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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-01
(45)【発行日】2023-05-12
(54)【発明の名称】血管評価システム
(51)【国際特許分類】
   A61B 6/00 20060101AFI20230502BHJP
   A61B 6/03 20060101ALI20230502BHJP
【FI】
A61B6/00 331A
A61B6/03 375
【請求項の数】 34
(21)【出願番号】P 2022032262
(22)【出願日】2022-03-03
(62)【分割の表示】P 2018561021の分割
【原出願日】2017-05-16
(65)【公開番号】P2022071117
(43)【公開日】2022-05-13
【審査請求日】2022-04-01
(31)【優先権主張番号】62/336,835
(32)【優先日】2016-05-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】518406987
【氏名又は名称】キャスワークス リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【弁理士】
【氏名又は名称】森川 泰司
(74)【代理人】
【識別番号】100148633
【弁理士】
【氏名又は名称】桜田 圭
(74)【代理人】
【識別番号】100147924
【弁理士】
【氏名又は名称】美恵 英樹
(72)【発明者】
【氏名】ラビ、イファト
(72)【発明者】
【氏名】ラビ、ガイ
【審査官】佐々木 創太郎
(56)【参考文献】
【文献】特表2016-509501(JP,A)
【文献】特開2014-064915(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0005535(US,A1)
【文献】特表2015-527901(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 6/00 - 6/14
A61B 5/055
A61B 8/00 - 8/15
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の冠状動脈の第1の画像表現を含む前記患者に対して第1の角度で記録された第1の2-D血管造影画像と、前記患者の冠状動脈の第2の画像表現を含む前記患者に対して第2の角度で記録された第2の2-D血管造影画像とを、プロセッサにおいて受信することであって、前記第2の角度は前記第1の角度とは少なくとも30°異なることと、
前記第1の2-D血管造影画像における前記患者の冠状動脈の血管位置を示す第1の座標を含む第1のデータ構造と、前記第2の2-D血管造影画像における前記患者の冠状動脈の血管位置を示す第2の座標を含む第2のデータ構造とを前記プロセッサを介して生成することと、
前記患者の冠状動脈に沿った血管位置をそれぞれ代表する識別子を含む第3のデータ構造を、前記プロセッサを介して生成することであって、各識別子は、前記患者の冠状動脈の同じ血管位置に対応する前記第1の座標の座標と、前記第2の座標の対応する座標とにリンクされていることと、
前記患者の冠状動脈の前記血管位置に対応する前記識別子の位置に基づいて、前記第3のデータ構造の対応する前記識別子にリンクされる血管パラメータデータを含む第4のデータ構造を、前記プロセッサを介して生成することと、
前記血管パラメータデータを前記第1の座標にリンクさせる前記第3のデータ構造における前記識別子を使用して、少なくとも一部の前記血管パラメータデータが前記第1の2-D血管造影画像に関連して表示されるべき前記血管位置を、前記プロセッサを介して決定することと、
少なくとも一部の前記血管パラメータデータが、前記第1の2-D血管造影画像内に示される前記患者の冠状動脈の対応する血管位置に近接して表示されるように、前記第1の2-D血管造影画像および少なくとも一部の前記血管パラメータデータを、前記プロセッサを介して表示することと、
を含む、血管パラメータデータの表示方法。
【請求項2】
前記第1の2-D血管造影画像に関連して少なくとも一部の前記血管パラメータデータが表示されるべき前記血管位置を決定する前に、前記第1の2-D血管造影画像の選択を、前記プロセッサにおいて受信することを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第3のデータ構造または前記第4のデータ構造の少なくとも1つにおいて前記識別子をリンクすることが、それぞれの識別タグと関連させて前記血管位置を示す情報を記憶することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第3のデータ構造または前記第4のデータ構造の少なくとも1つにおいて前記識別子をリンクすることが、リスト内に前記血管位置を示す情報を記憶することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記リストが、順序付きリストである、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記識別子をリンクすることが、前記順序付きリストの他の血管位置または要素に対して規定された位置を使用することを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記血管位置での少なくとも一部の前記血管パラメータデータの前記表示が、前記血管位置のいくつかの間の経路をレンダリングすることを含み、前記経路が前記第1の2-D血管造影画像または前記第2の2-D血管造影画像の少なくとも一方の前記血管位置に対する血管幅を処理して決定された値に基づく幅でレンダリングされる、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記幅が、前記第1の2-D血管造影画像の基準フレームにおける血管の直径のスケールよりも少なくとも1.5倍の大きさにレンダリングされる、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記血管位置における少なくとも一部の前記血管パラメータデータの前記表示が、前記血管位置の間の経路をレンダリングすることを含み、前記経路が少なくとも一部の前記血管パラメータデータの値に基づいて割り当てられた色を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記血管位置における少なくとも一部の前記血管パラメータデータの前記表示が、前記血管位置の間の経路をレンダリングすることを含み、前記経路が少なくとも一部の前記血管パラメータデータの値に基づいて割り当てられた透明度を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記血管位置の各々での少なくとも一部の前記血管パラメータデータの前記表示が、複数のパラメータデータ要素に基づく、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記第3のデータ構造または前記第4のデータ構造の少なくとも一方が、前記第1の2-D血管造影画像および前記第2の2-D血管造影画像を備える少なくとも第3の2-D血管造影画像を、反転可能な2-D幾何学変換によって付加的にリンクし、前記パラメータデータ要素の少なくとも一部の値は、前記第3の2-D血管造影画像の前記血管位置の処理から導かれる、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記血管位置における少なくとも一部の前記血管パラメータデータの前記表示が、表示された経路幅、表示の色、表示の透明部分、または表示の色チャンネル割り当ての任意の組み合わせを使用してレンダリングすることを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記複数のパラメータデータ要素が、複数のパラメータ値について同じ血管パラメータを表す、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記複数のパラメータ値が、異なる状態における脈管構造を表す値を含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記血管位置の各々での少なくとも一部の前記血管パラメータデータの前記表示が、異なる要素血管パラメータデータに基づく間で交互に行われる、請求項11に記載の方法。
【請求項17】
前記第1の2-D血管造影画像および前記第2の2-D血管造影画像の少なくとも1つの画像内容が、異なる視野角で記録された脈管構造のビューを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
前記第1の2-D血管造影画像および前記第2の2-D血管造影画像の少なくとも1つの画像内容が、少なくとも2つのそれぞれ異なる解剖学的状態における脈管構造のビューを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
血管評価のための血管パラメータを表示する装置であって、
患者の冠状動脈の第1の画像表示を含む、患者に対して第1の角度で記録された第1の血管造影画像、
前記患者の冠状動脈の第2の画像表示を含む、前記患者に対して第2の角度で記録された第2の血管造影画像であって、前記第2の角度は前記第1の角度とは少なくとも30°異なる、第2の血管造影画像、
前記第1の血管造影画像における前記患者の冠状動脈の血管位置を示す第1の座標を含む第1のデータ構造、
前記第2の血管造影画像における前記患者の冠状動脈の血管位置を示す第2の座標を含む第2のデータ構造、
前記患者の冠状動脈に沿った前記血管位置をそれぞれ代表する識別子を含む第3のデータ構造であって、各識別子は、前記患者の冠状動脈の同じ血管位置に対応する前記第1の座標の座標と前記第2の座標の対応する座標とにリンクされている、第3のデータ構造、および、
前記患者の冠状動脈の前記血管位置に対応する前記識別子の位置に基づいて前記第3のデータ構造の対応する識別子にリンクされる血管パラメータデータを含む第4のデータ構造、
を記憶する記憶装置と、
記憶装置に通信可能につながれたプロセッサであって、
前記血管パラメータデータを前記第1の座標にリンクさせる前記第3のデータ構造における前記識別子を使用して、少なくとも一部の前記血管パラメータデータが前記第1の血管造影画像に関連して表示されるべき前記血管位置を決定し、および、
少なくとも一部の前記血管パラメータデータが、前記第1の血管造影画像内に示される前記患者の冠状動脈の対応する血管位置に近接して表示されるように、前記第1の血管造影画像および少なくとも一部の前記血管パラメータデータを表示させる、
ように構成される、プロセッサと、
を備える装置。
【請求項20】
前記プロセッサは、前記第1の血管造影画像に関連して少なくとも一部の前記血管パラメータデータが表示されるべき前記血管位置を決定する前に、前記第1の血管造影画像の選択を受信するように構成される、請求項19に記載の装置。
【請求項21】
前記プロセッサは、
前記第2の血管造影画像の選択を受信し、
前記血管パラメータデータを前記第2の座標にリンクする前記第3のデータ構造内の前記識別子を使用して、少なくとも一部の前記血管パラメータデータが前記第2の血管造影画像に関連して表示されるべき前記血管位置を決定し、および、
少なくとも一部の前記血管パラメータデータが、前記第2の血管造影画像に示される前記患者の冠状動脈の対応する血管位置に近接して表示されるように、前記第2の血管造影画像と少なくとも一部の前記血管パラメータデータとを表示させる、
ように構成される、請求項19に記載の装置。
【請求項22】
前記プロセッサは、前記第1の血管造影画像および少なくとも一部の前記血管パラメータデータを表示から除去させるように構成される、請求項21に記載の装置。
【請求項23】
前記プロセッサは、
少なくとも一部の前記血管パラメータデータを、前記第1の血管造影画像に対応する第1の基準フレームに表示させる、および、
少なくとも一部の前記血管パラメータデータを、前記第2の血管造影画像に対応する第2の基準フレームに表示させる、
ように構成される、請求項21に記載の装置。
【請求項24】
前記プロセッサは、
前記第1の座標を使用して前記患者の冠状動脈のグラフィック表示を生成する、および、
前記第1の血管造影画像の代わりに前記グラフィック表示を表示する、
ように構成されている、請求項19に記載の装置。
【請求項25】
前記第2の血管造影画像は、前記第1の座標が前記第2の座標と同じスケールまたは配向を有するように、前記第1の血管造影画像と同じスケールまたは配向の少なくとも一方を有するように調整されている、請求項19に記載の装置。
