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  • 特許-ドライバ及びその一体型カプラ 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-09
(45)【発行日】2023-05-17
(54)【発明の名称】ドライバ及びその一体型カプラ
(51)【国際特許分類】
   F16D 3/12 20060101AFI20230510BHJP
   H02K 7/00 20060101ALI20230510BHJP
   H02K 7/116 20060101ALI20230510BHJP
   F16D 3/68 20060101ALI20230510BHJP
【FI】
F16D3/12 A
H02K7/00 A
H02K7/116
F16D3/68
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2021556718
(86)(22)【出願日】2020-03-20
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-06-03
(86)【国際出願番号】 CN2020080398
(87)【国際公開番号】W WO2020192580
(87)【国際公開日】2020-10-01
【審査請求日】2021-09-21
(31)【優先権主張番号】201910226553.1
(32)【優先日】2019-03-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】520233102
【氏名又は名称】グアンドン ジャオチン エルアンドブイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002572
【氏名又は名称】弁理士法人平木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ゴン,ホンギュ
(72)【発明者】
【氏名】ジアン,ユエン
(72)【発明者】
【氏名】チウ,シアンホワイ
(72)【発明者】
【氏名】リン,デゼン
(72)【発明者】
【氏名】ガオ,ホンウェイ
(72)【発明者】
【氏名】イ,ジングァン
【審査官】藤村 聖子
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-276682(JP,A)
【文献】実開平02-125212(JP,U)
【文献】特開2004-116555(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16D 3/12
H02K 7/00
H02K 7/116
F16D 3/68
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
硬質材料で製造された、第1の軸部材の端部(80)を収納するとともに第1の軸部材を本体(10)と同期回転させることに適する第1の軸穴(11)と、対向して設けられた1対の円弧状面(91)及び対向して設けられた1対の平坦面(92)を含む第2の軸部材の端部(90)を収納することに適する第2の軸穴(12)とが設けられている本体(10)を備える一体型カプラであって、
第2の軸穴(12)の内壁面に二次成形により一体的に設けられた弾性材料で形成されたカップリング部(30)を更に備え、前記カップリング部(30)は、前記第2の軸穴の内壁面に接続される外周面、及び前記第2の軸部材の端部(90)に向かう内周面を含み、前記カップリング部(30)の内周面は、全周を取り囲んで前記第2の軸部材の端部(90)を被覆し、
前記カップリング部(30)の内周面には、1対の第1の径方向緩衝突起部(33)が対向して設けられ、前記1対の第1の径方向緩衝突起部(33)は、第2の軸部材の端部(90)の前記対向して設けられた1対の円弧状面(91)に対応して当接し、
前記カップリング部(30)の内周面には、更に1対の第2の径方向緩衝突起部(34)が対向して設けられ、前記1対の第2の径方向緩衝突起部(34)は、第2の軸部材の端部(90)の前記対向して設けられた1対の平坦面(92)に対応して当接し、
