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特許7274611電力を可変的に制御するエアロゾル生成装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-08
(45)【発行日】2023-05-16
(54)【発明の名称】電力を可変的に制御するエアロゾル生成装置
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/50 20200101AFI20230509BHJP
   A24F 40/51 20200101ALI20230509BHJP
   A24F 40/57 20200101ALI20230509BHJP
   A24F 40/30 20200101ALI20230509BHJP
【FI】
A24F40/50
A24F40/51
A24F40/57
A24F40/30
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2021568971
(86)(22)【出願日】2021-08-02
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-28
(86)【国際出願番号】 KR2021010076
(87)【国際公開番号】W WO2022045612
(87)【国際公開日】2022-03-03
【審査請求日】2021-11-18
(31)【優先権主張番号】10-2020-0109485
(32)【優先日】2020-08-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チョ、ピョン ソン
(72)【発明者】
【氏名】キム、ミン キョ
(72)【発明者】
【氏名】パク、チュ オン
(72)【発明者】
【氏名】イ、チョン ソプ
【審査官】武市 匡紘
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2019-0038181(KR,A)
【文献】国際公開第2015/046420(WO,A1)
【文献】欧州特許出願公開第02989912(EP,A1)
【文献】特表2020-511998(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/50
A24F 40/51
A24F 40/57
A24F 40/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル生成物質を加熱するヒータと、
ユーザのパフを感知するパフ感知センサと、
前記ヒータに電力を供給するバッテリと、
前記パフ感知センサを通じて検出された新たなパフに基づいて前記新たなパフを含む累積パフ数をカウントし、
前記累積パフ数によって区分される複数のパフ区間のうち、前記累積パフ数に対応するパフ区間を決定し、
前記決定されたパフ区間に対して既設定の電力範囲によって前記ヒータに供給される電力を制御する制御部と、を含
前記制御部は、前記複数のパフ区間に対して予め決定された設定電力値を含み、一のパフ区間内での一のパフが感知されたときに、直前パフが感知された時点から臨界時間が経過した後に前記一のパフが感知された場合、前記一のパフ区間に対して決定された設定電力値ではない別の電力値によって電力を制御する、エアロゾル生成装置。
【請求項2】
第1パフ区間に対応する第1電力範囲の最大値は、前記第1パフ区間より多くの累積パフ数を含む第2パフ区間に対応する第2電力範囲の最小値より小さい、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項3】
前記制御部は、
前記決定されたパフ区間の間にカウントされたパフ数が臨界パフ数未満である場合、前記ヒータに供給される電力を第1電力値に設定し、前記決定されたパフ区間の間にカウントされたパフ数が前記臨界パフ数以上である場合、前記ヒータに供給される電力を前記第1電力値より低い第2電力値に設定し、
前記第1電力値及び前記第2電力値は、前記決定されたパフ区間に対して既設定の電力範囲以内であることを特徴とする、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項4】
前記制御部は、
前記決定されたパフ区間の間にカウントされたパフ数が前記臨界パフ数以上であっても、前記直前パフが感知された時点から前記臨界時間経過した後に次のパフが感知された場合、前記ヒータに供給される電力を前記第1電力値に設定する、請求項3に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項5】
前記制御部は、
前記新たなパフが感知されれば、前記ヒータに対する電力供給を開始し、前記新たなパフが持続されることにより、前記ヒータに供給される電力を減少させる、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項6】
前記制御部は、
前記新たなパフの持続時間が臨界持続時間に到逹する場合に、前記ヒータへの電力供給を中断する、請求項5に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項7】
前記制御部は、
臨界温度を超過する前記ヒータの加熱温度に基づいて、前記ヒータに供給される電力を30%~70%に減少させる、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項8】
それぞれがタバコ物質を収容する複数のチャンバを含む媒質部と、
エアロゾル生成物質から生成されるエアロゾルが選択されたチャンバに含まれるタバコ物質を通過するように、前記複数のチャンバのうち、ユーザの動作によって選択されたチャンバと流体連通する蒸気化器と、をさらに含む、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項9】
