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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-10
(45)【発行日】2023-05-18
(54)【発明の名称】物品仕分け装置
(51)【国際特許分類】
   B65G 47/46 20060101AFI20230511BHJP
   B65G 47/68 20060101ALI20230511BHJP
【FI】
B65G47/46 B
B65G47/68 C
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020179701
(22)【出願日】2020-10-27
(65)【公開番号】P2022070570
(43)【公開日】2022-05-13
【審査請求日】2022-11-17
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000003643
【氏名又は名称】株式会社ダイフク
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】弁理士法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】宮原 明
(72)【発明者】
【氏名】並川 誠
【審査官】福島 和幸
(56)【参考文献】
【文献】特表2006-519743(JP,A)
【文献】特表2005-507351(JP,A)
【文献】特開2009-274781(JP,A)
【文献】特開2010-235280(JP,A)
【文献】特開2016-13920(JP,A)
【文献】特開2017-145116(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 47/46
B65G 47/68
B65G 17/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
主搬送方向に沿って移動する搬送面を形成し、前記搬送面に載置された物品を支持する物品支持体と、
前記主搬送方向に沿って複数並ぶように配置され、それぞれが前記物品支持体に対して前記主搬送方向に直交する幅方向にスライド移動自在に設けられた物品横押し体と、
前記主搬送方向に沿って延在する直進用案内面を備え、前記物品横押し体の前記主搬送方向に沿う直進移動を前記直進用案内面により案内する直進用案内体と、
前記主搬送方向に対して傾斜した傾斜搬送方向に沿って延在するスライド用案内面を備え、前記物品横押し体の前記スライド移動を前記スライド用案内面により案内するスライド用案内体と、
前記直進用案内体による案内経路である直進案内経路と前記スライド用案内体による案内経路であるスライド案内経路との分岐部に配置され、前記物品横押し体を前記直進案内経路に向かう方向と前記スライド案内経路に向かう方向とのいずれかに振り分ける振分機構と、を備え、
前記スライド用案内面の上流側端部が、前記振分機構の前記スライド案内経路側の下流側端部に対して離間領域を挟んで前記主搬送方向に離間して配置され、
前記離間領域が、仕分け対象の前記物品である対象物品に前記物品横押し体が最初に接触する前記主搬送方向の領域である接触開始領域を含むように設けられている、物品仕分け装置。
【請求項2】
前記物品横押し体は、前記対象物品に接触する接触部と、当該接触部に支持されて前記スライド用案内面に沿って案内される被案内部と、を有し、
前記スライド用案内面は、前記物品横押し体の前記接触部が前記対象物品に最初に接触した位置から前記主搬送方向に平行に移動した場合に、前記被案内部が前記スライド用案内面に接触するように配置されている、請求項1に記載の物品仕分け装置。
【請求項3】
前記被案内部は、前記接触部に固定された支持軸と、前記支持軸に対して回転自在に支持されたローラと、を備え、
前記振分機構は、前記支持軸を案内する振分用案内面を備え、
前記スライド用案内面は、前記ローラを案内するように構成されている、請求項2に記載の物品仕分け装置。
【請求項4】
前記振分機構を前記物品横押し体が通過したことを検出する通過センサを備え、
前記通過センサが、前記離間領域において前記物品横押し体を検出するように設置されている、請求項1から3のいずれか一項に記載の物品仕分け装置。
【請求項5】
前記物品支持体は、前記主搬送方向に沿って周回する無端回動体に固定された複数の板状支持部材を備え、
複数の前記板状支持部材は、前記主搬送方向に沿って並ぶように配置され、
複数の前記物品横押し体のそれぞれは、対応する前記板状支持部材のそれぞれに対して前記幅方向にスライド移動自在に取り付けられている、請求項1から4のいずれか一項に記載の物品仕分け装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物品仕分け装置に関する。
【背景技術】
【0002】
