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特許7273153基板貫通ビアを有する半導体デバイスおよび基板貫通ビアを有する半導体デバイスの製造方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-01
(45)【発行日】2023-05-12
(54)【発明の名称】基板貫通ビアを有する半導体デバイスおよび基板貫通ビアを有する半導体デバイスの製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/3205 20060101AFI20230502BHJP
   H01L 21/768 20060101ALI20230502BHJP
   H01L 23/522 20060101ALI20230502BHJP
【FI】
H01L21/88 J
H01L21/90 B
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2021526542
(86)(22)【出願日】2019-12-20
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-31
(86)【国際出願番号】 EP2019086704
(87)【国際公開番号】W WO2020127988
(87)【国際公開日】2020-06-25
【審査請求日】2021-07-13
(31)【優先権主張番号】18215468.2
(32)【優先日】2018-12-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】505325040
【氏名又は名称】エイエムエス-オスラム アーゲー
【氏名又は名称原語表記】ams-OSRAM AG
【住所又は居所原語表記】Schloss Premstaetten, Tobelbaderstr. 30, 8141 Premstaetten, Austria
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】レッフラー ベルンハルト
(72)【発明者】
【氏名】ボドナー トーマス
(72)【発明者】
【氏名】ジーゲルト イェルク
【審査官】早川 朋一
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2015/0303141(US,A1)
【文献】特表2010-535427(JP,A)
【文献】特開2018-107227(JP,A)
【文献】特開2008-288595(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0339698(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2010/0314762(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/3205-21/3215
H01L 21/768
H01L 23/52-23/538
H01L 23/48-23/50
H01L 23/12-23/15
H01L 25/04-25/075
H01L 21/60-21/607
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体材料の基板(1)と、
前記基板(1)上の金属間誘電体(3)と、
前記金属間誘電体(3)に埋め込まれた金属層(4)と、
前記金属層の1つ(4′)の接点領域(4)と、
前記接点領域(4)に対向する、前記基板(1)のビアホール(7)と、
前記ビアホール(7)に配置され、前記接点領域(4)と接触するメタライゼーション部(9)と、
を有する半導体デバイスにおいて、
前記金属間誘電体(3)に、前記ビアホール(7)の延長部を形成する孔(16)が配置され、
前記ビアホール(7)内の側壁上および前記孔(16)内の側壁上に、連続パッシベーション部(12、24)が配置され、
前記メタライゼーション部(9)は、前記孔(16)の周囲で前記接点領域(4)と接触しており、
前記ビアホール(7)は、前記孔(16)と共に、前記半導体デバイスを完全に貫通しており、
前記半導体デバイスは、パッシベーション層(6)、をさらに有し、
前記金属間誘電体(3)は、前記基板(1)と前記パッシベーション層(6)との間に配置され、
前記パッシベーション層(6)は、前記孔(16)内の前記側壁上に配置された前記連続パッシベーション部(12、24)に当接している、
ことを特徴とする、半導体デバイス。
【請求項2】
前記メタライゼーション部(9)は、前記連続パッシベーション部(12、24)と前記ビアホール(7)の前記側壁との間に少なくとも所々配置されている、
請求項に記載の半導体デバイス。
【請求項3】
前記ビアホール(7)の側壁上には絶縁層(8)が配置され、前記メタライゼーション部(9)は、前記絶縁層(8)上の層を形成する、
請求項1または2に記載の半導体デバイス。
【請求項4】
前記メタライゼーション部(9)は、前記ビアホール(7)内に内径(D)を有し、前記孔(16)は、前記メタライゼーション部(9)の内径(D)に平行な内径(d)を有し、前記メタライゼーション部(9)の内径(D)は、前記孔(16)の内径(d)よりも大きい、
請求項1~のいずれか一項に記載の半導体デバイス。
【請求項5】
