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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-02
(45)【発行日】2023-05-15
(54)【発明の名称】物質収容器
(51)【国際特許分類】
   B65D 81/32 20060101AFI20230508BHJP
   A61L 9/12 20060101ALI20230508BHJP
   C01B 11/02 20060101ALI20230508BHJP
   F21K 99/00 20160101ALI20230508BHJP
   F21V 3/00 20150101ALI20230508BHJP
【FI】
B65D81/32 Q
A61L9/12
C01B11/02 F
F21K99/00
F21V3/00 320
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2019000094
(22)【出願日】2019-01-04
(65)【公開番号】P2020109010
(43)【公開日】2020-07-16
【審査請求日】2021-12-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000230630
【氏名又は名称】株式会社ルミカ
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100101247
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100098327
【弁理士】
【氏名又は名称】高松 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】原田 士郎
(72)【発明者】
【氏名】山手 哲郎
(72)【発明者】
【氏名】板東 望
(72)【発明者】
【氏名】日原 剛
【審査官】佐藤 正宗
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-031968(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0025296(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2009/0305054(US,A1)
【文献】米国特許第09334098(US,B1)
【文献】特開2015-058955(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0284583(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 81/32
A61L 9/12
C01B 11/02
F21K 99/00
F21V 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器本体と、
前記容器本体の内部に設けられ、前記容器本体内を少なくとも第1の空間と第2の空間とに仕切っている仕切り部材と、
前記第1の空間に入っている第1の物質と、
前記第2の空間に入っている第2の物質と、
を有し、外力を加えることで、前記仕切り部材が変形し、前記第1の物質と前記第2の物質とが化学反応を起こすように構成されており、
前記仕切り部材は、前記容器本体とは別体である少なくとも2つの閉空間構成体で構成されており、
前記2つの閉空間構成体が前記容器本体内に入っていることで、前記各閉空間構成体それぞれの内部に前記第1の空間と前記第2の空間とが形成されており、前記容器本体の内部であって前記各閉空間構成体の外部に第3の空間が形成されており、前記外力を加えることで、前記各閉空間構成体それぞれが破損し、前記第1の物質と前記第2の物質とが前記化学反応を起こすように構成されており、
前記2つの閉空間構成体は、上下方向にならんでおり、
前記外力は、前記容器本体に加えられる上下方向の力であることを特徴とする物質収容器。
【請求項2】
容器本体と、
前記容器本体の内部に設けられ、前記容器本体内を少なくとも第1の空間と第2の空間とに仕切っている仕切り部材と、
前記第1の空間に入っている第1の物質と、
前記第2の空間に入っている第2の物質と、
を有し、外力を加えることで、前記仕切り部材が変形し、前記第1の物質と前記第2の物質とが化学反応を起こすように構成されており、
前記仕切り部材は、前記容器本体とは別体である少なくとも2つの閉空間構成体で構成されており、
前記2つの閉空間構成体が前記容器本体内に入っていることで、前記各閉空間構成体それぞれの内部に前記第1の空間と前記第2の空間とが形成されており、前記容器本体の内部であって前記各閉空間構成体の外部に第3の空間が形成されており、前記外力を加えることで、前記各閉空間構成体それぞれが破損し、前記第1の物質と前記第2の物質とが前記化学反応を起こすように構成されており、
前記容器本体の内面に多数の突起が、お互いが隣接するようにして設けられていることを特徴とする物質収容器。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の物質収容器において、
前記容器本体が2つの半球殻状部位で構成されていることで、前記物質収容器が球状に形成されており、
前記2つの半球殻状部位の接合箇所が、上下方向で前記容器本体の中央部に位置していることを特徴とする物質収容器。
【請求項4】
容器本体と、
前記容器本体の内部に設けられ、前記容器本体内を少なくとも第1の空間と第2の空間とに仕切っている仕切り部材と、
前記第1の空間に入っている第1の物質と、
前記第2の空間に入っている第2の物質と、
を有し、外力を加えることで、前記仕切り部材が変形し、前記第1の物質と前記第2の物質とが化学反応を起こすように構成されており、
前記化学反応によってガス状の物質が発生し、この発生したガス状の物質が、前記容器本体の肉部を通って前記容器本体の外部に出てくるように構成されていることを特徴とする物質収容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物質収容器に係り、特に、複数の物質を収容で、これらの物質で化学反応を起こるものに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、所定の薬剤に所定の他の薬剤を散布することによる化学反応によって、二酸化塩素ガスの効果を減少させることなく、二酸化塩素ガス独特の臭気を抑制することができる二酸化塩素発生器が知られている(たとえば特許文献1参照)。
【0003】
従来の二酸化塩素発生器では、容器内に第1薬剤が溶解されている溶媒を収容しておき、この容器の外部から第2薬剤を上記容器内に入れる等することで、二酸化塩素ガス等のガスを発生させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2018-148983号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、従来の二酸化塩素発生器よりもさらに簡単な操作で、適宜の量の二酸化塩素ガスを発生させたいとの要望がある。このことは、二酸化塩素ガスに代えてもしくは加えて、芳香剤等を発生させる場合や光を発生させる(化学発光)場合にも要望される。
