(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-11
(45)【発行日】2023-05-19
(54)【発明の名称】ポリマーコーティングされた3ピース缶用鋼シートの製造方法およびその使用
(51)【国際特許分類】
B32B 15/08 20060101AFI20230512BHJP
B32B 37/04 20060101ALI20230512BHJP
B32B 37/16 20060101ALI20230512BHJP
B29C 65/44 20060101ALI20230512BHJP
【FI】
B32B15/08 K
B32B37/04
B32B37/16
B29C65/44
(21)【出願番号】P 2020530598
(86)(22)【出願日】2018-12-04
(86)【国際出願番号】 EP2018083547
(87)【国際公開番号】W WO2019110616
(87)【国際公開日】2019-06-13
【審査請求日】2021-12-03
(32)【優先日】2017-12-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】500252006
【氏名又は名称】タタ、スティール、アイモイデン、ベスローテン、フェンノートシャップ
【氏名又は名称原語表記】TATA STEEL IJMUIDEN BV
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100105153
【氏名又は名称】朝倉 悟
(74)【代理人】
【識別番号】100120617
【氏名又は名称】浅野 真理
(74)【代理人】
【識別番号】100172557
【氏名又は名称】鈴木 啓靖
(72)【発明者】
【氏名】ヘールトロイダ、コルネリア、テイセン
(72)【発明者】
【氏名】ヤン、ポール、ペニング
【審査官】松浦 裕介
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-058290(JP,A)
【文献】特開平06-182954(JP,A)
【文献】特開2005-074781(JP,A)
【文献】特表2014-518781(JP,A)
【文献】特開平06-114998(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0072742(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第103596755(CN,A)
【文献】米国特許第09186875(US,B1)
【文献】米国特許第07942991(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
IPC B32B 1/00 - 43/00
B29C 63/00 - 63/48
B29C 65/00 - 65/82
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリマーコーティングされた3ピース缶本体用ブリキ
(1)を製造する方法であって、
以下の工程:
-ブリキ(1)を
帯の形態で準備する工程;
-インライン押出によって1個または2個のポリマーフィルム(2)を製造する工程;
-前記1個または2個のインライン押出ポリマーフィルム
(2)を、スリット手段(5)を使用して長手方向でスリットし、少なくともN個(ここで、Nが2以上である。)の広幅のポリマーフィルム
帯(3a-3d)と、(N-1)個の狭幅のポリマーフィルム
帯(4a-4c)とを得る工程であって、前記狭幅のポリマーフィルム
帯(4a-4c)が、前記広幅のポリマーフィルム
帯(3a-3d)の間から切り取られる工程;
-前記ポリマーフィルム(2)の幅が前記ブリキ(1)の幅より狭いことが保証されるように、かつ、前記ポリマーコーティングされたブリキ
(1)の末端にポリマーフィルムが存在しないことが可能となるように、前記ポリマーフィルム(2)の末端をインライントリミングする工程;
-排出手段(6)により、前記狭幅のポリマーフィルム
帯(4a-4c)および前記切り取られた末端を前記広幅のポリマーフィルム
帯(3a-3d)から引き離す工程;
-前記間隔の空いた2個以上の広幅のポリマーフィルム
帯(3a-3d)をニップロール
装置に搬送する工程;
-前記ブリキ
(1)を予熱し、続いて、前記ニップロール
装置(7)によって、前記2個以上の広幅のポリマーフィルム
帯(3a-3d)を前記予熱されたブリキ(1)上にコーティングして
、2個以上の広幅のポリマーフィルム
帯(8a-8d)でポリマーコーティングされたブリキ
(1)を取得する工程であって、前記2個以上の広幅のポリマーフィルム
帯(8a-8d)が、前記ポリマーフィルムが存在しない狭幅の
帯(9a-9c)により長手方向で空間的に分離されており、前記ポリマーコーティングされたブリキ
(1)の末端(10a,10b)が、前記ポリマーフィルムが存在しない状態に維持されている工程;
-
