(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-09
(45)【発行日】2023-05-17
(54)【発明の名称】装着型送風機
(51)【国際特許分類】
A41D 13/002 20060101AFI20230510BHJP
F04D 25/08 20060101ALI20230510BHJP
A45F 3/04 20060101ALI20230510BHJP
A41D 13/05 20060101ALI20230510BHJP
【FI】
A41D13/002 105
F04D25/08 Z
A45F3/04 300
A41D13/05 168
A41D13/05 125
(21)【出願番号】P 2022127252
(22)【出願日】2022-08-09
(62)【分割の表示】P 2022094927の分割
【原出願日】2022-06-13
【審査請求日】2022-08-09
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】391036404
【氏名又は名称】株式会社ロゴスコーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100104569
【氏名又は名称】大西 正夫
(72)【発明者】
【氏名】柴田 茂樹
【審査官】岸 智章
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-031827(JP,A)
【文献】特開2017-166344(JP,A)
【文献】登録実用新案第3235388(JP,U)
【文献】特開平11-182487(JP,A)
【文献】特開2018-188756(JP,A)
【文献】登録実用新案第3199143(JP,U)
【文献】特開2021-152241(JP,A)
【文献】国際公開第2006/098429(WO,A1)
【文献】登録実用新案第3220232(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F04D 25/08
A41D 13/002
A41D 13/05
A45F 3/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
人の腰に装着可能なバッグと、
少なくとも一つのファンと、
少なくとも一つの吸着防止部材とを備えており、
前記バッグは、バッグ部を有しており、
前記バッグ部は、少なくとも一つの排気口と、少なくとも一つの取付孔とを有しており、
前記少なくとも一つのファンは、前記バッグ部の少なくとも一つの取付孔の周縁部に固定され、前記少なくとも一つの取付孔から露出しており、且つ前記少なくとも一つのファンが駆動することによって、空気が前記バッグ部内に導入され、前記少なくとも一つの排気口から排出されるようになっており、
前記少なくとも一つの吸着防止部材は、前記バッグ部に突設されており且つ前記少なくとも一つのファンによる吸気によって人の上衣が前記少なくとも一つのファンに吸着するのを防止するようになっており、
前記少なくとも一つの吸着防止部材は、前記バッグ部から外方向、腰幅方向の一方又は前記腰幅方向の他方の成分を含む方向に延びた
鍔であって、前記少なくとも一つの吸着防止部材の基部が、前記バッグ部内に挿入されて前記バッグ部の内面に固定されており、
前記外方向は、前記バッグが人の腰に装着された状態における当該人の腰側の内方向に対する反対の方向であり、
前記腰幅方向は、前記バッグが人の腰に装着された状態における当該人の腰幅の方向である装着型送風機。
【請求項2】
請求項
1記載の装着型送風機において、
前記少なくとも一つの取付孔が前記バッグ部の底側部に設けられている装着型送風機。
【請求項3】
請求項1記載の装着型送風機において、
前記少なくとも一つの取付孔が前記バッグ部の前記外方向側の外側部に設けられている装着型送風機。
【請求項4】
請求項1記載の装着型送風機において、
前記少なくとも一つの取付孔が前記バッグ部の側面部に設けられている装着型送風機。
【請求項5】
請求項1~4の何れかに記載の装着型送風機において、
前記少なくとも一つのファンは、回転羽と、モータと、筐体と、固定具とを有しており、
前記回転羽及び前記モータは前記筐体内に設けられており、
前記筐体のフランジと前記固定具とで少なくとも一つの取付孔の周縁部を挟持している装着型送風機。
【請求項6】
人の腰に装着可能なバッグと、
少なくとも一つのファンと、
少なくとも一つの吸着防止部材とを備えており、
前記バッグは、バッグ部を有しており、
前記バッグ部は、少なくとも一つの排気口と、少なくとも一つの吸気口とを有しており、
前記少なくとも一つのファンは、前記バッグ部内に設けられており、且つ前記少なくとも一つのファンが駆動することによって、空気が前記少なくとも一つの吸気口から前記バッグ部内に導入され、前記少なくとも一つの排気口から排出されるようになっており、
前記少なくとも一つの吸着防止部材は、前記バッグ部に突設されており且つ前記少なくとも一つの吸気口による吸気によって人の上衣が前記少なくとも一つの吸気口に吸着するのを防止するようになっており、
前記少なくとも一つの吸着防止部材は、前記バッグ部から外方向、腰幅方向の一方又は前記腰幅方向の他方の成分を含む方向に延びた鍔であって、前記少なくとも一つの吸気口に対して上方向側に位置しており、且つ、前記少なくとも一つの吸着防止部材の基部が、前記バッグ部内に挿入されて前記バッグ部の内面に固定されており、
前記外方向は、前記バッグが人の腰に装着された状態における当該人の腰側の内方向に対する反対の方向であり、
前記腰幅方向は、前記バッグが人の腰に装着された状態における当該人の腰幅の方向である装着型送風機。
【請求項7】
人の腰に装着可能なバッグと、
少なくとも一つのファンと、
少なくとも一つの吸着防止部材とを備えており、
前記バッグは、バッグ部を有しており、
前記バッグ部は、少なくとも一つの排気口と、少なくとも一つの吸気口とを有しており、
前記少なくとも一つのファンは、前記バッグ部内に設けられており、且つ前記少なくとも一つのファンが駆動することによって、空気が前記少なくとも一つの吸気口から前記バッグ部内に導入され、前記少なくとも一つの排気口から排出されるようになっており、
前記少なくとも一つの吸着防止部材は、前記少なくとも一つのファンに突設されており、前記少なくとも一つの吸気口から突出しており、且つ前記少なくとも一つの吸気口による吸気によって人の上衣が前記少なくとも一つの吸気口に吸着するのを防止するようになっている装着型送風機。
【請求項8】
請求項
7記載の装着型送風機において、
前記少なくとも一つの吸着防止部材は、前記少なくとも一つの吸気口を少なくとも部分的に覆うカバーである装着型送風機。
【請求項9】
請求項
6~8の何れかに記載の装着型送風機において、
前記少なくとも一つの吸気口が前記バッグ部の底側部に設けられている装着型送風機。
【請求項10】
請求項
6~8の何れかに記載の装着型送風機において、
前記少なくとも一つの吸気口が前記バッグ部の外方向側の外側部に設けられており、
前記外方向は、前記バッグが人の腰に装着された状態における当該人の腰側の内方向に対する反対の方向である装着型送風機。
【請求項11】
請求項
6~8の何れかに記載の装着型送風機において、
前記少なくとも一つの吸気口が前記バッグ部の側面部に設けられている装着型送風機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、装着型送風機に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には従来のリュック型の装着型送風機が記載されている。この装着型送風機は、リュック本体と、ファンとを備えている。リュック本体は、使用者がリュック本体を背負った状態で、使用者の背中に対向する内面と、その反対側の外面とを有する。リュック本体の内面には、排気口が設けられ、リュック本体の外面には、吸気口が設けられている。ファンは、リュック本体内の吸気口と排気口との間に配置されている。このファンが回転することによって、吸気口から空気がリュック本体内に取り込まれ、排気口から排出されるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の装着型送風機は、吸気口、ファン及び排気口が並んでおり、この並び方向にしか送風できない。
【0005】
本発明は、人の上衣の吸着を防止できる新規な装着型送風機を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の別の態様の装着型送風機は、人の腰に装着可能なバッグと、少なくとも一つのファンとを備えている。バッグは、バッグ部を有している。バッグ部は、少なくとも一つの排気口と、少なくとも一つの取付孔又は少なくとも一つの吸気口とを有している。
【0007】
少なくとも一つの取付孔が設けられている場合、少なくとも一つのファンは、バッグ部の少なくとも一つの取付孔の周縁部に固定され、取付孔から露出しており、且つ少なくとも一つのファンが駆動することによって、空気がバッグ部内に導入され、少なくとも一つの排気口から排出されるようになっている。
【0008】
少なくとも一つの吸気口が設けられている場合、少なくとも一つのファンは、バッグ部内に設けられており、且つ少なくとも一つのファンが駆動することによって、空気が少なくとも一つの吸気口からバッグ部内に導入され、少なくとも一つの排気口から排出されるようになっている。
【0009】
本発明の別の態様の装着型送風機は、少なくとも一つの吸着防止部材を更に備えていてもよい。少なくとも一つの吸着防止部材は、バッグ部又は少なくとも一つのファンに突設されており且つ少なくとも一つのファンによる吸気によって人の上衣が少なくとも一つのファンに吸着するのを防止するようになっていてもよい。又は、少なくとも一つの吸着防止部材は、バッグ部又は少なくとも一つのファンに突設されており且つ少なくとも一つの吸気口による吸気によって人の上衣が少なくとも一つの吸気口に吸着するのを防止するようになっていてもよい。
【0010】
本発明の別の態様の装着型送風機は、少なくとも一つの吸着防止部材の代わりに又は少なくとも一つの吸着防止部材に加えて、少なくとも一つの係止部を備えていてもよい。少なくとも一つの係止部は、バッグ部に設けられており且つ人の上衣に引っ掛け可能である。
【0011】
本発明の別の態様の装着型送風機は、少なくとも一つの通気部を更に備えていてもよい。少なくとも一つの通気部は、その内部に設けられた少なくとも一つの通気路を有している。少なくとも一つの通気部がバッグ部の少なくとも一つの吸気口が設けられた部分と少なくとも一つのファンとの間に介在し且つ少なくとも一つの通気路が少なくとも一つの吸気口と少なくとも一つのファンとを通気可能に接続している。
【0012】
本発明の一態様の装着型送風機は、人の腰に装着可能なバッグと、少なくとも一つのファンとを備えている。バッグは、バッグ部を有している。バッグ部は、上側部又は内側部と、少なくとも一つの排気口と、少なくとも一つの支持部とを有している。バッグ部の上側部又は内側部は、人の腰の腰幅方向の一方側の第1部と、腰幅方向の他方側の第2部と、第1部と第2部との間の第3部とを有している。少なくとも一つの排気口が、バッグ部の第1部に設けられている。バッグ部の少なくとも一つの支持部は、バッグ部の第3部に対して下側又は外側に配置されており且つ少なくとも一つのファンによって送風される空気のうちの少なくとも一部の空気の送風方向が第1部に向くように少なくとも一つのファンを支持している。少なくとも一つのファンが駆動することによって、空気がバッグ部内に導入され、少なくとも一つの排気口から排出される。
【0013】
このような装着型送風機による場合、バッグ部の少なくとも一つの支持部は、バッグ部の第3部に対して下側又は外側に配置されているが、少なくとも一つのファンによって送風される空気のうちの少なくとも一部の空気の送風方向が第1部に向くように少なくとも一つのファンを支持しているので、バッグ部の第1部に送風できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1A】本発明の実施例1に係る装着型送風機の平面図である。
【
図1E】実施例1の装着型送風機の左側面図である。
【
図1F】実施例1の装着型送風機の右側面図である。
【
図1G】実施例1の装着型送風機の背面、平面及び左側面から表した斜視図である。
【
図1H】実施例1の装着型送風機の正面、平面及び右側面から表した斜視図である。
【
図1I】実施例1の装着型送風機の正面、底面及び右側面から表した斜視図である。
【
図1J】実施例1の装着型送風機の正面、底面及び左側面から表した斜視図である。
【
図2A】実施例1の装着型送風機が人の腰に装着された状態を示す背面図である。
【
図2B】実施例1の装着型送風機が人の腰に装着された状態を示す側面図である。
【
図3A】実施例1の装着型送風機の第1設計変更例のバッグ部のZ-Z’方向及びX-X’方向に沿った模式的断面図である。
【
図3B】実施例1の装着型送風機の第2設計変更例のバッグ部のZ-Z’方向及びX-X’方向に沿った模式的断面図である。
【
図4A】本発明の実施例2に係る装着型送風機のバッグ部のZ-Z’方向及びX-X’方向に沿った模式的断面図である。
【
図4B】実施例2の装着型送風機の設計変更例のバッグ部のZ-Z’方向及びX-X’方向に沿った模式的断面図である。
【
図5A】本発明の実施例3に係る装着型送風機の平面図である。
【
図5E】実施例3の装着型送風機の左側面図である。
【
図5F】実施例3の装着型送風機の右側面図である。
【
図5G】実施例3の装着型送風機の背面、平面及び左側面から表した斜視図である。
【
図5H】実施例3の装着型送風機の正面、底面及び左側面から表した斜視図である。
【
図6A】本発明の実施例4に係る装着型送風機の背面、平面及び右側面から表した部分斜視図である。
【
図6B】実施例4の装着型送風機の第1設計変更例のバッグ部のZ-Z’方向及びX-X’方向に沿った模式的断面図である。
【
図6C】実施例4の装着型送風機の第2設計変更例のバッグ部のZ-Z’方向及びX-X’方向に沿った模式的断面図である。
【
図7A】本発明の実施例5に係る装着型送風機のバッグ部の模式的背面図である。
【
図7B】実施例7の装着型送風機のバッグ部のZ-Z’方向及びY-Y’方向に沿った模式的断面図である。
【
図8A】本発明の実施例6に係る装着型送風機のバッグ部のZ-Z’方向及びY-Y’方向に沿った模式的断面図である。
【
図8B】実施例6の装着型送風機の第1設計変更例のバッグ部のZ-Z’方向及びY-Y’方向に沿った模式的断面図である。
【
図8C】実施例6の装着型送風機の第2設計変更例のバッグ部のZ-Z’方向及びX-X’方向に沿った模式的断面図である。
【
図8D】実施例6の装着型送風機の第3設計変更例のバッグ部のZ-Z’方向及びX-X’方向に沿った又はZ-Z’方向及びY-Y’方向に沿った模式的断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施例1~6及びその設計変更例を含む複数の実施例について説明する。なお、後述する実施例及び設計変更例の各構成要素は、互いに矛盾しない限り、相互に組み合わせることが可能であることに留意されたい。また、後述する実施例の各態様及び設計変更例における各構成要素を構成する素材、形状、寸法、数及び配置等はその一例を説明したものであって、同様の機能を実現し得る限り任意に設計変更することが可能であることにも留意されたい。
【実施例1】
【0016】
以下、本発明の実施例1及びその設計変更例を含む複数の実施例に係る装着型送風機について、
図1A~
図3Aを参照しつつ説明する。
図1A~
図2Bには、実施例1の装着型送風機D1が示されている。
図3Aには、実施例1の装着型送風機D1の第1設計変更例が示されている。
図2A及び
図3Aには、X-X’方向(腰幅方向)及びZ-Z’方向(上下方向)が示されている。X-X’方向は、X方向(腰幅方向の一方)と、X’方向(腰幅方向の他方)を含む。Z-Z’方向は、X-X’方向を交差しており且つ、Z方向(上方向)と、Z’方向(下方向)とを含む。
図2bには、Z-Z’方向及びY-Y’方向(内外方向)が示されている。Y-Y’方向は、Z-Z’方向に略直交しており且つX-X’方向及びZ-Z’方向が位置する平面上に位置しない。Y-Y’方向は、Y方向(内方向)と、Y’方向(外方向)とを含む。
【0017】
装着型送風機D1はバッグ100を備えている(
図1A~
図3A参照)。バッグ100は、使用者の腰H(
図2A及び
