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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-09
(45)【発行日】2023-05-17
(54)【発明の名称】消耗品管理システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/04 20230101AFI20230510BHJP
   G06Q 30/06 20230101ALI20230510BHJP
   E04H 1/02 20060101ALN20230510BHJP
【FI】
G06Q10/04
G06Q30/06
E04H1/02
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2019053809
(22)【出願日】2019-03-20
(65)【公開番号】P2019185760
(43)【公開日】2019-10-24
【審査請求日】2021-12-13
(31)【優先権主張番号】P 2018072768
(32)【優先日】2018-04-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000000284
【氏名又は名称】大阪瓦斯株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】宮地 良一
(72)【発明者】
【氏名】藤井 元
【審査官】殿川 雅也
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-057298(JP,A)
【文献】特開2017-191554(JP,A)
【文献】特開2004-113531(JP,A)
【文献】特開2003-337855(JP,A)
【文献】特開2013-164707(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
E04H 1/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
入浴者の入浴状況に関する物理量を取得する情報取得部と、
前記情報取得部で取得された前記物理量の積算開始時からの積算値が閾値以上であるか否かを判定する判定部と、
前記判定部で前記積算値が前記閾値以上であると判定された場合、入浴にかかわる消耗品の購入に関する情報を出力する出力制御部と、
前記消耗品が購入されたことに関する購入情報を取得すると前記積算値をリセットするリセット部と、を備える
ことを特徴とする消耗品管理システム。
【請求項2】
入浴者の入浴状況に関する物理量を取得する情報取得部と、
前記情報取得部で取得された前記物理量の積算開始時からの積算値が閾値以上であるか否かを判定する判定部と、
前記判定部で前記積算値が前記閾値以上であると判定された場合、入浴にかかわる消耗品の購入に関する情報を出力する出力制御部と、を備え、
前記判定部は、前記消耗品が購入されたことに関する購入情報を取得すると、前記積算開始時から購入タイミングまでの積算値を前記閾値として用いる
ことを特徴とする消耗品管理システム。
【請求項3】
入浴者の入浴状況に関する物理量を取得する情報取得部と、
前記情報取得部で取得された前記物理量の積算開始時からの積算値が閾値以上であるか否かを判定する判定部と、
前記判定部で前記積算値が前記閾値以上であると判定された場合、入浴にかかわる消耗品の購入に関する情報を出力する出力制御部と、
前記入浴者を識別する識別部と、を備え、
前記判定部は、前記入浴者ごとに、前記積算値が前記閾値以上であるか否かを判定する
ことを特徴とする消耗品管理システム。
【請求項4】
前記識別部は、外部装置から出力されて前記入浴者を識別するための識別情報を用いて前記入浴者を識別する
ことを特徴とする請求項3に記載の消耗品管理システム。
【請求項5】
前記識別部は、前記入浴者が入浴するごとに、前記外部装置から前記識別情報を受信するサーバから、前記識別情報に基づく入浴者情報を取得し、前記入浴者情報を用いて前記入浴者を識別する
ことを特徴とする請求項4に記載の消耗品管理システム。
【請求項6】
前記識別部は、前記入浴者が入浴するごとに、前記外部装置から前記識別情報を取得する
ことを特徴とする請求項4に記載の消耗品管理システム。
【請求項7】
記憶部と、
浴室内に設けられており前記入浴者を検出する検出部と、を更に備え、
前記情報取得部は、前記入浴状況に関する前記物理量として、前記検出部の検出結果を取得し、
前記記憶部は、前記物理量の前記積算値として、前記検出結果のカウント数を記憶し、
前記判定部は、前記カウント数が前記閾値以上であるか否かを判定し、
前記出力制御部は、前記判定部で前記カウント数が前記閾値以上であると判定された場合、前記情報を出力する
ことを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載の消耗品管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に消耗品管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、消耗品を管理するサービス提供システム(消耗品管理システム)が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に記載されたサービス提供システムは、センサ及び通信モジュールを備える容器と、中継装置と、サーバ装置とを有する。センサは、容器のポンプノズルが内容物を出力する出力動作を検知する。通信モジュールは、センサが生じさせる検知信号に基づいて容器識別情報を含む信号を発信する。サーバ装置は、中継装置を介して通信モジュールから受信した容器識別情報で特定される容器内の内容物の残量を更新し、内容物の残量について所定の条件が成立した場合に、所定のサービスを実行する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2017-191554号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載されたサービス提供システムのような従来の消耗品管理システムでは、容器にセンサ及び通信モジュールを取り付ける必要があり、手間がかかり、かつ、コストが高くなるという問題があった。また、従来の消耗品管理システムでは、容器に入っている消耗品ではなく、入浴剤等、袋にパッケージされている消耗品に対応させることが難しいという問題もあった。
【0006】
