(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-09
(45)【発行日】2023-05-17
(54)【発明の名称】高性能光受信機を含む光通信システム、デバイス、および方法
(51)【国際特許分類】
H04B 10/61 20130101AFI20230510BHJP
H04B 10/077 20130101ALI20230510BHJP
【FI】
H04B10/61
H04B10/077 190
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021045432
(22)【出願日】2021-03-19
(62)【分割の表示】P 2019552496の分割
【原出願日】2018-03-21
【審査請求日】2021-03-19
(32)【優先日】2017-03-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】519338016
【氏名又は名称】ビフレスト コミュニケーションズ アぺーエス
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】弁理士法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】イェンセン,イェスパー
(72)【発明者】
【氏名】ペダーセン,ボ
【審査官】前田 典之
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-175323(JP,A)
【文献】欧州特許出願公開第1330054(EP,A2)
【文献】特開平02-039131(JP,A)
【文献】特開昭63-200631(JP,A)
【文献】特開2014-183552(JP,A)
【文献】特開2016-225923(JP,A)
【文献】特開昭63-025632(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 10/61
H04B 10/077
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光通信システムであって、
複数の光送信器であって、それぞれの光送信器が、信号スペクトルと中心周波数とビットレートを有するデータを伝達する光信号を、チャネルの帯域幅を有する第1の波長チャネルで送信する光送信機と、
複数の前記光送信器からの前記光信号を受信するために、前記第1の波長チャネルに受信帯域を有する光受信機であって、当該光受信機が、
前記第1の波長チャネルのエッジに対して制御された局部発振器
の周波数で局部発振器光を提供する少なくとも1つの局部発振器と、
前記光信号を前記局部発振器光と結合させて結合された光信号を提供する結合器と、
結合された信号を、中心周波数と局部発振器の周波数の差に基づくオフセット周波数でデータを伝送する電気信号に変換する少なくとも1つの光電気コンバータと、
を含む光受信機である、
システム。
【請求項2】
前記結合器が、前記光信号と前記局部発振器光とを結合して、直交偏光を有する
第1の結合光信号および第2の結合光信号を提供し、
前記光受信機が、
第1の結合光信号を
第1の電気信号に変換するための
光電気コンバータと、第2の結合光信号を第2の電気信号に変換するための光電気コンバータと、からなる2つの光電気コンバータと、
前記第1の電気信号を整流し、
第1の整流電気信号を提供する
整流器と
、前記第2の電気信号を整流し、第2の整流電気信号を提供する整流器と、からなる2つの整流器と、
前記第1の整流電気信号および第2の整流された電気信号を結合する結合器とを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
2つの整流器が、
前記第1の電気信号を反転して反転データ信号に変換するための第1の整流器と、
前記第2の電気信号を非反転データ信号に非反転するための
第2の整流器とを含み、
前記結合器が、前記データを復元するために前記非反転データ信号から前記反転データ信号を減算する減算器を含む、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記波長チャネルの帯域幅が40~50GHz、
前記光受信機の帯域幅が40GHz、前記信号のビットレートが最大25Gbpsである、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記波長チャネルの帯域幅が100GHz、
前記光受信機の帯域幅が約40GHz、前記信号のビットレートが最大25Gbpsである、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記局部発振器からの光がディザー信号を含み、
前記ディザー信号が前記局部発振器光の前記周波数を制御するために使用される、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記局部発振器が前記ディザー信号で直接変調される、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記光送信機の少なくとも1つが信号周波数の光キャリアにデータを振幅変調しており、変調方式が少なくとも2つの振幅レベルを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記変調方式が、デュオバイナリ、RZおよびNRZの1つである、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
少なくとも1つの前記光電気コンバータが、前記システムの波長チャネルの帯域幅に実質的に類似した帯域幅を有するフォトダイオードで、
前記局部発振器の周波数が、前記波長チャネルのエッジ近くに配置されて固定される、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記帯域幅と一致する少なくとも1つのローパスフィルタをさらに備える、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
光結合器を介して、波長チャネルの帯域幅を有する少なくとも1つの波長チャネルを有する光学システムの光送信機から送信される中心周波数を有する光データ信号と、局部発振器周波数を有する少なくとも1つの局部発振器からの光と、を結合して、結合光データ信号を提供し、前記局部発振器周波数が前記波長チャネルのエッジに対して制御されており、
