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特許7277779情報処理システム、情報処理方法、及び情報処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-11
(45)【発行日】2023-05-19
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理方法、及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G07B 5/00 20060101AFI20230512BHJP
   G06Q 50/12 20120101ALI20230512BHJP
【FI】
G07B5/00 D
G06Q50/12
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2019213893
(22)【出願日】2019-11-27
(65)【公開番号】P2021086333
(43)【公開日】2021-06-03
【審査請求日】2022-04-11
(73)【特許権者】
【識別番号】500175565
【氏名又は名称】株式会社ぐるなび
(74)【代理人】
【識別番号】100167302
【弁理士】
【氏名又は名称】種村 一幸
(74)【代理人】
【識別番号】100181869
【弁理士】
【氏名又は名称】大久保 雄一
(72)【発明者】
【氏名】大久 敬
【審査官】塩治 雅也
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-117845(JP,A)
【文献】特開2014-206811(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07B 1/00-9/02
G06Q 50/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
販売機を利用して購入可能な複数の商品の商品情報と、前記販売機に設けられ、それぞれに前記商品が割り当てられた複数の操作部の位置を示す位置情報とを関連付けて記憶する第1記憶部から前記商品情報を取得して利用者端末に表示させる表示処理部と、
前記利用者端末に表示される前記商品情報において利用者から第1商品の選択操作を受け付ける受付処理部と、
前記第1記憶部を参照して、前記利用者に選択される前記第1商品に対応する第1操作部の位置を特定する特定処理部と、
前記特定処理部により特定される前記第1操作部の位置を識別可能な識別情報を前記利用者端末に提示する提示処理部と、
を備え
前記提示処理部は、前記利用者端末において、前記複数の操作部の前記販売機における配置レイアウトに対応するレイアウト画像上に前記第1操作部の位置を表示させる第1処理、及び、前記第1操作部の位置を示すテキストメッセージを前記利用者端末に提示する第2処理の少なくともいずれかを実行する、情報処理システム。
【請求項2】
前記提示処理部は、前記第1処理において、前記レイアウト画像に含まれる前記複数の操作部のそれぞれに対応する複数のオブジェクト画像のうち前記第1操作部に対応する第1オブジェクト画像を他の前記オブジェクト画像とは異なる表示態様で表示させる、
請求項に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記表示処理部は、前記第1処理において、前記利用者端末の第1表示領域に前記商品情報を表示させ、前記利用者端末の第2表示領域に前記レイアウト画像を表示させ、
前記提示処理部は、前記第1処理において、前記第1表示領域の前記商品情報における前記利用者の選択操作に伴って、前記第2表示領域の前記レイアウト画像に前記識別情報を表示させる、
請求項又はに記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記提示処理部は、前記識別情報を前記利用者の属性に応じた表示態様で前記利用者端末に表示させる、
請求項1~のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記提示処理部は、前記識別情報を前記利用者が使用する言語で前記利用者端末に表示させる、
請求項に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記提示処理部は、前記第1処理において、前記レイアウト画像を記憶する第2記憶部から前記レイアウト画像を取得し、前記特定処理部により特定される前記第1操作部の位置を識別可能な前記識別情報を含む前記レイアウト画像を前記利用者端末に表示させる、
請求項に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記レイアウト画像は、前記販売機に設けられる前記複数の操作部の撮像画像である、
請求項に記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記販売機には、当該販売機を識別可能な機器識別情報が対応付けられており、
前記第1記憶部において、前記商品情報と前記販売機の前記機器識別情報とが互いに関連付けられており、
前記表示処理部は、前記販売機の撮像画像に基づいて取得される前記機器識別情報に関連付けられた前記商品情報を前記利用者端末に表示させる、
請求項1~のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項9】
前記販売機には、当該販売機を識別可能な機器識別情報が対応付けられており、
前記第1記憶部において、前記商品情報と前記販売機の前記機器識別情報とが互いに関連付けられており、
前記提示処理部は、前記販売機の撮像画像に基づいて取得される前記機器識別情報と、前記第1商品に関連付けられた前記機器識別情報とが一致する場合に、前記第1操作部の位置を識別可能な前記識別情報を前記利用者端末に提示する、
請求項1~のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項10】
前記提示処理部は、前記販売機の撮像画像から取得される前記機器識別情報と、前記第1商品に関連付けられた前記機器識別情報とが一致しない場合に、所定の警告を前記利用者端末に提示する、
請求項に記載の情報処理システム。
【請求項11】
前記受付処理部が前記利用者から前記第1商品の選択操作を受け付けた後に前記利用者端末により前記複数の操作部が撮像された場合に、前記提示処理部は、前記利用者端末に表示される前記複数の操作部の撮像画像に前記識別情報を表示させる、
請求項1~10のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項12】
販売機を利用して購入可能な複数の商品の商品情報と、前記販売機に設けられ、それぞれに前記商品が割り当てられた複数の操作部の位置を示す位置情報とを関連付けて記憶する第1記憶部から前記商品情報を取得して利用者端末に表示させる表示ステップと、
前記利用者端末に表示される前記商品情報において利用者から第1商品の選択操作を受け付ける受付ステップと、
前記第1記憶部を参照して、前記利用者に選択される前記第1商品に対応する第1操作部の位置を特定する特定ステップと、
前記特定ステップにより特定される前記第1操作部の位置を識別可能な識別情報を前記利用者端末に提示する提示ステップと、
を一又は複数のプロセッサ実行する情報処理方法であって
前記提示ステップでは、前記利用者端末において、前記複数の操作部の前記販売機における配置レイアウトに対応するレイアウト画像上に前記第1操作部の位置を表示させる第1処理、及び、前記第1操作部の位置を示すテキストメッセージを前記利用者端末に提示する第2処理の少なくともいずれかを実行する、情報処理システム。
【請求項13】
販売機を利用して購入可能な複数の商品の商品情報と、前記販売機に設けられ、それぞれに前記商品が割り当てられた複数の操作部の位置を示す位置情報とを関連付けて記憶する第1記憶部から前記商品情報を取得して利用者端末に表示させる表示ステップと、
前記利用者端末に表示される前記商品情報において利用者から第1商品の選択操作を受け付ける受付ステップと、
