(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-09
(45)【発行日】2023-05-17
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
G09F 9/30 20060101AFI20230510BHJP
G02F 1/1339 20060101ALI20230510BHJP
H10K 50/00 20230101ALI20230510BHJP
H10K 59/00 20230101ALI20230510BHJP
H05B 33/06 20060101ALI20230510BHJP
H05B 33/22 20060101ALI20230510BHJP
H05B 33/28 20060101ALI20230510BHJP
H05B 33/12 20060101ALI20230510BHJP
H05B 33/02 20060101ALI20230510BHJP
H05B 33/04 20060101ALN20230510BHJP
【FI】
G09F9/30 309
G09F9/30 320
G09F9/30 330
G02F1/1339 505
G02F1/1339 500
H10K50/00
H10K59/00
H05B33/06
H05B33/14 A
H05B33/22 Z
H05B33/28
H05B33/12 E
H05B33/02
H05B33/04
(21)【出願番号】P 2019097560
(22)【出願日】2019-05-24
【審査請求日】2022-04-13
(73)【特許権者】
【識別番号】502356528
【氏名又は名称】株式会社ジャパンディスプレイ
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】弁理士法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】石川 智一
(72)【発明者】
【氏名】宍倉 正志
(72)【発明者】
【氏名】中込 優
【審査官】小野 博之
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-181816(JP,A)
【文献】特開2017-083738(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0319123(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 9/00-9/46
G02F 1/13-1/141
1/15-1/19
H05B 33/00-33/28
44/00
45/60
H10K 50/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示領域と額縁領域とを含む第1領域と、前記第1領域に隣接する第2領域と、を有する第1基板と、
前記第1領域と前記第2領域との境界に位置する第1端部と、前記第1端部と異なる第2端部と、を有し、前記第1領域に重なる第2基板と、
前記額縁領域に位置し、前記第1基板と前記第2基板とを貼り合わせるシールと
、
前記第1基板と前記第2基板との間に位置する液晶層と、を備え、
前記第1端部と前記表示領域との間の前記額縁領域の幅は、前記第2端部と前記表示領域との間の前記額縁領域の幅より小さく、
前記第1端部と前記表示領域との間の前記シールの幅は、前記第2端部と前記表示領域との間の前記シールの幅より小
さく、
前記シールは前記液晶層を封止し、
前記第1基板は、前記額縁領域において、前記第2基板に対向し平坦な上面を有する第1有機絶縁層と、前記上面の上方に形成された金属配線と、前記金属配線及び前記第1有機絶縁層の上方に位置する第2有機絶縁層と、を備え、
前記第2有機絶縁層は、前記表示領域と前記第1端部との間に位置し前記シールに重なる第1部を有し、
前記第1部は、平坦な第1主面と、前記第1主面に開口して前記第2基板から前記第1基板に向かって窪み前記シールに対向する凹部と、を有する、表示装置。
【請求項2】
前記第1部は、前記第1主面の反対側の第2主面を有し、
前記第2主面から前記凹部の底面までの距離は、前記第2主面から前記第1主面までの距離の50%以上かつ80%以下である請求
項1に記載の表示装置。
【請求項3】
さらに、前記第1端部に連続する側面を有し、前記第2基板と前記第2有機絶縁層との間に位置する第1スペーサを備え、
前記シールは、前記側面と前記表示領域との間に位置している請求
項2に記載の表示装置。
【請求項4】
さらに、前記第1基板と前記第2基板との間に位置する第2スペーサを備え、
前記シールは、前記第1部に重なる位置において、前記表示領域に対向する第1シール部を有し、
前記第2スペーサは、前記第1シール部と前記表示領域との間に位置している請求
項3に記載の表示装置。
【請求項5】
前記第1基板は、さらに、前記第1部の上方に形成された無機絶縁層と、前記無機絶縁層の上方に形成され前記第1部に重なる透明導電層と、前記透明導電層を覆い前記シールに接着された配向膜と、を備え、
前記透明導電層は、前記無機絶縁層及び前記配向膜のそれぞれに接し、電気的にフローティング状態である請求