前記制御部は、
前記媒質部が前記ユーザの動作によって回転される場合、前記累積パフ数を初期化する、請求項8に記載のエアロゾル生成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吸入回数によって電力を可変的に制御するエアロゾル生成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、一般のシガレットの代案に係わる需要が増加している。例えば、燃焼なしにシガレットのエアロゾル生成物質を加熱することで、エアロゾルを生成する方法に係わる需要が増加している。これにより、加熱式シガレット及び加熱式エアロゾル生成装置に係わる研究が活発に進められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
同じエアロゾル生成物品に対する吸入回数が増加することにより、当該エアロゾル生成物品から生成されるエアロゾルに含まれたタバコ成分または香味成分(例えば、ニコチン)の量が徐々に減少しうる。この際、それぞれの吸入で移行されるニコチンの量が異なることにより、ユーザの喫煙満足感が減少しうる。
【0004】
そこで、吸入回数によって電力を可変的に制御することで移行されるニコチンの量を均一に提供することができるエアロゾル生成装置を提供するものである。
【0005】
本実施例が解決しようとする技術的課題は、前述したような技術的課題に限定されず、以下の実施例からさらに他の技術的課題が類推されうる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した技術的課題を達成するための技術的手段として、本開示は、エアロゾル生成物質を加熱するヒータ、ユーザのパフを感知するパフ感知センサ、前記ヒータに電力を供給するバッテリ、及びパフ感知センサを通じて検出された新たなパフに基づいて前記新たなパフを含む累積パフ数をカウントし、累積パフ数によって区分される複数のパフ区間のうち、累積パフ数に対応するパフ区間を決定し、決定されたパフ区間に対して既設定の電力範囲によってヒータに供給される電力を制御する制御部を含む、エアロゾル生成装置を提供することができる。
【発明の効果】
【0007】
本発明による多様な実施例は、エアロゾル生成装置を提供することができる。具体的に、本発明によるエアロゾル生成装置は、累積パフ数に対応するパフ区間によって電力を可変的に制御することができる。これにより、エアロゾル生成装置は、ユーザに均一なニコチン移行量を提供することができる。発明の効果は、以上で例示された内容によって制限されず、さらに多様な効果が本明細書内に含まれうる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】一実施例によるエアロゾル生成装置の構成を示す図面である。
図2】一実施例によるエアロゾル生成装置を示すブロック図である。
図3】一実施例によるエアロゾル生成装置を示す動作フローチャートである。
図4】一実施例による複数のパフ区間に対する電力範囲を示すグラフである。
図5】現在パフ区間の間にカウントされたパフ数が臨界パフ数未満である場合、ヒータに供給される電力を制御する方法を示す図面である。
図6】現在パフ区間の間にカウントされたパフ数が臨界パフ数を超過する場合、ヒータに供給される電力を制御する方法を示す図面である。
図7】連続したパフの間においてパフ区間が異なる場合、ヒータに供給される電力を制御する方法を示す図面である。
図8】パフ間隔が臨界時間未満である場合、ヒータに供給される電力を制御する方法を示す図面である。
図9】以前パフシリーズから臨界時間が経過した後にパフシリーズが開始される場合、ヒータに供給される電力を制御する方法を示す図面である。
図10】一実施例によるエアロゾル生成装置を示す動作フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明による多様な実施例で使用される用語は、本発明での機能を考慮しながら可能な限り、現在広く使用される一般的な用語を選択したしたが、これは、当該技術分野の技術者の意図または判例、新たな技術の出現などによっても異なる。また、特定の場合は、出願人が任意に選定した用語もあり、その場合、当該発明の説明部分において、詳細にその意味を記載する。したがって、本発明で使用される用語は、単なる用語の名称ではない、その用語が有する意味と、本発明の全般にわたる内容とに基づいて定義されねばならない。
【0010】
明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」とするとき、それは、特別に反対となる記載がない限り、他の構成要素を除くものではなく、他の構成要素をさらに含んでもよいということを意味する。また、明細書に記載された「…部」、「…モジュール」というような用語は、少なくとも1つの機能や動作を処理する単位を意味し、それは、ハードウェアまたはソフトウェアによって具現されるか、あるいはハードウェアとソフトウェアとの結合によっても具現される。
【0011】
ここで、使用されたように、要素のリストに先行する「~のうち、少なくとも1つ」のような表現は、要素の全体リストを修飾するものであり、そのリストの個別要素を修飾するものではない。例えば、「a、b及びcのうち少なくとも1つ」という表現は、a単独、b単独、c単独、a及びb、a及びc、b及びc、またはa、b及びcを含むと理解されねばならない。
【0012】
ある要素や層が「上方に」、「上に」、「連結された」または「結合された」と言及されるとき、その要素や層は、他の要素や層に直接(または、直ぐ)上方に、上に、連結または結合されるか、または介入する要素または層が存在していると理解されうる。逆に、ある要素が異なる要素または層に「直ぐ上に」、「直上に」、「直接連結されて」または「直接結合されて」いると記載された場合、他の要素や層の介入がないということを意味する。明細書全般にわたって同じ参照符号は、同じ要素を意味する。
