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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-11
(45)【発行日】2023-05-19
(54)【発明の名称】撮影システム
(51)【国際特許分類】
   H04N 23/66 20230101AFI20230512BHJP
   G03B 15/00 20210101ALI20230512BHJP
   G03B 17/56 20210101ALI20230512BHJP
   H04N 23/51 20230101ALI20230512BHJP
   H04N 23/60 20230101ALI20230512BHJP
【FI】
H04N23/66
G03B15/00 R
G03B15/00 U
G03B17/56 Z
H04N23/51
H04N23/60 300
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2019015276
(22)【出願日】2019-01-31
(65)【公開番号】P2020123878
(43)【公開日】2020-08-13
【審査請求日】2021-10-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000220343
【氏名又は名称】株式会社トプコン
(74)【代理人】
【識別番号】100083563
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 祥二
(72)【発明者】
【氏名】▲配▼島 康仁
【審査官】▲高▼橋 真之
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-128392(JP,A)
【文献】特開2015-128216(JP,A)
【文献】特開2013-148824(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 23/60 -23/698
H04N 23/50 -23/55
H04N 5/222- 5/257
G03B 17/56
G03B 15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
NSS衛星からGNSS時刻を受信するGNSS受信機と、
カメラから入力されるシャッター信号をGNSS時刻に内挿しシャッター信号の入力時の内挿GNSS時刻を取得し、前記内挿GNSS時刻を撮影時刻として出力するタイミング制御部と、
前記撮影時刻に基づき、撮影タイミングデータとしてのタイムスタンプ付きログデータを作成する演算制御部とを有するロガーユニットと、
該ロガーユニットに着脱可能に設けられ、前記タイムスタンプ付きログデータを保存する外部記憶装置と
カメラとを具備する撮影システムであって、
前記カメラにホットシューアダプタが装着され、該ホットシューアダプタと前記ロガーユニットとが接続され、前記ホットシューアダプタは、前記シャッター信号をリアルタイムで前記ロガーユニットに送信し、該ロガーユニットは前記シャッター信号受信時の前記内挿GNSS時刻を取得し、前記内挿GNSS時刻と前記撮影時刻に基づき、前記撮影タイミングデータのタイムスタンプ付きログデータを作成する撮影システム。
【請求項2】
移動体を更に有し、該移動体に設けられた前記カメラからのシャッター信号が前記ロガーユニットに入力される請求項1に記載の撮影システム。
【請求項3】
前記ホットシューアダプタと前記ロガーユニットとはケーブルを介して接続され、更に該ケーブルと前記ホットシューアダプタとはコネクタを介して解除可能に連結され、前記ホットシューアダプタは、前記コネクタが設けられた側面に鈎部材を具備し、該鈎部材は前記側面の底辺から突出すると共に湾曲しつつ上方に立上がるホルダ部を有し、該ホルダ部は前記ケーブル側のコネクタを保持する様構成された請求項1又は請求項2に記載の撮影システム。
【請求項4】
前記鈎部材は、前記ホルダ部から前記側面と平行に延出する案内部と、該案内部の前記側面と対峙する面に、前記案内部の先端部から基部に向ってテーパ状に隆起し、テーパの終端で鋭角に立下がる回り止とを更に有し、該回り止は、前記ケーブル側のコネクタのネック部を回転させた際の回転経路内に突出する様構成した請求項3に記載の撮影システム。
【請求項5】
前記ホットシューアダプタに装着される補助アダプタを更に具備し、該補助アダプタは、前記ホットシューアダプタに嵌合する枠部と、前記ホットシューアダプタ側のコネクタが設けられた側面に密着する側片と、該側片に設けられ、ケーブル側のコネクタのネック部が嵌合可能なホルダ部を有する鈎部と、前記側片に形成されたコネクタ接続用孔とを有し、前記ケーブル側のコネクタと前記ホットシューアダプタ側のコネクタとを連結後、前記ケーブル側のコネクタを回転することで前記ネック部が前記ホルダ部に嵌合する様構成された請求項1又は請求項2に記載の撮影システム。
【請求項6】
前記鈎部は、前記側片の基部下縁から水平に突出し、湾曲部を経て上方に立上がり、更に前記側片と平行に延出する形状を有し、前記鈎部の延出する部分の前記側片と対峙する面には、回り止が形成され、前記延出する部分は、前記ケーブル側のコネクタが回転される際の前記ネック部の案内をし、前記回り止は前記ネック部の回転戻りを抑止する様構成された請求項5に記載の撮影システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カメラにより撮影を行う場合に、撮影タイミングデータを出力するロガーユニット及び該ロガーユニットを用いた撮影システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