【請求項26】
前記患者の冠状動脈に沿う前記血管位置が、前記患者の冠状動脈に沿う連続点または疎点の少なくとも1つを含む、請求項19に記載の装置。
【請求項27】
前記血管パラメータデータは、血圧値、血流抵抗値、プラーク負荷値、冠血流予備比(FFR)値、流速値、灌流情報、組織領域情報、血管変形情報、またはSYNTAXスコア値の少なくとも1つを含む、請求項19に記載の装置。
【請求項28】
表示のための血管パラメータデータを作成するシステムであって、
該システムは、
リンケージモデルを含むデジタルメモリであって、
心臓の脈管構造の少なくとも2つの別個の視野角をそれぞれ表す少なくとも第1の2-D血管造影画像および第2の2-D血管造影画像、ならびに、
前記第1の2-D血管造影画像および前記第2の2-D血管造影画像の対応する2-D位置をリンクするデータ構造であって、前記対応する2-D位置は、前記心臓の脈管構造の領域と共通する表現を含む、データ構造、
を含むデジタルメモリと、
前記リンケージモデルに通信可能に結合されたプロセッサであって、
前記第1の2-D血管造影画像および前記第2の2-D血管造影画像の対応する2-D位置をリンクする前記データ構造を用いて、前記第1の2-D血管造影画像の基準フレーム内の表示画像において血管パラメータデータが表示されるべき血管位置を決定し、
前記データ構造を用いて、前記血管位置と前記第1の2-D血管造影画像の前記2-D位置との対応関係を決定し、および、
前記血管パラメータデータが、前記第1の2-D血管造影画像に示される前記心臓の脈管構造の対応する2-D位置に近接して表示されるように、前記表示画像を表示させる、ように構成されているプロセッサと、を備える、
システム。
【請求項29】
前記第1の2-D血管造影画像に関連して前記血管パラメータデータが表示されるべきである前記血管位置を決定する前に、前記第1の2-D血管造影画像の選択を受信するように、前記プロセッサが構成されている、請求項28に記載のシステム。
【請求項30】
前記データ構造は、
それぞれの識別タグと関連した前記血管位置を示す情報、または、
リスト内に前記血管位置を示す情報、
を含む、請求項28に記載のシステム。
【請求項31】
前記心臓の脈管構造に沿う前記血管位置が、連続点または疎点の少なくとも1つを含む、請求項28に記載のシステム。
【請求項32】
前記血管パラメータデータは、血圧値、血流抵抗値、プラーク負荷値、冠血流予備比(FFR)値、流速値、灌流情報、組織領域情報、血管変形情報、またはSYNTAXスコア値の少なくとも1つを含む、請求項28に記載のシステム。
【請求項33】
前記プロセッサは、
前記血管位置の少なくとも一部の間の経路をレンダリングし、該経路は、前記血管パラメータデータの値に基づく幅でレンダリングされること、
前記血管位置の少なくとも一部の間の経路をレンダリングし、該経路は、前記血管パラメータデータの値に基づいて割り当てられた色を有すること、
前記血管位置の少なくとも一部の間の経路をレンダリングし、該経路は、前記血管パラメータデータの値に基づいて割り当てられた透明度を有すること、または、
前記血管パラメータデータの値が閾値より小さい特定の血管位置にタグを表示し、該タグは前記血管パラメータデータの前記値を表示すること、
によって、前記表示画像を生成するように構成されている、
ことを特徴とする請求項28に記載のシステム。
【請求項34】
前記閾値が0.75であり、前記血管パラメータデータが、冠血流予備比値を含む、請求項33に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、医療画像解析分野、特に脈管構造の医療画像の提示に関する。
【背景技術】
【0002】
大動脈弁狭窄症は大動脈疾患の最も深刻な形態の一つである。臨床診療において、狭窄症の重症度は、狭窄の直径の割合の測定のような、単純な幾何学的パラメータ、または冠血流予備量比(FFR)のような、血行動態に基づくパラメータの測定のいずれかを使用することによって推定される。FFRは、冠状動脈狭窄症の機能的有意性の侵襲的な測定である。FFR測定は、狭窄領域における最大血流と狭窄のない同領域における最小血流間の比率を表す。以前の研究では、0.75未満であるFFRに伴う病変は虚血の正確な予測因子を提供し、FFR≧0.75に伴う病変のための経皮的治療の猶予は安全さを表すことを示してきた。
【0003】
血流評価のための血流モデリングは、例えば、Taylorの特許文献1「血流の患者特有モデリングのための方法およびシステム」に記載され、患者に心血管情報を決定するためのシステムを含む実施形態を記載している。そのシステムは、患者の解剖学的構造の少なくとも一部分の幾何学的形状に関する患者に特異的なデータを受信するように構成された少なくとも1つのコンピュータシステムを含むかもしれない。解剖学的構造の一部分は、患者の大動脈の少なくとも一部分を含むかもしれず、大動脈の一部分から出ている複数の冠状動脈の少なくとも一部分を含むかもしれない。少なくとも一つのコンピュータシステムはまた、患者に特異的なデータに基づく解剖学的構造の一部分を表す3次元モデルを作成し、解剖学的構造の一部分内の血流特性に関する物理学に基づくモデルを作成し、3次元モデルおよび物理学に基づくモデルに基づく解剖学的構造の一部分内に蓄積する僅かな流れを決定するように構成されるかもしれない。
【0004】
さらなる背景技術はTaylorの特許文献2に含まれる。
【0005】
さらなる背景技術は、Laviらによる特許文献3、Laviらによる特許文献4、Ifat Laviらによる特許文献5、BenIshtiらによる特許文献6およびLaviらによる特許文献7に含まれ、その内容は、参照によって本明細書に組み込まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】米国特許出願公開第2012/0059246号明細書
【文献】米国特許第8,548,778号明細書
【文献】米国特許出願公開第2015/0342551号明細書
【文献】国際公開第2015/059706号
【文献】米国特許出願公開第2015/0335304号明細書
【文献】米国特許出願公開第2015/0339847号明細書
【文献】米国特許出願公開第2015/0265162号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
いくつかの例示的な実施形態によると、表示のための血管パラメータデータを準備するための方法が提供される。その例示の方法は、少なくとも第1および第2の2-D血管造影画像であって、各々が、それぞれの2-D基準フレーム、ならびに、互いに少なくとも30°異なる角度から見た血管画像内容を含む、少なくとも第1および第2の2-D血管造影画像を受信することを含む。例示の方法はまた、第1および第2の2-D血管造影画像の各々の内に、複数の2-D位置をリンクするように構成されたデータ構造を含むモデルを作成すること、および、第1の2-D血管造影画像の基準のフレーム内に、画像を形成することを含む。例示の方法はさらに、第2の2-D血管造影画像を使用してリンクされた複数の2-D位置についての血管パラメータデータを決定すること、および第1の画像の基準のフレーム内に、複数のリンクされた2-D位置に血管パラメータデータを表示すること、を含む。
【0008】
いくつかの実施形態において、リンクされた2-D位置から離れた表示は、第1の画像に基づく。
【0009】
いくつかの実施形態において、リンクすることは、識別タグとの共通する関連付けを含む。
【0010】
いくつかの実施形態において、リンクすることは、リスト内に共通する関連付けを含む。
【0011】
いくつかの実施形態において、リストは、順序付きリストである。
【0012】
いくつかの実施形態において、共通する関連付けは、順序付きリストの他の位置または要素に対して規定される位置として定義される。
【0013】
いくつかの実施形態において、複数のリンクされた2-D位置での表示は、リンクされた2-D位置のいくつかの間でレンダリングされた経路を含み、その経路は、第2の画像の対応してリンクされた2-D位置における血管幅の処理に由来する値に基づく幅にレンダリングされる。
【0014】
いくつかの実施形態において、その幅は、第1の画像の基準フレームにおける血管の直径のスケールよりも少なくとも1.5xの大きさにレンダリングされる。
【0015】
いくつかの実施形態において、リンクされた2-D位置での表示は、リンクされた2-D位置間でレンダリングされた経路を含み、その経路は、アクセスされた血管パラメータデータの値に基づいて割り当てられた色を有する。
【0016】
いくつかの実施形態において、リンクされた2-D位置での表示は、リンクされた2-D位置間の経路をレンダリングすることを含み、経路は、アクセスされた血管パラメータデータの値に基づいて割り当てられた透明部分またはギャップの少なくとも1つを有する。
【0017】
いくつかの実施形態において、リンクされた2-D位置の各々での表示は、複数のアクセスされたパラメータデータ要素に基づく。
【0018】
いくつかの実施形態において、データ構造は、可逆的な2-D幾何学的変換によって第1および第2の画像に常に整合するようには登録できない少なくとも第3の2-D血管造影画像をリンクし、およびアクセスされた血管パラメータデータ要素の少なくともいくつかの値は、第3の画像に対応してリンクされた2-D位置の処理に由来する。
【0019】
いくつかの実施形態において、複数のリンクされた2-D位置での表示は、表示された経路幅、表示の色、表示の透明部分、または表示色チャンネル割り当ての任意の組み合わせを使用する表示を含む。
【0020】
いくつかの実施形態において、複数のアクセスされたパラメータデータ要素は、複数のパラメータ値について同じ血管パラメータを表す。
【0021】
いくつかの実施形態において、複数のパラメータ値は、異なる状態における脈管構造を表す値を含む。
【0022】
いくつかの実施形態において、リンクされた2-D位置の各々での表示は、異なる要素が血管パラメータデータにアクセスすることに基づく間で交代する。
【0023】
いくつかの実施形態において、少なくとも第1および第2の画像の画像内容は、異なる視野角から得られる脈管構造のビューを含む。
【0024】
いくつかの実施形態において、少なくとも第1および第2の画像の画像内容は、少なくとも2つのそれぞれ異なる解剖学的状態における脈管構造のビューを含む。
【0025】
デジタルメモリに記憶されたリンケージモデルをトラバースするように構成されたプロセッサを含む、表示のための血管パラメータデータの生成システムであって、リンケージモデルが、心臓の脈管構造の少なくとも2つの別個の視野角をそれぞれ表す少なくとも第1および第2の2-D血管造影画像、ならびに、2-D血管造影画像の対応する2-D位置をリンクするデータ構造であって、その対応は心臓の脈管構造の領域の共通する表現を含む、データ構造、を含み、プロセッサが、更に、第1の画像の基準フレームにおいて表示画像を表示するように構成され、第1の画像の基準フレームにおいて複数のリンクされた2-D位置での表示画像が、少なくとも、リンクするデータ構造の使用によってアクセスされる血管パラメータデータに基づき、アクセスされた血管パラメータデータが、第2の画像の対応するリンクされた2-D位置の処理に由来する、システム。
【0026】
いくつかの実施形態において、リンクされた2-D位置から離れた表示画像は、第1の画像に基づく。
【0027】
いくつかの実施形態において、リンクすることは、識別タグとの共通する関連付けを含む。
【0028】
いくつかの実施形態において、リンクすることは、リスト内での共通する関連付けを含む。
【0029】
特に定義しない限り、本明細書で使用される全ての技術的および/または科学的な用語は、本開示が関係する技術分野の当業者によって一般的に理解されるものと同様の意味を有する。本明細書で記載されたものと似ている、もしくは同等のシステム、方法、および/またはコンピュータプログラム製品は、本明細書で開示された実施形態の実施またはテストにおいて使用することができるけれども、例示的なシステム、方法、および/またはコンピュータプログラム製品は下記に記載される。矛盾する場合において、定義を含んでいる本明細書がコントロールする。さらに、システム、方法、コンピュータプログラム製品、および実施例は、例示的なものにすぎず、必ずしも限定的なものを意図するものではない。
【0030】
