(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-09
(45)【発行日】2023-05-17
(54)【発明の名称】複合操作スイッチ、並びにこの複合操作スイッチを用いた操作盤
(51)【国際特許分類】
H01H 25/04 20060101AFI20230510BHJP
A63F 13/24 20140101ALI20230510BHJP
【FI】
H01H25/04 F
A63F13/24
(21)【出願番号】P 2021188972
(22)【出願日】2021-11-19
【審査請求日】2021-12-15
(73)【特許権者】
【識別番号】390024936
【氏名又は名称】三和電子株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100076831
【氏名又は名称】伊藤 捷雄
(72)【発明者】
【氏名】齊藤 邦男
【審査官】松永 謙一
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-096380(JP,A)
【文献】特開2000-299036(JP,A)
【文献】特開平09-115393(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01H 25/04
A63F 13/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持プレートへ360度の方向へ揺動自在に設けた操作レバーと、
支持プレートの下方へ前記操作レバーに取り付けたスイッチ押圧部を挿通させて配置させたところの回路基板へ取付けた複数のマイクロスイッチから成るマイクロスイッチ群と、このマイクロスイッチ群を挟んで前記支持
プレートに着脱可能に取り付けたガイド板と、このガイド板に設けた装着孔に前記スイッチ押圧部を揺動可能に挿通させて回転調節可能に取り付けられたガイド筒体とを有し、前記ガイド板の装着孔の内側の軸方向へ同一幅かつ同一間隔に複数の係合溝を設け、前記ガイド筒体の側に前記複数の係合溝とそれぞれ嵌合する前記係合溝と同一幅の凸条部を同一間隔に複数設け、この複数の凸条部のうち対向する一対のものに係止部を有する係止部材を弾性を付与させて設けたものとしたことを特徴とする、複合操作スイッチ。
【請求項2】
前記支持プレートへ前記ガイド板を着脱可能に取り付けるに当たり複数の取付ネジを用いることを特徴とする、請求項1に記載の複合操作スイッチ。
【請求項3】
前記ガイド筒体側に設けられる前記凸条部は一対以上の複数個で構成されていることを特徴とする、
請求項1に記載の複合操作スイッチ。
【請求項4】
請求項1~3の何れか1項に記載の複合操作スイッチを用いていることを特徴とする、各種機器の操作盤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一つの操作レバーで複数のスイッチを開閉することのできる複合操作スイッチ、並びにこの複合操作スイッチを用いた、例えばテレビゲーム機などの各種機器の操作盤に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、テレビゲーム機を用いてゲームを行う場合、テレビとこのテレビを用いてゲームを行う操作盤は、別体かつ別売りとなっており、操作盤に取り付けた支持プレートに設置された複数のマイクロスイッチを、支持プレート上に揺動可能に立設させた操作レバーで、適宜選択してON、OFFできるように構成した複合操作スイッチ並びにこの複合操作スイッチを用いた操作盤としては、本出願人が出願した下記特許文献1に記載されたものが公知である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【0004】
