(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-09
(45)【発行日】2023-05-17
(54)【発明の名称】プログラム、情報処理方法、端末
(51)【国際特許分類】
G08G 1/123 20060101AFI20230510BHJP
G01C 21/36 20060101ALI20230510BHJP
G06Q 50/30 20120101ALI20230510BHJP
G16Y 10/40 20200101ALI20230510BHJP
G16Y 20/20 20200101ALI20230510BHJP
G16Y 40/60 20200101ALI20230510BHJP
【FI】
G08G1/123 A
G01C21/36
G06Q50/30
G16Y10/40
G16Y20/20
G16Y40/60
(21)【出願番号】P 2022000404
(22)【出願日】2022-01-05
(62)【分割の表示】P 2020080063の分割
【原出願日】2015-02-23
【審査請求日】2022-02-03
(73)【特許権者】
【識別番号】321003371
【氏名又は名称】LINE株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100093687
【氏名又は名称】富崎 元成
(74)【代理人】
【識別番号】100107951
【氏名又は名称】山田 勉
(74)【代理人】
【識別番号】100168468
【氏名又は名称】富崎 曜
(74)【代理人】
【識別番号】100166176
【氏名又は名称】加美山 豊
(72)【発明者】
【氏名】谷口 友彦
【審査官】吉村 俊厚
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-362271(JP,A)
【文献】特開2013-242685(JP,A)
【文献】特開2009-289192(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0082069(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0091604(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/00 - 99/00
G01C 21/00 - 21/36
G06Q 50/30
G16Y 10/40
G16Y 20/20
G16Y 40/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバと通信する端末によって実行されるプログラムであって、
乗物の配車依頼に関する情報を
前記端末の通信部によって
前記サーバに送信することと、
位置に関する第1情報を前記通信部によって前記サーバに送信することと、
前記端末のユーザによって設定される目的地に関する第3情報を前記通信部によって前記サーバに送信することと、
前記端末から
前記サーバに送信された前記第1情報と
、前記乗物の位置に関する第2情報と、前記端末から
前記サーバに送信された前記第3情報と、前記端末とは異なる第1端末から
前記サーバに送信された位置に関する第4情報
とに基づく、前記目的地に到着する予想時刻に関する情報を前記通信部によって受信することと、
前記予想時刻に関する情報を前記端末の表示部に表示することとが前記端末によって実行される。
【請求項2】
請求項1に記載のプログラムであって、
地図画像を前記表示部に表示することと、
前記地図画像上の前記第1情報に基づく位置に、第1画像を表示することとが前記端末によって実行される。
【請求項3】
請求項2に記載のプログラムであって、
前記第1画像は、前記端末のユーザを示す情報を含む。
【請求項4】
請求項3に記載のプログラムであって、
前記第1画像は、前記端末のユーザが登録しているSNSサービスで利用している画像を含む。
【請求項5】
請求項2から請求項4のいずれか一項に記載のプログラムであって、
前記地図画像上の前記第4情報に基づく位置に、第2画像を表示することが前記端末によって実行される。
【請求項6】
請求項5に記載のプログラムであって、
前記第2画像は、前記第1端末のユーザが登録しているSNSサービスで利用している画像を含む。
【請求項7】
請求項2から請求項6のいずれか一項に記載のプログラムであって、
前記地図画像上の前記第3情報に基づく位置に、第3画像を表示することが前記端末によって実行される。
【請求項8】
請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のプログラムであって、
前記第1情報と、前記第2情報と、前記第3情報と、前記第4情報とに基づく、前記乗物が移動する経路に関する情報を前記サーバから前記通信部によって受信することが前記端末によって実行される。
【請求項9】
請求項1から請求項8のいずれか一項に記載のプログラムであって、
前記第1情報は、前記端末の位置に関する情報を含む。
【請求項10】
請求項1から請求項9のいずれか一項に記載のプログラムであって、
前記第1情報は、前記端末のユーザによって入力された位置に関する情報を含む。
【請求項11】
請求項1から請求項10のいずれか一項に記載のプログラムであって、
前記第1情報と、前記第2情報と、前記第3情報と、前記第4情報とに基づく、前記第1端末の位置に到着する予想時刻に関する情報を前記通信部によって受信することと、
前記第1端末の位置に到着する予想時刻に関する情報を前記表示部に表示することとが前記端末によって実行される。
【請求項12】
サーバと通信する端末の情報処理方法であって、
乗物の配車依頼に関する情報を前記端末の通信部によって前記サーバに送信することと、
位置に関する第1情報を前記通信部によって前記サーバに送信することと、
前記端末のユーザによって設定される目的地に関する第3情報を前記通信部によって前記サーバに送信することと、
前記端末から前記サーバに送信された前記第1情報と、前記乗物の位置に関する第2情報と、前記端末から前記サーバに送信された前記第3情報と、前記端末とは異なる第1端末から前記サーバに送信された位置に関する第4情報とに基づく、前記目的地に到着する予想時刻に関する情報を前記通信部によって受信することと、
前記予想時刻に関する情報を前記端末の表示部に表示することとを含む。
【請求項13】
サーバと通信する端末であって、
乗物の配車依頼に関する情報と、位置に関する第1情報と、前記端末のユーザによって設定される目的地に関する第3情報とを前記サーバに送信し、前記端末から前記サーバに送信された前記第1情報と、前記乗物の位置に関する第2情報と、前記端末から前記サーバに送信された前記第3情報と、前記端末とは異なる第1端末から前記サーバに送信された位置に関する第4情報とに基づく、前記目的地に到着する予想時刻に関する情報を受信する通信部と、
前記予想時刻に関する情報を表示する表示部とを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タクシーなどの有料車両への複数ユーザの乗り合いを支援する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、移動手段の一つとして、タクシーやハイヤーなどを代表とする有料車両を用いた交通手段が利用されてきている。当該有料車両を用いた交通手段は一人一人のユーザのニーズに応じたサービスを提供することができるため、非常に利便性が高い。しかし、電車やバスなどの公共交通手段に比べると料金が高い。
【0003】
タクシーやハイヤーなどの有料車両はできるだけ多くのユーザが共同で利用、つまり乗り合いをした方が1ユーザ当たりの料金を安く抑えることができる。特に、複数のユーザが同じ目的地へ移動する場合、当該有料車両を乗り合いで利用する需要が高い。
【0004】
上記の有料車両を乗り合いする方法として、例えば特許文献1に示すように、配車センターが複数のユーザの各々の乗車希望位置及び目的地を把握し、乗車希望位置及び目的地が一致又は所定の範囲内であるユーザを抽出することで乗り合い可能か否かを判断し、乗り合い可能と判断した場合にのみ乗り合いに最適な有料車両を抽出して配車を行う技術が開発されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載された技術によると、ユーザは乗車希望位置及び目的地が一致又は所定の範囲内にある他のユーザがいなければ有料車両の乗り合いを利用することができない。また、例えば、乗車希望位置が異なる友人同士で共通の目的地へ移動する際に、有料車両の乗り合いを希望する場合、乗り合いする経路はユーザ自らが決める必要がある。しかし、各々のユーザは、どのユーザが有料車両に最も近い位置にいるのかが分からないため、乗り合いによる移動においてユーザの希望を最も反映した有料車両及び最適な経路を選定することが難しいという不便があった。
