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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-01
(45)【発行日】2023-05-12
(54)【発明の名称】推定装置、推定方法及び推定プログラム
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/01 20060101AFI20230502BHJP
   G08G 1/015 20060101ALI20230502BHJP
【FI】
G08G1/01 A
G08G1/015 A
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2020157912
(22)【出願日】2020-09-18
(65)【公開番号】P2022051432
(43)【公開日】2022-03-31
【審査請求日】2021-03-17
(73)【特許権者】
【識別番号】319013263
【氏名又は名称】ヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】兵藤 安昭
(72)【発明者】
【氏名】石川 貴明
(72)【発明者】
【氏名】森 泰介
(72)【発明者】
【氏名】助光 康大
【審査官】▲高▼木 真顕
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-060019(JP,A)
【文献】特開2016-133942(JP,A)
【文献】特開2015-225384(JP,A)
【文献】特開2004-318620(JP,A)
【文献】特開2019-144930(JP,A)
【文献】国際公開第2015/098280(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載された端末装置から、当該車両の制御装置からの制御情報を含む、当該車両の走行情報を取得する取得部と、
取得した走行情報と、前記走行情報の履歴に基づき前記車両における前記端末装置の搭載数を推定し、該推定した結果とに基づいて、所定の位置を所定の期間内に走行した車両の数を推定する推定部と
を備えたことを特徴とする推定装置。
【請求項2】
前記取得部は、前記端末装置から、前記車両の車種を示す車種情報を取得し、
前記推定部は、前記車種情報と前記走行情報とに基づいて、前記所定の位置を所定の期間内に走行した車両の数を、前記車種毎に推定する
ことを特徴とする請求項1に記載の推定装置。
【請求項3】
前記推定部は、前記取得部より取得された走行情報に基づいて、前記走行情報に対応する前記車両の移動態様を推定するためのモデルを生成し、前記モデルを用いて所定の位置を所定の期間内に走行した車両の移動態様を推定する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の推定装置。
【請求項4】
前記取得部は、前記所定の位置から所定の範囲内に入った際に前記端末装置から送信される前記車両の走行情報を取得する
ことを特徴とする請求項1から3のうちいずれか1つに記載の推定装置。
【請求項5】
前記推定部は、前記走行情報を取得可能な端末装置が搭載された車両と、他の車両との比率に基づいて、前記所定の位置を所定の期間内に走行した端末装置の数から、前記所定の位置を前記所定の期間内に走行した車両の数を推定する
ことを特徴とする請求項1から4のうちいずれか1つに記載の推定装置。
【請求項6】
前記取得部は、車両に乗車しているユーザの端末装置から、前記ユーザの属性を取得し、
前記推定部は、取得した走行情報のうち、前記ユーザの属性が所定の条件を満たす端末装置から取得された走行情報に基づいて、所定の位置を所定の期間内に走行した車両の数であって、前記所定の条件を満たすユーザが乗車した車両の数を推定する
ことを特徴とする請求項1から5のうちいずれか1つに記載の推定装置。
【請求項7】
前記取得部は、走行情報に対応する地図情報を取得し、
前記推定部は、前記取得部により取得された地図情報に基づき、地図情報から車両の移動態様を推定する
ことを特徴とする請求項1から6のうちいずれか1つに記載の推定装置。
【請求項8】
前記推定部は、複数の所定の位置を所定の期間内に走行した車両の数を推定する
ことを特徴とする請求項1からのうちいずれか1つに記載の推定装置。
【請求項9】
コンピュータが実行する推定方法であって、
車両に搭載された端末装置から、当該車両の制御装置からの制御情報を含む、当該車両の走行情報を取得する取得工程と、
取得した走行情報と、前記走行情報の履歴に基づき前記車両における前記端末装置の搭載数を推定し、該推定した結果とに基づいて、所定の位置を所定の期間内に走行した車両の数を推定する推定工程と
を含むことを特徴とする推定方法。
【請求項10】
車両に搭載された端末装置から、当該車両の制御装置からの制御情報を含む、当該車両の走行情報を取得する取得手順と、
取得した走行情報と、前記走行情報の履歴に基づき前記車両における前記端末装置の搭載数を推定し、該推定した結果とに基づいて、所定の位置を所定の期間内に走行した車両の数を推定する推定手順と
をコンピュータに実行させることを特徴とする推定プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、推定装置、推定方法及び推定プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、断面交通量を測定する際、様々な道路に車両検知器(例えば、トラフィックカウンタ)を整備し、交通量を計測している。このような断面交通量の測定結果を示す断面交通量データは、交通管制、渋滞情報の提供、交通安全対策、道路整備、道路管理等の様々な分野で活用されている。このような断面交通量データを取得するため、車載機に搭載された車両の走行履歴情報(プローブ情報)を路側感知器や光ビーコンを介して収集し、交通管制センター等で処理するシステムが提案されている。また、企業が新店を検討する際、交通量調査が依頼され、交通調査員が交通量の測定をすることもある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2002-312886号公報
【文献】特開2015-212863号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した従来技術では、効率的に断面交通量データを取得することができないという問題がある。例えば、道路に路側感知器等を整備する方法では、測定地点が固定され、測定地点を柔軟に変更してデータ収集ができないという問題がある。
【0005】
また、交通量調査員を雇い、交通量データを専用カウンタにより収集した場合は、手間がかかる。
【0006】
本願は、上記に鑑み、効率的に断面交通量データを取得することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願に係る推定装置は、車両に搭載された端末装置から位置情報を取得する取得部と、取得した位置情報に基づいて、所定の位置を所定の期間内に走行した車両の数を推定する推定部とを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
実施形態の一態様によれば、効率的に断面交通量データを取得することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、交通流量を推定する推定処理の一例を示す図である。
図2図2は、断面交通量を推定するためのデータの一例を示す図である。
図3図3は、ユーザ端末装置が走行情報を取得する範囲の設定方法の一例を示す図である。
