(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-09
(45)【発行日】2023-05-17
(54)【発明の名称】カメラモジュール
(51)【国際特許分類】
G02B 7/04 20210101AFI20230510BHJP
G02B 3/12 20060101ALI20230510BHJP
G03B 5/00 20210101ALI20230510BHJP
G03B 17/02 20210101ALI20230510BHJP
G03B 30/00 20210101ALI20230510BHJP
H04N 23/55 20230101ALI20230510BHJP
H04N 23/57 20230101ALI20230510BHJP
【FI】
G02B7/04 Z
G02B3/12
G03B5/00 J
G03B17/02
G03B30/00
H04N23/55
H04N23/57
(21)【出願番号】P 2020540817
(86)(22)【出願日】2019-01-21
(86)【国際出願番号】 KR2019000828
(87)【国際公開番号】W WO2019146974
(87)【国際公開日】2019-08-01
【審査請求日】2022-01-19
(31)【優先権主張番号】10-2018-0008346
(32)【優先日】2018-01-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】517099982
【氏名又は名称】エルジー イノテック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100165191
【氏名又は名称】河合 章
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100159259
【氏名又は名称】竹本 実
(72)【発明者】
【氏名】ソン ユン サン
(72)【発明者】
【氏名】キム イン テ
(72)【発明者】
【氏名】ペク チョン シク
【審査官】藏田 敦之
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2008/0013187(US,A1)
【文献】特開2008-046597(JP,A)
【文献】特開2012-042560(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0003010(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 7/04
G02B 3/14
G02B 5/00 - 5/06
G03B 17/02
G03B 30/00
H04N 23/55
H04N 23/57
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体レンズ部と、
前記液体レンズ部が配置されたレンズホルダーと、
前記液体レンズ部を駆動する駆動信号を供給するメイン基板と、
前記メイン基板上に配置され、内部空間に前記液体レンズ部が配置されるベースと、を含み、
前記液体レンズ部は、
上部電極及び下部電極を含む液体レンズと、
前記下部電極と連結される下部連結基板と、を含み、
前記ベースは、
前記上部電極と前記メイン基板を電気的に連結し、平面上で前記上部電極に隣り合って配置された上側接続部と、
前記下部連結基板と前記メイン基板を電気的に連結する下側接続部と、を含
み、
前記下部連結基板は、前記ベースに向かって突出して前記下側接続部と連結された外側端子部を含み、
前記レンズホルダーは、
第1開口を有する第1側部と、
前記第1開口と光軸方向に垂直な方向に対面する第2開口を有する第2側部と、
前記第1及び第2開口とともに前記液体レンズ部の前記上部電極を露出させる形状を有する上部と、を含み、
前記上側接続部は、
前記露出された上部電極の中で、前記第1開口に隣り合う第1上部電極と前記メイン基板を電気的に連結する第1上側接続部と、
前記露出された上部電極の中で、前記第2開口に隣り合う第2上部電極と前記メイン基板を電気的に連結する第2上側接続部と、を含む、カメラモジュール。
【請求項2】
前記下部連結基板は、前記外側端子部の下面から前記メイン基板に向かう方向に突出した形状を有する、請求項
1に記載のカメラモジュール。
【請求項3】
前記第1開口と前記第2開口が対面し、前記光軸に垂直な方向に、前記レンズホルダーの上部の中心の第1幅は端部の第2幅より大きい、請求項
1に記載のカメラモジュール。
【請求項4】
前記ベースは、
前記レンズホルダーの前記第1側部と対向する第1側壁と、
前記レンズホルダーの前記第2側部と対向する第2側壁と、
前記第1側壁と前記第2側壁との間で互いに対向して配置された第3及び第4側壁と、を含み、
前記上側接続部及び前記下側接続部は、前記ベースの前記第1、第2、第3又は第4側壁の少なくとも一部の表面上に配置される、請求項
1又は
3に記載のカメラモジュール。
【請求項5】
前記第1上側接続部は、
前記第1側壁の第1上面に配置され、前記第1上部電極と連結された第1上側端子部と、
前記第1側壁の側面で前記第1上側端子部と前記メイン基板との間に配置された第2上側端子部と、を含む、請求項
4に記載のカメラモジュール。
【請求項6】
前記第2上側接続部は、
前記第2側壁の第2上面に配置され、前記第2上部電極と連結された第3上側端子部と、
前記第3上側端子部から前記第3又は第4側壁の少なくとも一つを通して前記第1側壁まで延びる端子連結部と、
前記第1側壁の前記側面で前記端子連結部と前記メイン基板との間で前記第2上側端子部から離隔して配置された第4上側端子部と、を含む、請求項
5に記載のカメラモジュール。
【請求項7】
前記下側接続部は、
前記第1側壁の第3上面に配置され、前記外側端子部と連結された第1下側端子部と、
前記第1側壁の前記側面で前記第1下側端子部と前記メイン基板との間で前記第2及び第4上側端子部からそれぞれ離隔して配置された第2下側端子部と、を含む、請求項
6に記載のカメラモジュール。
【請求項8】
前記メイン基板は、
前記第2上側端子部と接触する第1パッドと、
前記第4上側端子部と連結された第2パッドと、
前記第2下側端子部と連結された第3パッドと、を含む、請求項
7に記載のカメラモジュール。
【請求項9】
前記第1上部電極と前記第1上側端子部は、金属エポキシ、溶接、ソルダリング又はワイヤボンディングの少なくとも一つによって互いに電気的に連結され、
前記第2上部電極と前記第3上側端子部は、金属エポキシ、溶接、ソルダリング又はワイヤボンディングの少なくとも一つによって互いに電気的に連結され、
前記外側端子部と前記第1下側端子部は、金属エポキシ、溶接、ソルダリング又はワイヤボンディングの少なくとも一つによって互いに電気的に連結される、請求項
7又は
8に記載のカメラモジュール。
【請求項10】
前記第2上側端子部、前記第4上側端子部及び第2下側端子部のそれぞれは、
第3幅を有し、前記第1上側端子部、前記第3上側端子部又は前記第1下側端子部と接する第1部分と、
前記第3幅より大きい第4幅を有し、前記第1、第2又は第3パッドと接する第2部分と、
前記第1部分と前記第2部分との間に配置され、前記第4幅より大きい第5幅を有する第3部分と、を含む、請求項
8に記載のカメラモジュール。
【請求項11】
前記上側接続部及び前記下側接続部は、前記ベースの前記第1、第2、第3及び第4側壁のいずれか一側壁のみに配置される、請求項
7~
10のいずれか一項に記載のカメラモジュール。
【請求項12】
前記一側壁の外表面で、前記第2上側端子部、前記第4上側端子部及び前記第2下側端子部は、互いに離隔して配置される、請求項
11に記載のカメラモジュール。
【請求項13】
前記第1~第3上面の高さは、互いに異なる、請求項
7~
12のいずれか一項に記載のカメラモジュール。
【請求項14】
前記下部連結基板は、
前記液体レンズの下部又は側部の少なくとも一方に配置されるフレームと、
前記フレームから内側に突出して前記下部電極と連結される内側端子部と、を含む、請求項
1~
13のいずれか一項に記載のカメラモジュール。
【請求項15】
前記下部連結基板の前記フレームと前記内側端子部は、前記液体レンズが装着、着座、接触、固定、仮固定、支持、結合又は配置される形状を有する、請求項
14に記載のカメラモジュール。
【請求項16】
前記下部連結基板は、前記内側端子部の下面から前記メイン基板に向かう方向に突出した形状を有する内側突出部を含む、請求項
14又は
15に記載のカメラモジュール。
【請求項17】
前記外側端子部は、前記フレームに隣り合い、弾性を有する連結フレームを含む、請求項
14~
16のいずれか一項に記載のカメラモジュール。
【請求項18】
前記下部電極と前記内側端子部は、伝導性物質を介して互いに接触、結合及び通電する、請求項
14~
17のいずれか一項に記載のカメラモジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
実施例はカメラモジュールに関するものである。
【背景技術】
【0002】
携帯用装置の使用者は高解像度を有しながらもサイズが小さくて多様な撮影機能を有する光学機器を望んでいる。例えば、多様な撮影機能とは、光学ズーム機能(zoom-in/zoom-out)、オートフォーカシング(AF:Auto-Focusing)機能又は手ぶれ補正又は光学式手ぶれ補正(OIS:Optical Image Stabilizer)機能の中で少なくとも一つを意味することができる。
【0003】
従来の場合、前述した多様な撮影機能を具現化するために、複数のレンズを組み合わせ、組み合わせられたレンズを直接動かす方法を用いた。しかし、このようにレンズの数を増加させる場合、光学機器のサイズが大きくなることができる。
【0004】
オートフォーカス機能と手ぶれ補正機能は、レンズホルダーに固定されて光軸に整列された複数のレンズが、光軸又は光軸の垂直方向に移動するかティルティング(Tilting)することによって遂行される。このために、複数のレンズから構成されたレンズアセンブリーを駆動する別途のレンズ駆動装置が要求される。しかし、レンズ駆動装置は電力消費が大きいから、これを保護するために、カメラモジュールとは別にカバーガラスを追加しなければならないなど、既存のカメラモジュールの全体のサイズが大きくなる問題がある。これを解消するために、2種の液体の界面の曲率を電気的に調節してオートフォーカス機能と手ぶれ補正機能を果たす液体レンズ部に対する研究が行われている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
実施例は、小型であり、部品数が少なく、製造工程が簡単な安価のカメラモジュールを提供するためのものである。
【0006】
