(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-09
(45)【発行日】2023-05-17
(54)【発明の名称】コンタクトレンズおよびアクセサリ
(51)【国際特許分類】
G02C 7/04 20060101AFI20230510BHJP
H04B 5/02 20060101ALI20230510BHJP
【FI】
G02C7/04
H04B5/02
(21)【出願番号】P 2019546552
(86)(22)【出願日】2018-08-07
(86)【国際出願番号】 JP2018029528
(87)【国際公開番号】W WO2019069555
(87)【国際公開日】2019-04-11
【審査請求日】2021-06-24
(31)【優先権主張番号】P 2017195326
(32)【優先日】2017-10-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000002185
【氏名又は名称】ソニーグループ株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】316005926
【氏名又は名称】ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001357
【氏名又は名称】弁理士法人つばさ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岩崎 正則
(72)【発明者】
【氏名】平林 崇之
(72)【発明者】
【氏名】山口 直人
(72)【発明者】
【氏名】吉村 司
(72)【発明者】
【氏名】矢島 正一
(72)【発明者】
【氏名】志賀 文子
(72)【発明者】
【氏名】早川 健
【審査官】藤岡 善行
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-180565(JP,A)
【文献】国際公開第2014/199886(WO,A1)
【文献】国際公開第2014/181568(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02C 7/04
A61B 3/10
H01Q 1/44
H01Q 7/00
H01Q 21/20
H04B 1/59
H04B 5/02
A61B 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
眼球に装着されるレンズ部と、
レンズ部に設けられ、生体情報を取得する取得部と、
前記取得部で取得された前記生体情報を
、人体に装着される外部機器
と通信を行う通信部と
を備え、
前記
通信部は、前記レンズ部の表面に沿って延在する1または複数のコイルアンテナと、前記1または複数のコイルアンテナに直列もしくは並列に接続されるキャパシタとを有し、
前記1または複数のコイルアンテナは、
絶縁層を間にして互いに対向配置された2つの第1配線層と、
前記絶縁層と同一の層内に設けられ、前記2つの第1配線層を互いに電気的に接続する接続部と
を含んで構成され、
前記レンズ部の面内方向に回転中心軸を有するらせん状となるように配置され
るとともに、前記レンズ部の端縁に沿って配置されており、
前記キャパシタは、前記2つの第1配線層と同一の層内に設けられた、2つの第2配線層によって構成されている
コンタクトレンズ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、コンタクトレンズおよびアクセサリに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、コンタクトレンズを用いて生体情報を取得する方法が開発されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【0004】
ところで、コンタクトレンズから周辺機器にデータを送信する場合、通常、無線通信が利用される。コンタクトレンズが眼球に装着されている場合には、コンタクトレンズが涙で濡れているので、コンタクトレンズから送出されたデータを遠くまで飛ばすことが容易ではない。データの出力レベルを増大することも考えられるが、そのようにした場合には、消費電力や人体への影響が問題となる。従って、消費電力や人体への影響を抑えつつ、データ送信可能なコンタクトレンズおよびアクセサリを提供することが望ましい。
【0005】
本開示の一実施形態に係るコンタクトレンズは、眼球に装着されるレンズ部と、レンズ部に設けられ、生体情報を取得する取得部と、取得部で取得された生体情報を、人体に装着される外部機器と通信を行う通信部とを備えている。出力部は、レンズ部の表面に沿って延在する1または複数のコイルアンテナと、1または複数のコイルアンテナに直列もしくは並列に接続されるキャパシタとを有している。1または複数のコイルアンテナは、絶縁層を間にして互いに対向配置された2つの第1配線層と、絶縁層と同一の層内に設けられ、2つの第1配線層を互いに電気的に接続する接続部とを含んで構成されている。1または複数のコイルアンテナは、レンズ部の面内方向に回転中心軸を有するらせん状となるように配置されるとともに、レンズ部の端縁に沿って配置されている。キャパシタは、2つの第1配線層と同一の層内に設けられた、2つの第2配線層によって構成されている。
【0006】
本開示の一実施形態に係るコンタクトレンズでは、レンズ部に設けられた取得部で取得された生体情報が、人体に装着される外部機器に出力される。これにより、出力レベルを低く抑えることが可能となる。また、キャパシタが1または複数のコイルアンテナに直列もしくは並列に接続されるので、磁界結合を利用した無線通信が可能となる。
【0007】
本開示の一実施形態に係る第1のアクセサリは、コンタクトレンズと通信を行う通信部を備えている。通信部は、延在方向が互いに異なる複数のコイルアンテナと、各コイルアンテナと直列もしくは並列に接続されるキャパシタとを有している。
【0008】
本開示の一実施形態に係る第1のアクセサリでは、各コイルアンテナが、互いに異なる方向に延在している。これにより、第1のアクセサリ内の少なくとも1つのコイルアンテナを、コンタクトレンズ内のコイルアンテナと通信可能な位置関係にすることが容易となるので、出力レベルを低く抑えることが可能となる。また、キャパシタが各コイルアンテナと直列もしくは並列に接続されるので、磁界結合を利用した無線通信が可能となる。
【0009】
本開示の一実施形態に係る第2のアクセサリは、コンタクトレンズと通信を行う通信部を備えている。通信部は、アクセサリが身体に装着されたときにコンタクトレンズと通信可能な方向に延在するコイルアンテナと、コイルアンテナと直列もしくは並列に接続されたキャパシタとを有している。
【0010】
本開示の一実施形態に係る第2のアクセサリでは、コイルアンテナが、第2のアクセサリが身体に装着されたときにコンタクトレンズと通信可能な方向に延在する。これにより、出力レベルを低く抑えることが可能となる。また、キャパシタがコイルアンテナと直列もしくは並列に接続されているので、磁界結合を利用した無線通信が可能となる。
【0011】
本開示の一実施形態に係るコンタクトレンズ、第1のアクセサリおよび第2のアクセサリによれば、出力レベルを低く抑えつつ、磁界結合を利用した無線通信ができるようにしたので、消費電力や人体への影響を抑えつつ、データ送信をすることができる。なお、本開示の効果は、ここに記載された効果に必ずしも限定されず、本明細書中に記載されたいずれの効果であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本開示の一実施形態に係る生体情報管理システムの概略構成の一例を表す図である。
【
図2】
図1のコンタクトレンズおよびアクセサリの構成の一例を表す図である。
【
図3】
図1のコンタクトレンズの通信部と、
図1のアクセサリの通信部との一例を表す図である。
【
図16A】
図1のコンタクトレンズの断面構成の一例を表す図である。
【
図16B】
図16Aのコンタクトレンズの一部の展開斜視構成の一例を表す図である。
【
図17】