デジタルカメラの発展、普及に伴い、高精度の画像データを容易に且つ大量に取得可能となっている。更に、画像データの利用が進み、例えば、無人移動体にカメラを搭載し、連続画像を取得し、広範囲に亘る写真測量を行う場合、レーザスキャナで取得した点群データと画像との関連付けを行う場合等、画像データの利用が促進されている。
【0003】
移動しつつ写真測量を行う場合、測量の精度は撮影位置の精度、更に移動しつつ写真撮影を行う場合は撮影された写真に対する撮影時刻の精度が影響する。従って、高精度に写真測量を行う為には、写真に対して高精度に撮影時刻を関連付ける必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2018-128437号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、撮影時のシャッター信号と撮影時刻とを高精度に関連付けるロガーユニット及び該ロガーユニットを用いた撮影システムを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、時間と共に変化するデータの信号が入力されるロガーユニットであって、GNSS衛星からGNSS時刻を受信するGNSS受信機と、信号入力時のGNSS時刻を取得し、GNSS時刻と前記信号とを出力するタイミング制御部と、前記GNSS時刻と前記信号に基づきタイムスタンプ付きログデータを作成する演算制御部と、着脱可能に設けられ、前記タイムスタンプ付きログデータを保存する外部記憶装置とを具備するロガーユニットに係るものである。
【0007】
又本発明は、前記信号は、カメラから入力されるシャッター信号であるロガーユニットに係るものである。
【0008】
又本発明は、上記ロガーユニットを具備する撮影システムであって、前記カメラにホットシューアダプタが装着され、該ホットシューアダプタと前記ロガーユニットとが接続され、前記ホットシューアダプタは、前記シャッター信号をリアルタイムで前記ロガーユニットに送信し、該ロガーユニットは前記シャッター信号受信時のGNSS時刻を取得し、該GNSS時刻を撮影時刻として前記シャッター信号と関連付け、タイムスタンプ付きログデータを作成する撮影システムに係るものである。
【0009】
又本発明は、移動体と該移動体に設けられたカメラを更に有し、該カメラからのシャッター信号が前記ロガーユニットに入力される撮影システムに係るものである。
【0010】
又本発明は、前記ホットシューアダプタと前記ロガーユニットとはケーブルを介して接続され、更に該ケーブルと前記ホットシューアダプタとはコネクタを介して解除可能に連結され、前記ホットシューアダプタは、前記コネクタが設けられた側面に鈎部材を具備し、該鈎部材は前記側面の底辺から突出すると共に湾曲しつつ上方に立上がるホルダ部を有し、該ホルダ部は前記ケーブル側のコネクタを保持する様構成された撮影システムに係るものである。
【0011】
又本発明は、前記鈎部材は、前記ホルダ部から前記側面と平行に延出する案内部と、該案内部の前記側面と対峙する面に、前記案内部の先端部から基部に向ってテーパ状に隆起し、テーパの終端で鋭角に立下がる回り止とを更に有し、該回り止は、前記ケーブル側のコネクタのネック部を回転させた際の回転経路内に突出する様構成した撮影システムに係るものである。
【0012】
又本発明は、前記ホットシューアダプタに装着される補助アダプタを更に具備し、該補助アダプタは、前記ホットシューアダプタに嵌合する枠部と、前記ホットシューアダプタ側のコネクタが設けられた側面に密着する側片と、該側片に設けられ、ケーブル側のコネクタのネック部が嵌合可能なホルダ部を有する鈎部と、前記側片に形成されたコネクタ接続用孔とを有し、前記ケーブル側のコネクタと前記ホットシューアダプタ側のコネクタとを連結後、前記ケーブル側のコネクタを回転することで前記ネック部が前記ホルダ部に嵌合する様構成された撮影システムに係るものである。
【0013】
更に又本発明は、前記鈎部は、前記側片の基部下縁から水平に突出し、湾曲部を経て上方に立上がり、更に前記側片と平行に延出する形状を有し、前記鈎部の延出する部分の前記側片と対峙する面には、回り止が形成され、前記延出する部分は、前記ケーブル側のコネクタが回転される際の前記ネック部の案内をし、前記回り止は前記ネック部の回転戻りを抑止する様構成された撮影システムに係るものである。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、時間と共に変化するデータの信号が入力されるロガーユニットであって、GNSS衛星からGNSS時刻を受信するGNSS受信機と、信号入力時のGNSS時刻を取得し、GNSS時刻と前記信号とを出力するタイミング制御部と、前記GNSS時刻と前記信号に基づきタイムスタンプ付きログデータを作成する演算制御部と、着脱可能に設けられ、前記タイムスタンプ付きログデータを保存する外部記憶装置とを具備するので、高精度なGNSS時刻を前記データの信号時刻として関連付けているので、前記画像が入力された時刻を高精度に取得できる。
【0015】
