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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-10
(45)【発行日】2023-05-18
(54)【発明の名称】整立機
(51)【国際特許分類】
   B65G 47/14 20060101AFI20230511BHJP
【FI】
B65G47/14 102A
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2019052233
(22)【出願日】2019-03-20
(65)【公開番号】P2020152511
(43)【公開日】2020-09-24
【審査請求日】2021-11-04
(73)【特許権者】
【識別番号】000006884
【氏名又は名称】株式会社ヤクルト本社
(73)【特許権者】
【識別番号】000180298
【氏名又は名称】四国化工機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000431
【氏名又は名称】弁理士法人高橋特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】田村 利希
【審査官】寺川 ゆりか
(56)【参考文献】
【文献】特公昭53-017228(JP,B1)
【文献】特開2012-091801(JP,A)
【文献】特許第4006802(JP,B2)
【文献】特開2004-323177(JP,A)
【文献】特開平04-049111(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 47/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器を開口部が上方に向けた状態に整列せしめて搬送装置上に載置して搬送する整立機において,
整立機内に設定値よりも多くの容器が供給されているか否かを感知するセンサを設け,
前記センサの感知部に圧縮空気を噴射する噴射装置が設けられており,当該噴射装置は圧縮空気源に連通する配管に取り付けられており,整立機の内部で浮遊している樹脂粉が前記センサの光照射部或いは受光部に付着して前記センサの検知能力を阻害するのに必要かつ十分な時間よりも短い時間に設定された所定時間が経過すると,前記センサの感知部に付着した合成樹脂粉末を除去する程度の圧力及び流量で空気を噴射する機能を有し
前記圧縮空気源に連通した第2の圧縮空気用配管と,第2の圧縮空気用配管に設けられた第2の噴射装置が設けられており,当該第2の噴射装置は,整立機6のターンテーブルのレールに沿って整立機内を進行する容器が2個以上重なった場合に,第2の噴射装置から噴射される圧縮空気により前記2個以上重なった容器の上方の容器を吹き落とすことが出来る様に,当該上方の容器に対して圧縮空気を噴射することを特徴とする整立機。
【請求項2】
前記センサは,所定の検知位置に存在する容器の垂直方向の最上位置を検出する機能を有している請求項1の整立機。
【請求項3】
前記センサは,容器の垂直方向の最上位置を検出する際にセンサから光を照射する機能と,当該照射された光が容器により反射された反射光を受信する機能とを備えている請求項2の整立機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は,例えば乳酸菌飲料容器等の容器の製造現場において,容器の開口を上向きに配置する整立機に関する。
【背景技術】
【0002】
整立機は,乱雑に配置された複数の容器(例えば乳酸菌飲料容器)を,開口部が上方に向けた状態に整列せしめて搬送装置上に載置して搬送させる機能を有している(例えば特許文献1参照)。
しかし,整立機に対して容器が過剰に供給されてしまった場合には,整立機の内部で容器が滞留して移動できない状態(いわゆる「詰まった」状態)となり,容器が下流側に供給されないという恐れがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特公昭53-17228号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は上述した従来技術の問題点に鑑みて提案されたものであり,整立機内部で容器が滞留して移動できない状態(いわゆる「詰まった」状態)となることを防止することが出来る整立機の提供を目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の整立機は,容器(例えば乳酸菌飲料容器50)を開口部が上方に向けた状態に整列せしめて搬送装置(搬送ライン70:例えばコンベア)上に載置して搬送する整立機(6)において,