当業者によって理解されるように、本開示の態様は、システム、方法、またはコンピュータプログラム製品として具体化されてもよい。したがって、本開示の態様は、完全なハードウェアの実施形態、完全なソフトウェアの実施形態(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロ-コードなどを含む)、または、一般的に「回路」、「モジュール」または「システム」として本明細書に記載されるソフトウェアおよびハードウェアの態様を組み合わせた実施形態の形態を取りうる。さらに、本開示のいくつかの実施形態は、具体化されたコンピュータ可読プログラムコードを有する1つまたは複数のコンピュータ可読媒体において具体化されたコンピュータプログラム製品の形態を取り得る。本明細書で開示されるいくつかの実施形態の方法および/またはシステムの実施は、選択されたタスクを手動で、自動的に、またはそれらの組み合わせで実行および/または完了することを含むことができる。さらに、本明細書で開示される方法および/またはシステムのいくつかの実施形態の実際の器具および装置において、いくつかの選択されたタスクは、ハードウェア、ソフトウェアもしくはファームウェアおよび/またはそれらの組み合わせによって、例えば、オペレーティングシステムを使用して実施され得る。
【0031】
例えば、本開示のいくつかの実施形態の選択されたタスクを実行するためのハードウェアは、チップまたは回路として実装され得る。ソフトウェアとして、本開示のいくつかの実施形態の選択されたタスクは、任意の適切なオペレーティングシステムを使用しているコンピュータによって実行される複数のソフトウェア命令として実施され得る。本開示の例示的な実施形態において、本明細書で開示される方法および/またはシステムのいくつかの例示的な実施形態において、1つまたは複数のタスクは、複数の命令を実行するためのコンピュータプラットフォームのような、データプロセッサによって実行される。必要に応じて、データプロセッサは、例えば、命令および/またはデータを記憶するための揮発性メモリ、および/または、命令および/またはデータを記憶するための、磁気ハードディスクおよび/またはリムーバブルメディアのような、不揮発性記憶装置を含む。必要に応じて、ネットワーク接続が提供され得る。ディスプレイおよび/またはキーボードもしくはマウスのようなユーザ入力デバイスが提供され得る。
【0032】
1つまたは複数のコンピュータ可読媒体の任意の組み合わせは、本開示のいくつかの実施形態のために利用され得る。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読信号媒体またはコンピュータ可読記憶媒体であり得る。コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、電気式、磁気式、光学式、電磁気式、赤外線式、もしくは半導体式システム、装置、もしくはデバイス、または前述したものの任意の適切な組み合わせであり得るが、これらに限定されない。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例(非網羅的なリスト)は、1つまたは複数のワイヤを有する電気的接続、ポータブルコンピュータフロッピーディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、消去可能プログラム可能リードオンリメモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、光ファイバー、ポータブルコンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、光記憶装置、磁気記憶装置、または前述したものの任意の適切な組み合わせ、を含むかもしれない。本明細書の文脈において、コンピュータ可読記憶媒体は、命令実行システム、装置、またはデバイスによって、またはこれらと接続して使用するためのプログラムを含むことができ、または格納することができる、任意の有形の媒体であり得る。
【0033】
コンピュータ可読信号媒体は、例えば、ベースバンドに、または搬送波の一部として具体化されたコンピュータ可読プログラムコードを有する伝播データ信号を含み得る。そのような伝播信号は、電磁気、光学、またはそれらの任意の適切な組み合わせを含むが、これらに限定されない、任意の様々な形態をとり得る。コンピュータ可読信号媒体は、コンピュータ可読記憶媒体ではなく、命令実行システム、装置、またはデバイスによって、またはこれらと接続して使用するためのプログラムを、通信、伝播、または転送することができる任意のコンピュータ可読媒体であり得る。
【0034】
コンピュータ可読媒体上で具体化されたプログラムコードおよび/またはそれによって使用されるデータは、無線、有線、光ファイバーケーブル、RFなど、または前述のものの任意の適切な組み合わせを含むがこれらに限定されない、任意の適切な媒体を使用して送信することができ得る。
【0035】
本開示のいくつかの実施形態のための操作を実行するためのコンピュータプログラムコードは、Java(登録商標)、Smalltalk、C++などのようなオブジェクト指向プログラミング言語、および「C」プログラミング言語もしくは同様のプログラミング言語のような、従来の手続き型プログラミング言語を含む、1つまたは複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで書かれ得る。プログラムコードは、ユーザのコンピュータ上で完全に実施することができ、部分的にユーザのコンピュータ上でスタンドアローンソフトウェアパッケージとして、部分的にユーザのコンピュータ上および部分的にリモートコンピュータ上で、またはリモートコンピュータもしくはサーバ上で完全に実行することができる。後者のシナリオでは、リモートコンピュータは、ローカルエリアネットワーク(LAN)またはワイドエリアネットワーク(WAN)を含む、任意のタイプのネットワークを通じてユーザのコンピュータに接続され得、または外部のコンピュータとの接続が可能であり得る(例えば、インターネットサービスプロバイダを使用するインターネットを介して)。
【0036】
本開示のいくつかの実施形態は、本開示の実施形態における方法、装置(システム)およびコンピュータプログラム製品のフローチャート図および/またはブロック図の参照とともに下記に記載される。フローチャート図および/またはブロック図の各ブロック、ならびにフローチャート図および/またはブロック図におけるブロックの組み合わせは、コンピュータプログラム命令によって実施できることが理解されるであろう。これらのコンピュータプログラム命令は、機器を製造するために、一般的な目的のコンピュータ、特別な目的のコンピュータ、または他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサに提供され、命令は、コンピュータまたは他のプログラム可能データ処理装置のプロセッサを介して実行され、フローチャートおよび/またはブロック図のブロックにおいて規定された機能/動作を実施するための手段を作成する。
【0037】
これらのコンピュータプログラム命令はまた、コンピュータに、他のプログラム可能データ処理装置に、または特定の方法で機能する他の装置に、命令することが可能なコンピュータ可読媒体に記憶することができ、コンピュータ可読媒体に記憶された命令は、フローチャートおよび/またはブロック図のブロックにおいて規定された機能/動作を実施する命令を含む製品を生成する。
【0038】
コンピュータプログラム命令はまた、コンピュータ上で、他のプログラム可能データ処理装置上で、またはコンピュータ上で一連のオペレーション工程を実行させる他の装置、他のプログラム可能装置もしくはコンピュータ実施処理を生成するための他の装置上にロードされ、コンピュータもしくは他のプログラム可能装置上で実行される命令がフローチャートおよび/もしくはブロック図のブロックにおいて規定された機能/動作を実施するための処理を提供する。
【0039】
開示したシステム、方法、および装置のさらなる特徴ならびに利点が記載され、それは下記の詳細な説明および図面から分かるだろう。
【0040】
例示的なシステム、方法、および/またはコンピュータプログラム製品のいくつかの実施形態は、添付した図面を参照して、単なる一例としてここに記載される。図面を詳細に具体的に参照すると、示された詳細は一例としてのものであり、本明細書に開示された実施形態の説明のためであることが強調される。この点に関して、図面を用いた説明は、本開示の実施形態がどのように実施され得るのかを当業者に明らかにする。
【図面の簡単な説明】
【0041】
図1A】本開示のいくつかの実施形態による、血管画像および/または他の血管データのオーバーレイドおよび/または合成された画像の構築を提供する概略フローチャートである。
図1B】本開示のいくつかの実施形態による、合成元データの対応する画像データと共に画像として表示可能なフォームへの変換の概略フローチャートである。
図1C】本開示のいくつかの実施形態による、グラフィカルユーザインターフェースを概略的に示す。
図1D】本開示のいくつかの実施形態による、構築に使用される単純化された対応モデルを概略的に表す。
図2A】本開示のいくつかの例示的な実施形態による、動的にアップデート可能な血管ツリーモデルの製造および使用のためのシステムのブロック図である。
図2B】本開示のいくつかの例示的な実施形態による、図2Aのいくつかのブロックが達成されることによる特定の実施例を含むブロック図である。
図3A】本開示のいくつかの実施形態による、データ提示のためのベース画像として使用可能な血管造影図を示す。
図3B】本開示のいくつかの実施形態による、脈管構造の範囲に沿って補助的な情報を提供するための血管造影図の血管オーバーレイを示す。
図3C】本開示のいくつかの実施形態による、脈管構造の範囲に沿って補助的な情報を提供するための血管造影図の血管オーバーレイを示す。
図3D】本開示のいくつかの実施形態による、脈管構造の範囲に沿って補助的な情報を提示するための血管造影図の血管オーバーレイを示す。
図3E】本開示のいくつかの実施形態による、タグとして補助的な情報を提示するための血管造影図の血管オーバーレイを示す。
図3F】本開示のいくつかの実施形態による、幅情報の提示のための血管造影図の血管オーバーレイを示す。
図3G】本開示のいくつかの実施形態による、幅情報の提示のための血管造影図の血管オーバーレイを示す。
図3H】本開示のいくつかの実施形態による、心臓の脈管構造の第1および第2の状態を含む血管造影図を示す。
図3I】本開示のいくつかの実施形態による、心臓の脈管構造の第1および第2の状態を含む血管造影図を示す。
図3J】本開示のいくつかの実施形態による、図3H~3Iの血管造影図の異なる解析表示の概略的な提示である。
図4A】本開示のいくつかの実施形態による、その上に示される見かけ上の血管の幅を調整するために血管造影画像を修正する方法を概略的に示す。
図4B】本開示のいくつかの実施形態による、その上に示される見かけ上の血管の幅を調整するために血管造影画像を修正する方法を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0042】
いくつかの実施形態において、本開示は医療画像解析の分野に関し、より具体的には、脈管構造の医療画像の提示に関する。
【0043】
概要
本開示のいくつかの実施形態の1つの態様は、例えば、少なくとも1つの血管造影画像を基準フレーム内に表示するための、少なくとも1つの2-D血管造影画像を含む、複数のソースからモデルにリンクした血管データを一緒に合成することに関する。
【0044】
いくつかの実施形態において、血管データのリンクしているモデルは、付加的な血管パラメータデータに沿って、複数の2-D血管造影画像を含む。必要に応じて、少なくともいくつかの付加的な血管パラメータデータは、2-D血管造影画像の解析に由来する。付加的にまたは代替的に、少なくともいくつかの付加的な血管パラメータデータは、例えば、他の画像様式、および/またはカテーテルプローブからの検出のような他の検出様式といった、他のソースに由来する。いくつかの実施形態において、2-D血管造影画像は、有意に異なる視野角(例えば、少なくとも15°、30°、45°、60°、90°、135°、または180°だけ異なる視野角)から得られる。異なる視野角は、それらの視覚的特徴の間の相関に基づく画像の直接的な登録を潜在的に妨げる。これは、潜在的に、単一の2-D画像が心臓の湾曲周囲の奥行き情報を圧縮する、冠状脈管構造のような脈管構造に特に関連する。いくつかの実施形態において、2-D血管造影画像は、異なる状態-例えば、疾患の進行および/または治療の異なる状態-および/または異なる時間において取得された血管解剖学的構造の画像を含み、それらの間では、血管の解剖学的構造が変化している。
【0045】
いくつかの実施形態において、モデルは、2-D血管造影画像の対応する領域をリンクするデータ構造および/または非画像血管パラメータデータの対応する要素を含む。そのリンケージは、心臓の脈管構造の領域を共通して表すデータサンプル間で行われる。例えば、リンケージは、特定の血管セグメントの特定の部分の特徴および/または特性を表すデータサンプル間にある。いくつかの実施形態において、画像化された脈管構造にまばらに利用可能なパラメータデータは、複数のリンケージ領域を網羅する特定のセグメントまたは他の血管ドメインにリンクする。
