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特許7278260非侵襲性患者監視のための耐水性コネクタ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-11
(45)【発行日】2023-05-19
(54)【発明の名称】非侵襲性患者監視のための耐水性コネクタ
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/52 20060101AFI20230512BHJP
   A61B 5/00 20060101ALI20230512BHJP
【FI】
H01R13/52 Z
A61B5/00 102A
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2020508428
(86)(22)【出願日】2018-08-13
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-11-05
(86)【国際出願番号】 US2018046544
(87)【国際公開番号】W WO2019036379
(87)【国際公開日】2019-02-21
【審査請求日】2021-07-16
(31)【優先権主張番号】62/545,877
(32)【優先日】2017-08-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/545,884
(32)【優先日】2017-08-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500000212
【氏名又は名称】マシモ・コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】アマール・アル-アリ
(72)【発明者】
【氏名】ケヴィン・フォレスト
(72)【発明者】
【氏名】ヤシール・カメル・アブドゥル-ハフィズ
【審査官】松永 謙一
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-093269(JP,A)
【文献】特表2012-513872(JP,A)
【文献】特開2016-051679(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0049753(US,A1)
【文献】特開平08-031498(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0275873(US,A1)
【文献】国際公開第2016/127125(WO,A1)
【文献】米国特許第08794981(US,B1)
【文献】国際公開第2004/015822(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 13/52
A61B 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つまたは複数の非侵襲性生理学的センサを患者モニタとインターフェイスで接続するように構成される耐水性医療デバイスケーブル組立体であって、
生理学的センサに連結するように構成されるケーブルであって、生理学的信号を患者から得るように構成される複数の導体を備えるケーブルと、
前記ケーブルに取り付けられ、前記生理学的信号を前記生理学的センサから患者モニタへと伝えるように前記ケーブルを前記患者モニタと繋ぐように構成される雄コネクタであって、
剛体フレーム、
前記剛体フレーム内に配置され、前記ケーブルにおける前記導体と連結される回路基板、
前記回路基板に配置される複数の電気接点であって、前記雄コネクタが前記患者モニタの対応する雌コネクタへと挿入されるときに前記雌コネクタにおける第2の電気接点と接触するように動作可能な複数の電気接点、
前記剛体フレームの一部分および前記回路基板の一部分を覆うが、前記複数の電気接点を覆わないように構成される柔軟性オーバーモールドであって、前記雄コネクタが前記患者モニタの前記雌コネクタから連結解除されるときに前記複数の電気接点は空気に開かれる、柔軟性オーバーモールド、ならびに、
前記柔軟性オーバーモールドに配置される隆起リブであって、前記柔軟性オーバーモールドを周方向で包囲し、前記雄コネクタが前記雌コネクタへと挿入されるときに前記雄コネクタの前記複数の電気接点が空気にもはや露出されないように、前記雄コネクタが前記雌コネクタへと挿入されるときに前記雌コネクタとのシールを作り出すように構成され、そのため、耐水性シールが前記雄コネクタと前記雌コネクタとの間に作り出される、隆起リブ
を備える雄コネクタと、
前記ケーブルの一部分を覆うように構成される内側被覆であって、前記内側被覆は、前記剛体フレームに隣接し、前記剛体フレームと前記ケーブルの遠位端との間に位置させられ、前記内側被覆は、前記剛体フレームの遠位端と前記ケーブルの近位端とを封止するようにさらに構成される内側被覆と、
前記剛体フレームを少なくとも部分的に包囲するように配置された遮蔽体と
を備え、
前記柔軟性オーバーモールドは前記内側被覆および前記遮蔽体の両方を覆うようにさらに構成される、耐水性医療デバイスケーブル組立体。
【請求項2】
前記隆起リブは前記柔軟性オーバーモールドの一部である、請求項1に記載の耐水性医療デバイスケーブル組立体。
【請求項3】
前記隆起リブは熱可塑性エラストマを含む、請求項1または2に記載の耐水性医療デバイスケーブル組立体。
【請求項4】
前記柔軟性オーバーモールドは熱可塑性エラストマを含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の耐水性医療デバイスケーブル組立体。
【請求項5】
前記隆起リブの幅がおおよそ0.762ミリメートルからおおよそ0.8128ミリメートルまでの間である、請求項1から4のいずれか一項に記載の耐水性医療デバイスケーブル組立体。
【請求項6】
前記隆起リブの高さがおおよそ0.254ミリメートルからおおよそ0.508ミリメートルまでの間である、請求項1から5のいずれか一項に記載の耐水性医療デバイスケーブル組立体。
【請求項7】
前記柔軟性オーバーモールドは第1の部分と第2の部分とをさらに備え、前記第1の部分は前記複数の電気接点と前記第2の部分との間に位置させられ、前記第2の部分は前記ケーブルに隣接し、前記第1の部分の近位端の第1の幅が前記第1の部分の遠位端の第2の幅より狭い、請求項1から6のいずれか一項に記載の耐水性医療デバイスケーブル組立体。
【請求項8】
前記第1の幅は、おおよそ2.03センチメートルからおおよそ2.06センチメートルまでの間であり、前記第2の幅は、おおよそ2.06センチメートルからおおよそ2.08センチメートルまでの間である、請求項7に記載の耐水性医療デバイスケーブル組立体。
【請求項9】
前記内側被覆は熱可塑性ポリマをさらに含む、請求項1に記載の耐水性医療デバイスケーブル組立体。
【請求項10】
前記熱可塑性ポリマはポリプロピレンを含む、請求項9に記載の耐水性医療デバイスケーブル組立体。
【請求項11】
1つまたは複数の非侵襲性生理学的センサを患者モニタとインターフェイスで接続するように構成される耐水性医療デバイスケーブル組立体であって、
生理学的センサに連結するように構成されるケーブルであって、生理学的信号を患者から得るように構成される複数の導体を備えるケーブルと、
前記ケーブルに取り付けられ、前記生理学的信号を前記生理学的センサから患者モニタへと伝えるように前記ケーブルを前記患者モニタと繋ぐように構成される雄コネクタであって、
剛体フレーム、
前記剛体フレーム内に配置され、前記ケーブルにおける前記導体と連結される回路基板、
前記回路基板に配置される複数の電気接点であって、前記雄コネクタが前記患者モニタの対応する雌コネクタへと挿入されるときに前記雌コネクタにおける第2の電気接点と接触するように動作可能な複数の電気接点、ならびに、
前記剛体フレームの一部分および前記回路基板の一部分を覆うが、前記複数の電気接点を覆わないように構成される柔軟性オーバーモールド
を備え、
前記雄コネクタが前記患者モニタの前記雌コネクタから連結解除されるときに前記複数の電気接点は空気に開かれ、
前記柔軟性オーバーモールドは、前記雄コネクタが前記雌コネクタへと挿入されるときに前記雄コネクタの前記複数の電気接点が空気にもはや露出されないように、前記雄コネクタが前記雌コネクタへと挿入されるときに前記雌コネクタとのシールを作り出すようにさらに構成され、そのため、耐水性シールが前記雄コネクタと前記雌コネクタとの間に作り出される、
雄コネクタと、
前記ケーブルの一部分を覆うように構成される内側被覆であって、前記内側被覆は、前記剛体フレームに隣接し、前記剛体フレームと前記ケーブルの遠位端との間に位置させられ、前記内側被覆は、前記剛体フレームの遠位端と前記ケーブルの近位端とを封止するようにさらに構成される内側被覆と、
前記剛体フレームを少なくとも部分的に包囲するように配置された遮蔽体と
を備え、
前記柔軟性オーバーモールドは前記内側被覆および前記遮蔽体の両方を覆うようにさらに構成される、耐水性医療デバイスケーブル組立体。
【請求項12】
前記雄コネクタは、前記柔軟性オーバーモールドに配置される隆起リブをさらに備え、前記隆起リブは前記柔軟性オーバーモールドを周方向で包囲する、請求項11に記載の耐水性医療デバイスケーブル組立体。
【請求項13】
前記隆起リブの幅がおおよそ0.762ミリメートルからおおよそ0.8128ミリメートルまでの間である、請求項12に記載の耐水性医療デバイスケーブル組立体。
【請求項14】
前記隆起リブの高さがおおよそ0.254ミリメートルからおおよそ0.508ミリメートルまでの間である、請求項12または13に記載の耐水性医療デバイスケーブル組立体。
【請求項15】
前記柔軟性オーバーモールドは熱可塑性エラストマを含む、請求項11から14のいずれか一項に記載の耐水性医療デバイスケーブル組立体。
【請求項16】
前記柔軟性オーバーモールドは第1の部分と第2の部分とをさらに備え、前記第1の部分は前記複数の電気接点と前記第2の部分との間に位置させられ、前記第2の部分は前記ケーブルに隣接し、前記第1の部分の近位端の第1の幅が前記第1の部分の遠位端の第2の幅より狭い、請求項11から15のいずれか一項に記載の耐水性医療デバイスケーブル組立体。
【請求項17】
前記第1の幅は、おおよそ2.03センチメートルからおおよそ2.06センチメートルまでの間であり、前記第2の幅は、おおよそ2.06センチメートルからおおよそ2.08センチメートルまでの間である、請求項16に記載の耐水性医療デバイスケーブル組立体。
【請求項18】
前記内側被覆は熱可塑性ポリマをさらに含む、請求項11に記載の耐水性医療デバイスケーブル組立体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先出願への参照による組み込み
本出願は、2017年8月15日に出願された「Water Resistant Connector for Noninvasive Patient Monitor」という名称の米国仮特許出願第62/545,884号、および、2017年8月15日に出願された「Water Resistant Connector for Noninvasive Patient Monitor」という名称の米国仮特許出願第62/545,877号の便益を主張し、これらの特許出願は、それらの全体において本明細書によって参照により組み込まれている。
【背景技術】
【0002】
しばしばエネルギーが、媒体の特性を決定するために、媒体を通じて送信される、または、媒体から反射される。例えば、医療分野では、検査のために患者の体から物質を摘出する代わりに、光または音のエネルギーが患者の体に入射させられ、送信(または反射)されたエネルギーが、エネルギーが通過した物質についての情報を決定するために測定され得る。この種類の非侵襲性測定は、患者にとってより快適であり、侵襲性測定技術より素早く実施できる。
【0003】
身体機能の非侵襲的な生理学的監視がしばしば要求される。例えば、手術または他の通院の間、血圧および身体の酸素の有効供給、または血中酸素飽和度がしばしば監視される。これらのような測定は非侵襲性技術でしばしば実施され、その場合、例えば、手の指などの指、または、耳たぶ、足、もしくは額といった身体の一部分を通る送信(または反射)した光に対する入射の割合を測定することで評価が行われる。
【0004】
耐久性のあるセンサおよび使い捨てのセンサが、このような生理学的な測定などのためにしばしば使用される。これらのセンサは、器具からの取り外し、または、器具からのケーブルからの取り外しを許容するコネクタを有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】米国特許出願第11/367,013号明細書
【文献】米国特許第7,764,982号明細書
【文献】米国特許出願第11/366,208号明細書
【文献】米国特許第8,130,105号明細書
【文献】米国特許出願第12/559,815号明細書
【文献】米国特許第8,911,377号明細書
【文献】米国特許出願第12/643939号明細書
【文献】米国特許第8,771,204号明細書
【非特許文献】
【0006】
【文献】IEC 60529、「Degrees of Protection Provided by Enclosures (IP Codes)」(International Electrotechnical Commission、2.1編、2001)
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示を手短に述べる目的のために、特定の態様、利点、および新規の特徴が以下において検討されている。このような態様、利点、または特徴のすべてが必ずしも本発明の任意の具体的な実施形態において具現化されておらず、当業者が、本明細書における開示から、このような態様、利点、または特徴の無数の組合せを認めるものであることは、理解されるものである。
【0008】