前記第1記憶部を参照して、前記利用者に選択される前記第1商品に対応する第1操作部の位置を特定する特定ステップと、
前記特定ステップにより特定される前記第1操作部の位置を識別可能な識別情報を前記利用者端末に提示する提示ステップと、
を一又は複数のプロセッサに実行させるための情報処理プログラムであって、
前記提示ステップでは、前記利用者端末において、前記複数の操作部の前記販売機における配置レイアウトに対応するレイアウト画像上に前記第1操作部の位置を表示させる第1処理、及び、前記第1操作部の位置を示すテキストメッセージを前記利用者端末に提示する第2処理の少なくともいずれかを実行する、情報処理プログラム
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、券売機等の利用者に情報を提供することが可能な情報処理システム、情報処理方法、及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、食券等を販売する券売機において、利用者が商品の選択ボタンを操作した際に、当該選択ボタンに対応する商品又はサービス(商品等)の内容を表す写真画像をディスプレイに表示する技術が提案されている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開平10-232955号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、利用者が券売機で食券を購入する場合、利用者は複数の選択ボタンの中から自身が購入を希望する商品の選択ボタンを見つけて選択操作する。この場合に、利用者が希望の商品の選択ボタンをすぐに見つけられないと、食券の購入に時間がかかるだけでなく、他の利用者を待たせてしまうことになる。このような問題は、飲食店の食券、施設の利用券、交通機関の乗車券など各種の券を発券する券売機、飲料などの商品(物品)を販売する自動販売機などの各種の販売機において生じ得る。
【0005】
本発明の目的は、販売機において操作部を選択する際の操作性を向上させることが可能な情報処理システム、情報処理方法、及び情報処理プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一の形態は、販売機を利用して購入可能な複数の商品の商品情報と、前記販売機に設けられ、それぞれに前記商品が割り当てられた複数の操作部の位置を示す位置情報とを関連付けて記憶する第1記憶部から前記商品情報を取得して利用者端末に表示させる表示処理部と、前記利用者端末に表示される前記商品情報において利用者から第1商品の選択操作を受け付ける受付処理部と、前記第1記憶部を参照して、前記利用者に選択される前記第1商品に対応する第1操作部の位置を特定する特定処理部と、前記特定処理部により特定される前記第1操作部の位置を識別可能な識別情報を前記利用者端末に提示する提示処理部と、を備える情報処理システムである。
【0007】
本発明の他の形態は、販売機を利用して購入可能な複数の商品の商品情報と、前記販売機に設けられ、それぞれに前記商品が割り当てられた複数の操作部の位置を示す位置情報とを関連付けて記憶する第1記憶部から前記商品情報を取得して利用者端末に表示させる表示ステップと、前記利用者端末に表示される前記商品情報において利用者から第1商品の選択操作を受け付ける受付ステップと、前記第1記憶部を参照して、前記利用者に選択される前記第1商品に対応する第1操作部の位置を特定する特定ステップと、前記特定ステップにより特定される前記第1操作部の位置を識別可能な識別情報を前記利用者端末に提示する提示ステップと、を一又は複数のプロセッサにより実行する情報処理方法である。
【0008】
本発明の他の形態は、販売機を利用して購入可能な複数の商品の商品情報と、前記販売機に設けられ、それぞれに前記商品が割り当てられた複数の操作部の位置を示す位置情報とを関連付けて記憶する第1記憶部から前記商品情報を取得して利用者端末に表示させる表示ステップと、前記利用者端末に表示される前記商品情報において利用者から第1商品の選択操作を受け付ける受付ステップと、前記第1記憶部を参照して、前記利用者に選択される前記第1商品に対応する第1操作部の位置を特定する特定ステップと、前記特定ステップにより特定される前記第1操作部の位置を識別可能な識別情報を前記利用者端末に提示する提示ステップと、を一又は複数のプロセッサに実行させるための情報処理プログラムである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、販売機において操作部を選択する際の操作性を向上させることが可能な情報処理システム、情報処理方法、及び情報処理プログラムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、本発明の実施形態に係る情報処理システムの構成を示すブロック図である。
図2図2は、本発明の実施形態に係る券売機の外観を示す正面図である。
図3図3は、本発明の実施形態に係る情報処理システムで使用される商品情報の一例を示す図である。
図4図4は、本発明の実施形態に係る情報処理システムで使用されるレイアウト情報の一例を示す図である。
図5図5は、本発明の実施形態に係る情報処理システムにおける利用者端末の表示例を示す図である。
図6図6は、本発明の実施形態に係る情報処理システムにおける利用者端末の表示例を示す図である。
図7図7は、本発明の実施形態に係る情報処理システムにおける利用者端末の表示例を示す図である。
図8図8は、本発明の実施形態に係る情報処理システムにおける利用者端末の表示例を示す図である。
図9図9は、本発明の実施形態に係る情報処理システムにおける利用者端末の表示例を示す図である。
図10図10は、本発明の実施形態に係る情報処理システムにおける利用者端末の表示例を示す図である。
図11図11は、本発明の実施形態に係る情報処理システムにおける利用者端末の表示例を示す図である。
図12図12は、本発明の実施形態に係る券売機の選択ボタンの選択方法の一例を示す図である。
図13図13は、本発明の実施形態に係る情報処理システムで実行される情報提供処理の一例を示すフローチャートである。
図14図14は、本発明の実施形態に係る情報処理システムにおける利用者端末の表示例を示す図である。
図15図15は、本発明の実施形態に係る情報処理システムにおける利用者端末の表示例を示す図である。
図16図16は、本発明の実施形態に係る情報処理システムにおける利用者端末の表示例を示す図である。
図17図17は、本発明の実施形態に係る情報処理システムにおける利用者端末の表示例を示す図である。
図18図18は、本発明の実施形態に係る券売機の外観を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下添付図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明し、本発明の理解に供する。なお、以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0012】
[情報処理システム1]
図1に示されるように、本発明の実施形態に係る情報処理システム1は、情報提供装置2と一又は複数の券売機3と一又は複数の利用者端末4とを含む。情報提供装置2、券売機3、及び利用者端末4は、インターネット、LAN、WAN、又は公衆電話回線などの通信網N1を介して通信可能である。
【0013】
情報提供装置2は、券売機3を利用して購入可能な商品の商品情報(商品ページ)を利用者端末4に提示し、利用者端末4から所望の商品の選択操作を受付可能な情報処理装置である。以下、本実施形態では、本発明の販売機が、飲食店に設置されて当該飲食店が提供可能な商品(飲食物等のメニュー)の食券を発券する券売機である場合を例に挙げて説明する。なお、本発明の販売機は、例えば、施設の利用券(入場券等)、交通機関の乗車券などを発券する券売機であってもよいし、飲料などの商品(物品)を販売する自動販売機であってもよい。利用者端末4は、券売機3を利用する利用者によって操作される情報処理装置である。
【0014】