【0006】
本発明は、運搬や設置や保管が容易であって、簡単な操作で化学反応を起こすことができる物質収容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の発明は、容器本体と、前記容器本体の内部に設けられ、前記容器本体内を少なくとも第1の空間と第2の空間とに仕切っている仕切り部材と、前記第1の空間に入っている第1の物質と、前記第2の空間に入っている第2の物質とを有し、外力を加えることで、前記仕切り部材が変形し、前記第1の物質と前記第2の物質とが化学反応を起こすように構成されており、前記仕切り部材は、前記容器本体とは別体である少なくとも2つの閉空間構成体で構成されており、前記2つの閉空間構成体が前記容器本体内に入っていることで、前記各閉空間構成体それぞれの内部に前記第1の空間と前記第2の空間とが形成されており、前記容器本体の内部であって前記各閉空間構成体の外部に第3の空間が形成されており、前記外力を加えることで、前記各閉空間構成体それぞれが破損し、前記第1の物質と前記第2の物質とが前記化学反応を起こすように構成されており、前記2つの閉空間構成体は、上下方向にならんでおり、前記外力は、前記容器本体に加えられる上下方向の力である物質収容器である。
【0008】
請求項2に記載の発明は、容器本体と、前記容器本体の内部に設けられ、前記容器本体内を少なくとも第1の空間と第2の空間とに仕切っている仕切り部材と、前記第1の空間に入っている第1の物質と、前記第2の空間に入っている第2の物質とを有し、外力を加えることで、前記仕切り部材が変形し、前記第1の物質と前記第2の物質とが化学反応を起こすように構成されており、前記仕切り部材は、前記容器本体とは別体である少なくとも2つの閉空間構成体で構成されており、前記2つの閉空間構成体が前記容器本体内に入っていることで、前記各閉空間構成体それぞれの内部に前記第1の空間と前記第2の空間とが形成されており、前記容器本体の内部であって前記各閉空間構成体の外部に第3の空間が形成されており、前記外力を加えることで、前記各閉空間構成体それぞれが破損し、前記第1の物質と前記第2の物質とが前記化学反応を起こすように構成されており、前記容器本体の内面に多数の突起が、お互いが隣接するようにして設けられている物質収容器である。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の物質収容器において、前記容器本体が2つの半球殻状部位で構成されていることで、前記物質収容器が球状に形成されており、前記2つの半球殻状部位の接合箇所が、上下方向で前記容器本体の中央部に位置している物質収容器である。
【0010】
請求項4に記載の発明は、容器本体と、前記容器本体の内部に設けられ、前記容器本体内を少なくとも第1の空間と第2の空間とに仕切っている仕切り部材と、前記第1の空間に入っている第1の物質と、前記第2の空間に入っている第2の物質とを有し、外力を加えることで、前記仕切り部材が変形し、前記第1の物質と前記第2の物質とが化学反応を起こすように構成されており、前記化学反応によってガス状の物質が発生し、この発生したガス状の物質が、前記容器本体の肉部を通って前記容器本体の外部に出てくるように構成されている物質収容器である。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、運搬や設置や保管が容易であって、簡単な操作で化学反応を起こすことができる物質収容器を提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の1つ目の実施形態に係る物質収容器を示す図であって、(b)は(a)におけるIB-IB断面を示す図であり、(c)は(b)におけるIC部の変形例を示す図である。
図2】本発明の1つ目の実施形態に係る物質収容器の動作を示す図である。
図3】本発明の1つ目の実施形態に係る物質収容器の仕切り部材を示す図であって、(a)は展開図であり、(b)は斜視図である。
図4】本発明の1つ目の実施形態に係る物質収容器の仕切り部材の変形例を示す図であって、(a)は展開図であり、(b)は平面図である。
図5】本発明の1つ目の実施形態に係る物質収容器の仕切り部材の別の変形例を示す図である。
図6】本発明の2つ目の実施形態に係る物質収容器を示す図である。
図7】本発明の3つ目の実施形態に係る物質収容器を示す図であり、(b)は(a)におけるVIIB-VIIB断面を示す図であり、(c)は(b)におけるVIIC部の拡大図である。
図8】(a)は本発明の4つ目の実施形態に係る物質収容器の断面図であり、(b)は本発明の5つ目の実施形態に係る物質収容器の断面図であり、(c)は(b)で示す物質収容器の変形例を示す断面図である。
図9】本発明の3つ目の実施形態に係る物質収容器の変形例を示す図であり、(b)は(a)におけるIXB-IXB断面を示す図であり、(c)は(b)におけるIXC部の拡大図である。
図10】本発明の5つ目の実施形態に係る物質収容器のさらなる変形例を示す図であり、(b)は(a)におけるXB-XB断面を示す図である。
図11】本発明の4つ目の実施形態に係る物質収容器の変形例を示す図であり、(b)は(a)におけるXIB-XIB断面を示す図である。
図12】本発明の5つ目の実施形態に係る物質収容器のさらなる変形例を示す図であり、(b)は(a)におけるXIIB-XIIB断面を示す図であり、(c)は(b)のおけるXIIC矢視図である。
図13】本発明の6つ目の実施形態に係る物質収容器を示す図であり、(a)は断面図であり、(b)は(a)におけるXIIIB矢視図であり、(c)は(a)におけるXIIIC矢視図である。
図14】本発明の6つ目の実施形態に係る物質収容器の仕切り部材破損体を示す図であり、(b)は(a)におけるXIVB矢視図であり、(c)は(a)におけるXIVC矢視図である。
図15】本発明の7つ目の実施形態に係る物質収容器を示す図であり、(a)は断面図であり、(b)は(a)におけるXVB矢視図であり、(c)は(a)におけるXVC矢視図である。
図16】本発明の8つ目の実施形態に係る物質収容器を示す図であり、(a)は断面図であり、(b)は(a)におけるXVIB矢視図であり、(c)は(a)におけるXVIC矢視図である。
図17】本発明の8つ目の実施形態に係る物質収容器の仕切り部材破損体と閉空間構成体とを示す図であり、(a)は図16(a)におけるXVIIA部の断面図としていない拡大図であり、(b)は(a)におけるXVIIB-XVIIB断面を示す図であり、(c)は(a)におけるXVIIC矢視図である。
図18】本発明の9つ目の実施形態に係る物質収容器を示す図であり、(a)は断面図であり、(b)は(a)におけるXVIIIB矢視図であり、(c)は(a)におけるXVIIIC矢視図である。
図19】本発明の10番目の実施形態に係る物質収容器を示す図であり、(b)は(a)におけるXIXB-XIXB断面を示す図であり、(c)は(b)におけるXIXC-XIXC断面を示す図である。
