(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-01
(45)【発行日】2023-05-12
(54)【発明の名称】清浄機
(51)【国際特許分類】
F24F 8/80 20210101AFI20230502BHJP
F24F 6/12 20060101ALI20230502BHJP
F24F 6/00 20060101ALI20230502BHJP
F24F 8/20 20210101ALI20230502BHJP
F24F 8/108 20210101ALI20230502BHJP
【FI】
F24F8/80 400
F24F8/80 300
F24F8/80 238
F24F6/12 101
F24F6/00 A
F24F6/00 D
F24F8/20
F24F8/80 212
F24F8/80 214
F24F8/108
(21)【出願番号】P 2021531471
(86)(22)【出願日】2018-12-29
(86)【国際出願番号】 CN2018125539
(87)【国際公開番号】W WO2020113737
(87)【国際公開日】2020-06-11
【審査請求日】2021-06-01
(31)【優先権主張番号】201811492346.2
(32)【優先日】2018-12-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】516285032
【氏名又は名称】広東美的環境電器制造有限公司
【氏名又は名称原語表記】GD MIDEA ENVIRONMENT APPLIANCES MFG CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.28 East District Hesui Industrial Park,Dongfu Road,Dongfeng Zhongshan,Guangdong 528425,CHINA
(73)【特許権者】
【識別番号】512237419
【氏名又は名称】美的集団股▲フン▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】MIDEA GROUP CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】B26-28F, Midea Headquarter Building, No.6 Midea Avenue, Beijiao, Shunde, Foshan, Guangdong 528311 China
(74)【代理人】
【識別番号】100112656
【氏名又は名称】宮田 英毅
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】黄継華
【審査官】渡邉 聡
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-125739(JP,A)
【文献】実開昭55-164441(JP,U)
【文献】特表2013-511692(JP,A)
【文献】特開2018-044762(JP,A)
【文献】特開2015-157070(JP,A)
【文献】登録実用新案第3214558(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 8/80
F24F 6/12
F24F 6/00
F24F 8/20
F24F 8/108
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
送風口及び前記送風口と連通している風路を含むケースと、前記風路内に取り付けられているファンとを含む清浄機であって、
前記清浄機はさらに加湿装置を含み、前記加湿装置は前記ケース内に取り付けられているとともに、前記風路の外に位置し、前記加湿装置は超音波霧化組立体と排気管を含み、前記超音波霧化組立体は、霧化チャンバーと前記霧化チャンバーに連通する貯水槽とが設置されているベースを含み、前記霧化チャンバー内には超音波発生源が取り付けられており、前記貯水槽内には、殺菌モジュールと、前記殺菌モジュールと前記霧化チャンバーとの間に位置
し、貯水槽内の水が霧化チャンバーまで流れる流速を緩める流れかく乱部材とが設置されており、前記排気管の一端が前記霧化チャンバーと連通しており、前記排気管の他端が前記風路における前記送風口寄りの側において前記風路に挿入されている