図2B参照)に装着可能なバッグであればよく、所謂、ウエストポーチ、ヒップバッグ及びボディバッグの何れであってもよい。バッグ100は、バッグ部110及びベルト部121、122を有する構成とすることが可能である。ベルト部121、122は、バッグ部110の両端部から延びており、その先端部にバッグルが設けられている。バッグ部110を人の腰Hに当接させ、ベルト部121、122を使用者の腰Hに巻き付け、ベルト部121、122のバッグルを連結させることにより、バッグ100が、使用者の腰に装着されるようになっている。以下、説明の便宜上、バッグ100が使用者の腰Hに巻き付けて装着された状態を、「装着状態」という。腰Hの背骨に対してX方向側の部分を「第1横部Ha」といい、腰Hの背骨に対してX’方向側の部分を「第2横部Hb」といい、腰Hの第1横部Haと第2横部Hbとの間の部分を「中央部Hc」という。更に、使用者のX方向側の横腹を「第1横腹Fa」といい、使用者のX’方向側(第1横腹Faの反対側)の横腹を「第2横腹Fb」という。Y方向は、バッグ100を使用者の腰Hに装着したときに、バッグ部110が使用者に接する方向であり、Y’方向はY’方向の反対方向である。
図3Aでは、ベルト部121、122は、図示省略されている。
【0018】
バッグ部110は、上側部111と、内側部112と、外側部113と、底側部114と、少なくとも一つの排気口101と、少なくとも一つの取付孔102とを有している。上側部111、内側部112、外側部113及び底側部114は、可撓性を有するナイロン、ビニル及び/又はポリエステル等で構成された生地、又は、可撓性を有する糸を高密度に織り込んだ高密度織物で構成されているとよいが、これに限定されるものではない。前記生地の片面又は両面には、ポリウレタン系樹脂(例えば、熱可塑性ポリウレタン(TPU(Thermoplastic Polyurethane))等)、ポリエステル系樹脂やポリテトラフルオロエチレン樹脂等の樹脂膜がコーティング又はラミネートによって形成されていてもよいし、PVC(ポリ塩化ビニル)加工が施されていてもよい。
【0019】
バッグ部110は、例えば、以下の(1)~(3)の何れかの構成を更に有している。
【0020】
(1)上側部111は、バッグ部110のZ方向側に位置する部分であって、装着状態で使用者の腰Hに沿うように略円弧状に湾曲している(
図1A~
図2B参照)。上側部111は、第1部111aと、第2部111bと、第3部111cとを有している。第1部111aは、上側部111のX方向側の部分(例えば、上側部111のX方向側の端部(
図1A~
図2B参照)又はそのX’方向側の部分(図示なし))である。第2部111bは、上側部111のX’方向側の部分(例えば、上側部111のX’方向側の端部(
図1A~
図2B参照)又はそのX方向側の部分(図示なし))である。第3部111cは、上側部111の第1部111aと第2部111bとの間の中間部である。第1部111aは、装着状態で、X方向及びZ’方向の成分を含む斜め方向に延びていてもよい(下り傾斜していてもよい)が、当該斜め方向に延びていなくてもよい(傾斜していなくてもよい)。第2部111bは、装着状態で、X’方向及びZ’方向の成分を含む斜め方向に延びていてもよい(下り傾斜していてもよい)が、当該斜め方向に延びていなくてもよい(傾斜していなくてもよい)。第1部111a及び第2部111bが傾斜している場合、装着状態で、上側部111は、第3部111cが略台形の上辺をなし、第1部111aが当該略台形の第1斜辺をなし、第2部111bが当該略台形の第2斜辺をなすように構成される。第1部111a及び第2部111bが傾斜していない場合、上側部111は、第1部111a、第2部111b及び第3部111cは、装着状態で、略水平に延びている。装着状態で、第1部111aが腰Hの第1横部Ha及び第1横腹Faの少なくとも一方の近傍に配置され、第2部111bが腰Hの第2横部Hb及び第2横腹Fbの少なくとも一方の近傍に配置され、且つ第3部111cが腰Hの中央部Hcの近傍に配置されるようになっている(
図2A及び
図2B参照)。上側部111は、Y方向側の内端と、Y’方向側の外端とを更に有している。
【0021】
少なくとも一つの排気口101は、上側部111に設けられ、上側部111を貫通しており且つ少なくともZ方向の成分を含む方向に開口している。少なくとも一つの排気口101は、少なくとも一つの第1排気口101aを含んでいる。少なくとも一つの第1排気口101aは、一又は複数であって、上側部111の第1部111aに設けられ、第1部111aを貫通しており且つ少なくともZ方向の成分を含む方向に開口している。第1部111aが傾斜している場合、一又は複数の第1排気口101aは、Z方向及びX方向の成分を含む斜め方向に開口している。少なくとも一つの排気口101は、少なくとも一つの第2排気口101bを更に含んでいてもよい。少なくとも一つの第2排気口101bは、一又は複数であって、上側部111の第2部111bに設けられ、第2部111bを貫通しており且つ少なくともZ方向の成分を含む方向に開口している。第2部111bが傾斜している場合、一又は複数の第2排気口101bは、Z方向及びX’方向の成分を含む斜め方向に開口している。少なくとも一つの排気口101は、少なくとも一つの第3排気口101cを更に含んでいてもよい。少なくとも一つの第3排気口101cは、一又は複数であって、上側部111の第3部111cに設けられ、第3部111cを貫通しており且つ少なくともZ方向の成分を含む方向に開口している。なお、少なくとも一つの第2排気口101b及び/又は少なくとも一つの第3排気口101cは省略可能である。
【0022】
内側部112は、装着状態で、バッグ部110の使用者の腰Hに当接する部分又は間隔をあけて対向配置される部分である。内側部112は、上端と、下端とを有している。内側部112の上端が上側部111の内端に縫い付け又は接着などによって接続され、内側部112が上側部111の内端から垂下されている。内側部112の上端は上側部111の内端の形に応じて円弧状に湾曲しており、これに伴って内側部112自体も上側部111の内端の形に応じて円弧状に湾曲している。内側部112には、ポケットが設けられていてもよい。ポケットには、図示しない保冷剤やペルチェ素子等を収容可能である。なお、ポケットは省略可能である。保冷剤やペルチェ素子は、バッグ部110内に配置しても構わない。保冷剤やペルチェ素子は省略可能である。
【0023】
外側部113は、バッグ部110の内側部112に対してY’方向側に位置する部分である。外側部113は、上端と、下端とを有している。外側部113の上端が上側部111の外端に縫い付け又は接着などによって接続されている。外側部113の上端は、上側部111の外端に沿って円弧状に湾曲しており、これに伴って外側部113自体も上側部111の外端の形に応じて円弧状に湾曲している。外側部113には、開閉可能な線ファスナが設けられていてもよいが、これに限定されるものではない。線ファスナは、外側部113ではなく、上側部111又は内側部112に設けられていてもよい。
【0024】
底側部114は、バッグ部110のZ’方向側に位置する部分であって、上側部111に対してZ’方向側に位置しており且つ装着状態で使用者の腰Hに沿うように略円弧状に湾曲している(
図1A~
図2B参照)。底側部114は、Y方向側の内端と、Y’方向側の外端とを有している。底側部114の内端が、内側部112の下端に縫い付け又は接着などによって接続され、底側部114の外端が、外側部113の下端に縫い付け又は接着などによって接続されている。底側部114のY-Y’方向の寸法は、上側部111のY-Y’方向の寸法よりも大きくすることが可能である。この場合、外側部113は、装着状態で、上側部111の外端から底側部114の外端にかけてY’方向及びZ’方向の成分を含む斜め方向に延びている(下り傾斜している)。底側部114のY-Y’方向の寸法は、上側部111のY-Y’方向の寸法と略同じとすることも可能である。この場合、外側部113は、装着状態で、上側部111の外端から底側部114の外端にかけてZ-Z’方向に延びている。外側部113のZ-Z’方向の寸法は内側部112のZ-Z’方向の寸法よりも大きくすることが可能である。この場合、底側部114は、装着状態で、内側部112の下端から外側部113の下端にかけてY’方向及びZ’方向の成分を含む斜め方向に延びている(下り傾斜している)。外側部113のZ-Z’方向の寸法は内側部112のZ-Z’方向の寸法と略同じであってもよい。この場合、底側部114は、装着状態で、内側部112の下端から外側部113の下端にかけて略水平に延びている。
【0025】
底側部114は、少なくとも一つの支持部を有している。少なくとも一つの支持部は、上側部111の第3部111cに対してZ’方向側に位置している。すなわち、少なくとも一つの支持部は、底側部114の第3部111cに対してZ’方向側に位置する一部をなしている。少なくとも一つの支持部は、第1支持部114aを含んでいる。第1支持部114aは、底側部114の第3部111cに対してZ’方向側に位置する一部であって、装着状態でX方向及びZ’方向の成分を含む斜め方向に延びている(下り傾斜している)。上側部111の第1部111aが傾斜している場合、第1支持部114aの傾斜角と、上側部111の第1部111aの傾斜角とは略同じであってもよいし、相違していてもよい。すなわち、第1支持部114aが延びる傾斜方向と、上側部111の第1部111aが延びる傾斜方向とは同じであってもよいし、相違していてもよい。
【0026】
少なくとも一つの支持部は、第2支持部114bを更に含んでいてもよい。第2支持部114bは、底側部114の第1支持部114aに対してX’方向側の別の一部であって、第3部111cに対してZ’方向側に位置しており且つ装着状態でX’方向及びZ’方向の成分を含む斜め方向に延びている(下り傾斜している)。上側部111の第2部111bが傾斜している場合、第2支持部114bの傾斜角と、上側部111の第2部111bの傾斜角とは略同じであってもよいし、相違していてもよい。すなわち、第2支持部114bが延びる傾斜方向と、上側部111の第2部111bが延びる傾斜方向とは同じであってもよいし、相違していてもよい。第1支持部114a及び第2支持部114bが設けられている場合、第1支持部114a及び第2支持部114bがZ方向に凸の略V字状をなしていてもよい(
図1A~
図2B参照)。又は、第1支持部114a及び第2支持部114bが設けられている場合、底側部114は、第1支持部114aと第2支持部114bとの間の中間部を更に有しており、中間部が略台形の上辺をなし、第1支持部114aが当該略台形の第1斜辺をなし、第2支持部114bが当該略台形の第2斜辺をなすように構成されていてもよい(図示なし)。底側部114が、装着状態で、Y’方向及びZ’方向の成分を含む斜め方向に傾斜している場合、第1支持部114a及び第2支持部114bも、Y’方向及びZ’方向の成分を含む斜め方向にも傾斜している。
【0027】
少なくとも一つの支持部は、図示しない第3支持部を更に含んでいてもよい。第3支持部は、底側部114の第1支持部114aと第2支持部114bとの間の中間部であって、第3部111cに対してZ’方向側に位置している。なお、第2支持部114b及び/又は第3支持部は省略可能である。
【0028】
少なくとも一つの取付孔102は、第1取付孔102aを含んでいる。第1取付孔102aは、第1支持部114aに設けられており且つ第1支持部114aをZ方向及びX方向の成分を含む斜め方向に貫通している。
【0029】
第2支持部114bが設けられている場合、少なくとも一つの取付孔102は、第2取付孔102bを更に含んでいる。第2取付孔102bは、第2支持部114bに設けられており且つ第2支持部114bをZ方向及びX’方向の成分を含む斜め方向に貫通している。
【0030】
第3支持部が設けられている場合、少なくとも一つの取付孔102は、図示しない第3取付孔を更に含んでいる。第3取付孔は、第3支持部に設けられており且つ第3支持部をZ方向の成分を含む方向に貫通している。なお、第2取付孔102bは、第2支持部114bと共に省略可能である。第3取付孔は、第3支持部と共に省略可能である。
【0031】
(2)バッグ部110は、上側部111及び底側部114の内端が装着状態で使用者の腰Hに沿うように略円弧状に湾曲する一方で、上側部111及び底側部114の外端がX-X’方向に延びていている点で、上記(1)の構成を有するバッグ部110と相違する以外、上記(1)の構成を有するバッグ部110と同様の構成とすることが可能である(図示なし)。
【0032】
(3)バッグ部110は、上側部111、内側部112、外側部113及び底側部114がX-X’方向に延びる略筒状をなしており、バッグ部110が一対の側面部115を更に有し且つ一対の側面部115が上側部111、内側部112、外側部113及び底側部114によって区画される両側の開口を塞ぐように構成されている点で、上記(1)の構成を有するバッグ部110と相違する以外、上記(1)の構成を有するバッグ部110と同様の構成とすることが可能である(
図3A参照)。この場合も、上側部111の第1部111a及び/又は第2部111bが上記したとおり傾斜していてもよいし、傾斜していなくてよい。底側部114が、第1支持部114aを有していてもよいし、第1支持部114a及び第2支持部114bを有していてもよい。
【0033】
バッグ部110は、上側部111及び外側部113が上記した何れかの一枚の生地又は高密度織物で構成され、及び/又は、底側部114及び内側部112が上記した何れかの一枚の生地又は高密度織物で構成されていてもよい。バッグ部110は、上側部111及び内側部112が上記した何れかの一枚の生地又は高密度織物で構成され、及び/又は、底側部114及び外側部113が上記した何れかの一枚の生地又は高密度織物で構成されていてもよい。
【0034】
バッグ部110は、装着状態で、上側部111の少なくとも一つの排気口101が使用者の腰Hと使用者の上衣の後身頃との間に配置されるようになっている。バッグ部110は、装着状態で、使用者の腰Hと使用者の上衣の後身頃との間に配置されていてもよい(図示なし)が、これに限定されるものではない。
図2A及び
図2Bでは、バッグ部110を示す便宜上、上衣の後身頃の下端部がたくし上げられているが、実際に使用する際には、上衣の後身頃の下端部が、バッグ部110に対してY’方向側に位置する。
【0035】
装着型送風機D1は、少なくとも一つのファン200を更に備えている。少なくとも一つのファン200は、回転羽210と、図示しないモータと、筐体220と、図示しない固定具とを有している。筐体220は、円筒部と、外側ガード部と、内側ガード部と、フランジとを有している。円筒部の外径は、少なくとも一つの取付孔102の径と略同じ又は若干小さい。この円筒部が少なくとも一つの取付孔102内に外側から挿入されている。円筒部の外周面には、ねじ部が形成されている。フランジは、円筒部の外周面から延びており且つ少なくとも一つの支持部の少なくとも一つの取付孔102の周縁部に外側から当接している。外側ガード部は円筒部の外側の開口を塞ぐように形成された格子である。内側ガード部は円筒部の内側の開口を塞ぐように形成された格子である。回転羽210及びモータは筐体220の円筒部、外側ガード部及び内側ガード部で区画される収容空間内に保持されている。回転羽210は、収容空間内でモータの回転軸に直接的又はギヤなどを介して間接的に接続され、回転可能になっている。固定具は、内周面にねじ部が形成された円筒体であって、線ファスナを開いてバッグ部110内に挿入され、バッグ部110内で筐体220の円筒部に螺着し且つ少なくとも一つの支持部の少なくとも一つの取付孔102の周縁部に内側から当接している。このようにフランジと固定具とで少なくとも一つの取付孔102の周縁部を挟持することによって、少なくとも一つのファン200が少なくとも一つの取付孔102の周縁部に固定されている。固定された状態で、外側ガード部及びフランジは少なくとも一つの取付孔102から露出している。
【0036】
このようにして少なくとも一つのファン200が少なくとも一つの取付孔102から露出している。その一方で、少なくとも一つのファン200の円筒部、回転羽210、モータ及び固定具はバッグ部110内に収容されている。少なくとも一つのファン200のモータが駆動し、回転羽210が回転することによって、空気がバッグ部110内に導入され、少なくとも一つの排気口101から排出される。モータは、スイッチによってオン/オフされる。
【0037】
少なくとも一つのファン200は、第1ファン200aを含む。第1ファン200aは、上記した構成であって、第1支持部114aの第1取付孔102aに前述のとおり取り付けられ且つ支持されている。第1支持部114aがX方向及びZ’方向の成分を含む斜め方向に延びているため、第1支持部114aに支持された第1ファン200aによって送風される空気のうちの少なくとも一部の空気(すなわち、第1ファン200aによって送風される全ての空気又は一部の空気)の送風方向Wa(
