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特許7277049横アンダーソン局在光学素子を作成するためのペレットスタートプロセス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-10
(45)【発行日】2023-05-18
(54)【発明の名称】横アンダーソン局在光学素子を作成するためのペレットスタートプロセス
(51)【国際特許分類】
   G02B 6/00 20060101AFI20230511BHJP
   B29D 11/00 20060101ALI20230511BHJP
   B21F 11/00 20060101ALN20230511BHJP
【FI】
G02B6/00 301
B29D11/00
B21F11/00
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2021546189
(86)(22)【出願日】2019-10-10
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-07
(86)【国際出願番号】 US2019055580
(87)【国際公開番号】W WO2020081353
(87)【国際公開日】2020-04-23
【審査請求日】2021-06-21
(31)【優先権主張番号】16/164,951
(32)【優先日】2018-10-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】506253159
【氏名又は名称】インコム,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】INCOM,INC.
【住所又は居所原語表記】294 Southbrudge Road,Charlton,MA 01507 (US)
(74)【代理人】
【識別番号】100122426
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 清志
(72)【発明者】
【氏名】ウェルカー,デイビッド
【審査官】山本 元彦
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0016996(US,A1)
【文献】特開平01-229069(JP,A)
【文献】国際公開第2018/014009(WO,A1)
【文献】特開平03-054132(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 6/00-6/10
B21F 1/00-99/00
B29D 11/00
IEEE Xplore
JSTPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
横アンダーソン局在(TAL)素子を作成する方法であって、
プリフォームのため、(1)ペレットを混合して非均質なペレット混合物を作成し、前記ペレット混合物には、前記TAL素子でアンダーソンガイドを提供するのに有効なそれぞれ異なる波速度を持つ2つまたは複数の異なる材料のペレットが含まれ、および(2)前記ペレット混合物を融合してプリフォームを作成し、前記融合は、前記ペレット混合物の非均質性を保持し、前記ペレット混合物中の前記ペレットに対応する異なる材料のペレットサイズの領域を有する前記プリフォームを作成するように、非均質化方法で行われ;および、
1つまたは複数のストレッチ操作を実行し、前記プリフォームを前記TAL素子にストレッチする、
を含む方法。
【請求項2】
前記ペレットが光学ポリマーペレットであり、前記異なる材料が、TAL光学素子として前記TAL素子内でアンダーソン光ガイドを提供するのに有効なそれぞれ異なる光屈折率を有するそれぞれ光学ポリマー材料である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ストレッチ操作が以下:
光ファイバへの第1プリフォームの第1のドローの実行;
第2プリフォームを作成する為の前記光ファイバのファイバセグメントの融合、;および、
前記第2プリフォームを前記TAL光学素子にドローする為の第2のドローの実行、
を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第2のドローは、前記TAL光学素子としてケーンを生成するケーンドローである、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記ケーンドローは、それぞれがTAL光学素子である一組のケーンを生成する、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