前記第2の径方向緩衝突起部(34)は、前記カップリング部(30)にトルク負荷がかかっていない状態において、前記第2の軸部材の端部(90)の前記平坦面(92)に接する頂面と前記第2の軸部材の端部(90)の前記平坦面(92)に隙間をもって離間する側面(35)とを有するように断面台形を呈し、
前記側面(35)は、前記一体型カプラが動力を伝達する時に、前記平坦面(92)に当接して力を受けて変形することを特徴とする一体型カプラ。
【請求項2】
前記第2の径方向緩衝突起部(34)には、第2の軸部材の端部の前記平坦面(92)に垂直である溝(36)が設けられ、前記溝(36)によって前記第2の径方向緩衝突起部(34)が複数の部分に仕切られることを特徴とする請求項に記載の一体型カプラ。
【請求項3】
カップリング部(30)の前記外周面は、対向して設けられた1対の外弧面(31)及び1対の外ストレート面(32)を含み、各前記外弧面(31)は、対応する第1の径方向緩衝突起部(33)に背いて設けられ、各前記外ストレート面(32)は、対応する第2の径方向緩衝突起部(34)に背いて設けられていることを特徴とする請求項に記載の一体型カプラ。
【請求項4】
前記第2の軸穴(12)の内径は第1の軸穴(11)よりも大きく、前記本体(10)内には、軸方向に延伸して前記第2の軸穴(12)に向かって開放する開孔(13)が更に設けられ、前記カップリング部(30)は前記開孔(13)内に嵌め込まれることを特徴とする請求項1に記載の一体型カプラ。
【請求項5】
前記開孔(13)は段付き穴であり、前記カップリング部(30)には内側フランジ(40)が対応して設けられ、前記内側フランジ(40)は、軸方向において前記第2の軸穴(12)内にはみ出すことを特徴とする請求項に記載の一体型カプラ。
【請求項6】
前記第2の軸穴(12)は段付き穴であり、前記カップリング部(30)には外側フランジ(50)が対応して設けられていることを特徴とする請求項に記載の一体型カプラ。
【請求項7】
モータと、ターボ減速機構とを備えるドライバであって、前記モータの出力軸と前記ターボ減速機構のウォーム軸は、請求項1~のいずれか一項に記載の一体型カプラによって相互にカップリングされることを特徴とするドライバ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、全体的にモータ分野に関し、具体的に、ドライバに用いられるカプラに関する。
本出願は、2019年3月22日に提出した中国特許出願第201910226553.1号の優先権を主張し、ここで、上記の中国特許出願に開示された内容を引用して本出願の一部とする。
【背景技術】
【0002】
モータ技術では、通常、運動とトルクを伝達するように、カプラによりモータの出力軸と減速機構の入力軸を相互にカップリングする必要がある。また、カプラは、不正確な製造や取り付け、実動作による変形や熱膨脹などによる両軸間の位置ずれを補償できる必要があり、更に衝撃を緩和して振動を吸収できなければならない。
【0003】
構造的には、カプラは、大まかに分割型又は一体型に分けられる。分割型カプラは、2つのハーフボディからなり、各ハーフボディは、それぞれキー又は締まり嵌めなどで対応する駆動軸又は従動軸の軸端にカップリングされ、ハーフボディの間は更に接続部材によって相互に固定される。これに対して、一体型カプラは、単一の本体を含み、本体内に軸穴が設けられており、駆動軸と従動軸はそれぞれカプラ本体の両端から対応する軸穴内に挿入される。
【発明の概要】
【0004】
本発明の目的の一つは、新規な一体型カプラを提供することであり、この一体型カプラは、硬質材料で製造された本体を備え、本体内には、第1の軸部材の端部を収納するとともに前記第1の軸部材を本体と同期回転させることに適する第1の軸穴と、対向して設けられた1対の円弧状面及び対向して設けられた1対の平坦面を含む第2の軸部材の端部を収納することに適する第2の軸穴と、が設けられており、前記第2の軸穴の内壁面には、二次成形により弾性材料で形成されたカップリング部が一体的に設けられ、前記カップリング部は、前記第2の軸穴の内壁面に接続される外周面、及び前記第2の軸部材の端部に向かう内周面を含み、前記カップリング部の内周面は、全周を取り囲んで前記第2の軸部材の端部を被覆する。
