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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-10
(45)【発行日】2023-05-18
(54)【発明の名称】ガスメーターおよびその製造方法
(51)【国際特許分類】
   G01F 15/14 20060101AFI20230511BHJP
   G01F 3/22 20060101ALI20230511BHJP
   G01F 15/18 20060101ALI20230511BHJP
【FI】
G01F15/14
G01F3/22 D
G01F15/18
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2018239523
(22)【出願日】2018-12-21
(65)【公開番号】P2020101438
(43)【公開日】2020-07-02
【審査請求日】2021-09-14
(73)【特許権者】
【識別番号】000150109
【氏名又は名称】株式会社竹中製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100083725
【弁理士】
【氏名又は名称】畝本 正一
(74)【代理人】
【識別番号】100140349
【弁理士】
【氏名又は名称】畝本 継立
(74)【代理人】
【識別番号】100153305
【弁理士】
【氏名又は名称】畝本 卓弥
(74)【代理人】
【識別番号】100206933
【弁理士】
【氏名又は名称】沖田 正樹
(72)【発明者】
【氏名】宮内 等
(72)【発明者】
【氏名】能登 雅弘
【審査官】大森 努
(56)【参考文献】
【文献】登録実用新案第3211934(JP,U)
【文献】特開平11-051739(JP,A)
【文献】特開平11-233921(JP,A)
【文献】特開2017-207290(JP,A)
【文献】特開2013-200270(JP,A)
【文献】特開2017-181471(JP,A)
【文献】特開2017-090269(JP,A)
【文献】特開2009-281849(JP,A)
【文献】特開2004-101302(JP,A)
【文献】特開2008-215868(JP,A)
【文献】特開2003-207381(JP,A)
【文献】特開昭58-072011(JP,A)
【文献】特開2015-145827(JP,A)
【文献】特開2002-098570(JP,A)
【文献】特開昭61-008623(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01F 3/22,15/00-15/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体内に備えられて、ガス流量を計測し、前記ガス流量を表す計測信号を出力する計測部と、前記筐体外に設けられて、前記ガス流量の計量値を表示する計量表示部とを備えるガスメーターであって、
前記計測信号を受け、前記計量表示部に前記計量値を表示させるための計量信号を生成するコントローラを設置したコントローラ基板と、
前記コントローラ基板を防護するとともに、バッテリを設置したバッテリホルダーを備えるコントローラ基板ホルダーと、
前記筐体の前面側に備えて前記計量表示部を覆う前カバーと、
前記前カバーが取り付けられるとともに前記コントローラ基板を保持する第1の部材と、前記バッテリホルダーを収納する収納部が形成され、前記第1の部材と前記筐体の間に挟み込まれて前記筐体に固定される第2の部材とから構成されて、前記前カバーとで前記コントローラ基板を挟み込前カバー設置台と、
を備え、
前記コントローラ基板が、前記計量表示部を覆う前記前カバーの背面側に配置されていることを特徴とするガスメーター。
【請求項2】
前記コントローラ基板は、前記計量表示部を覆う前記前カバーと、前記前カバー設置台との間に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のガスメーター。
【請求項3】
前記計測部に接続された第1のコネクタ部と、
前記コントローラに接続された第2のコネクタ部と、
前記第1のコネクタ部と前記第2のコネクタ部との間に連結され、少なくとも前記計測部と前記コントローラの接続線を通線する配線管と、
を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のガスメーター。
【請求項4】