ことを特徴とする清浄機。
【請求項2】
前記ケース内には前記風路を形成する渦巻形ケーシング組立体が設置されており、前記渦巻形ケーシング組立体は前記送風口まで延在している渦巻形ケーシングを含み、前記渦巻形ケーシングの前記送風口寄りの端部には貫通孔が設けられており、前記排気管が前記貫通孔内に挿入されている
ことを特徴とする請求項1に記載の清浄機。
【請求項3】
前記ケースはトップ板を含み、前記送風口が前記トップ板に設けられている
ことを特徴とする請求項2に記載の清浄機。
【請求項4】
前記ケースは前記トップ板に接続されている側板を含み、前記渦巻形ケーシングの前記送風口寄りの端部は、下から上へ前記側板に向かって傾いて設置されている
ことを特徴とする請求項3に記載の清浄機。
【請求項5】
前記超音波霧化組立体は、さらに、
前記ベースの上方に設置されている上ケーシングであって、前記上ケーシングには前記霧化チャンバーの位置に対応する蓋体が設けられており、前記排気管が前記蓋体を貫通して前記霧化チャンバーと連通している、上ケーシングと、
前記霧化チャンバーに水源を提供するように、前記ベースに設置されている水タンクと
を含む
ことを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載の清浄機。
【請求項6】
前記蓋体は下向きに開口した一つの収容チャンバーを有し、前記収容チャンバーが前記霧化チャンバーに連通し、前記排気管が前記蓋体の側壁を貫通して前記収容チャンバーと連通している
ことを特徴とする請求項5に記載の清浄機。
【請求項7】
前記水タンクが前記貯水槽内に設置されている
ことを特徴とする請求項5に記載の清浄機。
【請求項8】
前記貯水槽内には、さらに液位検知装置が設置されていて、
前記流れかく乱部材は前記貯水槽内に弯曲して設置または弧状に設置された第一の流れかく乱リブと第二の流れかく乱リブを含み、前記第一の流れかく乱リブと前記第二の流れかく乱リブとに囲まれて弯曲した流れかく乱流路または弧状の流れかく乱流路が形成され、前記流れかく乱流路が前記霧化チャンバーに連通していて、
前記第二の流れかく乱リブは前記貯水槽を第一のサブ槽と第二のサブ槽とに仕切って、前記第一のサブ槽は前記霧化チャンバーと連通しており、前記第二の流れかく乱リブの底部には通水孔が設けられて、前記通水孔が前記第一のサブ槽と前記第二のサブ槽を連通させていて、
前記流れかく乱部材は前記貯水槽内に形成された複数の流れかく乱突起ブロックを含む、
ことを特徴とする請求項7に記載の清浄機。
【請求項9】
前記上ケーシングと前記ベースとの間にはシーリングスポンジが設置されていて、
前記超音波霧化組立体はさらにブロアーを含み、前記ブロアーは前記霧化チャンバー内の気体を駆動して前記排気管を通って排出させるように設置されている
ことを特徴とする請求項5に記載の清浄機。
【請求項10】
前記ケースは対向して設置されている前パネルと後背面板とを含み、前記前パネル及び/又は前記後背面板には吸気口が設けられており、前記吸気口のところに対応するように清浄モジュールが設置されていて、
前記ケース内には中間仕切り板が設置されており、前記中間仕切り板と前記前パネル及び/又は前記後背面板とに囲まれて取り付けチャンバーが形成され、前記清浄モジュールが前記吸気口に対応するように前記取り付けチャンバー内に取り付けられていて、
前記清浄モジュールはHEPAフィルターである
ことを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載の清浄機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は中国専利局に2018年12月06日に提出された、出願番号が201811492346.2で、発明名称が「清浄機」である中国特許出願の優先権を主張し、その全ての内容を引用により本願に組み入れる。
【0002】
本願は空気清浄化の技術分野に関し、特に清浄機に関する。
【背景技術】
【0003】