【0005】
本発明の一体型カプラによれば、簡単に製造でき、使用しやすく、信頼性が高いなどの多くの利点を有し、特に中小パワーの適用シーンに適する。
【0006】
好ましくは、前記カップリング部の内周面には、1対の第1の径方向緩衝突起部が対向して設けられ、前記1対の第1の径方向緩衝突起部は、第2の軸部材の端部の前記対向して設けられた1対の円弧状面に対応して当接する。
【0007】
好ましくは、前記カップリング部の内周面には、1対の第2の径方向緩衝突起部が更に対向して設けられ、前記1対の第2の径方向緩衝突起部は、第2の軸部材の端部の前記対向して設けられた1対の平坦面に対応して当接する。
【0008】
好ましくは、前記第2の径方向緩衝突起部は側面を有し、前記側面は、第2の軸部材の端部の前記平坦面に隙間をもって離間しており、前記カプラが動力を伝達する時に、前記平坦面に当接して力を受けて変形する。
【0009】
好ましくは、前記第2の径方向緩衝突起部には、第2の軸部材の端部の前記平坦面に垂直である溝が設けられ、前記溝によって前記第2の径方向緩衝突起部が複数の部分に仕切られる。
【0010】
好ましくは、カップリング部の前記外周面は、対向して設けられた1対の外弧面及び1対の外ストレート面を含み、各前記外弧面は、対応する第1の緩衝突起部に背いて設けられ、各前記外ストレート面は、対応する第2の緩衝突起部に背いて設けられている。
【0011】
好ましくは、前記第2の軸穴の内径は第1の軸穴よりも大きく、前記本体内には、軸方向に延伸して前記第2の軸穴に向かって開放する開孔が更に設けられ、前記カップリング部は前記開孔内に嵌め込まれる。
【0012】
好ましくは、前記開孔は段付き穴であり、前記カップリング部には内側フランジが対応して設けられ、前記内側フランジは、軸方向において前記第2の軸穴内にはみ出す。
【0013】
好ましくは、前記第2の軸穴は段付き穴であり、前記カップリング部には外側フランジが対応して設けられている。
【0014】
本発明の別の目的は、ドライバを提供することであり、このドライバは、モータと、ターボ減速機構とを備え、前記モータの出力軸と前記ターボ減速機構のウォーム軸は、上記した一体型カプラによって相互にカップリングされる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
以下、図面を参照しながら本発明に係る他の細部と利点を更に詳細に説明する。
図1】本発明による、モータと、ターボ減速機構(その中のウォーム軸のみが示されている)と、両者の間でトルクを伝達するカプラとを備えるドライバの斜視図を示す。
図2図1に示されるドライバの正面図である。
図3図2における、カプラを含むセクションの局所断面図である。
図4図2におけるA-Aに沿う断面模式図である。
図5図4におけるカプラのモータ正転時の模式図である。
図6図4におけるカプラのモータ逆転時の模式図である。
【0016】
上記の図面に示されている内容は、例示的且つ模式的なものに過ぎず、完全にこの縮尺の通り描いたわけではなく、具体的な使用環境での関連する部材の全て又は細部を完全に描いたわけでもない。当業者であれば、本発明の原理及び構想を理解した上で、特定の使用環境で本発明を具体的に実施するために追加する必要のある本分野における公知の関連技術内容を想到することができる。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下の説明で使用する可能性のある「第1」、「第2」などの用語は、何らかの順序を制限する意図ではなく、各々の独立した部材、部品、構造、素子などを区別する目的のみに使用され、これらの独立した部材、部品、構造、素子は、同じであってもよく、類似してもよく、異なってもよい。また、明確に説明されていない限り、以下の説明で使用する可能性のある「上」、「下」、「内」、「外」、「左」、「右」、「径方向」、「軸方向」などの方位に関する説明は、説明の便宜のためのものに過ぎず、発明の技術的解決手段を限定することを意図するものではない。
