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▶ ゼジアン シャオシン スーポア ドメスティック エレクトリカル アプライアンス カンパニー リミテッドの特許一覧

<図1>
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-11
(45)【発行日】2023-05-19
(54)【発明の名称】調理器具
(51)【国際特許分類】
   A47J 27/086 20060101AFI20230512BHJP
【FI】
A47J27/086
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2022539413
(86)(22)【出願日】2020-04-20
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-22
(86)【国際出願番号】 CN2020085519
(87)【国際公開番号】W WO2021134980
(87)【国際公開日】2021-07-08
【審査請求日】2022-06-27
(31)【優先権主張番号】201922502114.7
(32)【優先日】2019-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201911419905.1
(32)【優先日】2019-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】518198750
【氏名又は名称】ゼジアン シャオシン スーポア ドメスティック エレクトリカル アプライアンス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジンジョウ リー
(72)【発明者】
【氏名】シアオツォン ゾン
【審査官】杉浦 貴之
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-013704(JP,A)
【文献】特開2003-088463(JP,A)
【文献】実開昭60-149336(JP,U)
【文献】特開昭58-022016(JP,A)
【文献】国際公開第2019/032876(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第110477762(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47J 27/086
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
調理器具であって、蓋(1)、器具本体及び内キャップ(3)を備え、前記蓋(1)は前記器具本体を開放及び閉鎖可能に前記器具本体上に配置され、前記器具本体は加熱構造体を備え、前記蓋(1)は、
蓋本体(4)、
前記蓋本体(4)の下方に配置された焼成アセンブリ(5)であって、前記蓋本体(4)には、前記調理器具の内側が外部と連通する通気通路(6)が設けられており、前記内キャップ(3)は、前記蓋本体(4)に取り外し可能に搭載され前記焼成アセンブリ(5)の下方に位置しており、前記通気通路(6)の横壁には通気孔が設けられている、焼成アセンブリ(5)、
前記通気通路(6)にスライド可能に配置されたブロック部材(27)であって、前記ブロック部材は、前記内キャップ(3)が取り外されるとき、前記通気通路(6)の底部に下方にスライドし、前記ブロック部材(27)は、前記ブロック部材(27)が前記通気通路(6)の頂部又は底部に位置するとき、前記通気孔をブロックする、ブロック部材(27)、
を備えることを特徴とする、調理器具。
【請求項2】
前記内キャップ(3)には、前記内キャップ(3)が搭載されるとき、前記ブロック部材(27)に当接して前記ブロック部材(27)を持ち上げる支持部材が設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の調理器具。
【請求項3】
前記内キャップ(3)は、前記内キャップ(3)が搭載されるとき、前記通気通路(6)内に延びて前記ブロック部材(27)を持ち上げる圧力制限弁アセンブリ(13)を有することを特徴とする、請求項1に記載の調理器具。
【請求項4】
前記圧力制限弁アセンブリ(13)は、弁本体(37)と、前記弁本体(37)よりも高く前記弁本体(37)の外周のまわりに間隔をあけて配置された複数の支持脚(38)とをさらに備え、前記支持脚(38)は前記ブロック部材(27)の底部に当接してこれを押すことを特徴とする、請求項3に記載の調理器具。
【請求項5】
前記通気孔は、前記通気通路(6)の上部分に位置して前記焼成アセンブリと連通する第1貫通孔(8)を備え、
前記ブロック部材(27)が前記通気通路(6)の前記底部に下にスライドするとき、前記ブロック部材(27)が前記第1貫通孔(8)を回避し、
前記ブロック部材(27)が前記通気通路(6)の前記頂部に上昇するとき、前記ブロック部材(27)が前記第1貫通孔(8)をブロックすることを特徴とする、請求項1に記載の調理器具。
【請求項6】
前記通気孔は、前記通気通路(6)の下部に位置する第2貫通孔(12)を備え、
前記ブロック部材(27)が前記通気通路の前記底部にスライドするとき、前記ブロック部材(27)が前記第2貫通孔(12)をブロックし、