項1に記載の表示装置。
【請求項6】
さらに、前記第1基板と前記第2基板との間に位置する第3スペーサを備え、
前記第2基板は、遮光層と、前記遮光層を覆う透明層と、前記遮光層と前記透明層との間に位置し前記第1主面に対向するカラーフィルタと、を備え、
前記第3スペーサは、前記カラーフィルタに対向し、前記透明層と前記第1主面との間に位置し、前記第1端部に沿って延出している請求
項5に記載の表示装置。
【請求項7】
前記第3スペーサは、断続的に延出し、間隔をおいて並んだ複数のスペーサによって構成されている請求
項6に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、画素電極、薄膜トランジスタ(TFT)等を有する画素がマトリクス状に形成されたTFT基板と、TFT基板に対向する対向基板と、を備え、二つの基板と平行方向の電界によって液晶分子を回転させる表示装置が種々検討されている。一例では、有機絶縁層が、二つの基板が重なる領域において、液晶を挟持した領域を囲むように形成された溝状スルーホールを有している表示装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本実施形態の目的は、狭額縁化を可能とし、さらに製品の歩留まり向上が可能な表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本実施形態によれば、
表示領域と額縁領域とを含む第1領域と、前記第1領域に隣接する第2領域と、を有する第1基板と、前記第1領域と前記第2領域との境界に位置する第1端部と、前記第1端部と異なる第2端部と、を有し、前記第1領域に重なる第2基板と、前記額縁領域に位置し、前記第1基板と前記第2基板とを貼り合わせるシールと、前記第1基板と前記第2基板との間に位置する液晶層と、を備え、前記第1端部と前記表示領域との間の前記額縁領域の幅は、前記第2端部と前記表示領域との間の前記額縁領域の幅より小さく、前記第1端部と前記表示領域との間の前記シールの幅は、前記第2端部と前記表示領域との間の前記シールの幅より小さく、前記シールは前記液晶層を封止し、前記第1基板は、前記額縁領域において、前記第2基板に対向し平坦な上面を有する第1有機絶縁層と、前記上面の上方に形成された金属配線と、前記金属配線及び前記第1有機絶縁層の上方に位置する第2有機絶縁層と、を備え、前記第2有機絶縁層は、前記表示領域と前記第1端部との間に位置し前記シールに重なる第1部を有し、前記第1部は、平坦な第1主面と、前記第1主面に開口して前記第2基板から前記第1基板に向かって窪み前記シールに対向する凹部と、を有する、表示装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】
図1は、一実施形態の液晶表示装置を示す平面図である。
【
図2】
図2は、
図1に示した画素の基本構成及び等価回路を示す図である。
【
図3】
図3は、
図1に示した表示パネルの一構成例を示す断面図である。
【
図4】
図4は、
図1に示した第2基板SUB2の平面図であり、表示領域DAを説明するための図である。
【
図5】
図5は、
図1に示した液晶表示装置を示す平面図であり、溝部と配線群との位置関係を説明するための図である。
【
図6】
図6は、
図5に示した液晶表示装置を示す平面図であり、溝部と凹部との位置関係を説明するための図である。
【
図7】
図7は、
図6に示したA-B線に沿った表示パネルの断面図である。
【
図8】
図8は、
図6に示したC-D線に沿った表示パネルの断面図である。
【
図9】
図9は、本実施形態の変形例のスペーサを説明するための平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、開示はあくまで一例に過ぎず、当業者において、発明の主旨を保っての適宜変更について容易に想到し得るものについては、当然に本発明の範囲に含有されるものである。また、図面は、説明をより明確にするため、実際の態様に比べて、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同一又は類似した機能を発揮する構成要素には同一の参照符号を付し、重複する詳細な説明を適宜省略することがある。
【0008】
図1は、一実施形態の液晶表示装置DSPを示す平面図である。一例では、第1方向X、第2方向Y、及び、第3方向Zは、互いに直交しているが、90度以外の角度で交差していてもよい。第1方向X及び第2方向Yは、液晶表示装置DSPを構成する基板の主面と平行な方向に相当し、第3方向Zは、液晶表示装置DSPの厚さ方向に相当する。本明細書において、第3方向Zを示す矢印の先端側の位置を上と称し、矢印の先端とは逆側の位置を下と称する。また、第3方向Zを示す矢印の先端側に液晶表示装置DSPを観察する観察位置があるものとし、この観察位置から、第1方向X及び第2方向Yで規定されるX-Y平面に向かって見ることを平面視という。
図1に示すように、液晶表示装置DSPは、表示パネルPNLと、ICチップ1と、配線基板F1と、を備えている。
【0009】
表示パネルPNLは、第1基板SUB1と、第2基板SUB2と、液晶層LCと、シールSEと、を備えている。