図20】本発明の11番目の実施形態に係る物質収容器を示す図であり、(b)は(a)におけるXXB-XXB断面を示す図である。
図21】本発明の11番目の実施形態に係る物質収容器の閉空間構成体支持体を示す図であり、(b)は(a)におけるXXIB矢視図であり、(c)は(a)におけるXXIC-XXIC断面を示す図である。
図22】本発明の12番目の実施形態に係る物質収容器を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の実施形態に係る物質収容器1は、たとえば、部屋内の空気の除菌等のために部屋に設置されて使用されるものであり、図1で示すように、容器本体3と仕切り部材5とを備えて構成されている。
【0019】
容器本体3の内側には、容器本体3の外部と隔てられている内部空間7が形成されている。すなわち、容器本体3の所定の厚さの肉部によって、容器本体3の外部と容器本体3の内部空間7とが隔てられている。
【0020】
仕切り部材5は、容器本体3の内部に設けられており、仕切り部材5によって、容器本体3内が少なくとも第1の空間9と第2の空間11とに仕切られている。第1の空間9内には第1の物質(第1の薬剤)が入っており、第2の空間11内には第2の物質(第2の薬剤)が入っている。
【0021】
そして、重力以外の外力を加えることで(重力以外の外力を受けることで)、仕切り部材5が変形し、第1の空間9内に入っていた第1の物質と第2の空間11内に入っていた第2の物質とがお互いに混じり合い化学反応を起こすように構成されている。
【0022】
上記化学反応によってガス状の物質(気体になっている薬剤)が発生し、この発生した気体が、容器本体3の肉部を通って容器本体3の外部に出てくるように構成されている。すなわち、容器本体3内で発した気体によって容器本体3内のガス圧力が大気圧よりも僅か上昇し、少なくとも一部がシリコン樹脂やシリコンゴム等で構成されている容器本体3の肉部を通って、ガス状の物質が少しずつ(僅かな量ずつ)容器本体3の外部に出てくるようになっている。
【0023】
また、物質収容器1には、糸状部材13が設けられている。糸状部材13は、容器本体3を貫通しており、長手方向の一端部が仕切り部材5に接合されており、長手方向の他端部が容器本体3の外部に延伸している。
【0024】
そして、図2(a)で示すように、容器本体3の外部で延伸している糸状部材13を引っ張ることで(外力を加えることで)、仕切り部材5が変形し(仕切り部材5の一部が破損し;仕切り部材5の一部が壊され)、化学反応が起こりガス状の物質が発生するように構成されている。
【0025】
容器本体3を貫通している糸状部材13を容器本体3から抜き取ると、容器本体3の肉部に極めて小径の貫通孔(糸状部材が通っていた小径の貫通孔)27(図2(b)参照)が形成されるが、容器本体3(小径の貫通孔27が形成されている部位)が弾性体で構成されているので、小径の貫通孔27は塞がり、貫通孔27があたかも逆止弁として働き、容器本体3内のガス等物質は、小径の貫通孔27を通っては、容器本体3(物質収容器1)の外部に出てこないようになっている。
【0026】
なお、容器本体3内の一方の空間(第1の空間)9内には、紛状体や粒状体等の固体状の薬剤(第1の薬剤)が入っている。容器本体3内の他方の空間(第2の空間)11内には液体状の薬剤(第2の薬剤)が入っている。そして、仕切り部材5が壊れることで、たとえば、第2の空間11内の薬剤が第1の空間9内に入り、第1の薬剤と第2の薬剤が混じって化学反応を起こすことで気体が発生するようになっている。
【0027】
具体的には、第1の空間9内には、亜塩素ナトリウムを含む粒状の(固体の)薬剤が入っており、第2の空間11内には、クエン酸等を含む水溶液が入っている。そして、第2の空間11内に入っていたクエン酸が第1の空間9内に入って亜塩素ナトリウムと混じり化学反応を起こすことで、気体の二酸化塩素が発生する。二酸化塩素には殺菌作用があり、容器本体3の外部に、単位時間あたり極僅かな量が出てきて、物質収容器1が設置されている空間(部屋)内の消毒・消臭などがされる。
【0028】
なお、第1の空間9内に液体の薬剤が入っており、第2の空間11内に固体の薬剤が入っていてもよいし、第1の空間9内、第2の空間11内の両方に液体の薬剤が入っていてもよい。また、物質収容器1の外部に二酸化塩素に代えてもしくは加えて芳香剤等の他の気体の薬剤が出てくるようになっていてもよい。
【0029】
なお、上記説明では、化学反応によってガス状の物質が発生し、この発生した気体が、容器本体3の肉部を通って容器本体3の外部に出てくることになっているが、これに代えてもしくは加えて、化学反応に伴って発生する光(可視光)が容器本体3の肉部を通って容器本体3の外部に出てくるように構成されていてもよい。光が容器本体3の肉部を通って容器本体3の外部に出てくることについての詳細は後述するが、この場合、容器本体3は、化学反応に伴う発光現象による光のほぼすべてもしくは一部が透過する材料で構成されている。
【0030】
このように構成することで、物質収容器1を、気体発生器や消毒剤発生装置やガス状の消毒剤発生装置や発光装置として把握することができる。
【0031】
また、仕切り部材5によって容器本体3内が3つ以上の複数の空間に仕切られていてもよく、各空間のうちの少なくとも一部の複数の空間のそれぞれに(たとえば各空間の総てに)薬剤が入っていてもよい。この場合、各空間内に入っている各薬剤のうちの少なくとも一部の薬剤は、他の薬剤とは異なっているものとする。そして、外力を加えることで、各薬剤がお互いに混じり合って化学反応を起こすように構成されていてもよい。
【0032】
たとえば、容器本体3内が仕切り部材5によって3つ空間に仕切られており、3つの空間のうちの1つ目の空間内に第1の薬剤が入っており、3つの空間のうちの2つ目の空間内に第2の薬剤が入っており、3つの空間のうちの3つ目の空間内に第3の薬剤が入っていてもよい。そして、外力を加えることで、3つの薬剤がお互いに混じり合って化学反応を起こすように構成されていてもよい。
【0033】
また、容器本体3内が仕切り部材5によって3つ空間に仕切られており、3つの空間のうちの1つ目の空間内に第1の薬剤が入っており、3つの空間のうちの2つ目の空間内に第2の薬剤が入っており、3つの空間のうちの3つ目の空間内に空気が入っていてもよい。そして、外力を加えることで、第1の薬剤と第2の薬剤とが、たとえば第3の空間でお互いに混じり合って化学反応を起こすように構成されていてもよい。
【0034】
なお、仕切り部材5によって容器本体3内が3つ以上の複数の空間に仕切られていることについての詳細も後述する。
【0035】
ここで、物質収容器1について、図1図3を参照しつつさらに詳しく説明する。
【0036】
容器本体3は、円筒状の容器本体部15と、一方の開口部(下側の開口部)を塞いでいる下側蓋部17と、他方の開口部(上側の開口部)を塞いでいる上側蓋部19と、上側蓋部19を容器本体部15に固定するための上側蓋部固定体21とを備えて構成されている。
【0037】
容器本体部15と下側蓋部17と上側蓋部固定体21とは、たとえば、PET樹脂等の硬い合成樹脂で構成されており、上側蓋部19は弾性を備えたシリコンゴム等の材料で構成されている。
【0038】
