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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-10
(45)【発行日】2023-05-18
(54)【発明の名称】アクチュエータユニットおよび楽器
(51)【国際特許分類】
   G10H 1/32 20060101AFI20230511BHJP
【FI】
G10H1/32 Z
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2021552471
(86)(22)【出願日】2020-10-16
(86)【国際出願番号】 JP2020039129
(87)【国際公開番号】W WO2021075556
(87)【国際公開日】2021-04-22
【審査請求日】2022-01-25
(31)【優先権主張番号】P 2019190959
(32)【優先日】2019-10-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000004075
【氏名又は名称】ヤマハ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100134359
【弁理士】
【氏名又は名称】勝俣 智夫
(74)【代理人】
【識別番号】100162868
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 英輔
(74)【代理人】
【識別番号】100206391
【弁理士】
【氏名又は名称】柏野 由布子
(72)【発明者】
【氏名】石井 潤
(72)【発明者】
【氏名】三吉 俊允
【審査官】佐久 聖子
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-200828(JP,A)
【文献】特開2018-168954(JP,A)
【文献】特開2014-142378(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G10H 1/00-7/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
楽器の響板を加振するアクチュエータと、
前記楽器の筐体と前記アクチュエータとを接続するように構成され、前記アクチュエータを前記筐体に対して所定の範囲で移動可能とする移動許容部と、
を備え
前記アクチュエータは、本体と、前記本体に対して所定の振動方向に振動する振動体と、前記振動体を前記響板に接続する接続部と、を備え、
前記接続部は、関節部を含まず、
前記移動許容部は、前記筐体と前記本体とを接続するように構成され、前記本体を前記筐体に対して所定の範囲で移動可能とするアクチュエータユニット。
【請求項2】
前記移動許容部は、第一平坦面を有する第一平坦面部材、及び、前記第一平坦面と面接触する第二平坦面を有する第二平坦面部材を含む平面すべり軸受を備え、
前記第一平坦面部材と前記第二平坦面部材とは、前記第一平坦面と前記第二平坦面とが面接触した状態で、相対的に移動可能に構成されている
請求項1に記載のアクチュエータユニット。
【請求項3】
前記移動許容部は、球状凸面を有する第一球面部材、及び、前記球状凸面に対して面接触する球状凹面を有する第二球面部材を含む球面すべり軸受を備え、
前記第一球面部材と前記第二球面部材とは、前記球状凸面と前記球状凹面とが面接触した状態で、相対的に移動可能に構成されている
請求項1又は請求項2に記載のアクチュエータユニット。
【請求項4】
前記移動許容部は、
球状凸面を有する第一球面部材、及び、前記球状凸面に対して面接触する球状凹面を有する第二球面部材を含む球面すべり軸受と、
第一平坦面を有する第一平坦面部材、及び、前記第一平坦面と面接触する第二平坦面を有する第二平坦面部材を含む平面すべり軸受と、
を備え、
前記第一球面部材と前記第二球面部材とは、前記球状凸面と前記球状凹面とが面接触した状態で、相対的に移動可能に構成され、
前記第一平坦面部材と前記第二平坦面部材とは、前記第一平坦面と前記第二平坦面とが面接触した状態で、相対的に移動可能に構成され、
前記第一球面部材及び前記第二球面部材の一方と前記第一平坦面部材及び前記第二平坦面部材の一方とが一体に形成されている請求項1に記載のアクチュエータユニット。
【請求項5】
前記移動許容部と前記アクチュエータとが、前記アクチュエータの振動方向に並ぶ請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のアクチュエータユニット。
【請求項6】
前記移動許容部と前記アクチュエータとが、前記アクチュエータの振動方向に並び、
前記球状凸面及び前記球状凹面の曲率中心は、前記振動方向に延びる前記アクチュエータの軸線上に位置する請求項3又は4に記載のアクチュエータユニット。