(1)ブロックを作製するために前記一組のケーンの前記ケーンを融合し、および(2)1つまたは複数の最終製品を作製するために前記ブロックを処理することをさらに含み、各最終製品もTAL光学素子である、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記処理は、前記ブロックを横方向にスライスして、前記最終製品として導波性フェースプレートにすることを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記混合が、シンチレーション材料を前記ペレット混合物に組み込むことを含み、前記シンチレーション材料は、非光放射をアンダーソン光ガイドによって誘導される光に変換するのに効果的である、請求項2に記載の方法。
【請求項9】
前記非光放射がX線放射であり、前記シンチレーション材料がX線シンチレーション材料である、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記シンチレーション材料が粉末形態で提供され、前記光学ペレットと一緒に混合される、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記混合が、ペレット混合物全体にわたる粉末形態のシンチレーション材料の均一な分布を増強するための流体担体の使用を含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記融合はそれぞれ、その中に加熱プレスを有する真空融合チャンバを使用して実行され、プレスは前記ペレット混合物が配置される空洞を定義し、加熱されたプレスは、前記ペレット混合物に加熱および融合圧力を加え、融合を達成する、請求項2に記載の方法。
【請求項13】
前記光学材料がポリ(メチルメタクリレート)およびポリスチレンを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項14】
前記ペレット混合物中の1つまたは複数の前記ペレットが活性ドーパントを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項15】
前記ドーパントがシンチレーションドーパントである、請求項14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光ファイバおよびフェースプレートなどの光学素子を製造する分野、より具体的には、伝搬光の横アンダーソン局在化(TAL)現象を使用して光誘導を提供する光学素子を製造するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
TAL素子を作成するための1つの既知の方法は、異なる材料の従来のプリフォームから始まり、2つまたは複数のファイバを回転テイクアップホイールのチャネルにドローする。これらは集合的に第1のプリフォームを形成する。チャネルのファイバ束を融合して第2のプリフォームを作成し、このプリフォームは、その後のケーンドローで使用され、ケーンを作成する。ケーンはチャネルにパックされ、融合してさらに3番目のプリフォームを作成し、これは最終的なケーンにドローされ、パックされて融合されてブロックまたはビレットを形成し、これは、それ自体が最終製品であるか、最終製品を作成するための追加の処理で使用される場合がある。
【発明の概要】
【0003】
上記のプロセスなど、TAL素子を作成する既知の方法には欠点がある。これらの欠点には、汚染と熱劣化の原因となる複数のドローとパッキング手段の必要性が含まれる。また、複数の同時ファイバドローを使用するプロセスでは、パフォーマンスを妨げる、最終製品に望ましくない小規模な材料の蓄積が発生する可能性がある。このような材料の蓄積は、ファイバの静的生成特性(ダブルファイバドローでの望ましいファイバ配置を妨げる)および異なるファイバの一致した張力を維持することの困難さから生じる可能性がある。
【0004】
横アンダーソン局在化(TAL)素子を作製する開示された方法は、最初に、プリフォームのため、(1)ペレットを混合して混合物を作成し、ペレットには、TAL素子でアンダーソンガイドを提供するのに有効なそれぞれの波速度を持つ2つまたは複数の異なる材料のペレットが含まれ、(2)混合物を融合してプリフォームを作製し、プリフォームは、混合物中のペレットに対応する異なる材料の領域を有する。続いて、1つまたは複数のドロー操作を実行して、プリフォームをTAL素子にドローする。この一般的な技術は、特定のタイプの材料(すなわち、ポリマー以外のものであり得る)または波タイプ(それらは、光学的および電磁的以外のものであり得る、例えば、音波)に限定されない。