本発明は上記の点に鑑みてなされた発明であり、本発明の目的は、浴室で使用される消耗品を容易に管理することができる消耗品管理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項の発明に係る消耗品管理システムは、情報取得部と、判定部と、出力制御部と、リセット部とを備える。前記情報取得部は、入浴者の入浴状況に関する物理量を取得する。前記判定部は、前記情報取得部で取得された前記物理量の積算開始時からの積算値が閾値以上であるか否かを判定する。前記出力制御部は、前記判定部で前記積算値が前記閾値以上であると判定された場合、入浴にかかわる消耗品の購入に関する情報を出力する。前記リセット部は、前記消耗品が購入されたことに関する購入情報を取得すると前記積算値をリセットする。
【0010】
請求項の発明に係る消耗品管理システムは、情報取得部と、判定部と、出力制御部とを備える。前記情報取得部は、入浴者の入浴状況に関する物理量を取得する。前記判定部は、前記情報取得部で取得された前記物理量の積算開始時からの積算値が閾値以上であるか否かを判定する。前記出力制御部は、前記判定部で前記積算値が前記閾値以上であると判定された場合、入浴にかかわる消耗品の購入に関する情報を出力する。前記判定部は、前記消耗品が購入されたことに関する購入情報を取得すると、前記積算開始時から購入タイミングまでの積算値を前記閾値として用いる。
【0011】
請求項の発明に係る消耗品管理システムは、情報取得部と、判定部と、出力制御部と、識別部とを備える。前記情報取得部は、入浴者の入浴状況に関する物理量を取得する。前記判定部は、前記情報取得部で取得された前記物理量の積算開始時からの積算値が閾値以上であるか否かを判定する。前記出力制御部は、前記判定部で前記積算値が前記閾値以上であると判定された場合、入浴にかかわる消耗品の購入に関する情報を出力する。前記識別部は、前記入浴者を識別する。前記判定部は、前記入浴者ごとに、前記積算値が前記閾値以上であるか否かを判定する。
【0012】
請求項の発明に係る消耗品管理システムでは、請求項の発明に係る消耗品管理システムにおいて、前記識別部は、外部装置から出力される識別情報を用いて前記入浴者を識別する。前記識別情報は、前記入浴者を識別するための情報である。
【0013】
請求項の発明に係る消耗品管理システムでは、請求項の発明に係る消耗品管理システムにおいて、前記識別部は、前記入浴者が入浴するごとに、サーバから、前記識別情報に基づく入浴者情報を取得する。前記サーバは、前記外部装置から前記識別情報を受信する。前記識別部は、前記入浴者情報を用いて前記入浴者を識別する。
【0014】
請求項の発明に係る消耗品管理システムでは、請求項の発明に係る消耗品管理システムにおいて、前記識別部は、前記入浴者が入浴するごとに、前記外部装置から前記識別情報を取得する。
請求項7の発明に係る消耗品管理システムは、請求項1~6の発明のいずれか1つに係る消耗品管理システムにおいて、記憶部と、検出部とを更に備える。前記検出部は、浴室内に設けられており、前記入浴者を検出する。前記情報取得部は、前記入浴状況に関する前記物理量として、前記検出部の検出結果を取得する。前記記憶部は、前記物理量の前記積算値として、前記検出結果のカウント数を記憶する。前記判定部は、前記カウント数が前記閾値以上であるか否かを判定する。前記出力制御部は、前記判定部で前記カウント数が前記閾値以上であると判定された場合、前記情報を出力する。
【発明の効果】
【0017】
請求項1の発明に係る消耗品管理システムは、入浴者の入浴状況に関する物理量の積算値が閾値以上である場合、入浴にかかわる消耗品の購入に関する情報を出力する。これにより、例えば、上記情報を報知部に出力することによって、消耗品の購入を促す旨の情報を報知部に報知させることができるので、ユーザに対して、消耗品の残量がない又は少ないことを容易に把握させることができる。あるいは、上記情報をネット通販会社に出力することによって、消耗品の自動発注を行うことができる。その結果、消耗品の在庫切れや過剰在庫とならないようにすることができる。特に、消耗品が複数存在する場合、消耗品ごとに、残量がない又は少ないことを把握させることができるので、ユーザによる消耗品の在庫管理の負担を低減させることができる。
請求項の発明に係る消耗品管理システムは、消耗品が購入されたことに関する購入情報を取得すると、積算値をリセットする。これにより、新しい消耗品に対する管理を容易に開始させることができる。つまり、ユーザが手動でリセット作業を行うことなく、消耗品の購入と連動させて積算値をリセットさせることができる。
【0018】
請求項2の発明に係る消耗品管理システムは、入浴者の入浴状況に関する物理量の積算値が閾値以上である場合、入浴にかかわる消耗品の購入に関する情報を出力する。これにより、例えば、上記情報を報知部に出力することによって、消耗品の購入を促す旨の情報を報知部に報知させることができるので、ユーザに対して、消耗品の残量がない又は少ないことを容易に把握させることができる。あるいは、上記情報をネット通販会社に出力することによって、消耗品の自動発注を行うことができる。その結果、消耗品の在庫切れや過剰在庫とならないようにすることができる。特に、消耗品が複数存在する場合、消耗品ごとに、残量がない又は少ないことを把握させることができるので、ユーザによる消耗品の在庫管理の負担を低減させることができる。
請求項の発明に係る消耗品管理システムは、消耗品が購入されたことに関する購入情報を取得すると、今回の積算開始時から購入タイミングまでの積算値を新しい閾値として用いる。これにより、消耗品の実際の消費期間に合うように閾値を変更することができるので、より精度の高いタイミングで消耗品の購入を促すことができる。
【0019】
請求項3の発明に係る消耗品管理システムは、入浴者の入浴状況に関する物理量の積算値が閾値以上である場合、入浴にかかわる消耗品の購入に関する情報を出力する。これにより、例えば、上記情報を報知部に出力することによって、消耗品の購入を促す旨の情報を報知部に報知させることができるので、ユーザに対して、消耗品の残量がない又は少ないことを容易に把握させることができる。あるいは、上記情報をネット通販会社に出力することによって、消耗品の自動発注を行うことができる。その結果、消耗品の在庫切れや過剰在庫とならないようにすることができる。特に、消耗品が複数存在する場合、消耗品ごとに、残量がない又は少ないことを把握させることができるので、ユーザによる消耗品の在庫管理の負担を低減させることができる。
請求項の発明に係る消耗品管理システムは、入浴者ごとに、積算値が閾値以上であるか否かを判定する。これにより、入浴者ごとに消耗品が異なる場合であっても、消耗品の管理を容易に行うことができる。例えば、家族において、入浴者ごとにシャンプーが異なる場合、複数のシャンプーの残量を管理するのは煩雑であるが、請求項の発明に係る消耗品管理システムでは、複数の消耗品に対しても容易に管理を行うことができる。