【請求項7】
前記移動許容部と前記アクチュエータとが、前記アクチュエータの振動方向に直交する方向に並ぶ請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のアクチュエータユニット。
【請求項8】
前記移動許容部は、前記平面すべり軸受から突出して前記アクチュエータを揺動可能に支持する支持部を備える請求項2に記載のアクチュエータユニット。
【請求項9】
請求項1から請求項8のいずれか一項に記載のアクチュエータユニットを備える楽器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アクチュエータユニットおよび楽器に関する。
この出願は、2019年10月18日に出願された日本国特願2019-190959号を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
【背景技術】
【0002】
従来、鍵盤楽器等の各種楽器には、入力されたオーディオ信号に基づいて響板を(所定方向に)加振することで発音させるアクチュエータを取り付けたものがある。
特許文献1には、響板とアクチュエータの振動体とを連結体によって接続した構成が開示されている。特許文献1の構成では、連結体を響板の板厚方向や振動体の振動方向に対して傾斜させるための複数の関節部が設けられている。連結体に関節部が設けられることで、温度や湿度などの影響に基づく響板の経年変化による、響板とアクチュエータとの相対的な位置や向きが変化しても、響板をアクチュエータによって適切に加振することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】日本国特開2015-114457号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、響板とアクチュエータの振動体とを接続する構造(接続構造)が連結体に加えて関節部も含むと、振動体と共に振動する接続構造が複雑になってしまう。このため、響板を高い周波数で振動させることが難しくなり、高音域の再生特性が悪くなってしまう。その結果として、アクチュエータ及び響板によるオーディオ再生の品質が低い、という問題が生じる。
【0005】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされた。本発明の目的の一例は、響板とアクチュエータの振動体とを接続する接続構造をより単純にすることで、高品質なオーディオ再生を実現できるアクチュエータユニットおよび楽器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、楽器の響板を加振するアクチュエータと、前記楽器の筐体と前記アクチュエータとを接続するように構成され、前記アクチュエータを前記筐体に対して所定の範囲で移動可能とする移動許容部と、を備えるアクチュエータユニットである。前記アクチュエータは、本体と、前記本体に対して所定の振動方向に振動する振動体と、前記振動体を前記響板に接続する接続部と、を備える。前記接続部は、関節部を含まない。前記移動許容部は、前記筐体と前記本体とを接続するように構成され、前記本体を前記筐体に対して所定の範囲で移動可能とする。
本発明の別の態様は、上記のアクチュエータユニットを備える楽器である。
【発明の効果】
【0007】
本発明の実施形態によれば、響板とアクチュエータの振動体とを接続する接続構造をより単純にすることで、高品質なオーディオ再生を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の第一実施形態に係るアクチュエータユニットが取り付けられたピアノを下側から見た模式図である。
図2】本発明の第一実施形態に係るアクチュエータユニットをピアノに取り付けた状態を示す断面図である。
図3図2のアクチュエータユニットに備える球面すべり軸受の作用を模式的に示す図である。
図4】本発明の第二実施形態に係るアクチュエータユニットをピアノに取り付けた状態を示す断面図である。
図5】本発明の第三実施形態に係るアクチュエータユニットをピアノに取り付けた状態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
〔第一実施形態〕
以下、図1~3を参照して本発明の第一実施形態について説明する。
図1は、本発明の第一実施形態に係るアクチュエータユニット1を適用する楽器として、鍵盤楽器の一種であるグランドピアノ100(以下、単にピアノ100とも呼ぶ。)を示す。図1におけるZ軸方向は、ピアノ100の上下方向を示している。ピアノ100は、筐体110および響板120を備える。図1のように、グランドピアノ100の下側から見ると、筐体110を構成する複数の直支柱111や響板120が見える。図2に示すように、複数の直支柱111は、響板120の下方(Z軸負方向)に位置し、互いに間隔をあけている。