後加熱装置(15)中で前記ポリマーコーティングされたブリキ
(1)を、前記1個または2個のポリマーフィルム(2)の融点を超える温度に、あるいは、前記ポリマーフィルム(2)が
積層体である場合は、
積層体中で最も溶融温度が高いポリマーフィルム層の融点を超える温度に
後加熱する工程;
-前記
後加熱されたポリマーコーティングされたブリキ
(1)を急冷する工程
を含む方法。
【請求項2】
前記ブリキ(1)が、ニップロール
装置(7)に入る前に、少なくとも190℃に予熱される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記急冷されたポリマーコーティングされたブリキ
(1)を、複数の
帯にスリットし、前記スリットを、長手方向で実施し、かつ、ポリマーフィルムが存在しない前記狭幅の
帯(9a-9c)において実施される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
3ピース缶本体を製造するためのブランクが、前記急冷されたポリマーコーティングされたブリキ
(1)から製造される、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記ポリマーフィルム(2)が、ポリエステル、コポリエステル、ポリエステルのブレンド、ポリアミドまたはポリオレフィンを含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記ポリマーフィルム(2)が5~35μmの厚みを有する、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記押出プロセスによって製造された前記1個または2個のポリマーフィルム(2)が
一軸または二軸配向されていない、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記押出ポリマーフィルム(2)、前記得られた広幅のポリマーフィルム
帯(3a-3d)および前記ブリキ(1)の移動方向が、押出機およびニップロールの組合せの機械方向であり、前記移動方向が変化せず、前記機械方向と平行の状態に維持されており、その結果、前記広幅のポリマーフィルム
帯(3a-3d)の間から前記狭幅のポリマーフィルム
帯(4a-4c)を除去することにより生じた間隙の幅が、前記ポリマーコーティングされたブリキ
(1)のうちの前記ポリマーが存在しない狭幅の
帯(9a-9c)の幅と同一である、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記
後加熱温度がスズの融点を超えることにより、得られるスズ層が鋼基材由来の鉄と合金になり、前記鋼基材に対する
スズめっき層の接着と
、スズ層また
はスズ合金層に対する前記ポリマー(2)の接着とを改善する、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記
後加熱温度が少なくとも235℃である、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記ポリマーフィルム(2)が一軸または二軸配向されておらず、したがって、前記予熱されたブリキ
(1)によって加熱される際に、あるいは、ロールニップ
装置におけるラミネート中に、前記ポリマーフィルムが収縮しない、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリマーコーティングされた3ピース缶用鋼シートの製造方法およびそれにより製造された3ピース缶に関する。
【背景技術】
【0002】
3ピース缶は、3つの主要部分:底蓋、本体および上蓋からなる。上蓋は、イージーオープンエンドまたは缶切りで開封可能な従来の蓋である場合もあり、あるいは、塗料缶のための蓋(リングおよび蓋からなる場合もある)等である場合もある。
【0003】
缶の本体は、円筒形、正方形、長方形、またはその他の形状であり得る。本体は、1枚の金属シート、通常はブリキから製造され、適切な形状、例えば、円筒状にされ、続いて、管を製造するために末端で溶接される。次に、底蓋を本体に巻締めする。缶本体にビーズを設けて、缶の強度を高めてもよい。これらの半完成缶は、次いで、充填業者(filler)に出荷されて、その充填業者は、目的の内容物で缶を満たし、上蓋で缶を閉じる。
【0004】
このプロセスでは、単一のシートを溶接して管状の缶本体を製造することが重要である。ブリキは、いずれかの側にスズ層が設けられた鋼基材であり、耐食性および溶接性の両方のために主に使用される。しかしながら、スズ資源に対する需要圧力が高まり(increased pressure on tin resources)、その結果、スズ価格が上昇したため、鋼基材のいずれかの側のスズの量を減らしたいという要望が出てきた。これは、缶のいずれかの側のスズ層に異なる厚みを使用すること、将来の内容物に応じてスズ層の厚みを減らすこと、あるいは、追加のコーティングで薄いスズ層を保護することにより実行可能である。ほとんどの場合、ラッカーが追加のコーティングとして使用される。BPAに関連する懸念により、製缶におけるラッカーの使用を制限したいという要望が高まっている。