【0046】
必要に応じて、定義されたリンケージ領域は、解剖学的構造と完全同形である(例えば、リンケージは同じ血管組織の表現に基づく。)。これは、モデル内の画像が実質的に同時に(例えば、画像を取得する時間の間に解剖学的リモデリングを伴わずに)取得された同じ脈管構造を含むときに、潜在的な利点である。必要に応じて、または付加的に、リンク領域は、いくつかの他の定義と相対的であり、例えば、2つの血管分岐点の間の全距離の10%である脈管構造の領域である。これは、異なる解剖学的状態(例えば、血管形状の変化、プラーク発達、または他の解剖学的変化を含む疾患の経過中に取得された画像)を表す画像間をリンクするときに潜在的に有益である。例示的なモデルのコンピュータ化された実行メモリにおいて、リンケージは、必要に応じていくつかの形態、例えば、識別子または他のトークンに共通する基準、データ構造内の共通の相対位置および/または絶対位置(必要に応じて、例えば、血管中心線に沿った相対距離に対応する。)および/またはデータ構造の行、列、または他の区画内の共通の存在(必要に応じて、参照による存在)の1つを有する。
【0047】
2-D画像において、必要に応じて、画像領域の一部分のみが、リンケージモデルにリンクする。例えば、いくつかの実施形態において、血管領域のみがリンケージモデルにリンクする。いくつかの実施形態において、血管中心線は、リンケージモデルにリンクする。必要に応じて、画像内の非リンク要素は、それらの関係(例えば、2-D画像の座標系におけるそれらの関係)を通して間接的にリンクされたモデルに接続される。
【0048】
本明細書で提供される開示のいくつかの実施形態において、表示のための合成された画像の作成は、それらの共通のリンケージに基づいて、2つ以上のデータソース(例えば、2つ以上の画像、画像およびモデルマップされた非画像データ、または他の組み合わせ)間でモデルをトラバースすることを含む。いくつかの実施形態において、リンケージはそれ自体が本来は本質的に幾何学的および/または空間的ではないことを理解すべきである。例えば、リンケージは、必要に応じて全単射(biject)(リンクされた要素間で1対1)ではなく、必要に応じてそれ自身が幾何学的に規定されていないデータセットへのリンケージを含む。しかしながら、必要に応じて、リンケージ自体は、(例えば、解剖学的接続性を反映する)地形的な情報および/または(例えば、血管セグメントの長手方向の広がりに沿った相対位置に対応する順序のような、リスト内のリンクの順序付けがある)順序付けられた情報と関連付けられる。
【0049】
いくつかの実施形態において、個々の2-D画像は、少なくとも2-D基準フレームを含む。必要に応じて、2-D基準フレームはまた、3-D基準フレーム、例えば、画像平面、バウンディングボックス、画像平面と交差する3-D空間における光線のセット、または他の3-D基準面に関連する。必要に応じて、2-D画像の、またはそれに由来するピクセルまたは他の要素(例えば、血管中心線)には、2-D基準フレーム内における座標が割り当てられる。必要に応じて、モデルのトラバーサルは、非画像データおよび/または他の画像データが、そのような割り当てられた座標を有する2-D画像の領域とのモデル内におけるそのリンケージに従って2-D座標系に「インポート」されることを可能にする。少なくともリンケージが必要に応じて全単射(biject)でないか、または幾何学的に規定されたデータセットの間にない限り、インポート変換は必要に応じて幾何変換それ自体も含まない。いくつかの実施形態において、個々の2D画像は、(例えば、視野角の相違および/または脈管構造の異なる3-Dコンフォメーションを生成する画像化された解剖学的な変化のために)互いに充分に異なり、可逆的幾何学的変換もまた、2次元において、それらを互いに登録することができない。いくつかの実施形態において、モデルによってリンクする内容を有する少なくとも一対の血管画像の間の視野角の差異は、少なくとも15°、30°、45°、もしくは他のより大きい、より小さい、または中間の角度である。
【0050】
いくつかの実施形態において、合成された画像は、コンピュータ媒介表示のための画像を含み、それは、少なくとも一部分の2-D血管造影画像および2-D血管造影画像の基準フレーム内における元々および/または自然にないソースからのいくつかの他のデータに基づく。いくつかの実施形態において、合成された画像は、1つまたは複数のオーバーレイを有するベース画像を含む(例えば、z-オーダーにおけるオーバーレイは、層のスタックの「トップ」と「ボトム」との間に延びるものとして理解することができ、各層は、表示データによって上位層が集合させられる領域で下層を少なくとも部分的に不明瞭にする。)。必要に応じて、オーバーレイは少なくとも部分的に透明である。いくつかの実施形態において、合成された画像は、例えば加算、減算、乗算および/または除算を含むがこれに限定されない画像代数演算の使用によって、単一の層に合成された画像を含む。必要に応じて、合成は、1つもしくは複数の合成された画像の標準化および/またはフィルタリングを含む。必要に応じて、合成は、異なるデータソースおよび/またはそれらの異なる組み合わせのために異なる表示チャンネル(例えば、色チャンネル)の割り当てを含む。必要に応じて、合成された画像は、例えば、ユーザインターフェースのユーザによる処理によって、表示または隠れた異なる要素に調整可能である。いくつかの実施形態において、合成された画像要素の表示は、時間で分離される。例えば、2つの合成された層は交互に示され、層の比較の目的のために潜在的に役に立つ。
【0051】
本開示の少なくとも1つの実施形態を詳細に説明する前に、本明細書で提供される例示的なシステム、方法、および/またはコンピュータプログラム製品は、その適用において、下記に記載の説明および/または図面の説明において説明される、コンポーネントおよび/または方法の構成および配置の詳細に必ずしも限定されないことを理解すべきである。例示的なシステム、方法、および/もしくはコンピュータプログラム製品は、他の実施形態を具体化すること、または様々な方法で実施もしくは実行することが可能である。
【0052】
血管データの対応するモデリングに基づく血管オーバーレイおよび合成画像の構成
本開示のいくつかの実施形態による、血管画像および/または他の血管データのオーバーレイされた、および/または合成された表示の構成の概略的フローチャートである、図1Aを参照する。本開示のいくつかの実施形態による、構成に使用される簡略な対応モデルを概略的に提示する図1Dも参照する。
【0053】
いくつかの実施形態において、データ表示は、ベース2-D血管画像によって決定された座標フレーム内の血管パラメータデータの表示を含む。必要に応じて、血管パラメータデータの表示は、2-D血管画像上にオーバーレイされる。付加的または代替的に、いくつかの実施形態において、データ表示は、ベース2-D血管画像の座標フレームに変換された、(例えば、画像の算術画像処理および/または色および/または透過チャンネルリコーディングの使用により)複数の2-D血管画像から合成された表示を含む。
【0054】
いくつかの実施形態において、座標フレームを提供するベース2-D血管画像は、例えば、X線血管造影法によって、および/または血管造影コンピュータ断層撮影法(CT)、磁気共鳴画像化法(MRI)、陽電子放出断層撮影法(PET)、光干渉断層撮影法(OCT)、および/または血管内超音波法(IVUS)から得られた画像データを含む。血管パラメータデータは、例えば、血管の幅、湾曲、デジタルFFR、血圧、および/または他のパラメータの値を必要に応じて含む。必要に応じて、パラメータ値は、血管セグメントの長さに沿って連続的にまたは希薄に特定され、および/または特定の血管セグメントの長さに関係する値として特定される。
【0055】
いくつかの実施形態において、血管パラメータデータは、対応モデルを介して2-D血管画像から得られる座標を表示するためにマッチされる。対応モデルは、同じ解剖学的位置に関連するどのデータが、互いにインデックス可能であるのかを規定することによって、異なる画像および/またはデータモダリティにおけるデータ間のリンクを含む。必要に応じて、データは、解剖学的位置に割り当てられた標準的な(すなわち、単一の統治ではない)空間的および/または平面的な位置が存在しないような方法で関連付けられる。さらに、必要に応じて、解剖学的位置がその中に表されている複数の異なるデータセットのそれぞれについて、解剖学的情報に関連する異なる位置情報がある。モデル内で確立された対応関係を除いて、あるデータセットの位置情報が任意の他のデータセットの位置情報と空間的に一貫すべきであるという一般的な要件はない。
【0056】
例示モデル50(図1D)は、対応の概略的例示として、および/またはその潜在的な利点の概略的例示として記載される。付加的な特徴を必要に応じて含むモデルは、例えば、図2Bに関連して記載される。モデル50によって互いに関連する画像データは、少なくとも第1の血管造影画像52および第2の血管造影画像54を含む。いくつかの実施形態において、血管画像51、53(例えば、アレイまたは他の収集構造として配置された)に沿った中心線の位置はモデル50の一部であり、画像52、54の各々について定義される。血管中心線の位置は、説明の目的のために本明細書中で使用され、限定をするものではないと言うことを理解すべきである。しかし、2-D画像中心線の位置の使用は、血管の広がりに沿って分布した位置をコンパクトに識別する一方で、2-D画像から容易に計算される潜在的な利点を有する。
【0057】
例示的なモデル50は、血管画像51、53(例えば、画像ピクセル座標であり得る)の中心線の位置の各々のセットを、複数の識別子56の1つにリンクする。このリンケージは、第1の血管造影画像52、および第2の血管造影画像54の各々における中心線の位置(例えば、位置51A、53A)にリンクされた識別子56が存在するように行われる。さらに、位置と識別子とのリンケージが確立されるとき、同じ識別子にリンクされた位置も実質的に同じ解剖学的位置を画像化することに注意が払われる。これを行うための方法は、例えば、2-D画像間の相同性を直接的に特定すること、および/または最も近い交差領域に対して異なる角度から得られた2-D画像からの光線を逆投影する技術を含む。このような方法は、例えば、本出願人によって2014年1月15日に出願された国際公開第2014/111930号に記載されており、その内容はその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0058】
特に血管標的の場合、そのような技術は、2-D画像における実質的に同一の解剖学的位置を、それらが捕捉するビューにおいて非常に異なっていても識別することを可能にする。識別子56は、いくつかの形態のうちの1つで確立することができることを理解すべきである。いくつかの実施形態において、識別子はタグおよび/またはインデックスを含む。必要に応じて、タグおよび/またはインデックスは、何らかの順序関係を有するように、例えば、血管セグメントに沿った位置、および/または血管セグメントのツリー内の分岐位置に基づく順序関係を有するように、定義される。いくつかの実施形態において、識別子は、非空間的基準フレームに沿った位置として確立される。この一例は、ブランチノードおよびノードを繋いでいる血管セグメントに沿った距離(必要に応じて、相対距離)として組織された血管ツリーである。
【0059】
また、識別子は、必要に応じて、1つまたは複数のレベルの仕様で定義される。例えば、特定の血管セグメントに関連する全てのデータは、そのセグメントについて識別子を必要に応じて共有する。セグメント内では、データは、必要に応じて、1つまたは複数の位置識別子(例えば、サブセグメント識別子の位置順序配列のセグメントおよび/またはインデックスに沿った距離)によってさらに識別される。
【0060】
ここで、「相同性グループ」という用語は、ある識別子とのリンゲージを共有する全てのデータのセット、すなわち、高位の識別子(セグメント識別子のような)であるか、または低位の識別子(サブセグメント位置識別子のような)である全てのデータのセットを意味するために使用される。それらのデータは、同じ相同性グループのメンバーであるとされ、および/またはそれらの解剖学的識別を共有するとされる。逆に、相同性グループは、データセットの任意のメンバーまたは領域が相同性グループのメンバーである場合、(画像のような)特定のデータセットに「入っている」(または「表される」)とされる。
【0061】
