(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-09
(45)【発行日】2023-05-17
(54)【発明の名称】情報処理装置、表示システム、表示制御方法
(51)【国際特許分類】
H04N 5/91 20060101AFI20230510BHJP
H04N 5/93 20060101ALI20230510BHJP
H04N 21/2668 20110101ALI20230510BHJP
H04N 21/458 20110101ALI20230510BHJP
【FI】
H04N5/91
H04N5/93
H04N21/2668
H04N21/458
(21)【出願番号】P 2022508412
(86)(22)【出願日】2021-03-17
(86)【国際出願番号】 JP2021010831
(87)【国際公開番号】W WO2021187529
(87)【国際公開日】2021-09-23
【審査請求日】2022-07-12
(31)【優先権主張番号】PCT/JP2020/011705
(32)【優先日】2020-03-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】300016765
【氏名又は名称】シャープNECディスプレイソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100129115
【氏名又は名称】三木 雅夫
(74)【代理人】
【識別番号】100133569
【氏名又は名称】野村 進
(74)【代理人】
【識別番号】100131473
【氏名又は名称】覚田 功二
(72)【発明者】
【氏名】知名 奏美
【審査官】川中 龍太
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-188824(JP,A)
【文献】特開2012-022538(JP,A)
【文献】特開2019-159156(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0045363(US,A1)
【文献】特開2007-214953(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 5/76 - 5/956
H04N 21/00 - 21/858
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示装置の表示画面に少なくともメインエリアと候補エリアが設けられ、前記メインエリアに表示させたコンテンツの再生が終了する際に前記候補エリアに表示させていたコンテンツを、前記メインエリアに表示させる表示制御部と、
前記表示画面の視認可能な場所を少なくとも撮像した撮像画像から人物を検出する検出部と、を有し、
前記表示制御部は、前記メインエリアに表示させたコンテンツの再生中に、前記候補エリアに表示させているコンテンツを、前記人物に応じて変更する
情報処理装置。
【請求項2】
前記表示制御部は、前記候補エリアに表示させているコンテンツを、前記人物に応じた他のコンテンツに変更する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記表示制御部は、前記候補エリアに表示されているコンテンツを、前記人物に応じて並び替える
請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記検出部によって検出された人物の属性を推定する属性推定部を有し、
前記表示制御部は、前記候補エリアにコンテンツを表示する場合に、前記候補エリアに表示させているコンテンツに代えて、前記推定された属性に応じたコンテンツを表示させる
請求項1から請求項3のうちいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記表示制御部は、前記候補エリアにコンテンツを表示する場合に、前記候補エリアに表示させているコンテンツに代えて、前記検出された人物の行動に応じたコンテンツを表示させる
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記表示制御部は、前記推定された属性に基づいて複数のコンテンツのそれぞれに優先度を付与し、前記候補エリアに前記優先度の最も高いコンテンツを表示させるとともに、前記表示画面の他のエリアに前記優先度が次に高いコンテンツを少なくとも表示させる
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項7】
少なくとも前記候補エリアおよび前記他のエリアに表示されたコンテンツへの視線を特定する視聴広告特定部を有し、
前記表示制御部は、さらに前記視線に基づいて前記優先度を変更し、変更された前記優先度の最も高いコンテンツを前記候補エリアに表示させる
請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記表示制御部は、
前記候補エリアに表示されるコンテンツを、前記メインエリアに再生されるコンテンツの再生期間よりも短い期間で異なるコンテンツに切り替える
請求項1から請求項7のうちいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記表示制御部は、
前記人物の検出を行った後に撮像された撮像画像から異なる人物が検出されると、前記候補エリアに再生されているコンテンツについて、当該異なる人物の属性に応じたコンテンツに切り替える
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記候補エリアに表示されるコンテンツは、前記メインエリアに表示されるコンテンツを構成する複数のフレームのうち少なくとも一部のフレームを基に生成されたコンテンツである
請求項1から請求項9のうちいずれか1項に記載に情報処理装置。
【請求項11】
前記表示制御部は、
前記候補エリアに表示されるコンテンツに関連する関連情報を前記表示画面の一部の領域に表示させる
請求項1から請求項10のうちいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記表示制御部は、前記撮像画像から人物が検出されなかった場合には、定められたルールに基づくコンテンツを前記候補エリアに表示させる
請求項1から請求項11のうちいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記表示制御部は、前記メインエリアに表示させたコンテンツの再生中に前記検出部によって人物が検出されなかった場合、前記人物によらないコンテンツを前記候補エリアに表示する
請求項1から請求項12のうちいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項14】
広告のためのコンテンツを表示する表示装置と情報処理装置とを備える表示システムであって、
前記情報処理装置は、
表示装置の表示画面に少なくともメインエリアと候補エリアが設けられ、前記メインエリアに表示させたコンテンツの再生が終了する際に前記候補エリアに表示させていたコンテンツを、前記メインエリアに表示させる表示制御部と、
前記表示画面の視認可能な場所を少なくとも撮像した撮像画像から人物を検出する検出部と、を有し、
前記表示制御部は、前記メインエリアに表示させたコンテンツの再生中に、前記候補エリアに表示させているコンテンツを、前記人物に応じて変更する
表示システム。
【請求項15】
表示制御部が、表示装置の表示画面に少なくともメインエリアと候補エリアが設けられ、前記メインエリアに表示させたコンテンツの再生が終了する際に前記候補エリアに表示させていたコンテンツを、前記メインエリアに表示させ、
検出部が、前記表示画面の視認可能な場所を少なくとも撮像した撮像画像から人物を検出し、
前記表示制御部は、前記メインエリアに表示させたコンテンツの再生中に、前記候補エリアに表示させているコンテンツを、前記人物に応じて変更する
表示制御方法。
【請求項16】
表示装置の表示画面に少なくともメインエリアと候補エリアが設けられ、前記メインエリアに表示させたコンテンツの再生が終了する際に前記候補エリアに表示させていたコンテンツを、前記メインエリアに表示させる表示制御部と、
前記表示画面の視認可能な場所を少なくとも撮像した撮像画像から人物を検出する検出と、を有し、
前記表示制御部は、前記メインエリアに表示させたコンテンツの再生中に、前記人物に応じてコンテンツの優先度を決定し、決定された優先度に従ってコンテンツを前記候補エリアに表示させる
情報処理装置。
【請求項17】
前記表示制御部は、前記決定された優先度に従ったコンテンツであって前記メインエリアに表示されたコンテンツとは異なるコンテンツを前記候補エリアに表示させる