物流の分野において、外形や大きさの異なる複数の物品を混在させて搬送し、仕分けるために、物品仕分け装置が利用されている。このような物品仕分け装置の一例が、特開2016-13920号公報(特許文献1)に開示されている。特許文献1の物品仕分け装置(搬送装置1)は、主搬送方向に沿って物品を搬送する物品支持体(スラット2)と、物品支持体に対して幅方向にスライド移動自在に設けられた物品横押し体(物品押出用シュー3)とを備えている。特許文献1の物品仕分け装置において、物品横押し体は、スライド用案内体(分岐ガイドレール6)によって幅方向のスライド移動がガイドされるように構成されている。
【0003】
特許文献1の物品仕分け装置では、幅方向にスライド移動する物品横押し体は、スライド用案内体にガイドされた状態で、特許文献1の図6に示されるLM1~LM2(→H1~H2)の間の領域で、仕分け対象の物品に対して最初に接触する。このような構成では、物品支持体と共に主搬送方向に沿って移動する物品横押し体は、スライド用案内体から反力を受ける状態で物品と接触するため、当該接触時に、スライド用案内体にかかる負荷が大きくなる。その結果、物品横押し体が破損する可能性があり、或いは、そのような破損を防止するために強度を高く設計する必要がある、という問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2016-13920号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
主搬送方向に沿って物品を搬送する物品支持体と、当該物品支持体に対して幅方向にスライド移動自在に設けられた物品横押し体とを備えた物品仕分け装置において、物品横押し体が物品に接触する際に当該物品横押し体にかかる負荷を軽減することが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る物品仕分け装置は、
主搬送方向に沿って移動する搬送面を形成し、前記搬送面に載置された物品を支持する物品支持体と、
前記主搬送方向に沿って複数並ぶように配置され、それぞれが前記物品支持体に対して前記主搬送方向に直交する幅方向にスライド移動自在に設けられた物品横押し体と、
前記主搬送方向に沿って延在する直進用案内面を備え、前記物品横押し体の前記主搬送方向に沿う直進移動を前記直進用案内面により案内する直進用案内体と、
前記主搬送方向に対して傾斜した傾斜搬送方向に沿って延在するスライド用案内面を備え、前記物品横押し体の前記スライド移動を前記スライド用案内面により案内するスライド用案内体と、
前記直進用案内体による案内経路である直進案内経路と前記スライド用案内体による案内経路であるスライド案内経路との分岐部に配置され、前記物品横押し体を前記直進案内経路に向かう方向と前記スライド案内経路に向かう方向とのいずれかに振り分ける振分機構と、を備え、
前記スライド用案内面の上流側端部が、前記振分機構の前記スライド案内経路側の下流側端部に対して離間領域を挟んで前記主搬送方向に離間して配置され、
前記離間領域が、仕分け対象の前記物品である対象物品に前記物品横押し体が最初に接触する前記主搬送方向の領域である接触開始領域を含むように設けられている。
【0007】
この構成によれば、スライド用案内体のスライド用案内面が振分機構から主搬送方向に離間して配置され、その離間領域で、物品横押し体と対象物品とが最初に接触することになる。このため、物品横押し体は、スライド用案内体によって未だ案内されておらず、スライド用案内体から反力を受けない状態で対象物品と最初に接触することになる。従って、物品横押し体が対象物品に接触する際に当該物品横押し体にかかる負荷を小さく抑えることができる。
【0008】
本開示に係る技術のさらなる特徴と利点は、図面を参照して記述する以下の例示的かつ非限定的な実施形態の説明によってより明確になるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施形態の物品仕分け装置の平面図
図2】物品仕分け装置の概略側面図
図3】物品仕分け装置の断面図
図4】物品支持体と物品横押し体との組付状態を示す図
図5】直進用案内体及びスライド用案内体の配置構成を示す図
図6】振分機構の機能説明図
図7】物品と物品横押し体との初期接触時の様子を示す説明図
【発明を実施するための形態】
【0010】
物品仕分け装置の実施形態について、図面を参照して説明する。物品仕分け装置1は、例えば物流倉庫において、外形や大きさの異なる複数の物品Aを混在させて搬送し、仕分けるために用いられる。本実施形態の物品仕分け装置1は、スライドシュー式のスラットコンベヤにより構成されている。
【0011】
図1及び図2に示すように、物品仕分け装置1は、支持台2と、物品支持体3と、物品横押し体4とを備えている。支持台2は、物品Aを搬送する方向である主搬送方向Tに沿って配置され、床面に固定されている。物品支持体3は、支持台2に対して主搬送方向Tに沿って移動可能に支持されている。物品横押し体4は、物品支持体3に対して、主搬送方向Tに直交する幅方向Wにスライド移動自在に設けられている。
【0012】