前記メタライゼーション部(9)は、前記ビアホール(7)内に外径(D′)を有し、前記孔(16)は、前記メタライゼーション部(9)の外径(D′)に平行な内径(d)を有し、前記メタライゼーション部(9)の外径(D′)は、前記孔(16)の内径(d)に等しい、
請求項1~のいずれか一項に記載の半導体デバイス。
【請求項6】
前記連続パッシベーション部(12、24)は、連続したパッシベーション層(12)によって形成されている、
請求項1~のいずれか一項に記載の半導体デバイス。
【請求項7】
前記ビアホール(7)における前記連続パッシベーション部(12、24)のパッシベーション層(12)と、
前記孔(16)における前記連続パッシベーション部(12、24)の追加パッシベーション層(24)と、をさらに有し、
前記連続パッシベーション部(12、24)の前記パッシベーション層(12)は、前記連続パッシベーション部(12、24)の前記追加パッシベーション層(24)に当接している、
請求項1~のいずれか一項に記載の半導体デバイス。
【請求項8】
前記パッシベーション層(12)に当接する前記追加パッシベーション層(24)によって形成されたペデスタル部(26)、をさらに有する、
請求項に記載の半導体デバイス。
【請求項9】
請求項1~のいずれか一項に記載の半導体デバイスを有するデバイスであって、
光素子、高周波光素子、3Dカメラ、ストラクチャードライトカメラ、タイムオブフライトカメラ、立体撮像デバイス、CMOS撮像センサ、ローリングシャッターイメージセンサ、ライン走査イメージセンサ、カメラモジュール、ライダー検出器、周辺光センサ、カラーセンサ、近接センサ、ジェスチャセンサ、光学文字認識またはエッジ検出用デバイス、コピー機、ドキュメントスキャナ、スペクトルセンシングデバイス、およびスペクトルアナライザの少なくとも1つである、
デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板貫通ビアを含む半導体デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
半導体デバイスの三次元集積化は、電気相互接続にシリコン貫通ビアまたは基板貫通ビア(TSV)を用いる。導電層は、メタライゼーション部であり得るが、通常は、電気相互接続を形成するためにビアホールの内壁に配置され、ビアの内部にはボイドが残される。したがって、膜に似た薄い構造が、TSVの底部に生成される。この構造は、金属および誘電体から成り厚さの合計が通常10μm以下である複数の副層を含み得る。TSVを有する半導体デバイスを製造プロセス中に取り扱う場合、熱機械応力が半導体基板で生じることがあり、TSVの底部構造が曲がったり、あるいは破損したりすることさえある。
【0003】
TSVの底部構造の機械的安定化は、例えば、保護膜または保護層を塗布したり、底部構造の直径を縮小したりするなど、さまざまな方法で達成することができる。複数の層を塗布することから生じる問題は、これらの層の熱膨張率(CTE)の不一致である。シミュレーションによって支持された実験的観察は、膜を構成する層の数が増加するほど、膜の中にクラックが生じる可能性が高くなることを実証した。
【発明の概要】
【0004】
本発明の目的は、半導体デバイスの基板貫通ビアに対する機械的安定化を提供することである。
【0005】
この目的は、請求項1に記載の半導体デバイスおよび請求項12に記載の半導体デバイスの製造方法によって達成される。実施形態および変形例は、従属請求項に由来する。
【0006】
前記半導体デバイスは、半導体材料の基板と、前記基板上の金属間誘電体と、前記金属間誘電体に埋め込まれた金属層と、前記金属層の1つの接点領域と、前記接点領域に対向する、前記基板のビアホールと、前記ビアホールに配置され、前記接点領域と接触するメタライゼーション部と、を有する。前記金属間誘電体には孔が配置され、前記ビアホールの延長部を形成している。前記金属間誘電体と前記接点領域を有する前記金属層とは、前記孔により貫通されている。前記ビアホール内の側壁上および前記孔内の側壁上には、連続パッシベーション部が配置されている。前記メタライゼーション部は、前記孔の周囲で前記接点領域と接触している。
【0007】
前記半導体デバイスの一実施形態において、前記ビアホールは、前記孔と共に、前記半導体デバイスを完全に貫通している。これは、ビアホールおよび孔が、半導体デバイスを通過する通路を形成し、この通路が、半導体デバイスを完全に貫通していることを意味し得る。通路は、溝または開口であり得る。通路が半導体デバイスを完全に貫通していることは、通路が基板および金属間誘電体を完全に貫通していることを意味し得る。ビアホールが孔と共に半導体デバイスを完全に貫通しているため、基板貫通ビアの底部の膜は回避される。これは、もしビアホールが孔と共に半導体デバイスを完全に貫通していなかったら、基板貫通ビアの底部構造は製造プロセス中に損傷を受けたであろうことを意味する。したがって、基板貫通ビアの底部構造の損傷が有利に回避される。
【0008】
