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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-08
(45)【発行日】2023-05-16
(54)【発明の名称】動力伝達装置および遮蔽装置
(51)【国際特許分類】
   E06B 9/322 20060101AFI20230509BHJP
   F16H 1/28 20060101ALI20230509BHJP
   F16D 11/14 20060101ALI20230509BHJP
   E06B 9/84 20060101ALI20230509BHJP
【FI】
E06B9/322
F16H1/28
F16D11/14
E06B9/84 A
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2019128730
(22)【出願日】2019-07-10
(65)【公開番号】P2021014694
(43)【公開日】2021-02-12
【審査請求日】2022-06-27
(73)【特許権者】
【識別番号】000250672
【氏名又は名称】立川ブラインド工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】岡村 正
【審査官】野尻 悠平
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-101466(JP,A)
【文献】特開2018-017020(JP,A)
【文献】特開平05-179878(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0048485(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E06B 9/322
E06B 9/84
E06B 9/17
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遮蔽材を昇降する駆動軸に操作部からの入力を伝達する動力伝達装置であって、
接続部を備え、前記操作部からの入力によって回転される接続部材と、
前記接続部の延長方向に配置され、かつ、前記接続部に対して回転可能であり、前記駆動軸が接続される出力部材と、
前記接続部および前記出力部材の外周に配され前記接続部材と一体的に回転し、かつ、回転軸線方向に移動することで、前記出力部材に対して接続された接続状態と切断された切離状態とに切り替えられるドラムとを備え、
前記ドラムは、外周面に周回方向に連続した溝であって、周回方向にずれて配される複数の係合部材が係合される案内溝を備え、
前記係合部材の少なくとも1つは、前記ドラムの回転に従って前記案内溝を移動することで、前記ドラムを前記回転軸線方向に移動させ、前記ドラムが前記接続状態のとき、前記案内溝の複数のポケット部の何れかに係合されて、前記ドラムが前記遮蔽材の降下方向に回転することを阻止し、前記切離状態のとき、前記出力部材における前記遮蔽材が自重落下する方向の自由回転を許容する
動力伝達装置。
【請求項2】
前記案内溝は、前記ドラムを前記接続状態から前記切離状態に移動する第1切替溝部と、前記切離状態に維持する切離溝部と、前記切離状態から前記接続状態に移動する第2切替溝部と、前記接続状態で前記ドラムの前記遮蔽材の上昇を許容する上昇溝部と、前記接続状態で前記ドラムの前記遮蔽材の降下方向の回転を阻止する前記複数のポケット部とを備える
請求項1に記載の動力伝達装置。
【請求項3】
前記係合部材の各々は、異なる前記ポケット部に同時に係合する
請求項1または2に記載の動力伝達装置。
【請求項4】
前記係合部材は、前記ドラムに対して前記ドラムの周回方向および前記回転軸線方向にクランク状に相対移動し、前記第2切替溝部によって前記ドラムを前記接続状態に移動する
請求項2に記載の動力伝達装置。
【請求項5】
前記係合部材は、2つであって、前記ドラムの外周面に周回方向に90°の間隔で配置され、
前記第1切替溝部、前記切離溝部、および、前記第2切替溝部の各々は、前記ドラムの外周面に周回方向に180°の間隔で配置され、
前記ポケット部は、前記ドラムの外周面に周回方向に90°の間隔で配置されている
請求項2に記載の動力伝達装置。
【請求項6】
遮蔽材を昇降する力が入力される操作部と、
前記遮蔽材を昇降する駆動軸と、
前記操作部と前記駆動軸とを接続する動力伝達部とを備え、
前記動力伝達部は、
接続部を備え、前記操作部からの入力によって回転される接続部材と、
前記接続部の延長方向に配置され、かつ、前記接続部に対して回転可能であり、前記駆動軸が接続される出力部材と、
前記接続部および前記出力部材の外周に配され前記接続部材と一体的に回転し、かつ、回転軸線方向に移動することで、前記出力部材に対して接続された接続状態と切断された切離状態とに切り替えられるドラムとを備え、
前記ドラムは、外周面に周回方向に連続した溝であって、周回方向にずれて配される複数の係合部材が係合される案内溝を備え、
前記係合部材の少なくとも1つは、前記ドラムの回転に従って前記案内溝を移動することで、前記ドラムを前記回転軸線方向に移動させ、前記ドラムが前記接続状態のとき、前記案内溝の複数のポケット部の何れかに係合されて、前記ドラムが前記遮蔽材の降下方向に回転することを阻止し、前記切離状態のとき、前記出力部材における前記遮蔽材が自重落下する方向の自由回転を許容する
遮蔽装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遮蔽材を昇降する駆動軸に操作部からの入力を伝達する動力伝達装置および遮蔽装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、横型ブラインドやロールスクリーンなどの遮蔽装置には、ヘッドボックスの一端部に操作コードが掛け合わされたプーリなどからなる操作部と、スラットやスクリーンといった遮蔽材を昇降する昇降コードを巻き取る巻取軸を回転する駆動軸と、操作部と駆動軸との間に配置され操作部からの入力を駆動軸に伝達する動力伝達部とを備えたものがある。
【0003】
動力伝達部は、操作部からの入力を駆動軸に伝達し、駆動軸から遮蔽材の自重落下による入力を操作部に伝達しないようにするクラッチ機能と、遮蔽材の上昇動作と自重降下とを選択可能とするストッパ機能とを備えている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2018-17020号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような動力伝達部にあっては、操作コードから手を離したとき、駆動軸の遮蔽材が降下する方向の回転を阻止して、遮蔽材の自重降下を阻止するときの応答性の向上が望まれる。
