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特許7273704コントローラ装置、モバイル装置、情報処理システム、保護装置、方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-02
(45)【発行日】2023-05-15
(54)【発明の名称】コントローラ装置、モバイル装置、情報処理システム、保護装置、方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20230508BHJP
   A47G 33/02 20060101ALI20230508BHJP
   A61G 17/08 20060101ALN20230508BHJP
【FI】
G06Q50/10
A47G33/02 D
A61G17/08 Z
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2019226649
(22)【出願日】2019-12-16
(65)【公開番号】P2021058564
(43)【公開日】2021-04-15
【審査請求日】2021-03-30
(31)【優先権主張番号】P 2019120701
(32)【優先日】2019-06-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2019185347
(32)【優先日】2019-10-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】519236136
【氏名又は名称】平野 初子
(74)【代理人】
【識別番号】100145838
【弁理士】
【氏名又は名称】畑添 隆人
(74)【代理人】
【識別番号】100103137
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 滋
(72)【発明者】
【氏名】平野 康志
【審査官】青柳 光代
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-119681(JP,A)
【文献】登録実用新案第3206047(JP,U)
【文献】特開2019-084151(JP,A)
【文献】特開2018-081656(JP,A)
【文献】登録実用新案第3153799(JP,U)
【文献】特開2015-176058(JP,A)
【文献】特開2001-299565(JP,A)
【文献】特開2004-046294(JP,A)
【文献】登録実用新案第3166135(JP,U)
【文献】特開2014-104232(JP,A)
【文献】特開2016-097147(JP,A)
【文献】登録実用新案第3199239(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
A47G 33/02
A61G 17/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
故人を供養するための参拝の対象となる寺社若しくは墓又は前記故人に係るデータを含む参拝情報を、該参拝情報を管理する参拝情報配信サーバからネットワーク経由で取得し、ユーザが前記寺社又は墓を訪れることなくオンライン参拝するために該参拝情報をユーザに対して出力させるオンライン参拝システムを操作するための、前記ユーザに携帯されるリモートコントローラ装置であって、
前記オンライン参拝システムに対して、前記参拝情報配信サーバへの指示操作を行うための物理ボタン又は仮想ボタンを有する操作部と、
前記故人の遺骨又は遺灰を収納する収納部と、
を備えるリモートコントローラ装置。
【請求項2】
故人を供養するための参拝の対象となる寺社若しくは墓又は前記故人に係るデータを含む参拝情報を、該参拝情報を管理する参拝情報配信サーバからネットワーク経由で取得し、ユーザが前記寺社又は墓を訪れることなくオンライン参拝するために該参拝情報をユーザに対して出力させるオンライン参拝システムを操作するための、前記ユーザに携帯されるリモートコントローラ装置であって、
前記オンライン参拝システムに対して、前記参拝情報配信サーバへの指示操作を行うための物理ボタン又は仮想ボタンを有する操作部と、
本尊及び/又は位牌が設置される仏壇部と、
を備えるリモートコントローラ装置。
【請求項3】
前記仏壇部に設置される位牌は、所定の規格のスロットに差し込み可能な形状を有し、
前記仏壇部は、前記位牌を差し込むことによって設置可能な複数のスロットを有する、
請求項2に記載のリモートコントローラ装置。
【請求項4】
故人を供養するための参拝の対象となる寺社若しくは墓又は前記故人に係るデータを含む参拝情報を、該参拝情報を管理する参拝情報配信サーバからネットワーク経由で取得し、ユーザが前記寺社又は墓を訪れることなくオンライン参拝するために該参拝情報をユーザに対して出力させるオンライン参拝システムを操作するための、前記ユーザに携帯されるリモートコントローラ装置であって、
前記オンライン参拝システムに対して、前記参拝情報配信サーバへの指示操作を行うための物理ボタン又は仮想ボタンを有する操作部と、
内蔵ディスプレイと、
前記内蔵ディスプレイに、本尊及び/又は位牌を含む仮想的な仏壇を表示させる仏壇表示手段と、
を備えるリモートコントローラ装置。
【請求項5】
故人を供養するための参拝の対象となる寺社若しくは墓又は前記故人に係るデータを含む参拝情報を、該参拝情報を管理する参拝情報配信サーバからネットワーク経由で取得し、ユーザが前記寺社又は墓を訪れることなくオンライン参拝するために該参拝情報をユーザに対して出力させるオンライン参拝システムを操作するためのコントローラ装置であって、
前記オンライン参拝システムに対して、前記参拝情報配信サーバへの指示操作を行うための物理ボタン又は仮想ボタンを含む操作部を有し、前記ユーザに携帯されるリモートコントローラ部と、
戒名が表示される戒名表示部、及び前記リモートコントローラ部を載置可能な載置部を有する台座部と、
を備えるリモートコントローラ装置。
【請求項6】
前記戒名表示部は、前記台座部を正面から視認するユーザが視認可能な位置に前記戒名を表示し、
前記載置部は、ユーザが前記台座部を正面から視認した場合に、該載置部に載置されたリモートコントローラ部が前記戒名表示部によって隠れるような位置に設けられる、
請求項5に記載のリモートコントローラ装置。
【請求項7】
故人を供養するための参拝の対象となる寺社若しくは墓又は前記故人に係るデータを含む参拝情報を、該参拝情報を管理する参拝情報配信サーバからネットワーク経由で取得し、ユーザが前記寺社又は墓を訪れることなくオンライン参拝するために該参拝情報をユーザに対して出力させるオンライン参拝システムを操作するためのコントローラ装置であって、
前記オンライン参拝システムに対して、前記参拝情報配信サーバへの指示操作を行うための物理ボタン又は仮想ボタンを含む操作部及び内蔵ディスプレイを有し、前記ユーザに携帯されるリモートコントローラ部と、
前記リモートコントローラ部を載置可能な載置部を有する台座部と、を備え、
少なくとも前記リモートコントローラ部が前記台座部に載置された状態で、前記内蔵ディスプレイに戒名を表示する、
リモートコントローラ装置。
【請求項8】
故人を供養するための参拝の対象となる寺社若しくは墓又は前記故人に係るデータを含む参拝情報を、該参拝情報を管理する参拝情報配信サーバからネットワーク経由で取得し、ユーザが前記寺社又は墓を訪れることなくオンライン参拝するために該参拝情報をユーザに対して出力させるオンライン参拝システムを操作するための、前記ユーザに携帯されるリモートコントローラ装置であって、
前記オンライン参拝システムに対して、前記参拝情報配信サーバへの指示操作を行うための物理ボタン又は仮想ボタンを有する操作部と、