光電気コンバータを介して、結合光データ信号を、前記中心周波数と前記局部発振器周波数との差に基づくオフセット周波数で、対応する電気データ信号に変換し、
エンベロープ検出器を介して、前記電気データ信号を整流し、整流された電気データ信号を出力することを含む方法。
【請求項13】
変換することが、前記波長チャネルの前記帯域幅に実質的に類似した帯域幅を有する光電気コンバータを提供することが含まれ、
前記局部発振器周波数が、前記波長チャネルのエッジ近くに配置されて固定される、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
整流された前記電気データ信号に一致する少なくとも1つのローパスフィルタで、前記整流された電気信号をフィルタリングすることをさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記局部発振器からの光がディザー信号を含み、
前記ディザー信号が
前記局部発振器周波数を制御するために使用される、請求項12に記載の方法。
【請求項16】
光受信機であって、
中心周波数を有するデータを伝送する光信号と、局部発振器周波数を有する局部発振器光とを、中心周波数と局部発振器周波数の差に基づくオフセット周波数でデータを伝送する電気信号に変換する、少なくとも1つの光電気コンバータであって、前記受信機の帯域幅を有する光電気コンバータと、
前記受信機の帯域幅のエッジに対して制御された局部発振器周波数で局部発振器光を提供する少なくとも1つの局部発振器と、
前記光信号を前記局部発振器光と結合させる結合器と、
データを含む電気信号をベースバンドのデータ信号に変換する整流器と、
を含む光受信機。
【請求項17】
前記光電気コンバータがフォトダイオードであり、前記受信機の前記帯域幅が波長チャネルの帯域幅と実質的に類似しており、
前記局部発振器周波数が、前記波長チャネルのエッジ近くに配置されて固定される、請求項16に記載の受信機。
【請求項18】
前記ベースバンドのデータ信号と一致する少なくとも1つのローパスフィルタをさらに備える、請求項16に記載の受信機。
【請求項19】
前記局部発振器からの光がディザー信号を含み、
前記ディザー信号が前記局部発振器光の前記
局部発振器周波数を制御するために使用される、請求項16に記載の受信機。
【請求項20】
前記局部発振器周波数が
波長チャネルのエッジ近くに配置されて固定される、請求項16に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
【0002】
本出願は、参照により本明細書に組み込まれる、2017年3月21日に出願された米国仮特許出願第62/474,599号の利益を主張するものである。
【0003】
発明の背景
発明の分野
【0004】
本発明は、一般に、性能が改善された光通信システムおよび受信機に関する。より具体的には、本発明は、コヒーレントおよび非コヒーレントシステムに対して改善された受信機およびシステム性能を提供するために局部発振器を採用する光通信システムおよび光受信機(optical receiver、光学的受信機)に関する。
【背景技術】
【0005】
通信システムには、送信機と受信機の間の情報の送信が含まれる。情報を伝達する信号の生成、送信、受信は、社会にとって非常に重要である。
【0006】
光通信システムでは、情報の伝達におけるシステムの効率は、システムの機器の光学的および電気的性能を制御する能力に関連している。
【0007】
例えば、直接変調されたレーザが使用される場合、周波数チャープが頻繁に発生して、光学波長(または周波数)が光電力に依存する場合がある。
【0008】
線幅の狭いレーザや外部変調器などの様々なソリューションは、光学システムのコストを事実上増大する。参照によりその全体が本明細書に組み込まれる同時係属中のアメリカ合衆国特許出願第15/117,048号(特許文献1)は、より広い範囲の構成要素および条件の使用を可能にする受信機およびシステムでの局部発振器および光電気コンバータの使用の別のオプションを提供する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【文献】アメリカ合衆国特許出願第15/117048号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかし、より低コストでより高性能の光通信システムが引き続き必要とされている。このニーズは、高性能システムが経済的に実現不可能であるメトロおよびアクセスネットワークで特に切実である。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、光信号検出システムにおける局部発振器レーザ周波数の制御、光偏光へのシステム性能依存性の低減、ならびに/あるいは、0/1、デュオバイナリ、その他のマルチレベルの高度な方式など、2つ以上のレベルを含む様々な変調方式を採用するAM、FM、およびAM/FM結合信号の広帯域幅に関して光信号検出の有効化を含む通信システム、デバイス、および方法を提供することにより、上記のニーズに対処する。
【0012】
本発明の光学システムは、以下を含むことができる光受信機を含む。
・それぞれが局部発振器周波数で光を提供する、1つまたは複数の局部発振器。
・エンコードされた光信号を局部発振器からの光と結合して、結合された光信号にする少なくとも1つの結合デバイス。
・エンコードされた光信号および場合によってはLO光を直交偏光の結合信号に分割する偏光ビームスプリッタ/結合器。
・1つのタイプの状態が別のタイプの状態よりも高い発振周波数を有し得る、対応する2つ以上のエンコードされた信号電流を提供する、事前に定義された周波数帯域幅を有する2つ以上の光電気コンバータ。
・第1および第2の電気信号を整流し、第1および第2の整流電気信号を提供するための2つの整流器(エンベロープ検出器など)。ならびに
・第1およびと第2の整流された電気信号を結合する結合器。
【0013】
様々な実施形態において、局部発振器周波数オフセットは、前記周波数帯域幅に依存するように選択され、信号の電気的特性を監視することにより位相ロックループを使用することなく制御される。
【0014】