一実施形態は、1つまたは複数の非侵襲性生理学的センサを患者モニタとインターフェイスで接続するように構成される耐水性医療デバイスケーブル組立体であって、生理学的センサに連結するように構成されるケーブルであって、生理学的信号を患者から得るように構成される複数の導体を備えるケーブルと、ケーブルに取り付けられ、生理学的信号を生理学的センサから患者モニタへと伝えるようにケーブルを患者モニタと繋ぐように構成される雄コネクタであって、剛体フレーム、剛体フレーム内に配置され、ケーブルにおける導体と連結される回路基板、回路基板に配置される複数の電気接点であって、雄コネクタが患者モニタの対応する雌コネクタへと挿入されるときに雌コネクタにおける第2の電気接点と接触するように動作可能な複数の電気接点、剛体フレームの一部分および回路基板の一部分を覆うが、複数の電気接点を覆わないように構成される柔軟性オーバーモールドであって、雄コネクタが患者モニタの雌コネクタから連結解除されるときに複数の電気接点は空気に開かれる、柔軟性オーバーモールド、ならびに、柔軟性オーバーモールドに配置される隆起リブであって、柔軟性オーバーモールドを周方向で包囲し、雄コネクタが雌コネクタへと挿入されるときに雄コネクタの複数の電気接点が空気にもはや露出されないように、雄コネクタが雌コネクタへと挿入されるときに雌コネクタとのシールを作り出すように構成され、そのため、耐水性シールが雄コネクタと雌コネクタとの間に作り出される、隆起リブを備える雄コネクタとを備える耐水性医療デバイスケーブル組立体を含む。
【0009】
一実施形態は、1つまたは複数の非侵襲性生理学的センサを患者モニタとインターフェイスで接続するように構成される耐水性医療デバイスケーブル組立体であって、生理学的センサに連結するように構成されるケーブルであって、生理学的信号を患者から得るように構成される複数の導体を備えるケーブルと、ケーブルに取り付けられ、生理学的信号を生理学的センサから患者モニタへと伝えるようにケーブルを患者モニタと繋ぐように構成される雄コネクタであって、剛体フレーム、剛体フレーム内に配置され、ケーブルにおける導体と連結される回路基板、回路基板に配置される複数の電気接点であって、雄コネクタが患者モニタの対応する雌コネクタへと挿入されるときに雌コネクタにおける第2の電気接点と接触するように動作可能な複数の電気接点、ならびに、剛体フレームの一部分および回路基板の一部分を覆うが、複数の電気接点を覆わないように構成される柔軟性オーバーモールドを備え、雄コネクタが患者モニタの雌コネクタから連結解除されるときに複数の電気接点は空気に開かれ、柔軟性オーバーモールドは、雄コネクタが雌コネクタへと挿入されるときに雄コネクタの複数の電気接点が空気にもはや露出されないように、雄コネクタが雌コネクタへと挿入されるときに雌コネクタとのシールを作り出すようにさらに構成され、そのため、耐水性シールが雄コネクタと雌コネクタとの間に作り出される、雄コネクタとを備える耐水性医療デバイスケーブル組立体を含む。
【0010】
一部の実施形態では、先の段落の耐水性医療デバイスケーブル組立体は、特徴の組合せまたは部分的組合せを含み得る。雄コネクタは、柔軟性オーバーモールドに配置される隆起リブをさらに備え、隆起リブは柔軟性オーバーモールドを周方向で包囲する。
【0011】
一実施形態は、ケーブル組立体であって、複数の導体を備えるケーブルと、ケーブルに取り付けられる雄コネクタであって、剛体フレーム、剛体フレーム内に配置され、ケーブルにおける導体と連結される回路基板、回路基板に配置される複数の電気接点であって、雄コネクタが対応する雌コネクタへと挿入されるときに雌コネクタにおける第2の電気接点と接触するように動作可能な複数の電気接点、剛体フレームの一部分および回路基板の一部分を覆うが、複数の電気接点を覆わないように構成される柔軟性オーバーモールドであって、雄コネクタが雌コネクタから連結解除されるときに複数の電気接点は空気に開かれる、柔軟性オーバーモールド、ならびに、柔軟性オーバーモールドに配置される隆起リブであって、柔軟性オーバーモールドを周方向で包囲し、雄コネクタが雌コネクタへと挿入されるときに雄コネクタの複数の電気接点が空気にもはや露出されないように、雄コネクタが雌コネクタへと挿入されるときに雌コネクタとのシールを作り出すように構成され、そのため、耐水性シールが雄コネクタと雌コネクタとの間に作り出される、隆起リブを備える雄コネクタとを備えるケーブル組立体を含む。
【0012】
一部の実施形態では、先の段落の耐水性医療デバイスケーブル組立体またはケーブル組立体は、特徴の組合せまたは部分的組合せを含み得る。隆起リブは柔軟性オーバーモールドの一部であり得る。隆起リブは熱可塑性エラストマを含み得る。柔軟性オーバーモールドは熱可塑性エラストマを含み得る。隆起リブの幅がおおよそ0.762ミリメートル(0.03インチ)からおおよそ0.8128ミリメートル(0.032インチ)までの間であり得る。隆起リブの高さがおおよそ0.254ミリメートル(0.01インチ)からおおよそ0.508ミリメートル(0.02インチ)までの間であり得る。柔軟性オーバーモールドは第1の部分と第2の部分とをさらに備えてもよく、第1の部分は複数の電気接点と第2の部分との間に位置させられてもよく、第2の部分はケーブルに隣接でき、第1の部分の近位端の第1の幅が第1の部分の遠位端の第2の幅より狭くてもよい。第1の幅は、2.03センチメートル(0.8インチ)からおおよそ2.06センチメートル(0.81インチ)までの間とでき、第2の幅は、おおよそ2.06センチメートル(0.811インチ)からおおよそ2.08センチメートル(0.82インチ)までの間であり得る。耐水性医療デバイスケーブル組立体またはケーブル組立体は、ケーブルの一部分を覆うように構成される内側被覆をさらに備えてもよく、内側被覆は、剛体フレームに隣接でき、剛体フレームとケーブルの遠位端との間に位置させることができ、内側被覆は、剛体フレームの遠位端とケーブルの近位端とを封止するようにさらに構成でき、柔軟性オーバーモールドは内側被覆を覆うようにさらに構成され得る。内側被覆は熱可塑性ポリマをさらに含み得る。熱可塑性ポリマはポリプロピレンを含み得る。
【0013】
一実施形態は、患者モニタであって、測定値を得るために生理学的信号を処理するように構成されるハードウェア処理装置と、測定値のうちの少なくとも一部を提示するように構成される表示装置と、生理学的信号を生理学的センサから受信するように構成され、生理学的センサを患者モニタと繋ぐようにさらに構成される雌コネクタであって、複数のポケットを備える剛体フレーム、剛体フレーム内に配置され、生理学的信号をハードウェア処理装置へと送信するように構成される回路基板、回路基板に配置される複数の電気接点であって、複数の電気接点の各々の電気接点は複数のポケットの各々のポケット内に配置され、複数の電気接点は、生理学的センサに繋がれる対応する雄コネクタが雌コネクタへと挿入されるとき、雄コネクタにおける第2の電気接点と接触するように動作可能であり、雄コネクタが雌コネクタへと挿入されないときに空気に部分的に露出される、複数の電気接点、複数の電気接点を周方向で包囲し、複数の電気接点の周りに耐水性シールを作り出すように構成される剛体モールド、雄コネクタを受け入れるように構成される近位開口、および、雄コネクタを受け入れるように構成される遠位開口であって、遠位開口の第1の高さが近位開口の第2の高さより小さい、遠位開口を備える雌コネクタとを備える患者モニタを含む。
【0014】
一部の実施形態では、先の段落の患者モニタは、特徴の組合せまたは部分的組合せを含み得る。遠位開口の第1の高さは、おおよそ0.74センチメートル(0.29インチ)からおおよそ0.76センチメートル(0.3インチ)までの間とでき、近位開口の第2の高さは、おおよそ0.16センチメートル(0.063インチ)からおおよそ0.18センチメートル(0.07インチ)までの間である。
【0015】
一実施形態は、患者モニタであって、測定値を得るために生理学的信号を処理するように構成されるハードウェア処理装置と、測定値のうちの少なくとも一部を提示するように構成される表示装置と、生理学的信号を生理学的センサから受信するように構成され、生理学的センサを患者モニタと繋ぐようにさらに構成される雌コネクタであって、複数のポケットを備える剛体フレーム、剛体フレーム内に配置され、生理学的信号をハードウェア処理装置へと送信するように構成される回路基板、回路基板に配置される複数の電気接点であって、複数の電気接点の各々の電気接点は複数のポケットの各々のポケット内に配置され、複数の電気接点は、生理学的センサに繋がれる対応する雄コネクタが雌コネクタへと挿入されるとき、雄コネクタにおける第2の電気接点と接触するように動作可能であり、雄コネクタが雌コネクタへと挿入されないときに空気に部分的に露出される、複数の電気接点、複数の電気接点を周方向で包囲し、複数の電気接点の周りに耐水性シールを作り出すように構成される剛体モールド、および、雄コネクタの戻り止めと係合するように構成される戻り止め保持体を備える雌コネクタとを備える患者モニタを含む。
【0016】
一実施形態は、患者モニタであって、測定値を得るために生理学的信号を処理するように構成されるハードウェア処理装置と、測定値のうちの少なくとも一部を提示するように構成される表示装置と、生理学的信号を生理学的センサから受信するように構成され、生理学的センサを患者モニタと繋ぐようにさらに構成される雌コネクタであって、複数のポケットを備える剛体フレーム、剛体フレーム内に配置され、生理学的信号をハードウェア処理装置へと送信するように構成される回路基板、回路基板に配置される複数の電気接点であって、複数の電気接点の各々の電気接点は複数のポケットの各々のポケット内に配置され、複数の電気接点は、生理学的センサに繋がれる対応する雄コネクタが雌コネクタへと挿入されるとき、雄コネクタにおける第2の電気接点と接触するように動作可能であり、雄コネクタが雌コネクタへと挿入されないときに空気に部分的に露出される、複数の電気接点、および、複数の電気接点を周方向で包囲し、複数の電気接点の周りに耐水性シールを作り出すように構成される剛体モールドを備える雌コネクタとを備える患者モニタを含む。
【0017】
一実施形態は、1つまたは複数の非侵襲性生理学的センサをインターフェイスで接続するように構成される患者モニタコネクタであって、生理学的信号を生理学的センサから受信するように構成される、患者モニタの雌コネクタであって、複数のポケットを備える剛体フレーム、剛体フレーム内に配置され、生理学的信号をハードウェア処理装置へと送信するように構成される回路基板、回路基板に配置される複数の電気接点であって、複数の電気接点の各々の電気接点は複数のポケットの各々のポケット内に配置され、複数の電気接点は、生理学的センサに繋がれる対応する雄コネクタが雌コネクタへと挿入されるとき、雄コネクタにおける第2の電気接点と接触するように動作可能であり、雄コネクタが雌コネクタへと挿入されないときに空気に部分的に露出される、複数の電気接点、および、複数の電気接点を周方向で包囲し、複数の電気接点の周りに耐水性シールを作り出すように構成される剛体モールドを備える雌コネクタを備える患者モニタコネクタを含む。
【0018】
一実施形態は、雌コネクタであって、複数のポケットを備える剛体フレーム、剛体フレーム内に配置される回路基板、回路基板に配置される複数の電気接点であって、複数の電気接点の各々の電気接点は複数のポケットの各々のポケット内に配置され、複数の電気接点は、対応する雄コネクタが雌コネクタへと挿入されるとき、雄コネクタにおける第2の電気接点と接触するように動作可能であり、雄コネクタが雌コネクタへと挿入されないときに空気に部分的に露出される、複数の電気接点、および、複数の電気接点を周方向で包囲し、複数の電気接点の周りに耐水性シールを作り出すように構成される剛体モールドを備える雌コネクタを含む。
【0019】
一部の実施形態では、先の段落の患者モニタまたは雌コネクタは、特徴の組合せまたは部分的組合せを含み得る。雌コネクタは、雄コネクタを受け入れるように構成される遠位開口であって、遠位開口の第1の高さは、おおよそ0.74センチメートル(0.29インチ)からおおよそ0.76センチメートル(0.3インチ)までの間である、遠位開口と、雄コネクタを受け入れるように構成される近位開口であって、近位開口の第2の高さは、おおよそ0.16センチメートル(0.063インチ)からおおよそ0.18センチメートル(0.07インチ)までの間である、近位開口をさらに含むことができる。複数の電気接点のうちの第1の接点がバネ接点を備え得る。雌コネクタは、雄コネクタの戻り止めと係合するように構成される戻り止め保持体をさらに備え得る。戻り止め保持体はポケットを備え得る。剛体モールドは熱可塑性ポリマをさらに含み得る。熱可塑性ポリマはポリプロピレンを含み得る。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本開示の一部の実施形態による、患者監視システムにおけるコネクタを示すブロック図である。
図2】本開示の一部の実施形態による、コネクタを組み立てる方法の流れ図である。
図3】本開示の一部の実施形態による、コネクタを組み立てる別の方法の流れ図である。
図4A】本開示の一部の実施形態による、雄コネクタの斜視図である。
図4B】本開示の一部の実施形態による、雄コネクタの上面図である。
図4C】本開示の一部の実施形態による、雄コネクタの下面図である。
図4D】本開示の一部の実施形態による、雄コネクタの側面図である。
図4E】本開示の一部の実施形態による、雄コネクタの拡大側面図である。
図4F】本開示の一部の実施形態による、雄コネクタの前面図である。
図5A】本開示の一部の実施形態による、雄コネクタ構成部品の上面分解図である。
図5B】本開示の一部の実施形態による、雄コネクタ構成部品の上面図である。
図5C】本開示の一部の実施形態による、雄コネクタ構成部品の側面図である。
図5D】本開示の一部の実施形態による、雄コネクタ構成部品の上面図である。
図5E】本開示の一部の実施形態による、雄コネクタ構成部品の側面図である。
図6A】本開示の一部の実施形態による、回路の上面図である。
図6B】本開示の一部の実施形態による、回路の側面図である。
図6C】本開示の一部の実施形態による、回路の下面図である。
図7A】本開示の一部の実施形態による、ケーブル組立体の上面図である。
図7B】本開示の一部の実施形態による、ケーブル組立体の側面図である。
図7C】本開示の一部の実施形態による、ケーブル組立体の後面図である。
図7D】本開示の一部の実施形態による、ケーブル組立体の上面図である。
図7E】本開示の一部の実施形態による、ケーブル組立体の側面図である。
図7F】本開示の一部の実施形態による、ケーブル組立体の後面図である。
図8A】本開示の一部の実施形態による、雌コネクタ構成部品および雌コネクタの斜視分解図である。
図8B】本開示の一部の実施形態による、雌コネクタ構成部品および雌コネクタの斜視分解図である。
図8C】本開示の一部の実施形態による、雌コネクタ構成部品および雌コネクタの上面図である。