図1において、液晶層LC及びシールSEは、異なる斜線で示している。表示パネルPNLは、第2方向Yに並んだ第1領域A1及び第2領域A2を備えている。
【0010】
第1基板SUB1は、第1方向Xに沿って延出した端部E11及びE12と、第2方向Yに沿って延出した端部E13及びE14とを有している。第2基板SUB2は、第1方向Xに沿って延出した端部E21及びE22と、第2方向Yに沿って延出した端部E23及びE24とを有している。端部E21は、第1領域A1と第2領域A2との境界に位置する基板端に相当する。つまり、第1領域A1は、端部E21、E12、E13及びE14によって囲まれた領域に相当する。第2領域A2は、端部E11、E21、E13及びE14によって囲まれた領域に相当する。また、第1領域A1は第1基板SUB1と第2基板SUB2とが重なり合う表示パネルPNLの2枚部分、第2領域A2は第1基板SUB1が第2基板SUB2から露出する表示パネルPNLの1枚部分ということも出来る。
【0011】
第1領域A1は、画像を表示する表示領域DAと、表示領域DAを囲む額縁状の額縁領域FAとを含んでいる。
【0012】
表示領域DAは、実質的に四角形の領域で示しているが、4つの角が丸みを有していてもよく、四角形以外の多角形や円形であってもよい。また、端部E12及び端部E22にカメラ用のノッチが形成されるものであってもよい。表示領域DAは、シールSEで囲まれた内側に位置している。表示領域DAは、第1方向Xに沿って延出した辺ED1及びED2と、第2方向Yに沿って延出した辺ED3及び辺ED4とを有している。辺ED1は端部E21に近接し、辺ED2は端部E22に近接し、辺ED3は端部E23に近接し、辺ED4は端部E24に近接している。
表示領域DAには、第1方向(列方向)X及び第2方向(行方向)Yにマトリクス状(行列状)に配置された複数の画素PXが位置している。ここでの画素PXとは、画素信号に応じて個別に制御することができる最小単位を示し、副画素と称する場合がある。画素PXは、例えば、赤色を表示する赤画素、緑色を表示する緑画素、青色を表示する青画素、または、白色を表示する白画素のいずれかである。
【0013】
シールSEは、額縁領域FAに位置し、第1基板SUB1と第2基板SUB2とを接合するとともに、液晶層LCを封止している。シールSEは、第1方向Xに沿って延出した第1シール部P1及び第2シール部P2と、第2方向Yに沿って延出した第3シール部P3及び第4シール部P4とを有している。第1シール部P1は、辺ED1と端部E21との間に位置し、実質的に一定の幅W1を有している。図示した例では、第1シール部P1は端部E21から離れている。第2シール部P2は、端部E22に重なり、実質的に一定の幅W2を有している。第3シール部P3は、端部E23に重なり、実質的に一定の幅W3を有している。第4シール部P4は、端部E24に重なり、実質的に一定の幅W4を有している。ここで、幅W1乃至W4は、シールSEの延出方向と直交する方向に沿った長さに相当する。図示した例では、幅W1は幅W2乃至W4のそれぞれより小さい。一例として、幅W1は約350μmであり、幅W2乃至W4はそれぞれ約400μmである。なお、幅W1は幅W2乃至W4のそれぞれと同等であってもよい。
昨今、液晶表示装置を含む表示装置は額縁領域FAの幅を狭める狭額縁化が求められており、額縁領域FAの狭額縁化に伴いシールSEの幅も細くなっている。さらに狭額縁化は単にパネル上額縁・左右額縁に限らず下額縁も上左右同様程度に狭めることが好ましい。パネル上額縁は、本説明においては、第1基板SUB1の端部E12及び第2基板SUB2の端部E22から成るパネル上辺と表示領域DAの辺ED2とからなる幅WF2を有する額縁領域である。パネル左額縁は、本説明においては、第1基板SUB1の端部E13及び第2基板SUB2の端部E23から成るパネル左辺と表示領域DAの辺ED3とからなる幅WF3を有する額縁領域である。パネル右額縁は、本説明においては、第1基板SUB1の端部E14及び第2基板SUB2の端部E24から成るパネル右辺と表示領域DAの辺ED4とからなる幅WF4を有する額縁領域である。パネル下額縁は、本説明においては、第1基板SUB1の第2領域A2と、パネル下辺そのものである第1基板SUB1の端部E11と、さらに第2基板SUB2の端部E21と表示領域DAの辺ED1とからなる額縁領域である。ここで第2基板SUB2の端部E21と表示領域DAの辺ED1とは、第2基板SUB2の端子辺側額縁ということもでき、第2基板SUB2の端子辺側額縁は幅WF1を有している。ここで、幅WF1は、幅WF2乃至幅WF4のそれぞれより小さい。一例では、幅WF2乃至WF4は0.7~1.0mであり、幅WF1は、0.4m~0.69mとしている。第1基板SUB1の第2領域A2を考慮すれば、パネルの上下左右額縁町域の狭額縁化のためには、幅WF1は小さければ小さいだけ好ましい。本実施例においては、ICチップ1及び配線基板F1の実装があるため第1基板SUB1の第2領域A2を狭額縁化することには制約があり、第2基板SUB2の端部E21と表示領域の辺ED1との幅WF1を狭めることに注目している。
【0014】