整立機(6)内に設定値よりも多くの容器(50)が供給されているか否かを感知するセンサ(容器減少検出センサ8:第1のセンサ)を設け,
前記センサ(8)の感知部に圧縮空気を噴射する噴射装置(例えばノズル9)が設けられており,当該噴射装置(9)は(本発明の製立機6に設けられている)圧縮空気源(例えばコンプレッサー20)に連通する配管(圧縮空気チューブLa1)(例えばその端部)に取り付けられており,整立機(6)の内部で浮遊している樹脂粉が前記センサ(8)の光照射部或いは受光部に付着して前記センサ(8)の検知能力を阻害するのに必要かつ十分な時間よりも短い時間に設定された所定時間が経過すると,前記センサの感知部に付着した合成樹脂粉末を除去する程度の圧力及び流量で空気を噴射する機能を有し,
前記圧縮空気源(20)に連通した第2の圧縮空気用配管(La0,La2)と,第2の圧縮空気用配管(La2)(例えばその端部)に設けられた第2の噴射装置(例えばノズル10)が設けられており,当該第2の噴射装置(10)は,整立機6のターンテーブル(61)のレール(図示せず)に沿って整立機(6)内を進行する容器(50)が2個以上重なった場合に,第2の噴射装置(10)から噴射される圧縮空気により前記2個以上重なった容器の上方の容器(50)を吹き落とすことが出来る様に,当該上方の容器(50)に対して圧縮空気を噴射することを特徴としている。
ここで前記センサ(8)は,(整立機6内部の)所定の検知位置に存在する容器(50)の垂直方向の最上位置(容器のレベル)を検出する機能を有しているのが好ましい。そして,容器(50)の垂直方向の最上位置を検出する際にセンサ(8)から光を照射する機能と,当該照射された光が容器により反射された反射光を受信する機能とを備えていることが好ましい。
【発明の効果】
【0007】
上述の構成を具備する本発明によれば,整立機(6)内に設定値よりも多くの容器(例えば乳酸菌飲料容器50)が供給されているか否かを感知するセンサ(容器減少検出センサ8)が設けられているので,整立機(6)内に設定値よりも多くの容器(50)が供給されてしまった場合には,容器(50)が滞留して移動できない状態(いわゆる「詰まった」状態)になる可能性が高いと判断することが出来る。
ここで,容器(50)が合成樹脂製である場合,整立機(6)内に多数供給された容器(50)から大量の合成樹脂粉末が剥離し,剥離した合成樹脂粉末が前記センサ(8)の感知部に付着して,前記センサ(8)を誤作動させてしまう恐れや,前記センサ(8)が作動不能となる恐れが存在する。そして,前記センサ(8)が誤作動してしまうと,整立機(6)の内部で容器(50)が滞留して移動できない状態(いわゆる「詰まった」状態)となってしまう。
【0008】
しかし本発明によれば,前記センサ(8)の感知部に圧縮空気を噴射する噴射装置(例えばノズル9)が設けられており,当該噴射装置(9)は(本発明の製立機6に設けられている)圧縮空気源(例えばコンプレッサー20)に連通する配管(圧縮空気チューブLa1)の端部に取り付けられており,前記センサ(8)の感知部に付着した合成樹脂粉末を除去する程度の圧力及び流量で空気を噴射する機能を有しているので,前記センサ(8)の感知部に付着した合成樹脂粉末は直ちに除去される。
そのため,前記センサ(8)を誤作動させてしまう恐れや,前記センサ(8)が作動不能となることは無く,整立機(6)の内部で容器(50)が滞留して移動できない状態(いわゆる「詰まった」状態)となってしまうことが防止される。
【0009】
本発明において,前記圧縮空気源(20)に連通した第2の圧縮空気用配管(La0,La2)と,第2の圧縮空気用配管(La2)の端部に設けられた第2の噴射装置(例えばノズル10)が設けられており,当該第2の噴射装置(10)は,整立機6のターンテーブル(61)のレール(図示せず)に沿って整立機(6)内を進行(上昇)する容器(50)が2個以上重なった場合に上方の容器(50)に向かって圧縮空気を噴射する機能を有していれば,整立機(6)内でレールに沿って上昇する容器(50)が2個以上重なり合って進行している場合に,上方の容器(50)に対して第2の噴射装置(10)から圧縮空気が吹き付けられるので,他の容器(50)の上に重なっている容器(50)は圧縮空気により落下する。そのため,整立機(6)のレール上で,容器(50)の上に容器(50)が重なってしまうことが抑制される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の実施形態に係る整立機を含む領域を示すブロック図である。
