(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-10
(45)【発行日】2023-05-18
(54)【発明の名称】バンプボンドのための拡張ヘッドピラー
(51)【国際特許分類】
H01L 21/60 20060101AFI20230511BHJP
【FI】
H01L21/92 602F
H01L21/92 602D
H01L21/92 603D
H01L21/92 604B
H01L21/92 604A
(21)【出願番号】P 2020519736
(86)(22)【出願日】2018-10-04
(86)【国際出願番号】 US2018054404
(87)【国際公開番号】W WO2019071002
(87)【国際公開日】2019-04-11
【審査請求日】2021-09-28
(32)【優先日】2017-10-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-07-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2017-10-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2017-10-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】507107291
【氏名又は名称】テキサス インスツルメンツ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】230129078
【氏名又は名称】佐藤 仁
(72)【発明者】
【氏名】スリーニーバサン ケイ コドゥリ
【審査官】小池 英敏
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-190939(JP,A)
【文献】特開2004-273956(JP,A)
【文献】特開2005-116632(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0049346(US,A1)
【文献】特開2011-071516(JP,A)
【文献】特開2013-115336(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/60
H01L 21/3205
H01L 21/768
H01L 23/52
H01L 23/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
マイクロ電子デバイスであって、
入力/出力(I/O)表面を有する基板、
前記I/O表面上のI/Oパッド、及び、
前記I/Oパッド上のバンプボンド構造、
を含み、
前記バンプボンド構造が、
前記I/Oパッド上のカラムと、前記カラム上の拡張ヘッドとを含む導電性ピラー、及び、
前記拡張ヘッドのコンタクト表面上のはんだ、
を含み、
前記拡張ヘッドが、前記カラムの全ての横方向側部上を、前記拡張ヘッドの垂直方向厚さにほぼ等しい横方向距離、前記カラムを越えて延在し、前記拡張ヘッドが、前記拡張ヘッドの前記厚さにほぼ等しい半径を有する丸みのある側部外形を有し、前記拡張ヘッドが、前記カラムとは反対側に位置する平坦である前記コンタクト表面を有
し、前記カラムおよび前記拡張ヘッドは同一の材料から構成され、前記はんだは、前記コンタクト表面および前記側部外形を覆う、
マイクロ電子デバイス。
【請求項2】
請求項1に記載のマイクロ電子デバイスであって、さらに、前記カラムと前記I/Oパッドとの間にシード層を含む、マイクロ電子デバイス。
【請求項3】
請求項1に記載のマイクロ電子デバイスであって、前記カラム及び前記拡張ヘッドが主として銅を含む、マイクロ電子デバイス。
【請求項4】
マイクロ電子デバイスを形成する方法であって、
入力/出力(I/O)表面を有し、前記I/O表面上にI/Oパッドを備える基板を提供すること、
導電性層を提供するシード層を、前記シード層が前記I/Oパッドに接するように、前記I/O表面の上に形成すること、
めっきマスクを、前記めっきマスクが前記I/Oパッドの上の前記シード層を露出させるように、前記シード層の上に形成すること、
前記I/Oパッド上のカラムと、前記カラム上の拡張ヘッドとを含む導電性ピラーを形成するために前記めっきマスクを介して金属が延在するように、前記めっきマスクによって露出された箇所の前記シード層上に前記金属を電気めっきすること、
前記拡張ヘッドのコンタクト表面上にはんだを形成すること、
前記めっきマスクを除去すること、及び、
前記カラムによって露出された箇所の前記シード層を除去すること、
を含み、
前記I/Oパッド上の前記カラムが、前記シード層から前記めっきマスクの頂部表面まで延在し、前記めっきマスクの前記頂部表面が、前記シード層とは反対側に位置し、
前記拡張ヘッドが、前記カラムの全ての横方向側部上を、前記拡張ヘッドの垂直方向厚さとほぼ等しい横方向距離、前記カラムを越えて延在し、前記拡張ヘッドが、前記拡張ヘッドの前記厚さとほぼ等しい半径を有する丸みのある側部外形を有し、前記拡張ヘッドが、前記カラムとは反対側に置かれる、平坦である前記コンタクト表面を有する、
方法。
【請求項5】
請求項4に記載の方法であって、前記めっきマスクを形成することが、フォトレジストを用いるフォトリソグラフィプロセスを含む、方法。
【請求項6】
請求項4に記載の方法であって、前記カラム及び前記拡張ヘッドが主として銅を含む、方法。
【請求項7】
マイクロ電子デバイスであって、
入力/出力(I/O)表面を有する基板、
前記I/O表面上のI/Oパッド、及び、
前記I/Oパッド上のバンプボンド構造、
を含み、
前記バンプボンド構造が、
前記I/Oパッド上のカラムと、前記カラム上の拡張ヘッドとを含む導電性ピラー、及び、
前記拡張ヘッドのコンタクト表面上のはんだ、
を含み、
前記拡張ヘッドが、前記カラムとは反対側に位置する、平坦である前記コンタクト表面を有し、前記拡張ヘッドが、第1の横方向に第1の横方向距離及び第2の横方向に第2の横方向距離、前記カラムを越えて横方向に延在し、前記第1の横方向距離が前記第2の横方向距離より大きい、
マイクロ電子デバイス。
【請求項8】
請求項7に記載のマイクロ電子デバイスであって、前記カラム及び前記拡張ヘッドが主として銅を含む、マイクロ電子デバイス。
【請求項9】
請求項7に記載のマイクロ電子デバイスであって、前記平坦なコンタクト表面が、前記拡張ヘッドの横方向縁部まで延在する、マイクロ電子デバイス。
【請求項10】
マイクロ電子デバイスを形成する方法であって、
入力/出力(I/O)表面を有し、前記I/O表面上にI/Oパッドを備える基板を提供すること、
前記I/Oパッド上のカラムと、前記カラム上の拡張ヘッドとを含む導電性ピラーを、前記I/Oパッド上に形成すること、及び、
前記拡張ヘッドのコンタクト表面上にはんだを形成すること、
を含み、
前記拡張ヘッドが、前記カラムとは反対側に位置する、平坦である前記コンタクト表面を有し、前記拡張ヘッドが、第1の横方向に第1の横方向距離及び第2の横方向に第2の横方向距離、前記カラムを越えて横方向に延在し、前記第1の横方向距離が前記第2の横方向距離より大きい、
方法。
【請求項11】
請求項10に記載の方法であって、前記導電性ピラーを形成することが、
導電性層を提供するシード層を、前記シード層が前記I/Oパッドに接するように、前記I/O表面の上に形成すること、
カラムめっきマスクが、前記I/Oパッドの上の前記シード層を露出させるカラム開口を有するように、前記シード層の上に前記カラムめっきマスクを形成すること、
ヘッドめっきマスクが、前記カラムめっきマスクにおける前記カラム開口を露出させるヘッド開口を有するように、前記カラムめっきマスクの上に前記ヘッドめっきマスクを形成すること、
銅が、前記カラムを形成するために前記カラム開口を介して延在し、また、前記拡張ヘッドを形成するために前記ヘッド開口内へ延在するように、前記カラムめっきマスクによって露出された箇所の前記シード層上に前記銅を電気めっきすること、
前記ヘッドめっきマスクを除去すること、
前記カラムめっきマスクを除去すること、及び、
前記カラムによって露出される箇所の前記シード層を除去すること、
を含む、方法。
【請求項12】
請求項10に記載の方法であって、前記導電性ピラーを形成することが、
導電性層を提供するシード層を、前記シード層が前記I/Oパッドに接するように、前記I/O表面の上に形成すること、
ピラーめっきマスクを、前記I/Oパッドの上の前記シード層を露出させるカラム開口と、前記カラム開口を露出させるヘッド開口とを前記ピラーめっきマスクが有するように、前記シード層の上に形成すること、
金属を、前記金属が、前記カラムを形成するために前記カラム開口を介して、及び、前記拡張ヘッドを形成するために前記ヘッド開口内へ延在するように、前記ピラーめっきマスクによって露出された箇所の前記シード層上に電気めっきすること、
前記ピラーめっきマスクを除去すること、及び、
前記カラムによって露出される箇所の前記シード層を除去すること、
を含む、方法。
【請求項13】
請求項10に記載の方法であって、前記導電性ピラーを形成することが、第1のアディティブプロセスによって前記カラムを形成すること、及び、第2のアディティブプロセスによって前記拡張ヘッドを形成することを含む、方法。
【請求項14】
マイクロ電子デバイスであって、
入力/出力(I/O)表面を有する基板、
前記I/O表面上の第1のI/Oパッド、及び、
前記第1のI/Oパッド上のバンプボンド構造、
を含み、
前記バンプボンド構造が、
前記I/Oパッド上の第1のカラムと、前記第1のカラム上の拡張ヘッドとを含む導電性ピラー、及び、
前記拡張ヘッドのコンタクト表面上のはんだ、
を含み、
前記拡張ヘッドが、前記第1のカラムとは反対側に位置する前記コンタクト表面を有し、前記拡張ヘッドが、少なくとも一つの横方向に前記第1のカラムを越えて横方向に延在し、前記バンプボンド構造が前記コンタクト表面上に第1の接続エリアを有し、前記バンプボンド構造が前記拡張ヘッド上に第2の接続エリアを有する、
マイクロ電子デバイス。
【請求項15】
請求項14に記載のマイクロ電子デバイスであって、前記第2の接続エリアが前記拡張ヘッドの前記コンタクト表面上にある、マイクロ電子デバイス。
【請求項16】
請求項14に記載のマイクロ電子デバイスであって、
前記マイクロ電子デバイスが、前記I/O表面上に第2のI/Oパッドを含み、
前記導電性ピラーが、前記第2のI/Oパッド上に第2のカラムを含み、
前記第2のカラムが、前記第2の接続エリアにおいて前記拡張ヘッドに接する、
マイクロ電子デバイス。
【請求項17】
マイクロ電子デバイスを形成する方法であって、
入力/出力(I/O)表面を有し、前記I/O表面上にI/Oパッドを備える基板を提供すること、
前記I/Oパッド上のカラムと、前記カラム上の拡張ヘッドとを含む導電性ピラーを、前記I/Oパッド上に形成すること、及び、
前記拡張ヘッドのコンタクト表面上にはんだを形成すること、
を含み、
前記拡張ヘッドが、
前記カラムとは反対側に位置する前記コンタクト表面を有し、前記拡張ヘッドが、少なくとも一つの横方向に
前記カラムを越えて横方向に延在し
、前記コンタクト表面上に第1の接続エリア
が形成され、前記拡張ヘッド上に第2の接続エリア
が形成される、
方法。
【請求項18】
請求項17に記載の方法であって、前記導電性ピラーを形成することが、
導電性層を提供する第1のシード層を、前記第1のシード層が前記I/Oパッドに接するように、前記I/O表面の上に形成すること、
カラムめっきマスクを、前記I/Oパッドの上の前記第1のシード層を露出させるカラム開口を前記カラムめっきマスクが有するように、前記第1のシード層の上に形成すること、
前記カラム開口において前記カラムを形成するために、前記第1のシード層上に金属を電気めっきすること、
第2のシード層を、前記第2のシード層が前記カラムに接するように、前記カラムめっきマスクの上に形成すること、
ヘッドめっきマスクを、前記カラムの上の前記第2のシード層を露出させるヘッド開口を前記ヘッドめっきマスクが有するように、前記第2のシード層の上に形成すること、
前記拡張ヘッドを形成するために、前記ヘッドめっきマスクによって露出される箇所の前記第2のシード層上に金属を電気めっきすること、
前記ヘッドめっきマスクを除去すること、
前記拡張ヘッドによって露出された箇所の前記第2のシード層を除去すること、
前記カラムめっきマスクを除去すること、及び、
前記カラムによって露出される箇所の前記第1のシード層を除去すること、
を含む、方法。
【請求項19】
請求項17に記載の方法であって、前記導電性ピラーを形成することが、
導電性層を提供する第1のシード層を、前記第1のシード層が前記I/Oパッドに接するように、前記I/O表面の上に形成すること、
カラムめっきマスクを、前記I/Oパッドの上の前記第1のシード層を露出させるカラム開口を前記カラムめっきマスクが有するように、前記第1のシード層の上に形成すること、
前記カラム開口において前記カラムを形成するために、前記第1のシード層上に銅を電気めっきすること、