【0020】
請求項の発明に係る消耗品管理システムは、外部装置からの識別情報を用いて入浴者を識別する。これにより、入浴者を容易に識別することができる。
【0021】
請求項の発明に係る消耗品管理システムによれば、外部装置及びサーバを含む外部システムからの情報を用いて、入浴者を容易に識別することができる。
【0022】
請求項の発明に係る消耗品管理システムは、サーバを介さずに、外部装置からの識別情報を取得することができる。これにより、簡単なシステム構成で入浴者を識別することができる。
請求項7の発明に係る消耗品管理システムは、浴室内の入浴者を検出する検出部の検出結果のカウント数が閾値以上である場合、消耗品の購入に関する情報を出力する。これにより、例えば入浴日数又は入浴回数に応じて、消耗品の購入を促すことができる。1日の入浴、1回の入浴あたりの消耗品の使用量は一定範囲内であることが多いので、消耗品の購入のタイミングの精度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1図1は、本発明の実施形態1に係る消耗品管理システムの概略構成図である。
図2図2は、同上の消耗品管理システムの動作を示すフローチャートである。
図3図3は、同上の消耗品管理システムでの日数管理における報知タイミングを示す説明図である。
図4図4は、同上の消耗品管理システムでの回数管理における報知タイミングを示す説明図である。
図5図5は、本発明の実施形態2に係る消耗品管理システムの概略構成図である。
図6図6は、本発明の実施形態2の変形例に係る消耗品管理システムの概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、実施形態に係る消耗品管理システムについて、図面を参照して説明する。
【0025】
(実施形態1)
(1)消耗品管理システム
本実施形態に係る消耗品管理システム1は、図1に示すように、検出装置2と、制御装置3と、操作装置4とを備える。制御装置3は、情報取得部31と、判定部32と、出力制御部33とを備える。
【0026】
情報取得部31は、入浴者の入浴状況に関する物理量を取得する。判定部32は、情報取得部31で取得された物理量の積算開始時からの積算値が閾値以上であるか否かを判定する。出力制御部33は、判定部32で積算値が閾値以上であると判定された場合、浴室9で使用される消耗品の購入に関する情報を出力する。
【0027】
なお、入浴者の入浴状況とは、例えば、入浴者の入浴日数、入浴者の入浴回数、又は、入浴者の入浴に使用される湯水量である。入浴者の入浴日数は、入浴者の浴室9への入室日数と、入浴者の浴槽93への入浴日数とを含む概念である。入浴者の入浴回数は、入浴者の浴室9への入室回数と、入浴者の浴槽93への入浴回数とを含む概念である。
【0028】
本実施形態に係る消耗品管理システム1は、入浴にかかわる消耗品を管理するために用いられる。入浴にかかわる消耗品は、浴室9で使用される消耗品と、脱衣室で使用される消耗品とを含む概念である。浴室9で使用される消耗品としては、シャンプー、リンス、ボディソープ、入浴剤等がある。脱衣室で使用される消耗品としては、保湿クリーム、ヘアトニック等がある。
【0029】
(2)消耗品管理システムの各構成要素
次に、本実施形態に係る消耗品管理システム1の各構成要素について、図面を参照して説明する。
【0030】
消耗品管理システム1は、検出装置2と、制御装置3と、操作装置4とを備える。消耗品管理システム1は、ネットワーク6を介してサーバ5と通信することが可能である。また、消耗品管理システム1は、端末装置7及びネット通販会社8と通信することが可能である。
【0031】
(2.1)検出装置
検出装置2は、複数のセンサ(第1センサ21、第2センサ22)を有し、浴室9内の入浴者を検出する。
【0032】
第1センサ21(検出部)は、浴室9内に設けられており、入浴者を検出する。より詳細には、第1センサ21は、例えば人感センサであり、浴室9内の洗い場空間91に設けられている。第1センサ21は、例えば洗い場空間91上の天井面に設けられている。第1センサ21は、洗い場空間91に居る入浴者を検出する。
【0033】
第2センサ22(検出部)は、浴室9内に設けられており、入浴者を検出する。より詳細には、第2センサ22は、例えば人感センサであり、浴室9内の浴槽空間92に設けられている。第2センサ22は、例えば浴槽空間92上の天井面に設けられている。第2センサ22は、浴槽空間92に居る入浴者つまり浴槽93に入っている入浴者を検出する。
【0034】
なお、第1センサ21及び第2センサ22は、入浴者の浴室9への入室及び退室、並びに浴槽93への入浴を監視する入浴監視システムに用いられるセンサと兼用することができる。
【0035】
(2.2)制御装置
制御装置3は、情報取得部31と、判定部32と、出力制御部33と、リセット部34と、記憶部35と、通信部36とを備える。制御装置3は、例えば、CPU(Central Processing Unit:中央処理装置)等のプロセッサ及びメモリを含むコンピュータ(マイクロコンピュータを含む)を有する。コンピュータは、適宜のプログラムを実行することにより、制御装置3として機能する。
【0036】
(2.2.1)情報取得部
情報取得部31は、入浴者の入浴状況に関する物理量を取得する。より詳細には、情報取得部31は、入浴状況に関する物理量として、第1センサ21の検出結果及び第2センサ22の検出結果を取得する。つまり、情報取得部31は、第1センサ21が入浴者を検出したときに第1センサ21から検出結果を取得し、第2センサ22が入浴者を検出したときに第2センサ22から検出結果を取得する。
【0037】
情報取得部31は、入浴者の入浴状況に関する物理量の起点時(積算開始時)からの積算値を求める。より詳細には、情報取得部31は、入浴者の入浴状況に関する物理量の積算値として、第1センサ21及び第2センサ22の検出結果のカウント数を求める。例えば、情報取得部31は、第1センサ21から検出結果を取得すると、検出結果のカウント数を1増加させる。同様に、情報取得部31は、第2センサ22から検出結果を取得すると、検出結果のカウント数を1増加させる。起点時(積算開始時)は、例えば消耗品が購入された日に設定される。なお、カウント数を増加させる検出結果は、浴室9内に入浴者が居るという検出結果である。浴室9内に入浴者が居ないときは、情報取得部31は、第1センサ21及び第2センサ22の検出結果を取得しない。
【0038】
ここで、本実施形態の情報取得部31は、検出結果のカウント数を用いて入浴日数を求める。このため、1日で複数の検出結果を取得したとしても、情報取得部31は、1日のうち最初の検出結果を取得したときだけカウント数を1増加させる。一方、情報取得部31は、2回目以降の検出結果を取得したときはカウント数を増加させない。要するに、情報取得部31は、入浴が1回以上あった日を1日とし、入浴日数をカウントする。