上記特許文献1に記載された複合操作スイッチは、操作盤へ取り付けられる支持プレートに操作レバーを360度の方向へ搖動自在に設け、支持プレートの下面側に操作レバーを囲んで複数のマイクロスイッチとこの複数のマイクロスイッチを取り付けた回路基板から成るマイクロスイッチ群を設け、このマイクロスイッチ群を挟んでガイド板を支持プレートに設けた係止部材を介して当該支持プレートに着脱可能に取り付け、このガイド板に設けた装着孔に操作レバーの下端部側に取り付けたスイッチ押圧部を挿通させてなる平面略矩形状を呈したテーパ状の変形ガイド孔を有するガイド筒体が回動調節可能かつ、着脱可能に取り付けられている。そして、ガイド筒体をガイド板に設けた装着孔に対し回動調節可能に取り付けるに当たり、フランジ部を有するガイド筒体の胴部の両側部軸方向へ収装孔と係合する係止部を有する一対の凸条部を設けたものとすると共に、ガイド板の方には、凸条部をスライド可能に挿通させる一対の係合溝を設けたものとした上で、ガイド板側に設けた弾性片部で鍔部を押さえた構成としている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この従来公知の複合操作スイッチは、とくにガイド筒体をガイド板に対し回転させて操作レバーの操作方向を変えようとする場合、ガイド筒体のガイド板に対する脱着作業が容易ではなく、さらに、ガイド筒体がガイド板に設けた装着孔に対しガタが生じ易いことから、操作レバーを常に正しい方向へ倒すことが困難であるという問題があった。
【0006】
また、ガイド板を支持プレートへ取り付けるのに、先端部に係止鉤を有する係止部材を用いているが、組み立て時にガイド板に設けた係止孔に係止部材に設けた係止鉤を当てがい強く押す必要がある。そのためガイド板がそのすぐ上に設けたマイクロスイッチ群の複数のマイクロスイッチに勢いよく衝突せざるを得ないことから、マイクロスイッチの種類によっては、この衝撃によりマイクロスイッチが往々にして変調をきたしてしまうといった問題もあった。
【0007】
本発明の目的は、ガイド板に対しガイド筒体の脱着が容易で、ガイド筒体をガイド板の装着孔に装着後において両者間にガタの生じないように工夫した複合操作スイッチ、並びにこの複合操作スイッチを用いた操作盤を提供せんとするにある。
【0008】
さらに、本発明の次の目的は、ガイド板の支持プレートに対する組み付け時にマイクロスイッチに衝撃を与えないように工夫した複合操作スイッチ、並びにこの複合操作スイッチを用いた操作盤を提供せんとするにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した目的を達成するために請求項1に記載の本発明に係る複合操作スイッチは、支持プレートへ360度の方向へ揺動自在に設けた操作レバーと、支持プレートの下方へ前記操作レバーに取り付けたスイッチ押圧部を挿通させて配置させたところの回路基板へ取付けた複数のマイクロスイッチから成るマイクロスイッチ群と、このマイクロスイッチ群を挟んで前記支持プレートに着脱可能に取り付けたガイド板と、このガイド板に設けた装着孔に前記スイッチ押圧部を揺動可能に挿通させて回転調節可能に取り付けられたガイド筒体とを有し、前記ガイド板の装着孔の内側の軸方向へ同一幅かつ同一間隔に複数の係合溝を設け、前記ガイド筒体の側に前記複数の係合溝とそれぞれ嵌合する前記係合溝と同一幅の凸条部を同一間隔に複数設け、この複数の凸条部のうち対向する一対のものに係止部を有する係止部材を弾性を付与させて設けたものとしたことを特徴とする。
【0010】
さらに、請求項2に記載の複合操作スイッチは、前記支持プレートへ前記ガイド板を着脱可能に取り付けるに当たり、複数の取付ネジを用いることを特徴とする。
【0011】
さらに、本発明に係る請求項3に記載の複合操作スイッチは、前記ガイド筒体側に設けられる前記凸条部が一対以上の複数個で構成されていることを特徴とする。
【0012】
そして、請求項4に係る本発明の操作盤は、請求項1~3の何れか1項に記載の複合操作スイッチを用いていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明は、請求項1のように構成したので、スイッチ押圧部のガイド方向を変える場合、ガイド板を支持プレートから取り外し、ガイド筒体の係止部材の係止部を当該ガイド筒体の中心方向へ押すと、ガイド筒体がガイド板の装着孔から外れ、回転が可能となるので、必要角度回転させて、凸条部を次の係合溝と係合させて押し込むことでガイド筒体の位置変更が可能となるものである。