前記参拝情報には少なくとも前記オンライン参拝の際に前記ユーザに対して出力される読経の音声データが含まれ、該音声データに基づく音声をユーザに対して出力する出力手段と、
を備えるリモートコントローラ装置。
【請求項9】
前記操作部において行われた前記参拝情報配信サーバへの指示操作に応じて前記参拝情報を配信する該参拝情報配信サーバにログインするためのログイン情報を保持するログイン情報保持手段と、
前記ログイン情報を用いて前記参拝情報配信サーバにログインするログイン手段と、
前記操作部を介して、前記参拝情報配信サーバへのログイン指示操作を受け付ける操作受付手段と、
ログインした前記参拝情報配信サーバから、前記参拝情報を、該参拝情報を管理する参拝情報配信サーバからネットワーク経由で取得する情報取得手段と、
を更に備える、請求項1から8の何れか一項に記載のリモートコントローラ装置。
【請求項10】
前記参拝情報を、接続された外部ディスプレイに出力する出力手段を更に備える、
請求項1から9の何れか一項に記載のリモートコントローラ装置。
【請求項11】
故人を供養するための参拝の対象となる寺社若しくは墓又は前記故人に係るデータを含む参拝情報を、該参拝情報を管理する参拝情報配信サーバからネットワーク経由で取得し、ユーザが前記寺社又は墓を訪れることなくオンライン参拝するために該参拝情報をユーザに対して出力させるオンライン参拝システムを操作するための、前記ユーザに携帯されるモバイル装置であって、
前記オンライン参拝システムに対して、前記参拝情報配信サーバへの指示操作を行うための物理ボタン又は仮想ボタンを有する操作部と、
前記故人の遺骨又は遺灰を収納する収納部と、
を備えるモバイル装置。
【請求項12】
故人を供養するための参拝の対象となる寺社若しくは墓又は前記故人に係るデータを含む参拝情報を、該参拝情報を管理する参拝情報配信サーバからネットワーク経由で取得し、ユーザが前記寺社又は墓を訪れることなくオンライン参拝するために該参拝情報をユーザに対して出力させるオンライン参拝システムを操作するための、前記ユーザに携帯されるモバイル装置であって、
前記オンライン参拝システムに対して、前記参拝情報配信サーバへの指示操作を行うための物理ボタン又は仮想ボタンを有する操作部と、
本尊及び/又は位牌を収納する収納部と、
を備えるモバイル装置。
【請求項13】
故人を供養するための参拝の対象となる寺社若しくは墓又は前記故人に係るデータを含む参拝情報を、該参拝情報を管理する参拝情報配信サーバからネットワーク経由で取得し、ユーザが前記寺社又は墓を訪れることなくオンライン参拝するために該参拝情報をユーザに対して出力させるオンライン参拝システムを操作するための、前記ユーザに携帯されるモバイル装置であって、
前記オンライン参拝システムに対して、前記参拝情報配信サーバへの指示操作を行うための物理ボタン又は仮想ボタンを有する操作部と、
前記故人の遺骨又は遺灰を収納するとともに、本尊及び/又は位牌を収納する収納部と、
を備えるモバイル装置。
【請求項14】
情報処理装置を衝撃又は傷から保護するための保護装置であって、
前記情報処理装置の少なくとも一部を覆う保護部材と、
前記情報処理装置を固定する固定部と、
故人の遺骨又は遺灰を収納する収納部と、
を備える保護装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、故人を供養するための参拝情報をネットワーク経由で取得し、当該参拝情報をユーザに対して出力させるための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、寺社の参拝又は墓参を在宅のまま通信網を介して可能とするための技術や、そのための端末装置が種々提案されている(特許文献1から8を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開平11-112971号公報
【文献】特開2001-325380号公報
【文献】特開2002-063266号公報
【文献】特開2002-149858号公報
【文献】特開2002-175375号公報
【文献】特開2006-293953号公報
【文献】特開2008-097059号公報
【文献】実用新案登録第3166054号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来、寺社の参拝又は墓参を在宅のまま通信網を介して可能とするための技術や、そのための端末装置が種々提案されている。しかし、従来提案されている装置は、電子機器やデジタル機器に不慣れなユーザにとって、管理方法や操作方法が理解し辛く、煩雑なものであった。
【0005】
本開示は、上記した問題に鑑み、電子機器やデジタル機器に不慣れなユーザにも扱い易い装置の操作によって、オンラインで参拝又は墓参可能とすることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一例は、故人を供養するための参拝情報をネットワーク経由で取得し、該参拝情報をユーザに対して出力させるシステムのための操作部と、前記故人の遺骨又は遺灰を収納する収納部と、を備えるコントローラ装置である。
【0007】
また、本開示の他の一例は、故人を供養するための参拝情報をネットワーク経由で取得し、該参拝情報をユーザに対して出力させるシステムのための操作部と、前記故人の遺骨又は遺灰を収納する収納部と、を備えるモバイル装置である。
【0008】
また、本開示のさらに他の一例は、故人を供養するための参拝情報を配信するサービスにログインするためのログイン情報を保持するログイン情報保持手段と、前記サービスへのログイン指示操作を受け付ける操作受付手段と、前記ログイン指示操作を受けて、前記ログイン情報を用いて前記サービスにログインするログイン手段と、ログインした前記サービスから、前記参拝情報をネットワーク経由で取得する情報取得手段と、取得された前記参拝情報をユーザに対して出力する出力手段と、を備える情報処理システムである。
【0009】
本開示は、情報処理装置、システム、コンピュータによって実行される方法またはコンピュータに実行させるプログラムとして把握することが可能である。また、本開示は、そのようなプログラムをコンピュータその他の装置、機械等が読み取り可能な記録媒体に記録したものとしても把握できる。ここで、コンピュータ等が読み取り可能な記録媒体とは、データやプログラム等の情報を電気的、磁気的、光学的、機械的または化学的作用によって蓄積し、コンピュータ等から読み取ることができる記録媒体をいう。
【発明の効果】
【0010】
本開示に係る技術によれば、電子機器やデジタル機器に不慣れなユーザにも扱い易い装置の操作によって、オンラインで参拝又は墓参が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】第一の実施形態に係るシステムの構成を示す概略図である。
図2】第一の実施形態に係るコントローラ装置のリモコン部の、使用状態における外観構成を示す図である。
図3】第一の実施形態に係るコントローラ装置の台座部の外観構成を示す正面図である。
図4】第一の実施形態に係るコントローラ装置の、収納状態における外観構成を示す背面図である。
図5】第一の実施形態に係るコントローラ装置の、収納状態における外観構成を示す側面図である。
図6】第一の実施形態に係る仏壇部に板状の本尊及び位牌を設置するための構造を示す平面図である。
図7】第一の実施形態に係る遺骨/遺灰ケースの概要を示す図である。
図8】第一の実施形態に係るシステムの機能構成の概略を示す図である。
図9】第二の実施形態に係るコントローラ装置のリモコン部の、使用状態における外観構成を示す図である。
図10】第二の実施形態に係るコントローラ装置の、収納状態における外観構成を示す正面図である。