【0039】
(2.2.2)判定部
判定部32は、情報取得部31で取得された物理量の積算開始時からの積算値が閾値を超えるか否かを判定する。より詳細には、情報取得部31で取得された物理量の積算値は、第1センサ21及び第2センサ22の検出結果のカウント数である。本実施形態では、判定部32に用いられるカウント数は、積算開始時からの入浴者の入浴日数である。閾値は、記憶部35に記憶されている。したがって、本実施形態では、判定部32は、上記カウント数が閾値以上であるか否かを判定する。より詳細には、判定部32は、入浴者の入浴日数が閾値以上であるか否かを判定する。
【0040】
(2.2.3)出力制御部
出力制御部33は、入浴者の入浴状況に関する物理量の積算値が閾値以上であると判定部32で判定された場合、入浴にかかわる消耗品の購入に関する情報を報知部に出力する。報知部としては、操作装置4の表示部41及び音声出力部43、並びに端末装置7である。本実施形置では、出力制御部33は、検出結果のカウント数が閾値以上である場合、消耗品の購入に関する情報を報知するように報知部を制御する。消耗品の購入に関する情報としては、消耗品の購入を促す旨の情報、新しい消耗品を発注するための発注情報などがある。
【0041】
報知部が表示部41である場合、出力制御部33は、消耗品の購入を促す旨の情報を表示するように表示部41を制御する。報知部が音声出力部43である場合、出力制御部33は、消耗品の購入を促す旨の情報を音声で出力するように音声出力部43を制御する。報知部が端末装置7である場合、出力制御部33は、消耗品の購入を促す旨の情報を表示及び音声出力の少なくとも一方を行うように端末装置7を制御する。
【0042】
報知部による報知頻度は、入浴者の入浴状況に関する物理量の積算値が閾値以上になった後、毎日であってもよいし、2日おきであってもよいし、1度きりであってもよい。
【0043】
出力制御部33による制御対象は、操作装置4の表示部41及び音声出力部43、並びに端末装置7の全てであってもよいし、一部であってもよい。あるいは、出力制御部33は、出力制御部33による制御対象をユーザが選択することが可能な機能を有していてもよい。
【0044】
また、出力制御部33は、入浴者の入浴状況に関する物理量の積算値が閾値以上である場合、新しい消耗品を発注するための発注情報をネット通販会社8に送信する。これにより、消耗品の自動発注が行われる。ネット通販会社8は、発注を受けると、消耗品をユーザに送り届ける。これにより、ユーザは、自ら店舗に行って消耗品を購入する必要がなく、消耗品の在庫切れの心配もない。
【0045】
出力制御部33は、消耗品の在庫がない旨の情報をネット通販会社8に送信してもよい。ネット通販会社8は、上記情報を取得すると、消耗品に関するおすすめ商品を紹介するようにしてもよい。
【0046】
(2.2.4)記憶部
記憶部35は、例えば半導体メモリを有し、入浴者の入浴状況に関する物理量の積算値を記憶する。より詳細には、記憶部35は、入浴者の入浴状況に関する物理量の積算値として、第1センサ21及び第2センサの検出結果のカウント数を記憶する。
【0047】
また、記憶部35は、判定部32で用いられる閾値を記憶する。閾値の初期値は、制御装置3の製造時に入力されてもよいし、ユーザによって入力されてもよい。
【0048】
記憶部35は、制御装置3(コンピュータ)が各種の機能を実行するためのプログラムを格納している。上記プログラムは、制御装置3の出荷時に記憶部にあらかじめ格納されている。ただし、上記プログラムは、制御装置3の出荷後に制御装置3が取得してもよい。制御装置3が当該プログラムを出荷後に取得する場合、制御装置が当該プログラムを取得する手法の一例としては、当該プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を用いる手法がある。記録媒体を用いる手法の場合、制御装置3は、記録媒体のデータを読み取るための読取装置(図示せず)を備えていればよい。記録媒体としては、例えば光ディスクやメモリカードなどがある。読取装置としては、光ディスクの情報を読み出すドライブ装置や、メモリカードの情報を読み出すメモリカードリーダなどがある。また、制御装置3が当該プログラムを取得する他の手法としては、ネットワークを用いて当該プログラムを他の装置(例えばサーバ)からダウンロードする手法がある。当該プログラムをダウンロードする手法の場合、制御装置3は、ネットワークを用いて他の装置と通信するための通信機能を有していればよい。
【0049】
(2.2.5)通信部
通信部36は、操作装置4と通信する機能と、ネットワーク6を介して外部装置と通信する機能とを有する。具体的には、通信部36は、ネットワーク6を介して、サーバ5と通信することが可能である。また、通信部36は、ネットワーク6を介して、消耗品を販売するネット通販会社8と通信することも可能である。
【0050】
(2.2.6)リセット部
リセット部34は、消耗品が購入されたことに関する購入情報を取得する。そして、リセット部34は、購入情報を取得すると、入浴者の入浴状況に関する物理量の積算値をリセットする。購入情報は、例えば、ネット通販会社8に対して消耗品が自動発注されたとき、ユーザが購入システムで消耗品を発注したとき、又は、ユーザが端末装置7のアプリケーションソフトウェア(アプリ)を用いて消耗品を発注したときに送られてくる。
【0051】
記憶部35は、購入情報を取得すると、積算開始時から購入タイミングまでの積算値を閾値として記憶する。つまり、記憶部35は、上記積算値を新しい閾値となるように閾値を置き換える。
【0052】
(2.3)操作装置
操作装置4は、表示部41と、操作部42と、音声出力部43と、音声入力部44とを備える。操作装置4は、例えばキッチンや浴室9内に設置されている。
【0053】
表示部41は、例えば表示パネルであり、浴槽93に貯えられる湯水の温度、シャワーから出力される湯水の温度等、種々の情報を表示する。さらに、表示部41は、出力制御部33の制御に従って、消耗品の購入を促す旨の情報を表示する。操作部42は、複数の操作ボタンを有し、湯水の温度の変更等、ユーザの種々の操作を受け付ける。
【0054】
音声出力部43は、例えば小型スピーカであり、種々の情報を音声にて出力してユーザに伝える。さらに、音声出力部43は、出力制御部33の制御に従って、消耗品の購入を促す旨の情報を音声で出力する。音声入力部44は、小型マイクロフォンであり、ユーザの発する音声の入力を受け付ける。
【0055】
(3)消耗品管理システムの動作
次に、本実施形態に係る消耗品管理システム1の動作(消耗品管理方法)について、図2を参照して説明する。