【0014】
また、請求項2のように構成すると、ガイド板の支持プレートに対する取付時には、取付ネジを用いてネジ着する構成なので、ガイド板がマイクロスイッチに強く当たることが避けられる結果、マイクロスイッチが衝撃により変調をきたす心配のないものである。
【0015】
また、請求項3のように構成すると、ガイド板の方に設けた複数の係合溝へ挿入されるガイド筒体の方に設けた凸条部の数が1対以上あるので、これが一対であった従来技術のものに比べてガイド筒体のガイド板の装着孔に対する装着状態が安定することから、使用時にガタが生じるのを有効に防止できるものである。
【0016】
そして、本発明に係る複合操作スイッチを、請求項4に記載したように、テレビゲーム機を初めとする各種機器の操作盤に用いると、各種機器の利便性の向上を図ることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明に係る複合操作スイッチを用いた家庭用のテレビゲーム機の操作盤の斜視図である。
【
図2】本発明に係る複合操作スイッチを上側から見た斜視図である。
【
図3】本発明に係る複合操作スイッチを下側から見た斜視図である。
【
図4】
図2に示した複合操作スイッチを上側から見た分解斜視図である。
【
図5】
図2に示した複合操作スイッチの支持プレートを示し、(a)は上側から見た斜視図、(b)は下側から見た斜視図である。
【
図6】本発明に係る複合操作スイッチのガイド板を示し、(a)は平面図、(b)は底面図、(c)は(b)のA-A線断面図である。
【
図7】本発明に係る複合操作スイッチのガイド板単体を示し、(a)上側から見た斜視図、(b)は下側から見た斜視図である
。
【
図8】本発明に係る複合操作スイッチのガイド筒体を示し、(a)はその平面図、(b)は裏側から見た斜視図、(c)は(b)のB-B線断面図である。
【
図9】本発明に係る複合操作スイッチのガイド筒体をガイド板に対し回転させた場合を説明するもので、(a)はガイド筒体を回転させる前を示し、(b)は回転させた後の状態を示している。
【
図10】本発明に係る複合操作スイッチの操作レバーが中立状態における縦断面図である
。
【
図11】本発明に係る複合操作スイッチの操作レバーを一方向へを倒した状態の縦断面図である。
【
図12】本発明に係る複合操作スイッチの操作レバーを他方向へ倒した状態の縦断面図である。
【
図13】本発明に係る複合操作スイッチの他の実施の形態を下側から見た斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に本発明の実施の形態1を図面に基づいて詳細に説明する。尚、操作盤については、家庭用のテレビゲーム機の操作盤を図示しているが、これは一例であって、図示したものに限定されない。それは家庭用のテレビゲーム機の操作盤以外の業務用のテレビゲーム機の操作盤、その他の各種機器の複合操作スイッチを用いる操作盤が含まれる。
【実施の形態1】
【0019】
図1は本発明に係る複合操作スイッチを用いた主として家庭用のテレビゲーム機の操作盤Aを示す。この操作盤A上には、本発明に係る複合操作スイッチB並びにその他の押ボタン式スイッチC、C・・や操作スイッチD・・などが搭載されている。
【0020】
図2~
図12は本発明に係る実施の形態1の複合操作スイッチBを示している。図面によれば、指示記号1は平面略長方形状を呈した合成樹脂製の支持プレートであり、平面部には取付孔1a、1a・・・が設けられている。そして、
図10~
図12に示したように、支持プレート1は操作盤Aの上面板aの裏側下面側に取付孔b、b、・・にネジ着した取付ネジc、c、・・を用いて取り付けられる構成である。その際、支持プレート1の上側に操作レバー11のロッド部11aを挿通させて設けた円盤状のカバー1b、1cを配置する。