図11】第二の実施形態に係るコントローラ装置の、収納状態における外観構成を示す側面図である。
図12】第二の本実施形態に係るシステムの機能構成の概略を示す図である。
図13】第三の実施形態及びその変形例に係るモバイル装置の、分解斜視図である。
図14】情報処理装置及び情報処理装置を保護する保護装置を示す図である。
図15】情報処理装置及び情報処理装置を保護する保護装置を示す図である。
図16】実施形態に係る収納ボックスの内箱の構造を示す三面図である。
図17】実施形態に係る収納ボックスの外箱の構造を示す三面図である。
図18】外箱に設けられる蓋の例1を示す図である。
図19】外箱に設けられる蓋の例2を示す図である。
図20】内箱のバリエーションを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本開示に係るコントローラ装置、モバイル装置、情報処理システム、方法及びプログラムの実施の形態を、図面に基づいて説明する。但し、以下に説明する実施の形態は、実施形態を例示するものであって、本開示に係るコントローラ装置、情報処理システム、方法及びプログラムを以下に説明する具体的構成に限定するものではない。実施にあたっては、実施の態様に応じた具体的構成が適宜採用され、また、種々の改良や変形が行われてよい。
【0013】
本実施形態では、本開示に係るコントローラ装置、モバイル装置、情報処理システム、方法及びプログラムを、寺社の参拝又は墓参を在宅のままインターネットを介して可能とするためのオンライン参拝システムにおいて実施した場合の実施の形態について説明する。但し、本開示に係るコントローラ装置、モバイル装置、情報処理システム、方法及びプログラムは、故人を供養するための参拝情報をネットワーク経由で取得し、当該参拝情報をユーザに対して出力させるための技術について広く用いることが可能であり、本開示の適用対象は、本実施形態において示した例に限定されない。
【0014】
[第一の実施形態]
<システムの構成>
図1は、本実施形態に係るシステムの構成を示す概略図である。本実施形態に係るシステムは、故人を供養するための参拝情報をネットワーク経由で取得し、当該参拝情報をユーザに対して出力させるシステムであり、インターネットや広域ネットワーク等のネットワークを介して接続された参拝情報配信サーバ1およびコントローラ装置3aを備える。
【0015】
参拝情報配信サーバ1は、オンライン参拝サービスを提供する寺社や企業等が管理する、参拝情報を配信するサービスを行うための装置であり、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)やHDD(Hard Disk Drive)等の記憶装置14、通信ユニット15及び出力デバイス16等を備えるコンピュータである。なお、説明の簡略化のため、図では参拝情報配信サーバ1を単一筐体のコンピュータとして示しているが、本実施形態において、参拝情報配信サーバ1は、その機能の一部または全部が、クラウド技術等を用いて、遠隔地に設置された装置や、分散設置された複数の装置によって実行されることで、ユーザに対してオンライン参拝サービスを提供する。但し、参拝情報配信サーバ1の構成は、本実施形態における例示に限定されない。
【0016】
コントローラ装置3aは、ユーザによって操作されて、各種サービスにログインして情報を取得し、取得した情報をユーザに対して出力するための装置であり、CPU31、ROM32、RAM33、記憶装置34、通信ユニット35、入力デバイス36及び出力デバイス37等を備えるコンピュータである。なお、本実施形態において、コントローラ装置3aは、その機能の一部または全部が、複数の装置によって実行されてもよい。本実施形態では、コントローラ装置3aの機能は、主にリモコン部3.1aに割り当てられている。また、本実施形態に係る方法を採用可能なコントローラ装置3aの通信手段およびハードウェア構成等は、本実施形態における例示に限定されない。また、コントローラ装置3aは、ローカルネットワークを介してインターネットに接続されることで、参拝情報配信サーバ1と通信してもよいし、携帯電話網を介してインターネットに接続されることで、参拝情報配信サーバ1と通信してもよい。
【0017】
また、コントローラ装置3aには、本実施形態に係るシステムを利用するためのアプリケーションが予めダウンロードされ、インストールされている。アプリケーションは、参拝情報配信サーバ1に対して、ネットワーク経由でアカウント作成、ログイン、ログアウト及び設定等を行い、オンライン参拝サービスの提供を受けることが出来る。
【0018】
また、参拝情報配信サーバ1およびコントローラ装置3aは、ユーザに対して様々なサービスを提供するインターネット上の複数のクラウドサービスと通信可能である。なお、図1においては、参拝情報配信サーバ1以外のクラウドサービスについては、図示を省略しているが、各クラウドサービスは、夫々、参拝情報配信サーバ1と同様のハードウェア構成を有するコンピュータがクラウド技術を用いて分散配置されたものである。これらのクラウドサービスとしては、例えば、各種SNSの他、有料webサービス、ネットバンキング等、ネットワークを介して提供される様々なサービスが挙げられるが、本実施形態に係るシステムと連携可能なクラウドサービスは、本開示において例示されたクラウドサービスに限定されない。
【0019】
図2は、本実施形態に係るコントローラ装置3aのリモコン部3.1aの、使用状態における外観構成を示す図である。また、図3は、第一の実施形態に係るコントローラ装置3aの台座部3.2aの外観構成を示す正面図である。また、図4及び図5は、本実施形態に係るコントローラ装置3aの、収納状態における外観構成を示す背面図及び側面図である。本実施形態に係るコントローラ装置3aは、リモコン部3.1a及び台座部3.2aを備えている。
【0020】
台座部3.2aは、戒名が記載された戒名表示部51と、リモコン部3.1aを載置可能な載置部52と、を有する。本実施形態において、戒名が記載された戒名表示部51は、台座に設けられた凹部に取り外し可能に設置される。台座部3.2aは、例えば、ユーザのテレビジョン装置の近辺に配置することが出来る。なお、台座部3.2aには、戒名表示部51と載置部52との間に仕切り板が設けられていてもよい。また、本実施形態において、戒名表示部51は、台座部3.2aを正面から視認するユーザが視認可能な位置に戒名を表示し、載置部52は、ユーザが台座部3.2aを正面から視認した場合に、載置部52に載置されたリモコン部3.1aが戒名表示部51によって隠れるような位置に設けられる。
【0021】
リモコン部3.1aは、非使用時には収納状態となって台座部3.2aに載置され、使用時においては台座部3.2aから取り外されて使用状態となる。リモコン部3.1aは、概ね携帯電話やテレビジョン装置のリモコン装置と同程度の大きさの装置であり、リモコン部3.1aの上部には、蝶番等により開閉する機構を有する所謂観音開き式の扉部53が備えられており、また、ユーザが力を加えた時に扉部53が開くようにするための扉固定機構54(嵌合する凹凸部が用いられてもよいし、磁石等が用いられてもよい。)が備えられている。更に、リモコン部3.1aの下部には、溝やレール等(図示は省略する)により上下にスライドする機構を有するスライド式のカバー部55が備えられている。
【0022】
リモコン部3.1aの上部において、扉部53の内側には、板状の本尊56及び/又は板状の位牌57が設置されることでミニチュア仏壇となる仏壇部69が内蔵されており、扉部53が開かれることで、仏壇部69がユーザに対して露出する。即ち、本実施形態に係るリモコン部3.1aの上部は、ユーザの自宅に備えられた仏壇としての役割を有している。仏壇のミニチュアは、精巧なものであってもよいし、デフォルメされたものであってもよい。仏壇のミニチュアを精巧なものとする場合、本尊56及び位牌57に加えて、花立、香炉、火立、茶湯器、仏飯器等のミニチュアも設置される。また、仏壇部69には、後述する読経の音声データ等を出力するためのスピーカ58が設けられている。
