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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-02
(45)【発行日】2023-05-15
(54)【発明の名称】永久磁石同期モータのための制動方法
(51)【国際特許分類】
   H02P 21/36 20160101AFI20230508BHJP
   F04D 19/04 20060101ALI20230508BHJP
   H02P 3/18 20060101ALI20230508BHJP
   H02P 21/24 20160101ALI20230508BHJP
   H02P 27/08 20060101ALI20230508BHJP
【FI】
H02P21/36
F04D19/04 H
H02P3/18 D
H02P21/24
H02P27/08
【請求項の数】 12
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020036409
(22)【出願日】2020-03-04
(65)【公開番号】P2020184872
(43)【公開日】2020-11-12
【審査請求日】2020-06-03
(31)【優先権主張番号】19172846
(32)【優先日】2019-05-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】391043675
【氏名又は名称】プファイファー・ヴァキューム・ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【弁理士】
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【弁理士】
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100191835
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 真介
(72)【発明者】
【氏名】ジノウ・ワン
【審査官】佐藤 彰洋
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-013140(JP,A)
【文献】特開2017-131097(JP,A)
【文献】特開2012-205350(JP,A)
【文献】特開2017-123763(JP,A)
【文献】特開2010-028996(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02P 21/36
F04D 19/04
H02P 3/18
H02P 21/24
H02P 27/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
パルス幅変調に基づく空間ベクトル変調によって操作可能なセンサレス永久磁石同期モータ、即ち真空ポンプ、又はターボ分子ポンプの永久磁石同期モータ動方法において、
開放制御ループの場合で制動するために、永久磁石同期モータが、回転電圧ベクトル
【数1】
によってのみ制御され、
制動方法は、永久磁石同期モータが一定振幅(usync)及び一定回転周波数(fsync)の回転同期電圧ベクトルで制御されている、同期ステップ(S)と、及び永久磁石同期モータが、値ゼロまで時間的に減少する回転周波数(fvec)の回転制動電圧ベクトルで制御されている、時間的に後続の制動ステップ(B)とを含む、制動方法。
【請求項2】
回転制動電圧ベクトルの振幅(uvec)は、制動ステップ(B)の間、最終値(uend)>0まで時間的に直線的に減少すること、を特徴とする請求項1に記載の制動方法。
【請求項3】
回転制動電圧ベクトルの回転周波数(fvec)は、制動ステップ(B)の間、回転同期電圧ベクトルの回転周波数(fsync)から出発して、値ゼロまで時間的に減少すること、を特徴とする請求項1又は2に記載の制動方法。
【請求項4】
回転制動電圧ベクトルの振幅(uvec)は、制動ステップ(B)の間、回転同期電圧ベクトルの振幅(usync)から出発して、最終値(uend)>0Vまで時間的に直線的に減少すること、を特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の制動方法。
【請求項5】
同期ステップ(S)は、永久磁石同期モータの磁界方向制御と制動ステップ(B)の間で、所定の同期時間周期(Tsync)に渡って実施され、この同期時間周期(Tsync)は、永久磁石同期モータのロータの回転周期よりも長いこと、を特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の制動方法。
【請求項6】