請求項16に記載の情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、表示システム、表示制御方法に関する。
本願は、2020年3月17日に出願されたPCT/JP2020/011705について優先権を主張し、その内容をここに援用する。
【背景技術】
【0002】
デジタルサイネージのような電子看板において、視聴しているターゲットに対して適切な広告のためのコンテンツを提供するために、最初に複数のコンテンツを等しい大きさに分割された画面に表示させ、その中で最も視聴されているコンテンツを拡大表示する方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
しかしながら、上述した技術では、次に拡大表示されるコンテンツが明示されていないため、ターゲットとなる人物をコンテンツ表示装置の有効範囲に留め、その購入欲求に繋げる訴求効果が薄くなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
解決しようとする問題点は、有効範囲内にいるターゲットへの訴求効果の高いコンテンツを提供することができないという点である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、表示装置の表示画面に少なくともメインエリアと候補エリアが設けられ、前記メインエリアに表示させたコンテンツの再生が終了する際に前記候補エリアに表示させていたコンテンツを、前記メインエリアに表示させる表示制御部と、前記表示画面の視認可能な場所を少なくとも撮像した撮像画像から人物を検出する検出部と、を有し、前記表示制御部は、前記メインエリアに表示させたコンテンツの再生中に、前記候補エリアに表示させているコンテンツを、前記人物に応じて変更する情報処理装置である。
【0007】
また、本発明の一態様は、広告のためのコンテンツを表示する表示装置と情報処理装置とを備える表示システムであって、前記情報処理装置は、表示装置の表示画面に少なくともメインエリアと候補エリアが設けられ、前記メインエリアに表示させたコンテンツの再生が終了する際に前記候補エリアに表示させていたコンテンツを、前記メインエリアに表示させる表示制御部と、前記表示画面の視認可能な場所を少なくとも撮像した撮像画像から人物を検出する検出部と、を有し、前記表示制御部は、前記メインエリアに表示させたコンテンツの再生中に、前記候補エリアに表示させているコンテンツを、前記人物に応じて変更する表示システムである。
【0008】
また、本発明の一態様は、表示制御部が、表示装置の表示画面に少なくともメインエリアと候補エリアが設けられ、前記メインエリアに表示させたコンテンツの再生が終了する際に前記候補エリアに表示させていたコンテンツを、前記メインエリアに表示させ、検出部が、前記表示画面の視認可能な場所を少なくとも撮像した撮像画像から人物を検出し、前記表示制御部は、前記メインエリアに表示させたコンテンツの再生中に、前記候補エリアに表示させているコンテンツを、前記人物に応じて変更する表示制御方法である。
【0009】
また、本発明の一態様は、表示装置の表示画面に少なくともメインエリアと候補エリアが設けられ、前記メインエリアに表示させたコンテンツの再生が終了する際に前記候補エリアに表示させていたコンテンツを、前記メインエリアに表示させる表示制御部と、前記表示画面の視認可能な場所を少なくとも撮像した撮像画像から人物を検出する検出と、を有し、前記表示制御部は、前記メインエリアに表示させたコンテンツの再生中に、前記人物に応じてコンテンツの優先度を決定し、決定された優先度に従ってコンテンツを前記候補エリアに表示させる情報処理装置である。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれは、有効範囲内にいるターゲットへの訴求効果のより高いコンテンツを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の実施形態における情報処理装置を適用した表示システムの構成を説明する概略ブロック図である。
【
図2A】コンテンツ表示装置の表示例を示すイメージ図である。
【
図2B】コンテンツ表示装置の表示例を示すイメージ図である。
【
図2C】コンテンツ表示装置の表示例を示すイメージ図である。
【
図2D】コンテンツ表示装置の表示例を示すイメージ図である。
【
図2E】コンテンツ表示装置の表示例を示すイメージ図である。
【
図2F】コンテンツ表示装置の表示例を示すイメージ図である。
【
図3】表示システムの機能構成を示す概略ブロック図である。
【
図4】情報処理装置が記憶する広告IDテーブルのデータ構造及びデータ例を示す概略図である。
【
図5】情報処理装置が記憶する広告属性テーブルのデータ構造及びデータ例を示す概略図である。
【
図6】情報処理装置が実行する表示制御処理の動作について説明するフローチャートである。
【
図7】情報処理装置が実行する表示制御処理の動作について説明するフローチャートである。
【
図8】コンテンツ出力装置が実行する表示制御処理の動作について説明するフローチャートである。
【
図9】本発明による情報処理装置の基本構成を示す図である。
【
図10】他の実施形態における情報処理装置50の構成を示す機能ブロック図である。
【
図11】他の実施形態における情報処理装置60の構成を示す機能ブロック図である。
【
図12】情報処理装置60の動作を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の一実施形態を説明する。
図1は、本発明の実施形態における情報処理装置を適用した表示システムの構成を説明する概略ブロック図である。この実施形態において、表示システム100は、デジタルサイネージ等の電子看板に表示するコンテンツの表示制御をするシステムである。コンテンツは、広告のためのものであり、静止画像であっても動画像であってもよく、また音声を有するものであっても有さないものであってもよい。
【0013】
この図において、表示システム100は、カメラ装置1と、コンテンツ表示装置2と、コンテンツ出力装置3と、情報処理装置4とを有する。
カメラ装置1とコンテンツ出力装置3と情報処理装置4とは有線又は無線のLAN(Local Area Network)により通信接続する。また、コンテンツ表示装置2とコンテンツ出力装置3とは映像信号を伝達する映像ケーブルを介して接続する。
【0014】
カメラ装置1は、コンテンツ表示装置2近傍に設置され、コンテンツ表示装置2の表示画面を視聴可能な有効範囲にいる人物を撮像する。
コンテンツ表示装置2は、広告のためのコンテンツをその表示画面に表示する。
コンテンツ出力装置3は、コンテンツの映像信号をコンテンツ表示装置2に出力して、コンテンツ表示装置2にコンテンツを表示させる。
情報処理装置4は、コンテンツ表示装置2に表示するコンテンツの表示制御をするコンピュータである。
【0015】
図2A~
図2Fは、コンテンツ表示装置の表示例を示すイメージ図である。コンテンツ表示装置2は、その表示画面のうち最も大きい表示領域であるメインエリアと、メインエリアよりその表示領域が小さい候補エリアとにそれぞれ異なるまたは同じ広告のコンテンツを表示することが可能である。メインエリアに表示される広告のコンテンツと候補エリアに表示される広告のコンテンツは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。以下、メインエリアに表示する広告のコンテンツをメイン広告と称し、候補エリアに表示する広告のコンテンツをサムネイル広告と称する。サムネイル広告は、テキスト情報、動画像、静止画像、またはそれらを任意に組み合わせたものでよく、また音声を有するものであっても有さないものであってもよく、その広告のメイン広告と同一のものであっても、メイン広告のサムネイル画像(動画像または静止画像)であってもよい。また、サムネイル広告は、メイン広告として表示されるコンテンツに関連性がある内容であればよく、メイン広告の一部がサムネイル広告として用いられてもよい。
候補エリアに表示されるサムネイル広告は、次にメインエリアに表示される候補となる広告のものである。すなわち、コンテンツ表示装置2は、メインエリアに表示するメイン広告について、表示中であるメイン広告の再生が終了した後、次のメイン広告を表示する際、候補エリアに表示されているサムネイル広告のうちいずれかのサムネイル広告をメインエリアにメイン広告として表示する。また、各候補エリアには優先度が対応付けられており、コンテンツ表示装置2は、サムネイル広告をその優先度に対応する候補エリアに配置して表示する。
【0016】