【0023】
図6は、本実施形態に係る仏壇部69に板状の本尊56及び位牌57を設置するための設置板70を示す平面図である。設置板70には、板状の部材を差し込んで設置可能な所定の規格のスロット59が複数(図に示した例では、10スロット)設けられ、ユーザは、これら複数のスロット59のうちの任意のスロット59に板状の本尊56及び位牌57を差し込むことで、ユーザ専用の仏壇に本尊56及び位牌57を設置することが出来る。即ち、本実施形態において、仏壇部69に設置される位牌は、所定の規格のスロットに差し込み可能な形状を有する板状の部材である。本実施形態では、中央に本尊56が設置され、本尊56を挟んで左右に位牌57が設置される。また、ユーザは、これらの複数のスロット59において、任意のスロット59に位牌を追加したり取り外したりすることが出来る。
【0024】
リモコン部3.1aの下部において、カバー部55の内側には、テレビジョン装置のリモコン様の複数のボタンを含む操作部60が配置されており、カバー部55が開かれることで、操作部60がユーザに対して露出する。
【0025】
更に、リモコン部3.1aの側面には、USB Type-Aコネクタが挿入可能な程度のサイズの収納部61が複数用意されている。収納部61には、故人の遺骨又は遺灰が収納される。本実施形態では、遺骨又は遺灰(灰のままでもよいし、圧縮等の手段によって所定の形状(例えば、高さ3mm、直径6mm程度のパレット状)に固形化されていてもよい)が収められたUSB Type-Aコネクタ程度のサイズの遺骨/遺灰ケース62が収納部61に挿入される。また、本実施形態において、収納部61には、遺骨/遺灰ケース62の脱落防止や遺骨/遺灰ケース62内への異物侵入防止のために、カバー63が設けられる。カバー63は、一端が収納部61に取り付けられており、開いた状態であってもコントローラ装置3aから脱落しない。
【0026】
図7は、本実施形態に係る遺骨/遺灰ケース62の概要を示す図である。遺骨/遺灰ケース62は、立方体形状を有し一面が開口していることで遺骨又は遺灰を収納することが可能となっているボックス部64と、当該ボックス部64の開口を閉じるための蓋部65とを有する。蓋部65には、テープ66が装着されており、テープ66には、色や文字によって収納された遺骨/遺灰に係る故人を識別可能な情報が付される。また、ユーザは、テープ66を引くことで、容易に蓋をボックスから取り外すことができる。本実施形態では、ボックス部64内に遺骨又は遺灰を収納し、蓋部65で密閉した後、ボックス部64及び蓋部65からなる遺骨/遺灰ケース62が、リモコン部3.1a側面の収納部61に収納される。但し、遺骨又は遺灰の収納手段には様々な手段が採用されてよく、例えば、固形化された遺灰が直接収納部61に挿入されてもよい。
【0027】
図8は、本実施形態に係るシステムの機能構成の概略を示す図である。参拝情報配信サーバ1は、記憶装置14に記録されているプログラムが、RAM13に読み出され、CPU11によって実行されて、参拝情報配信サーバ1に備えられた各ハードウェアが制御されることで、ユーザ毎のログイン情報や参拝情報を管理するデータベース21と、コントローラ装置3aからのログイン要求を受け付けてユーザ認証を行うユーザ認証部22と、ログインしたユーザのコントローラ装置3aに対して当該ユーザにアクセス権が付与されている参拝情報等をデータベース21から読みだして送信するデータ送信部23と、を備える装置として機能する。なお、本実施形態では、参拝情報配信サーバ1の備える各機能は、汎用プロセッサであるCPU11によって実行されるが、これらの機能の一部または全部は、1または複数の専用プロセッサによって実行されてもよい。
【0028】
コントローラ装置3aは、記憶装置34に記録されているプログラムが、RAM33に読み出され、CPU31によって実行されて、コントローラ装置3aに備えられた各ハードウェアが制御されることで、ログイン情報保持部41、操作受付部42、ログイン部43、情報取得部44及び出力部45を備える装置として機能する。なお、本実施形態では、コントローラ装置3aの備える各機能は、汎用プロセッサであるCPU31によって実行されるが、これらの機能の一部または全部は、1または複数の専用プロセッサによって実行されてもよい。
【0029】
ログイン情報保持部41は、当該コントローラ装置3aのユーザが利用可能な複数のクラウドサービス(参拝情報配信サーバ1を含む)にログインするためのログイン情報を、クラウドサービス毎に保持する。なお、ユーザを認証するためのログイン情報としては、ユーザID及びパスワードの他、アクセストークン等のその他の情報が用いられてもよい。
【0030】
操作受付部42は、操作部60を介して、複数のクラウドサービス(参拝情報配信サーバ1を含む)へのログイン指示操作を受け付ける。本実施形態に係るコントローラ装置3aにおいて、操作部60は、複数の物理ボタンを有しており、複数の物理ボタンの夫々は、本実施形態に係るシステムで利用可能な何れかのクラウドサービスに関連付けられている。即ち、1の物理ボタンは、1のクラウドサービスと関連付けられており、デジタル機器の操作に不慣れなユーザであっても、所望のサービスを、対応するボタンを押下するのみで利用開始することが出来る。本実施形態では、複数のボタンのうち、参拝情報配信サーバ1に関連付けられたボタンの押下が、参拝情報配信サーバ1へのログイン指示操作に相当する。
【0031】
ログイン部43は、ログイン指示操作を受けて、ログイン情報保持部41によって保持されているログイン情報を用いて、指示操作に係るクラウドサービスにログインする。本実施形態に係るコントローラ装置3aでは、物理ボタンの押下によるログイン指示操作が行われると、コントローラ装置3aは、押下された物理ボタンに対応するクラウドサービスを利用するためのアプリケーションを起動し、対象のクラウドサービスに対してユーザID/パスワード、又はアクセストークン等のログイン情報を送信し、ログイン処理を行う。
【0032】
情報取得部44は、クラウドサービスによって提供される、ログインしたユーザにアクセス権が与えられている情報を、ネットワーク経由で取得する。ログインしたクラウドサービスが参拝情報配信サーバ1である場合、取得される情報は、参拝の対象となる寺社や墓、故人の情報、画像、動画、読経の音声等の参拝情報である。
【0033】
出力部45は、取得された情報を、コントローラ装置3aに接続された外部ディスプレイ装置9(図1を参照)やスピーカ58等に出力する。具体的には、出力部45は、無線又は有線の画像データ送信手段(例えば、有線/無線LAN、HDMI(登録商標。High-Definition Multimedia Interface)、コンポジット出力、等)を用いて画像データを外部ディスプレイ装置9に出力し、情報(例えば、ログインしたクラウドサービスが参拝情報配信サーバ1である場合、参拝情報)を表示させる。なお、出力の対象となるデータの一部(例えば、読経の音声データ等)については、ログインの都度サーバから取得するのではなく、予めコントローラ装置3aの記憶装置14に保持しておき、これを出力することとしてもよい。
【0034】
[第二の実施形態]
上記説明した第一の実施形態では、仏壇が実体的に備えられ、また、ログイン指示操作が物理ボタンの押下である実施形態について説明したが、仏壇の表示方法や、ログイン指示操作の態様は、第一の実施形態において示された例に限定されない。
【0035】