【0007】
本発明は、そのような課題に鑑みてなされたものであり、有料車両などの乗物への複数ユーザの乗り合いを支援し、乗り合いに適した乗物及び当該乗物から目的地までの経路を提供する乗り合い支援装置及び乗り合いを支援するプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一実施形態に係る乗り合い支援装置は、複数のユーザ端末の位置を表わす複数の第1位置情報、少なくとも1つの乗物の位置を表わす第2位置情報、及び複数のユーザ端末の目的地の位置を表わす第3位置情報を取得する位置情報取得部と、第1位置情報、第2位置情報、及び第3位置情報に基づいて、第2位置情報から複数の第1位置情報を経由して第3位置情報に到達する経路を取得する経路取得部と、経路取得部により取得された経路を複数のユーザ端末に送信する送信部と、を有する。
【0009】
また、別の態様において、複数のユーザ端末は、複数のユーザ端末が登録したサービスにおいて交流関係を形成してもよい。
【0010】
また、別の態様において、経路取得部は、複数の第1位置情報のうち第3位置情報から相対的に遠い第1位置情報を最初に経由する経路を取得してもよい。
【0011】
また、別の態様において、経路取得部は、複数の第1位置情報のうち第2位置情報に相対的に近い第1位置情報を最初に経由する経路を取得してもよい。
【0012】
また、別の態様において、経路の一覧を表示する一覧表示部をさらに有し、位置情報取得部は、少なくとも1つの第2位置情報を取得し、経路取得部は、少なくとも1つの第2位置情報の各々に対して経路を取得し、一覧表示部は、少なくとも1つの第2位置情報の各々に対して取得した少なくとも1つの経路を一覧表示してもよい。
【0013】
また、別の態様において、一覧表示部は、少なくとも1つの経路に対する走行距離に基づいて並べられた一覧を表示してもよい。
【0014】
また、別の態様において、送信部は、ユーザ端末が乗物に乗車または降車したことを複数のユーザ端末に送信してもよい。
【0015】
また、別の態様において、送信部は、乗物がユーザ端末と所定の距離以下になった場合に、複数のユーザ端末のうち少なくとも1つのユーザ端末に乗物の接近を送信してもよい。
【0016】
また、別の態様において、第1位置情報と第2位置情報との距離が所定の距離以下である場合に、ユーザ端末が乗物に乗車したと判断する乗降車判断部をさらに有してもよい。
【0017】
また、別の態様において、乗降車判断部は、第1位置情報と第2位置情報とが同じ方向に移動している場合に、ユーザ端末が乗物に乗車したと判断してもよい。
【0018】
また、別の態様において、乗降車判断部は、第1位置情報と第2位置情報との距離が所定の距離よりも大きくなった場合に、ユーザ端末が乗物から降車したと判断してもよい。
【0019】
また、別の態様において、乗降車判断部は、第2位置情報が第1位置情報と異なる方向に移動している場合に、ユーザ端末が乗物から降車したと判断してもよい。
【0020】
また、別の態様において、ユーザ端末又は乗物は、ユーザ端末と乗物との距離が所定の距離以下になると信号を生成する近距離無線通信部を有し、乗降車判断部は、信号に基づいて、ユーザ端末が乗物に乗車したこと、又はユーザ端末が乗物から降車したことを判断してもよい。
【0021】
本発明の一実施形態に係るプログラムは、コンピュータを、複数のユーザ端末の位置を表わす複数の第1位置情報、少なくとも1つの乗物の位置を表わす第2位置情報、及び複数のユーザ端末の目的地の位置を表わす第3位置情報を取得する位置情報取得部と、第1位置情報、第2位置情報、及び第3位置情報に基づいて、第2位置情報から複数の第1位置情報を経由して第3位置情報に到達する経路を取得する経路取得部と、経路取得部により取得された経路を複数のユーザ端末に送信する送信部と、として機能させる。
【発明の効果】
【0022】
本発明に係る乗り合い支援装置及び乗り合いを支援するプログラムによると、有料車両
などの乗物への複数ユーザの乗り合いを支援し、乗り合いに適した乗物及び当該乗物から目的地までの経路を提供する乗り合い支援装置及び乗り合いを支援するプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本発明の一実施形態に係る乗り合い支援装置の概要を示す図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係る乗り合い支援装置の概要を示すブロック図である。
【
図3】本発明の一実施形態に係る乗り合い支援装置に用いられる支援サーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図4】本発明の一実施形態に係る乗り合い支援装置に用いられる通信端末のハードウェア構成を示す概略図である。
【
図5】本発明の一実施形態に係る乗り合い支援装置に用いられる車両のハードウェア構成を示す概略図である。
【
図6】本発明の一実施形態に係る乗り合い支援装置に用いられる支援サーバの機能構成を示すブロック図である。
【
図7】本発明の一実施形態に係る乗り合い支援装置の動作フローを示す図である。
【
図8】本発明の一実施形態に係る乗り合い支援装置の動作フローにおいて、乗り合い支援装置のプログラム起動時にユーザ端末に表示されるインターフェースの一例を示す図である。
【
図9】本発明の一実施形態に係る乗り合い支援装置の動作フローにおいて、乗り合い支援装置のプログラム起動時にユーザ端末に表示されるインターフェースの一例を示す図である。
【
図10】本発明の一実施形態に係る乗り合い支援装置の動作フローにおいて、ユーザ登録のインターフェースの一例を示す図である。
【
図11】本発明の一実施形態に係る乗り合い支援装置の動作フローにおいて、目的地入力のインターフェースの一例を示す図である。
【
図12】本発明の一実施形態に係る乗り合い支援装置の動作フローにおいて、ユーザ端末位置情報要請に対して同意を確認するインターフェースの一例を示す図である。
【
図13】本発明の一実施形態に係る乗り合い支援装置の動作フローにおいて、手配注文確定後の画面表示の一例を示す図である。
【
図14】本発明の一実施形態に係る乗り合い支援装置の動作フローにおいて、迎車中の画面表示の一例を示す図である。
【
図15】本発明の一実施形態に係る乗り合い支援装置の動作フローにおいて、車両がユーザ端末の位置に到着した時の画面表示の一例を示す図である。
【
図16】本発明の一実施形態に係る乗り合い支援装置に用いられる支援サーバの経路取得部の経路取得方法の一例を示す図である。
【
図17】本発明の一実施形態の変形例に係る乗り合い支援装置に用いられる支援サーバの経路取得部の経路取得方法の一例を示す図である。
【
図18】本発明の一実施形態に係る乗り合い支援装置に用いられる支援サーバの機能構成を示すブロック図である。
【
図19】本発明の一実施形態に係る乗り合い支援装置に用いられる支援サーバの経路取得部の経路取得方法の一例を示す図である。
【
図20】本発明の一実施形態に係る乗り合い支援装置に用いられる支援サーバの一覧表示部が表示する一覧の一例を示す図である。
【
図21】本発明の一実施形態に係る乗り合い支援装置に用いられる支援サーバの機能構成を示すブロック図である。
【
図22】本発明の一実施形態に係る乗り合い支援装置に用いられる支援サーバの乗降車判断部の乗降車判断方法の一例を示す図である。
【
図23】本発明の一実施形態の変形例に係る乗り合い支援装置に用いられる支援サーバの乗降車判断部の乗車判断方法の一例を示す図である。
【
図24】本発明の一実施形態の変形例に係る乗り合い支援装置に用いられる支援サーバの乗降車判断部の降車判断方法の一例を示す図である。
【
図25】本発明の一実施形態の変形例に係る乗り合い支援装置に用いられる支援サーバの乗降車判断部の乗降車判断方法の一例を示す図である。
【