【0056】
まず、浴室9に入浴者が居ると、検出装置2の第1センサ21及び第2センサ22の少なくとも一方が入浴者を検出する(ステップS1)。制御装置3の情報取得部31が第1センサ21の検出結果及び第2センサ22の検出結果を取得する(ステップS2)。ステップS2における検出結果の取得が1日で初めての取得である場合(ステップS3のYes)、情報取得部31は、カウント数を1増加する(ステップS4)。一方、ステップS2における検出結果の取得が1日で初めての取得でない場合(ステップS3のNo)、ステップS1に戻る。
【0057】
続いて、カウント数が閾値以上であるか否かを判定部32が判定する(ステップS5)。カウント数が閾値未満である場合(ステップS5のNo)、記憶部35はカウント数を記憶する(ステップS6)。その後、ステップS1に戻る。一方、ステップS5において、カウント数が閾値以上である場合(ステップS5のYes)、出力制御部33が報知部を制御する(ステップS7)。具体的には、出力制御部33は、購入を促す情報を報知するように、操作装置4の表示部41及び音声出力部43を制御する。さらに、出力制御部33は、端末装置7の表示画面に購入を促す情報を表示するように、端末装置7を制御する。その後、報知部が出力制御部33の制御に従って報知する(ステップS8)。具体的には、表示部41が、消耗品の購入を促す情報を表示する。また、音声出力部43が、消耗品の購入を促す情報を音声で出力する。さらに、端末装置7は、消耗品の購入を促す情報を表示画面に表示する。
【0058】
次に、消耗品管理システム1の動作の一例について図3を参照して説明する。図3の例では、消耗品はシャンプーとする。
【0059】
まず、シャンプーの購入を促す旨の報知時に新しいシャンプーを購入した場合について説明する。
【0060】
シャンプーが購入されたときに、第1センサ21及び第2センサ22の検出結果のカウント数の積算が開始される。つまり、浴室9への入室日数(入浴日数)のカウントが開始される。浴室9への入室日数(カウント数)が30日(閾値)になると、シャンプーの購入を促す情報が報知される。
【0061】
報知時に新しいシャンプーが購入された場合、カウント数はリセットされ、新しいシャンプーに対して、入浴日数のカウントが開始される。報知時に新しいシャンプーが購入されたため、前回の購入時から今回の購入時までの期間は30日である。したがって、閾値は30日のままである。
【0062】
次に、シャンプーの購入を促す旨の報知後に新しいシャンプーを購入した場合について説明する。
【0063】
シャンプーが購入されたときに、検出結果のカウント数の積算が開始される。つまり、入浴日数のカウントが開始される。入浴日数が30日になると、シャンプーの購入を促す情報が報知される。
【0064】
報知後も、まだシャンプーが残っていたため、新しいシャンプーの購入が報知よりも遅い。カウント数は新しいシャンプーが購入された時点でリセットされ、新しいシャンプーに対して、入浴日数のカウントが開始される。報知後に新しいシャンプーが購入されたため、前回の購入時から今回の購入時までの期間は40日であり、現在の閾値(30日)よりも長い。閾値は実際の購入タイミングに合わせるほうが好ましいので、新しい閾値は40日になる。
【0065】
次に、シャンプーの購入を促す旨の報知前に新しいシャンプーを購入した場合について説明する。
【0066】
シャンプーが購入されたときに、検出結果のカウント数の積算が開始される。つまり、入浴日数のカウントが開始される。入浴日数が閾値(30日)になる前に、シャンプーがなくなると、報知前に新しいシャンプーが購入される。この場合、カウント数は新しいシャンプーが購入された時点でリセットされるため、シャンプーの購入を促す情報は報知されない。そして、新しいシャンプーに対して、入浴日数のカウントが開始される。報知前に新しいシャンプーが購入されたため、前回の購入時から今回の購入時までの期間は25日であり、現在の閾値(30日)よりも短い。閾値は実際の購入タイミングに合わせるほうが好ましいので、新しい閾値は25日になる。
【0067】
なお、例えばリンスやボディソープのような、シャンプー以外の消耗品においても、シャンプーの場合と同様である。
【0068】
(4)効果
以上説明したように、本実施形態に係る消耗品管理システム1では、入浴者の入浴状況に関する物理量の積算値が閾値以上である場合、入浴にかかわる消耗品の購入に関する情報を出力する。例えば、上記情報を操作装置4の表示部41及び音声出力部43、並びに端末装置7(報知部)に出力することによって、消耗品の購入を促す旨の情報を表示部41、音声出力部43、及び端末装置7に報知させることができるので、ユーザに対して、消耗品の残量がない又は少ないことを容易に把握させることができる。あるいは、上記情報をネット通販会社8に出力することによって、消耗品の自動発注を行うことができる。その結果、消耗品の在庫切れや過剰在庫とならないように、消耗品を容易に管理することができる。特に、消耗品が複数存在する場合、消耗品ごとに、残量がない又は少ないことを把握させることができるので、ユーザによる消耗品の在庫管理の負担を低減させることができる。
【0069】
本実施形態に係る消耗品管理システム1は、浴室9内の入浴者を検出する第1センサ21及び第2センサ22の検出結果のカウント数が閾値以上である場合、消耗品の購入に関する情報を出力する。これにより、例えば入浴日数又は入浴回数に応じて、消耗品の購入を促すことができる。1日の入浴、1回の入浴あたりの消耗品の使用量は一定範囲内であることが多いので、消耗品の購入のタイミングの精度を高めることができる。
【0070】
本実施形態に係る消耗品管理システム1は、消耗品が購入されたことに関する購入情報を取得すると、積算値をリセットする。これにより、新しい消耗品に対する管理を容易に開始させることができる。つまり、ユーザが手動でリセット作業を行うことなく、消耗品の購入と連動させて積算値をリセットさせることができる。
【0071】
本実施形態に係る消耗品管理システム1は、消耗品が購入されたことに関する購入情報を取得すると、今回の積算開始時から購入タイミングまでの積算値を新しい閾値として用いる。これにより、消耗品の実際の消費期間に合うように閾値を変更することができるので、より精度の高いタイミングで消耗品の購入を促すことができる。複数の消耗品を管理する場合、商品別に閾値を変更することができるので、消耗品ごとに購入周期を設定することができる。
【0072】
(5)変形例
以下、本実施形態の変形例について説明する。
【0073】
本実施形態の変形例1として、判定部32で用いられるカウント数は、積算開始時からの入浴者の入浴日数に限定されず、積算開始時からの入浴者の入浴回数であってもよい。本変形例の場合、判定部32は、入浴回数が閾値以上であるか否かを判定する。