図1J及び
図3A参照)がバッグ部110の上側部111の第1部111aに向いている。より具体的には、第1ファン200aの内側ガード部の格子間に形成された複数の間隙のうちの少なくとも一つが、上側部111の第1部111aに向いている。第1支持部114aに支持された第1ファン200aによって送風される空気(送風される全ての空気)のうちの一部の空気の送風方向Waがバッグ部110の上側部111の第1部111aに向いており且つ当該全ての空気のうちの別の一部の空気の送風方向Waがバッグ部110の上側部111の第3部111cのX方向側の部分に向いていてもよい。
【0038】
第2支持部114b及び第2取付孔102bが設けられている場合、少なくとも一つのファン200は、第2ファン200bを更に含む。第2ファン200bは、上記した構成であって、第2支持部114bの第2取付孔102bに前述のとおり取り付けられ且つ支持されている。第2支持部114bがX’方向及びZ’方向の成分を含む斜め方向に延びているため、第2支持部114bに支持された第2ファン200bによって送風される空気のうち少なくとも一部の空気(すなわち、第2ファン200bによって送風される全ての空気又は一部の空気)の送風方向Wb(
図1J及び
図3A参照)がバッグ部110の上側部111の第2部111bに向いている。より具体的には、第2ファン200bの内側ガード部の格子間に形成された複数の間隙のうちの少なくとも一つが、上側部111の第2部111bに向いている。第2支持部114bに支持された第2ファン200bによって送風される空気(送風される全ての空気)のうちの一部の空気の送風方向Wbがバッグ部110の上側部111の第2部111bに向いており且つ当該全ての空気のうちの別の一部の空気の送風方向Wbがバッグ部110の上側部111の第3部111cのX’方向側の部分に向いていてもよい。
【0039】
第3支持部及び第3取付孔が設けられている場合、少なくとも一つのファン200は、図示しない第3ファンを更に含む。第3ファンは、上記した構成であって、第3支持部の第3取付孔に前述のとおり取り付けられ且つ支持されている。第3支持部に支持された第3ファンによって送風される空気の送風方向はバッグ部110の上側部111の第3部111cに向いている。より具体的には、第3ファンの内側ガード部の格子間に形成された複数の間隙のうちの少なくとも一つが、上側部111の第3部に向いている。
【0040】
装着型送風機D1は、少なくとも一つのバッテリー(図示なし)を更に備えていてもよい。少なくとも一つのバッテリーが少なくとも一つのファン200に電気的に接続されることによって、少なくとも一つのバッテリーから少なくとも一つのファン200のモータに電力が供給されている。少なくとも一つのバッテリーは、バッグ部110内に収容されている。少なくとも一つのバッテリーは、線ファスナを開くことによって、バッグ部110内に収容できる。少なくとも一つのバッテリーは複数とすることが可能であるし、省略することも可能である。省略される場合、少なくとも一つのファン200を駆動させるために、外部バッテリーを使用するとよい。
【0041】
装着型送風機D1は少なくとも一つの吸着防止部材300を更に備えていてもよい。少なくとも一つの吸着防止部材300は、一又は複数であって、バッグ部110又は少なくとも一つのファン200に突設されており且つ少なくとも一つのファン200による吸気によって使用者の上衣の後身頃が少なくとも一つのファン200に吸着するのを防止するようになっている。例えば、一又は複数の吸着防止部材300は、以下の(a)~(f)の少なくとも一つの構成を有する。
【0042】
(a)一又は複数の吸着防止部材300は、バッグ部110の外側部113の下端からZ’方向の成分を含む方向に延びた鍔である。例えば、外側部113が上記したとおり傾斜し且つ円弧状に湾曲している場合、一又は複数の吸着防止部材300は、外側部113の傾斜方向(すなわち、Z’方向及びY’方向の成分を含む斜め方向)に沿って延び且つ円弧状に湾曲していてもよいが(
図1A~
図2B参照)、湾曲しておらず、外側部113の傾斜方向に沿って直線状に延びていてもよい。外側部113が上記したとおり傾斜しているが、湾曲していない場合、一又は複数の吸着防止部材300は、外側部113の傾斜方向に沿って直線状に延びている(図示なし)。外側部113が傾斜しておらず且つ上記したとおり円弧状に湾曲している場合、一又は複数の吸着防止部材300は、Z’方向に延び且つ円弧状に湾曲している(図示なし)。外側部113が傾斜しておらず且つ湾曲していない場合、一又は複数の吸着防止部材300は、Z’方向に延びている。一又は複数の吸着防止部材300の基部は、外側部113の下端に接合されていてもよいし、バッグ部110の外側部113と底側部114との間からバッグ部110内に挿入されて外側部113の内面に固定されていてもよい。
【0043】
(b)一又は複数の吸着防止部材300は、バッグ部110の上側部111又は底側部114の外端からY’方向の成分を含む方向に延びた鍔である(図示なし)。一又は複数の吸着防止部材300の基部は、上側部111又は底側部114の外端に接合されていてもよいし、バッグ部110の上側部111と外側部113との間又は底側部114と外側部113との間からバッグ部110内に挿入されて上側部111又は底側部114の内面に固定されていてもよい。
【0044】
(c)一又は複数の吸着防止部材300は、バッグ部110の上側部111又は底側部114からX方向の成分を含む方向に延びた鍔である(図示なし)。一又は複数の吸着防止部材300の基部は、上側部111又は底側部114のX方向側の端に接合されていてもよいし、バッグ部110の上側部111と外側部113との間からバッグ部110内に挿入されて上側部111の内面に固定或いは底側部114と外側部113との間からバッグ部110内に挿入されて底側部114の内面に固定されていてもよい。バッグ部110の一対の側面部115が設けられている場合、バッグ部110の上側部111とX方向側の側面部115との間からバッグ部110内に挿入されて上側部111の内面に固定或いは底側部114とX方向側の側面部115との間からバッグ部110内に挿入されて底側部114の内面に固定されていてもよい。
【0045】
(d)一又は複数の吸着防止部材300は、バッグ部110の上側部111又は底側部114からX’方向の成分を含む方向に延びた鍔である(図示なし)。一又は複数の吸着防止部材300の基部は、上側部111又は底側部114のX’方向側の端に接合されていてもよいし、バッグ部110の上側部111と外側部113との間からバッグ部110内に挿入されて上側部111又は底側部114の内面に固定或いは底側部114と外側部113との間からバッグ部110内に挿入されて底側部114の内面に固定されていてもよい。バッグ部110の一対の側面部115が設けられている場合、バッグ部110の上側部111とX’方向側の側面部115との間からバッグ部110内に挿入されて上側部111の内面に固定或いは底側部114とX’方向側の側面部115との間からバッグ部110内に挿入されて底側部114の内面に固定されていてもよい。
【0046】
(e)一又は複数の吸着防止部材300は、少なくとも一つのファン200(第1ファン200a及び/又は第2ファン200b)の筐体220又はバッグ部110からZ’方向の成分を含む方向に延びたビームである(図示なし)。
【0047】
(f)一又は複数の吸着防止部材300は、少なくとも一つのファン200(第1ファン200a及び/又は第2ファン200b)の筐体220又はバッグ部110に設けられた半球殻状、1/4球殻状、円弧状又はその他の形状のフード状のカバーである(図示なし)。一又は複数の吸着防止部材300が少なくとも一つのファン200に設けられている場合、一又は複数の吸着防止部材300は、少なくとも一つのファン200(第1ファン200a及び/又は第2ファン200b)の外側ガード部を兼ねていてもよい。この場合、一又は複数の吸着防止部材300には、複数の孔が設けられている。一又は複数の吸着防止部材300がバッグ部110に設けられている場合、一又は複数の吸着防止部材300は、少なくとも一つのファン200(第1ファン200a及び/又は第2ファン200b)を少なくとも部分的に覆っている。この一又は複数の吸着防止部材300が半球殻状である場合、一又は複数の吸着防止部材300に複数の孔が設けられている。一又は複数の吸着防止部材300が1/4球殻状又は円弧状である場合、一又は複数の吸着防止部材300には、複数の孔が設けられていてもよいし、設けられていなくてもよい。
【0048】
装着型送風機D1は少なくとも一つの係止部400を更に備えていてもよい。少なくとも一つの係止部400は、一又は複数であって、バッグ部110の外側部113、上側部111及び底側部114の少なくとも一つに設けられている。バッグ部110の一対の側面部115が設けられている場合、一又は複数の係止部400は、外側部113、上側部111、底側部114及び一対の側面部115の少なくとも一つに設けられている。一又は複数の係止部400は、上衣の後身頃の下端が引っ掛けられる下向きU字状のフックやピンであるが、上衣を引っ掛けることができるものであればどのようなものであっても構わない。
【0049】
装着型送風機D1は図示しない補強部を更に備えていてもよい。補強部は、少なくとも一つの排気口101の縁部を補強している。これより、上側部111が可撓することによって、少なくとも一つの排気口101が潰れ、部分的又は全面的に塞がるのを防止することができる。補強部は、可撓性を有していてもよいし、リジットであってもよい。補強部は、樹脂プレート、ワイヤー、又は、バッグ部110の上側部111等と同様の生地若しくは高密度織物で構成されている。樹脂プレートは、例えば、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂(EVA樹脂)又はABS樹脂等で構成されているとよい。上記した何れかの態様の上側部111が設けられている場合、補強部は、上記した何れかの態様の上側部111の内面の任意の箇所に固定されている。例えば、補強部は、少なくとも一つの排気口101の縁部に固定された構成、又は、補強部は、上記した何れかの態様の上側部111に固定され且つ上側部111に沿って延びた構成とすることが可能である。
【0050】
補強部が、補強部を貫通する少なくとも一つの排気口101と同じ数の少なくとも一つの連通孔を有する構成とすることが可能である。この場合、補強部は、一又は複数の連通孔が一又は複数の排気口101に連通するように、上側部111に固定されていてもよい。連通孔は省略可能である。補強部自体を省略することも可能である。
【0051】
以上のような装着型送風機D1は、以下の(1)~(7)技術的特徴及び効果を奏する。
【0052】
(1)技術的特徴及び効果
第1ファン200aが、第1支持部114aの第1取付孔102aに取り付けられ且つ支持されている。第1支持部114aがX方向及びZ’方向の成分を含む斜め方向に延びているため、第1支持部114aに支持された第1ファン200aによって送風される空気のうちの少なくとも一部の空気の送風方向Waがバッグ部110の上側部111の第1部111aに向いている。このため、第1ファン200aの駆動により上側部111の第1部111aの少なくとも一つの第1排気口101aに空気を送風できる。上側部111の第1部111aは、装着状態で、腰Hの第1横部Ha及び第1横腹Faの少なくとも一方の近傍に配置されているので、第1部111aの少なくとも一つの第1排気口101aから排出された空気が、腰Hの第1横部Ha及び第1横腹Faの少なくとも一方と上衣の後身頃との間から、腰Hの第1横部Ha及び第1横腹Faの少なくとも一方へ送風される。第1支持部114aに支持された第1ファン200aによって送風される空気(送風される全ての空気)のうちの一部の空気の送風方向Waがバッグ部110の上側部111の第1部111aに向いており且つ当該全ての空気のうちの別の一部の空気の送風方向Waがバッグ部110の上側部111の第3部111cのX方向側の部分に向いていている場合、第1ファン200aの駆動により上側部111の第1部111aの少なくとも一つの第1排気口101aだけでなく、第3部111cの少なくとも一つの第3排気口101cにも空気を送風できる。第3部111cは、装着状態で、腰Hの中央部Hcの近傍に配置されているので、第3部111cの少なくとも一つの第3排気口101cから排出された空気が、腰Hの中央部Hcと上衣の後身頃との間から、腰Hの中央部Hcへ送風される。
【0053】
(2)技術的特徴及び効果
第2支持部114b及び第2取付孔102bが設けられている場合、第2ファン200bが、第2支持部114bの第2取付孔102bに取り付けられ且つ支持されている。第2支持部114bがX’方向及びZ’方向の成分を含む斜め方向に延びているため、第2支持部114bに支持された第2ファン200bによって送風される空気のうち少なくとも一部の空気の送風方向Wbがバッグ部110の上側部111の第2部111bに向いている。このため、第2ファン200bの駆動により上側部111の第2部111bの少なくとも一つの第2排気口101bに空気を送風できる。上側部111の第2部111bは、装着状態で、腰Hの第2横部Hb及び第2横腹Fbの少なくとも一方の近傍に配置されているので、上側部111の第2部111bの少なくとも一つの第2排気口101bから排出された空気が、腰Hの第2横部Hb及び第2横腹Fbの少なくとも一方と上衣の後身頃との間から、腰Hの第2横部Hb及び第2横腹Fbの少なくとも一方へ送風される。第2支持部114bに支持された第2ファン200bによって送風される空気(送風される全ての空気)のうちの一部の空気の送風方向Wbがバッグ部110の上側部111の第2部111bに向いており且つ当該全ての空気のうちの別の一部の空気の送風方向Wbがバッグ部110の上側部111の第3部111cのX’方向側の部分に向いていている場合、第2ファン200bの駆動により上側部111の第2部111bの少なくとも一つの第2排気口101bだけでなく、第3部111cの少なくとも一つの第3排気口101cにも空気を送風できる。第3部111cは、装着状態で、腰Hの中央部Hcの近傍に配置されているので、第3部111cの少なくとも一つの第3排気口101cから排出された空気が、腰Hの中央部Hcと上衣の後身頃との間から、腰Hの中央部Hcへ送風される。
【0054】
(3)技術的特徴及び効果
第3支持部、第3取付孔及び第3ファンが設けられている場合も、第3ファンが駆動することによって、第3部111cの少なくとも一つの第3排気口101cに空気を送風できる。なお、第1ファン200a及び第2ファン200bによって送風される空気の送風方向Waの一部がバッグ部110の上側部111の第3部111cに向いておらず且つ第3支持部及び第3取付孔が設けられていない場合であっても、第1ファン200a及び第2ファン200bが駆動し、バッグ部110内に空気が導入されることによって、第3部111cの少なくとも一つの第3排気口101cから空気を排出できる。第3部111cは、装着状態で、腰Hの中央部Hcの近傍に配置されているので、第3部111cの少なくとも一つの第3排気口101cから排出された空気が、腰Hの中央部Hcと上衣の後身頃との間から、腰Hの中央部Hcへ送風される。
【0055】
(4)技術的特徴及び効果
バッグ部110の上側部111の第1部111aが、装着状態で、X方向及びZ’方向の成分を含む斜め方向に延びおり且つ少なくとも一つの第1排気口101aがX方向及びZ方向の成分を含む斜め方向に開口している場合、第1ファン200aの駆動により送風された空気を上側部111の第1部111aの少なくとも一つの第1排気口101aから好適に排出できる。
【0056】
(5)技術的特徴及び効果
バッグ部110の上側部111の第2部111bは、装着状態で、X’方向及びZ’方向の成分を含む斜め方向に延びており且つ少なくとも一つの第2排気口101bがX’方向及びZ方向の成分を含む斜め方向に開口している場合、第2ファン200bの駆動により送風された空気を上側部111の第2部111bの少なくとも一つの第2排気口101bから好適に排出できる。
【0057】
(6)技術的特徴及び効果
少なくとも一つの吸着防止部材300が設けられている場合、装着状態で、少なくとも一つの吸着防止部材300が使用者の上衣の後身頃に当接することによって、上衣の後身頃の下端部が、バッグ部110の底側部114から露出する少なくとも一つのファン200の近傍に配置され難くなる。このため、少なくとも一つのファン200による吸気によって使用者の上衣の後身頃が少なくとも一つのファン200に吸着するのを防止することができる。
【0058】
(7)技術的特徴及び効果