ICチップ1及び配線基板F1は、表示パネルPNLからの信号を読み出す場合もあるが、主として表示パネルPNLに信号を供給する信号源として機能する。これらの信号源は、第2領域A2に実装されている。図示した例では、配線基板F1及びICチップ1は、それぞれ第2領域A2に実装されている。なお、ICチップ1は、配線基板F1に実装されてもよい。ICチップ1は、画像を表示する画像表示モードにおいて画像表示に必要な信号を出力するディスプレイドライバDDを内蔵している。また、図示した例では、ICチップ1は、液晶表示装置DSPへの物体の接近又は接触を検出するタッチセンシングモードを制御するタッチコントローラTCNを内蔵している。図中において、ディスプレイドライバDD及びタッチコントローラTCNは点線で示している。配線基板F1は、折り曲げ可能なフレキシブルプリント基板である。
本実施形態の表示パネルPNLは、第1基板SUB1の背面側からの光を選択的に透過させることで画像を表示する透過表示機能を備えた透過型の表示パネルPNL、第2基板SUB2の前面側からの光を選択的に反射させることで画像を表示する反射表示機能を備えた反射型の表示パネルPNL、あるいは、透過表示機能及び反射表示機能を備えた半透過型の表示パネルPNLいずれであってもよい。
また、表示パネルPNLの詳細な構成について、ここでは説明を省略するが、表示パネルPNLは、基板主面に沿った横電界を利用する表示モード、基板主面の法線に沿った縦電界を利用する表示モード、基板主面に対して斜め方向に傾斜した傾斜電界を利用する表示モード、さらには、上記の横電界、縦電界、及び、傾斜電界を適宜組み合わせて利用する表示モードに対応したいずれの構成を備えていてもよい。ここでの基板主面とは、第1方向X及び第2方向Yで規定されるX-Y平面と平行な面である。
また、表示パネルPNLは液晶表示装置DSPに限らず第1基板SUB1と第2基板SUB2とシールSEとがあれば、有機EL(Electro Luminescence)表示装置、マイクロLED(Light Emitting Diode)表示装置のような自発光型の表示装置にも適用可能である。有機EL表示装置では例えばシールSEは液晶表示装置に用いられる樹脂シールであってもよくガラスフリットが考えられる。
【0015】
図2は、
図1に示した画素PXの基本構成及び等価回路を示す図である。
図2に示すように、複数本の走査線Gは走査線駆動回路GDに接続され、複数本の信号線Sは信号線駆動回路SDに接続されている。走査線GEは、走査線駆動回路GDに接続された走査線Gのうち
図1に示した端部E21に最も近接した走査線である。本実施形態において、走査線GEは表示領域DAと額縁領域FAとの境界に位置し、表示領域DAの辺ED1に沿って延出している。
走査線G及び信号線Sは、それぞれ、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、銀(Ag)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、銅(Cu)、クロム(Cr)などの金属材料や、これらの金属材料を組み合わせた合金などによって形成されている。走査線G及び信号線Sは、それぞれ、単層構造であってもよいし、多層構造であってもよい。なお、走査線G及び信号線Sは、必ずしも直線的に延出していなくてもよく、それらの一部が屈曲していてもよい。
【0016】
共通電極CEは、複数の画素PXにわたって配置されている。共通電極CEは、電圧供給部CD及び
図1に示したタッチコントローラTCNに接続されている。画像表示モードにおいては、電圧供給部CDは、共通電極CEにコモン電圧(Vcom)を供給する。タッチセンシングモードにおいては、タッチコントローラTCNは、コモン電圧とは異なるタッチ駆動電圧を共通電極CEに供給する。
【0017】
各画素PXは、スイッチング素子SW、画素電極PE、共通電極CE、液晶層LC等を備えている。スイッチング素子SWは、例えばTFTによって構成され、走査線G及び信号線Sと電気的に接続されている。走査線Gは、第1方向Xに並んだ画素PXの各々におけるスイッチング素子SWと電気的に接続されている。信号線Sは、第2方向Yに並んだ画素PXの各々におけるスイッチング素子SWと電気的に接続されている。走査線Gには、スイッチング素子SWを制御するための制御信号が供給される。信号線Sには、制御信号とは異なる信号として、映像信号が供給される。画素電極PEは、スイッチング素子SWと電気的に接続されている。液晶層LCは、画素電極PEと共通電極CEとの間に生じる電界によって駆動されている。容量CSは、例えば、共通電極CEと同電位の電極、及び、画素電極PEと同電位の電極の間に形成される。
【0018】
図3は、
図1に示した表示パネルPNLの一構成例を示す断面図である。図示した例は、横電界を利用する表示モードの一つであるFFS(Fringe Field Switching)モードが適用された例に相当する。
