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特許72753042次セルグループ設定をハンドリングすること
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-09
(45)【発行日】2023-05-17
(54)【発明の名称】2次セルグループ設定をハンドリングすること
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/0457 20230101AFI20230510BHJP
   H04W 48/16 20090101ALI20230510BHJP
   H04W 76/15 20180101ALI20230510BHJP
【FI】
H04W72/0457
H04W48/16 132
H04W76/15
【請求項の数】 22
(21)【出願番号】P 2021555593
(86)(22)【出願日】2020-01-08
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-05-19
(86)【国際出願番号】 SE2020050004
(87)【国際公開番号】W WO2020190188
(87)【国際公開日】2020-09-24
【審査請求日】2021-12-03
(31)【優先権主張番号】62/820,872
(32)【優先日】2019-03-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】100109726
【弁理士】
【氏名又は名称】園田 吉隆
(74)【代理人】
【識別番号】100161470
【弁理士】
【氏名又は名称】冨樫 義孝
(74)【代理人】
【識別番号】100194294
【弁理士】
【氏名又は名称】石岡 利康
(74)【代理人】
【識別番号】100194320
【弁理士】
【氏名又は名称】藤井 亮
(74)【代理人】
【識別番号】100150670
【弁理士】
【氏名又は名称】小梶 晴美
(72)【発明者】
【氏名】ユルマズ, オスマン ヌーリ カン
(72)【発明者】
【氏名】ダ シルヴァ, イカロ エル.イェー.
(72)【発明者】
【氏名】アラウホ, リアン
(72)【発明者】
【氏名】ルーゲランド, パトリック
(72)【発明者】
【氏名】テエブ, ウメール
【審査官】鈴木 重幸
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/031827(WO,A1)
【文献】CATT,Conditional SN addition[online],3GPP TSG RAN WG2 #105 R2-1900213,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_105/Docs/R2-1900213.zip>,2019年02月15日
【文献】NEC,Scenarios for handover robustness improvements in NR[online],3GPP TSG RAN WG2 #105 R2-1901004,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_105/Docs/R2-1901004.zip>,2019年02月15日
【文献】Ericsson,PDCP handling in case of PSCell change[online],3GPP TSG RAN WG2 #100 R2-1713435,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_100/Docs/R2-1713435.zip>,2017年11月17日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信ネットワーク(100)において2次セルグループ(SCG:secondary cell group)設定をハンドリングするための、ユーザ機器(UE)(120)によって実施される方法であって、前記方法は、
前記UE(120)がRRC_CONNECTED状態にある間、ネットワークノード(110)から、SCG設定の適用をトリガするための信号品質測定に基づくトリガ条件を含む条件付きSCG設定のリストを含むRRC再設定メッセージを受信すること(801)であって前記トリガ条件が複数の異なるイベント条件を含む、RRC再設定メッセージを受信することと、
前記UE(120)がRRC_CONNECTED状態にある間、前記RRC再設定メッセージの受信時に、前記SCG設定に関連するセルの前記トリガ条件の監視を開始することと、
信された前記条件付きSCG設定に従ってセルのための前記トリガ条件が満足されたとき、前記トリガ条件を満足する前記セルに関連する前記SCG設定を適用すること(804)と
を含む、方法。
【請求項2】
前記SCG設定と、前記SCG設定に関連するセの信号品質に関係する前記トリガ条件とを記憶すること(802)
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記複数の異なるイベント条件がBxイベント条件を含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記トリガ条件は、条件付きSCG設定の前記リスト中に含まれるSCG設定に関連するセルが絶対しきい値よりも良好になるときに満足されるイベント条件を含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項5】
信された前記SCG設定が、満足されるべき前記トリガ条件に関連する適用されるべき前記SCG設定に関連する同期を伴う再設定を伴う、無線リソース制御(RRC:Radio Resource Control)再設定を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
信された前記SCG設定が、UEアクセス階層(AS)コンテキスト識別情報と、適用すべき1つまたは複数の潜在的SCGに関する情報とを含前記UEASコンテキスト識別情報がI-RNTIまたはC-RNTIを含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
無線通信ネットワーク(100)において2次セルグループ(SCG:secondary cell group)設定をハンドリングするための、ネットワークノード(110)によって実施される方法であって、前記方法は、
RRC_CONNECTED状態にある、ユーザ機器(UE)(120)に、SCG設定の適用をトリガするための信号品質測定に基づくトリガ条件を含む条件付きSCG設定のリストを含むRRC再設定メッセージを送出すること(901)であって前記トリガ条件が複数の異なるイベント条件を含む、RRC再設定メッセージを送出することと、
- 前記UE(120)がRRC_CONNECTED状態にある間、前記RRC再設定メッセージの受信時に、前記SCG設定に関連するセルの前記トリガ条件の監視を開始することと、
信された前記条件付きSCG設定に従ってセルのための前記トリガ条件が満足されたとき、前記トリガ条件を満足する前記セルに関連する前記SCG設定を適用することと
を行うように前記UE(120)を設定すること(902)と
を含む、方法。
【請求項8】
前記UE(120)を設定すること(902)が、
- 前記SCG設定と、前記SCG設定に関連するセの信号品質に関係する前記トリガ条件とを記憶すること
を行うように前記UE(120)を設定することをさらに含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記複数の異なるイベント条件がBxイベント条件を含む、請求項7または8に記載の方法。
【請求項10】
前記トリガ条件は、条件付きSCG設定の前記リスト中に含まれるSCG設定に関連するセルが絶対しきい値よりも良好になるときに満足されるイベント条件を含む、請求項7から9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
出された前記SCG設定が、満足されるべき前記トリガ条件に関連する適用されるべき前記SCG設定に関連する同期を伴う再設定を伴う、無線リソース制御(RRC:Radio Resource Control)再設定を含む、請求項7から10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
無線通信ネットワーク(100)において2次セルグループ(SCG:secondary cell group)設定をハンドリングするように設定されたユーザ機器(UE)(120)であって、前記UE(120)は、
前記UE(120)がRRC_CONNECTED状態にある間、ネットワークノード(110)から、SCG設定の適用をトリガするための信号品質測定に基づくトリガ条件を含む条件付きSCG設定のリストを含むRRC再設定メッセージを受信することであって前記トリガ条件が複数の異なるイベント条件を含む、RRC再設定メッセージを受信することと、
前記UE(120)がRRC_CONNECTED状態にある間、前記RRC再設定メッセージの受信時に、前記SCG設定に関連するセルの前記トリガ条件の監視を開始することと、
信された前記条件付きSCG設定に従ってセルのための前記トリガ条件が満足されたとき、前記トリガ条件を満足する前記セルに関連する前記SCG設定を適用することと
を行うようにさらに設定された、UE(120)。
【請求項13】
前記SCG設定と、前記SCG設定に関連するセの信号品質に関係する前記トリガ条件とを記憶すること
を行うようにさらに設定された、請求項12に記載のUE(120)。
【請求項14】
前記複数の異なるイベント条件がBxイベント条件を含む、請求項12または13に記載のUE(120)。
【請求項15】
前記トリガ条件は、条件付きSCG設定の前記リスト中に含まれるSCG設定に関連するセルが絶対しきい値よりも良好になるときに満足されるイベント条件を含むように適応された、請求項12から14のいずれか一項に記載のUE(120)。
【請求項16】
信された前記SCG設定が、満足されるべき前記トリガ条件に関連する適用されるべき前記SCG設定に関連する同期を伴う再設定を伴う、無線リソース制御(RRC:Radio Resource Control)再設定を含むように適応された、請求項12から15のいずれか一項に記載のUE(120)
【請求項17】
信された前記SCG設定が、UEアクセス階層(AS)コンテキスト識別情報と、1つまたは複数の潜在的SCG設定に関する情報とを含前記UEASコンテキスト識別情報がI-RNTIまたはC-RNTIを含む、請求項12から15のいずれか一項に記載のUE(120)
【請求項18】
無線通信ネットワーク(100)において2次セルグループ(SCG:secondary cell group)設定をハンドリングするように設定されたネットワークノード(110)であって、前記ネットワークノードは、
RRC_CONNECTED状態にある、ユーザ機器(UE)(120)に、SCG設定の適用をトリガするための信号品質測定に基づくトリガ条件を含む条件付きSCG設定のリストを含むRRC再設定メッセージを送出することであって前記トリガ条件が複数の異なるイベント条件を含む、RRC再設定メッセージを送出することと、
- 前記UE(120)がRRC_CONNECTED状態にある間、前記RRC再設定メッセージの受信時に、前記SCG設定に関連するセルの前記トリガ条件の監視を開始することと、
信された前記条件付きSCG設定に従ってセルのための前記トリガ条件が満足されたとき、前記トリガ条件を満足する前記セルに関連する前記SCG設定を適用することと
を行うように前記UE(120)を設定することと
を行うようにさらに設定された、ネットワークノード(110)。
【請求項19】
- 前記SCG設定と、前記SCG設定に関連するセの信号品質に関係する前記トリガ条件とを記憶すること
を行うように前記UE(120)を設定するようにさらに設定された、請求項18に記載のネットワークノード(110)。
【請求項20】
前記複数の異なるイベント条件がBxイベント条件を含む、請求項18または19に記載のネットワークノード(110)。
【請求項21】
前記トリガ条件は、条件付きSCG設定の前記リスト中に含まれるSCG設定に関連するセルが絶対しきい値よりも良好になるときに満足されるイベント条件を含むように適応された、請求項18から20のいずれか一項に記載のネットワークノード(110)。
【請求項22】
出された前記SCG設定が、満足されるべき前記トリガ条件に関連する適用されるべき前記SCG設定に関連する同期を伴う再設定を伴う、無線リソース制御(RRC:Radio Resource Control)再設定を含むように設定された、請求項18から21のいずれか一項に記載のネットワークノード(110)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書の実施形態は、ユーザ機器(UE)、ネットワークノード、およびそれらにおける方法に関する。特に、本明細書の実施形態は、無線通信ネットワークにおいて2次セルグループ(SCG)設定をハンドリングすることに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的な無線通信ネットワークでは、無線通信デバイス、移動局、局(STA)および/またはユーザ機器(UE)としても知られる、無線デバイスが、Wi-Fiネットワークなどのローカルエリアネットワークまたは無線アクセスネットワーク(RAN)を介して、1つまたは複数のコアネットワーク(CN)に通信する。RANは、ビームまたはビームグループと呼ばれることもあるサービスエリアまたはセルエリアに分割される地理的エリアをカバーし、各サービスエリアまたはセルエリアは、無線アクセスノード、たとえば、Wi-Fiアクセスポイントまたは無線基地局(RBS)など、無線ネットワークノードによってサーブされ、それらは、いくつかのネットワークでは、たとえば、ノードB、eノードB(eNB)、または第5世代(5G)通信において示されるgNBと示されることもある。サービスエリアまたはセルエリアは、無線ネットワークノードによって無線カバレッジが提供される地理的エリアである。無線ネットワークノードは、無線ネットワークノードの範囲内で、無線周波数上で動作するエアインターフェースを介して無線デバイスと通信する。
【0003】