物品仕分け装置1の片側外方には、主搬送方向Tに対して傾斜する傾斜搬送方向Cに沿って分岐コンベヤ9が設置されている。なお、傾斜搬送方向Cは、主搬送方向Tの下流側に向かうに従って外方に向かって傾斜する方向である。分岐コンベヤ9は、複数の物品Aのうちの仕分け対象の物品Aである対象物品Atを搬送するために設けられている。
【0013】
図3に示すように、支持台2は、幅方向Wの両側に配置された一対の上部枠体21を有する。上部枠体21は、往路を形成する。上部枠体21には、物品支持体3の主搬送方向Tに沿う移動を案内するための案内レール部22が形成されている。案内レール部22は、上方を向く上向き案内面22aと、内方を向く内向き案内面22bとを有する。上向き案内面22a上を、物品支持体3の移動ローラ36が転動する。また、内向き案内面22bに対して内方から当接しながら、物品支持体3のサイドローラ37が転動する。また、上部枠体21には、物品支持体3の移動ローラ36及び無端チェーン38を外方及び上方から覆うように、カバー23が固定されている。
【0014】
なお、図示は省略しているが、支持台2は、上部枠体21の下方に、復路を形成するための一対の下部枠体と、上部枠体21と下部枠体とを連結する連結部材とをさらに備えている。
【0015】
また、支持台2には、物品支持体3の無端チェーン38が巻回された駆動スプロケット26及び従動スプロケット27(図2を参照)が、それぞれ回転自在に支持されている。なお、駆動スプロケット26は、駆動用モータの駆動力によって回転駆動される。従動スプロケット27は、無端チェーン38を介して、駆動スプロケット26に連動して回転する。
【0016】
物品支持体3は、複数の板状支持部材31を備えている。板状支持部材31としては、例えばスラットを用いることができる。複数の板状支持部材31は、主搬送方向Tに沿って並ぶように配置されているとともに、主搬送方向Tに沿って周回する無端チェーン38(図2を参照)に固定されている。これにより、物品支持体3を構成する複数の板状支持部材31は、無端チェーン38を介して、駆動スプロケット26の回転に連動して主搬送方向Tに沿って周回する。
【0017】
図4に示すように、それぞれの板状支持部材31は、一対の支持枠体32を備えている。これら一対の支持枠体32は、主搬送方向Tに僅かな隙間を隔てて対向配置されている。支持枠体32の上面は物品Aが載置される載置面32aとなっている。主搬送方向Tに沿って並列配置された複数の板状支持部材31の各載置面32aの集合により、主搬送方向Tに沿って移動する「搬送面」が構成されている。そして、物品支持体3は、載置面32aに載置された物品Aを、下方から支持しながら、主搬送方向Tに沿って搬送する。
【0018】
支持枠体32には、湾曲凹部33と隅溝部34とが形成されている。湾曲凹部33及び隅溝部34は、支持枠体32の長手方向(物品仕分け装置1の幅方向W)に見てそれぞれ一律の断面形状を有するように、長手方向(幅方向W)に連続して形成されている。一対の支持枠体32において、それぞれの湾曲凹部33は、互いに対向するように形成されている。そして、両湾曲凹部33に亘って、物品横押し体4のスライド体42が摺動可能に収容されている。また、一対の支持枠体32において、それぞれの隅溝部34は、載置面32aのうち互いに反対側の隅部(主搬送方向Tの上流側の支持枠体32においては上流側の隅部/主搬送方向Tの下流側の支持枠体32においては下流側の隅部)に形成されている。それぞれの隅溝部34には、物品横押し体4の接触部41に形成された下方突出部41pが配置されている。
【0019】
一対の支持枠体32は、連結体35で互いに連結されている。図3に示すように、連結体35は、一対の支持枠体32を幅方向Wの両側でそれぞれ連結するように、一対設けられている。連結体35には、幅方向Wに沿う回転軸を中心として回動自在に、移動ローラ36が軸支されている。また、連結体35には、上下方向に沿う回転軸を中心として回動自在に、サイドローラ37が軸支されている。板状支持部材31が主搬送方向Tに沿って移動する際、移動ローラ36は、案内レール部22の上向き案内面22a上を転動し、サイドローラ37は、案内レール部22の内向き案内面22bに対して内方から当接しながら転動する。
【0020】
また、連結体35には、無端チェーン38が固定されている。無端チェーン38は、移動ローラ36の回転軸に連結されている。本実施形態では、無端チェーン38が「無端回動体」に相当する。
【0021】
物品横押し体4は、主搬送方向Tに沿って複数並ぶように配置され、それぞれが物品支持体3に対して主搬送方向Tに直交する幅方向Wにスライド移動自在に設けられている。本実施形態では、複数の物品横押し体4のそれぞれが、対応する板状支持部材31のそれぞれに対して幅方向Wにスライド移動自在に取り付けられている。図3及び図4に示すように、物品横押し体4は、接触部41と、スライド体42と、被案内部44とを有している。
【0022】