図8D】本開示の一部の実施形態による、雌コネクタ構成部品および雌コネクタの下面図である。
図8E】本開示の一部の実施形態による、雌コネクタ構成部品および雌コネクタの側面図である。
図8F】本開示の一部の実施形態による、雌コネクタ構成部品および雌コネクタの下面図である。
図8G】本開示の一部の実施形態による、雌コネクタ構成部品および雌コネクタの側面図である。
図8H】本開示の一部の実施形態による、雌コネクタ構成部品および雌コネクタの側面図である。
図8I】本開示の一部の実施形態による、雌コネクタ構成部品および雌コネクタの前面図である。
図8J】本開示の一部の実施形態による、雌コネクタ構成部品および雌コネクタの上面図である。
図8K】本開示の一部の実施形態による、雌コネクタ構成部品および雌コネクタの後面図である。
図8L】本開示の一部の実施形態による、雌コネクタ構成部品および雌コネクタの断面図である。
図8M】本開示の一部の実施形態による、雌コネクタ構成部品および雌コネクタの斜視分解図である。
図8N】本開示の一部の実施形態による、雌コネクタ構成部品および雌コネクタの斜視図である。
図8O】本開示の一部の実施形態による、雌コネクタ構成部品および雌コネクタの斜視分解図である。
図8P】本開示の一部の実施形態による、雌コネクタ構成部品および雌コネクタの斜視分解図である。
図8Q】本開示の一部の実施形態による、雌コネクタ構成部品および雌コネクタの斜視分解図である。
図8R】本開示の一部の実施形態による、雌コネクタ構成部品および雌コネクタの斜視分解図である。
図8S】本開示の一部の実施形態による、雌コネクタ構成部品および雌コネクタの上面図である。
図9A】本開示の一部の実施形態による、追加の雌コネクタ構成部品および別の雌コネクタの斜視分解図である。
図9B】本開示の一部の実施形態による、追加の雌コネクタ構成部品および別の雌コネクタの前面図である。
図9C】本開示の一部の実施形態による、追加の雌コネクタ構成部品および別の雌コネクタの上面図である。
図9D】本開示の一部の実施形態による、追加の雌コネクタ構成部品および別の雌コネクタの側面図である。
図9E】本開示の一部の実施形態による、追加の雌コネクタ構成部品および別の雌コネクタの後面図である。
図9F】本開示の一部の実施形態による、追加の雌コネクタ構成部品および別の雌コネクタの断面図である。
図10A】本開示の一部の実施形態による、患者モニタにおける雄コネクタおよび雌コネクタの上方からの斜視図である。
図10B】本開示の一部の実施形態による、患者モニタにおける雄コネクタおよび雌コネクタの上方からの斜視図である。
図11A】本開示の一部の実施形態による、患者モニタにおける別の雌コネクタの上面図である。
図11B】本開示の一部の実施形態による、患者モニタにおける別の雌コネクタの斜視図である。
図11C】本開示の一部の実施形態による、患者モニタにおける別の雌コネクタの斜視図である。
図11D】本開示の一部の実施形態による、患者モニタにおける別の雌コネクタの前面図である。
図12A】本開示の一部の実施形態による、別の患者モニタにおける雌コネクタに連結された雄コネクタの前面図である。
図12B】本開示の一部の実施形態による、別の患者モニタにおける雌コネクタに連結された雄コネクタの斜視図である。
図13】患者モニタ、コネクタ、およびセンサを含む患者監視システムについての動作環境を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
I.コネクタ導入
耐水性コネクタが1つまたは複数の状況において有利であり得る。緊急医療技士(EMT: Emergency Medical Technician)などの臨床医は、緊急の状況に対応でき、非侵襲性生理学的センサおよび患者モニタなどの1つまたは複数の電子医療デバイスを使用できる。緊急の状況は屋外や雨の場合もあり、電子医療デバイスは濡れる可能性がある。EMTは火災に対応する可能性もあり、周囲に水がある可能性もあり、EMTは電子医療デバイスを水溜りに落としてしまう、または、電子医療デバイスにホースで水を掛けられてしまう。病院または診療所の状況では、スタッフ人員が電子医療デバイスをイソプロピルアルコールなどの洗浄溶液で洗浄、拭き取り、または噴霧することができる。耐水性コネクタは先の状況のいずれにおいても有利とでき、臨床医は、電子デバイスの短絡、または、デバイスが濡れた場合に動作しないことについて懸念する必要がない。したがって、耐水性コネクタは、緊急の状況または医学的な状況において電子医療デバイスの信頼性を向上させることができ、命を救うのを支援できる。
【0022】
本明細書に開示されているのは、耐水性であり得るコネクタの実施形態である。コネクタは、別のコネクタと係合されるとき、シールを作り出すリブを備え得る。コネクタは、別のコネクタと係合されるとき、シールを作り出す抜き勾配を備え得る。一部のコネクタの実施形態はモールドを備え得る。一部のコネクタの実施形態は、封止および/または耐水性を有利に向上させる熱可塑性エラストマ(TPE)を含み得る、および/または、そのような熱可塑性エラストマ(TPE)から作られ得るオーバーモールドを備える。一部のモールドは、封止および/または耐水性を有利に向上させ得るポリプロピレンなどの熱可塑性ポリマを含み得る、および/または、そのような熱可塑性ポリマから作られ得る。一部のコネクタの実施形態は、個々のポケット内に嵌まり、熱可塑性ポリマなどの封止材料と組み合わされるときに耐水性の障壁を作り出すことができるバネ接点を備え得る。一部の実施形態では、本明細書に記載されている耐水性の特徴は電気的な短絡を低減および/または防止できる。
【0023】
一部の実施形態では、耐水性コネクタは、パルスオキシメトリデバイスおよび/または音響呼吸モニタを使用するシステムなどの生理学的監視システムと共に使用できる。パルスオキシメトリは、循環する血液の酸素状態を測定するための非侵襲性手技を提供し、外科病棟、集中治療室、新生児室、一般病棟、在宅医療、体育、診療所、および緊急医療の状況など、幅広い医療の状況において使用できる。パルスオキシメトリシステムは、患者に適用される生理学的センサと、モニタと、センサとモニタとを連結するケーブルとを概して備える。センサは、指などの組織部位に取り付けられる光エミッタおよび検出器を有する。ケーブルはエミッタ駆動信号をモニタからセンサへと送信でき、センサにおいて、エミッタは駆動信号に応答して光を組織部位へと送る。検出器は、組織部位における拍動血流による減衰の後の発した光に反応する。検出器は検出器信号をモニタに出力する。モニタは、酸素飽和度(SpO2)および脈拍数などの生理学的パラメータの数値読み取りを提供するために検出器信号を処理する。高度なオキシメトリシステムは、酸素飽和度および脈拍数に加えて、いくつかの例として、カルボキシヘモグロビン(HbCO)、メトヘモグロビン(HbMet)、総ヘマトクリット(Hct)、総ヘモグロビン(Hbt)、酸素濃度、グルコース濃度、血圧、心電図データ、温度、呼吸数、および/または音響呼吸数(RRa(登録商標))など、多数の血液成分および関連するパラメータの測定値を含め、高度な測定能力を提供する複数のパラメータモニタおよび複数の波長センサを備え得る。HbCO、HbMet、Hct、および/またはHbtなど、SpO2に加えてパラメータを測定できる先進的な生理学的モニタおよび複数の波長光学センサが、「Multiple Wavelength Sensor Emitters」の名称で2006年3月1日に出願され、現在は米国特許第7,764,982号として発行されている米国特許出願第11/367,013号と、「Noninvasive Multi-Parameter Patient Monitor」の名称で2006年3月1日に出願され、現在は米国特許第8,130,105号として発行されている米国特許出願第11/366,208号とに少なくとも記載されており、これら特許出願は、それらの全体において本明細書によって参照により組み込まれている。さらに、Rainbow(商標)の接着性再使用可能センサや、いくつかのパラメータの中でもSpO2、脈拍数、潅流指数(PI)、信号品質(SiQ)、脈波変動指標(PVI)、HbCO、および/またはHbMetを測定できるRAD-57(商標)モニタおよびRadical-7(商標)モニタといった、非侵襲性の血液パラメータモニタおよび光学センサが、Irvine、CAのMasimo Corp.から市販されている。
【0024】
本明細書で使用されるとき、その元の意味を有することに加えて、「耐水性」という用語は、水および/または他の液体の浸透に対抗する能力を指す。一部の実施形態では、耐水性は、液体浸透性の完全な防止を要求はしないが、有限の時間の期間にわたってのある程度の耐水または完全な浸透の防止を要求する。耐水性は、保護等級コードなどの記号によって定められ得る。例の耐水性基準には、IPX6、IPX7、およびIP67があり得る。IPX6は、少なくとも3分間の任意の方向における強力な噴流などの12.5ミリメートルの水の噴霧(1分間あたり100リットル)からの保護を指示している。IPX7は、少なくとも30分間の1メートルまでの深さについての水の潜水からの保護を指示している。IP67は、埃との接触からの保護(6)と、少なくとも30分間の1メートルまでの深さについての水の潜水からの保護(7)とを指示している。本明細書に記載されている一部の実施形態は、IPX6、IPX7、および/またはIP67の基準を満たすことができる。耐水性、保護等級、および/またはそれらの基準に関する追加の詳細は、IEC 60529、「Degrees of Protection Provided by Enclosures (IP Codes)」(International Electrotechnical Commission、2.1編、2001)において見出すことができ、これはその全体において本明細書によって参照により組み込まれている。
【0025】
便宜のために、「近位」および「遠位」という用語は、本明細書では、雄コネクタと雌コネクタとの間の挿入位置に対する構造を記載するために使用されている。「遠位」という用語は、第1のコネクタと第2のコネクタとの間での最も深い挿入位置から最も遠くに離れている第1のコネクタ(雄または雌のいずれか)の部分を指す。「近位」という用語は、第1のコネクタと第2のコネクタとの間での最も深い挿入位置により近い第1のコネクタ(雄または雌のいずれか)の部分を指す。
【0026】
II.コネクタ概観
図1は、コネクタ環境100を患者監視システムの一部として示している。コネクタ環境100は、センサ130と、モニタ160と、ケーブル140とを備え得る。ケーブル140はセンサ130とモニタ160とを相互連結できる。第1のケーブル組立体は、ケーブル140と、モニタ160の雌コネクタ120に連結する雄コネクタ110とを備えることができ、これらは耐水性連結を有利に可能にし得る。雄コネクタ110はケーブル140に取り付けられ得る。
【0027】
雄コネクタ110の特徴は耐水性を向上させることができる。雄コネクタ110は、雌コネクタ120と係合されるとき、シールを作り出すリブを備え得る。雄コネクタ110は、雌コネクタ120と係合されるとき、シールを作り出す抜き勾配を備え得る。雄コネクタ110は、熱可塑性エラストマを含み得る、および/または、熱可塑性エラストマから作られ得るオーバーモールドを備え得る。雄コネクタ110に関する追加の詳細は、図4A図4Fおよび図5A図5Eに関連して後で記載されている。
【0028】
雌コネクタ120の特徴は耐水性を向上させることができる。雌コネクタ120は、雌コネクタ120の個々のポケット内に嵌まるバネ接点を備え得る。雌コネクタ120は、ポリプロピレンなどの熱可塑性ポリマを含み得る、および/または、このような熱可塑性ポリマから作られ得るモールドを含み得る。個々のポケット内に嵌まるバネ接点は、モールドと組み合わされるとき、水がモニタ160に入るのを防止する耐水性の障壁を作り出すことができる。雌コネクタ120に関する追加の詳細は、図8A図8Sおよび図9A図9Fに関連して後で記載されている。
【0029】
一部の実施形態では、第1のケーブル組立体は、1つまたは複数の非侵襲性生理学的センサを患者モニタとインターフェイスで接続することができる。センサ130は生理学的センサであり得、モニタ160は患者モニタであり得る。したがって、ケーブル140は生理学的センサ130と相互連結することができる。ケーブル140は、生理学的信号を患者から得ることができる導体のセットを含み得る。ケーブル140に取り付けられる雄コネクタ110は、生理学的信号を生理学的センサ130から患者モニタ160へと伝えるために、ケーブル140を患者モニタ160と繋ぐことができる。
【0030】
一部の実施形態では、雄コネクタ110および/または雌コネクタ120は、異なる種類のセンサおよびセンサ構成を受け入れる。図示しているように、雄コネクタは、DCI、DCIP、またはDCIミニセンサなどのダイレクトコネクタセンサに繋がれ得る。雄コネクタ110および/または雌コネクタ120はSpO2センサを受け入れることができる。他の実施形態では、雄コネクタ110および/または雌コネクタ120は、3個、8個、16個、またはそれ以上もしくは他の数の波長センサなど、複数の波長センサを受け入れることができる。なおもさらなる実施形態では、雄コネクタ110および/または雌コネクタ120は、SpO2コネクタと複数の波長センサとの両方を受け入れることができる。他のセンサの種類および/または構成は、図13に関連してなど、後でさらに詳細に記載されている。
【0031】
一部の実施形態では、ケーブル140は複数のセンサに連結できる。例のケーブル140は二重ケーブル(図示せず)である。二重ケーブルは2つのチャンネルを有することができる。例の二重ケーブルが図7D図7Fに関連して後で図示および記載されている。第1のセンサおよび第2のセンサが二重ケーブルに連結できる。第1のセンサおよび第2のセンサの各々が、それら自身のそれぞれのケーブルおよびコネクタを有することができる。したがって、二重ケーブルの第1のチャンネルは第1のセンサと適合でき、二重ケーブルの第2のチャンネルは第2のセンサと適合できる。例の第1のセンサはSpO2センサである。例の第2のコネクタは音響監視センサである。追加のセンサは、図13に関連してなど、後でさらに詳細に記載されている。
【0032】
III.雄コネクタ