下側蓋部17は、縁に背の低い円筒状のリブが形成されている円板状に形成されており、容器本体部15の下端で容器本体部15の円形状の下側の開口部を塞ぐようにして、たとえば接着剤によって容器本体部15に一体的に設けられている。なお、図1(c)で示すように、下側蓋部17を設けることなく、容器本体部15を有底の円筒状に形成してもよい。
【0039】
上側蓋部19は、縁に背の低い円筒状のリブが形成されている円板状に形成されており、さらに、上側蓋部19の中央には、小さい円筒状の凸部(容器本体3の内側に突出している凸部)23が設けられている。凸部23が設けられている箇所では、上側蓋部19の肉厚が厚くなっている。
【0040】
なお、化学反応で発生したガスは、上側蓋部19の凸部23が設けられているない薄肉部を通って、物質収容器1の外部に出てくるようになっている。
【0041】
また、上側蓋部19は、容器本体部15の上端で容器本体部15の円形状の下側の開口部を塞ぐようにして容器本体部15に設けられている。
【0042】
上側蓋部固定体21は、円環状に形成されており、容器本体部15の円形状の上端の近傍で容器本体部15に接し、たとえば接着剤によって容器本体部15に一体的に設けられている。上側蓋部19は、この縁が容器本体部15の上端と上側蓋部固定体21とによって挟み込まれていることで、容器本体部15に一体的に設けられている。
【0043】
仕切り部材5は、所定形状の平板状の素材(図3(a)参照)を適宜折り曲げ縁部を貼り合せる等して四面体状(図3(b)参照)に形成されている。仕切り部材5の内部には、四面体状の内部空間が形成されている。また、仕切り部材5の上端部には、切り欠き25が設けられており、糸状部材13は、仕切り部材5の上端から上方に延伸している。
【0044】
仕切り部材5の内部には、四面体状の仕切り部材5の内部空間である第1の空間9が形成されており、仕切り部材5の下面は、下側蓋部17に一体的に設けられている。容器本体3の内部空間7から仕切り部材5を除いた空間が、第2の空間11になっている。
【0045】
仕切り部材5から延出している糸状部材13は、上側蓋部19の凸部23を貫通して、物質収容器1の外部に延出している。
【0046】
そして、上記外力を加えることで(糸状部材13を上方に引っ張ることで)、仕切り部材5の少なくとも一部が破損し(図2で示すように仕切り部材5が切り欠き25のところで2つに分かれ)、第1の物質と第2の物質とがお互いに混じり合い化学反応を起こすように構成されている。
【0047】
次に、物質収容器1の動作を説明する。
【0048】
図1で示す物質収容器1について、糸状部材13を上方に引っ張ると、仕切り部材5が切り欠き25のところで切れる。これによって、仕切り部材5が2つの部位29、31に分かれる(図2(a)参照)。そして、第2の空間11内のクエン酸水溶液が、仕切り部材5内(第1の空間9内)の亜塩素ナトリウムのところに入り込み、化学反応がおこり二酸化塩素が発生する。この発生した二酸化塩素は、上側蓋部19の薄肉部を通って物質収容器1の外部にごく僅かな量ずつ出てくる。
【0049】
糸状部材13をさらに上方に引っ張ると、部位31が凸部23に当接して糸状部材13から外れ、部位31が落下して容器本体3内に残るとともに、糸状部材13が上側蓋部19から抜け出る(図2(b)参照)。
【0050】
物質収容器1によれば、外力を加えることで仕切り部材5が変形し(壊れ)、第1の物質と第2の物質とがお互いに混じり合い化学反応を起こすように構成されているので、運搬や設置や保管が容易であり、簡単な操作で化学反応を起こすことができる。
【0051】
また、物質収容器1によれば、化学反応によってガス状の物質が発生し、この発生したガス(気体)が、容器本体3の肉部を通って容器本体3の外部に出てくるように構成されているので、人体に悪影響を与えないような適宜の量のガス状の薬剤(消毒剤、消臭剤、芳香剤の少なくともいずれかの薬剤)を、物質収容器1の外部に供給することができる。
【0052】
また、物質収容器1によれば、容器本体3の外部で延伸している糸状部材13を引っ張ることで、仕切り部材5が変形し(たとえば仕切り部材5の一部が破損し)、ガス状の物質が発生するように構成されているので、2つの薬剤を混ぜるための操作を糸状部材13を見ることで容易に想像することができるとともに、糸状部材13を見ることで、2つの薬剤を混ぜる前の状態であるか2つの薬剤を混ぜた後の状態であるかを容易に知ることができる。
【0053】
また、物質収容器1によれば、外力を加えることで、仕切り部材5が破損し、第1の物質と第2の物質とが混ざり合うように構成されているので、第1の物質と第2の物質との混ざり合いによる化学反応を確実に起こすことができる。さらに、容器本体3の少なくとも一部が透明体もしくは半透明体で構成されており、物質収容器1の外部から仕切り部材5が破損しているか否かを肉眼でみることができるように構成することで、2つの薬剤を混ぜる前の状態であるか2つの薬剤を混ぜた後の状態であるかを容易に知ることができる。
【0054】
ところで、仕切り部材5の形状を適宜変更してもよい。たとえば、仕切り部材5が、所定形状の平板状の素材(図4(a)参照)を適宜折り曲げ縁部を貼り合せる等して矩形状に(図4(b)参照)に形成されていてもよい。仕切り部材5の端部には、切り欠き25が設けられており、糸状部材13は、切り欠き25のところから延伸している。
【0055】
また、仕切り部材5が、図5で示すように、球殻状に形成されていてもよい。球殻(球殻形状)とは、第1の直径の球(中実の立体)から、中心が第1の直径の球と一致している第2の直径(第1の直径より僅かに小さい直径)の球を除去した形状である。したがって、球殻の内側には、第2の直径の球で形成される空間(第1の空間9)が存在している。
【0056】
図5で示す仕切り部材5の一端部には、環状の切り欠き25が形成されており、この切り欠き25を境にして、仕切り部材5の一方の側が部位29になっており、仕切り部材5の他方の側が部位31になっている。糸状部材13は、部位31の中央から延伸している。そして、糸状部材13を引っ張ることで、切り欠き25のところで仕切り部材5が部位29と部位31とに分かれるようになっている。
【0057】
また、容器本体3の形状を適宜変更してもよい。たとえば、図6で示すように、容器本体3を、凸部23が設けられている球殻状に形成してもよい。
【0058】
さらに、上記説明では、糸状部材13を引っ張ることによって仕切り部材5を壊しているが、糸状部材13を用いないで、もしくは、糸状部材13以外の部材を用いて、仕切り部材5を変形させるようにしてもよい。
【0059】
たとえば、図7で示すように、糸状部材13を設けることなく仕切り部材5に切り欠き25を設け、物質収容器1に外力を加えたときに、仕切り部材5が切り欠き25のところで壊れ、第1の空間9内の第1の薬剤と第2の空間11内の第2の薬剤とが混ざって化学反応が起こるようにしてもよい。
【0060】
さらに説明すると、図7で示す物質収容器1の容器本体3は、容器本体部15と下側蓋部17と上側蓋部19とを備えて構成されている。容器本体部15と仕切り部材5とは、シリコン樹脂やシリコンゴム等で構成されており一体成形されている。下側蓋部17と上側蓋部19とは、PET樹脂等の硬い合成樹脂で構成されている。