【0005】
ポリマー横アンダーソン局在化(TAL)光学素子を作製する開示された方法は、光学ポリマーペレットを一緒に混合して混合物を作製することから始まり、光学ポリマーペレットはTAL光学素子において、アンダーソン光ガイドを提供するのに有効なそれぞれ異なる光屈折率を有する2つまたは複数の異なる光学材料のペレットを含む。混合物を融合して、混合物中のペレットに対応する異なる光学材料のそれぞれのペレットサイズの領域を有する第1プリフォームを作製する。第1プリフォームを使用して、第1のドロー(例えば、ファイバドロー)が実行されて光ファイバが作成され、光ファイバのファイバセグメントが融合されて第2プリフォームが行われる。第2のドロー(例えば、ケーンドロー)は、第2プリフォームをTAL光学素子にドローするために実行される。これに続いて、本明細書の例に記載されているように、最終製品を製造するための追加の処理を行うことができる。
【0006】
開示された技術の利点は以下を含む:
-ペレットは、押し出された形の同じ材料(例えば、ロッド)と比較して比較的安価である。
-必要なドローは2つだけ、たとえば、チャネルへの1ファイバドローと、ケーンへの1ケーンドローである。これにより、材料の加熱回数を減らすことで熱劣化を減らすことができる。さらに、この手法により、マルチファイバドロー(ダブルドローなど)の必要性が回避される。
-必要なハンドパックは1つだけである。
-マルチファイバプロセスで見られるような材料の蓄積はない。
-検出機能を有する(例えば、X線検出器)光学デバイスに使用されるシンチレーション材料など、他の材料を混合物に組み込むことは比較的容易である。例えば、そのような材料は粉末形態で提供され得、そして混合物が融合される前に粉末がペレットと混合され得る。
【図面の簡単な説明】
【0007】
前述および他の目的、特徴、並びに利点は、本発明の特定の実施形態の以下の説明から明らかであり、添付の図面に示されているように、異なる図を通して、同様の参照文字は同じ部分を指す。
図1図1は、光導波路とも呼ばれる横アンダーソン局在(TAL)光学素子の概略図である。
図2図2は、TAL光学素子の断面積の画像である。
図3図3は、TAL光学素子の製造プロセスのフロー図である。
図4図4は、説明を簡単にするために内部構造をチャンバの外側に示した、融合チャンバ装置の等角図である。
図5図5は、内部構造を有する融合チャンバの端面図である。
図6図6は、ファイバドロータワーの概略図である。
図7図7は、ケーンドロータワーの概略図である。
図8図8は、ペレットスタートでTAL光学素子を作成するための3つの重複する手法を示すフロー図である。
【0008】
<発明の詳細な説明>
図1は、光導波路10の概略図であり、これは、以下でさらに説明するような方法で実現することができる。導波路10は、軸12を横切る、すなわち軸12に直交する二次元範囲を横切る屈折率のランダムな分布を伴う、透過軸12に沿った縦波誘導を提供する光透過性材料のアレジメントである。このアレンジメントは、光導波路内を伝搬する光の横方向の範囲を局所化するのに効果的である。導波路10における導波効果は、本明細書ではTALと呼ばれる「横アンダーソン局在化」と呼ばれる現象であると考えられている。導波路10は、他の既知の光導波路構造で使用されるような別個のクラッドを使用せずに実現される。以下でさらに説明するように、導波路10はまた、光導波路10に受信された入射刺激との相互作用によって導波路10内に光を生成する変換/活物質を組み込むことができる。変換/活物質の例は、電離放射線を吸収すると発光するシンチレーション物質である。図1はまた、光導波路10のセクション14を示しており、これは、図2を参照して以下に説明される。
【0009】
図2は、光導波路10のセクション14の拡大図である。この場合、導波路10は2つの材料で構成され、それぞれ明るい領域16および暗い領域18によって示される。2つの材料の屈折率は異なる。具体的な例を以下に説明する。材料は、屈折率が横方向にわたって本質的にランダムな分布を有するように配置されている。図2では、2つの材料が約60/40の比率で混合されている。以下に説明するように、代替の比率が可能である。さらに、それぞれ異なる光学指数を持つ2つより多い材料、すなわち6つ以上の材料を使用することが可能である。
【0010】