第4世代(4G)ネットワークとも呼ばれる、エボルブドパケットシステム(EPS)のための仕様は、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)内で完成されており、この作業は、たとえば、5G新無線(New Radio:NR)とも呼ばれる5Gネットワークを指定するために、来たるべき3GPPリリースにおいて続く。EPSは、Long Term Evolution(LTE)無線アクセスネットワークとしても知られる、拡張ユニバーサル地上無線アクセスネットワーク(E-UTRAN)と、システムアーキテクチャエボリューション(SAE)コアネットワークとしても知られる、エボルブドパケットコア(EPC)とを備える。E-UTRAN/LTEは、無線ネットワークノードが、3Gネットワークにおいて使用されるRNCにではなくEPCコアネットワークに直接接続される、3GPP無線アクセスネットワークの変形態である。概して、E-UTRAN/LTEでは、3G RNCの機能は、無線ネットワークノード、たとえばLTEにおけるeノードBと、コアネットワークとの間で分散される。したがって、EPSのRANは、1つまたは複数のコアネットワークに直接接続された無線ネットワークノードを備える、本質的に「フラット」なアーキテクチャを有し、すなわち、無線ネットワークノードはRNCに接続されない。そのことを補償するために、E-UTRAN仕様は、無線ネットワークノード間の直接インターフェースを規定し、このインターフェースはX2インターフェースと示される。
【0004】
マルチアンテナ技法は、無線通信システムのデータレートおよび信頼性を著しく増加させ得る。送信機と受信機の両方が複数のアンテナを装備する場合、性能が特に改善され、これは、多入力多出力(MIMO)通信チャネルをもたらす。そのようなシステムおよび/または関係する技法は、通常、MIMOと呼ばれる。
【0005】
3GPPでは、LTEとNRの両方について、ならびにLTEとNRとの間で、デュアルコネクティビティ(DC)ソリューションが指定されている。DCでは、2つのノード、マスタノード(MN)および2次ノード(SN)が関与する。マルチコネクティビティ(MC)は、関与する3つ以上のノードがある場合である。DCはまた、ロバストネスを向上させ、接続割込みを回避するために、超高信頼低レイテンシ通信(URLLC)の場合に使用され得る。
【0006】
インターワーキングするLTEおよびNRにおけるRAT間および5GC間
3GPPにおける5Gは、新しいコアネットワーク(5GC)と新無線アクセスネットワーク(NR)の両方を導入する。しかしながら、5GCは、NR以外の他のRATをもサポートすることになる。ここではE-UTRAとも呼ばれるLTEも、5GCに接続されることになることが同意された。5GCに接続される、eNBと呼ばれるLTE基地局は、新世代-eNB(ng-eNB)と呼ばれ、gNBと呼ばれるNR基地局をも備えるNG-RANの一部である。図1は、5GCとNG-RANとを備える5Gシステム(5GS)アーキテクチャを示す。図1は、基地局が互いにおよび5GCにおけるノードにどのように接続されるかを示す。基地局間のインターフェースは、Xnと呼ばれる。基地局と、アクセスおよびモビリティ機能/ユーザプレーン機能(AMF/UPF)ノードなどのコアネットワークノードならびにコアネットワークとの間のインターフェースは、NGと呼ばれる。
【0007】
現在、5GCおよびNRに接続されたLTE(E-UTRA)において、状態遷移がサポートされる。図2を参照されたい。図2は、NR/5GCとE-UTRA/EPCとE-UTRA/5GCとの間のUE状態機械および状態遷移を示す。
【0008】
わかるように、ハンドオーバプロシージャを使用して、2つのRAT間で、UEがRRC_CONNECTED状態にある、進行中のUE接続を移行することが可能である。さらに(図示せず)、リダイレクト情報をもつ解放メッセージを送出することによって、ネットワークは、UEを他の無線アクセス技術(RAT)に移行することが可能である。UEがRRC-IDLE状態またはRRC-INACTIVE状態にあるとき、セル再選択プロシージャが、RAT間を移るときに使用されることになる。RAT内に、RRC再確立プロシージャもあり、これは、無線リンク障害、あるいは、RAT内またはRAT間ハンドオーバ失敗と呼ばれる、無線接続をUEが失う場合、トリガされ得る。
【0009】
NRおよびE-UTRA、すなわち5GCに接続されたLTEでは、RRC_INACTIVEと呼ばれる新しいRRC状態が導入された。本明細書で使用されるNG-RANは、5Gコア(5GC)ネットワークに接続されたNRまたはLTEのいずれかを指す。
【0010】
RRC_INACTIVEでは、UEは、いくつかの設定、たとえば、データ無線ベアラ(DRB)設定および物理レイヤパラメータを記憶する。UEが接続を再開する必要があるとき、UEは、それぞれ、LTEおよびNRにおいてRRC接続再開要求(RRCConnectionResumeRequest)またはRRC再開要求(RRCResumeRequest)メッセージを送信する。UEは、次いで、記憶されたセッティングを再使用し、RRC_CONNECTEDに入るために必要とされる時間およびシグナリングを低減し得る。
【0011】
LTEおよびNR/EPSおよび5GS
LTEおよびEPCとのインターワーキングを用いるまたは用いない5Gネットワークを展開するための異なるやり方があり、これは、異なるオプションと呼ばれる。原則として、NRおよびLTEは、インターワーキングなしに展開され、NRスタンドアロン(SA)動作によって示され得、すなわち、NRにおけるgNBは5GCに接続され得(オプション2)、eNBは、その2つの間の相互接続なしにEPCに接続され得る(オプション1)。
【0012】
一方、NRの第1のサポートされるバージョンは、いわゆるE-UTRAN-NRデュアルコネクティビティ(EN-DC)である(オプション3)。オプション3では、ある展開、NRとLTEとの間のデュアルコネクティビティが、マスタノードとしてのLTEおよび2次ノードとしてのNRを用いて、適用される。NRをサポートするRANノード(gNB)は、EPCへの制御プレーン接続を有しないことがあり、代わりに、RANノードは、マスタノード(MeNB)としてのLTEに依拠する。これは、非スタンドアロンNRとも呼ばれる。この場合、NRセルの機能が制限され、ブースターおよび/またはダイバーシティレッグとして接続モードUEのために使用されるが、RRC_IDLE UEはこれらのNRセルにキャンプオンすることができないことに留意されたい。
【0013】
5GCの導入では、他のオプションも有効であり得る。上述のように、オプション2は、gNBが5GCに接続されるスタンドアロンNR展開をサポートする。同様に、LTEも、eLTE、E-UTRA/5GC、またはLTE/5GCを使用して、5GCに接続され得、ノードは、ng-eNBと呼ばれることがある(オプション5)。eLTEは、LTEが5GCに接続されることを意味する。これらの場合、NRとLTEの両方が、NG-RANの一部として見られる(およびng-eNBとgNBの両方がNG-RANノードと呼ばれることがある)。
【0014】
オプション4およびオプション7が、MR-DC(複数無線デュアルコネクティビティ)によって示される、5GCに接続されたNG-RANの一部として規格化されることになるLTEとNRとの間のデュアルコネクティビティの他の変形態であることは、注目に値する。以下が、MR-DCの傘下に含まれる。
・ EN-DC(オプション3):LTEがマスタノードであり、NRが2次である(EPC CN採用)
・ NE-DC(オプション4):NRがマスタノードであり、LTEが2次である(5GCN採用)
・ NGEN-DC(オプション7):LTEがマスタノードであり、NRが2次である(5GCN採用)
・ NR-DC(オプション2の変形態):マスタと2次の両方がNRである、デュアルコネクティビティ(5GCN採用)。
【0015】
これらのオプションについてのマイグレーションは、異なるオペレータにより異なり得るので、同じネットワークにおいて並行して複数のオプションを伴う展開を有することが可能であり、たとえば、オプション2および4をサポートするNR基地局と同じネットワークにおいて、オプション3、5、および7をサポートするeNB基地局があり得る。LTEとNRとの間のデュアルコネクティビティソリューションと組み合わせて、各セルグループ、すなわちマスタセルグループ(MCG)および2次セルグループ(SCG)におけるキャリアアグリゲーション(CA)と、同じRAT上のノード間のデュアルコネクティビティ、たとえばNR-NR DCとをサポートすることも可能である。LTEセルについて、これらの異なる展開の帰結は、EPC、5GC、またはEPC/5GCの両方に接続されたeNBに関連するLTEセルの共存である。
【0016】
LTEにおけるバックグラウンドRRC接続再開
3GPP LTEリリース13では、RRC_IDLEと同様の中断状態(suspended state)でUEがネットワークによって中断されるための機構が導入されたが、UEがアクセス階層(AS)コンテキストまたはRRCコンテキストを記憶するという差異がある。これは、ゼロからRRC接続を確立することより前としてではなく、RRC接続を再開することによって、UEが再びアクティブになりつつあるとき、シグナリングを低減することを可能にする。シグナリングを低減することは、いくつかの利益を有し得る。
- たとえば、インターネットにアクセスするスマートフォンのための、レイテンシを低減する。
- 低減されたシグナリングは、ごくわずかなデータを送出するマシン型デバイスのためのバッテリー消費量を低減することにつながる。
【0017】
リリース13ソリューションは、UEが、ネットワークにRRC接続再開要求メッセージを送出し、応答して、ネットワークからRRC接続再開(RRCConnectionResume)メッセージを受信し得ることに基づく。RRC接続再開メッセージは、暗号化されないが、完全性保護される。
【0018】
LTEにおける再開プロシージャが、3GPP RRC仕様TS36.331において見出され得る。再開を実施するUEが、(中断されたASコンテキストを伴って)RRC_IDLEにあるので、それはRRC_IDLEからRRC_CONNECTEDへの遷移をトリガする。したがって、再開プロシージャは、RRC接続確立をキャプチャする同じサブクローズにおける仕様においてモデル化される(サブクローズ5.3.3 RRC接続確立)。
【0019】
NRおよびeLTEにおけるバックグラウンドRRC接続再開
RRC状態モデルは、NRにおいて、およびeLTE、すなわち5GCに接続されるLTEにおいて更新され、LTEから継承された既存のRRC_IDLE状態およびRRC_CONNECTED状態に加えて、新しいRRC_INACTIVE状態が導入される。RRC_INACTIVEでは、前のRRC接続からのUEコンテキストが、RANに記憶され、次にRRC接続が確立されるときに再使用される。UEコンテキストは、UEセキュリティ設定、設定された無線ベアラなどの情報を含む。UEコンテキストをRANに記憶することによって、セキュリティアクティブ化およびベアラ確立のために必要とされるシグナリングが回避され、これは、通常、RRC_IDLEからRRC_CONNECTEDに遷移するときに必要とされる。これは、レイテンシを改善し、シグナリングオーバーヘッドを低減する。
【0020】
NRにおけるUE状態機械および状態遷移が、図3に示されている。
【0021】
NR RRC_INACTIVEモードは、2つの新しいプロシージャ、中断設定(SuspendConfig)をもつRRC接続解放(RRCRelease)とも呼ばれるRRC接続中断と、RRC接続再開とを導入することによって実現される。図4を参照されたい。gNBは、ULおよびDLデータ送信を伴う接続を中断し、中断指示または中断設定をもつRRC解放メッセージをUEに送出することによって、UEをNR RRC_CONNECTEDからNR RRC_INACTIVEに移行する。これは、たとえば、ある期間の間、UEが非アクティブであった後に起こり得、それにより、gNB内部非アクティビティタイマーが満了する。UEとeNBの両方は、UEコンテキストと、I-RNTIと呼ばれる関連する識別子とを記憶する。中断設定において、2つの識別子、ロングI-RNTIおよびショートI-RNTIが設定されることになることが、最近更新された。再開において使用されるべき識別子は、UEがそこにおいて再開することを試みるセルのシステム情報中のネットワークからの指示に依存する。2つのI-RNTI識別子は、第1のULメッセージのための小さいスケジューリンググラントをUEに与えるにすぎないセルにおいてUEが再開しているシナリオをサポートするために導入された。この目的で、2つの異なる再開メッセージ、すなわち、RRC再開要求(RRCResumeRequest)およびRRC再開要求1(RRCResumeRequest1)も導入された。本明細書の残部では、RRC再開要求は、両方のメッセージを指すために使用される。
【0022】
NR RRC_CONNECTEDへの次の遷移において、UEは、以下の情報を含むRRC再開要求を、UEが接続を再開することを試みるgNBに送出することによって、接続を再開する。そのgNBは、接続が中断されたセル/gNBと比較して別のセル/gNBであり得ることに留意されたい。
・ システム情報指示に応じたI-RNTI、ロングI-RNTIまたはショートI-RNTIのいずれか。
・ RRC接続再開においてUEを識別および検証するために使用される、仕様におけるresumeMAC-Iと呼ばれる、セキュリティトークン。
・ 再開の原因の指示、たとえば、モバイル発信データ。
【0023】
UEが再開しているセルをサーブするgNBは、ターゲットgNBと呼ばれることがあり、UEが中断されたセルをサーブするgNBは、ソースgNBと呼ばれることがある。接続を再開するために、ターゲットgNBは、I-RNTIのgNB部分を考慮して、どのgNBがソースgNBであるかを決定し、そのgNBにUEのコンテキストを送出するように要求する。要求中で、ターゲットは、特に、UEから受信されたUE IDおよびセキュリティトークン、ならびにターゲットセルIDを提供する。
【0024】
ソースgNBは、次いで、I-RNTIに基づいてUEコンテキストの位置を特定し、セキュリティトークンに基づいて要求を検証する。次のセクションを参照されたい。成功した場合、gNBは、UEコンテキストをターゲットgNBにフォワーディングし、ターゲットgNBは、次いで、接続が再開されていることを確認するためにRRC再開でUEに応答する。RRC再開メッセージは、再開されている無線ベアラを再設定するための設定をも含み得る。最終的に、UEは、RRC再確立完了を送出することによって、RRC再確立の受信を確認応答する。図5を参照されたい。
【0025】
説明されたNR RRC再開プロシージャが、LTEおよびeLTEにおいて、すなわち、LTEが5GCに接続されるとき、同様のやり方で動作することに留意されたい。
【0026】
3GPPリリース15では、UEが、RRC_INACTIVEにおいてその下位レイヤSCG設定を解放することが同意される。しかしながら、RRC_INACTIVEにおいて下位レイヤSCG設定を保つことが、DCおよび/またはCA拡張の範囲において説明されることになり、可能にされる可能性がある。また、SCGに関する中断および/または再開が、中断および/または再開についての現在の規定されたメッセージおよびプロシージャ内でキャプチャされ得ることが予想される。したがって、中断および/または再開されるとき、MCG設定と比較してSCG設定に別個の挙動が与えられず、すなわち、UEを中断するとき、MCGとSCGの両方が中断され、これは、MNとSNとの間の何らかの協調を必要とし、UEを再開するとき、MCGとSCGの両方が再開され、これはも、MNとSNとの間の何らかの協調を必要とする。