【0010】
図2に示すように、本実施形態に係るアクチュエータユニット1は、ピアノ100の筐体110と響板120とを接続して響板120を加振する。アクチュエータユニット1は、響板120を加振するためのアクチュエータ2と、アクチュエータ2を筐体110に対して所定の範囲で移動可能とする移動許容部3と、を備える。
アクチュエータ2は、本体11と、本体11に対して所定の振動方向(図1においてZ軸方向)に振動する振動体12と、振動体12を本体11に接続するダンパー部13と、を備える。
【0011】
本体11は、磁路を形成する磁路形成部14を備える。磁路形成部14は、トッププレート15、ヨーク16及び磁石17を有する。トッププレート15及びヨーク16は、軟鉄等の軟磁性材材料からなる。トッププレート15は、円環の板状に形成されている。ヨーク16は、円板状の円板部16A、及び、円板部16Aの中心から突出する円柱部16Bを有する。ヨーク16は貫通孔16Cを有する。貫通孔16Cは、円板部16A及び円柱部16Bをこれらの軸線A1方向(図1においてZ軸方向)に貫通する。ヨーク16は、円板部16Aが軸線A1方向においてトッププレート15に対向するように、かつ、円柱部16Bの先端部がトッププレート15の内側に入るように配される。磁石17は、円環状に形成された永久磁石である。磁石17は、その円柱部16Bを挿通させるように、かつ、トッププレート15と円板部16Aとの間に挟まれるように配される。
以上のように構成される磁路形成部14を設けることにより、トッププレート15の内周と円柱部16Bの先端部の外周との隙間に磁場が発生する。
【0012】
振動体12は、筒状部18と、キャップ19と、を有する。筒状部18は、トッププレート15の内周とヨーク16の円柱部16Bの外周との隙間に挿入される。キャップ19は、筒状部18の一方の開口を塞ぐ。
筒状部18は、ボビン(不図示)、及び、ボビンに巻き付けられたボイスコイル(不図示)を含む。振動体12は、磁路形成部14の軸線A1方向においてトッププレート15が位置する本体11の第一端部付近に位置する。
【0013】
ダンパー部13は、振動体12の筒状部18をトッププレート15の内周とヨーク16の円柱部16Bの外周との隙間に保持する。ダンパー部13は、弾性変形可能に形成されている。ダンパー部13は、その弾性力によって、筒状部18を磁路形成部14の所定位置に保持する。また、ダンパー部13は、筒状部18が上記の所定位置からずれた場合に、ダンパー部13自身の弾性力によって筒状部18を上記の所定位置に向かわせる。
【0014】
アクチュエータ2では、オーディオ信号に応じた電流が振動体12のボイスコイルに流れることで、振動体12が本体11の軸線A1方向に振動する。なお、オーディオ信号は、例えば記憶部(不図示)に記憶されたオーディオデータに基づいて制御装置(不図示)において振動体12を駆動するための駆動信号として生成される。
【0015】
本実施形態のアクチュエータ2は、振動体12を響板120に接続する接続部20を有する。接続部20の具体的な構成は任意であってよい。本実施形態の接続部20は、棒状部21と、取付板部22と、を含む。棒状部21は、振動体12から振動体12の振動方向(軸線A1方向)に延びる。取付板部22は、棒状部21の先端部に設けられて響板120に固定される。棒状部21の基端部は、振動体12のキャップ19に固定されている。
【0016】
移動許容部3は、筐体110とアクチュエータ2とを接続するように設けられる。本実施形態の移動許容部3は、平面すべり軸受30と、球面すべり軸受40と、を備える。
平面すべり軸受30は、平坦面31a,32aを有する第一、第二平坦面部材(一対の平坦面部材)31,32を含む。平坦面31a,32aは、互いに面接触した状態で相互に移動可能である。
【0017】
平面すべり軸受30は、第一、第二平坦面部材31,32が相対的に移動する範囲を規制する移動規制部35(第一移動規制部35)を含む。第一移動規制部35の具体的な構成は任意であってよい。本実施形態の第一移動規制部35は、第一平坦面部材31の平坦面31aの周縁から突出する周壁部31Bである。周壁部31Bは、環状に形成され、第一平坦面部材31の平坦面31aに面接触した第二平坦面部材32を囲む。これにより、第二平坦面部材32が第一平坦面部材31の平坦面31aの縁からはみ出すことを防止できる。なお、周壁部31Bは、第一平坦面部材31に形成されることに限らない。例えば第二平坦面部材32に周壁部を形成し、この周壁部が第一平坦面部材31を囲むことにより、第一平坦面部材31が第二平坦面部材32の平坦面32aの縁からはみ出すことを防止してもよい。
【0018】