又本発明によれば、上記ロガーユニットを具備する撮影システムであって、前記カメラにホットシューアダプタが装着され、該ホットシューアダプタと前記ロガーユニットとが接続され、前記ホットシューアダプタは、前記シャッター信号をリアルタイムで前記ロガーユニットに送信し、該ロガーユニットは前記シャッター信号受信時のGNSS時刻を取得し、該GNSS時刻を撮影時刻として前記シャッター信号と関連付け、タイムスタンプ付きログデータを作成するので、高精度なGNSS時刻を画像の撮影時刻として関連付けているので、前記画像を撮影した時刻を高精度に取得できるという優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の実施例に係る撮影システムの概略斜視図である。
図2】(A)(B)は本発明の実施例に係るロガーユニットの斜視図である。
図3】本発明の実施例に係るロガーユニットの概略構成図である。
図4】本発明の実施例の第1の例に係るホットシューアダプタであり、(A)は該ホットシューアダプタの上面斜視図であり、(B)は前記ホットシューアダプタの下面斜視図である。
図5】前記ホットシューアダプタに対するケーブルの装着を説明する説明図である。
図6】本発明の実施例の第2の例に係るホットシューアダプタに対するケーブルの装着を説明する説明図である。
図7】本発明の実施例の第3の例に係るホットシューアダプタ、補助アダプタ、ケーブルが分離した状態の斜視図である。
図8】前記補助アダプタが装着された前記ホットシューアダプタに前記ケーブルを接続した状態の斜視図である。
図9】本発明の実施例の第4の例に係る補助アダプタが装着されたホットシューアダプタにケーブルを接続する場合の斜視図である。
図10】本発明の実施例の第5の例に係る補助アダプタが装着されたホットシューアダプタにケーブルを接続する場合の斜視図である。
図11】本発明の実施例の第6の例に係る補助アダプタが装着されたホットシューアダプタにケーブルを接続する場合の斜視図である。
図12】本発明の実施例に係る撮影システムがUAVに適用された場合を説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施例を説明する。
【0018】
先ず、図1に於いて、本発明の実施例に係る撮影システムの概略について説明する。
【0019】
撮影システム1は、ホットシューアダプタ2が装着されたカメラ3と、ロガーユニット4と、前記ホットシューアダプタ2と前記ロガーユニット4とを接続するケーブル5から構成されている。尚、図1に於いては、前記カメラ3のレンズ側を前面とする。
【0020】
該カメラ3には、該カメラ3の位置を測定する為のプリズム6が設けられている。該プリズム6の光学中心と前記カメラ3の撮像基準位置、例えば撮像素子の中心とは既知の関係となっている。又、前記ホットシューアダプタ2は、ホットシュー7を介して前記カメラ3に装着され、該カメラ3に対して着脱可能となっている。
【0021】
前記ホットシューアダプタ2は下面に接点(後述)を有し、前記ホットシューアダプタ2が前記ホットシュー7に装着された際に、該ホットシュー7に設けられた接点(図示せず)と電気的に接続可能となっている。前記ホットシューアダプタ2に内蔵された電気回路と、前記カメラ3に内蔵された電気回路とは、各接点を介して電気的に接続可能となっている。又、前記ホットシューアダプタ2の側面には、入出力用の雌コネクタ8(前記ホットシューアダプタ2側のコネクタ)が設けられている。更に、該雌コネクタ8が設けられた側面には、前記ケーブル5の抜けを抑制する為の鈎部材9が設けられている。
【0022】
前記カメラ3で撮影が実行され、画像データが取得された際には、撮影タイミングに対応するシャッター信号が前記ホットシューアダプタ2に出力される。該ホットシューアダプタ2は、取得されたシャッター信号を前記カメラ3外へとリアルタイムで出力するインターフェースとして機能する。又、該カメラ3は時計を内蔵しており、画像データが取得された際の時計の時刻を概略撮影時刻として、取得された画像データと概略撮影時刻とが関連付けられた状態で前記カメラ3のメモリ(図示せず)に保存される。
【0023】
図1及び図2(A)、図2(B)を参照して、前記ロガーユニット4について説明する。
【0024】
該ロガーユニット4は、略直方体状の外形形状を有している。該ロガーユニット4の短辺側の側面(図1中前側の側面)には、前記ケーブル5を接続する為の、入出力用の雌コネクタ11(前記ロガーユニット4側のコネクタ)が設けられている。前記ケーブル5の一端には前記雌コネクタ8と連結解除可能な雄コネクタ(前記ケーブル5側のコネクタ)(後述)が設けられ、該ケーブル5の他端には前記雌コネクタ11と連結可能な雄コネクタ10(前記ケーブル5側のコネクタ)が設けられている。前記雌コネクタ8及び前記雌コネクタ11に接続された前記ケーブル5を介して、前記ホットシューアダプタ2と前記ロガーユニット4との間で、信号の授受が可能となっている。
【0025】
又、該雌コネクタ11が形成された側面と反対側の側面には、USBメモリ等の外部記憶装置12を接続する為のコネクタ13が設けられている。前記ロガーユニット4の長辺側の側面(図1中左右の側面)には、半円形、或は半長円形の凹溝14が上下方向全長に亘って形成されている。該凹溝14は、前記ロガーユニット4の長辺側の各側面にそれぞれ2箇所ずつ、計4箇所(14a~14d)形成されている。該凹溝14a~14dの下端部には、それぞれフランジ15a~15dが形成され、ボルト等の固着具により該フランジ15a~15dを介して、前記ロガーユニット4を例えば飛行体等の移動体に取付け可能となっている。