異なる屈折率を有する材料の説明は、特に光信号に関連した使用に関連する。より一般的には、異なる材料は、アンダーソン局在化のためにそれぞれ異なる波速度を有するべきであることが理解されよう。この定式化は、たとえば音響信号などの他のタイプの信号により容易に適用される。
【0011】
以下でより詳細に説明するように、2つの材料は最初はペレット形態であり、2つの材料のペレットは一緒に混合されてプリフォームを形成し、次にそれは光導波路10の一部または全部を形成する光学素子にドローされる。ドロー工程では、各ペレットが薄くなり、数桁引き伸ばされて、細長い構造のストランド状の領域になる。これらのストランド状の領域は、融合およびドロー前のペレットのランダムな混合により、光学素子の断面全体にランダムに分布している。異なるペレットに対応する異なる領域のこのランダムな分布が図2に示され、明るい領域16は1つのタイプのペレットに対応し、暗い領域18は2つめのタイプのペレットに対応する。
【0012】
本明細書で使用される「ペレット」は、材料の小片を指す。多くの場合、小さな円柱のような形をしている場合もあるが、一般的にはどのような形でも構わない。一例では、それらは長さ約2.5mm、幅2mmである。一実施形態では、出発ペレットは、2~3mm程度のサイズを有し得る。当業者は、出発ペレットサイズ、ドロープロセスにおける伸長の程度、および完成した光学素子の結果として生じる領域のナノスケール断面(例えば、200nm程度)の間に関係があることを理解するであろう。例として、3"プリフォームを100umファイバにドローすることは、1000:1のドロー比を表す。本明細書に記載されるように複数のドローが実行される場合、全体の比率が高くなり、アンダーソンガイドのために十分に小さい断面(例えば、50~450nm)の領域16、18を作成できる。
【0013】
図3は、上で概説したように光学素子を製造するプロセス20のフロー図である。プロセス20は、それぞれの光学的指標を有する異なる光学材料のペレット24が一緒に混合される混合ステップ22から始まる。図3では、さまざまなペレットタイプが1番目、2番目、・・・N番目として示されている。一般に、2つまたは複数の材料が必要である。2つの材料を使用する一例では、一方の材料はポリ(メチルメタクリレート)(PMMA)であり得、他方はポリスチレンであり得る。生のポリマーペレットを所望の比率で混合する。
【0014】
26で、混合物は、第1プリフォーム28を形成するために融合される。このステップのために、以下に記載されるような融合チャンバが利用され得る。融合は不均一な方法で行われるので、ペレット混合物の不均一性は実質的に保持される。これは、たとえば、ペレットが加熱され、ブレンダーのように機能する長いスクリューを下って移動して均一に流れるプラスチック押出成形を形成する押出成形プロセスとは対照的である。非均質化融合の例を以下に説明する。このようにして形成された第1プリフォーム28は、対応するペレット24からのそれぞれの光学材料のペレットサイズ領域のランダムな分布を有するほぼ円筒形の固体であり得る。
【0015】
30で、第1プリフォーム28は、光ファイバを生成するファイバドロープロセスである第1のドロープロセスで使用される。細長いファイバは、好ましくはファイバのループのそれぞれのセグメントを形成するための一組の外側平坦領域を有するホイール上に集められる。これらの形成領域は「チャネル」とも呼ばれる。ファイバセグメントは別々の束に分離され、各束は、26と同じ融合チャンバを利用することができる第2の融合ステップ32で融合される。各融合束は、それぞれの第2プリフォーム34を形成する。36で、第2プリフォーム34は、第2のドロープロセスで使用され、これは、一実施形態では、光学ケーンの収集をもたらすケーンドローである。各光学ケーンは、アンダーソン光ガイドを提供することができるTAL光学素子40を構成する。ただし、通常、このようなケーンは、TAL光学素子でもある最終製品を作成するための追加処理で使用される中間製品である。例については、以下で説明する。
【0016】
ステップ26および32での融合に関して、以下は、使用されるいかなる装置でも重要な側面である:
・プリフォームからガスを除去するための真空環境
・融合中にポリマー混合物を加熱および圧縮するための準備。加熱は、以下に説明するように、加熱された圧盤によって提供され得る。圧力は、おもり、ばね、油圧、加圧空気ブラダー、電気機械式アクチュエータなどのさまざまな技術を使用して加えることができる。