【0013】
以下、添付図面に基づいて本発明の実施例について本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施可能なように詳細に説明する。しかし、本発明は、様々な互いに異なる形態に具現され、ここで説明する実施例に限定されない。
【0014】
図1は、一実施例によるエアロゾル生成装置の構成を示す図面である。
【0015】
図1を参照すれば、エアロゾル生成装置100は、制御部110、バッテリ120、蒸気化器130及び媒質部140を含んでもよい。
【0016】
一方、図1に図示されたエアロゾル生成装置100は、本実施例に係わる構成要素が図示されている。したがって、図1に図示された構成要素以外に他の汎用的な構成要素がエアロゾル生成装置100にさらに含まれるということを、本実施例に係わる技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解できるであろう。また、エアロゾル生成装置100の内部構造は、図1に図示されたところに限定されない。すなわち、エアロゾル生成装置100の設計によって、制御部110、バッテリ120、蒸気化器130、及び媒質部140の配置は変更されうる。
【0017】
図1における実施例に係わるエアロゾル生成装置100は、エアロゾルをユーザに供給する装置であって、抵抗加熱方式、誘導加熱方式または超音波振動方式などを用いてエアロゾルを生成することができる。
【0018】
制御部110は、エアロゾル生成装置100の動作を全般的に制御することができる。具体的に、制御部110は、バッテリ120及び蒸気化器130だけではなく、エアロゾル生成装置100に含まれた他の構成要素の動作を制御する。また、制御部110は、エアロゾル生成装置100の構成要素それぞれの状態を確認して、エアロゾル生成装置100が動作可能な状態であるか否かを判断することもできる。
【0019】
制御部110は、多数の論理ゲートのアレイとしても具現され、汎用的なマイクロプロセッサと、前記マイクロプロセッサで実行されるプログラムが保存されたメモリの組合わせによっても具現される。また、他の形態のハードウェアとしても具現されることを、本実施例が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解できるであろう。
【0020】
バッテリ120は、エアロゾル生成装置100の動作に用いられる電力を供給することができる。例えば、バッテリ120は、蒸気化器130が加熱されるように電力を供給することができる。他の例として、バッテリ120は、制御部110の動作に必要な電力を供給することができる。また、バッテリ120は、エアロゾル生成装置100に設けられるディスプレイ、センサ、モータなどの動作に必要な電力を供給することができる。
【0021】
蒸気化器130は、液状組成物の相(phase)を気相に変換してエアロゾルを発生させうる。エアロゾルは、液状組成物から発生した蒸気化された粒子と空気とが混合された状態の気体を意味する。
【0022】
例えば、蒸気化器130は、液体保存部、液体伝達手段、及び加熱要素(すなわち、ヒータ)を含んでもよいが、それらに限定されない。例えば、液体保存部、液体伝達手段、及び加熱要素は、独立したモジュールとしてエアロゾル生成装置100に含まれうる。
【0023】
液体保存部は、液状組成物を保存することができる。液状組成物は、液体状態またはゲル(gel)状態の物質でもある。液状組成物は、液体保存部の内部でスポンジや綿のような多孔性素材によって含浸された状態に保持されうる。
【0024】
例えば、液状組成物は、揮発性タバコ香成分を含むタバコ含有物質を含む液体でもあり、非タバコ物質を含む液体でもある。液体保存部は、蒸気化器130から脱着可能に作製されうる。または、液体保存部は、蒸気化器130と一体として作製されうる。この際、蒸気化器130は、エアロゾル生成装置100から脱着可能である。
【0025】
例えば、液状組成物は、水、ソルベント、エタノール、植物抽出物、香料、香味剤、またはビタミン混合物を含んでもよい。香料は、メントール、ペパーミント、スペアミントオイル、各種果物の香り成分などを含むが、それらに制限されるものではない。香味剤は、ユーザに多様な香味または風味を提供する成分を含んでもよい。ビタミン混合物は、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンC及びビタミンEのうち、少なくとも1つが混合されたものでもあるが、それらに制限されるものではない。また、液状組成物は、グリセリン及びプロピレングリコールのようなエアロゾル形成剤を含んでもよい。
【0026】
液体伝達手段は、液体保存部の液状組成物を加熱要素に伝達することができる。例えば、液体伝達手段は、綿繊維、セラミック繊維、ガラスファイバ、多孔性セラミックのような芯(wick)にもなるが、それらに限定されない。
【0027】
加熱要素は、液体伝達手段によって伝達される液状組成物を加熱するための要素である。例えば、加熱要素は、金属熱線、金属熱板、セラミックヒータなどにもなるが、それらに限定されるものではない。また、加熱要素は、ニクロム線のような伝導性フィラメントで構成され、液体伝達手段と接触するか、液体伝達手段に隣接して配置されるか、液体伝達手段周囲に巻き取られる(wound)。加熱要素は、液体保存部によって取り囲まれる。
【0028】
加熱要素は、電流供給によって加熱され、加熱要素と接触された液体組成物に熱を伝達し、液体組成物を加熱することができる。但し、必ずしもそれに制限されるものではない。蒸気化器130は、例えば、超音波方式でエアロゾルを生成してもよく、誘導加熱方式でエアロゾルを生成してもよい。
【0029】
蒸気化器130は、カートリッジ(cartridge)、カトマイザ(cartomizer)または霧化器(atomizer)とも指称されるが、それに限定されない。
【0030】