上記したように第一、第二平坦面部材31,32が配されることで、アクチュエータ2を筐体110に対して第一、第二平坦面部材31,32の平坦面31a,32aに沿う方向(X軸方向及びY軸方向)に移動させることができる。
平面すべり軸受30は、第一、第二平坦面部材31,32が鉛直方向(Z軸方向)に並ぶように配されることが好ましい。
【0019】
球面すべり軸受40は、球状凸面41aを有する第一球面部材41と、球状凹面42aを有する第二球面部材42と、を備える。球状凸面41a及び球状凹面42aの曲率半径は同等であり、これにより球状凸面41aと球状凹面42aとが面接触する。球状凸面41aと球状凹面42aとは、互いに面接触した状態で相互に移動可能である。
【0020】
球面すべり軸受40は、第一、第二球面部材41,42が相対的に移動する範囲を規制する移動規制部45(第二移動規制部45)を含む。第二移動規制部45の具体的な構成は任意であってよい。本実施形態の第二移動規制部45は、第一球面部材41の球状凸面41aの周縁から突出する周壁部41Bである。周壁部41Bは、環状に形成され、第一球面部材41の球状凸面41aに面接触した第二球面部材42を囲む。これにより、第二球面部材42が第一球面部材41の球状凸面41aの縁からはみ出すことを防止できる。なお、周壁部41Bは、第一球面部材41に形成されることに限らない。例えば第二球面部材42に周壁部を形成し、この周壁部が第一球面部材41を囲むことにより、第一球面部材41が第二球面部材42の球状凹面42aの縁からはみ出すことを防止してもよい。
【0021】
本実施形態では、第一球面部材41がアクチュエータ2付近に位置し、第二球面部材42が筐体110付近に位置する。なお、第一球面部材41が筐体110付近に位置し、第二球面部材42がアクチュエータ2付近に位置してもよい。このように第一、第二球面部材41,42が配されることで、アクチュエータ2を筐体110に対して球状凸面41a及び球状凹面42aの曲率中心C1を中心に回転移動させることができる。
球面すべり軸受40は、第一、第二球面部材41,42が鉛直方向(Z軸方向)に並ぶように配されることが好ましい。また、第二球面部材42が第一球面部材41の下側(Z軸負方向側)に配されることがより好ましい。
【0022】
上記した平面すべり軸受30と球面すべり軸受40とは、第一、第二平坦面部材31,32の配列方向(Z軸方向)、及び、第一、第二球面部材41,42の配列方向(Z軸方向)に並ぶように配される。本実施形態では、第一、第二平坦面部材31,32の一方と、第一、第二球面部材41,42の一方とが一体に形成されている。図2に示す例では、第二平坦面部材32と第二球面部材42とが一体に形成されているが、例えば別個に形成されてもよい。
【0023】
移動許容部3を構成する第一、第二平坦面部材31,32は、互いに滑りやすい材料(摩擦係数が小さい材料)によって構成されることが好ましい。同様に、第一、第二球面部材41,42は、互いに滑りやすい材料(摩擦係数が小さい材料)によって構成されることが好ましい。例えば、第一、第二平坦面部材31,32の一方がポリオキシメチレン(POM)によって構成され、他方がABS樹脂によって構成されていてもよい(第一、第二球面部材41,42についても同様)。第一、第二平坦面部材31,32は、互いに同じ材料あるいは異なる材料によって構成されてよい。ただし、第一、第二平坦面部材31,32を構成する材料は、第一、第二平坦面部材31,32の摩擦係数が小さくなるように選択されることが好ましい。同様に、第一、第二球面部材41,42を構成する材料は、第一、第二球面部材41,42の摩擦係数が小さくなるように選択されることが好ましく、互いに同じあっても異なってもよい。
【0024】
移動許容部3は、アクチュエータ2の本体11に固定される。本実施形態の移動許容部3は、アクチュエータ2に対してアクチュエータ2の軸線A1方向(すなわち振動体12の振動方向)に並ぶ。具体的に、移動許容部3は、本体11のうちアクチュエータ2の軸線A1方向において振動体12が位置する本体11の第一端部と反対側の第二端部に固定される。本実施形態では、移動許容部3を構成する第一球面部材41がアクチュエータ2の本体11に固定されている。
移動許容部3がアクチュエータ2に固定された状態では、球状凸面41a及び球状凹面42aの曲率中心C1がアクチュエータ2の軸線A1上に位置する。
【0025】
アクチュエータユニット1は、ピアノ100の筐体110と響板120とを接続するようにピアノ100に取り付けられる。本実施形態では、アクチュエータユニット1の接続部20(特に取付板部22)が響板120に固定される。また、アクチュエータユニット1の移動許容部3が筐体110に固定される。移動許容部3は、例えば筐体110の側板に固定されてもよいが、本実施形態では図1,2に示すように筐体110の直支柱111に固定される。
【0026】