本実施形態では、情報提供装置2単体が本発明に係る情報処理システムに相当するが、本発明に係る情報処理システムは、情報提供装置2、券売機3、及び利用者端末4のうち一又は複数の構成要素を含むものであってもよい。例えば、情報提供装置2、券売機3、及び利用者端末4のうち複数の構成要素が協働して後述する情報提供処理(図13参照)を分担して実行する場合には、その処理を実行する複数の構成要素を含むシステムを本発明に係る情報処理システムとして捉えることが可能である。例えば、情報提供装置2及び券売機3が本発明に係る情報処理システムを構成してもよいし、券売機3単体が本発明に係る情報処理システムを構成してもよい。
【0015】
[券売機3]
図1に示されるように、券売機3は、制御部31、記憶部32、操作部33、及び通信I/F34などを備える。図2は、券売機3の外観図である。券売機3は、図2に示すような機器であってもよいし、タブレット端末又はパーソナルコンピュータのような情報処理装置であってもよい。
【0016】
図2に示すように、券売機3には、飲食店で提供する商品(飲食物)ごとに選択ボタンB1(操作部33)が配置されている。複数の選択ボタンB1は、例えば縦方向及び横方向に等間隔でマトリクス状に配置されている。各選択ボタンB1には前記商品が割り当てられている。選択ボタンB1は、本発明の操作部の一例である。
【0017】
例えば、利用者は、飲食店に来店すると飲食店の入り口付近に設置された券売機3において、購入する商品(購入商品)が決定すると、必要な金銭を金銭投入口35に投入して、当該購入商品が表示された選択ボタンB1を選択(押下)する。券売機3は、利用者から選択操作を受け付けると、決済処理を行って前記購入商品の食券を排出口36から発券する。例えば、利用者が「300円」を金銭投入口35に投入して「そば」の選択ボタンB1を押下すると、券売機3は「そば」の食券を発券する。また、利用者は、必要な金銭を金銭投入口35に投入して、複数の購入商品のそれぞれの選択ボタンB1を連続して選択することもできる。
【0018】
なお、券売機3は、紙媒体からなる食券を発券してもよいし、二次元コードなどの電子データからなる食券を発券してもよい。例えば、券売機3は、前記二次元コードを券売機3の表示部(不図示)に表示させて利用者端末4に読み取らせてもよいし、前記二次元コードのデータを利用者端末4に送信してもよい。
【0019】
通信I/F34は、券売機3を有線又は無線で通信網N1に接続し、通信網N1を介して情報提供装置2などの外部機器との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行するための通信インターフェースである。
【0020】
操作部33は、利用者から商品を購入するための選択操作を受け付ける選択ボタンB1である。操作部33は、物理的なハードキーによって実現されるボタンであってもよいし、タッチパネルに表示される電子画像によって実現されるボタンであってもよい。
【0021】
記憶部32は、各種の情報を記憶するHDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)などの不揮発性の記憶部である。具体的に、記憶部32には、飲食店で提供可能な商品と当該商品に割り当てられた選択ボタンB1とを関連付けた商品情報が記憶される。例えば、記憶部32には、「うどん」、「そば」などの単品商品、「ごはん」、「大盛り」など単品商品に組み合わせる組み合わせ商品(トッピング商品)などの商品情報が記憶される。また、記憶部32には、選択ボタンB1の配置レイアウトを示すレイアウト情報が記憶される。図2に示す券売機3では、縦方向に4行、横方向に4列の16個の選択ボタンB1に対応する商品(メニュー)の商品情報と、選択ボタンB1の配置レイアウトのレイアウト情報(座標情報)とが記憶部32に記憶される。
【0022】
なお、券売機3が施設の利用券を発券する機器である場合、記憶部32には、「入場券」、「入場券+乗り物5回券」、「入場券+乗り物乗り放題」、「乗り物1回券」、「乗り物5回券」などの商品情報が記憶される。
【0023】
例えば、飲食店の管理者は、通信網N1を介して券売機3に接続された施設端末(不図示)において、前記配置レイアウトを参照して、各選択ボタンB1に商品及び商品の金額を設定する設定操作を行う。また、飲食店で提供する商品又は商品の金額などに変更が生じた場合に、管理者は、設定内容を変更する変更操作を行う。制御部31は、前記設定操作及び前記変更操作に応じて、前記商品情報を記憶部32に記憶する。また、制御部31は、前記商品情報及び前記レイアウト情報に応じて、選択ボタンB1に商品名、金額などを表示させる。
【0024】
また、記憶部32は、複数の言語の前記商品情報を記憶してもよい。これにより、券売機3の利用者が使用する言語に応じた前記商品情報を選択ボタンB1に表示させることができる。
【0025】
また、記憶部32には、前記商品の画像、購入履歴などの履歴情報、売上情報などのデータが記憶されてもよい。前記商品の画像は、選択ボタンB1に表示されてもよい。前記商品の画像は、撮像画像(写真画像)であってもよいしイラスト画像であってもよい。選択ボタンB1に画像が表示されると、券売機3の利用者が商品(メニュー)を視覚的に把握し易くなる。
【0026】
また、記憶部32には、制御部31に各種処理を実行させるための制御プログラムが記憶されている。例えば、前記制御プログラムは、CD又はDVDなどのコンピュータ読取可能な記録媒体に非一時的に記録されており、券売機3が備えるCDドライブ又はDVDドライブなどの読取装置(不図示)で読み取られて記憶部32に記憶される。
【0027】
制御部31は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサである。前記ROMは、前記CPUに各種の演算処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶される不揮発性の記憶部である。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性の記憶部であり、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリー(作業領域)として使用される。そして、制御部31は、前記ROM又は記憶部32に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することにより券売機3を制御する。
【0028】
なお、制御部31は、前記CPUで前記制御プログラムに従った各種の処理を実行することによって前記各種の処理部として機能する。また、一部又は全部の前記処理部が電子回路で構成されていてもよい。なお、前記制御プログラムは、複数のプロセッサを前記処理部として機能させるためのプログラムであってもよい。
【0029】
具体的に、制御部31は、前記設定操作及び前記変更操作を受け付けて、前記商品情報を記憶部32に記憶したり、記憶された前記商品情報を更新したりする。また、制御部31は、前記商品情報(商品名、金額など)を選択ボタンB1に表示させる。制御部31は、商品画像を選択ボタンB1に表示させてもよい。
【0030】
また、制御部31は、購入商品に対する決済処理、購入商品に対応する食券の発券処理などを実行する。
【0031】
また、制御部31は、前記商品情報と前記レイアウト情報とを情報提供装置2に送信する。制御部31は、情報提供装置2からの要求に応じて前記商品情報及び前記レイアウト情報を情報提供装置2に送信してもよいし、予め設定された周期、タイミングで前記商品情報及び前記レイアウト情報を情報提供装置2に送信してもよい。例えば、制御部31は、初期設定された前記商品情報及び前記レイアウト情報を情報提供装置2に送信し、その後は前記商品情報又は前記レイアウト情報が更新されるごとに前記商品情報及び前記レイアウト情報を情報提供装置2に送信する。これにより、券売機3が保有する前記商品情報及び前記レイアウト情報と、情報提供装置2が保有する前記商品情報及び前記レイアウト情報とを一致させることができる。
【0032】
なお、本発明において、券売機3は周知の構成を適用することができる。例えば、本発明の券売機として、施設に既存の券売機を利用することができる。
【0033】