図1のコンタクトレンズの機能ブロックの一例を表す図である。
【
図19】
図1の端末装置の機能ブロックの一例を表す図である。
【
図20】
図1のデータサーバ装置の機能ブロックの一例を表す図である。
【
図21】
図1のウェブサーバ装置の機能ブロックの一例を表す図である。
【
図22】
図1の生体情報管理システムにおける検出データの送受信の手順の一例を表す図である。
【
図23】
図1の生体情報管理システムにおけるリクエストデータおよび分析データの送受信の手順の一例を表す図である。
【
図24】(A)
図1のコンタクトレンズの平面構成の一例を表す図である。(B)
図24(A)のコンタクトレンズの側面構成の一例を表す図である。
【
図25A】
図1のコンタクトレンズの平面構成の一変形例を表す図である。
【
図25B】
図25Aのコンタクトレンズの一部の展開斜視構成の一例を表す図である。
【
図25C】
図1のコンタクトレンズの平面構成の一変形例を表す図である。
【
図26】
図5のアクセサリの一変形例を表す図である。
【
図27】
図2のアクセサリの一変形例を表す図である。
【
図28】
図4のアクセサリの一変形例を表す図である。
【
図29】
図5のアクセサリの一変形例を表す図である。
【
図30】
図6のアクセサリの一変形例を表す図である。
【
図31】
図7のアクセサリの一変形例を表す図である。
【
図32】
図8のアクセサリの一変形例を表す図である。
【
図33】
図1のアクセサリの一変形例を表す図である。
【
図34】
図1のアクセサリの一変形例を表す図である。
【
図35】
図1のアクセサリの一変形例を表す図である。
【
図36】
図1のアクセサリの一変形例を表す図である。
【
図37】
図1のアクセサリの一変形例を表す図である。
【
図40】
図1のコンタクトレンズの平面構成の一変形例を表す図である。
【
図41】
図40のコンタクトレンズ内の通信部の回路構成の一例を表す図である。
【
図42】
図40のコンタクトレンズ内の通信部の回路構成の一例を表す図である。
【
図43A】
図1のコンタクトレンズの平面構成の一変形例を表す図である。
【
図43B】
図1のコンタクトレンズの平面構成の一変形例を表す図である。
【
図44】
図2のコンタクトレンズの通信部に設ける回動機構の一例を表す図である。
【
図45】
図2のアクセサリの通信部に設ける回動機構の一例を表す図である。
【
図46】アクセサリ内の通信部の回路構成の一変形例を表す図である。
【
図47】アクセサリ内の通信部の回路構成の一変形例を表す図である。
【
図48】アクセサリ内の通信部の回路構成の一変形例を表す図である。
【
図49】コンタクトレンズ内の通信部の回路構成の一変形例を表す図である。
【
図50】コンタクトレンズ内の通信部の回路構成の一変形例を表す図である。
【
図51】コンタクトレンズ内の通信部の回路構成の一変形例を表す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本開示を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.実施の形態(
図1~
図23)
レンズ表面に沿って延在するコイルアンテナをレンズ部に設けた例
2.変形例
変形例A(
図24)
レンズ表面に沿って略一周す
るコイルアンテナをレンズ部に設けた例
変形例B(
図25、
図26)
レンズ表面と直交する方向に延在するコイルアンテナをレンズ部に設けた例
変形例C(
図27~
図39)
複数のコイルアンテナをアクセサリに設けた例
・アクセサリのコイルアンテナと、コンタクトレンズのコイルアンテナとの
位置関係が一意に決まる例(
図27~
図32)
・アクセサリのコイルアンテナと、コンタクトレンズのコイルアンテナとの
位置関係が一意に決まらない例(
図33~
図39)
変形例D(
図40~
図42)
複数のコイルアンテナをコンタクトレンズに設けた例
変形例E(
図43)
図40のコイルと
図25Aのコイルとをコンタクトレンズに設けた例
変形例F(
図44、
図45) 回動機構を設けた例
変形例G(
図46~
図51)
キャパシタとコイルを並列接続した例
【0014】
<1.実施の形態>
[構成]
本開示の一実施の形態に係る生体情報管理システム1について説明する。
図1は、生体情報管理システム1の概略構成例を表したものである。生体情報管理システム1は、ユーザの生体情報に基づいて、ユーザのリクエストに応じた分析を行い、その結果を、ユーザなどが所有する携帯端末(外部機器)に出力するシステムである。
【0015】
生体情報管理システム1は、コンタクトレンズ200、アクセサリ300、端末装置400、データサーバ装置500およびウェブサーバ装置600を備えている。アクセサリ300、端末装置400、データサーバ装置500およびウェブサーバ装置600は、ネットワーク100を介して相互に接続される。ネットワーク100は、例えば、インターネットで標準的に利用されている通信プロトコル(TCP/IP)を用いて通信を行う通信ネットワークである。ネットワーク100は、例えば、そのネットワーク独自の通信プロトコルを用いて通信を行うセキュアな通信ネットワークであってもよい。ネットワーク100は、例えば、インターネット、イントラネット、または、ローカルエリアネットワークである。ネットワーク100は、例えば、有線LAN(Local Area Network)であってもよいし、Wi-Fi等の無線LANや、携帯電話回線などであってもよい。
【0016】
一方、コンタクトレンズ200は、アクセサリ300との間で、近距離の無線通信(具体的には、磁界結合を利用した無線通信)を行う。コンタクトレンズ200とアクセサリ300との間の通信は、例えば、ISO/IEC14443(近接型RFIDの国際標準規格)や、ISO/IEC18092(NFCと呼ばれる無線通信の国際規格)、または、ISO/IEC15693(RFIDの国際標準規格)等によって行われる。
【0017】
(コンタクトレンズ200,アクセサリ300)
図2は、コンタクトレンズ200およびアクセサリ300の構成の一例を表したものである。コンタクトレンズ200およびアクセサリ300は、それぞれ、近距離の無線通信を行う通信部を有している。具体的には、コンタクトレンズ200は、近距離の無線通信(具体的には、磁界結合を利用した無線通信)を行う通信部220を有しており、アクセサリ300は、近距離の無線通信(具体的には、磁界結合を利用した無線通信)を行う通信部320を有している。通信部220は、本開示の「出力部」の一具体例に相当する。
【0018】
通信部220は、例えば、
図2、
図3に示したように、コイル部221、キャパシタ222および交流電源223を有している。コイル部221は、レンズ部10の表面に沿って延在するコイルアンテナである。コイル部221に用いられるコイルアンテナは、例えば、ソレノイド型、または、スパイラル型であり、例えば、金や銅などの金属、導電性高分子(例えばポリアセチレン)、または、カーボンなどによって構成されている。コイル部221は、例えば、レンズ部10の端縁に沿って配置されている。キャパシタ222は、コイル部221に直列に接続されている。交流電源223は、コイル部221およびキャパシタ222と直列に接続されている。
【0019】
通信部320は、例えば、
図2、
図3に示したように、コイル部321、キャパシタ322および負荷323を有している。コイル部321は、アクセサリ300が身体に装着されたときにコンタクトレンズ200の通信部220と通信可能な方向に延在するコイルアンテナである。コイル部321に用いられるコイルアンテナは、例えば、ソレノイド型、または、スパイラル型であり、例えば、金や銅などの金属、導電性高分子(例えばポリアセチレン)、または、カーボンなどによって構成されている。コイル部321は、例えば、アクセサリ300が身体に装着された状態で、コンタクトレンズ200の正面方向からアクセサリ300を見たときに、コイル部221の中心軸と平行もしくは略平行な中心軸を有している。これにより、共通の磁束Φがコイル部221およびコイル部321を通過する。キャパシタ322は、コイル部221に直列に接続されている。負荷323は、例えば、所定の値の抵抗である。