様々な実施形態において、光学システムは、TDM、WDM、およびTWDMシステムの複数の光送信機から信号を受信するために1つの受信機を採用するものであって、光受信機は、ビットレートおよび光信号の帯域幅より大幅に大きな帯域幅を有する光電気コンバータを含み、周波数チャープ、バーストモードスペクトル偏位、温度、経年劣化の原因となり、例えば、フォトダイオードおよび整流器は、10Gbpsビットレート信号に対して40GHzの帯域幅を有する。局部発振器は、受動光ネットワークおよび増幅システムの1つまたは複数の波長チャネル全体で、受信機の帯域幅で信号を効率的に受信できるように制御される。
【0015】
したがって、本開示は、改善されたコストおよび性能を備えたシステムおよび受信機の継続的なニーズに対処する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
添付の図面は、本発明の様々な態様の例示的な例証の目的で含まれており、本発明を限定する目的ではない。
【0017】
【
図1】例示的な光学システムの実施形態を示す図である。
【
図2】例示的な光回線終端装置/再生器の実施形態を示す図である。
【
図3】例示的な光受信機の実施形態を示す図である。
【
図4】例示的な光受信機の実施形態を示す図である。
【
図5A】例示的な結合器および局部発振器の実施形態を示す図である。
【
図5B】例示的な結合器および局部発振器の実施形態を示す図である。
【
図7A】例示的な光受信機の実施形態を示す図である。
【
図7B】例示的な光受信機の実施形態を示す図である。
【
図9】例示的な光受信機の実施形態を示す図である。
【
図10】システムにおける波長チャネルのチャネルウィンドウを備えた例示的な信号スペクトルおよびLO位置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図面および詳細な説明において、同じまたは類似の参照番号は、同じまたは類似の要素を識別する場合がある。特定の図の実施形態に関して説明される実装形態(implementation)、特徴などは、明示的に述べられない限り、または他の方法で不可能でない限り、他の図面の他の実施形態に関して実装(実現)され得ることを理解していただきたい。
【0019】
発明の詳細な説明
本発明の光学システム10は、ノードが線形、リング、メッシュ、および他のネットワークトポロジで展開されたポイントまたはマルチポイントツーポイントあるいはマルチポイント構成であり得る単方向または双方向システムの様々な既知の構成で採用され得る。一般に、システム10は、自由空間および/または光ファイバを使用して展開され得るが、用途の多くは、光ファイバベースのシステムを含み得ることが理解され得る。
【0020】
さらに、光学システム10は、一般に、光スペクトルの様々な範囲全体でチャネルグリッドに配置され得る1つまたは複数の波長チャネルをサポートし得る。例えば、単一チャネルシステムは、1310nmおよび/または1550nm付近の波長チャネルで動作され得る。例えば、高密度波長分割多重(dense wavelength division multiplexed、DWDM)システムでは、システム10の設計と用途に応じて、名目上1490~1625nm(Sバンド、Cバンド、Lバンド)の範囲の光スペクトルを、50GHz、100GHzなどの、固定または可変の帯域幅を有する数十の波長チャネルに分割し得る。例えば、システムは、ITUグリッド、https://www.itu.int/itu-t/recommendations/rec.aspx?rec=11482に基づく波長チャネルで定義され得る。光信号は、波長チャネルの1つ内にあたる波長でシステム10を通して送信され得る。チャネルグリッドはチャネルエッジを共有する隣接チャネルに接続していてもよいが、システム10はチャネルエッジの近くにガードバンドを提供してもよい。ガードバンドは、隣接するチャネルの信号間の干渉の数量を減らすために使用される、光信号が送信されるべきではないチャネルエッジに隣接する波長範囲である。
【0021】
図1Aおよび
図1Bは、ノード間のポイントツーマルチポイントリンク(1A)およびポイントツーポイントリンク(1B)における光学システム10の例示的な実施形態を図示する。リンクは、スタンドアロンの光通信リンクでも、前の段落で説明したように、光スイッチ、アド/ドロップマルチプレクサ(add/drop multiplexers,OADM)、光増幅器(OA)などを含み得るより大きなネットワークの一部でもよい。
【0022】
図1Aでは、例示的な光学システム10の実施形態は、光回線終端装置または再生器(OLT)12を含み得る。OLT12は、1つまたは複数の光ネットワークユニット(ONU)16を備えた1つまたは複数の光ファイバ14を介して単方向または双方向の光通信を行い得る。OLT12およびONU16は、ネットワーク実装形態に応じて光学的および/または電気的であり得る、1つまたは複数の入力/出力回線18に接続され得る。
【0023】
図1Bは、2つのOLT12間のポイントツーポイントリンクを含む例示的な光学システム10の実施形態を示す。
図1Aおよび
図1Bの実施形態は、ネットワーク構成に応じて光増幅器20を含んでも含まなくてもよい。
【0024】
図1Aおよび
図1Bの実施形態は、ネットワークのメトロ層およびアクセス層を含むネットワーク内のさまざまな層に展開されることができる。フロントホール、バックホール、およびアグリゲーションを含むアクセスネットワークでは、システム10は受動光ネットワーク(「PON」)として動作され得るか、ノード間の増幅を提供する回線増幅器2
0(line amplifiers 20)を含むことができる。
【0025】
図2は、システム10で複数の送信機または受信機、(OTRx)24が使用されるときに光信号を結合および/または分割することができる光結合器/スプリッタ22を含み得る例示的なOLT12およびONU16ノードの実施形態を示す。
【0026】
光結合器/スプリッタ22は、光学システムが単一波長および/または波長分割多重システムとして展開されるかどうかに応じて、受動カプラおよび波長固有のマルチプレクサおよびデマルチプレクサを含み得る。例えば、光学システム10は、本明細書でさらに説明するように、OLT12と通信する各ONU16が同じまたは異なる波長を使用し得る、時分割多重化(「TDM」)、波長分割多重化(「WDM」)、または時間と波長分割多重化(time&wavelength division multiplexed「TWDM」)システムとして展開され得る。システムのノードが1つのチャネルのみを送信および/または受信し、ノードを接続するファイバリンク14上に1つのチャネルのみが存在する場合には、ノードで光結合器/スプリッタ22が使用され得ることを理解していただきたい。
