IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 海爾智家股▲フン▼有限公司の特許一覧 ▶ 重慶海爾洗衣机有限公司の特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-08
(45)【発行日】2023-05-16
(54)【発明の名称】洗濯機
(51)【国際特許分類】
   D06F 23/04 20060101AFI20230509BHJP
   D06F 39/12 20060101ALI20230509BHJP
【FI】
D06F23/04
D06F39/12 C
D06F39/12 Z
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2020568402
(86)(22)【出願日】2019-06-14
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-11-18
(86)【国際出願番号】 CN2019091226
(87)【国際公開番号】W WO2019238115
(87)【国際公開日】2019-12-19
【審査請求日】2021-03-22
(31)【優先権主張番号】201810622838.2
(32)【優先日】2018-06-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】520148792
【氏名又は名称】海爾智家股▲フン▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】HAIER SMART HOME CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1 Haier Road, Laoshan District Qingdao, Shandong 266101 China
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(73)【特許権者】
【識別番号】521309570
【氏名又は名称】重慶海爾洗衣机有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】呂佩師
(72)【発明者】
【氏名】許升
(72)【発明者】
【氏名】王玲臣
(72)【発明者】
【氏名】呂艶芬
【審査官】村山 睦
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第107190457(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第106868774(CN,A)
【文献】中国実用新案第207295247(CN,U)
【文献】中国実用新案第207227750(CN,U)
【文献】特表2018-504225(JP,A)
【文献】特開平03-284294(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第107904853(CN,A)
【文献】実開昭52-018590(JP,U)
【文献】実開昭52-019970(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2014/0033772(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D06F 23/04
D06F 39/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗浄過程で貯水に使用可能な洗浄槽と、前記洗浄槽からの排水を収集するための集水装置を含み、前記集水装置は集水室を含み、前記集水室内に容積を増大させるための容量増大構造が備わっており、
前記洗浄槽の底部には、開放/閉止可能な洗浄槽排水口が設けられており、
前記集水装置には、前記洗浄槽排水口の開放/閉止を制御する排水弁部材が装着されており、
前記集水装置は、前記集水室と連結されている排水口、及び、前記集水室の底壁に設けられた、下方に窪んだ集水槽を含み、前記集水室の底壁は、全体が面一に設置される底壁本体、及び、前記底壁本体の外周を一周する環状の前記集水槽を含んでおり、前記排水口は環状の前記集水槽内に設けられ、前記排水口の最内周の一方の側が環状の前記集水槽の最外周に内接し、前記排水口の最内周のうち一方の側と対向する他方の側は、前記底壁本体に向かって拡張していることを特徴とする洗濯機。
【請求項2】
前記排水弁部材は、バルブプラグ機構と、前記バルブプラグ機構を往復運動させるよう駆動して前記洗浄槽排水口を開放/閉止する排水弁駆動部材を含み、前記バルブプラグ機構の一端は前記集水装置の外部に伸出して前記排水弁駆動部材に伝動可能に接続され、前記排水弁駆動部材は前記バルブプラグ機構を往復運動させるよう駆動し、
前記バルブプラグ機構の他端は、自身の往復運動に伴って前記洗浄槽排水口を開放/閉止可能であることを特徴とする請求項1に記載の洗濯機。
【請求項3】
前記バルブプラグ機構は、前記洗浄槽排水口と係合して閉塞させることが可能なバルブプラグと、前記バルブプラグを往復運動させるバルブステムを含み、前記排水弁駆動部材は前記バルブステムに直接接続され、前記バルブステムを前記洗浄槽の中心軸線と平行な方向に沿って往復運動させ、或いは、前記排水弁駆動部材は伝動機構を介して前記バルブステムに伝動可能に接続され、前記バルブステムを前記洗浄槽の中心軸線と平行な方向に沿って往復運動させることを特徴とする請求項2に記載の洗濯機。
【請求項4】
前記バルブステムは、前記洗浄槽の中心軸線と平行なバルブステム摺動経路内に相対的に摺動可能に位置規制及び装着され、前記排水弁駆動部材はモータであり、前記伝動機構は排水伝動プーリと排水伝動ロッドを含み、前記排水伝動プーリには偏心して設置される第1接続部と第2接続部が備わっており、前記モータの出力軸は前記排水伝動プーリの前記第1接続部に固定接続されて伝動プーリを回動させ、前記排水伝動ロッドは、一端が枢着軸を介して前記第2接続部に回動可能に接続され、他端が枢着軸を介して前記バルブステムに回動可能に接続されることを特徴とする請求項3に記載の洗濯機。
【請求項5】
前記集水装置の底壁には、前記排水弁部材を装着するための排水弁部材装着部が設けられており、
前記バルブプラグは、前記洗浄槽排水口と係合して閉塞させることが可能なバルブプラグヘッドと、前記バルブプラグヘッドに密封状に接続されるか一体的に成型されるコルゲートチューブを含んでおり、前記コルゲートチューブの他端は前記排水弁部材装着部に密封状に装着されることを特徴とする請求項3に記載の洗濯機。
【請求項6】
前記排水弁部材装着部は前記集水装置の底壁に開設される排水弁装着口であり、前記排水弁部材は固定ハウジングを含み、前記固定ハウジングは、前記排水弁装着口に装着されるとともに前記集水装置の外側に位置しており、前記固定ハウジングの中央部には前記バルブステムを挿通するためのバルブステム摺動経路が備わっていることを特徴とする請求項5に記載の洗濯機。
【請求項7】
前記排水弁部材は固定フレームを含み、前記固定フレームは前記固定ハウジングに装着されるとともに前記集水装置の内側に位置しており、前記固定フレームは前記バルブプラグと前記バルブステムを収容する内部空間を有し、前記バルブプラグの上端は内部空間から伸出して前記洗浄槽の前記洗浄槽排水口と係合可能であり、前記バルブプラグの前記コルゲートチューブは前記固定フレームと前記固定ハウジングの間に挟持及び密封され、