生活レベルの絶え間ない向上につれて、人々の空気品質への要求もますます高まっているため、清浄機がますます人々から重要視されるようになっている。一つの例示的な実施例において、清浄機は通常ファン組立体及びろ過組立体を含み、その作動原理は、ファン組立体が室内の汚れている空気を清浄機内に入るように駆動して、ろ過組立体によるろ過を経てから再び室内に流すことで、空気をきれいにして、清浄化する目的を達成するようになっている。しかしながら、従来の清浄機による清浄化後の空気は比較的乾燥していて、空気清浄化の品質に影響してしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願の主な目的は、例示的な清浄機による清浄化後の空気が比較的乾燥していて、空気清浄化の品質に影響してしまう技術問題を解決するための清浄機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を実現するために、本願が提案する清浄機はケースとファンを含み、前記ケースは送風口及び前記送風口と連通している風路を含み、前記ファンは前記風路内に取り付けられており、前記清浄機はさらに加湿装置を含み、前記加湿装置は前記ケース内に取り付けられているとともに、前記風路の外に位置し、前記加湿装置は超音波霧化組立体と排気管を含み、前記排気管の一端が前記超音波霧化組立体と接続され、前記排気管の他端が前記風路内に延在している。
【0006】
好ましくは、前記ケース内には前記風路を形成する渦巻形ケーシング組立体が設置されており、前記渦巻形ケーシング組立体は前記送風口まで延在している渦巻形ケーシングを含み、前記渦巻形ケーシングの前記送風口寄りの端部には貫通孔が設けられており、前記排気管が前記貫通孔内に挿入されている。
【0007】
好ましくは、前記ケースはトップ板を含み、前記送風口が前記トップ板に設けられている。
【0008】
好ましくは、前記ケースは前記トップ板に接続されている側板を含み、前記渦巻形ケーシングの前記送風口寄りの端部は、下から上へ前記側板に向かって傾いて設置されている。
【0009】
好ましくは、前記超音波霧化組立体は、霧化チャンバーが設置されているベースであって、前記霧化チャンバー内には超音波発生源が取り付けられているベースと、前記ベースの上方に設置されている上ケーシングであって、前記上ケーシングには前記霧化チャンバーの位置に対応する蓋体が設けられており、前記排気管が前記蓋体を貫通して前記霧化チャンバーと連通している、上ケーシングと、前記霧化チャンバーに水源を提供するように、前記ベースに設置されている水タンクとを含む。
【0010】
好ましくは、前記蓋体は下向きに開口した一つの収容チャンバーを有し、前記収容チャンバーが前記霧化チャンバーに連通し、前記排気管が前記蓋体の側壁を貫通して前記収容チャンバーと連通している。
【0011】
好ましくは、前記ベースには前記霧化チャンバーに連通する貯水槽が設置されており、前記水タンクが前記貯水槽内に設置されている。
【0012】
好ましくは、前記貯水槽内には液位検知装置が設置されている。
【0013】
好ましくは、前記貯水槽内には殺菌モジュールが設置されている。
【0014】
好ましくは、前記貯水槽内には、前記殺菌モジュールと前記霧化チャンバーとの間に位置する流れかく乱部材が設置されている。
【0015】
好ましくは、前記流れかく乱部材は第一の流れかく乱リブと第二の流れかく乱リブを含み、前記第一の流れかく乱リブと前記第二の流れかく乱リブとに囲まれて流れかく乱流路が形成され、前記流れかく乱流路は前記霧化チャンバーに連通している。
【0016】
好ましくは、前記第一の流れかく乱リブと前記第二の流れかく乱リブは弯曲して設置され、かつ前記第一の流れかく乱リブと前記第二の流れかく乱リブとに囲まれて弯曲した流れかく乱流路が形成されている。
【0017】
好ましくは、前記第一の流れかく乱リブと前記第二の流れかく乱リブは弧状に設置され、前記第一の流れかく乱リブと前記第二の流れかく乱リブとに囲まれて弧状の流れかく乱通路が形成されている。
【0018】
好ましくは、前記第二の流れかく乱リブは前記貯水槽を第一のサブ槽と第二のサブ槽とに仕切って、前記第一のサブ槽は前記霧化チャンバーと連通しており、前記第二の流れかく乱リブの底部には通水孔が設けられて、前記通水孔が前記第一のサブ槽と前記第二のサブ槽を連通させている。
【0019】
好ましくは、前記流れかく乱部材は前記貯水槽内に形成された複数の流れかく乱突起ブロックを含む。
【0020】