図2】実施形態における第1のセンサの説明図である。
図3図2におけるA矢視図である。
図4】実施形態において,第1のセンサを正常に機能させる制御のフローチャートである。
図5】実施形態において,整立機に対して過剰な容器が供給された場合の制御を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下,添付図面を参照して,本発明の実施形態について説明する。
図1を参照して,整立機を含む領域(整立機の上流側の容器供給側~整立機の下流側の容器検査領域)に設けられた機器について説明する。
図示の実施形態において,容器として乳酸菌飲料用の容器が例示されているが,それに限定される訳ではない。
また,図1では明示されていないが,整立機6の上流側のボトルストレージタンク1内には,容器成形エリア(図示せず)から,図示しない機構及び空気流により容器が供給される。
【0012】
図1において,ボトルストレージタンク1の底部はテーパー状に構成され,当該テーパー状の下部開口近傍にはバイブレータ2が装備されている。そして,ボトルストレージタンク1の下部開口(符号省略)の直下には,横送りコンベア3が配置されている。
図1の例では,上述の機器が2セット装備され,当該2セットの機器類は左右対称に配置されている。
【0013】
向き合った2機の横送りコンベア3は,横置きダクト4によって覆われており,横置きダクト4の底部中央には漏斗状の連通ダクト5が接続している。そして,連通ダクト5の下端には整立機6が配置されている。上述した様に,整立機6は,搬送された容器を正立した状態(開口部が上方に位置しており且つ立った状態)にするための機器である。
整立機6内部の底部近傍には,ターンテーブル61が設けられている。ターンテーブル61は図示しないギアモーターを駆動源としており,図示しないギアモーターは,制御用ケーブルL1を介して容器供給装置制御盤7と接続されている。そして容器供給装置制御盤7は,制御用ケーブルL2により,横送りコンベア3の図示しない駆動部と接続している。
【0014】
整立機6の内部には,第1のセンサ8,第1の高圧エア噴射ノズル9,第2の高圧エア噴射ノズル10が設けられている。
第1のセンサ8は容器減少検出センサであり,整立機6内部に供給された容器50が過剰か否かを検知する機能を有している。詳細には,第1のセンサ8は,整立機6内部の所定の検知位置に存在する容器の最上位置(ターンテーブル61のテーパー面に対する直交方向における最上位置)を光学的な機構により計測する機能を有しており,図示の実施形態では,「光学的な機構」として容器50の反射光を受信する機構を採用している。
明確には図示されていないが,整立機6のターンテーブル61にはレール(図示せず)が設けられている。そして,第1のセンサ8は,図示しないレール以外の箇所に溜まっている容器50における過剰や不足の有無を検出する機能を有しているが,容器の数を数える機能は有していない。
【0015】
整立機6内部における第1のセンサ8の態様を示す図2図3において,第1のセンサ8は,投光面81と受光面82とを有している。そして第1のセンサ8は,カバー部材85を備えたブラケット87に取り付けられており,ブラケット87は,ステイ89を介して整立機6の最外周である円筒部62に取り付けられている。
第1のセンサ8は光を照射して反射光を受光して計測するタイプの光学センサであり,第1のセンサ8の照射光及びその反射光は,図2において直線LBで示されている。そして照射光LBは,整立機6のターンテーブル61のテーパー面と直交する方向に照射される。
しかし,容器50の上に別の容器50が重なっている場合には,第1のセンサ8の照射光は別の容器50によって反射して,受光面82には到達しない。すなわち,第1のセンサ8の照射光が受光面82には到達しない場合に,容器50の上に別の容器50が重なっている状態を感知することが出来る。
【0016】
整立機6内に大量の容器50が供給され(容器50が過剰に供給され),容器50のレベルが所定の高さを超えた場合には,整立機6内で容器50が滞留して移動できない状態(いわゆる「詰まった」状態)になる可能性が高い。また,ターンテーブル61の図示しないレール以外の領域において容器50の上に別の容器50が重なり,第1のセンサ8の照射光が受光面82には到達しない場合には,整立機6内で容器50が滞留して移動できない状態(いわゆる「詰まった」状態)になる可能性が高いと判断することが出来る。