【0074】
変形例1においても、情報取得部31は、第1センサ21及び第2センサ22の検出結果のカウント数を求める。
【0075】
ここで、情報取得部31は、単位時間において、第1センサ21の検出結果及び第2センサ22の検出結果の両方を取得した場合、カウント数を2増加させるのではなく、1だけ増加する。つまり、単位時間において、第1センサ21及び第2センサ22の両方で入浴者が検出された場合、情報取得部31は、1回の入浴で浴室9への入室及び浴槽93への入浴の両方を行ったと判断する。単位時間とは、入浴者が入浴する1回あたりの時間をいう。単位時間は、例えば30分のようにあらかじめ決められていてもよいし、ユーザがあらかじめ設定した時間であってもよい。入浴者ごとに、単位時間が異なっていてもよい。
【0076】
また、情報取得部31は、単位時間において、浴室9内の浴槽空間92に居る入浴者を検出する第2センサ22の検出結果を取得した場合のみ、検出結果のカウント数を1増加させることも可能である。言い換えると、情報取得部31は、第1センサ21の検出結果の取得の有無に関係なく、第2センサ22の検出結果のみを用いて、検出結果のカウント数を求める。つまり、単位時間において、第2センサ22で入浴者が検出された場合、情報取得部31は、入浴者が浴槽93に入ったと判断する。このとき、例えば入浴剤が使用されたといえる。
【0077】
さらに、情報取得部31は、単位時間において、浴室9内の洗い場空間91に居る入浴者を検出する第1センサ21の検出結果のみを取得した場合、浴槽93への入浴は行われていないと判断する。
【0078】
次に、変形例1に係る消耗品管理システム1の動作の一例について図4を参照して説明する。図4の例では、消耗品はシャンプー及び入浴剤とする。
【0079】
まず、シャンプーの購入を促す旨の報知時に新しいシャンプーを購入した場合について説明する。
【0080】
シャンプーが購入されたときに、第1センサ21及び第2センサ22の検出結果のカウント数の積算が開始される。つまり、浴室9への入室回数(入浴回数)のカウントが開始される。浴室9への入室回数(カウント数)が40回(閾値)になると、シャンプーの購入を促す情報が報知される。
【0081】
報知時に新しいシャンプーが購入された場合、カウント数はリセットされ、新しいシャンプーに対して、入浴回数のカウントが開始される。報知時に新しいシャンプーが購入されたため、前回の購入時から今回の購入時までの回数は40回である。したがって、閾値は40回のままである。
【0082】
次に、シャンプーの購入を促す旨の報知後に新しいシャンプーを購入した場合について説明する。
【0083】
シャンプーが購入されたときに、検出結果のカウント数の積算が開始される。つまり、入浴回数のカウントが開始される。入浴回数が40回になると、シャンプーの購入を促す情報が報知される。
【0084】
報知後も、まだシャンプーが残っていたため、新しいシャンプーの購入が報知よりも遅い。カウント数は新しいシャンプーが購入された時点でリセットされ、新しいシャンプーに対して、入浴回数のカウントが開始される。報知後に新しいシャンプーが購入されたため、前回の購入時から今回の購入時までの回数は50回であり、現在の閾値(40回)よりも多い。閾値は実際の購入タイミングに合わせるほうが好ましいので、新しい閾値は50回になる。
【0085】
次に、入浴剤の購入を促す旨の報知時に新しい入浴剤を購入した場合について説明する。
【0086】
入浴剤が購入されたときに、第2センサ22の検出結果のカウント数の積算が開始される。つまり、浴槽93への入浴回数のカウントが開始される。浴槽93への入浴回数(カウント数)が30回(閾値)になると、入浴剤の購入を促す情報が報知される。
【0087】
報知時に新しい入浴剤が購入された場合、カウント数はリセットされ、新しい入浴剤に対して、入浴回数のカウントが開始される。報知時に新しい入浴剤が購入されたため、前回の購入時から今回の購入時までの回数は30回である。したがって、閾値は30回のままである。
【0088】
次に、入浴剤の購入を促す旨の報知後に新しい入浴剤を購入した場合について説明する。
【0089】
入浴剤が購入されたときに、検出結果のカウント数の積算が開始される。つまり、入浴回数のカウントが開始される。入浴回数が30回になると、入浴剤の購入を促す情報が報知される。
【0090】
報知後も、まだ入浴剤が残っていたため、新しい入浴剤の購入が報知よりも遅い。カウント数は新しい入浴剤が購入された時点でリセットされ、新しい入浴剤に対して、入浴回数のカウントが開始される。報知後に新しい入浴剤が購入されたため、前回の購入時から今回の購入時までの回数は35回であり、現在の閾値(30回)よりも多い。閾値は実際の購入タイミングに合わせるほうが好ましいので、新しい閾値は35回になる。
【0091】
なお、例えばリンスやボディソープのような、シャンプー及び入浴剤以外の消耗品においても、シャンプー及び入浴剤の場合と同様である。
【0092】
本実施形態の変形例2として、入浴状況に関する物理量は、入浴者の入浴に使用された湯量であってもよい。変形例2の場合、判定部32は、積算開始時からの湯量の積算値が閾値以上であるか否かを判定する。つまり、入浴に使用された湯量の積算値によって、入浴日数又は入浴回数を推定することが可能である。本変形例の場合、入浴者の存在を検出する必要がないので、第1センサ21及び第2センサ22を省略することができる。
【0093】
本実施形態の変形例3として、判定部32は、入浴者ごとに、入浴者の入浴状況に関する物理量の積算値が閾値以上であるか否かを判定してもよい。変形例3の情報取得部31は、入浴者を識別する識別部として機能する。
【0094】
入浴者を識別するための方法としては、操作装置4の操作部42を用いて入浴者を選択する方法がある。入浴者は、浴室9に入る前に操作装置4を操作して、入浴者を選択する。また、体重計と連動させて入浴者を識別してもよい。あるいは、浴槽93の水位変化を利用して入浴者を識別してもよい。この場合、浴槽93の水位変化を利用して計測される体脂肪率、入浴時の消費カロリー、入浴時間を自動的にグラフにて端末装置7等に表示させる管理システムと連動させることができる。
【0095】
変形例3に係る消耗品管理システム1は、入浴者ごとに、積算値が閾値以上であるか否かを判定する。これにより、入浴者ごとに消耗品が異なる場合であっても、消耗品の管理を容易に行うことができる。例えば、家族において、入浴者ごとにシャンプーが異なる場合、複数のシャンプーの残量を管理するのは煩雑であるが、変形例3に係る消耗品管理システム1では、複数の消耗品に対しても容易に管理を行うことができる。
【0096】