前述のことから、モデルが共通の空間的基準フレームを必要とすることなく、異なる画像の異なる領域に対して、共通の解剖学的位置をどのように定義できるのかが理解され得る。例えば、第1および第2の血管造影画像52、54の座標フレーム間には固有の優占性はない。2つの画像の座標フレームが相互の(例えば3-D)基準フレーム内で一意的に局在化されるという要件さえもない。いくつかの実施形態において、そのような座標フレームを識別することは潜在的に実行不可能である。例えば、おおよその利用可能なコンセンサスしか存在しないかもしれない。この理由としては、画像化システムの全ての関連コンポーネントの位置、画像化中の動き、および/または経時的な解剖学的構造自体のいくつかの細部における変化を決定する際の未知の相対誤差の可能性が挙げられる。これらのいずれも、完全に除去することが困難であるデータセット内における画像間に矛盾が生じる可能性がある。
【0062】
さらに、データセットは、モデル50と統合されるために画像データを含む必要はないことに留意すべきである。他のデータ58は、例えば、血管の幅、湾曲、デジタルFFR、血圧、および/または他のパラメータの値などのような非画像データを必要に応じて含み、各値は1つまたは複数の相同性グループにリンクする。いくつかの例では、他のデータ58は、血圧のような、血管構造全体に関連する測定値を含み得る。これらの例において、他のデータ58は、識別子56の全てに実質的に関連付けられている。他の例においては、他のデータ58は、画像51、53に示される血管内の特定のポイントでの静脈内測定(例えば、FFR、血圧など)から得ることができる。これらの他の例において、ユーザは、測定の位置に基づいて適切な識別子56を選択し得る。他の例において、測定ツールは、測定の位置を決定してもよく、または画像と関連した測定を提供してもよい。これらの他の場合における他のデータ58は、データ内において提供された識別された位置に基づいて、および/またはモデル50および/または画像解析/画像52、54との相関を通じて、適切な識別子56に割り当てられる。
【0063】
他のデータ58は、画像52、54、および/または他の画像から決定することもできる。例えば、血管の幅、湾曲、および/または直径の値は、画像52、54、および/または他の画像から決定されてもよい。値が決定される位置は、モデル50および/または画像52、54に相関付けされ、適切な識別子56に関連付けられる。
【0064】
固有の空間基準フレームにおける依存の欠如は、特に、心拍および呼吸の動きが連続的である、心臓の脈管構造のモデリングにとって潜在的な利点である。解剖学的詳細(例えば、サイズ、空間的位置、屈曲度、および/または閉塞の程度)が、全ての利用可能なデータを含むことができる単一の空間表現が存在しないように、経時的に変化することができる疾患進行の表現の潜在的利点でもあり得る。さらに、血管画像は、信号対ノイズが制限された条件下でしばしば捕捉され、他の不完全さにつながる傾向がある。解釈は、画像を新しい基準フレームに変換する際に失われる、または歪む可能性がある形状または強度の繊細さに依存する可能性がある。したがって、血管モデルが、対応に基づくモデル化のいくつかの実施形態が許容する、元の画像データの提示と充分に統合されることは、潜在的な利点である。
【0065】
それにもかかわらず、共通の基準フレーム内で観察するために異なる位置定義を有する複数のデータソースからの結果を迅速に準備することが可能であることはまた、潜在的な利点である。いくつかの実施形態において、これを達成するために、必要に応じてリアルタイムで対応モデルが使用される。
【0066】
以下に、表示用の画像データおよび測定データ(例示)の合成方法を記載する。図示された個々の操作の順序は例示的なものであり、個々の操作は、異なる順序で(例えば、ブロック24に関連して記載された画像に対する合成は、ブロック20の位置マッピング操作と共に必要に応じて実行される)、協調した形態で実行されてもよいことが理解されるべきであり(例えば、ブロック16および18の試験は、必要に応じて、ブロック14の選択内に含まれる)、および/または本明細書に提示された順序から適切に再配置されてもよいことが理解されるべきである。
【0067】
ブロック10では、いくつかの実施形態において、ベースビューが選択される。ベースビューは、その表示座標系にインデックスされたデータ-一般的には画像-と共に視覚的表示座標系を含む。いくつかの実施形態において、ベースビューは、元々取得された2-D血管造影画像52を含む。ベースビュー内における少なくともいくつかの座標は、例えば、識別子56を介して、血管モデル50にリンクされる。
【0068】
ブロック12では、いくつかの実施形態において、1つまたは複数の合成データソースが選択される。合成データソースは、必要に応じて、図1Dに関連して記載された「他のデータ」58に対応する。合成データソースは、例えば、幅、直径または半径(シミュレートされたまたは実際の)のような血管パラメータの測定値、侵襲的に決定され、画像に基づいて計算され、および/またはシミュレートされたFFR(分流抵抗)、湾曲および/またはねじれ、プラーク負荷および/または石灰化、相対流および/または流速、圧力および/または圧力の変化、TIMI(心筋梗塞における血栓溶解)グレードおよび/またはフレーム数、シミュレートされたステント、(例えば、MIR、CT、PET、および/またはSPECTからの)灌流および/または組織領域情報、1つまたは複数のSYNTAX SCOREサブスコア、および/または例えば、血管造影画像のシネシーケンス由来の血管変形情報を含む。
【0069】
いくつかの実施形態において、合成データソースは追加の画像情報を含む。例えば、合成データソースは、ベース基準フレームを形成する画像の前または後に取得された画像を含むことができる。これは、例えば、血管の側副構造の変化、疾患の進行に起因する血管の幅の変化、および/または治療(ステントの配置のような)の結果としての血管の幅の変化を視覚化することを可能にする潜在的な利点である。
【0070】
1つまたは複数の合成データソース内におけるデータは、識別子56を介して血管モデル50にリンクする。
【0071】
ブロック14では、いくつかの実施形態において、第1の相同性グループが、合成されたビューへの処理のために選択される。相同性グループは、必要に応じて、識別子56からの1つまたは複数の識別子を含む。
【0072】
ブロック16では、いくつかの実施形態において、選択された相同性グループがベースビューにあるかどうかが決定される。もしなければ(例えば、表示される相同性グループにリンクされたデータを合成する余地がない)、フローはブロック22に進む。
【0073】
ブロック18では、いくつかの実施形態において、選択された相同性グループが合成ソースの少なくとも1つであるかどうかが決定される。もしなければ(例えば、表示される相同性グループにリンクされたデータを合成する余地がない)、フローはブロック22に進む。
【0074】
ブロック20では、いくつかの実施形態において、合成ソースデータは、相同性グループを通じて作成されたリンクを介して、ベースビューの座標系における1つまたは複数の位置に関連付けられる。ブロック20を実行する方法の詳細は、例えば、図1Bに関連して記載される。
【0075】
ブロック22では、いくつかの実施形態において、最後の相同性グループが処理された場合、フローチャートはブロック24に進む。そうでない場合、フローチャートはブロック14に戻る。
【0076】
ブロック24では、いくつかの実施形態において、合成は、合成ソースのマッピングされたデータとベースビューの画像との変換を含む。必要に応じて、合成は、2つの画像を一緒に合成する任意の方法を含み、例えば、不透明および/または透明オーバーレイ、別個の色チャンネルのために合成された部分の割り当て、および/または算術演算を含む。
【0077】
ここで、図1Bを参照すると、本開示のいくつかの実施形態による、合成ソースデータを、対応する画像データとともに画像として表示可能なフォームに変換するための概略フローチャートである。いくつかの実施形態において、図1Bの操作は、図1Aのブロック20のサブ操作を含む。図1Bのフローチャートは単一の合成ソース44を示しているが、任意の数の合成ソースに適用することができることを理解すべきである。
【0078】
ブロック30では、いくつかの実施形態において、フローチャートが開始し、現在選択されている相同性グループ内の次のインデックスが取得される。必要に応じて、例えば、血管枝および/または血管セグメントのような相同性グループの場合、ならびに枝に沿った位置の関数として記載されているデータソースの場合、インデックスは血管枝の長さに沿った領域にある。必要に応じて、例えば、データソースが現在の相同性グループの1つの値を含む場合、1つのインデックスのみが存在する。
【0079】
ブロック32では、いくつかの実施形態において、相同性グループインデックスにリンクされた(ベースビュー上の)画像位置が取得される。いくつかの実施形態において、これは、(必要に応じて識別子56に対応する)相同性グループアソシエーション40、および(必要に応じて、例えば、中心線位置51、53と対応する)画像データ位置42との間のリンクを調べることによって見出される。ベースビューは、任意のビュースケールおよび/または配向(いくつかの好ましい実施形態において、元の血管造影画像の座標系の任意のスケールおよび/または配向)を表すことができる。
【0080】
ブロック34では、いくつかの実施形態において、選択された相同性グループインデックスの対応する合成ソースデータが取得される。また、いくつかの実施形態において、これは、相同性グループアソシエーション40と合成ソースデータ44との間のリンクを調べることを含む。
【0081】
ブロック36では、いくつかの実施形態において、ブロック32の得られた画像位置が、ブロック34の取得された合成ソースデータに割り当てられる。必要に応じて、これは、例えば、表形式のデータ構造における割り当て、オーバーレイにおける1つまたは複数のピクセルの配置(直ちにおよび/または合成の直前に)、および/または描画コマンドの(例えば、描画コマンドのストリームの)構成または描画オブジェクト(例えば、XMLにエンコードされた図面ファイルのXMLオブジェクト)を含むことができる。
【0082】
心臓の脈管構造のような、脈管構造の空間的(3-D)分布領域は、脈管構造の任意に配向された2-D血管造影画像において互いに固定された位置関係を有しないことを理解すべきである。必要に応じて、解剖学的領域は、例えば、呼吸および/または心臓の動きの関数として、および/または進化する実際のおよび/またはシミュレーションされた疾患状態の関数として、時間経過とともに移動する。したがって、いくつかの実施形態において、空間位置に関する限り、それぞれが同じ合成ソースデータと同等の関係を有する複数の潜在的なベース画像が存在する。合成ソースデータ自体は、その相同性グループのリンクを除いて、必要に応じて空間位置情報を含まない。必要に応じて、合成ソースデータは、それらが好適に適用される標準的なビューおよび/または解剖学的状態が必要に応じて存在しないため、それら自体が互いに空間的に互換性のないベースビューを合成することができる。
【0083】
ブロック38では、いくつかの実施形態において、相同性グループにマップすべき、より多くのインデックスがある場合、フローはブロック30に戻る。そうでなければ、フローチャートは終了する。
【0084】
データ選択および提示のためのグラフィカルユーザインターフェースの例
ここで、図1Cを参照すると、本開示のいくつかの実施形態による、血管造影画像と相互作用するグラフィカルユーザインターフェース500が概略的に示されている。
【0085】
いくつかの実施形態において、例示のグラフィカルユーザインターフェース500は、画像表示領域500Aおよび必要に応じて制御/指示領域500Bを含む。必要に応じて、2つの領域は重なり合い、および/または交互にもしくは断続的に提示される。
【0086】
いくつかの実施形態において、画像表示領域500Aは、血管造影画像503を含む。必要に応じて、血管造影画像503は、1つまたは複数のオーバーレイおよび/または合成要素、例えば、本明細書の図3A~3Jに関連して記載された要素として、および/またはと共に提示される。図1Cは領域タグ325A、陰影符号化された(例えば、色符号化された)血管ツリー310、および幅符号化された血管ツリー335を示す。
【0087】