蒸気化器130と媒質部140とが互いに対して回転自在に結合されうる。例えば、蒸気化器130が固定された状態で媒質部140の複数個のチャンバは、蒸気化器130に対して回転可能である。
【0031】
蒸気化器130は、複数個のチャンバのうち、1つと流体連通されるように配置されうる。例えば、蒸気化器130から生成されたエアロゾルは、複数個のチャンバのうち、蒸気化器130と流体連通された1つのチャンバのみを通過することができる。
【0032】
蒸気化器130は、エアロゾル生成装置100の長手方向に沿って延びてエアロゾルを媒質部140に伝達する流出口を含んでもよい。蒸気化器130は、加熱要素によって生成されたエアロゾルを流出口に伝達する。したがって、蒸気化器130から生成されたエアロゾルは、流出口を介して媒質部140に伝達される。
【0033】
蒸気化器130と媒質部140とが結合された状態で、蒸気化器130に対する媒質部140のチャンバの相対的な位置が変更されることで、媒質部140の複数個のチャンバのうち、少なくとも1つが蒸気化器130の流出口と整列されうる。したがって、蒸気化器130の流出口から排出されたエアロゾルが流出口と整列されたチャンバに収容されたタバコ物質を通過する。
【0034】
媒質部140は、複数個のチャンバを含み、チャンバは、隔壁によって分離されうる。対応するチャンバが流出口と整列されるとき、タバコ物質を通じてエアロゾルを通過させるように、複数個のチャンバそれぞれは、タバコ物質を収容することができる。
【0035】
タバコ物質は、多様に作製されうる。例えば、タバコ物質は、シート(sheet)によっても作製され、ストランド(strand)によっても作製される。タバコ物質は、タバコシートが細かく切られた刻みタバコによっても作製される。また他の例として、タバコ物質は、顆粒状(granule)またはカプセル状(capsule)にも作製される。
【0036】
媒質部140は、蒸気化器130に対して回転可能に配置され、回転方向に沿って順に位置する複数個のチャンバを含んでもよい。複数個のチャンバは、媒質部140の回転方向に沿って互いに分離されうる。
【0037】
媒質部140は、複数個のチャンバを含み、前記チャンバの個数は、制限されない。例えば、媒質部140は、円筒状でもあり、媒質部140の内部空間を4個に区画することによって形成される4個のチャンバを含んでもよい。媒質部140は、エアロゾル生成装置100の長手方向軸を基準に時計回り方向または逆時計回り方向に回転され、媒質部140が回転されることにより、蒸気化器130に対する4個のチャンバの相対的な位置が変更されうる。
【0038】
エアロゾル生成装置100は、回転体150を含み、回転体150は、ダイヤル151、ダイヤルギア152、及び媒質部ギア153を含んでもよい。
【0039】
ダイヤル151は、ユーザの動作によって回転されうる。このために、ダイヤル151の一部は、エアロゾル生成装置100の外部に露出されうる。ダイヤル151は、ダイヤルギア152と噛み合って回転が伝達されうる。
【0040】
媒質部140が媒質部ギア153と共に回転するように、媒質部ギア153は、媒質部140を取り囲むように配置されうる。例えば、ユーザがダイヤル151を回転させれば、媒質部ギア153は、ダイヤルギア152を通じて回転力が伝達され、媒質部140は、媒質部ギア153によっても回転される。
【0041】
図2は、一実施例によるエアロゾル生成装置を示すブロック図である。
【0042】
図2を参照すれば、エアロゾル生成装置200は、制御部210、バッテリ220、ヒータ230及びパフ感知センサ240を含んでもよい。図2に係わる説明において、制御部210及びバッテリ220は、それぞれ図1の制御部110及びバッテリ120に対応するので、重複説明は省略されうる。
【0043】
パフ感知センサ240は、ユーザのパフを感知することができる。例えば、パフ感知センサ240は、ユーザのパフによってエアロゾル生成装置200内部の空気の流れ変化を感知することにより、パフを感知することができる。パフ感知センサ240は、圧力センサとしても具現されるが、それに制限されるものではない。
【0044】
制御部210は、パフ感知センサ240を通じて感知されたユーザのパフに基づいて累積パフ数をカウントすることができる。例えば、制御部210は、媒質部(例えば、図1の媒質部140)に含まれた複数個のチャンバそれぞれに対して最大累積パフ数を50回に設定することができる。制御部210は、累積パフ数が最大累積パフ数である50回に到逹するまでカウントすることができる。前記例示で言及された数は、1つの例示に過ぎず、それに制限されるものではない。複数個のチャンバそれぞれに含まれるタバコ物質の量または種類によって最大累積パフ数は多様な回数に設定されうる。
【0045】
また、制御部210は、累積パフ数が最大累積パフ数に到逹した以後に、お知らせを出力することができる。例えば、制御部210は、累積パフ数が最大累積パフ数に到逹した以後に、ディスプレイ(図示せず)を通じてダイヤル(例えば、図1のダイヤル151)を回転することをガイドするメッセージを出力することができる。他の例として、制御部210は、累積パフ数が最大累積パフ数に到逹した以後に、振動モータ(図示せず)を通じてお知らせ振動を出力することもできる。一実施例において、ユーザによって媒質部140が回転される場合(例えば、ダイヤル151回転)、制御部210は、累積パフ数を初期化(reset)することができる。
【0046】
制御部210は、累積パフ数をメモリ(図示せず)に保存することができる。例えば、カウントされた累積パフ数が20回に到達すれば、制御部210は、累積パフ数が20回というデータをメモリに保存することができる。以後、制御部210は、パフ感知センサ240を通じて新たなパフが感知される場合に、メモリに保存されたデータに基づいて前記感知されたパフが21回目パフであることを判断することができる。
【0047】