【0005】
これらの追加のコーティングに伴う問題は、これらのコーティングは、通常、溶接可能ではなく、溶接前に溶接される領域から除去される必要があることである。この追加のプロセス工程は望ましくない。
【0006】
JPH06182954には、鋼パネル上にラミネートされる二軸配向PETフィルムをスリットし、ポリマーストリップを得、その後、加熱して、フィルムの収縮の結果としてスリットを広げる方法が開示されている。続いて、金属パネル上に、個々のポリマーストリップをラミネートする。ここで、むき出しの材料の幅は、フィルムの収縮の程度によって決定される。
【0007】
GB2265568には、二軸配向PETフィルムを、アクリル酸樹脂の熱硬化性透明ワニスで予め片面にコーティングし、乾燥することが開示されている。フィルムの反対側には、既知のグラビア印刷機を使用して実施される多色印刷によって、缶本体に対する3レーンの反復印刷画像が設けられている。このレーンは、フィルムの長さ方向に伸びている。これらの印刷部分のレーンは、それぞれ、幅が162mmで、印刷部分Aの隣接する各レーンの間に設けられる2個の4mm幅の非印刷部分Bを伴って、フィルム上に提供される。印刷の最後の工程では、フィルムの印刷された側の全面に接着剤(それぞれがインクの樹脂成分であるポリウレタン樹脂、アクリル酸樹脂またはポリエステル樹脂を主成分とする接着剤等)をグラビアローラーによって塗布し、乾燥する。印刷されたストリップをコイル状の金属シートにラミネートする直前に、印刷されていないストリップが切り取られて除去され、コーティングされていないシートの狭幅のストリップを切り離す。
【0008】
JPH06182954による方法の欠点は、むき出しのストリップの精度がフィルムの収縮の程度に依存することであり、そのため、延伸された材料を必要とする。GB2265568の欠点は、一度コーティングされたPETフィルムが、なお内部応力を含むため、3ピースの缶本体の製造後に溶接領域を覆うラッカーの硬化中に収縮が発生する可能性があることである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、3ピース缶製造のための金属シートであって、溶接前に、この追加のコーティングの除去を必要としないで溶接可能な金属シートを提供することである。
【0010】
本発明の別の目的は、3ピース缶製造のための金属シートであって、ラッカーの使用を減らした金属シートを提供することである。
【0011】
本発明の別の目的は、3ピース缶製造のための金属シートであって、寸法的に十分に制御された非コーティング領域を有する金属シートを提供することである。
【0012】
本発明の別の目的は、3ピース缶製造のための金属シートであって、ラミネート中およびラミネート後のコーティングの収縮による損害のない金属シートを提供することである。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】
図1(縮尺通りではない)は、ブリキ1と、ポリマーフィルム2と、4個の広幅のストリップ(3a-3d)および3個の狭幅のストリップ(4a-4c)にスリットされたポリマーフィルムとを示す図である。
【
図2】
図2(縮尺通りではない)は、4個の広幅のストリップ(8a-8d)でコーティングされたブリキを示す図である。
【
図3】
図3(縮尺通りではない)は、ポリマーコーティングされたブリキを長手方向にスリットして、4個の狭幅のポリマーコーティングされたブリキストリップを得ることができる方法および(左側で)ポリマーコーティングされたブリキまたは狭幅のポリマーコーティングされたブリキストリップから個々のブランクを製造することができる方法を概略的に示す図である。
【
図4】
図4A~4C(縮尺通りではない)は、線A-A上の断面を示し、4個の広幅のストリップで両側がコーティングされた際のポリマーコーティングされたブリキを示す図である。
【
図5】
図5は、溶融ポリマーを、冷却されたガイドロール13上に押出して、押出ポリマーフィルム2を成形する押出機12を示す図である。
【
図6】
図6は、溶接された3ピース缶本体の断面図であり、図の左手側は、溶接部の拡大部を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
発明の説明
1つまたは両方の目的は、ポリマーコーティングされた3ピース缶本体用ブリキを製造するプロセスであって、
以下の工程:
-ブリキをストリップの形態で準備する工程;
-押出によって1個または2個のポリマーフィルムを製造する工程;
-前記1個または2個の押出ポリマーフィルムを、スリット手段を使用して長手方向にスリットし、少なくともN個(ここで、Nが2以上である。)の広幅のポリマーフィルムストリップと、(N-1)個の狭幅のポリマーフィルムストリップとを得る工程;
