(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-08
(45)【発行日】2023-05-16
(54)【発明の名称】隊列自動運転制御装置
(51)【国際特許分類】
G08G 1/00 20060101AFI20230509BHJP
G08G 1/09 20060101ALI20230509BHJP
G08G 1/16 20060101ALI20230509BHJP
B60W 30/165 20200101ALI20230509BHJP
【FI】
G08G1/00 X
G08G1/09 H
G08G1/16 E
B60W30/165
(21)【出願番号】P 2019045146
(22)【出願日】2019-03-12
【審査請求日】2022-02-09
(73)【特許権者】
【識別番号】000005348
【氏名又は名称】株式会社SUBARU
(74)【代理人】
【識別番号】110002907
【氏名又は名称】弁理士法人イトーシン国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】難波 亮介
【審査官】上野 博史
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-250021(JP,A)
【文献】特開2013-073360(JP,A)
【文献】特開平08-113058(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/00-99/00
B60W 10/00-10/30
30/00-60/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の車両に搭載される自動運転制御ユニットを含み、前記自動運転制御ユニット間の相互通信により前記複数の車両の隊列走行を可能とした隊列自動運転制御装置において、
前記
自動運転制御ユニットは、
前記複数の車両の各車両間で相互通信を行う車々間通信部と隊列走行時の運転条件を設定する隊列運転条件設定部とを備え、
前記隊列運転条件設定部は、
前記車々間通信部による相互通信によ
り、前記複数の車両のうち1台の先導車
と前記先導車に追走す
る追走車とを確定する隊列確定部と、
運転者オーバライドと判定する値であるオーバライド判定値に基づいて、運転者オーバライド制御を抑制させるオーバライド制御抑制処理部とを有し、
前記オーバライド制御抑制処理部のうち、前記隊列確定部で確定される前記追走車のオーバライド制御抑制処理部は、前記オーバライド判定値を前記隊列確定部が前記追走車と確定する前の値よりも高い値に設定して前記運転者オーバライド制御を抑制させる
ことを特徴とする隊列自動運転制御装置。
【請求項2】
前記
自動運転制御ユニットは
、隊列走行時の
走行状態を制御する隊列車両制御演算部と前記追走車の走行状態を取得する追走車走行状態取得部とを更に有し、
前記先導車の隊列車両制御演算部は、前記追走車走行状態取得部で取得した前記追走車の走行状態から
前記追走車の走行異常を検出した場合は前記隊列走行を解除し、
前記追走車のオーバライド制御抑制処理部は、前記先導車の隊列車両制御演算部が前記隊列走行を解除した場合、前記運転者オーバライド制御の抑制を解除する
ことを特徴とする請求項1記載の隊列自動運転制御装置。
【請求項3】
前記追走車の隊列車両制御演算部は、
前記先導車の隊列車両制御演算部が前記追走車の走行異常を検出した場合、
前記追走車を安全な場所まで導く緊急退避モードを実行する
ことを特徴とする請求項2記載の隊列自動運転制御装置。
【請求項4】
前記
自動運転制御ユニットは
、隊列走行時の走行状態を制御する隊列車両制御演算部を更に有し、
前記先導車の隊列車両制御演算部は、前記追走車の隊列車両制御演算部から緊急退避要求を前記車々間通信部による
相互通信によって受信した場合、前記隊列走行を解除し、
前記追走車のオーバライド制御抑制処理部は、前記先導車の隊列車両制御演算部が前記隊列走行を解除した場合、前記運転者オーバライド制御の抑制を解除する
ことを特徴とする請求項1記載の隊列自動運転制御装置。
【請求項5】
前記追走車の隊列車両制御演算部
は、自車の走行異常を検出した場合、
前記自車を安全な場所まで導く緊急退避モードを実行する
ことを特徴とする請求項4記載の隊列自動運転制御装置。
【請求項6】
前記先導車の隊列運転条件設定部は、隊列走行モードとして牽引走行モードと追従走行モードとの何れかを選択する隊列走行モード選択部を更に有し、
前記隊列走行モード選択部で前記牽引走行モードが選択された場合、前記追走車の隊列車両制御演算部は、前記先導車の隊列車両制御演算部で設定した、
前記先導車を目標進行路に沿って走行させるために必要な情報を前記車々間通信部による相互通信によって取得し、
前記追走車を
前記先導車の走行軌跡に沿って追走させ、