実施例で解決しようとする技術的課題は以上で言及した技術的課題に制限されず、言及しなかった他の技術的課題は以下の記載から本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に明らかに理解可能であろう。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施例によるカメラモジュールは、液体レンズ部と、前記液体レンズ部が配置されたレンズホルダーと、前記液体レンズ部を駆動する駆動信号を供給するメイン基板と、前記メイン基板上に配置され、内部空間に前記液体レンズ部が配置されるベースとを含み、前記液体レンズ部は、上部電極及び下部電極を含む液体レンズと、前記下部電極と連結される下部連結基板とを含み、前記ベースは、前記上部電極と前記メイン基板を電気的に連結し、平面上で前記上部電極に隣り合って配置された上側接続部と、前記下部連結基板と前記メイン基板を電気的に連結する下側接続部とを含むことができる。
【0008】
例えば、前記下部連結基板は、前記ベースに向かって突出して前記下側接続部と連結された外側端子部を含むことができる。
【0009】
例えば、前記レンズホルダーは、第1開口を有する第1側部と、前記第1開口と光軸方向に垂直な方向に対面する第2開口を有する第2側部と、前記第1及び第2開口とともに前記液体レンズ部の前記上部電極を前記ベースに向けて露出させる形状を有する上部とを含み、前記上側接続部は、前記露出された上部電極の中で、前記第1開口に隣り合う第1上部電極と前記メイン基板を電気的に連結する第1上側接続部と、前記露出された上部電極の中で、前記第2開口に隣り合う第2上部電極と前記メイン基板を電気的に連結する第2上側接続部とを含むことができる。
【0010】
例えば、前記ベースは、前記レンズホルダーの前記第1側部と対向する第1側壁と、前記レンズホルダーの前記第2側部と対向する第2側壁と、前記第1側壁と前記第2側壁との間で互いに対向して配置された第3及び第4側壁とを含み、前記上側接続部及び前記下側接続部は、前記ベースの前記第1、第2、第3又は第4側壁の少なくとも一部の表面上に配置されることができる。
【0011】
例えば、前記第1上側接続部は、前記第1側壁の第1上面に配置され、前記第1上部電極と連結された第1上側端子部と、前記第1側壁の側面で前記第1上側端子部と前記メイン基板との間に配置された第2上側端子部とを含むことができる。
【0012】
例えば、前記第2上側接続部は、前記第2側壁の第2上面に配置され、前記第2上部電極と連結された第3上側端子部と、前記第3上側端子部から前記第3又は第4側壁の少なくとも一つを通して前記第1側壁まで延びる端子連結部と、前記第1側壁の前記側面で前記端子連結部と前記メイン基板との間で前記第2上側端子部から離隔して配置された第4上側端子部とを含むことができる。
【0013】
前記下側接続部は、前記第1側壁の第3上面に配置され、前記外側端子部と連結された第1下側端子部と、前記第1側壁の前記側面で前記第1下側端子部と前記メイン基板との間で前記第2及び第4上側端子部からそれぞれ離隔して配置された第2下側端子部とを含むことができる。
【0014】
前記メイン基板は、前記第2上側端子部と接触する第1パッドと、前記第4上側端子部と連結された第2パッドと、前記第2下側端子部と連結された第3パッドとを含むことができる。
【0015】
例えば、前記第1~第3上面の高低は互いに異なることができる。
【0016】
例えば、前記第1上部電極と前記第1上側端子部は、金属エポキシ、溶接、ソルダリング又はワイヤボンディングの少なくとも一つによって互いに電気的に連結され、前記第2上部電極と前記第3上側端子部は、金属エポキシ、溶接、ソルダリング又はワイヤボンディングの少なくとも一つによって互いに電気的に連結され、前記外側端子部と前記第1下側端子部は、金属エポキシ、溶接、ソルダリング又はワイヤボンディングの少なくとも一つによって互いに電気的に連結されることができる。
【0017】
例えば、前記第1開口と前記第2開口が対面し、前記光軸に垂直な方向に、前記レンズホルダーの上部の中心の第1幅は端部の第2幅より大きくもよい。
【0018】
前記第2上側端子部、前記第4上側端子部及び第2下側端子部のそれぞれは、第3幅を有し、前記第1上側端子部、前記第3上側端子部又は前記第1下側端子部と接する第1部分と、前記第3幅より広い第4幅を有し、前記第1、第2又は第3パッドと接する第2部分と、前記第1部分と前記第2部分との間に配置され、前記第4幅より広い第5幅を有する第3部分とを含むことができる。
【0019】
例えば、前記下部連結基板は、前記液体レンズの下部又は側部の少なくとも一つに配置されるフレームと、前記フレームから内側に突出して前記下部電極と連結される内側端子部とをさらに含むことができる。
【0020】
例えば、前記下部連結基板の前記フレームと前記内側端子部とは、前記液体レンズが装着、着座、接触、固定、仮固定、支持、結合又は配置される形状を有することができる。
【発明の効果】
【0021】
実施例によるカメラモジュールは、上部電極とメイン基板を第1フレキシブルプリント基板(FPCB)を使わずに上側接続部を用いて連結するので、第1連結回路基板と上部電極を連結する工程が不必要になって製造時間及び費用を節減することができ、メイン基板からの駆動電圧を液体レンズに伝達する第1及び第2フレキシブルプリント基板をベンディングしてメイン基板に直接連結する場合、第1及び第2フレキシブルプリント基板をベンディングすることによって第1及び第2フレキシブルプリント基板とメイン基板が互いに接触する部位で発生する公差が大きいが、実施例の場合、下部連結基板をベンディングしないので、下部連結基板とベースが互いに接触する部位での公差が相対的に小さくて公差の精度が改善されるので、下部連結基板をメイン基板と電気的に確かに連結することができ、下部連結基板の構成が液体レンズを取り囲んで保護する形状を有するので、このような役割を果たすスペーサーが不必要であり、第1及び第2フレキシブルプリント基板をベンディングしてメイン基板と連結する場合、メイン基板の大きさが小さければ、第1及び第2フレキシブルプリント基板間の電気的な接触がずれることができるが、実施例の場合、下部連結基板をベンディングせずにメイン基板と連結するので、メイン基板の大きさが小さいとしても、下部連結基板とメイン基板との間の電気的接触がずれないので、メイン基板(又は、カメラモジュール)の大きさを一層減らすことができ、下部連結基板の大きさが小さいとしても切れるか浮き上がることがなくて下部連結基板の信頼性が高くなり、下部連結基板がベンディングされなければならないという条件がないので、下部連結基板に対する設計の制約条件がややこしくなくて下部連結基板の設計の自由度が高くなることができ、上側及び下側接続部に第3部分を備えることにより、アクティブアラインの際に上側及び下側接続部を介しての液体レンズへの駆動電圧の供給が容易であり、アクティブアライン工程作業が容易でありながらも正確に遂行されることができ、カメラモジュールの信頼性が改善されることができ、前述したように、スペーサーや第1フレキシブルプリント基板を要求しないので、部品の個数が減少してアクティブアラインなどの製造工程が早くなることができ、光軸に垂直な水平面積が減少して大きさが小型化することができ、製造コストが節減され、製造工程が単純化することができる。
【0022】
また、本実施例で得られる効果は以上で言及した効果に制限されず、言及しなかった他の効果は以下の記載から本発明が属する分野で通常の知識を有する者に明らかに理解可能であろう。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】実施例によるカメラモジュールの概略ブロック図である。
【
図2】
図1に示したカメラモジュールの一実施例の結合斜視図である。
【
図3】理解を助けるために、
図2に示したカメラモジュールからカバーを除去した結合斜視図である。
【
図4】
図2に示したカメラモジュールの分解斜視図である。
【
図5】
図2に示したカメラモジュールをA-A’線に沿って切り取った右側断面図である。
【
図6】理解を助けるために、
図2に示したカメラモジュールからカバーを除去した平面図である。
【
図8】
図7に示した液体レンズ部の実施例による断面図である。
【
図9】
図3~
図6に示したベースの一実施例による斜視図である。
【
図10】カメラモジュールの概略ブロック図である。
【
図11(a)】前述した実施例によるカメラモジュールの製造方法を説明するための工程斜視図である。
【
図11(b)】前述した実施例によるカメラモジュールの製造方法を説明するための工程斜視図である。
【
図11(c)】前述した実施例によるカメラモジュールの製造方法を説明するための工程斜視図である。
【
図11(d)】前述した実施例によるカメラモジュールの製造方法を説明するための工程斜視図である。
【
図11(e)】前述した実施例によるカメラモジュールの製造方法を説明するための工程斜視図である。
【
図11(f)】前述した実施例によるカメラモジュールの製造方法を説明するための工程斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、添付図面に基づいて実施例を詳細に説明する。実施例は多様な変更を加えることができ、さまざまな形態を有することができるが、特定の実施例を図面に例示し本文に詳細に説明しようとする。しかし、これは実施例を特定の開示形態に限定しようとするものではなく、実施例の思想及び技術範囲に含まれる全ての変更、均等物乃至代替物を含むものに理解されなければならない。
【0025】
“第1”、“第2”などの用語は多様な構成要素を説明するのに使えるが、前記構成要素は前記用語によって限定されてはいけない。前記用語は一構成要素を他の構成要素から区別する目的のみで使われる。また、実施例の構成及び作用を考慮して特別に定義された用語は実施例を説明するためのものであり、実施例の範囲を限定するものではない。
【0026】
実施例の説明において、各要素(element)の“上又は下(on or under)”に形成されるものとして記載される場合、上又は下(on or under)は二つの要素(element)が互いに直接(directly)接触するかあるいは一つ以上の他の要素(element)が前記二つの要素(element)の間に配置されて(indirectly)形成されるものを全て含む。また“上又は下(on or under)”と表現される場合、1個の要素(element)を基準に上方だけでなく下方の意味も含むことができる。
【0027】
また、以下に使われる“上/上部/上の”及び“下/下部/下の”などの関係的用語は、そのような実体又は要素間のある物理的又は論理的関係又は手順を必ず要求するか内包しなく、ある1個の実体又は要素を他の実体又は要素と区別するために用いることもできる。
【0028】