第二の実施形態において、コントローラ装置3bは、複数の内蔵ディスプレイを備えており、内蔵ディスプレイに、本尊56b及び/又は位牌57bの画像を含む仮想的な仏壇を表示させる仏壇表示手段と、ログイン指示操作のための仮想ボタン等を表示させるボタン表示手段と、を備える。以下、第二の実施形態について、第一の実施形態と異なる点に絞って説明する。第一の実施形態において説明した内容と共通する内容(例えば、コンピュータとしての構成や、オンライン参拝を行うための機能)については、説明を省略する。
【0036】
図9は、本実施形態に係るコントローラ装置3bのリモコン部3.1bの、使用状態における外観構成を示す図である。また、図10及び図11は、本実施形態に係るコントローラ装置3bの、収納状態における外観構成を示す正面図及び側面図である。本実施形態に係るコントローラ装置3bは、リモコン部3.1b及び台座部3.2bを備えている。
【0037】
台座部3.2bは、リモコン部3.1bを載置可能な載置部52を有する。台座部3.2bは、例えば、ユーザのテレビジョン装置の近辺に配置することが出来る。後述するように、戒名は非使用時の収納状態にあるリモコン部3.1bのディスプレイ68cに表示されるため、第一の実施形態と異なり、台座部3.2bは、戒名表示部51を備えなくてよい。
【0038】
リモコン部3.1bは、非使用時には収納状態となって台座部3.2bに載置され、使用時においては台座部3.2bから取り外されて使用状態となる。リモコン部3.1bは、概ね携帯電話やテレビジョン装置のリモコン装置と同程度の大きさの装置であり、蝶番等によりリモコン部3.1bを半分に折り畳み可能な機構(折り畳み部67)を有している。以下、リモコン部3.1bのうち、折り畳み部67を挟んで上に位置する部分を上部、下に位置する部分を下部と称する。折り畳み部67を中心に開かれて上部及び下部のディスプレイ68a及び68bが露出した状態が使用状態であり、折り畳み部67を中心に閉じられて上部及び下部のディスプレイ68a及び68bが隠れている状態が収納状態である。
【0039】
リモコン部3.1bの上部には、収納状態において内側に折りたたまれる部分に設けられることで収納状態においてユーザから視認不能となるディスプレイ68aと、収納状態において外側にくる部分に設けられることで収納状態においてもユーザから視認可能なディスプレイ68cと、読経の音声データ等を出力するためのスピーカ58と、が設けられている。
【0040】
使用状態においてディスプレイ68aがユーザに対して露出すると、ディスプレイ68aには、本尊56b及び/又は位牌57bを含む仏壇の画像が表示される。即ち、本実施形態に係るリモコン部3.1bの上部は、ユーザの自宅に備えられた仏壇としての役割を有している。仏壇の画像は、写真であってもよいし、デフォルメされた画像であってもよい。ユーザは、ディスプレイ68aに表示される仮想的な仏壇に、所望の種類の本尊の画像及び所望の位牌の画像が表示されるように設定することで、ユーザ専用の仮想的な仏壇を構成することが出来る。ここでユーザによって設定される本尊の画像及び位牌の画像は、ネットワーク経由で取得されてコントローラ装置3bの記憶装置14に記録されたものであってもよいし、記録媒体経由で取得されてコントローラ装置3bの記憶装置14に記録されたものであってもよい。
【0041】
ディスプレイ68cには、少なくとも収納状態において、故人の戒名等が表示される。これによって、リモコン部3.1bが台座部3.2bに載置された状態で、コントローラ装置3bが全体として位牌を模した外観となる。ここで表示される戒名のデータは、ネットワーク経由で取得されてコントローラ装置3bの記憶装置14に記録されたものであってもよいし、記録媒体経由で取得されてコントローラ装置3bの記憶装置14に記録されたものであってもよい。
【0042】
リモコン部3.1bの下部には、タッチパネルディスプレイ68bが内蔵されており、使用状態においてタッチパネルディスプレイ68bがユーザに対して露出すると、タッチパネルディスプレイ68bには、テレビジョン装置のリモコン様の複数の仮想ボタンを含む操作部60bが表示される。複数の物理ボタンの夫々が、本実施形態に係るシステムで利用可能な何れかのクラウドサービスに関連付けられており、1の物理ボタンが、1のクラウドサービスと関連付けられていることは、第一の実施形態と同様である。即ち、本実施形態に係るコントローラ装置3bでは、ユーザは、物理ボタンに代えて、タッチパネルディスプレイ68bに表示された仮想ボタンを押下することで、クラウドサービスへのログイン等を行うことが出来る。
【0043】
リモコン部3.1bの側面に設けられる収納部61、及び収納部61に収納される遺骨/遺灰ケース62等については、第一の実施形態において説明したリモコン部3.1aのものと概略同様であるため、説明を省略する。
【0044】
図12は、本実施形態に係るシステムの機能構成の概略を示す図である。コントローラ装置3bは、記憶装置34に記録されているプログラムが、RAM33に読み出され、CPU31によって実行されて、コントローラ装置3bに備えられた各ハードウェアが制御されることで、ログイン情報保持部41、操作受付部42、ログイン部43、情報取得部44、出力部45、仏壇表示部46及びボタン表示部47を備える装置として機能する。なお、本実施形態では、コントローラ装置3bの備える各機能は、汎用プロセッサであるCPU31によって実行されるが、これらの機能の一部または全部は、1または複数の専用プロセッサによって実行されてもよい。
【0045】
仏壇表示部46は、内蔵ディスプレイ68aに、本尊56b及び/又は位牌57bの画像を含む仮想的な仏壇を表示させる。また、ボタン表示部47は、内蔵ディスプレイ68bに、ログイン指示操作のための仮想ボタンを含む操作部60bを表示させる。仏壇表示部46及びボタン表示部47以外の各機能については、第一の実施形態において説明したものと概略同様であるため、説明を省略する。
【0046】
[バリエーション]
上記説明した第一の実施形態及び第二の実施形態では、コントローラ装置3a又は3bのリモコン部3.1a,3.1bがサーバへのログイン機能、データ取得機能及び外部ディスプレイ装置9への出力機能の全てを備える例について説明したが、これらの機能は、リモコン部と台座部とで分担されてもよい。例えば、本開示に係るコントローラ装置は、サーバへのログイン機能、データ取得機能及び外部ディスプレイ装置9への出力機能を備える台座部と、単に台座部を操作するためのリモコン部として構成されてもよい。この場合、リモコン部は、赤外線や短距離無線通信等の手段を用いて、台座部に対して指示を行う。
【0047】
また、コントローラ装置の電源には、ACアダプタが用いられてもよいし、電池が用いられてもよい。また、例えば、リモコン部を充電池による電池駆動、台座部を外部電源駆動として、リモコン部の充電池を台座部から充電可能としてもよい。
【0048】
コントローラ装置を構成する各部品には、カーボンファイバーや合成樹脂、ポリ素材、強化ガラス、シリコン、木材、紙等、様々な材料が採用されてよい。
【0049】
また、参拝の対象となる寺社や墓、故人の情報、画像、動画、読経の音声等の参拝情報、及びコントローラ装置にインストールされるアプリケーション等の各種データについて、本実施形態では、インターネット経由でダウンロードして取得することとしているが、これらのデータの一部又は全部については、社寺、及び管理運営会社からユーザに対して個々の供養内容に特化した内容(例えば供養内容に適した読経の音声データ)が記録された記録媒体(例えば、大容量記憶ディスク、USBメモリ等)に録音されて、ユーザに対して提供されてもよい。この場合、コントローラ装置は、これらの記録媒体を読み取るための機能(ディスクドライブやUSBコネクタ等)を更に備えてもよいし、記録媒体を読み取ることができる外部装置に接続することで、記録媒体に記録されたデータを取得してもよい。このようにすることで、インターネット接続環境がない場合であっても、ユーザは自宅にいながら、コントローラ装置を用いて故人の供養等を行うことが出来る。