図4A図4Fはコネクタ400を示している。コネクタ400は、図1に関連して先に記載した雄コネクタ110の例である。図4Aを参照すると、コネクタ400はリブ404と第1の挿入部分406とを備え得る。コネクタ400はケーブル440に取り付けられ得る。本明細書に記載しているように、雌コネクタへのコネクタ400の挿入は、リブ404を、正の締め代および/またはシールを作り出す雌コネクタの表面と接触させることができ、これは、耐水性を有利にもたらすことができる。リブ404は、それぞれ図8Lのコネクタ820および/または図9Bのコネクタ920など、雌コネクタの内壁と接触することができる。リブ404は、雌コネクタへと挿入されるときに露出される可能性がなく、これは図12Aおよび図12Bに関連して後で記載されている。
【0033】
リブ404は、一実施形態では隆起させられている。リブ404は、コネクタ400の少なくとも一部分、または、コネクタ400の周囲全体を周方向で包囲する突起であり得る。コネクタ400の一部分を包囲するとき、突起は、おおよそ一定の幅および高さなど、おおよそ一定の寸法を有し得る。したがって、突起は、コネクタ400の一部分を包囲する突出する環に相当できる。図示しているように、リブ404は、丸められた外側の形を有し得る。さらに、リブ404の湾曲した外側の形はおおよそ対称的であり得る。リブ404に関する追加の詳細は、図4Eに関連して後で記載されている。
【0034】
一部の実施形態では、ケーブル440の後の点402において始まり、リブ404を含むが、露出された表面419を除くコネクタ400の外側材料は、柔軟性であり得る。ケーブル440の後の点402において始まり、リブ404を含むコネクタ400の外側材料は、オーバーモールドであり得る。オーバーモールドは、熱可塑性エラストマを含み得る、および/または、熱可塑性エラストマから作られ得る。場合によっては、熱可塑性エラストマを含み得る、および/または、熱可塑性エラストマから作られ得るリブ404は、耐水性シールを形成することができる一方、リブ404の製造工程における差異を許容することで、さらなる利点を提供できる。製造工程は、リブ404が製造仕様より高くなる結果をもたらす可能性がある。そのため、より大きな挿入力が必要とされ得るが、コネクタの機能性は、挿入されるときに耐水性シールがより高いリブ404でもなお形成され得るため、不利に影響されることはないと言える。逆に、リブ404が製造仕様より若干低い場合、挿入力は低減され得るが、コネクタ400はある耐水性を維持できる。他の実施形態では、ケーブル440の後の点402において始まり、リブ404までのコネクタ400の外側材料は剛性とでき、リブ404の材料は柔軟性とできる。
【0035】
第1の挿入部分406は、接点408Aの第1のセットなどの1つまたは複数の接点と、近位端410とを含み得る。接点408Aの第1のセットなどの例の接点は、電気接点および/または接触パッドである。一部の実施形態では、接点408Aの第1のセットは、回路基板に配置されてもよく、雄コネクタ400が雌コネクタへと挿入されるときに患者モニタの対応する雌コネクタにおける電気接点の別のセットと接触するように動作可能であり得る。接点の第2のセットは第1の挿入部分406の下側にあってもよく、これは図4Cに関連して後で記載されている。コネクタ400は、接点408Aの第1のセットのための10個の接触パッド、および、接点の第2のセットのための別の10個の接触パッドなど、20個の接触パッドを含むことができる。一部の実施形態では、接触パッドのすべてが電気的に活性であり、他の実施形態では、接触パッドのうちの部分セットだけが活性であり、センサ信号と通信するために使用され得る。8個または9個だけの接触パッドが活性であり得る。接点のうちの一部は、SpO2センサおよび/または音響呼吸センサを含み得る生理学的に監視するセンサのためのデータを送信できる。例の接点は、限定されることはないが、エミッタ、陽極、陰極、遮蔽体を含む、ならびに/または、電気的消去可能プログラマブル読出し専用メモリ(EEPROM)データ、温度データ、および/もしくはサーミスタデータのために使用され得る。
【0036】
近位端410は楔形とされ得る。一部の実施形態では、楔形とされた近位端410が、本明細書に記載されているように、雌コネクタのバネ接点を拡げるために要求される挿入力を有利に低減する。近位端410についての他の形には、限定されることはないが、湾曲形、長方形、または、頂部において狭く基部において広い形を含み得る。
【0037】
図4Bはコネクタ400の上面図を示している。一部の実施形態では、縁点412および413におけるコネクタ400の部分(例えば、リブと第1の挿入部分406との間の部分)は、おおよそ2.06センチメートル(0.81インチ)であり得る幅測定値414である。幅測定値414は、おおよそ2.03センチメートル(0.8インチ)からおおよそ2.06センチメートル(0.81インチ)までの間であり得る。他の実施形態では、幅測定値414は、おおよそ2.01センチメートル(0.79インチ)からおおよそ2.08センチメートル(0.82インチ)までの間であり得る。なおもさらなる実施形態では、幅測定値414は、おおよそ2.01センチメートル(0.79インチ)からおおよそ2.29センチメートル(0.9インチ)までの間であり得る。
【0038】
コネクタ400は抜き勾配を含み得る。コネクタ400は、オーバーモールドの第1の部分と第2の部分とを含み得る。オーバーモールドの第1の部分は、接点408Aとオーバーモールドの第2の部分との間にある。オーバーモールドの第2の部分はケーブル440に隣接している。オーバーモールドの第1の部分は、接点408Aの前の点415、416、417、および418内でそれらの点を含む領域に対応する、ならびに/または、オーバーモールドの第2の部分は、ケーブル440に隣接する点402、417、418、および432内でそれらの点を含む領域に対応する。第1の部分の近位端の幅(点415および416)は、第1の部分の遠位端の幅(点417および418)より狭くてもよい。接点408Aの前の点415、416、417、および418に対応する第1の部分は、先細りとされてもよい。
【0039】
一部の実施形態では、第1の部分の近位端の幅(点415および416)はおおよそ2.03センチメートル(0.8インチ)とでき、第1の部分の遠位端の幅(点417および418)はおおよそ2.08センチメートル(0.819インチ)とできる。第1の部分の近位端の幅(点415および416)はおおよそ2.03センチメートル(0.8インチ)からおおよそ2.06センチメートル(0.81インチ)までの間とでき、第1の部分の遠位端の幅(点417および418)はおおよそ2.06センチメートル(0.811インチ)からおおよそ2.08センチメートル(0.82インチ)までの間とできる。他の実施形態では、第1の部分の近位端の幅(点415および416)はおおよそ1.98センチメートル(0.78インチ)からおおよそ2.06センチメートル(0.81インチ)までの間とでき、第1の部分の遠位端の幅(点417および418)はおおよそ2.06センチメートル(0.811インチ)からおおよそ2.10センチメートル(0.825インチ)までの間とできる。
【0040】
第1の部分の遠位端の幅(点417および418)に対する第1の部分の近位端の幅(点415および416)の割合は、おおよそ97.68/100とできる。第1の部分の近位端の幅(点415および416)は、第1の部分の遠位端の幅(点417および418)のおおよそ97.68%であり得る。第1の部分の近位端の幅(点415および416)は、第1の部分の遠位端の幅(点417および418)のおおよそ97%からおおよそ98%までの間であり得る。他の実施形態では、第1の部分の近位端の幅(点415および416)は、第1の部分の遠位端の幅(点417および418)のおおよそ96%からおおよそ99%までの間であり得る。
【0041】
一部の実施形態では、第1の部分の近位端と遠位端との間の抜き勾配(点415および417ならびに/または点416および418)は、おおよそ1.43度とできる。第1の部分の近位端と遠位端との間の抜き勾配(点415および417ならびに/または点416および418)は、おおよそ1.4度からおおよそ1.46度までの間とできる。他の実施形態では、第1の部分の近位端と遠位端との間の抜き勾配(点415および417ならびに/または点416および418)は、おおよそ1.33度からおおよそ1.53度までの間であり得る。なおもさらなる実施形態では、第1の部分の近位端と遠位端との間の抜き勾配(点415および417ならびに/または点416および418)は、おおよそ1度からおおよそ2度までの間であり得る。
【0042】
図4Cはコネクタ400の下面図を示している。コネクタ400の下部は接点408Bの第2のセットを含み得る。接点408Bの第2のセットは、接点408Aの第1のセットと同様であり得る10個の接触パッドなどの接触パッドを含み得る。一部の実施形態では、ケーブルと接点408Bとの間の点402および420におけるコネクタ400の部分が、おおよそ4.52センチメートル(1.78インチ)および/またはおおよそ4.62センチメートル(1.82インチ)であり得る長さ測定値421であり得る。長さ測定値421は、おおよそ0.52センチメートル(1.78インチ)からおおよそ4.62センチメートル(1.82インチ)までの間であり得る。他の実施形態では、長さ測定値421は、おおよそ4.50センチメートル(1.77インチ)からおおよそ4.55センチメートル(1.79インチ)までの間であり得る。なおもさらなる実施形態では、長さ測定値421は、おおよそ4.60センチメートル(1.81インチ)からおおよそ4.65センチメートル(1.83インチ)までの間であり得る。なおもよりさらなる実施形態では、長さ測定値421は、おおよそ1.40センチメートル(0.55インチ)からおおよそ5.08センチメートル(2インチ)までの間であり得る。一部の実施形態では、コネクタ400の下部における露出された表面419は、露出された近位部分422と同じ材料であり得る。これらの露出された表面および/または部分は、図5Aのフレーム506に対応し得る。コネクタ400の上部における露出された表面は、露出された表面419と同様であり得る。一部の実施形態では、接点408Aの第1のセットおよび/または接点408Bの第2のセットは、有利には、接点408Aおよび/または408Bが雌コネクタへと挿入されるまで電力供給されなくてもよい。接点408Aおよび/または408Bが挿入されるまで電力供給されなくてもよいため、露出された接点408Aおよび/または408Bは、電気を人に送ることなく、または、人を感電させることなく、患者または臨床医によって安全に触られ得る。
【0043】
図4Dはコネクタ400の側面図を示している。コネクタ400の第1の挿入部分406は戻り止め425Aを備え得る。戻り止め425Aは雌コネクタの一部分と係合できる。戻り止め425Aは、雌コネクタへと挿入されている間にコネクタ400を所定位置で保持するための固定機構を有利に提供できる。したがって、コネクタ400は、戻り止め425Aが係合されるとき、雌コネクタから不用意に取り外される可能性が低くできる。また、戻り止め425Aは、コネクタ400が雌コネクタへといつ適切に挿入されたかを指示するために、能動的なフィードバック(パチンと嵌まる感じのフィードバック)を使用者に有利に提供できる。コネクタ400の領域450は、図4Eに関連して後で記載されているリブ404を含む。
【0044】
他の実施形態では、図4Dに示されているもの以外の異なる戻り止め機構が使用されてもよい。追加の例の戻り止めおよび/または戻り止め機構には、他の留め金、ピン、および/または、バネ動作させられるボールなどのバネ動作させられるデバイスがある。
【0045】
図4Eはコネクタ400の拡大側面図を示している。図4Eの領域450は図4Dの領域450に対応し得る。拡大側面図はコネクタ400のリブ404を示している。リブ404は、コネクタ400の一部分を包囲する環に相当できる。図示しているように、リブ404は、おおよそ対称的であり得る丸められた外側の形を有し得る。
【0046】
リブ404は、おおよそ一定の幅および高さなど、おおよそ一定の寸法を有し得る。一部の実施形態では、リブ404の幅454は、おおよそ0.762ミリメートル(0.03インチ)からおおよそ0.8128ミリメートル(0.032インチ)までの間とでき、および/または、リブ404の高さ452は、おおよそ0.254ミリメートル(0.01インチ)からおおよそ0.508ミリメートル(0.02インチ)までの間とできる。リブ404の高さ452はおおよそ0.254ミリメートル(0.01インチ)からおおよそ0.762ミリメートル(0.03インチ)までの間であり得る。他の実施形態では、リブ404の高さ452はおおよそ0.254ミリメートル(0.01インチ)からおおよそ1.016ミリメートル(0.04インチ)までの間であり得る。なおもさらなる実施形態では、リブ404の高さ452はおおよそ0.254ミリメートル(0.01インチ)からおおよそ1.27ミリメートル(0.05インチ)までの間であり得る。リブ404の幅454がおおよそ0.762ミリメートル(0.03インチ)からおおよそ1.016ミリメートル(0.04インチ)までの間であり得る。他の実施形態では、リブ404の幅454は、おおよそ0.762ミリメートル(0.03インチ)からおおよそ0.8128ミリメートル(0.032インチ)までの間とでき、リブ404の高さ452は、おおよそ0.762ミリメートル(0.03インチ)からおおよそ0.8128ミリメートル(0.32インチ)までの間とできる。
【0047】
図4Fはコネクタ400の前面図を示している。コネクタ400は戻り止め425Aおよび425Bを備え得る。図4Fでは、コネクタ400の前面図は戻り止め425Aおよび425Bを示している。図4Dに関連して先に記載しているように、戻り止め425Aは雌コネクタの一部分と係合できる。戻り止め425Bは戻り止め425Aと同様とでき、戻り止め425Bは雌コネクタの別の部分と係合できる。一部の実施形態では、下部および上部の点426および428におけるコネクタ400の部分は、おおよそ1.12センチメートル(0.44インチ)であり得る高さ測定値430とできる。高さ測定値430は、おおよそ1.12センチメートル(0.44インチ)からおおよそ1.14センチメートル(0.45インチ)までの間であり得る。他の実施形態では、高さ測定値430は、おおよそ1.02センチメートル(0.4インチ)からおおよそ1.07センチメートル(0.42インチ)までの間であり得る。高さ測定値430は、おおよそ1.02センチメートル(0.4インチ)からおおよそ1.12センチメートル(0.44インチ)までの間であり得る。高さ測定値430は、おおよそ1.02センチメートル(0.4インチ)からおおよそ1.27センチメートル(0.5インチ)までの間であり得る。多くの測定値が本明細書で記載されているが、各々の測定値は例であり、構成部品の他の大きさが用いられてもよい。例えば、ここでの構成部品のいずれかの尺度が、同様の比率を含むように縮小または拡大されてもよい。または、本明細書に記載されている構成部品の部分セットが異なる大きさとされてもよい。