少なくとも一つの係止部400が設けられている場合、装着状態で、少なくとも一つの係止部400が使用者の上衣の後身頃に引っ掛けられることによって、上衣の後身頃の下端部が、バッグ部110の底側部114から露出する少なくとも一つのファン200の近傍に配置されない。このため、少なくとも一つのファン200による吸気によって使用者の上衣の後身頃が少なくとも一つのファン200に吸着するのを防止することができる。
【0059】
なお、装着型送風機D1は、以下及び
図3Bに示すとおりに設計変更することが可能である。
図3Bには、実施例1の装着型送風機D1の第2設計変更例が示されている。この第2設計変更例の装着型送風機は、上記した実施例1及びその設計変更例の装着型送風機D1と区別するために、符号「D1’」を付す。なお、装着型送風機D1’は、以下に示す設計変更の構成以外の構成については、装着型送風機D1と同様の構成である。
【0060】
装着型送風機D1’のバッグ部110の上側部111が、第1部111a、第2部111b及び第3部111cを有するとしたが、上側部111ではなく、内側部112が、第1部111a、第2部111b及び第3部111cを有する構成とすることが可能である(
図3B参照)。第1部111aは、内側部112のX方向側の部分(例えば、内側部112のX方向側の端部(
図3B参照)又はそのX’方向側の部分(図示なし))である。第2部111bは、内側部112のX’方向側の部分(例えば、内側部112のX’方向側の端部(
図3B参照)又はそのX方向側の部分(図示なし))である。第3部111cは、内側部112の第1部111aと第2部111bとの間の中間部である。内側部112の第1部111aに設けられた一又は複数の第1排気口101aは、Y方向の成分を含む方向に開口している。内側部112の第2部111bに一又は複数の第2排気口101bが設けられている場合、一又は複数の第2排気口101bは、Y方向の成分を含む方向に開口している。内側部112の第3部111cに一又は複数の第3排気口101cが設けている場合、一又は複数の第3排気口101cは、Y方向の成分を含む方向に開口している。
【0061】
第1部111aは、装着状態で、X方向及びY’方向の成分を含む斜め方向に延びていてもよい(下り傾斜していてもよい)が、当該斜め方向に延びていなくてもよい(傾斜していなくてもよい)。第2部111bは、装着状態で、X’方向及びY’方向の成分を含む斜め方向に延びていてもよい(下り傾斜していてもよい)が、当該斜め方向に延びていなくてもよい(傾斜していなくてもよい)。第1部111a及び第2部111bが傾斜している場合、装着状態で、内側部112は、第3部111cが略台形の上辺をなし、第1部111aが当該略台形の第1斜辺をなし、第2部111bが当該略台形の第2斜辺をなすように構成される。第1部111a及び第2部111bが傾斜していない場合、内側部112は、第1部111a、第2部111b及び第3部111cは、装着状態で、Z-Z’方向に延びている。第1部111aが傾斜している場合、一又は複数の第1排気口101aは、Y方向及びX方向の成分を含む斜め方向に開口している。第2部111bが傾斜しており且つ一又は複数の第2排気口101bが設けられている場合、一又は複数の第2排気口101bは、Y方向及びX’方向の成分を含む斜め方向に開口している。なお、少なくとも一つの第2排気口101b及び/又は少なくとも一つの第3排気口101cは省略可能である。
【0062】
装着型送風機D1’のバッグ部110の底側部114が、少なくとも一つの支持部を有しているのではなく、外側部113が、少なくとも一つの支持部を有している。少なくとも一つの支持部は、内側部112の第3部111cに対してY’方向側に位置している(
図3B参照)。すなわち、少なくとも一つの支持部は、外側部113の第3部111cに対してY’方向側に位置する一部をなしている。
【0063】
装着型送風機D1’の第1支持部114aは、外側部113の第3部111cに対してY’方向側に位置する一部であって、装着状態でX方向及びY’方向の成分を含む斜め方向に延びている(下り傾斜している)。内側部112の第1部111aが傾斜している場合、第1支持部114aの傾斜角と、内側部112の第1部111aの傾斜角とは略同じであってもよいし、相違していてもよい。すなわち、第1支持部114aが延びる傾斜方向と、内側部112の第1部111aが延びる傾斜方向とは同じであってもよいし、相違していてもよい。第1支持部114aには、第1支持部114aをX方向及びY方向の成分を含む斜め方向に貫通した第1取付孔102aが設けられている。装着型送風機D1’の第1ファン200aが、装着型送風機D1の第1ファン200aと同様に、第1支持部114aの第1取付孔102aに取り付けられている。第1支持部114aがX方向及びY’方向の成分を含む斜め方向に延びているため、第1支持部114aに支持された第1ファン200aによって送風される空気のうちの少なくとも一部の空気(すなわち、第1ファン200aによって送風される全ての空気又は一部の空気)の送風方向Waがバッグ部110の内側部112の第1部111aに向いている。第1支持部114aに支持された第1ファン200aによって送風される空気(送風される全ての空気)のうちの一部の空気の送風方向Waがバッグ部110の内側部112の第1部111aに向いており且つ当該全ての空気のうちの別の一部の空気の送風方向Waがバッグ部110の内側部112の第3部111cのX方向側の部分に向いていてもよい。
【0064】
装着型送風機D1’の第2支持部114bが設けられている場合、第2支持部114bは、外側部113の第1支持部114aに対してX’方向側の別の一部であって、内側部112の第3部111cに対してY’方向側に位置しており且つ装着状態でX’方向及びY’方向の成分を含む斜め方向に延びている(下り傾斜している)。内側部112の第2部111bが傾斜している場合、第2支持部114bの傾斜角と、内側部112の第2部111bの傾斜角とは略同じであってもよいし、相違していてもよい。すなわち、第2支持部114bが延びる傾斜方向と、内側部112の第2部111bが延びる傾斜方向とは同じであってもよいし、相違していてもよい。第2支持部114bには、第2支持部114bをX’方向及びY方向の成分を含む斜め方向に貫通した第2取付孔102bが設けられている。装着型送風機D1’の第2ファン200bが、装着型送風機D1の第2ファン200bと同様に、第2支持部114bの第2取付孔102bに取り付けられている。第2支持部114bがX’方向及びY’方向の成分を含む斜め方向に延びているため、第2支持部114bに支持された第2ファン200bによって送風される空気のうち少なくとも一部の空気(すなわち、第2ファン200bによって送風される全ての空気又は一部の空気)の送風方向Wbがバッグ部110の内側部112の第2部111bに向いている。第2支持部114bに支持された第2ファン200bによって送風される空気(送風される全ての空気)のうちの一部の空気の送風方向Wbがバッグ部110の内側部112の第2部111bに向いており且つ当該全ての空気のうちの別の一部の空気の送風方向Wbがバッグ部110の内側部112の第3部111cのX’方向側の部分に向いていてもよい。
【0065】
第1支持部114a及び第2支持部114bが設けられている場合、第1支持部114a及び第2支持部114bがY方向に凸の略V字状をなしていてもよい(図示なし)。又は、第1支持部114a及び第2支持部114bが設けられている場合、外側部113は、第1支持部114aと第2支持部114bとの間の中間部を更に有しており、中間部が略台形の上辺をなし、第1支持部114aが当該略台形の第1斜辺をなし、第2支持部114bが当該略台形の第2斜辺をなすように構成されていてもよい(図示なし)。外側部113が、装着状態で、Y’方向及びZ’方向の成分を含む斜め方向に傾斜している場合、第1支持部114a及び第2支持部114bは、Y’方向及びZ’方向の成分を含む斜め方向にも傾斜している。
【0066】
装着型送風機D1’の第3支持部が設けられている場合、第3支持部は、外側部113の第1支持部114aと第2支持部114bとの間の中間部であって、内側部112の第3部111cに対してY’方向側に位置している。装着型送風機D1’の第3ファンが、装着型送風機D1の第3ファンと同様に、第3支持部に設けられた第3取付孔に取り付けられている。第3支持部に支持された第3ファンによって送風される空気の送風方向はバッグ部110の内側部112の第3部111cに向いている。なお、第2支持部114b及び第2ファン200bは省略可能である。第3支持部及び第3ファンは省略可能である。
【0067】
このような装着型送風機D1’も、装着型送風機D1の(1)~(7)技術的特徴及び効果と同様の技術的特徴及び効果を奏する。
【実施例2】
【0068】
以下、本発明の実施例2及びその設計変更例を含む複数の実施例に係る装着型送風機D2について、
図4Aを参照しつつ説明する。
図4Aには、実施例2の装着型送風機D2が示されているが、装着型送風機D2のベルト部121、122が図示省略されている。なお、
図4Aにも、Z-Z’方向及びX-X’方向が示されている。Y-Y’方向については、
図2Bを借りて参照する。
【0069】
装着型送風機D2は、少なくとも一つの支持部120がバッグ部110の底側部114ではなく、バッグ部110内に設けられている点及びバッグ部110の底側部114に、少なくとも一つの支持部120の代わりに、少なくとも一つの吸気口103が設けられている点で相違する以外、装着型送風機D1と同様の構成である。以下、その相違点について詳しく説明し、装着型送風機D2の説明のうち、装着型送風機D1と重複するものについては省略する。なお、装着型送風機D2の少なくとも一つの支持部については、上記のとおり、符号「120」を付して、装着型送風機D1の少なくとも一つの支持部と区別する。
【0070】
装着型送風機D2のバッグ部110は、上記(3)の構成を有するものとして図示されているが、装着型送風機D1のバッグ部110の何れかの態様のバッグ部110の上記(1)の構成、(2)の構成又はこれら以外の設計変更例の構成と同様の構成とすることが可能である。
【0071】
少なくとも一つの吸気口103は、バッグ部110の底側部114に設けられており、底側部114を貫通しており且つZ’方向の成分を含む方向に開口している(
図4A参照)。少なくとも一つの吸気口103は、メッシュ状になっていてもよいし、単なる貫通孔であってもよい。底側部114が、装着状態で、内側部112の下端部から外側部113の下端部にかけて下り傾斜している場合、少なくとも一つの吸気口103は、装着状態で、底側部114に沿ってY’方向及びZ’方向の成分を含む斜め方向に下り傾斜している。底側部114が、装着状態で、略水平となる場合、装着状態で、少なくとも一つの吸気口103は、略水平となる。少なくとも一つの吸気口103の数は、一つであってもよいし、少なくとも一つのファン200の数と同数としてもよいし、異なる数であってもよい。なお、一又は複数の吸気口103は、バッグ部110の底側部114ではなく、バッグ部110の外側部113に設けられていてもよい(図示なし)。
【0072】
少なくとも一つの支持部120は、上記した生地又は高密度織物で構成されていてもよいし、樹脂プレートで構成されていてもよい。少なくとも一つの支持部120は、バッグ部110の内側部112と外側部113とに懸架されていてもよい。一対の側面部115が設けられている場合、少なくとも一つの支持部120は、バッグ部110の一対の側面部115に懸架されていてもよいが、バッグ部110の内側部112と外側部113とに懸架されていてもよい。少なくとも一つの支持部120は、バッグ部110内で、上側部111の第3部111cに対してZ’方向側に配置され且つ底側部114に対してZ方向側に配置されている。少なくとも一つの支持部120は、一又は複数の吸気口103に対してZ方向側に位置する。
【0073】
少なくとも一つの支持部120は、第1支持部121aを含んでいる。第1支持部121aは、少なくとも一つの支持部120の第3部111cに対してZ’方向側に位置する一部であって、装着状態でX方向及びZ’方向の成分を含む斜め方向に延びている(下り傾斜している)。上側部111の第1部111aが傾斜している場合、第1支持部121aの傾斜角と、上側部111の第1部111aの傾斜角とは略同じであってもよいし、相違していてもよい。すなわち、第1支持部121aが延びる傾斜方向と、上側部111の第1部111aが延びる傾斜方向とは同じであってもよいし、相違していてもよい。
【0074】
少なくとも一つの支持部120は、第2支持部121bを更に含んでいてもよい。第2支持部121bは、少なくとも一つの支持部120の第1支持部121aに対してX’方向側の別の一部であって、第3部111cに対してZ’方向側に位置しており且つ装着状態でX’方向及びZ’方向の成分を含む斜め方向に延びている(下り傾斜している)。上側部111の第2部111bが傾斜している場合、第2支持部121bの傾斜角と、上側部111の第2部111bの傾斜角とは略同じであってもよいし、相違していてもよい。すなわち、第2支持部121bが延びる傾斜方向と、上側部111の第2部111bが延びる傾斜方向とは同じであってもよいし、相違していてもよい。
【0075】
第1支持部121a及び第2支持部121bが設けられている場合、第1支持部121a及び第2支持部121bがZ方向に凸の略V字状をなしていてもよい(
図4A参照)。又は、第1支持部121a及び第2支持部121bが設けられている場合、少なくとも一つの支持部120は、第1支持部121aと第2支持部121bとの間の中間部を更に有しており、中間部が略台形の上辺をなし、第1支持部121aが当該略台形の第1斜辺をなし、第2支持部121bが当該略台形の第2斜辺をなすように構成されていてもよい(図示なし)。
【0076】
少なくとも一つの支持部120は、図示しない第3支持部を更に含んでいてもよい。第3支持部は、少なくとも一つの支持部120の第1支持部121aと第2支持部121bとの間の中間部であって、第3部111cに対してZ’方向側に位置している。なお、第2支持部121b及び/又は第3支持部は省略可能である。
【0077】
少なくとも一つの取付孔102’は、第1取付孔102a’を含んでいる。第1取付孔102a’は、第1支持部121aに設けられており且つ第1支持部121aをZ方向及びX方向の成分を含む斜め方向に貫通している。第2支持部121bが設けられている場合、少なくとも一つの取付孔102’は、第2取付孔102b’を更に含んでいる。第2取付孔102b’は、第2支持部121bに設けられており且つ第2支持部121bをZ方向及びX’方向の成分を含む斜め方向に貫通している。
【0078】
第3支持部が設けられている場合、少なくとも一つの取付孔102’は、図示しない第3取付孔を更に含んでいる。第3取付孔は、第3支持部に設けられており且つ第3支持部をZ方向の成分を含む方向に貫通している。なお、第2取付孔102b’は、第2支持部121bと共に省略可能である。第3取付孔は、第3支持部と共に省略可能である。
【0079】
装着型送風機D2の少なくとも一つのファン200は、装着型送風機D1の少なくとも一つのファン200と同様の構成である。
【0080】
装着型送風機D2の少なくとも一つのファン200の第1ファン200aは、上記した構成であって、装着型送風機D1の少なくとも一つのファン200の第1ファン200aと同様に、第1支持部121aの第1取付孔102a’に取り付けられ且つ支持されている。第1支持部121aがX方向及びZ’方向の成分を含む斜め方向に延びているため、第1支持部121aに支持された第1ファン200aによって送風される空気のうちの少なくとも一部の空気(すなわち、第1ファン200aによって送風される全ての空気又は一部の空気)の送風方向Wa(
図4A参照)がバッグ部110の上側部111の第1部111aに向いている。第1支持部121aに支持された第1ファン200aによって送風される空気(送風される全ての空気)のうちの一部の空気の送風方向Waがバッグ部110の上側部111の第1部111aに向いており且つ当該全ての空気のうちの別の一部の空気の送風方向Waがバッグ部110の上側部111の第3部111cのX方向側の部分に向いていてもよい。
【0081】
装着型送風機D2の第2支持部121b、第2取付孔102b’及び第2ファン200bが設けられている場合、装着型送風機D2の第2ファン200bは、上記した構成であって、装着型送風機D1の少なくとも一つのファン200の第2ファン200bと同様に、第2支持部121bの第2取付孔102bに取り付けられ且つ支持されている。第2支持部121bがX’方向及びZ’方向の成分を含む斜め方向に延びているため、第2支持部121bに支持された第2ファン200bによって送風される空気のうち少なくとも一部の空気(すなわち、第2ファン200bによって送風される全ての空気又は一部の空気)の送風方向Wb(