【0027】
RRC再開要求メッセージに応答して送出され得るのは、RRC再開(RRCResume)メッセージだけではない。
【0028】
NRおよびeLTEでは、UEがRRC再開要求の類のメッセージ、たとえば、RRC再開要求メッセージまたはRRC再開要求1メッセージを送出した後に、UEは、上記で説明されたように、同じく、暗号化され、完全性保護されるべきであるSRB1上でのメッセージを受信し得る。
- UEをRRC_INACTIVEに移行する中断設定をもつRRC解放。
- UEをRRC_IDLEに移行する中断設定をもたないRRC解放。
- UEをRRC_CONNECTEDに移行するRRC再開。
他のメッセージ、待機タイマーをもつRRC拒否メッセージ、またはRRCセットアップ(RRCSetup)メッセージ(RRC_IDLEへのフォールバック)も送信され得るが、SRB0上ではなく、すなわち、暗号化も完全性保護もされない。SRBはシグナリング無線ベアラである。すべてのこれらの可能な応答は、以下のように仕様において示されている。
【0029】
図6aは、RRC接続再開、成功のシナリオを示す。このシナリオでは、UEは、ネットワークにRRC再開要求メッセージを送出する。ネットワークは、次いで、UEにRRC再開メッセージを送出し、UEは、RRC再開完了(RRCResumeComplete)メッセージでネットワークに応答する。
【0030】
図6bは、RRC接続確立へのRRC接続再開フォールバック、成功のシナリオを示す。このシナリオでは、UEは、ネットワークにRRC再開要求メッセージを送出する。ネットワークは、次いで、UEにRRCセットアップメッセージを送出し、UEは、RRCセットアップ完了メッセージでネットワークに応答する。
【0031】
図6cは、RRC接続再開、その後に続くネットワーク解放、成功のシナリオを示す。このシナリオでは、UEは、ネットワークにRRC再開要求メッセージを送出する。ネットワークは、次いで、UEにRRC解放(RRCRelease)メッセージを送出する。
【0032】
図6dは、RRC接続再開、その後に続くネットワーク中断、成功のシナリオを示す。このシナリオでは、UEは、ネットワークにRRC再開要求メッセージを送出する。ネットワークは、次いで、UEに、中断設定メッセージをもつRRC解放(RRCRelease with suspend configuration)を送出する。
【0033】
図6eは、RRC接続再開、ネットワーク拒否のシナリオを示す。このシナリオでは、UEは、ネットワークにRRC再開要求メッセージを送出する。ネットワークは、次いで、UEにRRC拒否(RRCReject)メッセージを送出する。
【0034】
RRCメッセージ構造
このセクションでは、MNがgNBであることを考慮して、メッセージの構造、再設定および再開、ならびに関係する情報エレメント(IE)も示されている。MNとしてのng-eNBの場合、3GPP TS36.331からの節6.2.2において、異なるメッセージ、RRC接続再設定メッセージおよびRRC接続再開メッセージが規定されるが、その挙動は、セクション2.13および2.14に詳述されるように、MNとしてのgNBと同様である。
【0035】
RRC再設定メッセージ
NR RRC再設定メッセージが以下に示されている。
【0036】
上記で下線を引かれた情報エレメントが、以下で説明される。
【0037】
RadioBearerConfig:これは、無線ベアラ(DRBおよびSRB)の設定を保持するIEである。UEは、2つの無線ベアラ設定(radioBearerConfigおよびradioBearerConfig2)を有し得る。radioBeaerConfig2は、通常、UEがDCにあるときに使用されるが、radioBeaerConfig2は、UEがスタンドアロンモードにある前でさえ使用され得る(すなわち、DCを準備するため)。radioBearerConfigとradioBearerConfig2とは、主に、PDCPによって使用されるセキュリティ設定(鍵、アルゴリズム)によって区別される。通常、radioBearerConfigは、マスタ鍵に関連するベアラの設定を保持し、radioBearerConfig2は、2次鍵に関連するベアラの設定を保持する。しかしながら、無線ベアラ設定は、使用すべき鍵をも含んでいるので、どのIEをどの鍵に関連付けるべきかを判定することは、ネットワーク次第である(すなわち、radioBeaerConfig2は2次鍵に関連し得る)。radioBeaerConfigの構造が以下に示されている。
【0038】
sk-counter:2次鍵を導出するために使用される整数である。UEがDCで設定された(またはDCのために事前準備された)とき、sk-counterはUEに提供され、UEは、sk-counterに基づいて2次鍵を導出する。2次鍵と、radioBearerConfig中に含まれるSecurityConfigにおける指示されたアルゴリズムとから、暗号化および完全性保護鍵が導出され、2次鍵に関連するすべての無線ベアラのPDCPが、暗号化/解読および完全性保護/検証を実施するためにこれらの鍵を使用することになる。
【0039】
mastercellGroup:これは、スタンドアロン設定中に、また、マスタレッグについてDCセットアップ中に、下位レイヤ(RLC、MAC、PHY)設定を含む。
【0040】
mrdc-SecondaryCellGroup:これは、DCが設定されるとき、2次セルグループのための下位レイヤ設定を含む。NE-DCの場合、これはeutra-SCGを含むことになるが、NR-DCの場合、これはNRセルグループ設定を含むことになる。
【0041】
EN-DCの場合、NRは2次セルグループであり、この場合、IE secondaryCellGroupが使用される(すなわち、この場合、マスタセルグループは、EUTRAセルグループであることになり、LTE RRC接続再設定メッセージを介してUEに提供される)。
【0042】
セルグループconfig IEの構造が以下に示されている(0のcellGroupIDはマスタセルを指示する)。
CellGroupConfig情報エレメント
【0043】
RRC再開
RRC再開メッセージの構造が以下に示されている。
RRC再開メッセージ
【0044】
NR仕様は依然として発展しており、上記に示されたRRC再設定メッセージおよびRRC再開メッセージが、必ずしも、現在のところ同意された仕様において見つけられ得るものであるとは限らないことに留意されたい。たとえば、この執筆現在、再設定メッセージも再開メッセージも、mrdc-SecondaryCellGroupフィールドを含んでいない。これらが今度のバージョンにおいて導入されることになり、その仕様において使用されることになる名称が結局異なることになり得ると仮定している。
【0045】
LTE/NRにおける測定
ネットワークは、主にモビリティの理由で、測定を実施するようにUEを設定し得る。NRにおける測定フレームワークは、主にLTEから採用されるが、たとえば、以下などの追加の特徴をサポートする。
- LTEでは、UEはセル固有参照信号(RS)を使用し、NRでは、ネットワークはどのRSタイプ、すなわち、同期信号/物理ブロードキャストチャネル(SS/PBCH)ブロック、またはチャネル状態情報-参照信号(CSI-RS)、が使用されるべきかを設定し得る。
- NRにおける参照信号は、特にNRがより高い周波数において展開されるとき、異なるビームにおいてビームフォーミングおよび送信され得る。その意味で、各RSタイプについて、および各セルについて、UEは、各ビームがRSインデックスを有する複数のビームを検出し得る。SS/PBCHブロックの場合、復調用参照信号(PBCH)/DMRSシーケンス識別子の組合せによって符号化されるビーム識別子、および場合によってはPBCHにおいて符号化される明示的時間インデックスがあることになる。CSI-RSの場合、設定可能なCSI-RSリソースインデックスがあることになる。
【0046】
以下では、主に、NRに関係する測定に焦点が当てられるが、そのアイデアの大部分はLTEにおいても同様である。それぞれ、LTEおよびNRにおける測定設定/動作の詳細について、3GPP TS36.331セクション5.5およびTS38.331セクション5.5を参照されたい。
【0047】
NR測定設定は以下のパラメータを含む。
1. 測定オブジェクト:UEが測定を実施するものとするオブジェクトのリスト。
- 周波数内測定および周波数間測定の場合、測定オブジェクトは、NRキャリア周波数に関連する。このNRキャリア周波数に関連して、ネットワークは、セル固有オフセットのリストと、「ブラックリストに載せられた(blacklisted)」セルのリストと、「ホワイトリストに載せられた(whitelisted)」セルのリストとを設定し得る。ブラックリストに載せられたセルは、イベント評価または測定報告において適用可能でない。ホワイトリストに載せられたセルは、イベント評価または測定報告において適用可能なセルのみである。
- RAT間E-UTRA測定の場合、測定オブジェクトは、単一のEUTRAキャリア周波数である。このE-UTRAキャリア周波数に関連して、ネットワークは、セル固有オフセットのリストと、「ブラックリストに載せられた」セルのリストと、「ホワイトリストに載せられた」セルのリストとを設定することができる。ブラックリストに載せられたセルは、イベント評価または測定報告において適用可能でない。ホワイトリストに載せられたセルは、イベント評価または測定報告において適用可能なセルのみである。
2. 報告設定:測定オブジェクトごとに1つまたは複数の報告設定があり得る、報告設定のリスト。各報告設定は以下を含む。
- 報告基準:測定報告を送出するようにUEをトリガする基準。これは、周期的または単一イベント記述のいずれかであり得る。
- RSタイプ:UEがビームおよびセル測定結果のために使用するRS、SS/PBCHブロックまたはCSI-RS。
- 報告フォーマット:UEが測定報告中に含めるセルごとのおよび/またはビームごとの数量、たとえば、RSRP、ならびにセルの最大数および報告すべきセルごとのビームの最大数などの他の関連する情報。
3. 測定識別情報:各測定識別情報が1つの測定オブジェクトを1つの報告設定とリンクする、測定識別情報のリスト。複数の測定識別情報を設定することによって、2つ以上の測定オブジェクトを同じ報告設定にリンクすること、ならびに2つ以上の報告設定を同じ測定オブジェクトにリンクすることが可能である。測定識別情報はまた、報告をトリガした測定報告中に含まれ、ネットワークへの参照として機能する。
4. 数量設定:数量設定は、その測定タイプのすべてのイベント評価および関係する報告のために使用される、測定フィルタ処理設定を規定する。NR測定の場合、ネットワークは、NR測定オブジェクトにおいて、使用されるべきである設定を参照して、最高2の数量設定を設定し得る。各設定において、異なるフィルタ係数が、異なる測定数量のために、異なるRSタイプのために、ならびにセルごとのおよびビームごとの測定のために設定され得る。
5. 測定ギャップ:UEが測定を実施するために使用し得る期間、すなわち、UL、DL送信がスケジュールされない期間。
【0048】
RRC_CONNECTED UEが、単一の測定オブジェクトリストと、単一の報告設定リストと、単一の測定識別情報リストとを維持する。測定オブジェクトリストは、場合によっては、(1つまたは複数の)NR周波数内オブジェクトと、(1つまたは複数の)NR周波数間オブジェクトと、RAT間オブジェクトとを含む。同様に、報告設定リストは、NRおよびRAT間報告設定を含む。同じRATタイプの任意の報告設定に任意の測定オブジェクトがリンクされ得る。いくつかの報告設定は、測定オブジェクトにリンクされないことがある。同様に、いくつかの測定オブジェクトは、報告設定にリンクされないことがある。
【0049】
測定プロシージャは、以下のタイプのセルを区別する。
1. (1つまたは複数の)サービングセル- これらは、CAをサポートするUEのために設定された場合、SpCell(スペシャルセル、DCの場合、MCGのPCellまたはSCGのPSCell)、および1つまたは複数のSCellである。
2. リストされたセル- これらは、(1つまたは複数の)測定オブジェクト内にリストされたセルである。
3. 検出されたセル- これらは、(1つまたは複数の)測定オブジェクト内にリストされないが、(1つまたは複数の)測定オブジェクトによって指示された(1つまたは複数の)キャリア周波数上でUEによって検出される、セルである。
【0050】
(1つまたは複数の)NR測定オブジェクトについて、UEは、(1つまたは複数の)サービングセル、リストされたセル、および/または検出されたセルに関して測定および報告する。
【0051】
NRにおける測定は、周期的にまたはイベントに基づいて報告されるように設定され得る。UEが周期的測定報告で設定された場合、UEは、利用可能な測定を、その測定についての割り当てられた周期性が満了するごとに、送出することになる。イベントトリガ型測定報告に関しては、規定されるいくつかのイベントがある。
イベントA1(サービングがしきい値よりも良好になる)
UEは、以下を行うものとする。
1> 以下で指定されている、条件A1-1が満足されるとき、このイベントのための入る条件(entering condition)が満たされると考える。
1> 以下で指定されている、条件A1-2が満足されるとき、このイベントのための出る条件(leaving condition)が満たされると考える。
1> この測定について、このイベントに関連する、関連するmeasObjectNRに対応するNRサービングセルについて考える。
不等式A1-1(入る条件)
Ms-Hys>Thresh
不等式A1-2(出る条件)
Ms+Hys<Thresh
式中の変数は以下のように規定される。
Msは、オフセットを考慮に入れないサービングセルの測定結果である。
Hysは、このイベントのためのヒステリシスパラメータ(すなわち、このイベントのためのreportConfigNR内で規定されたヒステリシス)である。
Threshは、このイベントのためのしきい値パラメータ(すなわち、このイベントのためのreportConfigNR内で規定されたa1-Threshold)である。
Msは、RSRPの場合はdBm単位で、またはRSRQおよびRS-SINRの場合はdB単位で表される。
Hysは、dB単位で表される。
Threshは、Msと同じ単位で表される。
イベントA2(サービングがしきい値よりも不良になる)
UEは、以下を行うものとする。
1> 以下で指定されている、条件A2-1が満足されるとき、このイベントのための入る条件が満たされると考える。
1> 以下で指定されている、条件A2-2が満足されるとき、このイベントのための出る条件が満たされると考える。
1> この測定について、このイベントに関連する、measObjectNRによって指示されるサービングセルについて考える。
不等式A2-1(入る条件)
Ms+Hys<Thresh
不等式A2-2(出る条件)
Ms-Hys>Thresh
式中の変数は以下のように規定される。
Msは、オフセットを考慮に入れないサービングセルの測定結果である。