本出願で使用した用語は単に特定の実施例を説明するために使用したものであり、本発明を限定しようとするものではない。単数の表現は、文脈上明白に他に指示しない限り、複数の表現を含む。本出願で、“含む”又は“有する”などの用語は明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品又はこれらの組合せが存在することを指定しようとするものであり、一つ又はそれ以上の他の特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品又はこれらの組合せの存在又は付加の可能性を予め排除しないものに理解しなければならない。
【0029】
また、特に他に定義しない限り、技術的又は科学的な用語を含めて、ここで使われる全ての用語は本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が一般的に理解しているものと同じ意味を有することができる。一般的に使われる辞書に定義されているもののような用語は関連技術の文脈上で有する意味と一致する意味を有するものと解釈されなければならず、本出願で明白に定義しない限り、理想的に又は過度に形式的な意味と解釈されない。
【0030】
また、以下で説明するいくつかの実施例は、互いに組み合わせることができないと特別に言及しない限り、互いに組み合わせることができる。
【0031】
また、いくつかの実施例のいずれか一実施例についての説明から漏れた部分は、特に言及しない限り、他の実施例についての説明を適用することができる。
【0032】
以下、実施例によるカメラモジュール100を添付図面に基づいて説明する。
【0033】
図1は実施例によるカメラモジュール100の概略ブロック図を示す。
【0034】
図1を参照すると、実施例によるカメラモジュール100は、レンズアセンブリー22、制御回路24及びイメージセンサー26を含むことができる。
【0035】
まず、レンズアセンブリー22は、複数のレンズ部、及び複数のレンズ部を収容するレンズホルダーを含むことができる。後述するように、複数のレンズ部は液体レンズを含むことができ、第1レンズ部又は第2レンズ部をさらに含むことができる。もしくは、複数のレンズ部は、液体レンズ部と第1及び第2レンズ部の全てを含むこともできる。
【0036】
制御回路24は、液体レンズ部に駆動電圧(又は、動作電圧又は動作信号又は駆動信号)を供給する役割を果たす。
【0037】
前述した制御回路24とイメージセンサー26は単一のプリント基板(PCB:Printed Circuit Board)上に配置されることができるが、これは一例に過ぎず、実施例はこれに限定されない。
【0038】
実施例によるカメラモジュール100が光学機器(Optical Device、Optical Instrument)に適用される場合、制御回路24の構成は光学機器で要求する仕様によって違うように設計できる。特に、制御回路24は単一チップ(single chip)から具現化され、レンズアセンブリー22に印加される駆動電圧の強度を減らすことができる。これにより、携帯用装置に搭載される光学機器のサイズをもっと縮小することができる。
【0039】
イメージセンサー26は、レンズアセンブリー22を通過した光をイメージデータに変換する機能を果たすことができる。このために、制御回路24はイメージセンサー26を制御することができる。
【0040】
以下、
図1に示したカメラモジュール100の実施例100Aをデカルト座標系を用いて説明するが、実施例はこれに限られない。また、デカルト座標系によれば、x軸、y軸及びz軸は互いに直交するが、実施例はこれに限られない。すなわち、x軸、y軸及びz軸は直交する代わりに、互いに交差することもできる。
【0041】
図2は
図1に示したカメラモジュール100の一実施例100Aの結合斜視図を示し、
図3は
図2に示したカメラモジュール100Aからカバー170を除去した結合斜視図を示し、
図4は
図2に示したカメラモジュール100Aの分解斜視図を示し、
図5は
図2に示したカメラモジュール100AをA-A’線に沿って切り取った右側断面図を示し、
図6は
図2に示したカメラモジュール100Aからカバー170を除去した平面図を示す。
【0042】
図2~
図6を参照すると、カメラモジュール100Aは、レンズアセンブリー、メイン基板150、ベース172及びイメージセンサー182を含むことができる。また、カメラモジュール100Aは、カバー170及びセンサーホルダー178をさらに含むことができる。また、カメラモジュール100Aは、フィルター176をさらに含むことができる。また、カメラモジュール100Aは、ワイヤ174をさらに含むことができる。
【0043】
図2~
図6に示したカメラモジュール100Aの構成要素110~182の少なくとも一つは省略することができる。もしくは、
図2~
図6に示した構成要素110~182と違う少なくとも一つの構成要素をカメラモジュール100Aにさらに含むこともできる。
【0044】
図2~
図6を参照すると、レンズアセンブリーは、第1レンズ部110、レンズホルダー120、第2レンズ部130又は液体レンズ部140の少なくとも一つを含むことができ、
図1に示したレンズアセンブリー22に相当することができる。このようなレンズアセンブリーはメイン基板150上に配置されることができる。
【0045】
レンズアセンブリーにおいて、液体レンズ部140と区別するために、第1レンズ部110及び第2レンズ部130を‘第1固体レンズ部’及び‘第2固体レンズ部’とそれぞれ呼ぶこともできる。しかし、レンズアセンブリーは、第1及び第2レンズ部110、130を含まなくてもよい。
【0046】
第1レンズ部110はレンズアセンブリーの上側に配置され、レンズアセンブリーの外部から光が入射する領域であり得る。すなわち、第1レンズ部110は、レンズホルダー120内で液体レンズ部140上に配置されることができる。2個以上の複数のレンズは中心軸を基準に整列されて光学系を形成することができる。
【0047】
ここで、中心軸とは、カメラモジュール100に含まれた第1レンズ部110、液体レンズ部140又は第2レンズ部130の少なくとも一つが形成する光学系の光軸(Optical axis)LXを意味することもでき、光軸LXに平行な軸を意味することもできる。光軸LXはイメージセンサー182の中心軸に相当することができる。すなわち、第1レンズ部110、液体レンズ部140、第2レンズ部130及びイメージセンサー182はアクティブアライン(AA:Active Align)によって光軸LXに整列されて重畳配置されることができる。
【0048】
ここで、アクティブアラインとは、より良いイメージの獲得のために、第1レンズ部110、第2レンズ部130及び液体レンズ部140のそれぞれの光軸を一致させ、イメージセンサー182とレンズ部110、130、140との間の軸又は距離関係を調節する動作を意味することができる。このようなアクティブアラインについては、後述するカメラモジュールの製造方法で詳細に説明する。
【0049】
第1レンズ部110は単一レンズから具現化されることもでき、2個以上の複数のレンズから具現化されることもできる。例えば、
図4及び
図5を参照すると、第1レンズ部110は、複数のレンズL1~L3を含むことができる。第1レンズ部110の上側に露出レンズが配置されることができる。ここで、露出レンズとは、第1レンズ部110に含まれたレンズの中で最外殻のレンズを意味することができる。すなわち、第1レンズ部110の最も上側に位置するレンズが上方に突出するので、露出レンズの機能を果たすことができる。露出レンズはレンズホルダー120の外部に突出するから、表面が損傷する可能性がある。仮に、露出レンズの表面が損傷する場合、カメラモジュール100Aで撮影されるイメージの画質が低下することができる。よって、露出レンズの表面損傷を防止及び抑制するために、露出レンズの上部にカバーガラス(cover glass)を配置するかコーティング層を形成するか、あるいは露出レンズの表面損傷を防止するために、他のレンズ部のレンズより剛性の高い耐磨耗性素材から露出レンズを具現化することもできる。
【0050】
また、第1レンズ部110に含まれたレンズのそれぞれの外径は、
図5に示したように、同一であってもよく、
図5に示したものとは違い、下方(例えば、-z軸方向)に行くほど増加することもできるが、実施例はこれに限定されない。
【0051】
図5を参照すると、レンズホルダー120は、液体レンズ部140が配置される空間を含み、第1及び第2ホールH1、H2、第1~第4側部S1、S2、S3、S4及び上部USを含むことができる。
【0052】
図4を参照すると、第1及び第2ホールH1、H2はレンズホルダー120の上部と下部にそれぞれ形成され、レンズホルダー120の上部と下部をそれぞれ開放させることができる。ここで、第1ホールH1及び第2ホールH2は貫通ホールであり得る。第1レンズ部110は、レンズホルダー120の内部に形成された第1ホールH1に収容、装着、着座、接触、固定、仮固定、支持、結合又は配置されることができ、第2レンズ部130は、レンズホルダー120の内部に形成された第2ホールH2に収容、装着、着座、接触、固定、仮固定、支持、結合又は配置されることができる。
【0053】
また、レンズホルダー120の第1及び第2側部S1、S2は、光軸LX方向に垂直な方向(例えば、y軸方向)に互いに対面するように配置され、第3及び第4側部S3、S4は光軸LX方向と交差(又は、垂直)する方向(例えば、x軸方向)に互いに対面するように配置されることができる。また、第1側部S1は第1開口OP1を含み、第2側部S2は第1開口OP1と同一又は類似の形状の第2開口OP2を含むことができる。よって、第1側部S1に配置された第1開口OP1と第2側部S2に配置された第2開口OP2は光軸LX方向に垂直な第1方向(例えば、y軸方向)に互いに対面するように配置されることができる。
【0054】
第1及び第2開口OP1、OP2によって、液体レンズ部140が配置されるレンズホルダー120の内部空間が開放することができる。ここで、液体レンズ部140は第1又は第2開口OP1、OP2の少なくとも一つを通して挿入され、レンズホルダー120の内部空間に装着、着座、接触、固定、仮固定、支持、結合又は配置されることができる。例えば、液体レンズ部140は、第1又は第2開口OP1、OP2を通してレンズホルダー120の内部空間に挿入されて配置されることができる。
【0055】
このように、液体レンズ部140が第1又は第2開口OP1、OP2を通してレンズホルダー120の内部空間に挿入されるように、光軸LX方向(例えば、z軸方向)を基準に、レンズホルダー120の第1又は第2開口OP1、OP2のそれぞれの大きさは液体レンズ部140の厚さより大きくなることができる。もしくは、液体レンズ部140が第1又は第2開口OP1、OP2を通してホルダー120の内部空間に挿入されるように、y軸方向に見たとき、ホルダー120の第1又は第2開口OP1、OP2のそれぞれの大きさは液体レンズ部140の断面積より大きくなることができる。
【0056】
また、レンズホルダー120の上部USは第1及び第2開口OP1、OP2とともに液体レンズ部140の上部電極(又は、上部電極セクター)E1~E4を露出させる形状を有することができる。ここで、上部電極セクターとは、電極の一部を意味し、後で詳細に後述する。