一方前記隊列走行モード選択部で前記追従走行モードが選択された場合、前記追走車の隊列車両制御演算部は、
前記追走車に搭載されている前方走行環境情報取得部で前記先導車を
捕捉し、
捕捉した情報に基づいて
前記先導車を追従させる
ことを特徴とする請求項1~5の何れか1項に記載の隊列自動運転制御装置。
【請求項7】
前記隊列走行モード選択部で前記追従走行モードが選択された場合、前記追走車の隊列車両制御演算部は、前記先導車に対して所定車間距離を開けて追従させる
ことを特徴とする請求項6記載の隊列自動運転制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、先導車と追走車との間の相互通信により隊列自動運転を行うに際し、隊列走行中は追走車の運転者オーバライドを抑制するようにした隊列自動運転制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
隊列自動運転は、先導車に後続する車両(追走車)を自動的に追走させるもので、先導車と追走車との相互通信等により、追走車が先導車の車速、加減速、操舵等に関する情報を取得して、先導車を追走するものであり、特許文献1(特開2014-120133号公報)等で知られている。
【0003】
隊列自動運転を行うことで、追走車に乗車している運転者を運転操作から開放することができると共に、先導車との車間を詰めて走行することが可能となるため、輸送効率の向上を図ることもできる。更に、先導車と追走車とが共に隊列自動運転が可能であれば、先導車と追走車とを入れ替えて、隊列走行を継続させることができるため、交替で休憩しながらの長距離走行が可能となる。
【0004】
又、この種の隊列自動運転を利用し、例えば、運転代行業において先導車に顧客の車両を追走車として追走させれば、随伴車、及び随伴車を運転する運転者が不要となり、先導車に乗車する運転者のみでの運転代行が可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、隊列自動運転では、走行中における走行環境は基本的に先導車が監視し、又、自車両が進行すべき目標進行路も先導車が設定する。従って、追走車は先導車の車両情報(加減速情報、操舵情報等)を取得して、適正な車間距離を維持して先導車を追走する。
【0007】
この場合、隊列走行中に、追走車に乗車した運転者がハンドル操作、ブレーキ操作、或いはアクセル操作を行うことは、隊列自動運転を継続させることが困難となり、隊列自動運転制御が解除されてしまうため、好ましくない。
【0008】
この対策として、隊列自動運転制御中は、追走車に乗車した運転者がハンドル操作、ブレーキ操作、或いはアクセル操作を行ったとしても、運転者オーバライド制御の機能を停止させるようにすることも考えられる。しかし、運転者オーバライド制御を機能停止させてしまうと、追走車に乗車した運転者による緊急退避のための操作を行うことができなくなる不都合が発生する。
【0009】
本発明は、上記事情に鑑み、先導車を追走する追走車に乗車した運転者が誤ってハンドル操作、ブレーキ操作、或いはアクセル操作を行っても、直ちに隊列自動運転制御が解除されることがなく、しかも、当該運転者による緊急退避のための操作は有効に動作させることのできる隊列自動運転制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、複数の車両に搭載される自動運転制御ユニットを含み、前記自動運転制御ユニット間の相互通信により前記複数の車両の隊列走行を可能とした隊列自動運転制御装置において、前記自動運転制御ユニットは、前記複数の車両の各車両間で相互通信を行う車々間通信部と隊列走行時の運転条件を設定する隊列運転条件設定部とを備え、前記隊列運転条件設定部は、前記車々間通信部による相互通信により、前記複数の車両のうち1台の先導車と前記先導車に追走する追走車とを確定する隊列確定部と、運転者オーバライドと判定する値であるオーバライド判定値に基づいて、運転者オーバライド制御を抑制させるオーバライド制御抑制処理部とを有し、前記オーバライド制御抑制処理部のうち、前記隊列確定部で確定される前記追走車のオーバライド制御抑制処理部は、前記オーバライド判定値を前記隊列確定部が前記追走車と確定する前の値よりも高い値に設定して前記運転者オーバライド制御を抑制させる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、隊列走行を行うに際し、先導車に追走する追走車が確定された場合、当該追走車の運転者オーバライド制御を抑制させるようにしたので、追走車に乗車した運転者が誤ってハンドル操作、ブレーキ操作、或いはアクセル操作を行っても、直ちに隊列自動運転制御が解除されることがない。又、運転者オーバライドは抑制されている状態であるため、当該運転者による緊急退避のための操作は有効に動作させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】自動運転制御ユニットを搭載する車両が隊列走行している状態を示す説明図