[第三の実施形態]
<システムの構成>
【0050】
第三の実施形態に係るシステムは、故人を供養するための参拝情報をネットワーク経由で取得し、当該参拝情報をユーザに対して出力させるシステムであり、インターネットや広域ネットワーク等のネットワークを介して接続された参拝情報配信サーバ1(図1参照)およびモバイル装置101(図13(a)参照)を備える。
【0051】
図13(a)は、本システムに用いられるモバイル装置101について説明する上部の分解斜視図である。
図13(a)において、モバイル装置101は、所謂、スマートフォンであり、ケース102の表面に透明のタッチパネル103を有し、タッチパネル103の裏側に画像を表示する液晶表示装置104を設けている。
【0052】
タッチパネル103は、故人を供養するための参拝情報をネットワーク経由で取得し、該参拝情報をユーザに対して出力させるシステムのための操作部となっている。
また、タッチパネル103は、故人を供養するための参拝情報配信サーバ1からの参拝情報をユーザに対して出力させるシステムのための操作部となっている。
【0053】
液晶表示装置104は、内蔵ディスプレイになっている。モバイル装置101の制御回路は、前記液晶表示装置104に、本尊及び/又は位牌を含む仮想的な仏壇を表示させる仏壇表示手段となっている。
【0054】
ケース102の表面の上部には、スピーカ105を設け、ケース102の表面の下部には、図示しないマイクを設けている。
【0055】
前記参拝情報には、少なくとも読経の音声データが含まれている。スピーカ105は、前記読経の音声データに基づく音声をユーザに対して出力する出力手段となっている。
モバイル装置101のメモリは、前記参拝情報を配信する参拝情報配信サーバ1にログインするためのログイン情報を保持するログイン情報保持手段となっている。
【0056】
モバイル装置101の制御回路は、前記ログイン情報を用いて参拝情報配信サーバ1のサービスにログインするログイン手段になっている。
また、モバイル装置101の制御回路は、タッチパネル103を介して、前記サービスへのログイン指示操作を受け付ける操作受付手段となっている。
【0057】
さらに、モバイル装置101の制御回路は、ログインした前記サービスから、前記参拝情報をネットワーク経由で取得する情報取得手段となっている。
モバイル装置101の制御回路及び通信部は、前記参拝情報を、接続された外部ディスプレイ(外部ディスプレイ装置9、図1を参照)に出力する出力手段となっている。
【0058】
<モバイル装置の構造>
ケース101の上端面には、2つの収納部111、112が形成されている。収納部111、112は、それぞれUSB Type-Aコネクタが挿入可能な程度のサイズになっている。
【0059】
上端面左側の収納部111には、故人の遺骨又は遺灰が収納される。第三の実施形態では、遺骨又は遺灰(灰のままでもよいし、圧縮等の手段によって所定の形状(例えば、高さ3mm、直径6mm程度のパレット状)に固形化されていてもよい)が収められたUSB Type-Aコネクタ程度のサイズの遺骨/遺灰ケース121が収納部111に挿入される。
【0060】
また、第三の実施形態において、収納部111には、遺骨/遺灰ケース121の脱落防止や収納部111内への異物侵入防止のために、カバー131が取り付けられる。カバー131は、収納部111より外径が大きいカバー部141の下面に、収納部111の開口部と嵌合する嵌合部142を設けたものである。
【0061】
遺骨/遺灰ケース121は、立方体形状を有し一面が開口していることで遺骨又は遺灰を収納することが可能となっているボックス部123と、当該ボックス部123の開口を閉じるための蓋部125とを有する。蓋部125には、テープ127が装着されており、テープ127には、色や文字によって収納された遺骨/遺灰に係る故人を識別可能な情報が付される。また、ユーザは、テープ127を引くことで、容易に蓋部125をボックス部123から取り外すことができる。第三の実施形態では、ボックス部123内に遺骨又は遺灰を収納し、蓋部125で密閉した後、ボックス部123及び蓋部125からなる遺骨/遺灰ケース121が、モバイル装置101の収納部111に収納される。但し、遺骨又は遺灰の収納手段には様々な手段が採用されてよく、例えば、固形化された遺灰が直接収納部111に挿入されてもよい。
【0062】
上端面中央の収納部112には、故人の小型の位牌、及び/又は小型の本尊(例えば、各宗派本山の本尊、キリスト像、マリア像)が収納される。第三の実施形態では、位牌及び/又は本尊が収められたUSB Type-Aコネクタ程度のサイズの位牌/本尊ケース122が収納部112に挿入される。
【0063】
また、第三の実施形態において、収納部112には、位牌/本尊ケース122の脱落防止や収納部112内への異物侵入防止のために、カバー132が取り付けられる。カバー132は、収納部112より外径が大きいカバー部151の下面に、収納部112の開口部と嵌合する嵌合部152を設けたものである。
【0064】
位牌/本尊ケース122は、立方体形状を有し一面が開口していることで位牌及び/又は本尊を収納することが可能となっているボックス部124と、当該ボックス部124の開口を閉じるための蓋部126とを有する。蓋部126には、テープ128が装着されており、テープ128には、色や文字によって収納された位牌及び/又は本尊に係る故人を識別可能な情報が付される。また、ユーザは、テープ128を引くことで、容易に蓋部126をボックス部124から取り外すことができる。第三の実施形態では、ボックス部124内に位牌及び/又は本尊を収納し、蓋部126で密閉した後、ボックス部124及び蓋部126からなる位牌/本尊ケース122が、モバイル装置101の収納部112に収納される。但し、位牌及び/又は本尊の収納手段には様々な手段が採用されてよく、例えば、位牌及び/又は本尊が直接収納部112に挿入されてもよい。
【0065】
<構成及び作用>
このような第三の実施形態の構成及び作用を纏めて説明すると、モバイル装置101は、故人を供養するための参拝情報をネットワーク経由で取得し、該参拝情報をユーザに対して出力させるシステムのための操作部(タッチパネル103)と、前記故人の遺骨又は遺灰を収納する収納部111とを備える。
【0066】
モバイル装置101は、故人を供養するための参拝情報をネットワーク経由で取得し、該参拝情報をユーザに対して出力させるシステムのための操作部(タッチパネル103)と、本尊及び/又は位牌を収納する収納部112とを備える。
【0067】
モバイル装置101は、故人を供養するための参拝情報をネットワーク経由で取得し、該参拝情報をユーザに対して出力させるシステムのための操作部(タッチパネル103)と、内蔵ディスプレイ(液晶表示装置104)と、前記内蔵ディスプレイに、本尊及び/又は位牌を含む仮想的な仏壇を表示させる仏壇表示手段(モバイル装置101の制御回路)とを備える。
【0068】
モバイル装置101は、故人を供養するための参拝情報をユーザに対して出力させるシステムのための操作部(タッチパネル103)と、前記参拝情報には少なくとも読経の音声データが含まれ、該音声データに基づく音声をユーザに対して出力する出力手段(スピーカ105)とを備える。
【0069】
モバイル装置101は、前記参拝情報を配信するサービスにログインするためのログイン情報を保持するログイン情報保持手段(モバイル装置101のメモリ)と、前記ログイン情報を用いて前記サービスにログインするログイン手段(モバイル装置101の制御回路)と、前記操作部(タッチパネル103)を介して、前記サービスへのログイン指示操作を受け付ける操作受付手段と、ログインした前記サービスから、前記参拝情報をネットワーク経由で取得する情報取得手段(モバイル装置101の制御回路)とを更に備える。