好ましくは、前記固定フレームの周壁には、内部空間内の水を排出するための排水構造が設けられていることを特徴とする請求項6に記載の洗濯機。
【請求項8】
前記集水装置には、前記洗浄槽排水口の開放/閉止を制御する排水弁部材が装着されており、前記排水弁部材とロック部材が別体として前記集水装置に装着され、前記排水弁部材と前記ロック部材はこれらを動作させる駆動部材をそれぞれ有しており、前記ロック部材が動作してロック部と係合することで前記洗浄槽がロックされ、前記排水弁部材が動作することで前記洗浄槽排水口が開放/閉止されることを特徴とする請求項1に記載の洗濯機。
【請求項9】
前記集水装置には、前記洗浄槽排水口の開放/閉止を制御する排水弁部材が装着されており、前記排水弁部材とロック部材が一体的に前記集水装置に装着され、前記排水弁部材と前記ロック部材はこれらを動作させる駆動部材をそれぞれ有しており、或いは、前記排水弁部材と前記ロック部材は同一の駆動部材によって同期して動作するよう駆動され、前記ロック部材が動作してロック部と係合することで前記洗浄槽がロックされ、前記排水弁部材が動作することで前記洗浄槽排水口が開放/閉止されることを特徴とする請求項1に記載の洗濯機。
【請求項10】
前記排水弁部材と前記ロック部材は、同一の駆動部材により伝動部材を介して同期して動作するよう駆動され、前記伝動部材は連動部材を含み、前記駆動部材は前記連動部材に伝動可能に接続されて前記連動部材を往復運動させ、前記連動部材は、前記排水弁部材、前記ロック部材にそれぞれ伝動可能に接続されてこれらを同期して動作させることを特徴とする請求項9に記載の洗濯機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は洗濯機器の技術分野に関し、具体的には洗濯機に関する。
【背景技術】
【0002】
洗濯機は、電気を利用して衣類を洗浄する装置として設計される。一般的に、洗濯機は、洗浄水を蓄える槽と、回転可能に槽の内部に装着される回転槽と、回転可能に回転槽の底部に装着されるパルセータと、回転槽とパルセータを回転させるよう構成されるモータ及びクラッチ、を含む。衣類及び洗剤が回転槽に投入された状態で回転槽とパルセータが回転すると、回転槽に投入された衣類とともにパルセータが洗浄水を攪動することで、衣類から汚れが除去される。
【0003】
洗濯機の洗浄容量を増大させるためには、より大きな回転槽が必要となる。即ち、回転槽の高さ又は直径を拡大する必要がある。また、回転槽がより大きなサイズを有する場合には、回転槽を収容する収容槽とハウジングも回転槽の拡大に伴って大きくする必要がある。
【0004】
しかし、洗濯機の外観に相当するハウジングの拡大は、洗濯機の設置領域のスペースに規制される。一般的なユーザの家では、洗濯機の設置位置に限りがあるため、洗濯機のハウジングを拡大して洗濯槽の容量を増大させるとの目的を達成することはあまり現実的でない。そこで、洗濯機のハウジングを拡大することなく、如何にして回転槽の容量を増大させるかが設計者を悩ませる大きな難題となっている。
【0005】
上記に鑑みて、本発明を提案する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記の課題を解決するために、本発明の目的は洗濯機を提供することである。具体的には、以下の技術方案を採用する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
洗濯機であって、洗浄過程で貯水に使用可能な洗浄槽と、洗浄槽からの排水を収集するための集水装置を含む。前記集水装置は集水室を含み、集水室内に容積を増大させるための容量増大構造が備わっている。前記洗浄槽の底部には開放/閉止可能な洗浄槽排水口が設けられている。前記集水装置には、洗浄槽排水口の開放/閉止を制御する排水弁部材が装着されている。
【0008】
更に、前記排水弁部材は、バルブプラグ機構と、バルブプラグ機構を往復運動させるよう駆動して洗浄槽排水口を開放/閉止する排水弁駆動部材を含む。前記バルブプラグ機構の一端は集水装置の外部に伸出して排水弁駆動部材に伝動可能に接続される。排水弁駆動部材は、バルブプラグ機構を往復運動させるよう駆動する。前記バルブプラグ機構の他端は、自身の往復運動に伴って前記洗浄槽排水口を開放/閉止可能である。
【0009】
更に、前記バルブプラグ機構は、洗浄槽排水口と係合して閉塞させることが可能なバルブプラグと、バルブプラグを往復運動させるバルブステムを含む。前記排水弁駆動部材はバルブステムに直接接続され、バルブステムを洗浄槽の中心軸線と平行な方向に沿って往復運動させる。或いは、前記排水弁駆動部材は、伝動機構を介してバルブステムに伝動可能に接続され、バルブステムを洗浄槽の中心軸線と平行な方向に沿って往復運動させる。
【0010】
更に、前記バルブステムは、洗浄槽の中心軸線と平行なバルブステム摺動経路内に相対的に摺動可能に位置規制及び装着される。前記排水弁駆動部材はモータである。また、前記伝動機構は排水伝動プーリと排水伝動ロッドを含む。排水伝動プーリには偏心して設置される第1接続部と第2接続部が備わっており、前記モータの出力軸は、排水伝動プーリの第1接続部に固定接続されて伝動プーリを回動させる。前記排水伝動ロッドは、一端が枢着軸を介して第2接続部に回動可能に接続され、他端が枢着軸を介してバルブステムに回動可能に接続される。
【0011】
更に、前記集水装置の底壁には、排水弁部材を装着するための排水弁部材装着部が設けられている。前記バルブプラグは、洗浄槽排水口と係合して閉塞させることが可能なバルブプラグヘッドと、バルブプラグヘッドに密封状に接続されるか一体的に成型されるコルゲートチューブを含んでいる。コルゲートチューブの他端は、排水弁部材装着部に密封状に装着される。
【0012】
更に、前記排水弁部材装着部は、集水装置の底壁に開設される排水弁装着口である。前記排水弁部材は固定ハウジングを含む。固定ハウジングは、排水弁装着口に装着されるとともに集水装置の外側に位置している。固定ハウジングの中央部には、バルブステムを挿通するためのバルブステム摺動経路が備わっている。
【0013】
更に、前記排水弁部材は固定フレームを含む。固定フレームは、固定ハウジングに装着されるとともに集水装置の内側に位置している。固定フレームは、バルブプラグとバルブステムを収容する内部空間を有している。バルブプラグの上端は、内部空間から伸出して洗浄槽の洗浄槽排水口と係合可能である。前記バルブプラグのコルゲートチューブは、固定フレームと固定ハウジングの間に挟持及び密封される。
【0014】
好ましくは、前記固定フレームの周壁には、内部空間内の水を排出するための排水構造が設けられている。
【0015】
更に、前記集水装置には、洗浄槽排水口の開放/閉止を制御する排水弁部材が装着されている。排水弁部材とロック部材は別体として集水装置に装着される。排水弁部材とロック部材は、これらを動作させる駆動部材をそれぞれ有している。前記ロック部材が動作してロック部と係合することで洗浄槽がロックされ、排水弁部材が動作することで洗浄槽排水口が開放/閉止される。
【0016】
更に、前記集水装置には、洗浄槽排水口の開放/閉止を制御する排水弁部材が装着されている。排水弁部材とロック部材は一体的に集水装置に装着される。排水弁部材とロック部材は、これらを動作させる駆動部材をそれぞれ有している。或いは、排水弁部材とロック部材は、同一の駆動部材によって同期して動作するよう駆動される。前記ロック部材が動作してロック部と係合することで洗浄槽がロックされ、排水弁部材が動作することで洗浄槽排水口が開放/閉止される。
【0017】