【
図3】隊列運転条件設定ルーチンを示すフローチャート
【
図4】先導車初期設定サブルーチンと追走車初期設定サブルーチンとを示すフローチャート(その1)
【
図5】先導車初期設定サブルーチンと追走車初期設定サブルーチンとを示すフローチャート(その2)
【
図6】隊列自動運転制御ルーチンを示すフローチャート
【
図7】先導車自動運転制御サブルーチンを示すフローチャート(その1)
【
図8】先導車自動運転制御サブルーチンを示すフローチャート(その2)
【
図9】追走車自動運転制御サブルーチンを示すフローチャート(その1)
【
図10】追走車自動運転制御サブルーチンを示すフローチャート(その2)
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面に基づいて本発明の一実施形態を説明する。
図1には隊列走行が可能な車両L,F1,F2…が示されている。このうち、車両Lが先導車(以下、「先導車L」)、車両F1,F2…が先導車Lに隊列を組んで追走する追走車(以下、「追走車F1
,F2…」)である。先導車L、追走車F1,F2…には、同一構成の自動運転制御ユニット1が搭載されている。
この自動運転制御ユニット1は隊列自動運転制御装置に含まれる。
【0014】
図2に示すように、この自動運転制御ユニット1は、自車両(先導車L、追走車F1,F2…の総称)の現在位置(自車位置)を検出すると共に目的地までの走行ルートを生成するロケータユニット11、及び車両制御ユニット21を有している。更に、この車両制御ユニット21に、自車両前方の走行環境情報を取得する前方走行環境情報取得部23が接続されている。
【0015】
このロケータユニット11、及び前方走行環境情報取得部23は一方が不調を来した場合には、他方のユニットで自動運転支援を一時的に継続させる冗長系が構築されている。そして、各車両が単独で自動運転を行う場合、車両制御ユニット21は、ロケータユニット11と前方走行環境情報取得部23とから得られた情報を比較し、現在走行中の道路形状の一致度が高い場合に自動運転モードを継続させる。
【0016】
各車両が単独で自動運転を行うに際し、ロケータユニット11は道路地図上の自車位置を推定すると共に、この自車位置の周辺、及び前方の道路地図データを取得する。一方、前方走行環境情報取得部23は自車両が走行している車線(自車走行車線)の左右を区画する区画線の中央の道路曲率を求めると共に、この左右区画線の中央を基準とする自車両の車幅方向の横位置偏差を算出する。
【0017】
ロケータユニット11は、地図ロケータ演算部12と高精度道路地図データベース13とを有している。この地図ロケータ演算部12、前方走行環境情報取得部23の信号処理演算部、及び車両制御ユニット21は、CPU,RAM,ROM、不揮発性記憶部等を備える周知のマイクロコンピュータ、及びその周辺機器で構成されており、ROMにはCPUで実行するプログラムやデータテーブル等の固定データ等が予め記憶されている。
【0018】
又、地図ロケータ演算部12の入力側に、GNSS(Global Navigation Satellite System / 全球測位衛星システム)受信機14、車両情報取得部15、及び自動運転入力装置16が接続されている。GNSS受信機14は複数の測位衛星から発信される測位信号を受信する。
【0019】
車両情報取得部15は、自車両の運転状態に関する情報(車速、ヨーレート、加減速、操舵角等)を取得するものであり、車速センサ、ヨーレートセンサ、前後加速度センサ、舵角センサ等で構成されている。
【0020】
又、自動運転入力装置16は、搭乗者(主に運転者)が操作する端末装置であり、搭乗者は自動運転入力装置16を操作して、自動運転スイッチのON/OFF、目的地や経由地の情報(施設名、住所、電話番号等)の入力等、自動運転モードを実行させるために必要な情報を入力する。そして、この入力情報が地図ロケータ演算部12で読込まれる。
【0021】
又、高精度道路地図データベース13はHDD等の大容量記憶媒体であり、高精度な周知の道路地図情報(ローカルダイナミックマップ)が記憶されている。この高精度道路地図情報は、基盤とする最下層の静的情報階層上に、自動走行をサポートするために必要な付加的地図情報が重畳された階層構造をなしている。付加的地図情報としては、道路の種別(一般道路、高速道路等)、道路形状、左右区画線、道路標識、停止線、交差点、信号機等の静的な位置情報、及び、渋滞情報や事故或いは工事による通行規制等の動的な位置情報が含まれている。尚、この道路地図情報(ローカルダイナミックマップ)は、図示しないクラウドサーバに記憶されて逐次更新されているグローバルダイナミックマップから、自車両を走行させる際に必要とする道路地図情報が読込まれて逐次更新される。
【0022】