[情報提供装置2]
図1に示されるように、情報提供装置2は、制御部21、記憶部22、操作表示部23、及び通信I/F24などを備える情報処理装置(例えばサーバ)である。なお、情報提供装置2は、1台のコンピュータに限らず、複数台のコンピュータが協働して動作するコンピュータシステムであってもよい。また、情報提供装置2で実行される各種の処理は、一又は複数のプロセッサによって分散して実行されてもよい。
【0034】
通信I/F24は、情報提供装置2を有線又は無線で通信網N1に接続し、通信網N1を介して券売機3、利用者端末4などの外部機器との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行するための通信インターフェースである。
【0035】
操作表示部23は、各種の情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイのような表示部と、操作を受け付けるマウス、キーボード、又はタッチパネルのような操作部とを備えるユーザーインターフェースである。
【0036】
記憶部22は、各種の情報を記憶するHDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)などの不揮発性の記憶部である。具体的に、記憶部22には、商品情報D1、レイアウト情報D2などのデータが記憶される。制御部21は、飲食店の券売機3から取得する前記商品情報に基づいて商品情報D1を記憶部22に記憶し、飲食店の券売機3から取得する前記レイアウト情報に基づいてレイアウト情報D2を記憶部22に記憶する。図3は商品情報D1の一例を示す図である。図4は、レイアウト情報D2の一例を示す図である。商品情報D1はデータベースで構成されてもよく、この場合、当該データベースは本発明の第1記憶部に相当する。同様に、レイアウト情報D2はデータベースで構成されてもよく、この場合、当該データベースは本発明の第2記憶部に相当する。
【0037】
図3に示されるように、商品情報D1には、券売機3が設置される飲食店(例えば「G食堂」)が提供可能な商品(飲食物)ごとに、「商品ID」、「商品名」、「画像ID」、「金額」、「位置」などの情報が含まれる。「商品ID」は前記商品を識別するための識別情報である。「商品名」は、前記商品の名称である。「画像ID」は、前記商品の商品画像(撮像画像、イラスト画像など)を識別するための識別情報である。記憶部22には、前記商品ごとの商品画像の画像データが記憶されており、各画像データには画像IDが付与されている。前記画像データは、前記飲食店から提供されて記憶部22に記憶される。「金額」は、前記商品を購入するための金額である。
【0038】
「位置」は、前記商品に割り当てられた選択ボタンB1の位置を示す位置情報である。ここで、図4に示すように、レイアウト情報D2には、飲食店(例えば「G食堂」)に設置される券売機3に設けられる複数の選択ボタンB1の配置レイアウトに対応するレイアウト画像と、各選択ボタンB1の位置情報(座標情報)とが含まれる。例えば、図2に示す券売機3において、縦方向に4行、横方向に4列の16個の選択ボタンB1が配置されており、これらの選択ボタンB1の配置レイアウトに対応する位置情報がレイアウト情報D2に登録される。商品情報D1の「位置」には、レイアウト情報D2の位置情報(座標情報)が登録される。例えば、券売機3の「うどん」(上から1行目、左から1列目)の選択ボタンB1に対応する商品「うどん」には、前記位置として「x1、y1」が関連付けられて登録される。また例えば、券売機3の「B定食」(上から3行目、左から2列目)の選択ボタンB1の商品「B定食」には、前記位置として「x2、y3」が関連付けられて登録される。
【0039】
ここで、券売機3に設けられる選択ボタンB1の数には限りがあるため(図2の例では上限16個)、利用者に提供可能であるが選択ボタンB1に割り当てられない商品が存在する場合がある。商品情報D1には、このような商品が登録されてもよい。前記商品は、例えば複数の選択ボタンB1に対応する複数の商品を組み合わせることにより構成される商品(セット商品)である。例えば、「うどん」及び「油揚げ」の組み合わせにより構成される「きつねうどん」、「うどん」及び「生卵」の組み合わせにより構成される「月見うどん」、「うどん」及び「ごはん」の組み合わせにより構成される「うどんごはんセット」などである。商品情報D1の「商品名」には、前記セット商品の商品名が登録される。商品情報D1の「画像ID」には、前記セット商品の画像の識別情報が登録される。商品情報D1の「金額」には、前記セット商品の金額、例えば「うどん」の金額と「油揚げ」の金額との合計金額が登録される。また商品情報D1の「位置」には、前記セット商品を構成する複数の商品のそれぞれの位置の位置情報が登録される。例えば、「きつねうどん」に、「うどん」の位置「x1、y1」と「油揚げ」の位置「x2、y4」とが関連付けられて登録される。「月見うどん」に、「うどん」の位置「x1、y1」と「生卵」の位置「x1、y4」とが関連付けられて登録される。
【0040】
このように、商品情報D1には、飲食店の券売機3の選択ボタンB1ごとに対応する単品商品の情報だけでなく、複数の選択ボタンB1で構成されるセット商品の情報が登録されてもよい。
【0041】
商品情報D1及びレイアウト情報D2は、券売機3ごとに記憶部22に記憶される。すなわち、商品情報D1及びレイアウト情報D2のそれぞれには、券売機3の識別情報が関連付けられている。例えば、G食堂に2台の券売機3A,3Bが設置される場合、券売機3Aに対応する商品情報D1及びレイアウト情報D2が券売機3Aの識別情報と関連付けられて記憶部22に記憶され、券売機3Bに対応する商品情報D1及びレイアウト情報D2が券売機3Bの識別情報と関連付けられて記憶部22に記憶される。
【0042】
また、記憶部22には、利用者端末4に表示される商品情報提供サイトに含まれる商品ページ、レイアウト画像ページなどの各種のウェブページを生成するためのレイアウトデータ及び画像データなども記憶されている。なお、本実施形態において、情報提供装置2の制御部21は、前記各種のウェブページを生成してそのウェブページの情報を利用者端末4に送信することにより、利用者端末4に前記各種のウェブページを表示させることが可能である。また、他の実施形態として、情報提供装置2の制御部21は、利用者端末4に前記各種のウェブページを表示するために必要なデータを送信することにより、利用者端末4の制御部41に前記各種のウェブページの表示を実行させてもよい。
【0043】
なお、前記商品情報提供サイトは、予め設定された一つのドメインに属するウェブページの集合体であってもよいが、例えば同一の情報提供装置2に記憶された複数のドメインに属するウェブページの集合体を前記商品情報提供サイトとして捉えてもよい。また、前記商品情報提供サイトに含まれる各種のページは、複数のサーバに分散して記憶されたものであってもよい。
【0044】
他の実施形態として、商品情報D1、レイアウト情報D2などの情報の一部又は全部が、券売機3、又は、情報提供装置2から通信網N1を介してアクセス可能な他のサーバに記憶されてもよい。
【0045】
さらに、記憶部22には、制御部21に後述の情報提供処理(図13参照)を実行させるための情報提供プログラム(本発明の情報処理プログラムの一例)などの制御プログラムが記憶されている。例えば、前記情報提供プログラムは、CD又はDVDなどのコンピュータ読取可能な記録媒体に非一時的に記録されており、情報提供装置2が備えるCDドライブ又はDVDドライブなどの読取装置(不図示)で読み取られて記憶部22に記憶される。
【0046】
制御部21は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサである。前記ROMは、前記CPUに各種の演算処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶される不揮発性の記憶部である。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性の記憶部であり、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリー(作業領域)として使用される。そして、制御部21は、前記ROM又は記憶部22に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することにより情報提供装置2を制御する。