接触部41は、複数の物品Aのうちの仕分け対象の物品Aである対象物品Atに接触する部分である。接触部41は、物品支持体3よりも上方に配置されており、幅方向Wにスライド移動して、物品支持体3に載置された対象物品Atに接触する。接触部41は、所定形状に形成されたブロック状の接触本体部41Aと、接触本体部41Aに固定された緩衝部材41Bとを有する。接触本体部41Aは、平面視で矩形状に形成されている。また、接触本体部41Aは、主搬送方向Tにおける下流側から上流側に向かって次第に高くなり、かつ、幅方向Wにおける分岐コンベヤ9とは反対側から分岐コンベヤ9側に向かって次第に高くなるように傾斜する上面を有している。緩衝部材41Bは、例えばゴムやウレタン等で構成されている。緩衝部材41Bは、接触本体部41Aにおける分岐コンベヤ9側の側面に固定されており、対象物品Atに最初に接触する際の衝撃を緩和する。
【0023】
本実施形態では、接触部41には、下方に向かって突出する下方突出部41pが形成されている。この下方突出部41pは、板状支持部材31に形成された隅溝部34に上方から進入するように配置されている。下方突出部41pは、スクレーパーとして機能し、対象物品Atが薄い場合であってもそれを良好に横押しすることができる。
【0024】
スライド体42は、接触部41に連結されており、当該接触部41の下方に配置されている。また、スライド体42は、板状支持部材31を構成する一対の支持枠体32における互いに対向する湾曲凹部33に亘って配置されている。そして、スライド体42の表面が、湾曲凹部33の表面と対向するように配置されている。スライド体42における、湾曲凹部33との対向部分には、表面に複数の凸部を有する摺動子43が配置されている。摺動子43としては、例えば超高分子量ポリエチレン等の樹脂で形成された樹脂摺動子を用いることができる。スライド体42は、摺動子43の凸部だけが板状支持部材31(支持枠体32)に接触することによって摺動抵抗が低減されることで、板状支持部材31に対して円滑にスライド可能となっている。
【0025】
なお、摺動子43に代えて、スライド体42と湾曲凹部33との対向部分に、例えばベアリング等を設けるようにしても良い。
【0026】
被案内部44は、スライド体42に連結されており、当該スライド体42の下方に配置されている。被案内部44は、スライド体42を介して接触部41に固定された支持軸45と、当該支持軸45に対して回転自在に支持されたローラ46とを有する。支持軸45は、ローラ46を貫通して当該ローラ46よりも下方に突出している。支持軸45は、物品横押し体4が主搬送方向Tに沿って直進移動する際に、直進用案内体5の直進用案内面52aに沿って案内される。また、支持軸45は、物品横押し体4が振分機構7で進行方向を切り替えられる際に、振分機構7の各案内面73c,73dに沿って案内される。ローラ46は、物品横押し体4が物品支持体3に対して幅方向Wにスライド移動する際に、スライド用案内体6のスライド用案内面61aに沿って案内される。
【0027】
図5に示すように、物品仕分け装置1は、直進用案内体5と、スライド用案内体6と、振分機構7とをさらに備えている。直進用案内体5、スライド用案内体6、及び振分機構7は、いずれも支持台2に固定されている。
【0028】
直進用案内体5は、物品横押し体4の主搬送方向Tに沿う直進移動を案内する。図6に示すように、直進用案内体5は、主搬送方向Tに沿って延在する直進用案内面52aを備えている。直進用案内体5は、物品横押し体4の主搬送方向Tに沿う直進移動を、直進用案内面52aにより案内する。本実施形態では、直進用案内体5は、主搬送方向Tに沿って設けられた直進案内レール51を備えており、この直進案内レール51の上面には、物品横押し体4の支持軸45の外径よりも僅かに幅広の溝部52が形成されている。この溝部52には、物品横押し体4の支持軸45の下端部が進入する。そして、溝部52の側壁面が直進用案内面52aとして機能し、直進用案内面52aは、支持軸45を案内するように構成されている。こうして、直進用案内面52aに沿って支持軸45が移動することで、物品横押し体4は、主搬送方向Tに沿って直進移動する。なお、以下では、直進用案内体5により形成される案内経路を「直進案内経路S」と言う。
【0029】
スライド用案内体6は、物品支持体3に対する物品横押し体4のスライド移動を案内する。図6に示すように、スライド用案内体6は、主搬送方向Tに対して傾斜した傾斜搬送方向Cに沿って延在するスライド用案内面61aを備えており、物品横押し体4のスライド移動を、スライド用案内面61aにより案内する。本実施形態では、スライド用案内体6は、傾斜搬送方向Cに沿って延在する斜行案内レール61を備えている。斜行案内レール61は、物品横押し体4のローラ46と同じ高さ位置に設置されている。そして、斜行案内レール61の分岐コンベヤ9側の側面がスライド用案内面61aとして機能し、スライド用案内面61aは、ローラ46を案内するように構成されている。なお、以下では、スライド用案内体6により形成される案内経路を「スライド案内経路L」と言う。
【0030】
斜行案内レール61は、直進案内レール51(主搬送方向T)に対する傾斜角度が互いに異なる複数の部分を有している。本実施形態では、斜行案内レール61は、第1レール部62、第2レール部63、及び第3レール部64の3つの部分を有している。直進案内レール51(主搬送方向T)に対する第1レール部62の傾斜角度を第1角度α、第2レール部63の傾斜角度を第2角度β、第3レール部64の傾斜角度を第3角度γとすると、第3角度γよりも第1角度αが大きく、その第1角度αよりも第2角度βがさらに大きくなっている。例えば、第1角度αは3°~15°の間に設定された角度であることが好ましく、第2角度βは15°~25°の間に設定された角度であることが好ましく、第3角度γは0°~5°の間に設定された角度であることが好ましい。