具体的には、図2に示すように、移動許容部3の第一平坦面部材31が介在部品5を介して直支柱111に固定される。介在部品5は、直支柱111の側面(Z軸方向に延びる面)に固定される。介在部品5は、直支柱111の側面から直支柱111の側面に直交する方向(X軸負方向)に延びる支持用板部51を有する。第一平坦面部材31は、支持用板部51上(響板120に対向する支持用板部51の対向面)に固定される。この状態では、第一平坦面部材31、一体に形成された第二平坦面部材32及び第二球面部材42、並びに、第一球面部材41が、この順番で支持用板部51から上方向(Z軸正方向)に並ぶ。
【0027】
アクチュエータユニット1を取り付けたピアノ100では、オーディオ信号に応じた振動体12の振動が接続部20を介して響板120に伝達されることで、響板120が振動する。響板120の振動は空気中に伝播する音響となる。これにより、オーディオが再生される。
【0028】
アクチュエータユニット1を取り付けたピアノ100では、アクチュエータ2が移動許容部3によって筐体110に対して移動可能となっている。このため、響板120の経年変化に伴ってアクチュエータ2が取り付けられる響板120の取付部位に変化が生じても、アクチュエータ2の向きや位置を響板120の変化に追従させることができる。
【0029】
例えば、響板120の取付部位が響板120の面に沿う方向(X軸方向やY軸方向)に変位した場合には、第一、第二平坦面部材31,32がこれらの平坦面31a,32aに沿う方向(X軸方向やY軸方向)に相対的に移動する。これにより、アクチュエータ2の位置を響板120の変位に追従させることができる。すなわち、移動許容部3は、並進2軸(X軸及びY軸)の自由度を有する。なお、響板120の取付部位が響板120の板厚方向(Z軸方向)に変位した場合には、アクチュエータ2の振動体12が本体11に対して振動体12の振動方向(Z軸方向)に変位する。すなわち、アクチュエータユニット1は、合計で並進3軸の自由度を有する。
【0030】
また、例えば図3に示すように、響板120の取付部位の向きが変化した場合には、球状凸面41aと球状凹面42aとが面接触した状態で第一、第二球面部材41,42が相対的に移動する。これにより、アクチュエータ2の向き(特に振動体12の軸線A1の向き)を響板120の向きの変化に追従させることができる。図3においては、Y軸を軸線とした響板120の向きの変化に応じて、第一球面部材41が第二球面部材42に対してY軸を軸線として回転することで、アクチュエータ2の向きが響板120の向きの変化に追従している。
【0031】
図示しないが、本実施形態では、X軸を軸線とした響板120の向きの変化に応じて、第一球面部材41が第二球面部材42に対してX軸を軸線として回転することで、アクチュエータ2の向きを響板120の向きの変化に追従させることもできる。
また、本実施形態では、Z軸を軸線とした響板120の向きの変化に応じて、第一、第二球面部材41,42がZ軸を軸線として相対的に回転することで、あるいは、第一、第二平坦面部材31,32がZ軸を軸線として相対的に回転することで、アクチュエータ2の向きを響板120の向きの変化に追従させることもできる。
以上のことから、本実施形態の移動許容部3は、回転3軸の自由度を有する。
【0032】
以上説明したように、本実施形態のアクチュエータユニット1によれば、筐体110とアクチュエータ2との間に移動許容部3が介在している。このため、本実施形態のアクチュエータユニット1は、接続部20などを含んでアクチュエータ2の振動体12と響板120とを接続する接続構造に従来のような関節部を設けなくても、アクチュエータ2の向きや位置を経年変化に基づく響板120の変化に追従させることができる。これにより、振動体12と共に振動する接続構造は従来より単純にすることができる。その結果として、アクチュエータ2及び響板120による再生帯域はより高音域に広げることができる。したがって、広い周波数帯域でのオーディオ再生ができ、高品質なオーディオ再生を実現できる。
【0033】
また、本実施形態のアクチュエータユニット1では、平面すべり軸受30によってアクチュエータ2が筐体110に対して直線移動可能とすることができる。これにより、アクチュエータ2が取り付けられる響板120の取付部位に響板120の面に沿う方向(響板120の面方向)への変位が生じても、平面すべり軸受30によってアクチュエータ2を響板120の面方向への変位に追従させることができる。
【0034】
また、本実施形態のアクチュエータユニット1では、球面すべり軸受40によってアクチュエータ2を筐体110に対して回転移動可能とすることができる。これにより、アクチュエータ2が取り付けられる響板120の取付部位の向きに変化が生じても、球面すべり軸受40によってアクチュエータ2の向き(特に振動体12の軸線A1の向き)を響板120の向きの変化に追従させることができる。
【0035】