【0047】
ところで、利用者が券売機3で食券を購入する場合、利用者は複数の選択ボタンB1の中から自身が購入を希望する商品の選択ボタンB1を見つけて選択操作する。この場合に、利用者が希望の商品の選択ボタンB1をすぐに見つけられないと、食券の購入に時間がかかるだけでなく、他の利用者を待たせてしまうことになる。これに対して、本実施形態に係る情報提供装置2では、以下で説明するように、券売機3において選択ボタンB1を選択する際の操作性を向上させることが可能である。
【0048】
具体的に、制御部21は、図1に示されるように、表示処理部211、受付処理部212、特定処理部213、提示処理部214などの各種の処理部を含む。なお、制御部21は、前記CPUで前記情報提供プログラムに従った各種の処理を実行することによって前記各種の処理部として機能する。また、一部又は全部の前記処理部が電子回路で構成されていてもよい。なお、前記情報提供プログラムは、複数のプロセッサを前記処理部として機能させるためのプログラムであってもよい。
【0049】
表示処理部211は、利用者端末4に各種のウェブページを表示させる。具体的には、表示処理部211は、券売機3を利用して購入可能な複数の商品の商品情報と、券売機3に設けられ、それぞれに前記商品が割り当てられた複数の選択ボタンB1の位置を示す位置情報とを関連付けて記憶する商品情報D1(本発明の第1記憶部の一例)から前記商品情報を取得して利用者端末4に表示させる。例えば、表示処理部211は、飲食店において券売機3を利用して購入可能な商品の商品情報(商品ページ)のデータを利用者端末4に送信して、利用者端末4に当該商品ページを表示させる。例えば、利用者が「G食堂」を利用する際に商品情報提供サイトにログインして「G食堂」を選択すると、表示処理部211は、記憶部22から「G食堂」に対応する商品情報D1の商品情報を取得して、「G食堂」が提供する商品の商品ページP1を当該利用者の利用者端末4に表示させる。なお、利用者が前記商品情報提供サイトにおいて、複数の券売機3から自身が利用する券売機3を選択した場合には、表示処理部211は、記憶部22から当該選択された券売機3に対応する商品の商品情報D1の商品ページP1を当該利用者の利用者端末4に表示させてもよい。
【0050】
図5には、利用者端末4に表示される商品ページP1の一例を示している。図5には、「G食堂」が提供可能な商品の商品ページP1を示している。具体的には、表示処理部211は、商品情報D1に含まれる情報に基づいて、商品名、金額、商品画像を含む商品情報のデータと、各商品情報を表示するテンプレート(表示レイアウト)のデータとを利用者端末4に送信して、図5に示す商品ページP1を表示させる。図5に示す商品ページP1では、カテゴリー欄R1(タブ)を含み、各商品情報がカテゴリー(「うどん・そば」、「丼」、「定食」、「カレー」、「その他」)ごとに分類されて表示される。利用者は、利用者端末4において商品ページP1をスクロールさせたり、前記カテゴリーを切り替えたりして、商品を閲覧して希望の商品を検索する。なお、商品ページP1には、選択ボタンB1ごとに対応する商品だけでなく、複数の選択ボタンB1で構成されるセット商品(「きつねうどん」、「うどんごはんセット」など)が含まれてもよい。
【0051】
また表示処理部211は、商品ページP1において各商品を利用者が選択可能に表示させる。表示処理部211は、本発明の表示処理部の一例である。
【0052】
受付処理部212は、利用者端末4に表示される商品ページP1において利用者から商品の選択操作を受け付ける。例えば図6に示すように、商品ページP1において利用者が指により「そば」の画像(又は商品名)を選択(タッチ)した場合に、受付処理部212は、タッチ位置に応じた情報を利用者端末4から取得する。受付処理部212は、本発明の受付処理部の一例である。
【0053】
特定処理部213は、券売機3に設けられる複数の選択ボタンB1のうち前記利用者に選択される選択商品(本発明の第1商品に相当)を特定し、特定した選択商品に対応する選択ボタンB1(本発明の第1操作部に相当)の位置を特定する。例えば図6に示す例では、特定処理部213は、受付処理部212が取得する前記タッチ位置に応じた情報に基づいて前記選択商品「そば」を特定する。また、特定処理部213は、商品情報D1(図3参照)から前記選択商品「そば」に関連付けられた位置「x2、y1」を取得して、前記選択商品「そば」に対応する選択ボタンB1の位置を特定する。
【0054】
また、例えば図7に示すように、商品ページP1において利用者が「きつねうどん」を選択した場合、特定処理部213は、受付処理部212が取得する前記タッチ位置に応じた情報に基づいて前記選択商品「きつねうどん」を特定する。また、特定処理部213は、商品情報D1(図3参照)から前記選択商品「きつねうどん」に関連付けられた配置位置「x1、y1」及び「x2、y4」を取得して、前記選択商品「きつねうどん」に対応する選択ボタンB1の位置を特定する。
【0055】
このように、特定処理部213は、券売機3を利用して購入可能な商品と当該商品に割り当てられた選択ボタンB1の位置とを関連付けて記憶する商品情報D1(本発明の第1記憶部の一例)を参照して、前記選択商品に対応する選択ボタンB1(本発明の第1操作部の一例)の位置を特定する。特定処理部213は、本発明の特定処理部の一例である。
【0056】
ここで、利用者が商品ページP1において「決定ボタン」(不図示)などを押下して商品の選択操作を終了させた場合、表示処理部211は、券売機3における選択ボタンB1の配置レイアウトに対応する位置情報を提示するためのレイアウトページP2(図8参照)のデータを利用者端末4に送信して、レイアウトページP2を利用者端末4に表示させる。また、表示処理部211は、図8に示すように、レイアウトページP2において、選択商品M1の情報(商品名、金額、商品画像など)と、複数の選択ボタンB1の配置レイアウトに対応するレイアウト画像S1とを表示させる。レイアウト画像S1は、券売機3の選択ボタンB1の配置レイアウト(図2参照)に対応する。
【0057】
利用者端末4に表示させるレイアウト画像S1は、図8に示すように券売機3の選択ボタンB1のサイズを縮小させたマス目画像(マトリクス画像)であってもよいし、図9に示すように券売機3の選択ボタンB1の外観を表した画像(撮像画像、イラスト画像など)であってもよい。
【0058】
提示処理部214は、特定処理部213により特定される選択ボタンB1の位置を識別可能な識別情報を利用者端末4に提示する。具体的には、提示処理部214は、特定処理部213により特定される選択ボタンB1の位置を示す位置情報(本発明の識別情報の一例)を利用者端末4に提示する。より具体的には、提示処理部214は、商品ページP1で利用者により選択された選択商品に対応する選択ボタンB1の位置を示す位置情報を利用者端末4に送信して、レイアウトページP2のレイアウト画像S1に前記位置情報を表示させる。
【0059】
例えば図6に示す商品ページP1において利用者が「そば」を選択した場合、提示処理部214は、図8に示すように、レイアウト画像S1において、券売機3における「そば」の選択ボタンB1の位置に対応する位置に識別情報を表示させる。具体的には、提示処理部214は、レイアウト画像S1に含まれる、複数の選択ボタンB1に対応する複数のオブジェクト画像S11のうち、前記選択商品「そば」に対応する選択ボタンB1に対応するオブジェクト画像S11(本発明の第1オブジェクト画像に相当)を他のオブジェクト画像S11とは異なる表示態様で表示させる。例えば、提示処理部214は、選択商品「そば」に対応する選択ボタンB1に対応するオブジェクト画像S11を、点灯表示、点滅表示、又は強調表示させる。また、提示処理部214は、前記オブジェクト画像S11に特定画像を合成したり、前記オブジェクト画像S11の表示態様が変化するアニメーションを合成したりしてもよい。図8では、便宜上、選択商品「そば」に対応する選択ボタンB1に対応するオブジェクト画像S11を網掛けで表している。