【0031】
なお、このように斜行案内レール61が折線状に形成される場合には、「傾斜搬送方向C」は全体的な方向を表し、「スライド案内経路L」も全体的な経路を表す。斜行案内レール61は、最終的には物品横押し体4を分岐コンベヤ9へと向かわせる経路であるから、例えば分岐コンベヤ9の延在方向を傾斜搬送方向Cと見做しても良い。
【0032】
図5に示すように、振分機構7は、直進案内経路Sとスライド案内経路Lとの分岐部Bに配置されている。振分機構7は、物品横押し体4を直進案内経路Sに向かう方向とスライド案内経路Lに向かう方向とのいずれかに振り分ける。
【0033】
図6に示すように、本実施形態の振分機構7は、ブロック体71を備えている。ブロック体71の上面には、2段階の深さを有する溝部が形成されている。具体的には、ブロック体71の上面に、浅溝部72が形成されているとともに、この浅溝部72の底面に、深溝部73が形成されている。浅溝部72は、上流側の端部を除き、物品横押し体4のローラ46の外径よりも僅かに幅広に形成されている。深溝部73は、上流側の端部を除き、物品横押し体4の支持軸45の外径よりも僅かに幅広に形成されている。浅溝部72を物品横押し体4のローラ46が通過するとともに、深溝部73を物品横押し体4の支持軸45が通過する。
【0034】
浅溝部72及び深溝部73の上流側の端部は、間口が広く、下流側に向かうに従って次第に幅狭となるように形成されている。このようにすることで、振分機構7に到達した物品横押し体4を調心することができる。
【0035】
また、浅溝部72は、主搬送方向Tに沿って形成された直進浅溝部72Aと、この直進浅溝部72Aから分岐する分岐浅溝部72Bとを有する。同様に、深溝部73は、主搬送方向Tに沿って形成された直進深溝部73Aと、この直進深溝部73Aから分岐する分岐深溝部73Bとを有する。なお、直進深溝部73Aに対する分岐浅溝部72Bの傾斜角度を第4角度δとすると、第4角度δは第1角度αよりも大きく設定されている。なお、第4角度δは、第2角度βと同程度の大きさであって良い。第4角度δは、例えば15°~30°の間に設定された角度であることが好ましく、より好ましくは20°~30°である。
【0036】
さらに、直進深溝部73Aと分岐深溝部73Bとの分岐地点に、揺動部材74が設けられている。揺動部材74は、例えばロータリーソレノイドを備えた駆動部によって駆動され、下流側の端部を支点として揺動する。
【0037】
図6の上段に示すように、揺動部材74が分岐深溝部73B側に位置するように揺動している場合には、直進深溝部73A内を進行してくる物品横押し体4の支持軸45は、そのまま、直進深溝部73A内を進行する。このとき、直進深溝部73Aの側壁面は直進用案内面73cとして機能し、直進用案内面73cは、支持軸45を案内するように構成されている。一方、図6の下段に示すように、揺動部材74が直進深溝部73A側に位置するように揺動している場合には、直進深溝部73A内を進行してくる物品横押し体4の支持軸45は、揺動部材74によって進行方向を変えられて、その後、分岐深溝部73B内を進行する。このとき、分岐深溝部73Bの側壁面は分岐用案内面73dとして機能し、分岐用案内面73dは、支持軸45を案内するように構成されている。本実施形態では、直進用案内面73c及び分岐用案内面73d(特に、分岐用案内面73d)が「振分用案内面」に相当する。
【0038】
このようにして、振分機構7は、揺動部材74を揺動させることで支持軸45を直進深溝部73Aと分岐深溝部73Bとのいずれかに振り分けて、物品横押し体4を直進案内経路Sに向かう方向とスライド案内経路Lに向かう方向とのいずれかに振り分ける。
【0039】
本実施形態の物品仕分け装置1において、直進用案内体5は、振分機構7に対して主搬送方向Tに隣接して配置されている。具体的には、直進用案内体5を構成する直進案内レール51が、振分機構7を構成するブロック体71に当接して配置されている。その際、直進案内レール51に形成された溝部52と、ブロック体71に形成された直進深溝部73Aとが、主搬送方向Tに沿って直接連続するように、ブロック体71及び直進案内レール51が設置されている。これにより、振分機構7の直進深溝部73Aの側壁面による直進用案内面73cと、直進用案内体5の溝部52の側壁面による直進用案内面52aとが、一直線状に連続している。
【0040】
スライド用案内体6は、振分機構7に対して主搬送方向Tに離間して配置されている。具体的には、スライド用案内体6を構成する斜行案内レール61が、振分機構7を構成するブロック体71から離間して配置されている。その際、斜行案内レール61の側面によるスライド用案内面61aの上流側端部61uが、ブロック体71に形成された分岐深溝部73Bの側壁面による分岐用案内面73dの下流側端部73eに対して、離間領域Rsを挟んで主搬送方向Tに離間して配置されている。