-排出手段により、前記狭幅のポリマーストリップを前記広幅のポリマーストリップから引き離す工程;
-前記ブリキを予熱し、続いて、ニップロールアセンブリ(nip-roll assembly)によって、前記広幅のポリマーフィルムストリップを前記予熱されたブリキ上にコーティングして、複数のポリマーフィルムストリップでポリマーコーティングされたブリキを取得する工程であって、前記複数のポリマーフィルムストリップが、前記ポリマーフィルムが存在しない狭幅のストリップにより長手方向で空間的に分離されており、前記ブリキの末端が、前記ポリマーフィルムが存在しない状態に維持されている工程;
-後熱装置中で前記ポリマーコーティングされたブリキを、前記1個または2個のポリマーフィルムの融点を超える温度に、あるいは、前記ポリマーフィルムが多層システムである場合は、多層システム中で最も溶融温度が高いポリマーフィルム層の融点を超える温度に後熱する工程;
-前記後熱されたポリマーコーティングされたブリキを急冷する工程
を含むプロセスによって達成される。
【0015】
好ましい実施形態は、従属請求項で提供される。
【0016】
本発明による方法は、インライン押出(in-line extrusion)によって製造された広幅のポリマーフィルムから製造されたポリマーフィルムのストリップでコーティングされたブリキストリップをもたらす。本発明の文脈において、「インライン(in-line)」は、連続した一連の操作の不可欠な部分を構成するものとして理解されるべきである。その結果、1個または2個のポリマーフィルムの製造およびブリキ上へのスリット幅のポリマーフィルムのコーティングは、連続した一連の操作で実施される。誤解を避けるために記載すると、本発明による方法は、JPH10151701においてのように事前に製造されたコイル状のフィルムを利用しない。本発明による方法は、ブリキの片側に対して実施可能であり、したがって、1個の押出ポリマーフィルムのみを必要とし、あるいは、ブリキの両側に対して実施可能であり、したがって、2個の押出ポリマーフィルムを必要とする。両側の積層は、同時に、または連続して実施可能である。ポリマーフィルムはフラットダイから押し出され、押出ダイおよびキャストロール(cast roll)の間に形成された狭い間隙に引き込まれ、キャストロール上で最終的な所望の厚みに成形され(cast)、そこで急速に冷却される。最終的な厚みへの引き込みは液体状態で行われるため、キャストフィルム(cast film)は本質的に無配向である。押出フィルムはスリットされ、広幅のポリマーフィルム間の狭幅のポリマーストリップが引き離されて除去される。押出ポリマーフィルムから製造される広幅のポリマーフィルムの数は、2個以上であり得る。説明的な
図1~4では、例として、4個の広幅のポリマーフィルムが使用されているが、本発明は、2個、3個、またはそれ以上の広幅のポリマーフィルムでも同様に機能する。広幅のポリマーストリップの間から切り取られて、引き離される狭幅のポリマーストリップの数は、原則として、ブリキ上にラミネートされる広幅のポリマーストリップの数より常に1個少ない。押出ポリマーフィルムの幅は、ブリキの末端がコーティングされない状態を維持するように、ブリキの幅より狭くする必要がある。ポリマーフィルムが広すぎてブリキの末端がコーティングされない状態(すなわち、むき出し)に維持されない場合、ポリマーフィルムの末端のインライントリミングが必要になることがある。これらの切り取られた末端は、ポリマーフィルムから引き離され、フィルムは積層プロセスでブリキ上にコーティングされ、ブリキの最も外側の末端がポリマーからむき出しの状態を維持される。これは、代替法、すなわち、末端をコーティングして、積層プロセス後に、ポリマーコーティングの末端を削ったり、さもなければ除去したりするよりも好ましい。ポリマーフィルムの切り取られた末端の引き離しは、切断くずの除去装置手段(cutting waste extraction device means)、例えば、吸引装置(sucking device)によって実施可能である。キャストロール上のフラットダイからポリマーフィルムを押し出し、続いて、スリットを入れて加熱されたブリキにラミネートするプロセスは、中断せずに、すなわち、インラインで1つの連続操作で実施される。
【0017】
US9186875には、予め製造され、全幅にわたって二軸配向されたポリマーフィルムを金属基材にラミネートする方法が開示されている。US9186875にはまた、3ピース缶本体に対する複数のフィルムコーティングのために、オンライン(on line)でスリットされた単一のフィルムから複数のフィルムを形成することができ、個々のフィルムは、ギャップ法(gapping method)、例えば、各フィルムを誘導すること、または、湾曲したロールを利用することによって分離されることが開示されている。あるいは、広幅のフィルムが、オフライン(off line)で事前にスリットされ、個々のコイルが1個または複数のシャフトに取り付けられて間隙が作られる。その後、ラミネーターに供給される。