前記ブロック部材(27)が前記通気通路の前記頂部に上昇するとき、前記ブロック部材(27)が前記第2貫通孔(12)を回避することを特徴とする、請求項5に記載の調理器具。
【請求項7】
前記蓋(1)が、前記第2貫通孔(12)の外側に延びることが可能なプッシュバー(11)を備えることを特徴とする、請求項6に記載の調理器具。
【請求項8】
前記通気通路(6)の前記横壁には、前記通気通路(6)の中間部分に位置する当接構造体(28)がさらに設けられており、前記ブロック部材(27)が前記通気通路の前記頂部または前記底部にあるとき、前記ブロック部材(27)の頂部または底部が、位置制限方式で前記当接構造体(28)とそれぞれ協働することを特徴とする、請求項1に記載の調理器具。
【請求項9】
前記当接構造体(28)は、リング状であって前記通気通路(6)の周囲のまわりに配置されており、前記ブロック部材(27)の前記頂部は、前記当接構造体(28)と協働する第1当接フランジ(29)を有し、前記ブロック部材(27)の前記底部は、前記当接構造体(28)と協働する第2当接フランジ(30)を有することを特徴とする、請求項8に記載の調理器具。
【請求項10】
前記ブロック部材(27)は、シールリング(33)をさらに備え、
前記シールリング(33)は、前記第2当接フランジ(30)上に配置されており、および/または
前記シールリング(33)は、前記第1当接フランジ(29)上に配置されていることを特徴とする、請求項9に記載の調理器具。
【請求項11】
前記ブロック部材(27)は、
頂部カップ(31)であって、その頂部が外向きに延びる第1当接フランジ(29)を有する、頂部カップ(31)、
前記頂部カップ(31)の下に搭載された底部カップ(32)であって、その底部が外向きに延びる第2当接フランジ(30)を有する、底部カップ(32)
を備えることを特徴とする、請求項1に記載の調理器具。
【請求項12】
前記頂部カップ(31)の底部は、内向きに延びていて前記頂部カップ(31)の内壁のまわりに間隔をあけて配置された複数の第1連結部材(34)を有し、前記底部カップ(32)の頂部は、前記第1連結部材(34)と協働する第2連結部材(35)を有し、前記ブロック部材(27)はさらに前記第1連結部材(34)と前記第2連結部材(35)を連結する締め付け部材を備えることを特徴とする、請求項11に記載の調理器具。
【請求項13】
前記ブロック部材(27)は、前記ブロック部材(27)の内側に配置されて前記通気孔の上方に位置するメッシュ構造(36)を有することを特徴とする、請求項1に記載の調理器具。
【請求項14】
前記蓋本体(4)は、同軸上に配置されて前記通気通路(6)を形成する連結シリンダ(39)及び当接シリンダ(40)を備え、前記連結シリンダ(39)は前記当接シリンダ(40)の上方に位置し、前記連結シリンダ(39)は前記第1貫通孔(8)を有し、前記当接シリンダ(40)は前記第2貫通孔(12)を有することを特徴とする、請求項6に記載の調理器具。
【請求項15】
前記当接シリンダ(40)の内壁は、前記当接シリンダ(40)の中心に向けて延びる当接構造体(28)を有することを特徴とする、請求項14に記載の調理器具。
【請求項16】
前記ブロック部材(27)は、前記通気通路(6)の内壁に当接して前記ブロック部材(27)と前記通気通路(6)との間の隙間をシールするようにするシールリング(33)をさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載の調理器具。
【請求項17】
前記ブロック部材(27)は、第2当接フランジ(30)を備え、前記焼成アセンブリ(5)は、前記蓋本体(4)の下方に配置されて前記通気通路(6)と連通する通過孔(140)を有する反射シェル(17)をさらに備え、前記通過孔(140)の面積は、通気通路(6)の開口面積より小さく、前記ブロック部材(27)は、前記通気通路(6)内に配置され、前記第2当接フランジ(30)の底部面は、前記反射シェル(17)に当接してシール状態となり得ることを特徴とする、請求項1に記載の調理器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気家庭器具の技術分野に関し、特に調理器具に関するものである。
【0002】
発明の背景
現在、ほとんどの圧力焼成調理器は、複数の貫通孔を有する共用通気通路を使用している。しかし、調理モードが異なると、通気通路に対する要求も異なる。焼成モードで調理するときは、外気が焼成アセンブリの内側に入る必要があるが、通常の調理モードでは、必要に応じて内部の空気を排気(通気)しておく必要がある。通常の調理モードで排気される空気は水分を多く含んでおり、この湿った空気が焼成アセンブリ内に入ると、焼成アセンブリの内側の電気部品の使用に影響を与える可能性が非常に高くなる。1つの通気通路を共有することで、使用していない貫通孔に蒸気が入りやすく、蓋の中の電気部品が濡れてしまうことがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
すなわち、先行技術では、調理器具の蓋の内側の電気部品が濡れやすいという問題があった。
【0004】
発明の概要
本発明の主な目的は、先行技術における調理器具の蓋の内側の電気部品が湿気に弱いという問題を解決するような、調理器具を提供することである。