【0021】
支持プレート1には、とくに
図4と
図5に示したように、中央部に設けた挿通孔1dを囲んで湾曲凹部2が設けられている。支持プレート1の下面側には挿通孔1dを囲んで挿通孔3aを有する摩耗防止部材3が設置されている。支持プレート1の下面にはさらにその縁部より弾性を附与された4本の係止部材4が垂設されると共に、この各係止部材4に隣接して支持プレート1の下部に係止突起5aを有する台部5、5・・・・が設けられている。尚、指示記号1e、1e、1e、1eで示されたものは、ナット収容孔であり、指示記号1f、1f、1f、1fで示されたものは、回路基板14をその前後左右の4か所で保持する保持片である。
【0022】
指示記号11で示されたものは、本発明に係る複合操作スイッチBの操作レバーである。この操作レバー11のロッド部11aは、上部側の大径部11bと下部側の小径部11cからなり、大径部11bの上端部には上部雄ネジ部11dが設けられ、小径部11cの下端部にはEリング装着用の周溝11eが設けられている。さらに、操作レバー11のロッド部11aの小径部11cの下端部には、ドライバー用のマイナス溝11fが設けられ、握り玉7を操作レバー11のロッド部11aの大径部11bに設けた上部雄ネジ部11dへ取り付ける際にドライバーの先端の係合溝となる。さらに、操作レバー11のロッド部11aの小径部11cと大径部11bの間の段差部には、小径部11cをその挿通孔6aに挿通させて湾曲凸状部6が取り付けられており、この湾曲凸状部6を支持プレート1に設けた湾曲凹部2と嵌め合うことにより、操作レバー11は360度の方向へ揺動可能である。ロッド部11aの上端部の上部雄ネジ部11dには、その雌ネジ部7aをネジ着させて握り玉7が取り付けられている。
【0023】
この操作レバー11の小径部11cが摩耗防止部材3より下方へ突出した部分をその挿通孔8aへ挿通させたバネ受部材8が、その挿通孔8aの縁部に設けたリング状の係合部8bを摩耗防止部材3の挿通孔3aに嵌合させつつ当該摩耗防止部材3に当接している。さらに、この小径部11cには、弾性手段として圧縮コイルスプリング9及び小径の当接部10aと大径のスイッチ押圧部10bを有する筒部10の各部材が順に挿通されると共に、ロッド部11aの小径部11cの下端部に設けた周溝11eにEリング12を装着することによって、操作レバー11が支持プレート1の上側へ抜け出てくることなくかつ揺動可能に、さらに、圧縮コイルスプリング9の弾力により常に自立状態を保つように支持されている。
【0024】
支持プレート1の下面側に垂設した各台部5の間には、操作レバー11の小径部11cに取り付けた筒部10の部分をその中央部に設けた挿通孔14aヘ挿通させて成る回路基板14と、この回路基板14の挿通孔14aの周りに筒部10のスイッチ押圧部10bを囲んで取り付けた4個のマイクロスイッチ16a、16a、16a、16aと、から成るマイクロスイッチ群16が、各押ボタン16b、16b、16b、16bを内側に向けて設置されている。各マイクロスイッチ16a、16a、16a、16aは、回路基板14と電気的に接続されており、この回路基板14から集合端子部14bが外部に向けて突設されている。
【0025】
マイクロスイッチ群16の下部にはガイド板17が、支持プレート1側に設けた係止突起5a、5a、5a、5aに自己に設けた係合孔17b、17b、17b、17bを係合させつつ、外側に設けた各係止孔17c、17c、17c、17cを支持プレート1より垂下させた各係止部材4、4、4、4の各係止鉤4a、4a、4a、4aへ係止させることによって着脱可能に取り付けられており、支持プレート1との間でマイクロスイッチ群16は挟持されている。尚、スイッチはマイクロスイッチに限定されない。磁気センサーその他の回路のON、OFFを行うことのできるスイッチが含まれる。したがって、本願明細書、特許請求の範囲ではスイッチ、或はスイッチ群と称する場合がある。
【0026】
ガイド板17には、さらに、とくに
図6と
図7、及び