更に、前記排水弁部材とロック部材は、同一の駆動部材により伝動部材を介して同期して動作するよう駆動される。前記伝動部材は連動部材を含む。前記駆動部材は連動部材に伝動可能に接続され、連動部材を往復運動させる。前記連動部材は、排水弁部材、ロック部材にそれぞれ伝動可能に接続され、これらを同期して動作させる。
【発明の効果】
【0018】
本発明における洗濯機の洗浄槽は洗浄過程で貯水に使用可能なため、洗浄槽に「孔無しの洗浄槽」設計を採用している。且つ、外槽の構造設計を省略し、外槽の代わりに集水装置を使用して集水及び排水を行う。これにより、本発明は以下のような技術的効果を有する。
【0019】
1.ハウジングの容積を変えることなく洗浄槽の容量を増大させることができ、洗濯機の容量増大効果が実現される。
【0020】
2.洗浄過程において、水は洗浄槽内にのみ存在することから、従来の洗濯機のように、内槽と外槽の間に水が溜まり、外槽の内壁と洗浄槽の外壁に「汚れや垢が付着する」との課題が回避される。従って、より良好な洗浄効果を有する。
【0021】
3.外槽を省略し、洗浄槽を貯水槽とすることで、洗浄過程において内槽と外槽の間に水が存在しなくなる。これにより、洗浄用水量が減少するため、洗浄用水量の節約となる。
【0022】
4.集水装置の集水室内には、容積を増大させるための容量増大構造が備わっている。容量増大構造は、集水装置の高さを変えることなく、集水室をできる限り外側に拡張することで容積を増大させるとの目的を実現する。これにより、集水装置からの水の飛散や溢水の問題が回避される。
【0023】
本発明における洗濯機の洗浄槽は貯水槽となり、洗浄槽の外部に外槽は設置されない。また、本発明では洗浄槽の底部にのみ集水装置を設置する。これにより、洗浄槽の洗浄水は集水装置に放出されたあとに排出される。洗浄槽から排水する際には、ロック部材が動作して洗浄槽のロック部と係合することで、洗浄槽が位置決め及びロックされるとともに、洗浄槽排水口が開放されて洗浄槽からの排水が実施される。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明の実施例における洗濯機の構造を示す図である。
図2】本発明の実施例1における洗濯機の集水装置の立体構造を示す第1の図である。
図3】本発明の実施例1における洗濯機の集水装置の立体構造を示す第2の図である。
図4】本発明の実施例1における洗濯機の集水装置の平面図である。
図5】本発明の実施例1における洗濯機の集水装置の図4のE-E面に沿う断面図である。
図6】本発明の実施例1における洗濯機の集水装置の図4のF-F面に沿う断面図である。
図7】本発明の実施例2における洗濯機の集水装置の立体構造を示す図である。
図8】本発明の実施例2における洗濯機の集水装置の平面図である。
図9】本発明の実施例2における洗濯機の集水装置の図8のA-A面に沿う断面図である。
図10】本発明の実施例3における洗濯機の集水装置の底部を示す図である。
図11】本発明の実施例3における洗濯機の集水装置の図10のB-B面に沿う断面図である。
図12】本発明の実施例4における洗濯機の集水装置の立体構造を示す図である。
図13】本発明の実施例4における洗濯機の集水装置の底部を示す図である。
図14】本発明の実施例4における洗濯機の集水装置の図13のC-C面に沿う断面図である。
図15】本発明の実施例5における洗濯機の集水装置の立体構造を示す図である。
図16】本発明の実施例5における洗濯機の集水装置の更なる実施形態の立体構造を示す図である。
図17】本発明の実施例5における洗濯機の集水装置の更なる実施形態の断面図である。
図18】本発明の実施例6における洗濯機の集水装置の一実施形態の断面図である。
図19】本発明の実施例6における補強構造の一実施形態の立体構造を示す図である。
図20】本発明の実施例6における洗濯機の集水装置の更なる実施形態の断面図である。
図21】本発明の実施例6における補強構造の更なる実施形態の立体構造を示す図である。
図22】本発明の実施例6における洗濯機の集水装置の更なる実施形態の分解図である。
図23】本発明の実施例6における洗濯機の集水装置の更なる実施形態の分解図である。
図24】本発明の実施例6における洗濯機の集水装置の更なる実施形態の断面図である。
図25】本発明の実施例7における洗濯機の構造を示す図である。
図26】本発明の実施例7における洗濯機の更なる実施形態の構造を示す図である。
図27】本発明の実施例7における洗濯機の更なる実施形態の構造を示す図である。
図28】本発明の実施例7にかかる洗濯機の図25におけるM部分の拡大図である。
図29】本発明の実施例7における洗濯機の排水弁部材の分解図である。
図30】本発明の実施例7における洗濯機の排水弁部材の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下に、図面を組み合わせて、本発明の洗濯機について詳細に述べる。
【実施例1】
【0026】
図1図6に示すように、本実施例の洗濯機は、洗浄過程で貯水に使用可能な洗浄槽200と、洗浄槽からの排水を収集するための集水装置500を含む。前記集水装置500は集水室503を含む。
【0027】
本実施例における洗濯機の洗浄槽200は貯水槽となり、洗浄槽200の外部に外槽は設置されない。また、本実施例では、洗浄槽200の底部にのみ集水装置500を設置する。これにより、洗浄槽の洗浄水は集水装置500に放出されてから排出されるため、集水装置500は、一次的な貯水機能を実現すべく集水室503を有している。
【0028】
本実施例における洗濯機の洗浄槽は貯水槽となるため、洗浄槽には「孔無しの洗浄槽」設計が採用される。また、外槽を省略することで、集水装置は洗浄槽からの排水のみを収集して排出するよう変更される。これにより、本実施例の洗濯機は以下の技術的効果を有する。
【0029】
1.ハウジングの容積を変えることなく洗浄槽の容量を増大させることができ、洗濯機の容量増大効果が実現される。
【0030】
2.洗浄過程において、水は洗浄槽内にのみ存在することから、従来の洗濯機のように、内槽と外槽の間に水が溜まり、外槽の内壁と洗浄槽の外壁に「汚れや垢が付着する」との課題が回避される。従って、より良好な洗浄効果を有する。
【0031】
3.外槽を省略し、洗浄槽を貯水槽とすることで、洗浄過程において内槽と外槽の間に水が存在しなくなる。これにより、洗浄用水量が減少するため、洗浄用水量の節約となる。
【0032】
洗濯機の容量を増大させた場合、脱水段階で水を洗浄槽の水路口から排出する際には、外槽が存在しないことから、水路から排出された水は集水装置の集水室内に進入する。しかし、容量増大の必要性から、集水装置の高さには限界がある。且つ、集水室内の水位は一定の高さを有する。また、洗浄槽が高速回転して脱水する際には、水位が上昇するとともに、水流が集水室の内壁に密着するため、速やかに排出しなければ、水の飛散や水位の上昇によって排水溝から水が溢れ出してしまう。そこで、本実施例では、集水装置の高さを変えることなく、集水室内の容積をできる限り増大させることで、集水装置からの水の飛散や溢水の問題を解決する。
【0033】
よって、本実施例の集水室503内には、容積を増大させるための容量増大構造が備わっている。容量増大構造は、集水装置の高さを変えることなく、集水室503をできる限り外側に拡張することで容積を増大させるとの目的を実現する。これにより、集水装置からの水の飛散や溢水の問題が回避される。
【0034】