第1のセンサ8の検出結果により整立機6内で容器50が滞留して移動できない状態(いわゆる「詰まった」状態)になる可能性が高いと判断された場合には,例えば,供給コンベア3の速度を制御して整立機6内に供給される容器50の数量を減少することが出来る。或いは,供給コンベア3を停止して整立機6内に容器50が供給されない様に調節することも出来る。
【0017】
ここで,整立機6の内部は,容器の材料の一部である樹脂粉が浮遊している。かかる樹脂粉は,例えば成形されたばかりの容器50に付着している。
整立機6の内部で樹脂粉が浮遊している状態では,第1のセンサ8の光照射部或いは受光部に樹脂粉が付着することにより,第1のセンサ8の検知能力は著しく劣化する。
第1のセンサ8の検知能力を維持するため,図示の実施形態では,整立機6内部に,第1の高圧エア噴射ノズル9(第1のエアノズル)が設けられている。第1のエアノズル9は,そこから噴射される高圧エアが,第1のセンサ8の投光面81及び受光面82(第1のセンサ8における光照射部或いは受光部)に吹き付けられる様に配置されている(図1参照)。
そのため,第1のセンサ8の投光面81及び受光面82に樹脂粉が付着しても,第1のエアノズル9から噴射される高圧エア(空気噴流)により,付着した樹脂粉を除去して,第1のセンサ8の検知能力を必要なレベルに維持することが出来る。
【0018】
整立機6は,図1に示すように,高圧エアの供給源(例えば,エアコンプレッサ等)20と,第1の開閉弁30と,第2の開閉弁35と,開閉弁30,35を制御するコントロールユニット40を備えている。コントロールユニット40にはタイマー(図示せず)が内蔵されている。
整立機6の内部には,第1のエアノズル9に加えて,第2の高圧エア噴射ノズル10(第2のエアノズル)が設けられている。
高圧エアの供給源20は,エア供給ラインLa0により,第1の開閉弁30及び第2の開閉弁35と連通している。
そして,第1の開閉弁30は,エア供給ラインLa1により,第1のエアノズル9と連通している。一方,第2の開閉弁35は,エア供給ラインLa2により,第2のエアノズル10と連通している。
【0019】
図1において,整立機6の出口(図示せず)と検査装置80は搬送ライン70で接続されており,整立機6で正立された(開口が上方を向いた状態で立ち上がった)容器50は,順次,検査装置80内に送り込まれる。
整立機6の第1のセンサ8は,入力信号ラインLsi1を介して,コントロールユニット40に接続している。
コントロールユニット40は出力信号ラインLso1を介して第1の開閉弁30と接続し,出力信号ラインLso2を介して第2の開閉弁35と接続し,信号ラインLsを介して容器供給装置制御盤7と接続している。
【0020】
次に主として図4を参照して,第1のノズル9の高圧エア噴射に関わる制御について説明する。
コントロールユニット40(図1参照)に内蔵された図示しないタイマーにより,第1のノズル9から高圧エアが噴射されてから経過した時間が計測されている。図4のステップS1では,(図示しないタイマーによって計測された)第1のノズル9から高圧エアが噴射されてから経過した時間が,所定時間(例えば,15分)が経過したか否かを,コントロールユニット40により判断する。ここで,所定時間は,第1のエアノズル9から高圧エアを噴射した後,第1のセンサ8の感知部81,82(光照射部或いは受光部)に合成樹脂材料粉末その他の異物が付着しない様に,ケース・バイ・ケースに設定されている。
所定時間が経過したならば(ステップS1がYES)ステップS2に進み,所定時間が経過していなければ(ステップS1がNO)図示しないタイマーによる時間計測を繰り返す(ステップS1がNOのループ)。
所定時間は,整立機6の内部で浮遊している樹脂粉が,第1のセンサ8の光照射部或いは受光部に付着して第1のセンサ8の検知能力を阻害するのに必要かつ十分な時間よりも短い時間に設定される。この様に設定することにより,樹脂粉が第1のセンサ8の光照射部或いは受光部に付着することを抑制できる。ただし,個別,具体的には,状況に応じてケース・バイ・ケースで設定される。
【0021】
ステップS2では,コントロールユニット40は,第1の開閉弁30を開放することにより第1のエアノズル9から高圧エアを噴射して,ステップS3に進む。第1のエアノズル9から高圧エアを噴射することにより,第1のセンサ8の感知部81,82に合成樹脂材料粉末その他の異物が付着していたとしても,当該異物は直ちに除去される。