図2Aに示す例では、コンテンツ表示装置2は、その表示画面をメインエリアMAと、非表示エリアHAと、候補エリアSAとに分割し、メインエリアMAと候補エリアSAとにそれぞれ異なるまたは同じ広告のコンテンツを表示する。黒色で示す非表示エリアHAは、広告のコンテンツ等は何も表示しない領域である。非表示エリアHAは、広告のコンテンツを表示せず、領域内が黒色等の定められた色で塗り潰された画像が表示されてもよい。
【0017】
図2Bに示す例では、コンテンツ表示装置2は、その表示画面をメインエリアMBと、2つの候補エリアSB1,SB2とに分割し、各エリアにそれぞれ異なるまたは同じ広告のコンテンツを表示する。斜線部分で示す候補エリアSB1においては、サムネイル広告の上にグレーアウトが施される。よって、候補エリアSB1に表示されるサムネイル広告は、グレーアウト状態であるため、サムネイル広告を視認することはできるが、カラー表示ではなくグレー表示される。白色で示す候補エリアSB2には、サムネイル広告をカラー表示してもよい。よって、例えば、視認し易い候補エリアSB2の優先度を最も高くし、グレー表示される候補エリアSB1の優先度を2番目にしてもよい。この場合には、コンテンツ表示装置2は、最も優先度の高いサムネイル広告を候補エリアSB2に表示し、2番目に優先度の高いサムネイル広告を候補エリアSB1に表示する。
【0018】
図2Cに示す例では、コンテンツ表示装置2は、その表示画面をメインエリアMCと、ポップエリアPPと、候補エリアSCとに分割し、メインエリアMCと候補エリアSCとにそれぞれ異なるまたは同じ広告のコンテンツを表示する。ポップエリアPPには、その下にある候補エリアSCに表示されるサムネイル広告に対応する関連情報が表示される。関連情報としては、例えばサムネイル広告に関する説明文等がある。
【0019】
図2Dに示す例では、コンテンツ表示装置2は、その表示画面をメインエリアMDと、候補エリアSDとに分割し、各エリアにそれぞれ異なるまたは同じ広告のコンテンツを表示する。
【0020】
図2Eに示す例では、コンテンツ表示装置2は、その表示画面をメインエリアMEと、4つの候補エリアSE1,SE2,SE3,SE4とに分割し、各エリアにそれぞれ異なる広告のコンテンツを表示する。但し、メインエリアMEに表示される広告のコンテンツと、いずれかの候補エリアに表示される広告のコンテンツとが同じ場合であってもよい。候補エリアSE1~候補エリアSE4は、表示画面を正面視したときのメインエリアMEの左側に縦一列に配置される。例えば、候補エリアSE1、候補エリアSE2、候補エリアSE3、候補エリアSE4の順に優先度を高くしてもよい。例えば、サムネイル広告の優先度が高いほど表示画面に表示される領域が表示画面の上側に近くなるように割り当てることができる。この場合には、コンテンツ表示装置2は、最も優先度の高いサムネイル広告を候補エリアSE1に表示し、2番目に優先度の高いサムネイル広告を候補エリアSE2に表示し、3番目に優先度の高いサムネイル広告を候補エリアSE3に表示し、4番目に優先度の高いサムネイル広告を候補エリアSE4に表示する。また、この
図2Eの例において、各候補エリア(SE1,SE2,SE3,SE4)は、表示画面を正面視した場合にメインエリアMEの右側に配置されてもよい。
【0021】
図2Fに示す例では、コンテンツ表示装置2は、その表示画面をメインエリアMFと、4つの候補エリアSF1,SF2,SF3,SF4とに分割し、各エリアにそれぞれ異なる広告のコンテンツを表示する。但し、メインエリアMFに表示される広告のコンテンツと、いずれかの候補エリアに表示される広告のコンテンツとが同じ場合であってもよい。候補エリアSF1~候補エリアSF4は、表示画面を正面視したときのメインエリアMFの下側に横一列に配置される。例えば、候補エリアSF1、候補エリアSF2、候補エリアSF3、候補エリアSF4の順に優先度を高くしてもよい。例えば、サムネイル広告の優先度が高いほど表示画面に表示される領域が表示画面の左側に近くなるように割り当てることができる。この場合には、コンテンツ表示装置2は、最も優先度の高いサムネイル広告を候補エリアSF1に表示し、2番目に優先度の高いサムネイル広告を候補エリアSF2に表示し、3番目に優先度の高いサムネイル広告を候補エリアSF3に表示し、4番目に優先度の高いサムネイル広告を候補エリアSF4に表示する。なお、各候補エリアSF1~候補エリアSF4に優先度を設定しなくてもよく、この場合には、サムネイル広告の優先度に関係なく4つの候補エリアSF1~候補エリアSF4のいずれかに各サムネイル広告がそれぞれ表示される。また、この
図2Fの例において、各候補エリア(SF1,SF2,SF3,SF4)は、表示画面を正面視した場合にメインエリアMFの上側に配置されてもよい。
【0022】
なお、本実施形態においては、コンテンツ表示装置2の表示画面は、コンテンツ表示装置2が設置された状態において縦方向(垂直方向)の長さよりも横方向(水平方向)の長さの方が長い横長の矩形状のものを例に説明したが、これに限らず、縦長の画面等の任意の形状、解像度等で実現してもよい。また、コンテンツ表示装置2の表示画面の分割パターンは、上述したものに限られず、任意の位置、比率、分割数で実現してよい。
【0023】
図3は、表示システムの機能構成を示す概略ブロック図である。
カメラ装置1は、撮像部101と、送信部102とを有する。
撮像部101は、任意のフレームレートで、コンテンツ表示装置2の表示画面を視聴可能な有効範囲にいる人物を撮像し、その撮像画像を生成する。
送信部102は、撮像部101が生成した撮像画像を情報処理装置4に送信する。
【0024】
情報処理装置4は、候補広告表示数設定部401と、候補広告切替時間設定部402と、記憶部403と、広告ID付与部404と、広告送信部405と、撮像画像取得部406と、属性推定部407と、視聴広告特定部408と、表示制御部409とを有する。情報処理装置4は、コンピュータであってもよい。
候補広告表示数設定部401と、候補広告切替時間設定部402と、広告ID付与部404と、広告送信部405と、撮像画像取得部406と、属性推定部407と、視聴広告特定部408と、表示制御部409とについては、例えばCPU(中央処理装置)等の処理装置若しくは専用の電子回路で構成されてもよい。
記憶部403は、記憶媒体、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、RAM(Random Access read/write Memory)、ROM(Read Only Memory)、またはこれらの記憶媒体の任意の組み合わせによって構成される。この記憶部403は、例えば、不揮発性メモリを用いることができる。
【0025】
候補広告表示数設定部401は、コンテンツ表示装置2に表示するサムネイル広告の数(以下、「サムネイル広告表示数」とする。)を設定する。すなわち、候補広告表示数設定部401は、候補エリアの数を表示制御部409に指示することで設定する。例えば、候補広告表示数設定部401は、入力装置を介してユーザからの操作入力に基づいて、サムネイル広告表示数の入力を受け付ける。入力装置は、例えばキーボードやマウス等であってもよく、これらが情報処理装置4に有線または無線によって接続されていればよい。
候補広告切替時間設定部402は、候補エリアに表示するサムネイル広告を切り替える時間(以下、「サムネイル広告切替時間」とする。)を設定する。例えば、候補広告切替時間設定部402は、入力装置を介してユーザからの操作入力に基づいて、サムネイル広告切替時間の入力を受け付ける。また、候補広告切替時間設定部402は、入力されたサムネイル広告切替時間を表示制御部409に指示する。
【0026】
記憶部403は、種々の情報を記憶する。例えば、記憶部403は、各広告のコンテンツ(メイン広告及びサムネイル広告)を記憶する。また、記憶部403は、各広告のコンテンツそれぞれを識別するための広告IDを示す広告IDテーブルと、各広告のターゲットとなる人物の属性を示す広告属性テーブルとを記憶する。
サムネイル広告は、メイン広告に関連するコンテンツであればよい。例えば、サムネイル広告は、メイン広告に構成する複数のフレームのうち少なくとも一部のフレームを基に生成されたコンテンツであってもよい。例えば、メイン広告が動画データである場合には、その動画データを構成する複数のフレームのうち選択された一部のフレームをサムネイル広告として用いることができる。例えば、選択される一部のフレームが、1枚のフレームである場合には、このフレームを再生期間において表示する、いわゆる静止画のコンテンツとして用いることができる。また、選択された一部のフレームが、複数のフレームである場合には、メイン広告の再生時間のうち、一部の再生時間に相当する部分を切り出したコンテンツであってもよい。この場合、サムネイル広告は、メイン広告の動画データのうち、一部の再生区間である動画データである。サムネイル広告は、予め生成されて記憶部403に記憶されていてもよい。また、情報処理装置4にコンテンツ編集部を備えるようにし、このコンテンツ編集部が、記憶部403に記憶されたメイン広告であるコンテンツから、サムネイル広告を生成し、記憶部403に記憶するようにしてもよい。