図4A参照)がバッグ部110の上側部111の第2部111bに向いている。第2支持部121bに支持された第2ファン200bによって送風される空気(送風される全ての空気)のうちの一部の空気の送風方向Wbがバッグ部110の上側部111の第2部111bに向いており且つ当該全ての空気のうちの別の一部の空気の送風方向Wbがバッグ部110の上側部111の第3部111cのX’方向側の部分に向いていてもよい。
【0082】
第3支持部及び第3取付孔が設けられている場合、少なくとも一つのファン200は、図示しない第3ファンを更に含む。第3ファンは、上記した構成であって、第3支持部の第3取付孔に前述のとおり取り付けられ且つ支持されている。第3支持部に支持された第3ファンによって送風される空気の送風方向はバッグ部110の上側部111の第3部111cに向いている。
【0083】
少なくとも一つのファン200のモータが駆動し、回転羽210が回転することによって、空気が少なくとも一つの吸気口103からバッグ部110内に導入され、少なくとも一つの排気口101から排出される。
【0084】
装着型送風機D2は、少なくとも一つのバッテリー(図示なし)を更に備えていてもよいし、外部バッテリーを使用してもよい。装着型送風機D2は少なくとも一つの吸着防止部材300及び/又は少なくとも一つの係止部400を更に備えていてもよいし、備えていなくてもよい。
【0085】
装着型送風機D2は少なくとも一つの通気部500を更に備えていてもよい。少なくとも一つの通気部500は、一又は複数であって、東洋紡株式会社製のブレスエアー(登録商標)や旭化成株式会社製のサランロック(登録商標)等の素材で構成された樹脂繊維構造体、又は、連続発泡体であるフォーム材(スポンジ)で構成されている。一又は複数の通気部500の内部には、一又は複数の通気路510が形成されている。一又は複数の通気部500は、バッグ部110の底側部114と少なくとも一つのファン200との間に介在している。一又は複数の通気部500の一又は複数の通気路510が、底側部114の少なくとも一つの吸気口103と少なくとも一つのファン200とを通気可能に接続している。
図4Aでは、少なくとも一つの通気部500は一つであり、バッグ部110の底側部114と第1、第2ファン200a、200b及び少なくとも一つの支持部120との間に介在している。この通気部500内には、複数の通気路510が設けられており且つ複数の通気路510によって第1、第2ファン200a、200bと少なくとも一つの吸気口103とが通気可能に接続されている。
【0086】
少なくとも一つのファン200のモータが駆動し、回転羽210が回転することによって、空気が、少なくとも一つの吸気口103から一又は複数の通気部500の一又は複数の通気部500の一又は複数の通気路510を通って、当該少なくとも一つのファン200に到達し、少なくとも一つの排気口101から排出されるようになっている。なお、少なくとも一つの通気部500は省略可能である。
【0087】
以上のような装着型送風機D2は、装着型送風機D1(1)~(7)技術的特徴及び効果と同様の技術的特徴及び効果を奏する。
【0088】
なお、装着型送風機D2は、以下及び
図4Bに示すとおりに設計変更することが可能である。
図4Bには、実施例2の装着型送風機D2の第1設計変更例が示されている。この第1設計変更例の装着型送風機は、上記した実施例2及びその設計変更例の装着型送風機D2と区別するために、符号「D2’」を付す。なお、装着型送風機D2’は、以下に示す設計変更の構成以外の構成については、装着型送風機D2と同様の構成である。
【0089】
装着型送風機D2’のバッグ部110の上側部111が、第1部111a、第2部111b及び第3部111cを有するのではなく、内側部112が、第1部111a、第2部111b及び第3部111cを有する構成とすることが可能である。装着型送風機D2’の内側部112の第1部111a、第2部111b、第3部111cは、装着型送風機D1’の内側部112の第1部111a、第2部111b、第3部111cと同様の構成とすればよい。
【0090】
装着型送風機D2’の一又は複数の吸気口103は、バッグ部110の底側部114ではなく、外側部113に設けられており、外側部113を貫通しており且つY’方向の成分を含む方向に開口している(
図4B参照)。外側部113が、装着状態で、上側部111の外端から底側部114の外端にかけてY’方向及びZ’方向の成分を含む斜め方向に傾斜している場合、一又は複数の吸気口103は、装着状態で、外側部113に沿ってY’方向及びZ’方向の成分を含む斜め方向に下り傾斜している。外側部113が、装着状態で、Z-Z’方向に延びている場合、装着状態で、一又は複数の吸気口103は、Z-Z’方向に延びている。なお、一又は複数の吸気口103は、バッグ部110の外側部113ではなく、バッグ部110の底側部114に設けられていてもよい(図示なし)。
【0091】
装着型送風機D2’の少なくとも一つの支持部120は、バッグ部110の上側部111と底側部114とに懸架され、バッグ部110内で、内側部112の第3部111cに対してY’方向側に配置され且つ外側部113に対してY方向側に配置されている。一対の側面部115が設けられている場合、少なくとも一つの支持部120は、バッグ部110の一対の側面部115に懸架され又はバッグ部110の上側部111と底側部114とに懸架され、バッグ部110内で、内側部112の第3部111cに対してY’方向側に配置され且つ外側部113に対してY方向側に配置されている。少なくとも一つの支持部120は、一又は複数の吸気口103に対してY方向側に位置している。
【0092】
装着型送風機D2’の少なくとも一つの支持部120の第1支持部121aは、少なくとも一つの支持部120の第3部111cに対してY’方向側に位置する一部であって、装着状態でX方向及びY’方向の成分を含む斜め方向に延びている(下り傾斜している)。内側部112の第1部111aが傾斜している場合、第1支持部121aの傾斜角と、内側部112の第1部111aの傾斜角とは略同じであってもよいし、相違していてもよい。すなわち、第1支持部121aが延びる傾斜方向と、内側部112の第1部111aが延びる傾斜方向とは同じであってもよいし、相違していてもよい。第1支持部121aには、第1支持部121aをX方向及びY方向の成分を含む斜め方向に貫通した第1取付孔102a’が設けられている。装着型送風機D2’の第1ファン200aが、装着型送風機D2の第1ファン200aと同様に、第1支持部121aの第1取付孔102a’に取り付けられている。第1支持部121aがX方向及びY’方向の成分を含む斜め方向に延びているため、第1支持部121aに支持された第1ファン200aによって送風される空気のうちの少なくとも一部の空気(すなわち、第1ファン200aによって送風される全ての空気又は一部の空気)の送風方向Waがバッグ部110の内側部112の第1部111aに向いている。第1支持部121aに支持された第1ファン200aによって送風される空気(送風される全ての空気)のうちの一部の空気の送風方向Waがバッグ部110の内側部112の第1部111aに向いており且つ当該全ての空気のうちの別の一部の空気の送風方向Waがバッグ部110の内側部112の第3部111cのX方向側の部分に向いていてもよい。
【0093】
装着型送風機D2’の少なくとも一つの支持部120の第2支持部121bが設けられている場合、第2支持部121bは、少なくとも一つの支持部120の第1支持部121aに対してX’方向側の別の一部であって、内側部112の第3部111cに対してY’方向側に位置しており且つ装着状態でX’方向及びY’方向の成分を含む斜め方向に延びている(下り傾斜している)。内側部112の第2部111bが傾斜している場合、第2支持部121bの傾斜角と、内側部112の第2部111bの傾斜角とは略同じであってもよいし、相違していてもよい。すなわち、第2支持部121bが延びる傾斜方向と、内側部112の第2部111bが延びる傾斜方向とは同じであってもよいし、相違していてもよい。第2支持部121bには、第2支持部121bをX’方向及びY方向の成分を含む斜め方向に貫通した第2取付孔102b’が設けられている。装着型送風機D2’の第2ファン200bが、装着型送風機D2の第2ファン200bと同様に、第2支持部121bの第2取付孔102b’に取り付けられている。第2支持部121bがX’方向及びY’方向の成分を含む斜め方向に延びているため、第2支持部121bに支持された第2ファン200bによって送風される空気のうち少なくとも一部の空気(すなわち、第2ファン200bによって送風される全ての空気又は一部の空気)の送風方向Wbがバッグ部110の内側部112の第2部111bに向いている。第2支持部121bに支持された第2ファン200bによって送風される空気(送風される全ての空気)のうちの一部の空気の送風方向Wbがバッグ部110の内側部112の第2部111bに向いており且つ当該全ての空気のうちの別の一部の空気の送風方向Wbがバッグ部110の内側部112の第3部111cのX’方向側の部分に向いていてもよい。
【0094】
第1支持部121a及び第2支持部121bが設けられている場合、第1支持部121a及び第2支持部121bがY方向に凸の略V字状をなしていてもよい(図示なし)。又は、第1支持部121a及び第2支持部121bが設けられている場合、少なくとも一つの支持部120は、第1支持部121aと第2支持部121bとの間の中間部を更に有しており、中間部が略台形の上辺をなし、第1支持部121aが当該略台形の第1斜辺をなし、第2支持部121bが当該略台形の第2斜辺をなすように構成されていてもよい(図示なし)。
【0095】
少なくとも一つの支持部120第3支持部が設けられている場合、第3支持部は、少なくとも一つの支持部120の第1支持部121aと第2支持部121bとの間の中間部であって、内側部112の第3部111cに対してY’方向側に位置している。装着型送風機D2’の第3ファンが、装着型送風機D2の第3ファンと同様に、第3支持部に設けられた第3取付孔に取り付けられている。第3支持部に支持された第3ファンによって送風される空気の送風方向はバッグ部110の内側部112の第3部111cに向いている。なお、第2支持部114b及び第2ファン200bは省略可能である。第3支持部及び第3ファンは省略可能である。
【0096】
一又は複数の通気部500が設けられている場合、一又は複数の通気部500は、バッグ部110の外側部113と少なくとも一つのファン200との間に介在している以外、上記した構成である。
【0097】
このような装着型送風機D2’も、装着型送風機D1(1)~(7)技術的特徴及び効果と同様の技術的特徴及び効果を奏する。
【実施例3】
【0098】
以下、本発明の実施例3に係る装着型送風機D3について、
図5A~
図5Hを参照しつつ説明する。
図5A~
図5Hには、実施例3の装着型送風機D3が示されている。
【0099】
装着型送風機D3は、バッグ部110が上記(1)の構成を有しているが、バッグ部110の底側部114に少なくとも一つの支持部が設けられておらず、その代わりに底側部114に取付孔102が一つ設けられており、当該取付孔102に一つのファン200が取り付けられている以外、装着型送風機D1と同様の構成である。よって、装着型送風機D3の説明のうち、装着型送風機D1と重複するものについては省略する。
【実施例4】
【0100】
以下、本発明の実施例4及びその設計変更例を含む複数の実施例に係る装着型送風機D4について、
図6A~
図6Cを参照しつつ説明する。
図6Aには、実施例4の装着型送風機D4が示されている。
図6Bには、実施例4の装着型送風機D4の第1設計変更例が示されている。
図6Cには、実施例4の装着型送風機D4の第2設計変更例が示されている。
図6Aでは、ベルト部121、122は部分的に省略されており、
図6B及び
図6Cでは、ベルト部121、122が図示省略されている。
図6Aには、Z-Z’方向、X-X’方向及びY-Y’方向が示されている。
図6B及び
図6Cには、Z-Z’方向及びX-X’方向が示されている。
【0101】
装着型送風機D4は、(ア)バッグ部110が上記(3)の構成を有する点、(イ)バッグ部110に、少なくとも一つの支持部の代わりに、第1、第2支持部130a、130bが設けられている点、(ウ)バッグ部110の一対の側面部(第1、第2側面部115a、115b)に第1、第2吸気口103a、103bが設けられている点、(エ)第1、第2ファン200a、200bの構成の点及び(オ)バッグ部110又は第1、第2ファン200a、200bに第1、第2吸着防止部材300a、300bが設けられている点で相違する以外、装着型送風機D1と同様の構成である。以下、その相違点について詳しく説明し、装着型送風機D4の説明のうち、装着型送風機D1と重複するものについては省略する。
【0102】
装着型送風機D4のバッグ部110は、上記(3)の構成を有しているが、その底側部114が上記したとおり少なくとも一つの支持部を有していない(
図6A~
図6C参照)。バッグ部110の上側部111の第1部111a及び/又は第2部111bが傾斜していてもよいし(図示なし)、傾斜していなくてよい(
図6A~
図6C参照)。
【0103】
上側部111の第1部111aに第1排気口101aが設けられていてもよいし、上側部111の第1部111a及び内側部112に第1排気口101aが設けられていてもよい。上側部111の第2部111bに第2排気口101bが設けられていてもよいし、上側部111の第2部111b及び内側部112に第2排気口101bが設けられていてもよい。なお、第1、第2排気口101a、101bは複数であってもよい。
【0104】
バッグ部110は、上側部111及び外側部113が上記した何れかの一枚の生地又は高密度織物で構成され、及び/又は、底側部114及び内側部112が上記した何れかの一枚の生地又は高密度織物で構成されていてもよい。バッグ部110は、上側部111及び内側部112が上記した何れかの一枚の生地又は高密度織物で構成され、及び/又は、底側部114及び外側部113が上記した何れかの一枚の生地又は高密度織物で構成されていてもよい。
【0105】
第1、第2吸気口103a、103bは、第1、第2側面部115a、115bを貫通している。第1吸気口103aはX方向に開口している一方、第2吸気口103bはX’方向に開口している。第1、第2吸気口103a、103bは、メッシュ状になっていてもよいし(
図6A参照)、単なる貫通孔であってもよい(
図6B及び
図6C参照)。なお、第1、第2吸気口103a、103bは複数であってもよい。
【0106】
第1支持部130aは、バッグ部110内のX方向側の端部に設けられており且つ第1ファン200aをバッグ部110内のX方向側の端部で支持している。第1支持部130aは、例えば、バッグ部110内のX方向側の端部に開閉自在に設けられており且つ第1側面部115aに間隔をあけて対向する仕切りとすることが可能である。第1支持部130aと第1側面部115aとの間で第1ファン200aを支持している。又は、第1支持部130aは、例えば、バッグ部110内のX方向側の端部に設けられたベルトであって、第1ファン200aに固定されている。第2支持部130bは、バッグ部110内のX’方向側の端部に設けられており且つ第2ファン200bをバッグ部110内のX’方向側の端部で支持している。第2支持部130bは、例えば、バッグ部110内のX’方向側の端部に開閉自在に設けられており且つ第2側面部115bに間隔をあけて対向する仕切りとすることが可能である。第2支持部130bと第2側面部115bとの間で第2ファン200bを支持している。又は、第2支持部130bは、例えば、バッグ部110内のX方向側の端部に設けられたベルトであって、第2ファン200bに固定されている。
【0107】
装着型送風機D4の第1ファン200aは、シロッコファンであって、第1吸気口103a側に向いた吸気部201aと、バッグ部110の上側部111の第1排気口101a側に向いた排気部202aとを有している。装着型送風機D4の第2ファン200bは、シロッコファンであって、第2吸気口103b側に向いた吸気部201bと、バッグ部110の上側部111の第2排気口101b側に向いた排気部202bとを有している。第1、第2ファン200a、200bが駆動することによって、第1、第2ファン200a、200bの吸気部201a、201bから空気が吸引され、排気部202a、202bから排出されて、第1、第2排気口101a、101bへ送風される。
【0108】
装着型送風機D4は、少なくとも一つのバッテリー(図示なし)を更に備えていてもよいし、外部バッテリーを使用してもよい。
【0109】