【0018】
図1及び図2を参照し、本発明によるドライバの斜視図が示されている。図中のドライバは、モータと、ターボ減速機構(その中のウォーム軸のみが示されている)と、両者を接続するカプラとを備え、カプラは、モータの出力軸の端部80とターボ減速機構のウォーム軸の端部90とを接続する。モータの動力は、カプラを介してウォーム軸に伝達され、更に、ウォーム軸に噛み合うターボに伝達され、更に、具体的な駆動要求に適応するように、モータの高速回転を低速のシフトとして出力することができる。また、ここでは、カプラは、出力軸とウォーム軸の間の位置ずれを補償するとともに、モータの始動や停止及び運転過程中に生じた衝撃及び振動を軽減することができるという補償機能及び緩衝機能を有する必要がある。以下、これについて特に説明して分析する。
【0019】
前記カプラは本体10を備え、当該本体は、適切な強度を有するプラスチック又は金属などの硬質材料で製造される。本体10の内部に第1の軸穴11及び第2の軸穴12が設けられ、モータの出力軸の端部80は、出力軸がカプラと同期回転できるように、固定接続の形で前記第1の軸穴11内に収納されている。前記ウォーム軸の端部90は、前記第2の軸穴12に収納され、ウォーム軸の端部90は、カプラが前述した補償機能及び緩衝機能を実現するように、第2の軸穴12内において軸方向、径方向又は周方向へ小さな範囲で運動することができる。代替的な形態として、位置補償を実現できるようにモータの出力軸の端部80を前記第1の軸穴11内に取り付け、前記ウォーム軸の端部90を前記第2の軸穴12内に固定して取り付けてカプラと同期回転させてもよい。
【0020】
以下、図3を参照し、前記第2の軸穴12の内壁面に弾性材料からなるカップリング部30が設けられていることが分かる。カップリング部30は、二次成形により本体10の第2の軸穴12内に一体的に設けられ、前記第2の軸穴12の内壁面に接続される外周面、及び前記第2の軸部材の端部90に向かう内周面を含み、このカップリング部30の内周面は、全周を取り囲んで前記第2の軸部材の端部90を被覆する。言い換えれば、カップリング部30は、少なくとも第2の軸部材の一部のセクションにおいて全体的にカラー状を呈するように第2の軸部材の端部90を取り囲む。
【0021】
また、カップリング部は、第2の軸部材の端部90を取り囲まないセクションをも含む。具体的には、図3に示すように、第2の軸穴12の内径は、第1の軸穴11よりも大きく設けられ、且つ、本体10には、軸方向に延伸して前記第2の軸穴12に向かって開放する開孔13が設けられ、開孔13は第1の軸穴11と同心である。それに応じて、前記カップリング部30は、第2の軸穴12から前記開孔13内まで延伸し、よってカップリング部30が2つのセクションに分けられ、第1のセクションは、第2の軸穴12内に収納され、第2のセクションは、開孔13内に収納され、第1のセクションは、第2の軸部材の端部90全体を取り囲み、第2のセクションは、カップリング部30全体を本体10内により確実に固定するように、開孔13内に嵌め込まれている。
【0022】
更に、前記開孔13は段付き穴であり、前記カップリング部30には内側フランジ40が対応して成形され、この内側フランジ40は、軸方向において前記第2の軸穴12内にはみ出す。そのため、第2の軸穴12内に取り付けられたウォーム軸の端部90の端面は、内側フランジ40に当接し、軸方向での補償及び緩衝が実現される。
【0023】
更に、前記第2の軸穴12は段付き穴であり、前記カップリング部30に外側フランジ50が対応して形成されている。外側フランジ50の設置は、カップリング部30の射出成形に有利であり、カプラがより優れた補償及び緩衝機能を有するようになる。
【0024】
以下、図4~6を参照しながら上記カプラにおけるカップリング部30について更に具体的に説明する。まず、図面から分かるように、本体の第2の軸穴12の内壁面に複数の位置決めスロットが設けられ、これにより、カップリング部30の材料がスロット内に嵌め込まれることができ、カップリング部を径方向において本体の内壁面によりよく成形することが実現される。図4において、本体の内壁面にある6つの円形スロット及び2つの台形スロットが示されている。勿論、実際のニーズに応じて、前記スロットの形状及び数は、ここと異なってもよい。