【0005】
上記目的を達成するため、本発明は、蓋、器具本体及び内キャップを備え、蓋が、器具本体に開放及び閉鎖可能に配置され、器具本体は、加熱構造体を備え、蓋は、蓋本体、蓋本体の下方に配置された焼成アセンブリであって、蓋本体には、調理器具の内側が外部と連通する通気通路が設けられており、内キャップは、蓋本体に取り外し可能に搭載されて焼成アセンブリの下方に位置し、通気通路の横壁には、通気孔が設けられている、蓋と、通気通路にスライド可能に配置されたブロック部材であって、内キャップが取り外されたときに通気通路の底部に下にスライドし、ブロック部材が通気通路の頂部又は底部に位置するときに通気孔をブロックする、ブロック部材と、を備える、調理器具を提供する。
【0006】
焼成アセンブリを調理器具に設けることにより、調理器具は焼成モードで調理を行うことができ、内キャップを設けることにより、調理器具は通常の調理を行うことができ、調理器具の汎用性を向上させ、一つの装置を二つの目的に使用することができ、調理器具の汎用性が大幅に改善される。焼成アセンブリと内キャップの両方は、通気通路を通して通気される。通気通路の横壁に通気孔を設けることにより、様々な異なる調理モード下での調理器具の通気要求を満足させることができる。ブロック部材を設けることにより、未使用の通気孔をブロックすることができるので、蓋への空気の取り込みを減らし、蓋内の電気部品が湿気を受けやすいという問題を防止し、蓋内の電気部品への影響を減らし、蓋の機能の信頼性を向上させ、耐用年数を長くすることができる。
【0007】
さらに、内キャップは、内キャップが搭載されるときブロック部材に当接してブロック部材を持ち上げる支持部材を備えている。
【0008】
さらに、内キャップは、内キャップが搭載されるときに、通気通路内に延びてブロック部材を持ち上げる圧力制限弁アセンブリを有する。内キャップが蓋の下に搭載された後、圧力制限弁アセンブリが通気通路内に伸びて、通気を行うようになる。圧力制限弁アセンブリがブロック部材を持ち上げて、調理器具は通常の調理を行う。内キャップが取り外された後、ブロック部材は重力の作用で通気孔の底部に落下して戻り、調理器具は焼成モードで調理を行うようになっている。
【0009】
さらに、圧力制限弁アセンブリは、弁本体と、弁本体よりも高く弁本体の外周のまわりに間隔を空けて配置された複数の支持脚とをさらに備える。支持脚は、ブロック部材の底部に当接してこれを押す。内キャップが取り外された後、ブロック部材は重力の作用で通気通路の底部に落下して戻り、第2貫通孔をブロックして高い温度の空気がプッシュバーのためのシールリングに影響を与えるのを防き、同時に、第1貫通孔を開放して、焼成アセンブリの内側に空気循環を形成するようにする。
【0010】
さらに、通気孔は、通気通路の上部分に位置して焼成アセンブリと連通する第1貫通孔を備える。ブロック部材は、それが通気通路の底部に下にスライドするとき第1貫通孔を回避し、それが通気通路の頂部に上昇するとき第1貫通孔をブロックする。ブロック部材が通気通路の底部に下にスライドするとき、調理器具は焼成モードで調理を行い、ブロック部材は第1貫通孔を解放したままにして、焼成アセンブリが通気通路と連通するようにし、焼成アセンブリの作業時に焼成アセンブリの内側に空気循環を形成するようになっている。
【0011】
さらに、通気孔は、通気通路の下部に位置する第2貫通孔を備える。ブロック部材は、それが通気通路の底部に下にスライドするときに第2貫通孔をブロックし、それが通気通路の頂部に上昇するときに第2貫通孔を回避する。ブロック部材が通気通路の底部に下にスライドするとき、調理器具は焼成モードで調理を行い、ブロック部材は第2貫通孔をブロックし、これは焼成モードでの調理によって生じる高い温度が第2貫通孔の内側の構造要素に影響を与えることを防止することができる。
【0012】
さらに、蓋は、第2貫通孔の外側に延びることが可能なプッシュバーを備えている。調理器具が通常の調理の間に通気を必要とするとき、プッシュバーは、第2貫通孔の外側に延びて、圧力制限弁アセンブリを押すようにし、圧力制限弁アセンブリが通気を実現するようになっている。
【0013】
さらに、通気通路の横壁には、通気通路の中間部分に位置する当接構造体がさらに設けられている。ブロック部材が通気通路の底部または頂部端部にあるとき、ブロック部材の頂部または底部は、位置制限の方式で当接構造体とそれぞれ協働する。当接構造体は、ブロック部材の動きを制限し、ブロック部材が通気通路から脱落することを防いで、ブロック部材の機能の信頼性を向上させるようにする。
【0014】
さらに、当接構造体は、リング状であり、通気通路の周囲のまわりに配置されている。ブロック部材の頂部は、当接構造体と協働する第1当接フランジを有する。ブロック部材の底部は、当接構造体と協働する第2当接フランジを有する。ブロック部材が通気通路の底部に位置するとき、第1当接フランジは当接構造体の頂部面と協働し、ブロック部材の脱落を防止するようにする。ブロック部材が通気通路の頂部に位置するとき、第2当接フランジが当接構造体の底部面と協働し、圧力制限弁アセンブリがブロック部材を通気通路から押し出すのを防止するようになっている。
【0015】