【0057】
仮に、図示のように、複数の電極E1~E4が液体レンズ142の四つの上部コーナーに配置される場合、レンズホルダー120の上部USは電極E1~E4を外部に露出させるための平面形状を有することができる。
【0058】
図6を参照すると、第1及び第2開口OP1、OP2が対面する方向であって、光軸に垂直な方向(例えば、y軸方向)にレンズホルダー120の中央の第1幅W1はレンズホルダー120の端部の第2幅W2より大きくなることができる。すなわち、平面上でレンズホルダー120の端部の第2幅W2が中央の第1幅W1より小さい理由は、レンズホルダー120が第1及び第2開口OP1、OP2とともに上部電極E1~E4を露出させるためである。
【0059】
また、平面上でレンズホルダー120の端部の第2幅W2は第1レンズ部110に含まれたレンズ(例えば、L1~L3)の直径より小さくてもよいが、実施例はこれに限られない。
【0060】
第2レンズ部130は、レンズホルダー120の内部で液体レンズ部140の下に配置されることができる。第2レンズ部130と第1レンズ部110は、光軸方向(例えば、z軸方向)に離隔して配置されることができる。
【0061】
カメラモジュール100Aの外部から第1レンズ部110に入射した光は、液体レンズ部140を通過して第2レンズ部130に入射することができる。第2レンズ部130は単一のレンズから具現化されることもでき、
図5に示したように、中心軸を基準に整列されて光学系を形成する2個以上の複数のレンズL4~L7から具現化されることもできる。
【0062】
液体レンズ部140とは違い、第1レンズ部110及び第2レンズ部130のそれぞれは固体レンズであり、ガラス又はプラスチックから具現化されることができるが、実施例は第1レンズ部110及び第2レンズ部130のそれぞれの特定の素材に限られない。
【0063】
一方、液体レンズ部140の一部は、光軸LX方向又は光軸LX方向に平行な方向(例えば、z軸方向)にレンズホルダー120の第1ホールH1と第2ホールH2との間の内部空間に装着、着座、接触、固定、仮固定、支持、結合又は配置されることができる。すなわち、液体レンズ部140の一部は、第1レンズ部110と第2レンズ部130との間に配置されることができる。しかし、実施例はこれに限られない。例えば、他の実施例によれば、第1レンズ部110又は第2レンズ部130を省略することもでき、液体レンズ部140が第1レンズ部110よりレンズホルダー120内で上側に配置されることもでき、液体レンズ部140が第2レンズ部130よりレンズホルダー120内で下側に配置されることもできる。
【0064】
また、
図5を参照すると、液体レンズ部140の他部は、レンズホルダー120の第1及び第2開口OP1、OP2内にそれぞれ配置されることができる。また、液体レンズ部140は、第1及び第2開口OP1、OP2からレンズホルダー120の第1又は第2側部S1、S2の少なくとも一つの外方に突出する部分(例えば、外側端子部OT1、OT2)を含むことができる。
【0065】
液体レンズ部140は、液体レンズ(又は、液体レンズ本体)142を含むことができる。
【0066】
以下、液体レンズ142について説明する。
【0067】
図7は
図3~
図6に示した液体レンズ部140の分解斜視図を示し、
図8は
図7に示した液体レンズ部140の実施例の断面図を示す。
図8は液体レンズ142の理解を助けるための一例に過ぎず、実施例は液体レンズ142の特定の構造に限られない。
【0068】
液体レンズ142は、キャビティ(CA:cavity)を含むことができる。
図8に示したように、キャビティCAにおいて光が入射する方向の開口面積は反対方向の開口面積より小さくてもよい。もしくは、キャビティCAの傾斜方向が反対になるように液体レンズ142が配置されることもできる。すなわち、
図8に示したものとは違い、キャビティCAにおいて光が入射する方向の開口面積が反対方向の開口面積より大きくてもよい。また、キャビティCAの傾斜方向が反対になるように液体レンズ142が配置されるとき、液体レンズ142の傾斜方向によって液体レンズ142に含まれた構成の配置の全体又は一部が一緒に変わるか、キャビティCAの傾斜方向のみ変わり、残りの構成の配置は変わらないことができる。
【0069】
液体レンズ142は、互いに異なる種類の複数の液体LQ1、LQ2、第1~第3プレート147、145、146、n個の上部電極(又は、‘個別電極’)E1~En、下部電極(又は、‘共通電極’)CO及び絶縁層148を含むことができる。ここで、nは1以上の正の整数であり得る。仮に、nが1の場合、1個の上部電極と1個の下部電極COとの間の電圧によって液体レンズ142の界面BOが調整され、フォーカシング機能を果たすことができる。しかし、nが2以上の正の整数、例えば4の場合、4個の上部電極E1~E4と1個の下部電極COとの間の電圧によって液体レンズ142の界面がティルティング調整され、自動フォーカシング(AF:Auto-Focusing)機能だけではなく手ぶれ補正又は光学式手ぶれ補正(OIS:Optical Image Stabilizer)機能を果たすことができる。
【0070】
複数の液体LQ1、LQ2はキャビティCAに収容され、伝導性を有する第1液体LQ1と非伝導性を有する第2液体(又は、絶縁液体)LQ2とを含むことができる。第1液体LQ1と第2液体LQ2は互いに混じらず、第1及び第2液体LQ1、LQ2間の接触部分に界面BOが形成されることができる。例えば、第1液体LQ1上に第2液体LQ2が配置されることができるが、実施例はこれに限られない。
【0071】
また、液体レンズ142の断面形状において、第1及び第2液体LQ1、LQ2の縁部は中心部より厚さが小さいこともできる。
【0072】
第1液体LQ1は、例えばエチレングリコール(ethylene glycol)と臭化ナトリウム(NaBr)が混合されて形成されることができる。第2液体LQ2はオイル(oil)、例えばフェニル(phenyl)系のシリコンオイルであり得る。
【0073】
第1液体LQ1と第2液体LQ2のそれぞれは、酸化防止剤又は殺菌剤の少なくとも1種を含むことができる。酸化防止剤はフェノール系酸化防止剤又はリン(P)系酸化防止剤であり得る。そして、殺菌剤は、アルコール系、アルデヒド系及びフェノール系のいずれか1種の殺菌剤であり得る。このように、第1液体LQ1及び第2液体LQ2のそれぞれが酸化防止剤と殺菌剤を含む場合、第1及び第2液体LQ1、LQ2が酸化するか微生物の繁殖によって第1及び第2液体LQ1、LQ2の物性が変化することを防止することができる。
【0074】
第1プレート147の内側面はキャビティCAの側壁iを成すことができる。第1プレート147は、既設定の傾斜面を有する上下の開口部を含むことができる。すなわち、キャビティCAは、第1プレート147の傾斜面、第2プレート145と接触する第3開口、及び第3プレート146と接触する第4開口で取り囲まれた領域に定義されることができる。
【0075】
第3及び第4開口の中でより広い開口の直径は液体レンズ142で要求する画角(FOV)又は液体レンズ142がカメラモジュール100Aで遂行すべき役割によって変わることができる。実施例によれば、第3開口の大きさ(又は面積、又は幅)O1より第4開口の大きさ(又は面積、又は幅)O2が大きくてもよい。ここで、第3及び第4開口のそれぞれの大きさは水平方向(例えば、x軸とy軸方向)の断面積であり得る。例えば、第3及び第4開口のそれぞれの大きさとは、開口の断面が円形であれば半径を意味し、開口の断面が正方形であれば対角線の長さを意味することができる。
【0076】
第3及び第4開口のそれぞれは円形の断面を有するホール(hole)の形状を有することができ、傾斜面は55°~65°又は50°~70°の範囲の傾斜度、例えば60°の傾斜度を有することができる。2種の液体が形成する界面BOは駆動電圧によってキャビティCAの傾斜面に沿って動ける。
【0077】
第1プレート147のキャビティCAに第1液体LQ1及び第2液体LQ2が充填、収容又は配置される。また、キャビティCAは、第1レンズ部110を通過した光が透過する部位である。第1プレート147は透明材料からなることもでき、光の透過が容易でないように不純物を含むこともできる。
【0078】
第1プレート147上に上部電極E1~E4及び下部電極COがそれぞれ配置されることができる。すなわち、複数の上部電極E1~E4のそれぞれは第1プレート147の上面、側面及び下面に配置されることができる。下部電極COは第1プレート147の下面の少なくとも一部領域に配置され、第1液体LQ1と直接接触することができる。
【0079】
また、上部電極E1~E4と下部電極COのそれぞれは少なくとも一つの電極セクターを含むことができる。例えば、
図7に示したように、上部電極のそれぞれの電極セクターE1~E4は液体レンズ142の上部コーナーにそれぞれ配置されることができ、下部電極の電極セクターCOは液体レンズ142の下部コーナーにそれぞれ配置されることができる。すなわち、上部電極の電極セクターE1、E2、E3又はE4とは、上部電極のうち第2プレート145によって覆われずに露出された部分を意味し、下部電極の電極セクターCOとは、下部電極のうち第3プレート146によって覆われずに露出された部分を意味することができる。本明細書で、参照符号E1~E4は上部電極の電極セクターを意味するが、場合によっては上部電極自体を意味するものとしても説明する。
【0080】
上部電極E1~E4は第1上部電極及び第2上部電極を含むことができる。第1上部電極とは、上部電極E1~E4の中で第1開口OP1に隣り合う上部電極(例えば、E1とE4)を意味し、第2上部電極とは、上部電極E1~E4の中で第2開口OP2に隣り合う上部電極を意味することができる。
【0081】
図7を参照すると、上部電極E1~E4と下部電極COのそれぞれは光軸を中心に時計方向(又は、反時計方向)に沿って順次配置される複数の電極セクターを含むことができる。
【0082】
第1プレート147の他面に配置された下部電極COの一部が伝導性を有する第1液体LQ1に露出されることができる。
【0083】
上部電極E1~E4と下部電極COのそれぞれは導電性材料からなることができ、例えば金属からなることができ、詳細にはクロム(Cr)を含むことができる。クロミウム(chromium)又はクロム(Chrom)は銀色の光沢がある堅い遷移金属であり、壊れやすくてめったに変色せず、融点が高い。そして、クロミウムを含む合金は腐食に強くて堅いから、他の金属と合金した形態で使われることができる。特に、クロム(Cr)は腐食と変色が少ないから、キャビティCAを満たす伝導性の第1液体LQ1にも強い特徴がある。
【0084】
また、第2プレート145は上部電極E1~E4の一面に配置されることができる。すなわち、第2プレート145は第1プレート147上に配置されることができる。具体的に、第2プレート145は上部電極E1~E4の上面及びキャビティCA上に配置されることができる。