広告ID付与部404は、各広告にメイン広告IDとサムネイル広告IDとを付与する。メイン広告IDは、メイン広告を識別する広告IDである。サムネイル広告IDは、サムネイル広告を識別する広告IDである。広告ID付与部404は、メイン広告IDやサムネイル広告IDを発番し、この発番されたメイン広告IDをメイン広告に付与し、サムネイル広告IDをサムネイル広告に付与してもよい。広告ID付与部404は、各広告に付与したメイン広告IDとサムネイル広告IDとを記憶部403が記憶する広告IDテーブルに書き込む。
広告送信部405は、各広告のコンテンツ(メイン広告及びサムネイル広告)を、そのメイン広告ID及びサムネイル広告IDと対応付けてコンテンツ出力装置3に送信する。
【0027】
撮像画像取得部406は、カメラ装置1から撮像画像を受信することで取得する。
属性推定部407は、撮像画像に基づいて、有効範囲にいる各人物を検出することができ、検出された人物の属性を推定する。また、属性推定部407は、表示装置の表示画面を視認可能な場所を含むように撮像された撮像画像から人物を検出し、検出された人物の属性を推定する。有効範囲は、コンテンツが視聴可能な場所を含む領域の範囲であればよい。
視聴広告特定部408は、撮像画像に基づいて、有効範囲にいる各人物の視線の方向を推定し、推定した視線の方向に基づいて各人物が視聴している広告を特定する。例えば、視聴広告特定部408は、推定した視線の方向に基づいて、その視線の先がコンテンツ表示装置2の表示画面であって、その表示画面の表示エリアのいずれの領域に向いているかを推定する。視聴広告特定部408は、視線の向いている先の領域がいずれかの候補エリアである場合には、どの候補エリアであるかを特定する。視聴広告特定部408は、特定された候補エリアに表示されているサムネイル広告を特定することで、人物が視聴している広告であると特定する。
また、視聴広告特定部408は、視線の向いている先の領域がメインエリアである場合には、メインエリアに表示されているメイン広告を特定することで、人物が視聴している広告であると特定することもできる。
視聴広告特定部408は、このような広告を、撮像画像の有効範囲に複数の人物が含まれている場合には、その人物のそれぞれについて行う。
【0028】
表示制御部409は、コンテンツ表示装置2に表示するコンテンツの表示制御をする。表示制御部409は、表示画面の表示領域が複数のエリアに分割されており、複数のエリアのうちメインエリアにコンテンツ(メイン広告)が再生され当該コンテンツの再生が終了するまでの間に、複数のエリアのうち候補エリアに再生されたコンテンツ(サムネイル広告)の再生を終了させ、推定された属性に応じたコンテンツの再生をさせる。
具体的には、表示制御部409は、コンテンツ表示装置2の表示画面において複数に分割された領域のうち最も大きい表示領域であるメインエリアと、当該メインエリアより小さい候補エリアとにそれぞれ異なる広告のコンテンツを表示させる。また、表示制御部409は、コンテンツ表示装置2の表示画面を視聴可能な有効範囲内にいる人物の属性に基づいて候補エリアに表示する広告を、現在表示されているサムネイル広告を表示し次に表示するサムネイル広告を表示することで表示を切り替える。また、表示制御部409は、メインエリアに表示している広告を切り替える際に、候補エリアに表示されている広告のうち最も視聴されている広告をメインエリアに表示させる。最も視聴されているコンテンツを特定する場合、表示制御部409は、視線毎に、当該視線の方向が向いている候補エリアを特定し、候補エリアに向いている視線の数が最も多い候補エリアに表示されたコンテンツを、最も視聴されているコンテンツとして特定してもよい。また、候補エリアに視線が向いている時間を計測し、向いている時間が最も長い候補エリアを最も視聴されているコンテンツとして特定してもよい。また、複数の人物の視線がある場合には、その視線毎の時間の合計値を、候補エリア毎に求め、その合計値が最も高い候補エリアのコンテンツを、最も視聴されているコンテンツとして特定するようにしてもよい。
【0029】
ここで、表示制御部409は、候補エリアに表示する広告を切り替える際に、最も視聴されている広告を再度候補エリアに表示する。また、表示制御部409は、人物の属性に基づいて候補エリアに表示する広告に優先度を付与し、当該優先度に対応する候補エリアに各広告をそれぞれ表示する。例えば、表示制御部409は、推定された属性に基づいて複数のコンテンツのそれぞれに優先度を付与し、候補エリアに対して、当該候補エリアに付与された優先度に対応する優先度が設定されたコンテンツを表示させる。
また、表示制御部409は、候補エリアに表示する広告を切り替える際に、最も視聴されている広告の優先度を最も高くする。また、表示制御部409は、候補エリアに表示する広告を切り替える際に、人物の属性に基づいて選択された広告が、候補エリアに表示している広告と全て一致する場合には、視聴数に基づいて優先度を付与する。また、表示制御部409は、候補エリアに表示する広告を切り替える際には、メインエリアに表示している広告以外の広告に切り替える。
また、表示制御部409は、撮像画像から検出された人物に基づいて推定された属性に応じた優先度と、特定された結果に基づいてコンテンツ付与された優先度と、に基づいて、候補エリアに表示するコンテンツを選択することもできる。
また、表示制御部409は、候補エリアに表示させているコンテンツを、人物に応じた他のコンテンツに変更するようにしてもよい。
また、表示制御部409は、候補エリアに表示されているコンテンツを、人物に応じて並び替えるようにしてもよい。
表示制御部409は、メインエリアに表示させたコンテンツの再生中に検出部によって人物が検出されなかった場合、人物によらないコンテンツを候補エリアに表示する。
【0030】
表示制御部409は、サムネイル広告選出部4091と、優先度決定部4092と、広告ID送信部4093と、メイン広告選出部4094を有する。
サムネイル広告選出部4091は、有効範囲にいる人物の属性と視聴されているサムネイル広告とに基づいて、コンテンツ表示装置2に表示するサムネイル広告を選択する。
優先度決定部4092は、有効範囲にいる人物の属性と視聴されているサムネイル広告とに基づいて、サムネイル広告選出部4091が選択した各サムネイル広告の優先度を決定する。
広告ID送信部4093は、サムネイル広告選出部4091が選択した各サムネイル広告のサムネイル広告IDをその優先度とともにコンテンツ出力装置3に送信する。また、広告ID送信部4093は、メイン広告選出部4094が選択したメイン広告のメイン広告IDをコンテンツ出力装置3に送信する。
メイン広告選出部4094は、視聴されているサムネイル広告に基づいて、コンテンツ表示装置2に表示するメイン広告を選択する。
【0031】
コンテンツ出力装置3は、広告受信部301と、広告記憶部302と、広告ID受信部303と、広告読出部304と、画面分割部305と、広告配置部306と、出力部307とを有する。コンテンツ出力装置3は、コンピュータであってもよい。
広告受信部301と、広告ID受信部303と、広告読出部304と、画面分割部305と、広告配置部306と、出力部307とについては、例えばCPU(中央処理装置)等の処理装置若しくは専用の電子回路で構成されてもよい。
広告記憶部302は、記憶媒体、例えば、HDD、フラッシュメモリ、EEPROM、RAM、ROM、またはこれらの記憶媒体の任意の組み合わせによって構成される。この記憶部403は、例えば、不揮発性メモリを用いることができる。
広告受信部301は、各広告のコンテンツ(メイン広告及びサムネイル広告)を、そのメイン広告ID及びサムネイル広告IDとともに情報処理装置4から受信し、受信した各広告のコンテンツ(メイン広告及びサムネイル広告)を、そのメイン広告ID及びサムネイル広告IDと対応付けて広告記憶部302に書き込む。
広告記憶部302は、各広告のコンテンツ(メイン広告及びサムネイル広告)を、そのメイン広告ID及びサムネイル広告IDと対応付けて記憶する。
【0032】
広告ID受信部303は、コンテンツ表示装置2に表示するコンテンツの広告IDを情報処理装置4から受信する。
広告読出部304は、情報処理装置4から受信した広告IDに対応する広告のコンテンツを広告記憶部302から読み出す。
画面分割部305は、コンテンツ表示装置2の表示画面の表示領域をメインエリアと候補エリアとに分割する。また、画面分割部305は、情報処理装置4から受信したサムネイル広告IDの数(サムネイル広告表示数)が複数である場合には、受信したサムネイル広告IDの数に一致する分割数となるように候補エリアを分割する。このとき、画面分割部305は、分割した各候補エリアに優先度を付与する。例えば、画面分割部305は、表示領域の大きい候補エリアほどその優先度を高くする。また、例えば、画面分割部305は、候補エリアの配置状況に応じて、候補エリアのそれぞれに優先度を付与する。例えば、