【0048】
一部の実施形態では、図4A図4Fに示しているように、コネクタ400のオーバーモールドは、フレームの一部分と回路基板の一部分とを覆うことができるが、電気接点408Aおよび408Bを覆わなくてもよい。コネクタ400が患者モニタの雌コネクタから連結解除されるとき、電気接点408Aおよび408Bは空気に開かれてもよい。リブ404は隆起されてもよく、コネクタ400のオーバーモールドに配置されてもよい。リブ404は、コネクタ400のオーバーモールドの一部分であり得る。図4A図4Fに示されているように、リブ404はオーバーモールドを周方向で包囲できる。リブ404は、コネクタ400が雌コネクタへと挿入されるとき、雌コネクタとシールを作り出すことができる。コネクタ400が雌コネクタへと挿入されるとき、コネクタ400の電気接点408Aおよび408Bは空気にもはや露出され得ず、そのため耐水性シールがコネクタ400と雌コネクタとの間に作り出される。
【0049】
一部の実施形態では、コネクタ400は有利に耐水性である。オーバーモールド、型成形、抜き勾配、および/またはリブ404は、水を伴う緊急の状況の間、耐水性を提供できる。コネクタ400は、正の締め代および/またはシールを作り出すデバイスの雌コネクタへと挿入され得る。連結されたコネクタ400とデバイスとは水溜りに落とされる可能性があり、コネクタ400の耐水性の特徴のため、デバイスは短絡しない。連結解除されたコネクタ400が水溜りに落とされる、または、水で噴霧される場合であっても、コネクタ400の耐水性の特徴によって、臨床医は、水を除去するために、コネクタ400を振ることができる、および/または、コネクタ400に息を吹きかけることができる。したがって、臨床医は、先に水で覆われたコネクタ400を、短絡が起こることなく雌コネクタへと挿入できる。
【0050】
一部のコネクタの実施形態は、コネクタ400と異なってもよい。図4A図4Fのコネクタ400と異なり、一部のコネクタの実施形態は、リブを含まないが、抜き勾配、モールド、および/またはオーバーモールドなどの他の特徴のため、耐水性の機能の一部または全部をなおも提供できる。オーバーモールドは、雄コネクタが雌コネクタへと挿入されるとき、雌コネクタと耐水性シールを作り出すように構成され得る。雄コネクタが雌コネクタへと挿入されるとき、雄コネクタの電気接点は空気にもはや露出され得ず、それによって耐水性シールが雄コネクタと雌コネクタとの間に作り出され得る。雄コネクタが雌コネクタへと挿入されるとき、(雄コネクタの)オーバーモールドと雌コネクタとの間での摩擦などの正の抵抗が耐水性シールを作り出すことができる。雄コネクタの抜き勾配は、雄コネクタが雌コネクタへと挿入されるときにシールを作り出すために、正の抵抗を作り出すことができる。雄コネクタのモールドおよび/またはオーバーモールドは、それらの適用の間に小さい粘度を有する材料を含み、耐水性シールを作り出すことができる空間において流動することができ、その空間を充填することができる。一部の実施形態では、雄コネクタの1つまたは複数の接点が覆われる。雄コネクタの接点を覆うカバーは、滑り出ることができる、および/または、雄コネクタが雌コネクタと接触するときに後退できる。一部の実施形態では、オーバーモールドを伴う雄コネクタの追加または代替で、雄コネクタが、1つまたは複数の接点を覆うスリットを含むシリコーンシートを含み得る。一部の実施形態では、雄コネクタが雌コネクタへと挿入されるとき、接点はシリコーンシートにおけるスリットを押し通ることができる。したがって、覆われた接点および/またはシリコーンシートを伴う雄コネクタは耐水性であり得る。
【0051】
追加または代替で、一部のコネクタの実施形態は、異なる接点、異なる数の接点、および/または異なる挿入部分406を有する。一部のコネクタの実施形態は、露出された表面419など、コネクタの下部および/または上部において露出された表面を有さない。
【0052】
図5A図5Eはコネクタ組立体を示している。図5A図5Eのコネクタ構成部品は、図4A図4Fに関連して先に記載したコネクタ400の例の構成部品である。図5A図5Eは、図2に関連して後で記載されている方法200の1つまたは複数のブロックなど、コネクタ組立体工程のステップをさらに示し得る。
【0053】
図5Aを参照すると、コネクタ組立体500の一部の上面分解図は、ケーブル502と、回路504と、フレーム506と、遮蔽体508とを備え得る。回路504は、回路504の遠位部分において開口509を備え得る。ケーブル502は回路504の開口509に取り付けられ得る。ケーブル502は導体の撚線(図示されていない)を含み得る。ケーブル502は、回路における開口509を通じて輪状にされ得る繊維材料および/または撚線(図示されていない)を含み得る。一部の実施形態では、輪は回路504に具合よく止められて結ばれ得る。接着剤の滴などの接着剤が、繊維材料が回路に連結される場所など、ケーブル502と回路504との間の連結に適用され得る。
【0054】
ケーブル502に取り付けられ得る回路504を含む回路組立体は、フレーム506へと挿入され得る。一部の実施形態では、フレーム506は剛体である。フレーム506は、ポリカーボネートおよび/もしくはポリカーボネート混合物などのプラスチックを含み得る、ならびに/または、そのようなプラスチックから作られ得る。接着剤の玉などの接着剤が、回路504をフレーム506に連結するためにフレーム506の縁点510において適用され得る。接着剤の玉は縁点510に適用でき、縁点510では、フレーム506の近位部分が回路504の近位端に接触する。図5Bに示しているように、回路基板504は、フレーム506内に配置でき、ケーブル502における導体と連結できる。
【0055】
図5Bは、遮蔽体508をフレーム組立体514に取り付けるためのコネクタ組立工程におけるステップを示している。遮蔽体508は、銅を含み得る、および/または、銅から作られ得る。遮蔽体508は電磁妨害を有利に低減できる。一部の実施形態では、ケーブル撚線(図示していない)が回路504および/または遮蔽体508に連結され得る。ケーブル撚線の第1のセットが回路504に半田付されてもよく、ケーブル撚線の第2のセットが遮蔽体508に半田付されてもよい(図示していない)。接着剤の滴が、回路504とフレーム組立体514との間で縁点511Aおよび511Bの各々に適用され得る。図5Cは、フレーム組立体514に取り付けられた遮蔽体508の側面図を示している。
【0056】
図5Dは、被覆を適用するためのコネクタ組立工程における別のステップを示している。モールドなどの内側被覆516がフレーム組立体514に適用され得る。内側被覆516は、ポリプロピレンなどの熱可塑性ポリマを含み得る、および/または、このような熱可塑性ポリマから作られ得る。一部の実施形態では、内側モールドなどの内側被覆516は、適用の間に小さい粘度を有することができ、フレーム組立体514の空間において流動することができ、その空間をよく充填することができ、これは、封止および/または耐水性を有利に向上させることができる。したがって、内側被覆516は、フレーム506の遠位端とケーブル502の近位端とを封止できる。内側被覆516は、ケーブル502とフレーム506および/またはフレーム組立体514との間にあり得る。内側被覆516はケーブル502の一部分を覆うことができる。内側被覆516はフレーム506に隣接してもよい。内側被覆516は、フレーム506とケーブル502の遠位端との間に位置させられ得る。工程における後のステップにおいて、オーバーモールドは内側被覆516および/またはコネクタの他の構成部品を覆うことができ、これはさらなる耐水性を提供できる。図4A図4Fのコネクタ400は、オーバーモールドを伴う完成したコネクタを示している。図5Eは、フレーム組立体514に取り付けられた内側被覆516の側面図を示している。
【0057】
図6A図6Cは回路を示している。回路600は、図5Aに関連して先に記載した回路504の例である。図6Aを参照すると、回路600の上面図が示されている。回路600は、開口609と、接点608Aの第1のセットとを備え得る。例の回路は、印刷配線基板(PCB)などの回路基板である。回路600は多数の層を含み得る。
【0058】
図6Bは回路600の側面図を示している。回路600は、第1および/または上の層602と、第2および/または中間の層604と、第3および/または下の層606とを備え得る。一部の実施形態では、回路600は、別々の回路基板とは対照的に単一の多層組立体であり、そのため、回路600は有利にコンパクトで空間効率が良くてもよい。コネクタの組立工程の間、回路600はコネクタ組立体のフレームへと滑り込むことができる。回路600は1つまたは複数の接地平面を備える。上層602および下層606に、ならびに/または、上層602と下層606との間に接地平面があってもよい。図6Cを見ると、回路600の下面図が示されている。回路600は、開口609と、接点608Bの第2のセットとを備え得る。
【0059】
図7A図7Cはケーブル組立体を示している。図7Aを参照すると、ケーブル組立体700の上面図は、第1のコネクタ702と、ケーブル704と、第2のコネクタ706とを備え得る。第1のコネクタ702は、図1に関連して先に記載された雄コネクタ110、および/または、図4A図4Fに関連して先に記載された雄コネクタ400の例である。第2のコネクタ706は、生理学的に監視するセンサなどのセンサに連結できる。図7Bを見ると、ケーブル組立体700の側面図が示されている。図7Cを見ると、ケーブル組立体700の後面図が示されている。図示されているように、第2のコネクタ706は、Masimo Corpからの患者ケーブルへの市販のM15コネクタに対応し得る、または、そのようなM15コネクタと同様であり得る。一部の実施形態では、ケーブル組立体700は、図7A図7Cに示されているものと異なる第2のコネクタを含む。
【0060】
図7D図7Fは別のケーブル組立体を示している。図7Dを参照すると、ケーブル組立体750の上面図は、第1のコネクタ752と、二重ケーブル754と、第2のコネクタ756と、第3のコネクタ758とを備え得る。二重ケーブル754は2つのチャンネルを有することができる。第1のコネクタ752は、図1に関連して先に記載された雄コネクタ110、および/または、図4A図4Fに関連して先に記載された雄コネクタ400の例である。第2のコネクタ756は、図7A図7Cの第2のコネクタ706と同じかまたは同様であり得る。したがって、第2のコネクタ756は、生理学的に監視するセンサなどのセンサに連結できる。第2のコネクタ756は、生理学的に監視するセンサなどの別のセンサに連結できる。図7Eを見ると、ケーブル組立体750の側面図が示されている。図7Fを見ると、ケーブル組立体750の後面図が示されている。図示されているように、第2のコネクタ756は、Masimo Corpからの患者ケーブルへの市販のM15コネクタに対応し得る、または、そのようなM15コネクタと同様であり得る。図示されているように、第3のコネクタ758は第2のコネクタ756と異なり得る。一部の実施形態では、第3のコネクタ758は、Masimo Corpからのケーブルへの市販のrainbow Acoustic Monitoring(登録商標)(RAM(商標))コネクタなど、ケーブルへの音響的に監視するコネクタに対応し得る。他の実施形態では、ケーブル組立体750は、図7D図7Fに示されたもの以外の異なる第2および/または第3のコネクタを備える。
【0061】
IV.雌コネクタ
図8A図8Bでは、コネクタ組立体の分解図が示されている。図8Aを参照すると、コネクタ組立体800の上方からの斜視分解図が示されている。コネクタ組立体800は、フレーム801と、1つまたは複数の基板802Aおよび802Bと、コネクタヘッダ806と、1つまたは複数の静電放電ピン808Aおよび808Bと、モールド810と、遮蔽体812とを備え得る。フレーム801は、ポリカーボネートおよび/もしくはポリカーボネート混合物などのプラスチックを含み得る、ならびに/または、そのようなプラスチックから作られ得る。フレーム801はキャップ814Aを備え得る。基板802Aおよび802Bは、1つまたは複数の接点804Aおよび804Bをそれぞれ備え得る。接点804Aおよび804Bは、バネ接点を含み得る、および/または、バネ接点であり得る。基板802Bは、基板802Bが接地ピン805を備えない点において、基板802Aと異なり得る。モールド810は、ポリプロピレンなどの熱可塑性ポリマを含み得る、および/または、このような熱可塑性ポリマから作られ得る。遮蔽体812は、銅を含み得る、および/または、銅から作られ得る。図8Bを見ると、コネクタ組立体800の下方からの斜視分解図が示されている。
【0062】
図8C図8Eでは、フレーム801の図が示されている。図8Cはフレーム801の上面図を示している。フレーム801は1つまたは複数の開口816Aの第1のセットを含み得る。図8Dはフレーム801の下面図を示している。フレーム801は1つまたは複数の開口816Bの第2のセットを含み得る。図8Eはフレーム801の側面図を示している。フレーム801は、1つまたは複数の窪み819と、1つまたは複数の戻り止め保持体818とを備え得る。戻り止め保持体818は、開口を備え得る、および/または、開口であり得る。
【0063】
図8Fおよび図8Gでは、基板802Aの図が示されている。図8Fは、1つまたは複数の接点804Aを備え得る基板802Aの下面図を示している。図8Gは基板802Aの側面図を示している。接点804Aは電気的であり得る。1つまたは複数の接点804Aは、弾性バネを提供するように成形され得る。したがって、雄コネクタの接触パッドが接点804Aと係合されるとき、接点804Aを圧縮させることができ、接触パッドが取り外されるとき、接点804Aは、図8Gに示されているように、その係合していない形に戻ることができる。
【0064】