前記半導体デバイスの一実施形態において、前記メタライゼーション部は、前記連続パッシベーション部と前記ビアホールの前記側壁との間に少なくとも所々配置されている。これは、メタライゼーション部の少なくとも一部が、連続パッシベーション部とビアホールの側壁との間に配置されていることを意味し得る。したがって、連続パッシベーション部は、ビアホールおよび孔の容積に面している最外層としてビアホールの側壁および孔の側壁を覆うパッシベーションである。連続パッシベーション部は、ビアホールおよびホールの容積と直接接触し得る。有利には、連続パッシベーション部は、連続パッシベーション部とビアホールの側壁および孔の側壁との間に配置された層を保護するものである。連続パッシベーション部は、ビアホールおよび孔を貫通する連続層であるため、信頼できる保護を提供する。
【0009】
前記半導体デバイスの一実施形態は、パッシベーション層を有し、前記金属間誘電体は、前記基板と前記パッシベーション層との間に配置されている。前記パッシベーション層は、前記孔内の前記側壁上に配置された前記連続パッシベーション部に当接している。パッシベーション層と、ビアホール内の側壁上および孔内の側壁上に配置された連続パッシベーション部とは、互いに隣接する。この構成の利点は、パッシベーションが孔のエッジ部分で中断されないことである。
【0010】
前記半導体デバイスのさらなる実施形態において、前記ビアホールは、当該ビアホールの側壁上の絶縁層で被覆され、前記メタライゼーション部は、前記絶縁層上の層を形成する。利点は、これによりメタライゼーション部が短絡を回避するために基板から絶縁されていることであり、さらなる利点は、このような絶縁を標準のプロセス工程によって提供することができることである。
【0011】
前記半導体デバイスのさらなる実施形態において、前記メタライゼーション部は、前記ビアホール内に内径を有し、前記孔は、前記メタライゼーション部の内径に平行な内径を有し、前記メタライゼーション部の内径は、前記孔の内径よりも大きい。この構造の利点は、これによりメタライゼーション部の塗布が容易になることであり、さらなる利点は、金属間誘電体の反対側から孔をエッチングすることによって前記半導体デバイスを製造することができることである。
【0012】
前記半導体デバイスのさらなる実施形態において、前記メタライゼーション部は、前記ビアホール内に外径を有し、前記孔は、前記メタライゼーション部の外径に平行な内径を有し、前記メタライゼーション部の外径は、前記孔の内径に等しい。この構造の利点は、これによりメタライゼーション部内の段差または不連続が回避されることである。
【0013】
前記半導体デバイスのさらなる実施形態において、前記連続パッシベーション部は、連続したパッシベーション層によって形成されている。この連続したパッシベーション層の利点は、これにより連続パッシベーション部が確保されることであり、さらなる利点は、それが単一のプロセス工程で塗布され得ることである。
【0014】
前記半導体デバイスのさらなる実施形態は、前記ビアホールにおける前記連続パッシベーション部のパッシベーション層と、前記孔における前記連続パッシベーション部の追加パッシベーション層と、を有する。前記パッシベーション層は、前記追加パッシベーション層に当接している。この構成の利点は、パッシベーション層を反対側から塗布することができ、必要とされる層の深さが小さくなることである。
【0015】
前記半導体デバイスのさらなる実施形態において、前記パッシベーション層に当接する前記追加パッシベーション層によってペデスタル部が形成されている。追加パッシベーション層の当該形状は、パッシベーション層が互いに隣接し、したがって、連続パッシベーション部が得られることを確実にする。
【0016】
前記半導体デバイスは、さまざまな用途で実施することができる。とりわけ、前記半導体デバイスは、光素子、特に高周波光素子に有用である。前記半導体デバイスの光素子への適用は、オープンビア(open via)を吸収も回析も受けない光伝送に用いることができるという利点を有する。
【0017】
上記用途には、3Dカメラ、特に、ストラクチャードライトカメラ(structuired light camera)、タイムオブフライトカメラ(time-of-flight camera)、および立体撮像デバイス、CMOS撮像センサ、特に、ローリングシャッターイメージセンサ(rolling shutter image sensor)、ライン走査イメージセンサ、およびカメラモジュール、垂直キャビティ面発光レーザを使用するライダー検出器(lidar detector)、さまざまな光センサ、特に、周辺光センサ、カラーセンサ、近接センサ、ジェスチャセンサ、特に、例えば、コピー機、ドキュメントスキャナ、スペクトルセンシングデバイス、またはスペクトルアナライザなどの製品における、光学文字認識またはエッジ検出用デバイスが含まれる。
【0018】
半導体デバイスを製造する前記方法では、金属間誘電体および前記金属間誘電体に埋め込まれた金属層を、半導体材料の基板の表面に配置し、ビアホールを、前記基板に形成し、前記金属層の1つの接点領域と接触するメタライゼーション部を、前記ビアホールに塗布し、前記ビアホールの上方に開口部を有するマスクを塗布する。孔を、前記マスクの前記開口部を通じて、前記メタライゼーション部、前記接点領域を有する前記金属層、および前記金属間誘電体を部分的に除去することによって形成し、その結果、前記孔は、前記金属間誘電体を貫通して前記ビアホールに伸張する。連続パッシベーション部を、前記ビアホール内の側壁上および前記孔内の側壁上に形成する。
【0019】