【0006】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、遮蔽材の自重降下を阻止する際の応答性向上を可能とした動力伝達装置および遮蔽装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するための動力伝達装置は、遮蔽材を昇降する駆動軸に操作部からの入力を伝達する動力伝達装置であって、接続部を備え、前記操作部からの入力によって回転される接続部材と、前記接続部の延長方向に配置され、かつ、前記接続部に対して回転可能であり、前記駆動軸が接続される出力部材と、前記接続部および前記出力部材の外周に配され前記接続部材と一体的に回転し、かつ、回転軸線方向に移動することで、前記出力部材に対して接続された接続状態と切断された切離状態とに切り替えられるドラムとを備え、前記ドラムは、外周面に周回方向に連続した溝であって、周回方向にずれて配される複数の係合部材が係合される案内溝を備え、前記係合部材の少なくとも1つは、前記ドラムの回転に従って前記案内溝を移動することで、前記ドラムを前記回転軸線方向に移動させ、前記ドラムが前記接続状態のとき、前記案内溝の複数のポケット部に係合されて、前記ドラムが前記遮蔽材の降下方向に回転することを阻止し、前記切離状態のとき、前記出力部材における前記遮蔽材が自重落下する方向の自由回転を許容する。
【0008】
上記動力伝達装置において、前記案内溝は、前記ドラムを前記接続状態から前記切離状態に移動する第1切替溝部と、前記切離状態に維持する切離溝部と、前記切離状態から前記接続状態に移動する第2切替溝部と、前記接続状態で前記ドラムの前記遮蔽材の上昇を許容する上昇溝部と、前記接続状態で前記ドラムの前記遮蔽材の降下方向の回転を阻止する前記複数のポケット部とを備える構成としてもよい。
【0009】
上記動力伝達装置において、前記係合部材の各々は、異なる前記ポケット部に同時に係合する構成としてもよい。
上記動力伝達装置において、前記係合部材は、前記ドラムに対して前記ドラムの周回方向および前記回転軸線方向にクランク状に相対移動し、前記第2切替溝部によって前記ドラムを前記接続状態に移動する構成としてもよい。
【0010】
上記動力伝達装置において、前記係合部材は、2つであって、前記ドラムの外周面に周回方向に90°の間隔で配置され、前記第1切替溝部、前記切離溝部、および、前記第2切替溝部の各々は、前記ドラムの外周面に周回方向に180°の間隔で配置され、前記ポケット部は、前記ドラムの外周面に周回方向に90°の間隔で配置されている構成としてもよい。
【0011】
上記課題を解決するための遮蔽装置は、遮蔽材を昇降する力が入力される操作部と、
前記遮蔽材を昇降する昇降部と、前記操作部と前記昇降部とを接続する動力伝達部とを備え、前記動力伝達部は、接続部を備え、前記操作部からの入力によって回転される接続部材と、前記接続部の延長方向に配置され、かつ、前記接続部に対して回転可能であり、前記駆動軸が接続される出力部材と、前記接続部および前記出力部材の外周に配され前記接続部材と一体的に回転し、かつ、回転軸線方向に移動することで、前記出力部材に対して接続された接続状態と切断された切離状態とに切り替えられるドラムとを備え、前記ドラムは、外周面に周回方向に連続した溝であって、周回方向にずれて配される複数の係合部材が係合される案内溝を備え、前記係合部材の少なくとも1つは、前記ドラムの回転に従って前記案内溝を移動することで、前記ドラムを前記回転軸線方向に移動させ、前記ドラムが前記接続状態のとき、前記案内溝の複数のポケット部に係合されて、前記ドラムが前記遮蔽材の降下方向に回転することを阻止し、前記切離状態のとき、前記出力部材における前記遮蔽材が自重落下する方向の自由回転を許容する。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、遮蔽材の自重降下を阻止する際の応答性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】(a)は本発明が適用された横型ブラインドの正面図、(b)はヘッドボックスの平面図。
図2】動力伝達部の斜視図。
図3】(a)は、ケースの斜視図、(b)は、ケースの第1収容部、第2収容部、および、第3収容部を示す平面図。
図4】第1変速ユニットの分解斜視図。
図5】第1変速ユニットとケースとの関係を示す平面図。
図6】第2変速ユニットの分解斜視図。
図7】第2変速ユニットとケースとの関係を示す平面図。
図8】第3変速ユニットの分解斜視図。
図9】第3変速ユニットとケースとの関係を示す平面図。
図10】(a)は、ケースの第3収容部と第3収容部に収容される部材との関係を示す斜視図、(b)は、ケースの斜視図。
図11】制御ユニットの斜視図。
図12】制御ユニットの分解斜視図。
図13】接続部材と出力部材とが組み合わさった斜視図。
図14】(a)は、出力部材の第1係合片とドラムの第2係合片との関係を示す断面図、(b)は、カバーの保持溝とドラムとの関係を示す断面図。
図15】保持溝とカバーとケースとの関係を示す図。
図16】ドラムの外周面に設けられた案内溝を示す図。
図17】スラットおよびボトムレールを上昇させるときの状態を示す図であって、(a)は、出力部材の第1係合片とドラムの第2係合片との関係を示す断面図、(b)は、カバーの保持溝とドラムとの関係を示す断面図、(c)は、ドラムの外周面に設けられた案内溝の状態を示す図。
図18】(a)および(b)は、スラットおよびボトムレールの上昇を停止したときの案内溝の状態を示す図。
図19】スラットおよびボトムレールが降下停止した状態から自重降下する場合の状態を示す図であって、(a)は、出力部材の第1係合片とドラムの第2係合片との関係を示す断面図、(b)は、カバーの保持溝とドラムとの関係を示す断面図、(c)は、ドラムの外周面に設けられた案内溝の状態を示す図。
図20】スラットおよびボトムレールを自重降下した状態から上昇させる場合の状態を示す図であって、(a)は、出力部材の第1係合片とドラムの第2係合片との関係を示す断面図、(b)は、カバーの保持溝とドラムとの関係を示す断面図、(c)は、ドラムの外周面に設けられた案内溝の状態を示す図、(d)は、(c)の続きの状態を示す図。
図21】(a)は、ドラムを切離状態から接続状態に切り替わるときの案内溝と保持溝の状態を示す図であり、(b)は、(a)の続きの状態を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明が適用された横型ブラインドについて図面を参照して説明する。
〔全体構成〕
図1(a)および(b)に示す横型ブラインドは、ヘッドボックス1から垂下される複数本のラダーコード2を介して複数枚のスラット3が互いに平行に遮蔽材として吊下支持される。各ラダーコード2の上端部は、ヘッドボックス1内に配設されるチルト調節装置に支持され、下端はボトムレール4に接続されている。ラダーコード2の近傍において、ヘッドボックス1からは、昇降コード5が垂下されている。昇降コード5は、その上端部がヘッドボックス1内で回転可能に支持される巻取軸6に巻回され、下端部がボトムレール4に接続されている。昇降コード5および巻取軸6は、スラット3およびボトムレール4を移動させるための昇降部である。
【0015】