【0085】
第3プレート146は下部電極COの一面に配置されることができる。すなわち、第3プレート146は第1プレート147の下に配置されることができる。具体的に、第3プレート146は下部電極COの下面及びキャビティCAの下に配置されることができる。
【0086】
第2プレート145と第3プレート146は第1プレート147を挟んで互いに対向するように配置されることができる。また、第2プレート145又は第3プレート146の少なくとも一つは省略することもできる。
【0087】
第2又は第3プレート145、146の少なくとも一つは方形平面の形状を有することができる。第2及び第3プレート145、146のそれぞれは光が通過する領域であり、透光性材料からなることができる。例えば、第2及び第3プレート145、146のそれぞれはガラス(glass)からなることができ、工程の便宜上、同じ材料から形成されることができる。また、第2及び第3プレート145、146のそれぞれの縁部は方形状であり得るが、必ずしもこれに限定されない。
【0088】
第2プレート145は、第1レンズ部110から入射する光が第1プレート147のキャビティCAの内部に進行するように許容する構成を有することができる。
【0089】
第3プレート146は、第1プレート147のキャビティCAを通過した光が第2レンズ部130に進行するように許容する構成を有することができる。第3プレート146は第1液体LQ1と直接接触することができる。
【0090】
実施例によれば、第3プレート146は、第1プレート147の第3及び第4開口の中で広い開口の直径より大きな直径を有することができる。
【0091】
また、液体レンズ142の実際有効レンズ領域は、第1プレート147の第3及び第4開口の中で広い開口の直径(例えば、O2)より小さくてもよい。例えば、液体レンズ142の中心部を基準に狭い範囲の半径が実際に光を伝達する経路として使われる場合、第3プレート146の中心領域の直径(例えば、O3)は第1プレート147の第3及び第4開口の中で広い開口の直径(例えば、O2)より小さくてもよい。
【0092】
絶縁層148は、キャビティCAの上部領域で第2プレート145の下面の一部を覆うように配置されることができる。すなわち、絶縁層148は、第2液体LQ2と第2プレート145との間に配置されることができる。
【0093】
また、絶縁層148は、キャビティCAの側壁を成す上部電極E1~E4の一部を覆うように配置されることができる。また、絶縁層148は、第1プレート147の下面で、上部電極E1~E4の一部と、上部電極E1~E4と下部電極COとの間に露出された第1プレート147の底面と、下部電極COの一部とを覆うように配置されることができる。これにより、上部電極E1~E4と第1液体LQ1との間の接触及び上部電極E1~E4と第2液体LQ2との間の接触が絶縁層148によって遮断されることができる。
【0094】
絶縁層148は、例えばパリレンC(parylene C)コーティング剤から具現化されることができ、白色染料をさらに含むこともできる。白色染料は、キャビティCAの側壁iを成す絶縁層148で光が反射される頻度を増加させることができる。
【0095】
絶縁層148は、上部電極E1~E4又は下部電極COの少なくとも一つの電極(例えば、上部電極E1~E4)を覆い、他の一つの電極(例えば、下部電極CO)の一部を露出させ、伝導性の第1液体LQ1に電気エネルギーが印加されるようにすることができる。
【0096】
また、液体レンズ部140は、少なくとも一つの基板をさらに含むことができる。ここで、少なくとも一つの基板は、下部連結基板(又は、共通電極連結基板)144を含むことができる。
【0097】
実施例によれば、複数の上部電極E1~E4及び下部電極COに駆動電圧が印加されるとき、第1液体LQ1と第2液体LQ2との間の界面BOが変形し、液体レンズ142の曲率のような形状又は焦点距離の少なくとも一つが変更(又は、調整)されることができる。例えば、駆動電圧に対応して液体レンズ142内に形成される界面BOの屈曲又は傾斜度の少なくとも一つが変わって液体レンズ142の焦点距離が調整されることができる。このような界面BOが変形するか曲率半径が制御されれば、液体レンズ142、液体レンズ142を含むレンズアセンブリー110、120、130、140、カメラモジュール100A及び光学機器はAF機能、OIS機能などを果たすことができる。
【0098】
下部連結基板144は、液体レンズ142の下部又は側部の少なくとも一方に配置されて下部電極COと電気的に連結されることができる。
【0099】
実施例によれば、液体レンズ142の上部に何の連結基板も配置されない。よって、メイン基板150から供給される互いに異なる4個の駆動電圧(又は、‘個別電圧’)は後述するベース172の上側接続部UPを介して複数の上部電極E1~E4の電極セクターにすぐ印加されることができる。具体的に、メイン基板150から供給される互いに異なる4個の個別電圧の一部は第1上側接続部UP1を介して第1上部電極(例えば、E1、E4)の電極セクターにすぐ印加され、互いに異なる4個の個別電圧の残りは第2上側接続部UP2を介して第2上部電極(例えば、E2、E3)の電極セクターにすぐ印加されることができる。
【0100】
一方、メイン基板150から供給される駆動電圧(又は、‘共通電圧’)は後述するベース172の下側接続部LPを介して下部連結基板144を経て下部電極COに印加されることができる。共通電圧はDC電圧又はAC電圧を含むことができ、共通電圧がパルス形態で印加される場合、パルスの幅又はデューティサイクル(duty cycle)は一定であり得る。
【0101】
図7を参照すると、下部連結基板144は、フレームF、内側端子部IT、及び第1及び第2外側端子部OT1、OT2を含むことができる。
【0102】
フレームFは、液体レンズ142の下部又は側部の少なくとも一方に配置、付着又は結合される部分である。例えば、フレームFは、液体レンズ142の側部に配置、付着又は結合されることができる。
【0103】
内側端子部ITは、液体レンズ142に含まれた下部電極COの電極セクターと電気的に連結される部分である。液体レンズ142の下部電極COの電極セクターは、
図7に示したように、液体レンズ142の四つの下部コーナーに配置される。よって、複数の電極セクターCOと電気的に連結されるために、内側端子部ITは複数の電極セクターCOと向き合うようにフレームFの内側角に配置されることができる。
【0104】
たとえ図示しなくても、複数の内側端子部ITのそれぞれは貫通孔を含むことができる。この場合、複数の内側端子部ITは貫通孔を通して液体レンズ142の下部電極の電極セクターCOと電気的に連結されることができる。例えば、伝導性物質、例えば伝導性エポキシ(conductive epoxy)が貫通孔に充填される場合、内側端子部ITと下部電極の電極セクターC0は互いに接触、結合及び通電することができる。
【0105】
外側端子部はフレームFから外側に、すなわちベース172に向かって突出した部分であり、第1及び第2外側端子部OT1、OT2を含むことができるが、実施例はこれに限られない。すなわち、他の実施例によれば、第1又は第2外側端子部OT1、OT2を省略することができる。第1外側端子部OT1はベース172の後述する下側接続部LPに向かって突出し、下側接続部LPと電気的に連結されることができる。
【0106】
前述した内側端子部ITと外側端子部OT1、OT2のそれぞれの下面は平らなものとして図示されているが、実施例はこれに限られない。他の実施例によれば、
図7で円形点線の内部に座標系とともに示したように、下部連結基板144は外側端子部OT1の下面からメイン基板150に向かう方向(例えば、-z軸方向)に突出した形状を有する外側突出部OPTをさらに含むことができる。ここで、外側端子部(例えば、OT1)で、上面は凹形状ORTを有することができる。例えば、外側端子部(例えば、OT1)の上面をプレス工程で押圧する場合、外側突出部OPTと凹形状ORTが同時に形成されることができる。
【0107】
外側端子部OT1はベース172の下側接続部LPと電気的に連結される部分である。よって、外側端子部OT1が外側突出部OPTを含む場合、外側端子部OT1がベース172の下側接続部LPに安定的に電気的に連結されることができる。
【0108】
また、外側端子部OT1、OT2においてフレームFに近い部分(以下、連結フレームCF)は弾性を有することができる。第1外側端子部OT1の下面(又は、外側突出部OPT)が下側接続部LPに接触すると、弾性を有する連結フレームCFが備えられていなければ、第1外側端子部OT1の全体が弾性がないので、破損することもできる。これを防止するために、外側端子部OT1は弾性を有する連結フレームCFを含むことができる。
【0109】
たとえ図示しなくても、外側端子部OT1、OT2と同様に、内側端子部ITもそのITの上面は凹形状を有し、下面は内側突出部を有することができる。ここで、内側突出部は外側突出部OPTと同じ形状を有することができる。例えば、内側端子部ITの上面をプレス工程で押圧する場合、内側突出部と凹形状が同時に形成されることができる。
【0110】
また、フレームFは、内側端子部ITとともに液体レンズ142を取り囲んで収容する形状を有することができる。これは、液体レンズ142を外部衝撃から保護するためである。すなわち、下部連結基板144のフレームFと内側端子部ITは、液体レンズ142が装着、着座、接触、固定、仮固定、支持、結合又は配置されることができる形状を有することができる。
【0111】
例えば、下部連結基板144はFPCB又は単一メタル基板(伝導性メタルプレート)から具現化されることができる。他の実施例によれば、下部連結基板144はメイン基板150に向かってベンディングされる必要がないプレート形状であり得、プレートの素材は金属であり得る。
【0112】
一方、ベース172は液体レンズ部140とメイン基板150との間に配置され、メイン基板150から出力される駆動信号を液体レンズ部140に伝達する役割を果たす。
【0113】
図9は
図3~
図6に示したベース172の一実施例の斜視図を示す。
【0114】
ベース172はイメージセンサー182上に配置されることができ、ベース172はレンズホルダー120の第2ホールH2を取り囲むように配置されることができる。すなわち、レンズホルダー120はベース172に配置されることができ、ベース172はレンズホルダー120を収容することができ、レンズホルダー120の側面を取り囲むように配置されることができる。ベース172は、第2ホールH2を収容するための収容ホール172Hを含むことができる。収容ホール172Hの直径は第2ホールH2の外径以上であり得る。ここで、ベース172の収容ホール172Hと第2ホールH2の形状はそれぞれ円形であるものとして図示されているが、実施例はこれに限定されず、多様な形状に変更されることもできる。収容ホール172Hは、ベース172の中央付近に、カメラモジュール100Aに配置されたイメージセンサー182の位置に対応する位置に形成されることができる。収容ホール172Hは貫通ホールであってもよく、ブラインドホールであってもよい。