【0018】
US7942991は、結晶性ポリエステルフィルムにおいて望ましい市販製品を同時に作製する積層プロセスに関する。US7942991には、複数のフィルム幅が、それらを分離する間隙を有する金属基材、例えば、3ピース缶本体に、同時に適用可能であることが開示されている。複数のフィルムは、単一の事前に作製されたフィルムから分割可能であり、その単一のフィルムは、オンラインでスリットされ、ギャップ法によって分離される。あるいは、いくつかのフィルムが設けられ、間隙が作られてもよい。
【0019】
押出ポリマーフィルムのスリットに使用される切断手段は、刃物、例えば、レザーブレード(razor blade)、またはその他の既知の切断装置、例えば、抵抗加熱されたワイヤーもしくはレーザーであり得る。スリット手段が、押出機の運転速度できれいな切り口を提供することができる限り、切断手段のタイプは特に関係がない。
【0020】
狭幅のポリマーフィルムストリップは、切断くずの除去装置手段、例えば、吸引装置によって引き離される。ポリマーフィルムは非常に薄い(数十マイクロメートルオーダー)ため、フィルムも非常に軽く、狙った吸引動作によってフィルムを簡単に除去可能である。
【0021】
押出ポリマーフィルムをスリットし、狭幅のポリマーストリップを引き離した後、間隔の空いた2個以上の広幅のポリマーフィルムがニップロールアセンブリに搬送され、そこで、間隔の空いた2個以上の広幅のポリマーフィルムが、予熱されたブリキストリップにプレスされて、ブリキと広幅のポリマーフィルムとの間に長期にわたる接着を生じさせる。狭幅のストリップは、ロールニップアセンブリ(roll-nip assembly)での積層プロセスを台無しにする(fouling)のを回避するために、切断後に引き離される必要がある。押出ポリマーフィルムのスリットおよび狭幅のポリマーストリップの引き離しは、ポリマーフィルムの押出と、得られた広幅のポリマーフィルムのニップロールアセンブリへの搬送との間にインラインで実施され、その後、広幅のポリマーフィルムストリップを予熱されたブリキ上にコーティングする。
【0022】
押出ポリマーフィルム、得られた広幅のポリマーフィルムおよびブリキの移動方向は、押出機およびニップロールの組合せの機械方向である。切断装置およびニップロールアセンブリの間の距離は、できる限り短いことが好ましいため、移動方向は変化せず、機械方向と平行の状態を維持され、その結果、広幅のポリマーフィルムストリップの間から狭幅のポリマーフィルムストリップを除去することにより生じた間隙の幅は、ポリマーコーティングされたブリキのうちのポリマーが存在しない狭幅のストリップの幅と本質的に同一である。本質的にという用語は、振動または局所効果の結果として小さな違いが発生する可能性があるが、得られる広幅のポリマーフィルム間の間隙の拡大または縮小は意図されていないことを意味するために使用される。例えば、JPH10151701においてのように、スリット後に間隙を大きくする可能性はない。ステアリングロール(steering rolls)の余地はなく、さらに押出機と組み合わせるとプロセスが非常に複雑になるであろう。JPH10151701は、事前に製造されたコイル状の樹脂フィルムの使用に関する。さらに、本発明の押出フィルムでは、移動方向を変えて間隙を大きくすると、広幅のポリマーフィルムストリップが破れる、あるいは、座屈する大きなリスクが存在する。
【0023】
好ましくは、鋼基材は、炭素鋼(carbon steel)、好ましくは、低炭素鋼(low carbon steel)、極低炭素鋼(extra-low carbon steel)、超低炭素鋼(ultra low-carbon steel)またはHSLA鋼である。鋼基材の厚みは、通常、0.10~0.49mmである。これらの非合金鋼(ULC、LCおよびELC)またはマイクロ合金(HSLA)鋼は、比較的安価な基材であり、優れた強度および成形性を実現する。鋼は、一般的に知られているプロセス、例えば、鋳造、熱間圧延および冷間圧延によって製造される。低炭素鋼は、典型的には、0.05~0.15重量%のCを含み、極低炭素鋼は、典型的には、0.02~0.05重量%のCを含む。超低炭素鋼は、典型的には、0.01重量%未満のCを含む。依然として非合金鋼と見なされるために、ある元素がどの程度存在してもよいかを規定するEN10020-2000に従って、炭素に加えて他の元素が存在してもよい。
【0024】