ヘッドボックス1の一端には、操作部での操作に応じて巻取軸6を回転するとともに、スラット3をチルトさせる動力伝達部11が構成されている。動力伝達部11からは、巻取軸6を回転させる駆動軸12が接続されているとともに、ラダーコード2を操作してスラット3をチルトさせるチルト軸13が配置されている。ヘッドボックス1の前面からは、操作部としてのチルトポール7が垂下されている。そして、チルトポール7の下端部にはイコライザ8が設けられている。イコライザ8には、動力伝達部11から延びたボトムレール4を昇降するための操作コードが接続されている。
【0016】
イコライザ8は、下側に引くとボトムレール4およびスラット3を上昇させることができ、止めることで、ボトムレール4およびスラット3の上昇を途中で止めることができる。上昇の際には、ボトムレール4が上昇し、ボトムレール4の上昇に伴い、複数枚のスラット3がボトムレール4に近い位置から順に、ボトムレール4の上に積み重ねられる。また、スラット3を降下させる場合は、イコライザ8を下側に少し引き、緩め、途中で止める場合は、再びイコライザ8を引くことで、ボトムレール4の降下を停止させることができる。降下の際には、ボトムレール4が降下し、ボトムレール4の下降に伴い、複数枚のスラット3の各々もあわせて降下する。
【0017】
すなわち、イコライザ8が操作されると、動力伝達部11を介して駆動軸12を介して巻取軸6が回転される。これにより、昇降コード5は、巻取軸6から引き出され、または、巻き取られ、ボトムレール4を昇降させることができる。また、チルトポール7を左右に回転させることでスラット3をチルトさせることができる。
【0018】
図2に示すように、チルトポール7には、チルト制御部材14が接続されている。チルト制御部材14は、複数のギヤを介して、チルトポール7の回転操作をチルト軸13に伝達する。
【0019】
〔動力伝達部〕
動力伝達部11は、ヘッドボックス1の一端部に配設されるケース21を備えている。ケース21には、第1変速ユニット31と、第2変速ユニット32と、第3変速ユニット33とが選択的に配設される。第1変速ユニット31、第2変速ユニット32、および、第3変速ユニット33は、入力部材34および接続部材35を共通部品としている。そして、入力部材34と接続部材35との間に、変速比を異ならせるための複数のギヤなどが配設される。第1変速ユニット31は、入力部材34に入力された回転を変速比を1/4に減速して接続部材から出力する遊星歯車変速ユニットである。第2変速ユニット32は、入力部材34に入力された回転を変速比を1/2に減速して接続部材35から出力する平行軸歯車変速ユニットである。第3変速ユニット33は、入力部材34と接続部材35とを直結する変速比が1/1の等速ユニットである。そして、詳細は後述するが、第1変速ユニット31および第3変速ユニット33は、外周の大きさおよび形状をほぼ共通としている。これに対して、第2変速ユニット32だけは、第1変速ユニット31および第3変速ユニット33に対して外周側に膨らんだ異形部41b(図6参照)を備えている。
【0020】
また、ケース21には、これらの変速ユニットと接続される制御ユニット51が設けられる。制御ユニット51は、操作部からの入力を駆動軸12に伝達し、駆動軸12からボトムレール4およびスラット3の自重落下による入力を操作部に伝達しないようにするクラッチ機能を備えている。また、制御ユニット51は、ボトムレール4およびスラット3の自重降下を阻止する状態と自重降下を許容する状態とを選択可能としたストッパ機能とを備えている。なお、制御ユニット51については、詳細は後述する。
【0021】
〔ケース〕
図3(a)および(b)に示すように、ケース21は、第1収容部22を備えている。第1収容部22は、ほぼ円形の形状を有した凹部であって、底面中央部には、円形の開口部23が設けられている。第1収容部22は、第1変速ユニット31および第3変速ユニット33を収容する部分であり、第1変速ユニット31および第3変速ユニット33の外形形状に倣った形状を有している。第1収容部22には、第2収容部24が連設されている。第2収容部24は、第1収容部22に対して外周側に膨らんだ円弧形状を有しており、第2変速ユニット32の異形部41bに対応した形状を有している。すなわち、ケース21は、第1変速ユニット31および第3変速ユニット33が配設されたとき、第1変速ユニット31および第3変速ユニット33が第1収容部22に収容され、第2収容部24が空き空間部となる。第2変速ユニット32がケース21に配設されるときには、第1収容部22に、第2変速ユニット32の第1変速ユニット31および第3変速ユニット33との共通形状部分が収容され、第2収容部24に異形部41bが収容されることになる。
【0022】
さらに、第1収容部22の外周部には、外周方向に膨らんだ第3収容部25を備えている。第3収容部25には、スラットをチルトさせるための部品が配設される。なお、詳細は後述する。
【0023】
図4に示すように、第1変速ユニット31、第2変速ユニット32、および、第3変速ユニット33における共通部品となる入力部材34は、入力円盤部34aと、入力円盤部34aの中心から一方の側に突出した中心軸34bと、中心軸34bの基端部に設けられた連結ギヤ部34cとを備えている。入力円盤部34aの他方の面には、中心を中心軸34bの軸心と一致させた連結孔34dが設けられている。入力部材34には、ボトムレール4を昇降させるための操作コードであってイコライザ8と接続された操作コードと接続された中間部材が接続される。入力部材34は、イコライザ8が引っ張られることによって、中間部材を介して回転される。
【0024】
第1変速ユニット31、第2変速ユニット32、および、第3変速ユニット33における共通部品となる接続部材35は、出力円盤部35aを介して一方の側に突出した出力側接続部35bと、出力円盤部35aを介して他方の側に突出した出力ギヤ部35cとを備えている。出力側接続部35bは、ケース21の開口部23から突出し、ストッパなどの制御ユニット51を介して駆動軸12を通じて巻取軸6と接続される。具体的には、出力側接続部35bの外周面には、制御ユニット51と接続するための接続片35fが放射状に設けられている。出力ギヤ部35cは、第1変速ユニット31、第2変速ユニット32、および、第3変速ユニット33における固有のギヤなどの部品と接続される。
【0025】
〔第1変換ユニット〕
第1変速ユニット31は、入力部材34および接続部材35に加え、キャリア36と、複数の遊星ギヤ37と、内歯部材38とを備えている。キャリア36は、支持板36aと、支持板36aの一方の側に突出した接続筒部36bを備え、支持板36aの他方の側は、4つの遊星ギヤ37が軸支されている。4つの遊星ギヤ37で囲まれた中央には、中心軸34bが挿通され、さらに、太陽ギヤとして、入力部材34の連結ギヤ部34cが配置され、各遊星ギヤ37と噛合される。接続筒部36bは、内周面に係合爪36cを備えている。接続筒部36bには、接続部材35の出力ギヤ部35cが回転不能に嵌合される。
【0026】
内歯部材38は、筒状部38aを備えている。筒状部38aは、内部に、支持板36aおよび4つの遊星ギヤ37を収容する空間部を備え、空間部を構成する筒状側面に、遊星ギヤ37が噛合する内歯38bを備えている。また、筒状部38aの底部部分には、支持板36aを貫通し、他方の側に接続筒部36bを突出させる挿通孔38cを備えている。図5に示すように、内歯部材の外形形状は、ケース21の第1収容部22に対応する形状である。第1収容部22に対して第1変速ユニット31が収容されたときには、第2収容部24は空き空間部となる。