図8H図8Lは別のコネクタ820を示している。コネクタ820は、図1に関連して先に記載した雌コネクタ120の例である。コネクタ820は、図8Aおよび図8Bに関連して先に記載したコネクタ組立体800の分解されていない例である。図8Hを参照すると、コネクタ820の側面図が示されている。一部の実施形態では、上点821および下点822におけるコネクタ820の部分は、おおよそ0.91センチメートル(0.36インチ)であり得る高さ測定値823である。高さ測定値823は、おおよそ0.89センチメートル(0.35インチ)からおおよそ0.91センチメートル(0.36インチ)までの間であり得る。他の実施形態では、高さ測定値823は、おおよそ0.89センチメートル(0.35インチ)からおおよそ0.94センチメートル(0.37インチ)までの間であり得る。なおもさらなる実施形態では、高さ測定値823は、おおよそ0.89センチメートル(0.35インチ)からおおよそ1.02センチメートル(0.4インチ)までの間であり得る。
【0065】
図8Iを見ると、コネクタ820の前面図が示されている。コネクタ820は、遠位開口の上点826および下点827と、近位開口の他の上点824および下点825とを含み得る。遠位開口および近位開口は雄コネクタを受け入れることができる。一部の実施形態では、上点826および下点827における遠位開口の高さは、おおよそ0.74センチメートル(0.29インチ)からおおよそ0.76センチメートル(0.3インチ)までの間とできる、ならびに/または、他の上点824および下点825における近位開口の高さは、おおよそ0.16センチメートル(0.063インチ)からおおよそ0.18センチメートル(0.07インチ)までの間とできる。他の実施形態では、上点826および下点827における第1の遠位開口の高さは、おおよそ0.74センチメートル(0.29インチ)からおおよそ0.79センチメートル(0.31インチ)までの間とできる、ならびに/または、他の上点824および下点825における近位開口の高さは、おおよそ0.15センチメートル(0.06インチ)からおおよそ0.18センチメートル(0.07インチ)までの間とできる。他の上点824および下点825における近位開口の高さは、おおよそ0.15センチメートル(0.06インチ)からおおよそ0.19センチメートル(0.075インチ)までの間とできる。なおもさらなる実施形態では、上点826および下点827における第1の遠位開口の高さは、おおよそ0.74センチメートル(0.29インチ)からおおよそ0.84センチメートル(0.33インチ)までの間とできる、ならびに/または、他の上点824および下点825における近位開口の高さは、おおよそ0.15センチメートル(0.06インチ)からおおよそ0.20センチメートル(0.08インチ)までの間とできる。他の上点824および下点825における近位開口は接点804Aおよび804Bを含み得る。一部の実施形態では、上点826および下点827における遠位開口の寸法、ならびに/または、他の上点824および下点825における近位開口の寸法は、接点804Aおよび804Bに不用意に触れることを有利に防止することができる。小さい子供などの人が、遠位開口および/または近位開口の寸法により、自身の指で接点804Aおよび804Bに触れることができなくなり得る。
【0066】
図8Jを見ると、コネクタ820の上面図が示されている。一部の実施形態では、近位点828および遠位点829におけるコネクタ820の部分は、おおよそ0.65インチであり得る長さ測定値830である。長さ測定値830は、おおよそ1.65センチメートル(0.65インチ)からおおよそ1.91センチメートル(0.75インチ)までの間であり得る。他の実施形態では、長さ測定値830は、おおよそ1.65センチメートル(0.65インチ)からおおよそ2.16センチメートル(0.85インチ)までの間であり得る。遠位点831および近位点832におけるコネクタ820の部分は、おおよそ1.91センチメートル(0.75インチ)であり得る長さ測定値833である。長さ測定値833は、おおよそ1.91センチメートル(0.75インチ)からおおよそ2.16センチメートル(0.85インチ)までの間であり得る。他の実施形態では、長さ測定値833は、おおよそ1.91センチメートル(0.75インチ)からおおよそ2.41センチメートル(0.95インチ)までの間であり得る。図8Kを見ると、コネクタ820の後面図が示されている。
【0067】
図8Lを見ると、コネクタ820の断面図が示されている。図8Iに関連して先に図示および記載されているコネクタ820の構成部品および/または寸法は、図8Lにおけるコネクタ820の構成部品および/または寸法と同様であり得る。コネクタ820は、遠位開口の上点826および下点827と、近位開口の他の上点824および下点825とを含み得る。他の上点824および下点825における近位開口は接点804Aおよび804Bを含み得る。図4Aの雄コネクタ400などの雄コネクタのリブが、雌コネクタ820の上点826および下点827において始まる表面壁と触れることになり得る。
【0068】
一部のコネクタの実施形態は、コネクタ820と異なってもよい。図8H図8Lのコネクタ820と異なり、一部のコネクタ実施形態は、スリットを伴うシリコーンシートなど、接点への開口を覆う被覆を含む。開口を覆う被覆は柔軟であり得る。雄コネクタが雌コネクタへと挿入されるとき、被覆は部分的または完全に移動でき、雄コネクタの周りにシールを作り出すことができる。
【0069】
図8M図8Sは、図3に関連して後で記載されている方法300の1つまたは複数のブロックなど、別のコネクタ組立体工程のステップをさらに示し得る。図8Mを見ると、フレーム801の斜視分解図が示されている。フレームは、1つまたは複数の戻り止め保持体818と、1つまたは複数の窪み819と、1つまたは複数のキャップ814Aおよび814Bとを備え得る。戻り止め保持体818はフレーム801における開口であり得る。接着剤がフレーム801における窪み819に適用され得る。窪み819は、フレーム801の戻り止め保持体818を覆うキャップ814Aと係合できる。キャップ814Aをフレーム801に取り付けることは、戻り止め保持体818にポケットを形成させることができ、そのポケットは雄コネクタの戻り止めと係合できる。図8Nを見ると、1つまたは複数のキャップ814Aおよび814Bはフレームに連結され得る。
【0070】
図8Oを見ると、フレーム801および他の構成部品の斜視分解図が示されている。フレーム801は、1つまたは複数の接点804Aに嵌まることができる1つまたは複数の開口816Aを備え得る。1つまたは複数の接点804Aおよび804Bは1つまたは複数の基板804Aおよび804Bにそれぞれ取り付けられ得る。図8Pを見ると、フレーム801および他の構成部品の後方からの斜視分解図が示されている。図8Oおよび図8Pでは、1つまたは複数の基板802Aおよび802Bは、1つまたは複数のピン830Aおよび830Bでコネクタヘッダ806に取り付けられ得る。コネクタヘッダ806の1つまたは複数のピン830Aおよび830Bは、1つまたは複数の基板802Aおよび802Bにおける1つまたは複数の開口832Aおよび832B内にそれぞれ嵌まることができる。
【0071】
図8Qを見ると、コネクタ組立体の部分的に分解した斜視図が示されている。モールド810がコネクタ組立体840に適用され得る。コネクタ組立体840へのモールド810の例の適用には射出成形技術がある。モールド810は、ポリプロピレンなどの熱可塑性ポリマを含み得る、および/または、このような熱可塑性ポリマから作られ得る。熱可塑性ポリマなどの型成形材料は、適用の間に小さい粘度を有することができ、空間において流動することができ、その空間をよく充填することができ、これは、封止および/または耐水性をコスト効果の良い手法で有利に向上させることができる。したがって、モールド810を伴うコネクタ組立体840、および/または、接点を伴うポケット(図示せず)は、耐水性の障壁を作り出すことができる。水が接点を伴う開口842へと入った場合、モールド810および/またはポケットは、水がコネクタを伴うデバイスに入るのを防止でき、開口はカップのように振る舞うことができる。したがって、水が開口842へと入ったとしても、コネクタ組立体840の耐水性の特徴によって、臨床医は、水を除去するために、コネクタ組立体840を振ることができる、および/または、コネクタ組立体840の内部に息を吹きかけることができ、水はデバイスに入ることができない。したがって、臨床医は、短絡が起こることなく、雄コネクタをコネクタ組立体840へと挿入することができる。
【0072】
図8Rおよび図8Sを見ると、コネクタ組立体の追加の図が示されている。図8Rでは、遮蔽体812がコネクタ組立体840に取り付けられ得る。遮蔽体812は、銅を含み得る、および/または、銅から作られ得る。図8Sでは、接地ピン805は、遮蔽体812におけるスリット内に位置させられ得る。1つまたは複数の静電放電ピン808Aが遮蔽体812に接触するように折り曲げられ得る。1つまたは複数の静電放電ピン808Aおよび808Bならびに/または接地ピン805は、真鍮を含み得る、および/または、真鍮から作られ得る。1つまたは複数の静電放電ピンおよび/または接地ピンなど、1つまたは複数のピン808A、808B、および805は、遮蔽体812に半田付けされ得る。
【0073】
一部の実施形態では、雌コネクタは、生理学的信号を生理学的センサから受信することができる。図8H~8Lの雌コネクタ820は、生理学的センサを患者モニタとさらに繋ぐことができ、これは、図1および/または図13に関連して前述および/または後述されている。雌コネクタ820はフレームを備え得る。例のフレームは、図8A図8Eおよび/または図8M図8Pのフレーム801であり、剛体であり得る。フレーム801は、図8Cおよび図8Dに関連して図示および前述したような開口および/またはポケット816Aおよび816Bのセットを含み得る。回路はフレーム内に配置され得る。例の回路は、図8A図8B図8F図8G図8I図8O、および/または図8Pの回路基板802Aである。回路基板802Aは、生理学的信号を患者モニタのハードウェア処理装置へと送信できる。接点のセットは回路基板に配置され得る。例の接点は、図8Fおよび/または図8Gの電気接点804Aである。電気接点804Aの各々は、図8Oに関連して図示および前述したように、フレーム801のそれぞれのポケット816Aに配置され得る。生理学的センサに繋がれ得る対応する雄コネクタが雌コネクタへと挿入されるとき、電気接点804Aは、対応する雄コネクタにおける第2の電気接点と接触できる。図8Iに示しているように、電気接点804Aは、雄コネクタが雌コネクタ820へと挿入されないときに空気に部分的に露出され得る。図8Qおよび/または図8Rに関連して図示および前述しているように、モールド810は、電気接点および/または回路を周方向で包囲できる。モールド810は剛体であり得る。したがって、一部の実施形態によれば、モールド810は、電気接点の周りに耐水性シールを有利に作り出すことができ、および/または、患者モニタなど、雌コネクタが位置するデバイスに水が入るのを防止できる。
【0074】
図9A図9Fは、別のコネクタ組立体および/またはコネクタを示している。図9A図9Fのコネクタ組立体900および/またはコネクタ920は、図8A図8Sのコネクタ組立体800および/またはコネクタ820と同様であり得る。図9Aを参照すると、コネクタ組立体900は、フレーム901と、1つまたは複数の基板902Aおよび902Bと、コネクタヘッダ906と、1つまたは複数の静電放電ピン908Aおよび908Bと、モールド910と、遮蔽体912とを備え得る。基板902Aおよび902Bは、1つまたは複数の接点904Aおよび904Bをそれぞれ備え得る。基板902Aは接地ピン905を備え得る。
【0075】
図9B図9Fでは、別のコネクタ920が示されている。コネクタ920は、図1に関連して先に記載した雌コネクタ120の例である。図9Bを見ると、コネクタ920の前面図が示されている。コネクタ920は、遠位開口の上点926および下点927と、近位開口の他の上点924および下点925とを含み得る。遠位開口および近位開口は雄コネクタを受け入れることができる。一部の実施形態では、上点926および下点927における遠位開口の高さは、おおよそ0.80センチメートル(0.315インチ)からおおよそ0.81センチメートル(0.32インチ)までの間とできる、ならびに/または、他の上点924および下点925における近位開口の高さは、おおよそ0.16センチメートル(0.063インチ)からおおよそ0.18センチメートル(0.07インチ)までの間とできる。他の実施形態では、上点926および下点927における第1の遠位開口の高さは、おおよそ0.74センチメートル(0.29インチ)からおおよそ0.81センチメートル(0.32インチ)までの間とできる、ならびに/または、他の上点924および下点925における近位開口の高さは、おおよそ0.15センチメートル(0.06インチ)からおおよそ0.18センチメートル(0.07インチ)までの間とできる。他の上点924および下点925における近位開口の高さは、おおよそ0.15センチメートル(0.06インチ)からおおよそ0.19センチメートル(0.075インチ)までの間とできる。なおもさらなる実施形態では、上点926および下点927における第1の遠位開口の高さは、おおよそ0.74センチメートル(0.29インチ)からおおよそ0.84センチメートル(0.33インチ)までの間とできる、ならびに/または、他の上点924および下点925における近位開口の高さは、おおよそ0.15センチメートル(0.06インチ)からおおよそ0.20センチメートル(0.08インチ)までの間とできる。他の上点924および下点925における近位開口は接点904Aおよび904Bを含み得る。一部の実施形態では、上点926および下点927における遠位開口の寸法、ならびに/または、他の上点924および下点925における近位開口の寸法は、指によって触れるなど、接点904Aおよび904Bに不用意に触れることを有利に防止することができる。図9Cでは、コネクタ920の上面図が示されている。図9Dでは、コネクタ920の側面図が示されている。図9Eでは、コネクタ920の後面図が示されている。
【0076】