更に、本実施例の前記集水室503の底壁は、中央部に位置する底壁本体505と、底壁本体505の外周に位置して下方に窪んだ集水槽502を含む。また、前記集水装置500は、集水槽と連通する排水口504を含んでいる。前記容量増大構造は、集水槽502における底壁本体505寄りの側壁に位置しており、集水槽502の容積を増大させるために用いられる。
【0035】
本実施例では、集水槽502によって集水室の深さを部分的に増大させるとともに、洗浄槽の排水経路の出口端を集水装置500の集水槽502内まで延伸させている。これにより、洗浄槽が高速回転により脱水を行ったとしても、排出された水は深さのより深い集水槽502内に直接進入するため、水の飛散や溢水が回避される。
【0036】
上記から明らかなように、洗浄槽からの排水は集水装置の集水槽502内に直接排出される。そのため、本発明では、容量増大構造を集水槽502に設けて集水槽502の容積を増大させれば、水の飛散や溢水を回避可能となる。この場合、全体を深くする必要がないため、集水装置の高さと強度が保証される。
【0037】
本実施例の一実施形態として、前記容量増大構造は、第1容量増大部512を含む。第1容量増大部512は、集水槽502における底壁本体寄りの側壁が底壁本体に向かって傾斜しつつ延伸することで形成される。これにより、集水槽502の容積が増大する。
【0038】
本実施例における第1容量増大部512の設置方式及び傾斜角度は、いずれも集水装置全体の高さ及び強度を保証するものでなければならない。具体的に、前記集水槽502における底壁本体505寄りの側壁は、周方向全体において底壁本体505に向かって傾斜しつつ延伸することで、全周にわたる第1容量増大部512を形成する。
【0039】
或いは、前記集水槽502における底壁本体505寄りの側壁は、部分的に底壁本体505に向かって傾斜しつつ延伸することで、底壁本体の外周に沿って分布する複数の第1容量増大部512を形成する。
【0040】
本実施例の前記第1容量増大部は、底壁本体の周方向全体における各位置の傾斜角度がいずれも同じである。こうすることで、集水槽502の容積を可能な限り増大させられる。
【0041】
或いは、前記第1容量増大部は、底壁本体の周方向全体における各位置の傾斜角度が徐々に大きくなっている。こうすることで、集水槽の側壁と底壁本体505の間に移行構造が形成され、一定の導水作用が備わるため、水は底壁本体によって集水槽502内へと案内される。
【0042】
本実施例の一実施形態として、前記容量増大部は第2容量増大部513を含む。第2容量増大部513は、集水槽502における底壁本体505寄りの側壁が底壁本体505に向かって窪むことで形成される。
【0043】
更に、前記第2容量増大部513は、集水槽における底壁本体寄りの側壁の一部が底壁本体に向かって窪むことで形成されて底壁本体の外周に分布する複数の内凹陥部を含む。このうち、少なくとも1つの内凹陥部は、排水口の位置に対応して設けられる。
【0044】
更に、前記排水口に対応する内凹陥部は、その他の内凹陥部よりも大きくなっている。
【0045】
本実施例の洗濯機では、前記洗浄槽200の槽壁のうち最高水位以下に位置する部分を封止して設けているため、洗浄過程において前記洗浄槽200を貯水に用いることが可能である。また、前記洗浄槽200の槽壁のうち最高水位よりも上に位置する部分には脱水孔が設けられており、脱水過程において、前記洗浄槽200は脱水孔から排水することが可能である。また、前記洗浄槽200の外壁には脱水排水装置300が設けられている。脱水排水装置300の入水端は前記脱水孔と連通しており、脱水排水装置300の吐水端は集水装置500の集水室503内まで延伸している。
【0046】
本実施例における洗濯機の洗浄槽200は「孔無しの洗浄槽」であるため、洗浄過程では洗浄槽200が貯水槽となる。また、洗浄槽200の槽壁のうち最高水位よりも上の部分には脱水孔が設けられているため、脱水機能が実現される。且つ、洗浄槽200の槽壁には脱水排水装置が設けられている。これにより、洗濯機の脱水過程における水を脱水排水装置を通じて集水装置500の集水室503内に案内し、収集して排出することで、脱水の水流が洗濯機のハウジング内に飛散することが防止される。
【0047】
本実施例における集水装置500は、洗浄槽200の下方に位置するとともに、洗浄槽と同軸に設置される。前記集水装置500の上部の開口は、洗浄槽200の脱水孔よりも低くなるよう設けられる。また、前記脱水排水装置300は、上から下へ集水装置500の集水槽502内まで延伸する排水経路を含んでいる。前記集水槽502の垂直方向の深さは、洗浄槽の脱水時の回転方向に沿って徐々に増大している。本実施例では、脱水排水装置300を集水装置500の集水槽502内まで延伸させているため、脱水過程における水を集水槽502内に収集して排出することが可能である。且つ、集水槽502の深さは集水室503よりも大きいことから、脱水時の排水の飛散を防止可能である。
【0048】
更に、本実施例の前記洗浄槽200の槽口位置には複数の脱水孔が設けられている。また、前記排水経路は複数とし、各脱水孔にそれぞれ一対一で対応している。排水経路の上端は脱水孔と連通し、下端は集水装置の集水槽502内まで延伸している。
【0049】
或いは、前記洗浄槽200の槽口位置には複数の脱水孔群が均一に設けられており、各脱水孔群が複数の脱水孔を含んでいる。また、前記排水経路は複数とし、脱水孔群にそれぞれ一対一で対応している。排水経路の上端は1つの脱水孔群の複数の脱水孔と連通し、下端は集水装置の集水槽502内まで延伸している。
【0050】
本実施例の一実施形態として、前記集水室503の底壁は、全体が面一に設置される底壁本体505と、底壁本体505の外周を一周する環状の集水槽502を含んでいる。また、前記排水経路は複数とし、それぞれ洗浄槽の外壁に均一に配置される。複数の排水経路の吐水端はいずれも環状の集水槽内と連通している。
【0051】
更に、本実施例における前記排水口504は環状の集水槽502内の最低水位箇所に設けられる。前記排水口504は、排水量の要求を満たすよう、前記底壁本体505に向かって拡張している。これにより、排水口504の口径を拡大可能なため、吐水流量が増加し、排水要求が満たされる結果、集水装置500における溜水及び溢流が回避される。
【0052】
本実施例における底壁本体505は、バルブプラグ装着部506とロック部材装着部507を有している。バルブプラグ装着部506にはバルブプラグが装着され、ロック部材装着部507にはロック部材が装着される。また、前記洗浄槽200の底部には、位置決め孔と洗浄槽排水口が設けられている。洗浄槽から排水する際には、ロック部材が動作して洗浄槽200の位置決め孔に挿入されることで、洗浄槽200が位置決め及びロックされる。且つ、バルブプラグが動作して洗浄槽排水口を開放することで、洗浄槽からの排水が実施される。
【0053】
本実施例における集水装置500は、内部に空洞を有するトレイ状構造をなしている。前記集水装置500は、懸架ロッド400によって洗濯機のハウジング100内に懸装されている。集水装置の外周壁には、懸架ロッド400を装着するための懸架ロッド装着ベース501が設置されている。好ましくは、前記懸架ロッド装着ベースは4つとし、周方向に均一に配置される。
【0054】
本実施例における集水装置500の底壁には駆動装置600が装着されている。駆動装置は、洗浄槽200及びパルセータ800を回転駆動させる洗浄槽軸とパルセータ軸を有している。
【0055】
本実施例における洗浄槽200の開口にはバランスリング900が設置されている。洗浄槽200の脱水孔は開口箇所に設けられており、且つバランスリング900によって遮蔽されている。これにより、見た目上は洗浄槽200を「孔無し」とできるため、全体の一体感が向上する。