【0027】
〔第2変換ユニット〕
図6に示すように、第2変速ユニット32は、入力部材34および接続部材35に加え、中間ケース41と、中間ケース41に収容される第1中間ギヤ42と、中間ケース41の外側に配設される第2中間ギヤ43とを備えている。中間ケース41は、円形形状の本体部41aと、本体部41aに対して外周側に突出した異形部41bを備えている。本体部41aは、円弧形状の側壁41cを備え、側壁41cは、異形部41bの箇所において切り欠かれている。本体部41aの底面中央には、入力部材34の中心軸34bが挿通される円形の貫通孔41dが配設されている。異形部41bは、入力部材34の中心軸34bに対して偏心して第1中間ギヤ42の回転を案内する案内筒部41eを備えている。
【0028】
第1中間ギヤ42は、平歯車であって、一方の面に案内筒部41eが挿入される案内溝42aが形成されている。また、第1中間ギヤ42の中心孔42bは、非円形孔である。第2中間ギヤ43は、異形部41bの他方の側に、第1中間ギヤ42と同軸に配設され、第1中間ギヤ42と一体的に回転する。具体的に、第2中間ギヤ43も平歯車であって、接続軸43aを備えている。接続軸43aも非円形軸であって、異形部41bの挿通孔42cを通じて、第1中間ギヤ42の中心孔42bに嵌合される。第2中間ギヤ43は、ギヤ部43bを外周部に備えている。ギヤ部43bは、接続部材35の出力ギヤ部35cと噛合される。図7に示すように、異形部41bに配設される第1中間ギヤ42および第2中間ギヤ43は、ケース21の第2収容部24に配設される。
【0029】
〔第3変換ユニット〕
図8に示すように、第3変速ユニット33は、ジョイント46と、第1変速ユニット31と共通部品となる内歯部材38とを備える。ジョイント46は、基板46aと、基板46aの一方の側に突出した第1接続部46bを備え、基板46aの他方の側は、第2接続部46cを備えている。第1接続部46bは、筒状部であって、内周面には第1係合爪46eを備えている。第1接続部46bには、入力部材34の連結ギヤ部34cが嵌合される。これにより、ジョイント46は、入力部材34と一体的に回転する。第2接続部46cは、筒状部であって、内周面には第2係合爪46fを備えている。第2接続部46cには、接続部材35の出力ギヤ部35cが嵌合される。内歯部材38は、内歯38bを備えているが、ジョイント46は、外周歯を備えておらず、内歯38bとは噛合せず、内歯部材38に対して自由に回転する。図9に示すように、内歯部材の外形形状は、ケース21の第1収容部22に対応する形状である。第1収容部22に対して第3変速ユニット33が収容されたときには、第2収容部24は空き空間部となる。
【0030】
〔チルト機構〕
図10(a)および(b)に示すように、さらに、ケース21には、第3収容部25を備えている。第3収容部25には、スラット3をチルトさせるための部材が配設される。チルトポール7が接続されるチルト制御部材14は、中間部14aを備え、中間部14aの一端部側にチルトポール7が取り付けられる取付部14bを備え、他端部側にフランジ形状の案内部14cを備え、回転を案内する案内部14cの外周にはす歯などで構成された第1ギヤ部14dを備えている。第1ギヤ部14dは、チルトギヤ部材15と噛合される。チルトギヤ部材15は、円柱形状を有しており、一端部側に第2ギヤ部15aを備え、他端部側にウォームなどの第3ギヤ部15bを備え、第3収容部25内に回転可能に取り付けられる。チルト軸13の端部は、第4ギヤ部13aを備え、第3ギヤ部15bと噛合される。
【0031】
チルト制御部材14の一部、チルトギヤ部材15、および、第4ギヤ部13aを収容する第3収容部25は、チルト制御部材14の一部を収容するための第1部品収容部26を備えている。第1部品収容部26は、チルト制御部材14の中間部14aを案内し取付部14bを外部に臨ませる案内凹部26aと、案内部14cが係合する案内溝部26bとを備えている。また、第3収容部25は、チルトギヤ部材15を回転可能に収容する第2部品収容部27を備えている。さらに、第3収容部25は、チルト軸13の第4ギヤ部13aを収容する第3部品収容部28を備えている。第3部品収容部28は、チルト軸13を挿通するための挿通孔28aを備えている。第1部品収容部26、第2部品収容部27、および、第3部品収容部28は、連続した空間部であって、第1ギヤ部14dと第2ギヤ部15a、および、第3ギヤ部15bと第4ギヤ部13aの各々が噛合できるようにしている。
【0032】
以上のように、第3収容部25は、第1収容部22に対して連続する空間部でありながらも、第1収容部22に第1変速ユニット31、第2変速ユニット32、および、第3変速ユニット33の中から選択的に収容された変速ユニットとは別系列の部品である。すなわち、第3収容部25に収容される部品は、第1収容部22に第1変速ユニット31、第2変速ユニット32、および、第3変速ユニット33の中から選択的に収容された変速ユニットとは別々に動作する。
【0033】
〔変換ユニットの作用〕
次に、以上のように構成された動力伝達部11の動作について説明する。
横型ブラインドを製造するときに、横型ブラインドの大きさ、用途などに従って第1変速ユニット31、第2変速ユニット32、および、第3変速ユニット33の中から1つの変速ユニットが選択される。
【0034】
第1変速ユニット31が選択されたときには、入力部材34が遊星ギヤ37を備えたキャリア36に組み合わされ、連結ギヤ部34cと遊星ギヤ37とが噛合され、さらに、内歯部材38の筒状部38a内に組み合わされる。さらに、キャリア36の接続筒部36bには、接続部材35の出力ギヤ部35cが回転不能に嵌合される。このように組み合わされた第1変速ユニット31は、ケース21の第1収容部22に収容される。なお、第2収容部24は、空き空間部のままである。入力部材34の連結孔34dには、中間部材が接続されて、イコライザ8の操作に応じた回転が入力可能な状態とされる。また、接続部材35の出力側接続部35bには、制御ユニット51が接続される。これにより、第1変速ユニット31は、入力部材34に入力された回転を1/4に変速して接続部材35より駆動軸12に対して出力することができる。
【0035】
第2変速ユニット32が選択されたときには、中間ケース41の内側に第1中間ギヤ42が組み合わされ、中間ケース41の外側に第2中間ギヤ43が組み合わされる。そして、中間ケース41には、入力部材34が組み合わされ、連結ギヤ部34cと第1中間ギヤ42とが噛合される。さらに接続部材35は、中間ケース41の外側に組み合わされ、出力ギヤ部35cと第2中間ギヤ43とが噛合される。このように組み合わされた第2変速ユニット32は、異形部41bが第2収容部24に位置するように、第1収容部22および第2収容部24に収容される。入力部材34の連結孔34dには、中間部材が接続されて、イコライザ8の操作に応じた回転が入力可能な状態とされる。また、接続部材35の出力側接続部35bには、制御ユニット51が接続される。これにより、第2変速ユニット32は、入力部材34に入力された回転を1/2に変速して接続部材35より駆動軸12に対して出力することができる。