【0070】
モバイル装置101は、前記参拝情報を、接続された外部ディスプレイ(外部ディスプレイ装置9、図1を参照)に出力する出力手段(モバイル装置101の制御回路及び通信部)を更に備える。
【0071】
以上、説明した第三の実施形態のモバイル装置101によれば、電子機器やデジタル機器に不慣れなユーザにも扱い易い装置の操作によって、オンラインで参拝又は墓参が可能となるとともに、モバイル装置101を携帯仏壇として使用できるようになる。
【0072】
尚、遺骨/遺灰を粉末や固形化にして収納部111に直接収納し、位牌や本尊は、収納部112にフィットするサイズにして収納部112に収納することも可能である。
【0073】
また、第3の実施形態では、左側の収納部111に遺骨/遺灰を収納し、右側の収納部112に位牌/本尊を収納したが、収納部と収納物の組み合わせは、これに限らず、例えば、左側の収納部111に位牌/本尊を収納し、右側の収納部112に遺骨/遺灰を収納する等、各種適用可能である。
【0074】
また、遺骨、遺灰、位牌や本尊は、ウレタン樹脂系やシリコン等の各種接着剤、各種コーティング剤等で表面を厚く層で多い、希望する形状に作り上げ、固形化した後、収納部に収納することも可能である。
【0075】
また、カバー131、132、遺骨/遺灰ケース121、位牌/本尊ケース122の形状も、図13(a)に示した例に限らず、各種適用可能である。
モバイル装置101においては、遺骨/遺灰を収納する収納部111と、位牌/本尊を収納部112との両方を設けたが、設ける収納部は何れか一方でもよい。
【0076】
[第三の実施形態の変形例]
<システムの構成>
第三の実施形態の変形例に係るシステムは、故人を供養するための参拝情報をネットワーク経由で取得し、当該参拝情報をユーザに対して出力させるシステムであり、インターネットや広域ネットワーク等のネットワークを介して接続された参拝情報配信サーバ1(図1参照)およびモバイル装置201(図13参照(b))を備える。
【0077】
図13(b)は、本システムに用いられるモバイル装置201について説明する上部の分解斜視図である。
図13(b)において、モバイル装置201は、所謂、スマートフォンであり、ケース202の表面に透明のタッチパネル203を有し、この裏側に映像を表示する液晶表示装置204を設けている。
【0078】
ケース202の表面の上部には、スピーカ205を設け、ケース202の表面の下部には、図示しないマイクを設けている。
【0079】
<モバイル装置の構造>
ケース101の上端面には、1つの収納部211が形成されている。
収納部211には、故人の遺骨又は遺灰と、故人の小型の位牌及び/又は小型の本尊(例えば、各宗派本山の本尊、キリスト像、マリア像)とが同時に収納される。
【0080】
また、第三の実施形態において、収納部211には、収納セット206が取り付けられる。収納セット206には、収納部211内への異物侵入防止のために、カバー231が設けられる。
【0081】
尚、本変形例では、収納部211と収納セット206のサイズとして、納める故人の柱数(最大4柱)により、USB Type-Aコネクタが挿入可能な程度のサイズの2倍位までとしているが、収納部211と収納セット206のサイズとしては条件に応じて各種適用可能である。
【0082】
カバー231は、収納部211より外径が大きく形成されている。カバー部231の下面には、収納部211の開口部と嵌合する嵌合部232が設けられている。
嵌合部232の下側には、収納部211に収納される枠部233が設けられている。
【0083】
枠部233の内側には、遺骨/遺灰ケース221と位牌/本尊ケース222が裏表に重ねあわされて嵌合により取り付けられている。従って遺骨/遺灰ケース221と位牌/本尊ケース222のサイズは、枠部233の内径にフィットするサイズに形成されている。
【0084】
遺骨/遺灰ケース221は、立方体形状を有し、遺骨又は遺灰を収納する。
位牌/本尊ケース222は、立方体形状を有し、位牌及び/又は本尊を収納する。
<構成及び作用>
このような第三の実施形態の変形例の構成及び作用を纏めて説明すると、モバイル装置201は、故人を供養するための参拝情報をネットワーク経由で取得し、該参拝情報をユーザに対して出力させるシステムのための操作部(タッチパネル203)と、前記故人の遺骨又は遺灰を収納するとともに、本尊及び/又は位牌を収納する収納部211とを備える。
【0085】
以上、説明した第三の実施形態の変形例のモバイル装置201によれば、図13(a)に示した第三の実施形態と同様の効果が得られるとともに、ベースとなるモバイル装置に対して、遺骨又は遺灰、本尊及び/又は位牌を収納する収納部を一つしか設けられない場合にも、モバイル装置201を携帯仏壇として使用できるようになる。
【0086】
尚、遺骨、遺灰、位牌や本尊は、ウレタン樹脂系やシリコン等の各種接着剤、各種コーティング剤等で表面を厚く層で覆い、希望する形状に作り上げ、固形化した後、枠部233の内側に取り付けて、収納部211に収納することも可能である。
【0087】
[バリエーション]
上記説明した第三の実施形態及びその変形例では、モバイル装置101としてスマートフォンを用いたが、モバイル装置としては、タブレット型コンピュータ、携帯情報端末 (PDA)等、各種適用可能である。
【0088】
また、上記説明した第三の実施形態及びその変形例では、遺骨、遺灰、本尊及び/又は位牌を収納する収納部をモバイル装置の上部に設けたが、収納部を設ける位置は、モバイル装置の上部に限らず、モバイル装置の側面や下部等、各種適用可能である。
また、ユーザの参拝の際には、モバイル装置を台座に設置するようにしてもよい。
【0089】
モバイル装置を構成する各部品には、カーボンファイバーや合成樹脂、ポリ素材、強化ガラス、シリコン、木材、紙等、様々な材料が採用されてよい。
【0090】
また、参拝の対象となる寺社や墓、故人の情報、画像、動画、読経の音声等の参拝情報、及びモバイル装置にインストールされるアプリケーション等の各種データについて、第三の実施形態では、インターネット経由でダウンロードして取得することとしているが、これらのデータの一部又は全部については、社寺、及び管理運営会社からユーザに対して個々の供養内容に特化した内容(例えば供養内容に適した読経の音声データ)が記録された記録媒体(例えば、大容量記憶ディスク、USBメモリ等)に録音されて、ユーザに対して提供されてもよい。この場合、モバイル装置は、これらの記録媒体を読み取るための機能(ディスクドライブやUSBコネクタ等)を更に備えてもよいし、記録媒体を読み取ることができる外部装置に接続することで、記録媒体に記録されたデータを取得してもよい。このようにすることで、インターネット接続環境がない場合であっても、ユーザは自宅にいながら、モバイル装置を用いて故人の供養等を行うことが出来る。
【0091】
[第四の実施形態]
<システムの構成>
第四の実施形態に係るシステムは、故人を供養するための参拝情報をネットワーク経由で取得し、当該参拝情報をユーザに対して出力させるシステムであり、インターネットや広域ネットワーク等のネットワークを介して接続された参拝情報配信サーバ1(図1を参照)と、情報処理装置301(図14を参照)と、情報処理装置301の少なくとも一部を覆うことで情報処理装置301を衝撃又は傷から保護する保護装置8とを備える。
【0092】