さらに、ブロック部材は、第2当接フランジ上に配置された;および/または第1当接フランジ上に配置されたシールリングをさらに備える。シールリングを設けることにより、通気通路とブロック部材との間の隙間をシールすることができ、通気通路とブロック部材との間の空気の漏れを防止して、ブロック部材が第1貫通孔または第2貫通孔を確実にブロックすることを可能にする。
【0016】
さらに、ブロック部材は、頂部が外向きに延びる第1当接フランジを有する頂部カップと、頂部カップの下方に搭載されて底部が外向きに延びる第2当接フランジを有する底部カップとを備える。ブロック部材に複数の別体の部品の構造を設けることで、ブロック部材の通気通路への搭載が容易になり、組み立ての難易度を下げる。
【0017】
さらに、頂部カップの底部は、内側に延びて頂部カップの内壁の周りに間隔をあけて配置された複数の第1連結部材を有し、底部カップの頂部は、第1連結部材と協働する第2連結部材を有し、ブロック部材は、第1連結部材と第2連結部材を連結する締め付け部材をさらに備えている。締め付け部材を設けることにより、頂部カップと底部カップは互いに取り外し可能であり、ブロック部材の通気通路への載置及び取り外しが容易になる。
【0018】
さらに、ブロック部材は、ブロック部材の内側に配置されて通気孔の上方に位置するメッシュ構造を有する。メッシュ構造を設けることにより、空気の流量を少なくすることができ、急激に逃げ出した空気が使用者を焦がすことを防止し、調理器具の利用の信頼性及び安全性を向上させることができる。メッシュ構造は、異物をブロックする機能を果たすことができ、異物が調理器具内に入ることを防止することができる。
【0019】
さらに、蓋本体は、同軸上に配置され通気通路を形成する連結シリンダ及び当接シリンダを備えている。連結シリンダは、当接シリンダの上方に位置し、連結シリンダは第1貫通孔を有し、当接シリンダは第2貫通孔を有する。連結シリンダを設けることにより、第1貫通孔の実現が容易になるとともに、連結シリンダは高い温度に強く、確実に機能することができる。
【0020】
さらに、当接シリンダの内壁は、当接シリンダの中心に向けて延びる当接構造体を有する。当接シリンダのシリンダ壁は、当接シリンダの中心に向けて延びる当接部分を有し、当接部分から上向きに延びる当接構造体を有し、連結シリンダは、当接部分に当接して当接構造体の外側に位置する。当接シリンダは、内ライナから上向きに延びている。
【0021】
さらに、ブロック部材は、通気通路の内壁に当接するシールリングをさらに備え、ブロック部材と通気通路との間の隙間をシールするようになっている。シールリングは、ブロック部材の外壁にスリーブ嵌めされ、通気通路の内壁に接し、ブロック部材と通気通路との間の隙間をシールするようになり、それが作動する必要のないときに空気が通気孔に入るのを防止するようになっている。
【0022】
さらに、ブロック部材は、第2当接フランジを備え、焼成アセンブリは、蓋本体の下方に配置されて通気通路と連通する通過孔を有する反射シェルをさらに備える。通過孔の面積は、通気通路の開口面積よりも小さい。ブロック部材は、通気通路に配置され、第2当接フランジの底部面は、反射シェルに当接してシール状態となることができる。ブロック部材が通気通路の底部にあるとき、第2当接フランジは反射シェルと接触してシール状態となり、空気が第2貫通孔内に流れるのを防止する。ブロック部材の頂部において、第1当接フランジは当接構造体と接触してシール状態となり、第2貫通孔は第1当接フランジと第2当接フランジとの間でブロックされるようになる。
【0023】
図面の説明
本明細書の添付図面は、本願の一部を構成し、本発明のさらなる理解を提供するために使用される。本発明の例示的な実施形態とその説明は、本発明を説明するために用いられるものであり、本発明を不当に限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1図1は、本発明の任意実施形態の調理器具の蓋をある角度から見た図(ブロック部材が通気通路の下方に位置するとき)を示す。
図2図2は、図1の蓋を別の角度から見た図(ブロック部材が通気通路の上方に位置するとき)を示す。
図3図3は、図1の蓋のある角度からの断面図を示す。
図4図4は、内キャップが組み付けられた後の図1の蓋の断面図を示す。
図5図5は、図4の圧力制限弁アセンブリとプッシュバーとの間の位置関係を示す模式図を示す。
図6図6は、図4のブロック部材とプッシュバーとの間の位置関係を示す模式図を示す。
図7図7は、図4の分解図を示す。
図8図8は、図7における内キャップの概略構造図を示す。
図9図9は、図7の位置Nの拡大図を示す。
図10図10は、図1の蓋の分解図を示す。
図11図11は、図10における蓋本体の全体概略構造図を示す。
図12図12は、図1におけるブロック部材の概略構造図を示す。
図13図13は、図12の分解図を示す。
図14図14は、図3における位置Mの拡大図を示す。
図15図15は、図4における位置Pの拡大図を示す。
【0025】
これらの図において、上述した図は以下の参照符号を含んでいる:
1.蓋、3.内キャップ、4.蓋本体、5.焼成アセンブリ、6.通気通路、8.第1貫通孔、9.吸気伝導構造、11.プッシュバー、12.第2貫通孔、13.圧力制限弁アセンブリ、17.反射シェル、27.ブロック部材、28.当接構造体、29.第1当接フランジ、30.第2当接フランジ、31.頂部カップ、32.底部カップ、33.シールリング、34.第1連結部材、35.第2連結部材、36.メッシュ構造、37.弁本体、38.支持脚、39.連結シリンダ、40.当接シリンダ、41.フェイスカバー、42.載置オリフィス、43.内ライナ、120.当接部分、134.第1滑り構造、135.第2滑り構造、136.駆動リブ、137.ノッチ、138.カバープレート、139.ガイド斜面、140.通過孔、141.シーリングシリコーン