【0061】
図7で示す容器本体部15は、球台殻状に形成されている。球台殻状とは、球殻を二つの平行な平面で切ったときに得られる3つの立体のうち、球欠でない形状の1つの立体(真ん中の立体)である。球台殻状の容器本体部15の下側には円形状の開口部33が形成されており、球台殻状の容器本体部15の上側には円形状の開口部35が形成されている。開口部33の直径と開口部35の直径とはお互いが等しくなっている。
【0062】
仕切り部材5は円板状に形成されており、容器本体部15の中央に位置している。また、仕切り部材5の厚さ方向が、円形状の開口部33の中心と円形状の開口部35の中心とをお互いに結ぶ中心軸の延伸方向と一致している。
【0063】
下側蓋部17は円板状に形成されており、容器本体部15の円形状の開口部33に嵌り込んでいる。これによって、容器本体部15の下側の部位と仕切り部材5と下側蓋部17とで第1の空間9が形成されている。
【0064】
上側蓋部19は下側蓋部17と同形状に形成されており、容器本体部15の円形状の開口部35に嵌り込んでいる。これによって、容器本体部15の上側の部位と仕切り部材5と上側蓋部19とで第2の空間11が形成されている。切り欠き25は、小さな円錐状に形成されており、仕切り部材5の中央部に設けられている。
【0065】
そして、物質収容器1(容器本体3)に外力を加えると、容器本体部15や仕切り部材5が変形し、仕切り部材5が切り欠き25のところで破れ、第1の空間9と第2の空間11とがお互いにつながるようになっている。
【0066】
なお、図7で示す態様では、図7(a)で示すように、平面視で点状に見える円錐状の切り欠き25が仕切り部材5の中央に1つだけ設けられているが、円錐状の切り欠き25を、複数散らして仕切り部材5に設けてもよい。
【0067】
また、図9(a)で示すように、平面視で切り欠き25を線状(たとえば放射状)に形成して仕切り部材5に設けてもよい。
【0068】
さらに説明すると、図9で示す物質収容器1では、容器本体3と仕切り部材5とがシリコン樹脂やシリコンゴム等で構成されている。容器本体3は、一対の半球殻状の部位37を組み合わせたことで球殻状に形成されている。仕切り部材5は、円板状に形成されている。そして、半球殻状の一対の部位37の間に仕切り部材5を挟み込むことで、容器本体3内に一対の半球状の空間(第1の空間9と第2の空間11)が形成されている。
【0069】
ところで、糸状部材13以外の部材で仕切り部材5を壊す態様として、図8(b)(c)や図10図12図21で示す態様ものを掲げることができる。
【0070】
図8(b)で示す物質収容器1は、仕切り部材5に切り欠きが設けられておらず、下側蓋部17、上側蓋部19のそれぞれに、仕切り部材破損部39が設けられている点が、図7で示す物質収容器1と異なり、その他の点は、図7で示す物質収容器1と同様に構成されている。
【0071】
すなわち、図8(b)で示す物質収容器1の容器本体部15は、球台殻状に形成されている。また、図8(b)に示す物質収容器1の仕切り部材5は、切り欠きの無い円板状に形成されている。
【0072】
下側蓋部17とは上側蓋部19は円板状に形成されており、容器本体部15の円形状の一対の開口部33、35のそれぞれに嵌り込んでいる。
【0073】
下側蓋部17には、先端部に円錐状の凹部41が形成されおり仕切り部材5に向かって起立している柱状(たとえば円柱状)の仕切り部材破損部39が設けられている。上側蓋部19には、先端部に円錐状の凸部43が形成されおり仕切り部材5に向かって起立している柱状(たとえば円柱状)の仕切り部材破損部39が設けられている。
【0074】
そして、物質収容器1(容器本体3)に外力を加えると、容器本体部15が変形し、部材破損部39の凹部41と部材破損部39の凸部43とによって、仕切り部材5の中央部が挟まれ、仕切り部材5の一部が破れて、第1の空間9と第2の空間11とがお互いにつながるようになっている。
【0075】
図8(c)に示す物質収容器1は、下側蓋部17の仕切り部材破損部39の先端部に、凹部41に代えて凸部43が設けられている点が、図8(b)で示す物質収容器1と異なり、その他の点は、図8(b)で示す物質収容器1と同様に構成されている。
【0076】
図10で示す物質収容器1は、切り欠きが設けられておらず、下側蓋部17、上側蓋部19のそれぞれに、仕切り部材破損部39が設けられている点が、図7で示す物質収容器1と異なり、その他の点は、図7で示す物質収容器1と同様に構成されている。
【0077】
すなわち、図10で示す物質収容器1の容器本体部15は、球台殻状に形成されている。また、図10で示す物質収容器1の仕切り部材5は、切り欠きの無い円板状に形成されている。
【0078】
下側蓋部17と上側蓋部19とは円板状に形成されており、容器本体部15の円形状の一対の開口部33、35のそれぞれに嵌り込んでいる。
【0079】
また、下側蓋部17には、上側に尖っている円錐状の仕切り部材破損部39が設けられており、上側蓋部19には、下側に尖っている円錐状の仕切り部材破損部39が設けられている。
【0080】
そして、物質収容器1(容器本体3)に外力を加えると、容器本体部15が変形し、仕切り部材破損部39で仕切り部材5が破られ、第1の空間9と第2の空間11とがお互いにつながるようになっている。
【0081】
図12で示す物質収容器1は、仕切り部材破損部39の形態が、図10で示すものとは異なり、その他の点は、図10で示す物質収容器1と同様に構成されている。
【0082】
図12で示す物質収容器1の下側蓋部17の仕切り部材破損部39は円筒状に形成されている。下側蓋部17の仕切り部材破損部39の肉部の先端は尖っている。また、図12で示す物質収容器1の上側蓋部19の仕切り部材破損部39は、円筒状の部位45と先が尖っている円柱状の部位47とを備えて構成されている。
【0083】
図12(b)で示すように、上下方向で円筒状の部位45の下端の位置と円柱状の部位47の下端の位置とはお互いが一致している。なお、上下方向で円筒状の部位45の下端の位置が円柱状の部位47の下端の位置より僅かに下側に位置していてもよいし、上下方向で円筒状の部位45の下端の位置が円柱状の部位47の下端の位置より僅かに上側に位置していてもよい。
【0084】
そして、物質収容器1(容器本体3)に外力を加えると、容器本体部15が変形し、仕切り部材破損部39で仕切り部材5が破られ、第1の空間9と第2の空間11とがお互いにつながるようになっている。なお、円筒状の部位45は、安全のために設けられている。すなわち、先が尖っている円柱状の部位47が容器本体3を誤って突き破ってしまうことを防止している。
【0085】
図13で示す物質収容器1の容器本体3は、容器本体部15と第1の蓋部49と第2の蓋部51と第3の蓋部53とを備えて構成されている。
【0086】
容器本体部15には、上端部54が円筒状になっておりボトル状に形成されている。円筒状の上端部54の外周には、オスネジが形成されている。
【0087】
第1の蓋部49は、第1の蓋部本体部55と内側円筒状部57と外側円筒状部59とを備えて構成されている。第1の蓋部本体部55は、上下方向で円の内径や円の外径が次第に変化している筒状に形成されている。
【0088】