地図ロケータ演算部12は、GNSS受信機14で受信した測位信号に基づき自車両(L,F1,F2…)の現在の位置座標(緯度、経度)を取得し、この位置座標を道路地図情報上にマップマッチングして、道路地図上の自車位置(現在位置)を推定する。その際、GNSS衛星からの受信感度が低く測位信号を有効に受信することのできない場合、地図ロケータ演算部12は、車両情報取得部15で取得した車両情報に基づき自車両の移動距離と方位からローカライゼーションを行う。
【0023】
この地図ロケータ演算部12は、更に、推定した自車位置の位置座標と、自動運転入力装置16から入力された目的地(及び経由地)の位置座標(緯度、経度)とに基づき、高精度道路地図データベース13に格納されているローカルダイナミックマップを参照する。そして、自車位置と目的地(経由地が設定されている場合は、経由地を経由した目的地)とを結ぶ走行ルートを、予め設定されているルート条件(推奨ルート、最速ルート等)に従って生成する。尚、自動運転入力装置16に設けた自動運転スイッチがONであっても、目的地情報が入力されていない場合、地図ロケータ演算部12は現在走行している車線に沿って直進させる走行ルートを生成する。
【0024】
前方走行環境情報取得部23は、メインカメラとサブカメラとを有するステレオカメラ、超音波センサ、ミリ波レーダやライダー(LIDAR;Light Detection and Ranging)等のセンシングデバイスの単体、或いは組合わせからなる検知部、及び、検知部で検知した信号を処理して前方走行環境情報を取得する信号処理演算部を備えている。尚、自車両前方の走行環境情報として取得する静的情報には、自車走行車線の左右を区画する区画線の情報、横断歩道、道路標識、車両用信号機等が含まれる。又、前方走行環境情報として取得する動的情報には、自車両の前方を走行する先行車(二輪車を含む)、横断歩道を横断する歩行者、自転車運転者や車両用信号機の信号現示(点灯色)等が含まれる。
【0025】
一方、車両制御ユニット21は、隊列運転条件設定部21a、隊列車両制御演算部21bを備えている。又、この車両制御ユニット21の入力側に、上述した地図ロケータ演算部12、及び前方走行環境情報取得部23以外に、隊列走行スイッチ22、追走車走行状態取得部25が接続されている。更に、この車両制御ユニット21に、他の車両との間で相互通信が可能な車々間通信部24が接続されている。
【0026】
隊列走行スイッチ22は隊列走行を行う際に、操作者(主に運転者)がON操作するもので、例えばカーナビゲーションのモニタにタッチスイッチとして表示される。尚、この隊列走行スイッチ22がONされると、追走車F1のモニタ上に隊列走行解除スイッチが表示される。隊列走行中に運転者が隊列走行解除スイッチをタッチ(ON)すると、隊列自動運転が強制的に解除され、追走車F1の隊列車両制御演算部21bは運転モードを手動運転モードに切り替える。
【0027】
又、車々間通信部24は、隊列走行を行う車両間での相互通信により、各車両の運転状態に関する情報を取得するものである。更に、追走車走行状態取得部25は、自車両を先導車Lとした場合に、追走車F1の走行状態を監視するものである。尚、2台目以降の追走車F2…の走行状態は、直前の追走車F1…の追走車走行状態取得部25で取得し、車々間通信により、先導車Lに送信する。
【0028】
又、この追走車走行状態取得部25は、上述した前方走行環境情報取得部23と同様、各種センシングデバイスの単体、或いは組合わせからなる検知部、及び、検知部で検知した信号を処理して追走車の走行状態に関する情報を取得する信号処理演算部を備えている。
【0029】
尚、本実施形態では、各車両(L,F1,F2…)に搭載されているセンサ類で検出した、自車両に関する車速、加減速、ヨーレート等の情報を「運転状態に関する情報」と定義し、他の車両(例えば、先導車L)に搭載されているセンシングデバイスにて検出した、別の車両(例えば、追走車F1)に関する速度、ヨーレート、車間等の情報を「走行状態に関する情報」と定義する。
【0030】
又、隊列運転条件設定部21aは、隊列走行スイッチ22のONにより起動し、隊列自動運転を行うための運転条件を初期設定する。一方、隊列車両制御演算部21bは、自車両が先導車Lの場合、操舵制御部26、ブレーキ制御部27、加減速制御部28を所定に制御して、GNSS受信機14で受信した自車位置を示す測位信号に基づき、自車両(先導車L)を地図ロケータ演算部12で生成した走行ルートに沿って自動走行させる。その際、前方走行環境情報取得部23で取得した前方走行環境情報に基づき前方の走行環境を常時監視する。同時に、車両制御演算部21bは追走車F1,F2…の走行状態を監視し、追走車F1,F2…の走行異常を検出した場合は隊列走行を解除する。
【0031】