【0026】
又、前記ロガーユニット4の上面には、上方に向って突出する円錐台形状の隆起部16が形成されている。該隆起部16内には、後述するGNSS受信機17が設けられている。更に、前記ロガーユニット4の上面には通知部18が設けられている。該通知部18は、LEDランプ等の発光部材を有し、前記ロガーユニット4が信号やデータの授受を行っている場合、或は内部でデータ処理を行っている場合等を、点灯により通知する様になっている。
【0027】
次に、図3に於いて、前記ロガーユニット4の構成について説明する。
【0028】
該ロガーユニット4は、主にCPU等の演算制御部19、前記GNSS受信機17、タイミング制御部21、シャッター信号入出力部22、メモリ入出力部23を有している。
【0029】
前記GNSS受信機17は、GNSS衛星からの信号を受信し、GNSS時刻を取得可能である。GNSS時刻は、1秒間隔でリアルタイムで連続的に取得され、又連続的にタイミング制御部21に送信される。
【0030】
前記カメラ3は所要のプログラム、或はアプリに基づき、所定の時間間隔、例えば2秒或は1秒間隔で撮影を実行する。尚、撮影が実行される時間間隔は厳密にはバラツキがある。従って、前記ホットシューアダプタ2から出力されるシャッター信号も、正確には2秒或は1秒間隔とはなっておらず、バラツキが生じている。或は、撮影はトリガー信号により実行してもよい。トリガー信号は、USBケーブル等のケーブルを介して接続された移動体の制御装置より前記カメラ3に入力してもよい。
【0031】
尚、トリガー信号は、移動体の位置に関連し、移動体が所定位置となった時に発せられてもよく、或は予め設定された時間間隔で発せられてもよい。
【0032】
該タイミング制御部21は、前記ホットシューアダプタ2からのシャッター信号が入力されると、シャッター信号入力時のGNSS時刻を取得する。即ち静止画像が撮影された時の撮影時刻を前記GNSS時刻で特定する。尚、GNSS時刻は1秒間隔で取得されており、シャッター信号の入力タイミングとGNSS時刻の取得タイミングとは必ずしも一致しない。然し乍ら、シャッター信号がGNSS時刻の取得間隔のどのタイミングで入力されるかは判断可能であるので、シャッター信号をGNSS時刻に内挿することで、撮影時刻をGNSS時刻で特定することができる。前記タイミング制御部21は、シャッター信号とGNSS時刻とを前記演算制御部19に送信する。
【0033】
前記演算制御部19は、受信したシャッター信号とGNSS時刻で特定された撮影時刻に基づき、撮影タイミングデータとしての撮影時刻付きのログデータ(タイムスタンプ付きログデータ)を作成する。タイムスタンプ付きログデータは、シャッター信号に対応する正確な撮影時刻を含むデータであり、前記メモリ入出力部23を介して前記外部記憶装置12に送信され、保存される。
【0034】
尚、前記カメラ3にトリガー信号が発せられたタイミングと、前記タイミング制御部21にシャッター信号が入力されたタイミングとのタイムラグが小さい場合は、トリガー信号が発せられた時刻のGNSS時刻を撮影時刻として取得してもよい。
【0035】
プログラムに基づき、或は前記カメラ3にトリガー信号が入力されると、該カメラ3は静止画像を撮影する。取得された画像データは、概略撮影時刻と関連付けられて前記カメラ3のメモリに保存される。又、画像データの取得に伴い、前記ホットシューアダプタ2が前記タイミング制御部21にシャッター信号を送信する。
【0036】
該タイミング制御部21は、シャッター信号受信時のGNSS時刻を静止画像の撮影時刻として取得し、撮影時刻とシャッター信号を前記演算制御部19に送信する。
【0037】
該演算制御部19は、受信したシャッター信号に対応する撮影時刻に基づき、タイムスタンプ付きログデータを作成する。タイムスタンプ付きログデータは、前記メモリ入出力部23を介して前記外部記憶装置12に入力され、該外部記憶装置12に保存される。又、タイムスタンプ付きログデータの撮影時刻と概略撮影時刻とに基づき、後処理にて画像データとGNSS撮影時刻とが関連付けられる。
【0038】
本実施例では、前記カメラ3が静止画像を撮影した時刻と対応する高精度なGNSS時刻をGNSS衛星から取得し、静止画像の撮影時刻として画像データと関連付けているので、静止画像を撮影した時刻を高精度に特定できる。
【0039】
又、前記タイミング制御部21が、シャッター信号入力時のGNSS時刻、或は前記カメラ3に対するトリガー信号と対応するGNSS時刻を取得する構成であるので、どの様なカメラを用いてもよい。
【0040】
従って、市販のカメラを用いた場合であっても、高精度に静止画像の撮影時刻を特定することができ、高精度なタイムスタンプ付き画像データを取得することができる。
【0041】
次に、図4図5を参照して、本実施例で適用されるホットシューアダプタの第1の例について説明する。第1の例では、前記鈎部材9が前記ホットシューアダプタ2に直接設けられた構成となっている。
【0042】
該ホットシューアダプタ2は、所要の弾性を有する合成樹脂製のケースを有し、該ケースに信号入出力用のインターフェースユニットが一体に内蔵された構成となっている。前記鈎部材9はケースに後付けされてもよいし、該ケースに一体成形されてもよい。
【0043】