さらに説明すると、第1の蓋部本体部55の下端には円形状の開口部が形成されている。また、下端から上側に向かうにしたがって、第1の蓋部本体部55の内径や外径が次第に増えているとともに、増える割合も次第に増えている(下側部位が形成されている)。
【0089】
第1の蓋部本体部55の内径や外径が最大になった後には、この最大になって箇所から上側に向かうにしたがって、第1の蓋部本体部55の内径や外径がほぼ一定の割合で次第に減っている(上側部位が形成されている)。第1の蓋部本体部55の上端には円形状の開口部が形成されているが、この蓋部本体部55の上端の円形状の開口部の径は、第1の蓋部本体部55の下端の円形状の開口部の径よりも大きくなっている。
【0090】
内側円筒状部57は、第1の蓋部本体部55と同軸で第1の蓋部本体部55から下側に突出している。内側円筒状部57の内周には、容器本体部15の上端部54のオスネジと螺合しているメスネジが形成されている。
【0091】
外側円筒状部59も、第1の蓋部本体部55と同軸で第1の蓋部本体部55から下側に突出している。外側円筒状部59の外径は、第1の蓋部本体部55の最大径と一致している。また、外側円筒状部59の外周には、オスネジが形成されている。上下方向で、内側円筒状部57の下端の位置と外側円筒状部59の下端の位置とはお互いが一致している。
【0092】
第2の蓋部51は、第2の蓋部本体部61と第2の蓋部上端部63とを備えて構成されている。第2の蓋部本体部61は、円筒状に形成されており、第2の蓋部本体部61の内周には、第1の蓋部本体部55の外側円筒状部59に形成されているオスネジに螺合しているメスネジが形成されている。
【0093】
第2の蓋部上端部63は、第2の蓋部本体部61の上端から上側に突出している。また、第2の蓋部上端部63は、第1の蓋部49の第1の蓋部本体部55の上側部位に沿った筒状になっている。すなわち、第2の蓋部上端部63は、この内径や外径が、下側から上側に向かうにしたがってほぼ一定の割合で次第に減っている。
【0094】
第3の蓋部53は、球冠状に形成されており、第3の蓋部53の下側の部位(所定幅の円環状の外周部位)が、第2の蓋部上端部63と第1の蓋部49の第1の蓋部本体部55の上側部位とによって挟み込まれていることで、第3の蓋部53が第1の蓋部49と第2の蓋部51とに一体的に設けられている。
【0095】
なお、第1の蓋部49は、容器本体部15に一体的に設けられており、第2の蓋部51は第1の蓋部49に一体的に設けられている。したがって容器本体部15と第1の蓋部49と第2の蓋部51と第3の蓋部53とは一体化している。
【0096】
仕切り部材5は、膜状に形成されており、第1の蓋部49の第1の蓋部本体部55の下側の開口部を塞いでいる。そして、仕切り部材5の下側に、容器本体部15と仕切り部材5とで囲まれている第1の空間9が形成されており、仕切り部材5の上側に、第1の蓋部49の第1の蓋部本体部55と第3の蓋部53と仕切り部材5とで囲まれている第2の空間11が形成されている。
【0097】
なお、容器本体部15と第1の蓋部49と第2の蓋部51とは、PET樹脂等の硬い合成樹脂で構成されており、第3の蓋部53は、弾性を備えたシリコンゴム等の材料で構成されている。
【0098】
仕切り部材破損体39は、第2の空間11内で第3の蓋部53に一体的に設けられている。仕切り部材破損体39の上端は、第3の蓋部53の中央部に設置されている。仕切り部材破損体39の下端部には、図14で示すように、「V」字状の切り欠きが形成されている。これにより、仕切り部材破損体39の下端は尖っている。仕切り部材破損体39は、PET樹脂等の硬い合成樹脂で構成されている。
【0099】
そして、第3の蓋部53を下方に押すと、第3の蓋部53が変形し、仕切り部材破損体39で仕切り部材5が破られ、第1の空間9と第2の空間11とがお互いにつながるようになっている。
【0100】
図15で示す物質収容器1の容器本体3は、容器本体部15と第1の蓋部49と第2の蓋部51とを備えて構成されている。
【0101】
容器本体部15は、第1の容器本体部位65と第2の容器本体部位67と第3の容器本体部位69と第4の容器本体部位71とを備えて構成されている。
【0102】
第1の容器本体部位65は、球欠殻状に形成されている。球欠殻状とは、球殻を一つの平行な平面で切ったときに得られる2つの立体のうちの一方の立体(たとえば大きいほうの立体)である。第2の容器本体部位67は、第1の容器本体部位65よりも径が僅かに小さい球台殻状に形成されており、第1の容器本体部位65の下端から下側に突出している。
【0103】
第3の容器本体部位69は、中央に円形状の貫通孔が形成されている円板状に形成されており、第2の容器本体部位67の下端の円形状の開口部を塞ぐようにして第2の容器本体部位67に設けられている。第4の容器本体部位71は下端に鍔部が形成されている円筒状に形成されており、第3の容器本体部位69の中央の円形状の貫通孔の縁から下側に突出している。
【0104】
第1の蓋部49は、第1の第1蓋部位73と第2の第1蓋部位75と第3の第1蓋部位77とを備えて構成されている。
【0105】
第1の第1蓋部位73は、第1の容器本体部位65と径が等しい球台殻状に形成されており、第2の第1蓋部位75は、中央に円形状の貫通孔が形成されている円板状に形成されており、第1の第1蓋部位73の下端の円形状の開口部を塞ぐようにして第1の第1蓋部位73に設けられている。
【0106】
第3の第1蓋部位77は、円筒状に形成されており、第2の第1蓋部位75の中央の円形状の貫通孔の縁から下側に突出している。また、第3の第1蓋部位77の外周にはオスネジが形成されている。
【0107】
第2の蓋部51は、第1の第2蓋部位79と第2の第2蓋部位81とを備えて構成されている。第1の第2蓋部位79は、第1の容器本体部位65と径が等しい球欠殻状に形成されており、第2の第2蓋部位81は円筒状に形成されており、第1の第2蓋部位79から上側に突出している。
【0108】
第2の第2蓋部位81の内周には、第3の第1蓋部位77の外周に形成されているオスネジと螺合しているメスネジが設けられている。
【0109】
容器本体部15に第1の蓋部49と第2の蓋部51とが設置されて形成されている状態では、容器本体部15の第4の容器本体部位71の下端の鍔部が、第1の蓋部49と第2の蓋部51とによって挟み込まれていることで、容器本体部15と第1の蓋部49と第2の蓋部51とが一体化しており、また、容器本体3が球形状になっている。
【0110】
仕切り部材5は、容器本体3内に位置し第3の蓋部53から上側に突出している円筒状の部位83と、円筒状の部位83上端の円形状の開口部を塞いでいる膜状の部材85とで構成されている。そして、第1の第2の蓋部位79と円筒状の部位83と膜状の部材85とで囲まれた空間が第1の空間9になっており、容器本体3の空間から第1の空間9を除いた部位が第2の空間11になっている。
【0111】
仕切り部材破損体39は、図14で示す仕切り部材破損体39と同様に構成されており、容器本体3(第2の空間11)内で、容器本体部15に一体的に設けられており、容器本体部15から下側に突出している。
【0112】