図9Fを見ると、コネクタ920の断面図が示されている。図9Bに関連して先に図示および記載されているコネクタ920の構成部品および/または寸法は、図9Fにおけるコネクタ920の構成部品および/または寸法と同様であり得る。コネクタ920は、遠位開口における上点926および下点927と、近位開口における他の上点924および下点925とを含み得る。他の上点924および下点925における近位開口は接点904Aおよび904Bを含み得る。一部の実施形態では、縁点928および929におけるコネクタ920の部分は、おおよそ1.27センチメートル(0.5インチ)であり得る長さ測定値930である。長さ測定値930は、おおよそ1.27センチメートル(0.5インチ)からおおよそ1.40センチメートル(0.55インチ)までの間であり得る。他の実施形態では、長さ測定値930は、おおよそ1.27センチメートル(0.5インチ)からおおよそ1.52センチメートル(0.6インチ)までの間であり得る。他の縁点929および931におけるコネクタ920の部分は、おおよそ0.91センチメートル(0.36インチ)であり得る高さ測定値932である。高さ測定値932は、おおよそ0.91センチメートル(0.36インチ)からおおよそ0.94センチメートル(0.37インチ)までの間であり得る。他の実施形態では、高さ測定値932は、おおよそ0.91センチメートル(0.36インチ)からおおよそ0.97センチメートル(0.38インチ)までの間であり得る。一部の実施形態では、コネクタ920の断面は、図8Lのコネクタ820の断面と同様である。
【0077】
V.コネクタ組立工程
図2を見ると、コネクタ組立工程200が示されている。工程200は、コネクタを組み立てるための例の手法を提供している。実施形態に依存して、方法200は、より少ないブロックもしくは追加のブロックを含んでもよく、および/または、ブロックは、図示されているのと異なる順番で実施されてもよい。
【0078】
ブロック202において、ケーブルが回路に取り付けられる。ケーブルは導体撚線を備え得る。回路は、回路の遠位部分において開口を備え得る。ケーブルは、回路における開口を通じて輪状にされ得る。一部の実施形態では、ケーブルは、回路における開口を通じて輪状にされ得る合成繊維および/またはパラ系アラミド合成繊維などの繊維材料を含んでもよい。輪は回路に具合よく止められて結ばれ得る。シアノアクリレート接着剤などの接着剤が、繊維材料が回路に連結される場所など、ケーブルと回路との間の連結に適用され得る。接着剤の例の量は一滴である。ケーブルを回路に取り付けることに関する追加の詳細は、図5Aに関連して先に記載されている。
【0079】
ブロック204において、回路組立体はフレームに挿入され得る。フレームは、ポリカーボネートおよび/もしくはポリカーボネート混合物などのプラスチックを含み得る、ならびに/または、そのようなプラスチックから作られ得る。シアノアクリレート接着剤などの接着剤が、回路をフレームに連結するために適用され得る。接着剤の例の量は数玉または数滴である。接着剤の玉は、回路の近位端に接触するフレームの近位部分に適用され得る。一滴の接着剤が回路の縁およびフレームの縁に適用でき、これは、フレームへの回路の挿入の後に適用され得る。回路組立体をフレームに挿入することに関する追加の詳細は、図5Aおよび/または図5Bに関連して先に記載されている。
【0080】
ブロック206において、遮蔽体がフレーム組立体に取り付けられ得る。遮蔽体は、銅を含み得る、および/または、銅から作られ得る。遮蔽体は電磁妨害を有利に低減できる。一部の実施形態では、ケーブル撚線が回路および/または遮蔽体に連結され得る。ケーブル撚線の第1のセットが回路に半田付されてもよく、ケーブル撚線の第2のセットが遮蔽体に半田付されてもよい。遮蔽体をフレーム組立体に取り付けることに関する追加の詳細は、図5Bおよび/または図5Cに関連して先に記載されている。
【0081】
ブロック208において、内側被覆がコネクタ組立体に取り付けられ得る。例の内側被覆は、ポリプロピレンなどの熱可塑性ポリマを含み得る、および/または、このような熱可塑性ポリマから作られ得る内側モールドである。一部の実施形態では、内側モールドは、適用の間に小さい粘度を有することができ、空間において流動することができ、その空間をよく充填することができ、これは、封止および/または耐水性を有利に向上させることができる。熱可塑性ポリマまたは他の材料を含み得る内側モールドは、有利には、封止を提供するコスト効果の良い手段でもあり得る。内側型成形工程は、有利には、耐水性ケーブル組立体を生産するための一貫性のある製造工程であり得る。射出成形技術が、ポリプロピレンなどの熱可塑性ポリマを含み得る、および/または、このような熱可塑性ポリマから作られ得る内側モールドを作り出すために適用され得る。内側被覆を取り付けることに関する追加の詳細は、図5Dおよび/または図5Eに関連して先に記載されている。
【0082】
ブロック210において、オーバーモールドがコネクタ組立体に適用され得る。例のオーバーモールド材料は熱可塑性エラストマである。オーバーモールドは耐水性を有利に提供できる。射出成形技術が、熱可塑性エラストマを含み得る、および/または、このような熱可塑性エラストマから作られ得るオーバーモールドを作り出すために適用され得る。オーバーモールドは、有利には、封止を提供するコスト効果の良い手段でもあり得る。オーバーモールド工程は、有利には、耐水性ケーブル組立体を生産するための一貫性のある製造工程であり得る。オーバーモールドはリブを含み得る。リブの製造工程は、有利には、リブの高さにおける変化を有利に許容し得る。リブが熱可塑性エラストマを含み得るため、または、熱可塑性エラストマから作られ得るため、製造工程の間に作り出される若干より高いリブは、若干より大きい挿入力を要求できるが、より高いリブは、耐水性シールを作り出すために受入ソケットへとなおも挿入可能であり得る。オーバーモールドには、正の締め代、および/または、コネクタが別のコネクタへと挿入されるときの耐水性シールの形成を向上させる抜き勾配が作り出され得る。一部の実施形態では、オーバーモールドはリブと抜き勾配との両方を含み得る。他の実施形態では、オーバーモールドはリブまたは抜き勾配の一方を含み得る。例のオーバーモールドに関する追加の詳細は、図4A図4Fに関連して先に記載されている。
【0083】
図3を見ると、別のコネクタ組立工程300が示されている。工程300は、コネクタが組み立てられ得る追加の例の手法を提供する。実施形態に依存して、方法300は、より少ないブロックもしくは追加のブロックを含んでもよく、および/または、ブロックは、図示されているのと異なる順番で実施されてもよい。方法300の1つまたは複数のブロックは、図2の方法200の1つまたは複数のブロックと同様であり得る。
【0084】
ブロック302において、フレームが組み立てられ得る。フレームは、ポリカーボネートおよび/もしくはポリカーボネート混合物などのプラスチックを含み得る、ならびに/または、そのようなプラスチックから作られ得る。フレームは、1つまたは複数の戻り止め保持体と、1つまたは複数のキャップとを備え得る。戻り止め保持体はフレームにおける開口とでき、キャップと組み合わされるときにポケットとなり得る。第1のコネクタの戻り止めは、解放されるまで動きを防止する第2のコネクタの戻り止め保持体と係合できる。戻り止めシステムは、第1のコネクタを第2のコネクタへ挿入するとき、および/または、第1のコネクタを第2のコネクタから取り外すとき、使用者に能動的なフィードバックを有利に提供できる。1つまたは複数のキャップはフレームに連結され得る。シアノアクリレート接着剤などの接着剤がフレームにおける窪みに適用でき、窪みはフレームの戻り止め保持体を覆うキャップと係合できる。一部の実施形態では、1つまたは複数のキャップで覆われる1つまたは複数の戻り止め保持体を伴うフレームを設計することは、戻り止め保持体を伴うフレームを作り出すための効率的な方法である。他の実施形態では、フレームは、キャップを伴わずに、戻り止め保持体である切欠きをフレームの内部に伴って作り出せる。フレームを組み立てることに関する追加の詳細は、図8Mおよび/または図8Nに関連して先に記載されている。
【0085】
ブロック304において、1つまたは複数の接点がフレーム組立体に取り付けられ得る。フレームは、1つまたは複数の接点に嵌まることができる1つまたは複数の開口を備え得る。1つまたは複数の開口はコネクタの耐水性を有利に向上させることができる。1つまたは複数の接点が1つまたは複数の基板に取り付けられ得る。1つまたは複数の基板が1つまたは複数のピンを伴うコネクタヘッダに取り付けられ得る。コネクタヘッダの1つまたは複数のピンは、1つまたは複数の基板における1つまたは複数の開口内に嵌まることができる。接点をフレーム組立体に取り付けることに関する追加の詳細は、図8Oおよび/または図8Pに関連して先に記載されている。
【0086】
ブロック306において、1つまたは複数の静電放電ピンがフレーム組立体に取り付けられ得る。静電放電ピンはフレームにおける開口へと挿入され得る。一部の実施形態では、1つまたは複数の静電放電ピンが、フレームへと配置された後に切られ得る。
【0087】
ブロック308において、モールドがコネクタ組立体に適用され得る。例のモールド材料はポリプロピレンなどの熱可塑性ポリマである。熱可塑性ポリマなどの型成形材料は、適用の間に小さい粘度を有することができ、空間において流動することができ、その空間をよく充填することができ、これは、封止および/または耐水性をコスト効果の良い手法で有利に向上させることができる。射出成形技術が、ポリプロピレンなどの熱可塑性ポリマを含み得る、および/または、このような熱可塑性ポリマから作られ得るモールドを作り出すために適用され得る。したがって、モールドを伴うコネクタ組立体、および/または、接点を伴うポケットは、耐水性の障壁を作り出すことができる。水が接点を伴う開口へと入った場合、モールドおよび/またはポケットは、水がコネクタを伴うデバイスに入るのを防止でき、開口はカップのように振る舞う。したがって、モールドおよび/またはポケットは、短絡を防止できる、および/または、短絡を低減できる。モールドをコネクタ組立体に適用することに関する追加の詳細は、図8Qに関連して先に記載されている。
【0088】
ブロック310において、遮蔽体がコネクタ組立体に取り付けられ得る。例の遮蔽体は銅の遮蔽体である。遮蔽体は電磁妨害を有利に低減できる。一部の実施形態では、接地ピンは、遮蔽体におけるスリット内に位置させられ得る。1つまたは複数の静電放電ピンが遮蔽体に接触するように折り曲げられ得る。1つまたは複数の静電放電ピンおよび/または接地ピンなど、1つまたは複数のピンは、遮蔽体に半田付けされ得る。取り付けることに関する追加の詳細は、図8Rおよび/または図8Sに関連して先に記載されている。
【0089】
VI.コネクタおよびデバイス
図10Aおよび図10Bは雄コネクタ、雌コネクタ、および患者モニタを示している。図10Aを見ると、コネクタ環境1000は第1のケーブル組立体と患者モニタ1060Aとを備え得る。第1のケーブル組立体はケーブル1040と雄コネクタ1010とを備え得る。雄コネクタ1010は、図4A図4Fに関連して先に記載されているコネクタ400と同様であり得る。患者モニタ1060Aは雌コネクタ1020Aと表示装置1050Aとを備え得る。雌コネクタ1020Aは、図8H図8Kに関連して先に記載されているコネクタ820と同様であり得る。雄コネクタ1010は雌コネクタ1020Aへと挿入され得る。図10Bを見ると、図10Aのコネクタ環境1000と同様であり得るコネクタ環境1080が示されている。しかしながら、患者モニタ1060Bは図10Aの患者モニタ1060Aと異なり得る。患者モニタ1060Bは別の雌コネクタ1020Bを備え得る。雌コネクタ1020Bは、図9B図9Fに関連して先に記載されているコネクタ920と同様であり得る。
【0090】
一部の実施形態では、図10Aおよび図10Bのケーブル組立体は、1つまたは複数の非侵襲性生理学的センサを患者モニタ1060Aおよび1060Bとインターフェイスで接続できる。雄コネクタ1010はケーブル1040に取り付けられ得、生理学的信号を生理学的センサから患者モニタ1060Aおよび/または1060Bへと伝えるように、ケーブル1040を患者モニタ1060Aおよび/または1060Bと繋ぐことができる。患者モニタ1060Aおよび/または1060Bは、1つまたは複数の測定値を得るために生理学的信号を処理できる。患者モニタ1060Aおよび1060Bのそれぞれの表示装置1050Aおよび1050Bは、測定値のうちの少なくとも一部を提示できる。
【0091】
図11A図11Dは雌コネクタおよび患者モニタの図を示している。図11Aでは、患者モニタ1100の上面図が示されている。患者モニタ1100は図10Aの患者モニタ1060Aと同様であり得る。患者モニタ1100は雌コネクタ1120と表示装置1150とを備え得る。雌コネクタ1120は、図8H図8Kに関連して先に記載されているコネクタ820と同様であり得る。図11Bを見ると、患者モニタ1100の上方からの斜視図が示されている。図11Cを見ると、患者モニタ1100の下方からの斜視図が示されている。図11Dを見ると、患者モニタ1100の前面図が示されている。図示されているように、患者モニタ1100は雌コネクタ1120を備え得る。雌コネクタ1120は1つまたは複数の接点1104Aおよび1104Bを備え得る。
【0092】
図12A図12Bは、患者モニタの雌コネクタと係合された雄コネクタの図を示している。図12Aを見ると、雄コネクタ1210が雌コネクタ1220と係合され得る。雄コネクタ1210はケーブル1240に取り付けられ得る。雄コネクタ1210は、図4A図4Fに関連して先に記載されているコネクタ400と同様であり得る。患者モニタ1200は雌コネクタ1220を備え得る。雌コネクタ1220は、図9B図9Fに関連して先に記載されているコネクタ920と同様であり得る。図12Bを見ると、患者モニタ1200の雌コネクタ1220と係合させられているとしての雄コネクタ1210の斜視図が示されている。
【0093】
図12A図12Bでは、雄コネクタ1210は雌コネクタ1220と挿入され得る。一部の実施形態では、雄コネクタ1210は、遠位点1202から近位点1205まで、近位点1205を含めて、オーバーモールドを含み得る。オーバーモールドは、柔軟であり得る、および/または、耐水性であり得る。雄コネクタ1210は、図示されているような雌コネクタ1220へと挿入されるとき、雌コネクタ1220とシールを作り出すことができるリブ(図示せず)を備え得る。リブは、オーバーモールドを周方向で包囲できる。図示されているように、雄コネクタ1210が雌コネクタ1220へと挿入されるとき、雄コネクタ1210のリブは雌コネクタ1220の外側縁を越えて挿入され得る。雄コネクタ1210が雌コネクタ1220へと挿入されるとき、雄コネクタ1210の接点(図示せず)は空気にもはや露出され得ず、それによって耐水性シールが雄コネクタ1210と雌コネクタ1220との間に作り出され得る。