前記ホットシューアダプタ2の裏面2aには、嵌合舌片25が形成されている。該嵌合舌片25は、前記裏面2aと平行な板状の嵌合部25aと、該嵌合部25aを前記裏面2aから所定の間隔を空けて支持する支持部25bとから構成され、前記嵌合部25aと前記支持部25bとは一体に成形されている。尚、該支持部25bの長手方向中央部には、1対のバネ板25cが設けられている。該バネ板25cは接地用の接点であると共に、左右方向に(前記支持部25bから離反する方向に)付勢されている。又、前記嵌合部25aの中央には、前記ホットシュー7の接点(図示せず)と接続可能な接点26が設けられている。尚、該接点26は、突出する方向に(前記嵌合部25aから離反する方向に)付勢されたプランジャ構造となっている。
【0044】
前記裏面2aと前記嵌合部25aとは嵌合溝を形成し、嵌合溝の間隙は前記ホットシュー7の厚みよりも僅かに大きくなっている。又、前記嵌合部25aの厚みは、該嵌合部25aを前記ホットシュー7と前記カメラ3との間に形成された装着溝を嵌合できる大きさとなっている。更に、前記支持部25bの幅は、左右の前記ホットシュー7間の間隔よりも僅かに小さくなっている。前記嵌合部25aを前記装着溝に嵌合させた際には、前記接点26が常にテンションをかけ、上下方向を密着状態にすると共に、前記バネ板25cが同時に左右方向にテンションをかけ、左右方向を密着状態にしている。
【0045】
又、前記ホットシューアダプタ2には、該ホットシューアダプタ2の装着方向を限定する為の誤挿入防止片27が、側面の下端から下方に延出している。該誤挿入防止片27が設けられる位置は、前記鈎部材9を挾んで前記雌コネクタ8が設けられた側面2bと隣接する側面であり、前記支持部25bの長手方向と交差する側面となっている。
【0046】
前記鈎部材9は、前記誤挿入防止片27が設けられた側面と前記雌コネクタ8が設けられた前記側面2bとが交差する角の下部(底辺)から水平に突出し、湾曲しつつ上方に立上がり、更に前記側面2bと平行に水平に延出する形状を有している。
【0047】
前記鈎部材9の水平に突出する部分、湾曲部、立上がり部は、前記ケーブル5の雄コネクタ28を保持するホルダ部9aを構成する。
【0048】
又、前記鈎部材9の水平に延出する部分は、棒形状を有し、前記ケーブル5を連結する際の案内部9bを構成する。該案内部9bの前記ホットシューアダプタ2の側面と対峙する面(内面)には、回り止9cが形成されている。該回り止9cは、前記案内部9bの先端部から基部に向ってテーパ状に隆起し、テーパの終端で鋭角(直角を含む)に立下がる形状を有している。尚、前記回り止9cは、前記雄コネクタ28を前記ホットシューアダプタ2に接続し、前記雄コネクタ28のネック部29を回転させた際の回転経路内に突出している。
【0049】
又、前記鈎部材9は、前記雄コネクタ28を前記雌コネクタ8に挿脱する際に、前記雄コネクタ28と干渉しない様に、該雄コネクタ28の挿脱経路から外れた形状をしている。
【0050】
次に、図5を参照して、前記ホットシューアダプタ2に前記ケーブル5を装着する場合について説明する。尚、図5中では、前記ホットシューアダプタ2を前記カメラ3から外した状態を示しているが、該カメラ3に装着した状態でも同様に実施可能である。
【0051】
前記ケーブル5が前記鈎部材9の反対側に延出する状態で、前記雄コネクタ28を前記雌コネクタ8に挿入し、完全に挿入された状態で、前記雄コネクタ28を図5中、時計回り方向に回転させる。該雄コネクタ28の回転により、前記ネック部29が前記鈎部材9を撓ませつつ、前記ホットシューアダプタ2と前記鈎部材9との間に進入する。前記雄コネクタ28は前記鈎部材9に案内され、更に前記回り止9cを乗越え、前記ネック部29が前記ホルダ部9aに保持される。又、前記ネック部29が前記ホルダ部9aから外れた場合に、前記回り止9cは前記ネック部29が前記案内部9bから外れない様にしている。
【0052】
尚、該ホルダ部9aの内寸を前記ネック部29の外寸よりも若干小さくし、前記鈎部材9の弾性で前記ネック部29に保持力を与える様にしてもよい。
【0053】
前記ケーブル5を接続した状態では、前記雄コネクタ28の軸心方向の変位(該雄コネクタ28が前記雌コネクタ8から外れる方向の変位)は、前記鈎部材9により抑止される。又、前記雄コネクタ28の反時計回り方向の変位は、前記回り止9cによって抑止され、前記雄コネクタ28が前記ホルダ部9aに保持された状態が維持される。
【0054】
従って、前記ホットシューアダプタ2に振動が作用した場合であっても、前記ケーブル5が前記ホットシューアダプタ2から外れるのを防止することができる。
【0055】
又、前記ケーブル5の前記ネック部29が前記ホルダ部9aに保持された状態では、前記ケーブル5は必ず前記プリズム6とは反対方向に延出する。従って、UAV等の移動体に前記カメラ3が搭載された際には、撮像方向に前記ケーブル5が延出し、撮像の妨げになるのを防止することができる。
【0056】
次に、図6に於いて、本実施例に適用されるホットシューアダプタの第2の例について説明する。第2の例では、前記鈎部材9とは異なる形状の鈎部材31が前記ホットシューアダプタ2に直接設けられた構成となっている。
【0057】
前記該鈎部材31は、雌コネクタ8が設けられた側面2bであって、該側面2bの底辺から底面と平行に突出し、前記側面2bに向って湾曲し、更に上方に突起する形状を有している。
【0058】
前記鈎部材31の突出する部分、前記側面2bに向って湾曲する部分は、ケーブル5のネック部29を保持するホルダ部31aを構成する。
【0059】