図3に示すように、第1基板SUB1は、絶縁基板10、絶縁層11乃至16、半導体層SC、信号線S、金属配線ML、共通電極CE、画素電極PE、配向膜AL1などを備えている。絶縁基板10は、ガラス基板や可撓性の樹脂基板などの透明基板である。絶縁層11は、絶縁基板10の上に位置している。半導体層SCは、絶縁層11の上に位置し、絶縁層12によって覆われている。半導体層SCは、例えば、多結晶シリコンによって形成されているが、アモルファスシリコンや酸化物半導体によって形成されていてもよい。絶縁層12は、絶縁層13によって覆われている。
図2に示した走査線Gは、絶縁層12及び13の間に位置している。絶縁層14は、下面14Aと、下面14Aの反対側の上面14Bとを有している。絶縁層15は、上面14Bに対向する下面15Aと、下面15Aの反対側の上面15Bとを有している。信号線Sは、絶縁層13の上に位置し、絶縁層14によって覆われている。金属配線MLは、上面14Bに位置し、絶縁層15によって覆われている。金属配線MLは、例えば、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、銀(Ag)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、銅(Cu)、クロム(Cr)などの金属材料や、これらの金属材料を組み合わせた合金などによって形成されている。金属配線MLは、単層構造であってもよいし、多層構造であってもよい。金属配線MLは、それぞれ信号線Sと平行に延出し、信号線Sの直上に位置している。
【0019】
共通電極CEは、上面15Bに位置し、絶縁層16によって覆われている。画素電極PEは、絶縁層16の上に位置し、配向膜AL1によって覆われている。画素電極PEの各々は、絶縁層16を介して、共通電極CEと対向している。共通電極CE及び画素電極PEは、例えば、インジウム・ティン・オキサイド(ITO)やインジウム・ジンク・オキサイド(IZO)などの透明な導電材料によって形成されている。画素電極PEは、線状電極であり、共通電極CEは、複数の画素PXにわたって共通に設けられた平板状の電極である。なお、画素電極PEを平板状の電極とし、画素電極PEと液晶層LCとの間に線状の共通電極を設ける構造であってもよい。
【0020】
絶縁層11、絶縁層12、絶縁層13及び16は、シリコン酸化物(SiO)、シリコン窒化物(SiN)、シリコン酸窒化物(SiON)などの無機絶縁材料によって形成された無機絶縁層である。絶縁層16は、例えば、シリコン窒化物によって形成されている。絶縁層11、絶縁層12、絶縁層13及び16は、単層構造であってもよいし、多層構造であってもよい。絶縁層14及び15は、例えば、アクリル樹脂などの有機絶縁材料によって形成された有機絶縁層である。上面14B、下面15A及び上面15Bはそれぞれ平坦化されている。絶縁層15は、厚さH1を有している。厚さH1は、
第3方向Zにおいて下面15Aから上面15Bまでの距離に相当する。厚さH1は、例えば1.5μmである。
【0021】
第2基板SUB2は、絶縁基板20と、カラーフィルタCFと、遮光層BMと、透明層OCと、配向膜AL2とを備えている。絶縁基板20は、ガラス基板や可撓性の樹脂基板などの透明基板である。カラーフィルタCF、遮光層BM、及び、透明層OCは、絶縁基板20と液晶層LCとの間に位置している。配向膜AL2は、液晶層LCに接している。配向膜AL1及びAL2は、例えば、水平配向性を呈する材料によって形成されている。透明層OCは、カラーフィルタCF及び遮光層BMを覆っている。透明層OCは、例えば、透明な有機絶縁層である。なお、図示した例では、カラーフィルタCFは、第2基板SUB2に設けられたが、第1基板SUB1に設けられてもよい。カラーフィルタCFは、赤カラーフィルタCFR、緑カラーフィルタCFG、及び、青カラーフィルタCFBを含んでいる。緑カラーフィルタCFGは、画素電極PEと対向している。赤カラーフィルタCFR及び青カラーフィルタCFBも、それぞれ図示しない他の画素電極PEと対向している。
【0022】
液晶層LCは、第1基板SUB1及び第2基板SUB2の間に位置し、配向膜AL1と配向膜AL2との間に保持されている。液晶層LCは、液晶分子LMを備えている。液晶層LCは、ポジ型(誘電率異方性が正)の液晶材料、あるいは、ネガ型(誘電率異方性が負)の液晶材料によって構成されている。
【0023】
このような表示パネルPNLにおいては、画素電極PEと共通電極CEとの間に電界が形成されていないオフ状態において、液晶分子LMは、配向膜AL1及びAL2の間で所定の方向に初期配向している。このようなオフ状態では、照明装置ILから表示パネルPNLに向けて照射された照明光は、光学素子OD1及びOD2によって吸収され、暗表示となる。一方、画素電極PEと共通電極CEとの間に電界が形成されたオン状態においては、液晶分子LMは、電界により初期配向方向とは異なる方向に配向し、その配向方向は電界によって制御される。このようなオン状態では、照明装置ILからの照明光の一部は、光学素子OD1及びOD2を透過し、明表示となる。
【0024】
図4は、
図1に示した第2基板SUB2の平面図であり、表示領域DAを説明するための図である。
図4に示すように、遮光層BMは端部E21乃至E24のそれぞれまで延出し、第1領域A1全域に設けられている。遮光層BMは複数の開口OPを有している。各開口OPは、それぞれ
図2及び