好ましくは、前記上ケーシングと前記ベースとの間にはシーリングスポンジが設置されている。
【0021】
好ましくは、前記超音波霧化組立体はさらにブロアーを含み、前記ブロアーは前記霧化チャンバー内の気体を駆動して前記排気管を通って排出させるように設置されている。
【0022】
好ましくは、前記ケースは対向して設置されている前パネルと後背面板とを含み、前記前パネル及び/又は前記後背面板には吸気口が設けられており、前記吸気口のところに対応するように清浄モジュールが設置されている。
【0023】
好ましくは、前記ケース内には中間仕切り板が設置されており、前記中間仕切り板と前記前パネル及び/又は前記後背面板とに囲まれて取り付けチャンバーが形成され、前記清浄モジュールが前記吸気口に対応するように前記取り付けチャンバー内に取り付けられている。
【0024】
好ましくは、前記清浄モジュールはHEPAフィルターである。
【0025】
本願の技術案によれば、清浄機の風路の外に加湿装置を設置し、前記加湿装置が超音波霧化組立体と排気管を含み、前記排気管の一端が前記超音波霧化組立体に接続され、前記排気管の他端が前記風路に延在している。こうして、超音波霧化組立体に霧化された蒸気は排気管を通って風路内に排出されて、風路内の空気と合流し、最終的に送風口を通って室内に流れることで、室内空気を清浄化するとともに、室内の空気を加湿できることを実現するので、空気清浄化の品質を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
本願実施例及び例示的技術の技術案をより明確に説明するために、以下では、実施例或いは例示的技術の説明に必要とされる添付図面を簡単に紹介する。下記説明における添付図面は本願の一部の実施例に過ぎないことは明らかであって、当業者にとって、創造的な労働を行わないことを前提に、これらの添付図面が示す構造により他の添付図面を得ることができる。
【
図2】
図1に示す清浄機のケースが取り外された構造模式図である。
【
図5】
図1における加湿装置の分解構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
添付図面を参照して、実施例と組み合わせて本願目的の実現、機能特徴及び長所をさらに説明する。以下では、本願実施例における図面と組み合わせ、本願実施例における技術案を明確且つ完全に説明する。説明される実施例は本願の全ての実施例ではなく、本願の一部の実施例に過ぎないことは明らかである。本願における実施例に基づいて、当業者が創造的な労働を行わないことを前提に得た全ての他の実施例は、本願の保護する範囲に属す。
【0028】
もし本願実施例で方向性指示(例えば上、下、左、右、前、後...)に関わる場合、当該方向性指示はある特定の姿勢(添付図面に示す)における各部品間の相対的位置関係、運動状況等を説明するためだけに用いられ、もし当該特定の姿勢が変わる場合、当該方向性指示もそれ相当に変わることは説明すべきである。
【0029】
また、本願実施例において「第一」、「第二」等の説明に関わる場合、当該「第一」、「第二」等の説明は、説明のために利用されるだけであって、その相対的重要性を提示又は暗示する、或いは提示される技術的特徴の数を暗示的に指定するように理解すべきではない。これにより、「第一」、「第二」に限定された特徴は明示的或いは暗示的に少なくとも一つの当該特徴を含んでもよい。また、全文において現れた「及び/又は」は三つの並行する案を含むことを意味する。「A及び/又はB」を例に取ると、A案、或いはB案、或いはAとBとが同時に満たされる案を含むことになる。
【0030】
また、各実施例の技術案は互いに組み合わせることができる。ただし、当業者が実現できることはその前提である。技術案の組み合わせに矛盾が生じるか、実現できない場合には、このような技術案の組み合わせが存在せず、且つ本願が請求する保護範囲にないと理解すべきである。
【0031】
本願は清浄機を提案する。前記清浄機は具体的に、加湿清浄機に関する。
【0032】
図1から
図3を参照し、本願が提案する清浄機100はケース110とファン130を含み、前記ケース110は送風口115及び前記送風口115と連通している風路116を含み、前記ファン130は前記風路116内に取り付けられている。この清浄機100はさらに加湿装置150を含み、前記加湿装置150は前記ケース110内に取り付けられているとともに、前記風路116の外にある。前記加湿装置150は超音波霧化組立体150aと排気管150bを含み、前記排気管150bの一端が前記超音波霧化組立体150aと接続されて、前記排気管150bの他端が前記風路116内に延在している。