【0060】
また例えば図7に示す商品ページP1において利用者が「きつねうどん」を選択した場合、提示処理部214は、図10に示すように、レイアウト画像S1において、券売機3における「うどん」の選択ボタンB1の位置に対応する位置と、券売機3における「油揚げ」の選択ボタンB1の位置に対応する位置とに識別情報を表示させる。具体的には、提示処理部214は、レイアウト画像S1に含まれる複数のオブジェクト画像S11のうち、前記選択商品「きつねうどん」を構成する一方の「うどん」に対応する選択ボタンB1に対応するオブジェクト画像S11と、前記選択商品「きつねうどん」を構成する他方の「油揚げ」に対応する選択ボタンB1に対応するオブジェクト画像S11とを他のオブジェクト画像S11とは異なる表示態様で表示させる。提示処理部214は、前記2つのオブジェクト画像S11を、同一の表示態様で表示させてもよいし異なる表示態様で表示させてもよい。
【0061】
また例えば商品ページP1において利用者が「そば」及び「大盛り」を選択した場合、提示処理部214は、図11に示すように、レイアウト画像S1において、券売機3における「そば」の選択ボタンB1の位置に対応する位置と、券売機3における「大盛り」の選択ボタンB1の位置に対応する位置とに識別情報を表示させる。具体的には、提示処理部214は、レイアウト画像S1に含まれる複数のオブジェクト画像S11のうち、前記選択商品「そば」に対応する選択ボタンB1に対応するオブジェクト画像S11と、前記選択商品「大盛り」に対応する選択ボタンB1に対応するオブジェクト画像S11とを、他のオブジェクト画像S11とは異なる表示態様で表示させる。なお、利用者が複数の商品を選択した場合、表示処理部211は、複数の商品それぞれの金額を合計した合計金額をレイアウトページP2に表示させてもよい(図11参照)。
【0062】
このように、提示処理部214は、複数の選択ボタンB1の配置レイアウトに対応するレイアウト画像S1を記憶するレイアウト情報D2(本発明の第2記憶部の一例)からレイアウト画像S1を取得し、特定処理部213により特定される選択ボタンB1に対応する前記位置情報を含むレイアウト画像S1を利用者端末4に表示させる。すなわち、提示処理部214は、特定処理部213により特定される選択ボタンB1の位置を識別可能に利用者端末4に表示させる。提示処理部214は、本発明の提示処理部の一例である。
【0063】
また、提示処理部214は、前記選択商品に対応する選択ボタンB1の位置を示すテキストメッセージC1を利用者端末4に提示してもよい。例えば、図8に示すように、提示処理部214は、レイアウトページP2において、選択商品「そば」に対応する選択ボタンB1の位置を示すテキストメッセージC1「上から1行目・左から2列目」を表示させる。なお、提示処理部214は、テキストメッセージC1を利用者の属性に応じた表示態様で利用者端末4に表示させてもよい。例えば、利用者のログイン情報に基づいて利用者の使用言語を取得した場合には、提示処理部214は、テキストメッセージC1を当該使用言語で表示させる。また、利用者のログイン情報に基づいて利用者が高齢者であると判定された場合には、提示処理部214は、テキストメッセージC1の文字をサイズ、色などを調整して認識し易い表示態様で表示させる。なお、表示処理部211は、テキストメッセージC1と同様に、レイアウトページP2に表示させるテキスト情報(商品情報など)を、利用者の属性(使用言語、年齢など)に応じた表示態様で表示させてもよい。
【0064】
[利用者端末4]
図1に示されるように、利用者端末4は、制御部41、記憶部42、操作表示部43、及び通信I/F44などを備える。利用者端末4は、例えば携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、又はパーソナルコンピュータのような情報処理装置である。
【0065】
通信I/F44は、利用者端末4を有線又は無線で通信網N1に接続し、通信網N1を介して情報提供装置2、券売機3などの外部機器との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行するための通信インターフェースである。
【0066】
操作表示部43は、各種のウェブページなどの情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイのような表示部と、操作を受け付けるマウス、キーボード、又はタッチパネルのような操作部とを備えるユーザーインターフェースである。
【0067】
記憶部42は、各種の情報を記憶するHDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)又はフラッシュメモリーなどの不揮発性の記憶部である。例えば、記憶部42には、ブラウザプログラム等の制御プログラムが記憶される。具体的に、前記ブラウザプログラムは、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)等の通信プロトコルに従って情報提供装置2、券売機3等の外部装置との間で通信処理を制御部41に実行させるための制御プログラムである。また、前記ブラウザプログラムは、情報提供装置2との間で予め定められた通信プロトコルに従って通信処理を実行するための専用アプリケーションであることも考えられる。
【0068】
制御部41は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサである。前記ROMは、前記CPUに各種の処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶された不揮発性の記憶部である。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性の記憶部であり、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリー(作業領域)として使用される。そして、制御部41は、前記ROM又は記憶部42に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することにより利用者端末4を制御する。
【0069】
具体的に、制御部41は、記憶部42に記憶されている前記ブラウザプログラムに従って各種の処理を実行することによりブラウザ処理部411として機能する。ブラウザ処理部411は、情報提供装置2から通信網N1を介して提供されるウェブページを操作表示部43に表示させ、操作表示部43に対する操作を情報提供装置2に入力するブラウザ処理を実行することが可能である。すなわち、利用者端末4は、制御部41によって前記ブラウザプログラムが実行されることにより、情報提供装置2の操作用端末として機能することが可能である。なお、制御部41に含まれる一部又は全部の処理部は電子回路で構成されていてもよい。
【0070】
例えば、利用者端末4では、情報処理システム1で提供される前記商品情報提供サイトに対応する所定のURLへのアクセス要求を行うためのユーザー操作が行われた場合に、制御部41が、情報提供装置2から前記商品情報提供サイトのウェブページのデータを取得して、操作表示部43に当該ウェブページを表示させる。なお、例えば前記所定のURLへのアクセス要求は、予め登録されたウェブサイトの一覧からの選択操作、又はテキスト入力操作などによって行われる。また、利用者端末4に情報提供装置2に対応する専用アプリケーションがインストールされている場合には、利用者端末4の利用者が当該専用アプリケーションを起動する操作を行うことにより操作表示部43に前記商品情報提供サイトのウェブページが表示される。そして、利用者は、利用者端末4を操作することにより、前記商品情報提供サイトにおいて飲食店が提供する商品の一覧(商品ページ)を閲覧することができる。また、利用者は、利用者端末4を操作することにより、前記商品ページに表示される商品の中から所望の商品を選択することができる。
【0071】