本実施形態の変形例4として、出力制御部33は、入浴者の入浴状況に関する物理量の積算値が閾値未満であっても、消耗品の購入予告を報知するように報知部を制御してもよい。つまり、もうすぐ消耗品の残量がなくなるため、消耗品を購入する必要がある旨をユーザに知らせることができる。
【0097】
本実施形態の変形例5として、検出装置2のセンサの数は、2つに限定されず、1つであってもよいし、3つ以上であってもよい。要するに、検出装置2は、少なくとも1つのセンサを有していればよい。
【0098】
本実施形態の変形例6として、洗い場空間91に居る人を検出する第1センサ21は、洗い場空間91上の天井面でなく、例えば浴室9内の操作装置4に設けられていてもよい。浴槽空間92に居る人を検出する第2センサ22は、浴槽空間92上の天井面でなく、例えば浴室9内の操作装置4に設けられていてもよい。
【0099】
本実施形態の変形例7として、操作装置4は、キッチンや浴室9内に設置されている操作リモコン(リモートコントローラ)に限定されない。操作装置4は、スマートフォンを含む携帯電話であってもよい。
【0100】
上記の各変形例に係る消耗品管理システムにおいても、本実施形態に係る消耗品管理システムと同様の効果を奏する。
【0101】
(実施形態2)
実施形態2に係る消耗品管理システム1aは、図5に示すように、外部装置51からの入浴者の識別情報を用いて入浴者を識別する点で、実施形態1に係る消耗品管理システム1(図1参照)と相違する。
【0102】
(1)消耗品管理システムの構成
実施形態2に係る消耗品管理システム1aは、図5に示すように、検出装置2と、制御装置3aと、操作装置4とを備える。なお、実施形態2に係る消耗品管理システム1aに関し、実施形態1に係る消耗品管理システム1(図1参照)と同様の構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0103】
実施形態2の制御装置3aは、情報取得部31と、判定部32と、出力制御部33と、リセット部34と、記憶部35と、通信部36と、識別部37とを備える。なお、実施形態2の制御装置3aに関し、実施形態1の制御装置3(図1参照)と同様の構成及び機能については説明を省略する。
【0104】
通信部36は、サーバ5aと通信する機能を有する。そして、通信部36は、外部装置51から出力される識別情報に基づく情報をサーバ5aから受信する。ここで、識別情報とは、入浴者を識別するための情報をいう。
【0105】
識別部37は、外部装置51から出力される識別情報を用いて入浴者を識別する。言い換えると、識別部37は、通信部36で受信される情報を用いて、入浴者を識別する。より詳細には、識別部37は、入浴者が入浴するごとに、外部装置51から識別情報を受信するサーバ5aから入浴者情報を取得し、入浴者情報を用いて入浴者を識別する。入浴者情報は、識別情報に基づく情報であり、入浴者を特定するための情報である。
【0106】
判定部32は、識別部37の識別結果を用いて、入浴者ごとに、積算値が閾値以上であるか否かを判定する。
【0107】
(2)外部装置
外部装置51は、入浴者を識別するための識別情報を出力する。外部装置51は、サーバ5aと通信する機能を有する。
【0108】
外部装置51は、一例として、入浴者と共に移動する移動装置である。より詳細には、外部装置51は、入浴者と共に浴室又は脱衣室に持ち込まれる移動装置である。この場合の外部装置51の具体例としては、入浴者の入浴状況を管理する携帯機器、スマートフォン等の携帯電話、ウェアラブルデバイスが挙げられる。ウェアラブルデバイスの例としては、入浴者の健康状態を計測するタグが挙げられる。
【0109】
また、外部装置51は、他の例として、浴室又は脱衣室等に設置されている装置であってもよい。この場合の外部装置51の具体例としては、生体認証を行う認証装置、音声認識が可能なAIスピーカが挙げられる。
【0110】
(2.1)外部装置が携帯機器である場合
外部装置51が、入浴者の入浴状況を管理する携帯機器である場合について説明する。
【0111】
外部装置51である携帯機器は、湯温を計測する温度センサ(図示せず)と、入浴時間を計測するタイマ(図示せず)とを備える。携帯機器には、携帯機器を識別するための機器情報があらかじめ設定されている。携帯機器は、入浴者ごとに保有されている。つまり、携帯機器の機器情報と入浴者とが一対一に対応する。これにより、携帯機器の機器情報によって入浴者を識別することができる。したがって、携帯機器の機器情報は、入浴者を識別するための識別情報に相当する。
【0112】
入浴者は、入浴するごとに、自己の携帯機器を浴室に持ち込む。携帯機器では、入浴者が入浴するごとに、浴室において、温度センサが湯温を計測し、タイマが入浴時間を計測する。そして、携帯機器は、入浴者が入浴するごとに、携帯機器の機器情報と共に、温度センサの計測結果と、タイマの計測結果とを、入浴者の入浴状況に関する入浴情報としてサーバ5aに送信する。
【0113】
サーバ5aは、入浴者が入浴するごとに、携帯機器から機器情報及び入浴情報を受信する。サーバ5aは、機器情報及び入浴情報を受信すると、機器情報と入浴者情報との対応関係から、受信した機器情報に対応する入浴者情報を抽出する。入浴者情報とは、入浴者を特定するための情報である。その後、サーバ5aは、抽出した入浴者情報を制御装置3aに送信する。なお、サーバ5aは、機器情報と入浴者情報との対応関係をあらかじめ記憶している。
【0114】
制御装置3aでは、通信部36がサーバ5aから入浴者情報を受信すると、識別部37が入浴者情報を用いて入浴者を識別する。
【0115】
(2.2)外部装置が携帯電話である場合
外部装置51が、スマートフォン等の携帯電話である場合について説明する。
【0116】
外部装置51である携帯電話には、例えば健康管理に関するアプリケーションソフトウェア(以下「アプリ」という)が格納されている。このアプリは、入浴者の入浴状況を管理するようになっている。このアプリを起動することにより、入浴者の入浴状況として、例えば、入浴者の入浴の有無、入浴時間等を管理することが可能である。また、携帯電話には、入浴者(携帯電話の保持者)を識別するための識別情報があらかじめ登録されている。携帯電話は、入浴者ごとに保有されている。
【0117】
入浴者は、入浴時に、自己の携帯電話を浴室又は脱衣室に持ち込んで、携帯電話のアプリを起動する。アプリが起動することにより、携帯電話が、入浴者の識別情報と共に、入浴者の入浴状況に関する入浴情報をサーバ5aに送信する。
【0118】
サーバ5aは、入浴者が入浴するごとに、携帯電話から識別情報及び入浴情報を受信する。サーバ5aは、識別情報及び入浴情報を受信すると、識別情報を制御装置3aに送信する。
【0119】
制御装置3aでは、通信部36がサーバ5aから識別情報を受信すると、識別部37が識別情報を用いて入浴者を識別する。