上述した通り,所定時間は,整立機6の内部で浮遊している樹脂粉が,第1のセンサ8の光照射部或いは受光部に付着して第1のセンサ8の検知能力を阻害するのに必要かつ十分な時間よりも短い時間に設定されているので,ステップS2で高圧エアを噴射して異物を除去すれば,第1のセンサ8の感知部81,82は,必要なレベルの検知能力を維持することが出来る。
ステップS3では,第1の開閉弁30に関わる制御を終了するか否かを判断する。第1の開閉弁30に関わる制御を終了するのであれば(ステップS3がYES),そのまま制御を終える。一方,整立機6の運転が続行され,ステップS1~S3までの制御を続行する必要がある場合(ステップS13がNO)には,ステップS1に戻り,ステップS1~S3を繰り返す。
【0022】
図示の実施形態では,図4の制御と平行して,図5の制御が実行されている。
図5において,ステップS11では,ターンテーブル61の図示しないレール上で容器50が重なった状態であるか否かをチェックする。当該チェックは,ステップS12において,図示しない各種センサ等を用いて実行される。
ターンテーブル61の図示しないレール上で容器50が重なっている場合(ステップS12がYES)にはステップS15に進む。
ターンテーブル61の図示しないレール上で容器50が重なっていなければ(ステップS12がNO),ステップS17に進む。
【0023】
ステップS15(レール上で容器50が重なっている場合:ステップS12がYES)では,第2の開閉弁35を開放して第2のエアノズル10から高圧エアを噴射して,容器50の上に重なった他の容器50をターンテーブル61上に吹き落とし,ステップS16に進む。
ステップS16では,コントロールユニット40は,コントロールユニット40に内蔵するタイマーによって,第2のエアノズル10が高圧エアを噴射してから経過した時間を計測すると共に,所定時間が経過したか否かを判断する。
ステップS16の経過時間は,容器50の上に重なった他の容器50を第2のエアノズル10から噴射される高圧エアで吹き落とすのに十分な時間として設定されている。
【0024】
第2のエアノズル10が高圧エアを噴射してから所定時間が経過したならば(ステップS16がYES),ステップS11に戻り,再び(図示しない)レール上で容器50が重なり合っていないか否かをチェックする。
所定時間が経過していないのであれば第2のエアノズル10から高圧エアを噴射し続ける(ステップS16がNOのループ)。
【0025】
ステップS17(レール上で容器50は重なっていないと判断された場合:ステップS12がNO)では第2のエアノズル10から高圧エアを噴射せず,ステップS18に進む。
ステップS18で,コントロールユニット40は,整立機6の運転及び制御を終了するのか或いは続行するのかを判断する。
整立機6の運転及び制御を終了するのであれば(ステップS18がYES),運転及び制御が終了する。一方,整立機6の運転を続行するのであれば(ステップS18がNO),ステップS11に戻り,ステップS11以降を繰り返す。
【0026】
図示の実施形態によれば,第1のセンサ8の感知部81,82に圧縮空気を噴射する第1のエアノズル9が設けられており,第1のエアノズル9から高圧エアが噴射されるので,第1のセンサ8の感知部81,82に付着した合成樹脂粉末は直ちに除去される。
そのため,第1のセンサ8を誤作動させてしまう恐れや,第1のセンサ8が作動不能となることは無く,整立機6の内部で容器50が滞留して移動できない状態(いわゆる「詰まった」状態)となってしまうことが防止される。
また図示の実施形態によれば,ターンテーブル61のレールにおいて,容器50が他の容器50上に重なってしまった場合には,第2のエアノズル10から高圧エアを噴射して,当該重なり合った状態を解消することが出来る。
【0027】
図示の実施形態はあくまでも例示であり,本発明の技術的範囲を限定する趣旨の記述ではないことを付記する。
【符号の説明】
【0028】
1・・・ボトルストレージタンク
2・・・バイブレータ
3・・・横送りコンベア
4・・・横置きダクト
6・・・整立機
7・・・容器供給装置制御盤
8・・・第1のセンサ
9・・・第1のエアノズル
10・・・第2のエアノズル
20・・・高圧エア供給源
30・・・第1の開閉弁
35・・・第2の開閉弁
40・・・コントロールユニット
50・・・容器
70・・・搬送ライン
図1
図2
図3
図4
図5