【0020】
アクセサリ300は、当該アクセサリ300が身体に装着されたときにコイル部321とコンタクトレンズ200のコイル部221との位置関係が一意に決まる形態となっている。アクセサリ300は、例えば、イヤホン、ネックレス、眼鏡、ネクタイピン、バッジ、ヘッドセット、帽子、ヘルメット、シュノーケル用のマスク、スキー用のゴーグル、着け毛、または、カツラである。
【0021】
アクセサリ300がイヤホン300aである場合、コイル部321は、例えば、
図2に示したように、イヤホン300aの本体部310aに内蔵されている。アクセサリ300がネックレス300bである場合、コイル部321は、例えば、
図4に示したように、ネックレス300bの首掛部310bに設けられている。ネックレス300bには、胸元に吊り下げる貴金属や宝石などが設けられており、それら貴金属や宝石の位置は必ず胸元に配置されるので、首掛部310b
に設けたコイル部321の、コイル部221に対する位置や向きも必然的に一意に決まる。
【0022】
アクセサリ300が眼鏡300cである場合、コイル部321は、例えば、
図5に示したように、眼鏡300cのフレーム部310cに設けられている。眼鏡300cには、レンズを嵌めるフレーム部310cや、耳に掛ける耳掛け部が設けられているので、眼鏡300cの、コイル部221に対する位置や向きは必然的に一意に決まる。それに伴い、眼鏡300cに設けたコイル部321の、コイル部221に対する位置や向きも必然的に一意に決まる。
【0023】
アクセサリ300がネクタイピン300dである場合、コイル部321は、例えば、
図6に示したように、ネクタイピン300dの本体部310dに設けられている。ネクタイピン300dには、ネクタイをワイシャツに留める留め具が本体部310dの背後に設けられているので、ネクタイピン300dの、コイル部221に対する位置や向きは必然的に一意に決まる。それに伴い、ネクタイピン300dに設けたコイル部321の、コイル部221に対する位置や向きも必然的に一意に決まる。
【0024】
アクセサリ300がバッジ300eである場合、コイル部321は、例えば、
図7に示したように、バッジ300eの本体部310eに設けられている。バッジ300eには、バッジ300eを衣服に留める留め具が本体部310eの背後に設けられているので、バッジ300eの位置や向きは必然的に一意に決まる。それに伴い、バッジ300eに設けたコイル部321の、コイル部221に対する位置や向きも必然的に一意に決まる。
【0025】
アクセサリ300がヘッドセット300fである場合、コイル部321は、例えば、
図8に示したように、ヘッドセット300fの本体部310fに設けられている。ヘッドセット300fには、本体部310fを目の前に留める留め具(バンド)が本体部310fの背後に設けられているので、ヘッドセット300fの、コイル部221に対する位置や向きは必然的に一意に決まる。それに伴い、ヘッドセット300fに設けたコイル部321の、コイル部221に対する位置や向きも必然的に一意に決まる。
【0026】
アクセサリ300が帽子(cap)300gである場合、コイル部321は、例えば、
図9に示したように、帽子300gのバイザー310g1やクラウン310g2などに設けられている。バイザー310g1は、帽子300gの前部分に設けられているので、帽子300gの、コイル部221に対する位置や向きは必然的に一意に決まる。それに伴い、帽子300gに設けたコイル部321の、コイル部221に対する位置や向きも必然的に一意に決まる。
【0027】
アクセサリ300が帽子(hat)300hである場合、コイル部321は、例えば、図
10に示したように、帽子300hのブリム310h1やクラウン310h2などに設けられている。帽子300hには、リボン310h3が設けられているので、帽子300hの、コイル部221に対する位置や向きは必然的に一意に決まる。それに伴い、帽子300hに設けたコイル部321の、コイル部221に対する位置や向きも必然的に一意に決まる。
【0028】
アクセサリ300がヘルメット300iである場合、コイル部321は、例えば、
図11に示したように、ヘルメット300iの開口310iの端縁などに設けられている。開口310iは、ヘルメット300iの前部分に設けられているので、ヘルメット300iの、コイル部221に対する位置や向きは必然的に一意に決まる。それに伴い、ヘルメット300iに設けたコイル部321の、コイル部221に対する位置や向きも必然的に一意に決まる。
【0029】
アクセサリ300がシュノーケル用のマスク300kである場合、コイル部321は、例えば、
図12に示したように、マスク300kのレンズ部310kなどに設けられている。マスク300kには、レンズ部310kを目の前に留める留め具(バンド)が設けられているので、マスク300kの、コイル部221に対する位置や向きは必然的に一意に決まる。それに伴い、マスク300kに設けたコイル部321の、コイル部221に対する位置や向きも必然的に一意に決まる。
【0030】
アクセサリ300がスキー用のゴーグル300mである場合、コイル部321は、例えば、
図13に示したように、ゴーグル300mのレンズ部310mなどに設けられている。ゴーグル300mには、レンズ部310mを目の前に留める留め具(バンド)が設けられているので、ゴーグル300mの、コイル部221に対する位置や向きは必然的に一意に決まる。それに伴い、ゴーグル300mに設けたコイル部321の、コイル部221に対する位置や向きも必然的に一意に決まる。
【0031】
アクセサリ300が着け毛300nである場合、コイル部321は、例えば、
図14に示したように、着け毛300nの長手方向に沿って設けられている。そのため、着け毛300nの、コイル部221に対する位置や向きは必然的に一意に決まる。それに伴い、着け毛300nに設けたコイル部321の、コイル部221に対する位置や向きも必然的に一意に決まる。
【0032】
アクセサリ300がカツラ300pである場合、コイル部321は、例えば、
図15に示したように、カツラ300pの髪の毛の長手方向に沿って設けられている。そのため、カツラ300pの、コイル部221に対する位置や向きは必然的に一意に決まる。それに伴い、カツラ300pに設けたコイル部321の、コイル部221に対する位置や向きも必然的に一意に決まる。
【0033】
図16Aは、コンタクトレンズ200の断面構成の一例を表したものである。
図16Bは、
図16Aのコンタクトレンズ200の一部の展開斜視構成の一例を表したものである。コンタクトレンズ200は、レンズ部210内に、コイル部221やキャパシタ222を有している。レンズ部210は、例えば、眼球側の表面に基材層211を有しており、さらに、眼球とは反対側の表面にカバー層212を有している。レンズ部210は、さらに、基材層211とカバー層212との間に、コイル部221やキャパシタ222などが設けられた積層体を有している。この積層体は、例えば、眼球側から、機能層213、中間層214および機能層215が積層された構造となっている。
【0034】
基材層211は、例えば、光透過性の樹脂によって構成されており、光学素子20を支持する支持基材としての役割を有している。カバー層212は、例えば、光透過性の樹脂によって構成されており、通信部220などを保護する役割を有している。機能層213は、コイル部221の一部を構成する複数の配線層213Aや、キャパシタ222の一部を構成するパッド層213Bを有している。各配線層213Aは、例えば、
図16Bに示したように、共通の方向に延在する棒状の形状となっている。パッド層213Bは、配線層213Aと同一の層内に設けられている。機能層213において、配線層213Aやパッド層213B以外の箇所は、例えば、絶縁層によって構成されている。機能層215は、コイル部221の一部を構成する複数の配線層215Aや、キャパシタ222の一部を構成するパッド層215Bを有している。各配線層215Aは、例えば、