Hysは、このイベントのためのヒステリシスパラメータ(すなわち、このイベントのためのreportConfigNR内で規定されたヒステリシス)である。
Threshは、このイベントのためのしきい値パラメータ(すなわち、このイベントのためのreportConfigNR内で規定されたa2-Threshold)である。
Msは、RSRPの場合はdBm単位で、またはRSRQおよびRS-SINRの場合はdB単位で表される。
Hysは、dB単位で表される。
Threshは、Msと同じ単位で表される。
イベントA3(ネイバーがSpCellよりもオフセットだけ良好になる)
UEは、以下を行うものとする。
1> 以下で指定されている、条件A3-1が満足されるとき、このイベントのための入る条件が満たされると考える。
1> 以下で指定されている、条件A3-2が満足されるとき、このイベントのための出る条件が満たされると考える。
1> Mp、Ofp、およびOcpのためにSpCellを使用する。
注 イベントをトリガする(1つまたは複数の)セルは、このイベントに関連するmeasObjectNRにおいて指示された参照信号を有し、これは、NR SpCell measObjectNRとは異なり得る。
不等式A3-1(入る条件)
Mn+Ofn+Ocn-Hys>Mp+Ofp+Ocp+Off
不等式A3-2(出る条件)
Mn+Ofn+Ocn+Hys<Mp+Ofp+Ocp+Off
式中の変数は以下のように規定される。
Mnは、オフセットを考慮に入れない近隣セルの測定結果である。
Ofnは、ネイバーセルの参照信号の測定オブジェクト固有オフセット(すなわち、ネイバーセルに対応するmeasObjectNR内で規定されたoffsetMO)である。
Ocnは、ネイバーセルのセル固有オフセット(すなわち、ネイバーセルの周波数に対応するmeasObjectNR内で規定されたcellIndividualOffset)であり、ネイバーセルのために設定されない場合は0にセットされる。
Mpは、オフセットを考慮に入れないSpCellの測定結果である。
Ofpは、SpCellの測定オブジェクト固有オフセット(すなわち、SpCellに対応するmeasObjectNR内で規定されたoffsetMO)である。
Ocpは、SpCellのセル固有オフセット(すなわち、SpCellに対応するmeasObjectNR内で規定されたcellIndividualOffset)であり、SpCellのために設定されない場合は0にセットされる。
Hysは、このイベントのためのヒステリシスパラメータ(すなわち、このイベントのためのreportConfigNR内で規定されたヒステリシス)である。
Offは、このイベントのためのオフセットパラメータ(すなわち、このイベントのためのreportConfigNR内で規定されたa3-Offset)である。
Mn、Mpは、RSRPの場合はdBm単位で、またはRSRQおよびRS-SINRの場合はdB単位で表される。
Ofn、Ocn、Ofp、Ocp、Hys、OffはdB単位で表される。
イベントA4(ネイバーがしきい値よりも良好になる)
UEは、以下を行うものとする。
1> 以下で指定されている、条件A4-1が満足されるとき、このイベントのための入る条件が満たされると考える。
1> 以下で指定されている、条件A4-2が満足されるとき、このイベントのための出る条件が満たされると考える。
不等式A4-1(入る条件)
Mn+Ofn+Ocn-Hys>Thresh
不等式A4-2(出る条件)
Mn+Ofn+Ocn+Hys<Thresh
式中の変数は以下のように規定される。
Mnは、オフセットを考慮に入れない近隣セルの測定結果である。
Ofnは、ネイバーセルの測定オブジェクト固有オフセット(すなわち、ネイバーセルに対応するmeasObjectNR内で規定されたoffsetMO)である。
Ocnは、ネイバーセルの測定オブジェクト固有オフセット(すなわち、ネイバーセルに対応するmeasObjectNR内で規定されたcellIndividualOffset)であり、ネイバーセルのために設定されない場合は0にセットされる。
Hysは、このイベントのためのヒステリシスパラメータ(すなわち、このイベントのためのreportConfigNR内で規定されたヒステリシス)である。
Threshは、このイベントのためのしきい値パラメータ(すなわち、このイベントのためのreportConfigNR内で規定されたa4-Threshold)である。
Mnは、RSRPの場合はdBm単位で、またはRSRQおよびRS-SINRの場合はdB単位で表される。
Ofn、Ocn、HysはdB単位で表される。
Threshは、Mnと同じ単位で表される。
イベントA5(SPCellがしきい値1よりも不良になり、ネイバーがしきい値2よりも良好になる)
UEは、以下を行うものとする。
1> 以下で指定されている、条件A5-1と条件A5-2の両方が満足されるとき、このイベントのための入る条件が満たされると考える。
1> 以下で指定されている、条件A5-3または条件A5-4、すなわち、2つのうちの少なくとも1つが満足されるとき、このイベントのための出る条件が満たされると考える。
1> MpのためにSpCellを使用する。
注: イベントをトリガする(1つまたは複数の)セルの(1つまたは複数の)参照信号のパラメータが、NR SpCellのmeasObjectNRとは異なり得るイベントに関連する、measObjectNRにおいて指示される。
不等式A5-1(入る条件1)
Mp+Hys<Thresh1
不等式A5-2(入る条件2)
Mn+Ofn+Ocn-Hys>Thresh2
不等式A5-3(出る条件1)
Mp-Hys>Thresh1
不等式A5-4(出る条件2)
Mn+Ofn+Ocn+Hys<Thresh2
式中の変数は以下のように規定される。
Mpは、オフセットを考慮に入れないNR SpCellの測定結果である。
Mnは、オフセットを考慮に入れない近隣セルの測定結果である。
Ofnは、ネイバーセルの測定オブジェクト固有オフセット(すなわち、ネイバーセルに対応するmeasObjectNR内で規定されたoffsetMO)である。
Ocnは、ネイバーセルのセル固有オフセット(すなわち、ネイバーセルに対応するmeasObjectNR内で規定されたcellIndividualOffset)であり、ネイバーセルのために設定されない場合は0にセットされる。
Hysは、このイベントのためのヒステリシスパラメータ(すなわち、このイベントのためのreportConfigNR内で規定されたヒステリシス)である。
Thresh1は、このイベントのためのしきい値パラメータ(すなわち、このイベントのためのreportConfigNR内で規定されたa5-Threshold1)である。
Thresh2は、このイベントのためのしきい値パラメータ(すなわち、このイベントのためのreportConfigNR内で規定されたa5-Threshold2)である。
Mn、Mpは、RSRPの場合はdBm単位で、またはRSRQおよびRS-SINRの場合はdB単位で表される。
Ofn、Ocn、HysはdB単位で表される。
Thresh1は、Mpと同じ単位で表される。
Thresh2は、Mnと同じ単位で表される。
イベントA6(ネイバーがSCellよりもオフセットだけ良好になる)
UEは、以下を行うものとする。
1> 以下で指定されている、条件A6-1が満足されるとき、このイベントのための入る条件が満たされると考える。
1> 以下で指定されている、条件A6-2が満足されるとき、このイベントのための出る条件が満たされると考える。
1> この測定について、このイベントに関連する、measObjectNRに対応する(2次)セルがサービングセルであると考える。
注: (1つまたは複数の)ネイバーの(1つまたは複数の)参照信号、およびSCellの(1つまたは複数の)参照信号は、両方とも、関連するmeasObjectNRにおいて指示される。
不等式A6-1(入る条件)
Mn+Ocn-Hys>Ms+Ocs+Off
不等式A6-2(出る条件)
Mn+Ocn+Hys<Ms+Ocs+Off
式中の変数は以下のように規定される。
Mnは、オフセットを考慮に入れない近隣セルの測定結果である。
Ocnは、ネイバーセルのセル固有オフセット(すなわち、関連するmeasObjectNR内で規定されたcellIndividualOffset)であり、ネイバーセルのために設定されない場合は0にセットされる。
Msは、オフセットを考慮に入れないサービングセルの測定結果である。
Ocnは、サービングセルのセル固有オフセット(すなわち、関連するmeasObjectNR内で規定されたcellIndividualOffset)であり、サービングセルのために設定されない場合は0にセットされる。
Hysは、このイベントのためのヒステリシスパラメータ(すなわち、このイベントのためのreportConfigNR内で規定されたヒステリシス)である。
Offは、このイベントのためのオフセットパラメータ(すなわち、このイベントのためのreportConfigNR内で規定されたa6-Offset)である。
Mn、Msは、RSRPの場合はdBm単位で、またはRSRQおよびRS-SINRの場合はdB単位で表される。
Ocn、Ocs、Hys、OffはdB単位で表される。
イベントベースおよび周期的報告設定を設定するために使用されるreportConfigNR情報エレメント(IE)のためのASN.1コーディングが以下に示されている。
ReportConfigNR
IE ReportConfigNRが、NR測定報告イベントのトリガリングのための基準を指定する。測定報告イベントは、SS/PBCHブロックまたはCSI-RSのいずれかに基づいて導出され得る、セル測定結果に基づく。これらのイベントは、ANと標示され、Nは、1、2などに等しい。
イベントA1: サービングが絶対しきい値よりも良好になる、
イベントA2: サービングが絶対しきい値よりも不良になる、
イベントA3: ネイバーがPCell/PSCellよりもオフセットの量だけ良好になる、
イベントA4: ネイバーが絶対しきい値よりも良好になる、
イベントA5: PCell/PSCellが絶対しきい値1よりも不良になり、ネイバー/SCellが別の絶対しきい値2よりも良好になる。
イベントA6: ネイバーがSCellよりもオフセットの量だけ良好になる。
【0052】
RAT間測定報告に関しては、イベントベースまたは報告ベース設定が行われ得る、reportConfigInterRAT IEが使用される。
イベントB1(RAT間ネイバーがしきい値よりも良好になる)
UEは、以下を行うものとする。
1> 以下で指定されている、条件B1-1が満足されるとき、このイベントのための入る条件が満たされると考える。
1> 以下で指定されている、条件B1-2が満足されるとき、このイベントのための出る条件が満たされると考える。
不等式B1-1(入る条件)
Mn+Ofn+Ocn-Hys>Thresh
不等式B1-2(出る条件)
Mn+Ofn+Ocn+Hys<Thresh
式中の変数は以下のように規定される。
Mnは、オフセットを考慮に入れないRAT間ネイバーセルの測定結果である。
Ofnは、RAT間ネイバーセルの周波数の測定オブジェクト固有オフセット(すなわち、ネイバーRAT間セルの周波数に対応するmeasObjectEUTRA内で規定されるeutra-Q-OffsetRange)である。
Ocnは、RAT間ネイバーセルのセル固有オフセット(すなわち、ネイバーRAT間セルに対応するmeasObjectEUTRA内で規定されたcellIndividualOffset)であり、ネイバーセルのために設定されない場合は0にセットされる。
Hysは、このイベントのためのヒステリシスパラメータ(すなわち、このイベントのためのreportConfigInterRAT内で規定されたヒステリシス)である。
Threshは、このイベントのためのしきい値パラメータ(すなわち、このイベントのためのreportConfigInterRAT内で規定されたb1-ThresholdEUTRA)である。
Mnは、RAT間ネイバーセルの測定数量に応じて、dBm単位でまたはdB単位で表される。
Ofn、Ocn、HysはdB単位で表される。
Threshは、Mnと同じ単位で表される。
イベントB2(PCellがしきい値1よりも不良になり、RAT間ネイバーがしきい値2よりも良好になる)
UEは、以下を行うものとする。
1> 以下で指定されている、条件B2-1と条件B2-2の両方が満足されるとき、このイベントのための入る条件が満たされると考える。
1> 以下で指定されている、条件B2-3または条件B2-4、すなわち、2つのうちの少なくとも1つが満足されるとき、このイベントのための出る条件が満たされると考える。
不等式B2-1(入る条件1)
Mp+Hys<Thresh1
不等式B2-2(入る条件2)
Mn+Ofn+Ocn-Hys>Thresh2
不等式B2-3(出る条件1)
Mp-Hys>Thresh1
不等式B2-4(出る条件2)
Mn+Ofn+Ocn+Hys<Thresh2
式中の変数は以下のように規定される。
Mpは、オフセットを考慮に入れないPCellの測定結果である。
Mnは、オフセットを考慮に入れないRAT間ネイバーセルの測定結果である。
Ofnは、RAT間ネイバーセルの周波数の測定オブジェクト固有オフセット(すなわち、RAT間ネイバーセルの周波数に対応するmeasObjectEUTRA内で規定されたeutra-Q-OffsetRange)である。
Ocnは、RAT間ネイバーセルのセル固有オフセット(すなわち、ネイバーRAT間セルに対応するmeasObjectEUTRA内で規定されたcellIndividualOffset)であり、ネイバーセルのために設定されない場合は0にセットされる。
Hysは、このイベントのためのヒステリシスパラメータ(すなわち、このイベントのためのreportConfigInterRAT内で規定されたヒステリシス)である。
Thresh1は、このイベントのためのしきい値パラメータ(すなわち、このイベントのためのreportConfigInterRAT内で規定されたb2-Threshold1)である。
Thresh2は、このイベントのためのしきい値パラメータ(すなわち、このイベントのためのreportConfigInterRAT内で規定されたb2-Threshold2EUTRA)である。
Mpは、RSRPの場合はdBm単位で、またはRSRQおよびSINRの場合はdB単位で表される。
Mnは、RAT間ネイバーセルの測定数量に応じて、dBmまたはdB単位で表される。
Ofn、Ocn、HysはdB単位で表される。
Thresh1は、Mpと同じ単位で表される。
Thresh2は、Mnと同じ単位で表される。
【0053】
ReportConfigInterRAT
IE ReportConfigInterRATが、RAT間測定報告イベントのトリガリングのための基準を指定する。E-UTRAのためのRAT間測定報告イベントが、BNと標示され、Nは、1、2などに等しい。
イベントB1: ネイバーが絶対しきい値よりも良好になる、
イベントB2: PCellが絶対しきい値1よりも不良になり、ネイバーが別の絶対しきい値2よりも良好になる。
【0054】
ReportConfigInterRAT情報エレメント
【発明の概要】
【0055】
