画面上に表示させるお薦め商品表示コマンドを、受像機2へ与えると、プロセッサ21は、そのお薦め商品表示コマンドに応じたソフトウエアプログラム(以下、お薦め商品表示プログラムという)をROMから読み出して実行する。
【0040】
図6は、お薦め商品表示プログラムの処理の流れの例を示すフローチャートである。プロセッサ21は、お薦め商品表示コマンドを受信すると、サーバ3と通信して、サーバ3に対して、所定期間(例えば、直近の一週間)の番組情報PIの送信を要求するコマンドを送信して、サーバ3から番組情報PIを取得する(ステップ(以下、Sと略す)1)。サーバ3は、番組情報PIの送信を要求するコマンドを受信すると、その所定期間の番組情報PIを受像機2へ送信する。よって、S1の処理は、シーン情報に関連する番組情報を取得する番組情報取得部を構成する。
【0041】
なお、ここでは、プロセッサ21が、サーバ3に対して番組情報PIの送信を要求して番組情報PIを取得しているが、サーバ3から定期的に番組情報PIを受像機2へ送信し、受像機2は、サーバ3からの番組情報PIを記憶装置12に記憶するようにしてもよい。その場合、S1では、プロセッサ21は、記憶装置12などに記憶されている最新の番組情報PIを読み出して取得する。
【0042】
S1の後、プロセッサ21は、記憶装置15にアクセスして、録画管理情報記憶領域12bの管理情報MIを取得する(S2)。
【0043】
プロセッサ21は、番組情報PIと管理情報MIとを照合し(S3)、番組情報PIに含まれる番組のコンテンツデータが、番組コンテンツ記憶領域12aに録画されているかを判定する(S4)。
【0044】
番組情報PIに含まれる番組が、番組コンテンツ記憶領域12aに録画されているとき(S4:YES)、プロセッサ21は、表示データの生成処理を実行する(S5)。以下、番組情報PIに含まれる番組であって、かつ番組コンテンツ記憶領域12aに録画されている番組を、一致番組という。
【0045】
図7は、表示データの生成処理の流れの例を示すフローチャートである。
図6のS3の照合の結果に基づいて、1又は2以上の一致番組(すなわち、番組情報PI中の番組であって番組コンテンツ記憶領域12aに録画されている番組)中の1又は2以上の商品(又はサービス)を、番組情報PIから抽出する(S11)。例えば、
図5のコンテンツC1の場合、商品(又はサービス)X1,X2,X3が抽出される。また、一致番組が複数あった場合は、複数の番組の複数の商品(又はサービス)が抽出される。
【0046】
次に、抽出された複数の商品(又はサービス)の優先度を決定する(S12)。優先度は、後述するお薦め商品表示画像G上に表示される商品(又はサービス)の順番を規定し、優先度の決定方法には、種々の方法がある。
【0047】
デモグラフィック属性(年齢、性別、居住地など)及び視聴履歴(リアルタイム視聴、録画視聴、録画予約など)は、ユーザ毎に、受像機2に登録されていたり、サーバ3にも登録されていたりする。よって、デモグラフィック属性及び視聴履歴の少なくとも一方を用いて、ユーザに薦める商品(又はサービス)の優先度を決定し、決定された優先度に基づいて商品(又はサービス)の優先度を決定することができる。
【0048】
例えば、ユーザの年齢と性別から、ユーザが一般的に興味を持っていると推察される商品(又はサービス)の優先度が高くなるように、各商品(又はサービス)の優先度が決定される。
【0049】
また、ユーザの居住地の情報を用いて、紹介された店舗の中でユーザの居住地に近い店舗の優先度を、ユーザの居住地から遠い店舗の優先度よりも高くするように、各商品(又はサービス)の優先度が決定される。デモグラフィック属性及び視聴履歴の少なくとも一つがサーバ3に登録されているときは、プロセッサ21は、サーバ3からデモグラフィック属性及び視聴履歴の少なくとも一つを取得して、各商品(又はサービス)の優先度を決定する。すなわち、優先度は、録画された番組の視聴者についてのデモグラフィック属性情報に基づいて決定されるようにしてもよいし、あるいは、録画された番組の視聴者の過去の視聴履歴情報を利用して決定されるようにしてもよい。
【0050】
これらの場合、プロセッサ21は、デモグラフィック属性及び視聴履歴の少なくとも一つに基づいて、例えばS11で抽出された複数の商品(又はサービス)に対して所定のスコアを算出し、スコア値の大きい順(すなわちユーザの興味の高い順)に、優先度を付け、その優先度の順番に、お薦め商品表示画像G上に商品(又はサービス)のウインドウ43を表示する。
【0051】
また、商品販売のための電子商取引サイト(いわゆるECサイト)などにおけるユーザの商品の購買履歴を用いて、ユーザに薦める商品の優先度を決定するようにしてもよい。また、飲食、レジャーなどを紹介するサービスサイトにおけるユーザのサービス利用履歴を用いて、ユーザに薦めるサービスの優先度を決定するようにしてもよい。