図16Bに示したように、各配線層213Aとは異なる方向であって、かつ共通の方向に延在する棒状の形状となっている。各配線層215Aは、コイル部221が面内方向に回転中心軸を有するらせん状となるように配置されている。パッド層215Bは、配線層215Aと同一の層内に設けられている。機能層215において、配線層215Aやパッド層215B以外の箇所は、例えば、絶縁層によって構成されている。中間層214は、コイル部221の一部を構成する接続部214Aを有している。接続部214Aは、配線層213Aと配線層215Aとを互いに電気的に接続している。中間層214において、接続部214A以外の箇所は、例えば、絶縁層によって構成されている。つまり、接続部214Aは、中間層214内の絶縁層と同一の層内に設けられている。配線層213Aおよび配線層215Aは、例えば、中間層214内の絶縁層を間にして配置されている。中間層214内の絶縁層のうち、配線層213Aと配線層215Aとによって挟まれた部分は、例えば、フェライトなどの磁性体によって構成されていてもよい。
【0035】
(コンタクトレンズ200)
図17は、コンタクトレンズ200の機能ブロックの一例を表したものである。コンタクトレンズ200は、例えば、記憶部230、センサ部240、通信部220および制御部250を有している。センサ部240が本開示の「取得部」の一具体例に相当する。通信部220および制御部250が本開示の「出力部」の一具体例に相当する。
【0036】
記憶部230は、例えば、不揮発性メモリによって構成されており、例えば、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)、フラッシュメモリ、
抵抗変化型メモリなどによって構成されている。記憶部230は、制御部250によって実行されるプログラム(例えば、処理プログラム232)などを記憶している。処理プログラム232は、センサ部240から、生体情報である検出データ231を取得したり、取得した検出データ231を、通信部220を介してアクセサリ300に出力したりするためのプログラムである。検出データ231は、コンタクトレンズ200を用いて得られたデータであり、具体的には、センサ部240によって検出された生体情報である。制御部250は、プロセッサを含んで構成されており、例えば、記憶部230に記憶された処理プログラム232を実行する。制御部250の機能は、例えば、制御部250によって処理プログラム232が実行されることによって実現される。制御部250および通信部220は、センサ部240で取得された生体情報(検出データ231)を、人体に装着されるアクセサリ300に出力する。
【0037】
センサ部240は、レンズ部210に設けられている。センサ部240は、コンタクトレンズ200が装着されているユーザの生体情報を取得する。センサ部240は、例えば、涙に含まれる特定の成分(例えば、塩分、酸素、脂質、血糖値、またはホルモン物質)を検出するデバイスである。この場合、センサ部240によって検出されることにより得られるデータ(検出データ231)は、涙の成分についての情報である。なお、センサ部240は、例えば、視線を検出するデバイス、眼球内の血管の状態を検出するデバイス、眼球内の血管の脈拍を検出するデバイス、または、眼圧を検出するデバイスであってもよい。センサ部240が視線を検出するするデバイスである場合には、検出データ231は、視線についての生体情報である。センサ部240が眼球内の血管の状態を検出するデバイスである場合には、検出データ231は、眼球内の血管についての情報である。センサ部240が眼圧を検出するデバイスである場合には、検出データ231は、眼圧についての生体情報である。センサ部240が瞼の開閉を検出するするデバイスである場合には、検出データ231は、瞼の開閉についての生体情報である。
【0038】
(アクセサリ300)
図18は、アクセサリ300の機能ブロックの一例を表したものである。アクセサリ300は、例えば、記憶部340、通信部320,330、機能部350および制御部360を有している。
【0039】
通信部320は、コンタクトレンズ200と近距離の無線通信を行う。具体的には、通信部320は、コンタクトレンズ200の記憶部230から、生体情報である検出データ231を取得する。通信部330は、ネットワーク100を介してウェブサーバ装置600と通信を行う。具体的には、通信部330は、通信部320で取得した検出データ231を、ネットワーク100を介してウェブサーバ装置600に出力する。
【0040】
記憶部340は、例えば、不揮発性メモリによって構成されており、例えば、EEPROM、フラッシュメモリ、抵抗変化型メモリなどによって構成されている。記憶部340は、制御部360によって実行されるプログラム(例えば、処理プログラム341)などを記憶している。処理プログラム341は、コンタクトレンズ200から通信部320を介して検出データ231を取得したり、取得した検出データ231を、通信部330およびネットワーク100を介してウェブサーバ装置600に出力したりするためのプログラムである。制御部360は、プロセッサを含んで構成されており、例えば、記憶部340に記憶された処理プログラム341を実行する。制御部360の機能は、例えば、制御部360によって処理プログラム341が実行されることによって実現される。
【0041】
(端末装置400)
図19は、端末装置400の機能ブロックの一例を表したものである。端末装置400は、ユーザが生体情報の分析に必要なリクエストを入力したり、ユーザのリクエストに応じた分析結果を表示したりするために使用される端末装置である。端末装置400は、ユーザからのリクエストを受け付けたり、ユーザのリクエストに応じた分析結果を表示したりするためのインターフェースを有している。端末装置400は、例えば、記憶部410、通信部420、受付部430、表示部440および制御部450を有している。
【0042】
受付部430は、キーボードやタッチパネルなどで構成されている。表示部440は、制御部450から入力された映像信号に基づく表示を行う。表示部440がタッチパネルの機能を有している場合には、タッチパネルの機能が受付部430の機能を担ってもよい。記憶部410は、制御部450によって実行されるプログラム(例えば、ウェブブラウザプログラム413や、オペレーティングシステム)などを記憶している。記憶部410には、リクエストデータ411や、分析データ412が記憶される。
【0043】
リクエストデータ411は、ユーザから受け付けたリクエストについてのデータである。ユーザからのリクエストには、例えば、ユーザの、生体情報に基づいたパフォーマンスもしくはコンディションの管理のリクエストが含まれる。分析データ412は、リクエストデータ411応じた分析結果についてのデータである。分析データ412は、ユーザのパフォーマンスもしくはコンディションについてのデータである。
【0044】
制御部450は、プロセッサを含んで構成されており、記憶部410に記憶されたウェブブラウザプログラム413や、オペレーティングシステムなどを実行する。端末装置400におけるユーザインターフェース(表示部440)は、例えば、ウェブサーバ装置600から取得したアプリケーション(例えばhtmlデータ)をウェブブラウザプログラム413で処理することにより実現される。
【0045】
(データサーバ装置500)
図20は、データサーバ装置500の機能ブロックの一例を表したものである。データサーバ装置500は、例えば、コンタクトレンズ200を用いて得られた検出データ231や、ウェブサーバ装置600でのデータ処理により得られた分析データ611を記憶するための装置である。
【0046】
データサーバ装置500は、例えば、記憶部510、通信部520および制御部530を有している。制御部530は、通信部520を介して外部から入力された情報を記憶部510に格納したり、記憶部510から読み出した情報を、通信部520を介して外部に出力したりする。通信部520は、ネットワーク100を介して、他の機器と通信を行う。記憶部510は、例えば、不揮発性メモリによって構成されており、例えば、EEPROM、フラッシュメモリ、抵抗変化型メモリなどによって構成されている。記憶部510には、例えば、検出データ231や、分析データ611が記憶される。
【0047】
(ウェブサーバ装置600)