【実施例2】
【0056】
図1図7図9に示すように、本実施例の洗濯機は、洗浄過程で貯水に使用可能な洗浄槽200と、洗浄槽200からの排水を収集するための集水装置500を含む。前記集水装置500は、集水室503と、集水室503と連通する排水口504を含む。前記集水室503の底壁には、水流を排水口504に案内する導水構造が設けられている。
【0057】
本実施例における洗濯機の洗浄槽200は貯水槽となり、洗浄槽200の外部に外槽は設置されない。また、本実施例では、洗浄槽200の底部にのみ集水装置500を設置する。これにより、洗浄槽の洗浄水は集水装置500に放出されてから排出されるため、集水装置500は、一次的な貯水機能を実現すべく集水室503を有している。また、集水装置500の高さは洗浄槽200の高さよりも低く、前記集水室503の底壁には、水流を排水口504に案内するための導水構造が設けられている。これにより、水流の速やかな排出を確実に保証可能となるため、集水装置500に水が過剰に溜まって溢流があまりにも急速に発生するとの事態が防止される。
【0058】
本実施例の一実施形態として、前記集水室503の底壁の全て又は底壁の一部を高い方から低い方へ移行するよう設けることで、前記導水構造が形成される。前記排水口504は、集水室503の底壁における最高水位よりも下の位置に設けられる。これにより、排水を集水室503の導水構造に沿ってより良好に排水口504へと放出し、排出することが可能となる。
【0059】
更に、本実施例における前記集水室503の底壁には下方に窪んだ集水槽502が設けられており、前記集水槽502の垂直方向の深さを高い方から低い方へ移行するよう設けることで前記導水構造が形成されている。前記排水口504は、集水槽502内に設けられるとともに、最高水位よりも下の位置に配置される。本実施例では、集水室503内に下方に窪んだ集水槽502を設けているため、水の収集容積を増大させられるとともに、水の飛散を防止可能である。集水室503内では集水槽の水位が最も低くなるため、排水口504を集水槽内に設けることで排水にいっそう有利となる。
【0060】
具体的に、本実施例で記載する集水槽502は、集水室503の底壁の周方向に沿って環状に設置される。前記集水槽502の垂直方向の深さを時計周り又は反時計周りに高い方から低い方へ移行するよう設けることで、前記導水構造が形成される。
【0061】
好ましくは、前記集水槽の垂直方向の深さを時計周りに高い方から低い方へ移行するよう設けることで、前記導水構造が形成される。
【0062】
本実施例の一実施形態として、前記導水構造は、集水槽502の槽底であって、高い方から低い方へ向かう螺旋状構造をなすか、段差状構造をなしている。また、前記排水口504は集水槽内に設けられ、且つ、螺旋状構造又は段差状構造の最低水位位置に配置される。これにより、排水を完全に排出可能となるため、集水室503内の溜水が回避される。
【0063】
具体的には、図9に示すように、集水槽502の槽底の最も高い位置と最も低い位置との差をhとする。前記hは、洗濯機の排水要求に応じて設計すればよい。
【0064】
本実施例の洗濯機は「孔無しの洗浄槽」を採用しており、且つ外槽の構造設計を省略している。また、集水装置の集水槽は高い方から低い方へ移行するよう設けられている。従って、より良好に導水及び排水がなされ、集水装置の集水及び排水が確実に保証されることから、溜水及び溢流が防止される。
【実施例3】
【0065】
図1図7図11に示すように、本実施例の洗濯機は、洗浄過程で貯水に使用可能な洗浄槽200と、洗浄槽200からの排水を収集するための集水装置500を含む。前記集水装置500は、集水室503と、集水室503と連通する排水口504を含む。前記集水室503の底壁には、下方に窪んだ集水槽502が設けられている。また、前記排水口504の最内周は、集水槽502の最外周の内側に位置する。
【0066】
本実施例における洗濯機の洗浄槽200は貯水槽となり、洗浄槽200の外部に外槽は設置されない。また、本実施例では、洗浄槽200の底部にのみ集水装置500を設置する。これにより、洗浄槽の洗浄水は集水装置500に放出されてから排出されるため、集水装置500は、一次的な貯水機能を実現すべく集水室503を有している。また、本実施例では、排水口504の最内周を集水槽502の最外周の内側に位置させているため、排水口504をフル活用して排水要求を満たすことが可能である。
【0067】
本実施例の一実施形態として、前記排水口504の最内周は、集水槽502の最外周に内接している。これにより、排水口504は迅速な排水を実施可能となるため、集水槽502内の溜水が減少する。
【0068】
図5に示すように、前記集水槽502の最外周をR0とし、前記排水口504の最内周をR1とすると、前記R0とR1が内接する。
【0069】
本実施例の一実施形態として、集水装置500の排水要求をより良好に満たすよう、前記排水口504は少なくとも2つとし、集水槽502内にそれぞれ設置する。また、複数の前記排水口504の最内周は、いずれも集水槽502の最外周の内側に位置する。これにより、各排水口504が迅速な排水を実施可能となるため、集水槽502内の溜水が極めて大幅に減少する。
【0070】
好ましくは、少なくとも1つの排水口504の最内周が集水槽502の最外周に内接している。より好ましくは、全ての排水口504の最内周がいずれも集水槽502の最外周に内接している。
【0071】
本実施例の一実施形態として、前記集水槽502の垂直方向の深さは、高い方から低い方へ移行するよう設けられる。複数の前記排水口504は、集水槽502内に分布するとともに、最高水位よりも下の位置に配置される。また、少なくとも1つの排水口504が集水槽502内における最低水位位置に設けられる。
【0072】
更に、前記排水口504は第1排水口と第2排水口を含む。前記第1排水口は集水槽502内の最低水位位置に設けられ、前記第2排水口は、集水槽502内の最高水位と最低水位の間の位置に設けられる。前記第1排水口の最内周と第2排水口の最内周は、それぞれ集水槽の最外周に内接する。
【0073】
好ましくは、前記集水槽502は、集水室503の底壁の周方向に沿って環状に設置される。また、前記集水槽502の垂直方向の深さは、時計周り又は反時計周りに高い方から低い方へ移行するよう設けられる。前記第1排水口と第2排水口は、それぞれ集水槽502内に設けられ、第1排水口と第2排水口の間の夾角Aが90°≦A≦180°を満たす。好ましくは、前記A=180°である。
【0074】
具体的に、本実施例の前記集水室503の底壁は、全体が面一に設置される底壁本体505と、底壁本体505の外周を一周する環状の集水槽502を含んでいる。前記排水口504は環状の集水槽502内に設けられ、前記排水口504の最内周の一方の側が、環状の集水槽502の最外周に内接する。また、排水口504の最内周のうち一方の側と対向する他方の側は、本体505に向かって拡張している。
【実施例4】
【0075】
図1図12図14に示すように、本実施例の洗濯機は、洗浄過程で貯水に使用可能な洗浄槽200と、洗浄槽200からの排水を収集するための集水装置50を含む。前記集水装置500は、集水室503と、集水室503と連通する排水口504を含む。集水装置500からの溢流を防止するとの排水要求を満たすべく、前記排水口504は複数とする。
【0076】