【0041】
ここで、図7の上段に示すように、振分機構7とスライド用案内体6との間の離間領域Rsは、接触開始領域Rcを含むように設けられている。接触開始領域Rcは、仕分け対象の物品Aである対象物品Atに物品横押し体4が最初に接触する主搬送方向Tの領域である。このようにすることで、振分機構7の分岐深溝部73Bの下流側端部73eから放出された物品横押し体4は、慣性によって分岐深溝部73Bの延在方向に沿って進行する。そして、物品横押し体4は、離間領域Rsにおいて、未だスライド用案内体6によって案内されていない状態で、仕分け対象の物品Aである対象物品Atに最初に接触する。
【0042】
物品横押し体4は、そのローラ46がスライド用案内体6によって未だ案内されていない状態では、スライド用案内体6から反力を受けることがない。この状態で、物品横押し体4を対象物品Atと最初に接触させること(以下、「ガイドレス接触」と言う。)で、スライド用案内体6からの反力を受けない分、接触時に物品横押し体4にかかる負荷を小さく抑えることができる。また、ガイドレス接触とすることで、対象物品Atとの接触時の負荷が、物品横押し体4の全体にかかることになり、当該負荷が被案内部44に集中するのを避けることができる。よって、この点からも接触時に物品横押し体4にかかる負荷を小さく抑えることができる。
【0043】
また、対象物品Atに対しても、物品横押し体4と対象物品Atとの最初の接触時に対象物品Atに与える衝撃を小さく抑えることができる。よって、最初の接触時における対象物品Atの姿勢を安定させることができる。特に、物品横押し体4と接触する際に、対象物品Atが回転することがほとんどない。なお、このような利点は、縦長の対象物品Atを仕分けるのに特に有利である。仮に物品横押し体4と対象物品Atとの最初の接触時に縦長の対象物品Atが回転すると、その後端側が後続の物品横押し体4に接触する可能性がある。このとき、その物品横押し体4が未だ振分機構7内に残存しているものであると、回転する対象物品Atに物品横押し体4が押圧されて、当該物品横押し体4の支持軸45に大きな負荷が作用する可能性がある。この点、本実施形態ではガイドレス接触とすることで対象物品Atの回転が抑えられるため、支持軸45に大きな負荷が作用するのを避けることができ、支持軸45が破損してしまうような事態を効果的に回避することができる。
【0044】
離間領域Rsにおいて最初に接触部41が対象物品Atに接触した物品横押し体4は、その後、図7の下段に示すように、対象物品Atと共に主搬送方向Tに沿って下流側に平行に移動する。この物品横押し体4の主搬送方向Tに沿う平行移動は、物品横押し体4のローラ46がスライド用案内体6に接触するまで継続する。このように、スライド用案内体6(スライド用案内面61a)は、物品横押し体4の接触部41が対象物品Atに最初に接触した位置から主搬送方向Tに平行に移動した場合に、被案内部44がスライド用案内面61aに接触するように配置されている。そして、ローラ46の外表面がスライド用案内体6のスライド用案内面61aに接触した後は、スライド用案内面61a上をローラ46が転動するのに伴い、物品支持体3に対して幅方向Wに相対移動するように物品横押し体4がスライド移動する。この物品横押し体4のスライド移動によって、当該物品横押し体4に押された対象物品Atが分岐コンベヤ9に送られる(図1を参照)。
【0045】
ところで、主搬送方向Tに沿って搬送されてくる対象物品Atをスライド案内経路L側(分岐コンベヤ9側)に送るためには、物品支持体3を構成する複数の板状支持部材31のうち、どの板状支持部材31が振分機構7(特に、揺動部材74の位置)を通過しているかを適切に判定する必要がある。この目的のために、物品仕分け装置1は、振分機構7を物品横押し体4が通過したことを検出する通過センサ8をさらに備えている(図5を参照)。
【0046】
通過センサ8としては、例えば透過型又は反射型の光電センサを用いることができる。この通過センサ8は、物品横押し体4の支持軸45に検知作用して、当該支持軸45が通過したことを検知する。本実施形態では、通過センサ8は、振分機構7とスライド用案内体6との間の離間領域Rsを利用して、当該離間領域Rsに設置されている。そして、通過センサ8は、離間領域Rsおいて、物品横押し体4(支持軸45)を検出するように設置されている。具体的には、通過センサ8による物品横押し体4(支持軸45)の検知領域が離間領域Rsの中に位置するように、通過センサ8が設置されている。例えば、通過センサ8が透過型又は反射型の光電センサである場合、当該センサから出される光の経路が離間領域Rsの中を通るように、通過センサ8が設置されている。このようにすることで、スライド用案内体6にスリットや切欠き等を別途設けることなく、通過センサ8で物品横押し体4の支持軸45を検知することができる。よって、物品横押し体4の通過を検出するための構成を簡略化することができる。
【0047】
〔その他の実施形態〕