図4図4は、ユーザ端末装置が検出する走行情報の一例を示す図である。
図5図5は、実施形態に係る推定装置の構成例を示す図である。
図6図6は、実施形態に係る推定装置によって実行される、交通流量を推定するための処理手順を示すフローチャートである。
図7図7は、ハードウエア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本願に係る推定装置、推定方法及び推定プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る推定装置、推定方法及び推定プログラムが限定されるものではない。1つまたは複数の実施形態の詳細は、以下の説明および図面に記載される。また、1つまたは複数の実施形態の各々は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。また、以下の1つまたは複数の実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0011】
〔1.推定処理〕
まず、図1を参照して、実施形態に係る推定処理の一例について説明する。図1は、道路の所定の位置を所定の期間内に走行した車両の数を推定する推定処理の一例を示す図である。なお、図1に示す例では、実施形態に係る推定システム1によって、所定の交差点における断面交通量を推定する処理が実行される例について記載した。
【0012】
図1に示すように、推定システム1には、ユーザ端末装置10~10と、推定装置100、情報センターサーバ200とが含まれる(nは任意の自然数)。明細書では、ユーザ端末装置10~10を区別する必要がない場合は、ユーザ端末装置10~10を「ユーザ端末装置10」と総称する。図1では図示していないが、推定システム1は、複数台の推定装置100、複数台の情報センターサーバ200を含んでもよい。
【0013】
ユーザ端末装置10は、ユーザによって利用される情報処理装置である。ユーザ端末装置10は、スマートフォン、デスクトップ型PC(Personal Computer)、ノート型PC、タブレット型PCを含む、任意のタイプの情報処理装置であってもよい。
【0014】
図1の例では、ユーザ端末装置10は、車両を運転するユーザによって利用されるクライアント装置である。この例では、ユーザ端末装置10は、カーナビゲーションアプリケーション(カーナビアプリと呼ばれる)がインストールされたスマートフォンである。スマートフォンは、例えば、ユーザの車両に設置される。このようなスマートフォンは、車載ホルダに装着され得る。なお、「ユーザの車両に設置されたユーザ端末装置10」という用語は、「ユーザの車両に搭載されたユーザ端末装置10」を包含し得る。つまり、「ユーザ端末装置10の設置」という用語は、「ユーザ端末装置10の恒久的な設置(例えば、ユーザ端末装置10を搭載すること)」を包含し得る。また、ユーザ端末装置10は、車両に搭載された車両情報取得装置、例えばプローブ機器が検知したプローブ情報を有線または無線で取得することも、またユーザ端末装置10自身が走行情報を検知することも包含し得る。
【0015】
情報センターサーバ200は、交通情報提供事業者等によって利用されるサーバ装置もしくはクラウドシステムにより実現される。例えば、情報センターサーバ200は、車両からの走行情報の社会全体における活用の推進を図る民間団体、民間企業等により利用される。
【0016】
推定装置100は、交通流量を推定する情報処理装置である。推定装置100は、サーバを含む、任意のタイプの情報処理装置であってもよい。図1では図示していないが、推定装置100は、ネットワーク網(例えば、インターネット網)を介して、有線又は無線によりユーザ端末装置10及び情報センターサーバ200と通信を行う。
【0017】
図1の例では、推定装置100は、交通流量を推定し、断面交通量を推定する。例えば、推定装置100は、二輪車、普通車、大型車について、例えば、交差点近辺の所定の範囲内における、二輪車、自動車類等の各種移動体について、断面交通量を推定する。
【0018】
図1の例では、二輪車とは、例えば、自動二輪車、原動機付自転車である。普通車とは、例えば、軽自動車、乗用車、軽貨物車、小型貨物車、貸客車である。大型車とは、例えば、バス、普通貨物車、特殊車である。
【0019】
ここで、交通断面量について説明する。交通断面量調査とは、ある所定の位置や領域(例えば、交差点や幹線道路の所定の位置等。以下「所定の位置」と総称する。)に対して移動体が流入する態様および流出する態様とを示す情報である。ここで、流入する態様とは、どのような移動体が、所定の位置へ、どの方向からどのように入ってきたかといった態様である。また、流出する態様とは、どのような移動体が、所定の位置からどの方向へと出て行ったかといった情報である。
【0020】
このような交通断面量を推定するため、推定装置100は、例えば、流入と流出とを交差点の中心から見たときの車両の流れで判断する。例えば、推定装置100は、車両が、各道路から交差点に進入した場合に、車両が所定の位置に流出したと推定する。より具体的な例を挙げると、流入とは、図1において、道路(1)~道路(4)からいずれかの道路へと進行することを言い、流出とは、図1において、道路(1)~道路(4)から交差点へ流入した車両が、いずれかの道路(1)~(4)へと進行したことをいう。
【0021】
そして、推定装置100は、断面交通量として、交差点における各道路の交通量を断面別に示したものであり、交差点から各道路へ進む車両の流入台数及び各道路から交差点へ進む車両の流出台数の合計を推定する。例えば、推定装置100は、図1において、道路(1)から交差点へと流入した車両、および、道路(2)~(4)から流入し、道路(1)へと流出した車両の合計、すなわち、道路(1)における流入と流出の車両の合計である。そして、推定装置100は、図1の例における交差点で交わる各道路(1)~(4)において、流入と流出の車両の合計を求めることで、図1に示す交差点近辺についての断面交通量をすべて取得することができる。
【0022】
ここで、図2を用いて、交通断面量調査の一例について説明する。図2は、実施形態に係る交通断面量調査の一例を示す図である。例えば、交差点が四叉路となる場合、ある道路から交差点に向かって、車両は右折、直進、もしくは左折をするために流入することとなる。このような場合、推定装置100は、進行方向別(すなわち、右折、直進及び左折ごと)に、二輪車の合計(方向別二輪車計)、普通車の合計(方向別普通車計)、大型車の合計(方向別大型車計)を推定することとなる。また、推定装置100は、方向別二輪車計、方向別普通車計、および方向別大型車計から、普通車と大型車の合計(方向別自動車合計)を推定し、推定した方向別自動車計に対して二輪車の合計を加算した流入路計を推定する。
【0023】
一方、交差点から道路へと進行した車両は全て流出となる。そこで、推定装置100は、二輪車、普通車、大型車毎に交差点から流出した台数を推定し、それぞれ流出路二輪車計、流出路普通車計、流出路大型車計とする。そして、推定装置100は、流出路二輪車計、流出路普通車計及び流出路大型車計を加算した流出路計を算出する。また、推定装置100は、交差点に流入した二輪車の合計と交差点から流出した二輪車の合計である二輪車断面合計、及び交差点に流入した自動車の合計と交差点から流出した自動車との合計である自動車類断面合計を推定する。
【0024】
図1に戻り、説明を続ける。従来、断面交通量を取得するには、断面交通量計測として、全国の都道府県警察が車両感知器などの計測機器で収集した断面交通量に関する情報を警察長がとりまとめ、(公財)日本道路交通情報センターが提供している。例えば、車載機に搭載された車両の走行履歴情報(プローブ情報)を路側感知器や光ビーコンを介して収集し、交通管制センター等で処理するシステムも実用化されている。また、交通量調査員が専用カウンタを使って行う場合もある。