本実施例における洗濯機の洗浄槽200は貯水槽となり、洗浄槽200の外部に外槽は設置されない。また、本実施例では、洗浄槽200の底部にのみ集水装置500を設置する。これにより、洗浄槽の洗浄水は集水装置500に放出されてから排出されるため、集水装置500は、一次的な貯水機能を実現すべく集水室503を有している。また、本実施例の排水口504は複数存在するため、集水装置500の時間あたりの排水量を増加させられる。これにより、迅速な排水が実現され、集水槽内の溜水が減少することから、集水装置500における溢流の発生が防止される。
【0077】
具体的に、本実施例の一実施形態として、前記集水室503の底壁には、下方に窪んだ集水槽502が設けられている。前記排水口504は少なくとも2つとし、集水槽502内にそれぞれ設置する。集水槽502の位置は低くなっているため、2つの排水口を全て集水槽内に設けることで、排水要求をより良好に満たすことが可能となる。
【0078】
更に、前記集水槽502の垂直方向の深さを高い方から低い方へ移行するよう設ければ、水流をより良好に案内して排出することが可能となる。複数の前記排水口504は、集水槽502内であって、最高水位よりも下の位置に配置される。また、少なくとも1つの排水口504を集水槽内の最低水位位置に設けることで、集水槽502内の水を完全に排出可能となるよう保証する。
【0079】
本実施例の一実施形態として、前記排水口は第1排水口5041と第2排水口5042を含む。前記第1排水口5041は、集水槽502内の最低水位位置に設けられる。また、前記第2排水口5042は、集水槽502内の最高水位と最低水位の間の位置に設けられる。排水口は、できるだけ多く設けることで排水要求をより良好に満たすことが可能となるが、集水装置500の製造加工及び全体の強度に影響が及んでしまう。そこで、本実施例では排水口を2つとすることで、排水要求をより良好に満たしつつ、集水装置500の加工及び強度要求も保証可能とする。
【0080】
本実施例の第1排水口5041は第1排水管701に接続され、第2排水口5042は第2排水管702に接続される。第1排水管701と第2排水管702は三方弁704に接続され、前記三方弁704は第3排水管703に接続される。また、第3排水管703は洗濯機のハウジング100の外部と連通する。
【0081】
更に、前記集水槽502は集水室503の底壁の周方向に沿って環状に設置される。また、前記集水槽502の垂直方向の深さは、時計周り又は反時計周りに高い方から低い方へ移行するよう設けられる。前記第1排水口5041と第2排水口5042はそれぞれ集水槽内に設けられ、第1排水口5041と第2排水口5042の間の夾角Aが90°≦A≦180°を満たす。これにより、集水室503内の可能な限り離間した2つの領域から同時に排水可能となるため、もう一方の排水口の排水圧力が減少する。
【0082】
好ましくは、前記A=180°とする。これにより、集水室503内の対向する2つの領域から同時に排水を実現可能となるため、それぞれの排水口の排水圧力が減少する。
【0083】
好ましくは、複数の前記排水口の最内周は、いずれも集水槽の最外周の内側に位置する。
【0084】
好ましくは、少なくとも1つの排水口の最内周が集水槽の最外周に内接している。
【0085】
より好ましくは、前記第1排水口の最内周と第2排水口の最内周は、それぞれ集水槽の最外周に内接する。
【0086】
本実施例の一実施形態として、複数の前記排水口の口径は同じ又は異なっている。
【0087】
好ましくは、前記排水口の口径は、配置される集水室内の水面高さが大きいほど大きくする。
【実施例5】
【0088】
図1図15図17に示すように、本実施例の洗濯機は、洗浄過程で貯水に使用可能な洗浄槽200と、洗浄槽からの排水を収集するための集水装置500を含む。前記集水装置500は集水室503を含む。また、前記集水室503の側壁には溢水構造510が設けられている。溢水構造510は、集水室内から溢れた水を排出するための溢水口509を含む。
【0089】
本実施例における洗濯機の洗浄槽200は貯水槽となり、洗浄槽200の外部に外槽は設置されない。また、本実施例では、洗浄槽200の底部にのみ集水装置500を設置する。これにより、洗浄槽の洗浄水は集水装置500に放出されてから排出されるため、集水装置500は、一次的な貯水機能を実現すべく集水室503を有している。また、本実施例における集水室503の側壁には溢水構造510が設けられている。集水室503内の溜水が溢水構造510に達すると、溢水構造510の溢水口509から集水室503内の溜水が排出される。これにより、集水装置500内の溜水が過剰となって集水室503から溢れ出すとの事態が回避される。
【0090】
本実施例の前記溢水構造510は、集水室503の上部の側壁に設けられる溢水室を含んでおり、前記溢水口509が溢水室の底壁に設けられる。集水室503内の溜水が溢水構造510に達すると、溢水構造510の溢水室内に集水室503内の溜水が進入し、溢水口509を通じて直接排出される。これにより、集水室503内の溜水量が減少するため、集水室503における溢水の発生が防止される。
【0091】
図15及び図16に示すように、本実施例の一実施形態として、前記溢水室は集水室の上部の側壁の一部から外側に拡張するよう形成される。
【0092】
図12に示すように、本実施例の前記集水室503の外壁には溢水リング511が設けられており、溢水リング511内に前記溢水室が備わっている。前記溢水口509は、溢水リング511の底部に開設されて溢水室と連通している。前記集水室503から溢れた水は、集水室の壁を通過して溢水リング511内の溢水室に溢流し、溢水口509から排出される。
【0093】
更に、前記集水装置500は集水室開口を有している。また、前記集水リング511は、上端に環状の開口を有する環状体である。前記環状体は集水室503の外壁に密封状に装着されるとともに、集水室開口に近接している。
【0094】
本実施例の一実施形態として、前記溢水室503の底部は高い方から低い方へ移行するよう設けられており、前記溢水口509は溢水室503の底部における最低水位位置に設けられる。
【0095】
図16に示すように、本実施例の前記溢水口509は溢水管705に接続されており、前記溢水管705は洗濯機の本体の外部に直接導出されている。また、排水口に接続される排水管も洗濯機の本体の外部に別途延伸している。
【0096】
或いは、図15に示すように、前記集水室503内には排水口504が設けられており、前記排水口504が排水管に接続されている。また、前記溢水口509は溢水管に接続されており、前記溢水管が前記排水管と連通している。
【0097】
具体的に、前記排水管は、第1排水管701と第2排水管を含んでいる。前記第1排水管701は、一端が排水口504と連通し、他端が三方弁704と連通する。また、前記溢水管705は、一端が溢水口509と連通し、他端が三方弁704と連通する。前記第2排水管は、一端が三方弁704と連通し、他端が洗濯機の本体の外部に導出されている。好ましくは、前記第1排水管、第2排水管及び溢水管はいずれも直接排水管路である。
【実施例6】
【0098】
図1図18図24に示すように、本実施例の洗濯機は、洗浄過程で貯水に使用可能な洗浄槽200と、洗浄槽200からの排水を収集するための集水装置500を含む。前記集水装置500は集水室503を含み、前記集水室503の側壁508には、強度を強化するための補強構造が設けられている。
【0099】