【発明を実施するための形態】
【0026】
発明の詳細な説明
矛盾がない限り、本願発明の実施形態とその特徴は互いに組み合わせることができることに留意されたい。以下、添付図面を参照し、実施形態に関連して本発明を説明する。
【0027】
なお、本願で使用される全ての技術用語及び科学用語は、特に指定しない限り、本願が属する技術分野の当業者が一般的に理解する意味と同じであることに留意すべきである。
【0028】
本発明において、特に断らない限り、「上」、「下」、「頂」、「底」のように使用される方向性用語は、一般に添付図面に示される方向を指し、または部品自体の垂直または直角方向または重力の方向を意味する。同様に、理解と説明を容易にするために、「内」および「外」は、それぞれの部品自体の輪郭の内側および外側を指す。しかし、それらの方向性のある用語は、本発明を限定するために使用されるものではない。
【0029】
本発明は、先行技術における調理器具の蓋の内側の電気部品が湿気に弱いという問題を解決するような、調理器具を提供する。
【0030】
図1図15に示すように、調理器具は、蓋1、器具本体及び内キャップ3を備える。蓋1は、本体上に設けられて後者を開放及び閉鎖可能な方式で覆うように設けられており、本体は加熱構造体を含む。蓋1は、蓋本体4、焼成アセンブリ5、及びブロック部材27を備える。焼成アセンブリ5は、蓋本体4の下方に配置され、蓋本体4には、調理器具の内部が外部と連通する通気通路6が設けられている。内キャップ3は、蓋本体4に取り外し可能に載置され、焼成アセンブリ5の下方に配置され、通気通路6の横壁は、通気孔を有している。ブロック部材27が通気通路6にスライド可能に配置されている。内キャップ3が取り外された後、ブロック部材27は通気通路6の底部に向けて下方にスライドし、ブロック部材27が通気通路6の頂部または底部に位置するとき、それが通気孔をブロックする。
【0031】
調理器具に焼成アセンブリ5を設けることにより、調理器具は焼成による調理を行うことができ、内キャップ3を設けることにより、調理器具は通常の調理を行うことができ、こうして調理器具の汎用性を高め、一つの装置を二つの目的に使用することができ、調理器具の汎用性を大幅に向上させることができる。焼成アセンブリ5と内キャップ3の両方は、通気通路6を通して通気される。通気通路6の横壁に通気孔が設けられることにより、様々な異なる調理モード下での調理器具の通気の要求を満足させることができる。ブロック部材27を設けることにより、必要のないときは通気孔がブロックされ得るため、蓋本体内への空気の取り込みを減らし、蓋1内の電気部品の湿気の問題を防止し、蓋1内の電気部品への影響を減らし、蓋1の機能の信頼性を高め、その耐用年数を長くすることができる。
【0032】
具体的には、通気孔は、通気通路6の上部分に位置して焼成アセンブリ5と連通する第1貫通孔8を備える。ブロック部材27は、それが通気通路6の底部に下にスライドすると、第1貫通孔8を開放したままにし、それが通気通路6の頂部に上昇すると第1貫通孔8をブロックする。ブロック部材27が通気通路6の底部に下にスライドすると、調理器具は焼成モードで調理を行い、ブロック部材27は第1貫通孔8を開放したままであり、焼成アセンブリ5は通気通路6と連通して、焼成アセンブリ5の作業時に焼成アセンブリ5の内側の空気循環を形成するようになっている。ブロック部材27が通気通路6の頂部に上昇すると、調理機器は通常調理を行い、ブロック部材27が第1貫通孔8をブロックし、通常調理で発生する高い温度及び湿度のガスが焼成アセンブリ5内に流入するのを防ぎ、焼成アセンブリ5の機能の信頼性を向上させる。
【0033】
図11に示すように、通気孔は、通気通路6の下部分に位置する第2貫通孔12を備える。ブロック部材27は、それが通気通路6の底部に下にスライドすると第2貫通孔12をブロックし、通気通路6の頂部に上昇すると第2貫通孔12を開放したままにする。ブロック部材27が通気通路6の底部に下にスライドすると、調理機器は焼成モードで調理を行い、ブロック部材27は第2貫通孔12をブロックし、これにより焼成モードでの調理時に生じる高い温度が第2貫通孔12の内側の構造要素に影響を与えることを防止することができる。ブロック部材27が通気通路6の頂部に上昇すると、調理機器は通常の調理を行い、ブロック部材27は第2貫通孔を開放したままにし、第2貫通孔12内の構造要素が機能するようになる。
【0034】
図4に示すように、内キャップ3は圧力制限弁アセンブリ13を有しており、これは、内キャップ3が搭載されると、通気通路6内に延びてブロック部材27を持ち上げる。内キャップ3が蓋1の下方に搭載された後、圧力制限弁アセンブリ13は、通気通路6内に延びて通気を行うようになる。圧力制限弁アセンブリ13がブロック部材27を持ち上げて、調理器具が通常の調理を行うようになっている。内キャップ3が取り外された後、ブロック部材27は重力の作用で通気通路6の底部に戻って落下し、調理機器が焼成モードで調理を行うようになっている。