ヘッドトレンチ層を、前記カラムを露出させるヘッドトレンチを前記ヘッドトレンチ層が有するように、前記カラムめっきマスクの上に形成すること、
第2のシード層を、前記第2のシード層が前記カラムに接するように、前記ヘッドトレンチ層の上に形成すること、
前記ヘッドトレンチにおいて銅ヘッド層を形成するために、前記第2のシード層上に銅を電気めっきすること、
前記拡張ヘッドを提供するために、前記ヘッドトレンチの近傍の前記ヘッドトレンチ層の上から前記銅ヘッド層及び前記第2のシード層を除去し、前記ヘッドトレンチにおける前記銅ヘッド層を残すこと、
前記ヘッドトレンチ層を除去すること、
前記カラムめっきマスクを除去すること、及び、
前記カラムによって露出された箇所の前記第1のシード層を除去すること、
を含む、方法。
【請求項20】
請求項19に記載の方法であって、前記ヘッドトレンチの近傍の前記ヘッドトレンチ層の上から前記銅ヘッド層及び前記第2のシード層を除去することが、銅化学機械研磨(CMP)プロセスによって行われる、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、概して、マイクロ電子デバイスに関し、特に、マイクロ電子デバイスにおけるバンプボンドに関する。
【背景技術】
【0002】
マイクロ電子デバイスには、入力/出力(I/O)接続のための導電性ピラーを備えるバンプボンド構造を有するものがある。次世代のテクノロジーノードにおいて、構成要素サイズが減少し回路密度が増加するので、多くの場合において、バンプボンド構造を介する電流密度が増加しており、これが、エレクトロマイグレーション及びその他の劣化メカニズムを増加させ得る。
【発明の概要】
【0003】
説明される例において、マイクロ電子デバイスが、拡張ヘッドを備える導電性ピラーと、拡張ヘッド上のはんだとを含むバンプボンド構造を有する。導電性ピラーは、入力/出力(I/O)パッドから拡張ヘッドまで延在するカラムを含む。拡張ヘッドは、導電性ピラーの少なくとも一つの側部上をカラムを越えて横方向に延在する。一態様において、拡張ヘッドは、拡張ヘッドの厚さとほぼ等しい半径を備える丸みのある側部外形と、平坦な頂部表面とを有し得る。別の態様において、拡張ヘッドは、第1の横方向に第1の横方向距離及び第2の横方向に第2の横方向距離、カラムを越えて延在し得、第1の横方向距離は第2の横方向距離より大きい。更なる態様において、拡張ヘッドは、二つの個々のノードに電気接続するための二つの接続エリアを有し得る。
【図面の簡単な説明】
【0004】
【
図1A】拡張ヘッドを備える導電性ピラーを含む、例示のマイクロ電子デバイスの断面図である。
【
図1B】拡張ヘッドを備える導電性ピラーを含む、例示のマイクロ電子デバイスの断面図である。
【
図1C】拡張ヘッドを備える導電性ピラーを含む、例示のマイクロ電子デバイスの断面図である。
【0005】
【
図2A】例示の形成の方法の或る段階において示される、拡張ヘッドを備える導電性ピラーを含むマイクロ電子デバイスの断面図である。
【
図2B】例示の形成の方法の或る段階において示される、拡張ヘッドを備える導電性ピラーを含むマイクロ電子デバイスの断面図である。
【
図2C】例示の形成の方法の或る段階において示される、拡張ヘッドを備える導電性ピラーを含むマイクロ電子デバイスの断面図である。
【
図2D】例示の形成の方法の或る段階において示される、拡張ヘッドを備える導電性ピラーを含むマイクロ電子デバイスの断面図である。
【
図2E】例示の形成の方法の或る段階において示される、拡張ヘッドを備える導電性ピラーを含むマイクロ電子デバイスの断面図である。
【
図2F】例示の形成の方法の或る段階において示される、拡張ヘッドを備える導電性ピラーを含むマイクロ電子デバイスの断面図である。
【
図2G】例示の形成の方法の或る段階において示される、拡張ヘッドを備える導電性ピラーを含むマイクロ電子デバイスの断面図である。
【0006】
【
図3】拡張ヘッドを備える導電性ピラーを含む、別の例示のマイクロ電子デバイスの断面図である。
【0007】
【
図4A】別の例示の形成の方法の或る段階において示される、拡張ヘッドを備える導電性ピラーを含む或るマイクロ電子デバイスの断面図である。
【
図4B】別の例示の形成の方法の或る段階において示される、拡張ヘッドを備える導電性ピラーを含む或るマイクロ電子デバイスの断面図である。
【
図4C】別の例示の形成の方法の或る段階において示される、拡張ヘッドを備える導電性ピラーを含む或るマイクロ電子デバイスの断面図である。
【
図4D】別の例示の形成の方法の或る段階において示される、拡張ヘッドを備える導電性ピラーを含む或るマイクロ電子デバイスの断面図である。
【
図4E】別の例示の形成の方法の或る段階において示される、拡張ヘッドを備える導電性ピラーを含む或るマイクロ電子デバイスの断面図である。
【
図4F】別の例示の形成の方法の或る段階において示される、拡張ヘッドを備える導電性ピラーを含む或るマイクロ電子デバイスの断面図である。
【0008】
【
図5A】拡張ヘッドを備える導電性ピラーを含む、更なる例示のマイクロ電子デバイスの断面図である。
【
図5B】拡張ヘッドを備える導電性ピラーを含む、更なる例示のマイクロ電子デバイスの断面図である。
【
図5C】拡張ヘッドを備える導電性ピラーを含む、更なる例示のマイクロ電子デバイスの断面図である。
【0009】
【
図6A】別の例示の形成の方法の或る段階において示される、拡張ヘッドを備える導電性ピラーを含む或るマイクロ電子デバイスの断面図である。
【
図6B】別の例示の形成の方法の或る段階において示される、拡張ヘッドを備える導電性ピラーを含む或るマイクロ電子デバイスの断面図である。
【
図6C】別の例示の形成の方法の或る段階において示される、拡張ヘッドを備える導電性ピラーを含む或るマイクロ電子デバイスの断面図である。
【
図6D】別の例示の形成の方法の或る段階において示される、拡張ヘッドを備える導電性ピラーを含む或るマイクロ電子デバイスの断面図である。
【
図6E】別の例示の形成の方法の或る段階において示される、拡張ヘッドを備える導電性ピラーを含む或るマイクロ電子デバイスの断面図である。
【0010】
【
図7A】更なる例示の形成の方法の或る段階において示される、拡張ヘッドを備える導電性ピラーを含む或るマイクロ電子デバイスの断面図である。
【
図7B】更なる例示の形成の方法の或る段階において示される、拡張ヘッドを備える導電性ピラーを含む或るマイクロ電子デバイスの断面図である。
【
図7C】更なる例示の形成の方法の或る段階において示される、拡張ヘッドを備える導電性ピラーを含む或るマイクロ電子デバイスの断面図である。
【
図7D】更なる例示の形成の方法の或る段階において示される、拡張ヘッドを備える導電性ピラーを含む或るマイクロ電子デバイスの断面図である。
【0011】
【
図8】拡張ヘッドを備える導電性ピラーを含む、別の例示のマイクロ電子デバイスの断面図である。
【0012】
【
図9A】別の例示の形成の方法の或る段階において示される、拡張ヘッドを備える導電性ピラーを含む或るマイクロ電子デバイスの断面図である。
【
図9B】別の例示の形成の方法の或る段階において示される、拡張ヘッドを備える導電性ピラーを含む或るマイクロ電子デバイスの断面図である。
【
図9C】別の例示の形成の方法の或る段階において示される、拡張ヘッドを備える導電性ピラーを含む或るマイクロ電子デバイスの断面図である。
【
図9D】別の例示の形成の方法の或る段階において示される、拡張ヘッドを備える導電性ピラーを含む或るマイクロ電子デバイスの断面図である。
【0013】
【
図10A】拡張ヘッドを備える導電性ピラーを含む、更なる例示のマイクロ電子デバイスの断面図である。
【
図10B】拡張ヘッドを備える導電性ピラーを含む、更なる例示のマイクロ電子デバイスの断面図である。
【0014】
【
図11A】更なる例示の形成の方法の或る段階において示される、拡張ヘッドを備える導電性ピラーを含む或るマイクロ電子デバイスの断面図である。
【
図11B】更なる例示の形成の方法の或る段階において示される、拡張ヘッドを備える導電性ピラーを含む或るマイクロ電子デバイスの断面図である。
【
図11C】更なる例示の形成の方法の或る段階において示される、拡張ヘッドを備える導電性ピラーを含む或るマイクロ電子デバイスの断面図である。
【
図11D】更なる例示の形成の方法の或る段階において示される、拡張ヘッドを備える導電性ピラーを含む或るマイクロ電子デバイスの断面図である。
【
図11E】更なる例示の形成の方法の或る段階において示される、拡張ヘッドを備える導電性ピラーを含む或るマイクロ電子デバイスの断面図である。
【
図11F】更なる例示の形成の方法の或る段階において示される、拡張ヘッドを備える導電性ピラーを含む或るマイクロ電子デバイスの断面図である。
【
図11G】更なる例示の形成の方法の或る段階において示される、拡張ヘッドを備える導電性ピラーを含む或るマイクロ電子デバイスの断面図である。
【
図11H】更なる例示の形成の方法の或る段階において示される、拡張ヘッドを備える導電性ピラーを含む或るマイクロ電子デバイスの断面図である。
【
図11I】更なる例示の形成の方法の或る段階において示される、拡張ヘッドを備える導電性ピラーを含む或るマイクロ電子デバイスの断面図である。
【
図11J】更なる例示の形成の方法の或る段階において示される、拡張ヘッドを備える導電性ピラーを含む或るマイクロ電子デバイスの断面図である。
【
図11K】更なる例示の形成の方法の或る段階において示される、拡張ヘッドを備える導電性ピラーを含む或るマイクロ電子デバイスの断面図である。
【0015】
【
図12A】拡張ヘッドを備える一対の導電性ピラーを含む、更なる例示のマイクロ電子デバイスの断面図である。
【
図12B】拡張ヘッドを備える一対の導電性ピラーを含む、更なる例示のマイクロ電子デバイスの断面図である。
【0016】
【
図13A】別の例示の形成の方法の或る段階において示される、拡張ヘッドを備える導電性ピラーを含む或るマイクロ電子デバイスの断面図である。
【
図13B】別の例示の形成の方法の或る段階において示される、拡張ヘッドを備える導電性ピラーを含む或るマイクロ電子デバイスの断面図である。
【
図13C】別の例示の形成の方法の或る段階において示される、拡張ヘッドを備える導電性ピラーを含む或るマイクロ電子デバイスの断面図である。
【
図13D】別の例示の形成の方法の或る段階において示される、拡張ヘッドを備える導電性ピラーを含む或るマイクロ電子デバイスの断面図である。
【
図13E】別の例示の形成の方法の或る段階において示される、拡張ヘッドを備える導電性ピラーを含む或るマイクロ電子デバイスの断面図である。
【
図13F】別の例示の形成の方法の或る段階において示される、拡張ヘッドを備える導電性ピラーを含む或るマイクロ電子デバイスの断面図である。
【
図13G】別の例示の形成の方法の或る段階において示される、拡張ヘッドを備える導電性ピラーを含む或るマイクロ電子デバイスの断面図である。
【
図13H】別の例示の形成の方法の或る段階において示される、拡張ヘッドを備える導電性ピラーを含む或るマイクロ電子デバイスの断面図である。
【
図13I】別の例示の形成の方法の或る段階において示される、拡張ヘッドを備える導電性ピラーを含む或るマイクロ電子デバイスの断面図である。
【0017】
【
図14A】拡張ヘッドを備える導電性ピラーを含む、更なる例示のマイクロ電子デバイスの断面図である。
【
図14B】拡張ヘッドを備える導電性ピラーを含む、更なる例示のマイクロ電子デバイスの断面図である。
【0018】
【
図15A】更なる例示の形成の方法の或る段階において示される、拡張ヘッドを備える導電性ピラーを含む或るマイクロ電子デバイスの断面図である。
【
図15B】更なる例示の形成の方法の或る段階において示される、拡張ヘッドを備える導電性ピラーを含む或るマイクロ電子デバイスの断面図である。
【
図15C】更なる例示の形成の方法の或る段階において示される、拡張ヘッドを備える導電性ピラーを含む或るマイクロ電子デバイスの断面図である。
【
図15D】更なる例示の形成の方法の或る段階において示される、拡張ヘッドを備える導電性ピラーを含む或るマイクロ電子デバイスの断面図である。
【
図15E】更なる例示の形成の方法の或る段階において示される、拡張ヘッドを備える導電性ピラーを含む或るマイクロ電子デバイスの断面図である。
【
図15F】更なる例示の形成の方法の或る段階において示される、拡張ヘッドを備える導電性ピラーを含む或るマイクロ電子デバイスの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図面は一定の縮尺で描かれていない。いくつかの行為又は事象が、他の行為又は事象と異なる順で及び/又は同時に生じ得るので、本記載は、行為又は事象の図示される順に限定されない。また、本記載に従った方法論を実装するために、いくつかの図示される行為又は事象は任意選択である。
【0020】