図26】本発明の一実施形態の変形例に係る乗り合い支援装置に用いられる支援サーバの乗降車判断部の乗降車判断方法の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、図面を参照して本発明に係る乗り合い支援装置及び乗り合いを支援するプログラムについて説明する。但し、本発明の乗り合い支援装置及び乗り合いを支援するプログラムは多くの異なる態様で実施することが可能であり、以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、本実施の形態で参照する図面において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0025】
また、以下の説明において、有料車両を利用するのはユーザであるが、ユーザはユーザ端末と共に移動するため、両者を明確に区別することはない。例えば、ユーザが有料車両を利用する際に、ユーザ端末を保有して有料車両を利用するため、「ユーザ端末が有料車両を利用する」と表現する場合がある。これは、「ユーザ端末を保有するユーザが有料車両を利用する」と同じ意味である。また、同様に、ユーザが車両手配サービスを利用することをユーザ端末がサービスを利用すると表現する場合がある。
【0026】
また、本発明の実施形態では、乗物の一例としてタクシーやハイヤーのような、乗車距離及び乗車時間の一方又は両方によって運行料金が変動する車両を用いた乗り合い料金計算システムについて例示するが、これに限定されない。例えば、船舶、飛行機やヘリコプターなどの運航体に適用することもできる。
【0027】
〈実施形態1〉
本発明の実施形態1に係る乗り合い支援装置及び乗り合いを支援するプログラムを含む乗り合い支援装置について、
図1乃至16を参照しながら詳細に説明する。
【0028】
[装置概要]
図1は、本発明の一実施形態に係る乗り合い支援装置の概要を示す図である。また、
図2は、本発明の一実施形態に係る乗り合い支援装置の概要を示すブロック図である。
図1及び
図2に示すように、実施形態1に係る乗り合い支援装置10は、支援サーバ110、手配サーバ120、及びソーシャルネットワークサービス(SNS:Social Networking Service)サーバ130(以降、単に「SNSサーバ130」という)を含む。
図1に示すように、支援サーバ110及びSNSサーバ130は複数のユーザ端末200と通信し、手配サーバ120は車両300と通信する。
【0029】
ここで、ユーザAのユーザ端末200A、ユーザBのユーザ端末200B、及びユーザCのユーザ端末200Cを特に区別しない場合は単にユーザ端末200という。また、複数のユーザ端末200は少なくとも
図2に示す第1ネットワーク101と接続可能な通信端末であればよく、各々のユーザ端末200はそれぞれ異なる機能を有していてもよい。ユーザ端末200としては、携帯電話、スマートホン、タブレットPC、PDA、パソコン、PHS、ウェアラブル端末などを用いることができる。
【0030】
支援サーバ110は、車両300への乗り合いを希望する複数のユーザに対して、複数のユーザが有する複数のユーザ端末200の第1位置情報、車両300の第2位置情報、及び目的地400の第3位置情報から、乗り合いに適した経路及び車両300を探索又は
探索された経路及び車両300を取得し、ユーザ端末200に提供するサーバである。手配サーバ120は、手配要請を受け付けて車両300に手配指示を行う手配センターが有するサーバであり、車両300の第2位置情報を管理する。SNSサーバ130は、ユーザ端末200にSNSサービスを提供するサーバであり、SNSサービスに加入する複数のユーザ端末200のユーザ端末の固有情報及びユーザの個人情報等を管理する。本実施形態では、支援サーバ110とSNSサーバ130とがそれぞれ別個のサーバである構成を例示したが、この構成に限定されない。例えば、支援サーバ110がSNSサーバ130が有する機能を有していてもよい。つまり、一つのサーバによって、支援サーバ110が有する機能とSNSサーバ130が有する機能とが実現されてもよい。
【0031】
図1に示すように、乗り合い支援装置10は、複数のユーザ端末200の第1位置情報と、車両300の第2位置情報と、複数のユーザ端末200及び車両300の目的地400の第3位置情報を取得し、複数のユーザ端末200、車両300、及び目的地400の各々の位置情報に基づき、車両300から複数のユーザ端末200を経由して目的地400に到達する経路を取得し、取得した経路を複数のユーザ端末200に送信する。ここで、上記の経路が経由するユーザ端末200の位置は、経路を取得した時点における各ユーザ端末200の位置に限定されず、各ユーザ端末200が指定する任意の点に設定することができる。
【0032】
ここで、複数のユーザ端末200及び車両300は位置特定手段を有している。位置特定手段としては、例えばGPS(Global Positioning System)を用いることができる。乗り合い支援装置10において、複数のユーザ端末200の第1位置情報は支援サーバ110に送信され、車両300の第2位置情報は手配サーバ120に送信される。また、目的地400の第3位置情報は複数のユーザ端末200によって入力される情報であり、第3位置情報は第3位置情報を入力したユーザ端末200から支援サーバ110に送信される。
【0033】
ここで、複数のユーザ端末200の各々のユーザはSNSサーバ130が管理するSNSサービスにおいて、「フォロー」や「友だち」などと称される連絡可能な交流関係が構築されたユーザであってもよい。換言すると、複数のユーザ端末200は、複数のユーザ端末200が登録した所定のサービスにおいて少なくとも一方のユーザによって登録された連絡可能な交流関係を形成している。ここでは、複数のユーザ端末200が交流関係を形成している構成を例示したが、この構成に限定されない。つまり、複数のユーザ端末200は、上記のような交流関係を形成していなくてもよい。その場合、
図1において、SNSサーバ130を省略することができる。
【0034】
また、複数のユーザ端末200の各々のユーザはSNSサーバ130が管理するSNSサービスにおいて、「友だち」の関係が構築されたユーザであってもよい。換言すると、複数のユーザ端末200は、複数のユーザ端末200が登録した所定のサービスにおいて互いに承認された交流関係を形成している。互いに承認された交流関係とは、単にお互いの存在を認識しているだけではなく、例えば、一方のユーザが送信した友だちの関係を構築するリクエストに対して、他方のユーザが承認することで構築された関係を指す。ここでは、複数のユーザ端末200が互いに承認された交流関係を形成している構成を例示したが、この構成に限定されない。つまり、複数のユーザ端末200は、上記のような交流関係を形成していなくてもよい。その場合、
図1において、SNSサーバ130を省略することができる。
【0035】
また、
図2に示すように、支援サーバ110、手配サーバ120、SNSサーバ130、及び複数のユーザ端末200は第1ネットワーク101を介して互いに接続されている。また、手配サーバ120及び車両300は第2ネットワーク102を介して互いに接続
されている。ここで、支援サーバ110、手配サーバ120、及びSNSサーバ130はそれぞれデータベース(DB)115、125、135を有している。第1ネットワーク101として、一般的なIPネットワークを適用することができる。また、第2ネットワーク102として、タクシー無線やローカルネットワークを適用することができる。
【0036】
ここで、
図2では、手配サーバ120及び車両300は第2ネットワーク102を介して接続される構成を例示したが、この構成に限定されず、例えば車両300が第1ネットワーク101を介して手配サーバ120に接続されていてもよい。また、
図2では、支援サーバ110、手配サーバ120、及びSNSサーバ130とデータベース115、125、及び135とがそれぞれ直接接続された構成を例示したが、この構成に限定されず、例えばデータベース115、125、135が第1ネットワーク101に接続されていてもよい。つまり、データベース115、125、135に代えて、データの格納をネットワーク経由で行うクラウドコンピューティングを利用することもできる。
【0037】
支援サーバ110に接続されたデータベース115には、各々のユーザ端末200の機器固有情報、ユーザ端末を保有するユーザの個人情報(氏名、電話番号、クレジットカード情報、メールアドレス、住所、年齢、性別等)、サービスにおけるユーザID(IDentifier)、ユーザ端末200を保有するユーザ及び車両300の評価情報、道路地図情報、及び渋滞情報等が格納されている。ここで、上記のユーザ端末200の機器固有情報とユーザの個人情報とは、互いに関連付けされて格納されている。