【0025】
しかしながら、前者の場合、必要に応じて、計測地点の位置情報の更新をし、車両感知器を設置しなければならないため、時間と費用がかかる。また、後者の場合、測定場所が限られ、人材の確保と人件費用がかかる。
【0026】
そこで、図1の例示的な実施形態では、推定装置100は、多くの時間と費用をかけることなく、断面交通量を推定するために、以下に説明する推定処理を実行する。
【0027】
まず、各車両に乗車するユーザが携帯するユーザ端末装置10、すなわち、各車両に搭載されたユーザ端末装置10は、各種のセンシングデータを走行情報として、所定の時間間隔で取得する。例えば、ユーザ端末装置10は、GPS(Global Positioning System)により取得した自車位置(例えば緯度、経度)、時刻等を取得する。なお、ユーザ端末装置10は、自加速度センサやジャイロセンサ等により検知した振動情報、進行方向、地点速度、加速度等を走行情報として取得してもよい。また、ユーザ端末装置10は、例えば、車両の搭載された各種の制御装置からハンドル操作、地点速度、ウインカー情報等を走行情報として取得してもよい。
【0028】
次いで、推定装置100は、ユーザ端末装置10が取得した走行情報を取得する(ステップS11)。例えば、推定定装置100は、ユーザ端末装置10が走行情報を取得する度、走行情報を取得する時間間隔よりも長い時間間隔(例えば、1日毎)、もしくはユーザ端末装置10がWiFiに接続されている際に、ユーザ端末装置10が取得した走行情報の履歴を取得する。
【0029】
このような場合、推定装置100は、走行情報に基づいて、車種、移動態様及び交通流量の推定を行う(ステップS12)。例えば、推定装置100は、走行情報に含まれる振動情報、速度情報、加速度情報等の情報に基づいて、道路R1を走行する車両の車種を推定する。例えば、ユーザ端末装置10が測定する振動には、車種によって異なると考えられる。そこで、推定装置100は、振動情報から取得された振動形状の特徴に基づいて、二輪車、普通車、大型車のいずれに属するかを推定する。なお、このような処理は、例えば、車種と、その車種の車両に搭載されたユーザ端末装置10が取得した振動情報の特徴との間の関係性を学習した機械学習モデル(例えばニューラルネットワーク等)を用いて表現することができる。なお、推定装置100は、例えば、各ユーザ端末装置10から、ユーザが登録した車種の情報を取得し、取得した情報に基づいて、各車両の車種を特定してもよい。
【0030】
次いで、推定装置100は、取得された走行情報に基づいて、各車両の移動態様を推定する。例えば、推定装置100は、位置情報の履歴に基づいて、各車両が道路上をどのように移動したかを推定する。そして、推定装置100は、推定結果に基づいて、各車両が調査対象となる交差点においてどのように流入及び流出したかを推定する。
【0031】
また、例えば、推定装置100は、走行情報のうち、ウインカー情報に基づいて、各車両の移動態様を推定する。より具体的には、推定装置100は、ある車両が交差点において右折を示すウインカーを出していた場合、この車両が交差点を右折したと推定する。また、推定装置100は、ウインカー情報が取得できない場合、例えば、走行情報に含まれている進行方向の数値の変化量により推定してもよい。
【0032】
また、推定装置100は、各種のセンサ情報が示す進行方向の数値の変化量が、所定の閾値を超える場合は、左折又は右折と推定し、閾値を超えない場合、直進と推定してもよい。例えば、推定装置100は、加速度センサの変化量に基づいて、車両の左折、右折もしくは直進を推定してもよい。また、推定装置100は、ユーザ端末装置10が取得した地図情報を参照して、自車位置に係る位置情報を用いて取得した経路と地図上の道路との近似の度合いを算出し、左折、直進、右折の推定をしてもよい。また、推定装置100は、地図情報により、一方通行や進入禁止等の交通規則、工事中等の原因による通行止め等のリルタイム情報を推定処理に反映させてもよい。なお、これらの処理は、車両の走行位置を推定する各種の公知技術を用いて実現されてもよい。
【0033】
次いで、推定装置100は、ユーザ端末装置10が設置された車両について、車種別に左折、直進、右折の移動態様を推定し交通流量を推定する(ステップS12)。例えば、推定装置100は、移動態様に基づいて、交通断面量調査の対象となる交差点に流入、流出した車両を特定する。続いて、推定装置100は、特定した車両の各車種を特定する。そして、推定装置100は、車種ごとに、交通断面量調査の結果を生成する。その後、推定装置100は、交通断面量調査の結果を、必要に応じて情報センターサーバ200に提供する(ステップS13)。
【0034】
〔2.実測値に基づく推定について〕
上述した説明では、推定装置100は、各ユーザ端末装置10が測定した走行情報に基づいて、交通断面量を推定した。しかしながら、すべての車両にユーザ端末端末10が搭載されていない場合、推定装置100は、適切な交通断面量を推定することができなくなる恐れがある。
【0035】
そこで、推定装置100は、測定対象の地点において、ユーザ端末装置10を用いた所定の時間内の二輪車断面合計、自動車類断面合計を推定後、正解データ(実測値)との比率とユーザ端末装置10の利用率を考慮して、最終的な推定値を算出する。すなわち、推定装置100は、ユーザ端末装置10が取得した走行情報を、プローブとなる車両の走行情報として、所定の位置における交通断面量を推定してもよい。
【0036】
例えば、推定装置100は、交通断面量の調査対象となる交差点において、人手で取得された交通断面量調査の結果を取得する。また、推定装置100は、ユーザ端末装置10が取得した走行情報を用いて、交通断面量の推定を行う。そして、推定装置100は、ユーザ端末装置10が取得した走行情報を用いて推定された交通断面量を、人手で取得された交通断面量へと変換するための補正モデルを生成する。なお、このような補正モデルは、例えば、各種の回帰分析、SVM(Support vector machine)やニューラルネットワークといった各種の機械学習技術により実現可能である。なお、推定装置100は、このような補正モデルを、推定対象となる位置ごと、推定対象となる位置を含む地域ごと、曜日や時間帯ごと、車種ごと等に生成してもよく、これら各種の属性の組合せごとに生成してもよい。
【0037】
続いて、推定装置100は、ユーザ端末装置10が取得した走行情報を用いて、推定対象となる位置における交通断面量であって、推定対象となる一次における交通断面量を推定する。そして、推定装置100は、推定した交通断面量を、生成した補正モデルにより補正することで、最終的な推定結果を得てもよい。
【0038】
〔3.ジオフェンスの設定について]
また、上述した説明では、ユーザ端末装置100は、所定の時間間隔で走行情報を取得することとしたが、実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、走行情報を取得する時間間隔が長い場合、ユーザ端末装置100が調査対象となる交差点においてどのように移動したかを示す走行情報を取得できない恐れがある。そこで、推定装置100は、調査対象となる交差点にジオフェンスをあらかじめ取得してもよい。このようなジオフェンスが設定されいる場合、ユーザ端末装置100は、ジオフェンス内における走行情報を、ジオフェンス外よりも詳細に収集することとなる。
【0039】