マイクロ電子デバイスが、マイクロ電子デバイスの入力/出力(I/O)パッド上にバンプボンド構造を有する。I/Oパッドは、マイクロ電子デバイスの相互接続に電気的に結合されるボンドパッドであり得る。I/Oパッドは、マイクロ電子デバイスの相互接続の上の再配線層(RDL)の一部であり得る。I/Oパッドは、マイクロ電子デバイスのBOAC(bond-over-active)構造におけるバンプパッドであり得る。I/Oパッドのその他の表現も本記載の範囲内である。I/Oパッド上にシード層が配置され得る。シード層は、アンダーバンプメタライゼーション(UBM)層と呼ばれることもある。バンプボンド構造は導電性ピラーを含む。マイクロ電子デバイスのいくつかのバージョンにおいて、導電性ピラーは、実質的に銅のみを含み得、又は、金、銀、ニッケル等などの他の材料と共に、主として銅を含み得る。その他のバージョンにおいて、導電性ピラーは、ニッケル又はタングステンなどの一つ又は複数の金属を含み得る。更なるバージョンにおいて、導電性ピラーは、導電性ナノ粒子、グラフェン、カーボンナノチューブ、又は導電性有機ポリマーを含み得る。導電性ピラーは、I/Oパッド上にカラムを有し、カラムは、存在する場合はシード層に接する。本記載において、カラムがI/Oパッド「上」にあると記載される場合、カラムはI/Oパッド上に直接にあり得、又は、シード層などの介在要素が存在し得る。カラムがI/Oパッド「上に直接に」あると記載される場合、意図して配置される他の介在要素は存在しない。導電性ピラーはカラム上に拡張ヘッドを含む。拡張ヘッドは、I/Oパッドとは反対側に置かれ、そのため、カラムはI/Oパッドから拡張ヘッドまで延在する。拡張ヘッドは、導電性ピラーの少なくとも一つの側部上を、カラムを越えて横方向に延在する。本記載において、用語「横方向」及び「横方向に」は、I/Oパッドがその上に置かれるマイクロ電子デバイスのI/O表面に平行の方向を指す。
【0021】
バンプボンド構造は、拡張ヘッド上にはんだを含む。はんだは拡張ヘッド上に直接にあり得、又は、バリア層が、拡張ヘッドとはんだとの間に置かれ得る。はんだと拡張ヘッドとの間の界面のエリアは、I/O表面に平行のカラムの断面エリアより大きい。マイクロ電子デバイスの動作の間、カラムを介する電流が拡張ヘッドを介して広がり得、そのため、はんだと拡張ヘッドとの間の界面を介する電流密度が、カラムを介する電流密度より低くなる。はんだと拡張ヘッドとの間の界面を介して一層低い電流密度を有することは、有利にも、バンプボンド構造において一層低いエレクトロマイグレーション及び一層低いボイド形成を提供し得る。
【0022】
一態様において、拡張ヘッドは、拡張ヘッドの厚さとほぼ等しい半径を有する丸みのある側部外形と、平坦であるコンタクト表面とを有し得る。用語「側部外形」は、マイクロ電子デバイスのI/O表面に垂直の面に沿った、拡張ヘッドの境界を指す。用語「コンタクト表面」は、カラムとは反対に位置し、マイクロ電子デバイスのI/O表面に平行の、拡張ヘッドの表面を指す。拡張ヘッドは、カラムの全ての側部上を、ほぼ等しい距離、カラムを越えて横方向に延在し得る。或る意味において、用語「ほぼ」は、10パーセント以内を意味するように用いられ得る。別の意味において、用語「ほぼ」は、マイクロ電子デバイスの製造の間に生じる製造交差内を意味するように用いられ得る。更なる意味において、用語「ほぼ」は、マイクロ電子デバイスの構造を測定するときに生じる測定交差内を意味するように用いられ得る。
【0023】
別の態様において、拡張ヘッドは、第1の横方向に第1の横方向距離及び第2の横方向に第2の横方向距離、カラムを越えて横方向に延在し得、第1の横方向距離は第2の横方向距離より大きい。拡張ヘッドは、平坦であるコンタクト表面を有する。平坦なコンタクト表面は、拡張ヘッドの横方向縁部まで延在し得る。代替として、拡張ヘッドは、拡張ヘッドの横方向縁部の少なくとも一部の周りに湾曲した外形を有し得る。
【0024】
或る更なる態様において、拡張ヘッドは、二つの個々のノードに電気接続するための二つの接続エリアを有し得る。両方の接続エリアが、リードなど、パッケージ電極に接続するために置かれ得る。代替として、一方の接続エリアが、パッケージ電極への接続を成すために置かれ得、他方の接続エリアが、導電性ピラーの別のカラムを介してマイクロ電子デバイスの別のI/Oパッドへの接続を成し得る。
【0025】
マイクロ電子デバイスを形成するための方法が開示される。いくつかの方法において、導電性ピラーは、めっきマスクを用いる電気めっきによって形成され得る。めっきマスクは、フォトリソグラフィプロセス、アディティブプロセス、又はそれらの組み合わせによって形成され得る。他の方法において、導電性ピラーは、アディティブプロセスによって形成され得る。用語「アディティブプロセス」とは、導電性ピラーの所望の最終的な形状を生成するために、導電性ナノ粒子インク又はめっきマスク材料などの材料を所望のエリアに配置するプロセスを指す。アディティブプロセスは、導電性ピラー又はめっきマスクを形成することを可能にし得、有利にも、製造コスト及び複雑さを低減する。アディティブプロセスの例には、バインダージェッティング、材料ジェッティング、指向性エネルギー堆積、材料押出、パウダーベッド融着、シート積層、液槽光重合、ダイレクトレーザ堆積、静電堆積、レーザ焼結、電気化学堆積、及び光重合押出が含まれる。
【0026】
図1A~
図1Cは、拡張ヘッドを備える導電性ピラーを含む例示のマイクロ電子デバイスの断面図である。
図1Aを参照すると、マイクロ電子デバイス100は、I/O表面102を備える基板101を有する。マイクロ電子デバイス100は、I/O表面102上にI/Oパッド103を有する。基板101は、例えば、トランジスタなどの構成要素と、I/O表面102まで延在する誘電体層とを備える、半導体ウェハであり得る。代替として、基板101は、微小電気機械システム(MEMS)デバイスを含むウェハであり得る。各I/Oパッド103上にシード層104が配置され得る。I/Oパッド103は、例えば、アルミニウム又は銅を含み得る。シード層104は、チタン、ニッケル、パラジウムを、又は、銅などの金属を電気めっきするための表面を提供するのに適したその他の金属を含み得る。I/Oパッド103は、例えばビア106を介して、基板101における相互接続105に電気的に結合され得る。I/O表面102の上に、保護的オーバーコート(PO)層107が、I/Oパッド103を露出させる開口を備えて、任意選択で配置され得る。PO層107は、例えば、二酸化ケイ素、窒化ケイ素、酸窒化ケイ素、酸化アルミニウム、ポリイミド、又は、水蒸気及び汚染物質の拡散を低減させるその他の誘電体材料を含み得る。
図1Aに示すように、シード層104は、開口においてI/Oパッド103に接し、また、開口の近隣のPO層107の上を中途まで延在し得る。
【0027】
マイクロ電子デバイス100は、I/Oパッド103上にバンプボンド構造108を含む。各バンプボンド構造108は導電性ピラー109を含み、導電性ピラー109は、カラム110及び拡張ヘッド111を有する。カラム110は、対応するI/Oパッド103から拡張ヘッド111まで延在する。
図1Aに示すように、カラム110は、I/O表面102に平行の面において実質的に円形の断面を有し得る。代替として、カラム110は、丸められた正方形断面、楕円断面、丸められた矩形断面、又はその他の形状の断面を有し得る。カラム110は、銅、タングステン、金、ニッケル、金属ナノ粒子、カーボンナノチューブ、グラフェン、又は導電性有機ポリマーなどの導電性材料を含む。
【0028】
拡張ヘッド111は、I/Oパッド103とは反対側でカラム110上に位置する。拡張ヘッド111は、導電性材料、例えば、カラム110に関連して開示される材料の任意のものを含む。
図1Aに示すように、カラム110は拡張ヘッド111と連続し得る。
【0029】
各バンプボンド構造108は、拡張ヘッド111上にはんだ112を含む。はんだ112は、例えば、スズ、銀、ビスマス、又はその他の金属を含み得る。
図1Aに図示しないが、任意選択のバリア層が、はんだ112と拡張ヘッド111との間に配置され得る。
【0030】
図1Bを参照すると、この例の拡張ヘッド111は、拡張ヘッド111の垂直方向厚さ115とほぼ等しい半径114を有する丸みのある側部外形113を有する。半径114は、カラム110と拡張ヘッド111との交差部から拡張ヘッド111の横方向表面まで延在する。拡張ヘッド111は、カラム110とは反対に位置し、平坦なコンタクト表面116を有する。
図1Bに示すように、平坦なコンタクト表面116は、丸みのある側部外形113まで延在し得る。この例の拡張ヘッド111は、拡張ヘッド111の垂直方向厚さ115とほぼ等しい横方向距離117、カラム110の全ての横方向側部上を、カラム110を越えて横方向に延在する。
【0031】
図1Cは、リードフレーム又はチップキャリアなどのパッケージ構造に組み立てられたマイクロ電子デバイス100を示す。バンプボンド構造108は、パッケージ構造のパッケージ電極118にはんだ付けされる。
図1Cに示すように、パッケージ電極118は、パッケージ構造のリード118として表現され得る。はんだ112は、各導電性ピラー109を、対応するリード118に結合する。はんだ112は、丸みのある側部外形113及び平坦なコンタクト表面116を覆う。
【0032】
図1Bの半径114が拡張ヘッド111の
図1Bの垂直方向厚さ115とほぼ等しいことに起因して、導電性ピラー109を介する電流が、丸みのある側部外形113にわたって広がることが、モデリングにより示されている。丸みのある側部外形113にわたって分布される電流を有することは、拡張ヘッド111とはんだ112との間の界面にわたる電流密度を低減し、これが、有利にも、エレクトロマイグレーション及びボイド形成を低減し得、それゆえ、マイクロ電子デバイス100の信頼性が改善される。平坦であるコンタクト表面116を有することは、コンタクト表面116とリード118との間のはんだ112の均一の厚さを提供する。はんだ112が拡張ヘッド111より高い電気抵抗を有するので、はんだ112の均一の厚さは、有利にも、コンタクト表面116を介する一層均一の電流密度をはんだ112に提供し得、エレクトロマイグレーション及びボイド形成をさらに低減する。
【0033】
図2A~
図2Gは、例示の形成の方法の種々の段階において示される、拡張ヘッドを備える導電性ピラーを含むマイクロ電子デバイスの断面図である。
図2Aを参照すると、マイクロ電子デバイス200は、I/O表面202上にI/Oパッド203を備える基板201を有する。基板201は、
図1Aの基板101に関連して開示される特性を有し得る。I/Oパッド203は、ビア206を介して、基板201における相互接続205に電気的に結合され得る。PO層207が、I/O表面202の上に、I/Oパッド203を露出させる開口を備えて、任意選択で配置され得る。
【0034】
I/O表面202の上に、存在する場合はPO層207上に、シード層204が形成される。シード層204は、PO層207における開口を介して、I/Oパッド203に接する。シード層204は、後続の電気めっきプロセスのための導電性層を提供する。シード層204は、
図1Aのシード層104に関連して開示される金属のうちの任意のものを含み得る。シード層204は、例えば、スパッタプロセス、蒸着プロセス、又はそれらの組み合わせによって形成され得る。
【0035】
シード層204の上に、カラムめっきマスク219が形成される。カラムめっきマスク219は、I/Oパッド203の上のエリアにおけるシード層204を露出させる。カラムめっきマスク219は、フォトレジストを含み得、フォトリソグラフィプロセスによって形成され得る。代替として、カラムめっきマスク219は、材料ジェッティング又は材料押出などのアディティブプロセスによって形成され得る。
【0036】
図2Bを参照すると、金属電気めっき槽220を用いる電気めっきプロセスが、カラムめっきマスク219によって露出される箇所のシード層204上に導電性ピラー209を形成する。金属電気めっき槽220は、例えば硫酸銅の形態で、銅を含み得、並びに、レベラー、抑制剤と呼ばれることもあるサプレッサ、及びブライトナーと呼ばれることもある促進剤などの、添加物を含み得る。金属電気めっき槽220は、導電性ピラー209の電気的又は機械的特性を改善するために、銀又はニッケルなどのその他の金属を含み得る。
【0037】
導電性ピラー209は、シード層204からカラムめっきマスク219の頂部表面まで延在するカラム210を含む。カラムめっきマスク219の頂部表面は、シード層204とは反対側に位置する。
図2Bは、完成途中の導電性ピラー209を示す。
【0038】
図2Cを参照すると、電気めっきプロセスは、導電性ピラー209を形成するために金属電気めっき槽220を用いて継続される。各導電性ピラー209は、カラム210と、カラム210上の拡張ヘッド211とを含む。電気めっきプロセスは、導電性ピラー209上に等方性の金属めっきを提供するために、充分に金属電気めっき槽220を混合するように行われる。カラム電気めっきプロセスの等方性の性質のため、拡張ヘッド211が、カラム210を越えて横方向に延在し、