【0036】
第3変速ユニット33が選択されたときには、ジョイント46と入力部材34とが第1接続部46bと連結ギヤ部34cとを回転不能に嵌合させて組み合わされる。そして、ジョイント46と接続部材35とが第2接続部46cと出力ギヤ部35cとを回転不能に嵌合させて組み合わされる。このように組み合わされた第3変速ユニット33は、ケース21の第1収容部22に収容される。なお、第2収容部24は、空き空間部のままである。入力部材34の連結孔34dには、中間部材が接続されて、イコライザ8の操作に応じた回転が入力可能な状態とされる。また、接続部材35の出力側接続部35bには、制御ユニット51が接続される。これにより、第3変速ユニット33は、入力部材34に入力された回転を変速することなく接続部材35より駆動軸12に対して出力することができる。
【0037】
第1変速ユニット31、第2変速ユニット32、および、第3変速ユニット33の中から1つの変速ユニットが選択され組み合わされるときには、合わせて、第3収容部25に、スラット3をチルトさせるためのチルト制御部材14、および、チルトギヤ部材15が配設され、チルト軸13の第4ギヤ部13aがチルトギヤ部材15の第3ギヤ部15bと噛合される。
【0038】
以上のように組み立てられた横型ブラインドは、イコライザ8を下側に引くことで、ボトムレール4とスラット3とを昇降させることができ、また、チルトポール7を左右に回転させることでスラット3をチルトさせることができる。
【0039】
何れの変速ユニットが選択された場合であっても、接続部材35と駆動軸12との間には、操作コードにより回転されるプーリの回転を減速して制御ユニット51を通じて駆動軸12に伝達する。接続部材35と駆動軸12との間に配置される制御ユニット51は、操作部からの入力を駆動軸12に伝達し、駆動軸12からボトムレール4およびスラット3の自重落下による入力を操作部に伝達しないようにするクラッチ機能を備えている。また、制御ユニット51は、ボトムレール4およびスラット3の上昇動作と自重降下とを選択可能とするストッパ機能とを備えている。
【0040】
〔制御ユニット〕
図11および図12に示すように、制御ユニット51は、上述した接続部材35と、駆動軸12と接続される出力部材52と、接続部材35と一体的に回転するドラム53と、ドラム53を覆うカバー54とを備えている。
【0041】
〔接続部材および出力部材〕
接続部材35は、回転軸線35eと中心を一致させた軸孔35dを備えている。軸孔35dには、出力部材52が回転軸線35eを中心に回転可能に取り付けられる。出力部材52は、回転軸部52aと、接続部52bとを備えている。回転軸部52aは、軸孔35dに相対回転可能に挿入される。接続部52bは、回転軸部52aに対して大径であって、第1係合片52cが周回方向に設けられている。第1係合片52cの先端は、後述するドラム53の第2係合片53bと係合し易くなるようにテーパが形成されている。
【0042】
接続部52bは、回転軸線35eと中心を一致させた接続孔52dを備えている。接続孔52dは、非円形孔であって、カバー54の頂面の貫通孔54aより外部に臨み、駆動軸12が相対回転不能に挿入される。また、図13に示すように、接続部52bの外径は、出力側接続部35bの外径と同じであって、接続部52bは、回転軸部52aが軸孔35dに挿入されたときには、出力側接続部35bとで1本の軸部50のようになる。
【0043】
〔ドラム〕
ドラム53は、筒状の部材であって、中心部に回転孔53aを備えている。回転孔53aには、軸部50が挿入される。回転孔53aを構成する内周面であって出力円盤部35aに近い側には、出力部材52の第1係合片52cに対して選択的に係合される第2係合片53bを備えている。第2係合片53bの先端は、第1係合片52cの先端と係合し易くなるようにテーパが形成されている。一方で、回転孔53aを構成する内周面の第2係合片53bとは反対側には、凹凸などは何も設けられていない。第2係合片53bは、接続片35fとは常時係合する。このようなドラム53は、軸部50に沿って移動することができる。図14(a)および(b)に示すように、ドラム53が出力円盤部35aと離間しているとき、ドラム53は、第2係合片53bと第1係合片52cとが係合した接続状態となり、接続部材35および出力部材52と一体的に回転する状態となる(実線の状態)。ドラム53が出力円盤部35aと近接しているとき、ドラム53は、第2係合片53bと第1係合片52cとが非係合で出力部材52と切り離された切離状態となり、接続部材35やドラム53とは無関係に出力部材52だけが自由回転する状態となる(点線の状態)。
【0044】
ドラム53の外周面には、案内溝61が設けられている。案内溝61は、詳細は後述するが、周回方向に連続し、かつ、回転軸線方向にも広がった連続溝である。案内溝61には、ドラム53に配置される係合部材としての2つのボール55a,55bが係合される。ボール55a,55bは、例えば鋼球であって、案内溝61を転動ながら進行する。なお、案内溝61の構成については後述する。ドラム53は、ケース21の開口部23の周囲に立設された筒状部23aの内側に収納され、さらにカバー54によって覆われる。
【0045】
〔カバー〕
カバー54は、有底の筒状体であって、ドラム53を覆う大きさを有している。カバー54の内周面は、ドラム53の案内溝61と対向する面であって、ボール55a,55bを保持する保持溝56を備えている。保持溝56は、周回方向において、90°間隔に4つ設けられている。各保持溝56は、上下方向(回転軸線方向)に延びる縦溝部分と開口端の部分において周回方向に延びる横溝部分とを備えている。さらに、横溝部分の端部からは、さらに下方に延びる縦溝部分が繋がる。下側の縦溝部分は、ケース21の開口部23の内周面に設けられている。すなわち、図15に示すように、保持溝56は、カバー54に設けられる第1縦溝部56aと、カバー54の内周面に設けられる横溝部56bと、カバー54と筒状部23aの内周面に設けられる第2縦溝部56cとで構成され、全体がクランク形状を有している。保持溝56は、周回方向に、90°間隔で4カ所設けられるが、そのうち、隣り合う2カ所の保持溝56にボール55a,55bが配置される。
【0046】
なお、制御ユニット51は、ヘッドボックス1の左端部および右端部の何れにも取付可能である。制御ユニット51を左端部に取り付けるとき、隣り合う2カ所の保持溝56の組にボール55a,55bが配置され、制御ユニット51を右端部に取り付けるとき、隣り合う2カ所の保持溝56の他の組にボール55a,55bが配置される。
【0047】
カバー54の頂面は、出力部材52の先端部が露出する貫通孔54aを備えている。貫通孔54aからは、接続孔52dが外部に臨み、接続孔52dには、駆動軸12が相対回転不能に接続される(図11および図12参照)。カバー54の下端部には、固定片54cが設けられている。固定片54cは、ケース21の表面であって開口部23の周囲に当接しネジなどが締め付けられる。
【0048】
〔案内溝〕