そして、容器本体部15を下方に押すと、容器本体部15が変形し、仕切り部材破損体39で仕切り部材5が破られ、第1の空間9と第2の空間11とがお互いにつながるようになっている。
【0113】
なお、図15で示す物質収容器1では、容器本体部15は弾性を備えたシリコンゴム等の材料で構成されており、第1の蓋部49と第2の蓋部51と仕切り部材破損体39とはPET樹脂等の硬い合成樹脂で構成されている。
【0114】
ところで、図8(a)や図11で示す物質収容器1は、切り欠きが設けられておらず、代わりに仕切り部材5に多数の小孔87が設けられている点が、図7で示す物質収容器1と異なり、その他の点は、図7で示す物質収容器1と同様に構成されている。
【0115】
すなわち、図8(a)や図11で示す物質収容器1の仕切り部材5には、重力以外の外力を受けていないときには閉じている複数の(多数の)小孔87が設けられている。そして、外力を加えることで、仕切り部材5が変形(たとえば弾性変形)して小孔87が通じ、第1の空間9と第2の空間11とがお互いに通じ、第1の物質と第2の物質とがお互いに混じり合い記化学反応を起こすように構成されている。
【0116】
なお、外力を加えていない状態を示す図8(a)、図11(b)では、説明の便宜のために、小孔87が第1の空間9と第2の空間11と通じているように描いているが、実際には、小孔87は閉じており、第1の空間9と第2の空間11とは仕切り部材5によって仕切られている。
【0117】
図8(a)や図11で示す物質収容器1によれば、外力を加えることで仕切り部材5が変形して小孔87が通じ、第1の物質と第2の物質とが化学反応を起こすように構成されているので、外力を除去すれば容器本体3や仕切り部材5が復元する。これにより、容器本体3や仕切り部材5を、たとえば洗浄だけすることで繰り返し使用することができる。
【0118】
図16で示す物質収容器1は、仕切り部材5の形態が、図13で示す物質収容器1とは異なっており、その他の点は、図13で示す物質収容器1と同様に構成されている。
【0119】
すなわち、図16で示す物質収容器1の仕切り部材5は、容器本体3とは別体である1つの閉空間構成体89で構成されている。
【0120】
1つの閉空間構成体89が容器本体3内に入っていることで、閉空間構成体89内に第1の空間9が形成されており、容器本体3の内部であって閉空間構成体89の外部に第2の空間11が形成されている。
【0121】
そして、外力を加えることで、閉空間構成体89の少なくとも一部が破損し、第1の物質と第2の物質とがお互いに混じり合い化学反応を起こすように構成されている。
【0122】
さらに説明すると、閉空間構成体89は、両端の円形状の開口部が円板状の部位で塞がれている円筒状(両端有底円筒状;カプセル状)に形成されている。また、閉空間構成体89は、図17で示すように、仕切り部材破損体39下端の「V」字状の切り欠きに挟み込まれている。
【0123】
そして、第3の蓋部53の中央部が下側に押されることで、閉空間構成体89の長手方向の両端部が第1の蓋部49にも当接し、閉空間構成体89が壊れるようになっている。なお、仕切り部材破損体39下端の「V」字状の切り欠きに挟み込まれている閉空間構成体89は、仕切り部材破損体39に容易に着脱できるようになっている。
【0124】
図16で示す物質収容器1によれば、容器本体3とは別体である1つの閉空間構成体89が容器本体3内に入っていることで、閉空間構成体89内に第1の空間9が形成されており、容器本体3の内部であって閉空間構成体89の外部に第2の空間11が形成されているので、容器本体3内に第1の空間9と第2に空間11とを容易に形成することができる。
【0125】
さらに、化学反応を起こした後、閉空間構成体89は交換しなければならないが、容器本体3は繰り返し使用することができる。
【0126】
また、物質収容器1を、図18図20で示すように形成してもよい。
【0127】
すなわち、仕切り部材5を、容器本体3とは別体である少なくとも2つの閉空間構成体89(89A、89B)で構成してもよい。
【0128】
すなわち、2つの閉空間構成体89A、89Bが容器本体3内に入っていることで、各閉空間構成体89A、89Bそれぞれの内部に第1の空間9と第2の空間11とが形成されており、容器本体3の内部であって各閉空間構成体89A、89Bの外部に第3の空間91が形成されていてもよい。
【0129】
そして、外力を加えることで、各閉空間構成体89A、89Bそれぞれの少なくとも一部が破損し、第1の物質と第2の物質とが第3の空間91内でお互いに混じり合い化学反応を起こすように構成されていてもよい。
【0130】
図18を参照してさらに説明する。図18で示す物質収容器1は球状に形成されており、図18で示す物質収容器1の容器本体3は、大きい球欠殻状の容器本体部15と下側蓋部17とを備えて構成されている。
【0131】
閉空間構成体89Aは、下端が下側蓋部17で塞がれ下側蓋部17から上側に突出している円筒状の部位と、この円筒状の部位の上端の開口部を塞いでいる膜状の部材とで構成されている。第1の空間9は、閉空間構成体89A内に形成されている。
【0132】
閉空間構成体89Bは、上端が容器本体部15の上端部で塞がれ容器本体部15の中央部から下側に突出しており内径が閉空間構成体89Aの円筒状の部位の外径よりも大きい円筒状の部位と、この円筒状の部位の下端の開口部を塞いでいる膜状の部材とで構成されている。第2の空間11は、閉空間構成体89B内に形成されている。
【0133】
また、閉空間構成体89Bの内側(第2の空間11内)には、下端部が斜めに切れており下端が尖っている円筒状の部位(外径が閉空間構成体89Aの円筒状の部位の内径よりも小さい円筒状の部位)が形成されている。この円筒状の部位が仕切り部材破損部39を形成している。なお、上記各円筒状部位は同軸上に配置されている。
【0134】
そして、上下方向に力を加えることで、仕切り部材破損部39が各膜状の部材を破り、第1の空間9と第2の空間11と第3の空間91とがお互いにつながるようになっている。
【0135】
なお、容器本体部15と第1の蓋部17と第2の蓋部19とは、弾性を備えたシリコンゴム等の材料で構成されており、閉空間構成体89はPET樹脂等の硬い合成樹脂で構成されている。なお、蓋部17、19が、PET樹脂等の硬い合成樹脂で構成されていてもよい。
【0136】
図19で示す物質収容器1は球状に形成されており、図19で示す物質収容器1の容器本体3は、2つの半球殻状部位で構成されている。
【0137】
一方の閉空間構成体89Aは、閉空間構成体本体部95と膜状部97とを備えて構成されている。閉空間構成体本体部95は、開口部に鍔部93が設けられている円錐台の枡状に形成されている。膜状部97は、閉空間構成体本体部95の開口部を塞いでいる。第1の空間9は、円錐台状になっており閉空間構成体89A内に形成されている。他方の閉空間構成体89Bも閉空間構成体89Aと同様に構成されており、第2の空間11は、閉空間構成体89B内に形成されている。
【0138】
閉空間構成体89Aは、この鍔部93が、容器本体部15の下端部に一体的に設置されていることで(容器本体3に一体で設けられ容器本体3の下部で容器本体3の内側に突出している凸部90で挟み込まれていることで)、容器本体部15と一体化している。また、閉空間構成体89Bは、閉空間構成体89Aと同様に、鍔部93が、容器本体部15の上端部に一体的に設置されていることで、容器本体部15と一体化している。