例えば、図3は、ユーザ端末装置が走行情報を取得する範囲の設定方法の一例を示す図である。例えば、推定装置100は、図3に示すように、測定対象となる所定の交差点を中心として所定の範囲を仮想的なフェンスで囲む(例えば、ジオフェンシング)。ジオフェンシングとは、位置情報を利用した機能であり、地図上に仮想的な地理的境界線を設定し、その境界線内への出入りを自動的に記録し、それを使用して、リアルタイムに所定の情報を通知することができる機能である。ジオフェンスを張ることで、フェンス内に出入りした車両を走行情報の取得対象とすることができる。
【0040】
例えば、ユーザ端末装置10は、あらかじめジオフェンシングされた領域を示す情報の配信を受け付ける。そして、ユーザ端末装置10は、ジオフェンシングされた領域内に侵入した場合、ジオフェンシングされた領域外よりも短い時間間隔で、走行情報の取得を行う。例えば、ユーザ端末装置10は、ジオフェンスの外側では、30分毎又は2キロメートル移動する毎に走行情報を取得し、ジオフェンスの内側では、30秒ごと又は10m移動するごとに走行情報を取得してもよい。
【0041】
また、ユーザ端末装置10は、ジオフェンスの外側と内側とで、走行情報を送信するタイミングを変更してもよい。例えば、ユーザ端末装置100は、ジオフェンスの外側では、走行情報を30分おきに送信し、ジオフェンスの内側では、走行情報を取得する度に走行情報を送信してもよい。
【0042】
〔4.推定装置の構成〕
次に、図5を参照して、実施形態に係る推定装置100の構成例について説明する。図5は、実施形態に係る推定装置100の構成例を示す図である。図5に示すように、推定装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。なお、推定装置100は、推定装置100を利用する管理者等から各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)や、各種情報を表示するための表示部(液晶ディスプレイ等)を有してもよい。
【0043】
(通信部110)
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。通信部110は、ネットワーク網と有線又は無線により接続され、ネットワーク網を介して、ユーザ装置10および情報センターサーバ200の間で情報の送受信を行う。
【0044】
(記憶部120)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。図5に示すように、記憶部120は、走行情報記憶部121と、車両推定モデル記憶部122と、移動態様推定モデル記憶部123、訓練データ記憶部124とを有する。
【0045】
(走行情報記憶部121)
走行情報記憶部121は、走行情報を記憶する。
図4は、実施形態に係る走行情報記憶部121が記憶しているデータの一例を示す図である。上述のように、走行情報については、車両に搭載したプローブ機器が検知したプローブ情報を有線又は無線でユーザ端末装置10が取得することも、車両に設置されたユーザ端末装置10自身が検知することも含まれ得る。
【0046】
走行情報記憶部121は、例えば、受信部132によって受信された走行情報を記憶する。図4の例では、走行情報記憶部121には、「走行情報」が、「ユーザ識別子」ごとに記憶される。例示として、「走行情報」には、項目「センサ情報」、項目「時刻」および項目「自車位置」が含まれる。
【0047】
「ユーザ識別子」は、車両に設置されたユーザ端末装置10を利用するユーザを識別するための識別子を示す。「センサ情報」は、車両に設置されたプローブ機器が検知した情報をユーザ端末装置10が取得した情報またはユーザ端末装置10自身が検知した情報である。「センサ情報」には、項目「振動情報」、項目「進行方向情報」、項目「地点速度情報」、項目「加速度情報」及び項目「ウインカー情報」が含まれる。以下、ユーザ端末装置10自身が走行情報を検知する場合について述べる。
【0048】
「振動情報」は、ユーザ端末装置10によって検知された走行中のボディシャーシ振動やエンジン振動に関する情報を示す。「進行方向情報」は、ユーザ端末装置10によって検知された進行方向に関する情報を示す。「地点速度情報」は、ユーザ端末装置10によって検知された自車位置毎の速度に関する情報を示す。「加速度情報」は、ユーザ端末装置10によって検知された加速度に関する情報を示す。「ウインカー情報」は、ユーザ端末装置10によって検知されたウインカーの使用状況に関する情報を示す。「時刻」は、ユーザ端末装置10が取得した時刻に関する情報を示す。「自車位置」は、ユーザ端末装置10が取得した緯度、経度に関する情報を示す。
【0049】
例えば、図4では、「振動情報VI11」が、ユーザ識別子「U1」で識別されるユーザによって利用されるユーザ端末装置10により収集されたことを示している。振動情報VI11は、例えば、振動変位、振動速度、振動加速度等のパラメータに該当する。
【0050】
また、例えば、図4では、「進行方向情報TD11」が、ユーザ識別子「U1」で識別されるユーザによって利用されるユーザ端末装置10により収集されたことを示している。例えば、走行方向、車体の向き等のパラメータに該当する。
【0051】
また、例えば、図4では、「地点速度情報VE11」が、ユーザ識別子「U1」で識別されるユーザによって利用されるユーザ端末装置10により収集されたことを示している。例えば、自車位置毎の速度等のパラメータに該当する。
【0052】
また、例えば、図4では、「加速度情報AC11」が、ユーザ識別子「U1」で識別されるユーザによって利用されるユーザ端末装置10により収集されたことを示している。例えば、前後加速度、左右加速度、ヨー加速度等のパラメータに該当する。
【0053】
また、例えば、図4では、「ウインカー情報WIN11」が、ユーザ識別子「U1」で識別されるユーザによって利用されるユーザ端末装置10により収集されたことを示している。例えば、ウインカーの使用状況のパラメータに該当する。
【0054】
また、例えば、図4では、「時刻TM11」が、ユーザ識別子「U1」で識別されるユーザによって利用されるユーザ端末装置10により取得されたことを示している。
【0055】
また、例えば、図4は、「自車位置SP11」が、ユーザ識別子「U1」で識別されるユーザによって利用されるユーザ端末装置10により取得されたことを示している。自車位置SP11は、例えば、緯度、経度等のパラメータに該当する。
【0056】
(車両推定モデル記憶部122)
車両推定モデル記憶部122は、車両の車種を推定するための機械学習モデルである車両推定モデル(すなわち、機械学習モデルのデータ)を記憶する。車両推定モデル記憶部122は、例えば、以下で説明される受信部132によって受信された車両推定モデルを記憶する。車両推定モデル記憶部122は、以下で説明される車両推定部133によって生成された車両推定モデルを記憶してもよい。車両推定部133は、後述のように、所定の訓練データから、車両推定モデルを生成することができる。
【0057】
(移動態様推定モデル記憶部123)
移動態様推定モデル記憶部123は、移動態様を推定するための機械学習モデルである移動態様推定モデル(すなわち、機械学習モデルのデータ)を記憶する。移動態様推定モデル記憶部123は、例えば、以下で説明される受信部132によって受信された移動態様推定モデルを記憶する。移動態様推定モデル記憶部123は、以下で説明される移動態様推定部134によって生成された移動態様推定モデルを記憶してもよい。移動態様推定部134は、後述のように、所定の訓練データから、移動態様推定モデルを生成することができる。
【0058】
(訓練データ記憶部124)