【0035】
図11に示すように、蓋1は、第2貫通孔12の外側に延びることができるプッシュバー11を備える。調理器具が通常の調理の過程で換気を必要とするとき、プッシュバー11は、第2貫通孔12の外に延びて、圧力制限弁アセンブリ13を押して持ち上げるようにし、圧力制限弁アセンブリ13が通気を達成するようになっている。蓋1は、プッシュバーのためのシールリングをさらに備え、これはプッシュバー11上にスリーブされて第2貫通孔12に当接し、プッシュバー11と第2貫通孔12との間の隙間をシールするようになっており、調理機器が通常の調理を行う際に高い温度及び湿度のガスが蓋本体4内に入ることを防ぎ、蓋本体4内の電気部品に高い温度及び湿度のガスが与える影響を軽減し、蓋本体4の使用の信頼性及び安全性を向上させる。また、焼成モードでの調理時には、焼成温度が非常に高く、長時間の焼成温度の環境下ではプッシュバーのためのシールリングが非常に老化しやすく、これはプッシュバー11と第2貫通孔12との間での空気漏れを発生させ、これは大きな潜在的安全性のリスクを有する。ブロック部材27は、第2貫通孔12をブロックして、プッシュバーのためのシールリングを隔離するようになっており、プッシュバーのためのシールリングへの焼成温度の影響を低減し、プッシュバーのためのシールリングの機能の信頼性及び安定性を向上させ、同時にプッシュバーのためのシールリングの耐用年数を長くさせる。
【0036】
図4に示すように、内キャップ3が搭載された後、圧力制限弁アセンブリ13がブロック部材27を持ち上げて、第2貫通孔12を開放したままにするようになっており、プッシュバー11が圧力制限弁アセンブリ13と協力できるようにし、同時に、ブロック部材27が第1貫通孔8をブロックする。内キャップ3が取り外された後、ブロック部材27は重力の作用で通気通路6の底部に戻って落下し、第2貫通孔12をブロックし、高い温度の空気がプッシュバーのためのシールリングに影響を与えるのを防ぐと同時に、第1貫通孔8を開放したままにし、焼成アセンブリ5の内側に空気循環を形成するようにする。
【0037】
図8に示すように、圧力制限弁アセンブリ13は、弁本体37と、弁本体37よりも高い複数の支持脚38とをさらに備え、複数の支持脚38は、弁本体37の外周のまわりに間隔を空けて配置されている。支持脚38は、ブロック部材27の底部に当接している。弁本体37は、通気のために使用され、プッシュバー11が弁本体37を押して持ち上げる。支持脚38が弁本体37より高く構成されているのは、ブロック部材27が弁本体37を直接押すことを防止し、プッシュバー11が弁本体37を押して持ち上げるようにするためである。
【0038】
図9に示すように、通気通路6の横壁には、通気通路6の中間部に位置する当接構造体28がさらに設けられている。ブロック部材27が通気通路の底部又は頂部にあるとき、ブロック部材27の頂部端部又は底部端部は、位置制限の方式で当接構造体28とそれぞれ協働する。当接構造体28は、ブロック部材27の動きを制限するため、ブロック部材27が通気通路6から脱落することを防止し、ブロック部材27の機能の信頼性を向上させる。
【0039】
図9に示すように、当接構造体28は、リング状であり、通気通路6の周囲のまわりに配置されている。ブロック部材27の頂部は、当接構造体28と協働する第1当接フランジ29を有している。ブロック部材27の底部は、当接構造体28と協働する第2当接フランジ30を有している。ブロック部材27が通気通路6の底部に位置するとき、第1当接フランジ29は当接構造体28の頂部面と協働し、ブロック部材27が脱落することを防止する。ブロック部材27が通気通路6の頂部に位置するとき、第2当接フランジ30は、当接構造体28の底部面と協働して、圧力制限弁アセンブリ13がブロック部材27を通気通路6から押し出すことを防止するようになっている。
【0040】
図3図4図13に示すように、ブロック部材27は、第2当接フランジ30上に配置された、および/または第1当接フランジ29上に配置されたシールリング33をさらに備えている。シールリング33を設けることにより、通気通路6とブロック部材27との間の隙間をシールすることができ、通気通路6とブロック部材27との間の空気漏れを防止し、ブロック部材27が第1貫通孔8又は第2貫通孔12を確実にブロックすることを可能にするようになっている。
【0041】
図13に示すように、ブロック部材27は、頂部カップ31と底部カップ32とを備える。頂部カップ31の頂部には、外向きに延びる第1当接フランジ29が設けられている。底部カップは、頂部カップ31の下方に載置され、底部カップ32の底部には、外向きに延びる第2当接フランジ30が設けられている。ブロック部材27を複数の別体の部品の構造にすることで、ブロック部材27の通気通路6への設置が容易になり、組み立ての難易度を下げるようになっている。
【0042】
図13に示すように、頂部カップ31の底部は、内向きに延びていて頂部カップ31の内壁のまわりに間隔を空けた方式で配置された複数の第1連結部材34を有し、底部カップ32の頂部は、第1連結部材34と協働する第2連結部材35を有し、ブロック部材27は、第1連結部材34と第2連結部材35とを連結する締め付け部材をさらに備えている。締め付け部材を設けることにより、頂部カップ31と底部カップ32とが互いに取り外し可能であり、ブロック部材27と通気通路6との組み付け及び取り外しが容易となる。