本明細書の実施形態の目的は、通信ネットワークにおいて、2次セルグループ(SCG)設定を使用して、ユーザ機器が中断された接続から再開されるとき、ユーザ機器の性能を改善することである。
【0056】
本明細書の実施形態の一態様によれば、目的は、無線通信ネットワークにおいて2次セルグループ(SCG)設定をハンドリングするための、ユーザ機器(UE)によって実施される方法によって達成される。UEは、ネットワークノードから、SCG設定と、SCG設定に関連するセルの信号品質に関係するトリガ条件とを受信する。UEは、次いで、SCG設定に関連するセルの信号品質測定を実施する。受信されたSCG設定に従ってセルのトリガ条件が満足されたとき、UEは、トリガ条件を満足するセルに関連するSCG設定を適用する。
【0057】
実施形態の別の態様によれば、目的は、無線通信ネットワークにおいて2次セルグループ(SCG)設定をハンドリングするための、ネットワークノードによって実施される方法によって達成される。
【0058】
ネットワークノードは、ユーザ機器(UE)に、SCG設定と、SCG設定に関連するセルの信号品質に関係するトリガ条件とを送出する。ネットワークノードは、
- SCG設定に関連するセルの信号品質測定を実施することと、
- 受信されたSCG設定に従ってセルのトリガ条件が満足されたとき、トリガ条件を満足するセルに関連するSCG設定を適用することと
を行うようにUEを設定する。
【0059】
本明細書の実施形態の一態様によれば、目的は、無線通信ネットワークにおいて2次セルグループ(SCG)設定をハンドリングするように設定されたユーザ機器(UE)によって達成される。UEは、
ネットワークノードから、SCG設定と、SCG設定に関連するセルの信号品質に関係するトリガ条件とを受信することと、
SCG設定に関連するセルの信号品質測定を実施することと、
受信されたSCG設定に従ってセルのトリガ条件が満足されたとき、トリガ条件を満足するセルに関連するSCG設定を適用することと
を行うようにさらに設定される。
【0060】
実施形態の別の態様によれば、目的は、無線通信ネットワークにおいて2次セルグループ(SCG)設定をハンドリングするように設定されたネットワークノードによって達成される。ネットワークノードは、
ユーザ機器(UE)に、SCG設定と、SCG設定に関連するセルの信号品質に関係するトリガ条件とを送出することと、
- SCG設定に関連するセルの信号品質測定を実施することと、
- 受信されたSCG設定に従ってセルのトリガ条件が満足されたとき、トリガ条件を満足するセルに関連するSCG設定を適用することと
を行うようにUEを設定することと
を行うようにさらに設定される。
【0061】
このようにして、UEは測定報告を送出する必要がないので、SCGのより速い再開が提供される。
【0062】
さらに、最も適切なSCG設定が提供される。
【0063】
本明細書の実施形態の例が、添付の図面を参照しながらより詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0064】
図1】従来技術を示す概略ブロック図である。
図2】従来技術を示す概略ブロック図である。
図3】従来技術を示す概略ブロック図である。
図4】従来技術を示す、組み合わせられたフローチャートおよびシーケンス図である。
図5】従来技術を示す、組み合わせられたフローチャートおよびシーケンス図である。
図6a-e】従来技術を示すシーケンス図である。
図7】無線通信ネットワークの実施形態を示す概略ブロック図である。
図8】UEにおける方法の実施形態を示すフローチャートである。
図9】ネットワークノードにおける方法の実施形態を示すフローチャートである。
図10a-b】UEの実施形態を示す概略ブロック図である。
図11a-b】ネットワークノードの実施形態を示す概略ブロック図である。
図12】中間ネットワークを介してホストコンピュータに接続された通信ネットワークを概略的に示す図である。
図13】部分的無線接続上でホストコンピュータが基地局を介してユーザ機器と通信することの一般化されたブロック図である。
図14】ホストコンピュータと基地局とユーザ機器とを含む通信システムにおいて実装される方法を示すフローチャートである。
図15】ホストコンピュータと基地局とユーザ機器とを含む通信システムにおいて実装される方法を示すフローチャートである。
図16】ホストコンピュータと基地局とユーザ機器とを含む通信システムにおいて実装される方法を示すフローチャートである。
図17】ホストコンピュータと基地局とユーザ機器とを含む通信システムにおいて実装される方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0065】
本明細書の実施形態を発展させることの一部として、問題が、発明者によって識別されており、最初に説明される。
【0066】
発明者は、非アクティブ/アイドルからアクティブ/接続状態遷移中に、またはアクティブ/接続状態中に、SCG設定を追加することと、SCG設定を削除することとを含む、複数のSCG設定をハンドリングするためのいくつかの機構を理解した。しかしながら、特定のSCG設定の再開がどのようにかに関しては、ネットワークベースの、すなわちMNまたはSNトリガ型の、機構のみが論じられた。ネットワークトリガ型機構のみに中継することは、測定がUEによってネットワークに送出されなければならず、ネットワークが、適切なSCGが再開される前にUEを再設定しなければならないか、またはネットワークが、ブラインドでこれらのアクションを実施する必要があることを暗示する。これは、遅延につながり得る。
【0067】
本明細書の例示的な実施形態によれば、ネットワークからの明示的シグナリングの必要なしに、たとえば、SCG/SCellを再開することになるRRC再設定メッセージまたはRRC再開メッセージを待つ必要なしに、SCG/SCellを再開するための機構が説明される。本明細書で使用されるSCG/Scellという表現は、SCGおよび/またはScellを意味する。これらの実施形態では、SCG/SCell再開は、(1つまたは複数の)設定された条件が適合されると、UEによってトリガされ得る。SCG/Scellは、SCGまたはSCellを意味し得、本明細書では、SCGとも呼ばれる。したがって、SCGおよびSCG/Scellという表現は、互換的に使用され得る。それらの条件は、たとえば、イベントトリガ型測定報告について規定される条件と同様であり得る。たとえば、信号しきい値、トリガするための時間など。再開SCG/SCellをトリガするためのこれらの条件は、UEがSCG/SCell設定を中断した、キャリアにリンクされ得る。他の実施形態では、条件は、MCG/PCellキャリア、またはUEがSCG/SCell設定を中断した、キャリア以外の他のキャリアにもリンクされ得る。本明細書で使用されるMCG/Pcellという表現は、MCGおよび/またはPcellを意味する。
【0068】
本明細書の実施形態の例示的なシナリオによれば、UEがRRC_CONNECTEDにあるとき、中断されたSCGs/SCellを設定することとは別に、MNはまた、中断されたSCG/SCell設定の再開をトリガするための条件でUEを設定し得る。それは、たとえば、2つの異なる様式で実施され得る。
- ネットワークノードは、UEに、追加すべきおよび/または変更すべきSCG(またはSCell)に従う再設定、たとえば、ReconfigurationWithSyncを伴うRRC再設定に等価な再設定を提供し、所与のセルのための、たとえば、Axイベント条件のような条件の満足時に、そのセルに関連する記憶されたRRC再設定を適用し得る。
- ネットワークノードは、UEに、たとえば、I-無線ネットワーク一時識別子(RNTI)、または((1つまたは複数の)I-RNTI)など、UE ASコンテキスト識別情報と、追加すべきおよび/または変更すべき潜在的SCG(または(1つまたは複数の)SCell)のリストとを提供し、所与のセルのための、たとえば、Axイベント条件のような条件の満足時に、SCG(および/またはSCell)で再開のようなプロシージャをトリガし得る。ASコンテキスト識別子のための別の代替形態は、UEのソースC-RNTI、ソースPCIを使用することである。I-RNTIは、RRC_INACTIVE状態のためのUEコンテキストを識別するために使用される。I-RNTIは、5GCに接続されるNRのためのNG-RANレベルにおいて使用される。C-RNTIは、RRC接続およびスケジューリングのために使用される。デュアル接続の場合、2つのC-RNTIが、MCG機能とSCG機能とについて別個にUEに割り当てられる。
【0069】
これは、MNが、再開プロシージャをトリガするために特定のUE測定を待つ必要がないことになるので、SCGのより速い再開をもたらす。代わりに、UEは、(1つまたは複数の)設定された条件が適合されると、再開プロシージャを直接トリガし得る。それらの条件は、たとえば、イベントトリガ型測定報告について規定される条件と同様であり、たとえば、信号しきい値、トリガするための時間などであり得る。
【0070】
測定に基づく中断されたSCG(またはSCell)設定に関する条件付き再開などのイベントトリガ型は、UEが測定報告を送出する必要がないので、SCGのより速い再開をもたらすことになる。
【0071】
本明細書の実施形態は、一般的に複数無線デュアルコネクティビティ(MR-DC)または特定のデュアルコネクティビティ(DC)オプション、たとえば、EN-DCまたはNR-DCのいずれかを参照し得、ここで説明されるソリューションは、任意のMR-DCオプションに適用可能であるが、特定のDCオプションの例を含んでいることがあることに留意されたい。
【0072】
上記のセクションは、主に、非アクティブ/アイドルからアクティブ/接続状態への中断/再開の概念内のSCG設定を扱うが、ここで説明されるソリューションは、主に、より広い概念において取り組まれ、すなわち、方法は、主に、接続モードにおけるSCG中断/再開動作、すなわち、接続モードにおいてSCG設定をアクティブ化/非アクティブ化する動作を参照する。非アクティブ/アイドルおよびアクティブ/接続状態をカバーする本明細書において、再開および中断は、(それぞれ)アクティブ化および非アクティブ化と互換的に使用され得ることに留意されたい。
【0073】
その説明、詳細には、メッセージおよびプロシージャは、大部分がNRをターゲットにしている。しかしながら、ここで説明される機構は、マスタがLTEである場合(すなわち、EN-DCおよびNGEN-DCの場合)、等しく適用可能である。これらの場合、RRC接続再設定メッセージおよびRRC接続再開メッセージと、これらのメッセージを処理することに関するUE挙動との対応する変更が、LTE仕様において行われなければならない。
【0074】
説明の大部分は、一度に1つのSCGのみがアクティブである説明についてのものである。しかしながら、方法は、2つ以上のSCGがアクティブである(すなわち、UEが3つ以上のノードとのDCにある)場合、等しく適用可能である。
【0075】
また、ここでの説明は、主に、DCについてのものであるが、同じ実施形態はまた、CAについて延長され得ることに留意されたい。CAの場合、SCGおよびMCGの専門用語は、それぞれ、SCellおよびPCellと置き換えられ、SCellとPCellとは、同じ基地局、すなわち、gNBの下に位置し得る。
【0076】
上述の機構では、複数のSCG設定は、複数のSCG設定を伴う単一のSN、または1つまたは複数のSCG設定を伴う複数のSNを参照し得る。
【0077】
本明細書の実施形態は、一般に、無線通信ネットワークに関する。図7は、無線通信ネットワーク100を示す概観である。無線通信ネットワーク100は、1つまたは複数のRANと、1つまたは複数のCNとを備える。無線通信ネットワーク100は、ほんの数個の可能な実装形態を挙げると、Wi-Fi、Long Term Evolution(LTE)、LTEアドバンスト、5G、新無線(NR)、広帯域符号分割多元接続(WCDMA)、汎欧州デジタル移動電話方式/GSM進化型高速データレート(GSM/EDGE)、マイクロ波アクセスのための世界的相互運用性(WiMax)、またはウルトラモバイルブロードバンド(UMB)など、いくつかの異なる技術を使用し得る。本明細書の実施形態は、5Gコンテキストにおいて特に関心の対象となる最近の技術傾向に関するが、実施形態は、たとえばWCDMAおよびLTEなど、既存の無線通信システムのさらなる発展においても適用可能である。
【0078】
たとえば、ネットワークノード110、ならびに、たとえば、第1のSN111および第2のSN112などのいくつかの2次ノード(SN)など、いくつかのネットワークノードが、無線通信ネットワーク100において動作する。これらのノードは、ネットワークノード110によって提供されるセル10、第1のSN111によって提供されるセル11、および第2のSN112によって提供されるセル12など、ビームまたはビームのビームグループと呼ばれることもあるいくつかのセルにおいて、無線カバレッジを提供する。
【0079】
本明細書の実施形態によれば、無線通信ネットワーク100においてUE120をサーブするとき、ネットワークノード110は、たとえば、マスタノード(MN)またはSNとして働いていることがある。本明細書の実施形態によれば、無線通信ネットワーク100においてUE120をサーブするとき、第1のSN111は、たとえば、ソースSNとして働いていることがあり、第2のSN112は、たとえば、ターゲットSNとして働いていることがある。
【0080】
ネットワークノード110、第1のSN111および第2のSN112は、各々、NG-RANノード、送信および受信ポイント、たとえば、基地局、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)アクセスポイントまたはアクセスポイント局(AP STA)などの無線アクセスネットワークノード、アクセスコントローラ、基地局、たとえばノードB、エボルブドノードB(eNB、eノードB)、ng-eNBなどの無線基地局、基地トランシーバ局、無線リモートユニット、アクセスポイント基地局、基地局ルータ、無線基地局の伝送配置、スタンドアロンアクセスポイント、あるいは、たとえば使用される第1の無線アクセス技術および専門用語に応じてネットワークノード110によってサーブされるサービスエリア内で無線デバイスと通信することが可能な任意の他のネットワークユニットのいずれかであり得る。無線ネットワークノード110は、サービング無線ネットワークノードと呼ばれることがあり、UE120へのダウンリンク(DL)送信とUE120からのアップリンク(UL)送信とを用いてUE120と通信する。
【0081】
無線通信ネットワーク100において、たとえば、UE120など、1つまたは複数のUEが動作する。UE120は、デバイス、IoTデバイス、移動局、非アクセスポイント(非AP)STA、STA、ユーザ機器および/または無線端末とも呼ばれ、1つまたは複数のアクセスネットワーク(AN)、たとえばRANを介して、1つまたは複数のコアネットワーク(CN)に通信し得る。「無線デバイス」が、セル内で通信する、任意の端末、無線通信端末、ユーザ機器、マシン型通信(MTC)デバイス、D2D(Device to Device)端末、またはノード、たとえば、スマートフォン、ラップトップ、モバイルフォン、センサー、リレー、モバイルタブレット、さらには小さい基地局を意味する、非限定的な用語であることが当業者によって理解されるべきである。