本実施例における洗濯機の洗浄槽200は貯水槽となり、洗浄槽200の外部に外槽は設置されない。また、本実施例では、洗浄槽200の底部にのみ集水装置500を設置する。これにより、洗浄槽の洗浄水は集水装置500に放出されてから排出されるため、集水装置500は、一次的な貯水機能を実現すべく集水室503を有している。本実施例の洗濯機は外槽を有していないが、洗浄槽200の底部が集水装置500の集水室内に設置される。そのため、洗浄槽が脱水時に集水装置と衝突しないよう、洗浄槽200は集水装置の集水室に対し相対的な位置決めを維持する必要がある。また、本実施例では、集水室503の側壁508に強度を強化するための補強構造を設けることで、集水装置の全体強度を強化する。これにより、集水装置の変形によって内槽と外槽との距離が小さくなり、「槽との衝突」、ひいては「槽の摩耗」等の現象が発生するとの事態を防止して、洗浄槽の洗浄・脱水動作時における安定性を保証する。
【0100】
図18及び図20に示すように、本実施例で記載する補強構造は、集水室の側壁内に篏合するよう射出成型される補強部材である。本実施例では、補強部材を集水室の側壁内に射出成型することで、集水室の側壁の強度を強化するとの目的を実現する。
【0101】
図18及び図19に示すように、本実施例の一実施形態として、前記補強部材は、集水室503の側壁と一致するシート状の補強リング1001である。前記シート状の補強リング1001は垂直に集水室503の側壁内に篏合するよう射出成型される。これにより、集水室503の側壁は、篏合されるシート状の補強リング1001の補強作用を垂直方向全体にわたって受けるため、全体の強度がいっそう強くなる。
【0102】
図20及び図21に示すように、前記補強部材は、集水室503の側壁と一致するスチールワイヤ状の補強リング1002である。前記集水装置は集水室開口を含む。前記スチールワイヤ状の補強リング1002は、集水室503の側壁内に篏合するよう射出成型されるとともに、集水室開口に近接して設置される。スチールワイヤ状の補強リング1002は、周方向全体にわたって集水室503の側壁を貫通することで、周方向全体の強度を強化する。また、集水室開口に近接して設置することで、集水室開口部分の強度を容易に変形しないよう保証可能となる。
【0103】
図22及び図23に示すように、本実施例の一実施形態として、前記補強構造は、集水室の側壁の内部に締結される補強部材である。前記補強部材の外径は、前記集水室の側壁の内径よりもやや小さくなっている。
【0104】
或いは、前記補強構造は、集水室の側壁の外部に締結される補強部材である。前記補強部材の内径は、前記集水室の側壁の外径よりもやや大きくなっている。
【0105】
図22に示すように、前記補強部材は、集水室の側壁と一致するシート状の補強リング1003である。前記シート状の補強リング1003は、クランプ装置1100によって集水室503の側壁508の内部又は外部に緊締される。
【0106】
本実施例で記載するクランプ装置1100は係合溝1101を含む。クランプ装置1100は、係合溝によってシート状の補強リング1003を集水室503の側壁508の内部又は外部に係着する。
【0107】
更に、本実施例で記載するシート状の補強リング1003は、シート状の補強リング1003の全体強度を更に強化するために、上端の開口にフランジ構造10031を有している。
【0108】
図23に示すように、前記補強部材は、集水室の側壁と一致するスチールワイヤ状の補強リング1004である。スチールワイヤ状の補強リング1004は、締結ナット10041で接続されることで閉じられたリングとなっている。前記集水装置500は集水室開口を含む。前記スチールワイヤ状の補強リング1004は、締結ナット10041を調整することで、集水室503の側壁508の内部又は外部に締結されるとともに、集水室503の開口に近接して設置される。
【0109】
図24に示すように、前記集水装置は集水室開口を含む。前記補強構造は、集水室開口の辺縁から外側又は内側に折り返されたフランジ構造1005である。
【実施例7】
【0110】
図25図30に示すように、本実施例の洗濯機は、洗浄過程で貯水に使用可能な洗浄槽200と、洗浄槽200からの排水を収集するための集水装置500を含む。前記集水装置500にはロック部材1000が装着されている。また、前記洗浄槽200の底部には、ロック部203と、開放/閉止可能な洗浄槽排水口204が設けられている。前記ロック部材1000が動作してロック部203と係合することで、洗浄槽排水口204を開放するために洗浄槽200がロックされる。
【0111】
本実施例における洗濯機の洗浄槽200は貯水槽となり、洗浄槽200の外部に外槽は設置されない。また、本実施例では、洗浄槽200の底部にのみ集水装置500を設置する。これにより、洗浄槽の洗浄水は集水装置500に放出されてから排出される。洗浄槽から排水する際には、ロック部材が動作して洗浄槽200のロック部203と係合することで洗浄槽200が位置決め及びロックされるとともに、洗浄槽排水口が開放されて洗浄槽からの排水が実施される。
【0112】
図28に示すように、本実施例の前記洗浄槽200の底部にはロック部203が設けられている。前記ロック部材1000は、ロック1011とロック駆動部材1001を含む。前記ロック1011の一端は、集水装置の外部に伸出してロック駆動部材1001に伝動可能に接続され、ロック駆動部材1001がロックを往復運動させるよう駆動する。また、前記ロック1011の他端は、自身の往復運動に伴って集水装置500に伸入し、洗浄槽200の底部におけるロック部203と係合可能である。
【0113】
具体的に、前記洗浄槽200の槽底201の底部には槽底フランジ202が設けられており、前記ロック部203が槽底フランジ202に設けられている。
【0114】
本実施例の一実施形態として、前記ロック1011はロックロッドであり、前記ロック部203は遮断構造又はロック孔である。前記ロックロッドは遮断構造の遮断作用によって洗浄槽をロックする。或いは、前記ロックロッドはロック孔内に伸入することで洗浄槽をロックする。
【0115】
本実施例の一実施形態として、前記ロック駆動部材1001はロックロッド1011に直接接続され、ロックロッド1011を洗浄槽200の中心軸線と平行な方向に沿って往復運動させる。或いは、前記ロック駆動部材1001は、伝動機構を介してロックロッド1011に伝動可能に接続され、ロックロッド1011を洗浄槽200の中心軸線と平行な方向に沿って往復運動させる。
【0116】
更に、前記ロックロッド1011は、洗浄槽200の中心軸線と平行なロックロッド摺動経路1004内に相対的に摺動可能に位置規制及び装着される。前記ロック駆動部材1001はモータである。また、前記伝動機構はロック伝動プーリ1002とロック伝動ロッド1003を含む。ロック伝動プーリ1002には偏心して設置される第1接続部と第2接続部が備わっている。前記モータ1001の出力軸は、ロック伝動プーリ1002の第1接続部に固定接続されてロック伝動プーリ1002を回動させる。前記ロック伝動ロッド1003は、一端が枢着軸を介して第2接続部に回動可能に接続され、他端が枢着軸を介してロックロッド1011に回動可能に接続される。
【0117】
本実施例の一実施形態として、前記集水装置500の底壁には、ロック部材1000を装着するためのロック部材装着部が設けられている。前記ロック部材1000のうち集水装置の内部に位置する一端には密封カバー1006が覆設されており、密封カバー1006の他端がロック部材装着部に密封状に装着される。密封カバー1006によってロック部材1000の動作可能な密封接続を実現可能とすることで、ロック部材1000における漏水を防止する。
【0118】