【0052】
例えば、S11で抽出された複数の商品(又はサービス)の情報を、
図1において一点鎖線で示す外部のサーバ5へ送信する。そのサーバ5は、購買履歴データベース5a及びサービス利用履歴データベース5bを有している。サーバ5は、受信した複数の商品(又はサービス)の情報について、購買履歴データベース5a及びサービス利用履歴データベース5bの少なくとも一つを用いて、S11で抽出された複数の商品(又はサービス)の各々に対して優先度を決定する。優先度の決定は、購買履歴データベース5a及びサービス利用履歴データベース5bの少なくとも一つに基づいて、商品(又はサービス)毎に所定のスコアを算出ことにより行われる。算出されたスコア値の情報は、受像機2へ送信される。受像機2のプロセッサ21は、受信した複数の商品(又はサービス)の優先度情報に基づいて、優先度の大きい順(すなわちユーザの興味の高い順)に、お薦め商品表示画像G上に複数の商品(又はサービス)のウインドウ43を表示する。
【0053】
なお、優先度は、例えば、デモグラフィック属性情報及び視聴履歴の少なくとも一つを入力とし、商品(又はサービス)の購入頻度(サービスの利用頻度を含む)を出力とするニューラルネットワークを使用した機械学習により生成された予測モデルを用いて、決定するようにしてもよい。すなわち、優先度は、録画された番組の視聴者についての商品の過去の購買情報及びサービスの過去の利用情報の少なくとも一つを利用して決定されるようにしてもよい。
【0054】
さらになお、番組の視聴率に基づいて、ユーザに薦める商品(又はサービス)の優先度を決定するようにしてもよい。視聴率データは、例えば、外部のサーバ5が有しているので、プロセッサ21は、サーバ5から視聴率データを取得する。
【0055】
S12の後、プロセッサ21は、サーバから、S11で抽出された各商品(又はサービス)の表示情報を、取得する(S13)。各商品(又はサービス)の表示情報は、商品表示情報記憶領域15bに記憶された画像とテキストの情報である。
【0056】
プロセッサ21は、優先度の高い順に並べられた商品(又はサービス)を含むお薦め商品表示画像Gの画像データを生成する(S14)。
【0057】
図6に戻り、プロセッサ21は、S5において生成されたお薦め商品表示画像Gの表示データを表示装置13に出力して、お薦め商品表示画像Gを表示装置13の画面上に表示する(S6)。よって、S6のお薦め商品表示画像Gの表示データを出力する処理は、録画された番組に関連する、商品及びサービスの少なくとも一方を含むシーンについてのシーン情報の表示情報を生成する表示情報生成部を構成する。そして、シーン情報生成部(S6)は、S1において取得された番組情報に関連するシーン情報に基づき、シーン情報に関連する所定の画面(お薦め商品表示画像G)のための表示情報を生成して表示装置13に表示することにより、シーン情報を表示する。シーン情報生成部(S6)は、複数のシーン情報を所定の優先度の順番に表示する表示情報を生成する。
【0058】
また、一致番組がないとき、すなわち番組情報PIに含まれる番組コンテンツが番組コンテンツ記憶領域12aに録画されていないとき(S4:NO)、プロセッサ21は、所定のメッセージを表示する画像データを生成して、所定のメッセージを表示装置13に表示する(S7)。所定のメッセージは、例えば「お薦め商品はありませんでした」である。
【0059】
なお、一致番組が無い場合には、ユーザの視聴あるいは録画した番組に対する親和度の高い他の番組に含まれる商品(又はサービス)の商品(又はサービス)を抽出して、抽出された商品(又はサービス)の表示データを生成してもよい。その場合、優先度は、親和度の高い順で決定される。
【0060】
図8は、お薦め商品表示画像Gの例を示す図である。お薦め商品表示画像Gは、S5の生成処理において生成された表示データに基づいて表示装置13の画面上に表示される。お薦め商品表示画像Gは、タイトル部41と、商品表示部42を有する。タイトル部41は、その画面の名称、ここでは「お薦め商品リスト」の文字を表示する表示領域である。
【0061】
商品表示部42は、S12で決定された優先度に従って並べられた複数の商品(又はサービス)の表示領域である。商品表示部42には、商品(又はサービス)毎のウインドウ43が、優先度に従ってタイル状に並んで複数配置されている。S12で決定された優先度に従って、優先度の高い順に上から下に、複数の商品のウインドウ43がお薦め商品表示画像G中に表示される。
【0062】