複数のパフ区間(すなわち、喫煙段階)は、最大累積パフ数を分割することで予め決定されうる。複数のパフ区間には、互いに異なる電力範囲が適用されうる。すなわち、ヒータ230に供給される電力は、現在パフ(すなわち、進行中のパフ)を含む累積パフ数に基づいて異なって制御されうる。制御部210は、累積パフ数に基づいて現在パフ区間を決定することができ、制御部210は、決定されたパフ区間に対して既設定の電力範囲によってヒータ230に供給される電力を可変的に制御することができる。
【0048】
一実施例において、複数のパフ区間は、最大累積パフ数を指定されたパフ数間隔に分けて獲得され、差等の電力範囲を有する複数の区間を意味することができる。前記指定されたパフ数間隔は、一定間隔に設定されるか、設定されない。
【0049】
例えば、最大累積パフ数が50回である場合、最大累積パフ数を10回間隔に分ければ、前記複数のパフ区間は、1回目パフ~10回目パフを含む第1パフ区間、11回目パフ~20回目パフを含む第2パフ区間、21回目パフ~30回目パフを含む第3パフ区間、31回目パフ~40回目パフを含む第4パフ区間及び41回目パフ~50回目パフを含む第5パフ区間を含んでもよい。この際、カウントされた累積パフ数が34回である場合に(すなわち、現在パフが34回目パフ)、現在パフ区間は、第4パフ区間に該当する。
【0050】
制御部210が差等の電力範囲に基づいて電力を制御することは、累積パフ数が増加することにより、ヒータ230に高い電力を供給するためである。これは、媒質部に含まれたタバコ物質が累積パフ数が増加することにより、繰り返して使用されるためである。一定電力によって媒質部に含まれたタバコ物質が繰り返して使用されれば、時間の経過によってタバコ成分または香味成分の移行量が徐々に減少する。これについて、一実施例よれば、ユーザにタバコ成分または香味成分の均一な移行量を提供するために、制御部210は、差等の電力範囲に基づいて電力を制御することができる。パフ区間によってヒータに供給される電力を可変的に制御する実施例は、図3で具体的に後述する。
【0051】
制御部210は、パフの持続時間に基づいてヒータ230に供給される電力を可変的に制御することができる。例えば、制御部210は、パフの持続時間が増加することにより、ヒータ230に供給される電力を減少させうる。
【0052】
パフの持続時間が増加することにより、制御部210が電力を減少させることは、適正な加熱温度を保持するためである。冷却されたヒータ230の加熱温度を瞬時に目標温度まで増加させるように、制御部210は、パフが開始されれば、相対的に高い電力が供給されるように制御することができる。但し、目標温度に到逹した以後に、制御部210は目標温度で保持するか、加熱温度を適正な加熱温度範囲に減少させるように電力を減少させうる。
【0053】
一実施例において、制御部210は、パフの持続時間が臨界持続時間以上である場合、電力供給を中断することができる。制御部210がパフの持続時間の間に電力を継続的に供給すれば、エアロゾル生成装置200は、それぞれのパフでタバコ成分または香味成分を均一に提供することができない。また、パフの持続時間が臨界持続時間以上である場合にも、電力を続けて供給すれば、ヒータ230の加熱温度が適正な加熱温度範囲を外れて過熱されうる。結果として、エアロゾル生成装置200の誤濫用または機器過熱による故障は防止されうる。パフの持続時間によってヒータに供給される電力を可変的に制御する実施例は、図10の説明で具体的に後述する。
【0054】
制御部210は、パフ間の間隔に基づいてヒータ230に供給される電力を可変的に制御することもできる。例えば、直前パフから(例えば、直前パフの開始または終了が検出されることから)臨界時間が経過した後、ユーザのパフが感知されれば、制御部210は、新たなパフシリーズの開始と判断して、電力を相対的に高く設定する。それと違って、直前パフから臨界時間が経過する前に、ユーザのパフが感知されれば、制御部210は、現在パフを連続パフ(すなわち、一連のパフ)の一部と判断して、既設定の電力に設定する。
【0055】
制御部210は、ヒータ230の加熱温度が臨界温度を超えるか否かを判断する。ヒータ230の加熱温度が臨界温度を超過する場合、制御部210は、ヒータ230に供給される電力を制御することができる。例えば、制御部210は、ヒータの加熱温度が臨界温度(例えば、260℃)を超過する場合、ヒータ230に供給される電力を約30%~70%レベルに減少させうる。さらに具体的には、制御部210は、ヒータ230に供給される電力を約40~50%レベルに減少させうる。
【0056】
制御部210が、ヒータ230の加熱温度が臨界温度を超えるか否かを判断することは、エアロゾル生成装置200の過熱及び外部発熱を防止するためである。例えば、ヒータ230に異常が発生するか、加熱動作を制御する装置上にエラーが発生して、ヒータ230の加熱温度が適正な加熱温度範囲を超過する恐れがある。この際、制御部210は、電力を減少させるか、電力供給を中断することで、エアロゾル生成装置200の過熱及び外部発熱を防止することができる。
【0057】
制御部210は、ヒータ230に供給される電力を可変的に制御することで、ヒータ230の加熱温度を制御することができる。例えば、制御部210がバッテリ220を通じてヒータ230に供給される電力を増加(例えば、6W→7W)させる場合、ヒータ230の加熱温度は、増加(例えば、220℃→230℃)する。制御部210がバッテリ220を通じてヒータ230に供給される電力を減少させる場合、ヒータ230の加熱温度は減少する。
【0058】
図3は、一実施例によるエアロゾル生成装置を示す動作フローチャートである。
【0059】
図3を参照すれば、エアロゾル生成装置(例えば、図2のエアロゾル生成装置200)の制御部(例えば、図2の制御部210)は、動作301において、パフ感知センサ(例えば、図2のパフ感知センサ240)を通じて感知されたユーザのパフに基づいて累積パフ数をカウントする。
【0060】