前記方法の一変形例では、パッシベーション層を、前記基板の前記表面の反対側の前記金属間誘電体上に配置し、前記連続パッシベーション部を、前記パッシベーション層に当接して形成する。パッシベーション層と、ビアホール内の側壁上および孔内の側壁上に配置された連続パッシベーション部とは、互いに隣接する。この構成の利点は、パッシベーションが孔のエッジ部分で中断されないことであり、さらなる利点は、パッシベーションがこのようにして容易に生成されることである。
【0020】
前記方法のさらなる変形例では、前記マスクを、前記基板の前記表面の上方に塗布する。前記マスクを前記表面の上方に塗布することにより、金属間誘電体が存在する側から孔を生成することが可能になり、これによって、必要とされるエッチング深さが小さくなる。特に、前記孔を形成する前に、追加パッシベーション層を、前記ビアホール内の前記側壁に塗布し、前記孔を形成した後に、追加パッシベーション層を、前記孔内の前記側壁に塗布し、前記追加パッシベーション層が、前記連続パッシベーション部を形成する。この構成は、孔内の側壁上のパッシベーションが、ビアホールの側壁上のパッシベーションと、追加パッシベーション層との両方に隣接し、孔のエッジ部分におけるパッシベーション層の接続が、このようにしてより正確に生成されるという利点を有する。
【0021】
前記方法のさらなる変形例では、前記マスクを、前記基板の反対面の上方に塗布する。前記マスクを前記反対面の上方に塗布することにより、基本的に同じ方法工程でビアホールを直接通って孔を生成することが可能になり、したがって、プロセスが容易になる。特に、前記孔を形成した後、追加パッシベーション層を、前記ビアホール内の前記側壁および前記孔内の前記側壁に塗布して、前記連続パッシベーション部を形成する。ビアホールおよび孔の両方における一工程でビアホールを直接通って孔を生成し連続パッシベーション部を形成することにより、連続パッシベーション部を形成するプロセスが容易になり、パッシベーションが改善される。
【0022】
前記孔を形成する前に、ハンドリングウェハを、前記金属間誘電体に取り付けることができる。その後、前記追加パッシベーション層(12)を塗布し、前記追加パッシベーション層の底部が、前記孔の底部で前記ハンドリングウェハの領域を覆い、前記基板の前記反対面の上方に塗布される追加マスクを用いて、前記底部を除去する。あるいは、前記底部を、前記基板の前記表面よりも上の側から除去する。
【0023】
上面金属を、基板の反対面の上方に形成することができる。上面金属は、メタライゼーション部に電気的に接続される。パッシベーション層をメタライゼーション部および上面金属に塗布し、上面金属の接点領域の上方に開口部を有する追加マスクを塗布し、パッシベーション層を追加マスクの開口部を通って接点領域から除去する。
【0024】
パッシベーション層を塗布し孔を形成した後、追加パッシベーション層をビアホール内の側壁上および孔内の側壁上に塗布して、連続パッシベーション部を形成することができる。追加パッシベーション層は、孔の底部に底部を有する。追加パッシベーション層を形成した後、追加マスクを塗布する。追加マスクは、追加パッシベーション層の底部の除去にも使用される。
【図面の簡単な説明】
【0025】
以下、添付の図面を併用して、前記半導体デバイスの例および前記製造方法の例について詳細に説明する。但し、添付の図面は、正確な比率ではない。
【0026】
図1】ビアホールを有し且つハンドリングウェハを含む半導体デバイスの中間製品の断面図である。
図2】誘電体層の一部を除去した後の、図1による断面図である。
図3】ビアホール内にメタライゼーション部を塗布し、ビアホール外に上面金属を塗布した後の、図2による断面図である。
図4】上面金属にパッシベーション層を塗布し、その後、マスクを塗布した後の、図3による断面図である。
図5】ビアホールを延長する孔を形成し、マスクを除去し、追加パッシベーション層を塗布した後の、図4による断面図である。
図6】追加マスクを塗布した後の、図5による断面図である。
図7】パッシベーション層を構造化し、追加ハンドリングウェハを塗布した後の、図6による断面図である。
図8】パッシベーション層を構造化して孔の底部から除去し、追加ハンドリングウェハを塗布した後の、図6による断面図であって図7の代替図である。
図9】ハンドリングウェハを除去し、孔の底部から追加パッシベーション層を除去した後の、図7による断面図である。
図10】オプション部品を塗布した後の、図9による断面図である。
図11】追加ハンドリングウェハを除去し、はんだボールを塗布した後の、図10による断面図である。
図12】ビアホールを有し且つハンドリングウェハを含む半導体デバイスの中間製品の、図2の代替としての断面図である。
図13】ビアホール内にメタライゼーション部を塗布し、ビアホール外に上面金属を塗布した後の、図12による断面図である。
図14】上面金属にパッシベーション層を塗布し、その後、マスクを塗布した後の、図13による断面図である。
図15】ビアホールを延長する孔を形成し、マスクを除去し、追加パッシベーション層を塗布した後の、図14による断面図である。
図16】追加パッシベーション層および追加マスクを塗布した後の、図15による断面図である。
図17】パッシベーション層を構造化し、追加ハンドリングウェハを塗布した後の、図16による断面図である。
図18】パッシベーション層を構造化して孔の底部から除去し、追加ハンドリングウェハを塗布した後の、図16による断面図であり且つ図17の代替図である。
図19】ハンドリングウェハを除去し、孔の底部から追加パッシベーション層を除去した後の、図17による断面図である。