図1Bに関連して開示される特性を有する丸みのある側部外形213及び平坦なコンタクト表面216を有することとなる。
図2Cは、完成した導電性ピラー209を示す。
【0039】
図2Dを参照すると、はんだ電気めっき槽221を用いるはんだ電気めっきプロセスが、拡張ヘッド211上にはんだ212を形成する。はんだ212は、
図1Aのはんだ112に関連して開示される金属を含み得る。はんだがカラム210の側部上に形成されるのを防ぐために、カラムめっきマスク219は、はんだ電気めっきプロセスの間、適所に残され得る。
図2Dに図示しないが、はんだ212を形成する前に、任意選択のバリア層が導電性ピラー209上に形成され得る。バリア層は、導電性ピラー209からの銅と、はんだ212からのスズなどの金属との金属間化合物の形成を低減し得る。はんだ212及び導電性ピラー209は共に、バンプボンド構造208を提供する。
【0040】
図2Eを参照すると、はんだ212が拡張ヘッド211上に形成された後、カラムめっきマスク219は除去される。カラムめっきマスク219は、例えば酸素ダウンストリームアッシャー又はオゾン発生器からの酸素ラジカル222を用いて除去され得る。
図2Eは、完全に除去される途中の、カラムめっきマスク219を示す。カラムめっきマスク219は、ウェットクリーンプロセス、又は酸素ラジカルを用いたプロセスとその後に続くウェットクリーンプロセスとの組み合わせによって除去され得る。
【0041】
図2Fを参照すると、導電性ピラー209によって露出される箇所のシード層204は除去され、カラム210とI/Oパッド203との間のシード層204を残す。シード層204は、酸浴槽223を用いるウェットエッチングプロセスによって除去され得る。ウェットエッチングプロセスは、はんだ212及び導電性ピラー209のエッチングを、許容できる制限内に保つ一方、シード層204を除去するように時間調整され得る。
図2Fは、完成途中のシード層204の除去を示す。
【0042】
図2Gは、バンプボンド構造208の形成が完了した後のマイクロ電子デバイス200を示す。この例のマイクロ電子デバイス200は、
図1Aのマイクロ電子デバイス100に類似の構造を有し得、
図1A~
図1Cに関連して開示されるものに類似する利点を獲得し得る。
【0043】
図3は、拡張ヘッドを備える導電性ピラーを含む、別の例示のマイクロ電子デバイスの断面図である。マイクロ電子デバイス300は、I/O表面302を備える基板301と、I/O表面302上のI/Oパッド303とを有する。基板301は、例えば、集積回路若しくはディスクリート半導体構成要素を含む半導体ウェハ、又は、MEMSデバイスを含むMEMSウェハであり得る。I/O表面302の上に、任意選択でPO層307が、I/Oパッド303を露出させる開口を備えて、配置され得る。各I/Oパッド303上にシード層304が配置され得る。
【0044】
マイクロ電子デバイス300は、I/Oパッド303上にバンプボンド構造308を含む。各バンプボンド構造308は導電性ピラー309を含み、導電性ピラー309は、カラム310及び拡張ヘッド311を有する。カラム310は、対応するI/Oパッド303から拡張ヘッド311まで延在する。
図3に示すように、カラム310は、I/O表面302に平行の面に、細長の断面を有し得る。拡張ヘッド311は、I/Oパッド303とは反対側でカラム310上に置かれる。カラム310は、拡張ヘッド311と連続し得る。カラム310及び拡張ヘッド311は、
図1Aに関連して開示される導電性材料の任意のものを含み得る。この例の一つのバージョンにおいて、カラム310及び拡張ヘッド311は、主として銅を含み得る。
【0045】
カラム310は、先細の垂直方向外形を有し得、
図3に示すように、I/Oパッド303の近傍のカラム310の幅は、拡張ヘッド311の近傍のカラム310の幅より小さい。用語「垂直方向」は、I/O表面302に垂直の方向を指す。先細の垂直方向外形は、一定幅の垂直方向外形を有する類似のカラムと比較して、有利にも、電流をカラム310を介して拡散し得る。この例の拡張ヘッド311は、カラム310を越えて横方向に延在し、
図1Bに関連して開示される特性を備える丸みのある側部外形313及び平坦なコンタクト表面316を有する。
【0046】
拡張ヘッド311上に、任意選択のバリア層324が配置され得る。バリア層324は、例えば、ニッケル、タングステン、コバルト、モリブデン、又は、銅の拡散を低減させるその他の金属を含み得る。
【0047】
各バンプボンド構造308は、バリア層324上にはんだ312を含む。はんだ312は、
図1Aのはんだ112に関連して開示される金属の任意のものを含み得る。バリア層324は、導電性ピラー309からの銅と、はんだ312からのスズなどの金属との金属間化合物の形成を低減し得る。
【0048】
バンプボンド構造308は、
図1Aのバンプボンド構造108に関連して開示される利点を獲得し得る。カラム310の細長の断面は、円形の断面を有するカラムを備える類似のバンプボンド構造よりも、特定の横方向ピッチで一層高い電流を可能にし得る。
【0049】
図4A~
図4Fは、別の例示の形成の方法の種々の段階において示される、拡張ヘッドを備える導電性ピラーを含むマイクロ電子デバイスの断面図である。
図4Aを参照すると、マイクロ電子デバイス400は、I/O表面402上にI/Oパッド403を備える基板401を有する。基板401は、
図1Aの基板101に関連して開示される特性を有し得る。I/O表面402の上に、PO層407が、I/Oパッド403を露出させる開口を備えて、配置され得る。
【0050】
I/O表面402の上に、存在する場合はPO層407上に、シード層404が形成される。シード層404は、PO層407における開口を介して、I/Oパッド403に接する。シード層404は、後続の電気めっきプロセスのための導電性層を提供する。シード層404は、
図1Aのシード層104に関連して開示される金属の任意のものを含み得る。シード層404は、
図2Aのシード層204に関連して開示されるように形成され得る。
【0051】
シード層404の上に、カラムめっきマスク419が形成される。カラムめっきマスク419は、I/Oパッド403の上のエリアにおいてシード層404を露出させる。カラムめっきマスク419は、フォトレジストを含み得、及び、フォトリソグラフィプロセスによって形成され得る。この例において、カラムめっきマスク419は、先細の垂直方向外形を有し得、これにより、一定幅の垂直方向外形を備える類似のめっきマスクよりも、フォトリソグラフィプロセスに対して一層のプロセス許容度が提供され得、有利にも、製造コスト及び複雑さが低減される。
【0052】
図4Bを参照すると、金属電気めっき槽420を用いるカラム電気めっきプロセスが、カラムめっきマスク419によって露出された箇所のシード層404上に導電性ピラー409を形成する。金属電気めっき槽420は、
図2Bの金属電気めっき槽220に類似の配合を有し得る。導電性ピラー409は、シード層404からカラムめっきマスク419の頂部表面まで延在するカラム410を含み、及び、カラム410上に拡張ヘッド411を含む。カラムめっきマスク419の頂部表面は、シード層404とは反対に置かれる。カラム電気めっきプロセスは、導電性ピラー409上に等方性の金属めっきを提供するように構成される。カラム電気めっきプロセスの等方性の性質の結果、拡張ヘッド411は、カラム410を越えて横方向に延在し、
図1Bに関連して開示される特性を備える、丸みのある側部外形413及び平坦なコンタクト表面416を有することとなる。
図4Bは、完成した導電性ピラー409を示す。
【0053】
図4Cを参照すると、バリア電気めっき槽425を用いるバリア電気めっきプロセスが、拡張ヘッド411上にバリア層424を形成する。バリア電気めっき槽425は、例えば、ニッケル、コバルト、タングステン、モリブデン、又はそれらの組み合わせ、及び任意選択でその他の金属を含み得る。所望の組成及び構造を備えるバリア層424を形成するために、バリア電気めっきプロセスは、パルスめっきプロセス又は逆パルスめっきプロセスを用い得る。バリア層424は、
図3のバリア層324に関連して開示されるような組成を有し得る。
【0054】
図4Dを参照すると、はんだ電気めっき槽421を用いるはんだ電気めっきプロセスが、バリア層424上にはんだ412を形成する。はんだ412は、
図1Aのはんだ112に関連して開示される金属を含み得る。カラムめっきマスク419は、はんだ電気めっきプロセスの間、適所に残され得る。バリア層424は、導電性ピラー409からの銅と、はんだ412からのスズなどの金属との金属間化合物の形成を低減し得る。はんだ412、バリア層424、及び導電性ピラー409は共に、バンプボンド構造408を提供する。
【0055】
図4Eを参照すると、はんだ412が拡張ヘッド411上に形成された後、カラムめっきマスク419が除去される。カラムめっきマスク419は、ウェットクリーン溶液426を用いて除去され得る。ウェットクリーン溶液426は、n-メチル-2-ピロリジン(NMP)又はジメチルスルホキシド(DMSO)などの溶剤を含み得る。ウェットクリーン溶液426のためのレジスト除去化学物質の専売の配合物が、幾つかの供給業者から市販されている。
図4Eは、完成途中の、カラムめっきマスク419の除去を示す。ウェットクリーン溶液426は、カラムめっきマスク419を除去するために、アッシャープロセスなどのその他のプロセスと組み合わせて用いられ得る。
【0056】
図4Fを参照すると、導電性ピラー409によって露出された箇所のシード層404は除去され、カラム410とI/Oパッド403との間のシード層404を残す。シード層404は、
図2Fに関連して開示されるように除去され得る。
【0057】
図5A~
図5Cは、拡張ヘッドを備える導電性ピラーを含む、更なる例示のマイクロ電子デバイスの断面図である。マイクロ電子デバイス500は、I/O表面502を備える基板501と、I/O表面502上のI/Oパッド503とを有する。基板501は、例えば、集積回路若しくはディスクリート半導体構成要素を含む半導体ウェハ、又は、MEMSデバイスを含むMEMSウェハであり得る。I/O表面502の上に、任意選択でPO層507が、I/Oパッド503を露出させる開口を備えて配置され得る。各I/Oパッド503上に、シード層504が配置され得る。シード層504は、
図1Aのシード層104に類似の組成を有し得る。
【0058】
マイクロ電子デバイス500は、I/Oパッド503上のバンプボンド構造508を含む。各バンプボンド構造508は導電性ピラー509を含み、導電性ピラー509は、カラム510及び拡張ヘッド511を有する。カラム510は、対応するI/Oパッド503から拡張ヘッド511まで延在する。拡張ヘッド511は、I/Oパッド503とは反対側でカラム510上に置かれる。カラム510は、拡張ヘッド511と連続し得る。カラム510及び拡張ヘッド511は、
図1Aに関連して開示される導電性材料の任意のものを含み得る。この例の一つのバージョンにおいて、カラム510及び拡張ヘッド511は、主として銅を含み得る。各バンプボンド構造508はさらに、拡張ヘッド511上に配置されるはんだ512を含む。
【0059】
各拡張ヘッド511は、平坦なコンタクト表面516を有する。この例において、平坦なコンタクト表面516は、
図5Aに示すように、拡張ヘッド511の横方向縁部まで延在し得る。同様に、はんだ512は、拡張ヘッド511の横方向縁部まで延在し得る。
【0060】
図5Bは、バンプボンド構造508の上面図である。この例の各拡張ヘッド511は、第1の横方向528に第1の横方向距離527及び第2の横方向530に第2の横方向距離529、対応するカラム510を越えて横方向に延在し、ここで、第1の横方向距離527は、第2の横方向距離529より大きい。第2の横方向距離529は、任意選択で、ゼロに近いか、又は場合によってはほぼゼロであり得、そのため、第2の横方向530における拡張ヘッド511の横方向表面は、第2の横方向530におけるカラム510の横方向表面と実質的に同等である。第2の横方向530は、第1の横方向528とは異なる方向に延在する。一例において、第1の横方向528及び第2の横方向530は、互いに対して直角に方位付けられ得る。別の例において、第1の横方向528及び第2の横方向530は、反対の方向に方位付けられ得る。第1の横方向528及び第2の横方向530の相対的な方位は、同じマイクロ電子デバイス500のバンプボンド構造508の実例の間で異ってよい。
【0061】
図5Cは、リードフレーム又はチップキャリアなどのパッケージ構造に組み立てられるマイクロ電子デバイス500を示す。バンプボンド構造508は、リード518として表現され得る、パッケージ構造のパッケージ電極518にはんだ付けされ得る。はんだ512は、各導電性ピラー509を、対応するリード518に結合する。対応するカラム510に関して拡張ヘッド511の構成を有することは、リード518に対してI/Oパッド503の一層スペース効率の良い配置を提供し得、それゆえ、有利にも、所与のサイズのマイクロ電子デバイス500に対し一層小さなパッケージ構造を可能にする。