尚、各車両が地図ロケータ演算部12で生成した走行ルートに沿って通常の自動運転制御を行っている場合、隊列車両制御演算部21bは、制御部26~28を所定に制御して、自車両を予め設定されている目標進行路に沿って走行させる。その際、隊列車両制御演算部21bは、予め設定されているオーバライド判定値、すなわち、運転者が所定操舵トルク以上のハンドル操作、所定踏力以上のブレーキ操作、或いは現在の車速から加速させるようなアクセルペダル操作を行った場合、運転者オーバライドと判定し、自動運転を一時的に解除し、運転モードを手動運転モードに遷移させる。
【0032】
一方、自車両が追走車F1,F2…の場合、隊列車両制御演算部21bは、隊列運転条件設定部21aで初期設定した運転条件に従い、各制御部26~28を所定に制御して、先導車Lを追走する隊列走行を行う。尚、先導車Lは、例えば、2台目以降の追走車F2…の運転状態に関する情報は車々間通信部24で取得し、走行状態に関する情報は、直前を隊列走行する車両の追走車走行状態取得部25で取得した情報を、車々間通信部24を介して取得する。
【0033】
上述した隊列運転条件設定部21aで初期設定される運転条件は、具体的には、
図3に示す隊列運転条件設定ルーチンに従って設定される。
【0034】
このルーチンでは、先ず、ステップS1で、隊列走行スイッチ22がONされて、隊列走行が選択されるまで待機する。この隊列走行スイッチ22は隊列走行を行う車両の全てがONする。各車両の隊列運転条件設定部21aは隊列走行スイッチ22のONにより、隊列走行が選択されたと判定し、ステップS2へ進む。
【0035】
ステップS2では、各車両のモニタに、先導車と追走車との何れを選択するかの要求画面が表示される。そして、ステップS3へ進み、このステップS3,S4で先導車Lと追走車F1,F2との何れかが選択されるまで待機する。ここで、隊列走行を行う各車両の運転者は、決められた1台の車両を先導車Lとし、他の車両を対操車F1,F2…として選択する。
【0036】
そして、先導車Lを選択した車両の隊列運転条件設定部21aは、ステップS5での処理を実行し、又、追走車F1,F2…を選択した車両の隊列運転条件設定部21aは、ステップS6での処理を実行する。尚、以下においては、説明を容易にするため、先導車Lに対して1台の追走車F1が追走する場合について説明する。
【0037】
ステップS5へ進むと、先導車
初期設定処理を実行してルーチンを終了する。又、ステップS6へ進むと、追走車初期設定処理を実行してルーチンを終了する。先導車初期設定処理と追走車初期設定処理は、
図4、
図5に示すサブルーチンに従って実行される。尚、先導車Lを選択した車両と追走車F1を選択した車両は、互いの情報を車々間通信部24を通して取得する。
【0038】
先導車Lを選択した車両の隊列運転条件設定部21aは、先導車初期設定サブルーチンを起動し、又、追走車F1を選択した車両の隊列運転条件設定部21aは、追走車初期設定サブルーチンを起動する。
【0039】
すると、先ず、先導車初期設定サブルーチンのステップS11において、追走車F1に対して追走車連結要求を送信し、ステップS12へ進み、追走車F1からの追走車ID(追走車F1の車両ID)を受信するまで待機する。
【0040】
一方、追走車初期設定サブルーチンのステップS21では、先導車L側から連結要求があるまで待機し、先導車Lからの連結要求を受信した場合、ステップS22へ進み、先導車L側に対して、予め設定されている車両IDを送信する。そして、ステップS23へ進み、先導車ID(先導車Lの車両ID)を受信するまで待機する。
【0041】
又、先導車L側が追走車IDを受信した場合、ステップS13へ進み、追走車F1側に対して車両IDを送信し、ステップS14へ進み、隊列を組む追走車F1を確定して、ステップS15へ進む。
【0042】
一方、追走車F1側が先導車ID(先導車Lの車両ID)を受信した場合、ステップS24へ進み、追走すべき先導車Lを確定して、ステップS25へ進み、先導車L側から送信される隊列走行モードの情報を受信するまで待機する。尚、ステップS14,S24での処理が、本発明の隊列確定部に対応している。
【0043】
隊列走行における追走車F1の追走は、協調型車間自動制御(CACC:Cooperative Adaptive Cruise Control)により行われる。このCACCによる隊列走行モードとして、本実施形態は、牽引走行モードと追従走行モードとが設定されている。更に、隊列走行中に追走車F1から先導車L側に要求する付随的な走行モードとして緊急退避モードが設定されている。
【0044】
ここで、牽引走行モードは、先導車Lの隊列車両制御演算部21bで設定した目標車速、目標操舵角等、自車両(先導車L)を目標進行路に沿って走行させるために必要な情報を、車々間通信により追走車F1側の隊列車両制御演算部21bが取得し、追走車F1を先導車Lの走行軌跡に沿って追走させる走行モードである。
【0045】