ブリキは、ニップロールアセンブリに入り、広幅のポリマーフィルムストリップと会合する前に、特定の温度、好ましくは、少なくとも190℃に予熱されて、ブリキに対するポリマーの良好な接着を確実にする。ブリキの予熱についての実際の温度は、その上にラミネートされるポリマーと、ブリキの厚みとに依存する。これは、ブリキが薄いと、ポリマー層とブリキとの熱結合を提供するために含まれる熱が少なくなるためである。このため、薄いブリキは、より高い温度に再加熱される必要がある。スズの融点(~232℃)のため、予熱は230℃までに制限される。ここで、押出プロセスによって製造されるポリマーフィルムが本質的に無配向であることが、本発明にとって重要であると見なされることに再度留意することは非常に重要である。金属積層プロセスで使用される多くの市販のポリマーフィルムとは異なり、本発明におけるポリマーフィルムは、一軸または二軸配向されていないため、予熱されたブリキによって加熱された際に、あるいは、ロールニップアセンブリにおけるラミネート中に、ポリマーフィルムは収縮しない。切断後、押出から積層までに、押出ポリマーフィルムおよび広幅のポリマーフィルムをガイドするために必要な少量の伸長(tension)は、この伸びが本質的に弾性であるため、伸びているとは見なされない。これは、広幅のポリマーストリップ間の間隙が、JPH06182954においてのように切断と収縮による間隙の増大との制御されていないプロセスによって生成されないことを意味する。大きな利点は、ブリキに対するポリマーフィルムの接着がはるかに優れていることである。また、3ピース缶の缶本体を成形した後、ラッカー溶接の硬化中にフィルムが収縮するのを防止する。
【0025】
3ピース缶本体の溶接は、ブランクのコーティングされていないブリキの末端で実施され(
図6を参照。1はコーティングされていないブリキ、3aはポリマーコーティング、そして、17は溶接に適用されたラッカーである)、それにより、いわゆるサイドシーム(side-seam)が形成される。サイドシーム中の露出金属は、適切な保護ラッカーの適用により覆われる必要があり、このプロセスはサイドストライピング(side striping)と呼ばれる。ラッカー17は、通常、高温で硬化させる必要があり、フィルムの収縮は、本発明によるポリマーコーティングされたブランクを使用することにより防止され、その結果、ポリマーフィルムは延伸されず、したがって、無配向である。さらに、ポリマーフィルムの収縮を使用することによる間隙の増大は、狭幅のポリマーフィルムストリップの切断および引き離しと同等の一貫性はないため、本発明によるプロセスの寸法安定性は、はるかに優れている。
【0026】
ロールニップアセンブリで広幅のポリマーフィルムストリップをブリキ上にラミネートした後、後熱装置中でポリマーコーティングされたブリキを、1個または2個のポリマーフィルムの融点を超える温度に、あるいは、ポリマーフィルムが多層システムである場合、多層システム中で最も溶融温度が高いポリマーフィルム層の融点を超える温度に後熱する。この後、ポリマーコーティングされたブリキは、十分に速い冷却速度で、十分に低い温度まで直ちに急冷され、結晶化を可能な限り抑制し、好ましくは、結晶化を完全に抑制する。水焼入れが適切で、頻繁に使用される。ほとんどのポリエステルに対して、50℃未満の焼入れ温度が良好なガイドラインである。ガラス温度(Tg:glass temperature)未満では、ポリマー鎖にもはや流動性はない。50℃の値は、ほとんどの芳香族(コ)ポリエステルのガラス温度より低い。ポリオレフィンのTgは、はるかに低く、0℃未満でさえあるため、ここでの問題は、結晶化を可能な限り抑制し、特に、大きな(球状の)結晶の成長を回避することである。そのような急冷において達成される冷却速度は、それが十分に速い限り特に重要ではなく、適切な値は、約50~300℃/sであり、例えば、約100℃/sである。必要な予熱温度および後熱温度、ならびに冷却速度および冷却温度は、使用するポリマーのタイプに依存し、上記に基づいて簡単に決定可能である。後熱温度は、好ましくは、少なくとも235℃であるが、いずれの場合も、後熱温度は、1個または2個のポリマーフィルムの融点を超える温度、あるいは、ポリマーフィルムが多層システムである場合は、多層システム中で最も溶融温度が高いそのポリマーフィルム層の融点を超える温度である。ストリップの両側のポリマーが同一でない場合、最も高い溶融温度によって後熱温度を決定する。すべてのポリマーを、溶融温度を超えて加熱することが重要である。
【0027】
後熱温度がスズの融点を超える場合、結果として得られるスズ層は、鋼の鉄との合金になる。このプロセスは、ブリキの流動的な溶融(flow-melting)中に発生する通常の合金化と非常に類似し、鋼に対するスズめっき層の接着性と、スズ層またはスズ合金層に対するポリマーの接着性とを向上させる。
【0028】
本発明によるプロセスによって製造可能なポリマーフィルムコーティングは、好ましくは、ポリエステル、コポリエステル(PET、PBTを含む)、ポリエステルのブレンド(例えば、PET:PBTブレンド)、ポリアミド、ポリオレフィン、エラストマー、または押出によってフィルムに形成可能なその他のポリマーに基づいている。ポリマーコーティングは、1つ又は複数の層からなっていてもよい。
【0029】