図3に示した各画素PXに対応している。例えば、第1方向Xにおいて1つの画素を構成する単位である、赤カラーフィルタCFR、緑カラーフィルタCFG、青カラーフィルタCFBが順に並ぶように各開口OPに配置される。辺ED1は端部E21に近接した複数の開口OPの最外辺と同一線上に位置し、辺ED2は端部E22に近接した複数の開口OPの最外辺と同一線上に位置している。また、表示領域DAは、遮光層BMの複数の開口OPを含む領域という事もできる。
【0025】
図5は、
図1に示した液晶表示装置DSPを示す平面図であり、溝部GR1と配線群WGとの位置関係を説明するための図である。
図5に示すように、表示パネルPNLは、溝部GR1と、配線群WGと、を備えている。
【0026】
溝部GR1は、額縁領域FAに設けられ、端部E22乃至E24それぞれに沿って延出している。溝部GR1は、端部EG1及びEG2を有している。端部EG1及びEG2は、端部E21と辺ED1との間に位置している。
【0027】
配線群WGは、
図3に示した複数の信号線S及び複数の金属配線MLを含み、ICチップ1に接続されている。配線群WGは、端部EG1と端部EG2との間に位置している。
図5において拡大して示すように、複数の信号線Sは、第1方向X及び第2方向Yと交差する方向に間隔DSをおいて並んでいる。信号線Sは、実質的に一定の幅WSを有する帯状に形成され、第1方向X及び第2方向Yと交差する方向に沿って延出している。ここで、間隔DS及び幅WSは、信号線Sの延出方向と直交する方向に沿った長さに相当する。一例として、間隔DSは2.5μm、幅WSは2.0μmである。
複数の金属配線MLは、第1方向X及び第2方向Yと交差する方向に間隔DMをおいて並んでいる。金属配線MLは、実質的に一定の幅WMを有する帯状に形成され、第1方向X及び第2方向Yと交差する方向に沿って延出している。ここで、間隔DM及び幅WMは、金属配線MLの延出方向と直交する方向に沿った長さに相当する。一例として、間隔DMは3.5μm、幅WMは2.0μmである。
【0028】
図6は、
図5に示した液晶表示装置DSPを示す平面図であり、溝部GR1と凹部CCとの位置関係を説明するための図である。シールSEは斜線で示している。
図6に示すように、表示パネルPNLは複数の凹部CCを有している。凹部CCは、第1方向Xにおいて端部EG1と端部EG2との間に位置し、第2方向Yにおいて辺ED1と端部E21との間に位置している。各凹部CCは、それぞれ平面視でシールSEの第1シール部P1に重なり、第1シール部P1の内側に位置している。図示した例では、2つの凹部CCがお互いに離れて設けられているが、1つの凹部CCであってもよい。溝部GR1は、平面視で第2シール部P2乃至第3シール部P4のそれぞれに重なっている。
【0029】
図7は、
図6に示したA-B線に沿った表示パネルPNLの断面図である。
図7では、信号線S及び金属配線MLの図示を省略している。
図7に示すように、絶縁層15は、第1部15Pを有している。第1部15Pは、端部E21と表示領域DAの辺ED1との間に位置し、シールSEの第1シール部P1に重なっている。第1部15Pは、主面15Cと、主面15Dと、複数の凹部CCと、を有している。主面15Cは
図3に示した下面15Aに相当し、主面15Dは
図3に示した上面15Bに相当する。凹部CCは、それぞれシールSEに対向し、主面15Dに開口し第3方向Zにおいて第2基板SUB2から第1基板SUB1に向かって窪んだ部分である。凹部CCは、底面BPを有している。底面BPは、第3方向Zにおいて、主面15Cと主面15Dとの間に位置している。絶縁層15は、底面BPが存在する領域において厚さH2を有している。厚さH2は、第3方向Zにおいて、主面15Cから底面BPまでの距離に相当する。厚さH2は、例えば1.0μmである。凹部CCの深さD1は0.5μmである。深さD1は、第3方向Zにおけて、底面BPから主面15Dまでの距離に相当する。図示した例で、深さD1は厚さH1の約33.3%である。深さD1は厚さH1の20%以上かつ50%以下の範囲内であり、好ましくは厚さH1の50%である。言い換えると、主面15Cから底面BPまでの距離は、主面15Cから主面15Dまでの距離の50%以上かつ80%以下の範囲内である。
【0030】
第1基板SUB1は、さらに、複数の透明導電層MPAを備えている。透明導電層MPAは、ITOやIZOなどの透明な導電材料によって形成されている。透明導電層MPAは、第1部15Pに重なる位置において、絶縁層16の上方に形成され、配向膜AL1に覆われている。透明導電層MPAは、絶縁層16及び配向膜AL1のそれぞれに接している。図示した例では、透明導電層MPAは、主面15Cの上方に形成されていないが、主面15Cの上方に形成されていてもよい。各透明導電層MPAは間隔をおいて並んでいて、電気的にフローティング状態である。透明導電層MPAと配向膜AL1との接着強度は、絶縁層15と配向膜AL1との接着強度より強いため、配向膜AL1はシールSEの第1シール部P1との接着による応力を受け絶縁層16から剥離する可能性を抑制することができる。
【0031】