回転制動電圧ベクトルの回転周波数(fvec)は、制動ステップ(B)の間、値ゼロまで時間的に直線的に減少すること、を特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の制動方法。
【請求項7】
回転制動電圧ベクトルの回転周波数(fvec)は、制動ステップ(B)の間、時間セグメントにおいて値ゼロまで時間的に減少し、その回転周波数はセグメントからセグメントへ徐々に縮小する、又は減少割合が縮小すること、を特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の制動方法。
【請求項8】
回転制動電圧ベクトルの回転周波数(fvec)は、それぞれの時間セグメントにおいて時間的に直線的に減少すること、を特徴とする請求項7に記載の制動方法。
【請求項9】
回転制動電圧ベクトルの回転周波数(fvec)は、制動ステップ(B)の間、二つの連続した時間セグメントにおいて値ゼロまで時間的に減少し、この回転周波数が同期ステップ(S)の次にくる時間的に直後の第一のセグメントにおいて、後続のセグメントよりも速く減少すること、を特徴とする請求項7又は8のいずれか1項に記載の制動方法。
【請求項10】
回転制動電圧ベクトルの回転周波数(fvec)は、制動ステップ(B)の間、三つの連続した時間セグメントにおいて値ゼロまで時間的に減少し、この回転周波数が同期ステップ(S)の次にくる時間的に直後の第一セグメントにおいて後続の第二セグメントよりも速く減少し、及び第二セグメントにおいて後続の第三セグメントよりも速く減少し、このセグメントでは最終的に値ゼロに至ること、を特徴とする請求項7又は8のいずれか1項に記載の制動方法。
【請求項11】
センサレス永久磁石同期モータを制動する三相インバータ(10)は、請求項1から10のいずれか1項に記載の制動方法に応じて、制御装置によって制御されることを特徴とする、三相インバータ(10)又は2レベル三相インバータ及び制御装置を有する、パルス幅変調に基づきセンサレス永久磁石同期モータを制御する、真空ポンプ又はターボ分子ポンプのセンサレス永久磁石同期モータを制御する装置。
【請求項12】
駆動装置は、センサレス永久磁石同期モータを含み、この永久磁石同期モータが請求項11に従った装置によって制御されることを特徴とする、ターボ分子ポンプ段及び/又はホルベックポンプ段、並びに少なくとも一つの駆動装置を有する真空ポンプ又はターボ分子ポンプ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パルス幅変調に基づく空間ベクトル変調によって操作可能なセンサレス永久磁石同期モータ、特に真空ポンプ、好ましくはターボ分子ポンプの永久磁石同期モータを制動するための方法に関する。更に、本発明は、パルス幅変調に基づくセンサレス永久磁石同期モータを制御するための装置、並びに一つのそのような装置によって制御可能なセンサレス永久磁石同期モータを有する真空ポンプ、特にターボ分子ポンプに関する。
【背景技術】
【0002】
例えばターボ分子ポンプのような真空ポンプは、それぞれのプロセスのために必要な真空を提供するために、様々な分野の技術で使用される。ターボ分子ポンプは、ロータ軸線の方向に前後して配置されている複数のステータディスクを有する1つのステータと、ステータに対して相対的にロータ軸線を中心として回転可能に支承されている1つのロータとを含む。このロータは、1つのロータシャフトと、このロータシャフト上に配置され、軸方向に連続し且つステータディスク間に配置された複数のロータディスクとを含む。その際、これらのステータディスクとこれらのロータディスクとは、それぞれのポンプ作用構造を有する。
【0003】
空間ベクトル変調とは、パワーエレクトロニクスにおいて、パルス幅変調に基づく回転電気機械を制御するための方法である。この変調方式に基づいて、多相交流システムが、三相交流機の技術分野のために必要になるような複数の電子経路を模倣することが可能である。空間ベクトル表示により、機械内の磁束密度の分布を設定するためには、2つの変数である空間ベクトルの角度とこの空間ベクトルの絶対値又は実数部及び/又は虚数部とで十分である。三相システムを模倣するために、1つのハーフブリッジが、3つの相のそれぞれの相に必要とされる。このハーフブリッジによって、U,V,W相の出力電圧が、正の及び負の中間回路電位に印加される。
【0004】