前記コントローラ基板ホルダーを、前記計量表示部を覆う前記前カバーと前記前カバー設置台との間に備えたことを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れかの請求項に記載のガスメーター。
【請求項5】
ガス流量を表す計測信号を出力する計測部を筐体に設置する工程と、
前記計測信号を受け計量表示部に計量値を表示させるための計量信号を生成するコントローラを搭載したコントローラ基板を、バッテリホルダーを備えて前記コントローラ基板を防護するコントローラ基板ホルダーに設置するとともに前カバー設置台の第1の部材の一面側に載置し、前記バッテリホルダーの収納部を有する前記前カバー設置台の第2の部材を前記第1の部材の他面側に取り付けて、さらに、前記コントローラ基板を前記計量表示部の背面側に配置する工程と、
前記第2の部材を前記筐体に設置するとともに、前記計量表示部を覆う前カバーを設置する工程と、
を含むことを特徴とするガスメーターの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガス流による膜の往復動を磁界変化に変換してガス流量を計測するガスメーターに関する。
【背景技術】
【0002】
膜式ガスメーターは、ガス流により計量膜を往復動させ、この往復動を変換機構により回転運動に変換して磁石を回転させ、その磁界変化を計測部で検出し、この計測部に得られる計測信号から計測値を得て、この計測値を表示する。このガスメーターでは、計測信号から計測情報を算出するためのコントローラが備えられる。
この膜式ガスメーターに関し、筐体の天板側にコントローラを備える膜式マイコンガスメーターが知られている(たとえば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2002-333359号報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、従来の膜式マイコンガスメーターではたとえば、図10に示すように、コントローラボックス100が筐体102の上部にガス管接続部104-1、104-2に挟まれて設置されている。コントローラボックス100はコントローラが内蔵されている。このようなコントローラボックス100を設置したガスメーターでは、筐体102をコンパクト化しても、筐体102の上部にコントローラボックス100が突出しているため、ガスメーターの低背化が妨げられるばかりか、運搬する際にはコントローラボックス100の防護対策を取ることが不可欠であるという課題がある。
配管工事の際にはコントロールボックス100がガス管接続部104-1、104-2に隣接しているため、ガス管接続部104-1、104-2にガス配管を配管継手で接続する際にコントロールボックス100が邪魔になり、配管作業に手間取るなどの課題もある。
そこで、本発明の目的は、斯かる課題に鑑み、筐体上部からコントローラボックスを除き、筐体の低背化とともに筐体天井部のシンプル化を図ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するため、本発明のガスメーターの一側面によれば、筐体内に備えられて、ガス流量を計測し、前記ガス流量を表す計測信号を出力する計測部と、前記筐体外に設けられて、前記ガス流量の計量値を表示する計量表示部とを備えるガスメーターであって、前記計測信号を受け、前記計量表示部に前記計量値を表示させるための計量信号を生成するコントローラを設置したコントローラ基板と、前記コントローラ基板を防護するとともに、バッテリを設置したバッテリホルダーを備えるコントローラ基板ホルダーと、前記筐体の前面側に備えて前記計量表示部を覆う前カバーと、前記前カバーが取り付けられるとともに前記コントローラ基板を保持する第1の部材と、前記バッテリホルダーを収納する収納部が形成され、前記第1の部材と前記筐体の間に挟み込まれて前記筐体に固定される第2の部材とから構成されて、前記前カバーとで前記コントローラ基板を挟み込前カバー設置台とを備え、前記コントローラ基板が、前記計量表示部を覆う前記前カバーの背面側に配置されている。
このガスメーターにおいて、前記コントローラ基板は、前記計量表示部を覆う前記前カバーと、前記前カバー設置台との間に配置されてよい。
このガスメーターにおいて、前記計測部に接続された第1のコネクタ部と、前記コントローラに接続された第2のコネクタ部と、前記第1のコネクタ部と前記第2のコネクタ部との間に連結され、少なくとも前記計測部と前記コントローラの接続線を通線する配線管とを備えてよい。
このガスメーターにおいて、前記コントローラ基板ホルダーを、前記計量表示部を覆う前記前カバーと前記前カバー設置台との間に備えてよい。
【0006】