又、該ホルダ部31aから上方に突起する部分は、回り止31cとなっている。該回り止31cは、前記側面2bと対峙する面が面取りされ、該対峙する面は前記側面2bから離反する様傾斜している。即ち、前記回り止31cは、先端から基部に向ってテーパ状に隆起している。尚、前記回り止31cは、雄コネクタ28を前記雌コネクタ8に接続し、前記ネック部29を回転させた際の該ネック部29の回転経路内に突出している。
【0060】
前記ケーブル5の前記ホットシューアダプタ2への接続は、第1の例と同様に、前記雄コネクタ28を前記雌コネクタ8に挿入し、更に前記雄コネクタ28を時計回り方向に回転させる。該雄コネクタ28を回転させることで、前記ネック部29が前記鈎部材31を撓ませつつ、前記ホットシューアダプタ2と前記鈎部材31との間に進入し、前記ネック部29は前記回り止31cを乗越え、前記ホルダ部31aに保持される。
【0061】
第2の例に於いても、前記ケーブル5を接続した状態では、前記雄コネクタ28の軸心方向の変位が前記鈎部材31によって抑止され、反時計回り方向の変位は前記回り止31cによって抑止される。従って、前記ホットシューアダプタ2に振動が作用した場合であっても、前記ケーブル5が前記ホットシューアダプタ2から外れるのを防止することができる。
【0062】
次に、図7図8に於いて、本発明の実施例に適用されるホットシューアダプタの第3の例について説明する。第3の例では、鈎部材を有さないホットシューアダプタ32に対して、鈎部33が形成された補助アダプタ34を装着させる構成となっている。
【0063】
該補助アダプタ34は合成樹脂製であり、好ましくは適宜な弾性を有する硬質樹脂であり、例えばポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)である。前記補助アダプタ34は、前記ホットシューアダプタ32の背面部に嵌合可能な枠部35と該枠部35に対して垂直であり、且つ水平方向に前面側に延出する嵌合舌片36を有する。
【0064】
該嵌合舌片36は前記ホットシューアダプタ32のシュー37に嵌合可能であり、前記嵌合舌片36が前記シュー37に嵌合した状態で、更に前記枠部35が前記ホットシューアダプタ32に嵌合し、前記補助アダプタ34は前記ホットシューアダプタ32に密着状態で装着される。
【0065】
前記補助アダプタ34は、前記枠部35より前記ホットシューアダプタ32の側面に沿って前方に延出する側片38を有する。該側片38は、先端部38aが円弧となっているループ状の枠体であり、該枠体は雌コネクタ8が含まれる長孔を形成し、該枠体の該先端部38aは前記雌コネクタ8の突出部分に嵌合する。前記先端部38aが前記突出部分に嵌合することで、前記補助アダプタ34が前記ホットシューアダプタ32から離反することを抑止する。従って、前記側片38は前記補助アダプタ34の抜け止部材として機能する。
【0066】
前記補助アダプタ34は、更にケーブルの抜けを抑止する前記鈎部33を有する。該鈎部33は、前記側片38の基部下縁から水平に突出し、湾曲部を経て上方に立上がり、更に前記側片38と平行に延出する形状を有している。
【0067】
前記鈎部33の水平に突出する部分、湾曲部、立上がり部は雄コネクタ28を保持するホルダ部33aを構成する。
【0068】
又、前記鈎部33の平行に延出する部分は、棒形状を有し、前記ケーブル5を連結する際の案内部33bを構成する。該案内部33bの前記側片38と対峙する面(内面)には、回り止33cが形成されている。該回り止33cは、前記案内部33bの先端から基部に向ってテーパ状に隆起し、テーパの終端で直角に立ち下がる形状を有している。
【0069】
又、図8に見られる様に、前記鈎部33は、前記雄コネクタ28を前記雌コネクタ8に挿脱する際に、前記雄コネクタ28と干渉しない様該雄コネクタ28の挿脱経路から外れた形状をしている。
【0070】
次に、図7図8を参照して、第3の例の作用について説明する。尚、図7図8は、前記ホットシューアダプタ32を前記カメラ3から外した状態を示しているが、該カメラ3に装着した状態でも同様に、実施可能である。
【0071】
前記嵌合舌片36を前記シュー37に挿入し、完全に嵌合すると前記先端部38aが前記突出部分を乗越えて、前記先端部38aと前記突出部分が嵌合する。この状態で、前記補助アダプタ34の前記ホットシューアダプタ32への装着が完了する。前記先端部38aと前記突出部分の嵌合により、前記ホットシューアダプタ32が前記補助アダプタ34から外れることが抑制される。
【0072】
前記雄コネクタ28を前記雌コネクタ8に挿入し、完全に挿入された状態で、前記雄コネクタ28を図8中、時計方向に回転させる。該雄コネクタ28の回転により前記ネック部29が前記側片38と前記鈎部33との間に進入する。前記雄コネクタ28は前記鈎部33に案内され回転する。更に、前記ネック部29は前記鈎部33の弾性変形により、前記回り止33cを乗越え、前記ネック部29が前記ホルダ部33aに保持される。又、該ホルダ部33aの内寸を前記ネック部29の外寸より若干小さくし、前記鈎部33の弾性で前記ネック部29に嵌合状態での保持力を与える様にしてもよい。更に、前記ネック部29が前記ホルダ部33aから外れた場合に、前記回り止33cは前記ネック部29の回転戻り(逆方向の回転)により、前記ネック部29が前記案内部33bから外れない様にしている。
【0073】