図21は、ウェブサーバ装置600の機能ブロックの一例を表したものである。ウェブサーバ装置600は、端末装置400におけるユーザインターフェースを提供する。ウェブサーバ装置600は、さらに、コンタクトレンズ200を用いて得られた分析データ611に基づいて、ユーザから受け付けたリクエストデータ411に応じた分析結果(分析データ611)を生成する。ウェブサーバ装置600は、例えば、記憶部610、通信部620および制御部630を有している。
【0048】
通信部620は、ネットワーク100を介して、生体情報管理システム1内の他の装置(例えばデータサーバ装置500や、端末装置400等)と通信を行う。記憶部610は、例えば、不揮発性メモリによって構成されており、例えば、EEPROM、フラッシュメモリ、抵抗変化型メモリなどによって構成されている。記憶部610は、制御部630によって実行されるプログラム(例えば、ウェブサーバプログラム612や、ウェブアプリケーションプログラム613)などを記憶している。ウェブアプリケーションプログラム613は、ネットワーク100を介して使用するアプリケーションプログラムである。ウェブアプリケーションプログラム613は、コンタクトレンズ200を用いて得られた分析データ611に基づいて、ユーザから受け付けたリクエストデータ411に応じた分析結果(分析データ611)を生成するプログラムである。ウェブアプリケーションプログラム613は、ウェブサーバプログラム612とウェブブラウザプログラム413とが協調することによって動作する。
【0049】
制御部630は、プロセッサを含んで構成されており、例えば、記憶部610に記憶されたウェブサーバプログラム612や、ウェブアプリケーションプログラム613などを実行する。制御部630の機能は、例えば、制御部630によって、ウェブサーバプログラム612やウェブアプリケーションプログラム613が実行されることによって実現される。具体的には、制御部630は、コンタクトレンズ200を用いて得られた分析データ611に基づいて、ユーザから受け付けたリクエストデータ411に応じた分析結果(分析データ611)を生成する。
【0050】
制御部630は、検出データ231が所定の条件を満たすとき、それを知らせるための制御信号630Aを生成し、生成した制御信号630Aを、通信部620を介して端末装置400に出力してもよい。「所定の条件」とは、例えば、ユーザのパフォーマンスもしくはコンディションにおいて注意喚起を必要とする条件を指している。制御信号630Aは、例えば、注意喚起を行う文字データである。
【0051】
[動作]
(検出データの保存)
次に、生体情報管理システム1における検出データ231の保存手順について説明する。
【0052】
図22は、生体情報管理システム1における検出データ231の送受信の手順の一例を表したものである。ユーザは、まず、コンタクトレンズ200を自身の眼球に装着する。その後、コンタクトレンズ200において、センサ部240がユーザの生体情報(検出データ231)を取得する(ステップS101)。センサ部240が、涙に含まれる特定の成分(例えば、塩分、酸素、脂質、または血糖値)を検出するデバイスである場合には、検出データ231は、涙についての生体情報である。センサ部240が視線を検出するするデバイスである場合には、検出データ231は、視線についての生体情報である。センサ部240が眼球内の血管の状態を検出するデバイスである場合には、検出データ231は、眼球についての生体情報である。センサ部240が眼圧を検出するデバイスである場合には、検出データ231は、眼球についての生体情報である。
【0053】
センサ部240は取得した生体情報(検出データ231)を、通信部220を介してアクセサリ300に送信する(ステップS102)。アクセサリ300は、センサ部240から検出データ231を受信すると(ステップS103)、受信した検出データ231をデータサーバ装置500に送信する(ステップS104)。データサーバ装置500は、アクセサリ300から検出データ231を受信すると(ステップS105)、受信した検出データ231を記憶部510に保存する(ステップS106)。
【0054】
(検出データの分析)
次に、生体情報管理システム1における検出データ231の分析手順について説明する。
【0055】
図23は、生体情報管理システム1における検出データ231の分析手順の一例を表したものである。ユーザは、まず、端末装置400に対して、リクエストを入力するためのユーザインターフェースの表示を要求する。すると、端末装置400は、ウェブサーバ装置600から取得したアプリケーションをウェブブラウザプログラム413で処理することにより、表示部440に、リクエストを入力するためのユーザインターフェースを表示する。ユーザは、表示されたユーザインターフェースおよび受付部430を用いて、リクエストデータ411を入力する。端末装置400は、ユーザから入力されたリクエストデータ411を受け付けると(ステップS201)、受け付けたリクエストデータ411をウェブサーバ装置600に送信する(ステップS202)。
【0056】
ウェブサーバ装置600は、端末装置400からリクエストデータ411を受信すると(ステップS203)、受信したリクエストデータ411の内容に対応する検出データ231をデータサーバ装置500から読み出す(ステップS204)。ウェブサーバ装置600は、読み出した検出データ231に基づいて、リクエストデータ411に応じた分析結果(分析データ611)を生成する(ステップS205)。ウェブサーバ装置600は、生成した分析データ611を端末装置400に送信する(ステップS206)。端末装置400は、ウェブサーバ装置600から分析データ611を受信すると(ステップS207)、受信した分析データ611を表示部440に表示する(ステップS208)。
【0057】
[効果]
次に、本実施の形態に係る生体情報管理システム1の効果について説明する。
【0058】
本実施の形態では、レンズ部10に設けられたセンサ部240で取得された生体情報(検出データ231)が、人体に装着されたアクセサリ300に出力される。これにより、出力レベルを低く抑えることが可能となる。また、キャパシタ222がコイル部221に直列に接続されているので、磁界結合を利用した無線通信が可能となる。その結果、消費電力や人体への影響を抑えつつ、データ送信をすることができる。
【0059】
また、本実施の形態において、コイル部221がレンズ部210の端縁に沿って配置されている場合には、コイル部221によってユーザの視界が遮られるおそれがない。従って、ユーザがコンタクトレンズ200を装着した状態で、コンタクトレンズ200とアクセサリ300との間でデータ送信を行うことができる。
【0060】
また、本実施の形態において、コイル部221が、レンズ部210内に設けられた2つの配線層213A,215Aおよび接続部214Aを含んで構成されている場合には、IC(Integrated Circuit)プロセスを用いてコイル部221を製造することができる。従って、コイル部221を薄く、小さく作ることができるので、コンタクトレンズ200の装着感を損なうことなく、データ送信をすることができる。
【0061】
また、本実施の形態において、キャパシタ222が、レンズ部210内に設けられた2つのパッド層213B,215Bを含んで構成されている場合には、ICプロセスを用いてキャパシタ222を製造することができる。従って、キャパシタ222を薄く、小さく作ることができるので、コンタクトレンズ200の装着感を損なうことなく、データ送信をすることができる。
【0062】
また、本実施の形態では、アクセサリ300のコイル部321は、アクセサリ300が身体に装着されたときにコンタクトレンズ200のコイル部221と通信可能な方向に延在している。これにより、出力レベルを低く抑えることが可能となる。また、キャパシタ322がコイル部321と直列に接続されているので、磁界結合を利用した無線通信が可能となる。その結果、消費電力や人体への影響を抑えつつ、データ送信をすることができる。
【0063】