【0082】
本明細書の方法は、UE120とネットワークノード110とによって実施され得る。代替として、図7に示されているように、たとえば、クラウド130中に備えられる、分散ノード(DN)および機能が、本明細書の方法を実施するかまたは部分的に実施するために使用され得る。
【0083】
上記で説明された問題は、いくつかの実施形態において対処され、そのうちのいくつかは代替形態として見られ得、いくつかは組み合わせて使用され得る。
【0084】
図8は、UE120によって実施される例示的な方法を示す。本方法は、無線通信ネットワーク100においてSCG設定をハンドリングするためのものであり得る。本明細書の実施形態の概要として、UE120によって実施される方法アクションのうちのいくつかが、ここで説明される。本方法は、以下のアクションのうちの1つまたは複数を含み、それらのアクションは、任意の好適な順序でとられ得る。
【0085】
アクション801. UE120は、ネットワークノード110から、SCG設定と、SCG設定に関連するセルの信号品質に関係するトリガ条件とを受信する。SCG設定およびトリガ条件は、ネットワークノード110からの明示的シグナリングの必要なしに、中断されたSCG設定を再開するために、UE120によって使用されることになる。
【0086】
トリガリング条件は、トリガリング条件設定と呼ばれることがある。このアクションは、UE120が接続モードにあり、アクティブSCG設定を有するとき、実施され得る。したがって、UE120は、たとえば、中断されたSCG設定の再開をトリガするための条件で設定され得る。
【0087】
本明細書で言及される信号品質は、たとえば、信号強度、参照信号受信電力、信号対雑音比(SNR)、信号対干渉プラス雑音比(SINR)のうちのいずれか1つまたは複数など、セルにおける任意の信号の品質を含み得ることに留意されたい。
【0088】
いくつかの実施形態では、トリガ条件はイベント条件を含む。たとえば、イベントA4、Bxイベント、またはB1イベントと同様の、あるいはAxイベントと等価な任意の他のトリガリング条件。
【0089】
トリガ条件は、いくつかの実施形態では、ネイバーセルが絶対しきい値よりも良好になるときに満足されるイベント条件を含み得る。
【0090】
受信されたSCG設定は、満足されるべきトリガ条件に関連する適用されるべきSCG設定に関連する同期を伴う再設定(Reconfiguration With Synchronization)を伴う、RRC再設定を含み得る。
【0091】
これは、受信されたSCG設定が、たとえば、満足されるべきトリガ条件に関連する適用されるべきSCG設定に関連する同期を伴う再設定を含む、RRC再設定メッセージ中に含まれ得ることを意味し得る。
【0092】
本明細書で使用される、同期を伴う再設定は、2次ノードとの同期を得るためにUEによって使用されることになる情報を含むRRC再設定メッセージを意味する。
【0093】
受信されたSCG設定は、UEアクセス階層(AS)コンテキスト識別情報と、たとえば、適用すべき、SCGまたはSCellのリスト中の、1つまたは複数の潜在的SCG設定に関する情報とを含み得る。
【0094】
アクション802. UE120は、いくつかの実施形態では、SCG設定と、SCG設定に関連するセルの信号品質に関係するトリガ条件とを記憶し得る。
【0095】
例示的なシナリオによれば、UE120は、その場合、参照されるSCGへのアクティブ無線リンク接続を有しないことがあるか、または、UE120は、たとえば、参照されるSCGから切断しているなど、移動していることがある。これは、使用されたUE120 SCG設定が中断されることを意味する。UE120は、その場合、中断されたSCG設定を再開する必要があり得る。
【0096】
アクション803. UE120は、SCG設定に関連するセルの信号品質測定を実施する。これは、セルのためのトリガ条件がいつ満足されるかを追跡するためのものである。本明細書の実施形態によれば、信号品質測定は、ネットワークノード110に折り返し報告されない。
【0097】
アクション804. 受信されたSCG設定に従ってセルのトリガ条件が満足されたとき、UE120は、トリガ条件を満足するセルに関連するSCG設定を適用する。本明細書の実施形態によれば、これは、いくつかの実施形態において、ネットワークノード110からの支援または命令なしに、UE120自体によって実施される。いくつかの実施形態では、たとえば、SCGに関連するセルにアクセスするとき、どのランダムアクセスプリアンブルが使用されることになるかなどの命令が、たとえば、SCG設定および/またはトリガ条件とともに、あるいは別々に与えられ得る。
【0098】
したがって、SCG設定、いくつかの実施形態では、中断されたSCG設定は、再開された。これは、ネットワークノード110からの明示的シグナリングを必要としない、たとえば、SCG/SCellを再開することになるRRC再設定メッセージまたはRRC再開メッセージを待つ必要がない。
【0099】
図9は、ネットワークノード110によって実施される例示的な方法を示す。本方法は、無線通信ネットワーク100においてSCG設定をハンドリングするためのものであり得る。本明細書の実施形態の概要として、ネットワークノード110によって実施される方法アクションのうちのいくつかが、ここで説明される。本方法は、以下のアクションのうちの1つまたは複数を含み、それらのアクションは、任意の好適な順序でとられ得る。
【0100】
アクション901.
ネットワークノード110は、UE120に、SCG設定と、SCG設定に関連するセルの信号品質に関係するトリガ条件とを送出する。これは、UE120が接続モードにあるとき、UE120に送出され得る。SCG設定およびトリガ条件は、ネットワークノード110からの明示的シグナリングの必要なしに、中断されたSCG設定を再開するために、UE120によって使用されることになる。
【0101】
いくつかの実施形態では、UE(120)の設定が、SCG設定と、SCG設定に関連するセルの信号品質に関係するトリガ条件とを記憶するようにUE120を設定することをさらに含む。
【0102】
トリガ条件はイベント条件を含み得る。たとえば、イベントA4、Bxイベント、またはB1イベントと同様の、あるいはAxイベントと等価な任意の他のトリガリング条件。
【0103】
トリガ条件は、ネイバーセルが絶対しきい値よりも良好になるときに満足されるイベント条件を含み得る。
【0104】
送出されたSCG設定は、満足されるべきトリガ条件に関連する適用されるべきSCG設定に関連する同期を伴う再設定を伴う、RRC再設定を含み得る。
【0105】
送出されたSCG設定は、UEアクセス階層(AS)コンテキスト識別情報と、たとえば、適用すべき、SCGまたはSCellのリスト中の、1つまたは複数の潜在的SCG設定に関する情報とを含み得る。
【0106】
アクション902.
送出されたSCG設定とトリガ条件とによって、ネットワークノード110は、
- SCG設定に関連するセルの信号品質測定を実施することと、
- 受信されたSCG設定に従ってセルのトリガ条件が満足されたとき、トリガ条件を満足するセルに関連するSCG設定を適用することと
を行うようにUE(120)を設定する。
【0107】
次に、上述の実施形態が以下でさらに説明され、例示される。
【0108】
SCG再開条件
いくつかの実施形態では、UE120は、ネイバーセル信号品質が絶対しきい値よりも良好になることなどのイベントA4と同様の設定、またはreportConfigNR中で規定されたAxイベントと等価な任意の他のトリガリング条件で設定されるが、条件が満足されたときに測定報告を送出するレガシーのやり方とは異なり、UE120は、SCGの条件付き再開を実施することになる。これは、A4イベントがRAT内イベントであるので、たとえば、ネットワークノード110がNRマスタである場合、NR SCGを再開するために、またはネットワークノード110がLTEマスタである場合、LTE SCGを再開するために使用され得る。
【0109】
これがどのように実現され得るかに関する一例が以下に示されており、ここで、新しいイベントがreportConfigNR中で規定され、reportConfigEUTRA中で同様のイベントを規定することによって、同様の手法がLTEにおいてとられ得る。ReportConfigNRは、NR測定報告イベントのトリガリングのための基準を指定する。
【0110】
scgToResumeListは、同じトリガリング条件に関連するSCG設定のリストを指す。異なるトリガリング条件が異なるSCG設定のために設定されるべきである場合、いくつかのAxイベントが設定され得る。イベントは、ある周波数を参照している測定オブジェクトに関連するので、異なるSCG設定が異なる周波数、すなわち、PSCellを参照している場合、いくつかのAxイベントは、同じトリガリング条件、たとえば、ax-Thresholdが設定されるべきである場合でも、必要とされることになる。
【0111】
測定報告がトリガされることになると仮定して、イベントトリガ型報告設定の規定が行われたので、情報エレメントIEおよび/またはフィールドのうちのいくつかは、本明細書の実施形態による条件付き再開の場合、関連がなく、たとえば、上記のイベントAx規定からの他のイベントIEにおいて使用されるreportOnLeaveフィールドが削除されたことに留意されたい。したがって、新しいイベントを追加することによってEventTriggerConfig IEを拡大する代わりに、本明細書の実施形態に従って、新しいIE、たとえば、これらのフィールドを除外するEventTriggerResumeConfigが、規定された。一例が以下に示されており、ここで、取消し線は、EventTriggerConfigから削除される項目を示す。
【0112】
いくつかの実施形態では、UE120は、イベントB1、すなわち、RAT間ネイバーが絶対しきい値よりも良好になる、と同様の設定で設定されるが、条件がRAT間ネイバーセルについて満足されたときに測定報告を送出するレガシーのやり方とは異なり、UE120は、SCGの条件付き再開を実施することになる。これは、B1イベントがRAT内イベントであるので、ネットワークノード110がNRマスタである場合、NR SCGを再開するために、またはネットワークノード110がLTEマスタである場合、LTE SCGを再開するために使用され得る。
【0113】
これがどのように実現され得るかに関する一例が以下に示されており、ここで、新しいイベントがreportConfigInterRAT中で規定され、同様の手法がLTEにおいてとられ得る。
【0114】
scgToResumeListは、同じトリガリング条件に関連するSCG設定のリストを指す。異なるトリガリング条件が異なるSCG設定のために設定されるべきである場合、いくつかのBxイベントが設定され得る。イベントは、ある周波数を参照している測定オブジェクトに関連するので、異なるSCG設定が異なる周波数、すなわち、PSCellを参照している場合、いくつかのBxイベントは、同じトリガリング条件、たとえば、bx-Thresholdが設定されるべきである場合でも、必要とされることになる。
【0115】
以下に示されているように、上記の実施形態と同様の手法がとられ得、ここで、EventTriggerConfigInterRATの代わりに、新しいEventTriggerResumeConfigInterRATが使用され得る。
【0116】
上記の実施形態のうちのいくつかでは、イベントAxまたはBxの条件が満足されたとき、UE120は、UE120が、再開をトリガし、SCG再開プロシージャを実施するMNなどのネットワークノード110から、RRC再開メッセージまたはRRC再設定メッセージを受信したかのように働くことになる。
【0117】
SCG/SCell再開のためのシグナリング
いくつかの実施形態では、UE120に提供される設定は、追加されるべきセルグループに関連するReconfigurationWithSyncを伴うRRC再設定、またはA4イベントのような、Axイベント設定を含み得るトリガリング条件設定に関連する等価物を含み得る。その設定の受信時に、UE120は、提供されたトリガリング設定に従って、関連する測定を実施することを開始する。少なくとも1つのトリガリング条件が満足されたとき、UE120は、ReconfigurationWithSyncメッセージを伴うRRC再設定を適用し、SCGおよび/またはSCell追加を実施する。
【0118】
いくつかの実施形態では、UE120がRRC_CONNECTEDにある間、条件付きSCGおよび/またはSCell追加設定が提供され得る。それは、たとえば、セルごとに、RRC再設定とトリガリング条件とを含む条件付き設定のリストを含むRRC再設定メッセージ中で、または、たとえば、RRC条件付き再設定(RRCConditionalReconfiguration)と呼ばれる、新しいメッセージを伴って行われ得る。メッセージの受信時に、UE120はトリガリング条件を監視することを開始し、条件が満足されたとき、UE120は、記憶されていることがある関連するRRC再設定と、セキュリティ確立、ランダムアクセスなどのときのアクションとを適用する。
【0119】
いくつかの実施形態では、設定されたSCG再開条件は、UE120がRRC_CONNECTED状態からRRC_INACTIVE状態に移るとき、保たれ得る。
【0120】
UE120がINACTIVE状態にある実施形態のうちのいくつかでは、UE120は、(PCellへの)RRC再開要求メッセージが、特定のSCG/SCellのための任意の要求を含むべきであるかどうかを判定するための設定された条件から恩恵を受け得る。したがって、再開要求時にどのSCG/SCellを指示すべきかのUE120による選定を有する代わりに、この選定は、ネットワーク設定された条件従って行われる。
【0121】
実施形態のうちのいくつかでは、条件付き再開がトリガされたとき、UE120は、ターゲットネットワークノード、たとえば、ターゲットSNに向けて、たとえば、競合フリーランダムアクセスプロシージャを開始し得、ターゲットSNは、それがこのUE120のための中断設定を有するので、競合フリーランダムアクセスプロシージャが再開要求であると推論し得る。候補SNは、UE120を一意に識別することになる競合フリーランダムアクセスを実施するための、UE120のための設定を提供し得る。この設定は、ネットワークノード110、たとえば、MNを介して提供され得る。
【0122】
いくつかの他の実施形態では、条件付き再開がトリガされたとき、ランダムアクセスは再開要求として推論されず、代わりに、UE120は、ランダムアクセスの後に、たとえば、PSCellに向けて、部分RRC再開要求を開始する。
【0123】