図16に示すように、案内溝61は、第1切替溝部62と、切離溝部63と、第2切替溝部64と、上昇溝部65と、ポケット部66とを備える。
【0049】
第1切替溝部62は、少なくとも1つのボール55a,55bが当該第1切替溝部62に移動することで、ドラム53を接続状態から切離状態に移動させる周回方向に対する斜線溝である。第1切替溝部62は、180°間隔で2カ所設けられている。
【0050】
切離溝部63は、第1切替溝部62に連続する周回方向に延びる直線溝であって、1つの終端部を備えている。切離溝部63は、第1切替溝部62から移動したボール55a,55bが位置することで、ドラム53を切離状態に維持する。切離溝部63は、回転軸線方向において、一端側に2カ所設けられ、第1切替溝部62は、切離溝部63の終端部とは反対側の端部から他端側に向かって斜めに延びている。切離溝部63も、180°間隔で2カ所設けられている。第1切替溝部62には、第1切替溝部62の端部から周回方向に延びる直線溝および斜線溝で構成される中間溝部67が連続している。
【0051】
第2切替溝部64は、ボール55a,55bのうちの一方が中間溝部67を移動しているときに他方が位置する斜線溝である。第2切替溝部64は、ボール55a,55bが移動することで、ドラム53を切離状態から接続状態に移動させる。第2切替溝部64も、180°間隔で2カ所設けられている。
【0052】
上昇溝部65は、ドラム53が接続状態でスラット3およびボトムレール4の上昇を許容する溝であって、直線溝や斜線溝で構成され回転軸線方向に変位しながら周回方向に延びている。すなわち、上昇溝部65は、昇降コード5を巻取軸6に巻き上げることを許容する。上昇溝部65は、昇降コード5を巻取軸6に巻き上げる方向に回転されるとき、ボール55a,55bが図16中下方に向かって進行する。
【0053】
ポケット部66は、複数備え、接続状態でドラム53のスラット3およびボトムレール4の降下方向の回転を阻止する凹部である。ポケット部66は、上昇溝部65を進行するボール55a,55bが係合することによって昇降コード5が巻取軸6からの引き出される回転を阻止する。すなわち、昇降コード5を巻き上げているとき、ボール55a,55bは、図16中下方に向かって進行している。そして、巻き上げる方向の操作が止められたとき、ボール55a,55bは、スラット3およびボトムレール4の自重によって図16中上方に向かって進行しようとし、複数のポケット部66の中の近くのポケット部66に直ちに係合する。これにより、応答性が向上される。異なる位置のポケット部66には、2つのボール55a,55bが同時に係合する。これにより、ボール55a,55bのうち1つしかポケット部66に係合しない場合よりも、スラット3およびボトムレール4がその自重によって引き出されることを抑える。ポケット部66は、90°間隔で4カ所設けられている。なお、大半の場合、異なる位置のポケット部66には、2つのボール55a,55bが同時に係合するが、ボール55a,55bの何れかのみしかポケット部66に係合しない場合もある(詳細は後述する)。
【0054】
〔制御ユニットの動作〕
次に、以上のように構成された制御ユニット51の作用について説明する。
まず、図17(a)、(b)および(c)を用いて、スラット3およびボトムレール4を上昇させるときの状態を説明する。操作コードを一方向に引っ張り、それを続けると、その力を受けて、ドラム53は、一方向に回転を始める。ドラム53は、出力円盤部35aと離間しており、第2係合片53bと第1係合片52cとが係合した接続状態にある(図17(a)参照)。したがって、ドラム53は、接続部材35および出力部材52と一体的に回転する。そして、ドラム53は、カバー54に対して一方向に回転する。すると、ボール55a,55bは、上昇溝部65を一方向に進行する(図17(c)中矢印参照)。上昇溝部65は、直線溝や斜線溝で構成され凸凹しているので、ボール55a,55bは、案内溝61内を回転軸線方向に変位しながら、上昇溝部65を一方向に進行する(図17(b)および(c)参照)。これにより、駆動軸12が同方向に回転されることで、スラット3およびボトムレール4が上昇される。このとき、ボール55a,55bは、保持溝56の第1縦溝部56aの領域を移動している。
【0055】
次に、図18(a)および(b)を用いて、上昇するスラット3およびボトムレール4を停止する場合を説明する。この場合、操作コードを一方向に引っ張っている状態を停止する。すなわち、操作コードから手を離す。すると、接続状態にあるドラム53は、スラット3およびボトムレール4の自重によって他方向に回転しようとし、ボール55a,55bは、上昇溝部65を他方向(図18(a)および(b)中上方)に進行し、直ぐに、ポケット部66に係合する。これにより、スラット3およびボトムレール4がその自重によって降下することが規制される。2つのボール55a,55bは、それぞれ異なる位置のポケット部66に同時に係合する。このとき、ボール55a,55bの一方は、保持溝56の第1縦溝部56aの領域を移動し、他方は、第2縦溝部56cを移動する。
【0056】
そして、再度、操作コードを一方向に引っ張り続けると、その力を受けて、ドラム53は、接続部材35および出力部材52と一体的に一方向(図18(a)および(b)中下方)に回転する。すると、ボール55a,55bは、ポケット部66を外れ、上昇溝部65を一方向を進行するようになる。これにより、スラット3およびボトムレール4は、上昇を再開する。やがて、ボール55a,55bは、図17(c)に示すように、上昇溝部65を一方向に進行するようになる。
【0057】
次に、図19(a)~(c)を用いて、スラット3およびボトムレール4が降下停止した状態から自重降下する場合を説明する。この場合、ボール55a,55bは、ポケット部66に係合しており、スラット3およびボトムレール4は、降下が停止された状態にある。そして、操作コードを一方向に一度引っ張った状態から手を離す。すると、操作コードを一方向に引っ張った段階で、一方のボール55aは、ポケット部66から中間溝部67に移動する。そして、操作コードから手を離した段階で、ドラム53は、スラット3およびボトムレール4の自重によって他方向に回転する。すると、ボール55aは、中間溝部67を通って、第1切替溝部62を経て切離溝部63へと移動する(図19(c)参照)。第1切替溝部62をボール55aが移動するとき、ボール55aは、保持溝56の第1縦溝部56aの端部(図19(c)中左端)に位置した状態で、第1切替溝部62から切離溝部63へと移動する(図19(b)参照)。このとき、ボール55aは、第1縦溝部56aの端部を図19(c)中さらに左側に移動することはできず、第1切替溝部62の縁を押しながら、切離溝部63へと移動する。これにより、ドラム53は、軸部50に沿って出力円盤部35aと近接する方向に移動し第2係合片53bと第1係合片52cとが非係合の切離状態となる(図19(a)参照)。これにより、出力部材52だけが自由回転する状態となる。したがって、スラット3およびボトムレール4は、自重降下することになる。
【0058】