各ウインドウ43は、画像表示部43aと、テキスト表示部43bを有する。画像表示部43aは、S13で取得された表示情報中の画像を表示する表示領域である。さらに、各ウインドウ43は、GUI(グラフィカルユーザインターフェース)におけるボタンとなっている。よって、ユーザは、例えばカーソルなどを所望のウインドウ43上に移動するなどして、ウインドウ43の選択をすることができる。
【0063】
なお、ここでは、S13において、画像表示部43aに表示される商品(又はサービス)の画像データは、サーバ3から取得されているが、録画された番組コンテンツから抽出してもよい。
【0064】
テキスト表示部43bは、S13で取得された表示情報のテキストを表示する表示領域である。
【0065】
よって、商品お薦め商品表示画像Gには、各商品(又はサービス)についての画像とテキストが表示される。さらに、お薦め商品表示画像Gは、ユーザの趣向などに応じて、ユーザが興味をそそられる商品(又はサービス)の順に、複数の商品(又はサービス)を表示する。なお、各商品(又はサービス)についての画像は、番組に関連した画像でもよい。
【0066】
各商品(又はサービス)についての画像は、ユーザにとっては、選択可能なシーンの候補を示す候補画像である。従って、
図8及びS5,S6の処理は、録画された番組に関連する、商品及びサービスの少なくとも一方を含むシーンについてのシーン情報を、候補画像と共に選択可能に並べて表示するシーン情報表示部を構成する。
ユーザがお薦め商品表示画像G中の1つの商品(又はサービス)のウインドウ43を選択すると、
図9の処理が実行され、
図10のコンテンツ再生画像が表示装置13に表示される。
【0067】
図9は、コンテンツ再生処理の流れの例を示すフローチャートである。
図10は、コンテンツが再生されたときのコンテンツ再生画像の例を示す図である。
図9の処理は、ユーザによりお薦め商品表示画像G中の1つの商品(又はサービス)のウインドウ43が選択されると実行される。
【0068】
プロセッサ21は、選択されたウインドウ43に関わる商品(又はサービス)を紹介するシーンを含む番組コンテンツの中から、その商品(又はサービス)のシーン(CMのシーンあるいは番組中のシーン)再生を行う(S21)。選択されたウインドウ43に関わる商品(又はサービス)を紹介するシーン(CMのシーンあるいは番組中のシーン)を含む番組コンテンツは、番組コンテンツ記憶領域12aに記憶されているので、S21では、プロセッサ21は、番組コンテンツ記憶領域12aからその番組コンテンツを読み出し、選択されたウインドウ43に関わる商品(又はサービス)のシーンの頭出しによる再生を行う。よって、S21の処理は、再生指示に応じて、シーン情報から選択されたシーンの再生情報を生成し、再生するシーン再生処理部を構成する。
【0069】
よって、S21では、番組情報PIに含まれる商品(又はサービス)の時間帯情報からシーンの頭出しにより、その商品(又はサービス)のコンテンツ(例えばCM)の先頭のシーンから再生が行われる。
【0070】
その結果、
図10に示すように、表示装置13上の画面13aには、商品(又はサービス)のコンテンツ(例えばCM1)が再生される。すなわち、S21では、選択された当該商品(又はサービス)のCMなどのシーンは、その時間帯の開始時刻から再生される。よって、
図10及びS21の処理は、選択されたシーン情報に対する再生指示に応じて、シーン情報から選択されたシーンの再生情報を生成するシーン再生表示部を構成する。
【0071】
なお、S21のシーン再生は、選択されたウインドウ43に関わる商品(又はサービス)のシーン(例えばCM)を含む番組コンテンツの先頭(すなわち番組の放送開始時刻)から行うようにしてもよい。
【0072】
なお、上述した例では、お薦め商品表示画像Gは、商品(又はサービス)毎の矩形ウインドウを二次元上に複数、タイル状に並べている画像であるが、商品(又はサービス)毎の画像とテキストをリスト形式で優先度の高い順に並べて表示する画像でもよい。
【0073】
さらになお、上述した実施形態では、
図6のS3の照合処理は、受像機2において行われているが、受像機2において録画された番組コンテンツをサーバ3へ送信して、サーバ3において実行するようにしてもよい。
【0074】
以上のように、上述した実施形態によれば、ユーザは、番組の視聴者であるユーザが録画された複数の番組の中から、所望の商品などを紹介するシーンを簡単に視聴することができる受信装置、シーン情報提供システム、プログラム、シーン情報の提供方法、及びシーン表示制御装置を提供することができる。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、お薦め商品表示画像Gは受像機2の表示装置13に表示されているが、第2の実施形態では、お薦め商品表示画像Gは、受像機2とは別の端末装置の表示器に表示される。