センサレスモータ制御は、ロータの一定の回転数以上のみ機能する。ロータ停止までの低回転数域内において、モータはスイッチを切った場合に制御されない。非常に小さな逆起電力(EMK:起電力(独語:ElektroMotorische Kraft))を考慮すると、三相短絡は役に立たない。モータは注気なしで運転し続けるが、主に二つの欠点を伴う:まず一方で、モータのロータが停止に至るまでに非常に長い時間がかかる。他方で、その間にモータ若しくはポンプの電源を再投入するようなことがあれば、ロータが回転しているので速度上昇(独語:Hochschleppen)又は起動が、確実にできないという問題が発生する。場合によっては、ロータが許容回転数まで正常に速度上昇するまで、いくつかのトライを実施しなければならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、前述の欠点を排除した、冒頭で述べた種類の真空ポンプと、制御装置と、制動方法とを提供することを課題とする。その際、センサレス永久磁石同期モータのロータは、モータ若しくはポンプのそれぞれのスイッチを切った後、速く停止に至り、及びそれぞれのスイッチを再び入れた後にモータ若しくはポンプの誤った速度上昇の危険が最小限に縮小されるということが、可能なかぎり簡単な且つ信頼できる方法で、特に達成されるべきである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、この課題は、請求項1に記載の特徴を有する方法、請求項11に記載の特徴を有する装置、並びに請求項12に記載の特徴を有する真空ポンプによって解決される。本発明による方法の好ましい実施形態は、従属請求項、本明細書及び図面に記載されている。
【0007】
パルス幅変調に基づく空間ベクトル変調によって操作可能なセンサレス永久磁石同期モータ、特に真空ポンプ、好ましくはターボ分子ポンプの永久磁石同期モータを制動するための本発明による方法は、開放制御回路の場合で制動するために永久磁石同期モータが回転電圧ベクトルによってのみ制御され、及び制動方法は同期ステップ(この同期ステップでは、永久磁石同期モータが一定振幅及び一定回転周波数の回転同期電圧ベクトルで制御されている)と、時間的に後続の制動ステップ(この制動ステップでは、永久磁石同期モータが回転制動電圧ベクトルによって、値ゼロまで時間的に減少する回転周波数で制御されている)とを含むことを特徴とする。
【0008】
この方法の形態に基づいて、センサレス永久磁石同期モータのロータは、モータ又はポンプのスイッチを切った後、速く停止に至ることが、簡単な、信頼できる方法で達成される。それによって、特に、モータ若しくはポンプのそれぞれのスイッチを再び入れた後でのモータ若しくはポンプの誤った速度上昇の危険も、最小限に縮小される。同期ステップは、磁界方向制御と制動プロセスの間の遷移として使用する。その同期ステップの間の一定回転電圧ベクトルは、ロータ回転が電圧ベクトルと同期するために使用する。それから、あらかじめ定義した時間の後、制動ステップが開始し、この制動ステップの場合には、電圧ベクトルの回転周波数が値ゼロまで減少する。
【0009】
制動ステップの間、回転制動電圧ベクトルの振幅は、最終値>0Vまで時間的に、好ましくは直線的に減少する。
【0010】
回転制動電圧ベクトルの回転周波数は、制動ステップの間、好ましくは、少なくとも基本的に、回転同期電圧ベクトルの回転周波数から出発して、値ゼロまで時間的に減少する。
【0011】
回転制動電圧ベクトルの振幅は、制動ステップの間、好ましくは、少なくとも基本的に、回転同期電圧ベクトルの振幅から出発して、最終値>0Vまで時間的に直線的に減少する。
【0012】
好ましくは、同期ステップは、永久磁石同期モータの磁界方向制御と制動プロセスの間の遷移ステップとして、所定の同期時間周期に渡って実施され、この同期時間周期は、永久磁石同期モータのロータが、回転同期電圧ベクトルと同期して回転するのに十分大きい。
【0013】
それ故に、制動プロセスが開始する前に、ロータ速度が同期電圧ベクトルの回転周波数と同期されるということが保証されている。
【0014】
本発明による制動方法の適切で実践的な一つの実施例は、回転制動電圧ベクトルの回転周波数が、制動ステップの間に、値ゼロまで時間的に直線的に減少することを特徴とする。
【0015】
本発明による方法の代替的に有利な実施例に従って、回転制動電圧ベクトルの回転周波数は、制動ステップの間、時間セグメントにおいて、値ゼロまで時間的に減少する。その際、回転周波数はセグメントからセグメントへ徐々に縮小し、若しくは減少割合が縮小する。
【0016】
その際、制動電圧ベクトルの回転周波数が、それぞれの時間セグメントにおいて、時間的に直線的に減少する時、特に有利である。
【0017】
本発明による制動方法の、好ましい実践的な一つの実施例に従って、回転制動電圧ベクトルの回転周波数は、制動ステップの間、二つの連続した時間セグメントにおいて、値ゼロまで時間的に減少する。その際、この回転周波数が、時間的に同期ステップの直後の第一セグメントにおいて、後続のセグメントよりも速く減少する。
【0018】
本発明による制動方法の代替的で適切な一つの実施例に従って、回転制動電圧ベクトルの回転周波数は、制動ステップの間、三つの連続した時間セグメントにおいて、値ゼロまで時間的に減少する。その際、この回転周波数は時間的に同期ステップの直後の第一のセグメントにおいて、後続の第二セグメントよりも速く減少し、及び第二セグメントにおいて、後続の第三セグメントよりも速く減少し、この第三セグメントにおいて、最終的に値ゼロに達する。