また、本実施形態のアクチュエータユニット1では、第一、第二平坦面部材31,32の一方と、第一、第二球面部材41,42の一方とが一体に形成されている。このため、移動許容部3を構成する部品の数が削減できる。これにより、移動許容部3を含むアクチュエータユニット1は容易に組み立てることができる。
【0036】
また、本実施形態のアクチュエータユニット1では、移動許容部3がアクチュエータ2に対してアクチュエータ2の軸線A1方向(振動方向)に並ぶ。この場合、アクチュエータ2の軸線A1(振動体12の振動方向)が鉛直方向に向くようにアクチュエータユニット1を配した状態では、互いに滑る第一、第二平坦面部材31,32が鉛直方向に並ぶ。同様に、この状態では、互いに滑る第一、第二球面部材41,42が鉛直方向に並ぶ。このため、第一、第二平坦面部材31,32が重力によって相互に動くことを抑制できる。同様に、第一、第二球面部材41,42が重力によって相互に動くことを抑制できる。すなわち、移動許容部3が重力の影響を受けにくくなる。以上のことから、本実施形態のアクチュエータユニット1は、響板120の板厚方向が概ね鉛直方向に向くグランドピアノ100において特に有効である。
【0037】
また、本実施形態のアクチュエータユニット1では、第一球面部材41の球状凸面41a及び第二球面部材42の球状凹面42aの曲率中心C1が、アクチュエータ2の軸線A1上に位置する。このため、確実に球状凸面41aと球状凹面42aとが面接触した状態で第一、第二球面部材41,42を相互に移動させることができる。したがって、確実にアクチュエータ2の向きを響板120の向きの変化に追従させることができる。
【0038】
第一実施形態において、移動許容部3を構成し、互いに面接触した状態で移動可能な二つの部材(例えば第一、第二平坦面部材31,32)は、これらの表面だけが滑りやすい材料によって構成されてもよい。
【0039】
また、第一実施形態において、移動許容部3を構成し、互いに面接触した状態で移動可能な二つの部材の間には、例えば潤滑剤が介在してもよい。潤滑剤が介在する場合、二つの部材はより滑りやすくなる。
【0040】
〔第二実施形態〕
次に、図4を参照して本発明の第二実施形態について説明する。第二実施形態の説明においては、第一実施形態と同様の第二実施形態の構成要素について同一符号を付して、その説明を省略する。
【0041】
図4に示すように、第二実施形態のアクチュエータユニット1Dは、第一実施形態と同様のグランドピアノ100に適用される。第二実施形態のアクチュエータユニット1Dは、第一実施形態と同様に、アクチュエータ2D及び移動許容部3Dを備える。
【0042】
アクチュエータ2Dは、第一実施形態と同様の本体11、振動体12及びダンパー部13を備える。ただし、第二実施形態では、本体11に、後述する移動許容部3Dの支持部60Dを受けるための受け部23Dが形成されている。受け部23Dは、凹状に窪み、本体11の軸線A1上に位置する。受け部23Dは、例えば磁路形成部14に直接形成されてもよい。第二実施形態では、受け部23Dは、ヨーク16の貫通孔16Cを塞ぐ蓋部24Dに形成されている。蓋部24Dは、図4に示す例のように円柱部16Bの先端部付近に設けられてもよいが、例えば円柱部16Bの基端部付近(円板部16A付近)に設けられてもよい。
【0043】
移動許容部3Dは、第一実施形態と同様に、アクチュエータ2Dに対してアクチュエータ2Dの軸線A1方向に並ぶ。また、移動許容部3Dは、第一実施形態と同様に軸線A1方向における本体11の第二端部付近に配されるが、アクチュエータ2Dには固定されない。
【0044】
移動許容部3Dは、第一実施形態と同様の平面すべり軸受30Dを備える。図4に例示する平面すべり軸受30Dは、三つの平坦面部材31D,32D,33Dを重ねて構成されているが、第一実施形態と同様に二つの平坦面部材31D,32Dを重ねて構成されていてもよい。
【0045】
第二実施形態の移動許容部3Dは、平面すべり軸受30Dから突出する支持部60Dをさらに備える。支持部60Dは、アクチュエータ2Dの本体11に向けて突出してアクチュエータ2Dを揺動可能に支持する。支持部60Dの具体的な構成は任意であってよい。
第二実施形態の支持部60Dは、ベース部61Dと、棒状部62Dと、球状部63Dと、を有する。ベース部61Dは、三つの平坦面部材31D,32D,33Dのうち一つの平坦面部材33Dに固定されている。棒状部62Dは、ベース部61Dから鉛直方向上側(Z軸正方向)に延びる。球状部63Dは、棒状部62Dの先端に設けられている。球状部63Dは、本体11の受け部23Dに収容される。これにより、アクチュエータ2Dは、球状部63D(受け部23D)を支点として揺動可能となっている。アクチュエータ2Dの支点(受け部23D)は、例えばアクチュエータ2D(特に本体11)の重心よりも鉛直方向上側に位置することが好ましい。