【0075】
第2の実施形態において、第1の実施形態と同じ構成要素については、同じ符号を付して説明は省略し、異なる構成についてのみ説明する。
【0076】
図11は、第2の実施形態に関わる、録画コンテンツ表示システム1Aの構成図である。録画コンテンツ表示システム1Aは、受像機2と、サーバ3と、携帯型の端末装置としてのスマートフォン6を含む。受像機2とサーバ3と同様に、スマートフォン6は、インターネットなどのネットワーク4を介して、受像機2およびサーバ3と通信可能となっている。
【0077】
本実施形態では、お薦め商品表示画像Gはスマートフォン6の表示器6aに表示される。そのため、お薦め商品表示プログラムは、スマートフォン6のプロセッサ6b(点線で示す)のROMに格納されている。表示器6aには、図示しないがタッチパネル装置が取り付けられている。
【0078】
プロセッサ6bも、CPU、ROM、RAMを含む。プロセッサ6bが、ROMに格納された各種プログラムを実行することにより、スマートフォン6の各種機能が実現される。
【0079】
図12は、スマートフォン6において実行される、お薦め商品表示プログラムの処理の流れの例を示すフローチャートである。
図12の各ステップの処理は、
図6の各ステップの処理とほぼ同じであるが、スマートフォン6のプロセッサ6bにより実行される。
【0080】
よって、プロセッサ6bがS1からS6の各処理を実行することにより、
図8に示したようなお薦め商品表示画像Gは、表示器6aの画面上に表示される。
【0081】
なお、S2では、スマートフォン6は、ネットワーク4を介して受像機2と通信して、録画管理情報記憶領域12bの管理情報MIを受像機2から取得する(S2)。
【0082】
画面上をタッチするなどして、表示器6aに表示されたお薦め商品表示画像G中の1つのウインドウ43がユーザにより選択されたかを、プロセッサ6bは判定する(S31)。ウインドウ43の選択がなければ(S31:NO)、処理は、何もしない。
【0083】
ユーザが1つのウインドウ43(お薦め商品表示画像G中の1つの商品)を選択すると(S31:YES)、プロセッサ6bは、選択されたウインドウ43に関わる商品(又はサービス)のシーン再生を指示する再生指示コマンド信号を、ネットワーク4を経由して受像機2へ送信する(S32)。S32は、録画された番組を記憶する装置である受像機2へ、シーン情報から選択されたシーンの再生指示のコマンドを送信するコマンド送信部を構成する。
【0084】
再生指示コマンド信号は、再生すべきコンテンツ(CMなど)を特定することができるように番組名、放送日などの番組コンテンツを特定するためのコンテンツ特定情報(管理情報MIに含まれる)と、再生すべき商品(又はサービス)のシーン(CMなど)の時間帯情報も含む。
【0085】
なお、再生指示コマンド信号は、ネットワーク4とは別のネットワーク(例えば家庭内LAN)を経由して、あるいは直接的に近距離無線信号などにより、スマートフォン6から受像機2へ送信されるようにしてもよい。
【0086】
受像機2のプロセッサ21は、再生指示コマンド信号を受信すると、再生指示コマンド信号に応じて、記憶装置12に記録された番組コンテンツの中から、再生すべきシーン(CMなど)を再生する。その結果、ユーザは、選択した商品(又はサービス)のCMなどを視聴することができる。
【0087】
以上のように、スマートフォン6は、シーン表示制御装置である。よって、本第2の実施形態によっても、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0088】
以上のように、上述した各実施形態によれば、ユーザは、番組中に放送されたCMに関わる商品(又はサービス)や、番組中のコーナーで紹介された商品(例えば、書籍)あるいはサービス(例えば、レストランの紹介)を、お薦め商品表示画面Gにおいて選択するだけで、録画された複数の番組コンテンツの中から、複数の所望の商品(又はサービス)のシーン(すなわち、CMのシーン、あるいは番組中のコーナーのシーン)を簡単に視聴することができる。
【0089】
特に、ユーザのデモグラフィック属性などに基づいて、ユーザの好みなどの順に、商品などが表示されるので、ユーザが商品(又はサービス)のコンテンツを視聴する確率が高くなる。
【0090】
なお、上述した各プロセッサは、CPUとROMを有し、CPUがROMに格納されたソフトウエアプログラムを読み出して実行することにより、各装置の各種機能が実現されているが、各プロセッサは、電子回路により構成されていてもよく、または、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路における回路ブロックとして構成されていてもよい。