【0019】
パルス幅変調に基づくセンサレス永久磁石同期モータを制御するための、特に真空ポンプ、好ましくは、ターボ分子ポンプのセンサレス永久磁石同期モータを制御するための本発明による装置は、これが三相インバータ、特に2レベル三相インバータ及び制御装置を含み、並びにセンサレス永久磁石同期モータを制動するために、三相インバータが、本発明による制御方法に応じて、制御装置によって制御可能であることを特徴とする。
【0020】
一つのステータ及びステータに対して相対的にロータ軸線を中心として回転可能に支承されている一つのロータ並びに少なくとも一つの駆動装置を含む本発明による真空ポンプ、特にターボ分子ポンプは、駆動装置がセンサレス永久磁石同期モータを含み、この永久磁石同期モータが、本発明による装置によって及び/又は本発明による制動方法に応じて制御可能であることを特徴とする。
【0021】
本発明は、以下で添付の図面を参照しつつ一例に過ぎない有利な実施例に基づいて説明される。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】ターボ分子ポンプの斜視図である。
図2図1のターボ分子ポンプの下面図である。
図3図2に示された切断線A-Aに沿ったターボ分子ポンプの断面図である。
図4図2に示された切断線B-Bに沿ったターボ分子ポンプの断面図である。
図5図2に示された切断線C-Cに沿ったターボ分子ポンプの断面図である。
図6】センサレス永久磁石同期モータを本発明に従って制御するために使用可能である、例示的な三相インバータの概略図である。
図7】空間ベクトル変調のための例示的な有効電圧ベクトルの概略図である。
図8】直交座標系で示され、電圧ベクトルによって表す例示的な任意の電圧である。
図9】本発明による制動方法の例示的な形態(この場合には、回転同期電圧ベクトルの回転周期は制御ステップの間、ゼロ数値まで線形に減少する)に従った、制動ステップ若しくは同期ステップの間の、回転制動電圧ベクトル及び回転同期電圧ベクトルの回転周波数の時間経過である。
図10】本発明による制動方法の例示的な形態(この場合には、回転同期電圧ベクトルの振幅は制御ステップの間、最終値>0Vまで時間的に直線的に減少する)に従った制動ステップ若しくは同期ステップの間、回転制動電圧ベクトル及び回転同期電圧ベクトルの振幅の時間経過である。
図11】本発明による制動方法の例示的な形態(この場合には、回転同期電圧ベクトルの回転周波数が、制御ステップの間に、二つの連続した時間セグメントで異なる速度でもって減少する)に従った制動ステップ若しくは同期ステップの間、回転制動電圧ベクトル及び回転同期電圧ベクトルの回転周波数の時間経過である。
図12】本発明による制動方法の例示的な形態(この場合には、回転同期電圧ベクトルの回転周波数が、制御ステップの間に、三つの連続した時間セグメントで異なる速度でもって減少する)に従った制動ステップ若しくは同期ステップの間、回転制動電圧ベクトル及び回転同期電圧ベクトルの回転周波数の時間経過である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1に示されたターボ分子ポンプ111は、インレットフランジ113に取り囲まれたポンプインレット115を有する。そのポンプインレットには、既知の方法で図示されていないレシーバーを接続することができる。レシーバーからのガスは、ポンプインレット115を介してレシーバーから吸引し得、及びポンプを通ってポンプアウトレット117へと搬送することができる。ポンプアウトレットに、例えばロータリーベーンポンプのような予真空ポンプを接続することができる。
【0024】
インレットフランジ113は、図1の真空ポンプの向きにおいては真空ポンプ111のハウジング119の上側の端部を形成する。ハウジング119は、下部分121を含み、その側面にエレクトロニクスハウジング123が配置されている。エレクトロニクスハウジング123内には、例えば真空ポンプに配置されている電動モータ125を駆動するための、真空ポンプ111の電子的及び/又は電気的コンポーネントが収容されている。エレクトロニクスハウジング123には、アクセサリの為の複数の接続部127が設けられている。その上、例えばRS485スタンダードに従うデータインターフェース129、及び電源供給接続部131がエレクトロニクスハウジング123に配置されている。
【0025】
ターボ分子ンポンプ111のハウジング119には、特にフローバルブの形式のフローインレット133が設けられていて、これを介して真空ポンプ111をフローすることができる。その上、下部分121の領域内には、シールガスコネクタ135(このシールガスコネクタは、フラッシュガスコネクタとも称される)が配置されている。これを介して、フラッシュガスが、ポンプが搬送するガスに対する電動モータ125(例えば図3参照)を保護するために、モータ室137(この中に真空ポンプ111の電動モータ125が組み込まれている)内へと運ぶことができる。下部分121内には、更に二つの冷却媒体コネクタ139が配置されている。その際、この冷却媒体コネクタの一方は、冷却媒体の為のインレットとして、そして他方の冷却媒体コネクタは冷却媒体の為のアウトレットとして設けられている。この冷却媒体は、冷却目的のために真空ポンプ内に導くことができる。