訓練データ記憶部124は、訓練データのデータセット(すなわち、訓練用データセット)を記憶する。訓練データ記憶部124は、例えば、以下で説明される受信部132によって受信された訓練用データセットを記憶する。記憶された訓練用データセットは、インスタンス(特徴ベクトルとも呼ばれる)を含む。例えば、記憶された訓練用データセットは、ラベルが既知のインスタンスを含む。より具体的には、記憶された訓練用データセットは、特徴量(feature)の値のベクトルであるインスタンスと、このインスタンスのラベル(すなわち、このインスタンスに関連付けられたラベル)とを含む。
【0059】
例えば、訓練データ記憶部124は、上述の車両推定モデルの生成に用いられる訓練用データセットを記憶する。この場合、インスタンスは、例えば、所定の道路を走行する車両のユーザ端末装置(例えば、ユーザ端末装置10)から検出された情報である、上述の走行情報に対応する。一方、このインスタンスのラベルは、例えば、このユーザ端末装置10が設置された車両の種別(例えば、車種)に対応する。
【0060】
また、例えば、訓練データ記憶部124は、上述の移動態様推定モデルの生成に用いられる訓練用データセットを記憶する。この場合、インスタンスは、例えば、所定の道路を走行する車両のユーザ端末装置(例えば、ユーザ端末装置10)から検出された情報である、上述の走行情報に対応する。一方、このインスタンスのラベルは、例えば、この所定の道路を走行する際の移動態様(例えば、右折、直進、左折)に対応する。移動態様は、道路形状によって、上記の移動態様に限定されない。
【0061】
(推定交通量記憶部125)
推定交通量記憶部125は、推定された交通流量を記憶する。具体的には、図2に示すデータを、設定された測定地点に係る道路毎に記憶する。最終的な断面交通量は、二輪車断面合計、自動車類断面合計である。
【0062】
(制御部130)
制御部130は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)等のプロセッサによって、推定装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(推定プログラムの一例に相当)がRAM等を作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、コントローラ(controller)であり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現されてもよい。
【0063】
制御部130は、図5に示すように、取得部131と、受信部132と、車両推定部133と、移動態様推定部134と、地図情報提供部135とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現又は実行する。なお、制御部130の内部構成は、図5に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。
【0064】
(取得部131)
取得部131は、所定の道路を走行する車両のうち一部の車両のユーザ端末装置により検出された走行情報を取得する。例えば、所定の道路を走行する車両のうち一部の車両のユーザ端末装置は、車両とともに移動する端末装置、車両に設置された端末装置、車両に搭載された端末装置、車両に結合されたユーザ端末装置、車両運転中のユーザが持っている端末装置、車両の内部にある端末装置、車両外部に取り付けられた端末装置等の車両に存在するユーザ端末装置(例えば、ユーザ端末装置10)である。
【0065】
例えば、取得部131は、ユーザ端末装置により検出された振動を示す振動情報を取得する。また、例えば、取得部131は、ユーザ端末装置により検出された進行方向を示す進行方向情報を取得する。また、例えば、取得部131は、ユーザ端末装置により検出された地点速度を示す地点速度情報を取得する。また、例えば、取得部131は、ユーザ端末装置により検出された加速度を示す加速度情報を取得する。また、例えば、取得部131は、ユーザ端末装置により検出されたウインカーの使用状況を示すウインカー情報を取得する。また、例えば、取得部131は、ユーザ端末装置により取得された時刻を示す時刻情報を取得する。また、例えば、取得部131は、ユーザ端末装置により取得された自車位置を示す自車位置情報を取得する。
【0066】
取得部131は、以下で説明される受信部132によって受信された走行情報を取得してもよい。例えば、取得部131は、受信部132によって受信された振動情報、進行方向情報、地点速度情報、加速度情報、ウインカー情報、時刻情報または自車位置情報を取得してもよい。また、取得部131は、所定の記憶装置から、走行情報を取得してもよい。例えば、取得部131は、上述の走行情報記憶部121から、走行情報を取得してもよい。取得部131は、取得された走行情報を、上述の走行情報記憶部121に格納してもよい。
【0067】
一例では、取得部131は、走行情報(例えば、第1の走行情報)と、他の走行情報(例えば、第2走行情報)とを取得する。
【0068】
取得部131は、上述の車両推定モデル(すなわち、機械学習モデルのデータ)を取得してもよい。取得部131は、例えば、以下で説明される受信部132によって受信された車両推定モデルを取得してもよい。取得部131は、所定の記憶装置から、車両推定モデルを取得してもよい。例えば、取得部131は、上述の車両推定モデル記憶部122から、車両推定モデルを取得してもよい。取得部131は、取得された車両推定モデルを、上述の車両推定モデル記憶部122に格納してもよい。
【0069】
取得部131は、上述の移動態様推定モデル(すなわち、機械学習モデルのデータ)を取得してもよい。取得部131は、例えば、以下で説明される受信部132によって受信された移動態様推定モデルを取得してもよい。取得部131は、所定の記憶装置から、移動態様推定モデルを取得してもよい。例えば、取得部131は、上述の移動態様推定モデル記憶部123から、移動態様推定モデルを取得してもよい。取得部131は、取得された移動態様推定モデルを、移動上述の移動態様推定モデル記憶部123に格納してもよい。
【0070】
(受信部132)
受信部132は、所定の道路を走行する車両のうち一部の車両のユーザ端末装置により検出された走行情報を受信する。例えば、受信部132は、所定の情報処理装置から、走行情報を受信する。例えば、受信部132は、推定装置100に関係するエンティティ(例えば、カーナビアプリのユーザ、所定の企業、道路交通に関する業務を統括する機関)の装置から、走行情報を受信する。受信部132は、受信された走行情報を、走行情報記憶部121に格納してもよい。
【0071】
例えば、受信部132は、ユーザ端末装置により検出された振動を示す振動情報を受信する。また、例えば、受信部132は、ユーザ端末装置により検出された進行方向を示す進行方向情報を受信する。また、例えば、受信部132は、ユーザ端末装置10により検出された地点速度を示す地点速度情報を受信する。また、例えば、受信部132は、ユーザ端末装置10により検出された加速度を示す加速度情報を受信する。また、例えば、受信部132は、ユーザ端末装置10により検出されたウインカーの使用状況を示すウインカー情報を受信する。また、例えば、受信部132は、ユーザ端末装置10により取得された時刻を示す時刻情報を受信する。また、例えば、受信部132は、ユーザ端末装置10により取得された位置を示す自車位置情報をさらに受信してもよい。
【0072】
一例では、受信部132は、第1の道路を走行する車両に設置された第1のユーザ端末装置10から、例えば、第1の走行情報を受信する。例えば、受信部132は、第1のユーザ端末装置10にインストールされたカーナビアプリを介して、第1のユーザ端末装置10(例えば、ユーザ端末装置10)から走行情報を受信する。また、受信部132は、この第1の道路を走行している他の車両に設置された第2のユーザ端末装置10(例えば、ユーザ端末装置10)から、他の走行情報(例えば、第2の走行情報)を受信する。