上記目的を達成するため、本発明のガスメーターの製造方法の一側面によれば、ガス流量を表す計測信号を出力する計測部を筐体に設置する工程と、前記計測信号を受け計量表示部に計量値を表示させるための計量信号を生成するコントローラを搭載したコントローラ基板を、バッテリホルダーを備えて前記コントローラ基板を防護するコントローラ基板ホルダーに設置するとともに前カバー設置台の第1の部材の一面側に載置し、前記バッテリホルダーの収納部を有する前記前カバー設置台の第2の部材を前記第1の部材の他面側に取り付けて、さらに、前記コントローラ基板を前記計量表示部の背面側に配置する工程と、前記第2の部材を前記筐体に設置するとともに、前記計量表示部を覆う前カバーを設置する工程とを含む。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、次のいずれかの効果が得られる。
(1) 計量表示部や計測部を備える筐体の内部にコントローラが設置されたので、ガスメーターの筐体上からコントローラボックスを除くことができ、ガスメーターを低背化でき、コンパクト化することができる。
(2) コントローラは筐体内に設置されたので、斯かるガスメーターを運搬する際、従来必要としていたコントローラボックスの防護対策が不要となり、可搬性に優れる。
(3) ガス管接続部の間からコントロールボックスが除かれたので、ガス管接続部にガス配管を配管継手で接続する際、コントロールボックスが邪魔になるという不都合が回避され、配管作業の迅速化に寄与する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】一実施の形態に係るガスメーターを示す正面図である。
図2】実施例1に係るガスメーターを示す正面図である。
図3図2のIII -III 線部分の断面を示す断面図である。
図4】天板、計測部および筐体開口部を示す斜視図である。
図5】計測部を分解して示す斜視図である。
図6】筐体の前カバー、第1および第2の前カバー取付け台を分解して示す斜視図である。
図7図3のVII -VII 線部分の断面を示す断面図である。
図8】コントローラ基板、コントローラ基板ホルダーおよびバッテリホルダーを示す斜視図である。
図9】実施例2に係るガスメーターの計量表示部を示す斜視図である。
図10】従来のガスメーターの一部を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1は、一実施の形態に係るガスメーターを示している。図1に示す構成は一例であり、斯かる構成に本発明が限定されるものではない。
このガスメーター2は一例として膜式マイコンガスメーターを示している。このガスメーター2には筐体4の前面側に計量表示部6が備えられ、この計量表示部6の背面側部材にコントローラ8が備えられる。計量表示部6は、ガスGの流量の計測値を表示する。コントローラ8は計測部10からの計測信号を受け、計量表示部6に対する計量信号を生成する。
計測部10は、マグネット12の回転による磁界変化を受け、磁界変化を計測して計測信号を生成する。マグネット12の回転は変換機構部14から付与される。つまり、変換機構部14は、ガス流量による計量膜16の往復動を回転運動に変換し、その回転をギヤ機構などによりマグネット12に伝達される。
【0010】
<一実施の形態の効果>
この一実施の形態によれば、次の何れかの効果が得られる。
(1) 計量表示部や計測部を備える筐体の内部にコントローラが設置されたことにより、ガスメーターの筐体上部からコントローラボックスが除かれ、ガスメーターの低背化やコンパクト化を図ることができる。
(2) コントローラは筐体内に設置されたので、斯かるガスメーターを運搬する際、従来必要としていたコントローラボックスの防護対策が不要であり、可搬性に優れたガスメーターを提供できる。
(3) 筐体外部からコントロールボックスが除かれたので、配管作業を簡易化できる。
【実施例1】
【0011】
図2は、実施例1に係るガスメーターを示している。図2に示す構成は一例であり、斯かる構成に本発明が限定されるものではない。
このガスメーター2では筐体4の上部から既述のコントローラボックス100(図10)が除かれてガス配管接続部18-1、18-2の間に天板20が備えられる。天板20はガスケットを挟んで筐体4に複数の固定ねじ22で固定され、計測部10(図1)を覆う蓋部である。この天板20は、従来のコントローラボックス100より小さく、ガス配管接続部18-1、18-2に管継手でガス配管を接続する際、邪魔にならない。
【0012】