【0026】
真空ポンプの下面141は、起立面として使用することができるので、真空ポンプ111が下側141で起立して作動することができる。しかし、真空ポンプ111は、インレットフランジ113を介してレシーバーに固定することもでき、それ故にいわば吊架されて作動することもできる。その上、真空ポンプ111は、図1に示されたものと異なった向きとされているときにも、作動することもできるよう形成することができる。下面141は下向きではなく、横向き、又は上向きに配置することができる場合の真空ポンプの実施例もまた実現可能である。
【0027】
図2に図示されている下面141には、更にいくつかのねじ143が配置されていて、これらによってここでは別に特定されていない真空ポンプの構造部材が互いに固定されている。例えば軸受カバー145は、下面141に固定されている。
【0028】
その上、下面141には、複数の固定孔部147が配置されていて、これらを介してポンプ11が例えば載置面に固定することができる。
【0029】
図2から5には、冷却媒体導管148が図示されていて、この中では冷却媒体コネクタ139を介して導入及び導出される冷却媒体が循環し得る。
【0030】
図3から5の断面図が示すように、真空ポンプは、ポンプインレット115に存在するプロセスガスをポンプアウトレット177へ搬送する為の複数のプロセスガスポンプ段を有する。
【0031】
ハウジング119内にはロータ149が配置されていて、これは、回転軸線151を中心として回転可能なロータシャフト153を有する。
【0032】
ターボ分子ポンプ111は、ポンプ作用を奏する、互いに直列に接続された複数のターボ分子ポンプ段を有する。これは、ロータシャフト153に固定された半径方向の複数のロータディス155を有し、ロータディスク155間に配置され、ハウジング119内に固定されたステータディスク157を有する。この場合、一つのロータディスク155と隣接する一つのステータディスク157は、各々一つのターボ分子的ポンプ段を形成する。ステータディスク157は、スペーサリング159によって互いに所望の軸方向間隔に保持されている。
【0033】
その上、真空ポンプは半径方向において互いに入れ子式に配置され、及びポンプ作用を奏する、互いに直列に接続された複数のホルベックポンプ段を有する。ホルベックポンプ段のロータは、ロータシャフト153に配置されたロータハブ161とロータハブ161に固定され、そしてこれによって担持されるシリンダー側面形状の二つのホルベックロータスリーブ163,165を有する。これらは、回転軸線151に対して同軸に向けられていて、及び半径方向において互いに入れ子式に接続されている。更に、シリンダー側面形状の二つのホルベックステータスリーブ167,169が設けられている。これらは同様に回転軸線151に対して同軸に向けられていて、半径方向でみて入れ子式に接続されている。
【0034】
ホルベックポンプ段のポンプ作用表面は、カバー面によって、つまりホルベックロータスリーブ163,165とホルベックステータスリーブ167,169の半径方向内側面及び/又は外側面によって形成されている。外側のホルベックステータスリーブ167の半径方向内側面は、外側のホルベックロータスリーブ163の半径方向外側面と、半径方向のホルベック間隙171を形成しつつ向き合っていて、そしてこれと共にターボ分子ポンプに続く第一のホルベックポンプ段を形成する。外側のホルベックロータスリーブ163の半径方向内側面は、内側のホルベックステータスリーブ169の半径方向外側面と、半径方向のホルベック間隙173を形成しつつ向かい合っていて、そしてこれと共に第二のホルベックポンプ段を形成する。内側のホルベックステータスリーブ169の半径方向内側面は、内側のホルベックロータスリーブ165の半径方向外側面と、半径方向のホルベック間隙175を形成しつつ向き合っていて、そしてこれと第三のホルベックポンプ段を形成する。
【0035】
ホルベックロータスリーブ163の下側の端部には、半径方向に延びるチャネルを設けることができる。これを介して半径方向外側に位置するホルベック間隙171が中央のホルベック間隙173と接続されている。更に、内側のホルベックステータスリーブ169の上側の端部には、半径方向に延びるチャネルを設けることができる。これを介して中央のホルベック間隙173が半径方向内側に位置するホルベック間隙175と接続されている。これによって、入れ子式に接続された複数のホルベックポンプ段が直列に互いに接続される。半径方向内側のホルベックロータスリーブ165の下側の端部には、更に、アウトレット117への接続チャネル179を設けることができる。