装着型送風機D4の第1、第2吸着防止部材300a、300bは、バッグ部110又は第1、第2ファン200a、200bに突設されており且つ第1、第2ファン200a、200bによる吸気によって人の上衣が第1、第2ファン200a、200bに吸着するのを防止するようになっている。装着型送風機D4の第1、第2吸着防止部材300a、300bは、例えば、以下の(g)~(m)の少なくとも一つの構成を有する。
【0110】
(g)第1、第2吸着防止部材300a、300bは、バッグ部110の上側部111のX方向側の端、X’方向側の端又は第1、第2側面部115a、115bからX方向、X’方向の成分を含む方向に延びた鍔であって、であって、第1、第2吸気口103a、103bに対してZ方向側に位置している(
図6A参照)。第1吸着防止部材300aの基部は、バッグ部110の上側部111と第1側面部115aとの間からバッグ部110内に挿入されて上側部111の第1部111a又は第1側面部115aの内面に固定されていてもよい(
図6A参照)。又は、第1吸着防止部材300aは、上側部111のX方向側の端又は第1側面部115aに接合されていてもよい(図示なし)。第2吸着防止部材300bの基部は、バッグ部110の上側部111と第2側面部115bとの間からバッグ部110内に挿入されて上側部111の第2部111b又は第2側面部115bの内面に固定されていてもよい(
図6A参照)。又は、第2吸着防止部材300aは、上側部111のX’方向側の端又は第2側面部115bに接合されていてもよい(図示なし)。なお、第1、第2吸着防止部材300a、300bの基部が、バッグ部110の上側部111の第1、第2部111a、111bの内面に固定されている場合、第1、第2吸着防止部材300a、300bの基部が第1、第2部111a、111bの第1、第2排気口101a、101bの縁部を補強する補強部を兼ねていてもよい。第1、第2吸着防止部材300a、300bの基部に、第1、第2排気口101a、101bに連通する連通孔が設けられていてもよい。なお、第1、第2吸着防止部材300a、300bの基部は補強部を兼ねていなくても構わない。
【0111】
(h)第1、第2吸着防止部材300a、300bは、バッグ部110の上側部111のX方向側の端、X’方向側の端又は第1、第2側面部115a、115bからX方向、X’方向の成分を含む方向に延びた1/4球殻状、円弧状又はその他の形状のフード状のカバーであって、第1、第2吸気口103a、103bに対してX方向側、X’方向側に位置して第1、第2吸気口103a、103bを部分的に覆っている(
図6B参照)。第1、第2吸着防止部材300a、300bには、複数の孔が設けられていてもよいし、設けられていなくてもよい。第1吸着防止部材300aの基部は、バッグ部110の上側部111と第1側面部115aとの間からバッグ部110内に挿入されて上側部111の第1部111a又は第1側面部115aの内面に固定されていてもよい(
図6A参照)。又は、第1吸着防止部材300aは、上側部111のX方向側の端又は第1側面部115aに接合されていてもよい(図示なし)。第2吸着防止部材300bの基部は、バッグ部110の上側部111と第2側面部115bとの間からバッグ部110内に挿入されて上側部111の第2部111b又は第2側面部115bの内面に固定されていてもよい(
図6A参照)。又は、第2吸着防止部材300aは、上側部111のX’方向側の端又は第2側面部115bに接合されていてもよい(図示なし)。なお、第1、第2吸着防止部材300a、300bの基部が、バッグ部110の上側部111の第1、第2部111a、111bの内面に固定されている場合、第1、第2吸着防止部材300a、300bの基部が第1、第2部111a、111bの第1、第2排気口101a、101bの縁部を補強する補強部を兼ねていてもよい。第1、第2吸着防止部材300a、300bの基部に、第1、第2排気口101a、101bに連通する連通孔が設けられていてもよい。なお、第1、第2吸着防止部材300a、300bの基部は補強部を兼ねていなくても構わない。
【0112】
(i)第1、第2吸着防止部材300a、300bは、バッグ部110の第1、第2側面部115a、115bに固定された半球殻状のカバーであって、第1、第2吸気口103a、103bを全体的に覆っている(
図6B参照)。第1、第2吸着防止部材300a、300bには、複数の孔が設けられている。
【0113】
(j)第1、第2吸着防止部材300a、300bは、第1、第2ファン200a、200bからX方向、X’方向の成分を含む方向に延びた1/4球殻状、円弧状若しくはその他の形状のフード状の庇、又は、鍔であって、第1、第2吸気口103a、103bからX方向、X’方向に突出している(図示なし)。庇は、第1、第2ファン200a、200bの吸気部201a、201bに対して、X方向側、X’方向側に位置し、第1、第2ファン200a、200bの吸気部201a、201bを部分的に覆っており且つZ’方向に開口している。鍔が歯、第1、第2ファン200a、200bの吸気部201a、201bよりもZ方向側に位置している。
【0114】
(k)第1、第2吸着防止部材300a、300bは、第1、第2ファン200a、200bに設けられた半球殻状のカバーであって、第1、第2吸気口103a、103bからX方向、X’方向に突出している(図示なし)。第1、第2吸着防止部材300a、300bには、複数の孔が設けられている。この複数の孔は、第1、第2ファン200a、200bの吸気部201a、201bを兼ねる。
【0115】
(l)第1、第2吸着防止部材300a、300bは、バッグ部110の上側部111のX方向側の端、X’方向側の端又は第1、第2側面部115a、115bからX方向、X’方向の成分を含む方向に延びた複数のビームを有する(図示なし)。第1、第2吸着防止部材300a、300bの複数のビームがバッグ部110の上側部111のX方向側の端、X’方向側の端から延びている場合、第1、第2吸着防止部材300a、300bの全てのビームが第1、第2吸気口103a、103bに対してZ方向側に位置している。第1、第2吸着防止部材300a、300bの複数のビームが第1、第2側面部115a、115bから延びている場合、第1、第2吸着防止部材300a、300bの全てビームが、第1、第2吸気口103a、103bに対してZ方向側に位置していてもよいし、第1、第2吸着防止部材300a、300bの全てビームのうちの少なくとも一つが第1、第2吸気口103a、103bに対してZ方向側に位置する一方で、それ以外のビームがそれぞれ第1、第2吸気口103a、103bのY方向側、Y’方向側及びZ’方向側の少なくとも一つに配置されていてもよい。
【0116】
(m)第1、第2吸着防止部材300a、300bは、第1、第2ファン200a、200bからX方向、X’方向の成分を含む方向に延びており且つ第1、第2吸気口103a、103bからX方向、X’方向に突出した複数のビームを有する(図示なし)。第1、第2吸着防止部材300a、300bの全てのビームが第1、第2ファン200a、200bの吸気部201a、201bに対してZ方向側に位置していてもよいし、第1、第2吸着防止部材300a、300bの全てビームのうちの少なくとも一つが第1、第2ファン200a、200bの吸気部201a、201bに対してZ方向側に位置する一方で、それ以外のビームがそれぞれ第1、第2ファン200a、200bの吸気部201a、201bのY方向側、Y’方向側及びZ’方向側の少なくとも一つに配置されていてもよい。
【0117】
なお、第1、第2吸着防止部材300a、300bは、何れか一方のみとしてもよい。
【0118】
なお、装着型送風機D4の第1、第2ファン200a、200bは、シロッコファンではなく、装着型送風機D1の第1、第2ファン200a、200bと同様の構成とすることが可能である。この場合、第1、第2側面部115a、115bには、第1、第2吸気口103a、103bの代わりに、図示しない第1、第2取付孔が設けられており且つ第1、第2取付孔に装着型送風機D4の第1、第2ファン200a、200bが装着型送風機D1の第1、第2ファン200a、200bと同様に取り付けられていればよい。この場合、装着型送風機D4の第1、第2ファン200a、200bの送風方向は、第1、第2排気口101a、101bに向いていないが、装着型送風機D4の第1、第2ファン200a、200bが駆動することによって、バッグ部110内に導入された空気は、第1、第2排気口101a、101bから排出されることになる。この場合、装着型送風機D4の第1、第2ファン200a、200bの吸気部は、外側ガード部であり、装着型送風機D4の第1、第2ファン200a、200bの排気部は、内側ガード部である。
【0119】
装着型送風機D2は少なくとも一つの係止部400を更に備えていてもよいし、備えていなくてもよい。
【0120】
以上のような装着型送風機D4による場合、以下の(1)~(3)の技術的特徴及び効果を奏する。
【0121】
(1)技術的特徴及び効果
装着状態で、第1吸着防止部材300aが使用者の上衣の後身頃に当接することによって、上衣の後身頃の下端部が、バッグ部110の第1側面部115aの第1吸気口103a、第1ファン200aの吸気部101a又は第1取付孔から露出する第1ファン200aの近傍に配置され難くなる、このため、第1ファン200aによる吸気によって使用者の上衣の後身頃が、バッグ部110の第1側面部115aの第1吸気口103a、第1ファン200aの吸気部101a又は第1取付孔から露出する第1ファン200aに吸着するのを防止することができる。
【0122】
(2)技術的特徴及び効果
第2吸着防止部材300bが使用者の上衣の後身頃に当接することによって、上衣の後身頃の下端部が、バッグ部110の第2側面部115bの第2吸気口103b、第2ファン200bの吸気部201b又は第1取付孔から露出する第2ファン200bの近傍に配置され難くなる。このため、第2ファン200bによる吸気によって使用者の上衣の後身頃が、バッグ部110の第2側面部115bの第2吸気口103b、第2ファン200bの吸気部201b又は第2取付孔から露出する第2ファン200bに吸着するのを防止することができる。
【0123】
(3)技術的特徴及び効果
少なくとも一つの係止部400が設けられている場合、装着状態で、少なくとも一つの係止部400が使用者の上衣の後身頃に引っ掛けられることによって、上衣の後身頃の下端部が、バッグ部110の第1側面部115aの第1吸気口103a、第1ファン200aの吸気部101a又は第1取付孔から露出する第1ファン200aの近傍、及び/又は、バッグ部110の第2側面部115bの第2吸気口103b、第2ファン200bの吸気部201b又は第1取付孔から露出する第2ファン200bの近傍に配置されない。このため、第1ファン200aによる吸気によって使用者の上衣の後身頃が、バッグ部110の第1側面部115aの第1吸気口103a、第1ファン200aの吸気部101a又は第1取付孔から露出する第1ファン200aに吸着するのを防止することができる、及び/又は、第2ファン200bによる吸気によって使用者の上衣の後身頃が、バッグ部110の第2側面部115bの第2吸気口103b、第2ファン200bの吸気部201b又は第2取付孔から露出する第2ファン200bに吸着するのを防止することができる。
【実施例5】
【0124】
以下、本発明の実施例5及びその設計変更例を含む複数の実施例に係る装着型送風機D5について、
図7A~
図7Bを参照しつつ説明する。
図7A及び
図7Bには、実施例5の装着型送風機D5が示されている。
図7A及び
図7Bでは、ベルト部121、122が図示省略されている。
図7Aには、Z-Z‘方向及びX-X’方向が示されている。
図7Bには、Z-Z’方向及びY-Y‘方向が示されている。
【0125】
装着型送風機D5は、(カ)バッグ部110が上記(3)の構成を有する点、(キ)バッグ部110の外側部113に少なくとも一つの吸気口103が設けられている点、(ケ)少なくとも一つのファン200の構成の点及び(ク)バッグ部110の外側部113又は少なくとも一つのファン200に、少なくとも一つの吸着防止部材300が設けられている点で相違する以外、装着型送風機D1と同様の構成である。以下、その相違点について詳しく説明し、装着型送風機D5の説明のうち、装着型送風機D1と重複するものについては省略する。
【0126】
装着型送風機D5のバッグ部110は、上記(3)の構成を有しているが、その底側部114が上記したとおり少なくとも一つの支持部を有していない(
図7A~
図7B参照)。バッグ部110の上側部111の第1部111a及び/又は第2部111bが傾斜していない(
図7A~
図7B参照)。バッグ部110
の内側部112のY方向側の面には、ポケット112aが設けられていてもよいが、設けられていなくても構わない。
【0127】
バッグ部110は、上側部111及び外側部113が上記した何れかの一枚の生地又は高密度織物で構成され、及び/又は、底側部114及び内側部112が上記した何れかの一枚の生地又は高密度織物で構成されていてもよい。バッグ部110は、上側部111及び内側部112が上記した何れかの一枚の生地又は高密度織物で構成され、及び/又は、底側部114及び外側部113が上記した何れかの一枚の生地又は高密度織物で構成されていてもよい。
【0128】
少なくとも一つのファン200は、シロッコファンであって、吸気部201と、排気部202とを有している。少なくとも一つのファン200は、バッグ部110内で収容され且つ保持されている。少なくとも一つのファン200の吸気部201が、外側部113側(すなわち、Y’方向側)に向いており、少なくとも一つのファン200の排気部202が、上側部111側(すなわち、Z方向側)に向いている。
【0129】
少なくとも一つのファン200は一つあればよいが、複数であってもよい。例えば、少なくとも一つのファン200は、二つである場合、そのうちの一方のファン200が、バッグ部110の内側部112のX方向側の端部と外側部113のX方向側の端部と一方の側面部115とで保持されていてもよいし、バッグ部110の上側部111のX方向側の端部と底側部114のX方向側の端部と一方の側面部115とで保持されていてもよいし、バッグ部110の内側部112のX方向側の端部と外側部113のX方向側の端部と上側部111のX方向側の端部と底側部114のX方向側の端部と一方の側面部115とで保持されていてもよい。他方のファン200は、バッグ部110の内側部112のX’方向側の端部と外側部113のX’方向側の端部と一方の側面部115とで保持されていてもよいし、バッグ部110の上側部111のX’方向側の端部と底側部114のX’方向側の端部と一方の側面部115とで保持されていてもよいし、バッグ部110の内側部112のX’方向側の端部と外側部113のX’方向側の端部と上側部111のX’方向側の端部と底側部114のX’方向側の端部と一方の側面部115とで保持されていてもよい。
【0130】
又は、装着型送風機D5のバッグ部110のバッグ部110内のX方向側の端部、X’方向側の端部に、装着型送風機D4の第1支持部130a、第2支持部130bが設けられており、第1支持部130a、第2支持部130bが、一方、他方のファン200を上記したとおりにバッグ部110内のX方向側の端部、X’方向側の端部で支持していてもよい。
【0131】
少なくとも一つの吸気口103は、バッグ部110の外側部113に設けられており且つ少なくとも一つのファン200の吸気部201に対してY’方向側に位置している。少なくとも一つの吸気口103は、一つであってもよいし、少なくとも一つのファン200の数に対応した複数であってもよいし、ファン200一つに対して複数設けられていてもよい。少なくとも一つの排気口101は、バッグ部110の上側部111に設けられており且つ少なくとも一つのファン200の排気部202に対してZ方向側に位置している。少なくとも一つの排気口101は、一つであってもよいし、少なくとも一つのファン200の数に対応した複数であってもよいし、ファン200一つに対して複数設けられていてもよい。
【0132】
装着型送風機D5は、少なくとも一つのバッテリー(図示なし)を更に備えていてもよいし、外部バッテリーを使用してもよい。内側部112のポケット112aが設けられている場合、少なくとも一つのバッテリーは、内側部112のポケット112aに収容されていてもよい。内側部112のポケット112aが設けられているか否かに関わらず、少なくとも一つのバッテリーは、バッグ部110内に収容されていてもよい。なお、ポケット112aにはバッテリー以外のもの(例えば、保冷剤等)を収容してもよい。
【0133】
少なくとも一つの吸着防止部材300は、バッグ部110の外側部113又は少なくとも一つのファン200にY’方向に凸となるように突設されており且つ少なくとも一つのファン200による吸気によって人の上衣が少なくとも一つのファン200に吸着するのを防止するようになっている。装着型送風機D5の少なくとも一つの吸着防止部材300は、例えば、以下の(n)~(t)の少なくとも一つの構成を有する。