また、本実施の形態において、アクセサリ300は、当該アクセサリ300が身体に装着されたときにコイル部321とコンタクトレンズ200のコイル部221との位置関係が一意に決まる形態となっている。これにより、アクセサリ300のコイル部321と、コンタクトレンズ200のコイル部221との通信が容易となるので、出力レベルを低く抑えることが可能となる。その結果、消費電力や人体への影響を抑えつつ、データ送信をすることができる。
【0064】
<2.変形例>
次に、上記実施の形態に係るコンタクトレンズ200およびアクセサリ300の変形例について説明する。
【0065】
[変形例A]
図24(A)は、変形例Aに係るコンタクトレンズ200の平面構成の一例を表したものである。
図24(B)は、変形例Aに係るコンタクトレンズ200の側面構成の一例を表したものである。本変形例では、コイル部221が、レンズ部210の端縁に沿って延在する略環状となっている。コイル部221において、一端の開口と、他端の開口とが正反対の方向を向いている。また、コイル部221において、一端の開口と、他端の開口とが互いに異なる層内に設けられている。コイル部221がこのような構成となっている場合であっても、出力レベルを低く抑えることが可能であり、また、磁界結合を利用した無線通信が可能である。その結果、消費電力や人体への影響を抑えつつ、データ送信をすることができる。
【0066】
[変形例B]
図25Aは、変形例Bに係るコンタクトレンズ200の平面構成の一例を表したものである。
図25Bは、
図25Aのコンタクトレンズ200の一部の展開斜視構成の一例を表したものである。本変形例では、コイル部221が、レンズ部210の表面と直交する方向に延在している。このとき、コイル部221は、例えば、レンズ部210の端縁に沿って延在する略環状となっている。コイル部221は、例えば、レンズ部210の表面と交差する方向に回転中心軸を有するらせん状の配線によって構成されている。レンズ部210は、例えば、眼球側の表面に基材層211を有しており、さらに、眼球とは反対側の表面にカバー層212を有している。レンズ部210は、さらに、基材層211とカバー層212との間に、コイル部221やキャパシタ222などが設けられた積層体を有している。この積層体は、例えば、眼球側から、機能層213、中間層214、機能層215、中間層216および機能層217が積層された構造となっている。
【0067】
機能層213は、コイル部221の一部を構成する配線層213Cや、キャパシタ222の一部を構成するパッド層213Bを有している。配線層213Cは、例えば、
図25Bに示したように、C形状となっている。パッド層213Bは、配線層213Cと同一の層内に設けられている。機能層213において、配線層213Cやパッド層213B以外の箇所は、例えば、絶縁層によって構成されている。機能層215は、コイル部221の一部を構成する配線層215Cを有している。配線層215Cは、例えば、
図25Bに示したように、C形状となっている。配線層215Cは、コイル部221が積層方向に回転中心軸を有するらせん状となるように配置されている。パッド層215Bは、配線層215Cと同一の層内に設けられている。機能層215において、配線層215Cやパッド層215B以外の箇所は、例えば、絶縁層によって構成されている。機能層217は、コイル部221の一部を構成する配線層217Cを有している。配線層217Cは、例えば、
図25Bに示したように、C形状となっている。配線層217Cは、コイル部221が積層方向に回転中心軸を有するらせん状となるように配置されている。パッド層217Bは、配線層21
7Cと同一の層内に設けられている。機能層217において、配線層217Cやパッド層217B以外の箇所は、例えば、絶縁層によって構成されている。
【0068】
中間層214は、コイル部221の一部を構成する接続部214Aを有している。接続部214Aは、配線層213Cと配線層215Cとを互いに電気的に接続している。中間層214において、接続部214A以外の箇所は、例えば、絶縁層によって構成されている。つまり、接続部214Aは、中間層214内の絶縁層と同一の層内に設けられている。配線層213Cおよび配線層215Cは、例えば、中間層214内の絶縁層を間にして配置されている。中間層214内の絶縁層のうち、配線層213Cと配線層215Cとによって挟まれた部分は、例えば、フェライトなどの磁性体によって構成されていてもよい。中間層216は、コイル部221の一部を構成する接続部216Aを有している。接続部216Aは、配線層215Cと配線層217Cとを互いに電気的に接続している。中間層216において、接続部216A以外の箇所は、例えば、絶縁層によって構成されている。つまり、接続部216Aは、中間層216内の絶縁層と同一の層内に設けられている。配線層215Cおよび配線層217Cは、例えば、中間層216内の絶縁層を間にして配置されている。中間層216内の絶縁層のうち、配線層215Cと配線層217Cとによって挟まれた部分は、例えば、フェライトなどの磁性体によって構成されていてもよい。
【0069】
なお、本変形例において、コイル部221が、例えば、
図25Cに示したように、レンズ部210の表面と交差する方向に延在する方向に回転中心軸を有する渦巻き状の配線によって構成されていてもよい。この場合、コイル部221が、レンズ部210の表面と交差する方向に回転中心軸を有するらせん状の配線となっていてもよいし、レンズ部210の表面と平行な面内において渦巻き状に巻かれた配線となっていてもよい。
【0070】
ここで、アクセサリ300のコイル部321は、例えば、アクセサリ300が身体に装着された状態で、コンタクトレンズ200の正面方向からアクセサリ300を見たときに、コイル部221の中心軸と平行もしくは略平行な中心軸を有している。これにより、共通の磁束Φがコイル部221およびコイル部321を通過する。
【0071】
アクセサリ300が、例えば、
図26に示したような眼鏡300cである場合、コイル部321は、例えば、コイル部321の中心軸がコイル部221の中心軸と共通となるように形成されている。アクセサリ300が、例えば、
図26に示したような眼鏡300cである場合、コイル部321は、例えば、フレーム部310cに沿って形成されている。コイル部221,321がこのような構成となっている場合であっても、出力レベルを低く抑えることが可能であり、また、磁界結合を利用した無線通信が可能である。その結果、消費電力や人体への影響を抑えつつ、データ送信をすることができる。
【0072】
[変形例C]
図27~
図32は、アクセサリ300の一変形例を表したものである。
図27~
図32に記載のアクセサリ300は、延在方向が互いに異なる複数のコイル部321を有している。
【0073】
図27~
図32に記載のアクセサリ300は、当該アクセサリ300が身体に装着されたときに各コイル部321とコンタクトレンズ200のコイル部221との位置関係が一意に決まる形態となっている。
【0074】
図27には、
図2に記載のイヤホン300aにおいて、延在方向が互いに異なる複数のコイル部321が設けられている様子が例示されている。
図28には、
図4に記載のネックレス300bにおいて、延在方向が互いに異なる複数のコイル部321が設けられている様子が例示されている。
図29には、
図5に記載の眼鏡300cにおいて、延在方向が互いに異なる複数のコイル部321が設けられている様子が例示されている。
図30には、
図6に記載のネクタイピン300dにおいて、延在方向が互いに異なる複数のコイル部321が設けられている様子が例示されている。
図31には、
図7に記載のバッジ300eにおいて、延在方向が互いに異なる複数のコイル部321が設けられている様子が例示されている。
図32には、
図8に記載のヘッドセット300fにおいて、延在方向が互いに異なる複数のコイル部321が設けられている様子が例示されている。
【0075】
図27~
図32に記載のアクセサリ300では、当該アクセサリ300が身体に装着されたときに各コイル部321とコンタクトレンズ200のコイル部221との位置関係が一意に決まる。これにより、アクセサリ300における少なくとも1つのコイル部321と、コンタクトレンズ200のコイル部221との通信が容易となるので、出力レベルを低く抑えることが可能となる。その結果、消費電力や人体への影響を抑えつつ、データ送信をすることができる。なお、