また上述したように、利用者端末4では、情報提供装置2から商品ページP1(図5等参照)のデータを取得した場合に、制御部41は、利用者端末4に商品ページP1を表示させる。また、利用者端末4では、情報提供装置2からレイアウトページP2(図8等参照)のデータを取得した場合に、制御部41は、利用者端末4にレイアウトページP2を表示させる。また、制御部41は、商品ページP1において利用者が選択した選択商品に対応する選択ボタンB1を識別可能な識別情報(位置情報)を情報提供装置2から取得して、利用者端末4に表示させる(図8等参照)。
【0072】
商品ページP1において利用者が選択した選択商品に対応する選択ボタンB1の識別情報(位置情報)が利用者端末4に表示されると、図12に示すように、利用者は、利用者端末4の表示画面(レイアウトページP2)を見ながら券売機3において、前記識別情報に対応する選択ボタンB1を選択(押下)する。図12に示す例では、利用者は、券売機3において、利用者端末4に表示された位置「上から1行目・左から2列目」と同じ位置の選択ボタンB1を押下する。なお、利用者端末4に撮像画像及び前記識別情報が表示される場合(図9参照)には、利用者は選択すべき選択ボタンB1を見つけ易くなる。これにより、券売機3から、利用者が商品ページP1において選択した選択商品「そば」の食券が発券される。
【0073】
[情報提供処理]
以下、図13を参照しつつ、情報処理システム1において実行される情報提供処理について説明する。具体的に、本実施形態では、情報提供装置2の制御部21によって前記情報提供処理が実行される。また、制御部21は、複数の利用者端末4各々からのアクセスに応じて情報提供処理を並行して実行することが可能である。
【0074】
なお、本発明は、前記情報提供処理に含まれる一又は複数のステップを実行する情報提供方法(本発明の情報処理方法の一例)の発明として捉えることができる。また、ここで説明する前記情報提供処理に含まれる一又は複数のステップは適宜省略されてもよい。なお、前記情報提供処理における各ステップは同様の作用効果を生じる範囲で実行順序が異なってもよい。さらに、ここでは制御部21によって前記情報提供処理における各ステップが実行される場合を例に挙げて説明するが、複数のプロセッサによって当該情報提供処理における各ステップが分散して実行される情報提供方法も他の実施形態として考えられる。
【0075】
まず、ステップS11において、制御部21は、開始操作を受け付けたか否かを判定する。具体的には、制御部21は、利用者端末4から商品情報提供サイトのログイン操作を受け付けたか否かを判定する。前記ログイン操作を受け付けたと判定されると(S11:Yes)、処理がステップS12に移行し、前記ログイン操作を受け付けたと判定されるまでの間は処理がステップS11で待機する(S11:No)。
【0076】
ステップS12において、制御部21は、飲食店において券売機3を利用して購入可能な商品の商品情報(商品ページP1)のデータを利用者端末4に送信して、利用者端末4に商品ページP1を表示させる(図5等参照)。商品ページP1を表示させる処理は、制御部21の表示処理部211によって実行される。ステップS12は、本発明の表示ステップの一例である。例えば、利用者が商品情報提供サイトにログインして自身が利用する飲食店又は券売機3を選択すると、制御部21は、選択した飲食店の券売機3又は選択した券売機3に対応する商品情報D1に基づいて商品ページP1を利用者端末4に表示させる。
【0077】
ステップS13において、制御部21は、商品ページP1において利用者から商品選択を受け付けたか否かを判定する。前記商品選択を受け付けたと判定されると(S13:Yes)、処理がステップS14に移行し、前記商品選択を受け付けたと判定されるまでの間は処理がステップS13で待機する(S13:No)。例えば、制御部21は、商品ページP1において利用者が商品の画像を選択(タッチ)した場合、タッチ位置に応じた情報を利用者端末4から取得する。この場合、制御部21は、前記商品選択を受け付けたと判定して(S13:Yes)、処理がステップS14に移行する。ステップS13の処理は、制御部21の受付処理部212によって実行される。ステップS13は、本発明の受付ステップの一例である。
【0078】
ステップS14において、制御部21は、選択商品を特定する。具体的には、制御部21は、ステップS13において取得した前記タッチ位置に応じた情報に基づいて前記選択商品を特定する。
【0079】
ステップS15において、制御部21は、特定した前記選択商品に対応する選択ボタンB1(本発明の第1操作部に相当)の位置を特定する。具体的には、制御部21は、商品情報D1(図3参照)から前記選択商品に関連付けられた位置を取得して、前記選択商品に対応する選択ボタンB1の位置を特定する。前記選択商品を特定する処理及び選択ボタンB1の位置を特定する処理は、制御部21の特定処理部213によって実行される。ステップS14、S15は、本発明の特定ステップの一例である。
【0080】
ステップS16において、制御部21は、特定した選択ボタンB1を識別可能な識別情報を利用者端末4に提示する。具体的には、制御部21は、特定した選択ボタンB1の位置を示す位置情報を利用者端末4に提示する。より具体的には、制御部21は、商品ページP1で利用者により選択された前記選択商品に対応する選択ボタンB1の位置を示す位置情報を利用者端末4に送信して、レイアウトページP2のレイアウト画像S1に前記位置情報を表示させる(図8等参照)。例えば、制御部21は、レイアウト画像S1に含まれる、複数の選択ボタンB1に対応する複数のオブジェクト画像S11のうち、前記選択商品に対応する選択ボタンB1に対応するオブジェクト画像S11(本発明の第1オブジェクト画像に相当)を他のオブジェクト画像S11とは異なる表示態様で表示させる。前記識別情報を提示する処理は、制御部21の提示処理部214によって実行される。ステップS16は、本発明の提示ステップの一例である。
【0081】
利用者端末4に前記選択商品に対応する選択ボタンB1の識別情報(位置情報)が表示されると、図12に示すように、利用者は、利用者端末4の表示画面を見ながら券売機3において、前記識別情報に対応する選択ボタンB1を選択(押下)して前記選択商品の食券を発券させる。
【0082】
以上説明したように、本実施形態に係る情報処理システム1は、券売機3を利用して購入可能な商品の商品情報(商品ページP1)を表示する利用者端末4において利用者から前記商品の選択操作を受け付ける。また、情報処理システム1は、券売機3に設けられ、それぞれに前記商品が割り当てられた複数の選択ボタンB1のうち、前記利用者に選択される選択商品に対応する選択ボタンB1(第1操作部)の位置を特定する。そして、情報処理システム1は、特定される選択ボタンB1を識別可能な識別情報を利用者端末4に提示する。これにより、利用者は、例えば図12に示すように、利用者端末4に表示されたレイアウト画像S1において前記選択商品に対応する選択ボタンB1の位置を確認することにより、券売機3において選択(押下)すべき選択ボタンB1を容易に把握することができる。そして、利用者は券売機3において前記選択商品に対応する選択ボタンB1を押下することによって、前記選択商品に対応する食券を発券させることができる。よって、券売機3において選択ボタンB1を選択する際の操作性を向上させることが可能となる。また、施設に来店する前に商品ページP1において商品を選択して券売機3の選択ボタンB1の位置を予め把握することができるため、来店後の券売機3の操作時間を短縮することができる。
【0083】
本発明は上述の実施形態に限定されない。本発明の他の実施形態として、情報処理システム1では、表示処理部211が、利用者端末4の第1表示領域に商品情報(商品ページP1)を表示させ、利用者端末4の第2表示領域にレイアウトページP2(レイアウト画像S1)を表示させ、提示処理部214が、前記第1表示領域の商品ページP1における利用者の選択操作に伴って、前記第2表示領域のレイアウトページP2に前記識別情報を表示させてもよい。
【0084】