図9に示したように、その中央部に装着孔17aが設けられ、この装着孔17aの内側には1段ずつ下げて同一間隔を開けて同一幅に設けられた凸条部17d、17d・・・によって区切られた同一深さ同一幅の8個の係合溝17e、17e、・・が軸方向に貫通して設けられている。
尚、指示記号17fで示されたものは、マイクロスイッチ16a、16a‥に設けた位置決め孔16c、16c、・・・へ挿入される位置決め突起である。
【0027】
ガイド筒体18は、中央部に軸方向に貫通させた平面略矩形状の変形ガイド孔18aを有する胴部18bと、この胴部18bの上端部に設けたフランジ部18cと、このフランジ部18cの下側の胴部18bの外周にガイド板17に設けた係合溝17e、17e、・・と同一幅かつ同間隔と同じ高さで外方向へ突出させて複数の凸条部18d、18d、・・が4個設けられており、この凸条部18d、18d、・・の対向する一対のものの間には、さらに係止部18e、18eを有する係止部材18f、18fが弾性を付与された状態で下方に向けて突設されている。ガイド筒体18をガイド板17の装着孔17aへ装着させた状態においては、ガイド板17側に設けた各係合溝17e、17e、・・にガイド筒体18側に設けた凸条部18d、18d、・・が挿入係合されており、係止部材18f、18fの係止部18e、18eがガイド板17の下方に突出して装着孔17aと係合している。そして、ガイド筒体18に設けた変形ガイド孔18a内に操作レバー11の小径部11cに取り付けた筒部10のスイッチ押圧部10bに続いて設けた当接部10aが挿通され、操作レバー11を直立させた中立状態で、スイッチ押圧部10bがマイクロスイッチ群16の各マイクロスイッチ16a、16a、16a、16aの中央部に位置している。
【0028】
次に、実施の形態1に係る本発明に係る複合操作スイッチBの動作について説明する。
図9の(a)に示したように、操作レバー11をその中立状態から、握り玉7を手で握って前後左右のY1、Y2、Y3、Y4の方向へ押すと、筒部10の当接部10aが平面略矩形状の変形ガイド孔18aの各直線部18g、18g、18g、18gに当たり、その結果、各マイクロスイッチ
16a、16a、16a、16aの各押ボタン16b、16b、16b、16bにスイッチ押圧部10bが当たりONさせられる。次に、同じく
図9の(a)に示したように、操作レバー11を前後左右の間の斜め方向のX1、X2、X3、X4の方向に押した場合には、当接部10aが変形ガイド孔18aの屈曲部18h、18h、18h、18hに当接するので、操作レバー11、しかして握り玉7は、より大きく倒れることになり、スイッチ押圧部10bで、各マイクロスイッチ
16a、16a、16a、16aの隣接したもの同士の各押ボタン16b、16b、16b、16bのうち二つを同時にONさせることができることになる。
【0029】
次に、他のゲームを行うため、操作レバー11を深く倒せる押圧方向を変える際には、係止部材4、4、4、4の係止鉤4a、4a、4a、4aを内側に押すことによって、ガイド板17の係止孔17c、17c、17c、17cとの間の係合状態が解かれ、ガイド板17を支持プレート1から取り外すことが可能となる。次に、このガイド板17を裏返してガイド筒体18に設けた係止部18e、18eを指で内側へ押すと、ガイド筒体18が容易にガイド板17の装着孔17aから取り外すことができるので、ガイド筒体18を45度回転させて、凸条部17d、17d、・・・と係合溝17e、17e、・・・の係合位置を変えてガイド筒体18をガイド板17の方向へ押し込むと、各凸条部17d、17d、17d・・・と係合溝17e、17e、17e・・・が互いに嵌り合いつつ、係止部18e、18eがガイド板17の装着孔17aを通過した時点で当該係止部18e、18eがガイド板17の装着孔17aと係合し、ワンタッチでガイド筒体18のガイド板17に対する角度変更がなされることになる。
【0030】
このようにガイド筒体18のガイド板17に対する角度変更がなされると、