さらに、必要に応じて血管セグメントおよび/または血管セグメント領域を選択するためのモードを選択することができる、モード選択メニュー505を含む、ビュー選択501のインターフェースの例も示されている。例えば、示されている「ツリー選択」モードインターフェース508は、血管ツリー523の抽象的モデルを表示する(接続性は示されているが、他の幾何学形状は省略されている)。必要に応じて、左または右の冠状動脈ツリーのビューは、例えば、ラジオボタン520のような制御によって選択可能である。必要に応じて、特定の臨床的有意性を有するように計算されたセグメントは、例えば、コールアウトタグ521によって、および/または別の指示によって示される。必要に応じて、画像表示領域500Aに示される画像503の視野角は、ユーザが指示する(例えば、クリックすることによって)関心のあるセグメント(例えば、暗いセグメント522)に基づいて選択され、および/または、例えば、血管直径の減少のために、血管セグメントが最も臨床的有意性を有するように見えるように設定されたデフォルトによって選択される。必要に応じて、視野角は、選択された関心のあるセグメント、およびそれらの最適な表示のための1つまたは複数の基準に基づいて、視野角として自動的に選択される。最適な表示のための基準は、必要に応じて、例えば、血管の広がりに沿った強いコントラスト、および/または画像が表示する2-D基準フレームにおいて最も長い血管の広がりを含む。例えば、リスト(「リスト選択」)および/または血管ツリーの3-Dビュー(「空間選択」)から、血管セグメント選択の他のモードが必要に応じて提供されることを理解すべきである。
【0088】
いくつかの実施形態において、オーバーレイオプションインターフェース502は、1つまたは複数のオーバーレイオプションの選択を提供する。図1Cは「FFR解析」モード(フラクショナルフローリザーブ解析)の選択を示す。さらに、図1Cはオーバーレイオプションの選択を提供する制御部506を示す。血管幅表示335の制御は、例えば、オーバーレイ成分を表示/非表示にする制御、幅拡大制御(実際の比例幅の2倍が示される)、および/またはFFR解析によって有意に狭窄症であると決定される血管ツリーの一部における血管再生幅を示す。制御の「FFR」セットは、デジタルFFR(陰影符号化ツリー310に対応する)、および/またはプローブ決定FFR値タグ325Aの表示をオンまたはオフにするスイッチを含む。
【0089】
1つまたは複数の追加のオーバーレイオプションモードが必要に応じて提供され、例えば、湾曲、ねじれ、プラークの位置および/または厚さの解析、他の流動パラメータ、TIMIグレード、組織灌流解析、および/またはSYNTAX Scoreおよび/またはそのサブスコアのような血管状態スコアリングの解析のようなパラメータの表示のために提供されることは理解されるべきである。必要に応じて、これらは、例えば、図1Aのブロック12に関連して記載された合成データソースのいずれかに対応する。
【0090】
脈管構造の対応モデリング
次に、本開示のいくつかの例示的な実施形態による、動的にアップデート可能な血管ツリーモデルの生成および使用のためのシステム100のブロック図である、図2Aを参照する。本開示のいくつかの例示的な実施形態による、図2Aのブロックのいくつかが実現される特定の実施例を含むブロック図である図2Bも参照する。
【0091】
システム100と共に使用するためのシステムユーザインターフェース150の例を提供する実施形態の概要は、例えば、図1Cの要素に関連して記載される。ユーザインターフェース要素、特にオーバーレイ表示およびコンポジット表示(例えば、図3A図3Jに関して)のさらなる例を紹介する前に、システム100およびそのコンポーネントの概略図が提供される。そのようなシステムおよびモデルは、例えば、本出願人によって2014年10月23日に出願された国際特許出願第IL2014/050923号に記載されており、その内容は、参照によりその全体が本明細書に含まれる。
【0092】
いくつかの実施形態において、初期画像または他のデータ103は、1つまたは複数のイメージャーまたはデータ収集(DAQ)システム120による収集の後、血管ツリー再構成器110に提供される。いくつかの実施形態において、画像データは、例えば、X線血管造影、および/または血管造影コンピュータ断層撮影法(CT)、磁気共鳴画像化法(MRI)、陽電子放出断層撮影法(PET)、光干渉断層撮影法(OCT)、および/または血管内超音波法(IVUS)によって得られる。必要に応じて、提供されるデータは、脈管構造の1つまたは複数の位置に関連する非画像データを含み、例えば、カテーテルに取り付けられたセンサおよび/または放射線源から取得したデータを含む。
【0093】
いくつかの実施形態において、血管ツリー再構成器110は、提供されたデータ103を脈管構造の血管ツリーモデル102に再構築する。本明細書では、システムは、例えば、心臓の大動脈を含む、哺乳類の心臓の脈管構造、-より具体的にはヒトの心臓-の画像化に関連して記載される。必要に応じて変更されたシステムは、初期データ103のソースに基づいて任意の他の脈管構造のモデル化に適用可能であることを理解すべきである。
【0094】
いくつかの実施形態において、モデル102は、初期データ103に内在する空間的および/または位相的(例えば、血管ツリー-ブランチ順序)の関係の複数の部分的および/または補足的表現を含む。
【0095】
表現モードは、以下に表す能力を含む。例えば、
・2以上の次元の脈管構造の中心線の経路に追従する(例えば、ツリー310のような分枝硬化性(branched curing)セグメントツリー構造により視覚的に表され得る)スケルトン化された(薄くされた)血管ツリー210。
・初期データ103を備えるような、および/またはその変換によって導出される血管ツリー210にマッピングされた相同性領域を有する脈管構造220の2-D画像(例えば、血管造影画像503のような画像)、
・例えば、スケルトン化された血管ツリー210の長さおよび/または分岐点に対応する血管座標系を含む分岐ツリーグラフ240(例えば、抽象化された分岐グラフ表示508によって視覚的に表現され得る)、および/または、
・モデル化された血管ツリー210のセグメントの長さに沿って変化する1つまたは複数のパラメータ(例えば、血管幅、湾曲、デジタルFFR、血圧、または別のパラメータ)の1-Dグラフ230。
【0096】
いくつかの実施形態において、相同性マップを提供する際にスケルトン化された血管ツリー210によって実行される役割は、より一般的には、データ領域間の相同性の決定を可能にする任意のデータ構造によって提供され、血管ツリーマッピングされた2-D画像は、必要に応じて相同性マッピングされた2-D画像220として記載される。相同性の決定を可能にするデータ構造は、例えば、血管ツリーの部分が表現される構造を含み、これらの部分表現は、次に、表現された部分に対応する他の構造/データタイプにリンクする。血管ツリーの生成は、例えば、本出願人によって2014年1月15日に出願された国際特許出願第IL2014/050044号および/または本出願人によって2014年10月23日に出願された国際特許出願第IL2014/050923号に記載されており、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0097】
部分は必要に応じて、実行すべきさらなる計算によって必要とされる詳細に適切なレベルで定義される。血管ツリーの表現された部分は、例えば、血管セグメントに沿ったポイント(スケルトン化されたツリー、3-Dメッシュ、または3-Dボリューム表現など)、(必要に応じて空間位置情報に関連することなく)ノードおよび距離を有する分岐ツリー構造、ノードおよび/またはセグメント(中心線位置のようなさらに詳細な情報の有無にかかわらず)、および/または相同性決定をアンカリングするための基礎として使用される別の構造であることができる。
【0098】
いくつかの実施形態において、相同性は、そのような血管ツリーの表現を特に言及することなく表現されるので、それは間接的にのみ「表現型モード」を含む。例えば、タグ付/リスト表示/関連付けが、必要に応じて、位置および/または順序を反映する直接の関係において、それら自体であることなく、相同性のあるデータ領域は、いくつかの実施形態では、タグ付け、リスト表示、および/または別の方法で一緒に関連付けられる。
【0099】
以下の実施例は、意図されるそのような相同性表現の範囲の非限定的な指標として役立つ。相同性がファインスケール(例えば、データサンプル自体の分解能程度)で表現される実施形態において、対応する解剖学的特徴の位置を直接反映するデータ構造は、潜在的に組織スキームとして有利である(例えば、直接ルックアップに充分役立つ)。スケルトン化された血管ツリー210は、このケースの例となる。相同性が粗いが、まだ解剖学的にアンカリングされたスケールで表される実施形態において、ノード相同性構造は潜在的な利点を有する。例えば、血管セグメント2-Dの中心線(例えば、隣接する分岐点間の血管中心線)は、必要に応じて、リンクされたノードによって特徴付けられる単純化された血管ツリーにおける特定のノード位置に全体として関連付けられる。いくつかの実施形態において、相同性の決定は、血管ツリーの全体的構造とは無関係である。例えば、3次元へのプロジェクションマッピングは、必要に応じて最初でなく、および/または相同性グループ自体の血管ツリーの関係を直接的に決定することなく、(例えば、近接性および/または配向の一般的な特徴にしたがって)どのセグメントの中心線が共に「属する」かの決定を可能にする。
【0100】
したがって、いくつかの実施形態において、グローバル構造を決定する問題、およびどのデータがグローバル構造のどの部分を反映するのかを決定することは、計算されるメトリックまたは複数のメトリックスに応じて、別々に、または一緒に、必要に応じて処理される。
【0101】
血管ツリーモデルへのアップデート
「仮想」アップデート
いくつかの実施形態において、1つまたは複数の仮想アップデートモジュール101が提供される。仮想アップデートモジュール101は、血管モデル102から情報を受信し、血管モデル102の1つまたは複数の表現モードのモードにおいて1つまたは複数の新たな血管表現を生成するために変換するように構成される。必要に応じて、新しい表現は、既存のモデル表現を置換および/または補足するために、モデルに戻され、それに統合される。必要に応じてまたは代替的に、新しいモデルは生成され、および/または変換された血管モデル情報は、出力モジュール103に直接移される。
【0102】
いくつかの実施形態において、血管モデル102は、脈管構造の1-Dまたは2-Dデータ表現を、仮想アップデートモジュール101に露出し、付加的にまたは代替的にデータの3-D表現を露出する。
【0103】
いくつかの実施形態において、仮想アップデートモジュール101は、(例えば)以下のタスクのうちの1つまたは複数を実行するように構成されたモジュールを含む。
・血管セグメントの「非狭窄」状態を決定すること、特に、狭窄症の領域があたかもそこに開かれているかのように、血管の幾何学構造の推定を決定すること、
・そこへのステントの挿入による血管セグメントへの影響をモデル化すること、および/または、
・時間の経過による血管セグメント内の変化をモデル化すること。
【0104】
モデル化された血管パラメータは必要に応じて、例えば、血管内腔直径、血管ねじれ、血管弾性、血管自動調節能力、血管壁厚、流動率、ならびに/または、脈管構造の他の機能的および/もしくは解剖学的パラメータを含む。
【0105】
データアップデート
いくつかの実施形態において、1つまたは複数のデータアップデートモジュール104が提供される。データアップデートモジュール104は、画像化手段または他のDAQソースから画像および/または他のデータ115を受け取り、それを血管モデル102に提供できる形式に変換するように構成される。画像データは、例えば、X線血管造影、ならびに/またはCT、MRI、PET、OCT、および/もしくはIVUSによって提供される。いくつかの実施形態において、非画像データは、例えば、カテーテル上の脈管構造を通って進んできたセンサおよび/または検出された放射線源によって提供される。
【0106】
いくつかの実施形態において、血管中心線は、提供された各画像内で識別可能な血管について決定される。異なる画像における血管中心線間の相同性は、例えば、空間逆投影法によって、血管分枝トポロジーの類似性の識別によって(例えば、モデルに既に一致させた画像との比較)、および/または2-D画像血管の外観における類似性の識別によって(例えば、モデルに既に一致させた画像との比較)、決定される。必要に応じて、血管パラメータの推定は、新しい画像に対して実行され、例えば、血管内腔直径、ねじれ、または他のパラメータの推定によって実行される。
【0107】
いくつかの実施形態において、非画像データは血管ツリーモデルにインポートされる。例えば、いくつかの実施形態において、血管セグメントに沿ったカテーテルの位置は、カテーテル上に配置されたセンサによって取得されたデータ、またはカテーテル上の位置から発せられた放射線を検出する別のセンサによって取得されたデータに関連して知られている。そのような実施形態において、データは必要に応じてモデルにマッピングされ、例えば、1-Dグラフに直接マッピングされる。
【0108】
出力モジュール
いくつかの実施形態において、出力モジュール130が提供される。必要に応じて、出力モジュール130は、説明目的のために、ビュー135およびインデックス140に分割される。出力モジュール130のいくつかの実施形態は、各出力モジュールタイプの機能を統合する。