【0033】
本願実施例において、前記ケース110は対向するように配置されている前パネル113と後背面板、及び前記前パネル113と前記後背面板を接続するトップ板112とボトム板111を含む。前記トップ板112には送風口115が設けられ、前記前パネル113及び/又は前記後背面板には吸気口114が設けられており、前記風路116が前記吸気口114と前記送風口115を連通させる。前記ファン130は前記風路116内に設置されて、室内の空気を吸気口114から入るように駆動して、清浄化を経てから再び送風口115から室内に戻す。前記清浄機100はさらに、前記ケース110内に設置されている清浄モジュールを含み、前記清浄モジュールの取り付け位置についても具体的に限定せず、例えば、前記清浄モジュールは前記吸気口114のところに取り付けてもよく、前記送風口115のところに取り付けてもよく、勿論、前記風路116内に取り付けてもよい。本実施例において、前記吸気口114のところに対応するように清浄モジュールが設置されている。具体的に、前記ケース110内には中間仕切り板140が設置されており、前記中間仕切り板140と前記前パネル113及び/又は前記後背面板とに囲まれて取り付けチャンバー141が形成され、前記清浄モジュールが前記吸気口114に対応するように前記取り付けチャンバー141内に取り付けられている。前記中間仕切り板140には、前記吸気口114と前記風路116とを連通させる通気口が設けられている。こうして、室内の空気が吸気口114から入って、先ずは前記清浄モジュールによる清浄化を経てから、前記風路116内に入り、最後は前記送風口115から室内に戻ることで、室内空気に対する清浄化を実現する。本願の実施例において、前記清浄モジュールはHEPAフィルターとしているが、勿論それに限定されることはない。
【0034】
図3を参照されたい。加湿装置150は前記ボトム板111上に取り付けられて、且つ前記風路116の外に位置する。仮に前記加湿装置150が前記風路116内に取り付けられたとすると、風路116内の空気が前記加湿装置150による加湿を経てから、再び前記送風口115から室内に戻るが、加湿を経た空気が風路116内を流れる時、壁に付着して、凝縮水を生じやすいので、水が噴き出す問題を招いてしまうことは、理解できるであろう。従って、本願の実施例において、加湿装置150を前記風路116の外に設置することで、前記加湿装置150で発生した霧化蒸気を排気管150bを通して風路116に排出するので、水が噴き出す問題を有効に回避することができる。
【0035】
前記加湿装置150の構造については、様々ある可能性があるので、ここでは特別に限定しない。例えば、本願の実施例において、前記加湿装置150は超音波霧化組立体150aを含み、前記超音波霧化組立体150aはベース151、上ケーシング158、超音波発生源(図示せず)及び水タンク155を含み、前記ベース151上には霧化チャンバー153が設置され、前記霧化チャンバー153内には超音波発生源が取り付けられている。具体的に、前記超音波発生源が霧化発振器である。
図4と
図5を参照されたい。前記上ケーシング158は前記ベース151の上方に設置され、前記上ケーシング158には前記霧化チャンバー153の位置に対応する蓋体1581が設けられており、前記排気管150bが前記蓋体1581を貫通しているとともに前記霧化チャンバー153と連通している。前記蓋体1581の構造も様々ある可能性があることは、説明しておく必要がある。例えば、前記蓋体1581は下向きに開口した一つの収容チャンバーを有し、前記収容チャンバーが前記霧化チャンバー153に連通し、前記排気管150bが前記蓋体1581の側壁を貫通しているとともに前記収容チャンバーと連通している。勿論、前記蓋体1581が板状に設けられ、前記蓋体1581が前記霧化チャンバー153上に蓋をするように設置され、前記排気管150bが前記蓋体1581を貫通して直接前記霧化チャンバー153と連通してもよい。前記霧化チャンバー153に水源を提供するように、前記水タンク155は前記ベース151に設置されている。また、前記超音波霧化組立体150aはさらにブロアー159を含み、前記ブロアー159は前記霧化チャンバー153内の気体を駆動して前記排気管150bを通って排出させるよう設置されている。作動時に、水タンク155内の水がベース151上の霧化チャンバー153内に流れて、霧化チャンバー153内の超音波発生源により蒸気に霧化されて、この蒸気が前記ブロアー159による駆動の下で排気管150bを通って風路116に排出されるとともに、風路116内の空気と合流して、最終的に送風口115を通って室内に流れる。