筐体4の前面部には計量表示部6を覆うカバー部材として前カバー24が備えられる。この前カバー24は筐体4との間に前カバー取付け台26-1、26-2を挟んで、共通の複数の固定ねじ28により筐体4に固定されている。この前カバー24には表示窓部30が形成され、この表示窓部30から計量表示部6に表示される計量値が視認可能である。前カバー取付け台26-1、26-2(図3)はコントローラ8(図1)を設置するコントローラ筐体部の一例であり、筐体4とともにコントローラ8の防護部材を構成する。
【0013】
図3は、図2のIII -III 線断面を示している。天板20は、筐体4の上部に設置された窓枠部32に固定ねじ22で固定されている。筐体4の窓部34は天板20によって開閉可能である。
この窓部34の下側には出入口金を固定する補強用部材36が備えられる。この補強用部材36は内フレームの一例であり、たとえば、鉄板で形成される。
この補強用部材36には図4に示すように、基板ホルダー38がねじ止めされる。この基板ホルダー38には図5に示すように、センサー基板40が保持されている。このセンサー基板40にMRセンサー41が実装されている。このMRセンサー41は、マグネット12の回転による磁界変化を受け、この磁界変化を受けて変化する磁気抵抗効果を利用して磁界変化を計測し、計測信号を出力する。センサー基板40の上面側には磁気シールド部材43が設置される。つまり、センサー基板40は基板ホルダー38に磁気シールド部材43を挟んで保持される。補強用部材36にはガス室蓋部品42が備えられる。このガス室蓋部品42はたとえば、アルミニウム板の成形体であり、マグネット12とMRセンサー41との間に備えられ、マグネット12からの磁界を通過させ、MRセンサー41に作用させる部材である。
【0014】
ガス室蓋部品42の下側にはマグネット12が設置され、このマグネット12はマグネットホルダー44に保持され、変換機構部14の回転軸46に固定されている。回転軸46には歯車48が取り付けられ、この歯車48には歯車50が噛み合わされてクランク機構52から回転が与えられる。つまり、歯車48、50はガス流量に比例して回転し、この回転がマグネット12を回転させるので、マグネット12による磁界変化が計測部10のMRセンサー41により計測される。
補強用部材36には第1のコネクタ部54が備えられ、このコネクタ部54には配線管としてたとえば、配線保護チューブ56が連結されている。この配線保護チューブ56は計測部10とコントローラ8との間を結ぶ接続線であるリード線を貫通させて防護する。
【0015】
前カバー24および前カバー取付け台26-1、26-2は、筐体4の前面に重ねられて設置され、筐体4と一体化されている。前カバー24および前カバー取付け台26-1はたとえば、合成樹脂で形成され、ガスケットを挟んで合体される。前カバー取付け台26-2はたとえば、アルミニウムの成形体であって、筐体4と同電位に保持されるシールドケースを構成する。
計量表示部6には計量表示基板が備えられ、この計量表示部6の背面側にはコントローラ8(図1)を実装したコントローラ基板58が設置され、このコントローラ基板58にコントローラ8(図1)が実装されている。コントローラ基板58は計量表示部6の背面側部材の一例であるコントローラ基板ホルダー60に設置される。このコントローラ基板ホルダー60は、コントローラ基板58の防護部材の一例であり、このコントローラ基板ホルダー60の背面部にはバッテリホルダー62が備えられ、このバッテリホルダー62に複数のバッテリとしてたとえば、4本のバッテリ64が設置されている。このコントローラ基板ホルダー60は、シールド部材で構成してもよい。
【0016】
前カバー取付け台26-2は筐体4と前カバー取付け台26-1との間に挟み込まれて固定されている。この前カバー取付け台26-2にはバッテリホルダー62とともにバッテリ64を収納するバッテリ収納部66が形成されている。前カバー取付け台26-2は、筐体4の窓部68に跨がって設置され、第2のコネクタ部70が取り付けられている。このコネクタ部70には配線保護チューブ56の端部が連結されている。
【0017】
図6は、前カバー24、前カバー取付け台26-1、26-2および筐体4を分解して示している。筐体4には窓部68の周囲部に筐体4の内側から貫通させた固定ねじ72が備えられ、この固定ねじ72によって筐体4に前カバー取付け台26-2が強固に固定される。
【0018】
図7は、図3のVII -VII 線断面を示している。前カバー取付け台26-2の側部にはコネクタ部70が取り付けられ、既述したように、配線保護チューブ56を貫通させたリードがコントローラ基板58に接続される。
【0019】