【0120】
(2.3)外部装置がウェアラブルデバイスである場合
外部装置51が、入浴者の身体に装着されているウェアラブルデバイス(例えばタグ)である場合について説明する。
【0121】
外部装置51であるウェアラブルデバイスは、入浴者の身体に装着されており、血圧等を計測する。ウェアラブルデバイスは、例えば、入浴者の手首等に巻かれている状態で使用される。ウェアラブルデバイスには、ウェアラブルデバイスを識別するためのデバイス情報があらかじめ設定されている。ウェアラブルデバイスは、入浴者ごとに保有されている。つまり、ウェアラブルデバイスのデバイス情報と入浴者とが一対一に対応する。これにより、ウェアラブルデバイスのデバイス情報によって入浴者を識別することができる。したがって、ウェアラブルデバイスのデバイス情報は、入浴者を識別するための識別情報に相当する。
【0122】
また、ウェアラブルデバイスは、他の装置と通信するための通信機能を有し、電池が内蔵されている。これにより、ウェアラブルデバイスは、デバイス情報と共に、計測結果をサーバ5aに送信することが可能である。
【0123】
サーバ5aは、入浴者が入浴するごとに、ウェアラブルデバイスからデバイス情報及び計測結果を受信する。サーバ5aは、デバイス情報及び計測結果を受信すると、デバイス情報と入浴者情報との対応関係から、受信したデバイス情報に対応する入浴者情報を抽出する。その後、サーバ5aは、抽出した入浴者情報を制御装置3aに送信する。
【0124】
制御装置3aでは、通信部36がサーバ5aから入浴者情報を受信すると、識別部37が入浴者情報を用いて入浴者を識別する。
【0125】
(2.4)外部装置が認証装置である場合
外部装置51が、入浴者を認証する認証装置である場合について説明する。
【0126】
認証装置は、入浴前、入浴中、入浴後のいずれかのタイミングで、入浴者に対する生体認証を行う。生体認証の例としては、入浴者の指紋を用いて入浴者を認証する指紋認証、入浴者の静脈パターンを用いて入浴者を認証する静脈認証、入浴者の虹彩を用いて入浴者を認証する虹彩認証が挙げられる。
【0127】
認証装置は、入浴者の認証に用いられる入浴者の生体情報をあらかじめ記憶している。認証装置は、入浴者が入浴するごとに、入浴者の入浴時に入力される生体情報と、あらかじめ記憶されている生体情報とを照合し、入浴者を認証する。認証装置は、認証結果を、入浴者を識別するための識別情報として、サーバ5aに送信する。
【0128】
サーバ5aは、入浴者が入浴するごとに、認証装置から認証結果を受信する。サーバ5aは、認証結果を受信すると、受信した認証結果を制御装置3aに送信する。
【0129】
制御装置3aでは、通信部36がサーバ5aから認証結果を受信すると、識別部37が認証結果を用いて入浴者を識別する。
【0130】
なお、外部装置51である認証装置は、操作装置4と一体に設けられていてもよい。この場合、操作装置4は、入浴者の生体情報を読み取る読取部を備える。例えば、認証装置が、指紋認証を行う装置である場合、操作装置4は、指紋を読み取る読取部を備える。操作装置4は、認証装置の認証結果を制御装置3aに出力する。制御装置3aは、サーバ5aを介さずに、操作装置4から認証結果を取得し、入浴者を識別する。
【0131】
(2.5)外部装置がAIスピーカである場合
外部装置51が、音声認識が可能なAIスピーカである場合について説明する。
【0132】
AIスピーカは、音又は音声を出力するスピーカ機能と、音又は音声を受け付けるマイク機能と、マイクで受け付けられた音声を認識する音声認識機能とを有する。入浴者は、入浴時に、AIスピーカに対して、例えば自分の名前及び入浴を行う旨の言葉を話す。AIスピーカは、入浴者の音声を認識すると、認識結果を、入浴者を識別するための識別情報として、サーバ5aに送信する。
【0133】
サーバ5aは、入浴者が入浴するごとに、AIスピーカから認識結果を取得する。サーバ5aは、認識結果を受信すると、受信した認識結果を制御装置3aに送信する。
【0134】
制御装置3aでは、通信部36がサーバ5aから認識結果を受信すると、識別部37が認識結果を用いて入浴者を識別する。
【0135】
(3)効果
実施形態2に係る消耗品管理システム1aは、外部装置51からの識別情報を用いて入浴者を識別する。これにより、入浴者を容易に識別することができる。
【0136】
実施形態2に係る消耗品管理システム1aによれば、外部装置51及びサーバ5aを含む外部システムからの情報を用いて、入浴者を容易に識別することができる。
【0137】
(4)変形例
実施形態2の変形例として、消耗品管理システム1bは、図6に示すように、入浴者の識別情報を外部装置51bから直接取得してもよい。
【0138】
本変形例の外部装置51bは、制御装置3bと無線通信する機能を有する。外部装置51bは、識別情報を制御装置3bに送信する。
【0139】
本変形例に係る消耗品管理システム1bは、図6に示すように、検出装置2と、制御装置3bと、操作装置4とを備える。
【0140】
制御装置3bは、情報取得部31と、判定部32と、出力制御部33と、リセット部34と、記憶部35と、通信部36と、識別部37と、無線通信部38とを備える。
【0141】
無線通信部38は、外部装置51bと無線通信する機能を有する。無線通信の例としては、無線LAN(Wi-Fi(登録商標)を含む)、Bluetooth(登録商標)が挙げられる。
【0142】
識別部37は、無線通信部38で受信された識別情報を用いて、入浴者を識別する。言い換えると、識別部37は、入浴者が入浴するごとに、外部装置51から識別情報を取得する。
【0143】
本変形例に係る消耗品管理システム1bは、サーバ5を介さずに、外部装置51bからの識別情報を取得することができる。これにより、簡単なシステム構成で入浴者を識別することができる。
【0144】
なお、外部装置51bは、無線通信でなく、通信線を用いて制御装置3bと通信してもよい。この場合、無線通信部38は必須構成でなく、通信部36が外部装置51bから識別情報を受信する。例えば専用ケーブルで、外部装置51bと制御装置3bとが接続して通信を行う。
【0145】
以上説明した実施形態及び変形例は、本発明の様々な実施形態及び変形例の一部に過ぎない。また、実施形態及び変形例は、本発明の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0146】
1,1a,1b 消耗品管理システム
21 第1センサ(検出部)
22 第2センサ(検出部)
31 情報取得部(識別部)
32 判定部
33 出力制御部
34 リセット部
35 記憶部
37 識別部
5,5a サーバ
51,51b 外部装置
9 浴室
図1
図2
図3
図4
図5
図6