【0062】
図6A~
図6Eは、別の例示の形成の方法の種々の段階において示される、拡張ヘッドを備える導電性ピラーを含むマイクロ電子デバイスの断面図である。
図6Aを参照すると、マイクロ電子デバイス600は、I/O表面602を備える基板601と、I/O表面602上のI/Oパッド603とを有する。基板601は、
図1Aの基板101に類似し得る。I/O表面602の上に、任意選択でPO層607が、I/Oパッド603を露出させる開口を備えて配置され得る。
【0063】
I/O表面602の上に、存在する場合はPO層607上に、シード層604が形成される。シード層604はPO層607における開口を介して、I/Oパッド603に接する。シード層604は、後続の電気めっきプロセスのための導電性層を提供し、また、
図1Aのシード層104に関連して開示される金属の任意のものを含み得る。シード層604は、
図2Aのシード層204に関連して開示されるように形成され得る。
【0064】
シード層604の上に、カラムめっきマスク619が形成される。カラムめっきマスク619はカラム開口631を有し、カラム開口631は、I/Oパッド603の上のエリアにおいてシード層604を露出させる。カラムめっきマスク619は、第1のフォトレジストを含み得、第1のフォトリソグラフィプロセスによって形成され得る。或る場合において、第1のフォトレジストはネガティブフォトレジストであり得、これは、紫外線(UV)光に露出された後、現像液に不溶性となり、そのため、UV光の第2の露出に反応しない。別の場合において、第1のフォトレジストはポジティブフォトレジストであり得、これは、UV光に露出された後、現像液に可溶性となり、そのような場合、カラムめっきマスク619は、例えば、UV光に対する全面露出と、その後に続くベーキングオペレーションによって、UV光に対して非感光性にされ得る。
【0065】
図6Bを参照すると、カラムめっきマスク619の上に、ヘッドめっきマスク632が形成される。ヘッドめっきマスク632はヘッド開口633を有し、ヘッド開口633は、
図6Bに示すように、カラムめっきマスク619においてカラム開口631を露出させ、各カラム開口631の周りのカラムめっきマスク619の頂部表面上のエリアを露出させる。ヘッドめっきマスク632は、第2のフォトレジストを含み得、第2のフォトリソグラフィプロセスによって形成され得る。第1のフォトレジスト及び第1のフォトリソグラフィプロセスは、第2のフォトレジスト及び第2のフォトリソグラフィプロセスとの互換性のために選択され得る。例えば、第1のフォトレジスト及び第2のフォトレジストはいずれもネガティブフォトレジストであり得、又は、いずれもポジティブフォトレジストであり得る。フォトリソグラフィプロセスを用いてヘッドめっきマスク632及びカラムめっきマスク619を形成することは、有利にも、マイクロ電子デバイス600をつくる製造施設における既存の導電性ピラープロセスと互換性があり得る。
【0066】
図6Cを参照すると、金属電気めっき槽620を用いるカラム電気めっきプロセスが、カラムめっきマスク619のカラム開口631及びヘッドめっきマスク632のヘッド開口633において、シード層604上に導電性ピラー609を形成する。金属電気めっき槽620は、
図2Bの金属電気めっき槽220に類似の配合を有し得る。導電性ピラー609は、シード層604からカラムめっきマスク619の頂部表面まで延在するカラム610を含み、また、ヘッドめっきマスク632のヘッド開口633において、カラム610上に拡張ヘッド611を含む。カラムめっきマスク619の頂部表面は、シード層604とは反対側に位置する。カラム電気めっきプロセスは、拡張ヘッド611上に、平坦なコンタクト表面616を提供するように構成され得る。拡張ヘッド611は、
図5Bに関連して開示される構成を備えて、カラム610を越えて横方向に延在する。
図6Cは、完成した導電性ピラー609を示す。
【0067】
図6Dを参照すると、はんだ電気めっき槽621を用いるはんだ電気めっきプロセスが、コンタクト表面616上にはんだ612を形成する。はんだ612は、
図1Aのはんだ112に関連して開示される金属を含み得る。カラムめっきマスク619及びヘッドめっきマスク632は、はんだ電気めっきプロセスの間、適所に残され得、そのため、はんだ612は、拡張ヘッド611の横方向縁部まで延在する。はんだ612及び導電性ピラー609は共に、バンプボンド構造608を提供する。
【0068】
図6Eを参照すると、はんだ612が拡張ヘッド611上に形成された後、
図6Dのカラムめっきマスク619及びヘッドめっきマスク632が除去される。カラムめっきマスク619及びヘッドめっきマスク632は、例えば、
図2E又は
図4Eに関連して開示される方法の任意のものを用いて除去され得る。その後、導電性ピラー609によって露出された箇所のシード層604は除去され、カラム610とI/Oパッド603との間のシード層604を残す。シード層604は、
図2Fに関連して開示されるように除去され得る。
【0069】
図7A~
図7Dは、更なる例示の形成の方法の種々の段階において示される、拡張ヘッドを備える導電性ピラーを含むマイクロ電子デバイスの断面図である。
図7Aを参照すると、マイクロ電子デバイス700は、I/O表面702を備える基板701と、I/O表面702上のI/Oパッド703とを有する。基板701は、
図1Aの基板101に類似し得る。I/Oパッド703は、
図7Aに示すように、相互接続705の頂面上に配置され得る。I/O表面702の上に、任意選択でPO層707が、I/Oパッド703を露出させる開口を備えて配置され得る。I/O表面702の上に、存在する場合はPO層707上に、シード層704が形成される。シード層704は、PO層707における開口を介して、I/Oパッド703に接する。シード層704は、後続の電気めっきプロセスのための導電性層を提供し、
図1Aのシード層104に関連して開示される金属の任意のものを含み得る。シード層704は、
図2Aのシード層204に関連して開示されるように形成され得る。
【0070】
シード層704の上に、ピラーめっきマスク734が形成される。
図7Aに示すように、ピラーめっきマスク734は、I/Oパッド703の上のエリアにおいてシード層704を露出させるカラム開口731を有し、また、開口731を露出させ、各カラム開口731の周りのエリアを露出させるヘッド開口733を有する。ピラーめっきマスク734は、マスク材料736をディスペンスする、インクジェット装置735を用いる材料ジェッティングプロセスなどの、アディティブプロセスによって形成され得る。マスク材料は、例えば、流れ特性を改善するための溶剤と共に、ノボラック樹脂などの、有機ポリマーを含み得る。アディティブプロセスが完了した後、溶剤などの揮発性材料を除去するため、又は、マスク材料736を架橋結合するために、ピラーめっきマスク734がベークされ得る。アディティブプロセスを用いてピラーめっきマスク734を形成することは、二つのフォトリソグラフィプロセスを用いるものと比較して、有利にも、製造コストを低減し得る。
【0071】
図7Bを参照すると、金属電気めっき槽720を用いるピラー電気めっきプロセスが、ピラーめっきマスク734のカラム開口731及びヘッド開口733において、シード層704上の導電性ピラー709を形成する。金属電気めっき槽720は、
図2Bの金属電気めっき槽220に類似の配合を有し得る。導電性ピラー709は、カラム開口731においてカラム710を含み、また、ヘッド開口733においてカラム710上の拡張ヘッド711を含む。この例では、ピラー電気めっきプロセスは、
図7Bに示すように、平坦であるコンタクト表面716を、拡張ヘッド711上に、丸みのある端部を備えて提供するように構成され得る。拡張ヘッド711は、
図5Bに関連して開示される構成を備えて、カラム710を越えて横方向に延在し得る。
図7Bは完成した導電性ピラー709を示す。
【0072】
図7Cを参照すると、はんだ電気めっき槽721を用いるはんだ電気めっきプロセスが、コンタクト表面716上にはんだ712を形成する。はんだ712は、
図1Aのはんだ112に関連して開示される金属を含み得る。ピラーめっきマスク734は、はんだ電気めっきプロセスの間、適所に残され得、そのため、はんだ712が、拡張ヘッド711の横方向縁部まで延在する。はんだ712及び導電性ピラー709は共に、バンプボンド構造708を提供する。
【0073】
図7Dを参照すると、はんだ712が拡張ヘッド711上に形成された後、
図7Cのピラーめっきマスク734が除去される。ピラーめっきマスク734は、例えば、
図2E又は
図4Eに関連して開示される方法の任意のものを用いて除去され得る。その後、導電性ピラー709によって露出された箇所のシード層704が除去され、カラム710とI/Oパッド703との間のシード層704を残す。シード層704は、
図2Fに関連して開示されるように除去され得る。
【0074】
図8は、拡張ヘッドを備える導電性ピラーを含む、別の例示のマイクロ電子デバイスの断面図である。マイクロ電子デバイス800は、I/O表面802を備える基板801と、I/O表面802上のI/Oパッド803とを有する。基板801は、
図1Aに関連して開示される基板101に類似し得る。I/Oパッド803は、ビア806を介して相互接続805に電気的に結合され得る。I/O表面802の上に、任意選択でPO層807が、I/Oパッド803を露出させる開口を備えて配置され得る。この例において、I/Oパッド803は、ニッケル、パラジウム、プラチナ、又は金などの保護金属のキャップ層を備える、アルミニウム又は銅のベースパッドを含み得る。
【0075】
マイクロ電子デバイス800は、I/Oパッド803上にバンプボンド構造808を含む。各バンプボンド構造808は導電性ピラー809を含み、導電性ピラー809は、カラム810及び拡張ヘッド811を有する。この例では、導電性ピラー809は、介在シード層なしで、対応するI/Oパッド803上に直接配置され得る。カラム810は、対応するI/Oパッド803から拡張ヘッド811まで延在する。拡張ヘッド811は、I/Oパッド803とは反対側でカラム810上に位置する。カラム810は、拡張ヘッド811と連続し得る。カラム810及び拡張ヘッド811は、
図1Aに関連して開示される導電性材料の任意のものを含み得る。この例の一つのバージョンにおいて、カラム810及び拡張ヘッド811は、主として銅を含み得る。
【0076】
拡張ヘッド811は、カラム810とは反対に位置する平坦なコンタクト表面816を有する。
図8に示すように、カラム810は先細の垂直方向外形を有し得る。代替として、カラム810は、一定幅の垂直方向外形を有し得る。
【0077】
拡張ヘッド811は、
図5A及び
図5Bの拡張ヘッド511に関連して開示される構成を有し得る。代替として、拡張ヘッド811は、
図1A及び
図1Bの拡張ヘッド111に関連して開示される構成を有し得る。
【0078】
この例において、導電性ピラー809は、共に付着される導電性ナノ粒子を含み得る。ナノ粒子は、共に融着され得、そのため、導電性ピラー809は実質的に空隙がない。
【0079】
各バンプボンド構造808はさらに、拡張ヘッド811上に配置されるはんだ812を含む。
図8に図示しないが、バンプボンド構造808はさらに、はんだ812と導電性ピラー809との間に配置されるバリア層を含み得る。バリア層は、
図3のバリア層324に関連して開示される特性を有し得る。
【0080】
図9A~
図9Dは、別の例示の形成の方法の種々の段階において示される、拡張ヘッドを備える導電性ピラーを含むマイクロ電子デバイスの断面図である。
図9Aを参照すると、マイクロ電子デバイス900は、I/O表面902を備える基板901と、I/O表面902上のI/Oパッド903とを有する。基板901は、
図1Aに関連して開示される基板101に類似し得る。I/Oパッド903は、ビア906を介して相互接続905に電気的に結合され得る。I/O表面902の上に、任意選択でPO層907が、I/Oパッド903を露出させる開口を備えて配置され得る。この例において、I/Oパッド903は、例えば
図8に関連して開示されるような保護金属のキャップ層を備える、アルミニウム又は銅のベースパッドを含み得る。
【0081】
導電性ピラー909のカラム910が、第1のアディティブプロセスによってI/Oパッド903上に直接形成される。第1のアディティブプロセスは、
図9Aに示すように、導電性ナノ粒子938をディスペンスする静電ディスペンス装置937を用いる静電堆積プロセスを含み得る。導電性ナノ粒子938は、例えば、金属ナノ粒子、炭素ナノ粒子、グラフェンナノ粒子、又はカーボンナノチューブナノ粒子を含み得る。代替として、第1のアディティブプロセスは、例えば、材料ジェッティングプロセス、レーザ焼結プロセス、又は電気化学堆積プロセスを含み得る。