遮光層BMは、絶縁基板20まで貫通するスリットST1を有している。スリットST1を形成することで遮光層BMを伝わって外部から表示領域DAに水分が浸入することを防止できる。また、遮光層BMは、液晶層LCと重畳する領域においてスリットST2を有している。スリットST2を形成することで遮光層BMを介した表示領域DAへの電荷の移動を遮断できる。これにより、表示パネルPNLの製造工程において、静電気が表示領域DAに集中するのを抑制し、表示パネルPNLが損傷するのを抑制することが可能である。また、赤カラーフィルタCFR及び青カラーフィルタCFBは、スリットSL2内に第3方向Zに重畳して配置されている。このため、スリットSL2からの光漏れを抑制することができる。
【0032】
複数のスペーサSP(SP1、SP2、…)は、第1基板SUB1と第2基板SUB2との間に位置し、透明層OCの下面から第1基板SUB1に向かって突出している。スペーサSPは、樹脂材料によって形成されている。
スペーサSP1は、端部E21に連続する側面SFを有している。図示した例では、スペーサSP1は、透明層OCの下面に設けられ、第2基板SUB2と絶縁層15との間に位置し、シールSEには接していない。なお、スペーサSP1はシールSEに接していてもよい。シールSEは、側面SFと表示領域DAとの間に位置している。スペーサSP1は、第1基板SUB1と第2基板SUB2をシールSEで接合する際、シールSEが端部E21より第2領域A2側に延伸するのを抑制するためのものである。
スペーサSP2は、カラーフィルタGFBに対向し、主面15Cと透明層OCとの間に位置し、第1方向Xにおいて端部E21に沿って延出している。スペーサSP2は、第1基板SUB1と第2基板SUB2とのセルギャップを維持するためのものである。
スペーサSP3は、シールSEの第1シール部P1と表示領域DAの辺ED1との間に位置している。図示した例では、スペーサSP3はシールSEに接してないが、接していてもよい。スペーサSP3は、第1基板SUB1と第2基板SUB2をシールSEで接合する際、シールSEが表示領域DA側に広がるのを抑制するためのものである。
【0033】
本実施形態によれば、有機絶縁層15が、表示領域DAの辺ED1と端部E21との間において、第2基板SUB2から第1基板SUB1に向かって窪んだ凹部CCを有している。有機絶縁層15が凹部CCを有していない場合と比較して、額縁領域FAにおいて受け入れ可能なシールSEの体積を増加することができる。これにより、額縁領域FAにおいて、シールSEの幅W1を狭くすることができ、表示パネルPNLを狭額縁化することができる。また、シールSEが例えばディスペンサーによって塗布される際、シールSEは凹部CCに流れ込むため、シールSEの第2領域A2又は表示領域DAへの広がりを抑制することができる。このため、ICチップ1の端子がシールSEによって覆われることに起因したICチップ1の接触不良やシールSEが表示領域DAに延出したことに起因した表示パネルPNLの表示不良を抑制することができ、液晶表示装置DSPの製品の歩留まり向上が可能である。
【0034】
凹部CCの深さD1が大きいほど、受け入れ可能なシールSEの体積を増加させることができるが、厚さH2が小さくなりすぎると、凹部CCが絶縁層15を貫通する恐れがある。また、凹部CCの深さD1が小さすぎると、受け入れ可能なシールSEの体積をあまり増加させることができず、シールSEの幅W1を小さくすることができない。本実施形態によれば、主面15Cから凹部CCの底面BPまでの距離(厚さH2)は主面15Cから主面15Dまでの距離(厚さH1)の50%以上かつ80%以下である。凹部CCの深さD1は、厚さH1の20%以上50%以下である。これにより、上記の製品の歩留まりの低下を抑制することができる。
【0035】
図8は、
図6に示したC-D線に沿った表示パネルPNLの断面図である。
図8に示すように、第1基板SUB1は、さらに金属配線WR1及び透明導電層MPBを備えている。金属配線WR1は、絶縁層12の上方に位置し、絶縁層13に覆われている。金属配線WR1は、スリットST1の直下に位置しているため、スリットST1からの光漏れを抑制できる。また、金属配線WR1は、各種配線よりも端部E13に近接しているため、静電気や外部からの電界が表示領域DAに作用することを防ぐガードリングとして機能する。
【0036】
溝部GR1は、絶縁層14及び15のそれぞれを貫通したものである。絶縁層14は、溝部GR1において、複数の突出部14Eを有している。突出部14Eは、第2基板SUB2に向かって先細る形状に形成され、絶縁層16に覆われている。このため、製造時に配向膜AL1を第1基板SUB1に塗布したとしても、突出部14Eの上端の直上に位置する領域には配向膜AL1は残らないため、絶縁層16が配向膜AL1から露出する。第1基板SUB1と第2基板SUB2とを張り合わせた際に、突出部14Eの上端に位置する絶縁層16は、シールSEと直接接着する。シールSEと絶縁層16との接着力は、シールSEと配向膜AL1との接着力より強いため、液晶表示装置DSPは、十分な接着強度で接着可能な領域を形成することができる。
【0037】