好ましい実施形態において、ポリマーフィルムは、融点が200℃を超える熱可塑性ポリマーを含む、または、それからなる。これらのコーティング層の例は、芳香族ポリエステル、例えば、ポリ(エチレンテレフタレート)、ポリ(トリメチレンテレフタレート)、ポリ(ブチレンテレフタレート)、ポリ(エチレンナフタレート)およびポリ(ブチレンナフタレート);イソフタレートを含む酸変性ポリ(エチレンテレフタレート)コポリエステル;シクロヘキサンジメタノール、2,2,4,4-テトラメチル-1,3-シクロブタンジオールまたはイソソルビドを含むグリコール変性ポリ(エチレンテレフタレート)コポリエステル;上記のホモポリマーまたはコポリマーの2つ以上を含むブレンドを含む、または、それらからなる。融点が200℃を超えるコーティング層のさらなる例は、特定のポリアミド、例えば、ポリカプロラクタム(ポリアミド-6)、ポリ(ヘキサメチレンアジパミド)(ポリアミド-6,6)、ポリ(テトラメチレンアジパミド)(ポリアミド-4,6)、ポリ(ヘキサメチレンドデカノアミド)(ポリアミド-6,12)、ポリ(m-キシリレンアジパミド)(MXD6)、およびそれらのブレンドを含む、または、それらからなる。
【0030】
図面の簡単な説明
ここで、本発明を、以下の図面を参照することによってさらに説明する。
【0031】
図1(縮尺通りではない)は、ブリキ1と、ポリマーフィルム2と、4個の広幅のストリップ(3a-3d)および3個の狭幅のストリップ(4a-4c)にスリットされたポリマーフィルムとを示す。ここで、3個の狭幅のストリップ(4a-4c)は、除去され、その結果、広幅のストリップ(3a-3d)のみが、コーティングラインでさらなるプロセスのために残る。
【0032】
図2(縮尺通りではない)は、4個の広幅のストリップ(8a-8d)でコーティングされたブリキを示す。4個の広幅のストリップ(8a-8d)は、ブリキ上にラミネートされ、後熱され、急冷されている。ポリマーフィルムストリップ(8a-8d)はアモルファス状態である。下に、線A-A上の断面が描かれ、ブリキおよび4個の広幅のストリップ(8a-8d)に加えて、ポリマーの存在しない末端(10a-10b)およびポリマーの存在しない狭幅のストリップ(9a-9c)が示される。
【0033】
図3(縮尺通りではない)は、ポリマーコーティングされたブリキを長手方向にスリットして、4個の狭幅のポリマーコーティングされたブリキストリップを得ることができる方法および(左側で)ポリマーコーティングされたブリキまたは狭幅のポリマーコーティングされたブリキストリップから個々のブランクを製造することができる方法を概略的に示す。これらのブランクは、ポリマーが存在しない末端を備えているため、3ピース缶本体を製造するために溶接可能である。
【0034】
図4A~4C(縮尺通りではない)は、線A-A上の断面を示し、4個の広幅のストリップで両側がコーティングされた際のポリマーコーティングされたブリキを示す。なお、この図では、広幅のポリマーフィルムストリップが、ブリキの中心線に対して対称に配置されている。原則として、ブランクのサイズ、缶本体、および本体のメーカーに応じて、この配置にある程度の非対称性を持たせることができる。広幅のポリマーストリップは、両側で同じ幅である必要はない。
図4Bは、8aが11a等より幅が広いことを示し、そのため、
図2に示され、9a-9cで示されているポリマーが存在しない部分は、ストリップのいずれかの側に対して幅が異なる。また、8aおよび11aは、同じ幅を有し得る。しかし、それらは一方に対して位置が変わってもよい(
図4C)。
【0035】
図5は、溶融ポリマーを、冷却されたガイドロール13上に押出して、押出ポリマーフィルム2を成形する押出機12を示す。続いて、このフィルムは、切断手段5に移送され、押出ポリマーフィルム2を、広幅のポリマーフィルムストリップ3a-3dと、狭幅のポリマーフィルムストリップ4a-4cと、オプションで、押出ポリマーフィルムの末端部4d,4eとにスリットする。これらの狭幅のポリマーフィルムストリップおよびオプションの末端部は、切断くずの除去装置6によって引き離され、除去される。広幅のポリマーフィルムストリップ3a-3dは、さらに、2つのロール7に移動する。この2個のロール7は、2個のロール間にニップ(nip)が存在するように配置され、そこを通って予熱されたブリキ1が狭幅のポリマーフィルムストリップと共に誘導される。ブリキは加熱装置14で予熱され、2個のロールのプレス作用により、広幅のポリマーフィルムストリップ3a-3dがブリキ上にラミネートされ、このフィルム積層プロセスにより、それに対して固定して結合される。ポリマーコーティングされたブリキは、後熱装置15に誘導され、後熱装置15で、ポリマーコーティングされたブリキは、1個または2個のポリマーフィルムの融点を超えて、あるいは、ポリマーフィルムが多層システムである場合は、多層システム中で最も溶融温度が高いポリマーフィルム層の融点を超えて加熱される。その後、急冷装置16で急冷される。急冷された後、ポリマーコーティングされたブリキはコイル状にされ、3ピース缶本体にさらに処理する準備が整う。加熱装置14は、誘導、加熱されたガイドロール、熱風またはその他に基づいて機能する。
【0036】