【0115】
ベース172はセンサーホルダー178に装着されることができ、センサーホルダー178を省略する場合、メイン基板150に装着されることができる。
【0116】
ベース172は、第1~第4側壁SW1~SW4を含むことができる。第1側壁SW1はレンズホルダー120の第1側部S1に対向し、第2側壁SW2はレンズホルダー120の第2側部S2に対向し、第3側壁SW3はレンズホルダー120の第4側部S4に対向し、第4側壁SW4はレンズホルダー120の第3側部S3に対向することができる。第3及び第4側壁SW3、SW4は第1側壁SW1と第2側壁SW2との間に互いに対向するように配置されることができる。
【0117】
また、ベース172は、上側接続部UP及び下側接続部LPを含むことができる。上側接続部UPは、上部電極E1~E4とメイン基板150を電気的に連結することができる。下側接続部LPは、下部連結基板144とメイン基板150を電気的に連結することができる。すなわち、下部連結基板144の外側端子部OT1はベース172に向かって突出し、下側接続部LPと電気的に連結されることができる。
【0118】
上側接続部UP及び下側接続部LPは、ベース172の第1、第2、第3又は第4側壁SW1~SW4の少なくとも一部の表面上に配置されることができる。上側接続部UP及び下側接続部LPが配置されるベース172の表面は、図示のように、各側壁SW1~SW4の外側表面及び上部表面であってもよく、図示のものとは違い、各側壁SW1~SW4の内側表面であってもよい。
【0119】
ベース172は、上側接続部UPが配置される第1端部と下側接続部LPが配置される第2端部とを含むことができる。第1端部と第2端部は相互間に段差を有するように形成されることができる。上側接続部は一つ又は二つ以上であり得る。これにより、ベースは、複数の上側接続部がそれぞれ配置されるように一つ又は二つ以上の第1端部を含むことができる。ベースは、上側接続部が配置される突出部を含むことができる。突出部の一端は第1端部であり得る。突出部の個数は、液体レンズの上部に配置される電極の個数に対応することができる。下側接続部は一つ又は二つ以上であり得る。これにより、ベースは、下側接続部が配置される一つ又は二つ以上の第2端部を含むことができる。ベースは、下側接続部が配置される溝を含むことができる。下側接続部が配置される溝は上側接続部が配置される突出部の間に配置されることができる。下側接続部が配置される溝の個数は液体レンズの下部に配置される電極の個数に対応することができる。また、突出部と溝の高低差は液体レンズの上部電極と下部電極の高低差に対応することができる。第1端部と第2端部の位置は液体レンズの上部電極の上面と下部電極の下面に対応する位置であり得る。
図9に基づいて一実施例を説明すれば、液体レンズの上部には複数の個別電極が配置され、液体レンズの下部には一つの共通電極が配置されるので、ベースは、上側接続部が配置される4個の突出部と下側接続部が配置される一つの溝とを含むことができる。このようなベースの形状及び連結部の配置によって液体レンズの電極を外部に連結させることが容易である。
【0120】
ベースは、第1上側端子部と下側端子部が配置される第1壁、第1壁と向き合い、第1壁から離隔し、第1上側端子部と違う第2上側端子部が配置される第2壁、及び第1壁と第2壁を連結する連結壁を含むことができる。連結壁の光軸方向への最大高は第1壁又は第2壁の光軸方向への最大高より低くてもよい。第2上側端子部は第2壁に沿って延び、第1壁の側面に延びて配置されることができる。第1上側端子部と下側端子部は第1壁の側面に延びて配置されることができる。第1上側端子部及び第2上側端子部、そして下側端子部は第1壁の下端まで延びて配置されることができる。ベースの第1壁と第2壁はそれぞれホルダーの第1開口と第2開口に対応する位置に配置されることができる。端子部を配置し延ばして、ベースの一側壁で電気信号を印加することができるようにすることができるので、組立及び制御を容易になすことができる。
【0121】
上側接続部UPは、第1上側接続部UP1及び第2上側接続部UP2を含むことができる。
【0122】
第1上側接続部UP1は、上部電極E1~E4の中で第1開口OP1に隣り合う第1上部電極E1、E4とメイン基板150を電気的に連結することができる。このために、第1上側接続部UP1は、第1-1上側接続部UP11及び第1-2上側接続部UP12を含むことができる。第1-1上側接続部UP11は、上部電極E1~E4の中で第1開口OP1に隣り合う第1上部電極E1、E4の一つE1とメイン基板150を電気的に連結することができる。第1-2上側接続部UP12は、上部電極E1~E4の中で第1開口OP1に隣り合う第1上部電極E1、E4の他の一つE4とメイン基板150を電気的に連結することができる。
【0123】
第2上側接続部UP2は、上部電極E1~E4の中で第2開口OP2に隣り合う第2上部電極E2、E3とメイン基板150を電気的に連結することができる。このために、第2上側接続部UP2は、第2-1上側接続部UP21及び第2-2上側接続部UP22を含むことができる。第2-1上側接続部UP21は、上部電極E1~E4の中で第2開口OP2に隣り合う第2上部電極E2、E3の一つE2とメイン基板150を電気的に連結することができる。第2-2上側接続部UP22は、上部電極E1~E4の中で第2開口OP2に隣り合う第2上部電極E2、E3の他の一つE3とメイン基板150を電気的に連結することができる。
【0124】
また、第1上側接続部UP1は、第1上側端子部及び第2上側端子部を含むことができる。すなわち、第1上側接続部UP1の中で第1-1上側接続部UP11は、第1側壁SW1の第1上面172S1に配置され、第1上部電極E1、E4の一つE1と連結された第1上側端子部UT11、及び第1側壁SW1の側面で第1上側端子部UT11とメイン基板150との間に配置された第2上側端子部UT12を含むことができる。第1上側接続部UP1の中で第1-2上側接続部UP12は、第1側壁SW1の第1上面172S2に配置され、第1上部電極E1、E4の他の一つE4と連結された第1上側端子部UT21、及び第1側壁SW1の側面で第1上側端子部UT21とメイン基板150との間に配置された第2上側端子部UT22を含むことができる。
【0125】
また、第2上側接続部UP2は、第3上側端子部、端子連結部及び第4上側端子部を含むことができる。第2上側接続部UP2の中で第2-1上側接続部UP21は、第3上側端子部UT13、端子連結部TC1及び第4上側端子部UT14を含むことができる。第3上側端子部UT13は第2側壁SW2の第2上面172S3に配置され、第2上部電極E2、E3の一つE2と連結されることができる。端子連結部TC1は第3上側端子部UT13から第3又は第4側壁SW3、SW4の一つSW3を介して第1側壁SW1まで延びて配置されることができる。第4上側端子部UT14は、第1側壁SW1の側面で端子連結部TC1とメイン基板150との間に配置されることができる。
【0126】
第2上側接続部UP2中で第2-2上側接続部UP22は、第3上側端子部UT23、端子連結部TC2及び第4上側端子部UT24を含むことができる。第3上側端子部UT23は第2側壁SW2の第2上面172S4に配置され、第2上部電極E2、E3の他の一つE3と連結されることができる。端子連結部TC2は、第3上側端子部UT23から第3又は第4側壁SW3、SW4の他の一つSW4を通して第1側壁SW1まで延びて配置されることができる。第4上側端子部UT24は、第1側壁SW1の側面で端子連結部TC2とメイン基板150との間に配置されることができる。
【0127】
また、下側接続部LPは、第1下側端子部LP1及び第2下側端子部LP2を含むことができる。第1下側端子部LP1は第1側壁SW1の第3上面172S5に配置され、下側連結基板144の外側端子部OT1と連結されることができる。第2下側端子部LP2は、第1側壁SW1の側面で第1下側端子部LP1とメイン基板150との間に配置されることができる。
【0128】
第1側壁SW1の外表面で、第2上側端子部UT12、UT22、第4上側端子部UT14、UT24及び第2下側端子部LP2は互いに離隔して配置されることができる。これは、相互間の電気的な短絡を防止するためである。
【0129】
また、第1~第3上面172S1~172S5の高低は互いに異なることができる。
【0130】
また、
図3を参照すると、第2上側端子部UT12、UT22、第4上側端子部UT14、UT24及び第2下側端子部LP2のそれぞれは、第1、第2及び第3部分を含むことができる。例えば、第4上側端子部UT14は、第1~第3部分P1~P3を含むことができる。第1部分P1は第3幅W3を有し、第2部分P2は第4幅W4を有し、第3部分P3は第5幅W5を有することができる。ここで、第4幅W4は第3幅W3より大きく、第5幅W5は第4幅W4より大きくなることができる。第1部分P1は第1上側端子部UT11、UT21、第3上側端子部UT13、UT23又は第1下側端子部LP1と接する部分である。第2部分P2はメイン基板150の第1~第3パッドP11、P12、P21、P22、P3と接する部分であり、第3部分P3は第1部分P1と第2部分P2との間に配置される部分である。
【0131】
第2部分P2の第4幅W4が広い場合、第1~第3パッドP11、P12、P21、P22、P3と第2部分P2との間の電気的接触が安定になることができる。
【0132】
また、第3部分P3は、アクティブアラインを遂行するとき、液体レンズ142に駆動電圧を印加するために、グリッパーによって把持されることができ、この部分P3の第5幅W5が広いほど、アクティブアラインが遂行されるうち液体レンズ142に駆動電圧が安定に供給されることができる。
【0133】
また、第1上部電極E1、E4と第1上側端子部UT11、UT21は金属エポキシ(例えば、Agエポキシ)、溶接、ソルダリング又はワイヤボンディングの少なくとも一つによって互いに電気的に連結されることができる。第2上部電極E2、E3と第3上側接続部UT13、UT23も金属エポキシ、溶接、ソルダリング又はワイヤボンディングの少なくとも一つによって互いに電気的に連結されることができる。外側端子部OT1と第1下側端子部LP1も金属エポキシ、溶接、ソルダリング又はワイヤボンディングの少なくとも一つによって互いに電気的に連結されることができる。
【0134】
例えば、
図6を参照すると、第1上部電極E1、E4と第1上側端子部UT11、UT21は第1及び第4ワイヤ174a1、174a4を介してそれぞれ電気的に連結されることができる。第2上部電極E2、E3と第3上側接続部UT13、UT23は第2及び第3ワイヤ174a2、174a3を介してそれぞれ連結されることができる。
【0135】
また、