【0027】
送信機または受信機(OTRx)24は、システム構成に応じて、送信機または受信機のみ、別個の送信機および受信機、またはトランシーバを含み得る。様々な実施形態では、統合トランシーバ(integrated transceiver)を採用してコストを削減することが、費用対効果が高い場合があるが、他の実施形態では、別個の送信機および受信機を採用することのほか、単方向通信を提供するだけのことがより望ましい場合がある。
【0028】
OTRx24の光送信機は、一般に、狭いまたは広い線幅のレーザなどの1つまたは複数の固定またはチューニング可能な波長の光源を含む。1つまたは複数の情報ストリームの情報は、光、すなわち光源を直接変調する、外部変調器を使用して光を変調する、および/または情報を伝達する電気搬送波を1つまたは複数の波長/周波数に関する情報を伝達する光信号の生成にアップコンバートする光源によって放射される光搬送波に伝え得る。
【0029】
情報は、振幅変調(AM)、周波数変調(FM)、またはAMとFMの組み合わせを含む1つまたは複数の変調技術を使用して伝えられ得る。さらに、情報は、2つ以上の変調レベル、例えば、「0」状態と「1」状態、RZ、NRZなどをサポートする様々な変調方式を採用するアナログまたはデジタル方式で伝えられ得る。
デュオバイナリやその他の高次コンステレーションなどの高度/高次/マルチレベル変調方式を使用して、送信されるシンボルごとにより多くの情報ビットを有効にしたり、同等のバイナリ信号帯域幅よりも小さい帯域幅の構成要素の使用を可能にし得る。例えば、4つの振幅レベルを採用するシステムはシンボルごとに2ビットをエンコードでき、4つの周波数レベルを採用するシステムはシンボルごとに2ビットをエンコードでき、4つの振幅および4つの周波数レベルを独立して採用するシステムはシンボルごとに4ビットをエンコードでき、デュオバイナリまたは高次のその他のパーシャルレスポンスシステムは低減された周波数スペクトルを使用してシンボルごとに1つまたは複数のビットをエンコードできる。振幅および周波数とは別に、情報は、パルス幅の変動またはパルス位置の変動として、搬送波の位相、搬送波の偏光でエンコードされてもよい。
【0030】
さらに、順方向誤り訂正(FEC)などの追加の信号処理を、光信号として送信する前に情報で実行できることも理解していただきたい。様々な実施形態では、システム10の様々な送信機および受信機を制御するフィードバックを提供するために、誤り訂正および/またはテスタが使用されてもよい。
【0031】
さまざまな実施形態において、信号は、周波数チャープレーザ(frequency chirped laser)、直接変調レーザ(directly moduled laser,DML)、外部変調レーザ(externally modulated laser,EML)、垂直共振器面発光レーザ(vertical cavity surface emitting laser,VCSEL)など、1つまたは複数の同時AMおよび/またはFMデバイスによってエンコードされ得る。DMLとVCSELの両方の線幅は広く、一般に低コストである。様々な実施形態では、当技術分野で知られているように、多種多様なレーザを備えた外部変調器を使用することにより、信号変調に純粋なAMを使用することができる。
【0032】
AMおよび/またはFM信号の生成方法に関係なく、周波数変調は異なる状態が異なる周波数に変換されるようにするのに対し、振幅変調は振幅の異なる状態を分離するようにするので、従来のシステムのように異なる状態のさらなる情報を便利に提供することは含まれていない。
【0033】
異なる周波数、すなわち異なる状態は、周波数分離によって分離され、FMシフトとも呼ばれる。したがって、FMシフトは、周波数変調(FM)信号の2つの状態間の周波数分離として定義される。一例として、FMシフトは、結合されたAM-FM信号、すなわち光信号の「0」状態と「1」状態との間の差である。
【0034】
図3は、光送信機とは別個に、またはトランシーバの一部としてOTRx24で採用され得る光受信機30の例示的な実施形態を示す。光学システム10の他の光受信機は、
図3に示される実施形態とは異なり得ることを理解していただきたい。
【0035】
光受信機30は、一般に、様々な線幅のレーザなどの1つまたは複数の固定またはチューニング可能な局部発振器(「LO」)光源32を含むことができ、1つまたは複数の局部発振器周波数でLO光を提供し、それは光信号の周波数からオフセットする、すなわちLO周波数オフセットである場合がある。周波数オフセットまたは周波数差(dF)だけ信号中心周波数(Fc)からオフセットされた光周波数(Flo)で光を放射する光局部発振レーザ(LO)。
【0036】
結合器/スプリッタ34は、入力光信号をLO光と組み合わせ、少なくとも2つの組み合わされた光信号、例えば、COS1とCOS2を、フォトダイオードなどの対応する数の光-電気(OE)コンバータ36に出力する。例えば、2x2PMカプラを使用することも、結合器とスプリッタを個別に使用することもできる。OEコンバータ36は、LO周波数オフセットの周波数、例えばES1とES2で対応する電気信号を出力する。対応する電気信号は、受信機でのさらなる信号処理ならびに/あるいはシステム10へのまたはシステム10からのさらなる送信のために、情報を整流して出力回線18上の電気信号として出力し得る電気処理ユニット38に提供され得る。
【0037】
図4は、結合器/スプリッタ34が受信機30の別個の結合器40およびスプリッタ42として提供され得る光受信機30の実施形態の様々な実施形態を示す。
【0038】
結合器40は、50/50カプラなどの受動カプラとして提供されてもよいが、他の結合比が採用されてもよい。スプリッタ42は、カプラ38によって提供される結合光信号を直交偏光結合光信号に分割する偏光ビームスプリッタ(PBS)であってもよい。したがって、各軸で、光データ信号およびLO信号は偏光調整される。入力光信号の未知の偏光を考えると、入力光信号によって伝達された情報を完全に回復するために、光検出後に検出信号を結合する必要がある。
【0039】
PBS42の2つの出力ブランチ間に分配される光信号パワーは等しくてもよく、等しくなくてもよい。その理由は、入力光信号の偏光方向が未知の場合があるからである。入力光信号の偏光が既知の様々な実施形態では、結合器40は偏光結合器であり得、LO光および光信号の偏光は既知の方法で組み合わされ得るので、組み合わされた光信号(入力信号およびLO光)は、50/50の偏光間、または当業者が所望する他の比率で分割され得る。