【0038】
手配サーバ120に接続されたデータベース125には、車両300の車種、車両番号、運転手情報(氏名、携帯電話番号、年齢、性別)、空車・回送・迎車・賃走等の実車状況、及び車両300の第2位置情報等が格納されている。
【0039】
SNSサーバ130に接続されたデータベース135には、SNSサーバ130が提供するSNSサービスを利用するユーザのユーザID、当該ユーザの保有するユーザ端末の機器固有情報、及びユーザと交流関係を形成している他のユーザのリスト(フレンドリスト)等が格納されている。また、SNSサーバ130がSNSサービス内の決済システムを有している場合は、データベース135には、さらにクレジットカード情報などの決済システムに登録された情報が格納されていてもよい。
【0040】
[支援サーバのハードウェア構成]
図3は、本発明の一実施形態に係る乗り合い支援装置に用いられる支援サーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
図3によると、支援サーバ110は、制御部111、ハードディスク112、及び通信部113を有する。
【0041】
制御部111は、中央演算処理装置(CPU:Central Processing
Unit)、レジスタやメモリなどの記憶装置を含む。制御部111は、メモリに記憶されたプログラムをCPUによって実行し、ユーザ端末200からの命令信号に応じて演算処理を行う。
【0042】
ハードディスク112は大容量のデータを格納することができる記憶装置であり、演算処理に必要なプログラムなどが格納され、ユーザ端末200から送信された情報を一時的に保存する。
【0043】
通信部113は、手配サーバ120、SNSサーバ130、及びユーザ端末200と第1ネットワーク101を介してデータの送受信を制御する。ここで、制御部111の記憶装置は、必要に応じてハードディスクから演算処理に必要なプログラムを読み出して格納する。
【0044】
[ユーザ端末のハードウェア構成]
図4は、本発明の一実施形態に係る乗り合い支援装置に用いられる通信端末のハードウェア構成を示す概略図である。
図4によると、ユーザ端末200の本体内部にはメモリ205、制御部210、近距離無線通信部215及び通信モジュール220が設けられている。また、ユーザ端末200の一側面側にはディスプレイ230、操作ボタン240、スピーカ250、及びマイク260が設けられている。ここで、ディスプレイ230はタッチセンサを有していてもよく、操作ボタン240は設けられていなくてもよい。また、ユーザ端末200が通話機能を有していない場合は、スピーカ250及びマイク260は設けられていなくてもよい。
【0045】
メモリ205は、ユーザ端末200に特定の機能を実行させるためのプログラム、ユーザ端末200の固有情報、及びユーザ端末200の保有するユーザの個人情報等のデータを格納する。
【0046】
制御部210は、CPUなどの演算装置やレジスタなどの記憶装置を有する。制御部210は、メモリ205に記憶されたプログラムをCPUによって実行し、ユーザが入力した命令信号に応じて、ユーザ端末200の各種機能を実現する。
【0047】
近距離無線通信部215は、メガヘルツからギガヘルツの高周波の電波を利用した近距離無線通信を行う機能部であり、数メートルから数十メートルの範囲内で通信を行うことができる。近距離無線通信は、電波源から放出された電波を受信して通信機器の固有情報や電波源と通信機器との距離などの各種情報を伝達する通信である。近距離無線通信として、例えば、RFID(Radio Frequency IDentifier)やBLE(BlueTooth(登録商標) Low Energy)が挙げられる。ここで、近距離無線通信部215は、上記の近距離無線通信において、電波源から放出された電波を受信するアンテナ及び受信した電波を解析する論理回路を有している。また、近距離無線通信部215は、ユーザ端末200の固有情報を伝達するために、電波源から放出された電波を変調する論理回路を有していてもよい。
【0048】
通信モジュール220は、無線で信号を送受信するアンテナや高周波回路、復調回路などを含む。また、通信モジュール220は制御部210によって制御されてネットワークに接続し、支援サーバ110にアクセスする。
【0049】
ディスプレイ230は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイなどを使用することができる。また、タッチセンサは、抵抗膜方式、静電容量方式、光学式のセンサなどを使用することができる。ユーザはディスプレイの表示に従ってユーザ端末200を操作し、各種機能を実現する。
【0050】
[車両のハードウェア構成]
図5は、本発明の一実施形態に係る乗り合い支援装置に用いられる車両のハードウェア構成を示す概略図である。
図5によると、車両300は車体310の内部に近距離無線通信部320が設けられている。近距離無線通信部320は、近距離無線通信に用いられる電波を放出する電波源を含む。また、近距離無線通信部320は、ユーザ端末200の近距離無線通信部215によって変調された電波を受信する受信部と、変調された電波からユーザ端末200の固有情報を解析する解析部と、を有してもよい。
【0051】
[支援サーバの機能構成]
図6は、本発明の一実施形態に係る乗り合い支援装置に用いられる支援サーバの機能構成を示すブロック図である。
図6では、
図2の支援サーバ110の各機能ブロックをより
詳細に説明する。
図6によると、支援サーバ110は、位置情報要請部301、位置情報取得部302、経路取得部303、送信部304、及び手配管理部305を有する。
【0052】
位置情報要請部301は、ユーザ端末200が乗り合い支援装置10において乗り合い要請信号を送信した場合に、当該要請信号を受信し、ユーザ端末200に対してユーザ端末200の第1位置情報を要請する位置情報要請信号を送信する。
【0053】
位置情報取得部302は、位置情報要請部301によって送信された位置情報要請信号に同意した複数のユーザ端末200の位置を表わす複数の第1位置情報、車両300の位置を表わす第2位置情報、及び複数のユーザ端末200及び車両300の目的地400の位置を表す第3位置情報を取得する。
【0054】
経路取得部303は、位置情報取得部302によって取得された第1位置情報(ユーザ端末)、第2位置情報(車両)、及び第3位置情報(目的地)に基づいて、複数のユーザ端末200の乗り合いに適した車両300を選定し、選定された車両300に乗り合いを希望した複数のユーザ端末200の位置を経由して目的地400に到達する経路を取得する。ここで、経路取得部303は、乗り合いに適した経路及び車両300を探索する機能を有していてもよい。又は、経路取得部303は、他の機能部によって探索された経路及び車両300のうち、乗り合いに適した経路及び車両300を取得する機能を有していてもよい。
【0055】
送信部304は、経路取得部303によって取得した経路を、乗り合いを希望した複数のユーザ端末200に送信する。送信部304は、ユーザ端末200で第1位置情報(ユーザ端末)、第2位置情報(車両)、及び第3位置情報(目的地)を表示する処理が行われるウェブビューによって表示することで送信を行うことができる。ここで、ウェブビューにおいて、第1位置情報乃至第3位置情報をそれぞれ異なるアイコンで表示するように送信してもよい。また、乗り合いを希望するユーザ端末200の第1位置情報のうち、SNSサーバ130が提供するSNSサービスを利用しているユーザ端末200の第1位置情報を示すアイコンに、SNSサービスに登録しているユーザを特定する画像を用いてもよい。又は、送信部304は、テキスト情報によって第1位置情報乃至第3位置情報をユーザ端末200に送信してもよい。
【0056】
手配管理部305は、乗り合い支援装置10において、ユーザ端末200が手配注文を確定した場合に、車両300の手配を手配サーバ120に申請する。ここで、手配管理部305は、ユーザ端末200が手配注文を確定してから所定期間経過後に手配サーバ120に車両300の手配を申請するように、遅延機能を有していてもよい。手配管理部305は、当該遅延期間中にユーザ端末200からの手配注文のキャンセルを受け付けることができる。手配管理部305は、当該遅延期間中に手配注文がキャンセルされなければ、手配サーバ120に車両300の手配を申請する。
【0057】