【0109】
いくつかの実施形態において、血管ツリーモデルは3-Dモデルとして見ることができる。3-Dモデルは、例えば、3-Dディスクモデル、3-Dメッシュモデル、および/またはそのデータの任意の他の3-D表現、である。3-Dビューは、例えば、3-Dスケルトンと血管幅の対応する1-Dグラフとの組み合わせによって構成することができる。
【0110】
いくつかの実施形態において、表示のための1-Dメトリックグラフは血管ツリーモデルの1-Dグラフ230から生成される。ツリーグラフ240の概要図は、例えば、抽象的なグラフ表示508と同様に、表示のために生成することができる。例えば、血管造影画像503を含むオリジナル画像は、いくつかの実施形態において表示することができる。
【0111】
いくつかの実施形態において、血管ツリーモデルの表現モードの様々なビューは、コンピュータ画面または投影装置を含み得る表示インターフェース内において一緒にリンクする。例えば、表示された3-Dモデルは、脈管構造をナビゲートするためのアンカリングメタファーとして役立ち得る。セグメントの選択は、例えば、関連付けられた1-Dグラフ情報の表示、表示されたツリーグラフおよび/または2-D画像における対応するセグメントのハイライトの表示、および/または選択された血管の断面の表現を含む1つまたは複数の2-D画像の表示の選択を可能にすることに繋がる。
【0112】
いくつかの実施形態において、出力モジュール130は、血管ツリーモデルからの1つまたは複数の追加的メトリックの計算、および/または血管ツリーモデルメトリックに基づく1つまたは複数のインデックスの提供、を含む。例えば、冠血流予備量比(FFR)は、いくつかの実施形態において、狭窄症(astenotic)(オープン)状態に仮想アップデートされた画像化された脈管構造の表現を最初に画像化された脈管構造と比較することによって計算される。FFRインデックス計算は、例えば、本出願人によって2014年1月15日に出願された国際特許出願第IL2014/050043号に記載され、その内容は、参照によって本明細書に含まれる。付加的にまたは代替的に、血管スコアリングアルゴリズムをモデルに適用して臨床状況を評価し、および治療オプションの選択における支援を提供する。自動化された血管スコアリングは、例えば、本出願人によって2013年10月24日に出願された国際特許出願第IL2013/050889号に記載され、その内容は、参照によって本明細書に含まれる。いずれにしても、モデルの内容は、必要に応じてインデックス決定の一部として計算されたパラメータによりアップデートされる。
【0113】
ここで、および説明を通じて、記載されたモジュール間の分割は、説明目的で便利である一方、実施における機能の分離のための例示のシステム、方法、および/またはコンピュータプログラム製品の実施形態に必ずしも対応するものではなく、またそれらに限定されないことを理解すべきである。記載される機能、方法、および構造的詳細は、必要に応じて本開示を具体化するシステムの任意の組織構造内に含まれる。これは、入力源、出力先、およびプログラム設計パターンのような側面を含む。例示的な例として、出力モジュール130と仮想アップデーター101との間の区別は、いくつかの実施形態において、単一のモジュールにおける各々の役割の完全な組み合わせ、あるモジュールに関連して記載された機能の他のモジュールへの転送、および/または仮想アップデーターモジュール101からモデルに提供されて出力モジュール130に提供されるように記載された出力の転換または共有を可能にする。
【0114】
血管オーバーレイおよび血管合成画像の例
いくつかの実施形態において、血管オーバーレイおよび/または血管合成画像の1つまたは複数のタイプが提供される。図3A~3Jは、例えば、図1A~2Bに記載のモデルおよび/またはモデル遷移方法に基づいて、複合表示で提示することができる非限定的な情報の例を提供する。
【0115】
血管オーバーレイ
ここで、本開示のいくつかの実施形態による、データ提示のためのベース画像として使用可能な血管造影図301を示す、図3Aを参照する。特定のノートの画像301の血管特徴は、多数の動脈分岐305(1つの特定の標識分岐305が説明目的のために選定されている)、および2つの狭窄または潜在的狭窄領域303、304を含む冠動脈ツリー302を含む。
【0116】
ここで、本開示のいくつかの実施形態による、脈管構造の部分に沿って補助情報の提示のための血管造影図の血管オーバーレイを示す、図3B~3Dを参照する。
【0117】
図3B~3Dにおいて、陰影符号化(色符号化)血管ツリー310が示される。色符号化は、各血管分枝に沿った累積血管抵抗に従う。いくつかの実施形態において、これは、デジタルFFR(すなわち、画像データの特徴に基づいて計算されたFFR)の表示に対応するように符号化される。例えば、より明るい陰影および/または黄色は、1.00に近いFFR値を示し、濃い陰影および/または赤色は、より低いFFR値を示し、陰影および/または色の変化の領域は、狭窄がデジタルに計算されたFFRの減少をもたらす動脈に沿った位置を示す。図3Bにおいて符号化されない血管幅は、陰影付きのオーバーレイに沿ってその幅を変えることによって図3C~3D(例えば、図3Cの陰影符号化血管ツリー315)において符号化される。図3Dにおいて、低いFFR遷移の領域は抑制され、デジタルFFRにおいて遷移がある領域および/またはその近傍の領域に出現している、部分的に陰影を付けられたオーバーレイだけが示される。
【0118】
FFRは説明目的のためのパラメータとして論じられることを理解すべきである。いくつかの実施形態において、血管の広がりに沿って変化する別の値は、表示のために陰影を付けて符号化され、例えば、パラメータの1つは図1Aのブロック12に関連して記載される。
【0119】
ここで、本開示のいくつかの実施形態による、タグ325A、325Cとしての補助情報の提示のための血管造影図の血管オーバーレイを示す、図3Eを参照する。図3Eにおいて、血管ツリー325は、その幅に沿ってパラメータを符号化することなく示される(必要に応じて、そのような符号化は、例えば、図1Cに示すように、タグ325A、325Cと組み合わせて使用することができる)。示された例において、タグ325A、325Cは、特定の分離した領域303、304で計算されたFFR値を示す。必要に応じて、FFR値は、例えば、標準的な圧力プローブ法を使用して決定され、例えば、圧力センサを有するカテーテルが、狭窄の上流および下流に配置され、圧力比がFFR値に変換される。必要に応じて、任意の他の値が示される。コールアウトスタイルの表示は、例えば、分離した領域でのみ認識される値の表示などに潜在的に便利である。付加的にまたは代替的に、コールアウトスタイルの表示は、血管ツリーに沿った1つまたは複数の関心のあるポイントにおけるパラメータの数値を示す方法として提供される。
【0120】
ここで、本開示のいくつかの実施形態による、幅情報の提示のための血管造影図の血管オーバーレイを示す、図3F~3Gを参照する。いくつかの実施形態において、血管画像データに沿った領域に対応する血管幅を視覚的に示す血管オーバーレイ330が利用可能であり、それは血管幅とともに表示される。画像データ自体はまた、一般的に血管幅を表示する一方で、オーバーレイは、計算されたおよび視覚的な血管幅を比較することを可能にすること、ある画像からの(例えば、別の角度および/または時間からの)血管幅を別の画像と容易に比較し、および/または元のデータの高いコントラスト表示として機能することを可能にすることのような、潜在的な利点を提供する。
【0121】
幅オーバーレイの別の任意の特徴は図3Gの血管ツリー335として示される。いくつかの実施形態において、表示血管幅は、必要に応じて長手方向の血管の広がりとは異なるようにスケーリングされる。例えば、血管ツリー335は、ダブル-スケールの血管幅を示す。この潜在的な利点は、狭窄領域、例えば、領域303および/または304において、より簡易な血管識別を可能にすることである。
【0122】
血管合成画像
ここで、本開示のいくつかの実施形態による、心臓の脈管構造の第1および第2の状態を含む血管造影図を示す、図3H~3Iを参照する。本開示のいくつかの実施形態による、図3H~3Iの血管造影図の示差分析の表示の概略図である、図3Jも参照する。
【0123】
いくつかの実施形態において、合成された表示(例えば、図3Jに示されるような)は、2つ以上の血管画像の組み合わせを含む。必要に応じて、画像は未加工画像(例えば、異なる時間に取得された画像)であり、互いに対して登録されている。いくつかの実施形態において、1つまたは複数の画像は少なくとも部分的に合成される。例えば、図3Iの画像301Aは、必要に応じて、図3Hの画像301の、合成して血管再生されたバージョンを表す。血管再生合成の方法の例は、例えば、図4A~4Bに関連し、記載される。
【0124】
いくつかの実施形態において、2つ以上の画像は、1つまたは複数の合成操作を受ける。そのような合成操作は必要に応じて、例えば、加算、減算、除算、乗算、透明オーバーレイ、色チャンネルマッピングオーバーレイ、マスキング、および/または画像を組み合わせるための別の画像処理技術を含む。必要に応じてそのような操作、例えば、1つまたは複数のフィルタリング技術、標準化技術、ノイズ除去技術、および/または他の画像処理技術と組み合わせて適用される。
【0125】
2つの画像間の異なる領域は、(図3Iの)領域303Aと比較して、(図3Hの)領域303によって示される。領域303は狭窄であり、一方で領域303Aはそうではない。図3Jは、2つの画像間の差異が領域303Cで強調されるように合成されている。そのような合成表示は、経時的な脈管構造における、および/または2つの異なる状態(例えば、アデノシン注射の効果の有無にかかわらず)における変化を単離するために潜在的に有用である。経時的に脈管構造において関連する変化は、例えば、湾曲の変化、ねじれおよび/または血管側枝の発達のために、例えば、血管幅の変化および/または血管位置の変化を必要に応じて含む。
【0126】
潜在的に、そのような合成表示は、例えば1つまたは複数の合成画像の使用に基づいて、疾患の治療および/または進行のモデル化された影響を示すために使用される。
【0127】
修正された血管外管のシミュレーション方法
ここで、本開示のいくつかの実施形態による、示されるはっきり見える血管幅を調節するための血管造影画像の修正方法を概略的に示す、図4A~4Bを参照する。
【0128】
図4Aに示すのは、識別された合成プロファイル410の概略図であり、例えば、血管画像(血管画像301のような)を通る血管の画像から得られるものである。血管プロファイル400は、いくつかの実施形態において、血管位置402の範囲に沿って特定される血管幅を含む。いくつかの実施形態において、合成プロファイル410は、位置402に対応する血管位置412の範囲に沿って生成される。示されているように、合成プロファイル410は、ソースプロファイルよりも幅広く、必要に応じて血管再生を表現する(例えば、ステントの挿入後に得られるような、または別の治療によって得られるような)。必要に応じて、合成プロファイル410は、例えば、疾患の進行の影響を表現するため、より狭くなっている。
【0129】
いくつかの実施形態において、プロファイル400の最初の取得先である画像のコピーは、合成プロファイル410の特徴を反映するように修正される。そのような例は、例えば、図3H~3Iの領域303および303Aを比較することにおいて、示される。いくつかの実施形態において、修正はプロファイル420のようなプロファイルに沿ってピクセル値プロファイルを伸張または収縮することによって実行される。図4Bにおいて、プロファイル伸張の例が示される。プロファイルに沿った位置は横軸に示され、相対ピクセル値は縦軸に示される。位置430Aにおいて、伸張プロファイルと非伸張プロファイルとの間に差異はない。プロファイル位置430B、430C、および430Dに向かって外側に移動し、ピクセル値はより広い幅の血管プロファイルをシミュレートするために徐々に動かされる(それらの間を補完する)。位置430Eの地点で、伸張係数はゼロに戻される。
【0130】
いくつかの実施形態において、例えば、円形(典型的に、しかし唯一ではない)プロファイルの仮定および血管幅の変化の結果としての放射線不透過性プロファイルの変化をより正確にシミュレートするデンシトメトリー原理の適用に基づいて、別の合成血管幅調節方法が使用される。
【0131】
合成血管造影画像の潜在的な利点は、未加工血管画像に適用可能なアルゴリズムへの直接入力としてのそれらの任意の使用である。別の潜在的な利点は、疾患の治療または実際の変化への進行の結果として予測される変化を、より直接的に視覚的に評価することを可能にすることである。例えば、ある状態の部分合成血管造影画像と実際の状態の画像との比較は、元々の画像データに基づいて患者の状態を調べ、および評価する臨床医による使用にとって潜在的に有用である。