本実施形態では、情報処理装置301として、所謂スマートフォンを用いる例について説明する。但し、第三の実施形態において説明したモバイル装置101及び201と異なり、本実施形態に係る情報処理装置301自体は、収納部を備えない一般的なスマートフォンである。また、情報処理装置301としては、例えば、タブレットやラップトップ型コンピュータ、携帯電話、上記第一及び第二の実施形態において説明したコントローラ装置等、その他の種類の装置が採用されてもよい。その他、参拝情報配信サーバ1(図1参照)及び情報処理装置301の構成は、情報処理装置301自体が収納部を備えていない点を除いて、第三の実施形態で説明したシステムと概略同様である。
【0093】
<保護装置の構造>
図14及び図15は、本システムに用いられる情報処理装置301及び情報処理装置301を保護する保護装置8を示す図である。図14に示された保護装置8は、情報処理装置301を保護するための手帳型スマートフォンカバーであり、情報処理装置301の背面を覆って保護する背面保護部材81と、背面保護部材81に情報処理装置301を固定するための固定部82と、情報処理装置301の前面を覆って保護する前面保護部材83と、背面保護部材81と前面保護部材83とを繋ぐ背部材84と、故人の遺骨、遺灰、本尊又は位牌を収納する収納部が設けられた収納ボックス85と、を備える。背部材84は柔軟な素材で構成されており、背部材84を介して前面保護部材83が情報処理装置301側に畳まれることで、情報処理装置301のディスプレイを覆い、保護する。
【0094】
本実施形態において、収納ボックス85は、固定部82に固定された状態のモバイル機器に向かって左側に、モバイル機器の長辺に沿って位置するように設けられるが、収納ボックス85の位置は、図14に例示された位置に限定されない。例えば、収納ボックス85は、モバイル機器に向かって上側に、モバイル機器の短辺に沿って位置するように設けられてもよい(図15を参照)。この際、収納ボックス85は、固定部82に固定された状態のモバイル機器の側面に設けられたボタンやスイッチ、タッチセンサ等の入出力用ユーザインターフェースへのアクセスを妨げないような位置/レイアウトで設けられることが好ましい。
【0095】
図16は、本実施形態に係る収納ボックス85の内箱86の構造を示す三面図である。また、図17は、本実施形態に係る収納ボックス85の外箱87の構造を示す三面図である。本実施形態に係る収納ボックス85は、長さ35から80mm、幅10から15mm、厚さ8mm程度のサイズを有し(但し、このサイズに限定されない)、背面保護部材81に固定された外箱87と、外箱87に収納される内箱86と、内箱86に収納される遺骨/遺灰ケース221及び/又は位牌/本尊ケース222(以下、単に「収納ケース」と称する)とを有している(収納ケースについては図7及び図13を参照)。外箱87は、略直方体の外形を有しており、内部には内箱86を収納するための空間を有している。外箱87の少なくとも一部は、内箱86を挿入するために開口しており、ユーザは、この開口から内箱86を挿入することで、外箱87内に内箱86を収納する。また、外箱87には、内箱86を位置決めするためのレール871が設けられており(図17では凸条のレール871が設けられているが、凹条でもよい)、内箱86には、対応する位置に、外箱87のレールが凸条であれば凹条の、凹条であれば凸条の、レール861が設けられている。
【0096】
内箱86には、2つの収納部311、312が形成されている。収納部311、312の構成は、第三の実施形態において説明した収納部111、112と概略同様であるため、説明を省略する。
【0097】
<構成及び作用>
第四の実施形態の構成及び作用は、第三の実施形態と同様であるが、第四の実施形態によれば、収納部を備えない一般的な情報処理装置301を用いるユーザであっても、電子機器やデジタル機器に不慣れなユーザにも扱い易い装置の操作によって、オンラインで参拝又は墓参が可能となるとともに、情報処理装置301と保護装置8との組み合わせを携帯仏壇として使用できる。
【0098】
[バリエーション]
上記説明した第四の実施形態では説明を省略したが、外箱87には、内部に収められた内箱86の脱落を防止するための蓋等が設けられてもよい。
【0099】
図18は、外箱87aに設けられる蓋876の例を示す図である。図18に示された蓋876には、外箱87a側に向かって延びた爪部872が設けられている。そして、図18に示された外箱87aには、内箱86を挿入するための開口の周辺に、蓋876の爪部872を差し込むための差込部873が設けられている。即ち、図18に示された外箱87aでは、所謂タイプAの電源プラグと電源ソケットのような差し込み形状を採用している。但し、外箱の蓋は省略されてもよいし、その他の形状の脱落防止機構が採用されてもよい。
【0100】
図19は、外箱87bに設けられる蓋877の例を示す図である。図19に示された蓋877は、L字の形状を有し、外箱87bの開口に対して横からスライドして挿入される。スライド方向先端には凹部(又は凸部)874が設けられており、外箱87bには、蓋877の凹部(又は凸部)874に対応する位置に、当該凹部(又は凸部)874と嵌合する凸部(又は凹部)875が設けられている。但し、スライド式の蓋877の開閉機構には、その他の機構が採用されてもよい。例えば、所謂シャープペンシルの芯ケースに一般的に採用されている蓋に類する形状が採用されてもよい。
【0101】
図20は、内箱86のバリエーションを示す図である。図20に示された内箱86は、略直方体の外形を有しており、その一面に、1又は複数の(図20に示した例では、2つの)収納ケースの底面(広い面)を嵌め込むことが可能な凹部88を有している。このようにして、内箱86の構造を簡素化し、薄型化することができる。
【0102】
また、上記説明した第四の実施形態では、内箱86に2つの収納部311、312を設ける例について説明したが、収納ボックス85は、内箱のようなものを設けず、外箱に直接収納部が設けられる構成であってもよい。
【0103】
また、上記説明した第四の実施形態では、保護装置8は手帳型スマートフォンカバーであり、折り畳まれることでスマートフォンのディスプレイを保護する前面保護部材83を備えていたが、保護装置8のタイプは手帳型に限定されない。例えば、保護装置8は、前面保護部材83を備えず、背面保護部材81、固定部82及び収納ボックス85を備えるスマートフォンケースであってもよいし、前面保護部材83、背部材84及び背面保護部材81を備えず、スマートフォンの側面を覆って保護する側面保護部材(固定部)及び収納ボックス85を備えるスマートフォンバンパーであってもよい(いずれも図示は省略する)。
【0104】
なお、収納ボックスの形状や機構については、遺骨、遺灰、位牌又は信仰の象徴となる造形物を収納可能なものであればよく、本開示において説明された形状又は機構に限定されない。例えば、何らかのキャラクターや建造物、オブジェその他の形状を取り入れた、不規則な形状が採用されてもよい。また、収納ボックスの設けられる収納部の数についても、本実施形態において例示した数(2つ)に限定されない。収納ボックスに設けられる収納部の数は、1つであってもよいし、3以上であってもよい。加えて、収納ボックスは、イヤフォン、可搬型記憶装置、各種カード等その他の小物を収納する目的にも利用可能である。
【0105】
また、上記説明した第一から第四の実施形態において位牌/本尊として説明したものは、宗教を問わず信仰の象徴となる造形物であればよく、所謂位牌/本尊に限定されない。
【0106】
1 参拝情報配信サーバ
3 コントローラ装置
101、201 モバイル装置
8 保護装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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図18
図19
図20