【0134】
(n)少なくとも一つの吸着防止部材300は、バッグ部110の外側部113又はバッグ部110の上側部111のY’方向側の端からY’方向の成分を含む方向に延びた1/4球殻状、又は円弧状又はその他の形状のフード状のカバーであって、少なくとも一つの吸気口103に対してY’方向側に位置しており且つ少なくとも一つの吸気口103を部分的に覆っている(
図7A及び
図7B参照)。少なくとも一つの吸着防止部材300は、Z’方向に開口している。少なくとも一つの吸着防止部材300の基部は、バッグ部110の上側部111と外側部113との間からバッグ部110内に挿入されて上側部111又は外側部113の内面に固定されていてもよい。又は、少なくとも一つの吸着防止部材300は、上側部111のY’方向側の端又は外側部113に接合されていてもよい。少なくとも一つの吸着防止部材300には、複数の孔が設けられていてもよいし、設けられていなくてもよい。なお、少なくとも一つの吸着防止部材300の基部が、バッグ部110の上側部111の内面に固定されている場合、少なくとも一つの吸着防止部材300の基部が上側部111の少なくとも一つの排気口101の縁部を補強する補強部を兼ねていてもよい。少なくとも一つの吸着防止部材300の基部に、少なくとも一つの排気口101に連通孔が設けられていてもよい。なお、少なくとも一つの吸着防止部材300の基部は補強部を兼ねていなくても構わない。
【0135】
(o)少なくとも一つの吸着防止部材300は、バッグ部110の外側部113又はバッグ部110の上側部111のY’方向側の端からY’方向の成分を含む方向に延びた鍔であって、少なくとも一つの吸気口103に対してZ方向側に位置している(図示なし)。少なくとも一つの吸着防止部材300の基部は、バッグ部110の上側部111と外側部113との間からバッグ部110内に挿入されて上側部111又は外側部113の内面に固定されていてもよい。又は、少なくとも一つの吸着防止部材300は、上側部111のY’方向側の端又は外側部113に接合されていてもよい。なお、少なくとも一つの吸着防止部材300の基部が、バッグ部110の上側部111の内面に固定されている場合、少なくとも一つの吸着防止部材300の基部が上側部111の少なくとも一つの排気口101の縁部を補強する補強部を兼ねていてもよい。少なくとも一つの吸着防止部材300の基部に、少なくとも一つの排気口101に連通孔が設けられていてもよい。なお、少なくとも一つの吸着防止部材300の基部は補強部を兼ねていなくても構わない。
【0136】
(p)少なくとも一つの吸着防止部材300は、バッグ部110の外側部113に固定された半球殻状のカバーであって、少なくとも一つの吸気口103を全体的に覆っている。少なくとも一つの吸着防止部材300には、複数の孔が設けられている。
【0137】
(q)少なくとも一つの吸着防止部材300は、少なくとも一つのファン200からY’方向の成分を含む方向に延びた1/4球殻状、円弧状若しくはその他の形状のフード状の庇、又は、鍔であって、少なくとも一つの吸気口103からY’方向に突出している(図示なし)。庇は、少なくとも一つのファン200の吸気部201に対してY’方向側に位置し、少なくとも一つのファン200の吸気部201を部分的に覆っており且つZ’方向に開口している。鍔は、少なくとも一つのファン200の吸気部201よりもZ方向側に位置している。
【0138】
(r)少なくとも一つの吸着防止部材300は、少なくとも一つのファン200に設けられた半球殻状のカバーであって、少なくとも一つの吸気口103からY’方向に突出している(図示なし)。少なくとも一つの吸着防止部材300には、複数の孔が設けられている。この複数の孔は、少なくとも一つのファン200の吸気部201を兼ねる。
【0139】
(s)少なくとも一つの吸着防止部材300は、バッグ部110の上側部111のY’方向側の端又は外側部113からY’方向の成分を含む方向に延びた複数のビームを有する(図示なし)。少なくとも一つの吸着防止部材300の複数のビームがバッグ部110の上側部111のY’方向側の端から延びている場合、少なくとも一つの吸着防止部材300の全てのビームが少なくとも一つの吸気口103に対してZ方向側に位置している。少なくとも一つの吸着防止部材300の複数のビームが外側部113から延びている場合、少なくとも一つの吸着防止部材300の全てビームが、少なくとも一つの吸気口103に対してZ方向側に位置していてもよいし、少なくとも一つの吸着防止部材300の全てビームのうちの少なくとも一つが少なくとも一つの吸気口103に対してZ方向側に位置する一方で、それ以外のビームがそれぞれ少なくとも一つの吸気口103のX方向側、X’方向側及びZ’方向側の少なくとも一つに配置されていてもよい。
【0140】
(t)少なくとも一つの吸着防止部材300は、少なくとも一つのファン200からY’方向の成分を含む方向に延びており且つ少なくとも一つの吸気口103からY’方向に突出した複数のビームを有する(図示なし)。少なくとも一つの吸着防止部材300の全てのビームが少なくとも一つのファン200の吸気部201に対してZ方向側に位置していてもよいし、少なくとも一つの吸着防止部材300の全てビームのうちの少なくとも一つが少なくとも一つのファン200の吸気部201に対してZ方向側に位置する一方で、それ以外のビームがそれぞれ少なくとも一つのファン200の吸気部201のX方向側、X’方向側及びZ’方向側の少なくとも一つに配置されていてもよい。
【0141】
なお、装着型送風機D5の少なくとも一つのファン200は、シロッコファンではなく、装着型送風機D1の少なくとも一つのファン200と同様の構成とすることが可能である。この場合、外側部113には、少なくとも一つの吸気口103の代わりに、図示しない少なくとも一つの取付孔が設けられており且つ少なくとも一つの取付孔に装着型送風機D5の少なくとも一つのファン200が装着型送風機D1の少なくとも一つのファン200と同様に取り付けられていればよい。この場合、装着型送風機D5の少なくとも一つのファン200の送風方向は、少なくとも一つの排気口101に向いていないが、装着型送風機D5の少なくとも一つのファン200が駆動することによって、バッグ部110内に導入された空気は、少なくとも一つの排気口101から排出されることになる。この場合、装着型送風機D5の少なくとも一つのファン200の吸気部は、外側ガード部であり、装着型送風機D5の少なくとも一つのファン200の排気部は、内側ガード部である。
【0142】
装着型送風機D5は少なくとも一つの係止部400を更に備えていてもよいし、備えていなくてもよい。
【0143】
以上のような装着型送風機D5による場合、以下の(1)~(2)の技術的特徴及び効果を奏する。
【0144】
(1)技術的特徴及び効果
装着状態で、少なくとも一つの吸着防止部材300が使用者の上衣の後身頃に当接することによって、上衣の後身頃の下端部が、バッグ部110の外側部113の少なくとも一つの吸気口103、少なくとも一つのファン200の吸気部101又は少なくとも一つの取付孔から露出する少なくとも一つのファン200の近傍に配置され難くなる、このため、少なくとも一つのファン200による吸気によって使用者の上衣の後身頃が、バッグ部110の外側部113の少なくとも一つの吸気口103、少なくとも一つのファン200の吸気部101又は少なくとも一つの取付孔から露出する少なくとも一つのファン200に吸着するのを防止することができる。
【0145】
(2)技術的特徴及び効果
少なくとも一つの係止部400が設けられている場合、装着状態で、少なくとも一つの係止部400が使用者の上衣の後身頃に引っ掛けられることによって、上衣の後身頃の下端部が、バッグ部110の外側部113の少なくとも一つの吸気口103、少なくとも一つのファン200の吸気部101又は少なくとも一つの取付孔から露出する少なくとも一つのファン200の近傍に配置されない。このため、少なくとも一つのファン200による吸気によって使用者の上衣の後身頃が、バッグ部110の外側部113の少なくとも一つの吸気口103、少なくとも一つのファン200の吸気部101又は少なくとも一つの取付孔から露出する少なくとも一つのファン200に吸着するのを防止することができる。
【0146】
(3)技術的特徴及び効果
少なくとも一つのファン200(シロッコファン)は、その吸気部201がY’方向に向き且つその排気部202がZ方向に向くように配置されている。換言すると、少なくとも一つのファン200がY-Y’方向において、その厚みが最も薄くなるようにバッグ部110内に配置されている。そのため、装着型送風機D5のバッグ部110は、Y-Y’方向において、薄型化を図ることができる。
【実施例6】
【0147】
以下、本発明の実施例6及びその設計変更例を含む複数の実施例に係る装着型送風機について、
図8A~
図8Dを参照しつつ説明する。
図8Aには、実施例6の装着型送風機D6が示されている。
図8Bには、実施例6の装着型送風機D6の第1設計変更例が示されている。
図8Cには、実施例6の装着型送風機D6の第2設計変更例が示されている。
図8Dには、実施例6の装着型送風機D6の第3設計変更例が示されている。
図8A~
図8Dでは、ベルト部121、122では、ベルト部121、122が図示省略されている。
図8A及び
図8Bには、Z-Z’方向及びY-Y’方向が示されている。
図8C及び
図8Dには、Z-Z’方向及びX-X’方向が示されている。
【0148】
装着型送風機D6は、(サ)少なくとも一つの通気部500を更に備えている点、(シ)バッグ部110に、少なくとも一つの支持部が設けられていない点、(ス)バッグ部110に少なくとも一つの吸気口103が設けられている点及び(セ)少なくとも一つのファン200の構成の点で相違する以外、装着型送風機D1と同様の構成である。以下、その相違点について詳しく説明し、装着型送風機D6の説明のうち、装着型送風機D1と重複するものについては省略する。
【0149】
装着型送風機D6のバッグ部110は、装着型送風機D1のバッグ部110と同様の構成とすることが可能である。装着型送風機D6のバッグ部110の上側部111は、装着型送風機D1のバッグ部1100の上側部111と同様に、第1部111a、第2部111b及び第3部111cを有していてもよいし、装着型送風機D6のバッグ部110の内側部112が、装着型送風機D1’のバッグ部1100の内側部112と同様に、第1部111a、第2部111b及び第3部111cを有していてもよい。第1部111a及び第2部111bは、上記のとおり傾斜していてもよいし、傾斜していなくても構わない。
【0150】
少なくとも一つの通気部500は、一又は複数であって、東洋紡株式会社製のブレスエアー(登録商標)や旭化成株式会社製のサランロック(登録商標)等の素材で構成された樹脂繊維構造体、又は、連続発泡体であるフォーム材(スポンジ)で構成されている。一又は複数の通気部500は、バッグ部110の少なくとも一つの吸気口103が設けられた部分と少なくとも一つのファン200との間に介在している。一又は複数の通気部500の内部には、一又は複数の通気路510が形成されている。
【0151】
バッグ部110、少なくとも一つの通気部500、少なくとも一つのファン200、少なくとも一つの吸気口103及び少なくとも一つの排気口101は、例えば、以下の(α)~(η)の何れかの構成を更に有している。
【0152】
(α)バッグ部110内に、少なくとも一つの支持部130が設けられている(
図8A参照)。少なくとも一つの支持部130は、バッグ部110の内側部112に対してY’方向側に設けられており且つバッグ部110の外側部113に対してY方向側に間隔をあけて対向する仕切り、又は、バッグ部110内に設けられており且つバッグ部110の外側部113に対してY方向側に位置するベルトとすることが可能である。少なくとも一つのファン200は、シロッコファンであって、吸気部201と、排気部202とを有している。少なくとも一つのファン200は、バッグ部110内に収容されており、且つ仕切りである少なくとも一つの支持部130にY’方向側から当接している又はベルトである少なくとも一つの支持部130に固定されている。少なくとも一つの通気部500は、バッグ部110内に配置されており且つバッグ部110の外側部113と少なくとも一つのファン200との間に介在している。この少なくとも一つの通気部500は、バッグ部110の外側部113と少なくとも一つのファン200との間の空間の形状に対応する形状を有している。少なくとも一つのファン200の吸気部201は、少なくとも一つの通気部500側(Y’方向側)に向いており、少なくとも一つのファン200の排気部202は、Z方向側に向いている。少なくとも一つの吸気口103は、バッグ部110の底側部114に設けられており且つ少なくとも一つの通気部500に対してZ’方向側に位置している。少なくとも一つの通気部500の一又は複数の通気路510が、少なくとも一つの吸気口103と少なくとも一つのファン200の吸気部201とを通気可能に接続している。少なくとも一つの排気口101は、バッグ部110の上側部111に設けられており且つ少なくとも一つのファン200の排気部202に対してZ方向側に位置している。少なくとも一つのファン200が駆動することによって、少なくとも一つの吸気口103から少なくとも一つの通気部500の一又は複数の通気路510を通って、当該少なくとも一つのファン200に導入され、当該少なくとも一つのファン200の排気部202から少なくとも一つの排気口101へ送風されるようになっている。この場合、バッグ部110は、一対の側面部115を有していてもよいし、有していなくても構わない。
【0153】
(β)バッグ部110内に、少なくとも一つの支持部130が設けられている(
図8B参照)。少なくとも一つの支持部130は、バッグ部110の外側部113に対してY方向側に開閉自在に設けられており且つバッグ部110の内側部112に対してY’方向側に間隔をあけて対向する仕切り、又は、バッグ部110内に設けられており且つバッグ部110の内側部112に対してY’方向側に位置するベルトとすることが可能である。少なくとも一つのファン200は、シロッコファンであって、吸気部201と、排気部202とを有している。少なくとも一つのファン200は、バッグ部110内に収容されており、仕切りである少なくとも一つの支持部130にY方向側から当接している又はベルトである少なくとも一つの支持部130に固定されている。少なくとも一つの通気部500は、バッグ部110内に配置されており且つバッグ部110の内側部112と少なくとも一つのファン200との間に介在している。この少なくとも一つの通気部500は、バッグ部110の内側部112と少なくとも一つのファン200との間の空間の形状に対応する形状を有している。少なくとも一つのファン200の吸気部201は、少なくとも一つの通気部500側(Y方向側)に向いており、少なくとも一つのファン200の排気部202は、Z方向側に向いている。少なくとも一つの吸気口103は、バッグ部110の底側部114に設けられており且つ少なくとも一つの通気部500に対してZ’方向側に位置している。少なくとも一つの通気部500の一又は複数の通気路510が、少なくとも一つの吸気口103と少なくとも一つのファン200の吸気部201とを通気可能に接続している。少なくとも一つの排気口101は、バッグ部110の上側部111に設けられており且つ少なくとも一つのファン200の排気部202に対してZ方向側に位置している。少なくとも一つのファン200が駆動することによって、少なくとも一つの吸気口103から少なくとも一つの通気部500の一又は複数の通気路510を通って、当該少なくとも一つのファン200に導入され、当該少なくとも一つのファン200の排気部202から少なくとも一つの排気口101へ送風されるようになっている。この場合、バッグ部110は、一対の側面部115を有していてもよいし、有していなくても構わない。
【0154】
(γ)バッグ部110が一対の側面部115を有している。バッグ部110には、一対の支持部130が設けられている(