図2Eに示すように、縦方向に候補エリアが並べられている場合には、画面の上に近い位置にある候補エリアほど高い優先度を付与する。また、例えば、
図2Fに示すように、水平方向に候補エリアが並べられている場合には、画面の左端部または右端部に近いほど高い優先度を付与する。
広告配置部306は、コンテンツ表示装置2の表示画面の分割された各エリアに、広告記憶部302から読み出した広告のコンテンツを配置した映像信号を生成する。具体的には、広告配置部306は、メイン広告をリサイズしてメインエリアに配置する。また、広告配置部306は、複数ある候補エリアに対してそれぞれ表示する各サムネイル広告をその優先度に従って並び替える。そして、広告配置部306は、各サムネイル広告をリサイズしてその優先度に応じた各候補エリアにそれぞれ配置する。
出力部307は、広告配置部306が生成した映像信号をコンテンツ表示装置2に出力する。
【0033】
コンテンツ表示装置2は、入力部201と、表示部202とを有する。コンテンツ表示装置2は、例えば、液晶表示装置である。また、コンテンツ表示装置2は、液晶表示装置ではなく、プロジェクタであってもよい。
入力部201は、コンテンツ出力装置3から映像信号を入力する。
表示部202は、表示画面を有し、入力された映像信号を表示画面に表示する。コンテンツ表示装置2がプロジェクタである場合、表示部202は、投写面に映像信号を投写すればよい。
【0034】
図4は、情報処理装置が記憶する広告IDテーブルのデータ構造及びデータ例を示す概略図である。
図示するように、広告IDテーブルは、広告と、メイン広告IDと、サムネイル広告IDとの各項目を対応付けて記憶する。メイン広告IDは、メイン広告を識別する広告IDである。サムネイル広告IDは、サムネイル広告を識別する広告IDである。なお、メイン広告IDとサムネイル広告IDとは、対応する広告IDを有する。例えば、広告Aのメイン広告IDは「1a」であり、サムネイル広告IDは「2a」である。本例では、広告Aのメイン広告ID及びサムネイル広告IDに共通する「a」は広告「A」であることを示し、メイン広告IDの「1」はメイン広告IDであること、サムネイル広告IDの「2」はサムネイル広告IDであることを示す。同様に、広告Bのメイン広告IDは「1b」であり、サムネイル広告IDは「2b」である。
【0035】
図5は、情報処理装置が記憶する広告属性テーブルのデータ構造及びデータ例を示す概略図である。
図示するように、広告IDテーブルは、広告と、当該広告のターゲットとなる人物の属性との各項目を対応付けて記憶する。図示する例では、人物の属性には、性別と年齢とが含まれる。例えば、広告Aのターゲットとなる人物は、性別「女性」であり、年齢「10代~20代」である。また、広告Bのターゲットとなる人物は、性別「男性」であり、年齢「全年齢」である。
【0036】
次に、本表示システム100の動作について説明する。
図6及び
図7は、情報処理装置が実行する表示制御処理の動作について説明するフローチャートである。情報処理装置4は、コンテンツ表示装置2にコンテンツを表示する際に、本図に示す処理を実行する。
【0037】
まず、広告ID付与部404が、記憶部403に記憶されている全てのメイン広告にメイン広告IDを付与し(ステップS101)、記憶部403が記憶する広告IDテーブルに書き込む。続いて、広告ID付与部404は、全てのサムネイル広告に、メイン広告IDに対応したサムネイル広告IDを付与し(ステップS102)、記憶部403が記憶する広告IDテーブルに書き込む。そして、広告送信部405が、全ての広告のメイン広告及びサムネイル広告を、メイン広告ID及びサムネイル広告IDとともに、コンテンツ出力装置3に送信する(ステップS103)。
【0038】
次に、候補広告表示数設定部401が、サムネイル広告表示数を設定する(ステップS104)。候補広告表示数設定部401は、広告送信部405を介して、設定したサムネイル広告表示数をコンテンツ出力装置3に送信する。続いて、候補広告切替時間設定部402が、サムネイル広告切替時間を設定する(ステップS105)。
【0039】
次に、撮像画像取得部406がカメラ装置1から撮像画像を取得し、取得した撮像画像の撮像フレームから人物を検出したか否かを判定する(ステップS106)。撮像フレームから人物を検出していない場合(ステップS106;NO)、表示制御部409は、予め設定されたデフォルトの広告(以下、「デフォルト広告」とする。)のメイン広告IDをコンテンツ出力装置3に出力する(ステップS107)。続いて、表示制御部409は、サムネイル広告IDをサムネイル広告表示数だけランダムに選択する(ステップS108)。そして、表示制御部409は、選択したサムネイル広告IDをコンテンツ出力装置3に送信する(ステップS109)。続いて、表示制御部409は、サムネイル広告切替時間に到達(サムネイル広告を表示してからサムネイル広告切替時間経過)したか否かを判定する(ステップS110)。サムネイル広告切替時間に到達していない場合(ステップS110;NO)、ステップS110の処理を繰り返す。一方、サムネイル広告切替時間に到達した場合(ステップS110;YES)、ステップS117の処理に進む。
すなわち、表示制御部409は、コンテンツ表示装置2に最初にコンテンツを表示する際、コンテンツ表示装置2の有効範囲に人物がいない場合には、デフォルト広告のコンテンツをメインエリアに、ランダムに選択したサムネイル広告を候補エリアにそれぞれ表示する。
【0040】
一方、撮像フレームから人物を検出した場合(ステップS106;YES)、属性推定部407が、撮像フレームから検出された全ての人物の属性を推定する(ステップS111)。続いて、表示制御部409が、推定された属性に基づいて各広告の優先度を決定する(ステップS112)。例えば、表示制御部409は、属性に合致する人数の多い広告の優先度を高くする。そして、表示制御部409は、決定した優先度を対応する広告に付与する(ステップS113)。続いて、表示制御部409は、優先度が2番目以降の広告のサムネイル広告IDを、優先度が高い順にサムネイル広告表示数だけ選ぶ(ステップS114)。続いて、表示制御部409は、優先度の最も高い広告のメイン広告IDをコンテンツ出力装置3に送信する(ステップS115)。続いて、表示制御部409は、選んだサムネイル広告表示数のサムネイル広告IDをその優先度とともにコンテンツ出力装置3に送信する(ステップS116)。
すなわち、表示制御部409は、コンテンツ表示装置2に最初に広告を表示する際、コンテンツ表示装置2の有効範囲に人物がいる場合には、有効範囲にいる全ての人物の属性に基づいて広告を選び、属性に基づく優先度の最も高い広告をメインエリアに、優先度が2番目以降の広告をその優先度の順に候補エリアにそれぞれ表示する。
【0041】
続いて、撮像画像取得部406が、カメラ装置1から撮像画像を取得し、取得した撮像画像の撮像フレームから人物を検出したか否かを判定する(ステップS117)。撮像フレームから人物を検出していない場合(ステップS117;NO)、ステップS110の処理に戻る。すなわち、表示制御部409は、撮影フレームから人物が検出されなかった場合、表示している(配信中の)メイン広告及びサムネイル広告を変更しない。
【0042】
一方、撮像フレームから人物を検出した場合(ステップS117;YES)、視聴広告特定部408が、撮像フレームから検出された全ての人物の視線を推定し、属性推定部407が、撮像フレームから検出された全ての人物の属性を推定する(ステップS118)。続いて、表示制御部409が、サムネイル広告切替時間に到達したか否かを判定する(ステップS119)。サムネイル広告切替時間に到達していない場合(ステップS119;NO)、ステップS118の処理に戻る。
【0043】
一方、サムネイル広告切替時間に到達した場合(ステップS119;YES)、表示制御部409は、推定結果から、視線に基づくサムネイル広告IDと属性に基づくサムネイル広告IDとを選ぶ(ステップS120)。例えば、表示制御部409は、現在候補エリアに表示している(配信中の)サムネイル広告のサムネイル広告IDを視線に基づくサムネイル広告IDとして選択する。また、表示制御部409は、推定した属性に合致する広告のサムネイル広告IDを属性に基づくサムネイル広告IDとして選択する。
【0044】
続いて、表示制御部409は、属性に基づくサムネイル広告IDに優先度を付与する(ステップS121)。続いて、表示制御部409は、視線に基づくサムネイル広告IDに優先度を付与する(ステップS122)。例えば、表示制御部409は、視聴している人数の多いサムネイル広告の優先度を高くする。続いて、表示制御部409は、属性に基づくサムネイル広告ID及び視線に基づくサムネイル広告IDのそれぞれについて、優先度の高い順にサムネイル広告表示数だけサムネイル広告IDを選出する(ステップS123)。