【0036】
本願の技術案によれば、清浄機100の風路116の外に加湿装置150を設置し、前記加湿装置150が超音波霧化組立体150aと排気管150bを含み、前記排気管150bの一端が前記超音波霧化組立体150aに接続され、前記排気管150bの他端が前記風路116内に延出している。こうして、超音波霧化組立体150aに霧化された蒸気は排気管150bを通って風路116内に排出されて、且つ風路116内の空気と合流し、最終的に送風口115を通って室内に流れることで、室内空気を清浄化するとともに、室内の空気を加湿できることを実現するので、空気清浄化の品質を向上させる。
【0037】
図3を参照し、前記ケース110内には前記風路116を形成する渦巻形ケーシング組立体120が設置されており、前記渦巻形ケーシング組立体120は前記送風口115まで延在している渦巻形ケーシング121を含み、前記渦巻形ケーシング121の前記送風口115寄りの端部(送風端)には貫通孔が設けられており、前記排気管150bが前記貫通孔内に挿入されている。超音波霧化組立体150aにより霧化された蒸気がブロアー159による駆動の下で排気管150bを通って風路116の送風端まで排出されることで、凝縮水の発生防止により有利であり、水の噴き出し問題を有効に回避する。
【0038】
排気管150bが前記渦巻形ケーシング121の貫通孔内に挿設されるのを考慮して、前記排気管150bの固定取り付けを容易にするために、前記渦巻形ケーシング121の前記送風口115寄りの端部は、下から上へ前記側板に向かって傾いて設置されている。こうして、前記渦巻形ケーシング121の前記送風口115寄りの端部は鉛直方向と挟角を成すように設置されて、前記排気管150bを前記貫通孔内に挿入しやすくする。
【0039】
図4、
図5と
図6を参照し、前記ベース151には前記霧化チャンバー153と連通する貯水槽152が設置されており、前記貯水槽152内に水を供給するように、前記水タンク155が前記貯水槽152内に設置されている。ここで、貯水槽152内の水量をより正確に制御するために、貯水槽152内の液位を検知するように構成されている液位検知装置(図示せず)を貯水槽152内に設置してもよい。例えば、液位検知装置が貯水槽152内の液位がある一つの既定値より低いと検知した時、水補充信号を清浄機100の電気制御ボードに送信し、前記電気制御ボードは前記水補充信号に基づいて貯水槽152内に水を補充するように水タンク155を制御できる。
【0040】
さらに、加湿装置150が風路116の外側に設置されているのを考慮して、加湿装置150により生じた霧化蒸気を排気管150bを通って風路116の送風端に排出して、風路116内の清浄化された空気と合流させることで、室内の空気に対する清浄化及び加湿を実現する。この霧化蒸気が清浄化処理をされていないので、この霧化蒸気が風路116内の清浄化された空気と混合されれば、全体としての清浄化効果に影響する恐れがある。従って、清浄機100の清浄化機能をより良く実現するために、一実施例において、前記貯水槽152内には殺菌モジュール157が設置されている。具体的に、前記殺菌モジュール157は前記水タンク155と前記霧化チャンバー153との間の流路に設置されている。こうして、水タンク155内の水が貯水槽152内に流れてから、先ずは前記殺菌モジュール157を経て殺菌処理をされて、そして霧化チャンバー153内に流れて、霧化チャンバー153内の超音波発生源により蒸気に霧化される。
【0041】