【0025】
また、ウォーム軸の端部90が含む対向して設けられた1対の円弧状面91及び対向して設けられた1対の平坦面92に対応して、カップリング部30の外周面には円弧状面及び平坦面が相応に設けられている。図4に示すように、モータが動作を停止してカップリング部にトルク負荷がかかっていない状態で、ウォーム軸の端部90が含む対向して設けられた1対の円弧状面91及び対向して設けられた1対の平坦面92は、それぞれカップリング部の外周面における円弧状面及び平坦面に合わせられる。
【0026】
内周面において、前記カップリング部30は、対向して設けられた1対の第1の径方向緩衝突起部33を有し、前記1対の第1の緩衝突起部33は、それぞれカップリング部の対応する前記外弧面31に背き、且つ、各第1の径方向緩衝突起部33は、第2の軸部材の端部90の前記円弧状面91に対応して当接する。更に、前記カップリング部30の内周面において、更に対向して設けられた1対の第2の径方向緩衝突起部34を有し、前記1対の第2の径方向緩衝突起部34は、それぞれカップリング部30の対応する平坦面に背き、且つ、第2の軸部材の端部90の平坦面92に対応して当接する。
【0027】
各前記第2の径方向緩衝突起部34は、カップリング部の内周面において軸方向に延伸し、その断面が全体的に台形を呈し、前記端部90の平坦面92に接する頂面、及び前記第2の軸部材の端部90の前記平坦面92に隙間をもって離間しておりた側面35を含み、前記側面は、前記カプラが動力を伝達する時に、前記平坦面92に当接して力を受けて変形する。また、前記第2の径方向緩衝突起部34には、第2の軸部材の端部の前記平坦面94に垂直である溝36が設けられ、この溝36によって前記第2の径方向緩衝突起部34が複数の部分に仕切られる。溝の設置によって、前記第2の径方向緩衝突起部34がトルク伝達時により大きな変形量を有することが可能となり、より優れた補償及び緩衝効果を有する。
【0028】
図4から分かるように、モータが動作を停止してカップリング部30にトルク負荷がかかっていない状態で、ウォーム軸の端部90の1対の円弧状面91及び1対の平坦面92は、それぞれ前記カップリング部の第1の径方向緩衝部33及び第2の径方向緩衝部34に当接し、カプラ内における径方向位置に存在し得るウォーム軸の端部90のずれが補償されることができる。同時に、図3を参照し、存在し得るウォーム軸の端部90の軸方向位置ずれは、カップリング部30の内側フランジ40によって補償されることができる。
【0029】
更に図5を参照し、モータが正転動作する時、その出力軸の回転は、端部80(図3を参照)を介してカプラ本体10に伝達され、カップリング部30は本体10と共に回転する。カップリング部30の第2の径方向緩衝部の側面35は、まずウォーム軸の平坦面92に当接するまで回転して力を受けて変形し、この過程では、第2の径方向緩衝部34が最大限に変形し、ウォーム軸がカプラ及び出力軸と同期回転するまで、第2の径方向緩衝部34の平坦面92に対する作用力が徐々に大きくなり、ウォーム軸の回転数もそれに伴って徐々に増える。この過程で、カップリング部は、側面35とウォーム軸の端部92の離間から接触、部分的伝動から同期伝動までの過程を経て、必要な緩衝効果を実現する。同様に、図6に示すように、モータが逆転動作する時、カップリング部は、同じく側面35とウォーム軸の離間から接触、部分的伝動から同期伝動までの過程を経て、必要な緩衝効果を実現する。
【0030】
以上の記載は、単に本発明の精神及び原理に関する例示的な実施形態に過ぎない。当業者であれば理解できるように、前記精神及び原理から逸脱することなく、記載された例に様々な変更を加えることができ、これらの変更及びその様々な等価形態は、いずれも本発明者に予想され、本発明の特許請求の範囲によって限定された範囲内に包含される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6