制御部は、動作303において、現在パフ(すなわち、新たに感知されたパフ)を含むカウントされた累積パフ数が第1パフ区間に含まれるか否かを判断する。例えば、第1パフ区間が累積パフ数1回~10回を含み、累積パフ数が7回(すなわち、現在パフが7回目パフ)である場合、制御部は、累積パフ数が第1パフ区間に含まれていると判断する。他の例として、累積パフ数が11回である場合、制御部は、累積パフ数が第1パフ区間に含まれないと判断する。
【0061】
制御部は、累積パフ数が第1パフ区間に含まれていると判断した場合、動作305を遂行し、累積パフ数が第1パフ区間に含まれない場合、動作313を遂行する。
【0062】
制御部は、動作305において、現在パフ区間(すなわち、第1パフ区間)の間に、カウントされたパフ数が臨界パフ数以上であるか否かを判断することができる。例えば、第1パフ区間が累積パフ数1回~10回を含む場合、第1パフ区間における臨界パフ数は3回に該当する。この際、第1パフ区間の間にカウントされたパフ数が7回である場合、制御部は、第1パフ区間の間にカウントされたパフ数が臨界パフ数以上であると判断する。それと違って、第1パフ区間の間にカウントされたパフ数が2回である場合、制御部は、第1パフ区間の間にカウントされたパフ数が臨界パフ数未満であると判断する。実施例によれば、臨界パフ数は、パフ区間に対して一定しているか、一定していない。
【0063】
制御部は、第1パフ区間の間にカウントされたパフ数が臨界パフ数未満である場合、動作311を遂行し、第1パフ区間の間にカウントされたパフ数が臨界パフ数以上である場合に動作307を遂行することができる。
【0064】
制御部は、動作307において、直前パフから(例えば、直前パフの開始または終了が検出されることから)臨界時間が経過したか否かを判断することができる。制御部は、直前パフから臨界時間が経過した場合に動作311を遂行し、直前パフから臨界時間が経過しない場合に動作309を遂行する。
【0065】
制御部は、動作313において、累積パフ数が第2パフ区間に含まれるか否かを判断することができる。第2パフ区間は、第1パフ区間より多くの累積パフ数を含んでもよい。例えば、第2パフ区間に属する累積パフ数が11回~20回でもある。この際、累積パフ数が15回である場合、制御部は、累積パフ数が第2パフ区間に含まれていると判断する。
【0066】
制御部は、累積パフ数が第2パフ区間に含まれていると判断した場合、動作315を遂行することができる。制御部は、累積パフ数が第2パフ区間に含まれないと判断した場合に、動作301に戻るか、待機する。
【0067】
但し、図3は、第1パフ区間及び第2パフ区間のみを図示しているが、これは、説明の便宜のためのものであって、それに限定されない。すなわち、図3の実施例において、最大累積パフ数は、20回に設定されているが、他の実施例では、それに制限されない。例えば、他の実施例において、最大累積パフ数は、50回に設定されうる。この際、図3と同一間隔にパフ区間を分ける場合、複数個のパフ区間は、1回目~10回目パフを含む第1パフ区間、11回目~20回目パフを含む第2パフ区間、21回目~30回目パフを含む第3パフ区間、31回目~40回目パフを含む第4パフ区間及び41回目~50回目パフを含む第5パフ区間を含んでもよい。この際、制御部は、累積パフ数が第1パフ区間ないし第5パフ区間に含まれないと判断した場合に動作301に戻るか、待機する。また、複数個のパフ区間を分ける間隔は、10回に限定されず、設計によって多様に変更されうる。
【0068】
制御部は、動作311において、ヒータ(例えば、図2のヒータ230)に供給される電力を第1電力値に設定する。例えば、制御部は、第1パフ区間の間にカウントされたパフ数が臨界パフ数未満である場合、電力を第1電力値に設定することができる。他の例として、制御部は、第1パフ区間の間にカウントされたパフ数が臨界パフ数以上であっても、現在パフが直前パフから臨界時間が経過した後に感知される場合には、第1電力値に設定する。
【0069】
制御部は、動作309において、ヒータに供給される電力を第1電力値よりも低い第2電力値に設定する。例えば、第1パフ区間の間にカウントされたパフ数が臨界パフ数以上であり、直前パフから臨界時間が経過していない場合、制御部は、第1電力値よりも低い第2電力値に設定する。
【0070】
制御部は、動作315において、ヒータに供給される電力を第1電力値よりも高い第3電力値に設定することができる。この際、第2パフ区間が第1パフ区間よりも多くの累積パフ数を含むと仮定すれば、制御部は、第1電力値よりも高い第3電力値に設定することができる。したがって、エアロゾル生成装置(例えば、図2のエアロゾル生成装置200)は、ユーザの吸入が累積されることにより、ニコチン移行量が徐々に減少する現象を防止することができる。すなわち、エアロゾル生成装置200は、ユーザに均一なニコチン移行量を提供することができる。
【0071】
図4は、一実施例による複数のパフ区間に対する電力範囲を示すグラフを図示する。
【0072】
図4を参照すれば、現在パフを含む累積パフ数は、複数個のパフ区間のうち、いずれか1つに含まれうる。例えば、複数個のパフ区間は、第1パフ区間400、第2パフ区間410及び第3パフ区間420に区分されうる。但し、これは、説明の便宜のためのものであって、パフ区間の個数は限定されない。
【0073】
複数個のパフ区間は、差等の電力範囲を有する。例えば、1回目~10回目パフを含む第1パフ区間400は、第1電力範囲(例えば、6~6.5W)に対応し、11回目~20回目パフを含む第2パフ区間410は、第2電力範囲(例えば、7~7.5W)に対応し、21回目~30回目パフを含む第3パフ区間420は、第3電力範囲(例えば、8~8.5W)に対応しうる。一実施例において、第1パフ区間400に対応する第1電力範囲の最大値は、第2パフ区間410に対応する第2電力範囲の最小値よりも小さな値に該当する。第2パフ区間410に対応する第2電力範囲の最大値は、第3パフ区間420に対応する第3電力範囲の最小値より小さな値でもある。