図9Aは、完成途中のカラム910を示す。第1のアディティブプロセスを用いてカラム910を形成することは、めっきマスクを用いた電気めっきと比較して、マイクロ電子デバイス900の製造コスト及び複雑さを低減し得る。
【0082】
図9Bを参照すると、カラム910上に、第2のアディティブプロセスによって、導電性ピラー909の拡張ヘッド911が形成される。拡張ヘッド911は、平坦であるコンタクト表面916を有するように形成される。
図9Bに示すように、平坦なコンタクト表面916は、拡張ヘッド911の横方向縁部まで延在し得る。代替として、平坦なコンタクト表面916は、拡張ヘッド911の横方向縁部から窪み得、拡張ヘッド911は、横方向縁部の周りに丸みのある又は多角形の外形を備えて形成されてもよい。第2のアディティブプロセスは、電気化学堆積装置939を用いる電気化学堆積プロセスを含み得、電気化学堆積装置939は、銅などの金属を、
図9Bに示すように、電解液940を介して導電性ピラー909上にめっきする。代替として、第2のアディティブプロセスは、例えば、材料ジェッティングプロセス、レーザ焼結プロセス、又は静電堆積プロセスを含み得る。第2のアディティブプロセスは、
図9Aを参照して説明される、第1のアディティブプロセスの続きであり得る。拡張ヘッド911は、
図1Aの導電性ピラー109に関連して開示される導電性材料の任意のものを含み得る。第2のアディティブプロセスを用いて拡張ヘッド911を形成することは、マイクロ電子デバイス900の製造コスト及び複雑さをさらに低減し得る。
【0083】
図9Cを参照すると、導電性ピラー909は、例えば放射加熱プロセス941によって、任意選択で加熱され得る。導電性ピラー909から揮発性材料を除去するため、又は、導電性ピラー909におけるナノ粒子を融着するため、又は、導電性ピラー909の密度を高めるため、導電性ピラー909は加熱され得る。放射加熱プロセス941の代わりに、導電性ピラー909は、ホットプレートプロセス、強制空気加熱プロセス、又はファーネスプロセスによって加熱されてもよい。導電性ピラー909を形成するためにナノ粒子を用いることで、対応するバルク金属の融点より低い温度でナノ粒子を融着させることが可能となり得る。例えば、30ナノメートルより小さな銅ナノ粒子が500℃未満で融着され得ることが報告されている。
【0084】
図9Dを参照すると、はんだ912が、拡張ヘッド911上に形成され、平坦なコンタクト表面916を覆う。はんだ912は、第3のアディティブプロセスによって形成され得る。第3のアディティブプロセスは、材料押出装置942を用いた材料押出プロセスを含み得、材料押出装置942は、
図9Dに示すように、はんだペースト943を拡張ヘッド911上にディスペンスする。代替として、第3のアディティブプロセスは、例えば、バインダージェッティングプロセス、材料ジェッティングプロセス、材料押出、静電堆積プロセス、又は電気化学堆積プロセスを含み得る。はんだ912はその後、必要に応じて、揮発性材料を除去するために加熱され得る。はんだ912は、導電性ピラー909におけるナノ粒子を融着させるために必要とされる温度より低い温度で、例えば100℃~300℃で加熱され得る。
【0085】
導電性ピラー909及びはんだ912は、マイクロ電子デバイス900のバンプボンド構造908を提供する。カラム910及び拡張ヘッド911は、
図9A~
図9Dに示したものとは異なる形状を有し得る。例えば、カラム910及び拡張ヘッド911は、
図1A及び
図1Bに示した形状を有し得る。
【0086】
図10A及び
図10Bは、拡張ヘッドを備える導電性ピラーを含む、更なる例示のマイクロ電子デバイスの断面図である。
図10Aを参照すると、マイクロ電子デバイス1000は、I/O表面1002を備える基板1001と、I/O表面1002上のI/Oパッド1003とを有する。基板1001は、
図1Aに関連して開示される基板101に類似し得る。I/Oパッド1003は、ビア1006を介して相互接続1005に電気的に結合され得る。I/O表面1002の上に、任意選択でPO層1007が、I/Oパッド1003を露出させる開口を備えて配置され得る。I/Oパッド1003上に、第1のシード層1004が配置され得る。第1のシード層1004は、
図1Aのシード層104に類似の組成を有し得る。
【0087】
マイクロ電子デバイス1000は、I/Oパッド1003上にバンプボンド構造1008を含む。バンプボンド構造1008は導電性ピラー1009を含み、導電性ピラー1009は、カラム1010及び拡張ヘッド1011を有する。この例において、バンプボンド構造1008は、カラム1010と拡張ヘッド1011との間に第2のシード層1044を含み得る。第2のシード層1044は、電気めっきプロセスに適した導電性材料の組成を有し得る。カラム1010及び拡張ヘッド1011は、
図1Aに関連して開示される導電性材料の任意のものを含み得る。この例の一つのバージョンにおいて、カラム1010及び拡張ヘッド1011は、主として銅を含み得る。或る場合において、拡張ヘッド1011は、カラム1010と同じ組成を含み得る。別の場合において、拡張ヘッド1011は、カラム1010とは異なる組成を有し得る。カラム1010は、第1のシード層1004から第2のシード層1044まで延在する。拡張ヘッド1011は、カラム1010とは反対側で第2のシード層1044上に位置する。拡張ヘッド1011は、少なくとも一つの横方向に、カラム1010を越えて横方向に延在する。拡張ヘッド1011は、平坦であるコンタクト表面1016を有する。コンタクト表面1016は、カラム1010とは反対側に位置する。
【0088】
この例のバンプボンド構造1008は、コンタクト表面1016上に第1の接続エリア1045を、及びコンタクト表面1016上に第2の接続エリア1046を有する。バンプボンド構造1008は、第1の接続エリア1045における及び第2の接続エリア1046における拡張ヘッド1011上にはんだ1012を含む。バンプボンド構造1008は、第1の接続エリア1045と第2の接続エリア1046との間の拡張ヘッド1011上に絶縁層1047を任意選択で含み得る。
【0089】
図10Bを参照すると、マイクロ電子デバイス1000は、リードフレーム又はチップキャリアなどのパッケージ構造に組み立てられる。バンプボンド構造1008は、パッケージ構造の第1のリード1018a及び第2のリード1018bであり得る第1のパッケージ電極1018a及び第2のパッケージ電極1018bに接続される。はんだ1012は、第1の接続エリア1045において導電性ピラー1009を第1のリード1018aに結合し、第2の接続エリア1046において導電性ピラー1009を第2のリード1018bに結合する。拡張ヘッド1011を第1のリード1018a及び第2のリード1018bに接続させることは、有利にも、所与のサイズのマイクロ電子デバイス1000に対して一層小さなパッケージ構造を可能にし得る。
【0090】
図11A~
図11Kは、更なる例示の形成の方法の種々の段階において示される、拡張ヘッドを備える導電性ピラーを含むマイクロ電子デバイスの断面図である。
図11Aを参照すると、マイクロ電子デバイス1100は、I/O表面1102を備える基板1101と、I/O表面1102上のI/Oパッド1103とを有する。基板1101は、
図1Aに関連して開示される基板101に類似し得る。I/Oパッド1103は、一つ又は複数のビア1106を介して相互接続1105に電気的に結合され得る。I/O表面1102の上に、任意選択でPO層1107が、I/Oパッド1103を露出させる開口を備えて配置され得る。
【0091】
I/O表面1102の上に、存在する場合はPO層1107上に、第1のシード層1104が形成される。第1のシード層1104は、PO層1107における開口を介して、I/Oパッド1103に接する。第1のシード層1104は、後続の第1の電気めっきプロセスのための導電性層を提供し、
図1Aのシード層104に関連して開示される金属の任意のものを含み得る。第1のシード層1104は、
図2Aのシード層204に関連して開示されるように形成され得る。
【0092】
第1のシード層1104の上に、カラムめっきマスク1119が形成される。カラムめっきマスク1119はカラム開口1131を有し、カラム開口1131は、I/Oパッド1103の上のエリアにおいて第1のシード層1104を露出させる。カラムめっきマスク1119は、例えば、
図6Aに関連して開示されるようなフォトリソグラフィプロセスによって形成され得、又は、
図7Aに関連して開示されるようなアディティブプロセスによって形成され得る。カラムめっきマスク1119を形成するその他の方法も、この例の範囲内にある。
【0093】
図11Bを参照すると、カラム電気めっきプロセスが、カラム開口1131における第1のシード層1104上に、すなわち、カラムめっきマスク1119によって露出された箇所に、カラム1110を形成する。カラム電気めっきプロセスは、
図2Bに関連して開示されるカラム電気めっきプロセスに類似し得る。カラム1110は、第1のシード層1104から、カラムめっきマスク1119の頂部表面の近傍まで延在する。カラムめっきマスク1119の頂部表面は、第1のシード層1104とは反対側に位置する。この例の一つのバージョンにおいて、カラム1110は、
図11Bに示すように、カラムめっきマスク1119の頂部表面より数ミクロン下まで延在し得る。別のバージョンにおいて、カラム1110は、カラムめっきマスク1119の頂部表面まで延在し得る。更なるバージョンにおいて、カラム1110は、カラムめっきマスク1119の頂部表面より数ミクロン上方に延在し得る。カラム1110は、導電性ピラー1109の一部である。
【0094】
図11Cを参照すると、カラム1110上及びカラムめっきマスク1119の上に、第2のシード層1144が形成される。第2のシード層1144は、後続の第2の電気めっきプロセスのための導電性層を提供する。第2のシード層1144は、
図1Aのシード層104に関連して開示される金属の任意のものを含み得る。第2のシード層1144は、
図2Aのシード層204に関連して開示されるように形成され得る。
【0095】
図11Dを参照すると、第2のシード層1144の上にヘッドめっきマスク1132が形成される。
図11Dに示すように、ヘッドめっきマスク1132はヘッド開口1133を有し、ヘッド開口1133は、カラム1110の周りの第2のシード層1144を露出させる。ヘッドめっきマスク1132は、例えば、カラムめっきマスク1119を形成するために用いられるプロセスに類似するプロセスによって形成され得る。ヘッドめっきマスク1132を形成するその他の方法も、この例の範囲内にある。
【0096】
図11Eを参照すると、ヘッド電気めっきプロセスが、ヘッド開口1133における第2のシード層1144上に、すなわち、ヘッドめっきマスク1132によって露出された箇所に、拡張ヘッド1111を形成する。ヘッド電気めっきプロセスは、
図2Bに関連して開示される金属電気めっきプロセスに類似し得る。拡張ヘッド1111は、第2のシード層1144からヘッドめっきマスク1132の頂部表面の近傍まで延在する。ヘッドめっきマスク1132の頂部表面は、第2のシード層1144とは反対側に位置する。この例の一つのバージョンにおいて、拡張ヘッド1111は、
図11Eに示すように、ヘッドめっきマスク1132の数ミクロン下まで延在し得る。別のバージョンにおいて、拡張ヘッド1111は、拡張ヘッド1111の頂部表面まで延在し得る。更なるバージョンにおいて、拡張ヘッド1111は、ヘッドめっきマスク1132の頂部表面より上に延在し得る。拡張ヘッド1111は導電性ピラー1109の一部である。拡張ヘッド1111は、第2のシード層1144とは反対側に位置するコンタクト表面1116を有する。この例の拡張ヘッド1111は、コンタクト表面1116上に第1の接続エリア1145を、及びコンタクト表面1116上に第2の接続エリア1146を有する。
【0097】
図11Fを参照すると、拡張ヘッド1111上に絶縁層1147が形成され得る。絶縁層1147は、第1の接続エリア1145と第2の接続エリア1146との間のコンタクト表面1116上に置かれ得る。絶縁層1147は、ポリマー材料、シリコーン材料などの有機誘電体材料、又は、二酸化ケイ素若しくは酸化アルミニウムなどの無機誘電体材料を含み得る。絶縁層1147は、感光性ポリイミドなどの感光性ポリマー材料を用いるフォトリソグラフィプロセスによって形成され得る。代替として、絶縁層1147は、誘電体材料の層の堆積と、その後に続くマスク及びエッチングプロセスによって形成され得る。更なる例において、絶縁層1147はアディティブプロセスによって形成され得る。
【0098】
図11Gを参照すると、第1の接続エリア1145及び第2の接続エリア1146におけるコンタクト表面1116上に、はんだ1112が形成される。はんだ1112は、例えば、電気めっきプロセスによって、又はアディティブプロセスによって形成され得る。はんだ1112は、
図1Aのはんだ112に関連して開示される金属の任意のものを含み得る。
【0099】
図11Hを参照すると、
図11Gのヘッドめっきマスク1132が除去されている。ヘッドめっきマスク1132は、例えば、