また、手配管理部305は、車両300が迎車している間の第1位置情報(ユーザ端末)、第2位置情報(車両)、及び第3位置情報(目的地)の状況をユーザ端末200に通知する。また、手配管理部305は、車両300の迎車中に、ユーザ端末200に対して車両300に問合せ(通話又はメッセージ)をする手段を提供してもよい。また、手配管理部305は、車両300を利用したユーザ端末200に対して、利用した車両300を評価する手段を提供してもよい。逆に、手配管理部305は、ユーザ端末が利用した車両300に対して、利用したユーザ端末200を評価する手段を提供してもよい。なお、これらの評価結果はデータベース115に格納される。ここで、当該評価結果に基づいて、ユーザ端末200が利用する車両300の優先度、又は乗り合い支援装置10のサービスを提供するユーザ端末200の優先度を変更してもよい。
【0058】
[乗り合い支援装置の動作フロー]
図7は、本発明の一実施形態に係る乗り合い支援装置の動作フローを示す図である。
図7では、
図2に示した乗り合い支援装置10の各ブロックの動作について、フローチャートを用いて詳しく説明する。
【0059】
まず、ユーザ端末200によって、乗り合い支援装置10を動作させるプログラムが起動される(ステップS501)。ここで、ステップS501において乗り合い支援装置10のプログラム起動時にユーザ端末に表示されるインターフェースの一例を
図8及び
図9に示す。
図8に示すインターフェース610は、SNSサーバ130が提供するSNSサービスにおける設定画面である。
図8に示すように、インターフェース610は車両アイコン611を有しており、車両アイコン611を選択することで乗り合い支援装置10のプログラムが起動される。ここで、インターフェース610は画面下方にフレンドリストタブ612、トークタブ613、タイムラインタブ614、及びその他タブ615のように、複数のタブを有している。これらの複数のタブのうち1つのタブに乗り合い支援装置10のプログラムを起動するタブを配置してもよい。
【0060】
インターフェース610の車両アイコン611を選択すると、
図9のインターフェース620が表示される。インターフェース620は乗り合い支援装置10のトップ画面である。インターフェース620において、依頼ボタン621を選択することで、ユーザ端末200から支援サーバ110にアクセスすることができる。ここで、初めて乗り合い支援装置10を利用する場合に、
図10に示すユーザ登録のインターフェース630を表示してもよい。インターフェース630には、少なくともユーザ端末200の氏名及び電話番号を入力する欄を表示する。ここで、インターフェース630は、必要に応じてユーザのクレジットカード情報等を入力させる欄を表示させてもよい。
【0061】
次に、ユーザが移動を希望する目的地がユーザ端末200に入力される(ステップS502)。ここで、ステップS502において目的地入力時にユーザ端末に表示されるインターフェースの一例を
図11に示す。
図11に示すインターフェース640は、ウェブビューの機能によって表示されるマップである。ユーザはユーザ端末200を用いて、マップにおける目的地400を選択する。選択された目的地400には、目印となる目的地ピン641が表示される。また、目的地ピン641の上方に目的地住所642が表示される。選択された目的地400を設定する場合は、設定ボタン643を選択することで目的地400の第3位置情報がユーザ端末200から支援サーバ110に送信される。
【0062】
図11において、目的地ピン641にユーザ端末200の現在地から目的地400までの予想される所要時間(15min)が表示されている。また、マップ上には手配サーバ120が管理する複数の車両644が表示されている。ここで、目的地住所642、目的地400までの所要時間、又は車両644の表示する機能は省略することができ、オプション機能として備えられていてもよい。
【0063】
そして、ユーザ端末200によって乗り合い支援装置10による乗り合いを希望するアクションが起こされると、ユーザ端末200から支援サーバ110に乗り合い要請信号551が送信される(ステップS503)。ここで、ステップS502とステップS503の順序は逆になってもよい。
【0064】
ユーザ端末200から送信された乗り合い要請信号551が支援サーバ110によって受信されると、支援サーバ110から乗り合い要請信号551を送信したユーザ端末200及び乗り合いを希望する他のユーザ端末200に対してユーザ端末位置情報要請信号552が送信される(ステップS511)。
【0065】
支援サーバ110から送信されたユーザ端末位置情報要請信号552が複数のユーザ端末200によって受信されると、当該複数のユーザ端末200の各々において、ユーザ端末位置情報要請信号552に対する同意の確認が行われる(ステップS504)。ステップS504において、ユーザ端末200によって、ユーザ端末位置情報要請信号552に同意する選択(ステップS504の「Yes」)が行われると、同意したユーザ端末200の第1位置情報553がユーザ端末200から支援サーバ110に送信される。一方で、ユーザ端末位置情報要請信号552に同意しない選択(ステップS504の「No」)が行われると、当該動作フローを終了し、プログラムを終了する、又は、トップ画面に移動する。
【0066】
ここで、ステップS504において、ユーザ端末位置情報要請信号に対して同意を確認するインターフェースの一例を
図12に示す。
図12に示すインターフェース650は、ウェブビューの機能によって表示されるマップである。
図12に示すマップにおいて、ユーザ端末位置情報要請信号552が送信されたユーザ端末200の第1位置情報651には第1位置情報ピン652が表示されている。ユーザ端末200において、同意ボタン657を選択することで、第1位置情報651がユーザ端末200から支援サーバ110に送信される。
【0067】
また、
図12に示すインターフェース650には、ユーザ端末200のユーザ情報(氏名、電話番号等)が表示されたユーザ情報確認欄653、支援装置10において登録されたクレジットカード情報が表示されたユーザ登録クレジットカード情報欄654、ユーザが有するクーポンの情報が表示されたクーポンコード欄655、迎車料金など、手配センターからユーザ端末に通知する情報が表示された手配センター情報欄656、及び予想迎車時間等が表示された送迎情報欄658が設けられている。ここで、インターフェース650は少なくとも同意を確認する機能を有していればよく、その他の機能は省略することができ、オプション機能として備えられていてもよい。
【0068】
ユーザ端末200から送信されたユーザ端末200の第1位置情報553が支援サーバ110によって受信されると、支援サーバ110から手配サーバ120に対して車両位置情報要請信号554が送信される(ステップS512)。ここで、ステップS512において、車両位置情報要請信号554と共に目的地400の第3位置情報が送信されてもよい。
【0069】
支援サーバ110から送信された車両位置情報要請信号554が手配サーバ120によって受信されると、手配センターの第2ネットワーク102を介して手配サーバ120から手配センターによって管理されている車両300に車両位置情報要請信号555が送信される(ステップS521)。ここで、ステップS521において、目的地400の第3位置情報に基づいて車両位置情報要請信号555を送信する車両300を選定してもよい。具体的には、目的地400の第3位置情報を中心として、所定の範囲に含まれる領域に存在する車両300に対してのみ車両位置情報要請信号555を送信してもよい。
【0070】
手配サーバ120から送信された車両位置情報要請信号555が各々の車両300によって受信されると、各々の車両300から当該車両300の第2位置情報556が手配サーバ120に返信される(ステップS531)。ここで、第2位置情報556と共に当該車両300の実車状況(空車・回送・迎車・賃走等)を含む情報を返信してもよい。
【0071】
各々の車両300から返信された第2位置情報556が手配サーバ120によって受信されると、手配サーバ120から支援サーバ110に対して第2位置情報557が送信される(ステップS522)。ここで、ステップS522において、目的地400の第3位
置情報に基づいて第2位置情報557を送信する車両300を選定してもよい。具体的には、各々の車両300から返信された第2位置情報556のうち、目的地400の第3位置情報を中心として、所定の範囲に含まれる第2位置情報557だけが手配サーバ120から支援サーバ110に送信されてもよい。