具体的に、前記ロック部材装着部は集水装置の底壁に開設されるロック装着口である。前記ロック部材は上ハウジング1005と下ハウジング1010を含む。下ハウジング1010は、装着口に装着されるとともに集水装置500の外側に位置している。下ハウジング1010の中央部には、ロックロッド1011を挿通するためのロックロッド摺動経路1004が備わっている。また、上ハウジング1005は、装着口に装着されるとともに集水装置500の内側に位置している。上ハウジング1005は、ロックロッド1011と密封カバー1006を収容する内部空間を有している。ロックロッド1011の上端は、内部空間から伸出して洗浄槽200のロック部203と係合可能である。前記下ハウジング1010の底部は、装着口の外周における集水装置500の内壁に固定装着される。密封カバー1006は、一端がロックロッド1011に覆設され、他端が下ハウジング1010と集水装置500の内壁との間に挟持及び密封される。
【0119】
更に、本実施例のロック部材1000は弾性位置復帰部材1007を含んでいる。弾性位置復帰部材1007は、ロックロッド1011のうち集水装置500内に位置する一端と集水装置500の内壁との間に弾性的に位置規制及び装着されている。好ましくは、前記弾性位置復帰部材1007はロックロッド1011に覆設される巻きバネである。ロックロッド1011には、巻きバネを規定する位置規制突起1008が設けられている。
【0120】
本実施例で記載する集水装置500には、洗浄槽排水口204の開放/閉止を制御する排水弁部材1100が装着されている。
【0121】
本実施例の一実施形態として、前記排水弁部材1100は、バルブプラグ機構と、バルブプラグ機構を往復運動させるよう駆動して洗浄槽排水口を開放/閉止する排水弁駆動部材1105を含む。前記バルブプラグ機構の一端は、集水装置500の外部に伸出して排水弁駆動部材1105に伝動可能に接続される。排水弁駆動部材1105は、バルブプラグ機構を往復運動させるよう駆動する。前記バルブプラグ機構の他端は、自身の往復運動に伴って前記洗浄槽排水口204を開放/閉止可能である。
【0122】
図29及び図30に示すように、本実施例で記載するバルブプラグ機構は、洗浄槽排水口と係合して閉塞させることが可能なバルブプラグ1102と、バルブプラグ1102を往復運動させるバルブステム1103を含む。前記排水弁駆動部材1105はバルブステム1103に直接接続され、バルブステム1103を洗浄槽200の中心軸線と平行な方向に沿って往復運動させる。或いは、前記排水弁駆動部材1105は、伝動機構を介してバルブステム1103に伝動可能に接続され、バルブステム1103を洗浄槽200の中心軸線と平行な方向に沿って往復運動させる。
【0123】
本実施例で記載するバルブステム1103は、洗浄槽200の中心軸線と平行なバルブステム摺動経路1110内に相対的に摺動可能に位置規制及び装着される。前記排水弁駆動部材1105はモータである。また、前記伝動機構は排水伝動プーリ1106と排水伝動ロッド1107を含む。排水伝動プーリ1106には偏心して設置される第1接続部11061と第2接続部11062が備わっている。前記モータの出力軸は、排水伝動プーリ1106の第1接続部11061に固定接続されて伝動プーリ1106を回動させる。前記排水伝動ロッド1107は、一端が枢着軸を介して第2接続部11062に回動可能に接続され、他端が枢着軸を介してバルブステム1103に回動可能に接続される。
【0124】
本実施例の一実施形態として、前記集水装置500の底壁には、排水弁部材を装着するための排水弁部材装着部が設けられている。前記バルブプラグ1102は、洗浄槽排水口と係合して閉塞させることが可能なバルブプラグヘッドと、バルブプラグヘッドに密封状に接続されるか一体的に成型されるコルゲートチューブを含んでいる。コルゲートチューブの他端は、排水弁部材装着部に密封状に装着される。
【0125】
更に、本実施例で記載する排水弁部材装着部は、集水装置の底壁に開設される排水弁装着口である。前記排水弁部材1100は固定ハウジング1104を含む。固定ハウジング1104は、排水弁装着口に装着されるとともに集水装置の外側に位置している。固定ハウジング1104の中央部には、バルブステム1103を挿通するためのバルブステム摺動経路1110が備わっている。
【0126】
更に、本実施例で記載する排水弁部材1100は固定フレーム1101を含む。固定フレーム1101は、固定ハウジングに装着されるとともに集水装置の内側に位置している。固定フレーム1101は、バルブプラグ1102とバルブステム1103を収容する内部空間を有している。バルブプラグ1102の上端は、内部空間から伸出して洗浄槽の洗浄槽排水口と係合可能である。前記バルブプラグ1102のコルゲートチューブは、固定フレームと固定ハウジングの間に挟持及び密封される。
【0127】
好ましくは、前記固定フレーム1101の周壁には、内部空間内の水を排出するための排水構造1109が設けられている。具体的に、前記排水構造1109は排水経路又は排水孔である。
【0128】
図25に示すように、本実施例で記載する排水弁部材1100とロック部材1000は別体として集水装置500に装着される。排水弁部材1100とロック部材1000は、これらを動作させる駆動部材(排水弁駆動部材1105、ロック駆動部材1001)をそれぞれ有している。前記ロック部材1000が動作してロック部203と係合することで洗浄槽200がロックされ、排水弁部材1100が動作することで洗浄槽排水口204が開放/閉止される。
【0129】
図26及び図27に示すように、本実施例で記載する排水弁部材1100とロック部材1000は一体的に集水装置500に装着される。図26に示すように、排水弁部材1100とロック部材1000は、これらを動作させる駆動部材(排水弁駆動部材1105、ロック駆動部材1001)をそれぞれ有している。或いは、図27に示すように、排水弁部材1100とロック部材1000は、同一の駆動部材1300によって同期して動作するよう駆動される。前記ロック部材1000が動作してロック部203と係合することで洗浄槽200がロックされ、排水弁部材1100が動作することで洗浄槽排水口204が開放/閉止される。
【0130】
図27に示すように、本実施例の一実施形態として、前記排水弁部材1100とロック部材1000は、同一の駆動部材1300により伝動部材を介して同期して動作するよう駆動される。前記伝動部材は連動部材1200を含む。前記駆動部材1300は連動部材1200に伝動可能に接続され、連動部材1200を往復運動させる。前記連動部材1200は、排水弁部材1100、ロック部材1000にそれぞれ伝動可能に接続され、これらを同期して動作させる。以上の各実施例は単独で実施してもよいし、互いに組み合わせて新たな技術方案を形成し、対応する複数の技術的課題を同時に解決してもよい。
【0131】
以上の各実施例は単独で実施してもよいし、互いに組み合わせて新たな技術方案を形成し、対応する複数の技術的課題を同時に解決してもよい。
【0132】
以上は本発明の好ましい実施例にすぎず、本発明を何らかの形式に制限するものではない。本発明については好ましい実施例によって上記のように開示したが、本発明を限定するとの主旨ではない。本発明の技術方案を逸脱しない範囲において、当業者が上記で提示した技術内容を用いて実施可能なわずかな変形或いは補足は、同等に変形された等価の実施例とみなされ、いずれも本発明の技術方案の内容を逸脱するものではない。また、本発明の技術的本質に基づいて上記の実施例に加えられる任意の簡単な修正、同等の変形及び補足は、いずれも本発明の方案の範囲に属する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30