図2E又は
図4Eに関連して開示される方法の任意のものを用いて除去され得る。この例では、
図11Hに示すように、第2のシード層1144は、カラムめっきマスク1119の除去を防止し得る。
【0100】
図11Iを参照すると、拡張ヘッド1111によって露出された箇所の第2のシード層1144が除去され、少なくともカラム1110と拡張ヘッド1111との間の適所に第2のシード層1144を残す。第2のシード層1144は、例えば、ウェットエッチングプロセス又はプラズマプロセスによって除去され得る。
図11Iに示すように、第2のシード層1144の除去は、カラムめっきマスク1119を実質的にそのままにし得る。
【0101】
図11Jを参照すると、
図11Iのカラムめっきマスク1119が除去されている。カラムめっきマスク1119は、例えば、
図2E又は
図4Eに関連して開示される方法の任意のものを用いて除去され得る。この例では、
図11Jに示すように、カラムめっきマスク1119の除去は、第1のシード層1104及び第2のシード層1144を実質的にそのままにし得る。
【0102】
図11Kを参照すると、カラム1110によって露出された箇所の第1のシード層1104が除去され、カラム1110とI/Oパッド1103との間の第1のシード層1104を残す。第1のシード層1104は、基板1101の上の適所にOP層1107の少なくとも一部を残すように、ウェットエッチングプロセス又はプラズマプロセスによって除去され得る。また、第1のシード層1104の除去は、第1のシード層1104を除去するために用いられる反応物に露出された箇所の第2のシード層1144の一部を除去し得、カラム1110と拡張ヘッド1111との間の第2のシード層1144を残す。カラム1110、第2のシード層1144、拡張ヘッド1111、及びはんだ1112は、マイクロ電子デバイス1100のバンプボンド構造1108を提供する。
【0103】
図12A及び
図12Bは、拡張ヘッドを備える一対の導電性ピラーを含む、更なる例示のマイクロ電子デバイスの断面図である。
図12Aを参照すると、マイクロ電子デバイス1200は、I/O表面1202を備える基板1201を有する。マイクロ電子デバイス1200は、I/O表面1202上に第1のI/Oパッド1203a及び第2のI/Oパッド1203bを含む。基板1201は、
図1Aに関連して開示される基板101に類似し得る。I/Oパッド1203a及び1203bは、ビア1206を介して相互接続1205に電気的に結合され得る。I/O表面1202の上に、任意選択でPO層1207が、I/Oパッド1203a及び1203bを露出させる開口を備えて配置され得る。I/Oパッド1203a及び1203b上に、第1のシード層1204が配置され得る。第1のシード層1204は、
図1Aのシード層104に類似する組成を有し得る。
【0104】
マイクロ電子デバイス1200は、I/Oパッド1203a及び1203b上にバンプボンド構造1208を含む。バンプボンド構造1208は導電性ピラー1209を含み、導電性ピラー1209は、第1のI/Oパッド1203a上に第1のカラム1210aを及び第2のI/Oパッド1203b上に第2のカラム1210bを有する。また、バンプボンド構造1208は、第1のカラム1210a及び第2のカラム1210b上に拡張ヘッド1211を含む。この例では、バンプボンド構造1208は、第1のカラム1210aと拡張ヘッド1211との間及び第2のカラム1210bと拡張ヘッド1211との間に、第2のシード層1244を含み得る。第2のシード層1244は、電気めっきプロセスに適した組成を有し得る。この例では、第2のシード層1244は、
図12Aに示すように、拡張ヘッド1211の横方向表面上に延在し得る。カラム1210a及び1210b並びに拡張ヘッド1211は、
図1Aに関連して開示される導電性材料の任意のものを含み得る。この例の一つのバージョンにおいて、カラム1210a及び1210b並びに拡張ヘッド1211は、主として銅を含み得る。第1のカラム1210aは、第1のシード層1204から第2のシード層1244まで延在し、第2のカラム1210bに関しても同様である。拡張ヘッド1211は、第1のカラム1210a及び第2のカラム1210bとは反対側で、第2のシード層1244上に位置する。拡張ヘッド1211は、平坦であるコンタクト表面1216を有する。コンタクト表面1216は、第1のカラム1210a及び第2のカラム1210bとは反対側に位置する。この例のバンプボンド構造1208は、コンタクト表面1216上に第1の接続エリア1245を有する。この例のバンプボンド構造1208は、拡張ヘッド1211と第2のカラム1210bとの間の境界において、第2の接続エリア1246を有し、第2の接続エリア1246では、拡張ヘッド1211が、第2のシード層1244を介して第2のカラム1210bに接する。バンプボンド構造1208は、拡張ヘッド1211のコンタクト表面1216上にはんだ1212を含む。はんだ1212は、
図1Aのはんだ112に関連して開示されるような組成を有し得る。
【0105】
図12Bは、リードフレーム又はチップキャリアなどのパッケージ構造に組み立てられた後のマイクロ電子デバイス1200を示す。バンプボンド構造1208は、リード1218であり得る、パッケージ構造のパッケージ電極1218に接続される。はんだ1212は、第1の接続エリア1245において、導電性ピラー1209をパッケージ電極1218に結合する。そのため、バンプボンド構造1208は、第1のI/Oパッド1203aを、第1の接続エリア1245を介してパッケージ電極1218に、及び、第2の接続エリア1246を介して第2のI/Oパッド1203bに電気的に接続する。バンプボンド構造1208は、有利にも、所与のサイズのマイクロ電子デバイス1200に対して一層小さなパッケージ構造を可能にし得る。
【0106】
図13A~
図13Iは、別の例示の形成の方法の種々の段階において示される、拡張ヘッドを備える導電性ピラーを含むマイクロ電子デバイスの断面図である。
図13Aを参照すると、マイクロ電子デバイス1300は、I/O表面1302を備える基板1301を有する。マイクロ電子デバイス1300は、I/O表面1302上に第1のI/Oパッド1303a及び第2のI/Oパッド1303bを含む。基板1301は、
図1Aに関連して開示される基板101に類似し得る。I/Oパッド1303a及び1303bは、ビア1306を介して相互接続1305に電気的に結合され得る。I/O表面1302の上に、任意選択でPO層1307が、I/Oパッド1303a及び1303bを露出させる開口を備えて配置され得る。
【0107】
I/O表面1302の上に、存在する場合はPO層1307上に、第1のシード層1304が形成される。第1のシード層1304は、PO層1307における開口を介して、I/Oパッド1303a及び1303bに接する。第1のシード層1304は、
図11Aの第1のシード層1104に類似の組成を有し得、類似のプロセスによって形成され得る。
【0108】
第1のシード層1304の上に、カラムめっきマスク1319が形成される。カラムめっきマスク1319は、第1のI/Oパッド1303aの上の第1のエリアにおいて第1のシード層1304を露出させる第1のカラム開口1331aを有し、また、第2のI/Oパッド1303bの上の第2のエリアにおいて第1のシード層1304を露出させる第2のカラム開口1331bを有する。
図13Aに示すように、第1のカラム開口1331a及び第2のカラム開口1331bは、先細の垂直方向外形を有し得る。カラムめっきマスク1319は、一定幅の垂直方向外形を備える開口を有する類似のめっきマスクを形成するプロセスと比較して、緩やかな規格のフォトリソグラフィプロセスによって形成され得る。緩やかな規格のフォトリソグラフィプロセスを用いることは、有利にも、マイクロ電子デバイス1300の製造コストを低減させ得る。
【0109】
図13Bを参照すると、カラム電気めっきプロセスが、第1のカラム開口1331aにおける第1のシード層1304上に第1のカラム1310aを、また、第2のカラム開口1331bにおける第1のシード層1304上に第2のカラム1310bを形成する。カラム電気めっきプロセスは、
図2Bに関連して開示されるカラム電気めっきプロセスに類似し得る。第1のカラム1310a及び第2のカラム1310bは、導電性ピラー1309の一部である。
【0110】
図13Cを参照すると、カラムめっきマスク1319の上にヘッドトレンチ層1332が形成される。
図13Cに示すように、ヘッドトレンチ層1332はヘッドトレンチ1333を有し、ヘッドトレンチ1333は、第1のカラム1310a及び第2のカラム1310bを露出させ、また、第1のカラム1310aの周り及び第2のカラム1310b周りのカラムめっきマスク1319を露出させる。ヘッドトレンチ層1332は、例えば、カラムめっきマスク1319と互換性のあるプロセスによって形成され得る。
【0111】
図13Dを参照すると、ヘッドトレンチ層1332の上に第2のシード層1344が形成され、第2のシード層1344は、ヘッドトレンチ1333内へ延在し、第1のカラム1310a及び第2のカラム1310bに接する。第2のシード層1344は、後続のヘッド電気めっきプロセスのための導電性層を提供する。第2のシード層1344は、
図1Aのシード層104に関連して開示される金属の任意のものを含み得、
図2Aのシード層204に関連して開示されるように形成され得る。
【0112】
図13Eを参照すると、ヘッド電気めっきプロセスは、第2のシード層1344上に銅ヘッド層1348を形成する。銅ヘッド層1348は、ヘッドトレンチ1333を充填し、また、ヘッドトレンチ1333の近傍のヘッドトレンチ層1332の上に延在する。ヘッドトレンチ1333の近傍のヘッドトレンチ層1332の上よりも、ヘッドトレンチ1333において一層大きな厚さを備える銅ヘッド層1348を形成するために、ヘッド電気めっきプロセスは、レベラー、抑制剤と呼ばれることもあるサプレッサ、及び、ブライトナーと呼ばれることもある促進剤などの、添加物を用い得る。
【0113】
図13Fを参照すると、ヘッドトレンチ1333の近傍のヘッドトレンチ層1332の上の銅ヘッド層1348が除去されて、導電性ピラー1309の拡張ヘッド1311を提供するための、ヘッドトレンチ1333における銅ヘッド層1348を残す。ヘッドトレンチ1333の近傍のヘッドトレンチ層1332の上の第2のシード層1344も除去される。ヘッドトレンチ層1332の上の銅ヘッド層1348は、例えば、研磨パッドと銅を除去するスラリーとを用いる銅化学機械研磨(CMP)プロセスによって除去され得る。また、ヘッドトレンチ層1332の上の第2のシード層1344は、銅CMPプロセスによって除去され得、又は、選択的ウェットエッチングプロセスによって除去され得る。拡張ヘッド1311は、第1のカラム1310a及び第2のカラム1310bとは反対側に位置するコンタクト表面1316を有する。
図13C~
図13Fに関連して開示されるような拡張ヘッド1311を形成するための方法は、ダマシンプロセス、特に、銅ダマシンプロセスと呼ばれることもある。
【0114】
図13Gを参照すると、コンタクト表面1316上にはんだ1312が形成される。はんだ1312は、例えば、電気めっきプロセスによって、又は、アディティブプロセスによって形成され得る。はんだ1312は、
図1Aのはんだ112に関連して開示される金属の任意のものを含み得る。第1のカラム1310a、第2のカラム1310b、第2のシード層1344、拡張ヘッド1311、及びはんだ1312は、マイクロ電子デバイス1300のバンプボンド構造1308を提供する。
【0115】
図13Hを参照すると、
図13Gのヘッドトレンチ層1332及びカラムめっきマスク1319が除去されて、第1のI/Oパッド1303a及び第2のI/Oパッド1303b上の適所にバンプボンド構造1308を残す。ヘッドトレンチ層1332及びカラムめっきマスク1319は、酸素プラズマプロセス又はダウンストリームアッシャープロセスなど、単一プロセスによって除去され得る。代替として、ヘッドトレンチ層1332は、ヘッドトレンチ層1332の材料に適した第1の除去プロセスによって除去され得、その後、カラムめっきマスク1319が、カラムめっきマスク1319の材料に適した第2の除去プロセスによって除去され得る。例えば、第1の除去プロセスは、酸素ラジカルを用いるドライプロセスを含み得、第2の除去プロセスは、一つ又は複数の有機溶剤を用いるウェット除去プロセスを含み得る。
【0116】
図13Iを参照すると、第1のカラム1310a及び第2のカラム1310bによって露出された箇所の第1のシード層1304が除去されて、第1のカラム1310aと第1のI/Oパッド1303aとの間及び第2のカラム1310bと第2のI/Oパッド1303bとの間の第1のシード層1304を残す。第1のシード層1304は、基板1301の上の適所にPO層1307の少なくとも一部を残すように、ウェットエッチングプロセス又はプラズマプロセスによって除去され得る。第2のシード層1344が第1のシード層1304とは異なる組成を有するこの例のバージョンにおいて、第1のシード層1304の除去は、