【0045】
続いて、表示制御部409は、選出した属性に基づくサムネイル広告IDの中に、現在メインエリアで表示している(配信中の)メイン広告に対応するサムネイル広告IDに一致するものが含まれるか否かを判定する(ステップS124)。一致するものが含まれる場合(ステップS124;YES)、表示制御部409は、選出した属性に基づくサムネイル広告IDから、メインエリアで配信中のメイン広告のサムネイル広告IDを除外する(ステップS125)。これにより、メインエリアで配信中のメイン広告に対応するサムネイル広告は候補エリアに配信されず、また、同じメイン広告が2度続けて配信されることを防ぐことができる。
【0046】
一方、選出した属性に基づくサムネイル広告IDの中に、メインエリアで配信中のメイン広告のサムネイル広告IDが含まれない場合(ステップS124;NO)、表示制御部409は、選出した属性に基づくサムネイル広告IDが候補エリアで配信中のサムネイル広告のサムネイル広告IDと全て一致するか否かを判定する(ステップS126)。全て一致する場合(ステップS126;YES)、表示制御部409は、視線に基づくサムネイル広告IDをその優先度とともにコンテンツ出力装置3に送信する(ステップS127)。
すなわち、表示制御部409は、属性に基づくサムネイル広告IDが配信中のサムネイル広告と全て一致する場合には、候補エリアに表示するサムネイル広告を入れ替えずに、その視聴数に基づいてサムネイル広告の配置位置を変更する。例えば、表示制御部409は、視聴数の多いサムネイル広告ほどより視聴し易い候補エリアに配置することができる。
【0047】
一方、選出した属性に基づくサムネイル広告IDが候補エリアで配信中のサムネイル広告のサムネイル広告IDと一部でも一致しない場合(ステップS126;NO)、表示制御部409は、配信中のサムネイル広告のうち最も視聴されているもののサムネイル広告IDの優先度を最も高くし、当該サムネイル広告IDをその最も高い優先度とともにコンテンツ出力装置3に送信する(ステップS128)。続いて、表示制御部409は、属性に基づくサムネイル広告IDから、最も視聴されているサムネイル広告のサムネイル広告IDを除き、サムネイル広告表示数-1(サムネイル広告表示数から1を減算した数)だけサムネイル広告IDを優先度の高い順に選出する(ステップS129)。続いて、表示制御部409は、選出したサムネイル広告IDにその優先度の高い順に2番目以降の優先度を再付与し、選出したサムネイル広告IDを再付与した優先度とともにコンテンツ出力装置3に送信する(ステップS130)。重複を避けるため、このとき送信するサムネイル広告IDには、最も視聴されているサムネイル広告IDは含まれない。
すなわち、表示制御部409は、属性に基づくサムネイル広告IDが配信中のサムネイル広告と一部でも異なる場合には、最も視聴されているサムネイル広告を残し、他のサムネイル広告を入れ替える。このとき、表示制御部409は、最も視聴されているサムネイル広告の優先度を最も高くすることにより、最も視聴されているサムネイル広告を最も視聴し易い候補エリア等に配置することができる。
【0048】
続いて、表示制御部409は、次のメイン広告を決定する時間に到達したか否かを判定する(ステップS131)。メイン広告を決定する時間は、例えば、配信中のメイン広告が終了する時間の所定時間前等である。次のメイン広告を決定する時間に到達していない場合(ステップS131;NO)、ステップS118の処理に戻る。
【0049】
一方、次のメイン広告を決定する時間に到達した場合(ステップS131;YES)、視聴広告特定部408が、撮像フレームから検出された各人物の視線を推定し、各人物が視聴している広告を特定する(ステップS132)。続いて、表示制御部409が、最も視聴されているサムネイル広告のサムネイル広告IDを選出する(ステップS133)。続いて、表示制御部409は、選出したサムネイル広告IDに対応するメイン広告IDを広告IDテーブルから読み出す(ステップS134)。表示制御部409は、読み出したメイン広告IDをコンテンツ出力装置3に送信する(ステップS135)。
すなわち、表示制御部409は、メインエリアに表示しているメイン広告を切り替える際、最も視聴されているサムネイル広告のメイン広告をメインエリアに表示させる。
【0050】
続いて、情報処理装置4は、電源がOFFになったか否かを判定する(ステップS136)。電源がOFFになっていない場合(ステップS136;NO)、ステップS118の処理に戻る。一方、電源がOFFになった場合(ステップS136;YES)、処理を終了する。
【0051】
図8は、コンテンツ出力装置が実行する表示制御処理の動作について説明するフローチャートである。コンテンツ出力装置3は、電源がONになると、本図に示す処理を実行する。
【0052】
まず、広告受信部301が、情報処理装置4から全ての広告のメイン広告とサムネイル広告とを受信したか否かを判定する(ステップS201)。このとき、広告受信部301は、メイン広告及びサムネイル広告とともにそのメイン広告ID及びサムネイル広告IDとサムネイル広告表示数とを受信する。全ての広告のメイン広告とサムネイル広告とを受信していない場合(ステップS201;NO)、ステップS201の処理を再度実行する。一方、全ての広告のメイン広告とサムネイル広告とを受信した場合(ステップS201;YES)、画面分割部305が、受信したサムネイル広告表示数に映像信号を分割して出力部307からコンテンツ表示装置2に送信することにより、コンテンツ表示装置2の表示画面をメインエリアとサムネイル広告表示数の候補エリアとに分割する(ステップS202)。すなわち、画面分割部305は、メインエリアと各候補エリアの枠を表示画面上にレイアウトし、メインエリアと各候補エリアとを表示画面に割り付ける。
【0053】
続いて、広告ID受信部303が、情報処理装置4からメイン広告IDを受信したか否かを判定する(ステップS203)。メイン広告IDを受信していない場合(ステップS203;NO)、ステップS203の処理を繰り返す。一方、メイン広告IDを受信した場合(ステップS203;YES)、受信したメイン広告IDにデフォルト広告のメイン広告IDが含まれるか否かを判定する(ステップS204)。デフォルト広告のメイン広告IDが含まれる場合(ステップS204;YES)、広告配置部306は、デフォルト広告をメインエリアに配置してその映像信号をコンテンツ表示装置2に出力する(ステップS205)。これにより、コンテンツ表示装置2は、メインエリアにデフォルト広告を表示する。
【0054】
一方、受信した広告IDにデフォルト広告のメイン広告IDが含まれない場合(ステップS204;NO)、広告配置部306は、受信したメイン広告IDのうち最も優先度の高いもののメイン広告をメインエリアに配置してその映像信号をコンテンツ表示装置2に出力する(ステップS206)。これにより、コンテンツ表示装置2は、メインエリアにメイン広告を表示する。
【0055】
続いて、広告ID受信部303が、情報処理装置4からサムネイル広告IDを受信したか否かを判定する(ステップS207)。サムネイル広告IDを受信していない場合(ステップS207;NO)、ステップS207の処理を繰り返す。一方、サムネイル広告IDを受信した場合(ステップS207;YES)、広告配置部306は、受信したサムネイル広告IDのサムネイル広告をその優先度に応じた候補エリアに配置してその映像信号をコンテンツ表示装置2に出力する(ステップS208)。これにより、コンテンツ表示装置2は、1又は複数のサムネイル広告を、その優先度に応じた候補エリアにそれぞれ表示する。
ここで、上述の説明において情報処理装置4は、ステップS136の後にステップS118に戻る場合について説明したが、このステップS118を実行する前に、カメラ装置1によって新たに撮像を行い、表示制御部409が、その撮像結果から検出される結果から、前回検出された人物とは異なる人物が検出されると、候補エリアに再生されているコンテンツについて、当該異なる人物に応じた属性のコンテンツに切り替えるようにしてもよい。
【0056】
なお、コンテンツ出力装置3は、候補エリアに表示するサムネイル広告を切り替える際、表示エリア全体がスライドするようにサムネイル広告を切り替えてもよいし、上下または左右の個々のサムネイル広告が入れ替わるように切り替えてもよく、任意のアニメーションで実現してよい。
【0057】
続いて、コンテンツ出力装置3は、電源がOFFになったか否かを判定する(ステップS209)。電源がOFFになっていない場合(ステップS209;NO)、ステップS203の処理に戻る。一方、電源がOFFになった場合(ステップS209;YES)、処理を終了する。