(1)上記の実施形態では、物品支持体3が複数の板状支持部材31(具体的にはスラット)を備える構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、物品支持体3が例えば複数の管状支持部材(パイプ)で構成されても良い。或いは、物品支持体3が例えば無端ベルトで構成されても良い。
【0048】
(2)上記の実施形態では、物品横押し体4が、物品支持体3を構成する個々の板状支持部材31に対してスライド自在であることにより幅方向Wにスライド自在である構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、例えば物品支持体3が無端ベルトで構成されるような場合に、物品横押し体4が、幅方向Wに対して傾いた方向にスライド自在となっていても良い。このように、物品横押し体4は、スライド移動時に少なくとも幅方向Wに移動する成分を有していれば良い。
【0049】
(3)上記の実施形態では、物品横押し体4が、板状支持部材31を構成する一対の支持枠体32間に収容された状態でスライド自在となっている構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、物品横押し体4が板状支持部材31に外嵌された状態でスライド自在である等、物品支持体3に対する物品横押し体4のスライド構造は任意のものを採用することができる。
【0050】
(4)上記の実施形態では、スライド用案内体6(斜行案内レール61)が、傾斜角度が互いに異なる3つの部分を有している構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、傾斜角度が互いに異なる部分の数は、2つであっても良いし、4つ以上であっても良い。また、スライド用案内体6(斜行案内レール61)が、少なくとも一部(例えば上記の実施形態における第1レール部62及び第2レール部63に相当する部分)に弧状部分等の曲線状部分を有していても良い。
【0051】
(5)上記の実施形態では、スライド用案内体6(斜行案内レール61)の側面全体がスライド用案内面61aとなっており、スライド用案内体6(斜行案内レール61)の全体が振分機構7から主搬送方向Tに離間して配置されている構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、スライド用案内体6(斜行案内レール61)がスライド用案内面61a以外に、物品横押し体4を案内することがない非案内面を有していても良い。このような場合には、少なくともスライド用案内面61aと振分機構7とが主搬送方向Tに離間していれば、スライド用案内体6(斜行案内レール61)自体は振分機構7に隣接して(さらには連続して)配置されても良い。
【0052】
(6)上記の実施形態では、振分機構7とスライド用案内体6との間の離間領域Rsが接触開始領域Rcを完全に包含するように設けられている構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、物品横押し体4と対象物品Atとの最初の接触がガイドレス接触となる限り、離間領域Rsは接触開始領域Rcの少なくとも一部を含んでいれば良い。
【0053】
(7)上記の実施形態では、振分機構7が、揺動自在な揺動部材74を備え、物品横押し体4の進行方向を機械的に振り分ける構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、例えば物品横押し体4の支持軸45を強磁性体で形成するとともに振分機構7に電磁石と永久磁石とを具備させ、物品横押し体4の進行方向を電磁的に振り分けても良い。
【0054】
(8)上記の実施形態では、通過センサ8が光電センサで構成され、当該通過センサ8が振分機構7とスライド用案内体6との間の離間領域Rsに設置されている構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、通過センサ8は、少なくとも振分機構7を物品横押し体4が通過したことを検出することができれば、任意の検出原理のものを採用することができる。通過センサ8は、例えば接触式のセンサやスイッチ、カメラ等であっても良い。また、通過センサ8は、必ずしも離間領域Rsに設置されなくても良い。
【0055】
(9)上述した各実施形態(上記の実施形態及びその他の実施形態を含む;以下同様)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することも可能である。その他の構成に関しても、本明細書において開示された実施形態は全ての点で例示であって、本開示の趣旨を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
【0056】
〔実施形態の概要〕
以上をまとめると、本開示に係る物品仕分け装置は、好適には、以下の各構成を備える。
【0057】
物品仕分け装置であって、
主搬送方向に沿って移動する搬送面を形成し、前記搬送面に載置された物品を支持する物品支持体と、
前記主搬送方向に沿って複数並ぶように配置され、それぞれが前記物品支持体に対して前記主搬送方向に直交する幅方向にスライド移動自在に設けられた物品横押し体と、