図20】オプション部品を塗布した後の、図19による断面図である。
図21】追加ハンドリングウェハを除去し、はんだボールを塗布した後の、図20による断面図である。
図22】ビアホール、上面金属、およびパッシベーション層にメタライゼーション部を塗布した後の、図4による断面図である。
図23】パッシベーション層を構造化するためのマスクを塗布した後の、図22による断面図である。
図24】パッシベーション層を構造化し、追加ハンドリングウェハを塗布した後の、図23による断面図である。
図25】ハンドリングウェハを、ビアホールを延長する孔を形成するためのマスクに置き換えた後の、図24による断面図である。
図26】ビアホールを延長する孔を形成し、マスクを除去し、追加パッシベーション層を塗布した後の、図25による断面図である。
図27】追加パッシベーション層を構造化するための追加マスクを塗布した後の、図26による断面図である。
図28】追加パッシベーション層の底部を除去した後の、図27による断面図である。
図29】追加ハンドリングウェハを除去し、はんだボールおよびオプション部品を塗布した後の、図28による断面図である。
図30】除去する材料領域の表示を含む、図1による断面図である。
図31】ビアホールおよび当該ビアホールを延長する孔にメタライゼーション部を塗布した後の、図30による断面図である。
図32】はんだボールおよびオプション部品を塗布した後の、図31による断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
図1は、基板貫通ビアを有する半導体デバイスの断面図である。この半導体デバイスは、半導体材料(例えば、シリコンであり得る)の基板1を有する。集積回路2(概略的に示す)の部品は、例えば、CMOS部品であり得る。基板1の表面1′には、金属間誘電体3が配置されている。金属間誘電体3には、構造化された金属層4が埋め込まれ、垂直相互接続部5と接続されて集積回路2の配線を形成している。
【0028】
金属層の1つ4′は、基板貫通ビア(特に、シリコン基板の場合、シリコン貫通ビア)のために設けられた接点領域4を有する。ビアホール7の内壁上の半導体材料は、絶縁層8で覆うことができる。絶縁層8は、半導体材料の酸化物および/または半導体材料のドープ領域を有することができる。また、絶縁層8は、例えば、図1に例として示すように、ビアホール7の外側で、基板1の反対面1′′上に設けることもできる。
【0029】
本デバイスには、ハンドリングウェハ14が固定され、このハンドリングウェハ14は、金属間誘電体3に接着可能である。図1に示す例では、パッシベーション層6を、基板1の表面1′と背向する側の金属間誘電体3上に配置することができる。パッシベーション層6とハンドリングウェハ14の間には、接着層13を配置することができる。接着層13は、例えば、接着剤層であってもよく、または、半導体材料の酸化物であってもよい。
【0030】
図2は、エッチング工程後の、図1による断面図である。このエッチング工程により、誘電体層3の一部がビアホール7の底部で除去される。したがって、接点領域4が露出する。エッチングの深さは、エッチング速度およびエッチング工程の持続時間によって制御される。
【0031】
図3は、ビアホール7を通して導電性の相互接続部を形成した後の、図2による断面図である。ビアホール7内で絶縁層8上には、メタライゼーション部9が塗布されている。メタライゼーション部9は、接点領域4と接触している。基板1の反対面1′′の上方には、上面金属10が配置されている。上面金属10は、とりわけ、絶縁層8によって半導体材料から絶縁することができる。上面金属10は、メタライゼーション部9の一部であっても、メタライゼーション部9に電気的に接続された別個の層であってもよく、例えば、バリア層を含む2つ以上の部分層であってもよい。上面金属10は、図3に示すように構造化することができる。
【0032】
金属間誘電体3は、基板1よりもずっと薄くすることができる。その結果、基板貫通ビアの底部の層は、比較的薄い膜を形成することがあり、このような膜は、損傷を受けやすく、したがって、本デバイスの製造プロセスまたは機能に悪影響を及ぼす。さらなるプロセス工程は、そのような膜の存在を回避することを目的とする。
【0033】
図4は、上面金属10にパッシベーション層11を塗布し、基板1の反対面1′′の上方にマスク15を塗布した後の、図3による断面図である。パッシベーション層11は、ビアホール7内の側壁上に配置することができ、また、反対面1′′の上方に配置することもできる。したがって、パッシベーション層11は、上面金属10を完全に覆うことができ、コンフォーマルコーティングを提供することができる。パッシベーション層11は、例えば二酸化ケイ素などの誘電体から成り、これは、蒸着によって塗布することができる。
【0034】
マスク15は、例えば、レジストマスクであってもよく、異方性エッチング工程で使用され、それによって、メタライゼーション部9が金属間誘電体3の領域から除去される。除去される材料の領域16の側面境界は、図4に縦破線によって示されている。
【0035】
図5は、図4に縦破線によって示す領域16に孔16を形成した後の、図4による断面図である。マスク15は、除去されている。孔16は、配線を通してビアホール7を延長する。したがって、基板貫通ビアの底部の層の薄膜が除去され、膜のクラックに起因する損傷の危険性が回避される。また、パッシベーション層6および接着層13も、孔16の底部16′で除去してもよいが、しかし、とりわけ、接着層13は、エッチング停止層としての役割を果たすことができ、孔16の底部16′で、少なくとも部分的に、依然として存在してもよい。このオプションは、図5に横破線によって示されている。