【0074】
一実施例において、1つのパフ区間において電力値は、累積パフ数が増加することにより、当該パフ区間に対応する電力範囲内で急減する。例えば、第1パフ区間400の一部に対応する電力値は、6.5Wであり、第1パフ区間400の残り部分に対応する電力値は、6Wでもある。他の実施例において、電力値は、パフ区間の少なくとも一部に対応する電力範囲内で徐々に減少しうる。例えば、第1パフ区間400の一部に対応する電力値は、6.5Wから6Wに徐々に減少し、第1パフ区間400の残り部分に対応する電力値は、6Wでもある。
【0075】
図4は、第1パフ区間400、第2パフ区間410及び第3パフ区間420がそれぞれ2個の電力値を含むように図示されているが、これは、説明の便宜のためのものであって、それに限定されない。他の実施例において、第1パフ区間400は、少なくとも3個以上の電力値を含んでもよい。第1パフ区間400の一部に対応する電力値は、6.5Wであり、第1パフ区間400の他の一部に対応する電力値は、6.2Wであり、第1パフ区間400の残り部分に対応する電力値は、6Wである。
【0076】
図5ないし図9は、エアロゾル生成装置が可変的に電力を制御する多様な例示を図示する。
【0077】
図5を参照すれば、時点500で新たなパフシリーズが開始されれば(すなわち、以前パフから臨界時間経過後に現在パフが検出される)、累積パフ数は、第1パフ区間400に含まれ、現在パフ区間(すなわち、第1パフ区間400)の間にカウントされたパフ数は臨界パフ数未満である。この際、制御部(例えば、図2の制御部210)は、ヒータ(例えば、図2のヒータ230)への供給電力を第1電力値に設定することができる。以後、現在パフ区間(すなわち、第1パフ区間400)の間にカウントされたパフ数が臨界パフ数以上である場合、制御部は、ヒータへの供給電力を第1電力値から第2電力値に低める。また、第1パフ区間400に依然として属する時点510でパフシリーズが終了すれば、制御部は、パフシリーズが終了するまで第2電力値を保持する。
【0078】
図6を参照すれば、第1パフ区間400の時点600で新たなパフシリーズが開始されれば、現在パフ区間(すなわち、第1パフ区間400)の間にカウントされたパフ数は臨界パフ数未満である。この際、制御部(例えば、図2の制御部210)は、「パフ区間別に設定電力値」によって電力を制御することができる。
【0079】
但し、第1パフ区間400の間にカウントされたパフ数が臨界パフ数以上である場合、制御部は「パフ時点による電力値」によって電力を制御することができる。すなわち、図6に図示されたように、第1パフ区間400の間にカウントされたパフ数が臨界パフ数以上であっても、電力は、第2電力値ではない第1電力値に設定されうる。これは、時点600で新たなパフシリーズが開始されて第2電力値に基づいてヒータが加熱されれば、ヒータは、十分に加熱されず、ユーザは、十分な喫煙満足感を有することができないからである。
【0080】
以後、一定時間が経過した後、制御部は、ヒータへの供給電力を第1電力値から第2電力値に低める。制御部は、第1パフ区間400の時点610からパフシリーズが終了するまで第2電力値を保持する。
【0081】
図7を参照すれば、第1パフ区間400の時点700で新たなパフシリーズが開始され、現在パフ区間(すなわち、第1パフ区間400)の間にカウントされたパフ数が臨界パフ数以上である場合、制御部は、ヒータへの供給電力を第1電力値に設定する。以後、一定時間が経過した後、制御部は、ヒータへの供給電力を第1電力値から第2電力値に低める。
【0082】
図7のように、第1パフ区間400の時点700で開始されたパフシリーズは、第2パフ区間410の時点710で終了されうる。この際、「パフ区間別に設定電力値」によって、ヒータに供給される電力は、第2パフ区間410の開始時に特定の高い値にも設定され、第2パフ区間410の間にカウントされたパフ数が臨界パフ数に到逹すれば、電力を第3電力値に低めることができる。但し、図7のように、制御部は、第2パフ区間410の間にカウントされたパフ数が臨界値未満であるが、一方、ヒータへの供給電力を第2パフ区間410に対応する電力範囲の最小値である第3電力値に設定することができる。すなわち、連続喫煙中にパフ区間が第1パフ区間400から第2パフ区間410に変更されれば、制御部は、第2パフ区間410に対応する電力範囲の最小値である第3電力値に設定することができる。
【0083】
図8を参照すれば、第1パフ区間400の時点800で第1パフシリーズが開始されれば、第1パフ区間400の間にカウントされたパフ数は、臨界パフ数未満である。この際、制御部は、ヒータへの供給電力を第1電力値に設定することができる。以後、第1パフ区間400の間にカウントされたパフ数が前記臨界パフ数以上である場合、制御部は、ヒータへの供給電力を第1電力値から第2電力値に低める。また、制御部は、第1パフ区間400の時点810において第1パフシリーズが終了するまで第2電力値を保持することができる。
【0084】
時点810から(すなわち、第1パフシリーズの終了から)臨界時間(例えば、30秒)が経過する前に時点820で第2パフシリーズが開始される場合、制御部は、ヒータへの供給電力を第2電力値に設定することができる。この際、制御部は、第2パフシリーズを連続喫煙と判断し、ヒータへの供給電力を第2電力値に設定することができる。すなわち、「第1パフシリーズ」及び「第2パフシリーズ」という表現は、図8の説明の便宜のために使用されたが、第1パフシリーズ及び第2パフシリーズは、同じパフシリーズに属する。
【0085】
他の実施例において、ユーザの動作によって媒質部(例えば、図1の媒質部140)が回転されれば、制御部は、累積パフ数を初期化することができる。これにより、制御部は、第1パフ区間400の最初に戻ってヒータへの供給電力を第1電力値に設定することができる。但し、第1パフシリーズの終了時点810以後に、ユーザの動作によって媒質部が臨界時間以内に回転される場合、制御部は、ヒータへの供給電力を第2電力値に設定することができる。