【0036】
ホルベックステータスリーブ163,165の上述したポンプ作用表面は、各々、スパイラル形状に回転軸線151の周りを軸方向へと推移する複数のホルベック溝を有している。他方で、ホルベックロータスリーブ163,165の向き合った側面形状は滑らかに形成されていて、そしてガスが真空ポンプ111を作動するために、ホルベック溝内で前進させる。
【0037】
ロータシャフト153の回転可能に支承するのため、ポンプアウトレット117の領域に転がり軸受181が、そしてポンプインレット115の領域に永久磁石軸受183が設けられている。
【0038】
転がり軸受181の領域には、ロータシャフト153に、転がり軸受181の方に向かって増加する外直径を有する円すい形のスプラッシュナット185が設けられている。スプラッシュナット185は、作動媒体貯蔵部の少なくとも一つのスキマーと滑らかに接触している。作動媒体貯蔵部は、互いに積重ねられた吸収性の複数のディスク187を有している。これらは、転がり軸受181の為の作動媒体、例えば潤滑媒体を染み込ませられている。
【0039】
真空ポンプ111の作動中には、作動媒体が毛細管作用によって作動媒体貯蔵部からスキマーを介して回転するスプラッシュナット185へと伝達され、及び遠心力によってスプラッシュナット185に沿って、スプラッシュナット185の大きくなる外直径の方向へ、転がり軸受181に向かって搬送され、そこで例えば潤滑機能を発揮する。転がり軸受181と作動媒体貯蔵部は、槽形状のインサート189と軸受カバー145によって真空ポンプ内にはめ込まれている。
【0040】
永久磁石軸受183は、ロータ側の軸受半部191とステータ側の軸受半部193を有する。これらは、軸方向に互いに積層されたいくつかの永久磁石の複数のリング195,197からなる各一つのリング積層部を有する。リングマグネット195,197は、半径方向の軸受間隙199を形成しつつ向かい合っていて、その際、ロータ側のリングマグネット195は半径方向外側に、及びステータ側のリングマグネット197は半径方向内側に配置されている。軸受間隙199内に存在する磁場は、ロータシャフト153の半径方向の支承を行うリングマグネット195,197の間に磁気的反発力を引き起こす。ロータ側のリングマグネット195は、リングマグネット195を半径方向外側で取り囲んでいるロータシャフト153の担持部分201によって担持されている。ステータ側のリングマグネット197は、リングマグネット197を通って延在していて、及びハウジング119の半径方向の支柱205に懸架されているステータ側の担持部分203によって担持されている。回転軸線151に対して平行に、ロータ側のリングマグネット195は、担持部分203と連結されたカバー要素207によって固定されている。ステータ側のリングマグネット197は、回転軸線151に対して平行に、一方の方向では、担持部分203と接続された固定リング209並びに担持部分203と接続された固定リング211によって固定されている。固定リング211とリングマグネット197の間には、更に、さらばね213を設けることができる。
【0041】
磁石軸受の内部には、ロータ149の為の半径方向のストッパーを形成するために、真空ポンプ111の通常の作動では非接触で空転し、及びロータ149がステータに対して過剰に半径方向に変位した際に干渉する緊急用若しくは安全用軸受215が設けられている。その場合に、ロータ側の構造がステータ側の構造と衝突するのが防止される。安全用軸受215は非潤滑式の転がり軸受として形成されていて、並びにロータ149及び/又はステータと半径方向の間隙を形成する。この間隔は、安全用軸受215が通常のポンプ作動中は作用しないことに供する。安全用軸受215が作用するに至る半径方向の変位は、安全用軸受215が真空ポンプの通常の作動中、干渉が発生しないよう十分大きく寸法どられていて、そして同時に、ロータ側の構造のステータ側の構造との衝突があらゆる状況で防止されるよう十分小さく寸法どられている。
【0042】
真空ポンプ111は、ロータ149を回転駆動するための電動モータ125を有する。電動モータ125のアンカーは、ロータ149によって形成されていて、そのロータシャフト153は、モータステータ217を通って延びている。モータステータ217を通って延在するロータシャフト153の部分には、永久磁石装置が半径方向外側に、又は埋め込まれて設けることができる。モータステータ217とモータステータ217を通って延在するロータ149の部分の間には、半径方向のモータ間隙を有する中間空間219が配置されていて、モータ間隙を介してモータステータ217と永久磁石装置が、駆動トルクを伝達するために磁気的に影響し得る。
【0043】