図13Iに示すように、第2のシード層1344を実質的にそのままにし得る。第1のカラム1310a及び第2のカラム1310b、第2のシード層1344、拡張ヘッド1311、並びにはんだ1312は、マイクロ電子デバイス1300のバンプボンド構造1308を提供する。
【0117】
図14A及び
図14Bは、拡張ヘッドを備える導電性ピラーを含む、更なる例示のマイクロ電子デバイスの断面図である。
図14Aを参照すると、マイクロ電子デバイス1400は、I/O表面1402を備える基板1401を有する。マイクロ電子デバイス1400は、I/O表面1402上に、第1のI/Oパッド1403a及び第2のI/Oパッド1403bを含む。基板1401は、
図1Aに関連して開示される基板101に類似し得る。I/Oパッド1403a及び1403bは、ビア1406を介して相互接続1405に電気的に結合され得る。I/O表面1402の上に、任意選択でPO層1407が、I/Oパッド1403a及び1403bを露出させる開口を備えて配置され得る。
【0118】
この例のマイクロ電子デバイス1400はさらに、補助パッド1449を含み得る。
図14Aに示すように、補助パッド1449は、任意選択で、ビア1406の一つを介した相互接続1405の一つに対する電気接続がなくてもよい。補助パッド1449は、第1のI/Oパッド1403a及び第2のI/Oパッド1403bと同じ組成及び同じ構造を有し得る。PO層1407は、補助パッド1449を露出させる開口を有する。
【0119】
I/Oパッド1403a及び1403b上に、並びに補助パッド1449上に、第1のシード層1404が配置され得る。第1のシード層1404は、
図1Aのシード層104に類似する組成を有し得る。
【0120】
マイクロ電子デバイス1400はバンプボンド構造1408を含む。バンプボンド構造1408は導電性ピラー1409を含む。導電性ピラー1409は、第1のシード層1404上にカラム1410を含み、カラム1410は、第1のI/Oパッド1403a及び第2のI/Oパッド1403bの上に延在する。また、この例の導電性ピラー1409は、補助パッド1449の上の第1のシード層1404上に補助カラム1450を含む。補助カラム1450は、カラム1410から分離される。この例では、第1のシード層1404は、
図14Aに示すように、カラム1410及び補助カラム1450の横方向表面上に延在し得る。
【0121】
導電性ピラー1409はさらに、カラム1410上及び補助カラム1450上に第2のシード層1444を含む。導電性ピラー1409は、第2のシード層1444上に拡張ヘッド1411を含む。この例の拡張ヘッド1411は、カラム1410の上及び補助カラム1450の上に延在する。
図14Aに示すように、第2のシード層1444は、拡張ヘッド1411の横方向表面上に延在し得る。拡張ヘッド1411は、平坦であるコンタクト表面1416を有する。コンタクト表面1416は、カラム1410とは反対側及び補助カラム1450とは反対側に位置する。補助カラム1450は、拡張ヘッド1411のための機械的支持を提供し得る。
【0122】
この例のバンプボンド構造1408は、コンタクト表面1416上の第1の接続エリア1445を、及びコンタクト表面1416上の第2の接続エリア1446を有する。バンプボンド構造1408は、第1の接続エリア1445及び第2の接続エリア1446において拡張ヘッド1411上にはんだ1412を含む。バンプボンド構造1408は、第1の接続エリア1445と第2の接続エリア1446との間の拡張ヘッド1411上に絶縁層1447を任意選択で含み得る。
【0123】
図14Bを参照すると、マイクロ電子デバイス1400は、リードフレーム又はチップキャリアなどのパッケージ構造に組み立てられる。パッケージ構造は、第1のパッケージ電極1418a、第2のパッケージ電極1418b、及び、第1のパッケージ電極1418aと第2のパッケージ電極1418bとの間に位置する第3のパッケージ電極1418cを有する。第1のパッケージ電極1418a、第2のパッケージ電極1418b、及び第3のパッケージ電極1418cは、第1のリード1418a、第2のリード1418b、及び第3のリード1418cとして表現され得る。バンプボンド構造1408は、第1のリード1418a及び第2のリード1418bに接続される。はんだ1412は、第1の接続エリア1445において導電性ピラー1409を第1のリード1418aに結合し、また、第2の接続エリア1446において導電性ピラー1409を第2のリード1418bに結合する。第3のリード1418cは、絶縁層1447によって拡張ヘッド1411から絶縁され得、有利にも、第3のリード1418cとバンプボンド構造1408との間の好ましくない電気的コンタクトを防止し得る。第1のリード1418a及び第2のリード1418bに接続された拡張ヘッド1411を有することは、バンプボンド構造毎に一つの接続エリアを備えるバンプボンド構造を用いることと比較して、マイクロ電子デバイス1400又はリード1418a、1418b、及び1418cに対して一層効率的なレイアウトを可能にし得る。
【0124】
図15A~
図15Fは、更なる例示の形成の方法の種々の段階において示される、拡張ヘッドを備える導電性ピラーを含むマイクロ電子デバイスの断面図である。
図15Aを参照すると、マイクロ電子デバイス1500は、I/O表面1502を備える基板1501を有する。マイクロ電子デバイス1500は、I/O表面1502上に、第1のI/Oパッド1503a、第2のI/Oパッド1503b、及び補助パッド1549を含む。基板1501は、
図1Aに関連して開示される基板101に類似し得る。I/Oパッド1503a及び1503bは、ビア1506を介して相互接続1505に電気的に結合され得る。
図15Aに示すように、補助パッド1549は、任意選択で、ビア1506の一つを介する相互接続1505の一つに対する電気接続がなくてもよい。I/O表面1502の上に、任意選択でPO層1507が、I/Oパッド1503a及び1503b並びに補助パッド1549を露出させる開口を備えて配置され得る。
【0125】
基板1501の上に、及び、存在する場合はPO層1507の上に、カラムトレンチ層1519が形成される。カラムトレンチ層1519は、第1のI/Oパッド1503a及び第2のI/Oパッド1503bを露出させるカラムトレンチ1531を有する。カラムトレンチ層1519は、補助パッド1549を露出させる補助カラムトレンチ1551を有する。カラムトレンチ層1519は、有機ポリマーを、又は銅CMPプロセス及び後続の除去プロセスに適したその他の材料を含み得る。カラムトレンチ層1519は、例えば、フォトリソグラフィプロセスによって、又はアディティブプロセスによって形成され得る。
【0126】
その後、カラムトレンチ層1519の上に、第1のシード層1504が形成される。第1のシード層1504は、カラムトレンチ1531内へ延在し、第1のI/Oパッド1503a及び第2のI/Oパッド1503bに接する。また、第1のシード層1504は、補助カラムトレンチ1551内へ延在し、補助パッド1549に接する。第1のシード層1504は、後続のカラム電気めっきプロセスのための導電性層を提供する。
【0127】
カラム電気めっきプロセスは、第1のシード層1504上に銅カラム層1552を形成する。銅カラム層1552は、カラムトレンチ1531及び補助カラムトレンチ1551を充填し、また、カラムトレンチ1531及び補助カラムトレンチ1551の近傍のカラムトレンチ層1519の上に延在する。カラムトレンチ1531及び補助カラムトレンチ1551の近傍のカラムトレンチ層1519の上よりも、カラムトレンチ1531及び補助カラムトレンチ1551において一層大きな厚さを有する銅カラム層1552を形成するために、カラム電気めっきプロセスは添加物を用い得る。
【0128】
図15Bを参照すると、カラムトレンチ層1519の上の銅カラム層1552は、例えば銅CMPプロセスによって除去され、カラムトレンチ1531及び補助カラムトレンチ1551において銅カラム層1552を残す。カラムトレンチ1531における銅カラム層1552は、導電性ピラー1509のカラム1510を提供する。補助カラムトレンチ1551における銅カラム層1552は、導電性ピラー1509の補助カラム1550を提供する。
図15Bに示すように、カラムトレンチ層1519の上の第1のシード層1504も除去される。第1のシード層1504は、カラムトレンチ層1519の上から銅カラム層1552を除去するために用いられるプロセスによって、カラムトレンチ層1519の上から除去され得る。代替として、第1のシード層1504は、ウェットエッチングプロセスなど、別個のプロセスによって、カラムトレンチ層1519の上から除去され得る。
【0129】
図15Cを参照すると、カラムトレンチ層1519の上に、ヘッドトレンチ層1532が形成される。
図15Cに示すように、ヘッドトレンチ層1532はヘッドトレンチ1533を有し、ヘッドトレンチ1533は、カラム1510及び補助カラム1550を露出させ、また、カラム1510及び補助カラム1550の周りのカラムトレンチ層1519を露出させる。ヘッドトレンチ層1532は、例えば、フォトリソグラフィプロセス又はアディティブプロセスによって形成され得る。ヘッドトレンチ層1532は、カラムトレンチ層1519を形成するために用いられるプロセスに類似するプロセスによって形成され得る。
【0130】
ヘッドトレンチ層1532の上に、ヘッドトレンチ1533内へ延在し、カラム1510及び補助カラム1550に接する、第2のシード層1544が形成される。第2のシード層1544は、後続のヘッド電気めっきプロセスのための導電性層を提供する。
【0131】
ヘッド電気めっきプロセスは、第2のシード層1544上の銅ヘッド層1548を形成する。銅ヘッド層1548は、ヘッドトレンチ1533を充填し、また、ヘッドトレンチ1533の近傍のヘッドトレンチ層1532の上に延在する。ヘッドトレンチ1533の近傍のヘッドトレンチ層1532の上よりも、ヘッドトレンチ1533において一層大きな厚さを備える銅ヘッド層1548を形成するために、ヘッド電気めっきプロセスは、カラム電気めっきプロセスにおいて用いられるものに類似の添加物を用い得る。
【0132】
図15Dを参照すると、ヘッドトレンチ1533の近傍のヘッドトレンチ層1532の上の銅ヘッド層1548が、例えば、銅CMPプロセスによって除去されて、導電性ピラー1509の拡張ヘッド1511を提供するために、ヘッドトレンチ1533における銅ヘッド層1548を残す。また、ヘッドトレンチ1533の近傍のヘッドトレンチ層1532の上の第2のシード層1544が除去される。また、ヘッドトレンチ層1532の上の第2のシード層1544は、銅CMPプロセスによって除去され得、又は、或る別個のプロセスによって除去され得る。拡張ヘッド1511は、カラム1510及び補助カラム1550とは反対側に位置するコンタクト表面1516を有する。
【0133】
図15Eを参照すると、コンタクト表面1516は、第1の接続エリア1545及び第2の接続エリア1546を含む。この例では、第1の接続エリア1545及び第2の接続エリア1546は、横方向に分離されている。第1の接続エリア1545と第2の接続エリア1546との間で、コンタクト表面1516上に絶縁層1547が形成され得る。絶縁層1547は、材料の任意のものを含み得、
図15Fの絶縁層1547に関連して開示されるプロセスの任意のものによって形成され得る。
【0134】
第1の接続エリア1545及び第2の接続エリア1546におけるコンタクト表面1516上にはんだ1512が形成される。はんだ1512は、例えば、電気めっきプロセスによって、又はアディティブプロセスによって形成され得る。はんだ1512は、
図1Aのはんだ112に関連して開示される金属の任意のものを含み得る。はんだ1512は、絶縁層1547が形成された後に形成され得、又は、絶縁層1547を形成する前に形成され得る。第1のシード層1504、カラム1510、補助カラム1550、第2のシード層1544、拡張ヘッド1511、はんだ1512、及び絶縁層1547が、バンプボンド構造1508を提供する。
【0135】
図15Fを参照すると、
図15Eのヘッドトレンチ層1532及びカラムトレンチ層1519が除去され、第1のI/Oパッド1503a、第2のI/Oパッド1503b、及び補助パッド1549上の適所にバンプボンド構造1508を残す。ヘッドトレンチ層1532及びカラムトレンチ層1519は、ヘッドトレンチ層1532がカラムトレンチ層1519と直接接することによって促進される単一プロセスによって除去され得る。ヘッドトレンチ層1532及びカラムトレンチ層1519は、例えば、酸素ラジカルを用いたドライ除去プロセス、又は一つ又は複数の有機溶剤を用いたウェット除去プロセスによって除去され得る。
【0136】
【0137】
特許請求の範囲内で、説明される実施形態における改変が可能であり、他の実施形態が可能である。