【0046】
第二実施形態のアクチュエータユニット1Dを取り付けたピアノ100では、第一実施形態と同様に、アクチュエータ2Dが移動許容部3Dによって筐体110に対して移動可能となっている。このため、響板120の経年変化に伴ってアクチュエータ2Dが取り付けられる響板120の取付部位に変化が生じても、アクチュエータ2Dの向きや位置を響板120の変化に追従させることができる。
【0047】
例えば、響板120の取付部位が響板120の面に沿う方向(X軸方向やY軸方向)に変位した場合には、第一実施形態と同様に、平面すべり軸受30Dによってアクチュエータ2Dが筐体110に対して響板120の面に沿う方向に変位する。また、響板120の取付部位が響板120の板厚方向(Z軸方向)に変位した場合には、アクチュエータ2Dの振動体12が本体11に対して振動体12の振動方向(Z軸方向)に変位する。すなわち、第二実施形態のアクチュエータユニット1Dは、第一実施形態と同様に並進3軸の自由度を有する。
【0048】
一方、響板120の取付部位の向きが変化した場合には、支持部60Dによってアクチュエータ2Dが筐体110に対して揺動することで、アクチュエータ2Dの向き(特に振動体12の振動方向の向き)を響板120の向きの変化に追従させることができる。具体的には、X軸を軸線とした響板120の向きの変化に応じて、アクチュエータ2DがX軸を軸線として揺動することで、アクチュエータ2Dの向きが響板120の向きの変化に追従する。同様に、Y軸を軸線とした響板120の向きの変化に応じて、アクチュエータ2DがY軸を軸線として揺動することで、アクチュエータ2Dの向きが響板120の向きの変化に追従する。また、Z軸を軸線とした響板120の向きの変化に対応して、複数の平坦面部材31D,32D,33DがZ軸を軸線として相対的に回転することで、アクチュエータ2Dの向きが響板120の向きの変化に追従する。
以上のことから、第二実施形態の移動許容部3Dは、第一実施形態と同様に回転3軸の自由度を有する。
【0049】
第二実施形態のアクチュエータユニット1Dによれば、第一実施形態と同様の効果を奏する。
また、第二実施形態のアクチュエータユニット1Dでは、支持部60Dによってアクチュエータ2Dを筐体110に対して回転移動可能とすることができる。これにより、アクチュエータ2Dが取り付けられる響板120の取付部位の向きに変化が生じても、支持部60Dによってアクチュエータ2Dの向き(特に振動体12の振動方向の向き)を響板120の向きの変化に追従させることができる。
【0050】
〔第三実施形態〕
次に、図5を参照して本発明の第三実施形態について説明する。第三実施形態の説明においては、第一実施形態と同様の第三実施形態の構成要素について同一符号を付して、その説明を省略する。
【0051】
図5に示すように、第三実施形態のアクチュエータユニット1Eは、響板120Eの板厚方向が概ね水平方向(図5においてX軸方向)に向くアップライトピアノ100E(以下、単にピアノ100Eとも呼ぶ。)に適用される。第三実施形態のアクチュエータユニット1Eは、第一実施形態と同様のアクチュエータ2及び移動許容部3を備える。
【0052】
移動許容部3は、第一実施形態と同様にアクチュエータ2の本体11に固定される。ただし、第三実施形態の移動許容部3は、アクチュエータ2に対してアクチュエータ2の径方向(振動体12の振動方向に直交する方向)に並ぶ。具体的に、移動許容部3の第一球面部材41、一体に形成された第二球面部材42及び第二平坦面部材32、並びに、第一平坦面部材31は、この順番でアクチュエータ2の径方向においてアクチュエータ2から離れる方向(図5においてZ軸負方向)に並ぶ。
【0053】
移動許容部3は、例えば本体11に直接固定されてもよいし、図5に例示するように介在部品7Eを介して本体11に固定されてもよい。介在部品7Eの具体的な構成は任意であってよい。
図5に例示する介在部品7Eは、板状部材に折り曲げ加工を施す等して形成され、互いに直交する方向に延びる第一、第二板部71E,72Eを有する。第一板部71Eは、本体11の軸線A1方向においてトッププレート15に重ねて固定される。一方、第二板部72Eは、本体11の径方向において本体11に対向する第一球面部材41に重ねて固定される。
【0054】
アクチュエータユニット1Eは、第一実施形態と同様に、ピアノ100Eの筐体110Eと響板120Eとを接続するようにピアノ100Eに取り付けられる。すなわち、アクチュエータユニット1Eの接続部20が響板120Eに固定され、アクチュエータユニット1Eの移動許容部3が筐体110Eに固定される。