モータステータ217は、ハウジング内において、電動モータ125の為に設けられたモータ空間137の内部に固定されている。シールガスコネクタ135を介してシールガス(これはフラッシュガスとも称され、及び空気又は窒素であることが可能である)がモータ室137に至ることが可能である。シールガスを介して電動モータ125はプロセスガス、例えば腐食作用のプロセスガスの部分から保護することができる。モータ室137は、ポンプアウトレット117を介しても真空引きされることができ、即ちモータ室137内は少なくとも近似的に、ポンプアウトレット117に接続される予真空ポンプによって引き起こされる真空圧となる。
【0044】
その上、ロータハブ161とモータ室137を画成する壁部221の間には、特に、半径方向外側に位置するホルベックポンプ段に対するモータ室217のより良好なシールを達成するために、それ自体公知のいわゆるラビリンスシール223を設けることができる。
【0045】
次に説明する本発明の実施例は、例えば、前述の図1から5に基づいて記載されているような真空ポンプと接続して使用することができる。
【0046】
図6は、それぞれU,V,W相の出力電圧u,u,uを、正又は負の中間回路電位Udcに印加することができるように、3つの相ζ=U,V,Wのそれぞれの相に対して1つのハーフブリッジを有する例示的な三相インバータ10を概略図で示す。切替状態sζ=Hであるときに、それぞれの相ζの電圧電位uζが、値Udcをとり、切替状態sζ=Lであるときに、それぞれの相ζの電圧電位uζが、値0をとる。所定のデューティ比λζε[0,1]の場合、電圧uζ=λζ×Udcが、それぞれのζ相に対して生じる。
【0047】
図7は、空間ベクトル変調のための例示的な有効電圧ベクトルを概略図で示す。この場合、これらの電圧ベクトル
【数1】
は、複数の電圧ベクトルの実数部uαと虚数部uβとに対応する座標を有する直交座標系で示されている。それぞれの有効電圧ベクトル
【数2】
は、3つの相の切替状態に依存する。その結果、以下の関係式:
【数3】
に相当する。零ベクトル
【数4】
は、関係式
【数5】
によって定義されている。
【0048】
図8は、直交座標系で示され、電圧ベクトルによって表される例示的な任意の電圧
【数6】
を示す。同様に、電圧
【数7】
の座標は、当該の電圧ベクトルの実数部uαと虚数部uβとに対応する。したがって、それぞれの電圧が、以下の関係式:
【数8】
によって表すことができる。
【0049】
本発明による制動方法の場合では、開放制御回路の場合に制動するために、パルス幅変調に基づく操作可能なセンサレス永久磁石同期モータのための例えば図6に記載されている3相インバータ10、特に2レベル三相インバータが、回転電圧ベクトルによってのみ制御され、それは例えば、関係式
【数9】
によって、定義することができ、この関係式においてuvecは回転電圧ベクトルの振幅、fvecは回転電圧ベクトルの周波数、tは全制動プロセスの開始時における回転電圧ベクトルの時間、γは全制動プロセスの開始時における開始角度を表す。その際、制動プロセスが、本発明による同期ステップS(この同期ステップでは、永久磁石同期モータが一定振幅(uvec=usync図10参照)及び一定回転数(fvec=fsync図9,11及び12参照)の特に前述の関係式に基づいて構成されている回転同期電圧ベクトルでもって制御される)、及び時間的に後続の制動ステップB(この制動ステップでは、永久磁石同期モータが、特に前述の関係式に基づいて構成されている回転制動電圧ベクトルと共に、値ゼロまで時間的に減少する回転周波数でもって制御されている(図9,11及び12参照))を含む。
【0050】
永久磁石同期モータは、開放制御回路の場合で制動するために、関係式
【数10】
に基づいた回転電圧ベクトルによって制御することができる。この回転電圧ベクトルは、同期ステップの間、一定振幅usyncと、一定回転周波数fsyncの回転同期電圧ベクトルとして、及び制動ステップの間、値ゼロまで時間的に減少する回転周波数fvecを有する回転制動電圧ベクトルとして実施される。
【0051】
その際、回転制動電圧ベクトルの振幅uvecは、制動ステップBの間、最終値uend>0Vまで時間的に直線的に減少し得る(図10参照)。
【0052】
図9,11及び12からわかるように、制動電圧ベクトルの回転周波数fvecは、制動ステップBの間、同期電圧ベクトルの回転周波数 sync から出発して値ゼロまで時間的に減少し得る。
【0053】
同期ステップSはそれぞれ時刻Tsyncで終了し、制動ステップBはそれぞれ時刻Tendで終了する。
【0054】
制動ステップBの間に実施される回転制動電圧ベクトルの振幅Uvecは、同期ステップSの間に実施される同期電圧ベクトルの振幅Usyncから出発して最終値Uend>0まで時間的に直線的に減少し得る(図10参照)。
【0055】
同期ステップSは、永久磁石同期モータの磁界方向制御と制動プロセスの間の遷移ステップとして、所定の同期時間周期T sync に渡って実施され、この同期時間周期は、永久磁石同期モータのロータが回転同期電圧ベクトルと最終的に同期して回転するのに十分大きい。