透明導電層MPBは、絶縁層16の上に位置し、配向膜AL1に覆われている。透明導電層MPBと配向膜AL1との接着強度は、絶縁層15と配向膜AL1との接着強度より強いため、配向膜AL1はシールSEの第3シール部P3との接着による応力を受け絶縁層16から剥離する可能性を抑制することができる。
ここでは、シールSEの第3シール部P3の周辺構造を説明したが、第2シール部P2の周辺構造及び第4シール部P4の周辺構造は第3シール部P3の周辺構造と同様である。
【0038】
上記した構成例において、端部E21は第1端部に相当し、端部E22乃至E24は第2端部に相当し、金属配線MLは金属配線に相当し、絶縁層14は第1有機絶縁層に相当し、絶縁層15は第2有機絶縁層に相当し、主面15Dは第1主面に相当し、主面15Cは第2主面に相当し、スペーサSP1は第1スペーサに相当し、スペーサSP3は第2スペーサに相当し、スペーサSP2は第3スペーサに相当する。
【0039】
図9は、本実施形態の変形例のスペーサSP2を説明するための平面図である。凹部CCは、一点鎖線で示している。
図9に示すように、本実施形態の変形例は本実施形態と比較して、スペーサSP2が、断続的に延出し間隔をおいて並んでいる複数のスペーサSPMによって構成されている点で相違している。
【0040】
このような変形例においても、上記した本実施形態と同様の効果が得られる。加えて、隣り合うスペーサSPMの間にシールSEが延出することができるため、辺ED1と端部E21との間において受け入れ可能なシールSEの体積をさらに増加することができる。
【0041】
以上説明したように、本実施形態によれば、狭額縁化を可能とし、さらに製品の歩留まり向上が可能な表示装置を提供することができる。
【0042】
なお、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]表示領域と額縁領域とを含む第1領域と、前記第1領域に隣接する第2領域と、を有する第1基板と、
前記第1領域と前記第2領域との境界に位置する第1端部と、前記第1端部と異なる第2端部と、を有し、前記第1領域に重なる第2基板と、
前記額縁領域に位置し、前記第1基板と前記第2基板とを貼り合わせるシールと、を備え、
前記第1端部と前記表示領域との間の前記額縁領域の幅は、前記第2端部と前記表示領域との間の前記額縁領域の幅より小さく、
前記第1端部と前記表示領域との間の前記シールの幅は、前記第2端部と前記表示領域との間の前記シールの幅より小さい、表示装置。
[2]前記第1基板と前記第2基板との間に位置する液晶層と、を備え、
前記シールは前記液晶層を封止し、
前記第1基板は、前記額縁領域において、前記第2基板に対向し平坦な上面を有する第1有機絶縁層と、前記上面の上方に形成された金属配線と、前記金属配線及び前記第1有機絶縁層の上方に位置する第2有機絶縁層と、を備え、
前記第2有機絶縁層は、前記表示領域と前記第1端部との間に位置し前記シールに重なる第1部を有し、
前記第1部は、平坦な第1主面と、前記第1主面に開口して前記第2基板から前記第1基板に向かって窪み前記シールに対向する凹部と、を有する[1]に記載の表示装置。
[3]前記第1部は、前記第1主面の反対側の第2主面を有し、
前記第2主面から前記凹部の底面までの距離は、前記第2主面から前記第1主面までの距離の50%以上かつ80%以下である[2]に記載の表示装置。
[4]さらに、前記第1端部に連続する側面を有し、前記第2基板と前記第2有機絶縁層との間に位置する第1スペーサを備え、
前記シールは、前記側面と前記表示領域との間に位置している[3]に記載の表示装置。
[5]さらに、前記第1基板と前記第2基板との間に位置する第2スペーサを備え、
前記シールは、前記第1部に重なる位置において、前記表示領域に対向する第1シール部を有し、
前記第2スペーサは、前記第1シール部と前記表示領域との間に位置している[4]に記載の表示装置。
[6]前記第1基板は、さらに、前記第1部の上方に形成された無機絶縁層と、前記無機絶縁層の上方に形成され前記第1部に重なる透明導電層と、前記透明導電層を覆い前記シールに接着された配向膜と、を備え、
前記透明導電層は、前記無機絶縁層及び前記配向膜のそれぞれに接し、電気的にフローティング状態である[2]に記載の表示装置。
[7]さらに、前記第1基板と前記第2基板との間に位置する第3スペーサを備え、
前記第2基板は、遮光層と、前記遮光層を覆う透明層と、前記遮光層と前記透明層との間に位置し前記第1主面に対向するカラーフィルタと、を備え、
前記第3スペーサは、前記カラーフィルタに対向し、前記透明層と前記第1主面との間に位置し、前記第1端部に沿って延出している[6]に記載の表示装置。
[8]前記第3スペーサは、断続的に延出し、間隔をおいて並んだ複数のスペーサによって構成されている[7]に記載の表示装置。
【符号の説明】
【0043】
DSP…液晶表示装置 PNL…表示パネル
A1…第1領域 A2…第2領域 DA…表示領域 FA…額縁領域
SUB1…第1基板 SUB2…第2基板 LC…液晶層
SE…シール P1~P4…第1シール部乃至第4シール部 W1~W4…幅
SP…スペーサ AL…配向膜 11~16…絶縁層
15P…第1部 15C、15D…主面 CC…凹部 BP…底面
BM…遮光層 OC…透明層 CF…カラーフィルタ
ML…金属配線 MPA、MPB…透明導電層