図9(b)に示したように、操作レバー11しかして握り玉7は、Y1、Y2、Y3、Y4 の方向へ深く倒れて各マイクロスイッチ16a、16a、16a、16aの押ボタン16b、16b、16b、16bを個別に押圧することができるが、X1、X2、X3、X4の方向へ倒した場合、スイッチ押圧部10bが変形ガイド孔18a
の各直線部18g、18g、18g、18gに当接するので、スイッチ押圧部10bの倒れる角度が
図9(a)の場合に比して少ないことから、同図に示した場合のように、隣接する一対のマイクロスイッチ16a、16a、16a、16a同士の一対の押ボタン16b、16bを同時に押圧することができないことになる。このようにして
図9(a)に示した場合と
図9(b)に示した場合は、ゲーム内容が変わることになる。
【実施の形態2】
【0031】
図13~
図14は、実施の形態2に係る複合操作スイッチを示す。図面によれば、この実施の形態2に係る複合操作スイッチEは、ガイド板20が支持プレート23に対して実施の形態1に示した係止部材4、4、4、4ではなく、2本の取付ネジ21、21で取り付けられている。即ち、ガイド板20に設けた取付孔20a、20aを通した取付ネジ21、21は、マイクロスイッチ群24を通過し、支持プレート23に設けたナット嵌め込み孔23a、23aに嵌め込んだナット25、25にネジ着されることによって、支持プレート23へ取り付けられている。尚、
指示記号26のものは係止部材であり、指示記号27のものはガイド筒体である。
【0032】
このように構成すると。ガイド板20は支持プレート23への組付け時にマイクロスイッチ群24の各マイクロスイッチ24a、24a、24a、24aに軽く押し当てた状態で2本の取付ネジ21、21によって支持プレート23に固着されるので、実施の形態1のもののように、ガイド板20が各マイクロスッチ24a、24a、24a、24aに衝撃による影響を与える心配がないものである。
【産業上の利用可能性】
【0033】
本発明は以上のように構成したので、実施の形態1のものは、ガイド筒体の変形ガイド孔の位置を変える際に、当該ガイド筒体のガイド板からの脱着が容易となったので、利便性の増した複合操作スイッチ並びにこの複合操作スイッチを用いたテレビゲーム機などの各種機器の操作盤として好適に用いられるものである。
また、実施の形態2のものは、ガイド板の装着時にマイクロスイッチの性能に影響を及ぼさない複合操作スイッチ並びにこの複合操作スイッチを用いた各種機器の操作盤として好適に用いられるものである。
【符号の説明】
【0034】
A 操作盤
B 複合操作スイッチ
C 押ボタン式スイッチ
D 操作スイッチ
E 複合操作スイッチ
1、23 支持プレート
2 湾曲凹部
4 係止部材
5 台部
6 湾曲凸状部
7 握り玉
8 バネ受部材
9 圧縮コイルスプリング
10 筒部
10a 当接部
10b スイッチ押圧部
11 操作レバー
14 回路基板
16 マイクロスイッチ群
16a マイクロスイッチ
16b 押ボタン
17、20 ガイド板
17a 装着孔
17d 凸条部
17e 係合溝
18 ガイド筒体
18a 変形ガイド孔
18d 凸条部
18e 係止部
【要約】
【課題】複合操作スイッチのガイド板に着脱可能に取り付けたガイド筒の着脱を容易にした複合操作スイッチ、また、ガイド板の支持プレートに対する組付け時にマイクロスイッチに影響を与えないように成した複合操作スイッチ、並びに前記各複合操作スイッチを用いた各種機器の操作盤を提供する。
【解決手段】上記課題1のものは、複合操作スイッチのガイド板の装着孔の内側の軸方向へ同一幅かつ同一間隔に複数の係合溝を設け、前記ガイド筒体の側に前記複数の係合溝とそれぞれ嵌合する前記係合溝と同一幅の凸条部を同一間隔に複数設け、この複数の凸条部のうち対向する一対のものに係止部を有する係止部材を弾性を付与させて複数設けることで解決した。上記課題2のものは、ガイド板を支持プレートへ取り付けるに当たり、マイクロスイッチ群を支持プレートとの間に挟んで取付ネジで取り付けることで解決した。さらに、各種機器の操作盤としては、上記各複合操作スイッチを用いることで解決した。
【選択図】
図4