【0056】
図9からわかるように、回転制動電圧ベクトルの回転周波数fvecは、制動ステップBの間、値ゼロまで時間的に直線的に減少し得る。
【0057】
これに対して、図11図12は、本発明による制動方法の例示的な実施形態を示している。これらの場合では、回転制動電圧ベクトルの回転周波数fvecは、制動ステップBの間で、それぞれの時間セグメントにおいて、値ゼロまで時間的に減少する。その際、この回転周波数は、セグメントからセグメントへ徐々に縮小し、若しくは減少割合が縮小する。この場合、回転制動電圧ベクトルの回転周波数fvecは、それぞれの時間セグメントにおいて時間的に直線的に減少する。
【0058】
その際、図11に記載されている実施例の場合において、回転制動電圧ベクトルの回転周波数fvecは、制動ステップBの間、二つの連続した時間セグメントにおいて値ゼロまで時間的に減少する。その際、この回転周波数は同期ステップSの直後に続く第一のセグメントにおいて、後続のセグメントよりも速く減少する。
【0059】
それに対して、図12は本発明による制動方法の別の変形例を示す。これによれば、回転制動電圧ベクトルの回転周波数fvecは、制動ステップBの間に、三つの連続した時間セグメントにおいて、値ゼロまで時間的に減少する。その際、この回転周波数は、同期ステップSの次にくる、時間的に直後の第一セグメントにおいて、後続の第二セグメントよりも速く減少し、及び第二セグメントにおいて、後続の第三セグメントよりも速く減少し、この第三セグメントでは、それが最終的に値ゼロに至る。
【0060】
パルス幅変調に基づく一つのセンサレス永久磁石同期モータを制御するための本発明による一つの装置は、三相インバータ10、特に2レベル三相インバータと制御装置とを含む。その際、本発明による装置の三相インバータ10は、例えば図6に記載されている種類のインバータであることが可能である。本発明による装置の制御装置によって、三相インバータ10が本発明による制動方法に応じて制御可能である。
【0061】
特に、本発明による制動方法及び本発明による装置は、真空ポンプ、特にターボ分子ポンプのそれぞれの駆動装置を制御するために、例えば図1図5に記載されている種類の真空ポンプ、特にターボ分子ポンプを制御するために使用可能である。
【0062】
本発明による真空ポンプ、特にターボ分子ポンプは、一つのステータと、ステータに対して相対的にロータ軸線を中心として回転可能に支承された一つのロータと、少なくとも一つの駆動装置とを含む。その際、駆動装置は、特にセンサレス永久磁石同期モータを含み得、この永久磁石同期モータは本発明による装置によって及び本発明による制動方法に応じて制御可能である。その際、真空ポンプ、特にターボ分子ポンプが例えば図1~5に記載されている様式で実施することができる。
【符号の説明】
【0063】
10 三相交流インバータ
111 ターボ分子ポンプ
113 インレットフランジ
115 ポンプインレット
117 ポンプアウトレット
119 ハウジング
121 下部分
123 エレクトロニクスハウジング
125 電動モータ
127 アクセサリ接続部
129 データインターフェース
131 電源供給接続部
133 フローインレット
135 シールガス接続部
137 モータ室
139 冷却媒体接続部
141 下面
143 スクリュー
145 軸受カバー
147 固定穴
148 冷却媒体配管
149 ロータ
151 回転軸線
153 ロータシャフト
155 ロータディスク
157 ステータディスク
159 スペーサリング
161 ロータハブ
163 ホルベックロータスリーブ
165 ホルベックロータスリーブ
167 ホルベックステータスリーブ
169 ホルベックステータスリーブ
171 ホルベック間隙
173 ホルベック間隙
175 ホルベック間隙
179 接続チャネル
181 転がり軸受
183 永久磁石軸受
185 スプラッシュナット
187 ディスク
189 インサート
191 ロータ側の軸受半部
193 ステータ側の軸受半部
195 リングマグネット
197 リングマグネット
199 軸受間隙
201 キャリア部分
203 キャリア部分
205 半径方向の支柱
207 カバー要素
209 支持リング
211 固定リング
213 さらばね
215 緊急用又は安全用軸受
217 モータステータ
219 中間空間
221 壁部
223 ラビリンスシール
sync 回転同期電圧ベクトルの一定回転周波数
vec 回転電圧ベクトルの回転周波数
sync 回転同期電圧ベクトルの一定振幅
vec 回転電圧ベクトルの振幅
B 制御ステップ
S 同期ステップ
end 同期ステップの終了時間
sync 同期時間周期
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12