【0091】
さらになお、上述した第1及び第2の実施形態では、番組コンテンツは、受像機2の記憶装置12に記録されているが、サーバ3に記録されていてもよい。例えば、
図3において二点鎖線で示すように、記憶装置15が番組コンテンツ記憶領域15cを有し、受像機2から番組の再生指示に応じて、サーバ3が指定された番組の番組コンテンツを再生して映像信号を受像機2へ送信する。受像機2の表示装置13には、受信した映像信号の映像が表示される。第2の実施形態の場合は、番組コンテンツがサーバ3に記録されている場合は、再生指示のコマンドは、サーバ3へ送信される。その場合、サーバ3には、管理情報MIも記憶装置15に記憶されるのでの、
図6のS1からS5の処理は、サーバ3のプロセッサ14により実行される。お薦め商品表示画面Gの表示データは、受像機2へ送信され、お薦め商品表示画面Gは、表示装置13に表示され、ユーザにより商品などが選択可能となる。
【0092】
また、上述した第1及び第2の実施形態では、番組情報PIと管理情報MIとを照合するとき、録画された全ての番組との照合が行われているが、録画された番組の中でユーザにより視聴済の番組以外の番組(未視聴番組)に限って、あるいは逆に、視聴済の番組に限って、番組情報PIと管理情報MIとの照合を行うようにしてもよい。
【0093】
さらにまた、上述した第1及び第2の実施形態では、お薦め商品表示画面Gには、シーンに対応する商品(又はサービス)のウインドウ43が複数表示されているが、商品(又はサービス)を階層的にカテゴリー別に分類して、最初に表示されるお薦め商品表示画面Gには、カテゴリーを示すウインドウが複数表示され、複数のカテゴリー中の1つのカテゴリーを選択すると、そのカテゴリーに含まれる複数の商品(又はサービス)が優先度順に表示されるようにしてもよい。この場合、上位のカテゴリーを示すウインドウに表示される複数のカテゴリーもユーザのデモグラフィック属性、視聴履歴、購買情報などに基づいて、優先度順に表示されるようにしてもよい。
【0094】
また、上述した第1及び第2の実施形態では、一致番組がなかったとき(
図6又は
図12のS4でNOの場合)、所定のメッセージだけが受像機2の表示装置13に表示されるが、デモグラフィック属性などの情報に基づいて推定されるユーザの好みに関わる映像などを表示するためのURL(Uniform Resource Locator)情報も所定のメッセージと合わせて表示装置13に表示させるようにしてもよい。受像機2がウエブブラウザなどを搭載し、インターネット上のそのURLに記憶されている動画を表示可能であれば、ユーザは、URLを指定することによって、ユーザの好みに関わる映像などを視聴することができる。
【0095】
なお、以上説明した動作を実行するプログラムは、コンピュータプログラム製品として、フレキシブルディスク、CD-ROM等の可搬媒体や、ハードディスク等の記憶媒体に、その全体あるいは一部が記録され、あるいは記憶されている。そのプログラムがコンピュータにより読み取られて、動作の全部あるいは一部が実行される。あるいは、そのプログラムの全体あるいは一部を通信ネットワークを介して流通または提供することができる。利用者は、通信ネットワークを介してそのプログラムをダウンロードしてコンピュータにインストールしたり、あるいは記録媒体からコンピュータにインストールすることで、容易に上述した各実施形態の録画コンテンツ表示装置、録画コンテンツ表示システム、録画コンテンツ表示方法等を実現することができる。
【0096】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として例示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0097】
1、1A 録画コンテンツ表示システム、2 受像機、2A レコーダ、3 サーバ、4 ネットワーク、5 サーバ、5a 購買履歴データベース、5b サービス利用履歴データベース、6 スマートフォン、6a 表示器、6b プロセッサ、11 制御装置、12 記憶装置、12a 番組コンテンツ記憶領域、12b 録画管理情報記憶領域、13 表示装置、13a 画面、14 プロセッサ、15 記憶装置、15a 番組情報記憶領域、15b 商品表示情報記憶領域、21 プロセッサ、22 入力インターフェース、22a アンテナ、22b ケーブル、23 表示インターフェース、24 メモリインターフェース、25 ネットワークインターフェース、26 コマンドインターフェース、27 バス、31 ネットワークインターフェース、41 タイトル部、42 商品表示部、43 ウインドウ、43a 画像表示部、43b テキスト表示部。