いくつかの実施形態では、SNなどのターゲットネットワークノードは、ネットワークノード110、たとえば、MNに、UE120再開要求またはランダムアクセスプロシージャを通知し得る。したがって、ネットワークノード110、たとえばMNは、たとえば、ネットワークが別のRATへのUE120のハンドオーバを判定する場合、SCGのUE120再開を拒否するか、またはSCGのUE120再開を確認応答するかのいずれかを行い得る。一度に1つのアクティブSCGのみを有することが所望される場合、ネットワークノード110、たとえば、MNはまた、もしあれば、再開されたSN設定などのソースネットワークノードを解放または中断し得る。
【0124】
いくつかの実施形態では、UE120は、ネットワークノード110、たとえば、MNに向けて、UE120が特定のSCG設定を再開したことを指示するRRCメッセージ、たとえば、新しいRRCメッセージを送出する。その指示は、SCG識別情報(ID)と、随意に、再開をトリガした測定結果とを含み得る。
【0125】
図10aおよび図10bは、実施ユニットと、受信ユニットと、適用ユニットと、記憶ユニットとを備えるUE120の一例を示す。図10bを参照されたい。これらは、方法アクション801~804を実施するために使用され得る。
【0126】
図11aおよび図11bは、送出ユニットと設定ユニットとを備えるネットワークノード110の一例を示す。図11bを参照されたい。これらは、方法アクション901~902を実施するために使用され得る。
【0127】
UE120およびネットワークノード110は、互いと通信するように設定されたそれぞれの入力および出力インターフェースを備え得る。図10aおよび図11aを参照されたい。入力および出力インターフェースは、無線受信機(図示せず)と無線送信機(図示せず)とを備え得る。
【0128】
本明細書の実施形態は、本明細書の実施形態の機能およびアクションを実施するためのコンピュータプログラムコードとともに、図10aに示されているUE120中の、および図11aに示されているネットワークノード110中の処理回路のプロセッサなど、それぞれのプロセッサまたは1つまたは複数のプロセッサを通して実装され得る。上述のプログラムコードはまた、たとえば、それぞれのUE120およびネットワークノード110にロードされているとき、本明細書の実施形態を実施するためのコンピュータプログラムコードを搬送するデータキャリアの形態の、コンピュータプログラム製品として提供され得る。1つのそのようなキャリアは、CD ROMディスクの形態のものであり得る。ただし、そのようなキャリアは、メモリスティックなど、他のデータキャリアで実現可能である。コンピュータプログラムコードは、さらに、サーバ上の純粋なプログラムコードとして提供され、それぞれのUE120およびネットワークノード110にダウンロードされ得る。
【0129】
UE120およびネットワークノード110は、1つまたは複数のメモリユニットを備えるそれぞれのメモリをさらに備え得る。それぞれのメモリは、それぞれのUE120およびネットワークノード110中のそれぞれのプロセッサによって実行可能な命令を備える。
【0130】
メモリは、それぞれのUE120およびネットワークノード110中で実行されているとき、本明細書の方法を実施するための、たとえば、指示、それぞれのUE能力IDに関連するUE能力、SCG設定、情報、データ、他の設定、およびアプリケーションを記憶するために使用されるように構成される。
【0131】
いくつかの実施形態では、それぞれのコンピュータプログラムが、少なくとも1つのプロセッサによって実行されたとき、それぞれのUE120およびネットワークノード110の少なくとも1つのプロセッサに、上記のそれぞれのアクションを実施させる命令を備える。
【0132】
いくつかの実施形態では、それぞれのキャリアはそれぞれのコンピュータプログラムを備え、キャリアは、電子信号、光信号、電磁信号、磁気信号、電気信号、無線信号、マイクロ波信号、またはコンピュータ可読記憶媒体のうちの1つである。
【0133】
1~24の番号を付けられたいくつかの例示的な実施形態が、以下で説明される。以下の実施形態は、たとえば、図7図9、および図10a、図10b、および図11a、図11bを参照する。
【0134】
実施形態1. 無線通信ネットワーク100において2次セルグループ(SCG)設定をハンドリングするための、ユーザ機器(UE)120によって実施される方法であって、方法は、
ネットワークノード110から、SCG設定と、SCG設定に関連するセルの信号品質に関係するトリガ条件とを受信すること801と、
SCG設定に関連するセルの信号品質測定を実施すること803と、
受信されたSCG設定に従ってセルのトリガ条件が満足されたとき、トリガ条件を満足するセルに関連するSCG設定を適用すること804と
を含む、方法。
【0135】
実施形態2. SCG設定と、SCG設定に関連するセルの信号品質に関係するトリガ条件とを記憶すること802
をさらに含む、実施形態1に記載の方法。
【0136】
実施形態3. トリガ条件は、ネイバーが絶対しきい値よりも良好になるというイベントA4、Bxイベント、またはB1イベントなどと同様のイベント条件、あるいはAxイベントと等価な任意の他のトリガリング条件を含む、実施形態1または2に記載の方法。
【0137】
実施形態4. 受信されたSCG設定が、満足されるべきトリガ条件に関連する適用されるべきSCG設定に関連する同期を伴う再設定を伴う、無線リソース制御(RRC)再設定を含む、実施形態1から3のいずれか1つに記載の方法。
【0138】
実施形態5. 受信されたSCG設定が、UEアクセス階層(AS)コンテキスト識別情報と、たとえば、適用すべき、SCGまたはSCellのリスト中の、1つまたは複数の潜在的SCG設定に関する情報とを含む、実施形態1から3のいずれか1つに記載の方法。
【0139】
実施形態6. プロセッサによって実行されたとき、プロセッサに、実施形態1から5のいずれか1つに記載のアクションを実施させる命令を備える、コンピュータプログラム。
【0140】
実施形態7. 実施形態6に記載のコンピュータプログラムを備えるキャリアであって、キャリアが、電子信号、光信号、電磁信号、磁気信号、電気信号、無線信号、マイクロ波信号、またはコンピュータ可読記憶媒体のうちの1つである、キャリア。
【0141】
実施形態8. 無線通信ネットワーク100において2次セルグループ(SCG)設定をハンドリングするための、ネットワークノード110によって実施される方法であって、方法は、
ユーザ機器(UE)120に、SCG設定と、SCG設定に関連するセルの信号品質に関係するトリガ条件とを送出すること901と、
- SCG設定に関連するセルの信号品質測定を実施することと、
- 受信されたSCG設定に従ってセルのトリガ条件が満足されたとき、トリガ条件を満足するセルに関連するSCG設定を適用することと
を行うようにUE120を設定すること902と、
を含む、方法。
【0142】
実施形態9. UE120を設定すること902が、
- SCG設定と、SCG設定に関連するセルの信号品質に関係するトリガ条件とを記憶すること
を行うようにUE120を設定することをさらに含む、実施形態8に記載の方法。
【0143】
実施形態10. トリガ条件は、たとえば、ネイバーが絶対しきい値よりも良好になるというイベントA4、Bxイベント、またはB1イベントなどと同様のイベント条件、あるいはAxイベントと等価な任意の他のトリガリング条件を含む、実施形態8または9に記載の方法。
【0144】
実施形態11. 送出されたSCG設定が、満足されるべきトリガ条件に関連する適用されるべきSCG設定に関連する同期を伴う再設定を伴う、無線リソース制御(RRC)再設定を含む、実施形態8から10のいずれか1つに記載の方法。
【0145】
実施形態12. 送出されたSCG設定が、UEアクセス階層(AS)コンテキスト識別情報と、たとえば、適用すべき、SCGまたはSCellのリスト中の、1つまたは複数の潜在的SCG設定に関する情報とを含む、実施形態8から10のいずれか1つに記載の方法。
【0146】
実施形態13. プロセッサによって実行されたとき、プロセッサに、実施形態8から12のいずれか1つに記載のアクションを実施させる命令を備える、コンピュータプログラム。
【0147】
実施形態14. 実施形態13に記載のコンピュータプログラムを備えるキャリアであって、キャリアが、電子信号、光信号、電磁信号、磁気信号、電気信号、無線信号、マイクロ波信号、またはコンピュータ可読記憶媒体のうちの1つである、キャリア。
【0148】
実施形態15. 無線通信ネットワーク100において2次セルグループ(SCG)設定をハンドリングするように設定されたユーザ機器(UE)120であって、UE120は、
ネットワークノード110から、SCG設定と、SCG設定に関連するセルの信号品質に関係するトリガ条件とを、たとえば、UE120中の受信ユニットによって受信することと、
SCG設定に関連するセルの信号品質測定を、たとえば、UE120中の実施ユニットによって実施することと、
受信されたSCG設定に従ってセルのトリガ条件が満足されたとき、トリガ条件を満足するセルに関連するSCG設定を、たとえば、UE120中の適用ユニットによって適用することと
を行うようにさらに設定された、UE120。
【0149】
実施形態16. SCG設定と、SCG設定に関連するセルの信号品質に関係するトリガ条件とを、たとえば、UE120中の記憶ユニットによって記憶すること
を行うようにさらに設定された、実施形態15に記載のUE120。
【0150】
実施形態17. トリガ条件は、ネイバーが絶対しきい値よりも良好になるというイベントA4、Bxイベント、またはB1イベントなどと同様のイベント条件、あるいはAxイベントと等価な任意の他のトリガリング条件を含むように適応された、実施形態15または16に記載のUE。
【0151】
実施形態18. 受信されたSCG設定が、満足されるべきトリガ条件に関連する適用されるべきSCG設定に関連する同期を伴う再設定を伴う、無線リソース制御(RRC)再設定を含むように適応された、実施形態15から17のいずれか1つに記載のUE。
【0152】
実施形態19. 受信されたSCG設定が、UEアクセス階層(AS)コンテキスト識別情報と、たとえば、適用すべき、SCGまたはSCellのリスト中の、1つまたは複数の潜在的SCG設定に関する情報とを含む、実施形態15から17のいずれか1つに記載のUE。
【0153】
実施形態20. 無線通信ネットワーク100において2次セルグループ(SCG)設定をハンドリングするように設定されたネットワークノード110であって、ネットワークノードは、
ユーザ機器(UE)120に、SCG設定と、SCG設定に関連するセルの信号品質に関係するトリガ条件とを、たとえば、ネットワークノード110中の送出ユニットによって送出することと、
- SCG設定に関連するセルの信号品質測定を実施することと、
- 受信されたSCG設定に従ってセルのトリガ条件が満足されたとき、トリガ条件を満足するセルに関連するSCG設定を適用することと
を行うように、たとえば、ネットワークノード110中の設定ユニットによってUE120を設定することと
を行うようにさらに設定された、ネットワークノード110。
【0154】
実施形態21. SCG設定と、SCG設定に関連するセルの信号品質に関係するトリガ条件とを、たとえば、ネットワークノード110中の設定ユニットによって記憶することを行うようにUE120を設定するようにさらに設定された、実施形態20に記載のネットワークノード110。
【0155】
実施形態22. トリガ条件が、たとえば、ネイバーが絶対しきい値よりも良好になるというイベントA4、Bxイベント、またはB1イベントなどと同様のイベント条件、あるいはAxイベントと等価な任意の他のトリガリング条件などのイベント条件を含むように設定された、実施形態20または21に記載のネットワークノード110。
【0156】
実施形態23. 送出されたSCG設定が、満足されるべきトリガ条件に関連する適用されるべきSCG設定に関連する同期を伴う再設定を伴う、無線リソース制御(RRC)再設定を含むように設定された、実施形態20から22のいずれか1つに記載のネットワークノード110。
【0157】
実施形態24. 送出されたSCG設定が、UEアクセス階層(AS)コンテキスト識別情報と、たとえば、適用すべき、SCGまたはSCellのリスト中の、1つまたは複数の潜在的SCG設定に関する情報とを含むように設定された、実施形態20から22のいずれか1つに記載のネットワークノード110。
【0158】
図12を参照すると、一実施形態によれば、通信システムが、無線アクセスネットワークなどのアクセスネットワーク3211とコアネットワーク3214とを備える、3GPPタイプセルラネットワークなどの通信ネットワーク3210を含む。アクセスネットワーク3211は、ネットワークノード110、AP STA NB、eNB、gNBまたは他のタイプの無線アクセスポイントなど、複数の基地局3212a、3212b、3212cを備え、各々が、対応するカバレッジエリア3213a、3213b、3213cを規定する。各基地局3212a、3212b、3212cは、有線接続または無線接続3215上でコアネットワーク3214に接続可能である。カバレッジエリア3213c中に位置する、UE120、非AP STA3291など、第1のユーザ機器(UE)が、対応する基地局3212cに無線で接続するか、または対応する基地局3212cによってページングされるように設定される。カバレッジエリア3213a中の非AP STAなど、第2のUE3292が、対応する基地局3212aに無線で接続可能である。この例では複数のUE3291、3292が示されているが、開示される実施形態は、唯一のUEがカバレッジエリア中にある状況、または唯一のUEが、対応する基地局3212に接続している状況に等しく適用可能である。
【0159】
通信ネットワーク3210は、それ自体、ホストコンピュータ3230に接続され、ホストコンピュータ3230は、スタンドアロンサーバ、クラウド実装サーバ、分散サーバのハードウェアおよび/またはソフトウェアにおいて、あるいはサーバファーム中の処理リソースとして具現され得る。ホストコンピュータ3230は、サービスプロバイダの所有または制御下にあり得るか、あるいはサービスプロバイダによってまたはサービスプロバイダに代わって動作され得る。通信ネットワーク3210とホストコンピュータ3230との間の接続3221、3222が、コアネットワーク3214からホストコンピュータ3230まで直接延び得るか、または随意の中間ネットワーク3220を介して進み得る。中間ネットワーク3220は、公衆ネットワーク、プライベートネットワークまたはホストされたネットワークのうちの1つ、あるいはそれらのうちの2つ以上の組合せであり得、中間ネットワーク3220は、もしあれば、バックボーンネットワークまたはインターネットであり得、特に、中間ネットワーク3220は、2つまたはそれ以上のサブネットワーク(図示せず)を備え得る。
【0160】