【0086】
図8のように、第2パフシリーズの間にパフ区間が第1パフ区間400から第2パフ区間410に変更されれば、制御部は、第2パフ区間410に対応する電力範囲の最小値である第3電力値に設定することができる。
【0087】
図9を参照すれば、第2パフ区間400の時点900で第1パフシリーズが開始されれば、第1パフ区間400の間にカウントされたパフ数は、臨界パフ数未満である。この際、制御部は、ヒータへの供給電力を第1電力値に設定することができる。以後、第1パフ区間400の間にカウントされたパフ数が前記臨界パフ数以上である場合、制御部は、ヒータへの供給電力を第1電力値から第2電力値に低めて設定することができる。また、制御部は、第1パフ区間400の時点910で第1パフシリーズが終了するまで第2電力値を保持することができる。
【0088】
以後、時点910から(すなわち、第1パフシリーズの終了から)臨界時間が経過した後に時点920で第2パフシリーズが開始される場合、制御部は、ヒータへの供給電力を第1電力値に設定することができる。この際、制御部は、新たな喫煙シリーズと判断してヒータへの供給電力を第1電力値に設定することができる。
【0089】
他の実施例において、ユーザの動作によって媒質部(例えば、図1の媒質部140)が回転されれば、制御部は、累積パフ数を初期化することができる。これにより、制御部は、第1パフ区間400の最初に戻ってヒータへの供給電力を第1電力値に設定することができる。すなわち、第1パフシリーズの終了時点910になった後、ユーザの動作によって媒質部が臨界時間以後に回転される場合、制御部は、ヒータへの供給電力を第1電力値に設定することができる。以後、一定時間が経過した後、制御部は、ヒータへの供給電力を第1電力値から第2電力値に低める。
【0090】
図9のように、第2パフシリーズの間にパフ区間が第1パフ区間400から第2パフ区間410に変更されれば、制御部は、第2パフ区間410に対応する電力範囲の最小値である第3電力値に設定することができる。
【0091】
説明の便宜上、図8及び図9は、第1パフシリーズの終了時点810、910から臨界時間の経過如何によって第1電力値に設定するか、第2電力値に設定する特徴のみを図示しているが、それに限定されない。さらに他の実施例において、第1パフシリーズが終了した後、経過した時間が第1臨界時間より長く、第2臨界時間より短ければ、制御部は、ヒータに供給される電力を第1電力値と第2電力値との間の値に設定することができる。
【0092】
例えば、第1パフシリーズが終了した後、第1臨界時間(例えば、20秒)が経過する前に第2パフシリーズが開始される場合、制御部は、ヒータへの供給電力を第1電力値(例えば、6W)に設定することができる。この際、第1パフシリーズが終了した後、第2臨界時間(例えば、30秒)を経過した後に第2パフシリーズが開始される場合、制御部は、ヒータへの供給電力を第2電力値(例えば、6.5W)に設定することができる。また、第1パフシリーズが終了した後、第1臨界時間(例えば、20秒)を経過して第2臨界時間(例えば、30秒)を経過する以前に第2パフシリーズが開始される場合、制御部は、ヒータへの供給電力を第1電力値と第2電力値との間の値(例えば、6.2W)に設定することができる。
【0093】
図10は、一実施例によるエアロゾル生成装置を示す動作フローチャートである。
【0094】
図10を参照すれば、エアロゾル生成装置(例えば、図2のエアロゾル生成装置200)の制御部(例えば、図2の制御部210)は、動作1001において、パフ感知センサ(例えば、図2のパフ感知センサ240)を通じて感知されたパフの持続時間を確認することができる。
【0095】
制御部は、動作1003で感知されたパフの持続時間が第1臨界持続時間を超えるか否かを判断する。例えば、第1臨界持続時間が1秒である場合、パフ感知センサを通じて感知されたパフの持続時間が1.5秒であれば、制御部は、パフの持続時間が第1臨界持続時間を超過していると判断する。
【0096】
制御部は、感知されたパフの持続時間が第1臨界持続時間を超過していると判断した場合、動作1005を遂行し、感知されたパフの持続時間が第1臨界持続時間を超過していないと判断した場合、動作1003に戻るか、待機する。
【0097】
制御部は、動作1005で感知されたパフの持続時間が第2臨界持続時間を超えるか否かを判断することができる。例えば、第2臨界持続時間が3秒である場合、パフ感知センサを通じて感知されたパフの持続時間が1.5秒であれば、制御部は、パフの持続時間が第2臨界持続時間を超過していないと判断することができる。
【0098】
制御部は、感知されたパフの持続時間が第2臨界持続時間を超過していると判断した場合、動作1007を遂行し、感知されたパフの持続時間が第2臨界持続時間を超過していないと判断した場合、動作1009を遂行することができる。例えば、第1臨界持続時間が1秒であり、第2臨界持続時間が3秒である場合、パフ感知センサを通じて感知されたパフの持続時間が1.5秒であれば、制御部は、ヒータ(例えば、図2のヒータ230)への供給電力を減少した電力値に設定することができる。他の例として、第1臨界持続時間が1秒であり、第2臨界持続時間が3秒である場合、パフ感知センサを通じて感知されたパフの持続時間が3.5秒であれば、制御部は、ヒータへの電力供給を中断することができる。
【0099】
本実施例に係わる技術分野で通常の知識を有する者は、前記記載の本質的な特性から外れない範囲で変形された形態として具現可能であるということが理解できるであろう。したがって、開示された方法は、限定的な観点ではなく、説明的な観点で考慮されねばならない。本発明の範囲は、前述した説明ではなく、請求範囲に開示されており、それと同等な範囲内にある全ての相違点は、本発明に含まれていると解釈されねばならない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10