【0072】
手配サーバ120から送信された第2位置情報557が支援サーバ110によって受信されると、支援サーバ110では、ユーザ端末200の第1位置情報、車両300の第2位置情報、及び目的地の第3位置情報に基づいて、第2位置情報から複数の第1位置情報を経由して第3位置情報に到達する経路を取得する(ステップS513)。ここで、ステップS513において取得した経路が経由する位置は、経路を取得した時点における各ユーザ端末200の位置に限定されず、各ユーザ端末200が指定する任意の位置に設定されてもよい。
【0073】
続いて、ステップS513によって取得した経路・車両情報558が支援サーバ110からユーザ端末200に送信される(ステップS514)。ここで、ユーザ端末に送信される経路・車両情報558は1つでもよく、複数でもよい。
【0074】
支援サーバ110から送信された経路・車両情報558がユーザ端末200によって受信されると、ユーザ端末200では手配情報として目的地400までの経路及び利用する候補車両の詳細な情報が表示される(ステップS505)。
【0075】
ユーザ端末200によって、経路・車両情報558が表示された後に、表示された経路及び車両による手配注文の確定の確認が行われる(ステップS506)。ステップS506において、ユーザ端末200によって、表示された経路及び車両による手配注文を確定する選択(ステップS506の「Yes」)が行われると、手配注文確定情報559がユーザ端末200から支援サーバ110に送信される。一方で、手配注文を確定しない選択(ステップS506の「No」)が行われると、当該動作フローを終了し、プログラムを終了する、又は、トップ画面に移動する。
【0076】
ここで、手配注文の確定の確認は、乗り合いを希望する複数のユーザ全員に対して行われてもよく、又は乗り合いを希望する複数のユーザのうち少なくとも1のユーザに対して行われてもよい。例えば、手配注文の確定の確認は、ステップS503で乗り合い要請信号551を送信したユーザ端末200に対してだけ行われてもよい。
【0077】
ユーザ端末200から送信された手配注文確定情報559が支援サーバ110によって受信されると、支援サーバ110から手配サーバ120に対して手配手配要請信号560が送信される(ステップS515)。ここで、ステップS515の手配手配要請信号560は、ステップS506において手配注文の確定をした後、所定期間(遅延期間)経過後に手配サーバ120に送信されてもよい。また、上記の遅延期間中に、支援サーバ110はユーザ端末200に対して、例えば
図13に示すような、手配注文のキャンセルを受け付けるインターフェース660を提供してもよい。
【0078】
手配サーバ120が手配手配要請信号560を受信すると、ステップS513の経路取得によって選定された車両300に対して迎車指示信号561が送信される(ステップS523)。迎車指示信号561を受信した車両300が迎車可能な実車状況であれば、当該車両300から受諾信号562が手配サーバ120に返信される(ステップS532)。
【0079】
上記の車両300から返信された受諾信号562が手配サーバ120によって受信されると、手配サーバ120から支援サーバ110に対して受諾通知563が送信される(ス
テップS524)。支援サーバ110が受諾通知563を受信すると、支援サーバ110からユーザ端末200に対して手配状況通知564が送信される(ステップS516)。手配状況通知564は、迎車中の車両情報(車種、車両番号、運転手情報、実車状況等)及び当該車両300の現在位置等の情報を含む。また、手配状況通知564は、次に乗車するユーザ端末200の位置に到着する予想時刻、目的地400の位置に到着する予想時刻、渋滞情報等をさらに含んでもよい。
【0080】
支援サーバ110は、ステップS516において送信された手配状況通知564を受信したユーザ端末200に対して、例えば
図14に示すような、迎車中の車両300に対する問合せを受け付けるインターフェース670を提供する(ステップS507)。ユーザが迎車中の車両300に対して問合せを希望する場合、
図14に示すインターフェース670を利用して車両300の運転手と通話をすることができる(ステップS541)ようにしてもよい。そして、迎車中の車両300が車両300に乗車するユーザ端末200の位置に到着すると、
図15に示すように、車両300が到着したことを通知するインターフェース680を提供する(ステップS508)。
【0081】
ここで、
図15のインターフェース680において、乗車予定のユーザが車両300(タクシー)を発見できない場合に、ユーザ端末200と車両300の運転手の携帯電話とを通話可能に接続する問合せボタン681が配置されてもよい。問合せボタン681を押すことで、自動的にユーザ端末200から車両300の運転手の携帯電話に電話をかけることができる。又は、問合せボタン681を押すことで、自動的に車両300の運転手の携帯電話からユーザ端末200に電話をかけるようにしてもよい。また、インターフェース680には、目的地400への到着予定時刻682、ユーザ端末200が手配注文した端末であることを示す確認番号683、及び乗務員評価684を含んでもよい。
【0082】
上記のようにして、車両300は乗り合いを希望する複数のユーザ端末200を経由して目的地400に到達することができる。
【0083】
ここで、
図7では、ステップS502の目的地入力がステップS503の乗り合い要請よりも前に行われる動作フローを例示したが、このフローに限定されない。例えば、ステップS502の目的地入力は、ステップS504のユーザ端末位置情報要請信号552に対する同意の確認の後に行われてもよい。つまり、ステップS502の目的地入力は、ステップS501のプログラム起動からステップS512の車両位置情報要請までの間に行えばよい。
【0084】
また、
図7では、手配サーバ120はステップS512の車両位置情報要請を受けてから車両300にステップS521の車両位置情報要請を行う動作フローを例示したが、このフローに限定されない。例えば、手配サーバ120は所定の時間間隔で定常的に車両300の第3位置情報を取得し、当該第3位置情報をデータベース125に格納することができる。そして、ステップS512の車両位置情報要請に対して、手配サーバ120はデータベース125に格納された第3位置情報を支援サーバ110に送信してもよい。つまり、
図7の動作フローにおいて、ステップS521、S531を省略し、ステップS512の車両位置情報要請の直後にステップS522の車両位置情報送信が行われてもよい。
【0085】
[経路取得部の経路取得方法]
図6に示す、支援サーバ110の経路取得部303の経路取得方法について、
図16を用いて詳細に説明する。実施形態1に係る乗り合い支援装置10における経路取得部303は、複数の第1位置情報(ユーザ端末200A、200B、200C)のうち第3位置情報(目的地400)から相対的に遠い第1位置情報(ユーザ端末200A)を最初に経由する経路を取得する。
【0086】
経路取得部303は、
図7のステップS513の経路取得において、まず、ユーザ端末200Aと目的地400との距離Da、ユーザ端末200Bと目的地400との距離Db、及びユーザ端末200Cと目的地400との距離Dcを計算し、距離Da、Db、Dcのうち相対的に距離が長い(つまり、目的地400から相対的に離れている)ユーザ端末を最初に乗車するユーザ端末に指定する。例えば、
図16の例では、実線で描かれた経路に示すように、経路取得部303は目的地400から最も遠く離れたユーザ端末200Aを最初に乗車させる経路を提供する。
【0087】
ただし、経路取得部303が提供する経路において、最初に乗車させるユーザ端末200は目的地400から最も遠く離れたユーザ端末200に限定されず、複数のユーザ端末200A、200B、200Cのうち、相対的に目的地400から遠いユーザ端末200を最初に乗車させるユーザ端末200とすることができる。また、複数のユーザ端末200A、200B、200Cが乗車する順序は、各々のユーザ端末によって任意に決定されてもよい。
【0088】
ここで距離Da、Db、Dcは、道路地図上の距離である。例えば、距離Daは、ユーザ端末200Aから目的地400までの道路地図上の経路の距離である。ただし、距離Da、Db、Dcは道路地図上の距離に限定されず、各々の位置情報を結ぶ直線距離であってもよい。なお、道路地図上の距離とは、2つの点の直線距離ではなく、道路地図に基づいて移動した場合の距離である。