【0040】
様々な実施形態では、LO光の偏光は、PBSの2つのアーム間でLO電力を均等に分配するために、PBSの主角間で45度に向けられる。信号の偏光が変化すると、信号電力が2つのアーム間でそれに応じて分配される。したがって、2つのフォトダイオードの出力は同じように変化する。信号が一方のアームに沿って完全に調整されると、このPDのオフセット周波数dF付近の出力が高くなり、もう一方のアームのdF付近の出力がゼロになる。信号が2つのアームに均等に分配されると、dF付近のPD出力は等しくなる。2つの出力を組み合わせることにより、入力信号の偏光のシステム全体の依存性が低減されている。
【0041】
図5Aおよび
図5Bに示されるような様々な実施形態では、偏光ビームスプリッタ42を使用して光信号が別のPBS42を使用する、2つの光信号OS1およびOS2に分割された後、LO光を入力光信号と組み合わせることができる。結合は、偏光維持結合器44(polarization maintaining combiner)を使用して実行され得る。結合された光信号間のLO光の分配を制御するために、LO32、偏光スプリッタ42、および偏光結合器44の間で偏光維持ファイバを使用してもよい。各光信号にほぼ同じ数量のLO光を提供することが望ましい場合があるが、通常の1つは提供される相対数量を変える場合もある。
【0042】
図5Aは、1つのLO光源32からのLO光が50/50比または所望の他の比で偏光ビームスプリッタ42を使用して分割され得、分割されたLO光が、第2の(図示せず)偏光ビームスプリッタ42を使用して分割された、光信号OS1およびOS2と組み合わされた実施形態を示す。
【0043】
図5Bは、2つ以上のLO光源32からのLO光が、偏光ビームスプリッタ42を使用して分割された光信号OS1およびOS2と組み合わされ得る実施形態を示す。2つ以上のLO光源32からのLO光は、示されるように分割光信号と別々に結合され得るか、またはLO光は結合され、次いで光信号と結合する前に
図5Aのように分割され得ることを理解していただきたい。
【0044】
図6は、
図4に示すようなものなど、受信機30の実施形態を使用して、一方のアームに調整された(0/100-オレンジ)または2つのアームの中間に調整された(50/50-赤)偏光による、-log(BER)と受信機入力電力のプロットを示す。ほぼ同じパフォーマンスが観察される。
【0045】
偏光の独立性を取得する他の方法は、偏光スクランブルと自動または手動の適応偏光制御を使用することであり得る。
【0046】
様々な実施形態において、局部発振器32は、VCSEL、DFB、DBR、ECLまたは他のタイプのレーザなどの冷却または非冷却レーザであってもよい。局部発振器32は、信号の周波数または波長にチューニングされてもよい。これは、インバンドまたはアウトオブバンド構成のいずれかで可能である。インバンド構成では、LOは信号のスペクトル内の周波数または波長にチューニングされる。アウトバンド構成では、LO32は信
号のスペクトル外の周波数または波長にチューニングされる。このようにして、局部発振器32を使用して波長選択性を達成することができる。局部発振器32を波長セレクタとして使用することにより、システムは光学フィルタの有無にかかわらず動作できる。
【0047】
局部発振器32を、1つのタイプの状態が位置する周波数にチューニングすることにより、その状態は、別のアップコンバートされた状態よりも低い可能性のある周波数にアップコンバートされ得る。一般に、信号は、信号の周波数とLO32の間の瞬時周波数差に等しい周波数にアップコンバートされ得る。いくつかの実施形態では、チューニングはシステムに依存し得る。特に、チューニングは温度に依存する場合がある。したがって、特定の状態へのチューニングは、LO32をスペクトルの内側または外側の周波数または波長にチューニングすることを含み得る。
【0048】
FMを採用する様々な実施形態では、局部発振器32は、状態の1つよりも高い周波数を有する。様々なAMおよび/またはFMの実施形態では、光電気コンバータが予測される信号帯域幅に基づいて決定されるとき、局部発振器周波数オフセットdFは光電気コンバータの帯域幅より大きい。例えば、局部発振器の周波数オフセットdFは、光電気コンバータおよび/または電気整流器の帯域幅の1から1.5倍になるように選択され得る。
【0049】
局部発振器周波数オフセット、または周波数差dFは、所望の発振器周波数オフセットを維持するように局部発振器周波数を監視およびチューニングすることにより、所望の値に制御され得る。例えば、整流器およびローパスフィルタの後に電気信号の特定の周波数構成要素を分離し、これらの特定の周波数構成要素が最大になるように局部発振器の周波数をチューニングすることにより、局部発振器をチューニングできる。最適な性能は、所望の周波数構成要素を分離し、それを局部発振器チューニングシステムの制御信号として使用することにより、この手段で達成され得る。これは、例えば、フィルタリングによって実行できる。
【0050】
特に、本発明は、位相ロックループ(PLL)またはLO光および信号をロックするための他の従来技術を介して、LO光および信号の位相または周波数をロックすることなく、信号でLO周波数を追跡することを可能にする。むしろ、波長チャネルの周波数に対するLO光と光信号の間の周波数オフセットまたはLO光の位置を制御することができる。さらに、システムは、様々な用途で最も重要な場合のある、信号をチューニングするのではなく、LOをチューニングすることで動作し得る。
【0051】
図7Aおよび
図7Bは、光受信機30の様々な実施形態を示し、そこではディザリングが信号に適用されて、LO光周波数の追跡および制御を可能にし得る。ディザリングは、LO光および/または入力光信号に適用され、クロック回復回路46から抽出され、および/または信号からの所望のLOオフセット周波数でまたはその近くで動作するRF局部発振器を使用し得る。
【0052】
図7Aの実施形態では、回復クロックのタップを使用して、LO32に制御信号を提供することができる。ディザリング信号をLOバイアスおよび/または温度制御に適用することにより、LO制御信号(すなわち、回復されたクロック)の電力の対応する変化で、LOをチューニングアップまたはダウンする必要があるかどうか、またはLOが最適であるかどうかが識別される。
【0053】