【0073】
受信部132は、上述の車両推定モデル(すなわち、機械学習モデルのデータ)を受信してもよい。例えば、受信部132は、所定の情報処理装置から、車両推定モデルを受信してもよい。例えば、受信部132は、推定装置100に関係するエンティティ(例えば、所定の企業、所定の大学、所定の研究機関)の装置から、車両推定モデルを受信してもよい。受信部132は、受信された車両推定モデルを、車両推定モデル記憶部122に格納してもよい。
【0074】
受信部132は、上述の移動態様推定モデル(すなわち、機械学習モデルのデータ)を受信してもよい。例えば、受信部132は、所定の情報処理装置から、移動態様推定モデルを受信してもよい。例えば、受信部132は、推定装置100に関係するエンティティ(例えば、所定の企業、所定の大学、所定の研究機関)の装置から、態様推定モデルを受信してもよい。受信部132は、受信された態様推定モデルを、移動態様推定モデル記憶部123に格納してもよい。
【0075】
受信部132は、上述の訓練データのデータセットを受信してもよい。例えば、受信部132は、上述の車両推定モデルの生成に用いられる訓練用データセット、上述の移動態様推定モデルの生成に用いられる訓練用データセット等の訓練用データセットを受信してもよい。受信部132は、所定の情報処理装置から、訓練用データセットを受信してもよい。例えば、受信部132は、推定装置100に関係するエンティティ(例えば、カーナビアプリのユーザ、所定の企業、道路交通に関する業務を統括する機関)の装置から、訓練用データセットを受信してもよい。受信部132は、受信された訓練用データセットを、訓練データ記憶部126に格納してもよい。
【0076】
(車両推定部133)
車両推定部133は、所定の道路を走行する車両のうち一部の車両の種別を推定する。例えば、ユーザ端末装置(例えば、ユーザ端末装置10)が、この一部の車両に存在する。車両推定部133は、走行情報に基づいて、ユーザ端末装置が設置された車両の種別を推定する。例えば、車両推定部133は、取得部131によって取得された走行情報に基づいて、ユーザ端末装置10が設置された車両の種別を推定する。
【0077】
例えば、車両推定部133は、加速度情報が示す加速度の特徴に基づいて、車両の種別を推定する。例えば、車両推定部133は、取得部131によって取得された加速度情報が示す加速度の特徴に基づいて、車両の種別を推定する。
【0078】
また、例えば、車両推定部133は、振動情報が示す振動の特徴に基づいて、車両の種別を推定する。例えば、車両推定部133は、取得部131によって取得された振動情報が示す振動の特徴に基づいて、車両の種別を推定する。
【0079】
また、例えば、車両推定部133は、速度情報が示す速度の特徴に基づいて、車両の種別を推定する。例えば、車両推定部133は、取得部131によって取得された速度情報が示す速度の特徴に基づいて、車両の種別を推定する。
【0080】
車両推定部133は、車両の駆動種別を推定して、車両の種別を推定してもよい。
【0081】
一例では、車両推定部133は、取得部131によって取得された走行情報に基づいて、第1の道路を走行する各車両の車種を推定する。例えば、取得部131によって取得された走行情報は、センサ情報を含む。センサ情報は、例えば、振動情報、加速度情報等の情報を含む。車両推定部133は、振動情報、加速度情報等の情報に基づいて、第1の道路を走行する各車両の車種と、第1の道路を走行する際の移動態様とを推定することができる。
【0082】
例えば、第1のユーザ装置10(例えば、ユーザ装置10)から受信された走行情報は、第1のセンサ情報を含む。例示のために、第1のセンサ情報に含まれる振動情報は、「第1のユーザ装置10が設置された車両の縦揺れの大きさが、所定の条件(例えば、第1の閾値)を満たさないこと」を示すと仮定する。この例では、車両推定部133は、第1のユーザ装置10が設置された車両の車種を、「普通車」と推定する。言い換えると、車両推定部133は、第1のユーザ装置10が設置された車両の揺れ方に基づいて、第1のユーザ装置10が設置された車両の車種を推定する。
【0083】
また、例えば、第2のユーザ装置10(例えば、ユーザ装置10)から受信された走行情報は、第2のセンサ情報を含む。例示のために、第2のセンサ情報に含まれる振動情報は、「第2のユーザ装置10が設置された車両の縦揺れの大きさが、所定の条件(例えば、第1の閾値)を満たすこと」を示すと仮定する。この例では、車両推定部133は、第2のユーザ装置10が設置された車両の車種を、「大型車」と推定する。
【0084】
別の例では、車両推定部133は、上述の車両推定モデルを用いて、ユーザ装置10が設置された車両の車種を推定してもよい。また、車両推定部133は、所定の訓練データ(例えば、訓練データ記憶部124に記憶された訓練用データセット)から、車両推定モデルを生成してもよい。例えば、車両推定部133は、取得部131によって取得された走行情報に対応するインスタンス(例えば、走行情報に対応する特徴量の値のベクトル)を、車両推定モデル(例えば、決定木、SVM(Support Vector Machine)、単純ベイズ分類器)に入力することによって、車種を出力してもよい。車両推定部133は、第1のユーザ装置10が設置された車両の車種を、「出力された車種」と推定してもよい。また、例えば、車両推定部133は、取得部131によって取得された走行情報に対応するインスタンスを、車両推定モデル(例えば、ニューラルネット)に入力することによって、「ユーザ装置10が設置された車両の車種が所定の車種である確率」を出力してもよい。車両推定部133は、出力された確率に基づいて、ユーザ装置10が設置された車両の車種を推定してもよい。
【0085】
いくつかの実施形態では、車両推定部133は、ユーザ端末装置10のユーザが運転する車両の種別(例えば、車種)を示す情報を、ユーザ装置10から受信してもよい。これにより、車両推定部133は、受信された、ユーザ装置10のユーザが運転する車両の種別を示す情報に基づいて、車両推定モデルの生成に用いられる訓練用データセットに含まれるインスタンスのラベルを決定することができる。
【0086】
(移動態様推定部134)
移動態様推定部134は、走行情報に基づいて、所定の道路を走行する車両のうち一部の車両が所定の道路を走行する際の移動態様を推定する。例えば、ユーザ端末装置10が、この一部の車両に存在する。移動態様推定部134は、走行情報に基づいて、ユーザ端末装置10が設置された車両が所定の道路を走行する際の移動態様を推定する。例えば、取得部131によって取得された走行情報に基づいて、ユーザ端末装置10が設置された車両が所定の道路を走行する際の移動態様を推定する。
【0087】
例えば、移動態様推定部134は、加速度情報が示す加速度の特徴に基づいて、所定の道路を走行する際における車両の移動態様を推定する。例えば、移動態様推定部134は、取得部131によって取得された加速度情報が示す加速度の特徴に基づいて、所定の道路を走行する際における車両の移動態様を推定する。
【0088】
また、例えば、移動態様推定部134は、車両の移動態様として、車両が所定の道路を走行する際の右折、直進、左折の移動態様の少なくともいずれか1つを推定する。
【0089】
移動態様推定部134は、位置情報が所定の道路を示す際に、ユーザ端末装置10により検出された加速度の特徴に基づいて、所定の道路を走行する際における車両の移動態様を推定してもよい。例えば、移動態様推定部134は、取得部131によって取得された位置情報が所定の道路を示す際に、取得部131によって取得された加速度情報が示す加速度の特徴に基づいて、所定の道路を走行する際における車両の移動態様を推定してもよい。