【0139】
また、閉空間構成体89Aと閉空間構成体89Bとは、中立面(物質収容器1の中心を含み上下方向に対して直交している平面)に対して対称になるように、容器本体3内に配置されており、閉空間構成体89Aの上端と閉空間構成体89Bの下端とは、たとえば、お互いが接している。
【0140】
下側蓋部17の中央には、仕切り部材破損部39を構成している突起99が設けられており、上側蓋部19の中央にも、3仕切り部材破損部39を構成している突起99が設けられている。
【0141】
そして、上下方向に力を加えることで、各仕切り部材破損部39のそれぞれが各膜状部97のそれぞれを破り、第1の空間9と第2の空間11と第3の空間91とがお互いにつながるようになっている。
【0142】
なお、容器本体部15は、弾性を備えたシリコンゴム等の材料で構成されており、下側蓋部17や上側蓋部19や閉空間構成体89は、PET樹脂等の硬い合成樹脂で構成されている。
【0143】
図18図19で示す物質収容器1によれば、容器本体3とは別体である2つの閉空間構成体89(89A、89B)が容器本体3内に入っていることで、各閉空間構成体89それぞれの内部に第1の空間9と第2の空間11とが形成されており、容器本体3の内部であって各閉空間構成体89の外部に第3の空間91が形成されているので、容器本体3内に第1の空間9と第2の空間11と第3の空間91とを容易に形成することができる。さらに、閉空間構成体89の数を増やすことで、容器本体3内に4つ以上の複数の空間を容易に形成することができる。
【0144】
なお、図18図19で示す物質収容器1では、第1の薬剤と第2の薬剤との化学反応でたとえば発光現象が生じるようになっている。さらに、図19で示す物質収容器1では、容器本体3の内部に多数の突起101が設けられている。各突起101は、お互いが隣接するようにして、容器本体3の内面のほぼ全面に設けられている。これによって、第1の薬剤や第2の薬剤や第1の薬剤と第2の薬剤との化合物が、容器本体3の内面のところにとどまりやすくなり、物質収容器1の外部から見たときに、発光現象をより強く認識することができる。
【0145】
図20で示す物質収容器1の容器本体3は、球殻状に形成されており、図20で示す物質収容器1の仕切り部材5は、2つの閉空間構成体89(89A、89B)で構成されている。閉空間構成体89は図19で示す閉空間構成体89と同様に形成されている。ただし、図20で示す閉空間構成体89Aは、図19で示す閉空間構成体89Aとこの姿勢が上下逆になっており、図20で示す閉空間構成体89Bも、図19で示す閉空間構成体89Bとこの姿勢が上下逆になっている。
【0146】
また、図20で示す閉空間構成体89Aの下端は、容器本体3に接しており、図20で示す閉空間構成体89Bの上端は、容器本体3に接している。
【0147】
また、2つの閉空間構成体89(89A、89B)は、容器本体3と2つの閉空間構成体89の間に設けられている閉空間構成体支持体103とで支持されている。
【0148】
閉空間構成体支持体103には、2つの閉空間構成体89のそれぞれに係合して2つの閉空間構成体89を一体的に保持している一対の保持部105と、刃部107(仕切り部材破損部39)と弾性部109とが設けられている(図21も併せて参照)。
【0149】
刃部107は、2つの閉空間構成体89をお互いに近づけるための重力以外の外力を加えたときに(上下方向で閉空間構成体89Aと閉空間構成体89Bとをお互いに近づけたときに)、2つの閉空間構成体89のそれぞれの一部(膜状部97)を壊すように構成されている。
【0150】
弾性部109は、2つの閉空間構成体89をお互いに近づけるための重力以外の外力を加えたときに、反発力(弾性変形し2つの閉空間構成体89をお互いに離す方向の力)を発揮するように構成されている。
【0151】
そして、上下方向に力を加えることで、弾性部109が弾性変形し、刃部107が閉空間構成体89Aの膜状部97を破り、別の刃部107が閉空間構成体89Bの膜状部97を破り、第1の空間9と第2の空間11と第3の空間91とがお互いにつながるようになっている。
【0152】
なお、図20で示す物質収容器1では、容器本体3が、弾性を備えたシリコンゴム等の材料で構成されており、閉空間構成体89や閉空間構成体支持体103が、PET樹脂等の硬い合成樹脂で構成されている。なお、閉空間構成体支持体103が金属で構成されていてもよい。
【0153】
図20で示す物質収容器1によれば、重力以外の外力を加えたときに閉空間構成体支持体103の刃部107によって2つの閉空間構成体89を確実に壊して化学反応を起こさせることができる。また、重力以外の外力を除去したときに弾性部109が復元するので、2つの閉空間構成体89が密着したままになることがなくなりお互いが離れ、2つの閉空間構成体89に入っていた薬剤が、2つの閉空間構成体89の外に確実に出てきて化学反応を起こす。
【0154】
ところで、図22で示す物質収容器1のように、第1の薬剤、第2の薬剤のうちの少なくともいずれかの薬剤を、容器本体3の肉部を貫通している注射針111を用い、第1の空間9、第2の空間11の少なくともいずれかの空間に供給するようにしてもよい。
【0155】
そして、注射針111を容器本体3の肉部から抜き去ったときに容器本体3の肉部に形成される小孔113が、容器本体3の肉部の弾性によってふさがるように構成されていてもよい。なお、容器本体3には、凸部117(凸部23)が設けられており、これによって、注射針111を容器本体3の肉部から抜き去ったときに小孔113がより確実に塞がるようになっている。
【0156】
さらに、注射針111を刺したときに、ついでに、仕切り部材5に小孔115を形成してもよい。この貫通孔115は、重力以外の外力が加わっていない状態では仕切り部材5の肉部の弾性によってふさがるように構成されている。そして、外力を加えたときに通じて、第1の空間9と第2の空間11とがお互いつながるようになっている。
【0157】
また、図22では、第2の空間11内にのみ、注射針111で薬剤を供給するようになっているが、第1の空間9内にも、注射針111で薬剤を供給するようにしてもよい。
【0158】
図22で示す物質収容器1によれば、第1の薬剤、第2の薬剤のうちの少なくともいずれかの薬剤が、容器本体3の肉部を貫通している注射針111を用い、第1の空間9、第2の空間11の少なくともいずれかの空間に供給されたものであり、注射針111を容器本体3の肉部から抜き去ったときに、容器本体3の肉部に形成される小孔113がふさがるように構成されているので、容器本体3や仕切り部材5の構成を複雑にすることなく、空間9や空間11内に薬剤を入れることができる。
【符号の説明】
【0159】
1 物質収容器
3 容器本体
5 仕切り部材
9 第1の空間
11 第2の空間
13 糸状部材
87 小孔
89 閉空間構成体
91 第3の空間
103 閉空間構成体支持体
107 刃部
109 弾性部
111 注射針
113 孔
図1
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