図8に示される様に、前記ケーブル5を接続した状態では、前記雄コネクタ28と前記雌コネクタ8の連結により、前記補助アダプタ34は完全に前記ホットシューアダプタ32から外れることはなくなり、更に前記雄コネクタ28の軸心方向の変位(該雄コネクタ28が前記雌コネクタ8から外れる方向の変位)は、前記鈎部33により抑止されるので、前記ホットシューアダプタ32に振動が作用した場合でも、前記ケーブル5が前記ホットシューアダプタ32から外れることがなくなる。
【0074】
又、振動等により前記ケーブル5、前記雄コネクタ28に回転力が作用した場合、前記回り止33cにより回転が抑止される。
【0075】
次に、図9に於いて、本発明の実施例に適用されるホットシューアダプタの第4の例について説明する。第4の例では、前記ホットシューアダプタ32に対して、前記鈎部33とは異なる鈎部39が形成された補助アダプタ34を装着させた構成となっている。
【0076】
前記枠部35から延出する前記側片38を板形に形成し、該側片38に雌コネクタ8を露出させる逃げ孔38bが形成され、該逃げ孔38bは雄コネクタ28と前記雌コネクタ8との連結を可能とする。又、前記側片38の基部下縁にはU字筒状の前記鈎部39を形成する。該鈎部39はホルダ部39aを兼ねるものであり、該ホルダ部39aには前記ネック部29が嵌合し、前記ホルダ部39aによって前記ネック部29が保持される。
【0077】
前記鈎部39は前記側片38から水平に立上がり、U字状に屈曲したものであり、前記鈎部39の先端部は、前記側片38から離反しており、前記鈎部39の先端部と前記側片38との間には隙間39dが形成される。該隙間39dの寸法aは、前記ネック部29の外径より僅かに小さくなっており、前記鈎部39を弾性変形させることで、前記ネック部29が前記隙間39dを通過し、前記ネック部29が前記ホルダ部39aに嵌合する様になっている。又、前記鈎部39の先端面は、前記ネック部29が前記隙間39dを通過し易い様にテーパ面となっている。
【0078】
前記ケーブル5の前記ホットシューアダプタ32への接続は上記実施例と同様に、前記補助アダプタ34を前記ホットシューアダプタ32に装着した状態で、前記雄コネクタ28を前記雌コネクタ8に挿入し、更に前記雄コネクタ28を時計方向に回転し、前記ネック部29を前記ホルダ部39aに嵌合させればよい。前記ネック部29が前記ホルダ部39aに嵌合した状態では、前記ネック部29の抜脱方向の変位が前記ホルダ部39aによって規制される。
【0079】
図10に於いて、本発明の実施例に適用されるホットシューアダプタの第5の例について説明する。第5の例では、前記ホットシューアダプタ32に対して、前記補助アダプタ34とは異なる補助アダプタ41を装着させた構成となっている。
【0080】
第5の例では、該補助アダプタ41の枠部42が前記ホットシューアダプタ32の4側面に上方から嵌合する形状となっている。
【0081】
前記枠部42は、前記4側面にそれぞれ密着する4つの側片が矩形に連結された形状である。前記4側面の内、1つの側片(前記ホットシューアダプタ32の雌コネクタ8が設けられている面と嵌合する側片43には、逃げ孔43bが形成されている。該逃げ孔43bは、前記補助アダプタ41を前記ホットシューアダプタ32に装着した状態で前記雌コネクタ8と同心となる様に設定している。前記逃げ孔43bを通して雄コネクタ28が前記雌コネクタ8に嵌脱する。
【0082】
又、前記逃げ孔43bが形成されている前記側片43には、U字筒状の鈎部44が形成されている。該鈎部44はホルダ部44aを兼ねるものであり、前記雄コネクタ28が前記雌コネクタ8に連結された状態で、前記ホルダ部44aにネック部29が嵌合可能となっている。
【0083】
又、前記鈎部44の先端は、前記側片43から離反しており、前記鈎部44の先端と前記側片43との間には隙間44dが形成され、該隙間44dの寸法aは前記ネック部29の外形より僅かに小さくなっている。又、前記隙間44dは前記鈎部44を弾性変形させることで、前記ネック部29が通過可能となっている。又、前記鈎部44の先端面は、第4の例と同様にテーパ面となっている。
【0084】
前記ケーブル5の前記ホットシューアダプタ32への接続は、第4の例と同様に、前記補助アダプタ41を前記ホットシューアダプタ32に装着した状態で、前記雄コネクタ28を前記雌コネクタ8に挿入し、更に前記雄コネクタ28を時計方向に回転し、前記鈎部44を弾性変形させ、前記ネック部29を前記ホルダ部44aに嵌合させればよい。
【0085】
図11に於いて、本発明の実施例に適用されるホットシューアダプタの第6の例について説明する。第6の例では、下面が開放された箱形状の補助アダプタ45を前記ホットシューアダプタ32に装着する構成となっている。
【0086】
矩形枠形状の枠部46の上面には天井片47が形成され、前記枠部46と前記天井片47によって下面が開放された箱体が形成される。該箱体は、前記ホットシューアダプタ32に上方から嵌合可能となっている。
【0087】
前記枠部46の1つの側片48には逃げ孔48bが形成され、前記補助アダプタ45が前記ホットシューアダプタ32に嵌合した状態で、雌コネクタ8と前記逃げ孔48bとは同心となる様に設定されている。
【0088】
前記逃げ孔48bが形成された前記側片48には、第3の例で示したのと同様の鈎部49が形成されている。
【0089】
該鈎部49は、ホルダ部49a、案内部49b、回り止49cを有し、第3の例で説明した様に、前記雌コネクタ8に雄コネクタ28が連結された状態で、前記鈎部49は前記雄コネクタ28を回転した際のネック部29の案内をし、前記ホルダ部49aは前記雄コネクタ28の保持をし、前記雄コネクタ28の抜け止をする。又、前記回り止49cは前記ネック部29の回転戻りを防止する。