次に、図20(a)~(d)および図21(a)、(b)を用いて、スラット3およびボトムレール4が自重降下した状態からスラット3およびボトムレール4を上昇させる場合を説明する。この場合、一方のボール55aは、切離溝部63に位置しており、ドラム53は、切離状態にあり、出力部材52が自由回転する状態にある。そこから、操作コードを一方向に引っ張り続けると、ドラム53は、一方向に回転し、ボール55aは、切離溝部63から第1切替溝部62、さらに中間溝部67へ進行する(図20(c)および(d)参照)。一方、他方のボール55bは、第2切替溝部64を進行する。図20(d)に示すように、ボール55bは、保持溝56の第1縦溝部56aを横溝部56bの方向の端部まで移動し、そこで同方向へは移動できなくなる。ここで、ボール55bは、第2切替溝部64の縁を押しながら移動する。これにより、ドラム53は、軸部50に沿って出力円盤部35aと離間する方向に移動し第2係合片53bと第1係合片52cとが係合した接続状態となる(図20(a)参照)。ボール55bが第2切替溝部64に至るまでの間、出力部材52は、ドラム53と接続されていないため、空転した状態であり、スラット3およびボトムレール4は上昇せず、これ以降、ドラム53が接続状態となることで、スラット3およびボトムレール4が上昇されることになる。
【0059】
スラット3およびボトムレール4を上昇し始めた後に操作コードを引っ張ることを止めると、図21(b)に示すように、他方のボール55bは、直ちにポケット部66に係合する。この際、ボール55aは、保持溝56の第1縦溝部56aに位置し、ボール55bは、第2縦溝部56cに位置する。これにより、スラット3およびボトムレール4がその自重によって降下することが規制される。このとき、ボール55aは、ポケット部66に係合しない。すなわち、このときは、スラット3およびボトムレール4の荷重を1つのボール55bがポケット部66に係合するだけで支持することになる。
【0060】
再度、操作コードを引っ張ると、その力を受けて、ドラム53は、接続部材35および出力部材52と一体的に一方向に回転し、ボール55bは、ポケット部66を外れる。そして、2つのボール55a,55bは、共に、上昇溝部65を一方向を進行するようになる。これにより、スラット3およびボトムレール4は、上昇を再開する。
【0061】
以上のような横型ブラインドは、以下に列挙する効果を得ることができる。
(1)上昇するスラット3およびボトムレール4を停止する場合において、ボール55a,55bがポケット部66に係合するまでの距離を短くすることができ、操作コードで操作を行った際の応答性を向上することができる。
【0062】
換言すると、スラット3およびボトムレール4の上昇を停止するため、操作コードを引っ張り操作を止めたとき、直ちにスラット3およびボトムレール4の上昇もほぼその位置で停止させることができる。すなわち、スラット3およびボトムレール4の上昇を停止するため、操作コードを引っ張り操作を止めたとき、スラット3およびボトムレール4が自重で降下してしまう距離を短くできる。
【0063】
(2)制御ユニット51は、ドラム53が接続状態と切離状態に切り替わることで、ストッパ機能に加えクラッチ機能を備えることができる。すなわち、案内溝61が切離溝部63と第1切替溝部62と第2切替溝部64とポケット部66とを備えることで、ストッパ機能に加えクラッチ機能を備えることができる。そして、制御ユニット51は、2つの機能を備えることで、ストッパ部品とクラッチ部品とをヘッドボックス1内に配置した場合よりも、部品点数を削減でき、また、ヘッドボックス1の小型化を実現することができる。
【0064】
(3)上昇するスラット3およびボトムレール4を停止する場合、周回方向にずれて配される2つのボール55a,55bは、殆どの場合、位置の異なるポケット部66に同時に係合する。これにより、ボール55a,55bのうち1つしかポケット部66に係合しない場合よりも、スラット3およびボトムレール4がその自重によって引き出されてしまうことを抑えることができる。すなわち、横型ブラインドが大型化しても、2つのボール55a,55bが各ポケット部66に同時に係合するので、スラット3およびボトムレール4がその自重によって引き出されてしまうことを抑えることができる。
【0065】
(4)ボール55a,55bが係合する保持溝56は、第1縦溝部56aと横溝部56bと第2縦溝部56cとを備え、全体がクランク形状を有し、ボール55a,55bのうちの1つが横溝部56bに位置するときに、第2切替溝部64を移動することで、ドラム53を切離状態から接続状態に切り替えることができる。
【0066】
(5)ドラム53が切離状態となることで、スラット3およびボトムレール4が降下停止した状態から自重降下するように切り替えることができる。すなわち、ボール55a,55bのうちの1つが第1切替溝部62を経て切離溝部63に移動することで切離状態となり、自重降下可能な状態とすることができる。
【0067】
(6)2つのボール55a,55bをドラム53の外周面に90°の間隔で配置し、第1切替溝部62、切離溝部63、および、第2切替溝部64をドラム53の外周面に180°の間隔で配置し、ポケット部66をドラム53の外周面に90°の間隔で配置することで、応答性を向上することができる。
【0068】
(7)横型ブラインドの大きさ、用途などに従って第1変速ユニット31、第2変速ユニット32、および、第3変速ユニット33の中から1つの変速ユニットを選択することができる。したがって、スラット3およびボトムレール4の昇降操作にあたって、利用者に適度な操作感を与えることができる。
【0069】
(8)ケース21は、第1収容部22と第2収容部24を備えることで、何れの変速ユニットも収容することができる。すなわち、ケース21に選択的に収容される変速ユニットの中に外形形状の異なる変速ユニットが存在しても、共通形状部分を第1収容部22で収容し、異形部を第2収容部24で収容することができる。
【0070】
(9)第1変速ユニット31、第2変速ユニット32、および、第3変速ユニット33の中の何れの変速ユニットを選択しても、ケース21、入力部材34、および、接続部材35を共通部品とすることができる。
【0071】
(10)第1変速ユニット31は、遊星歯車変速ユニットを用いることで入力された回転を減速させることができる。そして、第1変速ユニット31は、第1収容部22に収容することができる。
【0072】
(11)第2変速ユニット32は、平行軸歯車変速ユニットを用いることで入力された回転を減速させることができる。そして、第2変速ユニット32は、第1収容部22および第2収容部24に収容することができる。
【0073】
(12)第1収容部には、第1変速ユニット31に代えて等速ユニットを収容することができる。
(13)ケース21は、第1収容部22と第2収容部24とを備えている。したがって、変速ギヤユニットには、その変速比に応じて、遊星歯車変速ユニットである第1変速ユニット31を選択したり、平行軸歯車変速ユニットである第2変速ユニット32を選択したり、等速ユニットである第3変速ユニット33を選択することができる。このように、第1収容部22と第2収容部24に収容可能な範囲で様々な機構を有した変速ユニットを使用することができる。
【0074】