図5に示す装置は、片側積層である。しかしながら、装置は対称に簡単に作製可能なため、両側にポリマーコーティングを同時に生成可能である。
図5の装置は、概略図であり、寸法は正確であることを意図していないことに注意されたい。例えば、切断手段5は、積層ロールの近くに配置され、狭幅のポリマーストリップを除去した後に、広幅のポリマーストリップが移動する距離は、寸法の誤差を防止するために可能な限り短い。狭幅のストリップおよびオプションの末端の切断部4a-4eが切断されるとすぐに、それらは、積層プロセスのいかなる妨害も防止するために、切断くずの除去装置6に誘導される。
【0037】
図6は、溶接された3ピース缶本体の断面を示し、図の左手側は、溶接部の拡大部を示す。むき出しのブリキの末端と、広幅のポリマーフィルムストリップ3aの末端と、2つのむき出しの末端が溶接によって一緒に結合されている部分とが明確に示されている。溶接されたむき出しの金属は、その後、金属を腐食から保護するためにラッカー17で覆われる。ラッカーは、好ましくはBPAを含まない。
【実施例】
【0038】
実施例1:0.20mmの厚みを有するブリキ1を、加熱装置14によって230℃の温度に加熱する。ポリマーフィルム(PET)を、ノズル12を介してガイドロール13上に押し出す。次に、冷却された押出ポリマーフィルム2を、好ましくはゴムコーティングされた接触ロール7(contact roll 7)に運搬する。移動中に、厚み、色、ストリップの伸長をモニターすることができ、正しい幅にトリミングすることができる。切断装置5は、フィルムをスリットし、広幅のポリマーフィルムストリップ3a-3d、ならびに、狭幅のポリマーフィルムストリップ4a-4cおよび末端4d,4eの切断部を得て、これらの狭幅のポリマーフィルムストリップ4a-4cおよび末端4d,4eの切断部を、6を介した吸引により除去する。押出ポリマーフィルムの厚みは約30μmである。ポリマーフィルムストリップを、2つのロール7間のニップでブリキにポリマーを押し付けることにより、予熱されたブリキにコーティングする。これらのロールのゴムを、外部から、例えば、金属冷却ロールによって、またはゴム表面上のエアブレード(air-blade)によって冷却する。次いで、接着を最適化するために、コーティングされたストリップを260℃までの短時間の追加熱処理に供する。特に、例えば、3ピース缶のカバーに適した優れた製品が得られる。
【0039】
実施例2:ETPストリップを、両側に2.0g/m2のスズでコーティングし、311不動態化処理(311 passivation treatment)に供した。ストリップを、缶本体の内部コーティングになるポリマーコーティングおよび反対側に別のコーティング(外部コーティング)でコーティングした。内部コーティングは、4μmの接着層、12μmの中間層および4μmの最上層からなり、3つの層すべてが、PETのブレンドまたはPETのコポリマーからなっていた。外部コーティングは、4μmの接着層、12μmの中間層および4μmの最上層からなり、3つの層すべてが、PETおよびPBTのブレンドからなっていた。コーティングプロセス中に、幅5mmの2個の狭幅のポリマーフィルムストリップを除去し、ブリキの末端10mmが露出するように末端部を除去した。3個の幅310mmであるETPのポリマーコーティングされたストリップを取得した。これらのストリップから缶本体を製造可能である。
【0040】
本発明によるプロセスにおいて使用するための3つの副層からなるポリマーフィルムの代表的なレシピを以下に示す。以下の例では、5つの異なるタイプのポリエステル樹脂を使用して、異なるタイプのポリエステル副層を製造した。
・IPA-PET:約3モル%のテレフタル酸モノマーユニットが、イソフタル酸モノマーユニットで置換されたポリ(エチレンテレフタレート)コポリマー
・PETg:約30モル%のエチレングリコールモノマーユニットが、シクロヘキサン-ジメタノールモノマーユニットで置換されたポリ(エチレンテレフタレート)コポリマー
・PBT:ポリ(ブチレンテレフタレート)ホモポリマー
・TiO2MB:TiO2およびCHDM-PETの50/50重量%混合物
【0041】
【0042】
ポリマーフィルムの別の例は、接着層として、PETおよび変性PET(IPA-PET)の組合せを含む内層と、主要な層またはバリア層として、PETおよびPBTのブレンドおよび/またはコポリマーからなる層と、PET、変性PET、またはPET:PBTブレンドを含む外(最上)層とを含むか、あるいは、それらのみからなる。
【0043】
PETおよびPBTの既知のブレンドを使用可能である。25~70%のPBTおよび30~75%のPETの比率(ratio of 25:70 PBT and 30:75 % of PET)は、今日では一般的である。
【0044】
専門家にとって、本発明は、金属基材の片面または両面コーティングに適用可能であり、各面に同じポリマー層、または異なるポリマー層、例えば、片面にコーティングシステムAおよび反対側にコーティングシステムEを適用可能であることは明らかであろう。