【0089】
以上のように、本発明の実施形態1に係る乗り合い支援装置10によると、乗り合いを希望するユーザ端末200によって乗り合い要請をすることで、車両300への複数ユーザの乗り合いを支援し、乗り合いに適した車両300及び当該車両300から目的地400までの経路を提供する乗り合い支援装置及び乗り合いを支援するプログラムを提供することができる。
【0090】
また、乗り合い支援装置10を利用する複数のユーザ端末200が、複数のユーザ端末200が登録した所定のサービスにおいて互いに承認された交流関係を形成していることで、乗り合い支援装置10を利用するために新たに個人情報を入力する必要がなく、当該所定のサービスの情報を利用することができる。また、乗り合いする相手が知人であるため、安心して乗り合い支援装置10を利用することができる。したがって、乗り合い支援装置10の利用に対するしきい値が下がり、より多くのユーザが気軽に利用できるというメリットがある。また、経路取得部303が複数のユーザ端末200の位置情報のうち、目的地400の位置情報から相対的に遠いユーザ端末200の位置情報を最初に経由する経路を取得することで、車両300の移動距離をより少なくすることができ、複数のユーザにとってより効率のよい経路を取得することができる。
【0091】
〈実施形態1の変形例1〉
図17を用いて、本発明の一実施形態の変形例について説明する。
図17は、本発明の一実施形態の変形例に係る乗り合い支援装置に用いられる支援サーバの経路取得部の経路取得方法の一例を示す図である。実施形態1の変形例1に係る乗り合い支援装置11は、実施形態1で説明した乗り合い支援装置10と類似しているが、乗り合い支援装置11は、経路取得部303が複数の第1位置情報(ユーザ端末)のうち第2位置情報(車両)に相対的に近い第1位置情報を最初に経由する経路を取得する点において、乗り合い支援装置10とは相違する。
【0092】
乗り合い支援装置11において、経路取得部303は、まず、ユーザ端末200Aと車両300との距離Da、ユーザ端末200Bと車両300との距離Db、及びユーザ端末
200Cと車両300との距離Dcを計算し、距離Da、Db、Dcのうち相対的に距離が短い(つまり、車両300から相対的に近い)ユーザ端末を最初に乗車するユーザ端末に指定する。例えば、
図17の例では、実線で描かれた経路に示すように、経路取得部303は車両300に最も近いユーザ端末200Bを最初に乗車させる経路を提供する。
【0093】
ただし、経路取得部303が提供する経路において、最初に乗車させるユーザ端末200は車両300に最も近いユーザ端末200に限定されず、複数のユーザ端末200A、200B、200Cのうち、相対的に車両300に近いユーザ端末200を最初に乗車させるユーザ端末200とすることができる。
【0094】
ここで距離Da、Db、Dcは、道路地図上の距離である。例えば、距離Daは、ユーザ端末200Aから目的地400までの道路地図上の経路の距離である。ただし、距離Da、Db、Dcは道路地図上の距離に限定されず、各々の位置情報を結ぶ直線距離であってもよい。
【0095】
以上のように、本発明の実施形態1に係る乗り合い支援装置11によると、乗り合いを希望する各ユーザ端末の周囲に存在する車両300の状況に応じて、利用する車両300を選択することができる。
【0096】
〈実施形態2〉
本発明の実施形態2に係る乗り合い支援装置及び乗り合いを支援するプログラムを含む乗り合い支援装置について、
図18乃至20を参照しながら詳細に説明する。なお、乗り合い支援装置の概要、支援サーバのハードウェア構成、ユーザ端末のハードウェア構成、及び車両のハードウェア構成に関しては、実施形態1に係る乗り合い支援装置10と同様であるので、ここでは説明を省略する。
【0097】
[支援サーバの機能構成]
図18は、本発明の一実施形態に係る乗り合い支援装置に用いられる支援サーバの機能構成を示すブロック図である。
図18に示すように、乗り合い支援装置20の支援サーバ110は、位置情報要請部301、位置情報取得部302、経路取得部303、送信部304、手配管理部305、及び一覧表示部306を有する。ここで、位置情報要請部301、位置情報取得部302、経路取得部303、送信部304、及び手配管理部305に関しては、実施形態1に係る乗り合い支援装置10と同様であるので、ここでは説明を省略する。
【0098】
ここで、乗り合い支援装置20の支援サーバ110において、位置情報取得部302は複数の第2位置情報(車両の位置情報)を取得し、経路取得部303は位置情報取得部302によって取得された複数の第2位置情報の各々に対して経路を取得する。そして、一覧表示部306は、複数の第2位置情報の各々に対して取得した複数の経路を所定の順に一覧表示する。位置情報取得部302及び経路取得部303の基本的な機能は乗り合い支援装置10と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0099】
[経路取得部の経路取得方法]
図18に示す、支援サーバ110の経路取得部303の経路取得方法について、
図19を用いて詳細に説明する。
図19は、本発明の一実施形態に係る乗り合い支援装置に用いられる支援サーバの経路取得部の経路取得方法の一例を示す図である。実施形態2に係る乗り合い支援装置20における経路取得部303は、複数の第1位置情報(ユーザ端末200A、200B、200C)の各々と、複数の第2位置情報(車両300A、300B、300C)の各々との距離を計算し、複数の第1位置情報の各々に対して経路を取得する。
図19では、ユーザ端末200Aに対してはユーザ端末200Aに最も近い車両30
0Aを利用して乗り合いする経路を取得し、ユーザ端末200Bに対してはユーザ端末200Bに最も近い車両300Bを利用して乗り合いする経路を取得し、ユーザ端末200Cに対してはユーザ端末200Cに最も近い車両300Cを利用して乗り合いする経路を取得する。
【0100】
図19の説明では、経路取得部303が、複数のユーザ端末の各々に対して最も近くに存在する車両を利用して乗り合いする経路を取得する方法について説明したが、この方法に限定されない。例えば、経路取得部303は複数のユーザ端末の各々の近くに存在する複数の車両に対して経路を取得してもよい。具体的には、経路取得部303が、ユーザ端末200Aに対して車両300Aを利用して乗り合いする経路1と、車両300Aよりもユーザ端末200Aから遠い車両300Bを利用して乗り合いする経路2と、のように複数の経路を取得してもよい。また、経路取得部303は取得した経路の走行距離、経路及び渋滞情報から算出された予想到着時刻を計算してもよい。
【0101】
[一覧表示部の一覧]
図18に示す、支援サーバ110の一覧表示部306の一覧について、
図20を用いて詳細に説明する。
図20は、本発明の一実施形態に係る乗り合い支援装置に用いられる支援サーバの一覧表示部が表示する一覧の一例を示す図である。
図20に示すように、一覧600の項目は、車両601、ユーザ602、ユーザまでの距離603、走行距離604、及び予想到着時刻605を含む。一覧600では、一覧表示部306がユーザまでの距離に基づいて、ユーザまでの距離が近い順に一覧表示した例を示した。
【0102】
ここで、一覧600の項目は、
図20に示した項目に限定されず、その他の項目を含むことができる。また、一覧表示部306は、走行距離に基づいて、走行距離が短い順に一覧表示してもよい。また、一覧表示部306は、予想到着時刻に基づいて、予想到着時刻が早い順に一覧表示してもよい。一覧表示する際に優先する項目は、ユーザ端末200によって選択し、切り替えることができる。
【0103】
図19及び
図20に示すように、複数のユーザ端末のいずれかとの距離が最も短い車両はユーザ端末200Bの近くに存在する車両300Bである。一方で、
図19のような位置関係の場合、ユーザ端末200Aからの距離は遠いが、車両300Aを利用して乗り合いする経路が最も走行距離が短い経路である。一方で、
図20に示すように、渋滞情報を反映して計算された予想到着時刻を考慮すると、車両300Cを利用して乗り合いする経路が最も与党到着時刻が早い経路である。
【0104】
以上のように、本発明の実施形態2に係る乗り合い支援装置20によると、実施形態1に係る乗り合い支援装置10と同等の効果が得られる。さらに、複数の経路が取得され、ユーザの希望に合わせて一覧表示することができるため、ユーザの目的に合わせた経路を選択することができる。