図9~
図15に記載のアクセサリ300に対して、延在方向が互いに異なる複数のコイル部321が設けられている場合には、当該アクセサリ300は、
図27~
図32に記載のアクセサリ300と同様、当該アクセサリ300が身体に装着されたときに各コイル部321とコンタクトレンズ200のコイル部221との位置関係が一意に決まる形態となっている。従って、
図9~
図15に記載のアクセサリ300に対して、延在方向が互いに異なる複数のコイル部321が設けられている場合にも、アクセサリ300における少なくとも1つのコイル部321と、コンタクトレンズ200のコイル部221との通信が容易となるので、出力レベルを低く抑えることが可能となる。その結果、消費電力や人体への影響を抑えつつ、データ送信をすることができる。
【0076】
図33~
図37に記載のアクセサリ300は、当該アクセサリ300が身体に装着されたときに各コイル部321とコンタクトレンズ200のコイル部221との位置関係が一意に決まらない形態となっているか、または、腕、指もしくは脚に装着されるものである。
図33~
図37に記載のアクセサリ300は、例えば、ネックレス300q、ブレスレット300r、イヤリング300s、指輪300t、または、腕時計300uである。
【0077】
図33には、アクセサリ300として、胸元の位置が特に特定されないネックレス300qが例示されている。ネックレス300qでは、全体が首掛部となっており、例えば、首掛部に貴金属や宝石などが一列に配置されている。ネックレス300qにおいて、複数のコイル部321は、例えば、首掛部に沿って等間隔に並んで配置されている。ネックレス300qが身体に装着される度に、通常、ネックレス300qにおける特定のコイル部
321の、コンタクトレンズ200のコイル部221に対する位置や向きが異なる。従って、各コイル部321と、コンタクトレンズ200のコイル部221との位置関係は一意に決まらない。
【0078】
図34には、アクセサリ300として、上下の区別のないブレスレット300rが例示されている。ブレスレット300rは、例えば、貴金属や宝石などが一列に配置された環形状となっている。ブレスレット300rにおいて、複数のコイル部321は、例えば、貴金属や宝石などに沿って等間隔に並んで配置されている。ブレスレット300rが身体に装着される度に、通常、ブレスレット300rにおける特定のコイル部
321の、コンタクトレンズ200のコイル部221に対する位置や向きが異なる。従って、各コイル部321と、コンタクトレンズ200のコイル部221との位置関係は一意に決まらない。
【0079】
図35には、アクセサリ300として、イヤリング300sが例示されている。イヤリング300sは、耳に固定する耳掛部310sと、耳掛部310sに揺動可能に固定されたリング部310tとを有している。リング部310tは、例えば、貴金属で構成された環形状となっている。イヤリング300sにおいて、複数のコイル部321は、例えば、リング部310tに等間隔に並んで配置されている。イヤリング300sが身体に装着されたとき、イヤリング300sにおけるリング部310tは、人の動きに応じて揺れ動いている。従って、各コイル部321と、コンタクトレンズ200のコイル部221との位置関係は一意に決まらない。
【0080】
図36には、アクセサリ300として、指輪300tが例示されている。指輪300tは、所定の指に挿通可能な開口径を有するリング部310uを有している。リング部310uにおいて、複数のコイル部321は、例えば、リング部310uに等間隔に並んで配置されている。指は、日常生活の中で活発に動かされるので、指にはめた指輪300tの各コイル部321と、コンタクトレンズ200のコイル部221との位置関係は一意に決まらない。
【0081】
図37には、アクセサリ300として、腕時計300uが例示されている。腕時計300uは、時刻などを表示する本体部310vと、本体部310vを腕に固定するためのベルト部310wとを有している。ベルト部310wにおいて、複数のコイル部321は、例えば、ベルト部310wにおいて、各コイル部321の延在方向が互いに異なるように配置されている。腕は、日常生活の中で活発に動かされるので、腕にはめた腕時計300uの各コイル部321と、コンタクトレンズ200のコイル部221との位置関係は一意に決まらない。
【0082】
このように、
図33~
図37に記載のアクセサリ300では、当該アクセサリ300が身体に装着されたときに各コイル部321とコンタクトレンズ200のコイル部221との位置関係が一意に決まらない。しかし、各コイル部321の延在方向が互いに異なる。これにより、アクセサリ300における少なくとも1つのコイル部321と、コンタクトレンズ200のコイル部221との通信が容易となるので、出力レベルを低く抑えることが可能となる。その結果、消費電力や人体への影響を抑えつつ、データ送信をすることができる。
【0083】
図38は、
図27~
図37に記載のアクセサリ300に設けられた通信部320の回路構成の一例を表したものである。本変形例では、通信部320は、例えば、
図38に示したように、延在方向の互いに異なる複数のコイル部321と、各コイル部321と直列に接続されるキャパシタ322および負荷323と、マルチプレクサ324とを有している。各コイル部321の一端は、互いに電気的に接続されている。キャパシタ322および負荷323は、各コイル部321の一端が互いに電気的に接続された接続点を介して、各コイル部321と直列に接続されている。マルチプレクサ324は、複数のコイル部321の中から選択した1つのコイル部321と負荷323とを互いに電気的に接続するスイッチである。
【0084】
複数のコイル部321の中から、コイル部221との通信に寄与する1つのコイル部321がマルチプレクサ324によって選択されることにより、極めて低い消費電力を実現することができる。従って、消費電力や人体への影響を抑えつつ、データ送信をすることができる。
【0085】
なお、本変形例において、各コイル部321が、例えば、
図39に示したように、互いに直列に接続されていてもよい。この場合、マルチプレクサ324は必要なく、互いに直列に接続された複数のコイル部321が、キャパシタ322および負荷323に直列に接続される。このようにした場合であっても、各コイル部321と、コイル部221との距離は比較的近いので、消費電力や人体への影響を抑えつつ、データ送信をすることができる。
【0086】
[変形例D]
図40は、コンタクトレンズ200の平面構成の一変形例を表したものである。本変形例では、コンタクトレンズ200は、レンズ部210の表面に沿って延在する複数のコイル部221を有している。複数のコイル部221は、例えば、レンズ部210の端縁に沿って配置されている。
【0087】
図41は、本変形例に係るコンタクトレンズ200に設けられた通信部220の回路構成の一例を表したものである。本変形例では、通信部220は、例えば、
図41に示したように、延在方向の互いに異なる複数のコイル部221と、各コイル部221と直列に接続されるキャパシタ222および交流電源223と、マルチプレクサ224とを有している。各コイル部221の一端は、互いに電気的に接続されている。キャパシタ222および交流電源223は、各コイル部221の一端が互いに電気的に接続された接続点を介して、各コイル部221と直列に接続されている。マルチプレクサ224は、複数のコイル部221の中から選択した1つのコイル部221と交流電源223とを互いに電気的に接続するスイッチである。
【0088】
複数のコイル部221の中から、コイル部321との通信に寄与する1つのコイル部221がマルチプレクサ224によって選択されることにより、極めて低い消費電力を実現することができる。従って、消費電力や人体への影響を抑えつつ、データ送信をすることができる。
【0089】
なお、本変形例において、各コイル部221が、例えば、