【0094】
一部の実施形態では、雄コネクタ1210とケーブル1240とを含む耐水性医療デバイスケーブル組立体は、1つまたは複数の非侵襲性生理学的センサを患者モニタ1200とインターフェイスで接続できる。ケーブル1240は生理学的センサに連結できる。1つまたは複数の導体を備え得るケーブル1240は、生理学的信号を患者から得ることができる。雄コネクタ1210は、ケーブル1240に取り付けることができ、1つまたは複数の生理学的信号を生理学的センサから患者モニタ1200へと伝えるように、ケーブル1240を患者モニタ1200と繋ぐことができる。
【0095】
図13は、患者モニタおよび/または計算デバイス160の例の構成部品を示すブロック図である。患者モニタ160は、ハードウェア処理装置1302と、データ記憶デバイス1304と、メモリデバイス1306と、バス1308と、表示装置1312と、1つまたは複数の入力/出力デバイス1314とを備え得る。処理装置1302は、例えば、デジタル信号処理装置およびマイクロプロセッサの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、デジタル信号処理装置と併せた1つまたは複数のマイクロプロセッサ、または任意の他のこのような構成といった、計算デバイスの組合せとして実施されてもよい。処理装置1302は、とりわけ、本明細書に記載されているように、1つまたは複数の測定値を得るために、1つまたは複数の生理学的信号を処理するなど、1つまたは複数の機能を実施するために、データを処理し、命令を実行するように構成され得る。データ記憶デバイス1304は、磁気ディスク、光学ディスク、またはフラッシュドライブなどを備えることができ、情報および命令を記憶するためのバス1308に提供されて繋げられる。メモリ1306は、ランダムアクセスメモリ(RAM)および読出し専用メモリ(ROM)を制限されることなく含む、データを記憶する1つまたは複数のメモリデバイスを備え得る。患者モニタ160は、バス1308を介して、LCD表示装置またはタッチスクリーンなど、臨床医などの使用者に情報を表示するための表示装置1312に繋げられ得る。患者モニタ160は、バス1308を介して1つまたは複数の入力/出力デバイス1314へと繋げられ得る。入力デバイス1314は、限定されることはないが、キーボード、マウス、デジタルペン、マイクロホン、タッチスクリーン、ジェスチャ認識システム、音声認識システム、撮像デバイス(目、手、頭、または身体を追跡するデータおよび/または配置をキャプチャできる)、ゲームパッド、加速度計、またはジャイロスコープを含み得る。
【0096】
一部の実施形態では、ハードウェア処理装置および/またはデジタル信号処理装置1302は生理学的信号を生理学的パラメータの表現および/または測定値へと処理できる。信号は、例えば10分間、30分間、または1時間など、時間の期間にわたる各々の生理学的パラメータの複数の読み取りへと処理され得る。測定値を得るための生理学的信号の追加の詳細の読み取り処理は、「Noninvasive Multi-Parameter Patient Monitor」の名称で2006年3月1日に出願され、現在は米国特許第8,130,105号として発行されている米国特許出願第11/366,208号と、その全体において本明細書によって参照により組み込まれている「Patient Monitor Including Multi-Parameter Graphical Display」の名称で2009年9月15日に出願され、現在は米国特許第8,911,377号として発行されている米国特許出願第12/559,815号とに少なくとも記載されている。
【0097】
一部の実施形態では、1つまたは複数のケーブル組立体は、1つまたは複数のセンサ1318、1320、1322、1324、および/または1330を患者モニタ160とインターフェイスで接続できる。1つまたは複数のセンサ1318、1320、1322、1324、および/または1330は、ケーブルを介して雄コネクタ110へと連結され得る。雄コネクタ110が雌コネクタ120と係合されるとき、1つまたは複数の生理学的信号は、1つまたは複数のセンサ1318、1320、1322、1324、および/または1330から得ることができ、患者モニタ160へと送信され得る。
【0098】
温度センサ1318が、中核体温などの患者の温度に関する1つまたは複数の生理学的信号をキャプチャできる。処理装置1302は、患者の状態を監視および管理するために臨床医によって使用されるバイタルサインである患者の中核体温を測定するために、1つまたは複数の生理学的信号を処理できる。温度センサ1318は、熱電対、2つの異種の導体を有する温度測定デバイス、または、1つもしくは複数の部位において互いと接触する半導体を含み得る。温度差が異なる導体によって経験され得る。熱電対は、接触部位が基準温度から異なるときに電圧を生成できる。熱電対は自身で電力発生させることができ、そのため、動作のための外部電力供給源を必要としないことができる。一部の実施形態では、温度センサ1318はサーミスタを備え得る。サーミスタは、その抵抗値がその温度に依存して変化できる抵抗の種類である。サーミスタは、典型的には、限定された温度範囲内で高い精度を提供する。
【0099】
音響呼吸センサ1320は、心拍数、呼吸数、いびき、咳、窒息、喘鳴、および呼吸障害(例えば、無呼吸の事象)を限定されることなく含む様々な生理学的なパラメータおよび/または状態を指示する、患者の身体(例えば、患者の胸)からの振動の運動に関する1つまたは複数の生理学的信号をキャプチャできる。例の音響呼吸センサに関する追加の詳細は、その全体において本明細書によって参照により組み込まれている「Acoustic Sensor Assembly」の名称で2009年12月21日に出願され、現在は米国特許第8,771,204号として発行されている、代理人整理番号MCAN.030Aの米国特許出願第12/643939号に記載されている。
【0100】
心電図(ECG)センサ1322は、心臓活動に関する1つまたは複数の生理学的信号をキャプチャできる。処理装置1302は、患者の心臓活動を測定するために1つまたは複数の生理学的信号を処理できる。一部の実施形態では、処理装置1302は、徐脈、頻脈性不整脈、または心室細動など、不整脈を検出するためにECG信号を処理できる。
【0101】
オキシメトリセンサ1324は、パルスオキシメトリに関する1つまたは複数の生理学的信号をキャプチャできる。処理装置1302は、動脈血の酸素飽和度を測定するための幅広く受け入れられている非侵襲的な手技であり、患者の酸素供給の指標となる患者のパルスオキシメトリを測定するために、1つまたは複数の生理学的信号を処理できる。例のオキシメトリセンサ1324は、患者の身体(例えば、指先、耳たぶ、および/または鼻孔など)の一部分にクリップ留めされる光学センサを備える。処理装置1302は、感知される身体の部分の内部で流れる拍動動脈血流における酸化ヘモグロビンの相対体積を測定するために信号を処理でき、これは、酸素飽和度(SpO2)、脈拍数、プレチスモグラフ波形、潅流指数(PI)、脈波変動指標(PVi(登録商標))、メトヘモグロビン(MetHb)、カルボキシヘモグロビン(CoHb)、総ヘモグロビン(tHb)、および/またはグルコースといった測定値を含む。
【0102】
温度センサ1318、音響呼吸センサ1320、ECGセンサ1322、およびオキシメトリセンサ1324は例のセンサである。他の生理学的センサ1330が、生理学的信号をコネクタ110および1120を介して患者モニタ160へと送信できる。
【0103】
VII.追加の実施形態および用語
本開示は医療デバイスおよび/または患者監視の背景において例のコネクタを検討しているが、本明細書に記載されている装置、システム、および方法は、特定の背景に限られなくてもよく、そのため、任意のコネクタ環境において用いられ得る。さらに、本開示は耐水性を含む例のコネクタの利点を検討しているが、本明細書に記載されているデバイス、装置、システム、および/または方法の他の実施形態は必ずしも耐水性でなくてもよく、本明細書に記載されているような他の利点を有し得る。
【0104】
数ある中で、「~できる」、「~であってもよい」、「~であり得る」、「例として」、「例えば」など、本明細書で使用される条件語句は、他に明確に述べられていない場合、または、使用されている文脈内で理解されない場合、特定の特徴、要素、または状態を、特定の実施形態は含むが他の実施形態は含まないことを伝えるように概して意図されている。したがって、このような条件語句は、特徴、要素、または状態が1つまたは複数の実施形態に要求される任意のやり方においてであることを意味するように意図されている。
【0105】
「X、Y、またはZのうちの少なくとも1つ」の文言などの離接語は、他に明確に述べられていない場合、項目、用語などがX、Y、Z、またはそれらの任意の組合せ(例えば、X、Y、および/またはZ)のいずれかであり得ることを述べるために概して使用されるとして、文脈と共に理解される。このような離接語は、特定の実施形態がXの少なくとも1つ、Yの少なくとも1つ、またはZの少なくとも1つが各々述べられることを必要とすることを意味するように概して意図されておらず、また、そのように意味するべきではい。したがって、「または」という用語は、例えば、用語の列記を連結するために使用されるとき、「または」という用語が列記の要素のうちの1つ、一部、または全部を意味するように、その包含的な意味で(その排他的な意味ではなく)使用される。さらに、本明細書で使用されるとき、「各々」という用語は、その通常の意味を有することに加えて、「各々」という用語が適用される要素のセットの任意の部分セットを意味することができる。
【0106】
本明細書で使用されるときの「1つ」という用語は、排他的な解釈ではなく包括的な解釈で提供されるべきである。例えば、明確に述べられていない場合、「1つ」という用語は、「正確に1つ」または「1つで唯一のもの」を意味するように理解されるべきではなく、代わりに、「1つ」という用語は、特許請求の範囲において使用されようが明細書におけるいずれかで使用されようが、特許請求の範囲または明細書におけるいずれかでの「少なくとも1つ」、「1つまたは複数」、または「多数」などの限量詞の使用に拘わらず、「1つまたは複数」または「少なくとも1つ」を意味する。
【0107】
「備える」、「含む」、「有する」などは、同意語であり、オープンエンドな様態で包括的に使用され、追加の要素、特徴、行為、動作などを排除しない。
【0108】
先の詳細な記載は、新規の特徴を様々な実施形態に適用されるとして図示、記載、および指摘しているが、図示されたデバイスまたはアルゴリズムの形態および詳細における様々な省略、代用、および変化が本開示の精神から逸脱することなく行われ得ることは、理解されるものである。認識されるように、本明細書に記載された特定の実施形態は、一部の特徴が他の特徴と別に使用または実施され得るため、ここに記載された特徴および便益のすべてを提供しない形態内で具現化させることができる。
【符号の説明】
【0109】
100 コネクタ環境
110 雄コネクタ
120 雌コネクタ
130 センサ
140 ケーブル
160 患者モニタ、計算デバイス
400 雄コネクタ
402 点
404 リブ
406 第1の挿入部分
408A、408B 接点
410 近位端
414 幅測定値
415、416、417、418 点
419 露出された表面
421 長さ測定値
422 近位部分
425A、425B 戻り止め
426、428 点
430 高さ測定値
440 ケーブル
450 領域
452 高さ
454 幅
500 コネクタ組立体
502 ケーブル
504 回路
506 フレーム
508 遮蔽体
509 開口
510 縁点
511A、511B 縁点
514 フレーム組立体
516 内側被覆
600 回路
602 第1の層、上層
604 第2の層、中間層
606 第3の層、下層
608A、608B 接点
609 開口
700 ケーブル組立体
702 第1のコネクタ
704 ケーブル
706 第2のコネクタ
752 第1のコネクタ
754 二重ケーブル
756 第2のコネクタ
758 第3のコネクタ
800 コネクタ組立体
801 フレーム
802A、802B 回路基板
804A、804B 接点
805 接地ピン
806 コネクタヘッダ
808A、808B 静電放電ピン
810 モールド
812 遮蔽体
814A、814B キャップ
816A、816B 開口、ポケット
818 戻り止め保持体
819 窪み
820 雌コネクタ
821 上点
822 下点
823 高さ測定値
824 上点
825 下点
826 上点
827 下点
828 近位点
829 遠位点
830 長さ測定値
830A、830B ピン
831 遠位点
832 近位点
832A、832B 開口
833 長さ測定値
840 コネクタ組立体
842 開口
900 コネクタ組立体
901 フレーム
902A、902B 基板
904A、904B 接点
905 接地ピン
906 コネクタヘッダ
908A、908B 静電放電ピン
910 モールド
912 遮蔽体
924 上点
925 下点
926 上点
927 下点
928、929、931 縁点
930 長さ測定値
932 高さ測定値
1000 コネクタ環境
1010 雄コネクタ
1020A、1020B 雌コネクタ
1040 ケーブル
1050A 表示装置
1060A、1060B 患者モニタ
1080 コネクタ環境
1100 患者モニタ
1104A、1104B 接点
1120 雌コネクタ
1210 雄コネクタ
1220 雌コネクタ
1240 ケーブル
1302 ハードウェア処理装置
1304 データ記憶デバイス
1306 メモリデバイス
1308 バス
1312 表示装置
1314 入力/出力デバイス
1318 温度センサ
1320 音響呼吸センサ
1322 心電図センサ
1324 オキシメトリセンサ
1330 生理学的センサ
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図4F
図5A
図5B
図5C
図5D
図5E
図6A
図6B
図6C
図7A
図7B
図7C
図7D
図7E
図7F
図8A
図8B
図8C
図8D
図8E
図8F
図8G
図8H
図8I
図8J
図8K
図8L
図8M
図8N
図8O
図8P
図8Q
図8R
図8S
図9A
図9B
図9C
図9D
図9E
図9F
図10A
図10B
図11A
図11B
図11C
図11D
図12A
図12B
図13