図8C参照)。一対の支持部130のうちの一方の支持部130は、バッグ部110内のX方向側の端部に開閉自在に設けられており且つ一対の側面部115のうちの一方の側面部115に間隔をあけて対向する仕切りとすることが可能である。又は、一方の支持部130は、バッグ部110内のX方向側の端部に設けられたベルトとすることが可能である。他方の支持部130は、バッグ部110内のX’方向側の端部に開閉自在に設けられており且つ他方の側面部115に間隔をあけて対向する仕切りとすることが可能である。又は、他方の支持部130は、バッグ部110内のX’方向側の端部に設けられたベルトとすることが可能である。少なくとも一つのファン200は、シロッコファンであって、吸気部201と、排気部202とを有している。少なくとも一つのファン200は、一対であって、その一方のファン200はバッグ部110内のX方向側の端部に収容されており、仕切りである一方の支持部130にX’方向側から当接している又はベルトである一方の支持部130に固定されている。他方のファン200は、バッグ部110内のX’方向側の端部に収容されており、仕切りである他方の支持部130にX方向側から当接している又はベルトである他方の支持部130に固定されている。少なくとも一つの通気部500は、一対であって、その一方の通気部500は一方の側面部115と一方のファン200との間に介在している。一方の通気部500は、一方の側面部115と一方のファン200との間の空間の形状に対応する形状を有している。他方の通気部500は他方の側面部115と他方のファン200との間に介在している。他方の通気部500は、他方の側面部115と他方のファン200との間の空間の形状に対応する形状を有している。一方のファン200の吸気部201は、一方の通気部500側(X方向側)に向いており、一方のファン200の排気部202は、Z方向に向いている。他方のファン200の吸気部201は、他方の通気部500側(X’方向側)に向いており、他方のファン200の排気部202は、Z方向側に向いている。少なくとも一つの吸気口103は、一対の吸気口103を含んでおり、一対の吸気口103のうちの一方の吸気口103が一方の側面部115に設けられており且つ一方の通気部500に対してX方向側に位置している。他方の吸気口103が他方の側面部115に設けられており且つ他方の通気部500に対してX’方向側に位置している。一方の通気部500の一又は複数の通気路510が、一方の吸気口103と一方のファン200の吸気部201とを通気可能に接続している。他方の通気部500の一又は複数の通気路510が、他方の吸気口103と他方のファン200の吸気部201とを通気可能に接続している。少なくとも一つの排気口101は、一対の排気口101を含んでおり、一対の排気口101のうちの一方の排気口101がバッグ部110の上側部111に設けられており且つ一方ファン200の排気部202に対してZ方向側に位置している。他方の排気口101がバッグ部110の上側部111に設けられており且つ他方のファン200の排気部202に対してZ方向側に位置している。一方のファン200が駆動することによって、一方の吸気口103から一方の通気部500の一又は複数の通気路510を通って、当該一方のファン200に導入され、当該一方のファン200の排気部202から一方の排気口101へ送風されるようになっている。他方のファン200が駆動することによって、他方の吸気口103から他方の通気部500の一又は複数の通気路510を通って、当該他方のファン200に導入され、当該他方のファン200の排気部202から他方の排気口101へ送風されるようになっている。なお、一対の支持部130、一対のファン200、一対の通気部500、一対の吸気口103及び一対の排気口101は、それぞれ一つずつあればよい。
【0155】
(δ)装着型送風機D6の少なくとも一つのファン200は、シロッコファンではなく、装着型送風機D1の少なくとも一つのファン200と同様の構成である。バッグ部110には、底側部114に対してZ方向側に少なくとも一つの支持部130が設けられている(
図8D参照)。少なくとも一つの支持部130は、上記した生地又は高密度織物で構成されていてもよいし、樹脂プレートで構成されていてもよい。少なくとも一つの支持部130は、バッグ部110の内側部112と外側部113とに懸架されていてもよい。一対の側面部115が設けられている場合、少なくとも一つの支持部130は、バッグ部110の一対の側面部115に懸架されていてもよいが、バッグ部110の内側部112と外側部113とに懸架されていてもよい。少なくとも一つの支持部130には、当該少なくとも一つの支持部130をZ-Z’方向に貫通した少なくとも一つの取付孔102’’が設けられている。装着型送風機D6の少なくとも一つのファン200は、装着型送風機D1の少なくとも一つのファン200と同様に、少なくとも一つの取付孔102’’に取り付けられ且つバッグ部110内に収容されている。少なくとも一つの通気部500は、バッグ部110内に配置されており且つバッグ部110の底側部114と少なくとも一つのファン200との間に介在している。この少なくとも一つの通気部500は、バッグ部110の底側部114と少なくとも一つのファン200との間の空間の形状に対応する形状を有している。装着型送風機D6の少なくとも一つのファン200の外側ガード部は、少なくとも一つの通気部500側(Z’方向側)を向いており、装着型送風機D6の少なくとも一つのファン200の内側ガード部は、Z方向側に向いている。少なくとも一つの吸気口103は、バッグ部110の底側部114に設けられており且つ少なくとも一つの通気部500に対してZ’方向側に位置している。少なくとも一つの通気部500の一又は複数の通気路510が、少なくとも一つの吸気口103と装着型送風機D6の少なくとも一つのファン200の吸気部201とを通気可能に接続している。少なくとも一つの排気口101は、バッグ部110の上側部111に設けられており且つ少なくとも一つのファン200に対してZ方向側に位置している。少なくとも一つのファン200が駆動することによって、少なくとも一つの吸気口103から少なくとも一つの通気部500の一又は複数の通気路510を通って、当該少なくとも一つのファン200に導入され、当該少なくとも一つのファン200から少なくとも一つの排気口101へ送風されるようになっている。
【0156】
(ε)装着型送風機D6の少なくとも一つのファン200は、シロッコファンではなく、装着型送風機D1の少なくとも一つのファン200と同様の構成である。バッグ部110には、外側部113に対してZ方向側に少なくとも一つの支持部130が設けられている(
図8D参照)。少なくとも一つの支持部130は、上記した生地又は高密度織物で構成されていてもよいし、樹脂プレートで構成されていてもよい。少なくとも一つの支持部130は、バッグ部110の上側部111と底側部114とに懸架されていてもよい。一対の側面部115が設けられている場合、少なくとも一つの支持部130は、バッグ部110の一対の側面部115に懸架されていてもよいが、バッグ部110の上側部111と底側部114とに懸架されていてもよい。少なくとも一つの支持部130には、当該少なくとも一つの支持部130をY-Y’方向に貫通した少なくとも一つの取付孔102’’が設けられている。装着型送風機D6の少なくとも一つのファン200は、装着型送風機D1の少なくとも一つのファン200と同様に、少なくとも一つの取付孔102’’に取り付けられ且つ支持されている。少なくとも一つの通気部500は、バッグ部110内に配置されており且つバッグ部110の外側部113と少なくとも一つのファン200との間に介在している。この少なくとも一つの通気部500は、バッグ部110の外側部113と少なくとも一つのファン200との間の空間の形状に対応する形状を有している。装着型送風機D6の少なくとも一つのファン200の外側ガード部は、少なくとも一つの通気部500側(Y’方向側)を向いており、装着型送風機D6の少なくとも一つのファン200の内側ガード部は、Y方向側に向いている。少なくとも一つの吸気口103は、バッグ部110の外側部113に設けられており且つ少なくとも一つの通気部500に対してY’方向側に位置している。少なくとも一つの通気部500の一又は複数の通気路510が、少なくとも一つの吸気口103と装着型送風機D6の少なくとも一つのファン200の吸気部201とを通気可能に接続している。少なくとも一つの排気口101は、バッグ部110の内側部112に設けられており且つ少なくとも一つのファン200に対してY方向側に位置している。少なくとも一つのファン200が駆動することによって、少なくとも一つの吸気口103から少なくとも一つの通気部500の一又は複数の通気路510を通って、当該少なくとも一つのファン200に導入され、当該少なくとも一つのファン200から少なくとも一つの排気口101へ送風されるようになっている。
【0157】
(ζ)上記(α)において、以下のとおり設計変更されている。少なくとも一つの支持部130が省略されている。少なくとも一つのファン200がバッグ部110内に配置されており且つバッグ部110の内側部112に当接している(図示なし)。すなわち、少なくとも一つのファン200は、バッグ部110の内側部112と少なくとも一つの通気部500との間に介在している。これらの構成以外は、上記(α)のとおりである。
【0158】
(η)上記(β)において、以下のとおり設計変更されている。少なくとも一つの支持部130が省略されている。少なくとも一つのファン200がバッグ部110内に配置されており且つバッグ部110の外側部113に当接している(図示なし)。すなわち、少なくとも一つのファン200は、バッグ部110の外側部113と少なくとも一つの通気部500との間に介在している。これらの構成以外は、上記(β)のとおりである。
【0159】
なお、少なくとも一つの吸気口103は、メッシュ状になっていてもよいし、単なる貫通孔であってもよい。
【0160】
装着型送風機D6は、少なくとも一つのバッテリー(図示なし)を更に備えていてもよいし、外部バッテリーを使用してもよい。バッグ部110の内側部112にポケット112aが設けられている場合(
図7Bを借りて参照)、バッテリーはポケット112aに収容されていてもよいが、これに限定されるものではない。装着型送風機
D6は少なくとも一つの吸着防止部材300及び/又は少なくとも一つの係止部400を更に備えていてもよいし、備えていなくてもよい。
【0161】
以上のような装着型送風機D6による場合、以下の(1)~(5)の技術的特徴及び効果を奏する。
【0162】
(1)技術的特徴及び効果
少なくとも一つの通気部500によって、少なくとも一つの吸気口103と少なくとも一つのファン200とを通気可能に接続することができる。
【0163】
(2)技術的特徴及び効果
装着型送風機D6が上記(α)、(β)、(γ)、(δ)、(ζ)又は(η)の構成を有する場合、少なくとも一つの通気部500によって、少なくとも一つの吸気口103から少なくとも一つのファン200までの空気の通気路を略直角に曲げることができる。
【0164】
(3)技術的特徴及び効果
装着型送風機D6が上記(α)、(β)、(ζ)又は(η)の構成を有する場合、少なくとも一つのファン200(シロッコファン)は、その吸気部201がY方向又はY’方向に向き且つその排気部202がZ方向に向くように配置されている。換言すると、少なくとも一つのファン200がY-Y’方向において、その厚みが最も薄くなるようにバッグ部110内に配置されている。そのため、装着型送風機D6のバッグ部110は、Y-Y’方向において、薄型化を図ることができる。
【0165】
(4)技術的特徴及び効果
少なくとも一つのファン200が、少なくとも一つの通気部500と少なくとも一つの支持部130との間又は少なくとも一つの通気部500とバッグ部110の内側部112又は外側部113との間で位置固定される。
【0166】
(5)技術的特徴及び効果
少なくとも一つの通気部500が少なくとも一つの吸気口103の縁部に当接している場合、少なくとも一つの通気部500が少なくとも一つの吸気口103の縁部に当接することによって当該縁部を補強できる。よって、バッグ部110の少なくとも一つの吸気口103の周りの部分が可撓することによって、少なくとも一つの吸気口103が部分的又は全体的に潰れて塞がれてしまう可能性を低減できる。
【0167】
なお、本発明の装着型送風機は、上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載範囲において任意に設計変更することが可能である。以下、詳しく述べる。
【0168】
本発明のバッグ部は、リジッドな成形樹脂等で構成することが可能である。バッグ部110が、上側部111、内側部112、外側部113及び底側部114を有する場合、上側部111、内側部112、外側部113及び底側部114が、成形樹脂等で構成されている以外、上記の通りの構成とするとよい。バッグ部110が、上側部111、内側部112、外側部113、底側部114及び一対の側面部115を有する場合、上側部111、内側部112、外側部113、底側部114及び一対の側面部115が、成形樹脂等で構成されている以外、上記の通りの構成とするとよい。
【0169】
本発明の少なくとも一つの排気口は、メッシュ状とすることが可能である。例えば、バッグ部の上側部及び/又はバッグ部の内測部の一部又は全部をメッシュ生地で構成し、当該メッシュ生地部分を排気口とすることが可能である。又は、排気口は、バッグ部の上側部及び/又は内側部を貫通した貫通孔と、この貫通孔を閉塞するメッシュ生地とを有する構成とすることも可能である。本発明の少なくとも一つの吸気口も、少なくとも一つの排気口と同様に、メッシュ状とすることが可能である。本発明の少なくとも一つの排気口及び/又は少なくとも一つの吸気口は、線ファスナ等で開閉自在としてもよい。
【0170】
本発明の少なくとも一つの通気部は、バッグ部の少なくとも一つの吸気口又は少なくとも一つの排気口が設けられた部分と少なくとも一つのファンとの間に介在していればよい。
【0171】
上記した何れかの態様のバッグ部110は、装着状態で、使用者の腰Hと使用者の上衣の後身頃との間ではなく、腰Hと上衣の前身頃との間に配置されるようになっていてもよい。この場合、装着状態で、バッグ部110の上側部111又は内側部112の第2部111bが使用者の前側のお腹のX’方向側の第2横部及び第2横腹Fbの少なくとも一方の近傍に配置され、バッグ部110の上側部111又は内側部112の第1部111aが使用者の前側のお腹のX方向側の第1横部及び第1横腹Faの少なくとも一方の近傍に配置され、且つバッグ部110の上側部111又は内側部112の第3部111cが使用者の前側のお腹の中央部の近傍に配置されるようになっている。
【0172】
本発明のバッグは、ベルト部の代わりに、上記した何れかの態様のバッグ部に連結されており且つ使用者の下衣のベルトループ等に吊り下げ可能なフックが設けられていても構わない。この場合、フックがベルトループ等に吊り下げられることによって、バッグが使用者の腰に装着される。
【0173】
本発明のバッグは、ウエストポーチ、ヒップバッグ及びボディバッグに限定されず、リュックサック等の使用者に装着可能なバッグであればよい。本発明のバッグがリュックサックである場合、ベルト部121、122に代えて、一対の肩掛けベルトがバッグ部110に設けられている以外、装着型送風機D1~D4の何れかのとおりの構成とすることが可能である。
【0174】
本発明のファンは、上記した構成に限定されるものではなく、シロッコファン等のその他のファンを使用できる。
【符号の説明】
【0175】
D1、D2、D1’、D2’、D3、D4、D5、D6:装着型送風機
100:バッグ
110:バッグ部
111:上側部 112:内側部 113:外側部 114:底側部 115:側面部
111a:第1端部 111b:第2端部 111c:中間部
114a:第1支持部 114b:第2支持部
101:排気口(101a:第1排気口 101b:第2排気口 101c:第3排気口)
102:取付孔(102a:第1取付孔 102b:第2取付孔)
121、122:ベルト部
200:ファン(200a:第1ファン 200b:第2ファン)Wa:第1ファンの送風方向 Wb:第2ファンの送風方向
300:吸着防止部材 300a:第1吸着防止部材 300b:第2吸着防止部材
400:係止部
500:通気部 510:通気路
Fa:第1横腹 Fb:第2横腹
H:腰 Ha:腰の第1横部 Hb:腰の第2横部 Hc:腰の中央部
【要約】
【目的】 本発明は、人の上衣の吸着を防止できる装着型送風機を提供する。
【構成】 装着型送風機D4は、人に装着可能なバッグ100と、ファン200a、200bと、吸着防止部材300a、300bとを備えている。バッグ100のバッグ部110は、排気口101a、101bと、吸気口103a、130bとを有する。ファン200a、200bは、バッグ部110内に設けられ、且つファン200a、200bが駆動することによって、空気が吸気口103a、130bからバッグ部110内に導入され、排気口101a、101bから排出されるようになっている。吸着防止部材300a、300bは、バッグ部110又はファン200a、200bに突設されており且つ吸気口103a、130bによる吸気によって人の上衣が吸気口103a、130bに吸着するのを防止する。
【選択図】
図6A