図7Bの実施形態では、OEコンバータ36の後の受信信号のタップは、信号とLOレーザ光との間の所望の「目標」周波数オフセットdFに対応する周波数FoptでRFトーンと電気的に混合することができる。ミキサーの出力は、瞬時dFとFoptの間の中間周波数Fiを中心とする信号になる。dF=Foptの最適化では、ミキシング後の信
号は強いDC項を持つベースバンド信号になる。ミキサー、dFの所望の許容範囲に等しいカットオフ周波数のローパスフィルタ(例:+/?1GHzの許容範囲がdFで受け入れ可能な場合、1GHzのローパスフィルタ)の後、単純な電力、電圧、または電流検出器は、最適なdFのLO周波数を制御するために使用できる制御信号を提供する。ディザリング信号をLOバイアスおよび/または温度制御に適用することにより、LO制御信号の電力の対応する変化で、LOをチューニングアップまたはダウンする必要があるかどうか、またはLOが最適であるかどうかが識別される。
【0054】
LOチューニングシステムの他の潜在的な変形形態には、次のものも含まれる。
a)エンベロープ検出器(envelope detector)でDC電流または電圧を使用する、
b)DCから信号のシンボルレートを下回る周波数までの周波数帯域で電力を積分する。この積分の上限周波数は、検出された信号のアイオープニングと積分された周波数帯域の電力との相関を最大化するように選択される、
c)信号のシンボルレートで狭い周波数ピークを選択する。クロックリカバリシステムを使用する場合、リカバリクロックを制御信号として使用できる。
【0055】
LOチューニングシステムを動的に使用して、バイアス電流、温度の変更、またはその他のレーザ波長変更技術を含むLO周波数を監視および変更するために、上記の3つの変形形態の1つまたは複数を使用することで、ゆっくり(ナノ秒から数年)変化する光信号周波数に続くLO信号周波数を追跡および調整できる。
【0056】
特定のタイムスロットなど、追跡は継続的または定期的に行い得る。様々な実装形態において、動的トラッキングは、オフ/オン操作によりレーザチャープが発生する時間領域多重化(time domain multiplex,TDM)通信での信号レーザ周波数スイング(chirp,チャープ)を補償するために使用される。
【0057】
本発明の別の実装形態において、追跡システムは、バイアス電流または温度の経年変化または変動による信号レーザ周波数/波長の変化を補償するために使用される。
【0058】
本発明の第3の実装形態である追跡システムは、再構成可能なWDMシステムのチャネル切り替え時間を制御するために使用される。
【0059】
本発明の第4の実装形態は、WDMシステムのチャネル波長ウィンドウとして指定された所定の光周波数/波長範囲内で信号周波数/波長を追跡することを含む。
【0060】
図8は、dFがそれぞれ10GHzおよび18GHzに等しくなるように選択された周波数のLO光を使用する光検出器の光ビートを通して受信機アンプによって検出される、10Gbpsの非ゼロ復帰オン/オフキーイング光信号が検出された場合に、エンベロープ検出器として実装された、ダウンコンバージョンシステム(後述)後のアイダイアグラム(a-b)とパワースペクトル(c-d)の例を示す。エンベロープ検出器(ダウンコンバージョンシステム)に入る電力は、2つの場合で同じである。アイダイアグラムがよりオープンであり、したがって、Fc=10GHzの場合に元のデータがより良く回復されたことは明らかである。2つのスペクトルを比較すると、Fc=10GHzの場合、5GHzより下にさらに多くのコンテンツがあることがわかる。したがって、低周波数での電力は、最適なLOチューニングの指標として直接使用できることがわかる。
【0061】
様々な実施形態において、光電気コンバータ36は、第1および第2の結合光信号を第1および第2の電気信号に変換するフォトダイオード(PD)として実装されてもよい。様々な実施形態において、PD36および電気処理ユニット38は、入力光信号の帯域幅
にほぼ等しいかまたはそれよりも大きくなるように適合され得る関連する動作帯域幅を有する。例えば、様々な単一チャネルまたはWDMシステム10では、PD36帯域幅および電気処理ユニット38は、光信号帯域幅の1.5から2倍に設定され得る。
【0062】
様々な実施形態において、光受信機は波長チャネル受信機であってもよく、そこで電気光学コンバータ36および電気処理ユニット38は、信号帯域幅ではなく、システム10の波長チャネルの帯域幅に基づいて定義または設定される帯域幅を有してもよい。波長チャネルは、しばしば、検出される信号帯域幅よりも大幅に大きくなる。そのような波長チャネル受信機の実施形態は、複数のONUの複数の送信機から光信号を受信するために、OLT12などの1つの光受信機を採用する光源および/またはTWDMシステム構成の周波数制御なしの送信機を採用するシステム10で特に有用である。例えば、50GHz波長チャネルグリッドを有するシステム10では、光信号の帯域幅が大幅に低い場合であっても、OEコンバータおよび電気処理ユニット38の帯域幅は40GHzであり得、例えば、ビットレート2.5Gbps、10Gbps、25GbpsのNRZエンコード化光信号、または割り当てられた波長チャネルの帯域幅内に含まれる他のいずれかの光信号である。さまざまな単一チャネルおよびWDMシステムでは、波長チャネルの受信機帯域幅は、波長チャネル帯域幅に基づいて定義され得、波長チャネル帯域幅に実質的に類似おり、例えば、40~50GHzグリッドで約40GHzの受信機帯域幅、または波長チャネルに基づく異なる帯域幅で、例えば100GHz波長チャネルグリッドで10Gbps信号の40GHzの受信機であり得る。
【0063】
そのような実施形態では、LOは、信号ではなく、割り当てられた波長チャネル、すなわちシステムで定義されたチャネルの帯域幅によって定義された固定周波数を有し得る。信号は割り当てられた波長チャネル内を移動できるが、LOはガードバンド内またはその付近の高周波チャネル境界または低周波チャネル境界の概ね前後のいずれかに概ね固定された周波数のままである。
【0064】
図9は、10Gbps(NRZ)ビットレートのOEコンバータ36および電気処理ユニット38が40GHz帯域幅で実装され得る様々な光受信機30の実施形態を示す。OEコンバータ36の帯域幅は、受信機のチャネル帯域幅と呼ばれる場合がある。光信号の周波数は、割り当てられた波長チャネル内のどこでもかまわない。これにより、経年変化および温度変化による信号のビットレートと帯域幅、チャープ、ドリフトによる変動、ならびにTDM、WDM、TWDMシステムの送信機間の変動が許容される。
【0065】