【0090】
一例では、移動態様推定部134は、取得部131によって取得された走行情報に基づいて、第1の道路を走行する際の移動態様を推定する。例えば、取得部131によって取得された走行情報は、センサ情報を含む。センサ情報は、例えば、振動情報、加速度情報等の情報を含む。移動態様推定部134は、振動情報、加速度情報等の情報に基づいて、第1の道路を走行する際の移動態様を推定することができる。
【0091】
別の例では、移動態様推定部134は、上述の移動態様推定モデルを用いて、第1の道路を走行する際の移動態様を推定してもよい。また、移動態様推定部134は、所定の訓練データ(例えば、訓練データ記憶部126に記憶された訓練用データセット)から、移動態様推定モデルを生成してもよい。例えば、移動態様推定部134は、取得部131によって取得された走行情報に対応するインスタンス(例えば、走行情報に対応する特徴量の値のベクトル)を、移動態様推定モデル(例えば、決定木、SVM、単純ベイズ分類器)に入力することによって、移動態様を出力してもよい。移動態様推定部134は、第1の道路を走行する際の移動態様を、「出力された移動態様」と推定してもよい。また、例えば、移動態様推定部134は、取得部131によって取得された走行情報に対応するインスタンスを、移動態様推定モデル(例えば、ニューラルネット)に入力することによって、「第1の道路を走行する際の移動態様が所定の移動態様である確率」を出力してもよい。移動態様推定部134は、出力された確率に基づいて、第1の道路を走行する際の移動態様を推定してもよい。
【0092】
車両の移動態様の推定に関しては、例えば、取得部131は、取得された走行情報に含まれる位置情報に基づいて、カーナビアプリがインストールされたユーザ装置10が設置された複数の車両であって、所定の期間(例えば、「1日」)に第1の道路を走行した複数の車両の台数を決定する。さらに、移動態様推定部134は、ユーザ装置10にインストールされたカーナビアプリの利用率を、所定の記憶装置から取得する。移動態様推定部134は、決定された複数の車両の台数と、取得されたカーナビアプリの利用率とに基づいて、「所定の車種および所定の移動態様に対応し、かつ所定の期間に第1の道路を走行する複数の車両の台数」を推定することができる。例示のために、カーナビアプリがインストールされたユーザ装置10が設置された複数の車両であって、車種「普通車」および移動態様「右折」に対応し、かつ「1日」に第1の道路を走行する複数の車両の台数が、「5台」であると仮定する。さらに、ユーザ装置10にインストールされたカーナビアプリの利用率が、「10%」であると仮定する。この例では、移動態様推定部134は、車種「普通車」および移動態様「右折」に対応し、かつ「1日」に第1の道路を走行する複数の車両の台数を、複数の車両の台数「5台」と「10(すなわち、1/(10%=0.1))」との積「50台」と推定する。
【0093】
(地図情報提供部135)
地図情報提供部135は、基盤となる地図情報だけでなく、渋滞情報、交通規制、工事情報等の状況を付加した地図情報を提供してもよい。
【0094】
〔5.推定処理のフロー〕
次に、実施形態に係る推定装置100による推定処理の手順について説明する。
【0095】
図6は、実施形態に係る推定装置100によって実行される、交通流量を推定するための処理手順を示すフローチャートである。
【0096】
図6に示すように、一実施形態では、はじめに、推定装置が、測定地点の設定をする(ステップS101)。
【0097】
次いで、推定装置が、ジオフェンスの設定をする(ステップS102)。
【0098】
次いで、取得部131が、所定の道路を走行する車両のうち一部の車両のユーザ端末装置により検出された走行情報を取得する(ステップS103)。例えば、取得部131は、ユーザ端末装置により検出された車体の振動を示す振動情報を取得する。また、例えば、取得部131は、ユーザ端末装置により検出された車両の進行方向を示す進行方向情報を取得する。また、例えば、取得部131は、ユーザ端末装置により検出された車両の地点速度を示す地点速度情報を取得する。また、例えば、取得部131は、ユーザ端末装置により検出された車両の加速度を示す加速度情報を取得する。また、例えば、取得部131は、ユーザ端末装置により検出された車両のウインカーの使用状況を示すウインカー情報を取得する。また、例えば、取得部131は、ユーザ端末装置により取得された時刻を取得する。また、例えば、取得部1313は、ユーザ端末装置により取得された自車位置を取得する。
【0099】
次いで、車両推定部133は、車両の車種を推定する(ステップS104)。
【0100】
次いで、移動態様推定部134は、ユーザ端末装置により検出された走行情報を基に、車両の移動態様を推定する(ステップS105)。
【0101】
次いで、移動態様推定部134は、ステップS104で推定された移動態様を基に、交通流量を推定し、断面交通量を推定する(ステップS106)。
【0102】
〔6.その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の一部を手動的に行うこともできる。あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0103】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0104】
例えば、図4に示した記憶部120の一部又は全部は、推定装置100によって保持されるのではなく、ストレージサーバ等に保持されてもよい。この場合、推定装置100は、ストレージサーバにアクセスすることで、走行情報等の各種情報を取得する。
【0105】
〔7.ハードウェア構成〕
また、上述してきた実施形態に係る推定装置100は、例えば図7に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。図7は、ハードウェア構成の一例を示す図である。コンピュータ1000は、出力装置1010、入力装置1020と接続され、演算装置1030、一次記憶装置1040、二次記憶装置1050、出力IF(Interface)1060、入力IF1070、ネットワークIF1080がバス1090により接続された形態を有する。
【0106】
演算装置1030は、一次記憶装置1040や二次記憶装置1050に格納されたプログラムや入力装置1020から読み出したプログラム等に基づいて動作し、各種の処理を実行する。一次記憶装置1040は、RAM等、演算装置1030が各種の演算に用いるデータを一時的に記憶するメモリ装置である。また、二次記憶装置1050は、演算装置1030が各種の演算に用いるデータや、各種のデータベースが登録される記憶装置であり、ROM(Read Only Memory)、HDD、フラッシュメモリ等により実現される。
【0107】
出力IF1060は、モニタやプリンタといった各種の情報を出力する出力装置1010に対し、出力対象となる情報を送信するためのインタフェースであり、例えば、USB(Universal Serial Bus)やDVI(Digital Visual Interface)、HDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)といった規格のコネクタにより実現される。また、入力IF1070は、マウス、キーボード、およびスキャナ等といった各種の入力装置1020から情報を受信するためのインタフェースであり、例えば、USB等により実現される。
【0108】