ただし、第三実施形態のピアノ100Eでは、アクチュエータユニット1Eを響板120Eに取り付けた状態で、アクチュエータ2の軸線A1(振動体12の振動方向)が概ね水平方向(図5においてX軸方向)に向く。一方、移動許容部3は、第一実施形態と同様にアクチュエータ2に対して鉛直方向下側(Z軸負方向)に位置する。移動許容部3は、図5に例示するように筐体110Eに直接固定されてもよいし、例えば第一実施形態と同様の介在部品5(図2参照)などを介して筐体110Eに固定されてもよい。
【0055】
第三実施形態のアクチュエータユニット1Eを取り付けたピアノ100Eでは、第一実施形態と同様に、アクチュエータ2が移動許容部3によって筐体110Eに対して移動可能となっている。このため、響板120Eの経年変化に伴ってアクチュエータ2が取り付けられる響板120Eの取付部位に変化が生じても、アクチュエータ2の向きや位置を響板120Eの変化に追従させることができる。
【0056】
例えば、響板120Eの取付部位が響板120Eの面に沿う水平方向(Y軸方向)に変位した場合には、平面すべり軸受30によってアクチュエータ2が筐体110Eに対して響板120Eの面に沿う水平方向に変位する。また、響板120Eの取付部位が響板120Eの板厚方向(X軸方向)に変位した場合には、平面すべり軸受30によってアクチュエータ2が筐体110Eに対して響板120Eの板厚方向に変位する。すなわち、第三実施形態のアクチュエータユニット1Eは、並進2軸の自由度を有する。
【0057】
一方、響板120Eの取付部位の向きが変化した場合には、第一実施形態と同様に、球状凸面41aと球状凹面42aとが面接触した状態で第一、第二球面部材41,42が相対的に移動する。これにより、X軸を軸線とした響板120Eの向きの変化に応じて、第一球面部材41が第二球面部材42に対してX軸を軸線として回転することで、アクチュエータ2の向きが響板120Eの向きの変化に追従する。また、Y軸を軸線とした響板120Eの向きの変化に応じて、第一球面部材41が第二球面部材42に対してY軸を軸線として回転することで、アクチュエータ2の向きが響板120Eの向きの変化に追従する。さらに、Z軸を軸線とした響板120Eの向きの変化に応じて、第一、第二球面部材41,42がZ軸を軸線として相対的に回転することで、あるいは、第一、第二平坦面部材31,32がZ軸を軸線として相対的に回転することで、アクチュエータ2の向きが響板120Eの向きの変化に追従する。
以上のことから、第三実施形態の移動許容部3は、第一実施形態と同様に回転3軸の自由度を有する。
【0058】
第三実施形態のアクチュエータユニット1Eによれば、第一実施形態と同様の効果を奏する。
また、第三実施形態のアクチュエータユニット1Eでは、移動許容部3がアクチュエータ2に対してアクチュエータ2の径方向に並ぶ。この場合、アクチュエータ2の軸線A1(振動体12の振動方向)が水平方向に向くようにアクチュエータユニット1Eを配した状態では、互いに滑る第一、第二平坦面部材31,32が鉛直方向に並ぶ。同様に、この状態では、互いに滑る第一、第二球面部材41,42が鉛直方向に並ぶ。このため、第一、第二平坦面部材31,32が重力によって相互に動くことを抑制できる。同様に、第一、第二球面部材41,42が重力によって相互に動くことを抑制できる。すなわち、移動許容部3が重力の影響を受けにくくなる。以上のことから、第三実施形態のアクチュエータユニット1Eは、響板120Eの板厚方向が概ね水平方向に向くアップライトピアノ100Eにおいて特に有効である。
【0059】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。例えば、平坦面部材と球面部材を重ね合わせる順序を逆にし、平坦面部材の重ね合わせの下に球面部材の重ね合わせを設けるようにしてもよい。その場合、アクチュエータの変位量に応じて球面部材の曲率を適宜調整すればよい。
【0060】
本発明の一つの実施形態においては、例えばアクチュエータユニットが接続部を備えず、振動体が直接響板に固定されてもよい。
【0061】
本発明のいずれかの実施形態に係るアクチュエータユニットを備える楽器は、ピアノに限らず、ギターなどのように響板を備える弦楽器であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0062】
本発明は、アクチュエータユニットに適用してもよい。
【符号の説明】
【0063】
1,1D,1E…アクチュエータユニット
2,2D…アクチュエータ
3,3D…移動許容部
11…本体
12…振動体
13…ダンパー部
20…接続部
23D…受け部
30,30D…平面すべり軸受
31…第一平坦面部材
31a…平坦面
31D,32D,33D…平坦面部材
32…第二平坦面部材
32a…平坦面
40…球面すべり軸受
41…第一球面部材
41a…球状凸面
42…第二球面部材
42a…球状凹面
60D…支持部
100…グランドピアノ(楽器)
100E…アップライトピアノ(楽器)
110,110E…筐体
120,120E…響板
C1…曲率中心
図1
図2
図3
図4
図5