図6を参照すると、上側接続部UP11、UP12は平面上で上部電極E1~E4に隣り合って配置されることができる。すなわち、上側接続部UP1、UP2の中で、第1上側端子部UT11、UT21は平面上で第1上部電極E1、E4にそれぞれ隣り合って配置されることができ、上側接続部UP1、UP2の中で、第3上側端子部UT13、UT23は平面上で第2上部電極E2、E3にそれぞれ隣り合って配置されることができる。このように隣り合って配置される場合、隣り合う部分間の電気的連結が容易になることができる。
【0136】
上側接続部UP及び下側接続部LPのそれぞれは、図示のように、ベース172の表面に形成された表面電極又は表面電極パターンであり得るが、実施例は上側接続部UP及び下側接続部LPのそれぞれの特定の形態に限られない。
【0137】
前述したように、上側接続部UP及び下側接続部LPがその表面に配置されるようにベース172をMID(Molded Interconnect Device)型に設計することができる。
【0138】
また、ベース172の複数の側壁の中で一側壁(例えば、SW1)のみに上側接続部UP及び下側接続部LPが配置されるので、上側接続部UP及び下側接続部LPがベース172の複数の側壁の中で互いに異なる側壁に配置されるときより、カメラモジュール100Aの光軸LXに垂直な水平面積が減少することができる。
【0139】
一方、フィルター176はベース172とイメージセンサー182との間に配置され、第1レンズ部110、液体レンズ部140及び第2レンズ部130を通過した光に対して特定の波長範囲に相当する光をフィルタリングすることができる。フィルター176は赤外線を遮断する赤外線(IR)遮断フィルター又は紫外線を遮断する紫外線(UV)遮断フィルターであり得るが、実施例はこれに限定されない。フィルター176はイメージセンサー182上に配置されることができる。このような赤外線又は紫外線遮断用フィルター176はセンサーホルダー178の内部に配置されることができる。例えば、フィルター176はセンサーホルダー178の内部溝又は段差に配置されるか装着されることができる。
【0140】
センサーホルダー178はベース172の下部に配置され、メイン基板150に付着されることができる。センサーホルダー178はイメージセンサー182を取り囲み、イメージセンサー182を外部の異物又は衝撃から保護することができる。
【0141】
センサーホルダー178上にベース172、第2レンズ部130、液体レンズ部140及び第1レンズ部110が配置されたレンズホルダー120が配置されることができる。
【0142】
一方、メイン基板150はベース172の下部に配置され、メイン基板150において光軸LXと交差する平面にイメージセンサー182が装着、着座、接触、固定、仮固定、支持、又は結合されることができる。もしくは、他の実施例によれば、メイン基板150にイメージセンサー182を収容することができる溝(図示せず)が形成されることもでき、実施例はイメージセンサー182がメイン基板150に配置される特定の形態に限られない。
【0143】
メイン基板150は、駆動電圧を供給する第1~第3パッドP11、P12、P21、P22、P3を含むことができる。メイン基板150から供給される駆動電圧は第1~第3パッドP11、P12、P21、P22、P3と上部及び下側接続部UP、LPを介して液体レンズ142に供給されることができる。
【0144】
一方、カバー170はレンズホルダー120、液体レンズ部140及びベース172を取り囲むように配置され、これら120、140、172を外部の衝撃から保護することができる。特に、カバー170が配置されることにより、光学系を形成する複数のレンズを外部衝撃から保護することができる。
【0145】
また、レンズホルダー120に配置される第1レンズ部110が外部光に露出されるように、カバー170は、そのカバー170の上面に形成された上側開口170Hを含むことができる。
【0146】
また、上側開口170Hはホールであり得るし、又はホールに光透過性物質から構成されたウィンドウが配置されることができる。これにより、カメラモジュール100Aの内部にほこりや水分などの異物が浸透することを防止することができる。
【0147】
イメージセンサー182は、レンズアセンブリー110、120、130、140の第1レンズ部110、液体レンズ部140及び第2レンズ部130を通過した光をイメージデータに変換する機能を果たすことができる。より具体的に、イメージセンサー182は、複数のピクセルを含むピクセルアレイを介して光をアナログ信号に変換し、アナログ信号に相応するデジタル信号を合成してイメージデータを生成することができる。
【0148】
メイン基板150は、液体レンズ部140及びイメージセンサー182を制御する制御モジュールを構成することができる。ここで、制御モジュールについては、
図10を参照して以下で説明する。
【0149】
図10はカメラモジュール200の概略ブロック図である。
【0150】
図10を参照すると、カメラモジュール200は、制御回路210及びレンズアセンブリー250を含むことができる。制御回路210は
図1に示した制御回路24に相当し、レンズアセンブリー250は
図1に示したレンズアセンブリー22又は
図4に示したレンズアセンブリー110、120、130、140に相当することができる。
【0151】
制御回路210は制御部220を含むことができ、液体レンズ280を含む液体レンズ部140の動作を制御することができる。ここで、液体レンズ280は前述した液体レンズ142に相当することができる。
【0152】
制御部220は、ジャイロセンサー225、コントローラー230及び電圧ドライバー235を含むことができる。ジャイロセンサー225は制御部220に含まれていない独立した構成であってもよく、制御部220に含まれることもできる。
【0153】
ジャイロセンサー225は、光学機器の上下及び左右への手ぶれを補償するために、ヨー(Yaw)軸とピッチ(Pitch)軸の2方向の動きの角速度を感知することができる。ジャイロセンサー225は、感知された角速度に相応する動き信号を生成してコントローラー230に提供することができる。
【0154】
コントローラー230は、OIS機能を具現化するために、低域通過フィルター(LPF:Low Pass Filter)を用いて動き信号から高周波数のノイズ成分を除去して所望帯域のみ抽出し、ノイズの除去された動き信号を使って手ぶれ量を計算し、計算された手ぶれ量を補償するために、液体レンズモジュール260の液体レンズ280が有しなければならない形状に対応する駆動電圧を計算することができる。
【0155】
コントローラー230は、光学機器又はカメラモジュール200の内部(例えば、イメージセンサー182)又は外部(例えば、距離センサー又はアプリケーションプロセッサ)からAF機能のための情報(すなわち、客体との距離情報)を受信することができ、距離情報から客体に焦点を合わせるための焦点距離によって液体レンズ280が有しなければならない形状に対応する駆動電圧を計算することができる。
【0156】
コントローラー230は、駆動電圧と駆動電圧を電圧ドライバー235が生成するようにするための駆動電圧コードをマッピングした駆動電圧テーブルを保存することができ、計算された駆動電圧に対応する駆動電圧コードを駆動電圧テーブルを参照して獲得し、獲得された駆動電圧コードを電圧ドライバー235に出力することができる。
【0157】
電圧ドライバー235は、コントローラー230から提供されたデジタル形態の駆動電圧コードに基づき、駆動電圧コードに相応するアナログ形態の駆動電圧を生成してレンズアセンブリー250に提供することができる。
【0158】
電圧ドライバー235は、供給電圧(例えば、別途の電源回路から供給された電圧)を受けて電圧レベルを増加させる電圧ブースター、電圧ブースターの出力を安定させるための電圧安定器、及び液体レンズ280の各端子に電圧ブースターの出力を選択的に供給するためのスイッチング部を含むことができる。
【0159】
ここで、スイッチング部はHブリッジ(H Bridge)と呼ばれる回路の構成を含むことができる。電圧ブースターから出力された高電圧がスイッチング部の電源電圧に印加される。スイッチング部は、印加される電源電圧とグラウンド電圧(ground voltage)を選択的に液体レンズ280の両端に供給することができる。
【0160】
また、電圧ドライバー235がコントローラー230から提供されたデジタル形態の駆動電圧コードによって液体レンズ280に印加される駆動電圧を制御するために、電圧ブースターは増加する電圧レベルを制御し、スイッチング部は共通電極と個別電極に印加されるパルス電圧の位相を制御することにより、駆動電圧コードに相応するアナログ形態の駆動電圧が生成されるようにする。
【0161】
すなわち、制御部220は、上部電極E1~E4と下部電極COのそれぞれに印加される電圧を制御することができる。
【0162】
制御回路210は、制御回路210の通信又はインターフェースの機能を果たすコネクター(図示せず)をさらに含むことができる。例えば、I
2
C(Inter-Integrated Circuit)通信方式を使う制御回路210とMIPI(Mobile Industry Processor Interface)通信方式を使うレンズアセンブリー250との間の通信のために、コネクターは通信プロトコル変換を遂行することができる。また、コネクターは、外部(例えば、バッテリー)から電源を受け、制御部220及びレンズアセンブリー250の動作に必要な電源を供給することができる。
【0163】
レンズアセンブリー250は液体レンズモジュール260を含むことができ、液体レンズモジュール260は駆動電圧提供部270及び液体レンズ280を含むことができる。
【0164】
駆動電圧提供部270は、電圧ドライバー235から駆動電圧を受け、液体レンズ280に駆動電圧を提供することができる。
【0165】
駆動電圧提供部270は、制御回路210とレンズアセンブリー250との間の端子連結による損失を補償するための電圧調整回路(図示せず)又はノイズ除去回路(図示せず)を含むこともでき、又は電圧ドライバー235から提供される電圧を液体レンズ280にバイパス(bypass)することもできる。
【0166】
駆動電圧提供部270はコネクターの少なくとも一部を構成するFPCB(又は、基板)に配置されることができるが、実施例はこれに限定されない。コネクターは駆動電圧提供部270を含むことができる。
【0167】
液体レンズ280は、駆動電圧によって第1液体LQ1と第2液体LQ2との間の界面BOが変形してAF機能又はOIS機能の少なくとも一つを果たすことができる。
【0168】
以下、前述した実施例によるカメラモジュール100Aの製造方法を説明する。
【0169】
図11(a)~
図11(f)は前述した実施例によるカメラモジュール100Aの製造方法を説明するための工程斜視図である。ここで、前述した実施例によるカメラモジュール100Aの各部材と同一の部材に対しては同じ参照符号を使い、重複する説明は省略する。