【0058】
表示画面に候補エリアを設けず1つのコンテンツのみを表示する表示システムでは、コンテンツ表示装置2の有効範囲にいる人物の属性を推定しても、推定してからその属性の人物をターゲットとするターゲット広告のコンテンツを配信するまでに時間のずれが生じる。そのため、ターゲット広告のコンテンツを配信するときにはそのターゲットとなる人物がコンテンツ表示装置2の有効範囲から離れてしまっている可能性があり、ターゲット広告本来の効果が薄くなるという課題がある。
【0059】
このような課題に対し、本実施形態による情報処理装置4の表示制御部409は、コンテンツ表示装置2の表示画面のうち最も大きい表示領域であるメインエリアと、当該メインエリアより小さい候補エリアとにそれぞれ異なる広告のコンテンツを表示させ、有効範囲内にいる人物の属性に基づいて候補エリアに表示する広告を切り替え、メインエリアに表示している広告を切り替える際に、候補エリアに表示されている広告をメインエリアに表示させる。すなわち、表示制御部409は、候補エリアにおいて次にメインエリアに拡大表示する候補となる広告を明示し、かつ、候補エリアに表示するサムネイル広告を有効範囲内にいる人物の属性に基づいて切り替える。これにより、有効範囲内にいる人物の興味をひき、ターゲットとなる人物を次のメイン広告が表示されるまでコンテンツ表示装置2の有効範囲内に留める効果を奏する。
【0060】
また、表示制御部409は、候補エリアを複数設け、それぞれに異なるサムネイル広告を表示しているため、コンテンツ表示装置2の有効範囲内いる複数人それぞれに適した情報を提供することができる。また、例えば音声を有する広告の場合には、コンテンツ表示装置2の有効範囲内に居るが表示画面を視聴していないターゲットに対しての効果(例えば、カクテルパーティ効果等)が期待できる。
【0061】
また、表示制御部409は、有効範囲内にいる人物の属性に基づいて候補エリアに表示するサムネイル広告を切り替え、メインエリアに表示している広告を切り替える際に、候補エリアに表示されている広告のうち最も視聴されている広告をメインエリアに表示させる。そのため、ターゲットとなる人物の購入要求に繋げる訴求効果の最も高いコンテンツをメインエリアに表示して、ターゲットに対する適切な情報を提供することができる。
【0062】
また、表示制御部409は、候補エリアに表示するサムネイル広告を切り替える際に、最も視聴されているサムネイル広告を再度候補エリアに表示する。そのため、現在視聴者に最も注目されているサムネイル広告を候補エリアに残すことができ、視聴者の関心が逸れること防ぐことができる。
【0063】
また、表示制御部409は、コンテンツ表示装置2の有効範囲にいる人物の属性に基づいて候補エリアに表示するサムネイル広告に優先度を付与し、当該優先度に対応する候補エリアに各サムネイル広告をそれぞれ表示する。これにより、属性に基づく優先度の高いサムネイル広告をより視聴し易い候補エリア(例えば、表示領域の大きい候補エリア等)に配置し、視聴者の注意を惹くことができる。
【0064】
また、表示制御部409は、候補エリアに表示する広告を切り替える際に、最も視聴されている広告の優先度を最も高くする。これにより、現在視聴者に最も注目されているサムネイル広告を最も視聴し易い候補エリアに配置することができる。
【0065】
また、表示制御部409は、候補エリアに表示する広告を切り替える際に、人物の属性に基づいて選出した広告が、候補エリアに表示している広告と全て一致する場合には、視聴数に基づいて優先度を付与する。すなわち、表示制御部409は、属性に基づいて選出したサムネイル広告が配信中のサムネイル広告と全て一致する場合には、候補エリアに表示するサムネイル広告を入れ替えずに、その視聴数に基づいてサムネイル広告の配置位置を変更する。これにより、より視聴数の多いサムネイル広告ほどより視聴し易い候補エリアに配置することができる。
【0066】
また、表示制御部409は、候補エリアに表示する広告を切り替える際には、メインエリアに表示している広告以外の広告に切り替える。これにより、メインエリアで配信中のメイン広告に対応するサムネイル広告は候補エリアに表示されず、また、同じメイン広告が2度続けて配信されることを防ぐことができる。
【0067】
また、情報処理装置4は、候補エリアの数を設定する候補広告表示数設定部401を備える。これにより、候補エリアに表示するサムネイル広告の数を任意の数に設定することができるため、記憶部403に記憶する広告のためのコンテンツ数を増やしてもコンテンツ表示装置2の表示画面の分割画面(候補エリア)が細かくなりすぎることがなく、視認性を落とすことなく最適なコンテンツ表示が可能となり、より効果的に情報を提供することができる。
【0068】
また、情報処理装置4は、候補エリアに表示する広告を切り替える時間を設定する候補広告切替時間設定部402を備える。これにより、候補エリアに表示するサムネイル広告を切り替える時間を任意の時間に設定することができるため、例えばメイン広告を切り替える時間よりも短い時間に設定することにより、有効範囲内にいる人物の属性に応じたサムネイル広告を表示するまでの時間のずれを軽減することができる。
【0069】
また、上述した実施形態において、コンテンツ表示装置2の表示画面には、メインエリアと候補エリアが割り当てられている場合における動作を説明したが、この表示画面に、コンテンツ出力装置3が、
図2Cに示すように、ポップ等を表示する関連情報表示エリアを割り当てるようにしてもよい。そして表示制御部409が、候補エリアに表示されるコンテンツに関連する関連情報を関連情報表示エリアに表示させるようにしてもよい。関連情報は、コンテンツに予め関連づけされた関連コンテンツを広告記憶部302が記憶しておくようにしてもよい。そして、表示制御部409が、この広告記憶部302に記憶された関連コンテンツのIDを指定することで、関連情報表示エリアに関連情報を表示させるようにしてもよい。
【0070】
上述した実施形態において情報処理装置4の少なくとも一部の機能がコンテンツ出力装置3に設けられていてもよく、コンテンツ出力装置3のうち少なくとも
1部の機能が情報処理装置4に設けられていてもよい。また、情報処理装置4とコンテンツ出力装置3が1つの装置として構成されてもよい。
【0071】
また、上述した実施形態において、ステップS131において、次のメイン広告を決定する時間に到達していない場合に、ステップS119に移行し、サムネイル広告入れ替え時間に到達していれば、サムネイル広告を選択しなおすようにした。これにより、表示制御部409は、候補エリアに表示されるコンテンツを、メインエリアに再生されるコンテンツの再生期間よりも短い期間で異なるコンテンツに切り替えることができる。これにより、候補エリアに表示させるコンテンツを入れ替える周期を、メインエリアに表示させるコンテンツが入れ替わる周期よりも短い周期で更新することができる。これにより、メイン広告が再生されている途中において、カメラ装置1が撮影している領域を通過する人物に入れ替わりがあったとしても、その入れ替わった後の人物の属性に応じて、候補エリアに表示されるコンテンツを順次切り替えることができる、これにより、人物の入れ替わった状況に応じたコンテンツを候補エリアに表示させることができる。また、人物の入れ替わった状況に応じたコンテンツを候補エリアに表示する雇用に更新することができる、この入れ替わりに応じて更新されたコンテンツのなかから、次にメインエリアに表示するコンテンツを選択することができ、コンテンツを人物に視聴してもらうことができる確率を高めることができる。
【0072】
また、上述した実施形態において、ステップS131において、次のメイン広告を決定する時間に到達した場合に、新たに広告コンテンツ選択するようにした。例えば、この次のメイン広告を決定する時間を、このメイン広告の再生時間が終了するタイミングに応じて表示制御部409が設定しておき、この時間が到来したタイミングで、表示制御部409が新たに広告コンテンツを選択するようにしてもよい。これにより、表示制御部409は、メインエリアに再生されているコンテンツの再生が終了すると、候補エリアに表示されているコンテンツから選択されたコンテンツをメインエリアに表示させるようにして再生することができる。
【0073】
図9は、本発明による情報処理装置の基本構成を示す図である。
本発明による情報処理装置40の基本構成は、表示制御部41、及び属性推定部42を基本構成とする。
表示制御部41は、前記表示画面の表示領域が複数のエリアに分割されており、複数のエリアのうちメインエリアにコンテンツが再生され当該コンテンツの再生が終了するまでの間に、前記複数のエリアのうち候補エリアに再生されたコンテンツの再生を終了させ、前記推定された属性に応じたコンテンツの再生をさせる。