【0090】
尚、第6の例に於いて、前記鈎部49の代りに、第4の例、第5の例で示した鈎部を形成してもよい。
【0091】
又、本発明の実施例に適用可能なホットシューアダプタは、上記した第1の例~第6の例に限定されることなく、種々変更が可能であることは言う迄もない。
【0092】
図12は、本実施例の前記撮影システム1の適用例の1つであり、該撮影システム1を飛行体に搭載した場合を示している。
【0093】
図12中、51はUAV、52は追尾機能を有する測定装置であり、例えばトータルステーション、53は地上基地(例えばPC等の演算装置)、54は前記UAV51、前記トータルステーション52、前記地上基地53間でデータ通信を行う通信装置である。
【0094】
前記UAV51は遠隔操作により飛行が制御され、或は、飛行プログラムに基づき自律飛行可能となっている。
【0095】
該UAV51には、前記カメラ3、前記ロガーユニット4、前記プリズム6、通信装置55が搭載されている。尚、前記カメラ3としては、市販のデジタルカメラ、デジタルビデオカメラを用いることができる。該カメラ3には、前記ホットシューアダプタ2が装着され、該ホットシューアダプタ2と前記ロガーユニット4とは前記ケーブル5により接続されている。
【0096】
前記カメラ3は、該カメラ3の光軸が常に鉛直又は略鉛直となる様にジンバル機構を介して支持され、該カメラ3と前記プリズム6とは一体的に設けられる。
【0097】
尚、前記カメラ3の傾きは、撮影された画像から後処理ソフトで算出することができ、算出結果に基づき光軸の傾きが補正される。
【0098】
前記トータルステーション52は既知点に設置され、前記プリズム6を視準し、該プリズム6を追尾しつつ該プリズム6の位置(3次元座標)を測定する。前記トータルステーション52で取得された位置データは、前記地上基地53に送信される。
【0099】
該地上基地53では、前記プリズム6の測定時刻と位置データとを関連付けて、前記地上基地53の記憶部に格納する。尚、位置データに関連付ける時刻は、GNSS受信機を内蔵し、前記ロガーユニット4と同様にGNSS時刻を取得してもよく、或は前記地上基地53の制御部で作成されるクロック信号を利用してもよい。
【0100】
更に、前記地上基地53では、測定時刻と画像取得時刻から画像取得位置と画像データとを関連付け、更に前記画像取得位置と前記画像に基づき写真測量を行う。
【0101】
或は、前記トータルステーション52で取得された位置データを前記UAV51に送信し、測定時刻と画像取得時刻から画像取得位置と画像データとを関連付け、前記外部記憶装置12に保存してもよい。この場合、飛行終了後の前記ロガーユニット4から前記外部記憶装置12を取外し、保存された画像取得位置と画像に基づき写真測量が行われる。
【0102】
ここで、写真測量に於いて実際の画像取得位置はプリズム基準位置(即ち、プリズムの光学基準位置)ではなく、前記カメラ3の基準位置(即ち、入射瞳位置:Entrance Pupil Position)である。従って、写真測量に於ける演算では、プリズム基準位置とカメラ基準位置との位置偏差が演算に考慮されなければならない。
【0103】
本実施例では、前記プリズム6が前記カメラ3に直接取付けられる構造となっており、該カメラ3と前記プリズム6とが一体化され、且つ前記プリズム基準位置と前記カメラ基準位置との位置関係が固定される様になっている。
【0104】
従って、前記トータルステーション52による前記プリズム6の測定結果と、前記プリズム基準位置と前記カメラ基準位置との位置関係に基づき、前記カメラ基準位置の3次元座標を測定することができる。
【0105】
又、高精度なGNSS時刻を撮影時刻として前記カメラ3の画像と関連付けているので、高精度な撮影時刻付き画像を作成でき、写真測量の精度を向上させることができる。
【0106】
尚、上記では、前記撮影システム1を前記UAV51に適用する場合について説明したが、これに限られるものではない。例えば、自動車、建設機械、農業機械等の種々の移動体に対して本実施例の前記撮影システム1を適用可能であるのは言う迄もない。
【0107】
又、位置測定位置として、前記トータルステーション52の代りに前記ロガーユニット4が内蔵する前記GNSS受信機17を利用し、3次元座標を取得する様にしてもよい。
【0108】
更に、前記ロガーユニット4によってタイムスタンプ付きログデータとする場合、データはログデータに限られない。例えば、変動する位置データであってもよく、振動のデータでもよく、或は化学反応に関するデータでもよい。要は、時間と共に変化するデータに適用できる。これらの場合も、各種データを取得したタイミングで、本発明のシャッター信号に相当するタイミング信号が入力されると、前記ロガーユニット4はタイミング信号入力時のGNSS時刻を取得し、タイミング信号とGNSS時刻とを関連付けて前記外部記憶装置12に保存する。
【符号の説明】
【0109】
1 撮影システム
2 ホットシューアダプタ
3 カメラ
4 ロガーユニット
9 鈎部材
12 外部記憶装置
17 GNSS受信機
19 演算制御部
21 タイミング制御部
31 鈎部材
32 ホットシューアダプタ
33 鈎部
34 補助アダプタ
39 鈎部
41 補助アダプタ
44 鈎部
49 鈎部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12