この実施例において、貯水槽152内の水に対して十分に殺菌を行って、殺菌モジュール157の殺菌効果を向上させるのを保証するために、前記貯水槽152内に、前記殺菌モジュール157と前記霧化チャンバー153との間にある流れかく乱部材154を設置してもよい。ここで、流れかく乱部材154を設置することで、貯水槽152内の水が霧化チャンバー153まで流れる流速を緩めて、貯水槽152内の水と殺菌モジュール157との接触時間を増やすことができるので、殺菌モジュール157が貯水槽152内の水を十分に殺菌するのに有利である。前記流れかく乱部材154の構造については様々あるが、例えば
図6を参照し、前記流れかく乱部材154が第一の流れかく乱リブ1541と第二の流れかく乱リブ1542を含み、前記第一の流れかく乱リブ1541と前記第二の流れかく乱リブ1542とに囲まれて流れかく乱流路が形成され、前記流れかく乱流路は前記霧化チャンバー153に連通している。また例えば、前記流れかく乱部材154は前記貯水槽152内に形成された複数の流れかく乱突起ブロックを含む。ここでは具体的に限定しない。
【0042】
貯水槽152内の水が霧化チャンバー153まで流れる流速を緩めて、貯水槽152内の水と殺菌モジュール157との接触時間をさらに増やすために、この実施例において、前記第一の流れかく乱リブ1541と前記第二の流れかく乱リブ1542は弯曲して設置されて、かつ前記第一の流れかく乱リブ1541と前記第二の流れかく乱リブ1542とに囲まれて弯曲した流れかく乱流路が形成されている。他の実施例において、前記第一の流れかく乱リブ1541と前記第二の流れかく乱リブ1542は弧状に設置されて、前記第一の流れかく乱リブ1541と前記第二の流れかく乱リブ1542とに囲まれて弧状の流れかく乱通路が形成されてもよいことは、理解できるであろう。
【0043】
図6を参照し、前記第二の流れかく乱リブ1542は前記貯水槽152を第一のサブ槽1521と第二のサブ槽1522とに仕切って、前記第一のサブ槽1521は前記霧化チャンバー153と連通している。前記第一の流れかく乱リブ1541は前記第一のサブ槽1521内に位置し、前記第二の流れかく乱リブ1542の底部には通水孔が設けられて、前記通水孔が前記第一のサブ槽1521と前記第二のサブ槽1522を連通させている。第一のサブ槽1521内の水が流れかく乱通路を通って霧化チャンバー153内に流れると同時に、この流れかく乱通路内の一部の水も前記通水孔から前記第二のサブ槽1522内に流れることができる。こうすることで、第一のサブ槽1521内の水が霧化チャンバー153まで流れる流速を緩めて、第一のサブ槽1521内の水と殺菌モジュール157との接触時間を増やすことができるので、殺菌モジュール157が第一のサブ槽1521内の水を十分に殺菌するのに有利である一方、第一のサブ槽1521内の液位が高すぎて水が溢れてしまうのを防止することもできる。
【0044】
上記各実施例に基づいて、前記霧化チャンバー153内の蒸気が漏れて加湿効果を弱めてしまうのを防止するために、前記上ケーシング158と前記ベース151との間にシーリングスポンジを設置してもよい。シーリングスポンジをベース151の上端(開口端)に設置することで、霧化チャンバー153内に発生した蒸気がベース151と上ケーシング158の支持フレームの接続隙間から漏れるのを防止できるとともに、汚いものなどが貯水槽152内に落ちてしまうのを防止することも可能である。
【0045】
以上に述べたことは本願の好ましい実施例に過ぎず、それによって本願の特許の範囲を制限するわけではない。本願の発明構想の下で、本願の明細書及び添付図面の内容を利用してなされた等価構造変換、或いは他の関連する技術分野への直接/間接的な応用は、何れも本願の特許の保護範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0046】
100 清浄機
151 ベース
110 ケース
152 貯水槽
111 ボトム板
1521 第一のサブ槽
112 トップ板
1522 第二のサブ槽
113 前パネル
153 霧化チャンバー
114 吸気口
154 流れかく乱部材
115 送風口
1541 第一の流れかく乱リブ
116 風路
1542 第二の流れかく乱リブ
120 渦巻形ケーシング組立体
155 水タンク
121 渦巻形ケーシング
157 殺菌モジュール
130 ファン
158 上ケーシング
140 中間仕切り板
1581 蓋体
141 取り付けチャンバー
159 ブロアー
150 加湿装置
150b 排気管
150a 超音波霧化組立体