例えば、図14に示すように、利用者が「G食堂」を利用する際に商品情報提供サイトにログインして「G食堂」を選択すると、表示処理部211は、当該利用者の利用者端末4の第1表示領域(上側領域)に「G食堂」が提供する商品の商品ページP1を表示させ、利用者端末4の第2表示領域(下側領域)に「G食堂」に設置される券売機3に設けられる複数の選択ボタンB1のレイアウト画像S1を含むレイアウトページP2を表示させる。また、前記利用者が前記第1表示領域の商品ページP1において「B定食」の画像を選択(タッチ)すると、提示処理部214は、図14に示すように、前記第2表示領域のレイアウト画像S1に含まれる、複数の選択ボタンB1に対応する複数のオブジェクト画像S11のうち、前記選択商品「B定食」に対応する選択ボタンB1に対応するオブジェクト画像S11を他のオブジェクト画像S11とは異なる表示態様で表示させる。これにより、利用者は、利用者端末4の表示画面(図14参照)を見ながら券売機3において、前記位置情報が示された一つの選択ボタンB1を選択(押下)して「B定食」の食券を発券させる。
【0085】
また例えば、利用者が「B定食」を選択した後、引き続き「大盛り」を選択した場合、提示処理部214は、図15に示すように、前記第2表示領域において、前記選択商品「B定食」及び「大盛り」に対応する2つの選択ボタンB1に対応するオブジェクト画像S11を他のオブジェクト画像S11とは異なる表示態様で表示させる。これにより、利用者は、利用者端末4の表示画面(図15参照)を見ながら券売機3において、前記位置情報が示された前記2つの選択ボタンB1を選択(押下)して「B定食」及び「大盛り」の食券を発券させる。
【0086】
また、本発明に係る情報処理システムの他の実施形態として、情報処理システム1は、利用者が商品ページP1において商品を選択した後に、利用者端末4に搭載されたカメラにより券売機3の選択ボタンB1を撮影した場合に、選択ボタンB1の撮像画像に前記識別情報を表示させてもよい。なお、カメラ45は、利用者端末4の表示画面とは反対側に位置する被写体を撮影可能に利用者端末4に設けられる。例えば、利用者が商品ページP1において商品「そば」を選択すると、情報提供装置2は、図16に示すように、利用者端末4のカメラ45で券売機3の選択ボタンB1を撮影するように促すメッセージを表示させる。利用者がカメラ45により選択ボタンB1を撮影すると、情報提供装置2は、図17に示すように、撮像画像CPに選択商品「そば」の選択ボタンB1を識別可能な識別情報を表示させる。
【0087】
上記構成では、情報提供装置2の制御部21は、利用者端末4から前記撮像画像を取得して、前記撮像画像を解析して各選択ボタンB1の商品を特定し、利用者が選択した前記選択商品と一致する商品の選択ボタンB1を特定する。そして、制御部21は、利用者端末4において、特定した選択ボタンB1に対応するオブジェクト画像S11を他の選択ボタンB1のオブジェクト画像S11とは異なる表示態様で表示させる。なお、制御部21は、特定した選択ボタンB1に対応するオブジェクト画像S11に特定画像を合成してもよいし、選択ボタンB1の表示態様が変化するアニメーションを合成してもよい。
【0088】
また、本発明の他の実施形態として、図18に示すように、券売機3には、当該券売機3の固有情報に対応する標識(例えば二次元コード、ARマーカなど)が貼付されてもよい。例えば二次元コードC2は、券売機3ごとに貼付されている。二次元コードC2には、例えば券売機3の機器識別情報と、当該券売機3を利用して購入可能な商品の商品情報(商品ページP1)にアクセスするためのURL(固有情報)が対応付けられている。また、記憶部22に記憶される商品情報D1及びレイアウト情報D2には、それぞれ前記機器識別情報が関連付けられている。
【0089】
例えば、利用者が利用者端末4のカメラ45を利用して「G食堂」の券売機3の二次元コードC2を読み取らせて利用者端末4に表示されるURLにアクセスすると、情報提供装置2は、利用者端末4から取得するアクセス要求に基づいて、記憶部22から前記機器識別情報が関連付けられた「G食堂」の券売機3に対応する商品ページP1を取得して利用者端末4に表示させる。これにより、利用者は、利用者端末4に表示される商品ページP1において所望の商品を選択することが可能となる。また、利用者が商品ページP1において商品を選択すると、情報提供装置2は、「G食堂」の前記券売機3に対応するレイアウトページP2において、選択商品に対応する選択ボタンB1の位置情報を提示する。
【0090】
このように、券売機3には、当該券売機3を識別可能な機器識別情報を示す標識が設けられてもよい。また、情報提供装置2は、撮像画像CPに含まれる前記標識の画像に基づいて前記機器識別情報を取得してもよい。
【0091】
上記の構成によれば、利用者は、事前に所定のウェブサイト(商品情報提供サイト)において商品を選択せずに飲食店に来店した場合であっても、券売機3の二次元コードC2を読み取って利用者端末4に表示される商品ページP1において商品を選択し、続けて券売機3で選択商品の食券を発券させることができる。また、利用者は、券売機3の前又は店内において商品ページP1から商品の選択操作を行うことができるため、自身が利用する券売機3を容易に把握することができる。このため、利用者が本来操作すべき券売機3とは異なる券売機3を操作することによって希望の商品とは異なる商品の選択ボタンB1を選択してしまうといった選択ミスを防止することができる。
【0092】
なお、前記標識は、券売機3に貼付されてもよいし(図18参照)、券売機3とは異なる場所、例えば飲食店の入り口付近又はテーブルなどに貼付されてもよい。
【0093】
また、本発明の他の実施形態として、情報提供装置2は、前記標識(図18参照)に対応する固有情報を利用して、利用者が操作する券売機3が適切な券売機であるか否かを判定してもよい。例えば、前記標識の二次元コードC2には、券売機3の機器識別情報(固有情報)が対応付けられている。
【0094】
例えば、先ず利用者は、商品情報提供サイトにログインして「G食堂」を選択して「G食堂」の券売機3に対応する商品ページP1において所望の商品を選択する。なお、商品ページP1の各商品には、飲食店及び券売機3の機器識別情報が関連付けられている。その後、利用者が「G食堂」に来店して券売機3の二次元コードC2に利用者端末4を翳すと、情報提供装置2は、利用者端末4のカメラ45を利用して読み取られた二次元コードC2から当該券売機3の機器識別情報を取得する。そして、情報提供装置2は、二次元コードC2から取得した券売機3の機器識別情報と、前記選択商品に関連付けられた券売機3の機器識別情報とが一致する場合に、前記券売機3を適切と判定して当該券売機3における選択ボタンB1の選択操作を促す。一方、情報提供装置2は、二次元コードC2から取得した券売機3の機器識別情報と、前記選択商品に関連付けられた券売機3の機器識別情報とが異なる場合に、前記券売機3を不適切と判定して当該券売機3における選択ボタンB1の選択操作の中止(警告)を通知する。
【0095】
上記の構成によれば、利用者が本来操作すべき券売機3とは異なる券売機3を操作することによって希望の商品とは異なる商品の選択ボタンB1を選択してしまうといった選択ミスを防止することができる。なお、情報提供装置2は、利用者端末4の位置情報に基づいて、利用者が操作する券売機3が適切な券売機であるか否かを判定してもよい。
【0096】
上述の実施形態では、情報提供装置2は、前記標識(二次元コードなど)に基づいて、券売機3を識別する前記機器識別情報を取得して券売機3を特定する処理を行っているが、本発明はこれに限定されない。例えば、情報提供装置2は、券売機3の外観画像に基づいて当該券売機3を特定してもよいし、券売機3に設けられる全選択ボタンB1の全体画像(配置レイアウト、全体形状など)に基づいて券売機3を特定してもよい。また、券売機3の識別情報には券売機3が設置される施設の識別情報が関連付けられてもよい。これにより、情報提供装置2は、券売機3の識別情報に基づいて、当該券売機3が設置される施設を特定することもできる。
【符号の説明】
【0097】
1 :情報処理システム
2 :情報提供装置
3 :券売機
4 :利用者端末
211 :表示処理部
212 :受付処理部
213 :特定処理部
214 :提示処理部
図1
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