図12の通信システムは全体として、接続されたUE3291、3292のうちの1つとホストコンピュータ3230との間のコネクティビティを可能にする。コネクティビティは、オーバーザトップ(OTT)接続3250として説明され得る。ホストコンピュータ3230および接続されたUE3291、3292は、アクセスネットワーク3211、コアネットワーク3214、任意の中間ネットワーク3220および可能なさらなるインフラストラクチャ(図示せず)を媒介として使用して、OTT接続3250を介して、データおよび/またはシグナリングを通信するように設定される。OTT接続3250は、OTT接続3250が通過する、参加する通信デバイスが、アップリンク通信およびダウンリンク通信のルーティングに気づいていないという意味で、透過的であり得る。たとえば、基地局3212は、接続されたUE3291にフォワーディング(たとえば、ハンドオーバ)されるべき、ホストコンピュータ3230から発生したデータを伴う着信ダウンリンク通信の過去のルーティングについて、通知されないことがあるかまたは通知される必要がない。同様に、基地局3212は、UE3291から発生してホストコンピュータ3230に向かう発信アップリンク通信の将来ルーティングに気づいている必要がない。
【0161】
次に、一実施形態による、前の段落において説明されたUE、基地局およびホストコンピュータの例示的な実装形態が、図13を参照しながら説明される。通信システム3300では、ホストコンピュータ3310は、通信システム3300の異なる通信デバイスのインターフェースとの有線接続または無線接続をセットアップおよび維持するように設定された通信インターフェース3316を含む、ハードウェア3315を備える。ホストコンピュータ3310は、記憶能力および/または処理能力を有し得る、処理回路3318をさらに備える。特に、処理回路3318は、命令を実行するように適応された、1つまたは複数のプログラマブルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、またはこれらの組合せ(図示せず)を備え得る。ホストコンピュータ3310は、ホストコンピュータ3310に記憶されるかまたはホストコンピュータ3310によってアクセス可能であり、処理回路3318によって実行可能である、ソフトウェア3311をさらに備える。ソフトウェア3311は、ホストアプリケーション3312を含む。ホストアプリケーション3312は、UE3330およびホストコンピュータ3310において終端するOTT接続3350を介して接続するUE3330など、リモートユーザにサービスを提供するように動作可能であり得る。リモートユーザにサービスを提供する際に、ホストアプリケーション3312は、OTT接続3350を使用して送信されるユーザデータを提供し得る。
【0162】
通信システム3300は、通信システム中に提供される基地局3320をさらに含み、基地局3320は、基地局3320がホストコンピュータ3310およびUE3330と通信することを可能にするハードウェア3325を備える。ハードウェア3325は、通信システム3300の異なる通信デバイスのインターフェースとの有線接続または無線接続をセットアップおよび維持するための通信インターフェース3326、ならびに基地局3320によってサーブされるカバレッジエリア(図13に図示せず)中に位置するUE3330との少なくとも無線接続3370をセットアップおよび維持するための無線インターフェース3327を含み得る。通信インターフェース3326は、ホストコンピュータ3310への接続3360を容易にするように設定され得る。接続3360は直接であり得るか、あるいは接続3360は、通信システムのコアネットワーク(図13に図示せず)を、および/または通信システムの外側の1つまたは複数の中間ネットワークを通過し得る。図示の実施形態では、基地局3320のハードウェア3325は、処理回路3328をさらに含み、処理回路3328は、命令を実行するように適応された、1つまたは複数のプログラマブルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、またはこれらの組合せ(図示せず)を備え得る。基地局3320は、内部的に記憶されるかまたは外部接続を介してアクセス可能なソフトウェア3321をさらに有する。
【0163】
通信システム3300は、すでに言及されたUE3330をさらに含む。UE3330のハードウェア3335は、UE3330が現在位置するカバレッジエリアをサーブする基地局との無線接続3370をセットアップおよび維持するように設定された、無線インターフェース3337を含み得る。UE3330のハードウェア3335は、処理回路3338をさらに含み、処理回路3338は、命令を実行するように適応された、1つまたは複数のプログラマブルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、またはこれらの組合せ(図示せず)を備え得る。UE3330は、UE3330に記憶されるかまたはUE3330によってアクセス可能であり、処理回路3338によって実行可能である、ソフトウェア3331をさらに備える。ソフトウェア3331はクライアントアプリケーション3332を含む。クライアントアプリケーション3332は、ホストコンピュータ3310のサポートを伴って、UE3330を介して人間のまたは人間でないユーザにサービスを提供するように動作可能であり得る。ホストコンピュータ3310では、実行しているホストアプリケーション3312は、UE3330およびホストコンピュータ3310において終端するOTT接続3350を介して、実行しているクライアントアプリケーション3332と通信し得る。ユーザにサービスを提供する際に、クライアントアプリケーション3332は、ホストアプリケーション3312から要求データを受信し、要求データに応答してユーザデータを提供し得る。OTT接続3350は、要求データとユーザデータの両方を転送し得る。クライアントアプリケーション3332は、クライアントアプリケーション3332が提供するユーザデータを生成するためにユーザと対話し得る。
【0164】
図13に示されているホストコンピュータ3310、基地局3320およびUE3330は、それぞれ、図12のホストコンピュータ3230、基地局3212a、3212b、3212cのうちの1つ、およびUE3291、3292のうちの1つと同等であり得ることに留意されたい。つまり、これらのエンティティの内部の働きは、図13に示されているものであり得、別個に、周囲のネットワークトポロジーは、図12のものであり得る。
【0165】
図13では、OTT接続3350は、仲介デバイスとこれらのデバイスを介したメッセージの正確なルーティングとへの明示的言及なしに、基地局3320を介したホストコンピュータ3310とユーザ機器3330との間の通信を示すために、抽象的に描かれている。ネットワークインフラストラクチャが、ルーティングを決定し得、ネットワークインフラストラクチャは、UE3330からまたはホストコンピュータ3310を動作させるサービスプロバイダから、またはその両方からルーティングを隠すように設定され得る。OTT接続3350がアクティブである間、ネットワークインフラストラクチャは、さらに、ネットワークインフラストラクチャが、(たとえば、ネットワークの負荷分散考慮または再設定に基づいて)ルーティングを動的に変更する判定を行い得る。
【0166】
UE3330と基地局3320との間の無線接続3370は、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従う。様々な実施形態のうちの1つまたは複数は、無線接続3370が最後のセグメントを形成するOTT接続3350を使用して、UE3330に提供されるOTTサービスの性能を改善する。より正確には、これらの実施形態の教示は、データレート、レイテンシ、電力消費を改善し、それにより、低減されたユーザ待ち時間、ファイルサイズに対する緩和された制限、より良い応答性、延長されたバッテリー寿命などの利益を提供し得る。
【0167】
1つまたは複数の実施形態が改善する、データレート、レイテンシおよび他のファクタを監視する目的での、測定プロシージャが提供され得る。測定結果の変動に応答して、ホストコンピュータ3310とUE3330との間のOTT接続3350を再設定するための随意のネットワーク機能がさらにあり得る。測定プロシージャおよび/またはOTT接続3350を再設定するためのネットワーク機能は、ホストコンピュータ3310のソフトウェア3311においてまたはUE3330のソフトウェア3331において、またはその両方において実装され得る。実施形態では、OTT接続3350が通過する通信デバイスにおいて、またはその通信デバイスに関連して、センサー(図示せず)が展開され得、センサーは、上記で例示された監視された量の値を供給すること、あるいはソフトウェア3311、3331が監視された量を算出または推定し得る他の物理量の値を供給することによって、測定プロシージャに参加し得る。OTT接続3350の再設定は、メッセージフォーマット、再送信セッティング、好ましいルーティングなどを含み得、再設定は、基地局3320に影響を及ぼす必要がなく、再設定は、基地局3320に知られていないかまたは知覚不可能であり得る。そのようなプロシージャおよび機能は、当技術分野において知られ、実践され得る。いくつかの実施形態では、測定は、スループット、伝搬時間、レイテンシなどのホストコンピュータ3310の測定を容易にするプロプライエタリUEシグナリングを伴い得る。測定は、ソフトウェア3311、3331が、ソフトウェア3311、3331が伝搬時間、誤りなどを監視する間にOTT接続3350を使用して、メッセージ、特に空のまたは「ダミー」メッセージが送信されることを引き起こすことにおいて、実装され得る。
【0168】
図14は、一実施形態による、通信システムにおいて実装される方法を示すフローチャートである。通信システムは、図12および図13を参照しながら説明されたものであり得る、ホストコンピュータと、AP STAなどの基地局と、非AP STAなどのUEとを含む。本開示の簡単のために、図14への図面参照のみがこのセクションに含まれる。方法の第1のステップ3410において、ホストコンピュータはユーザデータを提供する。第1のステップ3410の随意のサブステップ3411において、ホストコンピュータは、ホストアプリケーションを実行することによって、ユーザデータを提供する。第2のステップ3420において、ホストコンピュータは、UEにユーザデータを搬送する送信を開始する。随意の第3のステップ3430において、基地局は、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、ホストコンピュータが開始した送信において搬送されたユーザデータをUEに送信する。随意の第4のステップ3440において、UEは、ホストコンピュータによって実行されたホストアプリケーションに関連するクライアントアプリケーションを実行する。
【0169】
図15は、一実施形態による、通信システムにおいて実装される方法を示すフローチャートである。通信システムは、図12および図13を参照しながら説明されたものであり得る、ホストコンピュータと、AP STAなどの基地局と、非AP STAなどのUEとを含む。本開示の簡単のために、図15への図面参照のみがこのセクションに含まれる。方法の第1のステップ3510において、ホストコンピュータはユーザデータを提供する。随意のサブステップ(図示せず)において、ホストコンピュータは、ホストアプリケーションを実行することによって、ユーザデータを提供する。第2のステップ3520において、ホストコンピュータは、UEにユーザデータを搬送する送信を開始する。送信は、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、基地局を介して通り得る。随意の第3のステップ3530において、UEは、送信において搬送されたユーザデータを受信する。
【0170】
図16は、一実施形態による、通信システムにおいて実装される方法を示すフローチャートである。通信システムは、図12および図13を参照しながら説明されたものであり得る、ホストコンピュータと、AP STAなどの基地局と、非AP STAなどのUEとを含む。本開示の簡単のために、図16への図面参照のみがこのセクションに含まれる。方法の随意の第1のステップ3610において、UEは、ホストコンピュータによって提供された入力データを受信する。追加または代替として、随意の第2のステップ3620において、UEはユーザデータを提供する。第2のステップ3620の随意のサブステップ3621において、UEは、クライアントアプリケーションを実行することによって、ユーザデータを提供する。第1のステップ3610のさらなる随意のサブステップ3611において、UEは、ホストコンピュータによって提供された受信された入力データに反応してユーザデータを提供する、クライアントアプリケーションを実行する。ユーザデータを提供する際に、実行されたクライアントアプリケーションは、ユーザから受信されたユーザ入力をさらに考慮し得る。ユーザデータが提供された特定の様式にかかわらず、UEは、随意の第3のサブステップ3630において、ホストコンピュータへのユーザデータの送信を開始する。方法の第4のステップ3640において、ホストコンピュータは、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、UEから送信されたユーザデータを受信する。
【0171】
図17は、一実施形態による、通信システムにおいて実装される方法を示すフローチャートである。通信システムは、図12および図13を参照しながら説明されたものであり得る、ホストコンピュータと、AP STAなどの基地局と、非AP STAなどのUEとを含む。本開示の簡単のために、図17への図面参照のみがこのセクションに含まれる。方法の随意の第1のステップ3710において、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、基地局は、UEからユーザデータを受信する。随意の第2のステップ3720において、基地局は、ホストコンピュータへの、受信されたユーザデータの送信を開始する。第3のステップ3730において、ホストコンピュータは、基地局によって開始された送信において搬送されたユーザデータを受信する。
【0172】
略語 説明
CA キャリアアグリゲーション
DC デュアルコネクティビティ
EN-DC E-UTRA NRデュアルコネクティビティ
eNB LTE基地局(エボルブドノードB(eNB))
gNB NR基地局
LTE Long Term Evolution
MCG マスタセルグループ
MN マスタノード
MR-DC 複数無線デュアルコネクティビティ
NR 新無線
PCell 1次セル
PSCell SCGの1次セル
RAT 無線アクセス技術
RRC 無線リソース制御
SCG 2次セルグループ
SCell 2次セル
SN 2次ノード
UE ユーザ機器
【0173】
「備える、含む(comprise)」または「備える、含む(comprising)」という単語を使用するとき、その単語は、非限定的、すなわち、「少なくとも~からなる(consist at least of)」を意味するとして解釈されるものとする。
【0174】
本明細書の実施形態は、上記で説明された好ましい実施形態に限定されない。様々な代替形態、変更形態および等価物が使用され得る。
図1
図2
図3
図4
図5
図6a-e】
図7
図8
図9
図10a-b】
図11a-b】
図12
図13
図14
図15
図16
図17