図10は、波長チャネルの波長の範囲内の光信号の例示的な波長位置を示す。光信号の中心周波数は波長チャネル内で大幅に変化する可能性があるが、LO周波数は概ねガードバンド内またはその付近のチャネルのエッジ近くで固定されたままになる場合がある。様々な実施形態では、LO周波数を変えることが所望され得る。
【0066】
特定の波長または周波数チャネルウィンドウが光信号に割り当てられているシステム10の場合、広帯域光電気コンバータを使用して、LOを離調することなく様々な中心周波数の信号に対応できる。様々な実施形態では、LO信号周波数オフセットは、信号に関してなど一意的に定義されないが、波長チャネルウィンドウに関して定義されてもよい。
図10でさらに示すように、チャネルウィンドウの境界は、信号がその内の3つの異なる位置にある状態で示されている。示されている信号はAM/FM結合信号を図示しているが、当該説明は純粋なAMまたは純粋なFM信号にも同様に適用可能である。これらの実施形態では、LOは、チャネル帯域幅のエッジのすぐ外側の位置に固定され、高周波数側または低周波数側のいずれかに配置され得る。AM/FM結合信号の場合、LO周波数を信号の最大振幅周波数構成要素に向けることがより望ましい場合がある。
【0067】
LO周波数の最適な配置は、チャネルウィンドウエッジからの周波数オフセットであり得る。このオフセット、またはガードバンドは、信号帯域幅よりわずかに狭いことが望ましい。LO電力が信号よりも大幅に高い場合、ガードバンドを避け、LOをチャネルウィンドウのエッジの非常に近くに配置することが望ましい場合がある。
【0068】
局部発振器周波数は、設定されたLO周波数オフセットを維持するように、またはオフセット範囲内に制御するか、あるいは波長ロッカーを使用するなどして、波長チャネルのエッジの1つに対してロックし得る。局部発振器および信号の光学的ビーティングは、光電気コンバータによって生成されるビーティング生成物をもたらす場合がある。このビーティング生成物は、ベースバンドと定義された波長チャネルの帯域幅に等しい上限周波数との間の周波数に配置される。電気処理ユニット38に提供される電気信号の結合帯域幅(チャネル帯域幅)は信号帯域幅よりはるかに大きい場合があるが、ノイズ帯域幅は名目上、信号帯域幅および/またはしきい値検出/決定回路に一致する(同じまたは同様の帯域幅)電気ローパスフィルタの使用により管理し、チャネル全体のノイズを低減し得る。したがって、電気信号対雑音比は、信号よりもはるかに大きい受信機帯域幅から生じる累積ノイズによって劣化しない可能性がある。ローパスフィルタは、結合器の前(
図9)または後に提供され得ることを理解していただきたい。
【0069】
図11は、LOの光周波数をチューニングすることによってのみ4つの異なる波長チャネルのそれぞれが選択される単一の光受信機を使用した4x10Gbps信号の受信を示している。この場合、波長チャネル帯域幅の受信は、信号波長をチューニングするのではなく、各波長チャネルでLOを微調整することによって示され、これらが100GHzグリッドでの動作のための市販の送信機(NG-PON2 ONU準拠)であったため実行できなかった。3dB帯域幅(BW)は約20GHzであり、これにより、信号BWを含む約30~35Ghzの波長チャネルウィンドウの帯域幅が提供される(信号はチャネルウィンドウのエッジに近づくと切断される。
【0070】
TWDM PON(NG-PON2など)などの様々なシステム10では、各波長チャネルに対して特定のチャネル波長ウィンドウが存在する場合がある。ウィンドウ外側の浮遊信号は切断され、隣接するWDMチャネルを中断する可能性がある。波長チャネル受信機の実施形態におけるOEコンバータ36のより広い帯域幅は、これらのシステムにおけるいくつかの課題に対処する。たとえば、様々なシステム実装形態では、複数の加入者(ONU-光ネットワークユニット)からセントラルオフィス(OLT-光回線終端)へのアップストリーム送信に対して、各ONUには送信する特定のタイムスロットが与えられる。これにより、次の課題が生じる。a)各ONU送信機はわずかに異なる中心周波数/波長を有する場合がある、b)ONU送信機のバーストモードとも呼ばれるオフ/オンターンオンは周波数チャープを引き起こす場合がある、c)各ONUの経年変化および動作条件の光源により、信号周波数/波長が時間とともに変化する場合がある。性能に関しては、各ONUが波長をチャネルウィンドウ内に送信する限り、OLTはそれを受信することが期待される。
【0071】
様々な実施形態において、電気信号プロセッサ38は、整流器48および結合器50を含み得る。整流は、デジタルまたはアナログで適用され得る。整流器を使用すると、計算の複雑さおよび/またはハードウェアが削減され、それに応じて全体的なコストも削減され得る。例えば、整流器はアナログ/デジタル(A/D)コンバータなしで使用できる。したがって、本発明の別の利点は、アナログ/デジタル(A/D)コンバータのニーズを排除する能力である。整流は、信号の正または負の部分のいずれかが除去されるように、半波整流として実行され得る。非線形伝達関数を備えたゲートでは、半波整流が可能な場合がある。ゲートは、例えば、信号の負の部分がゲートのしきい値よりも低くなるようにバイアスをかけることができる。整流は、すべての負の値が正の値に変換される二乗要素
などの全波整流としても実行され得る。説明したように、整流は二乗する場合がある。これは、ハードウェアまたはソフトウェアで実装され得る。この場合、ソフトウェアで実装される場合、アナログ/デジタルコンバータは、デジタル信号プロセッサ(DSP)で処理される前に実装され得る。信号をヒルベルト変換することにより、二乗の代替物を取得できる。しかし、他の様々な解決策も可能である。アナログ整流器の例には、XORゲート、およびダイオードブリッジが含まれる。XORゲートとダイオードブリッジの両方により、DSPなしでリアルタイムの信号処理が可能になるため、DSPよりも優先される場合がある。
【0072】
図3、
図7A、および
図7Bで示すように、整流器48はエンベロープ検出器48として実装されてもよい。第1のエンベロープ検出器/整流器48Aは、フォトダイオードの1つからの第1の電気信号を非反転非ゼロ復帰(NRZ)データ信号に変換する。第2のエンベロープ検出器/整流器48Bは、他のフォトダイオードからの第2の電気信号を反転NRZデータ信号に変換する。反転および非反転電気信号を結合して、電気データ信号を提供する。結合器50は、減算を実行して信号を再結合する差動増幅器にし得る。
【0073】