【0170】
説明の便宜上、たとえ図示しなくても、レンズホルダー120に第1レンズ部110と第2レンズ部130を装着し、メイン基板150上にイメージセンサー182とセンサーホルダー178を結合した後、
図11(a)~
図11(f)に示した工程を遂行すると仮定する。しかし、これと違う場合にも下記の説明を適用することができる。
【0171】
その後、
図11(a)を参照すると、液体レンズ142を下部連結基板144に連結する。このために、伝導性(例えば、Ag)を有するエポキシ又は熱エポキシを用いることができる。
【0172】
その後、
図11(b)を参照すると、液体レンズ部140をレンズホルダー120の内部に挿入して配置する。
【0173】
その後、
図11(c)を参照すると、レンズホルダー120をベース172の収容ホール172Hに挿入して結合する。
【0174】
その後、
図11(d)を参照すると、参照符号402~408で示したように、上部電極E1~E4と上側接続部UPが平面上で互いに対向するように配置された状態で、伝導性金属(例えば、Agエポキシ)エポキシ、溶接、ソルダリング又はワイヤボンディングの少なくとも一つを用いて上部電極E1~E4と上側接続部UPを互いに電気的に連結する。
【0175】
その後、
図11(e)を参照すると、ベース172の第1側壁SW1で第3部分P3をグリッパー500が把持した状態で液体レンズ部140の液体レンズ142に駆動電圧を供給しながら第1レンズ部110及び第2レンズ部130と液体レンズ部140との間の相対位置を調節して第1レンズ部110、第2レンズ部130及び液体レンズ142のそれぞれの光軸を一致させるアクティブアラインを1次的に遂行する。
【0176】
その後、第1及び第2レンズ部110、130と液体レンズ部140を結合する。この際、UV硬化又は熱硬化の少なくとも一つを用いて第1及び第2レンズ部110、130と液体レンズ部140を結合することができる。
【0177】
その後、ベース172をグリッパーが把持した状態で多様な位置に可変させながらイメージセンサー182とレンズホルダー120との間の相対位置を調節して第1レンズ部110、液体レンズ142、第2レンズ部130及びイメージセンサー182のそれぞれの光軸を一致させるアクティブアラインを2次的に遂行する。
【0178】
その後、
図11(f)を参照すると、ベース172の第1側壁SW1の第2部分P2とメイン基板150の第1~第3パッドP11、P12、P21、P22、P3をソルダリングなどを用いて互いに電気的に連結する。
【0179】
その後、レンズホルダー120とベース172を取り囲むようにカバー170を被せることができる。
【0180】
また、前述した説明で、各部材を結合させるエポキシは、UV硬化を1次的に遂行した後、熱硬化を2次的に遂行することができるが、実施例はエポキシを硬化させる特定の方法に限られない。
【0181】
一方、実施例によるカメラモジュール100Aと比較例によるカメラモジュールを次のように説明する。
【0182】
比較例によるカメラモジュールの場合、液体レンズ部、メイン基板、及び第1及び第2フレキシブルプリント基板を含む。比較例によるカメラモジュールの液体レンズ部、メイン基板及び第2フレキシブルプリント基板は、実施例によるカメラモジュール100Aの液体レンズ部140、メイン基板150及び下部連結基板144とそれぞれ同じ機能を果たす。比較例によるカメラモジュールで、第1フレキシブルプリント基板は液体レンズ部とメイン基板を電気的に連結する役割を果たす。
【0183】
また、比較例によるカメラモジュールの場合、液体レンズ部は、第1電極、第2電極、スペーサー及び液体レンズを含む。ここで、第1電極、第2電極及び液体レンズは、実施例によるカメラモジュール100Aの上部電極E1~E4、下部電極CO及び液体レンズ142とそれぞれ同じ機能を果たす。
【0184】
比較例によるカメラモジュールの場合、液体レンズ部とメイン基板を電気的に連結するために、液体レンズ部と連結された第1及び第2フレキシブルプリント基板のそれぞれをベンディング(bending)してメイン基板と電気的に連結させる。これにより、次のように様々な問題が発生することができる。
【0185】
メイン基板のサイズが小さくなるほどベンディングされた第1及び第2フレキシブルプリント基板とメイン基板との間の接触が一致しなくてずれるため、第1及び第2フレキシブルプリント基板とメイン基板との間の電気的連結に不良が発生し得る。
【0186】
また、液体レンズ部と第1及び第2フレキシブルプリント基板との間の連結にも不良が発生することができる。特に、サイズの小さな第1及び第2フレキシブルプリント基板であればあるほど切れるか浮き上がることができ、第1及び第2フレキシブルプリント基板の信頼性が低下することができる。
【0187】
また、第1及び第2フレキシブルプリント基板がベンディングされなければならないので、第1及び第2フレキシブルプリント基板を設計するとき、設計条件としてベンディングを考慮しなければならないなど、設計上の制約条件が伴う。
【0188】
一方、実施例によるカメラモジュール100Aの場合、レンズホルダー120の構造、ベース172の構造及び液体レンズ部140の構造を変形させることで、上部電極E1~E4が比較例の第1フレキシブルプリント基板のような部材の助けなしに、ベース172の表面に配置された上側接続部UPを介してメイン基板150に電気的に連結されることができる。仮に、比較例のように液体レンズ上に第1フレキシブルプリント基板が配置される場合、第1フレキシブルプリント基板のx軸の長さが最小で0.45mm、y軸の長さが最小で0.85mm程度に確保されなければならない。しかし、実施例の場合、第1フレキシブルプリント基板を要求しないので、カメラモジュール100Aにおいて光軸に垂直な水平面積(x軸の長さとy軸の長さの積)が減少してサイズが小型化することができ、第1フレキシブルプリント基板と上部電極を連結するための工程が不必要になって製造コストを節減することができる。
【0189】
比較例の場合、メイン基板からの駆動電圧を液体レンズに伝達する第1及び第2フレキシブルプリント基板(FPCB)をベンディングしてメイン基板に直接連結させるので、第1及び第2フレキシブルプリント基板をベンディングすることにより、第1及び第2フレキシブルプリント基板とメイン基板が互いに接触する部位で発生する公差が大きくなることができる。しかし、実施例のように、第1フレキシブルプリント基板を要求しないだけでなく、ベース172の下側接続部LPが下部連結基板144とメイン基板150を互いに電気的に連結させることにより、下部連結基板144をベンディングしないので、下部連結基板144とベース172が互いに接触する部位での公差が比較例より小さい。このように、公差の精度が改善されるので、下部連結基板144はメイン基板150と電気的に確かに連結されることができる。
【0190】
また、比較例の場合、液体レンズを保護するために、スペーサーを要求する。一方、実施例によれば、下部連結基板144の構成が液体レンズ142を取り囲んで保護する形状を有するので、液体レンズ部140はスペーサーを要求しない。したがって、構成要素が減ってサイズが小さくなり、製造コストを節減することができる。
【0191】
また、第1及び第2フレキシブルプリント基板をベンディングする場合、メイン基板の大きさが小さければ、各フレキシブルプリント基板とメイン基板との間の電気的接触がずれることがあるが、実施例の場合、メイン基板150の大きさが小さいとしても、下部連結基板144とメイン基板150との間の電気的接触がずれないので、メイン基板150(又は、カメラモジュール100A)の大きさをもっと減らすことができる。
【0192】
また、液体レンズ部140と下部連結基板144との間の電気的連結にも不良が発生しない。特に、下部連結基板144の大きさが小さいとしても切れるか浮き上がることがなくて下部連結基板144の信頼性が高くなる。
【0193】
また、上側及び下側接続部UP、LPに第3部分P3を備えることにより、アクティブアラインの際に上側及び下側接続部UP、LPを介しての液体レンズ142への駆動電圧の供給が容易になり、アクティブアライン工程作業が容易でありながらも正確に遂行されることができ、カメラモジュールの信頼性が改善されることができる。
【0194】
また、スペーサー、第1フレキシブルプリント基板などの部品の個数が比較例より少ないので、アクティブアラインなどの製造工程が早くなることができる。
【0195】
一方、前述した実施例によるレンズアセンブリーを含むカメラモジュール100Aを用いて光学機器を具現化することができる。ここで、光学機器としては、光信号を加工するか分析することができる装置を含むことができる。光学機器の例としては、カメラ/ビデオ装置、望遠鏡装置、顕微鏡装置、干渉計装置、光度計装置、偏光計装置、分光計装置、反射計装置、オートコリメータ装置、レンズメーター装置などがあり得るし、レンズアセンブリーを含むことができる光学機器に本実施例を適用することができる。
【0196】
また、光学機器は、スマートフォン、ノートブック型コンピュータ、タブレット型コンピュータなどの携帯用装置に具現化されることができる。このような光学機器は、カメラモジュール100A、映像を出力するディスプレイ部(図示せず)、カメラモジュール100Aに電源を供給するバッテリー(図示せず)、及びカメラモジュール100Aとディスプレイ部とバッテリーとを実装する本体ハウジングを含むことができる。光学機器は、他の機器と通信することができる通信モジュールと、データを記憶することができるメモリ部とをさらに含むことができる。通信モジュールとメモリ部も本体ハウジングに実装されることができる。
【0197】
実施例に基づいて前述したように、いくつかのみ記述したが、その他にも多様な形態の実施が可能である。前述した実施例の技術的内容は互いに両立することができない技術ではない限り、多様な形態に組み合わせられることができ、これにより新しい実施形態に具現化されることもできる。
【0198】
実施例は本発明の精神及び必須特徴から逸脱しない範囲で他の特定の形態に具体化することができることは当業者に明らかである。したがって、前記詳細な説明は全ての面で制限的に解釈されてはいけなくて例示的なものとして考慮されなければならない。本発明の範囲は添付の請求項の合理的解釈によって決定されなければならず、本発明の等価的範囲内の全ての変更は本発明の範囲に含まれる。
【0199】
[発明の実施のための形態]
発明の実施のための形態は前述した“発明を実施するための形態”で充分に説明された。
【産業上の利用可能性】
【0200】
実施例によるカメラモジュールは、カメラ/ビデオ装置、望遠鏡装置、顕微鏡装置、干渉計装置、光度計装置、偏光計装置、分光計装置、反射計装置、オートコリメータ装置、レンズメーター装置、スマートフォン、ノートブック型コンピュータ、タブレット型コンピュータなどに適用可能である。