図42に示したように、互いに直列に接続されていてもよい。この場合、マルチプレクサ224は必要なく、互いに直列に接続された複数のコイル部221が、キャパシタ222および交流電源223に直列に接続される。このようにした場合であっても、各コイル部221と、コイル部321との距離は比較的近いので、消費電力や人体への影響を抑えつつ、データ送信をすることができる。
【0090】
[変形例E]
図43Aは、コンタクトレンズ200の平面構成の一変形例を表したものである。本変形例では、コンタクトレンズ200は、レンズ部210の表面に沿って延在する複数のコイル部221と、レンズ部210の表面と交差する方向に延在する1または複数のコイル部221とを有している。レンズ部210の表面と交差する方向に延在する1または複数のコイル部221は、例えば、レンズ部210の表面に沿って延在する複数のコイル部221によって囲まれた領域内に設けられている。
【0091】
レンズ部210の表面と交差する方向に延在する1または複数のコイル部221は、例えば、レンズ部210の表面と交差する方向に回転中心軸を有するらせん状の配線によって構成されている。なお、
図43Aでは、レンズ部210の表面と交差する方向に延在する1つのコイル部221が一巻きの配線で構成されているように見える。しかし、これは、レンズ部210の表面と交差する方向に延在する1つのコイル部221が、例えば、
図25Bに示したようなC形状の配線層215Cが積層方向において互いに重なり合って一巻きの配線のように見えるためである。
【0092】
なお、レンズ部210の表面と交差する方向に延在する1または複数のコイル部221は、例えば、
図43Bに示したように、レンズ部210の表面と平行な1つの面内に渦巻き状に形成された配線によって構成されていてもよい。
【0093】
本変形例において、各コイル部221が互いに直列に接続されていてもよい。また、本変形例において、複数のコイル部221の中から、コイル部321との通信に寄与する1つのコイル部221がマルチプレクサ224によって選択されてもよい。
【0094】
本変形例では、上記実施の形態およびその変形例と同様、消費電力や人体への影響を抑えつつ、データ送信をすることができる。
【0095】
[変形例F]
上記実施の形態およびその変形例において、コンタクトレンズ200の通信部220が、例えば、
図44に示したように、回動機構225を有していてもよい。回動機構225は、コイル部221を、回動機構225を回転中心として回転させる機構であり、手動もしくは電気的な制御によりコイル部221を回転させる。また、上記実施の形態およびその変形例において、アクセサリ300の通信部320が、例えば、
図45に示したように、回動機構325を有していてもよい。回動機構325は、コイル部321を、回動機構325を回転中心として回転させる機構であり、手動もしくは電気的な制御によりコイル部321を回転させる。
【0096】
[変形例G]
上記実施の形態およびその変形例では、キャパシタ322は、コイル部321に直列に接続され、キャパシタ222はコイル部221に直列に接続されていた。
【0097】
しかし、上記実施の形態およびその変形例において、キャパシタ322は、例えば、
図46、
図47、
図48に示したように、コイル部321に並列に接続されていてもよい。なお、
図47には、キャパシタ322が、各コイル部321と、マルチプレクサ324とに並列に接続されている様子が例示されている。また、
図48には、キャパシタ322が、直列に接続された全てのコイル部321を含む電流パスと並列に接続されている様子が例示されている。
【0098】
また、上記実施の形態およびその変形例において、キャパシタ222は、例えば、
図49、
図50、
図51に示したように、コイル部221に並列に接続されていてもよい。なお、
図50には、キャパシタ222が、各コイル部221と、マルチプレクサ224とに並列に接続されている様子が例示されている。また、
図51には、キャパシタ222が、直列に接続された全てのコイル部221を含む電流パスと並列に接続されている様子が例示されている。
【0099】
このように、キャパシタ322がコイル部321に並列に接続されたり、キャパシタ222がコイル部221に並列に接続されたりしている場合であっても、上記実施の形態およびその変形例と同様、消費電力や人体への影響を抑えつつ、データ送信をすることができる。
【0100】
[変形例H]
上記実施の形態およびその変形例において、コンタクトレンズ200(通信部220)と、アクセサリ300(通信部320)との通信に、上記の近距離の無線通信に加えて、さらに、WLAN(Wireless LAN)、やBT(ブルートゥース(登録商標))、LTE(Long Term Evolution)などの中距離の無線通信が用いられてもよい。このようにした場合には、コンタクトレンズ200(通信部220)と、アクセサリ300(通信部320)との通信を確実に行うことができる。
【0101】
以上、実施の形態およびその変形例を挙げて本開示を説明したが、本開示は上記実施の形態等に限定されるものではなく、種々変形が可能である。なお、本明細書中に記載された効果は、あくまで例示である。本開示の効果は、本明細書中に記載された効果に限定されるものではない。本開示が、本明細書中に記載された効果以外の効果を持っていてもよい。
【0102】
また、例えば、本開示は以下のような構成を取ることができる。
(1)
眼球に装着されるレンズ部と、
レンズ部に設けられ、生体情報を取得する取得部と、
前記取得部で取得された前記生体情報を、人体に装着される外部機器に出力する出力部と
を備え、
前記出力部は、前記レンズ部の表面に沿って延在する1または複数のコイルアンテナと、前記1または複数のコイルアンテナに直列もしくは並列に接続されるキャパシタとを有する
コンタクトレンズ。
(2)
前記1または複数のコイルアンテナは、前記レンズ部の端縁に沿って配置されている
(1)に記載のコンタクトレンズ。
(3)
前記1または複数のコイルアンテナは、
絶縁層を間にして配置された2つの配線層と、
前記絶縁層と同一の層内に設けられ、前記2つの配線層を互いに電気的に接続する接続部と
を含んで構成されている
(1)または(2)に記載のコンタクトレンズ。
(4)
前記キャパシタは、前記2つの配線層と同一の層内に設けられた、2つのパッド層によって構成されている
(3)に記載のコンタクトレンズ。
(5)
コンタクトレンズと通信を行う通信部を備え、
前記通信部は、延在方向が互いに異なる複数のコイルアンテナと、各前記コイルアンテナと直列もしくは並列に接続されるキャパシタとを有する
アクセサリ。
(6)
当該アクセサリは、当該アクセサリが身体に装着されたときに各前記コイルアンテナと前記コンタクトレンズとの位置関係が一意に決まらない形態となっているか、または、腕、指もしくは脚に装着されるものである
(5)に記載のアクセサリ。
(7)
当該アクセサリは、ネックレス、ブレスレット、イヤリング、指輪、または、腕時計である
(6)に記載のアクセサリ。
(8)
コンタクトレンズと通信を行う通信部を備えたアクセサリであって、
前記通信部は、当該アクセサリが身体に装着されたときに前記コンタクトレンズと通信可能な方向に延在するコイルアンテナと、前記コイルアンテナと直列もしくは並列に接続されたキャパシタとを有する
アクセサリ。
(9)
当該アクセサリは、当該アクセサリが身体に装着されたときに前記コイルアンテナと前記コンタクトレンズとの位置関係が一意に決まる形態となっている
(8)に記載のアクセサリ。
(10)
当該アクセサリは、イヤホン、ネックレス、眼鏡、ネクタイピン、バッジ、ヘッドセット、帽子、ヘルメット、シュノーケル用のマスク、スキー用のゴーグル、着け毛、または、カツラである
(9)に記載のアクセサリ。
【0103】
本出願は、日本国特許庁において2017年10月5日に出願された日本特許出願番号第2017-195326号を基礎として優先権を主張するものであり、この出願のすべての内容を参照によって本出願に援用する。
【0104】
当業者であれば、設計上の要件や他の要因に応じて、種々の修正、コンビネーション、サブコンビネーション、および変更を想到し得るが、それらは添付の請求の範囲やその均等物の範囲に含まれるものであることが理解される。