・融合チャンバのサイズは、2回のドローで素子サイズをアンダーソン領域(50nm~650nm)まで縮小できるようにする必要がある。350nm付近の素子サイズで良好な結果が得られる;理想的な範囲はさらに小さい場合がある。現在のドロー技術に基づくと、融合チャンバは、直径が約3インチ以上のプリフォームを形成するようなものでなければならない。本明細書に記載されるようにペレット混合物を融合するために、5インチ以上のプリフォームが好ましい場合がある。
・理想的には、融合されたプリフォームの体積は、次の処理ステップでチャネルを完全に満たすことができるようなものである。そうでない場合は、プリフォームを変更することでケーンに線が現れる可能性がある。
【0017】
図4-5に、融合装置50の例を示す。これは、一端に密封されたアクセスドア54および一組の圧力アクチュエータ56を備えた円筒形チャンバ52を含む。図5の断面に示されるように、追加の構造がチャンバ52内に存在する;この構造は、説明を簡単にするために、図4のチャンバ52の外側に示されている。この構造は、加熱された圧盤60上に配置された細長いプレス58を含む。圧盤60はチャンバ52内に固定することができ、一方、プレス58はローラー62の作用によって出し入れすることができる。図5に最もよく見られるように、プレス58は、融合中にペレットまたは他の混合物を保持する楕円形断面の空洞68を一緒に規定する下部部材64および上部部材66を有する。上部部材66は、圧力アクチュエータ56(図4)に機械的に結合され、圧力アクチュエータ56は、動作中に上部部材66を押し下げて融合圧力を生成するように作用する。また、動作中、圧盤60は、混合物を所望の融合温度に維持するために加熱される。圧盤60は、この目的のために発熱抵抗素子を組み込むことができ、加熱は、加熱素子に電流を流すことによって発生する。
【0018】
図6は、ファイバドロー用のドロータワー70の例を示している。このタイプのドロータワーは、図3のプロセスの第1のドロー30で使用できる。この例示的なタワー70は、プリフォーム変換72、オーブン74、直径ゲージ75、変換ステージ76、およびドローされたファイバが収集されるテイクアップホイール78を有する。この例では、テイクアップホイール78は、その周囲に4つの線形セクションを有する正方形の形状を有する。
【0019】
図7は、ケーンドロー用のドロータワー80の例を示している。ファイバドロータワー70との主な違いは、収集バスケット82の使用である。ドロー操作(例えば、36)の間、「ケーン」と呼ばれる短いセグメントが繰り返し切断され、バスケット82に集められる。
【0020】
図8は、ブロック状のTAL光学素子を作成するために使用できる、3つの、異なるが重複する製造技術を示し、これは、それ自体がプリフォームまたは別のタイプの中間作業成果物として機能する。これらのプロセスはすべてペレットから始まり、すべて同じ最後の4つのステップ90を使用する―ファイバまたはケーンを六角形のプリフォーム(第2プリフォーム34)に溶かし、六角形のケーンをドローし(第2のドロー36)、六角形のケーンをハンドパッキングし、パックされたケーンをブロックまたはビレットに融合する。他の多くの形状でもうまくパックできるため、プリフォームは必ずしも六角形である必要はない。通常、このようなブロック自体は最終製品ではないが、画像検出やその他の適用で使用される導波型フェースプレートなど、最終製品となる薄いスライスにスライスされる場合がある。3つのプロセスは途中で異なる。ペレットスタート92は最も単純であり、ペレットの混合および融合(図3のステップ22および26)および六角形のチャネルへのドロー(第1のドロー30)を必要とするだけである。ケーンスタート94は、最初にペレットをケーンに押し出すことを必要とし、これは混合および融合され、次に六角形のチャネルにドローされる。ケーンスタート94は、含まれるシンチレーション材料が、ペレット混合物に組み込むことができる粉末としてではなく、ロッドまたはケーンの形でのみ利用できる場合、有用である可能性がある。ファイバースタート96が最も複雑であり、ロッドを押し出し、これらを2本のファイバにドローしそれらを円形プリフォームに融合し、次に円形のケーンにドローし六角形のプリフォーム融合ステップに入力するためにこれらを六角形にハンドパッキングする必要がある。
【0021】
本発明の様々な実施形態が特に示され、説明されてきたが、当業者には、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲から逸脱することなく、形態および詳細の様々な変更を行うことができることが理解される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8