【0036】
その後、追加パッシベーション層12(例えば、Siから成り得る)を、パッシベーション層11に、とりわけ、ビアホール7内の表面上、および、孔16内の表面(底部16′を含む)上に、塗布することができ、底部16′には、追加パッシベーション層12の底部12′、12′′が配置されることになる。また、追加パッシベーション層12は、上面金属10の上方にも塗布することができる。メタライゼーション部9は、ビアホール7の側壁と追加パッシベーション層12との間に所々配置される。
【0037】
図5は、接着層13が孔16の底部16′から除去されて追加パッシベーション層12の底部12′がハンドリングウェハ14の表面領域に塗布されている場合を示す。パッシベーション層6が孔16の底部16′から除去されていない場合、追加パッシベーション層12は、パッシベーション層6の上にある別の底部12′′を有する。別の底部12′′は、図5に点線によって示されている。
【0038】
図6は、追加マスク17(これも、例えば、レジストマスクであり得る)を塗布した後の、図5による断面図である。追加マスク17は、上面金属10の接点領域10′の上方のパッシベーション層11および追加パッシベーション層12を除去するのに使用される。オプションで、孔16の底部16′の領域で、追加パッシベーション層12を、異方性エッチング工程によって除去してもよい。この場合、図5に点線の領域によって示されるオプションのマスク領域17′は存在せず、追加マスク17は、図5に縦破線によって示されるように、マスクの開口部を構成する別のマスク領域17′′を有し得る。接着層13が孔16の底部16′に依然として存在する場合には、追加マスク17を用いて孔16の底部16′から接着層13を除去することもできる。この場合、ハンドリングウェハ14は、エッチング停止に使用され得る。
【0039】
図7は、パッシベーション層11、12を構造化し、追加ハンドリングウェハ20を取り付けた後の、図6による断面図である。接着充填材料19(例えば、接着剤または半導体材料の酸化物から成り得る)が、ビアホール7内、ならびに、パッシベーション層11および追加パッシベーション層12の残存する上部を含む上面に、塗布されている。接着充填材料19は、孔16と、メタライゼーション部9で充填されていないビアホール7の内部ボイドとを充填することができる。追加ハンドリングウェハ20は、接着充填材料19に固定することができる。
【0040】
図7は、追加パッシベーション層12の底部12′が、ハンドリングウェハ14上に直接塗布され、追加ハンドリングウェハ20が取り付けられてもなお存在している場合を示す。この図は、図6に示すオプションのマスク領域17′および底部12′を含む第1の代替ケースに対応する。
【0041】
図8は、追加パッシベーション層12が、オプションのマスク領域17′の代わりに、開口部を有する追加マスク17を用いて、基本的に異方性のエッチング工程によって、孔16の底部16′から除去される、第2の代替ケースについての図7による断面図であり、図8は、追加マスク17の除去後に、そのようにして得られた中間製品を示す。追加パッシベーション層12は、依然として、厚さが基本的に一定の層として、孔16の側壁を覆っている。孔16の底部16′には、追加パッシベーション層12の小さな突起12′′′が残ることがある。これらの突起12′′′は、後のプロセス工程で除去され得る。いずれの場合でも、パッシベーション層6と追加パッシベーション層12は互いに隣接するため、パッシベーション層6、12は、連続したパッシベーション層を形成し、パッシベーションが孔16のエッジ部分で中断されることはない。
【0042】
図9は、ハンドリングウェハ14および追加パッシベーション層12の底部12′を除去した後の、図7による断面図である。追加パッシベーション層12が別の底部12′′を有する場合、接着充填材料19と別の底部12′′との間には、依然として、接着層13の一部分およびオプションでパッシベーション層6の一部分が存在し、これらの部分もまた、接着充填材料19が露出するまで除去される。図9は、このプロセス工程の後、接着充填材料19の底面がどのように露出されるかを示している。
【0043】
図10は、オプション部品21(これは、例えば、光学フィルターであり得る)を塗布した後の、図9による断面図である。オプション部品21は、例えば、パッシベーション層6の表面上および集積回路2の感光素子の上方に形成することができる。
【0044】
図11は、追加ハンドリングウェハ20および接着充填材料19を除去した後の、図10による断面図である。これらのプロセス工程を支援するために、テープ23(特に、接着テープ23)を、本デバイスに、表面1′の上方に塗布することができる。追加パッシベーション層12は、パッシベーション層6に当接している。図11に示すように、上面金属10の接点領域10′に、はんだボール22を塗布することができる。はんだボール22は、基板1を通した電気相互接続(これは、メタライゼーション部9によって形成される)の外部電気端子としての役割を果たすことができる。メタライゼーション部9の内径Dは、一般に、孔16の直径dよりも大きい、なぜなら、メタライゼーション部9は、孔16を取り囲む接点領域4の上に伸張するからである。ビアホール7は、孔16と共に、基板1および金属間誘電体3を完全に貫通している。これは、ビアホール7が、孔16と共に、半導体デバイスを完全に貫通していることを意味する。テープ23を除去する前後に、さらなるプロセス工程が続いてもよい。