一方、追従走行モードは、追走車F1に搭載されている前方走行環境情報取得部23で先導車Lを補足し、補足した情報に基づいて隊列車両制御演算部21bが、先導車Lからの情報を取得することなく、所定車間距離を開けて先導車Lを追従する目標車速、目標操舵角等を求めて追従走行させる自律型の走行モードである。尚、追従走行モードであっても、先導車Lの発進及び停車のタイミングは、先導車Lから車々間通信により、追走車F1に送信する。
【0046】
又、緊急退避モードは、追走車F1が自車の運転状態の異常を検出した場合に、先導車Lに要求することで許可されるモードである。緊急退避モードが実行されると、隊列走行が解除され、追走車F1は自車に搭載されている隊列車両制御演算部21bにて、自車両(追走車F1)を路肩などの安全な場所まで自動的に導いて停車させる。
【0047】
そして、先導車L側の処理がステップS15へ進むと、当該先導車Lのモニタに隊列走行モードの選択を要求する画面を表示し、ステップS16へ進み、ステップS16,S17で、先導車Lに乗車した運転者が何れかの隊列走行モード(牽引走行モード或いは追従走行モード)を選択するまで待機する。
【0048】
そして、牽引走行モードが選択された場合は、ステップS18へ進み、隊列走行モードを確定し、次いで、ステップS19へ進み、追走車F1に対して選択した隊列走行モードの情報を送信し、ルーチンを終了する。尚、このステップS15~S18での処理が、本発明の隊列走行モード選択部に対応している。
【0049】
又、追走車F1側のステップS25において、先導車L側で設定した隊列走行モードを受信した場合、ステップS26へ進み、隊列走行モードを確定し、ステップS27へ進む。
【0050】
ステップS27では、運転者オーバライド制御を抑制する処理を実行し、その後、ルーチンを終了する。隊列自動運転による走行中は、追走車F1に乗車している運転者は基本的に車両走行に関する操作を行う必要がない。しかし、誤ってハンドル操作、ブレーキ操作、或いはアクセル操作を行ってしまうことも考えられる。そして、これらの運転操作が予め設定されているオーバライド判定値を超えた場合、運転者オーバライドと判定されて先導車Lに対する追走が一時的に解除されてしまい、自車両(追走車L)の走行が不安定になってしまう。
【0051】
そのため、本実施形態では、隊列走行モードが設定された場合、追走車F1の運転者オーバライド制御を抑制するようにしている。具体的には、上述した通常時のオーバライド判定値に予め設定したゲイン(ゲイン>100[%])を乗算して、当該オーバライド判定値を高い値として、抑制する。或いは通常時のオーバライド判定値に代えて、それよりも高い値の隊列走行時オーバライド判定値を設定して抑制する。尚、このステップS27での処理が、本発明のオーバライド制御抑制処理部に対応している。
【0052】
先導車Lと追走車F1との初期設定が完了すると、隊列車両制御演算部21bにおいて隊列自動運転制御が開始される。この隊列自動運転制御は、具体的には、
図6に示す隊列自動運転制御ルーチンに従って実行される。
【0053】
このルーチンでは、先ず、ステップS31で、自車両が先導車Lと追走車F1とのいずれであるかを、隊列運転条件設定部21aで処理した初期設定に基づいて調べる。そして、先導車Lに設定された場合は、ステップS32へ進み、先導車自動運転制御処理を実行して、ルーチンを抜ける。又、追走車F1に設定された場合は、ステップS33へ分岐して、追走車自動運転制御処理を実行して、ルーチンを抜ける。
【0054】
先導車自動運転制御処理は、
図7に示す先導車自動運転制御サブルーチンに従って実行される。一方、追走車自動運転制御処理は、
図9に示す追走車自動運転制御サブルーチンに従って実行される。先ず、
図7に示す先導車自動運転制御サブルーチンについて説明し、次いで、
図9に示す追走車自動運転制御サブルーチンについて説明する。
【0055】
先導車Lは、
図7に示すサブルーチンにおいて、先ず、ステップS41で、隊列走行中か否かを、隊列車両制御演算部21bで実行している走行制御状態に基づいて調べる。そして、隊列走行前の停車状態のときは、ステップS42へ進み、隊列走行中のときはステップS45へジャンプする。
【0056】
隊列走行前の停車状態と判定されてステップS42へ進むと、追走車F1に対して隊列要求を送信し、ステップS43へ進んで追走車F1の隊列形成が確認されるまで待機する。
【0057】
そして、先導車Lに対する追走車F1の隊列形成が確認された場合、ステップS44へ進む。隊列形成は、停車している先導車Lの後方に、追走車F1が所定車間距離(例えば3~5[m])を開けて停車し、隊列を組むことで完成する。隊列が形成されたか否かの判定は、追走車F1との車々間通信により追走車F1からの隊列形成完了信号を受信することで行う。或いは、先導車Lの追走車走行状態取得部25で追走車F1を認識すると共に、所定車間距離を開けて隊列停車したか否かで判定する。
【0058】