【0105】
〈実施形態3〉
本発明の実施形態3に係る乗り合い支援装置及び乗り合いを支援するプログラムを含む乗り合い支援装置について、
図21乃至
図24を参照しながら詳細に説明する。なお、乗り合い支援装置の概要、支援サーバのハードウェア構成、ユーザ端末のハードウェア構成、及び車両のハードウェア構成に関しては、実施形態1に係る乗り合い支援装置10と同様であるので、ここでは説明を省略する。
【0106】
[支援サーバの機能構成]
図21は、本発明の一実施形態に係る乗り合い支援装置に用いられる支援サーバの機能構成を示すブロック図である。
図21に示すように、乗り合い支援装置30の支援サーバ
110は、位置情報要請部301、位置情報取得部302、経路取得部303、送信部304、手配管理部305、及び乗降車判断部307を有する。ここで、位置情報要請部301、位置情報取得部302、経路取得部303、送信部304、及び手配管理部305に関しては、実施形態1に係る乗り合い支援装置10と同様であるので、ここでは説明を省略する。
【0107】
[乗降車判断部の乗降車判断方法]
ここで、乗降車判断部307の機能について
図22を用いて詳しく説明する。
図22は、本発明の一実施形態に係る乗り合い支援装置に用いられる支援サーバの乗降車判断部の乗降車判断方法の一例を示す図である。
図22に示すように、乗降車判断部307は、第1位置情報(ユーザ端末)と第2位置情報(車両)との距離が第1距離D1以下である場合に、当該ユーザ端末が当該車両に乗車したと判断する。一方、乗降車判断部307は、第1位置情報と第2位置情報との距離が第1距離D1よりも大きくなった場合に、当該ユーザが当該車両から降車したと判断する。
【0108】
具体的には、
図22に示す乗車判断時710のように、車両300がユーザ端末200から第1距離D1の半径内に入ったときにユーザ端末200が車両300に乗車したと判断する。また、降車判断時720のように、車両300がユーザ端末200から第1距離D1の半径外に出たときにユーザ端末200が車両300から降車したと判断する。
【0109】
また、ユーザ端末200が車両300に乗車したこと、又はユーザ端末200が車両300から降車したことは、送信部304によって乗り合いを希望する複数のユーザ端末200に送信されてもよい。
【0110】
次に、乗降車判断の精度をより向上させるための機能について説明する。
図23は、本発明の一実施形態の変形例に係る乗り合い支援装置に用いられる支援サーバの乗降車判断部の乗車判断方法の一例を示す図である。
図23に示すように、乗降車判断部307は、第1位置情報(ユーザ端末)と第2位置情報(車両)との距離が第1距離D1以下であり、さらに第1位置情報と第2位置情報とが同じ方向に移動している場合に、当該ユーザ端末が当該車両に乗車したと判断してもよい。一方、
図24に示すように、乗降車判断部307は、第2位置情報が第1位置情報と異なる方向に移動している場合に、当該ユーザ端末が当該車両から降車したと判断してもよい。
【0111】
以上のように、本発明の実施形態3に係る乗り合い支援装置30によると、実施形態1に係る乗り合い支援装置10と同等の効果が得られる。さらに、乗り合いを利用する他のユーザの乗降車情報を得ることができるため、ユーザ利便性をより向上させることができる。
【0112】
〈実施形態3の変形例〉
図25及び
図26を用いて、本発明の一実施形態の変形例について説明する。
図25は、本発明の一実施形態の変形例に係る乗り合い支援装置に用いられる支援サーバの乗降車判断部の乗降車判断方法の一例を示す図である。
図25に示す実施形態3の変形例1に係る乗り合い支援装置31において、車両300は、ユーザ端末200と車両300との距離が第2距離D2以下になると信号を生成する近距離無線通信部320を有している。車両300が近距離無線通信部320を有する場合、近距離無線通信部320は車両300に備えられているPOS端末(Point-Of-Sale terminal)や運転手が所持する通信端末に備えられていてもよい。
【0113】
近距離無線通信部320は、ユーザ端末200と車両300との距離が第2距離D2以下になると、近距離無線通信部320固有の情報信号をユーザ端末200に発信する。つ
まり、ユーザ端末200は、ユーザ端末200と車両300との距離が第2距離D2以下の近距離になると、近距離無線通信部320から近距離無線通信部320固有の情報信号を受信する。ユーザ端末200が当該情報信号を受信すると、当該情報信号を受信したことを支援サーバ110に送信する。そして、支援サーバ110の乗降車判断部307は、当該情報信号に基づいて、当該ユーザ端末200が当該車両300に乗車したこと、又は当該ユーザ端末200が当該車両300から降車したことを判断する。
【0114】
図26は、本発明の一実施形態の変形例に係る乗り合い支援装置に用いられる支援サーバの乗降車判断部の乗降車判断方法の一例を示す図である。
図26に示す実施形態3の変形例2に係る乗り合い支援装置32において、ユーザ端末200は、ユーザ端末200と車両300との距離が第2距離D2以下になると信号を生成する近距離無線通信部215を有している。
【0115】
近距離無線通信部215は、ユーザ端末200と車両300との距離が第2距離D2以下になると、近距離無線通信部215固有の情報信号を車両300に発信する。つまり、車両300は、ユーザ端末200と車両300との距離が第2距離D2以下の近距離になると、近距離無線通信部215から近距離無線通信部215固有の情報信号を受信する。車両300が当該情報信号を受信すると、当該情報信号を受信したことを手配サーバ120に送信する。そして、当該情報信号が手配サーバ120から支援サーバ110に送信されることで、支援サーバ110の乗降車判断部307は、当該情報信号に基づいて、当該ユーザ端末200が当該車両300に乗車したこと、又は当該ユーザ端末200が当該車両300から降車したことを判断する。
【0116】
以上のように、本発明の実施形態3の変形例に係る乗り合い支援装置31及び32によると、実施形態1に係る乗り合い支援装置10と同等の効果が得られる。さらに、乗り合いを利用する他のユーザの乗降車情報を得ることができるため、ユーザ利便性をより向上させることができる。
【0117】
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、要旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
【符号の説明】
【0118】
10、11、20、30、31、32:支援装置、 101:第1ネットワーク、 102:第2ネットワーク、 110:支援サーバ、 111:制御部、 112:ハードディスク、 113:通信部、 115、125、135:データベース、
120:手配サーバ、 130:SNSサーバ、 200:ユーザ端末、 205:メモリ、 210:制御部、 215、320:近距離無線通信部、 220:通信モジュール、 230:ディスプレイ、 240:操作ボタン、 250:スピーカ、 260:マイク、 300:車両、 301:位置情報要請部、
302:位置情報取得部、 303:経路取得部、 304:送信部、 305:手配管理部、 306:一覧表示部、 307:乗降車判断部、 310:車体、 400:目的地、 551:要請信号、 552:ユーザ端末位置情報要請信号、 553:第1位置情報、 554、555:車両位置情報要請信号、 556、557:第2位置情報、 558:車両情報、 559:手配注文確定情報、
560:手配手配要請信号、 561:迎車指示信号、 562:受諾信号、 563:受諾通知、 564:手配状況通知、 600:一覧、 610、620、630、640、650、660、670、680:インターフェース、 611:車両アイコン、 612:フレンドリストタブ、 613:トークタブ、 614:タイムラインタブ、 615:他タブ、 621:依頼ボタン、 641:目的地ピン、 642:目的地住所、 643:設定ボタン、 651:第1位置情報
、 652:第1位置情報ピン、 653:ユーザ情報確認欄、 654:ユーザ登録クレジットカード情報欄、 655:クーポンコード欄、 656:手配センター情報欄、 657:同意ボタン、 658:送迎情報欄、 681:問合せボタン、 682:到着予定時刻、 683:確認番号、 684:乗務員評価、 710:乗車判断時、 720:降車判断時