(14)第3収容部25には、スラット3およびボトムレール4の昇降に係る系列と別系列の部材、例えばスラット3をチルトさせるための部材を収容することもできる。したがって、横型ブラインドにおける部品構成を簡素にすることができる。
【0075】
なお、横型ブラインドは、さらに、例えば以下のように適宜変更して実施することもできる。
・ボールの数や配置間隔は、上述の例に限定されるものではない。
【0076】
・ドラム53における第1切替溝部62、切離溝部63、第2切替溝部64、および、ポケット部66の数や配置間隔は、上述の例に限定されるものではない。
・ボールを複数設けるときに、全てのボールが同時にポケット部66に係合しなくてもよい。すなわち、一部(複数)のボールがポケット部66に同時に係合し、残りのボールがポケット部66に係合しなくてもよい。
【0077】
・ボールではなく、案内溝61に係合する突起などの係合部材であってもよい。
・スラット3およびボトムレール4の昇降に係る系列と別系列の部材、例えばスラット3をチルトさせるための部材を収容するための収容部として、第3収容部25の他に、第1収容部22に対して外周側に膨らむように構成されたさらなる収容部を備えていてもよい。
【0078】
・第3収容部25には、スラット3をチルトさせるための部材以外の部材が収容されていてもよい。
・スラット3およびボトムレール4の昇降に係る変速ユニットを収容するため、第1収容部22および第2収容部24の他に、第1収容部22に対して外周側に膨らむように構成されたさらなる収容部を備えていてもよい。
【0079】
・遊星歯車変速ユニットである第1変速ユニット31の変速比は、1/4に限定されるものではない。
・平行軸歯車変速ユニットである第2変速ユニット32の変速比は、1/2に限定されるものではない。
【0080】
・また、ケース21に収容する変速ユニットとしては、異形部を備えた第2変速ユニット32と、これ以外の変速ユニットとして、第1変速ユニット31および第3変速ユニット33の何れかを備えていればよい。
【0081】
・ケース21の第1収容部22および第2収容部24には、第1変速ユニット31、第2変速ユニット32、および、第3変速ユニット33以外の変速ユニットを収容するようにしてもよい。
【0082】
・変速ユニットとしては、減速ユニットではなく、増速ユニットであってもよい。
・ケース21は、他の部材の一部として構成されていてもよい。
・遮蔽装置としては、横型ブラインドに限定されるものはない。例えば、ロールスクリーンやプリーツスクリーンであってもよい。動力伝達部11は、横型ブラインド以外の遮蔽装置以外にも使用することができる。
【0083】
さらに、上記実施形態、および、その変形例によれば、更に、以下の技術的思想が導き出される。
遮蔽装置にも、大きさ、用途などが異なる様々な機種があり、それぞれの機種に応じて、利用者に適度な操作感を与えるための変速ユニットの変速比も異なってくる。変速比の異なる変速ユニットは、ギヤの種類や数も異なることから、外形形状も異なることが多くなる。一方で、この種の遮蔽装置にあっても、部品の共通化が求められている。したがって、外形形状の異なる複数種類の変速ユニットをケースに選択的に収容可能とした動力伝達装置および遮蔽装置を提供することもできる。
(付記1)
入力部材と、
出力部材と、
前記入力部材と前記出力部材との間に配置される変速ユニットと、
前記変速ユニットを収容するケースとを備え、
前記ケースは、第1収容部と、前記第1収容部に対して連続して外周方向に膨らむ第2収容部と
を備える動力伝達装置。
(付記2)
前記ケースは、第1変速比の第1変速ユニットおよび第2変速比の第2変速ユニットのうちの何れか1つの変速ユニットを収容し、
前記第1収容部は、第1変速比の第1変速ユニットまたは第2変速比の第2変速ユニットであって前記第1変速ユニットの外形形状との共通部分を収容し、
前記第2収容部は、前記第2変速ユニットにおける前記第1変速ユニットに対して外周方向に膨らむ異形部を収容する
付記1に記載の動力伝達装置。
(付記3)
前記第1変速ユニットは、遊星歯車変速ユニットである
付記2に記載の動力伝達装置。
(付記4)
前記第1変速ユニットは、等速ユニットである
付記2に記載の動力伝達装置。
(付記5)
前記第2変速ユニットは、平行軸歯車変速ユニットである
付記2ないし4のうち何れか1項に記載の動力伝達装置。
(付記6)
前記ケースは、前記第1収容部に対して連続し外周方向に膨らむ第3収容部を少なくとも1つ備え、
前記第3収容部は、前記入力部材と前記出力部材との間の系列とは別系列の部材が収容される
付記1ないし5のうち何れか1項に記載の動力伝達装置。
(付記7)
遮蔽材を移動する力が入力される操作部と、
前記遮蔽材を移動する移動部と、
前記操作部と前記移動部とを接続する動力伝達部とを備え、
前記動力伝達部は、
入力部材と、
出力部材と、
前記入力部材と前記出力部材との間に配置される変速ユニットと、
前記変速ユニットを収容するケースとを備え、
前記ケースは、第1収容部と、前記第1収容部に対して連続して外周方向に膨らむ第2収容部と
を備える遮蔽装置。
【符号の説明】
【0084】
1…ヘッドボックス、2…ラダーコード、3…スラット、4…ボトムレール、5…昇降コード、6…巻取軸、7…チルトポール、8…イコライザ、11…動力伝達部、12…駆動軸、13…チルト軸、13a…第4ギヤ部、14…チルト制御部材、14a…中間部、14b…取付部、14c…案内部、14d…第1ギヤ部、15…チルトギヤ部材、15a…第2ギヤ部、15b…第3ギヤ部、21…ケース、22…第1収容部、23…開口部、23a…筒状部、24…第2収容部、25…第3収容部、26…第1部品収容部、26a…案内凹部、26b…案内溝部、27…第2部品収容部、28…第3部品収容部、28a…挿通孔、31…第1変速ユニット、32…第2変速ユニット、33…第3変速ユニット、34…入力部材、34a…入力円盤部、34b…中心軸、34c…連結ギヤ部、34d…連結孔、35…接続部材、35a…出力円盤部、35b…出力側接続部、35c…出力ギヤ部、35d…軸孔、35e…回転軸線、35f…接続片、36…キャリア、36a…支持板、36b…接続筒部、36c…係合爪、37…遊星ギヤ、38…内歯部材、38a…筒状部、38b…内歯、38c…挿通孔、41…中間ケース、41a…本体部、41b…異形部、41c…側壁、41d…貫通孔、41e…案内筒部、42…第1中間ギヤ、42a…案内溝、42b…中心孔、42c…挿通孔、43…第2中間ギヤ、43a…接続軸、43b…ギヤ部、46…ジョイント、46a…基板、46b…第1接続部、46c…第2接続部、46e…第1係合爪、46f…第2係合爪、50…軸部、51…制御ユニット、52…出力部材、52a…回転軸部、52b…接続部、52c…第1係合片、52d…接続孔、53…ドラム、53a…回転孔、53b…第2係合片、54…カバー、54a…貫通孔、54c…固定片、55a,55b…ボール、56…保持溝、56a…第1縦溝部、56b…横溝部、56c…第2縦溝部、61…案内溝、62…第1切替溝部、63…切離溝部、64…第2切替溝部、65…上昇溝部、66…ポケット部、67…中間溝部。
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