隊列の形成が確認された後、ステップS44へ進むと、隊列自動運転を開始し、追走車F1に対して発進のタイミングを車々間通信により送信し、ステップS45へ進む。
【0059】
そして、ステップS41、或いはステップS44からステップS45へ進むと、隊列走行モードに対応した走行制御を実行して、ステップS46へ進む。隊列走行モードとして牽引走行モードが設定されている場合、車々間通信を利用して追走車F1に自車両(先導車F1)の走行情報を送信する。又、隊列走行モードとして追従走行モードが設定されている場合、追走車F1の走行情報を車々間通信により取得し、追走車F1の走行状態を監視する。
【0060】
ステップS46へ進むと、追走車F1から緊急退避要求があるか否かを調べる。この緊急退避要求は、追走車F1の隊列車両制御演算部21bが自車両(追走車F1)の運転状態に異常を検出した場合に、当該隊列車両制御演算部21bから送信されるものである。そして、追走車F1からの緊急退避要求がない場合は、ステップS47へ進む。又、緊急退避要求を受信した場合は、ステップS51へ分岐する。ステップS51へ分岐すると、追走車F1に対して緊急退避を許可する信号を送信して、ステップS52へ進む。
【0061】
追走車F1の緊急退避を許可した場合、先導車Lの隊列車両制御演算部21bは、運転モードを通常の自動運転に切り替えて、走行を継続させる。或いは、先導車Lにも緊急退避モードを実行させて、自車両(先導車L)を路肩などの安全な場所まで導いて停車させる。
【0062】
一方、ステップS47へ進むと、追走車F1から隊列走行解除要求があるか否かを調べる。隊列走行の解除は、追走車F1のモニタに表示された隊列走行解除スイッチを運転者がタッチ(ON)することで要求する。そして、隊列走行の解除要求がない場合は、ステップS48へ進む。又、隊列走行解除要求を受信した場合は、ステップS52へジャンプする。
【0063】
ステップS47からステップS48へ進むと、追走車走行状態取得部25で取得した隊列走行中の追走車F1の走行状態を読込む。そして、ステップS49で、追走車F1の走行状態(車両挙動)から走行異常が発生しているか否かを判定する。例えば、自車両(先導車L)の走行軌跡を基準とする追走車F1の横移動量を求め、その横移動量が所定しきい値を超えている場合、或いは車間距離が設定しきい値を超えていると判定した場合は、追走車F1の追走に異常ありと判定する。又、走行状態(車両挙動)がしきい値以内の場合、正常と判定する。
【0064】
そして、追走車F1の走行状態を正常と判定した場合はルーチンを抜け、隊列自動運転を継続する。又、追走車F1の走行状態が異常と判定した場合は、ステップS50へ進む。ステップS50では、追走車F1の隊列車両制御演算部21bに対して緊急退避指令を送信し、ステップS52へ進む。
【0065】
ステップS47、ステップS50、或いはステップS51からステップS52へ進むと、先導車Lは隊列走行を解除して、ルーチンを終了する。例えば、先導車Lと追走車F1との走行ルートが途中まで一緒だったために隊列自動運転により走行していたが、追走車F1の走行ルートが途中から分かれるような場合、追走車F1の運転者が隊列走行解除スイッチをONすることで、追走車F1は車両を停車させることなく、自車の設定した走行ルートに沿った自動運転を継続させることができる。
【0066】
又、追走車F1を緊急退避させた後、隊列走行を解除した場合、先導車Lは、通常の自動運転を継続し、或いは緊急退避モードを実行する。
【0067】
次に、追走車F1の隊列車両制御演算部21bで実行される追走車自動運転制御について、
図9、
図10に示すサブルーチンに従って説明する。
【0068】
追走車F1は、
図9のサブルーチンにおいて、先ず、ステップS61で、隊列走行中か否かを、隊列車両制御演算部21bで実行している走行制御状態に基づいて調べる。そして、隊列走行前の停車状態のときは、ステップS62へ進み、先導車Lから送信される隊列要求を受信するまで待機する。
【0069】
その後、先導車Lからの隊列要求を受信した場合、ステップS63へ進み、先導車追従を開始する。この先導車追従は、先ず、追走車F1が車々間通信により先導車Lの位置を確認し、或いは前方走行環境情報取得部23で取得した走行環境に基づいて先導車Lの位置を確認する。そして、確認した先導車Lの後方に所定車間距離を開けて隊列停車することで、隊列形成が完了する。
【0070】
そして、先導車Lからの車々間通信により、先導車Lの発進タイミングを受信して先導車Lに対する追走を開始し、ステップS64へ進む。
【0071】
ステップS61、或いはステップS63からステップS64へ進むと、設定した隊列走行モードに対応する走行制御を実行して、ステップS65へ進む。即ち、隊列走行モードとして牽引走行モードが設定されている場合、車々間通信により先導車Lの走行情報を受信し、先導車Lが設定した走行軌跡を、先導車Lが設定した車速で追走する。又、隊列走行モードとして追従走行モードが設定されている場合、追走車F1に搭載されている前方走行環境情報取得部23で取得した走行環境に基づき先導車Lを捕捉し、所定車間距離を開けて先導車Lを追従する。そして、このときの追走車F1の走行情報を車々間通信により先導車Lへ送信する。