エンベロープ検出器の後に信号を結合することにより(すなわち、RFではなくベースバンドで)、2つのアームの信号間の相対的な光学位相は重要ではなくなる。信号がPDの後で、しかしエンベロープ検出器の前で結合された場合、2つのアームの光信号の位相を一致させる必要がある。
【0074】
出力NRZ信号を反転するようにエンベロープ検出器の1つ(および1つのみ)を構成することにより、2つのアームを、例えば差動増幅器で互いに減算することにより、損失なく結合できる。両方のアームが反転または非反転のいずれかであり、抵抗性電力結合器または他の追加回路を使用して信号を結合する場合がある。
【0075】
次いで、結合された電気信号は、光受信機30によってさらに処理され、および/またはシステム10の内外にさらに送信され得る。
【0076】
前述の開示は、本発明の例、図および説明を提供するが、網羅的であること、または実装形態を開示された正確な形態に限定することを意図していない。上記の開示に照らして修正および変形は、可能であり、または実装形態の実施から取得することができる。本発明のこれらおよび他の変形および修正は可能であり、検討されており、前述の明細書および添付の特許請求の範囲はそのような修正および変形を包含することが意図されている。
【0077】
本明細書で使用される場合、構成要素という用語は、ハードウェア、ファームウェア、および/またはハードウェアとソフトウェアの組み合わせとして広く解釈されることを意図している。本明細書で説明されるシステムおよび/または方法は、異なる形式のハードウェア、ファームウェア、またはハードウェアとソフトウェアの組み合わせで実装できることが明らかであろう。これらのシステムおよび/またはメソッドを実装するために使用される実際の特殊な制御ハードウェアまたはソフトウェアコードは、実装形態を制限するものではない。したがって、システムおよび/または方法の動作および挙動は、特定のソフトウェアコードを参照せずに本明細書で説明された。つまり、ソフトウェアおよびハードウェアは本明細書の説明に基づいてシステムおよび/または方法を実装するように設計できることが理解される。
【0078】
システムの様々な要素は、様々なレベルのフォトニック、電気、および機械的統合を使用できる。システム10の1つまたは複数の棚またはラックに収容されている1つまたは複数のモジュールまたはラインカードに複数の機能を統合することができる。
【0079】
ハードウェアプロセッサモジュールは、例えば、汎用プロセッサおよびCPUから、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)にまでに及び得る。ソフトウェアモジュール(ハードウェアで実行)は、C、C++、Java(登録商標)、Javascript、Rust、Go、Scala、Ruby、Visual Basic(登録商標)、FORTRAN、Haskell、Erlang、ならびに/あるいはその他のオブジェクト指向、手続き型、またはその他のプログラミング言語および開発ツールを含む、多種多様なソフトウェア言語(例えば、コンピュータコード)で表現され得る。コンピュータコードは、マイクロコードまたはマイクロ命令、コンパイラによって生成されるようなマシン命令、Webサービスを生成するために使用されるコード、ならびにインタープリタを使用してコンピュータによって実行され、制御信号、暗号化コード、および圧縮コードを採用する高レベルの命令を含むファイルを含み得る。
【0080】
いくつかの実装形態は、しきい値に関連して本明細書で説明される。本明細書で使用されるように、しきい値を満たすことは、しきい値より大きい、しきい値より多い、しきい値より高い、しきい値以上、しきい値より小さい、しきい値より少ない、しきい値より低い、しきい値以下、しきい値に等しいなどの値を指し得る。
【0081】
特定のユーザインタフェースが本明細書で説明され、および/または図に示されている。ユーザインタフェースには、グラフィカルユーザインタフェース、非グラフィカルユーザインタフェース、テキストベースのユーザインタフェースなどが含まれ得る。ユーザインタフェースは、表示用の情報を提供し得る。いくつかの実装形態では、ユーザは、表示用のユーザインタフェースを提供するデバイスの入力構成要素を介して入力を提供するなどして、情報と対話できる。いくつかの実装形態では、ユーザインタフェースは、デバイスおよび/またはユーザによって構成可能であり得る(例えば、ユーザは、ユーザインタフェースのサイズ、ユーザインタフェースを介して提供される情報、ユーザインタフェースを介して提供される情報の位置などを変更できる)。追加または代替として、ユーザインタフェースは、標準構成、ユーザインタフェースが表示されるデバイスのタイプに基づく特定の構成、ならびに/あるいはユーザインタフェースが表示されるデバイスに関連付けられた機能および/または仕様に基づく構成のセットに事前に構成し得る。
【0082】
特徴の特定の組み合わせが特許請求の範囲に記載され、および/または明細書に開示されているけれども、これらの組み合わせは、可能な実装形態の開示を限定することを意図していない。実際、これらの特徴の多くは、特許請求の範囲に具体的に記載されていないおよび/または明細書に開示されていない方法で組み合わせることができる。下記の各従属特許請求の範囲は1つの特許請求の範囲のみに直接依存する場合があるが、可能な実装形態の開示には、特許請求の範囲セットの他のすべての特許請求の範囲と組み合わせた各従属特許請求の範囲が含まれる。
【0083】
本明細書で使用されている要素、行為、または指示は、明示的に説明されていない限り、重要または必須と解釈されるべきではない。また、本明細書で使用される場合、冠詞「a」および「an」は、1つまたは複数の項目を含むことを意図しており、「1つまたは複数と互換的に使用することができる。その上、本明細書で使用される場合、「セット」という用語は、1つまたは複数の項目を含むことを意図しており、「1つまたは複数と互換的に使用することができる。1つの項目のみを意図する場合、「1つ」という用語または同様の言葉が使用される。また、本明細書で使用される場合、「有する」、「有する」、「有している」などの用語は、無制限の用語であることを意図している。さらに、「基づく」というフレーズは、他に明示的に述べられていない限り、「少なくとも部分的に基づいて」を意味することを意図している。
【0084】
本出願における要約、概要、または特許請求の範囲の有無は、本明細書に開示された発明の範囲を制限するものと決して見なされるべきではない。