【0132】
量または値に関して本明細書で使用される場合、用語「約」は「±10%以内」を意味する。
【0133】
用語「含む(comprises)」、「含んでいる(comprising)」、「含む(includes)」、「含んでいる(including)」、「有する(having)」およびそれらの活用形は、「含むがこれに限定されない」ことを意味する。
【0134】
用語「からなる(consisting of)」は「含むおよび限定する」ことを意味する。
【0135】
用語「本質的に~からなる(consisting essentially of)」は、追加の成分、ステップおよび/または部分が請求項の組成物、方法または構造の基本的および新規な特徴を実質的に変更しない場合にのみ、組成物、方法または構造が追加の成分、ステップおよび/または部分を含み得ることを意味する。
【0136】
本明細書で使用されるように、単数形の「a」、「an」および「the」は、文脈上他に明確に指示されない限り、複数の言及を含む。例えば、「化合物(compound)」または「少なくとも1つの成分(at least one compound)」という用語は、複数の化合物を含み、それらの混合物を含んでいる。
【0137】
「例(example)」および「例示的(exemplary)」という用語は、本明細書においては、「例、実例または例示として役立つ(serving as an example, instance or illustration)」ことを意味するために用いられる。「例(example)」または「例示的(exemplary)」として記載される任意の実施形態は、他の実施形態よりも好ましいまたは利点があると解釈される必要はなく、および/または他の実施形態から特徴を取り込むことを除外するものではない。
【0138】
「必要に応じて(optionally)」という用語は、本明細書において、「いくつかの実施形態では提供されており、他の実施形態では提供されていない(is provided in some embodiments and not provided in other embodiments)」という意味で使用される。例示的なシステム、方法、および/またはコンピュータプログラム製品の任意の特定の実施形態は、そのような特徴が矛盾する限りにおいて、複数の「任意(optional)」機能を含むことができる。
【0139】
本明細書中で使用される場合、用語「方法(method)」は、医学、薬理学的、生物学的、生化学的および医学的分野の従事者による既知の方法、手段、技術、または他の手段から容易に開発された方法、手段、技術および手順を含むが、これらに限定されないタスクを達成するための方法、手段、技術および手順を含む。
【0140】
本明細書中で使用される場合、用語「治療する(treating)」は、状態の進行を抑止、実質的に阻害、減速または転換させること、状態の臨床的または審美的症状を実質的に緩和することまたは状態の臨床的または審美的症状の出現を実質的に防止することを含む。
【0141】
本出願を通して、例示システム、方法、および/またはコンピュータプログラム製品の実施形態は、範囲形式を参照して提示することができる。範囲形式の記載は、単なる便宜および簡潔さのためのものであり、システム、方法、および/またはコンピュータプログラム製品の範囲に対する柔軟性のない制限として解釈されるべきではないということを理解すべきである。したがって、範囲の記載は、その範囲内の個々の数値と同様に、その範囲内の可能な部分範囲の全てを具体的に開示したものとみなすべきである。例えば、「1~6」のような範囲の記載は、その範囲内の個々の数字、例えば、1、2、3、4、5、および6と同様に、「1~3」、「1~4」、「1~5」、「2~4」、「2~6」、「3~6」などの部分範囲を具体的に開示しているとみなすべきである。これは、その範囲の幅に関わらず適用される。
【0142】
本明細書において数値範囲(例えば、「10-15」、「10 to 15」、またはこれらの別の範囲表示によってリンクされた任意の数字のペア)が示されるときはいつでも、文脈上明確に指示されていない限り、範囲制限を含む、指示された範囲制限内の任意の数字(分数または整数)を含むことを意味する。第1の指示番号と第2の指示番号との「間の範囲(range)/範囲(ranging)/範囲(ranges)」と第1の指示番号「to」、「~まで(up to)」、「~まで(until)」または「スルー(through)」(またはそのような範囲を指示する別の用語)から第2の指示番号までの「範囲(range)/範囲(ranging)/範囲(ranges)」は、本明細書では交換可能に使用され、第1および第2の指示された数字およびそれらの間の全ての分数および整数を含むことを意味する。
【0143】
例示的なシステム、方法、および/またはコンピュータプログラム製品は、その特定の実施形態と関連して説明されているけれども、当業者にとって多くの代替、変更および変形が容易であることが明らかである。したがって、添付の請求項の精神および広範な範囲内にあるそのような代替、変更および変形の全てを包含することが意図されている。
【0144】
個々の刊行物、特許または特許出願が、具体的および個々に参照によって本明細書に組み込まれると示されているのと同程度に、本明細書中で言及された全ての刊行物、特許および特許出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。さらに、この出願における任意の参考文献の引用または識別は、そのような参照が本開示の先行技術として利用可能であることを認めるものと解釈されてはならない。セクションヘッドラインが使用される限り、それらは必ずしも限定的であると解釈されるべきではない。
【0145】
簡潔にするために、別々の実施形態の文脈で記載される例示的なシステム、方法、および/またはコンピュータプログラム製品の特定の特徴は、単一の実施形態において組み合わせて提供されてもよいことが理解される。逆に、例示的なシステム、方法、および/またはコンピュータプログラム製品の様々な特徴は、簡潔にするために、単一の実施形態の文脈において記載しているが、別々に、または任意の適切なサブコンビネーションで、または例示的なシステム、方法、および/またはコンピュータプログラム製品の任意に記載された実施形態に適したものとして提供されてもよい。様々な実施形態の文脈で記載される特定の特徴は、実施形態がそれらの要素なしで動作不能でない限り、それらの実施形態の不可欠な特徴と見なすべきではない。
【0146】
(付記)
(付記1)
少なくとも第1および第2の2-D血管造影画像であって、各々が、(i)それぞれの2-D基準フレーム、ならびに、(ii)互いに少なくとも30°異なる角度から見た血管画像内容を含む、2-D血管造影画像を、プロセッサにおいて受信することと、
前記第1および前記第2の2-D血管造影画像の各々の内に、複数の2-D位置をリンクするように構成されたデータ構造を含むモデルを、前記プロセッサを介して作成することと、
前記第1の2-D血管造影画像の基準フレーム内に、画像を、前記プロセッサを介して形成することと、
前記第2の2-D血管造影画像を使用して前記リンクされた複数の2-D位置についての血管パラメータデータを、前記プロセッサを介して決定することと、
前記第1の画像の前記基準フレーム内に、前記複数のリンクされた2-D位置に前記血管パラメータデータを、前記プロセッサを介して表示することと、
を含む、血管パラメータデータの表示方法。
【0147】
(付記2)
前記リンクされた2-D位置から離れた表示が、前記第1の画像に基づく、付記1に記載の方法。
【0148】
(付記3)
前記リンクすることが、識別タグと関連させて前記複数の2-D位置を記憶することを含む、付記1に記載の方法。
【0149】
(付記4)
前記リンクすることが、リスト内に関連させて前記複数の2-D位置を記憶することを含む、付記1に記載の方法。
【0150】
(付記5)
前記リストが、順序付きリストである、付記4に記載の方法。
【0151】
(付記6)
前記リンクすることが、前記順序付きリストの他の位置または要素に対して規定された位置を含む、付記5に記載の方法。
【0152】
(付記7)
前記複数のリンクされた2-D位置での前記血管パラメータデータの前記表示が、前記リンクされた2-D位置のいくつかの間の経路をレンダリングすることを含み、前記経路が前記第2の2-D血管造影画像の対応してリンクされた2-D位置における血管幅の処理に由来する値に基づく幅でレンダリングされる、付記1に記載の方法。
【0153】
(付記8)
前記幅が、前記第1の2-D血管造影画像の前記基準フレームにおける血管の直径のスケールよりも少なくとも1.5xの大きさにレンダリングされる、付記7に記載の方法。
【0154】
(付記9)
前記リンクされた2-D位置での前記血管パラメータデータの前記表示が、リンクされた2-D位置間の経路をレンダリングすることを含み、前記経路が前記血管パラメータデータの値に基づいて割り当てられた色を有する、付記1に記載の方法。
【0155】
(付記10)
前記リンクされた2-D位置での前記血管パラメータデータの前記表示が、リンクされた2-D位置間の経路をレンダリングすることを含み、前記経路が前記血管パラメータデータの値に基づいて割り当てられた透明部分またはギャップの少なくとも1つを有する、付記1に記載の方法。
【0156】
(付記11)
前記リンクされた2-D位置の各々での前記血管パラメータデータの前記表示が、複数のアクセスされたパラメータデータ要素に基づく、付記1に記載の方法。
【0157】
(付記12)
前記データ構造が、可逆的な2-D幾何学的変換によって前記第1および第2の2-D血管造影画像と常に整合するようには登録できない少なくとも第3の2-D血管造影画像をリンクし、前記アクセスされた血管パラメータデータ要素の少なくともいくつかの値が、前記第3の画像の対応してリンクされた2-D位置の処理に由来する、付記11に記載の方法。
【0158】
(付記13)
前記複数のリンクされた2-D位置での前記血管パラメータデータの前記表示が、表示された経路幅、表示の色、表示の透明部分、または表示の色チャンネル割り当ての任意の組み合わせを使用してレンダリングすることを含む、付記11に記載の方法。
【0159】
(付記14)
前記複数のアクセスされたパラメータデータ要素が、複数のパラメータ値について同じ血管パラメータを表す、付記11に記載の方法。
【0160】
(付記15)
前記複数のパラメータ値が、異なる状態における脈管構造を表す値を含む、付記14に記載の方法。
【0161】
(付記16)
前記リンクされた2-D位置の各々での前記血管パラメータデータの前記表示が、異なる要素アクセス血管パラメータデータに基づく間で交互に行われる、付記11に記載の方法。
【0162】
(付記17)
前記第1および前記第2の2-D血管造影画像の少なくとも1つの画像内容が、異なる視野角で記録された脈管構造のビューを含む、付記1~16のいずれか1つに記載の方法。
【0163】
(付記18)
前記第1および前記第2の2-D血管造影画像の少なくとも1つの画像内容が、少なくとも2つのそれぞれ異なる解剖学的状態における脈管構造のビューを含む、付記1に記載の方法。
【0164】
(付記19)
デジタルメモリに記憶されたリンケージモデルをトラバースするように構成されたプロセッサを含む、表示のための血管パラメータデータの生成システムであって、
前記リンケージモデルが、
心臓の脈管構造の少なくとも2つの別個の視野角をそれぞれ表す少なくとも第1および第2の2-D血管造影画像、ならびに、
前記2-D血管造影画像の対応する2-D位置をリンクするデータ構造であって、前記対応する2-D位置が、前記心臓の脈管構造の領域の共通する表現を含む、データ構造、
を含み、
前記プロセッサが、更に、前記第1の画像の基準フレームにおいて表示画像を表示するように構成され、
前記第1の画像の前記基準フレームにおいて複数のリンクされた2-D位置での前記表示画像が、少なくとも、前記リンクするデータ構造の使用によってアクセスされる血管パラメータデータに基づき、
前記アクセスされた血管パラメータデータが、前記第2の画像の前記対応するリンクされた2-D位置の処理に由来する、
システム。
【0165】
(付記20)
前記リンクされた2-D位置から離れた前記表示画像が、前記第1の画像に基づく、付記19に記載のシステム。
【0166】
(付記21)
前記リンクすることが、識別タグとの共通する関連付けを含む、付記19に記載のシステム。
【0167】
(付記22)
前記リンクすることが、リスト内での共通する関連付けを含む、付記19に記載のシステム。
図1A
図1B
図1C
図1D
図2A
図2B
図3A
図3B
図3C
図3D
図3E
図3F
図3G
図3H
図3I
図3J
図4A
図4B