前記主搬送方向に沿って延在する直進用案内面を備え、前記物品横押し体の前記主搬送方向に沿う直進移動を前記直進用案内面により案内する直進用案内体と、
前記主搬送方向に対して傾斜した傾斜搬送方向に沿って延在するスライド用案内面を備え、前記物品横押し体の前記スライド移動を前記スライド用案内面により案内するスライド用案内体と、
前記直進用案内体による案内経路である直進案内経路と前記スライド用案内体による案内経路であるスライド案内経路との分岐部に配置され、前記物品横押し体を前記直進案内経路に向かう方向と前記スライド案内経路に向かう方向とのいずれかに振り分ける振分機構と、を備え、
前記スライド用案内面の上流側端部が、前記振分機構の前記スライド案内経路側の下流側端部に対して離間領域を挟んで前記主搬送方向に離間して配置され、
前記離間領域が、仕分け対象の前記物品である対象物品に前記物品横押し体が最初に接触する前記主搬送方向の領域である接触開始領域を含むように設けられている。
【0058】
この構成によれば、スライド用案内体のスライド用案内面が振分機構から主搬送方向に離間して配置され、その離間領域で、物品横押し体と対象物品とが最初に接触することになる。このため、物品横押し体は、スライド用案内体によって未だ案内されておらず、スライド用案内体から反力を受けない状態で対象物品と最初に接触することになる。従って、物品横押し体が対象物品に接触する際に当該物品横押し体にかかる負荷を小さく抑えることができる。
【0059】
一態様として、
前記物品横押し体は、前記対象物品に接触する接触部と、当該接触部に支持されて前記スライド用案内面に沿って案内される被案内部と、を有し、
前記スライド用案内面は、前記物品横押し体の前記接触部が前記対象物品に最初に接触した位置から前記主搬送方向に平行に移動した場合に、前記被案内部が前記スライド用案内面に接触するように配置されていることが好ましい。
【0060】
この構成によれば、物品横押し体がスライド用案内体によって未だ案内されていない状態で対象物品と最初に接触する構成を適切に実現することができる。また、物品横押し体が対象物品と接触した後は、スライド用案内面で被案内部を受けて、物品横押し体の幅方向のスライド移動を適切に案内することができる。
【0061】
一態様として、
前記被案内部は、前記接触部に固定された支持軸と、前記支持軸に対して回転自在に支持されたローラと、を備え、
前記振分機構は、前記支持軸を案内する振分用案内面を備え、
前記スライド用案内面は、前記ローラを案内するように構成されていることが好ましい。
【0062】
この構成によれば、支持軸とローラとの外径の差に応じた振分用案内面とスライド用案内面とのズレを、離間領域で吸収する構成とすることができる。すなわち、離間領域を利用して、振分用案内面で支持軸を案内する状態から、スライド用案内面で支持軸よりも大径のローラを案内する状態へと切り替える構成とすることができる。従って、振分用案内面とスライド用案内面とで案内面の位置をずらして配置する場合において、これらの案内面の接続のための構成を簡略化することができる。
【0063】
一態様として、
前記振分機構を前記物品横押し体が通過したことを検出する通過センサを備え、
前記通過センサが、前記離間領域において前記物品横押し体を検出するように設置されていることが好ましい。
【0064】
この構成によれば、振分機構とスライド用案内体との間にある離間領域を利用して、通過センサにより物品横押し体が通過したことを検出する検出位置を設定することができる。よって、スライド用案内体にスリットや切欠き等を別途設ける必要がなく、物品横押し体の通過を検出するための構成を簡略化することができる。
【0065】
一態様として、
前記物品支持体は、前記主搬送方向に沿って周回する無端回動体に固定された複数の板状支持部材を備え、
複数の前記板状支持部材は、前記主搬送方向に沿って並ぶように配置され、
複数の前記物品横押し体のそれぞれは、対応する前記板状支持部材のそれぞれに対して前記幅方向にスライド移動自在に取り付けられていることが好ましい。
【0066】
この構成によれば、一般に広く利用されるスライドシュー式のスラットコンベヤを用いて、本開示に係る物品仕分け装置を好適に構成することができる。
【0067】
本開示に係る物品仕分け装置は、上述した各効果のうち、少なくとも1つを奏することができれば良い。
【符号の説明】
【0068】
1 物品仕分け装置
3 物品支持体
4 物品横押し体
5 直進用案内体
6 スライド用案内体
7 振分機構
8 通過センサ
31 板状支持部材
32a 載置面(搬送面)
38 無端チェーン(無端回動体)
41 接触部
44 被案内部
45 支持軸
46 ローラ
52a 直進用案内面
61a スライド用案内面
61u 上流側端部
73c 直進用案内面(振分用案内面)
73d 分岐用案内面(振分用案内面)
73e 下流側端部
T 主搬送方向
W 幅方向
C 傾斜搬送方向
S 直進案内経路
L スライド案内経路
B 分岐部
Rs 離間領域
Rc 接触開始領域
A 物品
At 対象物品
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7