【0072】
次いで、ステップS65へ進むと、追走車F1に乗車している運転者が、モニタに表示されている隊列走行解除スイッチをタッチ(ON)したか否かを調べ、タッチしていない(OFF)の場合は、ステップS66へ進み、又、タッチ(ON)した場合はステップS73へ分岐する。
【0073】
ステップS66へ進むと、先導車L側からの緊急退避指令を受信したか否かを調べ、緊急退避指令を受信していない場合は、ステップS67へ進む。又、緊急退避指令を受信した場合は、ステップS71へジャンプする。
【0074】
ステップS67へ進むと、車両情報取得部15で取得した自車両(追走車F1)の運転状態に関する情報を取得し、ステップS68で、運転状態に異常があるか否かを調べる。この運転状態の異常は、前述した
図8に示す先導車自動運転制御サブルーチンのステップS49で判定した走行状態の異常以外に、例えば、舵角とヨーレートとの関係からふらつきの発生を検出し、或いは追従走行モードにおいて前方走行環境情報取得部23で取得した走行環境が、天候等の影響で高い頻度でエラーの発生を検出した場合等が
挙げられる。
【0075】
そして、運転状態に異常が検出されない場合は、ルーチンを抜けて、隊列自動運転を継続する。一方、運転状態に異常が検出された場合は、ステップS69へ進む。ステップS69では、先導車Lの隊列車両制御演算部21bに対して緊急退避要求信号を送信し、ステップS70へ進み、先導車L側からの緊急退避許可を受信するまで待機する。そして、緊急退避許可を受信した場合、ステップS71へ進む。
【0076】
ステップS66、或いはステップS70からステップS71へ進むと、運転者オーバライド制御の抑制を解除し、オーバライド判定値を通常の値に戻す。そして、ステップS72へ進み、上述した緊急退避モードを実行してルーチンを終了する。
【0077】
又、ステップS65からステップS73へ分岐すると、先導車Lの隊列車両制御演算部21bに対して隊列走行解除信号を送信し、ステップS74へ進んで、隊列走行を解除して、追走車F1を先導車Lから分離させる。
【0078】
次いで、ステップS75へ進み、運転者オーバライド制御の抑制を解除し、オーバライド判定値を通常の値に戻して、ルーチンを終了する。追走車F1は、隊列走行解除スイッチをONすることで隊列走行が解除されても、通常の自動運転を継続することは可能である。従って、上述したように、先導車Lから分離して、自車両(追走車F1)に設定されている走行ルートを、通常の自動運転により走行させることができる。又、走行ルートが設定されていない場合は、現在の走行車線に沿って走行させる車線維持制御を行うことも可能である。勿論、運転モードを手動運転モードに切り替えるようにしても良い。
【0079】
尚、先導車Lに対して、複数の追走車F1,F2…が隊列走行を行う場合、二台目以降の追走車F2…は、直前の追走車F1…に対して追走させる制御を行う。
【0080】
このように、本実施形態によれば、隊列自動運転制御を行うに際し、追走車F1の運転者オーバライド制御を抑制するようにしたので、先導車Lを追走する追走車に乗車した運転者が誤ってハンドル操作、ブレーキ操作、或いはアクセル操作を行っても、直ちに隊列自動運転制御が解除されることがない。しかも、当該運転者による緊急退避のための操作は有効に動作させることができるので、高い利便性を得ることができる。
【0081】
尚、本発明は上述した実施形態に限るものではなく、例えば、隊列走行中において先導車Lと追走車F1とを入れ替えて走行を継続するようにしても良い。これにより、両車両に乗車している運転者は、車両を停車させることなく、交替で休憩することが可能となる。
【0082】
又、先導車Lは自動運転による走行である必要はなく、運転者が運転する手動運転であっても良い。或いは車線維持(ALK:Active Lane Keep)制御と追従車間距離制御(ACC:Adaptive Cruise Control)とを備える運転支援制御による走行であっても良い。同様に、追走車F1は、緊急退避モードを備えたACC搭載車であれば、追従モードによる隊列走行は可能である。
【符号の説明】
【0083】
1…自動運転制御ユニット、
11…ロケータユニット、
12…地図ロケータ演算部、
13…高精度道路地図データベース、
14…GNSS受信機、
15…車両情報取得部、
16…自動運転入力装置、
21…車両制御ユニット、
21a…隊列運転条件設定部、
21b…隊列車両制御演算部、
22…隊列走行スイッチ、
23…前方走行環境情報取得部、
24…車々間通信部、
25…追走車走行状態取得部、
26…操舵制御部、
27…ブレーキ制御部、
28…加減速制御部、
F1,F2…追走車、
L…先導車