【0045】
図12は、代替構造についての、図2による断面図である。図12において、図2に示す構成要素に対応する構成要素は、同じ参照符号で示されている。この代替構造では、接点領域4を有する金属層4′が、ビアホール7の底部の領域全体に存在する。したがって、ビアホール7の下方の金属間誘電体3の上部を除去するために適用されるエッチング工程において、この金属層4′をエッチング停止層として用いることができる。
【0046】
図13は、ビアホール7内および接点領域4上にメタライゼーション部9を塗布するとともに、ビアホール7外に上面金属10を塗布した後の、図12による断面図である。
【0047】
図14は、上述したように、上面金属10にパッシベーション層11を塗布し、その後、マスク15を塗布した後の、図13による断面図である。孔16は、図14に縦破線によって示す領域16に形成される。接点領域4を有する金属層4′の一部と、その下の金属間誘電体3の領域とは、除去される。
【0048】
図15は、ビアホール7を延長する孔16を形成した後の、図14による断面図である。マスク15は、除去されている。追加パッシベーション層12の底部12′、12′′は、図5を併用して上述したように適用することができる。
【0049】
図16は、追加パッシベーション層12および追加マスク17を塗布した後の、図15による断面図である。追加マスク17は、上述したように、オプションのマスク領域17′または別のマスク領域17′′を有し得る。
【0050】
図17は、パッシベーション層11、12を構造化し、接着充填材料19および追加ハンドリングウェハ20を塗布した後の、図16による断面図である。図17は、孔16の底部16′から接着層13が除去され、ハンドリングウェハ14の表面領域に追加パッシベーション層12の底部12′が塗布された場合を示す。
【0051】
図18は、パッシベーション層11、12を構造化して孔16の底部から除去し、接着充填材料19および追加ハンドリングウェハ20を塗布した後の、図16による断面図であり且つ図17の代替図である。図18の例では、追加マスク17を使用する基本的に異方性のエッチング工程によって、追加パッシベーション層12を、孔16の底部16′から除去する。追加パッシベーション層12は、依然として、孔16の側壁を覆っており、小さな突起12′′′は、孔16の底部16′に残存してもよいし、後で除去されてもよい。
【0052】
図19は、ハンドリングウェハを除去し、孔16の底部から追加パッシベーション層12を除去した後の、図17による断面図である。追加パッシベーション層12が別の底部12′′を有する場合、接着充填材料19と別の底部12′′との間には、依然として、接着層13の一部分およびオプションでパッシベーション層6の一部分が存在し、これらの部分もまた、接着充填材料19が露出するまで除去される。図19は、このプロセス工程の後、接着充填材料19の底面がどのように露出されるかを示している。
【0053】
図20は、オプション部品を塗布した後の、図19による断面図である。
【0054】
図21は、図11に示すデバイスと同様に、追加ハンドリングウェハを除去し、はんだボールを塗布した後の、図20による断面図である。ビアホール7は、孔16と共に、半導体デバイスを完全に貫通している。
【0055】
図22は、代替方法についての、図5による断面図である。図22において、図5に示す構成要素に対応する構成要素は、同じ参照符号で示されている。図22は、ビアホール7、絶縁層8、ビアホール7内のメタライゼーション部9、上面金属10、パッシベーション層11、追加パッシベーション層12、接着層13、およびハンドリングウェハ14を示す。メタライゼーション部9、パッシベーション層11、および追加パッシベーション層12は、ビアホール7の側壁上およびビアホール7の底部の金属間誘電体3上に配置されている。メタライゼーション部9は、配線の金属層の1つ4′の接点領域4と接触している。
【0056】
図23は、パッシベーション層を構造化するためのマスクを塗布した後の、図22による断面図である。このマスクは、その目的が図6に示す追加マスク17の目的と同様であるため、追加マスク17と呼ぶことにする。追加マスク17は、上面金属10の接点領域10′の上方のパッシベーション層11および追加パッシベーション層12を除去するのに使用される。
【0057】
図24は、パッシベーション層11、12を構造化し、追加ハンドリングウェハ20を塗布した後の、図23による断面図である。追加ハンドリングウェハ20は、接着充填材料19(例えば、接着剤または半導体材料の酸化物から成り得る)によって、反対面1′′の上方の本デバイスの上面に固定されている。接着充填材料19は、ビアホール7外の上面のみに塗布すれば十分であり得るが、メタライゼーション部9で充填されていないビアホール7の内部ボイドも、接着充填材料19で充填してもよい。
【0058】