なお、入力装置1020は、例えば、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等から情報を読み出す装置であってもよい。また、入力装置1020は、USBメモリ等の外付け記憶媒体であってもよい。
【0109】
ネットワークIF1080は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信して演算装置1030へ送り、また、ネットワークNを介して演算装置1030が生成したデータを他の機器へ送信する。
【0110】
演算装置1030は、出力IF1060や入力IF1070を介して、出力装置1010や入力装置1020の制御を行う。例えば、演算装置1030は、入力装置1020や二次記憶装置1050からプログラムを一次記憶装置1040上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。
【0111】
例えば、コンピュータ1000が推定装置100として機能する場合、コンピュータ1000の演算装置1030は、一次記憶装置1040上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現する。
【0112】
〔8.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る推定装置100は、取得部131と、車両推定部133と、移動態様推定部134とを有する。
【0113】
実施形態に係る推定装置100において、取得部131は、所定の道路を走行する車両のうち一部の車両のユーザ端末装置10により検出された走行情報を取得する。また、実施形態に係る推定装置100において、車両推定部133は、走行情報に基づいて、所定の道路を走行する車両のうち一部の車両の種別を推定する。また、実施形態に係る推定装置100において、移動態様推定部134は、取得された走行情報に基づいて、車両の移動態様を推定する。
【0114】
また、実施形態に係る推定装置100において、取得部131は、ユーザ端末装置10により検出された加速度を示す加速度情報を取得する。また、実施形態に係る推定装置100において、車両推定部133は、加速度情報が示す加速度の特徴に基づいて、車両の種別を推定する。
【0115】
また、実施形態に係る推定装置100において、取得部131は、ユーザ端末装置10により検出された振動を示す振動情報を取得する。また、実施形態に係る推定装置100において、車両推定部133は、振動情報が示す振動の特徴に基づいて、車両の種別を推定する。
【0116】
また、実施形態に係る推定装置100において、取得部131は、ユーザ端末装置10により検出された速度を示す速度情報を取得する。また、実施形態に係る推定装置100において、車両推定部133は、速度情報が示す速度の特徴に基づいて、車両の種別を推定する。
【0117】
また、実施形態に係る推定装置100は、走行情報に基づいて、所定の道路を走行する車両のうち一部の車両が所定の道路を走行する際の移動態様を推定する移動態様推定部134を有する。
【0118】
また、実施形態に係る推定装置100において、取得部131は、ユーザ端末装置10により検出された進行方向を示す進行方向情報を取得する。また、実施形態に係る推定装置100において、移動態様推定部134は、進行方向情報が示す進行方向の特徴に基づいて、所定の道路を走行する際における車両の移動態様を推定する。
【0119】
また、実施形態に係る推定装置100において、取得部131は、ユーザ端末装置10により検出された地点速度を示す地点速度情報を取得する。また、実施形態に係る推定装置100において、移動態様推定部134は、地点速度情報が示す地点速度の特徴に基づいて、所定の道路を走行する際における車両の移動態様を推定する。
【0120】
また、実施形態に係る推定装置100において、取得部131は、ユーザ端末装置10により検出された加速度を示す加速度情報を取得する。また、実施形態に係る推定装置100において、移動態様推定部134は、加速度情報が示す加速度の特徴に基づいて、所定の道路を走行する際における車両の移動態様を推定する。
【0121】
また、実施形態に係る推定装置100において、取得部131は、ユーザ端末装置10により検出されたウインカー使用状況を示すウインカー情報を取得する。また、実施形態に係る推定装置100において、移動態様推定部134は、ウインカー情報が示すウインカー使用状況の特徴に基づいて、所定の道路を走行する際における車両の移動態様を推定する。
【0122】
また、実施形態に係る推定装置100において、移動態様推定部134は、車両の移動態様として、車両が所定の道路を走行する際の右折、直進もしく左折の移動態様の少なくともいずれか1つを推定する。
【0123】
また、実施形態に係る推定装置100において、取得部131は、ユーザ端末装置10により検出されたこのユーザ端末装置10の位置を示す位置情報をさらに取得する。また、実施形態に係る推定装置100において、移動態様推定部134は、位置情報が所定の道路を示す際に、ユーザ端末装置10により検出された加速度の特徴に基づいて、所定の道路を走行する際における車両の移動態様を推定する。
【0124】
また、実施形態に係る推定装置100は、ユーザ端末装置10を有し、車両に設置された端末装置であってもよい。
【0125】
また、実施形態に係る推定装置100において、取得部131は、所定のネットワークを介して、車両の端末装置が、この端末装置が有するユーザ端末装置10を用いて検出した走行情報を取得する。
【0126】
また、実施形態に係る推定装置100は、同一の車両に複数のユーザが乗車しており、複数のユーザ識別子が同一の走行情報に対応する旨を推定した場合、同一車両に複数のユーザ端末装置が設置されているものと推定し、所定の位置を所定の期間内に走行した車両の数を推定する。
【0127】
また、実施形態に係る推定装置100は、ジオフェンスを複数設定することにより、複数の所定の位置を所定の期間内に走行した車両の数を推定する。
【0128】
また、実施形態に係る推定装置100は、車両に設置されているユーザ端末装置から、ユーザの属性を取得し、所定の条件を満たすユーザが乗車した車両であって、所定の位置を所定の期間内に走行した車両の数を推定する。例えば、ユーザの生活圏である地域、性別、年代等毎に、所定の位置を所定の期間内に走行した車両の数を推定する。
【0129】
上述した各処理により、推定装置100は、効率的に断面交通量データを取得することができる。
【0130】
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0131】
また、上述した推定装置100は、複数のサーバコンピュータで実現してもよく、また、機能によっては外部のプラットフォーム等をAPI(Application Programming Interface)やネットワークコンピューティングなどで呼び出して実現するなど、構成は柔軟に変更できる。
【0132】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。
【0133】
なお、車両推定部133と移動態様推定部134は、まとめて推定部と読み替えることができる。
【符号の説明】
【0134】
1 推定システム
10 ユーザ端末装置
100 推定装置
200 情報センターサーバ
110 通信部
120 記憶部
121 走行情報記憶部
122 車両推定モデル記憶部
123 移動態様推定モデル記憶部
124 訓練データ記憶部
125 推定交通量記憶部
130 制御部
131 取得部
132 受信部
133 車両推定部
134 移動態様推定部
135 地図情報提供部
図1
図2
図3
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図5
図6
図7