【0043】
ブロック部材27を通気通路6に組み付けるとき、頂部カップ31は、最初に通気通路6内に挿入され得る。第1当接フランジ29と当接構造体28は、当接方式で互いに協働する。次に、底部カップ32が通気通路6内に挿入される。第1連結部材34と第2連結部材35が整列された後、締め付け部材が第1連結部材34と第2連結部材35を一緒に連結し、ブロック部材27の組み付けを実現する。
【0044】
図12および図13に示すように、ブロック部材27は、ブロック部材27の内側に設けられていて通気孔の上方に位置するメッシュ構造36を有している。メッシュ構造36を設けることにより、空気の流量を少なくすることができ、急激に逃げる空気がユーザーを焦がすことを防止し、調理器具の利用の信頼性及び安全性を向上させることができる。また、メッシュ構造36は、異物をブロックする機能を発揮して、異物が調理器具内に侵入することを防止することができる。
【0045】
図13に示すように、メッシュ構造36は、第1連結部材34の上方に位置して、圧力制限弁アセンブリ13を回避し、圧力制限弁アセンブリ13とメッシュ構造36との間の干渉を防止するようになっている。
【0046】
図3に示すように、蓋本体4は、同軸上に配置されて通気通路6を形成する連結シリンダ39と当接シリンダ40とを備える。連結シリンダ39は、当接シリンダ40の上方に位置し、連結シリンダ39は第1貫通孔8を有し、当接シリンダ40は第2貫通孔12を有している。連結シリンダ39を設けることにより、第1貫通孔8の容易化が実現され、同時に、連結シリンダ39は高い温度に耐性があり確実に機能することができる。
【0047】
図7に示すように、蓋本体4は、連結シリンダ39が搭載される搭載オリフィス42を内側に有するフェイスカバー41を備える。連結シリンダ39を設けることにより、第1貫通孔8の容易化が実現され、同時に、連結シリンダ39とフェイスカバー41とを異なる材料から作られ、連結シリンダ39が高い温度に対して良好な耐性があり、連結シリンダ39の機能の信頼性を確保するようになっている。
【0048】
図9に示すように、当接シリンダ40の内壁には、当接シリンダ40の中心に向けて延びる当接構造体28が設けられている。また、当接シリンダ40のシリンダ壁には、当接シリンダ40の中心に向けて延びる当接部分120が設けられ、さらに当接部分120から上向きに延びる当接構造体28が設けられている。連結シリンダ39は、当接部分120に当接し、当接構造体28の外側に位置している。当接シリンダ40は、内ライナ43から上向きに延びている。
【0049】
図12に示すように、ブロック部材27は、当接シリンダ40の内壁に当接するシールリング33をさらに備え、ブロック部材27と当接シリンダ40との間の隙間をシールするようになっている。シールリング33は、ブロック部材27の外壁にスリーブ嵌めされて、当接シリンダ40の内壁に当接し、ブロック部材27と当接シリンダ40との間の隙間をシールし、作動する必要のない通気孔に空気が入ることを防止するようになっている。
【0050】
図1に示すように、ブロック部材27は第2当接フランジ30を備え、焼成アセンブリ5は、蓋本体4の下方に配置された反射シェル17をさらに備える。反射シェル17は、通気通路6と連通する通過孔140を有する。通過孔140の面積は、通気通路6の開口面積より小さい。ブロック部材27は、通気通路6の内側に配置され、第2当接フランジ30の底部面が反射シェル17に当接してシールされた状態になり得る。ブロック部材27が通気通路6の底部にあるとき、第2当接フランジ30は反射シェル17に接してシール状態となり、空気が第2貫通孔12内に流入することを防止し、一方で、ブロック部材27の頂部では、第1当接フランジ29が当接構造体28に接してシール状態にされて、第2貫通孔12が第1当接フランジ29と第2当接フランジ30との間の領域でブロックされるようになっている。通過孔140は、円形状であり、不規則な通気のキャビティを覆うようになっており、同時にブロック部材27が反射シェル17に当接することを容易にする。
【0051】
なお、ブロック部材27が第1貫通孔8または第2貫通孔12をブロックする態様は複数存在し得ることに留意されたい。第1貫通孔8をブロックするブロック部材27を例にして説明する。
【0052】
第1状況において、ブロック部材27は、第1貫通孔8においてシール構造体によってブロックされ、第1貫通孔8をシールするようになっている。
【0053】
第2状況において、ブロック部材27の外壁は、第1貫通孔8に直接接触して、第1貫通孔8をシールするようになっている。
【0054】
第3状況において、ブロック部材27は、第1貫通孔8から離間し、シールリング33は、第2当接フランジ30と当接構造体28との間にスナップ嵌め方式で係合し、第1貫通孔8は、外部と連通している。器具本体の内側の空気が第1貫通孔8内に流れ込むことがないことを確実にすれば十分である。
【0055】
第4状況において、ブロック部材27は、第1貫通孔8から離間し、ブロック部材27の頂部は、第1当接フランジ29によってフェイスカバー41と接触シールされ、シールリング33は、第2当接フランジ30と当接構造体28の間にスナップ嵌め方式で係合される。第1貫通孔8を第1当接フランジ29と第2当接フランジ30との間に限定すれば充分である。