図25は、ハンドリングウェハ14を、ビアホール7を延長する孔を形成するためのマスクに置き換えた後の、図24による断面図である。このマスクは、その目的が図4に示すマスク15の目的と同様であるため、マスク15と呼ぶことにする。マスク15は、例えば、レジストマスクであってもよく、表面1′の上方に配置されている。マスク15は、金属間誘電体3に、または、金属間誘電体3上に配置されたパッシベーション層6に、塗布することができる。マスク15は、異方性エッチング工程で使用され、それによって、図25に縦破線によって示す境界の間に存在する領域16に、孔が形成される。
【0059】
図26は、孔16を形成するエッチング工程の後で、且つ、マスク15を除去した後の、図25による断面図である。追加パッシベーション層24(例えば、Siであり得る)が、孔16の内面に塗布されている。したがって、連続したパッシベーション層が、パッシベーション層6、11および追加パッシベーション層12、24を含んで形成され、パッシベーションが孔16のエッジ部分で中断されることはない。連続したパッシベーション層は、ビアホール7の側壁に配置された他の層を覆っている。したがって、メタライゼーション部9は、連続したパッシベーション層とビアホール7の側壁との間に所々配置される。連続したパッシベーション層は、接着充填材料19に直接隣接する。
【0060】
図27は、孔16内の追加パッシベーション層24を構造化するための追加マスク25を塗布した後の、図26による断面図である。追加マスク25は、例えば、追加レジストマスクとすることができる。追加マスク25が、パッシベーション層6が追加パッシベーション層24に隣接する点を覆うだけでなく、孔16の側壁上に存在する追加パッシベーション層24の一部の上にわずかに張り出している場合、有利となり得る。
【0061】
図28は、追加パッシベーション層24の底部を、追加マスク25の開口部を通して異方性エッチング工程によって除去した後の、図27による断面図である。追加マスク25が、孔16の側壁上に存在する追加パッシベーション層24の一部の上にわずかに張り出している場合、異方性エッチング工程は、孔16の底部に小さなペデスタル部26を残す。残存する追加パッシベーション層24の当該形状は、追加パッシベーション層12と24が互いに隣接し、連続パッシベーション部が得られることを確実にする。メタライゼーション部9は、連続パッシベーション部とビアホール7の側壁との間に所々配置される。その後、追加マスク25は除去され、上述したようにオプション部品21を本デバイスに取り付けることができる。
【0062】
図29は、追加ハンドリングウェハ20および接着充填材料19を除去し、接点領域10′にはんだボール22を塗布した後の、図28による断面図である。これにより、図11に示すデバイスとほぼ同様のデバイス構造が得られる。ビアホール7は、孔16と共に、半導体デバイスを完全に貫通している。図29において、矢印は、ビアホール7内外の表面の連続パッシベーション部を得るために、パッシベーション層6、11、12、24が当接する点を示す。中断なしのパッシベーションは、上述の半導体デバイスおよび製造方法のさらなる主要な利点である。
【0063】
図30は、別のデバイス構造を得るために除去すべき金属間誘電体3の領域16の表示を含む、図1による断面図である。
【0064】
図31は、パッシベーション層6にまで伸長する孔16を形成した後の、図30による断面図である。メタライゼーション部9は、金属層4′と横方向に接触し、その結果、メタライゼーション部9は、側壁上に滑らかな層を形成する。
【0065】
図32は、はんだボールおよびオプション部品を塗布した後の、図31による断面図である。このようにして得られたデバイスは、図11および図29に示すデバイスに相当するが、孔の直径dとメタライゼーション部の外径D′が等しいという特徴の点で異なる。
【0066】
上述したデバイスでは、基板貫通ビアの底部に層膜が存在することによって生じるリスクが回避される。いくつかの例では、上述した基板貫通ビアが、光信号および電気信号を同時に伝送することができるという利点を有する。透明層を有する閉じた構造と比較して、上述した構造は、吸収または回折をもたらす物質界面が回避されるため、光伝送を向上させる。上述した方法は、機械的に安定な基板貫通ビアを有するウェハレベルのチップスケールのパッケージを製造するのに有利に使用することができる。
【符号の説明】
【0067】
1 基板
1′ 表面
1′′ 反対面
2 集積回路
3 金属間誘電体
4 金属層
4′ 接点領域を有する金属層
接点領域
5 垂直相互接続部
6 パッシベーション層
7 ビアホール
8 絶縁層
9 メタライゼーション部
10 上面金属
10′ 上面金属の接点領域
11 パッシベーション層
12 追加パッシベーション層
12′ 底部
12′′ 別の底部
12′′′ 突起
13 接着層
14 ハンドリングウェハ
15 マスク
16 孔
16′ 孔の底部
16 除去する材料領域
17 追加マスク
17′ オプションのマスク領域
17′′ 別のマスク領域
18 開口部
19 接着充填材料
20 追加ハンドリングウェハ
21 オプション部品
22 はんだボール
23 テープ
24 追加パッシベーション層
25 追加マスク
26 ペデスタル部
d 孔の直径
D メタライゼーション部の内径
D′ メタライゼーション部の外径
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
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