図8は、コントローラ基板58およびコントローラ基板ホルダー60を示している。コントローラ基板58はコントローラ基板ホルダー60に挿入され、これによりコントローラ基板58およびコントローラ8がコントローラ基板ホルダー60で防護される。このコントローラ基板ホルダー60の背面部にはバッテリホルダー62が備えられ、バッテリ64が保持されている。コントローラ基板58に実装されているコントローラ8は、コントローラ基板ホルダー60の背面側のバッテリ64から近距離で給電される。
【0020】
<ガスメーター2の製造工程>
このガスメーター2は、本発明のガスメーターの製造方法の一例として、
a) 筐体4の組み立て工程、
b)ガス流量を表す計測信号を出力する計測部10を筐体4に設置する工程、
c)筐体4の前面側にガス流量の計量値を表示する計量表示部6を設置する工程、
d)計測部10から計測信号を受け計量表示部6に計量値を表示させるための計量信号を生成するコントローラ8を筐体4内に設置する工程、
により製造することができる。
コントローラ8は、前カバー24を取り付ける前カバー取付け台26-1、26-2の組立ての際に、前カバー取付け台26-1、26-2と前カバー24の間にコントローラ基板58を挟み込んで設置すればよい。
【0021】
<実施例1の効果>
この実施例1によれば、次の何れかの効果が得られる。
(1) 筐体4の内部にコントローラ8が設置されたので、ガスメーター2の筐体上部からコントローラボックス100(図10)が除かれ、ガスメーター2が低背化されるとともに、コンパクト化が図られる。
(2) コントローラ8は筐体4内に設置されて筐体4および前カバー取付け台26-1、26-2で防護されるので、従来のコントローラボックス100(図10)の防護対策は不要であり、可搬性を高めることができる。
(3) 配管作業の際、配管接続部18-1、18-2に対して天板20の突出量は小さく、配管作業を妨げることはない。
【実施例2】
【0022】
図9は、実施例2に係るガスメーター2の計量表示部6を示している。図9において、図3と同一部分には同一符号を付してある。
この実施例2では、筐体4側に設置した前カバー取付け台26-1にバッテリホルダー62が取り付けられている。このバッテリホルダー62の前面側にはコントローラ基板ホルダー60が取り付けられる。このコントローラ基板ホルダー60の前面に計量表示部6が備えられる。つまり、計量表示部6と前カバー取付け台26-1との間にコントローラ基板ホルダー60を備えてコントローラ基板58を設置し、コントローラ8が計量表示部6とバッテリホルダー62との間に挟み込まれて保持される構成としてもよい。
【0023】
<実施例2の効果>
この実施例2によれば、次の何れかの効果が得られる。
(1) コントローラ8が筐体4内に設置されるので、第1の実施の形態と同等の効果が得られる。
(2) ガスメーター2およびその筐体4のコンパクト化を図ることができる。
【0024】
〔他の実施の形態〕
上記実施の形態では、膜式マイコンガスメーターを例示したが、コントローラ8を備える構成であれば、膜式ガスメーターに限定されることはなく、本発明は膜式ガスメーター以外のガスメーターにも適用できる。
以上説明したように、ガスメーターの最も好ましい実施の形態等について説明したが、本発明は、上記記載に限定されるものではない。特許請求の範囲に記載され、または発明を実施するための形態に開示された発明の要旨に基づき、当業者において様々な変形や変更が可能である。斯かる変形や変更が本発明の範囲に含まれることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0025】
この発明によれば、筐体内にコントローラを設置したので、筐体の低背化やコンパクト化を図ることができ、配線作業の簡易化に寄与することができる。
【符号の説明】
【0026】
2 ガスメーター
4 筐体
6 計量表示部
8 コントローラ
10 計測部
12 マグネット
14 変換機構部
16 計量膜
18-1、18-2 ガス配管接続部
20 天板
22 固定ねじ
24 前カバー
26-1、26-2 前カバー取付け台
28 固定ねじ
30 表示窓部
32 窓枠部
34 窓部
38 基板ホルダー
40 センサー基板
41 MRセンサー
42 ガス室蓋部品
43 磁気シールド部材
44 マグネットホルダー
46 回転軸
48 歯車
50 歯車
52 クランク機構
54 第1のコネクタ部
56 配線保護チューブ
58 コントローラ基板
60 コントローラ基板ホルダー
62 バッテリホルダー
64 バッテリ
66 バッテリ収納部
68 窓部
70 第2のコネクタ部
72 固定ねじ
100 コントローラボックス
102 筐体
104-1、104-2 ガス管接続部

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10