【0056】
なお、第2貫通孔12は第1貫通孔8の下方に位置しているため、第3状況は存在しないことに留意すべきである。
【0057】
図9及び図12に示すように、ブロック部材27の外周面は、第1滑り構造体134を有し、通気通路6の内壁は、第1滑り構造体134と協働する第2滑り構造体135を有する。第1滑り構造体134はエンボスであり、第2滑り構造体135はスロットである。または、第1滑り構造体134はスロットであり、第2滑り構造体135はエンボスである。第1滑り構造体134と第2滑り構造体135との協働により、ブロック部材27は安定して移動でき、ブロック部材27の機能の安定性を向上させることができる。第1滑り構造体134は、ブロック部材27の軸方向に沿って延びており、ブロック部材27の周囲のまわりに間隔を空けた方式で配置された複数の第1滑り構造体134が存在する。
【0058】
なお、第1滑り構造体134は頂部カップ31上にのみ設けられることができ、または第1滑り構造体134は底部カップ32上にのみ設けられることができ、あるいは第1滑り構造体134は頂部カップ31上と底部カップ32上の両方に設けられることに留意すべきである。
【0059】
図5及び図8に示すように、圧力制限弁アセンブリ13は水平に延びる駆動リブ136を有し、反射シェル17は駆動リブ136が通過するためのノッチ137を有し、プッシュバー11が駆動リブ136を押すことにより、通気のために圧力制限弁アセンブリ13を持ち上げるようになっている。ブロック部材27の底部は、ノッチ137をシールするためのカバープレート138を有し、プッシュバー11が配置される領域のタイトさを確保できるようになっている。ノッチ137は、通過孔140と連通している。
【0060】
図8に示すように、駆動リブ136の頂部は、案内斜面139を有し、駆動リブ136がノッチ137内に延びることを容易にするようになっており、内キャップ3が蓋1に迅速に組み付けられ得るようになっている。
【0061】
図10に示すように、蓋1は、蓋本体4と反射シェル17との間に設けられていて通気通路6に位置するシールシリコーン141をさらに備え、通気通路6を介して蓋本体4と反射シェル17との間の領域内に空気が入ることを防止するようになっている。
【0062】
実施形態2
これは、ブロック部材27に押し付ける構造が異なる点で、実施形態1と相違する。
【0063】
本実施形態では、内キャップ3には支持部材が設けられている。内キャップ3が搭載された後、支持部材は、ブロック部材27に当接し、ブロック部材27を持ち上げる。内キャップ3が蓋1に搭載された後、支持部材は、通気通路6内に延び、ブロック部材27を持ち上げる。これは、実施形態1における機能と同様であり、ここでは更なる説明を省略する。
【0064】
実施形態3
実施形態1と異なる点は、圧力制限弁アセンブリ13がブロック部材27に押し付ける位置が異なることである。
【0065】
本実施形態において、圧力制限弁アセンブリ13は、弁本体37と、弁本体37よりも高く弁本体37の外周のまわりに間隔をあけて配置された複数の支持脚38とをさらに備える。支持脚38は、第2連結部材35に当接し、第2連結部材35を押す。支持脚38が第2連結部材35を押して、支持脚38がブロック部材27から取り外されることを防止するようになっており、ブロック部材27が安定して上昇されるようになっている。
【0066】
具体的には、支持脚38の頂部面と弁本体37の頂部面との間の距離は、第2連結部材35と底部カップ32の底部面との間の距離よりも大きい。この構成では、弁本体37が一定の移動空間を有し、プッシュバー11が通気のために弁本体37を持ち上げるようになっている。当然のことながら、上述した実施形態は、本発明の実施形態の一部に過ぎず、全てではない。当業者が本発明に係る実施形態に基づいて創作的労力を要することなく得られる他の全ての実施形態は、本発明の保護範囲に含まれる。
【0067】
注意すべきは、本明細書で使用される用語は、単に特定の実現態様を説明するためのものであり、本願による例示的な実施形態を制限することを意図していないことである。本明細書で使用される場合、本明細書の他の場所で特に示されない限り、単数形は、複数形も含むことが意図される。加えて、本明細書において「備える」及び/又は「含む」などの用語が使用される場合、特徴、ステップ、機能、部品、アセンブリ、及び/又はそれらの組み合わせが存在することを示すことに留意されたい。
【0068】
注意すべきは、「第1」及び「第2」などの用語は、類似の対象物を区別するために使用され、必ずしも特定の順序又はシーケンスを説明するために使用されるわけではないことである。このように使用される情報は、適切な状況において交換可能であるため、本明細書に記載される本願の実施形態は、本明細書に図示または記載される以外の順序で実現され得ることを理解されたい。
【0069】
以上説明したことは、本発明の好ましい実施形態に過ぎず、本発明の範囲を限定するものではない。当業者にとって、本発明は様々な修正および変更を加えることが可能である。本発明の精神と原理の範囲内で行われる修正、等価交換、改良は、本発明の保護範囲に含まれるものとする。
図1
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