属性推定部42は、表示装置の表示画面を視認可能な場所を含むように撮像された撮像画像から人物を検出し、検出された人物の属性を推定する。
【0074】
図10は、他の実施形態における情報処理装置50の構成を示す機能ブロック図である。
情報処理装置50は、検出部51と表示制御部52とを含む。
検出部51は、表示画面の視認可能な場所を少なくとも撮像した撮像画像から人物を検出する。
表示制御部52は、表示装置の表示画面に少なくともメインエリアと候補エリアが設けられ、メインエリアに表示させたコンテンツの再生が終了する際に候補エリアに表示させていたコンテンツを、メインエリアに表示させる。
また、表示制御部52は、メインエリアに表示させたコンテンツの再生中に、人物を検出する処理を行った結果に応じたコンテンツを候補エリアに表示させる。
表示制御部52は、人物を検出する処理を行った結果として撮像画像から人物が検出された場合には、検出された人物の属性と行動とのうち少なくともいずれか一方に基づくコンテンツを候補エリアに表示させる。表示制御部52は、人物を検出する処理を行った結果として撮像画像から人物が検出されなかった場合には、定められたルールに基づくコンテンツを候補エリアに表示させる。定められたルールは、予め決められたコンテンツを表示するルール(例えば、デフォルトのコンテンツ)であってもよいし、複数のコンテンツのなかから任意のコンテンツを選択して表示するルールであってもよい。
また、表示制御部52は、メインエリアに表示させたコンテンツの再生中に検出部61によって人物が検出されなかった場合、人物によらないコンテンツを候補エリアに表示するようにしてもよい。
【0075】
図11は、他の実施形態における情報処理装置60の構成を示す機能ブロック図である。
情報処理装置60は、検出部61と、表示制御部62とを含む。
検出部61は、表示画面の視認可能な場所を少なくとも撮像した撮像画像から人物を検出する。
表示制御部62は、表示装置の表示画面に少なくともメインエリアと候補エリアが設けられ、メインエリアに表示させたコンテンツの再生が終了する際に候補エリアに表示させていたコンテンツを、メインエリアに表示させる。
表示制御部62は、メインエリアに表示させたコンテンツの再生中に、人物に応じてコンテンツの優先度を決定し、決定された優先度に従ってコンテンツを候補エリアに表示させる。
また、表示制御部62は、メインエリアに表示させたコンテンツの再生中に検出部61によって人物が検出されなかった場合、前記人物によらないコンテンツを前記候補エリアに表示する
表示制御部62は、決定された優先度に従ったコンテンツであってメインエリアに表示されたコンテンツとは異なるコンテンツを候補エリアに表示させるようにしてもよい。
【0076】
図12は、情報処理装置60の動作を説明するフローチャートである。
表示制御部62は、サムネイル広告の表示を更新するタイミングに到達したか否かを判定し(ステップS301)、更新のタイミングに到達していない場合には(ステップS301-NO)、一定のウエイト時間が経過した後に、ステップS301の処理に移行する。
表示制御部62は、更新タイミングに到達した場合(ステップS301-YES)、検出部61から得られる、人物を検出する処理を行った結果に基づいて、撮像画像から人物が検出されたか否かを判定し(ステップS302)、人物が検出されていれば(ステップS302-YES)、検出された人物に応じた優先度を決定し、決定された優先度に従ってコンテンツを並べる(ステップS303)。
表示制御部62は、コンテンツを並べる処理を、コンテンツに対して配置する順をコンテンツに付与することで行うようにしてもよい。この場合、この時点で候補エリアに表示されたコンテンツの並び順を替える処理ではないため、この時点では候補エリアに表示されたコンテンツの並び順は変更されない。例えば、コンテンツを並べる処理は、バックグラウンド処理として行うことができる。
【0077】
人物に応じた優先度は、例えば、人物の属性を推定し、その推定された属性に応じた優先度であってもよいし、人物の行動を検出し、その検出された行動に応じた優先度であってもよい。人物の行動は、例えば、人物の視線を検出し、その視線が候補エリアに表示されたコンテンツに向いている場合には、そのコンテンツの優先度が高い順位であると判定してもよい。また、人物に応じた優先度は、属性と行動の両方であってもよい。
コンテンツを並べる場合、表示制御部62は、優先度が高い順にコンテンツを並べる。
【0078】
表示制御部62は、優先度が高い順に並べられたコンテンツのうち、メインエリアに表示中のコンテンツ以外のコンテンツを、優先度の順に従って候補エリアに表示させる(ステップS304)。ここでは、表示制御部62は、候補エリアが1つであれば、メインエリアに表示中のコンテンツ以外のコンテンツのうち、最も優先度が高いコンテンツを候補エリアに表示させる。表示制御部62は、候補エリアが複数であれば、メインエリアに表示中のコンテンツ以外のコンテンツのうち、優先度が高いコンテンツから順に、各候補エリアに表示させる。
【0079】
このステップS304が実行されることによって候補エリアに表示されたコンテンツは、実行される前と異なるコンテンツが表示される場合と同じコンテンツが表示される場合がある。撮像画像において検出された人物が以前と異なる場合(別の人物が検出された場合、検出された複数の人物の組み合わせが以前と異なる場合等)には、異なるコンテンツが表示されることがある。撮像画像において検出された人物が以前と同じである場合(同じ人物が同じ位置にいる場合等)には、同じコンテンツが表示されることがある。
【0080】
上述したフローチャートに基づく処理において、ステップS301の前に、人物に応じたコンテンツが候補エリアに表示される処理が行われてもよいし、デフォルトのコンテンツが候補エリアに表示される処理が行われてもよい。
【0081】
表示制御部62は、次のメインエリアに表示するコンテンツを決める時間に到達したか否かを判定し(ステップS305)、次のメインエリアに表示するコンテンツを決める時間に到達していなければ(ステップS305-NO)、処理をステップS301に移行する。
一方、表示制御部62は、次のメインエリアに表示するコンテンツを決める時間に到達した場合には、候補エリアに表示された最も優先度の高いコンテンツをメインエリアに表示させる(ステップS306)。
【0082】
表示制御部62は、電源をオフにする指示が入力されていれば処理を終了し(ステップS307-YES)、電源をオフにする指示が入力されていなければステップS301に処理を移行する。
一方、表示制御部62は、ステップS302において、人物が検出されなければ(ステップS302-NO)、デフォルトのコンテンツを候補エリアに表示させる(ステップS308)。
【0083】
なお、上述の処理において、表示制御部62は、ステップS308の処理を所定の条件を満たした場合に実行するようにしてもよい。例えば、表示制御部62は、撮像画像から人物が検出されない期間が一定時間経過した場合に実行するようにしてもよい。
【0084】
また、
図3におけるカメラ装置、コンテンツ表示装置、コンテンツ出力装置及び情報処理装置の各機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより位置検出を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
【0085】
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、サーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものを含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。また、上記のプログラムを所定のサーバに記憶させておき、他の装置からの要求に応じて、当該プログラムを通信回線を介して配信(ダウンロード等)させるようにしてもよい。
【0086】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【符号の説明】
【0087】
100 表示システム
1 カメラ装置
101 撮像部
102 送信部
2 コンテンツ表示装置
201 入力部
202 表示部
3 コンテンツ出力装置
301 広告受信部
302 広告記憶部
303 広告ID受信部
304 広告読出部
305 画面分割部
306 広告配置部
307 出力部
4、40 情報処理装置
401 候補広告表示数設定部
402 候補広告切替時間設定部
403 記憶部
404 広告ID付与部
405 広告送信部
406 撮像画像取得部
407、42 属性推定部
408 視聴広告特定部
409、41 表示制御部
4091 サムネイル広告選出部
4092 優先度決定部
4093 広告ID送信部
4094 メイン広告選出部